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JP2008145534A - カメラ - Google Patents

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JP2008145534A
JP2008145534A JP2006329807A JP2006329807A JP2008145534A JP 2008145534 A JP2008145534 A JP 2008145534A JP 2006329807 A JP2006329807 A JP 2006329807A JP 2006329807 A JP2006329807 A JP 2006329807A JP 2008145534 A JP2008145534 A JP 2008145534A
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Akita Makimoto
明大 牧本
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Abstract

【課題】コンパクト化を図り、且つ三脚用のネジ部を目立たないようにする。
【解決手段】デジタルカメラ10は、カメラ本体26及びレンズバリア27からなる。レンズバリア27は、カメラ本体26に対してスライド自在に取り付けられている。カメラ本体26及びレンズバリア27の底面部には、三脚用雌ネジ25を構成する本体側雌ネジ部41及びバリア側雌ネジ部42がそれぞれ分割して設けられている。レンズバリア27を不使用位置にしたとき、雌ネジ部41、42は位置がずれており、レンズバリア27を使用位置にしたとき、雌ネジ部41,42はネジ溝の位置が一致して三脚の雄ネジを螺合させることが可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、三脚の雄ネジに雌ネジを螺合させて固定されるカメラに関するものである。
カメラは、その底面部に三脚用ネジ穴を備えていることが一般的であり、三脚に設けられた雄ネジを三脚用ネジ穴に螺合させることでカメラを三脚に固定する。近年、カメラは、小型化、コンパクト化の要求が大きく、上述した三脚用ネジ穴についても、カメラ内部の部品や部材と干渉しないように効率良く配置し、コンパクト化を妨げないようにすることが望まれている。
そこで、特許文献1では、カメラに取り付けられるストラップにネジ穴を形成し、このストラップをカメラと三脚との間に介在するスペーサとして使用することで、カメラに設けられるネジ穴の深さを低減する構成が記載されている。また、特許文献2記載のカメラでは、レンズキャップにネジ穴を有する固定部を一体に設け、撮影時には、このレンズキャップをカメラ本体の底面部に装着して三脚に固定するため、カメラ本体には三脚用のネジ穴を必要としない。さらにまた、特許文献3では、カメラ本体に取り付けられる通常のバッテリ蓋に代えて、ネジ穴を有するバッテリ蓋を取り付けることで、三脚に固定することを可能としている。あるいは、特許文献4では、カメラ本体から突出する三脚座取付部を有し、この三脚用取付部に雌ネジを形成しているため、カメラ本体は、三脚用ネジを考慮するスペースを設けなくてもよい。
特開平10−38499号公報 特開2002−320125号公報 特開2003−131314号公報 特開2003−255453号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3のように三脚用のネジ穴を有する部品をカメラ本体とは別に設けると、部品を紛失したりする可能性があり、常に持ち歩かなければならないため、非常に面倒であった。また、上記特許文献4のようにカメラ本体から突出する取付部を有する場合、この三脚用の取付部がカメラの外観上非常に目立ってしまい、特殊な形状となるため、デザインの自由度が限定されてしまう。
さらに、撮影レンズを保護するためのスライドカバーや、電源スイッチなど、カメラ本体に取り付けられる各種部品又は部材を備えており、これらの部品又は部材と干渉しないように雌ネジ穴を設けることが困難であり、特にスライドカバーを有する従来のカメラでは、三脚用のネジ穴及びスライドカバーの影響でカメラの厚みが大きくなることが多い。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、部品を効率良く配置してコンパクト化を図ることを可能とし、且つ三脚用のネジ部を外観上目立たないようにすることができるカメラを提供することを目的とする。
本発明のカメラは、カメラ本体と、このカメラ本体に対して第1の位置、及びこの第1の位置とは異なる第2の位置の間でスライド自在に取り付けられたスライド部材とからなり、内周面に螺旋状のネジ溝を有し、三脚に設けられた雄ネジと螺合する三脚用雌ネジを設けたカメラにおいて、前記三脚用雌ネジは、前記カメラ本体及び前記スライド部材の底面部にそれぞれ分割して設けた本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部とからなり、前記スライド部材が前記第1の位置のときは、前記本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部に形成されたネジ溝の螺旋中心がずれており、前記スライド部材が前記第2の位置のときは、本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部の螺旋中心が一致して前記雄ネジと螺合可能な状態となることを特徴とする。
なお、前記スライド部材は、前記カメラ本体の前面に取り付けられ、撮影レンズを覆う前記第1の位置と、撮影レンズを露呈させる前記第2の位置との間で移動自在である、前記本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部は、前記スライド部材が前記カメラ本体に対してスライドするスライド方向と平行な面に沿って分割されており、前記第1の位置にあるときには、本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部が不連続になっており、前記第2の位置にあるときには、本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部が連続したネジ穴を形成することを特徴とする。
また、前記スライド部材は、前記第1の位置にあるときに、そのスライド方向に沿って前記カメラ本体と突き当たる突き当て面を有し、前記本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部は、前記突き当て面と平行な面に沿って分割されており、前記第1の位置にあるとき、前記本体側及びカバー側雌ネジ部とが互いに近接する位置にあり、前記第2の位置にあるとき、前記本体側及びカバー側雌ネジ部が所定の間隔を保ち螺合可能な状態となることを特徴とする請求項1記載のカメラ。
さらにまた、カメラ本体と、このカメラ本体の底面部に取り付けられた蓋部材と、前記カメラ本体に対して第1の位置、及びこの第1の位置とは異なる第2の位置の間でスライド自在に取り付けられたスライド部材とからなり、内周面に螺旋状のネジ溝を有し、三脚に設けられた雄ネジと螺合する三脚用雌ネジを設けたカメラにおいて、前記三脚用雌ネジは、前記蓋部材及び前記スライド部材の底面部にそれぞれ分割して設けた蓋側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部とからなり、前記スライド部材が前記第1の位置のときは、前記蓋側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部に形成されたネジ溝の螺旋中心がずれており、前記スライド部材が前記第2の位置のときは、蓋側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部の螺旋中心が一致して前記雄ネジと螺合可能な状態となることを特徴とするカメラ。
本発明のカメラは、カメラ本体またはカメラ本体に取り付けられた蓋部材と、カメラ本体に対してスライド自在に取り付けられたスライド部材との間で三脚用の雌ネジ部を分割して設け、スライド部材が第1の位置のときは、雌ネジ部に形成されたネジ溝の螺旋中心がずれており、スライド部材が第2の位置のときは、螺旋中心が一致して三脚の雄ネジが螺合可能となるので、部品を効率良く配置してカメラのコンパクト化を図ることが可能となり、また、三脚用の雌ネジは外観上目たない位置に配されるため、カメラのデザインに影響することがない。
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態を適用したデジタルカメラについて説明する。図1は、本発明の第1実施形態を適用したデジタルカメラと、このデジタルカメラが固定される三脚の構成を示す外観斜視図である。三脚11は、一般的な構成のものであり、脚部12a〜12c、基台部13、雲台14、及び雄ネジ15とからなる。脚部12a〜12cは、伸縮脚16a〜16cをそれぞれ備え、長さ調節を行うことができる。
基台部13は、支柱17、ヒンジ部18a〜18cを備えており、ヒンジ部18a〜cを介して脚部12a〜12cが回転自在に連結されている。支柱17の上端には、雲台14が取り付けられている。雲台14は、断面がコの字状に形成され、その上面から雄ネジ15の先端が突出している。雄ネジ15は、ダイヤル21が一体に設けられており、このダイヤル21を操作して雄ネジ15を回転させることによって雄ネジ15を後述するデジタルカメラ10の雌ネジ25と螺合させることができる。
デジタルカメラ10は、詳しくは図2に示すように、横長のカメラ本体26と、その前面に取り付けられたレンズバリア27とを備えている。カメラ本体26は、各種電子部品の前後を前カバー28及び後カバー29で覆い隠して構成されている。前カバー28の前面であって、その上端右隅付近には、撮影レンズ31が設けられている。
さらに、前カバー28の前面には、その中心付近にガイド溝32、上下端左隅付近及び上端中央付近に保持部33a〜33cが一体に形成されている。ガイド溝32は、カメラ本体26の長手方向に沿って配され、レンズバリア27に形成された嵌合突起部34と嵌合する。レンズバリア27は、ガイド溝32に沿ってスライド移動が可能になるとともに、ガイド溝32の左右の端部32a,32bに嵌合突起部34が当接してレンズバリア27の移動位置を規制する。そして、右側の端部32aに嵌合突起部34が当接したときには、レンズバリア27が撮影レンズ31を覆い隠す不使用位置となり、左側の端部32bに嵌合突起部34が当接したときには、撮影レンズ31を露呈させる使用位置となる。なお、この構成に限らず、2つの位置の間でレンズバリア27をスライド自在にガイドする構成であればよく、例えば、レンズバリア27にガイド溝を設けて、それに嵌合する嵌合突起部をカメラ本体26に設ける構成としてもよく、また、ガイド溝と嵌合突起部との間にクリック機構を設けてレンズバリアを不使用位置及び使用位置でそれぞれ確実に停止させるようにしてもよい。
保持部33a〜33cは、断面がL字状に形成されている。保持部33cは、レンズバリア27の上端部と常時摺動し、レンズバリア27が前方に離脱しないように係止する。また、保持部33a,33bは、レンズバリア27が不使用位置に移動したときに、レンズバリア27と当接して前方へ離脱しないように係止する。なお、保持部33a〜33cのうち、1つの保持部33aには、貫通穴36が形成され、ストラップなどの付属品を取り付けることができる。また、カメラ本体26の上面には、レリーズボタン37、電源スイッチ38が、背面には、LCDや各種操作ボタン(図示せず)などが設けられている。
カメラ本体26及びレンズバリア27の底面部には、三脚用雌ネジ25を構成する本体側雌ネジ部41及びバリア側雌ネジ部42がそれぞれ設けられている。雌ネジ部41,42は、前カバー28、及びレンズバリア27の一部を切り欠き、略円筒形の内周面に配された螺旋状のネジ溝を2つに分割した形状に形成されている。これら雌ネジ部41,42は、図3に示すように、レンズバリア27のスライド方向と平行な面、本実施形態では、前カバー28の前面と,レンズバリア27の背面に沿って分割されている。
レンズバリア27が不使用位置にあるとき(図3(A)に示す位置)、雌ネジ部41,42に形成されたネジ溝の螺旋中心がずれて不連続な位置になっており、三脚用雌ネジ25に雄ネジ15を螺合させることができない。レンズバリア27を移動させて使用位置にしたときには(図3(B)に示す位置)、三脚用雌ネジ25は、雌ネジ部41,42のネジ溝が連続して螺旋中心が一致した状態となる。これにより三脚用雌ネジ25に雄ネジ15を螺合させることが可能となる。
このように、三脚用雌ネジ25をカメラ本体26とレンズバリア27とに分割して設けることで、デジタルカメラ10の前後方向の厚みを減少させてコンパクト化を図ることができる。さらに、三脚用雌ネジ25は、デジタルカメラ10の外形から突出することなく、内部に設けられているため外観上目立つことは無く、デザイン的にも影響はない。また、レンズバリア27を移動させるだけで三脚11の雄ネジ15と螺合可能な状態となるから、面倒な作業をする必要もない。
上記構成の作用について説明する。デジタルカメラ10は、非撮影時、レンズバリア27が不使用位置にあるときには、上述したように雌ネジ部41,42の位置がずれているため三脚11の雄ネジ15に螺合させることができない。そして、デジタルカメラ10の撮影時にレンズバリア27を使用位置に移動させると、上述したように雌ネジ部41,42が連続したネジ穴となり、三脚11の雄ネジ15を螺合させることが可能となる。デジタルカメラ10は、三脚11の雲台14の上面に載せられ、雄ネジ15を雌ネジ25に螺合させることによって三脚11に固定される。デジタルカメラ10が三脚が固定されたことで撮影者は安定して撮影を行うことができる。
上記第1の実施形態では、カメラ本体と、このカメラ本体にスライド自在に設けられたレンズバリアとに、三脚用雌ネジを分割して設けた構成を例示しているが、本発明はこれに限るものではなく、以下で説明する本発明の第2実施形態では、カメラ本体に設けた蓋部材と、レンズバリアとの間で分割された三脚用雌ネジ部を設ける構成を例示する。この第2実施形態を適用したデジタルカメラは、図4に示す構成となっている。このデジタルカメラ50は、カメラ本体51と、蓋部材としてのバッテリ蓋52と、レンズバリア53とからなる。なお、上記第1実施形態と同様の部品及び部材については、同符号を付して説明を省略する。バッテリ蓋52は、カメラ本体51の底面から左側側面へ横長矩形状に切り欠かれた切り欠き部53に合わせて形成されており、この切り欠き部53にバッテリ蓋52を取り付けることでデジタルカメラ50の箱状の外形が形成される。バッテリ蓋52は、カメラ本体51に対して着脱自在に取り付けられ、カメラ本体51からバッテリ蓋52を取り外したときには内部のバッテリ収納室が露呈し、バッテリの装填及び離脱が可能になる。なお、このバッテリ蓋52をカメラ本体51に取り付ける構造については、バッテリ蓋52に設けた係止爪で、カメラ本体51の係止溝を係止するなど一般的な構成でよい。また、レンズバリア53及びカメラ本体51は、上記第1実施形態と同様にガイド溝32と嵌合突起部34との嵌合によって、使用位置及び不使用位置の間でスライド移動自在となっており、保持部33a〜33cによって前方へ離脱しないように係止される。なお、保持部33a〜33cのうち、1つの保持部33bは、バッテリ蓋52と、その他はカメラ本体52と一体に設けられている。
バッテリ蓋52及びレンズバリア53の底面部には、三脚用雌ネジ55を構成する本体側雌ネジ部56及びバリア側雌ネジ部57がそれぞれ設けられている。雌ネジ部56,57は、バッテリ蓋52及びレンズバリア53の一部を切り欠き、上記第1実施形態の雌ネジ部41、42と同様の形状に形成されている。
レンズバリア53が不使用位置にあるとき(図5(A)に示す位置)、雌ネジ部56,57に形成されたネジ溝の螺旋中心がずれて不連続な位置になっており、三脚用雌ネジ55に雄ネジ15を螺合させることができない。レンズバリア53を移動させて使用位置にしたときには(図5(B)に示す位置)、三脚用雌ネジ55は、雌ネジ部56,57のネジ溝が連続して螺旋中心が一致した状態となる。これにより三脚用雌ネジ55に雄ネジ15を螺合させることが可能となる。
このように、三脚用雌ネジ55をバッテリ蓋52とレンズバリア53とに分割して設けることで、デジタルカメラ50の前後方向の厚みを減少させてコンパクト化を図ることが可能となり、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記第1及び第2の実施形態では、カメラ本体に取り付けられたレンズバリアやバッテリ蓋のスライド方向に沿って分割した三脚用雌ネジ部を設けているが、本発明はこれに限るものではなく、スライド方向と直交する面に沿って分割した三脚用雌ネジ部を設ける構成を例示する。この第3実施形態を適用したデジタルカメラは、図6及び図7に示す構成となっている。このデジタルカメラ70は、カメラ本体71と、蓋部材且つスライド部材としてのバッテリ蓋72からなる。なお、上記第1実施形態と同様の部品及び部材については、同符号を付して説明を省略する。バッテリ蓋72は、カメラ本体71の底面から左側側面へ横長矩形状に切り欠かれた切り欠き部73に合わせて形成されており、この切り欠き部73にバッテリ蓋72を取り付けることでデジタルカメラ70の箱状の外形が形成される。
バッテリ蓋72は、カメラ本体71に対してスライド自在に取り付けられる。カメラ本体71には、爪部材74が設けられており、バッテリ蓋72に形成された長孔75を係止する。カメラ本体71とバッテリ蓋72との結合部分は、図7に示す構成となっている。なお、図7においては説明の都合上、バッテリ蓋72を取り外している。カメラ本体71は、切り欠き部73の内部に突出するヒンジ部76を備えており、このヒンジ部76には、回転軸77が貫通している。回転軸77は、ヒンジ部76の両端側から突出する。
回転軸77には、詳しくは図8に示すように、捻りコイルバネ78が取り付けられている。捻りコイルバネ78は一端78aが、ヒンジ部76に設けられた係止爪76aに係止されており、他端78bが後述するバッテリ蓋72の被押圧突起部79と当接する。
バッテリ蓋72は、図7及び図8に示すように、細長い箱状に形成され、その一端面がカメラ本体71と当接する突き当て面72aとなっている。カメラ本体71及びバッテリ蓋72の底面部には、三脚用雌ネジ80を構成する本体側雌ネジ部81及び蓋雌ネジ部82がそれぞれ設けられており、これらの雌ネジ部81,82は、バッテリ蓋72が閉じ位置にあるときに突き当て面72aと平行な面に沿って分割されている。雌ネジ部81,82は、カメラ本体71及びバッテリ蓋72の一部を切り欠いて形成されている。この雌ネジ部81,82は、内周面に形成された螺旋状のネジ溝の直径よりも、その幅及び深さの寸法が小さくなっている。
バッテリ蓋71の内面側、突き当て面72aと近接する位置には、スライド方向に沿って形成された長孔83,84が形成されている。長孔83,84は、ヒンジ部76の回転軸77の両端部とそれぞれ嵌合する。これにより、バッテリ蓋72はカメラ本体71に対して開放位置と閉じ位置との間で回転可能に連結されるとともに、長孔83,84に沿ってスライド移動が可能となる。さらに、バッテリ蓋72は、被押圧突起79と当接した捻りコイルバネ78からの付勢を受けて開放位置に向って回転する。
爪部材74は、カメラ本体71の内部に設けられた回転軸86に回転自在に支持されており、回転軸86には、捻りコイルバネ87が取り付けられている。捻りコイルバネ87は、一端87aが、爪部材74に設けられた係止部74cに係止されており、他端87bがカメラ本体71に設けられた突起部88と当接する。これにより、爪部材74は捻りコイルバネ87からの付勢を受けて、先端部74aがバッテリ蓋72の長孔75に進入する方向に回転する。爪部材74の先端部74aが長孔75の内部に進入することによってバッテリ蓋72は閉じ位置に係止される。また爪部材74は、上端部74bが前方に湾曲する曲面となっており、この上端部74bを押圧すると、捻りコイルバネ84の付勢に抗して回転する。これによって、長孔75は、爪部材74による係止が解除される。
さらに、バッテリ蓋72は、長孔75が爪部材74に係止されることによって、スライド方向の位置が規制される。すなわち、爪部材74の先端部74aが長孔75の右側の端部78aに当接する位置及び左側の端部に当接する位置の間でバッテリ蓋72は移動することができる。そして、右側の端部78aに先端部74aが当接するときは、バッテリ蓋72の突き当て面72aがカメラ本体71に突き当たってバッテリ蓋72がカメラ本体71の外形から突出しない通常位置(第1の位置)となる。一方、左側の端部78bに先端部74aが当接するとバッテリ蓋72がカメラ本体71の左側面から突出する突出位置(第2の位置)となる。
バッテリ蓋72が通常位置にあるとき(図6(A)に示す位置)、雌ネジ部81,82は互いに近接する位置となり、且つ互いのネジ溝の螺旋中心が不一致であるため、雄ネジを螺合させることができない。そしてバッテリ蓋72を通常位置から突出位置に移動させると(図6(B)に示す位置)、雌ネジ部81,82は所定の間隔を保ち、雌ネジ部81,82は互いのネジ溝の螺旋中心が一致し、一方のネジ溝の延長線上に他方のネジ溝が一致する位置となり、雌ネジ75に雄ネジ25が螺合可能となる。
なお、バッテリ蓋72を閉じ位置から開放位置にするときには、バッテリ蓋72を突出位置(図9(A)に示す状態)から、爪部材74を押圧してバッテリ蓋72の係止を解除する。係止が解除されたバッテリ蓋72は、捻りコイルバネ78の付勢によって回転し、閉じ位置から開放位置に移動する(図9(B)に示す状態)。これによって、内部のバッテリ収納室が露呈し、バッテリ89の装填、離脱が可能となる。また、バッテリ蓋72を閉じ位置にするときには、開放位置から閉じ位置へ捻りコイルバネ78の付勢に抗して回転させた後、爪部材74を押圧する手を離しながら爪部材74でバッテリ蓋72の長孔75を係止させる。
デジタルカメラ70を携帯するときや、撮影者が手持ちで撮影するときなどは、バッテリ蓋72を通常位置にして撮影、再生、設定などの動作を行う。そして、三脚で撮影を行うときには、バッテリ蓋72を通常位置から突出位置に移動し、雌ネジ75に雄ネジ15を螺合させてデジタルカメラ70を三脚に固定し、安定して撮影を行うことができる。
上述したように、バッテリ蓋72が通常位置にあるときには、カメラ本体72の外形から突出しない位置にあり、なお且つ雌ネジ部81,82は、螺旋状のネジ溝の直径よりも幅及び深さの寸法が小さく形成され、互いに近接する位置にある。よって、雌ネジ部81,82からなる雌ネジ80は、従来の構成よりも少ないスペースで形成することが可能となり、さらにデジタルカメラ10はコンパクト化を図ることが可能となり、特に横方向(バッテリ蓋のスライド方向)の寸法を減少させることが可能となる。また、バッテリ蓋72を閉じ位置にしているときには、雌ネジ部81,82は外観上目立つことは無く、デザイン的にも影響はない。また、バッテリ蓋72を移動させるだけで三脚11の雄ネジ15と螺合可能な状態となるから、面倒な作業をする必要もない。
なお、上記第1〜3実施形態では、カメラ本体またはカメラ本体に取り付けられた蓋部材と、スライド部材との間で三脚用の雌ネジ部を分割して設けている構成としているが、雌ネジ部の一方を設ける蓋部材は、バッテリ蓋に限らず、例えばメモリカード装填用のカード蓋でもいいし、雌ネジ部の他方を設けるスライド部材としては、バッテリ蓋やレンズバリアに限らず、他の蓋部材や、電源オン/オフ用のスイッチなどカメラ本体に対してスライド自在に取り付けられたものであればよい。
また、上記第1〜3実施形態では、デジタルカメラに適用する構成を例示しているが、これに限らず、写真カメラや、ビデオカメラなど三脚用ネジを備えるカメラであればどのようなカメラにも適用することができる。
本発明のカメラと三脚との外観を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態を適用したカメラの構成を示す分解斜視図である。 レンズバリアを動かしたときのカメラ本体及びレンズバリアの底面部の構成を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態を適用したカメラの構成を示す分解斜視図である。 レンズバリアを動かしたときのバッテリ蓋及びレンズバリアの底面部の構成を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態を適用したカメラの外観を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態を適用したカメラの分解斜視図である。 バッテリ蓋周辺の構成を示す斜視図である。 バッテリ蓋を閉じ位置から開放位置に動かしたときの状態を示す正面図である。
符号の説明
10,50,70 デジタルカメラ
25,55,75 三脚用雌ネジ
26,51,71 カメラ本体
27,53 レンズバリア
41,42,56,57,81,82 雌ネジ部
52,72 バッテリ蓋

Claims (4)

  1. カメラ本体と、このカメラ本体に対して第1の位置、及びこの第1の位置とは異なる第2の位置の間でスライド自在に取り付けられたスライド部材とからなり、内周面に螺旋状のネジ溝を有し、三脚に設けられた雄ネジと螺合する三脚用雌ネジを設けたカメラにおいて、
    前記三脚用雌ネジは、前記カメラ本体及び前記スライド部材の底面部にそれぞれ分割して設けた本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部とからなり、前記スライド部材が前記第1の位置のときは、前記本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部に形成されたネジ溝の螺旋中心がずれており、前記スライド部材が前記第2の位置のときは、本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部の螺旋中心が一致して前記雄ネジと螺合可能な状態となることを特徴とするカメラ。
  2. 前記スライド部材は、前記カメラ本体の前面に取り付けられ、撮影レンズを覆う前記第1の位置と、撮影レンズを露呈させる前記第2の位置との間で移動自在である、前記本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部は、前記スライド部材が前記カメラ本体に対してスライドするスライド方向と平行な面に沿って分割されており、前記第1の位置にあるときには、本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部が不連続になっており、前記第2の位置にあるときには、本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部が連続したネジ穴を形成することを特徴とする請求項1記載のカメラ。
  3. 前記スライド部材は、前記第1の位置にあるときに、そのスライド方向に沿って前記カメラ本体と突き当たる突き当て面を有し、前記本体側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部は、前記突き当て面と平行な面に沿って分割されており、前記第1の位置にあるとき、前記本体側及びカバー側雌ネジ部とが互いに近接する位置にあり、前記第2の位置にあるとき、前記本体側及びカバー側雌ネジ部が所定の間隔を保ち螺合可能な状態となることを特徴とする請求項1記載のカメラ。
  4. カメラ本体と、このカメラ本体の底面部に取り付けられた蓋部材と、前記カメラ本体に対して第1の位置、及びこの第1の位置とは異なる第2の位置の間でスライド自在に取り付けられたスライド部材とからなり、内周面に螺旋状のネジ溝を有し、三脚に設けられた雄ネジと螺合する三脚用雌ネジを設けたカメラにおいて、
    前記三脚用雌ネジは、前記蓋部材及び前記スライド部材の底面部にそれぞれ分割して設けた蓋側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部とからなり、前記スライド部材が前記第1の位置のときは、前記蓋側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部に形成されたネジ溝の螺旋中心がずれており、前記スライド部材が前記第2の位置のときは、蓋側雌ネジ部及びカバー側雌ネジ部の螺旋中心が一致して前記雄ネジと螺合可能な状態となることを特徴とするカメラ。
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JP2011227399A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Canon Inc 電子機器
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