JP2008170702A - 液体現像剤及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 分散安定性と定着性を共に向上させ、良好な画像を得ることができる液体現像剤及びそれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 液体現像剤1が顔料成分を含有する現像剤固形分2と、分散剤3と、不揮発性の液体キャリア4とからなり、現像剤固形分2のガラス転移温度Tgと分散剤3の脱離温度TdがTg<Tdの関係を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 液体現像剤1が顔料成分を含有する現像剤固形分2と、分散剤3と、不揮発性の液体キャリア4とからなり、現像剤固形分2のガラス転移温度Tgと分散剤3の脱離温度TdがTg<Tdの関係を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、現像剤供給ローラにより液体現像剤を現像剤担持体に供給し、現像剤担持体により像担持体上の潜像を現像し、中間転写体に像担持体上の像を転写し、中間転写体上の像を転写材に二次転写することにより画像を形成する液体現像剤及びそれを用いた画像形成装置に関する。
従来、トナーの電気的特性を測定する装置に関する特許として、測定手段が、極めて微量なトナーサンプルを両電極間に挟み、電界を付与することによって、そのトナーの移動度、導電率、ゼータ電位等の電気的特性の定量化が可能となるものがあった。ここで、上述の導電率とは、言い換えればトナーの抵抗と言う事もできるので、トナー全体の荷電粒子量の増減に伴い、この導電率は変化することが知られている(特許文献1参照)。
また、液体現像剤の分散安定性と定着性とを両立させるために、結着樹脂の特性を定めたものが知られている(特許文献2参照)。
特開2001−264294号公報
特開2002−287433号公報
特許文献1に記載されている装置を用いてトナーの電気的特性を測定した場合、詳細は後述するが、一般的にトナーの導電率は、温度上昇に伴い大きくなることが分かっている。これは、トナー固形分に付着している分散剤が、温度上昇に伴う熱運動エネルギーの上昇によりトナー粒子表面から離脱しやすくなったことによるものと考えられる。
また、一方で、特許文献2に記載されているように、液体現像剤を扱うシステムにおいて、分散安定性と定着性を両立させることは難しいことが知られている。これを両立させるためには、結着樹脂の特性を定めるだけでは不十分である。すなわち、液体現像剤において、分散安定性と定着性に大きく影響を与えるものとして分散剤があり、この分散剤の存在状態を制御することが必要となる。
本発明は上記課題を解決し、分散安定性と定着性を共に向上させ、良好な画像を得ることができる液体現像剤及びそれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決する液体現像剤であって、顔料成分を含有する樹脂微粒子と、分散剤と、不揮発性の液体キャリアとからなり、樹脂成分のガラス転移温度Tgと分散剤の脱離温度TdがTg<Tdの関係を有することを特徴とするので、液体現像剤の分散安定性を維持することができる。また、ガラス転移温度Tgを低く設定することができ、低温・低熱量での良好な定着性を得ることができる。
また、本発明は上記課題を解決する液体現像剤を用いた画像形成装置であって、液体現像剤を貯留する現像剤容器と、液体現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤容器から前記現像剤担持体に液体現像剤を供給する現像剤供給部材と、前記現像剤担持体により潜像を現像される像担持体と、前記像担持体上の像を転写することにより画像を形成する中間転写体とを備えたことを特徴とするので、分散安定性と定着性を共に向上させ、良好な画像を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示す図、図2は画像形成装置の色毎の構成要素を示す断面図である。図1において、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色に対し、同じ構成要素については、各色を表すY、M、C、Kをそれぞれに付して同一番号を用いている。そのうち、イエロー(Y)の構成を示したのが図2である。以下、画像形成装置について図1及び図2を参照して説明する。
画像形成装置1は、像担持体10Yの外周の回転方向(移動方向)に沿って、像担持体のクリーニングブレード16Y及び現像剤回収部17Yからなるクリーニング装置、帯電ローラ11Y、露光ユニット12Y、現像ユニット30Yの現像剤担持体の一例としての現像ローラ20Y、像担持体スクイーズローラ13Yとその付属構成であるクリーニングブレード14Y及び現像剤回収部15Yからなるクリーニング装置が配置されている。現像ユニット30Yは、現像ローラ20Yの外周に、クリーニングブレード21Y、現像剤供給部材の一例としてのアニロクスローラを用いた現像剤供給ローラ32Yとその現像剤供給量を規制する規制ブレード33Y、現像剤圧縮ローラ22Yとその表面の現像剤を書き落とし除去するクリーニングブレード23Yが配置され、液体現像剤1が収容された現像剤容器(リザーバ)31Yの中に、現像剤を一様分散状態に攪拌する現像剤攪拌ローラ34Yが配置されている。また、中間転写体40を挟み像担持体10Yと対向する位置に一次転写部50Yの一次転写ローラ51Yが配置され、中間転写体40に沿ってその移動方向下流側に、さらに各色の一次転写部50Y(M、C、K)が配置されている。一次転写部50Y(M、C、K)の下流には、二次転写部60が配置され、ここで、画像が転写材に転写される。また、二次転写部60からシート材搬送経路L下流側には、定着部70が配置されている。
現像剤容器31Yに収容される液体現像剤1は、顔料成分を含有する現像剤固形分としての樹脂微粒子2と、分散剤3と、不揮発性の液体キャリアとしてのキャリアオイル4とからなり、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約25%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤である。現像剤容器31Yに収容される液体現像剤は、像担持体への現像にともなって変化する現像剤濃度に応じ、トナー重量比35〜55%程度の高濃度に分散した現像剤又はキャリアをそれぞれ現像剤容器31Yに補給して液体現像剤攪拌ローラ34Yにより攪拌することにより一様分散状態にし、概略重量比でキャリア75%の中にトナー25%を分散させたものである。
画像形成部及び現像ユニット30Yでは、帯電ローラ11Yにより、像担持体10Yを一様に帯電させ、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F−θレンズ等の光学系を有する露光ユニット12Yにより、入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザ光を照射して、帯電された像担持体10Y上に静電潜像を形成する。そして、各色(こではイエロー)の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Yから規制ブレード33Yにより供給現像剤量を規制して現像剤供給ローラ32Yから現像ローラ20Yに現像剤を供給して像担持体10Y上に形成された静電潜像を現像している。
中間転写体40は、エンドレスの弾性ベルト部材であり、駆動ローラ41とテンションローラ42との間に巻き掛けて張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで像担持体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラ41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、一次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kが中間転写体40を挟んで像担持体10Y、10M、10C、10Kと対向配置され、像担持体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された像担持体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を中間転写体40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成している。中間転写体40には、このように複数の像担持体(感光体)10Y、10M、10C、10Kに形成したトナー像を順次一次転写して重ね合わせて担持し、一括してシート材に二次転写する。そのため、二次転写行程においてシート材にトナー像を転写するに当たって、シート材表面が繊維質などによって平滑でないシート材であっても、この非平滑なシート材表面に倣って二次転写特性を向上させる手段として、弾性ベルト部材を採用している。
二次転写部60は、二次転写ローラ61が中間転写体40を挟んでベルト駆動ローラ41と対向配置され、さらに二次転写ローラのクリーニングブレード62、現像剤回収部63からなるクリーニング装置が配置される。二次転写部60では、中間転写体40上に色重ねして形成されたフルカラーのトナー画像や単色のトナー画像が二次転写部60の転写位置に到達するタイミングに合せてシート材搬送経路Lにて用紙、フィルム、布等のシート材を搬送、供給し、そのシート材に単色のトナー画像やフルカラーのトナー画像を二次転写する。
シート材搬送経路Lの下流には、シート材搬送経路Lを挟んで対向配置された加熱ローラ71及び加圧ローラ72を有する定着装置70が配置され、シート材上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の記録媒体(シート材)に融着させ定着させ、最終的なシート材上の画像形成を終了する。二次転写ローラ61も、表面が繊維質などによって平滑でないシート材であっても、この非平滑なシート材表面に倣って二次転写特性を向上させる手段として、表面に弾性体を被覆した弾性ローラで構成している。これは、複数の像担持体10Yに形成したトナー像を順次一次転写して中間転写体40に重ね合わせて担持し、一括してシート材に二次転写する中間転写体40に採用した弾性ベルト部材と同様の目的である。
ベルト駆動ローラ41と共に中間転写体40を張架するテンションローラ42側には、その外周に沿って、中間転写体40に当接するクリーニングブレード43、そのクリーニングブレード43がクリーニングした現像剤を回収する現像剤回収部44からなるクリーニング装置が配置されている。二次転写部60を通過後の中間転写体40は、クリーニングブレード43により中間転写体40上のクリーニングが行われ、再び、一次転写部50へと向かう。
現像剤容器31Yにおいて、液体現像剤の中のトナー粒子はプラスの電荷を有し、現像剤は、撹拌ローラ34Yにより撹拌されて一様分散状態になり、現像剤供給ローラ32Yが回転することによって、現像剤容器31Yから汲み上げられ、規制ブレード33Yによって現像剤量が規制されて現像ローラ20Yに供給される。初期的には現像剤容器31Y内に貯蔵した現像剤はキャリア内に概略トナー重量比25%程度で一様分散した状態であるが、像担持体10Yへの現像において画像デューティーが高い現像の場合にはトナー分の消費比率が多く、逆に画像デューティーが低い現像の場合にはトナー分の消費比率が少なくなる。即ち、現像剤容器31Y内に貯蔵された現像剤のトナー重量比率は像担持体10Yへの現像にともなって刻々と変化し、常時この変化を監視して概略トナー重量比25%程度に分散した状態に維持コントロールしていく必要がある。
現像剤容器31Yにおける現像剤を濃度コントロールするため、濃度を検知する手段として、図示省略したトナーの分散重量比率を検知する透過型のフォトセンサあるいは現像剤攪拌ローラ34Yの攪拌トルクを検知するトルク検知手段等及び現像剤容器31Y内の現像剤液面を検知する反射型のフォトセンサ等々が夫々の現像ユニット30Yに設けられる。そして、所定の現像剤量においてトナーの分散重量比率が少なくなった場合にはトナー重量比35〜55%程度の高濃度に分散した現像剤を現像剤容器31Yに所定量補充する。逆にトナーの分散重量比率が高くなった場合にはキャリアを現像剤容器31Yに所定量補充する。これらの補充により概略トナー重量比25%程度にコントロールしている。
この現像剤を用い、種々のプロセス行程を経て画像形成し終段階のシート材に2次転写して図示省略した定着行程に進行する段階において、好ましい2次転写機能及び定着機能を発揮させるためには、当該液体現像剤は概略トナー重量比で40%〜60%程度の分散状態になっていることが望ましい。そのため、本実施形態の画像形成装置では、適宜複数の位置に余剰現像剤、余剰キャリアを除去し回収する現像剤回収手段を備える。
次に、現像剤回収手段について説明する。本実施形態の画像形成装置では、現像剤回収手段の有するクリーニング装置により現像剤を掻き落として回収している。現像剤回収手段としては、現像ローラ20のクリーニングを行う現像ローラクリーニング装置21、現像剤圧縮ローラ22のクリーニングを行う現像剤圧縮ローラクリーニング装置23、像担持体スクイーズ装置13〜15、像担持体クリーニング装置16、17、中間転写体クリーニング装置43〜44、さらには2次転写ローラクリーニング装置62、63等を備えている。
現像ユニット30Yでは、現像ローラ20Yに担持された液体現像剤のトナーを圧縮状態にする現像剤圧縮ローラ22Yのクリーニングを行う現像剤圧縮ローラクリーニング装置の一例としてのクリーニングブレード23Y、現像ローラ20Yのクリーニングを行う現像ローラクリーニング装置の一例としてのクリーニングブレード21Yを有する。クリーニングブレード21Yは、現像ローラ20Yが像担持体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラ20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラ20Yに残存する現像剤を掻き落とし、クリーニングブレード23Yは、図中矢印方向に回転して現像剤圧縮ローラ22Yの現像剤を掻き落として除去しリザーバ31Y内の現像剤に合流(併合)させて再利用される。尚、これら合流するキャリア及びトナーは混色状態にはない。また、回収した現像剤は、廃棄してもよい。
像担持体スクイーズ装置13Y〜15Yは、像担持体10Yに対向して現像ローラ20Yより回転方向下流側に配置され、像担持体スクイーズローラ13Yと、該像担持体スクイーズローラ13Yに押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード14Yと現像剤回収部15Yから構成され、像担持体10Yに現像された現像剤から余剰なキャリア及び本来不要なカブリトナーを回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。本実施形態では、像担持体スクイーズローラ13Yを像担持体10Yに対して略同一周速度でウィズ回転させ、像担持体10Yに現像された現像剤から重量比5〜10%程度の余剰キャリアを回収して双方の回転駆動負荷を軽減するとともに、像担持体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。像担持体スクイーズローラ13Yによって回収された余剰なキャリア及び不要なカブリトナーはクリーニングブレード14Yの作用によって像担持体スクイーズローラ13Yから現像剤回収部15Yに回収される。尚、この回収した余剰なキャリア及びカブリトナーは専用の孤立した像担持体10Yから回収しているので各色の画像形成部において混色現象は発生しない。
一次転写部50Yでは、像担持体10Yと中間転写体40が等速度で移動して像担持体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラ51Yにより中間転写体40へ転写することにより、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、像担持体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。なお、1色目の一次転写部50Yでは初回一次転写なので混色現象は発生しないが、2色目以降は既に一次転写されたトナー像部位に更に異なるトナー像を転写して色重ねするので中間転写体40から像担持体10Y(M、C、K)へトナーが移行する所謂逆転写現像によって逆転写トナーと転写残りトナーは混色して余剰キャリアとともに像担持体10Y(M、C、K)に担持されて移動し、像担持体クリーニング装置の一例としてのクリーニングブレード16Y(M、C、K)の作用によって像担持体10Y(M、C、K)から現像剤回収部17Y(M、C、K)に回収される。
中間転写体40上に色重ねしたトナー像が2次転写部位に到達するタイミングに合わせてシート材を供給し、シート材にトナー画像を2次転写して定着行程へと進め最終的なシート材上の画像形成を終了するが、ジャムなどのシート材供給トラブルが発生した場合には、全てのトナー画像が二次転写ロールに転写されて回収されるものではなく、一部は中間転写体上に残り、また、通常の二次転写行程においても中間転写体40上のトナー像は100%二次転写されてシート材に移行するものではなく、数パーセントの二次転写残りが発生する。特に、ジャムなどのシート材供給トラブルが発生した場合には、シート材が介在しない状態でトナー画像が二次転写ローラ61に接して転写されシート材裏面汚れを引き起こす。これら不要トナー像に対し、中間転写体40のクリーニングブレード43による中間転写体40上のクリーニング、二次転写ローラのクリーニングブレード62による二次転写ローラ61のクリーニングを行う。このように二次転写ローラのクリーニングブレード62は、二次転写ローラ61に転写された現像剤(キャリア内に分散したトナー)を除去する手段として備え、二次転写ローラ61から現像剤を回収される。
次に、このような構成の画像形成装置において使用する現像剤の温度変化について説明する。まず、現像剤導電率の測定方法について説明する。現像剤導電率測定装置の基本構成は、特許文献1に示したものと同様であるが、図3に示すように、測定部100には、第1電極部101に当接するように第1加熱部102を配置し、第2電極部103に当接するように第2加熱部104を配置する。そして、第1電極部101及び第2電極部103の間に現像剤サンプルをセットする。第1加熱部102及び第2加熱部104は、例えば、シリコンラバーヒータ等を適用する。現像剤110のサンプルは、現像剤固形分111、キャリアオイル112及び分散剤113からなる。
このような構造の現像剤導電率測定装置による測定方法は、あらかじめ第1加熱部102及び第2加熱部104により第1電極部101及び第2電極部103を目標温度まで昇温し、その後、現像剤110のサンプルをセットし、抵抗値、すなわち導電率を測定する。現像剤110のサンプル量は非常に微量であるため、サンプル自体が目標温度に達するのは非常に早く、迅速に測定することができる。
図4は、現像剤の温度に対する導電率を測定した結果を示すグラフの概略である。図4のグラフに示すように、現像剤の導電率は、ある温度から増加率が大きくなる。これは、分散剤が温度上昇に伴う熱運動エネルギーの上昇によりトナー粒子表面から離脱しやすくなったことによるものと考えられる。このようなグラフで、液体現像剤の温度に対する導電率の変化率が最大となる点をTdとする。 また、液体現像剤の樹脂成分のガラス転移温度をTgとする。この時、本実施形態では、液体現像剤の分散剤の脱離温度である最大変化率点Tdが液体現像剤の樹脂成分のガラス転移温度TgとTg<Tdの関係を満たすようにする。なお、液体現像剤の最大変化率点Tdは、傾きの小さい領域での近似直線と、傾きが大きい領域での近似直線との交点として求めてもよい。
次に、種々の組成の液体現像剤の定着性及び分散安定性を求めた実施例を示す。ここで、定着性及び分散安定性を求める実施例1〜4及び比較例1の液体現像剤の分散剤、樹脂及び顔料を示す。
実施例1
分散剤:片末端がブトキシ基であるポリプロピレングリコール
(三洋化成(株)、ニューポールLB1715)
樹脂:線状ポリエステル樹脂
(三洋化成(株)、ニューポールBP−2P)
顔料:フタロシアニンブルー
キャリアオイル:ホワイトオイルP120
(松村石油研究所(株)製)
実施例2
分散剤:片末端がメトキシ基であるポリエチレングリコール
(日本油脂(株)製ユニオックスM-2000)
樹脂:線状ポリエステル樹脂
(三洋化成(株)、ニューポールBP−2P)
顔料:フタロシアニンブルー
キャリアオイル:ホワイトオイルP120
(松村石油研究所(株)製)
実施例3
分散剤:ジメチルアミノエチルメタクリレート
(ソルスパース13940 リーブリゾーブ社製)
樹脂:線状ポリエステル樹脂
(三洋化成(株)、ニューポールBP−2P)
顔料:フタロシアニンブルー
キャリアオイル:ホワイトオイルP120
(松村石油研究所(株)製)
実施例4
分散剤:アルキル化ポリビニルピロリドン
(ISP Technologies製AntaronAV220)
樹脂:線状ポリエステル樹脂
(三洋化成(株)、ニューポールBP−2P)
顔料:フタロシアニンブルー
キャリアオイル:ホワイトオイルP120
(松村石油研究所(株)製)
比較例1
分散剤:ジメチルアミノエチルメタクリレート
(ソルスパース13940 リーブリゾーブ社製)
樹脂:エポキシ樹脂
(エピコート1004 JER社製)
顔料:フタロシアニンブルー
キャリアオイル:ホワイトオイルP120
(松村石油研究所(株)製)
次に、このような液体現像剤の定着性の測定方法及び分散安定性の試験方法を説明する。
分散剤:片末端がブトキシ基であるポリプロピレングリコール
(三洋化成(株)、ニューポールLB1715)
樹脂:線状ポリエステル樹脂
(三洋化成(株)、ニューポールBP−2P)
顔料:フタロシアニンブルー
キャリアオイル:ホワイトオイルP120
(松村石油研究所(株)製)
実施例2
分散剤:片末端がメトキシ基であるポリエチレングリコール
(日本油脂(株)製ユニオックスM-2000)
樹脂:線状ポリエステル樹脂
(三洋化成(株)、ニューポールBP−2P)
顔料:フタロシアニンブルー
キャリアオイル:ホワイトオイルP120
(松村石油研究所(株)製)
実施例3
分散剤:ジメチルアミノエチルメタクリレート
(ソルスパース13940 リーブリゾーブ社製)
樹脂:線状ポリエステル樹脂
(三洋化成(株)、ニューポールBP−2P)
顔料:フタロシアニンブルー
キャリアオイル:ホワイトオイルP120
(松村石油研究所(株)製)
実施例4
分散剤:アルキル化ポリビニルピロリドン
(ISP Technologies製AntaronAV220)
樹脂:線状ポリエステル樹脂
(三洋化成(株)、ニューポールBP−2P)
顔料:フタロシアニンブルー
キャリアオイル:ホワイトオイルP120
(松村石油研究所(株)製)
比較例1
分散剤:ジメチルアミノエチルメタクリレート
(ソルスパース13940 リーブリゾーブ社製)
樹脂:エポキシ樹脂
(エピコート1004 JER社製)
顔料:フタロシアニンブルー
キャリアオイル:ホワイトオイルP120
(松村石油研究所(株)製)
次に、このような液体現像剤の定着性の測定方法及び分散安定性の試験方法を説明する。
まず、液体現像剤の定着性の測定方法について説明する。第一に、印刷サンプル上にメンディングテープ(住友3M製)を貼付する。次に、クロックメータを利用して布を巻いた消ゴムにてテープ上を2往復擦る。最後に、テープを剥がし、(ODU(オリジナル)−ODU(擦り試験後)/ODU(オリジナル)×100[%]で計算し、液体現像剤の定着性を求める。
また、分散安定性の試験方法は、液体現像剤を50℃で24h放置した後、トナー粒度分布を測定するものである。
表1は、実施例と比較例の定着性と分散安定性の結果を比較したものである。
このように、液体現像剤1は顔料成分を含有する樹脂成分2と、分散剤3と、不揮発性の液体キャリア4とからなり、樹脂成分2のガラス転移温度Tgと分散剤3の脱離温度TdがTg<Tdの関係を有するので、液体現像剤1の分散安定性を維持することができる。また、ガラス転移温度Tgを低く設定することができ、低温・低熱量での良好な定着性を得ることができる。
また、液体現像剤1を貯留する現像剤容器31と、液体現像剤1を担持する現像剤担持体20と、現像剤容器31から現像剤担持体20に液体現像剤1を供給する現像剤供給部材32と、現像剤担持体20により潜像を現像される像担持体10と、像担持体10上の像を転写することにより画像を形成する中間転写体40とを備えたので、分散安定性と定着性を共に向上させ、良好な画像を得ることができる。
1…液体現像剤、2…現像剤固形分、3…分散剤、4…キャリアオイル、10Y、10M、10C、10K…像担持体、11Y、11M、11C、11K…帯電ローラ、12Y、12M、12C、12K…露光ユニット、13Y…像担持体スクイーズローラ、14Y…像担持体スクイーズローラクリーニングブレード、15Y…現像剤回収部、16Y…像担持体クリーニングブレード、17Y…現像剤回収部、20Y、20M、20C、20K…現像ローラ(現像剤担持体)、21Y…現像ローラクリーニングブレード、22Y…現像剤圧縮ローラ(現像剤圧縮部材)、23Y…現像剤圧縮ローラクリーニングブレード、30Y、30M、30C、30K…現像ユニット、31Y…現像剤容器、32Y…現像剤供給ローラ(現像剤供給部材)、33Y…規制ブレード、34Y…撹拌ローラ、40…中間転写体、41…ベルト駆動ローラ、42…ベルト従動ローラ、43…中間転写体クリーニングブレード、44…現像剤回収部、50Y、50M、50C、50K…一次転写部、51Y…一次転写バックアップローラ、60…二次転写部、61…二次転写ローラ、62…二次転写ローラクリーニングブレード、63…現像剤回収部、70…定着部、71…加熱ローラ、72…加圧ローラ、100…測定部、101…第1電極部102…第1加熱部、103…第2電極部、104…第2加熱部、110…液体現像剤、111…現像剤固形分、112…キャリアオイル(液体キャリア)、113…分散剤
Claims (2)
- 顔料成分を含有する現像剤固形分と、分散剤と、不揮発性の液体キャリアとからなり、現像剤固形分のガラス転移温度Tgと分散剤の脱離温度TdがTg<Tdの関係を有することを特徴とする液体現像剤。
- 液体現像剤を貯留する現像剤容器と、液体現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤容器から前記現像剤担持体に液体現像剤を供給する現像剤供給部材と、前記現像剤担持体により潜像を現像される像担持体と、前記像担持体上の像を転写することにより画像を形成する中間転写体とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の液体現像剤を用いた画像形成装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007003515A JP2008170702A (ja) | 2007-01-11 | 2007-01-11 | 液体現像剤及びそれを用いた画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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