JP2008034509A - カラー固体撮像素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光電変換素子12が形成された半導体基板11上に、平坦化層21及び緑色感光層31gを形成し、透過率制御露光マスク50gを用いてパターン露光を行い、現像等のパターンニング処理を行って、段差付緑色フィルタ31Gを形成する。順次青色カラーフィルタ31B、赤色カラーフィルタ31R及びマイクロレンズ41を形成してカラー固体撮像素子を作製する。
【選択図】図2
Description
ここに示すカラーフィルタは、カラー固体撮像素子等に用いられるカラーフィルタの構成事例で、個々の着色フィルタ間にブラックマトリクスを設けない場合の事例である。
さらに、所定の露光マスクを使ってパターン露光し、現像、ポストベーク等の一連のパターニング処理を行って、緑色フィルタ121Gを形成する(図10(b)参照)。
ここで、個々の着色フィルタ間にブラックマトリクスを設けていないため、青色フィルタ121Gと青色フィルタ122Bとの間で、隙間ができないように、0.5μm程オーバーラップさせて、マスクの位置合わせとパターン露光を行う。
そうした場合、図10(d)に示すように、緑色フィルタ121Gと青色フィルタ122Bとのオーバーラップ部分に通称角(つの)と称する突起部131が形成される。
ここでも、緑色フィルタ121G及び青色フィルタ122Bと赤色フィルタ123Rとのオーバーラップ部では、上記で説明したように、突起部132が形成される。
固体撮像素子では、集光性を向上させるため上記カラーフィルタ上にマクロレンズを形成しているが、カラーフィルタの表面の平坦性が悪いと、所望のマイクロレンズ形状が得られないという問題を有している。
図9(a)は、段差付ブラックマトリクスを用いたカラーフィルタの構成例を示す模式部分断面図である。図9(b)は、段差付ブラックマトリクスの部分拡大構成断面図である。図9(c)及び(d)は、段差付ブラックマトリクスを用いて形成したカラーフィルタの段差付ブラックマトリクス周辺部のカラーフィルタの形状の一例を示す説明図である。
まず、段差付ブラックマトリクス150BLが形成された基板111上に、例えば青色のカラーレジストをスピンコート法等により塗布した場合、段差付ブラックマトリクス150BLの上部周辺は段差が傾斜の役目をし、青色のカラーレジストは傾斜に沿って流れ込み、図9(c)に示すように、段差付ブラックマトリクス150BLの上部周辺に突起部は発生しない。
さらに、段差付ブラックマトリクスを用いたカラーフィルタについては、ブラックマトリクスなしのカラーフィルタ構成にも適用できることが判明している。
しかしながら、上記の段差付ブラックマトリクス150BLを得るために、下層ブラックマトリクス151BLと上層ブラックマトリクス152BLとの2層にわけて形成しているので、段差付ブラックマトリクス、もしくは段差付着色フィルタを形成するのに工数が1回増えるという問題がある。
少なくとも以下の工程を具備することを特徴とするカラー固体撮像素子の製造方法としたものである。
(a)複数の光電変換素子が形成された基板上に、着色感光層を形成し、透過率制御露光マスクを用いてパターン露光し、現像処理を行って段差付着色フィルタを形成する工程。(b)着色感光層を形成し、通常のマスクを用いたパターン露光にてパターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、残りの着色フィルタを順次形成する工程。
(c)マイクロレンズを形成する工程。
図1(a)は、本発明のカラー固体撮像素子の製造方法にて作製した固体撮像素子の一実施例を示す模式平面図を、図1(b)は、図1(a)をA−A’で切断した固体撮像素子の模式構成断面図をそれぞれ示す。
本発明のカラー固体撮像素子の製造方法にて作製された固体撮像素子は、後記する段差付着色フィルタを1回のパターン露光、現像等のパターニング処理にて作製するため、製造工程の工程短縮化が図れ、かつ表面平坦性及び密着性に優れたカラーフィルタを作製することができる。
図2(a)〜(e)及び図3(f)〜(h)は、本発明のカラー固体撮像素子の製造方法の一実施例を工程順に示す部分模式断面図である。
まず、光電変換素子12が形成された半導体基板11上に、アクリル樹脂等からなる透明樹脂溶液をスピンコート等で塗布し、所定の温度で加熱、硬化して平坦化層21を形成する(図2(a)及び(b)参照)。
透明樹脂としては、上記アクリル樹脂の他に、エポキシ、ポリエステル、ウレタン、メラミン、エリアなどの尿素樹脂、スチレン樹脂、フェノール樹脂あるいはこれらの共重合物等が使用可能である。
ここで、ネガ型緑色レジストを用いた理由は、市松模様(ベイヤー配列)の固体撮像素子では、最初に緑色フィルタから形成していくので、緑色フィルタの解像度が、そのまま固体撮像素子のカラーフィルタのパターン再現性、解像度に影響される。このため、分光特性が良好で、かつ解像度の高いカラーフィルタが形成できるネガ型感光性樹脂を設定している。
また、この他にポリビニルフェノール誘導体やアクリル系であっても良い。
ここで、透過率制御露光マスク50gについて説明する。
図4(a)に透過率制御露光マスク50gの部分模式平面図を、図4(b)に、図4(a)をA−A’線で切断した透過率制御露光マスク50gの部分模式断面図をそれぞれ示す。
透過率制御露光マスク50gは、透過パターン61、遮光パターン62及び透過率制御パターン63とで構成されており、透過率制御パターン63にて緑色フィルタのエッジの段差形状(幅及び高さ)を制御しようとするものである。
2.2μm角のセルサイズに対して、1.8μm角の透過パターン61と2.1μm角の遮光パターン62を設定し、透過パターン61の周辺部には0.2μm幅の透過率制御パ
ターン63を、遮光パターン62の周辺部には0.05μm幅の透過率制御パターン63を配置して、段差付緑色フィルタを形成する事例である。
図6は、緑色感光層について、透過率制御パターン63の透過率を変えてパターン露光した際の緑色感光層31gの残膜率を調べたものである。
例えば、1.4μm厚の緑色感光層31gを用いて、0.8μmの膜厚の緑色フィルタを得るためには、透過率20%の透過率制御パターン63を使用すれば良いことが分かる。このように、あらゆる緑色感光層について、このような露光パターンの透過率と残膜曲線を測定しておけば、残膜膜厚に応じた透過率制御パターンの最適透過率を設定できる。
ここで、ネガ型の緑色感光層31gを用いているため、透過パターン61でパターン露光された箇所は硬化し、現像後も硬化部が残り、他の着色フィルタを形成するためのフィルタセルが形成される。
また、遮光パターン62ではパターン露光されないので、未硬化となり、現像で除去される。
また、透過率制御パターン63では、透過率制御パターン63の透過率に応じた膜厚段差が形成される。
ここで、青色フィルタ31Bのエッジ部は、段差付緑色フィルタ31Gの段差部にオーバーラップされた状態で形成されるので、段差部の盛り上がりも無く、2μm前後の画素サイズであっても、フィルタ剥がれを起こすようなことはない。
工する技術が開示されているので、適宜使い分ければよい。
まず、光電変換素子12が形成された半導体基板11上に、アクリル樹脂等からなる透明樹脂溶液をスピンコート等で塗布し、200℃、9分加熱、硬化して、0.6μm厚の平坦化層21を形成した(図2(a)及び(b)参照)。
また、青色フィルタ31Bの上部からの膜厚差は、0.1μm以下で、高い平坦性が得られた。
また、赤色フィルタ31Rの上部からの膜厚差は、0.1μm以下で、高い平坦性が得られた。
12……光電変換素子
21……平坦化層
31g……緑色感光層
31G……緑色フィルタ
31B……青色フィルタ
31R……赤色フィルタ
41……マイクロレンズ
50g……透過率制御露光マスク
50b、50r……露光マスク
51……ガラス基板
61、64、65……透過パターン
62……遮光パターン
63……透過率制御パターン
66……遮光領域
111……基板
121……赤色感光性樹脂層
121R、125R……赤色フィルタ
122……緑色感光性樹脂層
122G、126G……緑色フィルタ
123……青色感光性樹脂層
123B、127B……青色フィルタ
131、132……突起部
150BL……段差付ブラックマトリクス
151BL……下層ブラックマトリクス
151BL……上層ブラックマトリクス
Claims (3)
- 複数の光電変換素子が形成された半導体基板上に、フォトリソグラフィ法を用いて前記光電変換素子に対応した着色フィルタとマイクロレンズとが形成されており、前記着色フィルタの少なくとも一色の着色フィルタは周辺部に段差を設けた段差付着色フィルタからなり、順次残りの着色フィルタと、マイクロレンズとを形成してカラー固体撮像素子を作製するカラー固体撮像素子の製造方法において、
少なくとも以下の工程を具備することを特徴とするカラー固体撮像素子の製造方法。
(a)複数の光電変換素子が形成された基板上に、着色感光層を形成し、透過率制御露光マスクを用いてパターン露光し、現像処理を行って段差付着色フィルタを形成する工程。(b)着色感光層を形成し、通常の露光マスクを用いたパターン露光にてパターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、残りの着色フィルタを順次形成する工程。
(c)マイクロレンズを形成する工程。 - 前記段差付着色フィルタが段差付緑色フィルタであることを特徴とする請求項1に記載のカラー固体撮像素子の製造方法。
- 前記段差付着色フィルタがネガ型着色レジストを用いて形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のカラー固体撮像素子の製造方法。
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