JP2008151402A - 空気調和機用室内機 - Google Patents
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Abstract
【課題】空気調和機用室内機の冷暖房運転時(特に高温高湿の空気条件時など)において、空気吹出し口から霧が吹く場合があり、使用者に視覚的な不快感を与えたり、空気吹出し口のフラップ部分などが結露して水落ちや水飛びを生じたりする問題がある。
これを解決する。
【解決手段】本体ケーシングと、該本体ケーシングの空気吸込口から吸込んだ室内の空気を空気熱交換器を介して熱交換した後に上記本体ケーシングの空気吹出口から室内に吹き出す空調用ファンとを備えてなる空気調和機用室内機において、上記空気熱交換器通過後の空気流路に、上記空気熱交換器を蒸発器として使用した場合に、上記空気熱交換器部分で空気中の水分が冷やされて生じる霧を捕集する霧捕集手段を設けた。
このような構成によると、発生した霧を霧キャッチ用の霧捕集手段が捕集することにより、空気吹出し口からの霧吹きが防止される。そして、捕集されて結露した水分は、例えばスムーズにドレンパン部分に導入されて、外部に排出される。
【選択図】 図1
これを解決する。
【解決手段】本体ケーシングと、該本体ケーシングの空気吸込口から吸込んだ室内の空気を空気熱交換器を介して熱交換した後に上記本体ケーシングの空気吹出口から室内に吹き出す空調用ファンとを備えてなる空気調和機用室内機において、上記空気熱交換器通過後の空気流路に、上記空気熱交換器を蒸発器として使用した場合に、上記空気熱交換器部分で空気中の水分が冷やされて生じる霧を捕集する霧捕集手段を設けた。
このような構成によると、発生した霧を霧キャッチ用の霧捕集手段が捕集することにより、空気吹出し口からの霧吹きが防止される。そして、捕集されて結露した水分は、例えばスムーズにドレンパン部分に導入されて、外部に排出される。
【選択図】 図1
Description
本願発明は、霧吹防止手段を備えた空気調和機用室内機の構造に関するものである。
空気熱交換器が蒸発器として使用される空気調和機用室内機の冷房運転時(特に高温高湿の空気条件時)において、上記空気熱交換器部分で空気中の水分が冷やされて霧が生じ、それが空気吹出し口から吹き出される場合があり、使用者に視覚的な不快感を与えたり、同霧の水分が空気吹出し口のフラップ部分などで結露して、水落ちや水飛びを生じる問題がある。
この現象は、特に油を使用することが多い飲食店などにおいて、親水性処理を施されている上記空気熱交換器の表面が油で汚れ、その親水性が低下した場合などに生じやすい。親水性が低下すると、熱交換器表面における水分凝縮性能、吸着性能が低下するので、発生した霧成分がそのまま下流側に飛ばされやすくなる。
このような問題に関連して、例えば同問題を解決するための手段として、平行に配置された伝熱管と、該伝熱管に対して直交状態で嵌挿配置された板状の伝熱フィンとからなる熱交換器において、上記伝熱フィンに、上記伝熱管の後流側における伝熱管からフィン後縁端に至るフィン幅がフィン前縁端から伝熱管に至るフィン幅よりも広くなるように面積拡大部を一体に形成したものがある(特許文献1参照)。
このような構成によれば、蒸発器として使用した場合(例えば、上記油煙の多い厨房等において蒸発器として使用した場合)には、伝熱管の後流側は他の部分(例えば伝熱管相互間)より温度が低くなる傾向があるが、当該部分に面積拡大部が形成されているので、温度の高い伝熱管相互間からの熱影響を受け易くなり、温度の均一化が進むこととなる。
従って、伝熱管の後流側を流れる空気流の温度低下が緩和され、露点温度以下になりにくくなるので、白霧の発生を抑制することができる。
しかし、このような構成の場合、白霧の発生を或る程度抑制できる効果はあるものの、白霧の発生自体を防ぐことはできず、発生した霧成分を捕集し、室内に吹き出させないようにすることはできない。
そこで、本願発明は、以上の問題を解決するために、空調機の熱交換器通過後の流路に、親水性または吸水性の材料からなる霧キャッチ用ネット等の霧捕集手段を設置することにより、より確実に空気吹出し口からの霧吹きを防止するようにした空気調和機を提供することを目的とするものである。
本願発明は、上記の問題を解決することを目的としてなされたものであって、次のような有効な課題解決手段を備えて構成されている。
(1) 第1の課題解決手段
この発明の第1の課題解決手段は、本体ケーシングと、該本体ケーシングの空気吸込口から吸込んだ室内の空気を空気熱交換器を介して熱交換した後に上記本体ケーシングの空気吹出口から室内に吹き出す空調用ファンとを備えてなる空気調和機用室内機において、上記空気熱交換器通過後の空気流路に、上記空気熱交換器を蒸発器として使用した場合に、上記空気熱交換器部分で空気中の水分が冷やされて生じる霧を捕集する霧捕集手段を設けたことを特徴としている。
この発明の第1の課題解決手段は、本体ケーシングと、該本体ケーシングの空気吸込口から吸込んだ室内の空気を空気熱交換器を介して熱交換した後に上記本体ケーシングの空気吹出口から室内に吹き出す空調用ファンとを備えてなる空気調和機用室内機において、上記空気熱交換器通過後の空気流路に、上記空気熱交換器を蒸発器として使用した場合に、上記空気熱交換器部分で空気中の水分が冷やされて生じる霧を捕集する霧捕集手段を設けたことを特徴としている。
このような構成によると、空気熱交換器部分で発生した霧を、その下流側空気吹出口手前の霧捕集手段が確実に捕集することにより、空気吹出し口からの霧吹きが防止される。そして、霧が捕集されて結露した水分が、例えばドレンパンに導入されて外部に排出される。
(2) 第2の課題解決手段
この発明の第2の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段の構成において、霧捕集手段は、吸水性の材料からなるネット状部材であることを特徴としている。
この発明の第2の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段の構成において、霧捕集手段は、吸水性の材料からなるネット状部材であることを特徴としている。
このような構成によれば、吸水性のネット状部材により通風抵抗を大きくすることなく、素材自体の吸水作用を利用した効率的な霧の捕集が可能となる。
(3) 第3の課題解決手段
この発明の第3の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段の構成において、霧捕集手段は、親水性の材料からなるネット状部材であることを特徴としている。
この発明の第3の課題解決手段は、上記第1の課題解決手段の構成において、霧捕集手段は、親水性の材料からなるネット状部材であることを特徴としている。
このような構成によれば、親水性のネット状部材により通風抵抗を大きくすることなく、素材自体の親水作用を利用した効率的な霧の捕集と排出が可能となる。
(4) 第4の課題解決手段
この発明の第4の課題解決手段は、上記第1,第2又は第3の課題解決手段の構成において、ネット状部材の網目部は、捕集され結露した水が下方に流下しやすいように下方に向けて傾斜した構成となっていることを特徴としている。
この発明の第4の課題解決手段は、上記第1,第2又は第3の課題解決手段の構成において、ネット状部材の網目部は、捕集され結露した水が下方に流下しやすいように下方に向けて傾斜した構成となっていることを特徴としている。
このような構成によれば、網目部で水滴のブリッジなどを生じることなく、捕集された水分がドレンパン側に速やかに導入されるようになるため、網目部分に結露水が滞留して通風を阻害するようなこともない。
(5) 第5の課題解決手段
この発明の第5の課題解決手段は、上記第2,第3又は第4の課題解決手段の構成において、ネット状部材は、その全体が一端側から他端側ドレンパン部分にかけて傾斜した状態で設けられていることを特徴としている。
この発明の第5の課題解決手段は、上記第2,第3又は第4の課題解決手段の構成において、ネット状部材は、その全体が一端側から他端側ドレンパン部分にかけて傾斜した状態で設けられていることを特徴としている。
このような構成によれば、ネット上で水滴のブリッジなどを生じることなく、捕集された水分はドレンパンに速やかに導入されるため、ネット部分が通風を阻害することもない。
以上の結果、本願発明によると、冷房時、霧吹きの生じににくい快適性の高い空気調和機を低コストに実現することができる。
以下、添付の図面を参照して、本願発明を実施するための幾つかの最良の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
先ず図1および図2は、本願発明の第1の実施の形態に係る例えばマルチフロー(又はラウンドフロー)型天井埋込式空気調和機用室内機および同室内機の霧捕集手段の構成を示している。
先ず図1および図2は、本願発明の第1の実施の形態に係る例えばマルチフロー(又はラウンドフロー)型天井埋込式空気調和機用室内機および同室内機の霧捕集手段の構成を示している。
図1中、先ず符号2は、当該天井埋込式空気調和機1のカセット型の本体ケーシングである。該本体ケーシング2は、その吸気・吹出パネル(下面パネル部)4が天井3と略同一平面状に連続するようにして、天井3内に埋設されている。
そして、上記本体ケーシング2の上記吸気・吹出パネル4には、中央部に方形の空気吸込口5が設けられ、さらに、その内側に遠心ファンの一例であるターボファン11用のベルマウス6が連設されている。
また、上記本体ケーシング2の吸気・吹出パネル4の上記空気吸込口5の外周部4方には、所定の幅の空気吹出口9,9・・が設けられている。
そして、上記本体ケーシング2内には上記空気吸込口5から上記ベルマウス6を経て上記空気吹出口9,9・・方向に到る全周方向の通風路10が形成されており、該通風路10の上記ベルマウス6の背後(図示上部)中央に位置して、その空気吸込側(後述する側板15側)が上記ベルマウス6に対応するターボファン11がファンモータ13およびファンモータ13の回転駆動軸13aを介して上記本体ケーシング2の天板2a部分に吊設されている。
また、同通風路10には、当該ターボファン11を囲む状態で空気熱交換器12が設けられている。
一方、当該ターボファン11は、上記ファンモータ13の回転駆動軸13aに対してボス部14aを介して固定された円形の主板14とターボファン羽根車内遠心方向への空気吸込口を形成する他端側筒状の側板15との間に多数枚の羽根(動翼羽根)16,16・・・を所定の翼角、所定の翼間隔で周方向に並設して構成されている。他方、その側板15の浅筒状の空気吸込側端部内側には、上記ベルマウス6の下流側筒状の空気流出口側端部が所定の隙間を保って相対回転可能に所定寸法遊嵌されている。
上記ベルマウス6は、上記ターボファン羽根車の空気吸込口を形成している側板15の空気吸込側端部に対して上記本体ケーシング2側空気吸込口5からの空気を羽根車内遠心方向にスムーズに流入させるために、図示のように吸気・吹出パネル4への取付縁部から内方に延び、その空気流上流側から空気流下流側にかけて次第に開口径が縮小した所定曲率半径の空気流入口部と空気流出口部とからなる気流ガイド面を有して構成されている。
そして、その形状により上記ターボファン羽根車の側板15に対応して、上記ターボファン羽根車の吸込側の空気を当該吸込側において吹出側遠心方向にスムーズに吸込ガイドすることによって送風時に生じる空力騒音を低減するようにしている。
ところで、高温、高湿時等に上記空気熱交換器12を蒸発器として使用した場合には、上記空気熱交換器部分で空気中の水分が冷やされて霧が生じる問題がある。
そこで、この実施の形態の場合、上記ターボファン羽根車11の下流側熱交換器12と空気吹出口9の間には、例えば図2に詳細に示すような、それぞれ下方に向けて傾斜し、付着凝縮した水が流下しやすい、例えば菱形の網目部19a,19a・・・を有する霧捕集手段としての霧捕集用のネット19が、その下端側をドレンパン18内に挿入するとともに上端側を本体ケーシング2の側板上部に取り付けた傾斜状態で設けられている。
このように空気熱交換器4通過後の空気流路に霧捕集用のネット19をドレンパン18部分に向けて下降するように傾斜させて設けると、空気熱交換器12部分で発生した霧を霧捕集用ネット19が捕集することにより、空気吹出し口9からの霧吹きが防止される。そして、霧が捕集されて結露した水分が、そのままドレンパン18内に導入されて外部に排出される。
そして、その網目部19a,19a・・・をもそれぞれ下方に傾斜させているので、霧捕集用ネット19上で水滴のブリッジなどを生じることなく、捕集された水分はスムーズにドレンパン18内に速やかに導入されるため、ネット部分が通風を阻害することもない。
また上記霧捕集ネット19は、例えば吸水性の材料(綿糸等)からなるネット状部材であるか、または親水性材料からなるネット部材となっている。
前者のような構成によれば、吸水性のネット状部材により通風抵抗を大きくすることなく、素材自体の吸水作用を利用した効率的な霧の捕集が可能となる。
また、後者のような構成によれば、親水性のネット状部材により通風抵抗を大きくすることなく、素材自体の親水作用を利用した効率的な霧の捕集と排出が可能となる。
しかも、上記のように、上記ネット状部材19の網目部19a,19a・・・は、それぞれ捕集され結露した水がドレンパン18側の下方に流下しやすいように下方に向けて傾斜した構成となっており、かつその全体が一端側から他端側ドレンパン18にかけて傾斜した状態で設けられている。
したがって、このような構成によれば、網目部19a,19a・・・で水滴のブリッジなどを生じることなく、捕集された水分がドレンパン18側に可及的速やかに導入されるため、網目部19a,19a・・・部分に結露水が滞留して通風を阻害するようなこともない。
以上の結果、同実施形態の構成によると、霧吹きの生じににくい快適性の高い空気調和機を低コストに実現することができる。
なお、以上の説明および図示の形態では、霧捕集ネット19を1層状態で示したが、これは2層、3層と複数層とすることもできる。その場合、捕集量、捕集効率と空気圧損との関係を考慮し、また網目径との関係を考慮して採用層数を決定する。
(第2の実施の形態)
次に図3は、本願発明の第2の実施の形態に係る空気調和機用室内機および同室内機の霧捕集手段の構成を示している。この実施の形態では、左右一対の通風路30a,30b、左右一対のクロスフローファン31a,31b、左右一対の空気熱交換器32a,32b、左右一対の空気吹出口29a,29bを備えたダブルフロー型の天井埋込式空気調和機が採用されている。
次に図3は、本願発明の第2の実施の形態に係る空気調和機用室内機および同室内機の霧捕集手段の構成を示している。この実施の形態では、左右一対の通風路30a,30b、左右一対のクロスフローファン31a,31b、左右一対の空気熱交換器32a,32b、左右一対の空気吹出口29a,29bを備えたダブルフロー型の天井埋込式空気調和機が採用されている。
図3中、先ず符号20は、当該天井埋込式空気調和機1のカセット型の本体ケーシングである。該本体ケーシング20は、その吸気・吹出パネル(下面パネル部)24が天井3と略同一平面状に連続するようにして、天井3内に埋設されている。
そして、上記本体ケーシング20の上記吸気・吹出パネル24には、中央部に方形の空気吸込口25が設けられ、さらに、その内側上方に左右一対の空気熱交換器32a,32bが略ハの字状に配設されている。
また、上記本体ケーシング20の吸気・吹出パネル24の上記空気吸込口25の左右両側には、所定の幅の空気吹出口29a,29bが前後方向に延びて設けられている。
そして、上記本体ケーシング20内には上記空気吸込口25から上記空気吹出口29a,29b方向に到る左右両方向に分岐する2つのスクロール構造の通風路30a,30bが形成されており、該2つの通風路30a,30b下流側の上記空気熱交換器32a,32bの背後中央に位置して左右一対のクロスフローファン31a,31bが設けられている。同クロスフローファン31a,31bが回転すると、図示の矢印のように、空気吸込口25から吸込まれた空気が空気熱交換器32a,32bを通って冷却された後にクロスフローファン31a,31bを貫流して空気吹出口29a,29aから吹き出される。
ところで、この実施の形態の場合、上記空気熱交換器32a,32b下流側のクロスフローファン31a,31bと空気吹出口29a,29bとの間には、例えば前述の図2のものと同様の上方から下方に傾斜する菱形の網目部19a,19a・・・を備えた霧捕集手段としての霧捕集用ネット39,39が設けられている。
このように空気熱交換器32a,32b通過後の空気流路に霧捕集用のネット39,39をドレンパン28,28部分に向けて下降するように傾斜させて設けると、空気熱交換器32a,32b部分で発生した霧を霧捕集用ネット39,39が捕集することにより、空気吹出し口29a,29bからの霧吹きが防止される。そして、霧が捕集されて結露した水分が、そのままドレンパン28,28内に導入されて外部に排出される。
そして、霧捕集用ネット39,39上で水滴のブリッジなどを生じることなく、捕集された水分はドレンパン28,28内に速やかに導入されるため、霧捕集用ネット39,39部分が通風を阻害することもない。
霧捕集用ネット39,39は、例えば吸水性の材料(綿糸など)からなるネット状部材、または親水性材料からなる水を捕集しやすいネット部材よりなっている。
前者のような吸水性の材料によれば、ネット状部材により通風抵抗を大きくすることなく、素材自体の吸水作用を利用した効率的な霧の捕集が可能となる。
また、後者のような親水性の材料によれば、やはりネット状部材により通風抵抗を大きくすることなく、素材自体の親水作用を利用した効率的な霧の捕集とスムーズな排出(流下)が可能となる。
しかも、上記の構成において、上記ネット状部材の網目部は、捕集され結露した水がドレンパン28,28側の下方に流下しやすいように下方に向けて傾斜した構成となっており、かつその全体が一端側から他端側にかけて傾斜した状態で設けられている。
したがって、このような構成によれば、網目部で水滴のブリッジなどを生じることなく、捕集された水分がドレンパン28,28側に速やかに導入されるため、網目部分に結露水が滞留して通風を阻害するようなこともない。
以上の結果、同実施形態の構成によると、霧吹きの生じににくい快適性の高い空気調和機を低コストに実現することができる。
なお、以上の説明および図示の形態では、霧捕集用ネット39,39を1層状態で示したが、これは必要に応じて2層、3層と複数層とすることもできる。その場合、捕集量、捕集効率と空気圧損等との関係を考慮し、また網目径との関係を考慮して採用層数を決定する。
(第3の実施の形態)
次に図4は、本願発明の第3の実施の形態に係る空気調和機用室内機および同室内機の霧捕集手段部分の構成を示している。この実施の形態では、単一の通風路40、単一のクロスフローファン41、単一の空気熱交換器42、単一の空気吹出口49を備えたシングルフロー型の天井埋込式空気調和機が採用されている。
次に図4は、本願発明の第3の実施の形態に係る空気調和機用室内機および同室内機の霧捕集手段部分の構成を示している。この実施の形態では、単一の通風路40、単一のクロスフローファン41、単一の空気熱交換器42、単一の空気吹出口49を備えたシングルフロー型の天井埋込式空気調和機が採用されている。
図4中、先ず符号50は、当該天井埋込式空気調和機1のカセット型の本体ケーシングである。該本体ケーシング50は、その吸気・吹出パネル(下面パネル部)44が天井3と略同一平面状に連続するようにして、天井3内に埋設されている。
そして、上記本体ケーシング50の上記吸気・吹出パネル44には、その左右方向一側部に長方形状の空気吸込口45が前後方向に延びて設けられ、さらに、その内側上方に熱交換器42が前後方向に延び、かつ、その左右幅方向の全体が一側部側から他側部側ドレンパン48方向に下降傾斜する状態で配設されている。
また、上記本体ケーシング50の吸気・吹出パネル44における上記上記空気吸込口45の他方側(図示左側)位置には、所定の幅の空気吹出口49が前後方向に延びて設けられている。
そして、それとともに上記本体ケーシング50内には上記空気吸込口45から上記空気吹出口49方向に到るスクロール構造の単一の通風路40が形成されており、該通風路40の上記熱交換器42の下流側背後(図示上部左側方)に位置してクロスフローファン41が設けられている。同クロスフローファン41が回転すると、図示の矢印のように、空気吸込口45から吸込まれた空気が空気熱交換器42を通って冷却された後にクロスフローファン41を貫流して空気吹出口49から吹き出される。
ところで、この実施の形態の場合、上記空気熱交換器42下流側の上記クロスフローファン41と空気吹出口49との間には、例えば前述の図2のものと同様の菱形の網目部を有する霧捕集手段としての霧捕集用ネット59が設けられている。この霧捕集用ネット59は、一端側から他端側最下端部の主たるドレンパン48a方向に下降傾斜させて設けられている。この場合、ドレンパンは、途中にも水滴の防止を図るために複数個設けられている(48b,48c参照)。
このように空気熱交換器42通過後の空気流路に霧捕集用のネット59を空気熱交換器42を支持している最下端の主たるドレンパン48a内に向けて下降するように傾斜させて設けると、空気熱交換器42部分で発生した霧を霧捕集用ネット59が捕集することにより、空気吹出口49からの霧吹きが防止される。
そして、霧が捕集されて結露した水分が、そのままドレンパン48a内にスムーズに導入されて外部に排出される。
そして、それにより上記霧捕集用ネット59上で水滴のブリッジなどを生じることなく、捕集された水分はドレンパン48a内に速やかに導入されるようになるため、霧捕集用ネット59部分に水滴が滞留して通風を阻害するようなこともない。
また上記霧捕集用ネット59は、例えば吸水性の高い材料(綿糸など)からなるネット状部材、または親水性材料からなる水を捕集しやすいネット部材により形成される。
前者のような吸水性の高い材料によれば、ネット状部材により通風抵抗を大きくすることなく、素材自体の吸水作用を利用した効率的な霧の捕集が可能となる。
また、後者のような親水性の高い材料によれば、やはりネット状部材により通風抵抗を大きくすることなく、素材自体の親水作用を利用した、より効率的な霧の捕集と排出(流下)が可能となる。
しかも、上記の構成において、前述の第1の実施の形態の場合と同様に、上記ネット状部材の網目部は、捕集され結露した水がドレンパン48a側の下方に流下しやすいように下方に向けて傾斜曲成した構成となっており、かつその幅方向の全体が側部側から他側部側にかけて傾斜した状態で設けられている。
したがって、このような構成によれば、網目部で水滴のブリッジなどを生じることなく、捕集された水分がドレンパン48a側に速やかに導入されるようになるため、網目部分に結露水が滞留して通風を阻害するようなこともない。
以上の結果、同実施形態の構成によると、霧吹きの生じににくい快適性の高い空気調和機を低コストに実現することができる。
なお、以上の説明および図示の形態では、上記霧捕集用ネット59を1層状態で示したが、これは必要に応じて2層、3層と複数層とすることもできる。その場合、捕集量、捕集効率と空気圧損等との関係を考慮し、また網目径との関係を考慮して適切に採用層数を決定する。
1は空気調和機、2は本体ケーシング、9は空気吹出口、10は通風路、11はターボファン、19は霧捕集用ネット、20は本体ケーシング、25は空気吸込口、29a,29bは空気吹出口、30a,30bは通風路、31a,31bはクロスフローファン、32a,32bは空気熱交換器、39a,39bは空気吹出口、40は通風路、59は霧捕集用ネットである。
Claims (5)
- 本体ケーシングと、該本体ケーシングの空気吸込口から吸込んだ室内の空気を空気熱交換器を介して熱交換した後に上記本体ケーシングの空気吹出口から室内に吹き出す空調用ファンとを備えてなる空気調和機用室内機において、上記空気熱交換器通過後の空気流路に、上記空気熱交換器を蒸発器として使用した場合に、上記空気熱交換器部分で空気中の水分が冷やされて生じる霧を捕集する霧捕集手段を設けたことを特徴とする空気調和機用室内機。
- 霧捕集手段は、吸水性の材料からなるネット状部材であることを特徴とする請求項1記載の空気調和機用室内機。
- 霧捕集手段は、親水性の材料からなるネット状部材であることを特徴とする請求項1記載の空気調和機用室内機。
- ネット状部材の網目部は、捕集され結露した水が下方に流下しやすいように下方に向けて傾斜した構成となっていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の空気調和機用室内機。
- ネット状部材は、その全体が一端側から他端側ドレンパン部分にかけて傾斜した状態で設けられていることを特徴とする請求項2,3又は4記載の空気調和機用室内機。
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
JP2013200105A (ja) * | 2012-03-26 | 2013-10-03 | Daikin Industries Ltd | 空気調和機 |
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2006
- 2006-12-18 JP JP2006339400A patent/JP2008151402A/ja active Pending
Cited By (1)
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JP2013200105A (ja) * | 2012-03-26 | 2013-10-03 | Daikin Industries Ltd | 空気調和機 |
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