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JP2008140207A - 入力発電装置、入力発電出力装置、電子機器及び電子書籍 - Google Patents

入力発電装置、入力発電出力装置、電子機器及び電子書籍 Download PDF

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JP2008140207A
JP2008140207A JP2006326571A JP2006326571A JP2008140207A JP 2008140207 A JP2008140207 A JP 2008140207A JP 2006326571 A JP2006326571 A JP 2006326571A JP 2006326571 A JP2006326571 A JP 2006326571A JP 2008140207 A JP2008140207 A JP 2008140207A
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Abstract

【課題】今までの発電装置は、機器全体のエネルギー収支までは考えられていない。そのため、消費電力が少ないものにしか適用できず、高機能な電子機器には、使えないという問題があった。
【解決手段】移動するキーを設け、その移動方向と移動量を検知し、移動量によるエネルギーで発電し、現在の装置の状態からキー入力に呼応する所定の装置の状態まで発電した電力の一部または全部により機器を動作させる。キー入力に呼応する所定の機器の状態に遷移するまでの電力量を推定し、完結する見込みがある場合に機器が実動作に入る制御を行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、発電装置として働く入力発電装置または入力発電出力装置を有する電子機器及び電子書籍に関する。
従来、外部から与えられる運動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電装置が知られ、例えば特許文献1には、腕時計などに組み込まれ腕時計に与えられる動きから発電する発電装置が記載されている。
この発電装置は、外部から与えられる振動によって回転される回転錘と、この回転錘の回転エネルギーを伝達する輪列と、輪列により伝達された回転エネルギーから発電する発電機とを備えている。
また、発電装置としてエンコーダの機能を持つもの(例えば、特許文献2)や、さらにリニアな動きから発電するものも知られている(例えば、特許文献3)。また圧電による発電装置も知られている(例えば、特許文献4または特許文献5)。
一方、操作力を利用して発電するものが知られている。(例えば、特許文献6または特許文献7)原理としては、圧電材料に押し下げる圧力で発電するものである。また、ICカードに圧力を加えて、発電するものも知られている(例えば、特許文献8または特許文献9)。
特開昭60−174976号公報 特開2004−166371号公報 特開2004−260896号公報 特開平9−205781号公報 特開平9−182465号公報 特開2003−224315号公報 特開2001−154783号公報 特開2003−263616号公報 特開2004−078731号公報
しかしながら、上記発電装置では、自然エネルギーや人体の動きを利用して発電するだけであり、単純な機器の電源または主電源の補助としかならない。また入力に対する装置の状態の変化は考慮されておらず、機器の動作との連携は考えられていない。そのため、消費電力が少ないものにしか適用できず、高機能な電子機器には、使えないという問題があった。
また太陽電池を使う機器もあったが、必要な時に光を当てないと使えない制約や、デザイン面でも、ある大きさの面積を占めてしまうなどのデメリットを持っていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、従来の問題を解消し、小型、薄型であって高機能で、デザイン性の高い電子機器に使える入力発電装置または入力発電出力装置及びそれを使った電子機器及び電子書籍を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の入力発電装置では、物理的な移動方向と移動量を発生させるキーを設け、前記移動方向と前記移動量を検知し、前記移動量によるエネルギーで発電し、現在の装置の状態から前記キー入力に呼応する所定の装置の状態まで発電した電力の一部または全部により動作させることを要旨とする。
この構成によれば、使用者が操作するエネルギーで、キー入力の所定の動作を断続的に行うことができる。
また、本発明の入力発電装置では、一次電池または二次電池またはコンデンサのいずれかを有することが好ましい。
この構成によれば、使用者が操作するエネルギーを電気的に蓄えることや、不足した場合の補助に使え、制御を容易にし、キー入力の所定の動作を断続的に行うことができる。
また、本発明の入力発電装置では、メカエネルギーを蓄える手段を有することが好ましい。
この構成によれば、使用者が操作するエネルギーをメカエネルギーで蓄えることができ、制御を容易にし、キー入力の所定の動作を断続的に行うことができる。
また、本発明の入力発電装置では、不揮発性の状態記憶手段を有することが好ましい。
この構成によれば、順序回路の状態を保存することができて、高機能な電子機器の機能を実現できる。
また、本発明の電子機器では、上記いずれかに記載の入力発電装置を有することを特徴とする。
この構成によれば、外部から与えられる操作エネルギーから入力発電装置で発電することができるので、電子機器は、電池や商用電源を必要としない。よって、この電子機器は、電池交換の手間がなく、入力発電装置が故障しない限りは半永久的にメンテナンス不要である。また、商用電源を引き込むケーブルなどを必要としないため、持ち運びに便利であり、電源がとれない山でも海でも使用できる。また、入力発電装置は小型かつ薄型であることから電子機器に組み込んでも電子機器の大きさに影響を与えることがない。
また、本発明の電子機器では、複数の項目と、前記複数の項目のうち現在どの項目が選択されているかを明示するカーソルと、を表示する表示手段を有し、所定操作による所定キーの物理的な移動方向を検知し、前記移動方向に応じて任意の項目を表示し、選択し、又は確定する手段を有することを特徴とする。
この構成によれば、階層メニューにより、内部の記憶装置に蓄えられた、たくさんのコンテンツに対して、迅速にアクセスができる。
また、本発明の電子書籍では、不揮発性表示手段を有することが好ましい。
この構成によれば、表示データは、不揮発性表示手段に電源の供給がなくなったあとも表示し続けることができるので、使用者は入力発電装置による電源の供給をしなくても、電子書籍として読み続けることができる。
また、本発明の入力発電出力装置では、物理的な移動方向と移動量を発生させるキーを設け、前記移動方向と前記移動量を検知し、前記移動量によるエネルギーで発電し、現在の装置の状態からキー入力に呼応する所定の装置の状態まで発電した電力の一部または全部により動作させ、所定の装置の状態までの動作中あるいは完了したことをキーの抵抗力の変化で操作者に伝えることを特徴とする。
この構成によれば、使用者が操作するエネルギーで、キー入力の所定の動作を断続的に行うことができる。また使用者に、フォースフィードバック(感触の応答)を行い、クリック感を与えられる。
また、本発明の入力発電出力装置では、一次電池または二次電池またはコンデンサのいずれかを有することが好ましい。
この構成によれば、使用者が操作するエネルギーを電気的に蓄えることや、不足した場合の補助に使え、制御を容易にし、キー入力の所定の動作を断続的に行うことができる。また使用者に、フォースフィードバックを行い、クリック感を与えられる。
また、本発明の入力発電出力装置では、メカエネルギーを蓄える手段を有することが好ましい。
この構成によれば、使用者が操作するエネルギーを弾性エネルギーなどのメカエネルギーで蓄えることができ、制御を容易にし、キー入力の所定の動作を断続的に行うことができる。また使用者に、フォースフィードバックを行い、クリック感を与えられる。
また、本発明の入力発電出力装置では、不揮発性の状態記憶手段を有することが好ましい。
この構成によれば、順序回路の状態を保存することができて、高機能な電子機器の機能を実現できる。また使用者に、フォースフィードバックを行い、クリック感を与えられる。
また、本発明の電子機器では、上記いずれかに記載の入力発電出力装置を有することを特徴とする。
この構成によれば、外部から与えられる操作エネルギーから入力発電出力装置で発電することができるので、電子機器は、電池や商用電源を必要としない。よって、この電子機器は、電池交換の手間がなく、入力発電出力装置が故障しない限りは半永久的にメンテナンス不要である。また、商用電源を引き込むケーブルなどを必要としないため、持ち運びに便利であり、電源がとれない山でも海でも使用できる。また、入力発電出力装置は小型かつ薄型であることから電子機器に組み込んでも電子機器の大きさに影響を与えることがない。また使用者に、フォースフィードバックを行い、クリック感を与えられる。
また、本発明の電子機器では、複数の項目と、前記複数の項目のうち現在どの項目が選択されているかを明示するカーソルと、を表示する表示手段を有し、所定操作による所定キーの物理的な移動方向を検知し、前記移動方向に応じて任意の項目を表示し、選択し、又は確定する手段を有することを特徴とする。
この構成によれば、階層メニューにより、内部の記憶装置に蓄えられたたくさんのコンテンツに対して、迅速にアクセスができる。また使用者に、フォースフィードバックを行い、クリック感を与えられる。
また、本発明の電子書籍では、不揮発性表示手段を有することが好ましい。
この構成によれば、表示データは、不揮発性表示手段に電源の供給がなくなったあとも表示し続けることができるので、使用者は入力発電出力装置による電源の供給をしなくても、電子書籍として読み続けることができる。また使用者に、フォースフィードバックを行い、クリック感を与えられる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る電子機器の構成について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る電子機器の構成を示す斜視図である。図1に示すように、電子機器の一例として電子書籍1を示しており、入力キーである回転ダイヤルキー3と、機能を割り当てられたファンクションキー4と、ディスプレイ部2を備えている。ディスプレイ部2には、不揮発性表示装置(メモリ性表示装置)として、EPD(電気泳動表示装置)5が設けられている。
図2は、電子書籍の回路構成を示すブロック図である。電子書籍1は、図2に示すように、CPU(中央処理装置)6、不揮発性メモリであるフラッシュメモリ7、RAM8a、ROM8b、EEPROM8c、入力発電装置コントローラ9、EPDコントローラ10などが内部のメインボード11に実装あるいは接続されて構成されている。他にも、外部との通信インターフェースなどが内部に組み込まれ、あるいは外部から接続されるようになっている。
そしてこの電子書籍1においては、回転ダイヤルキー3につながる本体内部に本発明による入力発電装置が組み込まれており、この入力発電装置から供給される電力の一部または全部を使って電子書籍1が駆動されるようになっている。
図3は、発電量と時間の関係を示したグラフである。キー入力に呼応する所定の状態に遷移するまでを1ジョブとし、完結するまでの発電量E2を推定し、完結する見込みがある場合に実動作に入る制御を行う。
図4は、状態遷移を示す状態遷移図である。状態nが、あるページを表示している状態であるとすると、状態n+1は次のページを表示した状態を示す。この電子書籍1は、不揮発性表示装置であるEPD5を具備しているので、表示した状態の保持には、電力は全く要らない。
図5は、制御を示すフローチャートである。条件Aの判断のプログラムでは、現在、状態nとしてある表示データが表示されている。次に使用者が、回転ダイヤルキー3を操作すると、入力発電装置の小型発電機が電力発生を開始する。すると図7に示すスタックに保存されていた制御のパラメータをEEPROM8cから読み出して(POP)、CPU6が、現在の状態nをプログラムの中に読み込む。
すると入力発電装置コントローラ9は、回転速度を検出・演算して、その発生電力と予測される発生電力を見積もり、また蓄電回路のエネルギーも考慮して、次の状態までの状態変化(ジョブ)のエネルギー量を賄える場合に、条件Aをパスして、表示ディスプレイであるEPD5に表示する動作を開始する。
図6は、フラッシュメモリへの表示ページデータの格納状態を示す図である。図6に示すように、フラッシュメモリ7の所定の位置(例えばアドレス1など)に表示ページデータ(例えば表示ページデータ1など)が書き込まれているので、所定の表示ページデータを、EPDコントローラ10が読み出して、EPD5に表示する。EPD5は、不揮発性の表示装置であるので一回書き込まれると、次の書き換えまで電力を使うことなく表示することが可能である。もちろんEPD以外の不揮発性の表示装置(コレステリック液晶表示、エレクトリッククロミックディスプレイなど)でもよい。動作が完了すると状態n+1の画像データが、不揮発性表示装置のEPD5に、電力消費なく保持される。
図7は、パラメータをスタックへ退避・保存・読み出しする際の説明図である。図7に示すように、状態n+1のパラメータを不揮発性メモリのEEPROM8cへ格納して(PUSH)、待機状態となる。このスタックされたパラメータは、次の動作まで電力なしで保存される。
さらに電源系の制御について、図8を参照して説明する。図8は、電源回路を示すブロック図である。図8に示すように、入力発電装置コントローラ9から、整流回路12、蓄電回路13を経て電源制御回路14は電力をメインボード11へ供給する。発電された電力を蓄電回路13のコンデンサ(あるいは二次電池)に蓄え、電源制御回路14を介してメインボードの電源回路に供給する。電力量の収支を状態nから状態n+1まで見積もることを入力発電装置コントローラ9は行う。
また入力発電装置コントローラ9に連携して電源制御回路14は、電圧を監視して、動作と待機状態を切り替えて動作状態の保存を行う。すなわち待機しているときは、図7で説明したように、その状態の必要なパラメータをEEPROM8cなどの不揮発性メモリ(フラッシュメモリ、FeRAMも可)へ書き込んでおき、次の使用者の操作が行われるまでは、表示を行ったまま電力消費の無い待機状態となる。
状態nから状態n+1に遷移するジョブの実行の時に、CPUは表示書き換え命令を実行し、表示データが更新され電力消費される。その際にEPDコントローラへデータバスのコントロールを移して、ダイレクトメモリアクセスとしてもよい。また、不揮発性メモリを別に用意してスタックとして退避しているが、さらに進んですべてのノードの状態を保存できる不揮発ロジックと呼ばれるもので構成することも望ましい。これはCPUのアキュムレータも不揮発素子で構成することになる。その場合は、不揮発性メモリを別に用意する必要はなく、制御の上では、容易となりより好ましい。
例えば、1ページ分の書き換えエネルギーが10mWs(=mJ)だった場合、その電力量が発生したことあるいは発生することを予測できた段階で、現在のページから次ページの表示へ書き換えることを開始し、実行する。電力をオンデマンドで供給することを行う。今までの説明は、1ページ単位の書き換えを説明していたが、もちろん行単位、文字単位など任意のジョブを定義して、小刻みなジョブで状態nから状態n+1に遷移していくことも可能である。
次に、本発明による入力発電装置の発電機部分の具体的な構成について図9を参照して説明する。図9は、回転ダイヤルキー3を取りはずした機構を示した構造図である。図9に示すように、組み込まれた時にこの歯車15は、使用者が操作する回転ダイヤルキー3と同軸になっていて、回転させられる。
歯車15の外周には、発電ユニット20a〜20cが設けられている。歯車16aによって歯車15の回転が伝達され、ロータ17を回転させる。ロータ17によって起こる磁束変動は、ヨーク18を通じて、発電コイル19に伝達され、発電コイル19に誘導起電力が発生する。
この発電装置は、特許文献2で示したエンコーダ機能も持つ発電装置に準じている。巻き数を発電ユニット20aから順に発電ユニット20b,発電ユニット20cという順位で差を付けておくことで、エンコーダになる。このエンコーダの機能は、特許文献2で詳細に説明されているのでここでは省略する。
次に、ページ送りの機能が回転ダイヤルキー3に割り付けられていて、約一回転という移動量(回転量)により所定の状態(次のページの表示)を行うこととする。右回転をページ送り方向とし、左回転をページ戻し方向として、方向を定義することで電子書籍としての基本機能(ページ送り、ページ戻し)は果たせることになる。より使いやすいためには、ページのジャンプの機能などを加えて、他のファンクションキー4との組合せにより、10ページ単位や、章単位、文節単位などの送り、戻しを実現する。
以上に述べた前記実施形態によれば、以下の効果が得られる。
本実施形態では、使用者の操作力(ユーザーインターフェースの力)を利用して発電電力を得ることができ、システムの状態と入力指示を比較し、その結果をもとに目的を遂行するための適切な処置を講じることができる。また、この発電装置を備えた電子機器は、バッテリーを必要とすることなく使用することができるので、バッテリー切れによる使用時間の制約を受けることがなく、バッテリーの入手が難しい地域でも製品が使えることになる。またバッテリーが不要となることで経済的にも大きな効果が期待でき、さらには環境問題にも有効である。
(変形例1)本発明に係る入力発電装置の変形例1について説明する。前記第1実施形態では、歯車15の回転エネルギーをロータ17に伝えるために歯車16aを使用する場合を示したが、図10に示すように、歯車16aをぜんまい歯車16bに置き換え、回転ダイヤルでの運動エネルギーを一旦ぜんまい歯車16bの弾性エネルギーに蓄えてそのエネルギーから発電するようにしてもよい。ぜんまい歯車16bは、回転によるねじれを機械エネルギーとして蓄えるように、ばね材で、歯車を構成している。変形例1の基本的構成は第1実施形態と同様であるが、第1実施形態と異なる点は、弾性エネルギー蓄積手段を備えている点である。これは操作力で巻き上げられたぜんまいのエネルギーを発電機で逐次電力に変換して、表示の書き換えエネルギーに使うものである。この場合は、ぜんまいの調速をして電力変換の効率を上げることが望ましい。
また別の手段として、回転エネルギーを、そのままラチェット機構によりフライホールに伝えられそれが発電機を回し電力に変換されるような機構でもよい。制御は、キー入力に呼応する所定の状態に遷移するまでを1ジョブとし、完結するまでの電力量を推定し、完結する見込みがある場合に実動作に入る。この動作のフローチャートも前記第1実施形態と同様であるが、弾性エネルギーとして蓄えておく点が違う点である。巻き上げ量も検出して、その発生電力と予測される発生電力を見積もり、次の状態までの状態変化のエネルギーに達した場合に表示ディスプレイであるEPD5の更新を開始する。
(変形例2)本発明に係る入力発電装置の変形例2について説明する。前記第1実施形態では、発電機部分に発電コイル19を使用する場合を示したが、図11に示すように、これは発電コイル19を圧電素子22に替えてもよい。カム21により、回転運動が圧電素子22の往復運動に変わり、端子23a,23bから電圧が発生する。
(変形例3)本発明に係る入力発電装置の変形例3について説明する。前記第1実施形態では、回転ダイヤルキー3の回転方向にファンクションを割り当てる場合を示したが、回転ダイヤルキー3の押下方向や傾きを認識できるようにしてもよい。図12は、入力発電装置に押下方向や傾きを認識できる機能を付加した具体的な構成例を示す斜視図である。図12では、歯車15のみを図示し、発電機構の部分(発電ユニット20a〜20c)は図示していない。この図12では、「決定」という機能を、ダイヤルの軸センターの下(軸の延長方向)にプッシュスイッチ26を設け押すことで、実現している。さらに、ダイヤルの軸に応力センサ25a〜25dを設けて、その曲がりあるいは傾きの操作モーメント27a〜27dを検出してダイヤル軸の回転面のどこを押しているかをセンシングすることで、押す場所ごとに「メニュー」「戻る」「文字拡大」「文字縮小」などの機能を割り付けて実現してもよい。
センサは応力センサに限られるわけではなく、ジャイロセンサなどでもよい。このようにすると回転ダイヤルへの指示のみで、電子書籍のほとんどの動作が行えることになりより好ましい。指一本の回転と押すことのみで操作できるというユニバーサルデザインを実現するとともに、必要な電力を必要な時にオンデマンドで発生させるエコロジーな電子書籍が実現できる。
(変形例4)本発明に係る電子書籍の変形例4について説明する。前記第1実施形態では、回転ダイヤルキー3を使う場合を示したが、図13に示すように、回転ダイヤルキー3の代わりにリニアキー29を使ってもよい。実際の本の紙をめくる行為に近いものとしてラックバーとピニオンを使って発電する特許文献3に示した発電機を使った例である。センター位置に復帰するようにスプリングがあり、使用者は例えばページ送りの際には、右へスライドさせ指を離す。その際に発電する。またこのスプリングでセンター位置までに復帰する際にも発電する。
ページ戻しの際には、左へスライドさせ指を離す。その際に発電する。またこのスプリングでセンター位置までに復帰する際にも発電する。この引例での発電機は、エンコーダ機能を持たないので、エンコーダは別に配置している。(不図示)その際に、キー入力に呼応する所定の状態に遷移するまでを1ジョブとし、完結するまでの電力量を推定し、完結する見込みがある場合に実動作に入る。この制御の動作は、前記第1実施形態の図3〜図7と同様である。発電機の電力を検出して、その発生電力と予測される発生電力を見積もり、次の状態までの状態変化の発電量E2に達した場合に表示ディスプレイのEPD5の表示を更新する。
(変形例5)本発明に係る電子書籍の変形例5について説明する。前記第1実施形態では、1枚のEPD5で構成された電子書籍1を示したが、図14に示すように、2枚のEPD5で構成し、本入力発電装置を有する蝶番部分30を使った見開き形態の電子書籍の構成にしてもよい。この場合は、重力加速度31(図15参照)を加速度センサで検知して、表表紙32と裏表紙33の部分のどちらが下側になっていてどちらが開閉動作しているかを検出する。もちろん加速度センサに限定されるものでなく、光センサなどで、どちらの表紙が下側を向いているかを検出してもよい。例えば図15に示すように、裏表紙33側を机上に置き、表表紙32側を開閉するとページ送りの機能を果たす。蝶番の軸には本発明に入力発電装置が組み込まれていて発電と入力のエンコーダ機能を果たしている。左手で表表紙32側を繰り返し動かすことでページは順方向に送られる。同様に、図16に示すように表表紙32側を机上に置き、裏表紙33側を開閉するとページ戻しの機能を果たす。実際の本のめくり動作を模倣し直感的な操作を可能にし、ユーザーにやさしいユニバーサルデザインをエコロジーな発電とともに実現する。
(変形例6)本発明に係る電子書籍の変形例6について説明する。前記第1実施形態では、回転ダイヤルキー3による単純なページ送りの操作について説明したが、図17に示すように、回転ダイヤルキー3によりディスプレイの表示項目と呼応して入力発電装置を働かせるようにしてもよい。階層的メニューを図18のように構成して、そのどの項目が選択されているかを明示するカーソル34を不揮発性表示装置(メモリ性表示装置)のEPD5に表示するようにしている。カーソル34は、アンダーライン、白黒反転などの表示で示してもよい。使用者は、現在表示されている項目に割り当てられた機能を想定して所定操作を行う。
例えば、複数のジャンルのコンテンツがフラッシュメモリ7に格納されているとする。一番目のメニューaに「小説」、二番目のメニューbに「辞書」、3番目のメニューcに「漫画」などが割り当てられていて、使用者がそれぞれをディスプレイであるEPD5の画面の表示から選択して決定する。階層を移動することや、項目を選ぶ(あるいはスクロールする)という回転ダイヤルの操作により都度発電することになる。階層を上がったり、下がったりする動作は、回転ダイヤルの上を押すことや下を押すことで定義しておくと、すべてのフラッシュメモリ7のコンテンツに容易にたどり着くことができる。決定したあとのコンテンツを読み出す操作は、第1実施形態で説明した内容と同様である。
(変形例7)本発明に係る電子書籍の変形例7について説明する。前記第1実施形態では、回転ダイヤルキー3による単純な操作について説明したが、図19、図20に示すように、回転ダイヤルキー3の操作感がフィードバックされるような構成にしてもよい。この変形例7では、発電をすると同時に回転ダイヤルに抵抗あるいはクリック感を付与するものである。
図19の回路図で示すように、発電コイル19(図9参照)に端子39及び端子40が接続されている。アナログスイッチ35,36は制御信号が相補的に接続され、インバータ37で制御端子CONT43がアナログスイッチ35に対しては反転して入力されている。出力端子41,42は、次段の整流回路12(図8参照)に接続されている。
このように構成された回路は、制御信号CONTを「H」のレベルにすると抵抗38を介する経路が生じて、電流に応じたブレーキ力が働く。抵抗38を小さくすれば、大きなブレーキ力が働く。従って図20で示すような制御信号CONTの波形入力をすると、発電している途中で、発電機の経路を時分割で抵抗38の経路に切り替えることになる。その都度ブレーキ力が発生する。
変形例7ではCMOSを想定しているが、バイポーラなどで構成してもよい。一般的に、低消費電力であるためには通常CMOSが好ましい。発電期間45においては次段の整流回路12に、発電機が接続されて電源回路に電気を供給する。それに対してブレーキ期間44では、発電機が、抵抗38に接続されて熱としてエネルギーを強制消費して、ブレーキ力を発電機の回転させる力に対抗して発生する。このブレーキ力を時分割で制御することによって手に感触を与えるフォースフィードバックという出力装置として働かせることができる。
これらの機能は、図21に示すブロック図の入力発電出力装置コントローラ46に含まれている。例えば10度の回転毎にクリック一回を付与して、使用者に回転の角度量を伝えることができる。また所定の回転量が終了したことを伝えるために、連続的に短絡して操作の完結を使用者に伝えることもできる。電池に依存することなくまた長期の保管後の動作も可能にし、さらには環境問題にも有効である。また指一本による操作を可能とするため、すべての人にやさしいユニバーサルデザインをも実現する。
本発明の第1実施形態に係る電子機器の構成を示す斜視図。 電子書籍の回路構成を示すブロック図。 発電量と時間の関係を示したグラフ。 状態遷移を示す状態遷移図。 制御を示すフローチャート。 フラッシュメモリへの表示ページデータの格納状態を示す図。 パラメータをスタックへ退避・保存・読み出しする際の説明図。 電源回路を示すブロック図。 回転ダイヤルキーを取りはずした機構を示した構造図。 本発明の入力発電装置の変形例1の構成を示す構成図。 本発明の入力発電装置の変形例2の構成を示す構成図。 本発明の入力発電装置の変形例3の構成を示す斜視図。 本発明の電子書籍の変形例4の構成を示す斜視図。 本発明の電子書籍の変形例5の構成を示す斜視図。 本発明の電子書籍の変形例5の動作を説明する斜視図。 本発明の電子書籍の変形例5の動作を説明する斜視図。 本発明の電子書籍の変形例6の構成を示す平面図。 本発明の電子書籍の変形例6のメニュー階層ツリー図。 本発明の電子書籍の変形例7の経路切り替えを示す回路図。 本発明の電子書籍の変形例7の経路切り替えを示すタイミングチャート。 本発明の電子書籍の変形例7の回路構成を示すブロック図。
符号の説明
1…電子書籍、2…ディスプレイ部、3…回転ダイヤルキー、4…ファンクションキー、5…EPD、6…CPU、7…フラッシュメモリ、8a…RAM、8b…ROM、9…入力発電装置コントローラ、10…EPDコントローラ、11…メインボード、12…整流回路、13…蓄電回路、14…電源制御回路、15…歯車、16a…歯車、16b…ぜんまい歯車、17…ロータ、18…ヨーク、19…発電コイル、20a〜20c…発電ユニット、21…カム、22…圧電素子、23a,23b…端子、25a〜25d…応力センサ、26…プッシュスイッチ、27a〜27d…操作モーメント、29…リニアキー、30…蝶番部分、31…重力加速度、32…表表紙、33…裏表紙、34…カーソル、35,36…アナログスイッチ、37…インバータ、38…抵抗、39,40…端子、41…出力端子、42…出力端子、43…制御端子CONT、44…ブレーキ期間、45…発電期間、46…入力発電出力装置コントローラ。

Claims (14)

  1. 物理的な移動方向と移動量を発生させるキーを設け、
    前記移動方向と前記移動量を検知し、
    前記移動量によるエネルギーで発電し、
    現在の装置の状態から前記キー入力に呼応する所定の装置の状態まで発電した電力の一部または全部により動作させる、
    ことを特徴とする入力発電装置。
  2. 請求項1に記載の入力発電装置において、
    一次電池または二次電池またはコンデンサのいずれかを有する、
    ことを特徴とする入力発電装置。
  3. 請求項1に記載の入力発電装置において、
    メカエネルギーを蓄える手段を有する、
    ことを特徴とする入力発電装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の入力発電装置において、
    不揮発性の状態記憶手段を有する、
    ことを特徴とする入力発電装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の入力発電装置を有する電子機器。
  6. 請求項5に記載の電子機器において、
    複数の項目と、前記複数の項目のうち現在どの項目が選択されているかを明示するカーソルと、を表示する表示手段を有し、
    所定操作による所定キーの物理的な移動方向を検知し、
    前記移動方向に応じて任意の項目を表示し、選択し、又は確定する手段を有する、
    ことを特徴とする電子機器。
  7. 請求項5に記載の電子機器において、
    不揮発性表示手段を有する電子書籍。
  8. 物理的な移動方向と移動量を発生させるキーを設け、
    前記移動方向と前記移動量を検知し、
    前記移動量によるエネルギーで発電し、
    現在の装置の状態からキー入力に呼応する所定の装置の状態まで発電した電力の一部または全部により動作させ、所定の装置の状態までの動作中あるいは完了したことをキーの抵抗力の変化で操作者に伝える、
    ことを特徴とする入力発電出力装置。
  9. 請求項8に記載の入力発電出力装置において、
    一次電池または二次電池またはコンデンサのいずれかを有する、
    ことを特徴とする入力発電出力装置。
  10. 請求項8または9に記載の入力発電出力装置において、
    メカエネルギーを蓄える手段を有する、
    ことを特徴とする入力発電出力装置。
  11. 請求項8から10のいずれか一項に記載の入力発電出力装置において、
    不揮発性の状態記憶手段を有する、
    ことを特徴とする入力発電出力装置。
  12. 請求項8から11のいずれか一項に記載の入力発電出力装置を有する電子機器。
  13. 請求項12に記載の電子機器において、
    複数の項目と、前記複数の項目のうち現在どの項目が選択されているかを明示するカーソルと、を表示する表示手段を有し、
    所定操作による所定キーの物理的な移動方向を検知し、
    前記移動方向に応じて任意の項目を表示し、選択し、又は確定する手段を有する、
    ことを特徴とする電子機器。
  14. 請求項12に記載の電子機器において、
    不揮発性表示手段を有する電子書籍。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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