JP2008180019A - 木製防火扉 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、木製防火扉であって、方形状に枠組みされた枠と、枠内に取り付けられる木製防火扉体とを備え、枠は、枠本体と、内側に取り付けられる戸当たりクッションとを有し、枠本体の縦枠側面部には縦長凹条の取り付け凹溝条が形成され、取り付け凹溝条に加熱発泡剤が固着された戸当たりクッションが取り付けられてなり、戸当たりクッションは、戸当たりクッション基部と、加熱発泡剤と、半円状に湾曲させて形成されたクッション片とを有し、クッション片には木製防火扉体の端部が密着可能とされ、木製防火扉体は、複数枚の桐集成板からなる芯材と、燃焼遅延部材より構成された表面材とを有して構成された、ことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
しかし、金属製の防火扉は丈夫ではあるが、扉自体の重量がきわめて重く、しかも高熱によって防火扉自体が反ってしまい、該金属製防火扉の防火性能に疑問が向けられていた。
さらに、輻射熱が一般の木製扉に比較して5〜8倍と高熱化するなどの課題があった。
方形状に枠組みされた枠と、該枠内に取り付けられる木製防火扉体と、を備え、
前記枠は、枠本体と、該枠本体の内側に取り付けられる戸当たりクッションとを有し、戸当たりクッションが取り付けられる枠本体の縦枠側面部には縦長凹条の取り付け凹溝条が形成され、該取り付け凹溝条に、加熱発泡剤が固着された戸当たりクッションが取り付けられてなり、
該戸当たりクッションは、帯板状に形成された戸当たりクッション基部と、基部内に設けられた凹溝条に固着された加熱発泡剤と、前記戸当たりクッション基部の一端側から他端側に向けて半円状に湾曲させて形成されたクッション片と、を有し、該クッション片には前記木製防火扉体の端部が密着可能とされ、
前記木製防火扉体は、複数枚の桐集成板からなる芯材と、前記芯材の両側面に貼着される燃焼遅延部材より構成された表面材と、を有して構成された、
ことを特徴とし、
または、
前記芯材は、3枚の桐集成板を積層した積層板からなり、前記芯材の両面に設けられた前記表面材は、化粧ガラス繊維が混入された珪酸マグネシウム板である燃焼遅延部材により構成された、
ことを特徴とし、
または、
前記戸当たりクッションの半円状に湾曲したクッション片は防火扉閉扉時に、木製防火扉体の端部が密着して伸張し、該伸張部で防火扉と縦枠間の隙間を密閉する、
ことを特徴とし、
または、
前記表面材は、化粧ガラス繊維混入珪酸マグネシウムを材料としてシート状に形成され、該表面材の裏面側に接着剤があらかじめ塗布されてなると共に、該塗布面がはく離紙で被覆されてなり、
該はく離紙面を内側にしてロール状に巻回収納されて別部品とされ、該別部品を既設の扉体面に後付け貼着可能とした、
ことを特徴とし、
または、
前記表面材は、化粧ガラス繊維混入珪酸マグネシウムを材料として粉末状に形成され、前記粉末と接着剤とを、既設の扉体面に吹き付け、表面材を形成した、
ことを特徴とするものである。
本発明による木製防火扉1は、方形状に枠組みされた枠2と、該枠2内に取り付けられる木製防火扉体3と、を備えて構成されている。
ここで、前記枠2は、略長方形状に枠組みされた枠本体4と、該枠本体4の縦枠7内側に取り付けられる戸当たり部11とを有して構成されている。
また、くつずり8としては木製のものを使用してもかまわないが、一般には冷間圧延ステンレス鋼板、一般構造用圧延鋼材あるいは溶融亜鉛めっき鋼板などが用いられる。
なお、くつずり8がない木製防火扉も存在する。よって、この場合の枠本体4は上枠6及び両縦枠7,7によって構成されることになる。
そして、左側の縦枠7には木製防火扉体3の幅方向左端部が入り込めるよう略L字状に切り欠かれた切り欠き部が設けられており、この切り欠き部によって戸当たり部11が形成されるものとなる。ここで、戸当たり部11の形成は、図2から理解されるように、左側縦枠7内側面に長手方向に延びる凹溝条を形成し、該凹溝条に嵌る戸当たり部形成部材5を取り付け、もってL字状の戸当たり部11を形成している。
ここで、戸当たりクッション12の取り付け及び構成につき説明すると、まず、戸当たりクッション12の取り付けは、図2から理解されるように、戸当たり部材5の室内側面に上下方向に向かって延びる凹状の溝条が形成されており、該溝条に戸当たりクッション12を嵌め込んで取り付けるものとなる。
この戸当たりクッション基部14の材質については何ら限定されるものではなく、合成樹脂系のものでかまわない。
そして、この長尺帯板状の戸当たりクッション基部14の表面部には、長手方向に延びる凹溝条が形成されており、該凹溝条には、加熱発泡剤15が取り付けられている。
ここで、木製防火扉体3は、複数枚、この実施例では3枚の桐集成板からなる芯材13を有している。
ここで、本発明による芯材13を構成する桐集成材は、非常に軽く、また割れや狂いが少ないので加工性の良い集成材として知られている。また、表面を磨くと光沢が出て、美しく仕上がる。さらに、一番の長所であるが、断熱性があり燃えにくい木なので、近年防火扉などと共に、防火性を有した小物入れや家具など箱物に使われている。
しかして、この芯材13の両側面には燃焼遅延部材より構成された表面材17が貼着される。ここで、表面材17の材質については、例えば約1.15ミリメートル程度の厚さを有する、例えば化粧ガラス繊維混入珪酸マグネシウム板などが用いられる。
例えば、図8,図9に示すように、表面材17をロール状に巻いて別製品とし、それを製品化して販売するか、また必要な分量だけ切り売りすることなどが考えられる。この際、表面材17の裏面側には接着剤をあらかじめ塗布しておき、その塗布面をはく離紙19で被覆しておくものとする。
そして、使用するときに、前記はく離紙19を剥がし、既存扉体に貼り付けるだけで既存扉体の防火性能を格段に向上できる。
また、前記表面材17につき、化粧ガラス繊維混入珪酸マグネシウムを材料として粉末状に形成し、前記粉末に接着剤を混入して、液状の材料とし、該液状表面材材料を、既設の扉体面に吹き付けて、固化させ、シート状の表面材17とするのである。
また、液体状の接着剤を先に既設扉体に吹き付け、その後、粉末状にした表面材材料をその上に吹き付けてもかまわない。
以上において、本発明による木製防火扉の使用状態につき説明する。
すなわち、本発明による木製防火扉1の片側を800度近い高熱で燃やしても非加熱側は手が触れられるほどである。
よって、万が一の場合でも避難や救助活動がしやすくなる利点がある。従来の金属製扉は高熱によって変形するし、金属自体が高熱になると大変危険である。
さらに、桐集成材からなる芯材13は比較的低音を吸収し、かつ表面材17は高音を反射する。よって、遮音性能も高水準となっている。
さらに、表面材17には、ぬくもりや質感、そして高級感を持たせた。さらに、表面材17は自由に選択でき、塗装や彫り込み、デザインなどは幅広い対応ができる。すなわち、家具・インテリアとの調和のとれたトータルインテリアも可能となる。
また、歪みにくい剛性を有し、劣化がほとんどない桐集成材を使用して、高い剛性の複合構造することも相まって耐久性が向上している。
しかも、桐の抗菌効果で腐らず、丈夫で衛生面も安心となる。
さらに、地球環境にも配慮し、すべて植林材である桐が使用され、貴重な森林資源と地球環境にも配慮している。
すなわち、グラファイト含有発泡材は、発泡すると優れた耐熱性を有する部材となる。しかし同時に、飛散しやすい材質のため、飛散すると、耐熱性能が著しく低下するという面をも有する。
しかして、前記加熱発泡剤15の体積は約8〜10倍に発泡することとなり、優れた防火性能が得られるものとなる。
2 枠
3 木製防火扉体
4 枠本体
5 戸当たり部材
6 上枠
7 縦枠
8 くつずり
9 丁番
11 戸当たり部
12 戸当たりクッション
13 芯材
14 戸当たりクッション基部
15 加熱発泡剤
16 クッション片
17 表面材
18 大手材
19 はく離紙
Claims (5)
- 方形状に枠組みされた枠と、該枠内に取り付けられる木製防火扉体と、を備え、
前記枠は、枠本体と、該枠本体の内側に取り付けられる戸当たりクッションとを有し、戸当たりクッションが取り付けられる枠本体の縦枠側面部には縦長凹条の取り付け凹溝条が形成され、該取り付け凹溝条に、加熱発泡剤が固着された戸当たりクッションが取り付けられてなり、
該戸当たりクッションは、帯板状に形成された戸当たりクッション基部と、基部内に設けられた凹溝条に固着された加熱発泡剤と、前記戸当たりクッション基部の一端側から他端側に向けて半円状に湾曲させて形成されたクッション片と、を有し、該クッション片には前記木製防火扉体の端部が密着可能とされ、
前記木製防火扉体は、複数枚の桐集成板からなる芯材と、前記芯材の両側面に貼着される燃焼遅延部材より構成された表面材と、を有して構成された、
ことを特徴とする木製防火扉。
- 前記芯材は、3枚の桐集成板を積層した積層板からなり、前記芯材の両面に設けられた前記表面材は、化粧ガラス繊維が混入された珪酸マグネシウム板である燃焼遅延部材により構成された、
ことを特徴とする請求項1記載の木製防火扉。
- 前記戸当たりクッションの半円状に湾曲したクッション片は防火扉閉扉時に、木製防火扉体の端部が密着して伸張し、該伸張部で防火扉と縦枠間の隙間を密閉する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の木製防火扉。
- 前記表面材は、化粧ガラス繊維混入珪酸マグネシウムを材料としてシート状に形成され、該表面材の裏面側に接着剤があらかじめ塗布されてなると共に、該塗布面がはく離紙で被覆されてなり、
該はく離紙面を内側にしてロール状に巻回収納されて別部品とされ、該別部品を既設の扉体面に後付け貼着可能とした、
ことを特徴とする木製防火扉。
- 前記表面材は、化粧ガラス繊維混入珪酸マグネシウムを材料として粉末状に形成され、前記粉末と接着剤とを、既設の扉体面に吹き付け、表面材を形成した、
ことを特徴とする木製防火扉。
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