JP2008031207A - ランフラットタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】剛性、耐疲労性及び低発熱性のバランスしたランフラット補強ライナー用ゴム組成物の開発。
【解決手段】(1)1,3−ブタジエンとC4留分を主成分とする不活性有機溶媒との混合物の水分の濃度を調節し、(2)次いで、シス−1,4重合の触媒を前記混合物に添加して1,3−ブタジエンをシス−1,4重合し、(3)次いで、得られた重合反応混合物中に1,2重合触媒を存在させて、1,3−ブタジエンを1,2重合させて得られたビニル・シス−ポリブタジエンゴム10〜100重量%を含むポリブタジエンゴム(BR)55〜90重量部、天然ゴム(NR)及び/又はポリイソプレンゴム(IR)10〜45重量部からなるゴム成分100重量部、窒素吸着比表面積(N2SA)55m2/g以下のカーボンブラック45〜65重量部、硫黄4.5〜9.5重量部を含んでなるゴム組成物をランフラット補強ライナーとして用いたランフラットタイヤ。
【選択図】図1
【解決手段】(1)1,3−ブタジエンとC4留分を主成分とする不活性有機溶媒との混合物の水分の濃度を調節し、(2)次いで、シス−1,4重合の触媒を前記混合物に添加して1,3−ブタジエンをシス−1,4重合し、(3)次いで、得られた重合反応混合物中に1,2重合触媒を存在させて、1,3−ブタジエンを1,2重合させて得られたビニル・シス−ポリブタジエンゴム10〜100重量%を含むポリブタジエンゴム(BR)55〜90重量部、天然ゴム(NR)及び/又はポリイソプレンゴム(IR)10〜45重量部からなるゴム成分100重量部、窒素吸着比表面積(N2SA)55m2/g以下のカーボンブラック45〜65重量部、硫黄4.5〜9.5重量部を含んでなるゴム組成物をランフラット補強ライナーとして用いたランフラットタイヤ。
【選択図】図1
Description
本発明はランフラットタイヤに関し、更に詳しくは剛性、耐疲労性及び低発熱性が優れたランフラットタイヤに関する。
空気入りタイヤがパンクやバーストなどによって内圧が急激に低下しても一定距離を走行できるランフラットタイヤが知られている。ランフラットタイヤは、例えば図1に模式的に示すように、空気入りタイヤのサイドウォール部においてカーカスとインナーライナー層との間に、例えば三日月状のランフラット補強ライナーを挿入した安全タイヤが知られている。かかる構成で空気入りタイヤのパンク時でも走行できるようにするためには、ランフラット補強ライナーを一定以上の厚さにすればよいが、あまり厚くすると重量が増加してしまうという問題があり、また、空気の抜けた状態で走行すると、補強ライナー自体の発熱によりタイヤが破壊してしまうという問題もある。
このように、ランフラット補強ライナーは高剛性であることが必要なため、一般にはカーボンブラックを多量に配合するなどして剛性を高めようとするが、発熱が大きくなるため転がり抵抗が増加したり、発熱によりゴム自体が破壊し逆に故障の原因となったりするという問題があった。かかる問題の解決方法として、カーボンブラックの大粒径化による発熱性低減や高結晶性シンジオタクチックポリブタジエンを含むポリブタジエンゴム(ビニル・シス−ポリブタジエンゴム)(VCR)(特許文献1)の配合などが試みられている。また、最近1,2−ポリブタジエン結晶繊維とゴム分とからなるビニル・シスポリブタジエンゴムを配合したサイドウォール用ゴム組成物が特許文献2に提案されているが、いずれも剛性、耐疲労性及び低発熱性を高次にバランスさせることは困難であった。
従って、本発明の目的は、剛性、耐疲労性及び低発熱性を高次にバランスさせたランフラットタイヤを提供することにある。
本発明に従えば、(1)1,3−ブタジエンとC4留分を主成分とする不活性有機溶媒との混合物の水分の濃度を調節し、(2)次いで、シス−1,4重合の触媒を前記混合物に添加して1,3−ブタジエンをシス−1,4重合し、(3)次いで、得られた重合反応混合物中に1,2重合触媒を存在させて、1,3−ブタジエンを1,2重合させて得られたビニル・シス−ポリブタジエンゴム10〜100重量%を含むポリブタジエンゴム(BR)55〜90重量部、天然ゴム(NR)及び/又はポリイソプレンゴム(IR)10〜45重量部からなるゴム成分100重量部、窒素吸着比表面積(N2SA)55m2/g以下のカーボンブラック45〜65重量部、硫黄4.5〜9.5重量部を含んでなるゴム組成物をランフラット補強ライナーとして用いたランフラットタイヤが提供される。
本発明によれば、BRとして高結晶性シンジオタクチックポリブタジエンが高分散化した新たなビニル・シス−ポリブタジエンゴム(高分散VCR)を配合することによって従来のVCRを配合した場合に比較して剛性を高くすることができるため、ゴム組成物中のカーボンブラックの配合量を少なくすることができ、結果として発熱を抑えることができるため、剛性、耐疲労性及び低発熱性の高次バランス化が可能となった。
本発明者らは前記課題を解決すべく研究を進めた結果、特定の新たなビニル・シス−ポリブタジエンゴム(高分散VCR)を10〜100重量%、好ましくは50〜100重量%を含むBRを55〜90重量部、好ましくは60〜90重量部、天然ゴム(NR)及び/又はポリイソプレンゴム(IR)が10〜45重量部、好ましくは10〜40重量部からなるゴム成分100重量部に、窒素吸着比表面積(N2SA)55m2/g以下のカーボンブラックを45〜65重量部、好ましくは50〜65重量部並びに硫黄4.5〜9.5重量部、好ましくは4.5〜9重量部を含むゴム組成物を、例えば図1に模式的に示す、ランフラットタイヤのランフラット補強ライナーとして用いることによって、剛性、耐疲労性、低発熱性のバランス化が可能となることを見い出した。本発明に係るゴム組成物は、タイヤ用として使用できる任意のNR及び/又はIRのゴム成分(A)10〜45重量部、好ましくは10〜40重量部、と、特定のビニル・シス−ポリブタジエンゴムを含むBR90〜55重量部、好ましくは90〜60重量部、のゴム成分(B)とのゴムブレンドをゴム成分として使用する。このブレンドゴムのゴム成分(A)の割合が少ないとゴムの強度が低下するので好ましくなく、逆に多いと耐疲労性が低下するので好ましくない。またゴム成分(B)の割合が少ないと耐疲労性が低下するので好ましくなく、逆に多いとゴムの強度が低下するので好ましくない。なお、少量成分としてSBR,EPDMなどの他のゴムを、例えば前記ゴム成分(A)及び(B)の合計量100重量部に対し5重量部以下程度配合してもよい。
本発明のゴム成分(B)の10〜100重量%、好ましくは50〜100重量%を構成する新たなビニル・シス−ポリブタジエンは、特開2005−247899号公報(宇部興産株式会社)に記載の方法によって製造することができる。具体的にはこの特許文献の請求項1に記載のように、(1)1,3−ブタジエンとC4留分を主成分とする不活性有機溶媒との混合物の水分の濃度を調節し、(2)次いで、シス−1,4重合の触媒として、一般式AlRnX3-n(但し、Rは炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はシクロアルキル基であり、Xはハロゲン元素であり、nは1.5〜2である。)で表されるハロゲン含有有機アルミニウム化合物と可溶性コバルト化合物とを前記混合物に添加して1,3−ブタジエンをシス−1,4重合し、(3)次いで、得られた重合反応混合物中に可溶性コバルト化合物と一般式AlR3(但し、Rは炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はシクロアルキル基である)で表される有機アルミニウム化合物と二硫化炭素とから得られる1,2重合触媒を存在させて、1,3−ブタジエンを1,2重合させることによって得ることができる。更に詳しくは特開2005−247899号公報に記載の通りである。
本発明のゴム組成物には、前記ゴム成分100重量部に対しカーボンブラックを45〜65重量部(好ましくは50〜65重量部)配合するが、このカーボンブラックは窒素吸着比表面積(N2SA)が55m2/g以下、好ましくは50m2/g以下でなければならない。なお、ここで窒素吸着比表面積(N2SA)はJIS K−6217−2の単点法−C法により測定したものをいう。N2SAの値が55m2/gを超えると発熱性が高くなるので好ましくない。かかるカーボンブラックは、例えばGPFグレード、FEFグレードなどのカーボンブラックとして市販されており、本発明においてもかかるカーボンブラックを使用することができる。N2SAが55m2/g以下のカーボンブラックの使用割合が少ないと所望の剛性・硬度が得られないので好ましくなく、逆に多いと発熱が大きくなるので好ましくない。
本発明で使用するゴム組成物には、発熱性を大きくさせることなく所望の剛性・硬度にする観点から、ゴム成分100重量部に対し、4.5〜9.5重量部、好ましくは4.5〜9重量部の硫黄を配合する。本発明に使用する硫黄には特に限定はなく、一般的なゴム配合用硫黄を用いることができる。
本発明に係るゴム組成物には、前記した成分に加えて、その他のカーボンブラックやシリカなどの補強剤(フィラー)、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他のゴム組成物用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
実施例1〜3及び比較例1〜6
サンプルの調製
表Iに示す配合において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.5リットルのBB−2型ミキサー(回転数:50rpm)で約5分間混練し、マスターバッチを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄を投入し、オープンロールで左右各10回切り返し後、160℃で20分間プレス加硫して2mm厚の加硫ゴムシートを調製し、以下に示す試験法で加硫ゴムの物性を測定した。結果は表Iに示す。
サンプルの調製
表Iに示す配合において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.5リットルのBB−2型ミキサー(回転数:50rpm)で約5分間混練し、マスターバッチを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄を投入し、オープンロールで左右各10回切り返し後、160℃で20分間プレス加硫して2mm厚の加硫ゴムシートを調製し、以下に示す試験法で加硫ゴムの物性を測定した。結果は表Iに示す。
ゴム物性評価試験法
剛性: JIS K6251に準拠し、JIS3号ダンベル状サンプルを用いて100%伸張時の引張応力を測定した。結果は比較例1の値を100として表Iに指数表示した。この数値が大きいほど剛性が高いことを示す。
発熱性: JIS K6394に準拠し、初期歪10%、振幅2%、周波数20Hzにて60℃におけるtanδを測定した。結果は比較例1の値を100として表Iに指数表示した。この数値が小さいほど発熱性が低いことを示す。
耐疲労性: JIS K6270に準拠し、JIS3号ダンベル状サンプルを用いて歪率60%にて繰り返し歪を与え、破断に至るまでの回数を測定した。結果は表Iに比較例1の値を100として指数表示し、この数値が大きいほど耐屈曲性が高いことを示す。
剛性: JIS K6251に準拠し、JIS3号ダンベル状サンプルを用いて100%伸張時の引張応力を測定した。結果は比較例1の値を100として表Iに指数表示した。この数値が大きいほど剛性が高いことを示す。
発熱性: JIS K6394に準拠し、初期歪10%、振幅2%、周波数20Hzにて60℃におけるtanδを測定した。結果は比較例1の値を100として表Iに指数表示した。この数値が小さいほど発熱性が低いことを示す。
耐疲労性: JIS K6270に準拠し、JIS3号ダンベル状サンプルを用いて歪率60%にて繰り返し歪を与え、破断に至るまでの回数を測定した。結果は表Iに比較例1の値を100として指数表示し、この数値が大きいほど耐屈曲性が高いことを示す。
以下の試験においては、225/45R17のランフラットタイヤを作製して供試タイヤとした。
ランフラット耐久性: 25kN/タイヤの荷重がかかる車両に、空気圧0kPaでリムからタイヤが脱落しないようにテストタイヤを装着して走行し、タイヤが故障するまでの距離を計測した。表中の数値は比較例1の値を100とした指数で、数値が大きいほどランフラット走行距離が長く、優れていることを示す。
転がり抵抗試験: ドラム表面が平滑な鋼製でかつ直径が1707mmであるドラム試験機を用い、周辺温度を23±2℃に制御し、リムサイズ17×8JJ、試験内圧220kPa、荷重4.0kNにて速度60km/hにて走行させ、転がり抵抗を測定した。表中の数値は比較例1の値を100とした指数で、数値が小さいほど転がり抵抗が小さく、優れていることを示す。
ランフラット耐久性: 25kN/タイヤの荷重がかかる車両に、空気圧0kPaでリムからタイヤが脱落しないようにテストタイヤを装着して走行し、タイヤが故障するまでの距離を計測した。表中の数値は比較例1の値を100とした指数で、数値が大きいほどランフラット走行距離が長く、優れていることを示す。
転がり抵抗試験: ドラム表面が平滑な鋼製でかつ直径が1707mmであるドラム試験機を用い、周辺温度を23±2℃に制御し、リムサイズ17×8JJ、試験内圧220kPa、荷重4.0kNにて速度60km/hにて走行させ、転がり抵抗を測定した。表中の数値は比較例1の値を100とした指数で、数値が小さいほど転がり抵抗が小さく、優れていることを示す。
表I脚注
*1:STR20
*2:日本ゼオン(株)製NIPOL BR1220
*3:宇部興産(株)製VCR412
*1:STR20
*2:日本ゼオン(株)製NIPOL BR1220
*3:宇部興産(株)製VCR412
*4:高分散VCR(1,2ポリブタジエン=12%)の合成
所定の水分を溶解した1,3−ブタジエンを32重量%濃度でシス−2−ブテンを主成分として含有するC4留分(68重量%)混合媒体(水分;2.09ミリモル/L)を毎時12.5リットル(二硫化炭素20mg/Lを含有する)を20℃に保持された容量2リットルの攪拌機付きステンレス製熟成槽に供給すると共にジエチルアルミニウムクロライド(10重量%のn−ヘキサン溶液、3.13mmol/L)を供給し、この反応槽溶液におけるジエチルアルミニウムクロライド/水モル比を1.5に調製する。得られた熟成液を40℃に保持された容量5リットルの攪拌機付きステンレス製シス重合槽に供給する。このシス重合槽にはコバルトオクトエート(コバルトオクトエート0.0117mmol/L,n−ヘキサン溶液)と分子量調節剤1,2−ブタジエン(1,2−ブタジエン8.2mmol/L;1.535mol/Lのn−ヘキサン溶液)が供給される。得られたシス重合液を内容5リットルのリボン型攪拌機付きステンレス製1,2重合槽に供給し、35℃で10時間連続重合した。この1,2重合槽にはトリエチルアルミニウム(10重量%のn−ヘキサン溶液、4.09mmol/L)を連続的に供給した。得られた重合液を攪拌機付混合槽に供給し、これに2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールをゴムに対して1PHR加え、更にメタノールを少量加え重合を停止した後、未反応1,3−ブタジエン及びC4留分を蒸発除去し、常温で真空乾燥してVCR8.3kgを得た。このVCRのML=57,H.l=11.1%,H.lの融点=204.1℃,H.lのηsp/c=1.84、沸騰n−ヘキサン可溶分のML=30、沸騰n−ヘキサン可溶分のT−cp=62、沸騰n−ヘキサン可溶分のシス−1,4構造=98.5%,Mw=465,000、Mn=188,000、Mw/Mn=2.47であった。透過型電子顕微鏡観察写真から得られた短繊維結晶の長軸長さの分布は繊維長さの98%以上が0.6μm未満であり、且つ繊維長さの70%以上が0.2μm未満であった。
所定の水分を溶解した1,3−ブタジエンを32重量%濃度でシス−2−ブテンを主成分として含有するC4留分(68重量%)混合媒体(水分;2.09ミリモル/L)を毎時12.5リットル(二硫化炭素20mg/Lを含有する)を20℃に保持された容量2リットルの攪拌機付きステンレス製熟成槽に供給すると共にジエチルアルミニウムクロライド(10重量%のn−ヘキサン溶液、3.13mmol/L)を供給し、この反応槽溶液におけるジエチルアルミニウムクロライド/水モル比を1.5に調製する。得られた熟成液を40℃に保持された容量5リットルの攪拌機付きステンレス製シス重合槽に供給する。このシス重合槽にはコバルトオクトエート(コバルトオクトエート0.0117mmol/L,n−ヘキサン溶液)と分子量調節剤1,2−ブタジエン(1,2−ブタジエン8.2mmol/L;1.535mol/Lのn−ヘキサン溶液)が供給される。得られたシス重合液を内容5リットルのリボン型攪拌機付きステンレス製1,2重合槽に供給し、35℃で10時間連続重合した。この1,2重合槽にはトリエチルアルミニウム(10重量%のn−ヘキサン溶液、4.09mmol/L)を連続的に供給した。得られた重合液を攪拌機付混合槽に供給し、これに2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールをゴムに対して1PHR加え、更にメタノールを少量加え重合を停止した後、未反応1,3−ブタジエン及びC4留分を蒸発除去し、常温で真空乾燥してVCR8.3kgを得た。このVCRのML=57,H.l=11.1%,H.lの融点=204.1℃,H.lのηsp/c=1.84、沸騰n−ヘキサン可溶分のML=30、沸騰n−ヘキサン可溶分のT−cp=62、沸騰n−ヘキサン可溶分のシス−1,4構造=98.5%,Mw=465,000、Mn=188,000、Mw/Mn=2.47であった。透過型電子顕微鏡観察写真から得られた短繊維結晶の長軸長さの分布は繊維長さの98%以上が0.6μm未満であり、且つ繊維長さの70%以上が0.2μm未満であった。
*5:東海カーボン(株)製シースト3(N2SA=79m2/g)
*6:東海カーボン(株)製シーストV(N2SA=27m2/g)
*7:正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種
*8:旭電化工業(株)製工業用ステアリン酸N
*9:大内新興化学工業(株)製ノクラック 6C
*10:(株)ジャパンエナジー製プロセス X140
*11:大内新興化学工業(株)製ノクセラーNS
*12:四国化成(株)製ミュークロン OT−F
*6:東海カーボン(株)製シーストV(N2SA=27m2/g)
*7:正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種
*8:旭電化工業(株)製工業用ステアリン酸N
*9:大内新興化学工業(株)製ノクラック 6C
*10:(株)ジャパンエナジー製プロセス X140
*11:大内新興化学工業(株)製ノクセラーNS
*12:四国化成(株)製ミュークロン OT−F
表Iの結果から明らかなように、従来のVCRを配合した比較例1に比較して、新たなビニル・シス−ポリブタジエンゴムを配合した実施例1〜3のうち、実施例1では剛性が向上し、発熱も低下している。一方比較例1と剛性を等しくした実施例2では発熱性を更に低下でき耐久性が向上する。更に実施例3に示すようにBRとブレンドしてもよい。
これに対し、比較例2はカーボンブラックの配合量が多すぎるため、発熱が高くなり転がり抵抗が増加している。比較例3はカーボンブラックの小粒径(窒素吸着比表面積79m2/g)のため、発熱が高くなり転がり抵抗が増加し、またランフラット走行距離も短くなる。比較例4は硫黄の配合量が少なすぎるため、剛性に劣り、ランフラット耐久性及び転がり抵抗も増加している。比較例5は硫黄の配合量が多すぎるため、耐久性が低下し、比較例6は新たなビニル・シス−ポリブタジエンゴムの配合量が少なすぎるため、剛性の向上効果が認められない。
本発明に従えば、前述の如く、特定のビニル・シス−ポリブタジエンゴム(高分散VCR)をNR及び/又はIR、特定のカーボンブラック並びに特定量の硫黄と配合することによって、剛性、耐疲労性及び低発熱性が高次にバランスした、ランフラット補強ライナーとして有用なゴム組成物を得ることができる。
Claims (1)
- (1)1,3−ブタジエンとC4留分を主成分とする不活性有機溶媒との混合物の水分の濃度を調節し、(2)次いで、シス−1,4重合の触媒を前記混合物に添加して1,3−ブタジエンをシス−1,4重合し、(3)次いで、得られた重合反応混合物中に1,2重合触媒を存在させて、1,3−ブタジエンを1,2重合させて得られたビニル・シス−ポリブタジエンゴム10〜100重量%を含むポリブタジエンゴム(BR)55〜90重量部、天然ゴム(NR)及び/又はポリイソプレンゴム(IR)10〜45重量部からなるゴム成分100重量部、窒素吸着比表面積(N2SA)55m2/g以下のカーボンブラック45〜65重量部、硫黄4.5〜9.5重量部を含んでなるゴム組成物をランフラット補強ライナーとして用いたランフラットタイヤ。
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