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JP2008029516A - 精算システムおよび精算装置 - Google Patents

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JP2008029516A JP2006205057A JP2006205057A JP2008029516A JP 2008029516 A JP2008029516 A JP 2008029516A JP 2006205057 A JP2006205057 A JP 2006205057A JP 2006205057 A JP2006205057 A JP 2006205057A JP 2008029516 A JP2008029516 A JP 2008029516A
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Abstract

【課題】遊技者の利便性を向上させること。
【解決手段】取引装置によって、受付けた記録媒体の記録媒体識別情報に対応する管理残額を特定可能な管理残額特定情報が記録媒体に記録され、管理残額特定情報が記録された記録媒体が排出される。また、精算装置によって、管理装置と通信できる通信可能状態であるか通信できない通信不可能状態であるかが検知され、通信可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置にて管理されている管理残額に基づいて、精算を行うオンライン精算処理が行われ、通信不可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体に記録されている管理残額特定情報から管理残額が特定され(S912,913)、特定された該管理残額の精算を行うオフライン精算処理が行われる(S914)。
【選択図】図25

Description

本発明は、精算システムおよび精算装置に関する。詳しくは、記録媒体を個々に識別するための記録媒体識別情報に対応付けて取引処理に使用される残額を管理する管理装置と、受付けた記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置にて管理されている残額である管理残額を用いて取引処理を実行する取引処理手段を有する取引装置と、記録媒体の記録媒体識別情報に対応する管理残額の精算を行う精算手段を有する精算装置とを備える精算システム、および、記録媒体を個々に識別するための記録媒体識別情報に対応付けて取引処理に使用される残額を管理する管理装置によって管理されている残額である管理残額の精算を行う精算手段を有する精算装置に関する。
従来、管理装置においてカードIDに対応付けて残額を管理し、当該管理残額を使用して精算装置にて精算を行うシステムがあった(たとえば、特許文献1参照)。このようなシステムによれば、カードに記録された情報を改ざんすることによって残額を増加させるような不正行為を防止することができる。
特開2003−30515号公報(第0027段落、第0035段落、第0082段落)
しかし、特許文献1に開示されたシステムのように、管理装置に記憶された残額を使用して精算を行うシステムにおいては、管理装置と精算装置とが通信できないオフライン状態になると、管理残額の精算ができなくなり、遊技者にとって不便であるといった問題があった。
この発明はかかる事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技者の利便性を向上させることが可能な精算システムおよび生産装置を提供することである。
課題を解決するための手段の具体例およびその効果
(1) 記録媒体(たとえば、会員カード4,ビジタコイン5)を個々に識別するための記録媒体識別情報(たとえば、記録媒体ID)に対応付けて取引処理に使用される残額を(たとえば、ハードディスク55の残額管理DBにて)管理する管理装置(たとえば、管理装置50)と、受付けた記録媒体の前記記録媒体識別情報に対応付けて前記管理装置にて管理されている残額である管理残額(たとえば、管理残額)を用いて前記取引処理を実行する取引処理手段(たとえば、制御部21、S121〜S130)を有する取引装置(たとえば、玉貸ユニット20)と、前記記録媒体の前記記録媒体識別情報に対応する前記管理残額の精算を行う精算手段(たとえば、制御部62、S780〜S787)を有する精算装置(たとえば、精算装置60)とを備える精算システム(たとえば、遊技用システム1)であって、
前記取引装置は、さらに、
受付けた記録媒体の記録媒体識別情報に対応する管理残額を特定可能な管理残額特定情報(たとえば、元データおよび演算方式特定情報)を前記記録媒体に記録する管理残額特定情報記録手段(たとえば、制御部21、S941〜S943、S951〜S953、S961〜S963)と、
該管理残額特定情報記録手段によって前記管理残額特定情報が記録された前記記録媒体を排出する記録媒体排出手段(たとえば、制御部21、S552、S571、S586)とを備え、
前記精算装置は、さらに、
前記管理装置と通信できる通信可能状態(たとえば、オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(たとえば、オフライン状態)であるかを検知する通信可否検知手段(たとえば、制御部62、S800)を備え、
前記精算手段は、
該通信可否検知手段によって前記通信可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体の前記記録媒体識別情報に対応付けて前記管理装置にて管理されている前記管理残額に基づいて、精算を行うオンライン精算処理を行い(たとえば、S221aで管理装置50から送信された精算許諾情報に含まれる管理残額分の貨幣をステップS781で払出す)、
前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体に記録されている前記管理残額特定情報から前記管理残額を特定し(たとえば、制御部62、S912、S913)、特定した該管理残額の精算を行うオフライン精算処理を行う(たとえば、制御部62、S914)。
このような構成によれば、取引装置によって、受付けた記録媒体の記録媒体識別情報に対応する管理残額を特定可能な管理残額特定情報が記録媒体に記録され、管理残額特定情報が記録された記録媒体が排出される。また、精算装置によって、管理装置と通信できる通信可能状態であるか通信できない通信不可能状態であるかが検知され、通信可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置にて管理されている管理残額に基づいて、精算を行うオンライン精算処理が行われ、通信不可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体に記録されている管理残額特定情報から管理残額が特定され、特定された該管理残額の精算を行うオフライン精算処理が行われる。
このため、通信不可能状態においても、管理残額を精算することができるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
(2) 前記精算装置は、さらに、
前記オフライン精算処理を許容するためのオフライン精算許容操作を係員から受付ける許容操作受付手段(たとえば、制御部62、S873)を備え、
前記精算手段は、前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されているときは、前記許容操作受付手段によって前記オフライン精算許容操作(たとえば、オフライン移行操作)が受付けられたこと(たとえば、S873でYであること)を条件として、前記オフライン精算処理を行う。
このような構成によれば、精算装置によって、オフライン精算処理を許容するためのオフライン精算許容操作が係員から受付けられ、通信不可能状態が検知されているときは、オフライン精算許容操作が受付けられたことを条件として、オフライン精算処理が行われる。
このため、係員が状況を確認した上でオフライン精算処理を許容することができるので、故意に通信不可能状態を発生させて不正な記録媒体による精算が行われるおそれを低減させることができる。
(3) 前記精算装置は、さらに、
前記オフライン精算処理に供された精算済の記録媒体(たとえば、オフライン精算済記録媒体)の記録媒体識別情報である精算済記録媒体識別情報を記憶する精算済情報記憶手段(たとえば、制御部62、精算DB)と、
前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されているときに、受付けた記録媒体の前記記録媒体識別情報が、前記精算済状態記憶手段に記憶されている前記精算済記録媒体識別情報と一致するか否かを判定する記録媒体判定手段(たとえば、制御部62、ステップS902)とを備え、
前記精算手段は、該記録媒体判定手段によって一致しないと判定されたこと(たとえば、ステップS902でNであること)を条件として前記オフライン精算処理を行う。
このような構成によれば、精算装置によって、オフライン精算処理に供された精算済の記録媒体の記録媒体識別情報である精算済記録媒体識別情報が記憶され、通信不可能状態が検知されているときに、受付けた記録媒体の記録媒体識別情報が、記憶されている精算済記録媒体識別情報と一致するか否かが判定され、一致しないと判定されたことを条件としてオフライン精算処理が行われる。
このため、受付けられた記録媒体がオフライン精算処理済の記録媒体でない場合は、オフライン精算処理を行うようにすることができる。その結果、不正のおそれのある記録媒体によるオフライン精算処理を防止することができる。
(4) 前記精算装置は、さらに、
前記オフライン精算処理を許容する時間帯であるオフライン精算許容時間帯(たとえば、精算可能時間)の設定入力を受付ける精算許容時間帯受付手段(たとえば、制御部62、通信部61)を備え、
前記精算手段は、現在の時刻が前記精算許容時間帯受付手段によって受付けられた前記オフライン精算許容時間帯に含まれること(たとえば、ステップS904でYであること)を条件として前記オフライン精算処理を行う。
このような構成によれば、精算装置によって、オフライン精算処理を許容する時間帯であるオフライン精算許容時間帯の設定入力が受付けられ、現在の時刻が、受付けられたオフライン精算許容時間帯に含まれることを条件としてオフライン精算処理が行われる。
このため、オフライン精算処理が行われる時間帯を本来精算が行われるべき時間帯(たとえば、営業時間中)に限定することができる。その結果、不正の行われる可能性を低減させることができる。
(5) 前記精算装置は、さらに、
前記オフライン精算処理に供された記録媒体の記録媒体識別情報と精算額とを対応付けて記憶する精算額記憶手段(たとえば、制御部62、S915)と、
前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されている状態から前記通信可能状態への復帰が検知されたことに基づいて、前記精算額記憶手段に記憶されている前記記録媒体識別情報と前記精算額とを前記管理装置に送信する精算額送信手段(たとえば、制御部62、通信部61、S934)とを備え、
前記管理装置は、
前記精算額送信手段から受信した前記記録媒体識別情報に対応して前記管理装置にて管理されている前記管理残額と前記精算額送信手段から受信した前記精算額とが一致するか否かを判定する精算額判定手段(たとえば、制御部52、S936)と、
該精算額判定手段によって一致しないと判定されたこと(たとえば、S936でNであること)を条件として、前記管理残額と前記精算額とが一致しない旨を報知する不一致報知手段(たとえば、制御部52、S937)とを備える。
このような構成によれば、精算装置によって、オフライン精算処理に供された記録媒体の記録媒体識別情報と精算額とが対応付けて記憶され、通信不可能状態が検知されている状態から通信可能状態への復帰が検知されたことに基づいて、記憶されている記録媒体識別情報と精算額とが管理装置に送信される。また、管理装置によって、受信した記録媒体識別情報に対応して管理装置にて管理されている管理残額と、受信した精算額とが一致するか否かが判定され、一致しないと判定されたことを条件として、管理残額と精算額とが一致しない旨が報知される。
このため、オフライン精算処理において不正が行われた場合に、通信可能状態への復帰後迅速にその事実を把握して対処することができる。
(6) 前記管理残額特定情報記録手段は、演算方式を特定可能な情報(たとえば、演算方式特定情報)と当該演算方式による演算により前記管理残額を算出するための元データ(たとえば、元データ)とを、前記管理残額特定情報として記録し(たとえば、制御部21、S941〜S943、S951〜S953、S961〜S963)、
前記精算手段は、前記管理残額特定情報から前記演算方式と前記元データとを特定する(たとえば、制御部62、S912)とともに、特定した該演算方式により、特定した該元データを演算して、前記管理残額を特定する(たとえば、制御部62、S913)。
このような構成によれば、遊技用装置によって、演算方式を特定可能な情報と当該演算方式による演算により管理残額を算出するための元データとが、管理残額特定情報として記録媒体に記録される。また、精算装置によって、管理残額特定情報から演算方式と元データとが特定されるとともに、特定された該演算方式により、特定された該元データが演算されて、管理残額が特定される。
このため、管理残額がそのまま記録媒体に記録される場合と比較して、記録媒体を改ざんするような不正を行い難くすることができる。
(7) 記録媒体(たとえば、会員カード4,ビジタコイン5)を個々に識別するための記録媒体識別情報(たとえば、記録媒体ID)に対応付けて取引処理に使用される残額を(たとえば、ハードディスク55の残額管理DBにて)管理する管理装置(たとえば、管理装置50)によって管理されている残額である管理残額(たとえば、管理残額)の精算を行う精算手段(たとえば、制御部62、S780〜S787)を有する精算装置(たとえば、精算装置60)であって、
前記記録媒体には、前記管理残額を特定可能な管理残額特定情報(たとえば、元データおよび演算方式特定情報)が記録され、
前記管理装置と通信できる通信可能状態(たとえば、オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(たとえば、オフライン状態)であるかを検知する通信可否検知手段(たとえば、制御部62、S800)を備え、
前記精算手段は、
該通信可否検知手段によって前記通信可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体の前記記録媒体識別情報に対応付けて前記管理装置にて管理されている前記管理残額に基づいて、精算を行うオンライン精算処理を行い(たとえば、S221aで管理装置50から送信された精算許諾情報に含まれる管理残額分の貨幣をステップS781で払出す)、
前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体に記録されている前記管理残額特定情報から前記管理残額を特定し(たとえば、制御部62、S912、S913)、特定した該管理残額の精算を行うオフライン精算処理を行う(たとえば、制御部62、S914)。
このような構成によれば、記録媒体には、管理残額を特定可能な管理残額特定情報が記録される。また、精算装置によって、管理装置と通信できる通信可能状態であるか通信できない通信不可能状態であるかが検知される。また、精算装置によって、通信可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置にて管理されている管理残額に基づいて、精算を行うオンライン精算処理が行われ、通信不可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体に記録されている管理残額特定情報から管理残額を特定し、特定した該管理残額の精算を行うオフライン精算処理が行われる。
このため、通信不可能状態においても、管理残額を精算することができるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用される残額を、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)には記録せずに、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(記録媒体ID)に対応付けて管理する(いわゆる完全ID管理を行う)ものであり、特に該残額の管理を行う管理装置50と通信可能な遊技用装置(玉貸ユニット20)において、管理装置50で管理されている残額である管理残額を使用して遊技媒体を貸与する貸与処理を行う際に、該管理残額から貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する間接税額(例えば消費税額)を減算すると共に、管理装置50と通信できない通信不可能状態(オフライン状態)で貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額から税込単位額(例えば105円)の整数倍に相当する貸与対象額を特定して、遊技者の操作によることなく、該貸与対象額分の貸与処理(オフライン一発貸し)を行うものである。そして該オフライン一発貸しによって発生する端数額をオフライン端数額として記録媒体に記録して排出し、該オフライン端数額の使用や精算が可能であることを特徴とするものである。
この遊技用システム1は、上記のような完全ID管理を採用したことにより、記録媒体には遊技媒体の貸与に使用される残額を記録しないので、残額が改ざんされるおそれはなく、セキュリティを担保できて、記録媒体のコストを下げることができる。即ち、例えば記録媒体がICカードやICコインである場合において、該記録媒体に残額を記録してセキュリティを担保しようとすれば、該記録媒体にCPUを搭載して記録残額の管理を行う必要があるが、本発明の如く記録媒体に残額を記録しないのであれば、該記録媒体にCPUを搭載しなくても良いので、記録媒体のコストを下げることができる。また記録媒体にCPUを搭載すると、該CPUとの間で情報のやりとりを行うために、遊技用装置側の制御プログラムが複雑になるので、システムの設計コストが高くなるが、記録媒体にCPUを搭載しないのであれば、該制御プログラムは複雑にならずに済むので、システムの設計コストを低くすることができる。
また遊技用システム1は、前記オフライン端数額が記録された記録媒体をオフライン状態にある遊技用装置に挿入(受付)し、該オフライン端数額を使用して遊技媒体の貸与を行った結果として当該オフライン端数額が零になったときにも、管理残額が有る記録媒体を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のない記録媒体の無駄な返却を防止できることを特徴とするものである。
また遊技用システム1は、前記遊技用装置で行われる特定処理に伴って記録媒体に記録される通番を更新し、該特定処理に対応して管理装置50で行われる連携処理に伴って前記記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けられた通番を更新するので、オフライン状態が発生した遊技用装置がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該遊技用装置から排出された記録媒体が他のオンライン状態の遊技用装置において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置で管理されている通番から、オフライン状態の発生により遊技用装置で特定処理が行われたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置で行われていないことを特定して、対処することができることを特徴とするものである。ここで通番とは、任意の数字(例えば0)から始って1つずつ加算される通し番号である。
さらに遊技用システム1は、管理装置50と通信できないオフライン状態で前記遊技用装置が貨幣を受け付けてオフライン一発貸しを行った後にオンライン状態に復帰すると、遊技者の操作によらずに、受付貨幣額から該オフライン一発貸しに使用された使用額を減算した入金残額(オフライン端数額)と記録媒体識別情報とを含むオンライン復帰通知が管理装置50に対して送信され、該入金残額と管理残額との合算額を特定可能な合算額特定情報(予定残額通知)が管理装置50から送信されてきて、該合算額が玉貸処理に使用可能となることを特徴とするものである。
なお前記遊技用装置である玉貸ユニット20には、図3及び図4に示すように、コイン投入口111と、コイン排出口112と、第1保持部(投入コイン保持部120)と、連絡通路161及び第1誘導通路163を有する投入記録媒体排出通路(投入コイン排出通路160)と、収納通路131及び第2誘導通路133を有する収納排出通路130と、を備え、投入コイン排出通路160の一部又は全部を、収納排出通路130に対して円盤状記録媒体(ビジタコイン5)の厚み方向に相対的にずらすと共に、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されていることを特徴とする記録媒体処理機構が設けられている。
この記録媒体処理機構は、以下に示す実施形態では、予め定められた特別処理として玉貸処理を行う玉貸ユニット20,及び該特別処理として精算処理を行う精算装置60に備えられる。これら玉貸ユニット20,及び精算装置60は、管理装置50と通信可能に接続され、全体として遊技用システム1を構成している。
以下においては、前記遊技用装置に対応する遊技機がパチンコ機10であり、遊技媒体がパチンコ玉であり、貸与処理が玉貸処理である例について説明する。また、以下においては、玉貸処理に使用された使用額に対応する間接税額が徴収され、該間接税が、既に導入されている消費税である例について説明するが、該間接税は、今後導入の可能性もあり得る遊技税等であっても良い。ここで消費税率は、この例では5%であり、会員カード4やビジタコイン5を発行するカード会社で設定されて、遊技場に設けられた管理装置50に対して配信され、玉貸ユニット20に対して配信されて記憶される。さらに、以下においては、使用額及び該使用額に対応する消費税額を「使用額+消費税額」,リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」,ステップSを「S」と略記する。
以下においては、まず第1実施形態に係る遊技用システム1について説明し、最後に変形例について説明する。
[1.第1実施形態に係る遊技用システム1]
まず、図1〜図6を参照して、第1実施形態に係る遊技用システム1の構成について説明する。この遊技用システム1は、図1に示すように、パチンコ機10に対応して設けられる玉貸ユニット20と、該玉貸ユニット20と通信可能な管理装置50と、該管理装置50と通信可能な精算装置60を遊技場内に備えると共に、前記管理装置50と通信可能なセンタ管理装置80を遊技場外のカード会社に備える。
この遊技用システム1では、紙幣2,硬貨3,会員カード4,及びビジタコイン5が使用される。紙幣2は貨幣の一例であって、図2(b)に示すように、ここでは1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類が使用される。硬貨3も貨幣の一例であって、図2(b)に示すように、ここでは500円硬貨,及び100円硬貨の2種類が使用される。
会員カード4は記録媒体の一例であって、図6(c)に示すように、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、カードIDが記録されている。また会員カード4はカード状記録媒体の一例でもあって、前記特別処理(玉貸処理,及び精算処理)を行うための情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDであるカードIDが該情報に相当する。ここで会員カード4の記録媒体IDは、例えば図6(a)に示すように、会員遊技者(メンバー)を示すMで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該会員カード4には、パチンコ玉の貸与に使用される残額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円以上の金額)は記録されないが、オフライン一発貸しによって発生する端数額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円未満の金額)が、オフライン端数額として記録される。
また会員カード4には、前記通番が記録されている。この通番は、後述する通番更新手段(玉貸ユニット20の制御部21)により、前記特定処理(後述する受付貨幣の取込,使用額+消費税額分の玉貸処理,及び端数額消去処理)に伴って、第1の通番更新処理で更新される。また通番は、精算装置60の制御部62により、後述する精算処理に伴って、第3の通番更新処理で更新される。
この会員カード4は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン端数額,及び通番等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。ここで記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン端数額,及び通番は、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。この会員カード4は、会員登録を行った遊技者に対して発行されるものである。
このようにして発行された会員カード4を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に挿入することにより、該会員カード4の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者がオフライン状態の玉貸ユニット20に挿入することにより、該会員カード4に記録されているオフライン端数額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に挿入することにより、該会員カード4の管理残額を精算可能となる。
なお、以下において、「ビジタ」とは、会員カード4を所持していない遊技者,あるいは会員カード4を所持していても使用しない遊技者を意味する。従って、会員カード4の発行を受けた会員遊技者であっても、会員カード4を所持していない(会員カード4を忘れてきた等)場合や、会員カード4を所持していても使用しない場合には、ビジタとなる。
ビジタコイン5は記録媒体の一例であって、図6(c)に示すように、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、コインIDが記録されている。またビジタコイン5は円盤状記録媒体の一例でもあって、前記特別処理(玉貸処理,精算処理,及び記録媒体発行処理)を行うための情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDであるコインIDが該情報に相当する。ここでビジタコイン5の記録媒体IDは、例えば図6(a)に示すように、ビジタを示すVで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該ビジタコイン5にも、パチンコ玉の貸与に使用される残額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円以上の金額)は記録されないが、オフライン一発貸しによって発生する端数額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円未満の金額)が、オフライン端数額として記録される。
またビジタコイン5にも、前記通番が記録されている。この通番も、後述する通番更新手段(玉貸ユニット20の制御部21)により、前記特定処理(後述する受付貨幣の取込,使用額+消費税額分の玉貸処理,及び端数額消去処理)に伴って、第1の通番更新処理で更新される。また通番は、精算装置60の制御部62により、後述する精算処理に伴って、第3の通番更新処理で更新される。
またビジタコイン5には、該ビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理されている残額である管理残額が零でない旨を示す管理残額有り情報として、オンライン残額有りフラグも記録される。具体的には、図示しないが、ビジタコイン5の管理残額が零であるときには、オンライン残額無しフラグである0が記録され、ビジタコイン5の管理残額が零でないときには、オンライン残額有りフラグである1が記録される。
このビジタコイン5は、円盤状を呈するプラスチック製のコインにおける所定の部位に、記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン端数額,通番,及びオンライン残額有りフラグ等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICコインである。ここで記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン端数額,通番,及びオンライン残額有りフラグは、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。このビジタコイン5は、予め記録媒体IDが記録されている一方、オフライン消費情報,オフライン端数額,通番,及びオンライン残額有りフラグが記録されていない状態でカード会社から遊技場に納入されて、玉貸ユニット20の後述する収納通路131に収納される。
そして図7に示すように、管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)である玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、図9に示すように、遊技者から排出操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額(後述する記憶残額)が零でないことを条件として、オンライン残額有りフラグが記録されたビジタコイン5が発行(排出)される。
また図14に示すように、管理装置50と通信不可能状態(オフライン状態)である玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、図15に示すように、遊技者から排出操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額(後述する記憶端数額)が零でないことを条件として、オフライン端数額が記録されたビジタコイン5が発行(排出)される。
発行されたビジタコイン5を、遊技者がオンライン状態の玉貸ユニット20に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者がオフライン状態の玉貸ユニット20に投入することにより、該ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60に投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を精算可能となる。
また、本実施例の会員カード4およびビジタコイン5には、管理残額を特定可能な管理残額特定情報として、図6(c)に示すように、元データ(基準データ)、乗算データ、除算データ、加算データからなる元データおよび演算方式フラグを記録可能な領域が設けられており、玉貸ユニット20から返却されるときに管理残額に対応したデータが各領域に記録されるが、その詳細については、後述する。
玉貸ユニット20に対応して設けられるパチンコ機10は遊技機の一例であって、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応する玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理が行われることにより該パチンコ機10からパチンコ玉が払い出される、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、玉貸ユニット20の後述する玉貸通信部21aと通信可能に接続され、後述する玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸出に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されたパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。ここで残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16は、パチンコ機10の前面に配置されているものであるが、前記払出制御基板12を介して玉貸ユニット20と通信可能に接続されているため、玉貸ユニット20に属するものである。
残度数表示器14は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を税込単位額で除算した商の整数部分を残度数として表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器である。ここで税込単位額は、残額をパチンコ玉の貸与に使用する際の予め定められた一単位である単位使用額と該単位使用額に対応する消費税額との合算額である。例えば単位使用額が100円であり、消費税率が5%の場合には、税込単位額は105円であり、該105円が1度数となる。
玉貸ボタン15は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額を使用した玉貸処理を行うための玉貸操作を遊技者から受け付けるボタンである。返却ボタン16は、後述するカード保持部191で保持されている会員カード4,後述する投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5,又は後述する収納コイン保持部140で保持されているビジタコイン5を返却するための返却操作を遊技者から受け付けるボタンである。
玉貸ユニット20は遊技用装置の一例であって、パチンコ機10に対応して設けられ、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けて、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている残額である管理残額の範囲内で遊技媒体を貸与するための第1の貸与処理を行う貸与処理手段を有し、該第1の貸与処理を含む各種処理を管理装置60と連携して行うものである。この貸与処理手段として機能する制御部21は、パチンコ玉を貸与するための貸与処理(玉貸処理)として、図8のS122に示す第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)と、図14のS515,S525に示す第2の貸与処理(オフライン一発貸し)とを行う。
また、玉貸ユニット20は取引装置の一例でもあって、受付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている残額である管理残額を用いて遊技媒体を貸与するための第1の貸与処理を、取引処理として行う取引処理手段を有するものである。
また玉貸ユニット20は、前記ビジタコイン5を受け付けて、該受け付けたビジタコイン5の記録情報(ここでは記録媒体ID)から特定される特別処理用価値の大きさ(ここでは残額)を使用した特別処理(ここでは玉貸処理)を行うと共に、貨幣を受け付けて、該受け付けた貨幣の金額のうちの特別処理に使用されなかった残額に相当する特別処理用価値の大きさを前記ビジタコイン5の記録情報から特定可能として(ここでは所定額以上の貨幣受付時に受付貨幣額を含む入金要求を管理装置50に対して送信し、玉貸操作受付時に使用額+消費税額を含む減算要求を管理装置50に対して送信して)当該ビジタコイン5を排出するものである。
この玉貸ユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に多機能ランプ24,紙幣挿入口22a,硬貨投入口23a,硬貨返却ボタン23e,残額表示器25,硬貨返却口23f,コイン投入口111,コイン排出口112,及びカード挿入口190等を備え、図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機22,制御部21,玉貸通信部21a,外部通信部21b,硬貨識別機23,及び通路ユニット100等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。この玉貸ユニット20は、装置IDにより、各玉貸ユニット20を個々に識別可能とされている。
制御部21は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、玉貸ユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。制御部21のROMには前記装置IDが記憶されている。
制御部21のRAMは管理残額有無管理手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに受け付けた記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額が零でないか否かを、少なくとも当該記録媒体の受付中において管理するものである。具体的には、管理装置50とオンライン状態で、記録媒体を受け付けた際に、前記管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知(図7のS106,図11のS241)又は前記管理残額を含む残額通知(同S221)が送信されてきたことに基づいて、該合算額又は管理残額を制御部21のRAMで記憶すると共に、後述する第1の貸与処理に基づいて、制御部21のRAMで記憶している管理残額から使用額+消費税額を減算していくことにより(図8のS129)、該ビジタコイン5の管理残額が零であるか否かを管理する。以下、制御部21のRAMで記憶される残額を「記憶残額」と称する。
つまり、制御部21は、受付けた記録媒体の記録媒体IDを含む挿入通知を管理装置50に送信することにより、当該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を管理装置50から取得し、該取得した管理残額をRAMに記憶する。そして、第1の貸与処理を行う毎に、第1の貸与処理に用いられる貸与使用額として使用額+消費税額をRAMの記憶残額から減算更新する。
また制御部21のRAMは端数額記憶手段の一例であって、後述する特定手段(制御部21)により特定された端数額を記憶するものである。なお制御部21のRAMは、該特定手段により特定された貸与対象額を記憶するものでもある。以下、制御部21のRAMで記憶される端数額を「記憶端数額」と称する。ここで記憶残額と記憶端数額とは、各々別領域に記憶される。
さらに制御部21のRAMは、当該玉貸ユニット20の処理状態を記憶する。具体的には、貨幣を受け付けたときには、処理状態が「貨幣受付」である旨を記憶し、玉貸操作を受け付けたときには、処理状態が「玉貸操作受付」である旨を記憶し、返却操作を受け付けたときには、処理状態が「返却操作受付」である旨を記憶し、記録媒体を受け付けたときには、処理状態が「記録媒体受付」である旨を記憶する。この制御部21の他の機能については後述する。
制御部21には、玉貸通信部21aと外部通信部21bが設けられている。玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。外部通信部21bは、管理装置50の後述する通信部51と通信可能に接続されており、玉貸ユニット20と管理装置50との間における通信を司るものである。
この外部通信部21bは入金要求送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに所定額(例えば1000円)以上の貨幣を受け付けたことに基づいて、該受け付けた貨幣の金額である受付貨幣額と前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDとを特定可能な入金要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求を送信する(図7のS103)。
具体的には、記録媒体を受け付けていない状態で貨幣を受け付けたときには、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信する。即ち入金要求には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この入金要求を受信した管理装置50は、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行い(図7のS105)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知(ここでは管理残額と受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(同S106)。
また外部通信部21bは減算要求送信手段の一例であって、第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)に使用される使用額及び該使用額に対応する消費税額を前記管理残額から減算するための第1の減算要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む減算要求を送信する(図8のS124)。ここで第1の減算要求に含まれる使用額+消費税額は、後述するように管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)と予め定められた基準貸与額である玉貸設定金額(例えば税込単位額の5度数分である525円)との比較で決定され、記憶残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額が前記使用額+消費税額であり、記憶残額<玉貸設定金額であれば、前記税込単位額の整数倍であって記憶残額を超えない最大額である貸与対象額が前記使用額+消費税額である。即ち第1の減算要求は、第1の貸与処理に使用される基準貸与額(玉貸設定金額)を管理残額から減算するための要求,又は第1の貸与処理に使用される貸与対象額を管理残額から減算するための要求である。
また外部通信部21bは受付通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDと通番とを含む記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)を管理装置50に対して送信するものである(図10のS202)。ここで該受け付けた記録媒体にオフライン端数額が記録されている場合には、該オフライン端数額を含む挿入通知が送信される。
具体的には、会員カード4の挿入を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードID,オフライン消費情報,オフライン端数額,通番,及び装置IDを含む挿入通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインID,オフライン消費情報,オフライン端数額,通番,及び装置IDを含む挿入通知を送信する。即ち挿入通知には、カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。
この挿入通知を受信した管理装置50は、後述する通番判定手段(制御部52)による判定を行う(図10のS203)。そして通番が一致すると判定され、挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であることを条件として、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図11のS221)。
一方、通番が一致すると判定され、かつ挿入通知に含まれるオフライン端数額が零でないことを条件として、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該挿入通知に含まれるオフライン端数額を加算更新するための端数額加算更新処理(ここでは該オフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて記憶する処理)を行い(図10のS212)、該オフライン端数額の消去を指示する端数額消去要求(ここでは該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知)を玉貸ユニット20に対して送信する(同S241)。
また外部通信部21bは復帰通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰を検知したことに基づいて、受付貨幣額からオフライン一発貸しに使用された使用額を減算した入金残額と記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDとを含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信するものであり、ここではオンライン状態への復帰を検知(図20のS601)した管理装置50から開始要求が送信されてきて、該開始要求に応じた開始応答を管理装置50に対して返信した後に(同S605)、記録媒体に記録されている記録媒体ID,前記入金残額であるオフライン端数額,及び通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(同S606)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであり、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。
また外部通信部21bは連携処理要求送信手段の一例であって、特定処理に対応する連携処理を要求する連携処理要求を管理装置50に対して送信するものである。
具体的には、予定残額通知(図7のS106)を受信した玉貸ユニット20は、後述する貸与可能処理手段により貸与可能処理(ここでは受付貨幣の取込)を特定処理として行い(同S108)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S109)、該貸与可能処理を行った旨を示す貸与可能情報(ここでは貨幣取込通知)を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S110)。この貨幣取込通知を受信した管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理(ここでは受付貨幣額の消去)とを連携処理として行い(同S113,S114)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S115)。
また第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)を特定処理として行った玉貸ユニット20は(図8のS122)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S123)、前記第1の減算要求を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S124)。この減算要求を受信した管理装置50は、使用額+消費税額を管理残額から減算する第1の減算処理を連携処理として行い(同S125)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新して(同S126)、該第1の減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S126)。玉貸ユニット20は、該減算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理が可能となる。
また予定残額通知(図11のS241)を受信した玉貸ユニット20は、後述する端数額消去処理手段により端数額消去処理(入金残額消去処理)を特定処理として行い(同S244)、該特定処理に伴って後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S245)、該端数額消去処理を行った旨を示す端数額消去通知(入金残額消去通知)を連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S246)。この端数額消去通知を受信した管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶しているオフライン端数額(入金残額)を当該記録媒体の管理残額に対して加算するオフライン端数額加算処理(入金残額加算処理)と、該オフライン端数額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理(ここではオフライン端数額の消去)とを連携処理として行い(同S248)、該連携処理に伴って当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S227)。
なお残額通知(図11のS221)を受信した玉貸ユニット20は、後述する通番更新手段により記録媒体に記録されている通番を更新して(同S223)、残額受信通知を管理装置50に対して送信する(同S224)。この残額受信通知を受信した管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(同S227)。
また外部通信部21bは返却通知送信手段の一例であって、後述する通信可否検知手段(制御部21)によりオンライン状態を検知しているときに返却操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信するものである(図9のS184)。具体的には、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けていない状態で返却操作を受け付けたときには、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、カード保持部191で保持している該会員カード4のカードIDを含む返却通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信する。即ち返却通知には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部191で保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。この返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S185)。
なお外部通信部21bから送信される情報(要求や通知)には前記装置IDが含まれるので、管理装置50では、該情報と共に受信した装置IDに基づいて、該情報の送信元である玉貸ユニット20を特定可能である。
紙幣識別機22は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、紙幣挿入口22aから前記4種類の紙幣2の挿入を受け付けて、該受け付けた紙幣2の真贋及び金種を識別する識別機である。なお紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の取込処理によって、紙幣通路22bを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。また、紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の返却処理によって、紙幣挿入口22aから排出されて、遊技者に返却される。
硬貨識別機23も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、硬貨投入口23aから前記2種類の硬貨3の投入を受け付けて、硬貨通路23bを通じて落下してきた硬貨3の真贋及び金種を識別する識別機である。なお硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3も、受付貨幣の取込処理によって、硬貨通路23cを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン23eは、硬貨識別機23や硬貨通路23bにおいて詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン23eが押下されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路23dを通じて硬貨返却口23fに戻る。また、硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3は、受付貨幣の返却処理によって、硬貨返却口23fに排出されて、遊技者に返却される。
これら貨幣受付手段においては、管理装置50とオンライン状態では、すべての種類の貨幣を受付可能であり、所定額(例えば1000円)以上の貨幣を受け付けた場合には、受付貨幣額と記録媒体IDとを含む入金要求(図7のS103)が管理装置50に対して送信される。また管理装置50とオフライン状態では、1000円以下の貨幣のみを受付可能であり、該貨幣を受け付けた場合に、後述するオフライン一発貸し(図14のS515,S525)が行われる。
多機能ランプ24は、予め定められた複数の色のうちのいずれかの色で点灯又は点滅することによって玉貸ユニット20の状態を報知するランプである。この多機能ランプ24は、例えば会員カード4及びビジタコイン5を受け付けていないときには青色で点灯してその旨を報知し、会員カード4を受け付けているときには緑色で点灯してその旨を報知し、ビジタコイン5を受け付けているときには黄色で点灯してその旨を報知し、異常が発生しているときには赤色で点滅してその旨を報知する。
残額表示器25は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額又は端数額を表示するための表示器であって、ここでは5桁の7セグメント表示器であり、残額や端数額が1円単位まで表示される。この残額表示器25においては、オンライン状態では記憶残額が表示され、オフライン状態では記憶端数額が表示される。
通路ユニット100は前記記録媒体処理機構の一部を構成するものであって、投入コイン保持部120,投入コイン排出通路160,及び収納排出通路130が一体に構成されたものである。具体的には、通路ユニット100は、図2(d)及び図3に示すように、縦長の箱型の形状を呈するユニット本体100aの内部に、制御部101,記録媒体R/W102,上部アンテナ103,下部アンテナ104,投入コイン誘導通路113,供給通路114,投入コイン保持部120,第1の投入コインストッパ121,第2の投入コインストッパ122,収納通路131と第2誘導通路133とを有する収納排出通路130,収納コイン保持部140,第1の収納コインストッパ141,第2の収納コインストッパ142,連絡通路161と第1誘導通路163とを有する投入コイン排出通路160,及びカード保持部191等を備えている。そして図3及び図4に示すように、投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161に傾斜部162を設けて、該投入コイン排出通路160を収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向にずらすことにより、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳して(左右に並行して重なり合って別個に)コイン排出口112に臨むように形成されている。ここで各通路は、ビジタコイン5が起立した状態で、該ビジタコイン5の自重により転動又は落下する通路である。
制御部101は、前記制御部21と通信可能に接続されており、該制御部21の指令に基づいて、図2(d)に示すようにして接続されている記録媒体R/W102,第1の投入コインストッパ121,第2の投入コインストッパ122,第1の収納コインストッパ141,及び第2の収納コインストッパ142の動作を制御するものである。ここでの制御部101には、当該通路ユニット100が玉貸ユニット20に備えられている旨が記憶されており、該記憶に基づいた制御を行う。具体的には、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、通常は閉鎖されている第1の投入コインストッパ121を開放して当該ビジタコイン5を連絡通路161に落下させた後、該第1の投入コインストッパ121を閉鎖する制御を行う。また投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5の残額が零になると、通常は閉鎖されている第2の投入コインストッパ122を開放して当該ビジタコイン5を収納通路131に収納させた後、該第2の投入コインストッパ122を閉鎖する制御を行う。さらに収納コイン保持部140でビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、通常は閉鎖されている第1の収納コインストッパ141を開放して当該ビジタコイン5をコイン排出口112から排出して返却した後、該第1の収納コインストッパ141を閉鎖すると共に、通常は閉鎖されている第2の収納コインストッパ142を開放して当該ビジタコイン5を収納コイン保持部140に供給した後、該第2の収納コインストッパ142を閉鎖する制御を行う。
記録媒体R/W102は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録情報を読み取ると共に記録媒体に対して情報を書き込むものである。この記録媒体R/W102は、前記ICカードである会員カード4及び前記ICコインであるビジタコイン5に対応したICリーダ/ライタであり、投入コイン保持部120に対応し、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第1読取部である上部アンテナ103と、収納コイン保持部140及びカード保持部191に対応し、ビジタコイン5及び会員カード4の両方の記録情報を読み取る第2読取部である下部アンテナ104とを備えている。これにより、コイン投入口111から投入されて投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に対しては、上部アンテナ103を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。また、収納通路131から排出されて収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に対しては、下部アンテナ104を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。さらに、カード挿入口190から挿入されてカード保持部191で保持している会員カード4に対しても、下部アンテナ104を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。
コイン投入口111は、ビジタコイン5が投入される部位であり、ここでは図2(a)(b)に示すように、玉貸ユニット20の前面に形成され、ビジタコイン5を起立させた状態で投入可能な縦長の孔である。このコイン投入口111には、制御部101の制御によって開閉する図示しないシャッタが設けられており、後述する記録媒体受付を待機する状態(例えば図9のS193)以外では、該シャッタによりコイン投入口111が遮蔽されていて、ビジタコイン5が投入できないようになっている。
そして通路ユニット100は、図3に示すように、該コイン投入口111に投入されたビジタコイン5を投入コイン保持部120に導くための投入コイン誘導通路113を備えており、ここでの投入コイン誘導通路113は、コイン投入口111から後方に向けて傾斜して配置された通路である。また通路ユニット100は、投入コイン保持部120に連通してビジタコイン5を該投入コイン保持部120に供給するための供給通路114を備えており、ここでの供給通路114は、通路ユニット100の上面から下方に向けて鉛直に形成された通路である。なお玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100では、該供給通路114は使用されない。
コイン排出口112は、コイン投入口111の下方に設けられ、ビジタコイン5が排出される部位であり、ここでは図2(a)(b)(c)に示すように、玉貸ユニット20の前面に突出して形成され、投入コイン排出通路160の終端側に形成された第1誘導通路163と収納排出通路130の終端側に形成された第2誘導通路133とが重畳して臨み、両誘導通路から排出されたビジタコイン5を受け止める容器状の部位である。
カード挿入口190は、コイン排出口112の側方に設けられ、会員カード4が挿入される部位であり、ここでは図2(a)(b)(c)に示すように、玉貸ユニット20の前面に形成され、会員カード4を起立させた状態で挿入可能な縦長の孔である。カード保持部191は、該カード挿入口190から挿入された会員カード4を保持する部位であり、図2(c)に示すように、カード挿入口190の後方に位置する。
ここで前記下部アンテナ104は、図2(c)に示すように、収納コイン保持部140とカード保持部191との間に配設されることにより、ビジタコイン5及び会員カード4の両方の記録情報を読み取るように構成されている。これによれば、カード保持部191に対応する読取部を下部アンテナ104とは別個に設ける場合と比べて、省スペース化を図ることができると共に、製造コストが削減される。
投入コイン保持部120は第1保持部の一例であって、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第1読取部(上部アンテナ103)が対応して設けられ、コイン投入口111から投入されたビジタコイン5(以下「投入コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは前記投入コイン誘導通路113の終端部分が第1の投入コインストッパ121及び第2の投入コインストッパ122により区画された部位である。この投入コイン保持部120では、コイン投入口111から投入されて投入コイン誘導通路113を自重により転動してきたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の投入コインストッパ121及び第2の投入コインストッパ122に堰き止められて保持される。
第1の投入コインストッパ121は、投入コイン保持部120と投入コイン排出通路160との間に形成されるストッパである。
第2の投入コインストッパ122は、投入コイン保持部120と収納通路131との間に形成されるストッパである。
収納排出通路130は、図3及び図4に示すように、投入コイン保持部120に保持されるビジタコイン5のうち、回収したビジタコイン5(ここでは残額が無いビジタコイン5)を収納すると共に、該収納しているビジタコイン5を前記コイン排出口112に排出するための通路であって、収納通路131と第2誘導通路133とを有する。
収納通路131は、投入コイン保持部120に連設されビジタコイン5を収納する通路であり、ここでは投入コイン保持部120から後方に向けて傾斜し、途中で下方に向けて鉛直に屈曲し、さらに途中で後方に向けて半円弧状に屈曲して形成されており、終端には第1の収納コインストッパ141が設けられている。この収納通路131では、遊技場の営業開始前に予めコイン投入口111から投入されたビジタコイン5,及び遊技場の営業中に第2の投入コインストッパ122が開放状態となって投入コイン保持部120における保持が解除されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の収納コインストッパ141に堰き止められて、一列に並べて収納される。ここで「一列に並べて」とは、ビジタコイン5の面同士ではなく円周同士が接するように並べての意味である。ここでの収納通路131は、7枚のビジタコイン5を収納可能である。
第1の収納コインストッパ141は、収納通路131と第2誘導通路133との間に形成されるストッパである。
ここで通路ユニット100は、図3に示すように、収納通路131の途中から連設されビジタコイン5を該収納通路131から排出するための排出通路132を備えており、ここでの排出通路132は、収納通路131の半円弧状部分における下半分に形成された開口から下方に向けて鉛直に形成され、通路ユニット100の下面に開口している通路である。なお玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100では、後述する第1カバー部材150が装着されることにより、収納通路131と排出通路132との分岐部における排出通路132側が排出通路遮蔽板153で遮蔽されるので、該排出通路132は使用されない。
第2誘導通路133は、収納コイン保持部140が形成されると共に、コイン排出口112に連通する通路であり、ここでは収納通路131の終端から前方に向けて傾斜してコイン排出口112に連通し、その終端近傍に第2の収納コインストッパ142が設けられて収納コイン保持部140が形成されている。
収納コイン保持部140は第2保持部の一例であって、ビジタコイン5の記録情報を読み取る第2読取部(下部アンテナ104)が対応して設けられ、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5(以下「収納コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは図3に示すように、第2誘導通路133の終端近傍が第2の収納コインストッパ142により区画された部位である。この収納コイン保持部140では、第1の収納コインストッパ141が開放状態となって収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第2の収納コインストッパ142に堰き止められて常に保持されている。
ここで第2の収納コインストッパ142は、制御部101の制御によって開閉するシャッタであり、通常は閉鎖状態にあって、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5を保持している。そして第2の収納コインストッパ142は、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持しておらず、かつカード保持部191で会員カード4を保持していない状態で返却操作を受け付けると、制御部101の制御によって開放状態になり、前記保持していたビジタコイン5が第2誘導通路133を自重により転動してコイン排出口112に排出される。そして第2の収納コインストッパ142は、その後に所定のタイミングで制御部101の制御によって再び閉鎖状態になり、収納通路131の終端から供給されたビジタコイン5を再び保持する。
投入記録媒体排出通路である投入コイン排出通路160は、図3及び図4に示すように、返却すべきビジタコイン5をコイン排出口112に排出するための通路であって、連絡通路161と第1誘導通路163とを有する。連絡通路161は、投入コイン保持部120に連設される通路であり、ここでは投入コイン保持部120から下方に向けて鉛直に形成されている。第1誘導通路163は、該連絡通路161に連設されてコイン排出口112に連通する通路であり、ここでは連絡通路161の下端から前方に向けて傾斜してコイン排出口112に連通するように形成されている。
ここで投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161の途中には、図4に示すように、正面視で左側に傾斜する傾斜部162が設けられていて、連絡通路161の下端が該連絡通路161の上端に対してビジタコイン5の厚み方向にずらされている。これにより、該連絡通路161の下端に連設されている第1誘導通路163が第2誘導通路133に対してビジタコイン5の厚み方向にずらされて、該第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されている。
図1に戻り、前記制御部21は通信可否検知手段の一例であって、管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、管理装置50の後述する通信部51から各玉貸ユニット20に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また前記制御部21は管理残額取得手段の一例であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額を取得するものである。具体的には、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体を受け付けたことに基づいて、前記挿入通知を管理装置50に対して送信し、該挿入通知に応じて管理装置50から送信されてくる残額通知(図11のS224)又は予定残額通知(同S241)を受信して、該残額通知に含まれる管理残額又は該予定残額通知に含まれる合算額を制御部21のRAMで記憶することにより、記録媒体の管理残額を取得する。
また前記制御部21は、第1に、管理装置50とオンライン状態で所定額以上の貨幣を受け付けたときに入金処理を行う機能と、第2に、管理装置50とオンライン状態で玉貸操作を受け付けたときに使用額+消費税額分の玉貸処理を行う機能と、第3に、管理装置50とオフライン状態で貨幣を受け付けたときにオフライン一発貸しを行う機能と、第4に、該オフライン一発貸しにおいて記録媒体に記録されているオフライン端数額が零になったときに管理残額が有る該記録媒体を返却する機能と、第5に、オフライン端数額が記録されている記録媒体を受け付けたときに該オフライン端数額を消去する機能と、第6に、オフライン状態からオンライン状態に復帰したときに記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去する機能とを有する。以下、制御部21の各機能について説明する。
まず第1に、管理装置50とオンライン状態で所定額以上の貨幣を受け付けたときに入金処理を行うために、制御部21は、貸与可能処理手段,及び通番更新手段として機能する。即ち玉貸ユニット20は、管理装置50とオンライン状態で所定額以上の貨幣を受け付けると(図7のS101)、前述の如く、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対して送信し(同S103)、該入金要求に応じて管理装置50から予定残額通知を受信する(同S106)。
ここで貸与可能処理手段として機能する制御部21は、予定残額通知の受信に応じて、該予定残額通知から特定される合算額の範囲内でパチンコ玉の貸与を可能とするための貸与可能処理を特定処理として行うものであり、ここでは該貸与可能処理として、受付貨幣を取り込む処理を行う(図7のS108)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である貸与可能処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行う(同S109)。ここで第1の通番更新処理とは、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5,又はカード保持部191で保持している会員カード4に記録されている通番に1を加算して更新する旨を、制御部101を介して記録媒体R/W102に対して指示する処理である。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である貸与可能処理に伴って、該貸与可能処理を行った旨を示す貸与可能情報(ここでは記録媒体IDを含む貨幣取込通知)を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S110)。
また第2に、管理装置50とオンライン状態で玉貸操作を受け付けたときに使用額+消費税額分の玉貸処理を行うために、制御部21は、貸与処理手段,通番更新手段,及び記録媒体排出処理手段として機能する。
ここで貸与処理手段として機能する制御部21は、遊技者の操作(玉貸ボタン15の操作)により、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)の範囲内でパチンコ玉を貸与するための第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)を行うものである(図8のS122)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である第1の貸与処理に伴って、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の通番を更新する第1の通番更新処理を行う(同S123)。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である第1の貸与処理に伴って、前記第1の減算要求を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S124)。
この貸与処理手段として機能する制御部21は、前記管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)と予め定められた基準貸与額(例えば税込単位額の5度数分である525円)とを比較して、該管理残額が基準貸与額以上であるときには、該基準貸与額分のパチンコ玉を貸与するための第1の貸与処理を行い、該管理残額が基準貸与額未満であるときには、該管理残額のうちの、前記税込単位額(ここでは105円)の整数倍に相当する貸与対象額分のパチンコ玉を貸与するための第1の貸与処理を行う。ここでの基準貸与額は、本例においては以下で示す玉貸設定金額であり、例えば各玉貸ユニット20毎に、管理装置50から配信されて制御部21に記憶されることで設定され、該設定額が後述する図6(a)に示す管理装置50の設定値DBで管理されている。
具体的には、記憶残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額を使用額+消費税額として、該玉貸設定金額分のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行い、記憶残額(例えば300円)<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって記憶残額を超えない最大額である貸与対象額(ここでは210円)を使用額+消費税額として、該貸与対象額分のパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。なお記憶残額<税込単位額である105円(即ち端数額)であれば、払出制御基板12に対してパチンコ玉の払出を指示する処理は行わない。該指示を受けたパチンコ機10側では、単位使用額である100円(換言すれば税込単位額である105円)毎に25個のパチンコ玉が払い出される。
そして該使用額+消費税額分の玉貸処理が行われると、記憶残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額(ここでは525円)を使用額+消費税額として含み、記憶残額(例えば300円)<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって記憶残額を超えない最大額である貸与対象額(ここでは210円)を使用額+消費税額として含む前記第1の減算要求が、管理装置50に対して送信される(図8のS124)。この第1の減算要求を受信した管理装置50から減算完了通知が送信されてくることにより(同S128)、制御部21のRAMに記憶されている記憶残額から使用額+消費税額が減算更新され(同S129)、該減算更新に応じて残度数表示器14における残度数の表示及び残額表示器25における残額の表示が更新されて(図7のS111)、再び玉貸操作を受付可能となる(同S112)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、該第1の貸与処理の対象となった記録媒体のうちのビジタコイン5の管理残額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶残額)が零でないことを条件として、該管理残額が零でない旨を示す管理残額有り情報であるオンライン残額有りフラグを記録したビジタコイン5を排出する処理を行うものであり(図9のS190,S195)、ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して排出する。具体的には、管理装置50とオンライン状態において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で、貨幣を受け付けて、玉貸操作の受付に基づいて使用額+消費税額分の玉貸処理が行われた後に、遊技者から排出操作を受け付けた場合(貨幣受付後に一度も玉貸操作を受け付けることなく排出操作を受け付けた場合も同様)には、制御部21のRAMで記憶している残額が零でないことを条件として、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5を排出する前に、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(図9のS190)、ビジタコイン5を受け付けている状態で、遊技者から排出操作を受け付けると、制御部21のRAMで記憶している記憶残額が零でないことを条件として、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5を排出する前に、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録する(同S195)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、ビジタコイン5の受付後に前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知したときに、前記管理残額有無管理手段(制御部21のRAM)でビジタコイン5の管理残額が零でない旨を管理していることを条件として、オンライン残額有りフラグを記録したビジタコイン5を排出する処理を行うものである(図15のS545)。ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して排出する。
なお会員カード4は、管理残額の有無に拘わらず常に排出(返却)すべきものであるため、該会員カード4にはオンライン残額有りフラグは記録されない。
また第3に、管理装置50とオフライン状態で貨幣を受け付けたときにオフライン一発貸しを行うために、制御部21は、入金残額使用可能処理手段,端数額使用可能処理手段,特定手段,合算額判定手段,貸与処理手段,及び記録媒体排出処理手段として機能する。
ここで入金残額使用可能処理手段及び端数額使用可能処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている後述する入金残額(ここではオフライン端数額)を遊技媒体の貸与に使用可能とするための入金残額使用可能処理(ここでは端数額使用可能処理)を行うものであり、ここでは次に述べる特定手段による処理が、当該端数額使用可能処理に相当する。なお前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときにオフライン端数額が記録された記録媒体を受け付けたことに基づいて、該オフライン端数額を含む挿入通知を管理装置50に対して送信する処理も、入金残額使用可能処理(端数額使用可能処理)に相当する。該挿入通知が管理装置50に対して送信されることにより、該挿入通知に含まれるオフライン端数額が管理残額に対して加算されて、遊技媒体の貸与に使用可能となるからである。
特定手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、当該受付貨幣額から、前記税込単位額の整数倍に相当する貸与対象額と、該貸与対象額未満の端数額とを特定する(図14のS515)。具体的には、1000円を受け付けた場合には、受付貨幣額である1000円から、税込単位額である105円の9倍に相当する945円を貸与対象額として特定すると共に、55円を端数額として特定する。
また特定手段として機能する制御部21は、第2の貸与処理(オフライン一発貸し)を行った後に貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣受付に基づいて特定した端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)と今回の受付貨幣額との合算額から、前記貸与対象額を特定すると共に、前記端数額を新たに特定する処理を行う(図14のS524)。さらに特定手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されているオフライン端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)と今回の受付貨幣額との合算額から、前記貸与対象額を特定すると共に、前記端数額を新たに特定する処理を前記端数額使用可能処理として行う(図14のS524)。
具体的には、記憶端数額が55円である状態でさらに1000円を受け付けた場合には、記憶端数額と受付貨幣額との合算額である1055円から、税込単位額である105円の10倍に相当する1050円を貸与対象額として特定すると共に、5円を端数額として新たに特定する。即ち制御部21のRAMで記憶される記憶端数額には、貨幣受付に基づいて特定された端数額,及び記録媒体に記録されていたオフライン端数額が含まれる。
また合算額判定手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣受付に基づいて特定した端数額又は前記受け付けた記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)と今回の受付貨幣額との合算額が前記税込単位額以上であるか否かを判定するものである(図14のS523)。
ここで該合算額判定手段により税込単位額以上であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が回収され、前記特定手段による特定が行われる一方、該合算額判定手段により税込単位額未満であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が返却され、前記特定手段による特定が行われない。例えば端数額が4円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が返却され、端数額が5円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が回収されて、貸与対象額105円(端数額0円)が特定される。
また貸与処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、当該受付貨幣額の範囲内でパチンコ玉を貸与するための第2の貸与処理を行うものであり、ここでは前記特定手段により貸与対象額が特定されたことに基づいて、遊技者の操作によることなく、該特定された貸与対象額分の遊技媒体を貸与するための第2の貸与処理(オフライン一発貸し)を行う(図14のS515,S525)。なお特定手段により特定された端数額は、制御部21のRAMで記憶される(同S516,S526)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、前記受付貨幣額から第2の貸与処理に使用された使用額を減算した入金残額が零でないことを条件として、該入金残額を記録した記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を排出する処理を行うものであり、ここでは前記特定手段により特定された端数額(即ち制御部21のRAMで記憶している記憶端数額)をオフライン端数額として記録した記録媒体を排出する処理を行う。ここで記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、前記端数額記憶手段(制御部21のRAM)で記憶している端数額をオフライン端数額として記録媒体に記録して排出する処理を行う(図15のS550)。
また第4に、前記オフライン一発貸しにおいて記録媒体に記録されているオフライン端数額が零になったときに管理残額が有る該記録媒体を返却するために、制御部21は、管理残額有り情報記録判定手段,及び記録媒体排出処理手段として機能する。
ここで管理残額有り情報記録判定手段として機能する制御部21は、ビジタコイン5に管理残額有り情報であるオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定するものである(図15のS547,図16のS566)。また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、該管理残額有り情報記録判定手段によりオンライン残額有りフラグが記録されている(即ちフラグが1)と判定されたことを条件として、オフライン端数額が零のビジタコイン5を排出する処理を行うものである(図15のS552,図16のS571)。
また第5に、オフライン端数額が記録されている記録媒体を受け付けたときに、該オフライン端数額を消去するために、制御部21は、端数額消去処理手段,及び通番更新手段として機能する。即ち玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体を受け付けると(図10のS201)、前述の如く、記録媒体IDとオフライン消費情報とオフライン端数額と通番と装置IDを含む挿入通知を管理装置50に対して送信し(同S202)、該挿入通知に応じて管理装置50から端数額消去要求及び合算額特定情報である予定残額通知を受信する(図11のS241)。
ここで端数額消去処理手段として機能する制御部21は、該端数額消去要求である予定残額通知の受信に基づいて、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)のオフライン端数額を消去する端数額消去処理を特定処理として行うものである(図11のS244)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である端数額消去処理に伴って、記録媒体の通番を更新する第1の通番更新処理を行う(同S245)。また端数額消去要求及び合算額特定情報である予定残額通知の受信に基づいて、オフライン端数額を加算更新後の管理残額(即ち予定残額通知に含まれる合算額)の範囲内で前記第1の貸与処理が可能とされる。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である端数額消去処理に伴って、前記端数額消去通知を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S246)。
さらに第6に、オフライン状態からオンライン状態に復帰したときに、記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去するために、制御部21は、端数額消去処理手段,及び通番更新手段として機能する。即ち玉貸ユニット20は、オンライン状態への復帰を検知(図20のS601)した管理装置50から開始要求が送信されてきたときに(同S602)、記憶端数額をオフライン端数額として記録媒体に記録すると共に(同S603)、該記憶端数額を消去し(同S604)、前記開始要求に応じた開始応答を管理装置50に対して返信した後に(同S605)、前述の如く、記録媒体IDとオフライン端数額(入金残額)と通番とを含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信し(同S606)、該オンライン復帰通知に応じて管理装置50から合算額特定情報である予定残額通知を受信する(図11のS241)。
ここで端数額消去処理手段として機能する制御部21は、該合算額特定情報である予定残額通知の受信に基づいて、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)のオフライン端数額(入金残額)を消去する端数額消去処理(入金残額消去処理)を特定処理として行うものである(図11のS244)。また通番更新手段として機能する制御部21は、該特定処理である端数額消去処理に伴って、記録媒体の通番を更新する第1の通番更新処理を行う(同S245)。また合算額特定情報である予定残額通知の受信に基づいて、オフライン端数額を加算更新後の管理残額(即ち予定残額通知に含まれる合算額)の範囲内で前記第1の貸与処理が可能とされる。なお連携処理要求送信手段として機能する外部通信部21bは、前述の如く、該特定処理である端数額消去処理に伴って、前記端数額消去通知(入金残額消去通知)を前記連携処理要求として管理装置50に対して送信する(同S246)。
なお制御部21は、記録媒体の通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体の通番を初期値に更新するものであり、収納コイン保持部140のビジタコイン5,若しくはカード保持部191で保持されている会員カード4又は投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5に記録されている通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができ、記録媒体のコストを低減させることができる。また制御部21で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
さらに、本実施例の玉貸ユニット20は、オフライン状態の発生を検知したときに、既に記録媒体(会員カード4またはビジタコイン5)を受付けており、対応する管理残額を管理装置から取得して制御部21のRAMに記憶済みであり、かつ当該記憶残額が0でないことを条件として、当該記憶残額を使用して貸与処理を行う。そして、オフライン状態において、記憶残額を使用して貸与処理を行った後に、記録媒体を返却するときには、前記記憶残額から貸与処理に使用された額であるオフライン消費額を特定可能なオフライン消費情報を特定して、該特定したオフライン消費情報を記録媒体に記録して、当該記録媒体を返却する。
具体的には、玉貸ユニット20は、記憶残額を使用して貸与処理を行う毎にオフライン消費回数(オフライン貸与回数)をカウントupすることにより集計する。また、玉貸ユニット20は、管理装置50から配信される当該玉貸ユニット20に固有の基準値(オフライン消費回数に関する基準値)を記憶しており、当該基準値から前記集計したオフライン消費回数を減算更新した値をオフライン消費情報として特定し、記録媒体に記録する。
そして、かかるオフライン消費情報が記録された記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20において受付けられると、該記録媒体の記録媒体IDとオフライン消費情報とを含む挿入通知が管理装置50に送信され、管理残額の補正が行なわれる。
また、本実施例の玉貸ユニット20は、(オンライン状態、オフライン状態を問わず)記録媒体を返却(排出)するときに、当該記録媒体の管理残額(すなわち、制御部21のRAMに記憶された記憶残額)を特定可能な管理残額特定情報を記録媒体に記録して返却する。具体的には、演算方式を特定可能な演算方式フラグと当該演算方式の演算により管理残額を算出するための元データ(元データ、乗算データ、除算データ、加算データ)を記録する。ここで、この管理残額特定情報の特定手法について、具体例に基づいて説明する。
具体的には、記憶残額をa、元データをx、加算データをy、乗算データをz、除算データをwとして、所定の数式a=y+x×z÷wにより記憶残額を算出するのであるが、その際に本実施例の玉貸ユニット20は、加算を優先した場合の加算優先演算方式と、乗除算を優先した場合の乗除算優先方式とを選択する。つまり、加算優先演算方式の数式は、a=(y+x)×z÷wであり、乗除算優先演算方式の数式は、a=y+(x×z÷w)である。
ここで、乗算データ、除算データおよび加算データについては、管理装置50から玉貸ユニット20に対して配信され、記憶されている。この場合、各玉貸ユニット20ごとに異なる乗算データ、除算データおよび加算データを配信してもよいし、同一の各データを配信するようにしてもよい。そして、玉貸ユニット20は、この予め記憶している乗算データ、除算データおよび加算データと、制御部21のRAMに記憶している記憶残額(管理残額)とに基づいて、元データを算出し、該算出した元データと乗算データ、除算データおよび加算データとを記録媒体に記録する。
ここで、乗算データz=100、除算データw=2、加算データy=90が玉貸ユニット20に予め設定されているとする。そして、演算方式が加算優先演算方式であり、a=5000円であれば、5000=(90+x)×100÷2より、元データx=10と算出される。
また、乗算データz=90、除算データw=1、加算データy=500が玉貸ユニット20に予め設定されているとする。そして、演算方式が乗除算優先演算方式であり、a=5000円であれば、5000=500+(x×90÷1)より、元データx=50と算出される。
そして、図6(c)の(例1)および(例2)に示すように、記録媒体に、元データ,乗算データ,除算データ,加算データ,演算方式フラグが記録される。演算方式フラグは、たとえば、加算優先演算方式であれば「0」、乗除算優先方式であれば「1」として記録される。このように、残額を直接、記録媒体に記録するのではなくて、残額を算出するための演算方式や元データを記録するので、記録媒体から残額を読取ったり改ざんしたりする不正行為を防止することができる。
管理装置50は、会員カード4又はビジタコイン5を個々に識別可能な記録媒体IDに対応付けて通番及びパチンコ玉の貸与に使用される残額を管理するものである。この管理装置50は、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図1に示すように接続される通信部51,制御部52,ディスプレイ53,入力装置54,ハードディスク55,及び場外通信部56等を備えている。
記憶手段であるハードディスク55には、図6(a)に示す残額管理DB,設定値DBを記憶する領域が設けられている。この残額管理DBでは、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて残額が記憶されており、制御部52の制御により該残額が更新されて管理される。また残額管理DBでは、記録媒体IDに対応付けて、後述する第2の通番更新処理により更新される通番が管理される。
また残額管理DBは遊技用装置特定情報記憶手段の一例であって、各記録媒体IDに対応付けて、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、管理装置50と通信できるオンライン状態で該記録媒体を受け付けた後に管理装置50と通信できないオフライン状態になった当該玉貸ユニット20を特定可能な装置IDを記憶するものである。ここでは当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている。
この装置IDの記憶方法について説明する。まず管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、所定額以上の貨幣を受け付けると、受付貨幣額を含む入金要求が管理装置50に対して送信される(図7のS103)。このとき送信される情報には、記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDも含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する。
また管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、記録媒体を受け付けると、挿入通知が管理装置50に対して送信される(図10のS202)。このとき送信される情報にも、記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDが含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、予定残額通知又は残額通知の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(図11のS220,S240)。ここで予定残額通知又は残額通知の送信時に装置IDを記憶をするのは、以下の理由による。即ち後述する通番不一致時処理において、玉貸設定金額を減算するにあたり(図12のS272)、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDを特定する処理を要するが(同S269)、挿入通知を受信した際に、該挿入通知に含まれる装置IDを記憶するようにすると、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDに、今回受信した装置IDが上書きされてしまい、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが特定不能となってしまう問題があるので、そのような事態を回避すべく、挿入通知に含まれる装置IDを記憶するタイミングを、予定残額通知又は残額通知の送信時(換言すれば図12に示す通番不一致時処理の終了後)としているのである。
ここで管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(図9のS184)を受信したときにも、該返却通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに記憶したままにしておく。そのため、残額管理DBには、当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶される。即ち、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、オンライン状態で該記録媒体を受け付けた後にオフライン状態になった玉貸ユニット20の装置IDも管理される。なお、残額管理DBに装置IDを記憶する際に、既に装置IDが記憶済みである場合には、該記憶済みの装置IDを消去して、新たに装置IDを記憶する、いわゆる上書き処理を行う。
ここでオフライン状態にある玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けて、その後、該記録媒体を受け付けている状態でオンライン状態に復帰した場合にも、オンライン状態で記録媒体を受け付けたときと同様に、前記挿入通知に相当するオンライン復帰通知が管理装置50に対して送信され(図20のS606)、記録媒体IDと装置IDが対応付けられて残額管理DBに記憶される。
また本例では、管理装置50とオンライン状態にある精算装置60が、記録媒体を受け付けたときに、精算要求が管理装置50に対して送信される(図21のS702)。このとき送信される情報には、受け付けた記録媒体の記録媒体IDと当該精算装置60の装置IDが含まれるので、該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、前述したのと同様の理由により、後述する精算許諾情報の送信時に、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する(図22のS220,S240)。
また残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、当該記録媒体に関する処理状態であるステータスが記憶されている。このステータスの記憶方法について説明する。まず管理装置50は、玉貸ユニット20から入金要求を受信すると(図7のS103)、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(同S104)、玉貸ユニット20から貨幣取込通知を受信したことを条件として(同S110)、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(同S116)。ここで入金処理中とは、受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている旨を示すステータスであり、入金処理済とは、受付貨幣額について後述する加算済更新処理が行われている旨を示すステータスである。
また管理装置50は、玉貸ユニット20から減算要求を受信すると(図8のS124)、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶する(同S127)。
また管理装置50は、玉貸ユニット20から挿入通知又はオンライン復帰通知を受信すると(図10のS202,図20のS606)、該挿入通知又はオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(図10のS209,図12のS273)、玉貸ユニット20から残額受信通知又は端数額消去通知を受信したことを条件として(図11のS224,S246)、該残額受信通知又は端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(同S228)。
さらに管理装置50は、精算装置60から精算要求を受信すると(図21のS702)、前記挿入通知を受信した場合と同様に、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(図10のS209,図12のS273)、精算装置60から精算許諾情報受信通知又は端数額消去通知を受信したことを条件として(図22のS224a,S246a)、該精算許諾情報受信通知又は端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(同S228)。ここでステータスとして挿入処理済のステータスを管理しており、使用装置IDとして精算装置60の装置IDを管理していることが、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求を受信した旨を示す精算要求受信情報を管理していることに相当する。また挿入処理済のステータスを精算処理済のステータスに更新することが、該記録媒体IDに対応付けて管理している精算要求受信情報を消去する精算要求消去処理に相当する。
さらに残額管理DBでは、前記記録媒体IDに対応付けて、前記入金要求に含まれる受付貨幣額と、前記挿入通知又は前記オンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額およびオフライン消費額が記憶されている。即ち管理装置50は、前記入金要求の受信に応じて、該入金要求から特定される受付貨幣額(ここでは該入金要求に含まれる受付貨幣額)を該入金要求から特定される記録媒体ID(ここでは該入金要求に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行う。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図7のS106)。
また管理装置50は、前記挿入通知の受信に応じて、該挿入通知から特定されるオフライン端数額およびオフライン消費額(ここでは該挿入通知に含まれるオフライン端数額およびオフライン消費額)を該挿入通知から特定される記録媒体ID(ここでは該挿入通知に含まれる記録媒体ID)に対応付けて記憶する処理を行う。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該オフライン端数額とを加算した額からオフライン消費額を減算した合算額を特定可能な残額通知を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図11のS241)。
さらに管理装置50は、前記オンライン復帰通知の受信に応じて、該オンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額およびオフライン消費額を該オンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理を行う。そして通信部51は、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該オフライン端数額とを加算した額からオフライン消費額を減算した合算額を特定可能な合算額特定情報を玉貸ユニット20に対して送信し、ここでは該合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図11のS241)。
前記設定値DBは、図6(a)に示すように、基準貸与額を管理するものであり、ここでは各玉貸ユニット20を個々に識別可能な装置IDに対応付けて、当該玉貸ユニット20に対して設定されている貸与基準額である玉貸設定金額が各玉貸ユニット20毎に管理されている。本例における貸与基準額は消費税額を含む額であり、税込基準額の整数倍、例えば5度数分の税込基準額である525円や、3度数分の税込基準額である315円とされる。
また、前記設定値DBは、図6(a)に示すように、オフライン消費情報に関する基準値を管理するものであり、ここでは各玉貸ユニット20を個々に識別可能な装置IDに対応付けて、当該玉貸ユニット20に対して設定されている基準値であるオフライン時基準回数が各玉貸ユニット20毎に管理されている。本例においてはオフライン時基準回数からオフライン消費回数を減算することによってオフライン消費情報が算出される。なお、オフライン時基準回数は、遊技場の営業開始前に、センタ管理装置80から管理装置50に配信されて、図6(a)に示す設定値DBに記憶されるとともに、各玉貸ユニット20にも、管理装置50から、該玉貸ユニット20の装置IDに対応するオフライン時基準回数が送信される。
ディスプレイ53は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、入力装置54は、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。制御部52は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク55に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、管理装置50に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
ここで前記制御部52は通信可否検知手段の一例であって、玉貸ユニット20,及び精算装置60と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、通信部51から各玉貸ユニット20,及び精算装置60に対して定期的(例えば10秒毎)に通信確認要求を送信し、該通信確認要求に応じて玉貸ユニット20,及び精算装置60から通信部51に対して返信されてくる通信確認通知に基づいて、該通信確認通知の返信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち玉貸ユニット20,及び精算装置60と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認通知の返信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち玉貸ユニット20,及び精算装置60と通信できない通信不可能状態)であると判定する。そして該オフライン状態が発生した旨をハードディスク55で記憶する。
また制御部52は減算処理手段の一例であって、前記第1の減算要求の受信に基づいて(図8のS124)、前記使用額及び該使用額に対応する消費税額を前記管理残額から減算する第1の減算処理を行うと共に(同S125)、前記第2の減算要求である加算要求の受信に基づいて(図8のS165)、前記受付貨幣額に対応する消費税額を前記管理残額から減算する第2の減算処理(ここでは対応消費税額*(−1)を管理残額に対して加算する加算処理)を行うものである(同S165)。
また制御部52は受付通知処理手段の一例であって、玉貸ユニット20の受付通知送信手段から送信されてきた記録媒体受付通知(ここでは挿入通知)に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該記録媒体受付通知に含まれるオフライン端数額を加算更新するための端数額加算更新処理を行うと共に、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額の消去を指示する端数額消去要求を通信部51により玉貸ユニット20に対して送信するものである。ここで端数額加算更新処理は、挿入通知に含まれるオフライン端数額を該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理である(図10のS212,図12のS277)。また端数額消去要求は、該管理残額とオフライン端数額との合算額を特定可能な合算額特定情報であり、ここでは該合算額を含む予定残額通知である(図11のS241)。
また受付通知処理手段として機能する制御部52は、精算装置60から送信されてきた精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該精算要求に含まれるオフライン端数額を加算更新するための端数額加算更新処理を行うと共に、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額の消去を指示する端数額消去要求を通信部51により精算装置60に対して送信するものである。ここで端数額加算更新処理は、精算要求に含まれるオフライン端数額を該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理である(図10のS212,図12のS277)。また端数額消去要求は、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額とオフライン端数額との合算額を含む精算許諾情報である(図22のS241a)。
また制御部52は復帰通知処理手段の一例であって、玉貸ユニット20の復帰通知送信手段から送信されてきたオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して該オンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額(入金残額)を加算更新するための端数額加算更新処理(入金残額加算更新処理)を行うと共に、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されているオフライン端数額の消去を指示する端数額消去要求を通信部51により玉貸ユニット20に対して送信するものである。ここで端数額加算更新処理は、オンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額を該オンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する処理である(図10のS212,図12のS277)。また端数額消去要求は、該管理残額とオフライン端数額との合算額を特定可能な合算額特定情報であり、ここでは該合算額を含む予定残額通知である(図11のS241)。
また制御部52は連携処理手段の一例であって、前記連携処理要求の受信に応じて前記連携処理を行い、該連携処理に伴って前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第2の通番更新処理を行うものである。ここで第2の通番更新処理とは、残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新する処理である。
この連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である貸与可能情報(ここでは貨幣取込通知)の受信に応じて(図7のS110)、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算する受付貨幣額加算処理と、該受付貨幣額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理とを連携処理として行うと共に(同S113,S114)、前記第2の通番更新処理を行う(同S115)。ここでの加算済更新処理は、該受付貨幣額を消去する処理である。
また連携処理手段として機能する制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる連携処理要求である第1の減算要求の受信に応じて(図8のS124)、前記基準貸与額を管理残額から減算する前記第1の減算処理を連携処理として行うと共に(同S125)、前記第2の通番更新処理を行う(同S126)。ここでの第1の減算処理は、消費税が徴収されることから、基準貸与額及び該基準貸与額に対応する消費税額を管理残額から減算する処理であり、具体的には、減算要求に含まれる使用額+消費税額を管理残額から減算する処理である。即ち、管理残額が当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額以上であれば、減算される[使用額+消費税額]は玉貸設定金額であり、管理残額が当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額未満であれば、減算される[使用額+消費税額]は税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額である。そして通信部51により、該減算処理を行った旨を示す減算完了通知が玉貸ユニット20に対して送信される(同S128)。
また制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてくる残額受信通知(図11のS224),又は精算装置60から送信されてくる精算許諾情報受信通知(図22のS224a)の受信に応じて、前記第2の通番更新処理を行う(図11又は図22のS227)。
また連携処理手段として機能する制御部52は、端数額消去通知(図11のS246又は図22のS246a)の受信に応じて、当該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて記憶している入金残額(ここではオフライン端数額)を当該記録媒体の管理残額に対して加算する入金残額加算処理(オフライン端数額加算処理)と、該オフライン端数額が加算済であることを特定可能な状態に更新する加算済更新処理とを連携処理として行うと共に(図11又は図22のS248)、前記第2の通番更新処理を行う(同S227)。ここでの加算済更新処理は、オフライン端数額を消去する処理である。
また制御部52は、後述する精算実行通知である精算完了通知(図23のS783)の受信に応じて、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する第4の通番更新処理を行うと共に(同S785)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を零に更新する管理残額零更新処理(同S784)と、該記録媒体IDに対応付けて管理している精算要求受信情報を消去する精算要求消去処理(同S786)とを行う。ここでの第4の通番更新処理は、残額管理DBにおいて該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新する処理である。また管理残額零更新処理は、管理残額を消去する処理である。さらに精算要求消去処理は、ステータスを挿入処理済から精算処理済に更新する処理である。そして通信部51により、これらの処理を行った旨を示す残額消去完了通知が精算装置60に対して送信される(同S787)。
また制御部52は、前記記録媒体IDに対応付けて管理している通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番を初期値に更新するものであり、ここでは受信した情報に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができ、記録媒体のコストを低減させることができる。また制御部52で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
また制御部52は通番判定手段の一例であって、玉貸ユニット20から記録媒体の記録媒体IDと通番とを受信し、該受信した通番が該受信した記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定するものであり、具体的には、玉貸ユニット20の受付通知送信手段から送信されてきた記録媒体受付通知(ここでは挿入通知),精算装置60から送信されてきた精算要求,又は玉貸ユニット20の復帰通知送信手段から送信されてきたオンライン復帰通知の受信に応じて、該挿入通知,精算要求,又はオンライン復帰通知に含まれる通番が、該挿入通知,精算要求,又はオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(図10又は図21のS203)。そして制御部52は、該通番判定手段により通番が一致しないと判定されたことを条件として、予め定められた通番不一致時処理を行い、また該通番判定手段により通番が一致すると判定されたことを条件として、予め定められた通番一致時処理を行う。
具体的には、通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番不一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理と前記加算済更新処理を行う(図12のS262)。即ち通番が一致せず、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図7のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
一方、通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていること(即ち入金処理中であること)を条件として、通番一致時処理として、前記受付貨幣額加算処理を行うことなく、前記加算済更新処理を行う(図10のS205)。即ち通番が一致し、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が入金要求(図7のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行われているため、管理装置50においても受付貨幣額を管理残額に対して加算せず、該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
また通番が一致すると判定され、かつ挿入通知,又はオンライン復帰通知に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零であるかあるいは入金残額が含まれないことを条件として、挿入通知,又はオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(図11のS221)。一方、通番が一致すると判定され、かつ挿入通知,又はオンライン復帰通知に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零でないことを条件として、該オフライン端数額を記憶し、挿入通知,又はオンライン復帰通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(同S241)。
また通番が一致すると判定され、かつ精算要求に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零であるかあるいは入金残額が含まれないことを条件として、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(図22のS221a)。一方、通番が一致すると判定され、かつ精算要求に含まれる入金残額(ここではオフライン端数額)が零でないことを条件として、該オフライン端数額を記憶し、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と該オフライン端数額との合算額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(同S241a)。
そして通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記入金残額(ここではオフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていること(即ち挿入処理中であること)を条件として、通番不一致時処理として、前記入金残額加算処理(ここでは端数額加算処理)と前記加算済更新処理を行う(図12のS265)。即ち通番が一致せず、かつオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図11のS241)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図22のS241a)を受信してから管理装置50が精算完了通知(同S246a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われているため、管理装置50においてオフライン端数額を管理残額に対して加算して該オフライン端数額を消去する処理を行うものである。
一方、通番判定手段により通番が一致すると判定され、かつ前記入金残額(ここではオフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていること(即ち挿入処理中であること)を条件として、通番一致時処理として、前記入金残額加算処理(ここでは端数額加算処理)を行うことなく、前記加算済更新処理を行う(図10のS208)。即ち通番が一致し、かつオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が挿入通知(図10のS202)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図11のS241)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図21のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図22のS241a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われていないため、管理装置50においてもオフライン端数額を管理残額に対して加算せず、該オフライン端数額を消去する処理を行うものである。
なお通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて精算要求受信情報を管理していること(即ちステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDであること)を条件として、通番不一致時処理として、前記管理残額零更新処理と、前記精算要求消去処理とを行う(図12のS267)。即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである場合とは、管理装置50が精算完了通知(図23の同S783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において貨幣の払い出しが行われているため、管理装置50において管理残額を消去しステータスを精算処理済に更新する処理を行うものである。
また通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額について加算済更新処理が行われていること(即ちステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDであること)を条件として、通番不一致時処理として、前記第1の減算処理を行う。即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである場合とは、管理装置50が減算要求(図8のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行われているため、管理装置50において第1の減算処理を行うものである。
具体的には、管理残額≧玉貸設定金額であれば、玉貸設定金額を、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する処理を行い(図12のS272)、管理残額<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する処理を行う(図12のS273)。
ここで本例において、図12のS272で減算されるべき玉貸設定金額は、各玉貸ユニット20毎に設定されており、必ずしも一定額とは限らない。そこで該玉貸設定金額を特定して、残額を正確に補正すべく、本発明は以下の機能を備えている。
まず制御部52は遊技用装置特定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額について加算済更新処理が行われている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記遊技用装置識別情報記憶手段(残額管理DB)で記憶している情報から当該記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた遊技用装置を特定するものであり、ここでは前記挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを、当該記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた遊技用装置の装置IDとして特定する(図12のS269)。
また制御部52は基準貸与額判定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定され、かつ前記受付貨幣額について加算済更新処理が行われている(即ち該受付貨幣額が消去されている=ステータスが入金処理中又は挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである)ときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が前記基準貸与額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは前記挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額が、前記遊技用装置特定手段により特定された装置IDに対応付けて図6(a)の設定値DBで管理されている玉貸設定金額以上であるか否かを判定している(図12のS271)。そして制御部52は、上述したように、玉貸設定金額以上であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額から、玉貸設定金額を減算する一方(同S272)、玉貸設定金額未満であると判定されたときには、挿入通知又は精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から税込単位額の整数倍(但し管理残額を超えない最大額)である貸与対象額を減算する(同S273)。
つまり使用額+消費税額分の玉貸処理が行われて、玉貸ユニット20から送信された減算要求を管理装置50が受信する前にオフライン状態となった玉貸ユニット20から排出された記録媒体であるため、前記使用額が管理残額から減算されていない状態となっている。従って、使用額+消費税額(前記玉貸設定金額,又は税込単位額の倍数であって管理残額を超えない最大額)を特定して、該特定した使用額+消費税額を減算する補正を行っている。
通信部51は、前述の如く玉貸ユニット20の外部通信部21bと通信可能に接続されており、管理装置50と玉貸ユニット20との間における通信を司るものである。また通信部51は、精算装置60の後述する通信部61と通信可能に接続されており、管理装置50と精算装置60との間における通信を司るものである。
この通信部51は、通信可否検知手段(制御部52)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰を検知したときに、当該玉貸ユニット20に対して、動作の開始を要求する開始要求を送信する(図20のS602)。また通信部51は、該開始要求に応じて玉貸ユニット20から送信されてくる開始応答を受信する(同S605)。
また通信部51は精算許諾情報送信手段の一例であって、後述する精算要求送信手段(精算装置60の通信部61)から送信されてきた精算要求の受信に応じて、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信するものであり、ここでは該管理残額又は該管理残額と前記記録媒体に記録されているオフライン端数額との合算額を特定可能な合算額精算許諾情報を精算装置60に対して送信するものである。即ち、精算要求にオフライン端数額が含まれない場合には、管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(図22のS221a)。一方、精算要求にオフライン端数額が含まれる場合には、管理残額とオフライン端数額との合算額である予定残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(同S241a)。また通信部51は、該精算許諾情報に応じて精算装置60から送信されてくる精算許諾情報受信通知(同S224a),又は端数額消去通知(同S246a)を受信する。
場外通信部56は、図1に示すように、インターネットを介して、センタ管理装置80の後述する通信部81と通信可能に接続されており、管理装置50とセンタ管理装置80との間における通信を司るものである。
精算装置60は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けて、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記管理装置にて管理されている管理残額,及び/又は該受け付けた記録媒体に記録されているオフライン端数額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行うものである。この精算装置60は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図5(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にディスプレイ63,紙幣払出口64a,硬貨払出口65a,前記コイン投入口111,前記コイン排出口112,及び前記カード挿入口190等を備え、図1に示すように、その内部に通信部61,制御部62,紙幣払出機64,硬貨払出機65,コイン回収部66,及び前記通路ユニット100等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なお、この精算装置60は、装置IDによって個々に識別可能となっており、該装置IDは制御部62のROMに記憶されている。
通信部61は、管理装置50の通信部51と通信可能に接続されており、精算装置60と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部61から情報が送信されるときには、制御部62のROMに記憶されている装置IDが該情報と共に送信される。この通信部61は精算要求送信手段の一例であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDを少なくとも含む精算要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは前記挿入通知と同様に記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン端数額,,通番,及び当該精算装置の装置IDを含む精算要求を管理装置50に対して送信する(図21のS702)。
また通信部61は精算実行通知送信手段の一例であって、前記精算処理が行われる旨を示す精算実行通知を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは精算実行通知として、精算完了通知を送信する(図23のS783)。なお「精算処理が行われる旨を示す」とは、精算処理の前後を問わず、精算処理に伴う送信処理であるという意であり、本例ではS781の貨幣の払い出し(即ち精算処理)の後に、精算完了に伴う精算完了通知を送信している。また通信部61は、該精算完了通知に応じて管理装置50から送信されてくる残額消去完了通知(同S787)を受信する。
制御部62は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部62の機能については後述する。
制御部62のRAMには、図6(b)に示す精算DBを記憶する領域が設けられている。この精算DBでは、精算装置60がオフライン状態において精算が行われるごとに、精算された管理残額(すなわち、カードの管理残額特定情報から特定された管理残額)およびオフライン端数額が、それぞれ、精算管理残額および精算オフライン端数額として、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて記憶される。また、制御部62のRAMには、精算装置60でオフライン精算処理が可能な時間としてセンタ管理装置80から管理装置50を経由して配信された精算可能時間が記憶される。
タッチパネル式のディスプレイ63は、図5(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスであると共に、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。このディスプレイ63では、会員カード4又はビジタコイン5を受付可能なときに、D1に示すように、会員カード4又はビジタコイン5の挿入を促す旨が表示される。ここで会員カード4又はビジタコイン5が挿入され、前記精算要求に応じた精算許諾情報が管理装置50から送信されてくると、D2に示すように、該精算許諾情報に含まれる管理残額又は合算額が残額として表示されると共に、精算操作を受け付ける「精算」ボタン,及び精算処理をキャンセルする「キャンセル」ボタンが表示される。このD2で「精算」ボタンが操作されると、残額に相当する貨幣が払い出され、D3に示すように、該残額を返却する旨,及び会員カード4の抜き取りを指示する旨又はビジタコイン5を回収する旨が表示される。またD2で「キャンセル」ボタンが操作されると、D4に示すように、会員カード4又はビジタコイン5が返却され、その旨が表示される。なおD1で受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に異常があるときには、D5に示すように、その旨が表示される。
紙幣払出機64及び硬貨払出機65は、貨幣を払い出すものであり、具体的には、紙幣払出機64の背後に設けられる紙幣収納部64bから、所定の種類及び所定数の紙幣2を取り出して、紙幣払出口64aから払い出すと共に、硬貨払出機65の上部に設けられる硬貨収納部65bから、所定の種類及び所定数の硬貨3を取り出して、硬貨払出口65aから払い出す。この精算装置60では、1円単位で貨幣の払い出しが可能である。コイン回収部66は、次に述べる通路ユニット100の排出通路132から排出されたビジタコイン5を回収する部位であり、該排出通路132の下方に設けられている。
精算装置60に備えられる通路ユニット100は、玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100と比較して、第1カバー部材150に代えて第2カバー部材150'が装着され、第2誘導通路133が使用されずに排出通路132が使用される点と、制御部101による各ストッパの制御のみが異なり、その他の点は同様であるため、以下においては、該異なる点についてのみ説明し、同様の点については説明を省略する。
まず精算装置60に備えられる通路ユニット100では、第1カバー部材150に代えて第2カバー部材150'が装着される。即ち通路ユニット100の収納通路131には、排出通路132を遮蔽する第1カバー部材150及び排出通路132を開放する第2カバー部材150'のいずれをも装着可能である。この第2カバー部材150'は、前記収納溝被覆部151と、前記第2誘導溝133aの部分を被覆する第2誘導溝被覆部152と、収納溝131aと排出溝132aとの分岐部における収納溝131a側を遮蔽する収納通路遮蔽板153'と、排出溝132aを被覆する排出溝被覆部154'と、からなる。なお第2カバー部材150'は、前記第1カバー部材150の如き排出通路遮蔽板153を備えていないので、該第2カバー部材150'が装着されても排出通路132は遮蔽されずに開放される。この第2カバー部材150'は、透明な部材で形成されると共に、適宜の箇所に複数の長孔150aが形成されており、ユニット本体100aに対して嵌め込まれて装着される。なお第2誘導溝被覆部152には、ビジタコイン5が起立した状態で通過可能な第1誘導溝が形成されている。この第2カバー部材150'が装着されたユニット本体100aには、前記図5に示すのと同様にして下部カバー部材170が装着され、上部カバー部材180が装着される。
このように、第2カバー部材150',下部カバー部材170,及び上部カバー部材180(以下「各カバー部材」という。)がユニット本体100aに装着されることにより、精算装置60に備えられる通路ユニット100が構成され、各カバー部材が被覆する各溝との間にビジタコイン5が通過可能な空間が形成されて、該空間が各通路を構成する。具体的には、収納溝131aと上部カバー部材180及び第2カバー部材150'との間で収納通路131が構成され、第2誘導溝133aと第2カバー部材150'との間で第2誘導通路133が構成され、これら収納通路131と第2誘導通路133とで収納排出通路130が構成される。
ただし精算装置60に備えられる通路ユニット100では、第2カバー部材150'が装着されることにより、収納通路131と排出通路132との分岐部における収納通路131側が収納通路遮蔽板153'で遮蔽されるので、該収納通路131に連設されている第2誘導通路133は使用されない。一方、排出溝132aと第2カバー部材150'との間で排出通路132が構成されて使用される。即ち収納通路131には、排出通路132を遮蔽する第1カバー部材150及び排出通路132を開放する第2カバー部材150'のいずれをも装着可能とされ、第1カバー部材150を装着することによりビジタコイン5を収納コイン保持部140に供給し、第2カバー部材150'を装着することによりビジタコイン5を排出通路132に供給する。これによれば、第2カバー部材150'を装着することにより、投入されたビジタコイン5を排出通路132を通じて回収可能となるため、例えば多量のビジタコイン5を回収する必要のある精算装置60にも当該通路ユニット100を使用可能となるため、製造コストが削減される。
また連絡溝161aと上部カバー部材180及び下部カバー部材170との間で傾斜通路162が設けられた連絡通路161が構成され、第1誘導溝(第2誘導溝被覆部152)と下部カバー部材170との間で第1誘導通路163が構成され、これら連絡通路161と第1誘導通路163とで投入コイン排出通路160が構成される点は、玉貸ユニット20に備えられる通路ユニット100と同様である。
制御部101には、当該通路ユニット100が精算装置60に備えられている旨が記憶されており、該記憶に基づいた制御を行う。具体的には、投入コイン保持部120でビジタコイン5を保持している状態で返却操作を受け付けると、通常は閉鎖されている第1の投入コインストッパ121を開放して当該ビジタコイン5を連絡通路161に落下させた後、該第1の投入コインストッパ121を閉鎖する制御を行う。また投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5についての精算処理が終了すると、通常は閉鎖されている第2の投入コインストッパ122を開放して当該ビジタコイン5を収納通路131に供給した後、該第2の投入コインストッパ122を閉鎖する制御を行う。ここで収納通路131に供給されたビジタコイン5は、排出通路132を通ってコイン回収部66に回収される。なお収納通路遮蔽板153'の前方に位置する収納通路131は使用されないので、該収納通路131に設けられている第1の収納コインストッパ141の制御は行われず、また第2誘導通路133は使用されないので、該第2誘導通路133に設けられている第2の収納コインストッパ142の制御は行われない。
図1に戻り、前記制御部62は通信可否検知手段の一例であって、管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、管理装置50の通信部51から精算装置60に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また、制御部62は精算手段(精算処理手段)の一例であって、オンライン状態が検知されているときには、受付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている管理残額に基づいて、精算を行うオンライン精算処理を行い、オフライン状態が検知されているときには、受付けた記録媒体に記録されている管理残額特定情報から管理残額を特定し、特定した管理残額の精算を行うオフライン精算処理を行う。オフライン精算処理においては、受付けた記録媒体に記録された演算方式フラグから演算方式を特定し、該特定した演算方式により記録媒体に記録された元データ、乗算データ、除算データおよび加算データを演算することにより管理残額を算出して特定する。またオンライン精算処理においては、オフライン端数額が記録されていない記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたときには、該受け付けた記録媒体の管理残額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行い、オフライン端数額が記録されている記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたときには、該受け付けた記録媒体に記録されているオフライン端数額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行う。ここで精算処理とは、貨幣の払い出しを紙幣払出機64及び/又は硬貨払出機65に対して指示する処理である。そして該指示に応じた貨幣が、紙幣払出機64及び/又は硬貨払出機65から払い出される。
具体的には、精算処理手段として機能する制御部62は、精算操作の受付に応じて(図23のS780)、管理装置50から送信されてきた精算許諾情報(図22のS221a,S241a)に含まれる管理残額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行うものであり(図23のS781)、ここでは前記精算許諾情報送信手段から送信されてきた合算額精算許諾情報から特定される前記管理残額と前記オフライン端数額との合算額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行う。即ち管理装置50から送信されてきた精算許諾情報に管理残額のみが含まれる場合には、該管理残額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行い、管理残額とオフライン端数額の合算額が含まれる場合には、該合算額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行い、オフライン端数額のみが含まれる場合には、該オフライン端数額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行う。そして該指示に応じた貨幣が、紙幣払出機64及び/又は硬貨払出機65から払い出される。
また制御部62は、前記精算処理に伴って前記記録媒体に記録されている通番を更新する第3の通番更新処理を行うものである(図23のS782)。ここで第3の通番更新処理とは、受け付けている記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されている通番に1を加算して更新する旨を、制御部101を介して記録媒体R/W102に対して指示する処理である。
また制御部62は端数額判定手段の一例であって、当該精算装置60で受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額が予め定められた所定の金額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは該オフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する(図21のSa701)。そして精算装置60は、該端数額判定手段によりオフライン端数額が所定の金額(ここでは税込単位額)未満であると判定されたことを条件として、該オフライン端数額に相当する貨幣を払い出す。具体的には、オフライン端数額が税込単位額未満であると判定されたことを条件として、精算要求が管理装置50に対して送信され、該精算要求に応じて管理装置50から送信されてきた精算許諾情報を受信し、精算操作を受け付けたことに基づいて、精算処理手段として機能する制御部62が、前述の如く、合算額又はオフライン端数額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機64及び/又は硬貨払出機65に対して指示する処理を行う。
さらに制御部62のRAMは、当該精算装置60の処理状態を記憶する。具体的には、記録媒体を受け付けたときには、処理状態が「記録媒体受付」である旨を記憶し、精算操作を受け付けたときには、処理状態が「精算操作受付」である旨を記憶し、返却操作を受け付けたときには、処理状態が「返却操作受付」である旨を記憶する。
制御部82は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク83に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、センタ管理装置80に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
通信部81は、前述の如く管理装置50の外部通信部56と通信可能に接続されており、センタ管理装置80と管理装置50との間における通信を司るものである。
次に、図7〜図26を参照して、遊技用システム1の作用について説明する。なお各図中においては、会員カード4を「カード」,ビジタコイン5を「コイン」,管理装置50で管理されている残額を「管理残額」,制御部21のRAMで記憶されている残額を「記憶残額」,及び制御部21のRAMで記憶されている端数額を「記憶端数額」と表記する。また、以下では、玉貸ユニット20の収納コイン保持部140のビジタコイン5に記録されている通番,若しくは、カード保持部191で保持されている会員カード4又は投入コイン保持部120で保持されているビジタコイン5に記録されている通番を「記録通番」とも呼ぶ。そして、管理装置50で記録媒体IDに対応付けて管理している通番を「管理通番」とも呼ぶ。
まず図7は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S101)、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対して送信する(S103)。
S103の入金要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応するステータスとして入金処理中と記憶し(S104)、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて記憶して(S105)、該記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額と前記受付貨幣額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S106)。
S106の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S107)、前記S101で受け付けた受付貨幣を取り込み(S108)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S109)、前記記録媒体IDを含む貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し(S110)、記憶残額を残額表示器25に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S111)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S112)。
S110の貨幣取込通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している受付貨幣額を当該記録媒体の管理残額に対して加算し(S113)、該受付貨幣額を消去し(S114)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S115)、該記録媒体IDに対応するステータスを入金処理済に更新する(S116)。
次に図8は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、玉貸操作を待機している状態で、玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S121)、使用額+消費税額分の玉貸処理を開始し(S122)、記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S123)、前記記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む減算要求を管理装置50に対して送信する(S124)。
S124の減算要求を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該減算要求に含まれる使用額+消費税額を該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算し(S125)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S126)、該記録媒体IDに対応するステータスとして減算処理済と記憶し(S127)、減算完了通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S128)。
S128の減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、使用額+消費税額を記憶残額から減算し(S129)、前記S122で開始された使用額+消費税額分の玉貸処理の終了を待機する(S130)。このS130で所定時間を経過しても該玉貸処理が終了しない場合には、多機能ランプ24を点灯させる等により、その旨を遊技場の店員に報知する。一方、S130で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S131)。このS131で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S111に戻り、記憶残額≧税込単位額であれば、S112の状態となり、記憶残額<税込単位額であれば、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる。
一方、S131で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S132)。このS132で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S133)。一方、S132で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S134)。このS134でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し(S135)、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、該投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して(S136)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S133)。一方、S134でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S137)。
次に図9は、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20において返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S181)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S182)。このS182で記録媒体を受付中でない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S183)。このS183で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、返却操作が無効とされ、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。一方、S183で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、演算方式を決定する(S187)。演算方式は、たとえば、記録媒体の排出(返却)ごとに、前述した加算優先演算方式または乗除算優先演算方式を交互に選択することによって決定する。決定した演算方式で、記憶残額、つまりは管理残額が演算されるような元データを前述した方法で算出する(S188)。S189では、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に、元データ,乗算データ,除算データ,加算データ,演算方式フラグを記録する。
そして、S189aでは、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し、S190では、前記ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し、第2の収納コインストッパ142を開放状態とすることにより、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5をコイン排出口112から排出し(S191)、第2の収納コインストッパ142を閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ141を開放状態とすることにより、収納通路131で保持している最下位のビジタコイン5を該収納通路131から排出して収納コイン保持部140で保持し(S192)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。
前記S182で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、カード保持部191で保持している会員カード4の記録媒体ID,又は投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する(S184)。S184の返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S185)。
S185の返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S194)。このS194でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、演算方式を決定し(S194a)、決定した演算方式で記憶残額(すなわち管理残額)が演算されるような元データを算出する(S194b)。算出方法については、S188と同様である。S194cでは、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に、元データ,乗算データ,除算データ,加算データ,演算方式フラグを記録し、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録し(S195)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S195a)、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を投入コイン排出通路160を介してコイン排出口112に排出して返却し(S196)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。
一方、S194でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、演算方式を決定し(S197a)、決定した演算方式で記憶残額が演算されるような元データを算出する(S197b)。算出方法については、S188と同様である。S197cでは、カード保持部191で保持している会員カード4に、元データ,乗算データ,除算データ,加算データ,演算方式フラグを記録し、S197dでは、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し、該会員カード4を返却し(S197)、貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S193)。
次に図10は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S201)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン端数額,通番,及び当該玉貸ユニット20の装置IDを含む挿入通知を管理装置50に対して送信する(S202)。
S202の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番が該挿入通知に含まれる記録媒体IDと対応付けられた通番と一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、後述するS260以下の通番不一致時処理に進む。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S204)。このS204で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去し(S205)、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、管理装置50が入金要求(図7のS103)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(同S106)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の返却が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、該受付貨幣額が管理残額に加算されてしまった場合に遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算することなく該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S204で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S206)。このS206で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン消費額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算することなく消去し(S207)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算することなく消去して(S208)、S209に進む。
即ち通番が一致しており、ステータスが挿入処理中であり、かつオフライン消費額が未減算の状態又はオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、管理装置50が挿入通知(図10のS202)を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知(図11のS241)を受信する前,又は管理装置50が精算要求(図21のS702)を受信してから精算装置60が精算許諾情報(図22のS241a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には管理装置50で記憶されているオフライン消費額及び/又はオフライン端数額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態のオフライン消費額が管理残額から減算及び/又はオフライン端数額が管理残額に加算されると、遊技者(オフライン消費額が記憶されている場合)又は遊技場(オフライン端数額が記憶されている場合)が損害を被ることになるため、管理装置50においてオフライン消費額を管理残額から減算及び/又はオフライン端数額を管理残額に対して加算せずに該オフライン消費額及び/又はオフライン端数額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致すると判定され、かつ入金残額(オフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理が行われることなく、加算済更新処理が行われるので、管理装置50が記録媒体受付通知(挿入通知)を受信してから玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信する前,又は管理装置50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S206で挿入処理中でない(NO)と判定された場合,又はS205若しくはS208の処理が行われた場合には、管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S209)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S210)。このS210でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオフライン消費情報が無いか否かを判定する(S211)。このS211でオフライン消費情報が無い(YES)と判定された場合には、S220に進む。
即ち通番が一致しており、記録媒体のオフライン消費額が無くオフライン端数額が零である場合とは、第1にオフライン状態が発生していない場合,第2にオフライン消費額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの挿入通知を管理装置50が受信してから玉貸ユニット20が残額通知(図11のS221)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,又は第3にオフライン消費額及びオフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求を管理装置50が受信してから精算装置60が精算許諾情報(図22のS221a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオフライン消費額及びオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、後述するS220に進む。
一方、前記S210でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S212)、前記挿入通知に含まれるオフライン消費情報が無いか否かを判定する(S213)。このS213でオフライン消費情報が無い(YES)と判定された場合には、S240に進む。
即ちオフライン端数額が零でない場合とは、オフライン状態の玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行われてオフライン端数額が記録された場合であり、この場合には消去すべきオフライン端数額が記録媒体に記録されているので、後述するS240に進む。
前記S213でオフライン消費情報が有る(NO)と判定された場合,又は前記S211でオフライン消費情報が有る(NO)と判定された場合には、挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応して図6(a)の残額管理DBに記憶されている使用装置IDを特定し(S214)、特定した装置IDに対応して図6(a)の設定値DBに記憶されているオフライン時基準回数を特定し(S215)、特定した装置IDに対応して図6(a)の設定値DBに記憶されている玉貸設定金額を特定し(S216)、特定したオフライン時基準回数から前記挿入通知に含まれるオフライン消費情報を減算してオフライン消費回数を算出し(S217)、算出したオフライン消費回数に、特定した玉貸設定金額を掛けてオフライン消費額を算出し(S218)、前記残額管理DBにおいて、算出したオフライン消費額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S219)、S240に進む。
ここで、残額管理DBに記憶されている使用装置IDは、前記記録媒体を前回受付けていた玉貸ユニット20(または精算装置60)の装置IDである。したがって、前回受付けていた玉貸ユニット20がオフライン状態となり、当該記録媒体にオフライン消費情報を記録して排出している場合、当該玉貸ユニット20の装置IDが記憶されていることになる。つまり、S214において、(オフライン消費情報を含む)挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体を排出した玉貸ユニット20の装置IDを特定している。
次に図11は、図10に続く図である。管理装置50は、前記S210でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、該記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S220)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S221)。
S221の残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該残額通知に含まれる管理残額を制御部21のRAMで記憶し(S222)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)の通番に1を加算して更新し(S223)、前記記録媒体IDを含む残額受信通知を管理装置50に対して送信し(S224)、記憶残額を残額表示器25に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S225)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S226)。S224の残額受信通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該残額受信通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
また管理装置50は、前記S210でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合、即ちオフライン端数額が記録媒体に記録されているとき、または、前記S211でオフライン消費情報が無い(YES)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応付けて前記挿入通知に含まれる装置IDを記憶し(S240)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額からオフライン消費額を減算したものを含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241)。
S241の予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、該予定残額通知に含まれる合算額を残額として制御部21のRAMで記憶し(S242)、記録媒体(即ち会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)に記録されているオフライン消費情報を消去すると共に(S243)、該記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、前記記録媒体IDを含む端数額消去通知を管理装置50に対して送信して(S246)、前記S225に進む。
S246の端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン消費額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オフライン消費額を消去して(S247)、S248に進む。
S247の処理を行った管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オフライン端数額を消去して(S248)、前記S227に進む。これにより、オンライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が受け付けられると、該記録媒体に記録されている記録媒体IDとオフライン端数額とを含む挿入通知が管理装置50に対して送信され、該オフライン端数額と管理残額との合算額を特定可能な予定残額通知が管理装置50から送信されてきて、該合算額が玉貸処理に使用可能となるので、入金残額を精算しなくても良く、遊技者の利便性が向上する。
また、オンライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20で記憶残額を使用した貸与処理が行われて排出された記録媒体が受付けられると、記録媒体IDとオフライン消費情報とを含む挿入通知が管理装置50に対して送信され、管理装置50において、当該記録媒体を排出した玉貸ユニット20に対応するオフライン時基準回数とオフライン消費情報とに基づいて、オフライン消費額が特定され、管理残額からオフライン消費額を減算した残額が玉貸ユニット20に通知されることで、オフライン消費額分が減算補正された管理残額で貸与処理を可能とするとともに、管理装置50で管理されている管理残額も当該減算補正された値に更新される。
次に図12は、図10に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新する(S260)。即ち、記録通番=管理通番とする。そして該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応するステータスが入金処理中であるか否かを判定する(S261)。このS261で入金処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている受付貨幣額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該受付貨幣額を消去して(S262)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中である(受付貨幣額が未加算の状態で記憶されている)場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図7のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われているにも拘わらず、受付貨幣額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50において受付貨幣額を管理残額に対して加算して該受付貨幣額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ受付貨幣額が未加算の状態で記憶されていることを条件として、受付貨幣額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(貨幣取込通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、入金要求を受信した管理装置50で、受付貨幣額を一旦記憶して、予定残額通知を玉貸ユニット20に対して返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で、受付貨幣の取込を行った後に、貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し、該貨幣取込通知を受信した管理装置50で、受付貨幣額を管理残額に加算するように構成すると共に、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には受付貨幣を返却するように構成した場合、予定残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、従来技術(特開2000−148683号公報)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信したか否か,即ち受付貨幣の取込が行われたか否かを、管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、受付貨幣の取込が行われたか否かを、管理装置50側において特定できない。このときに、一律に受付貨幣額を管理残額に加算すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しておらず、受付貨幣が返却されていた場合には、遊技場が損害を被る。一方、一律に入金予定額を消去すると、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信しており、受付貨幣の取込が行われていた場合に、遊技者が損害を被る。また前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で受付貨幣の取込を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50で受付貨幣額の加算・消去を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致するときには、受付貨幣の取込が行われていないことを特定して、受付貨幣額を加算することなく消去し、通番が一致しないときには、受付貨幣の取込が行われていることを特定して、受付貨幣額を加算して消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S261で入金処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応するステータスが挿入処理中であるか否かを判定する(S263)。このS263で挿入処理中である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン消費額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オフライン消費額を消去すると共に(S264)、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オフライン端数額を消去して(S265)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが挿入処理中であり、オフライン消費額及び/又はオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている場合とは、玉貸ユニット20が予定残額通知(図11のS241)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246)を受信する前,又は精算装置60が精算許諾情報(図22のS241a)を受信してから管理装置50が端数額消去通知(同S246a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には記録媒体に記録されているオフライン消費額及びオフライン端数額の消去が行われているにも拘わらず、オフライン消費額が未減算状態及びオフライン端数額が未加算状態のままとなり、該未減算状態で放置されると遊技場が損害を被ることになり、該未加算状態で放置されると遊技者が損害を被ることになるため、管理装置50において管理残額からオフライン消費額を減算してオフライン端数額を管理残額に対して加算して消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつオフライン消費額が未減算であることを条件として、管理残額からオフライン消費額を減算し、オフライン消費額を消去する処理が行なわれ、また、入金残額(オフライン端数額)が未加算の状態で記憶されていることを条件として、入金残額加算処理と加算済更新処理とが行われるので、玉貸ユニット20が残額通知(予定残額通知)を受信してから管理装置50が通番更新通知(端数額消去通知)を受信する前にオフライン状態となった場合にも、正確な残額を確定することができる。また当該記録媒体をオンライン状態にある別の玉貸ユニット20に挿入することで、当該記録媒体の管理残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
前記S263で挿入処理中でない(NO)と判定された場合には、前記記録媒体IDに対応付けて残額管理DBに記憶されている使用装置IDが、玉貸ユニット20の装置IDであるか否かを判定する(S266)。このS266で玉貸ユニット20の装置IDでない(NO)と判定された場合、即ち精算装置60の装置IDであると判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されている管理残額を消去してステータスを精算処理済に更新し(S267)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである場合とは、精算装置60が精算許諾情報(図22のS221a又はS241a)を受信してから、精算操作を受け付け(図23のS780)、管理装置50が精算完了通知(同S783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には精算装置60において許諾額分の貨幣の払い出しが行われているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存状態のままとなり、該残存状態の管理残額に基づいて貨幣の払い出しが行われると遊技場が損害を被ることになるため、管理装置50において管理残額を消去する処理を行うものである。
このように、通番が一致しないと判定され、かつ精算要求受信情報が管理されている(即ちステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが精算装置60の装置IDである)ことを条件として、管理残額零更新処理と精算要求消去処理とが行われるので、精算装置60が精算許諾情報を受信してから、精算操作を受け付け、管理装置50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合、即ち遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず管理残額が零に更新されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を零に更新することができ、遊技場の損害を防止することができる。
前記S266で玉貸ユニット20の装置IDである(YES)と判定された場合には、図6(a)に示す残額管理DBを参照して、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶されている使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S269)、さらに図6(a)に示す設定値DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定し(S270)、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額が該特定した玉貸設定金額以上であるか否かを判定する(S271)。
このS271で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、該玉貸設定金額を管理残額から減算し(S272)、S274に進む。一方、S271で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、管理残額から減算し(S273)、S274に進む。
即ち通番が一致せず、ステータスが入金処理中及び挿入処理中でなく、使用装置IDが玉貸ユニット20の装置IDである場合とは、管理装置50が減算要求(図8のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合であり、この場合には玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行われているにも拘わらず、管理装置50において管理残額から使用額+消費税額の減算処理が行われていない状態となり、該状態で放置されると遊技場が損害を被ることになるため、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば、該玉貸設定金額,管理残額が玉貸設定金額未満であれば、税込単位額の整数倍であって管理残額を超えない最大額を、使用額+消費税額として特定し、管理装置50において減算処理を行うものである。
このように、玉貸ユニット20で第1の貸与処理(使用額+消費税額分の玉貸処理)が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により管理装置50で管理残額の減算処理が行われなかった場合に、当該記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番とが一致しないと判定され、かつ受付貨幣額について加算済更新処理が行われていることを条件として、減算処理が行われなかったことが特定され、該減算処理が行われて残額が確定するので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、管理残額を他の玉貸ユニット20において使用することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。また減算処理が行われない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を、管理残額から減算するので、正確な残額を確定することができる。また管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、管理残額から減算するので、正確な残額を確定することができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、玉貸ユニット20での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている通番から、オフライン状態の発生により玉貸ユニット20で特定処理が行われたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置50で行われていないことを特定して、対処することができる。
ここで本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、玉貸ユニット20で使用額+消費税額分の玉貸処理が行われたときに、使用額+消費税額を含む減算要求を管理装置50に対して送信し、該減算要求を受信した管理装置50で、該減算要求に含まれる使用額+消費税額を管理残額から減算するように構成した場合、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生すると、従来の技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、管理装置50側で使用額+消費税額の減算が行われたか否かを特定できない。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、使用額+消費税額の減算が行われたか否かを、管理装置50側において特定できない。このときに、一律に記録媒体の管理残額を使用可能とすると、使用額+消費税額が管理残額から減算されていない場合には、オンライン状態の玉貸ユニット20で該減算前の管理残額が使用され、管理残額が使い切られてしまったときに、前記オフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰しても使用額+消費税額の減算処理が行えないので、遊技場が損害を被る。一方、使用額+消費税額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20がオフライン状態となった場合に、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で玉貸処理を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50で使用額+消費税額の減算を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致しないときには、減算が行われていないことを特定して、使用額+消費税額を管理残額から減算し、通番が一致するときには、減算が完了していることを特定して、管理残額をそのままにしておくことで、残額が確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
前記S262の処理後,前記S265の処理後,前記S267の処理後,前記S272の処理後,及び前記S273の処理後は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応するステータスとして挿入処理中と記憶し(S274)、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する(S275)。このS275でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオフライン消費情報が無いか否かを判定する(S276)。このS276でオフライン消費情報が無い(YES)と判定された場合には、前記S220に進む。
即ち通番が一致せず、記録媒体のオフライン消費情報が無くオフライン端数額が零である場合とは、第1に入金処理中において玉貸ユニット20が予定残額通知(図7のS106)を受信してから管理装置50が貨幣取込通知(同S110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第2に使用額+消費税額分の玉貸処理が行われて管理装置50が減算要求(図8のS124)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第3に挿入処理中において玉貸ユニット20が残額通知(図11のS221)又は予定残額通知(同S241)を受信してから管理装置50が残額受信通知(同S224)又は端数額消去通知(同S246)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第4に挿入処理中において精算装置60が精算許諾情報(図22のS221a又はS241a)を受信してから管理装置50が精算許諾情報受信通知(同S224a)又は端数額消去通知(同S246a)を受信する前にオフライン状態が発生した場合,第5に精算処理が行われて管理装置50が精算完了通知(図23のS783)を受信する前にオフライン状態が発生した場合のいずれかであり、いずれの場合にも消去すべきオフライン消費情報及びオフライン端数額が記録媒体に記録されていないので、前記S220に進む。
一方、前記S275でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S277)、前記挿入通知に含まれるオフライン消費情報が無いか否かを判定する(S278)。このS278でオフライン消費情報が無い(YES)と判定された場合には、S240に進む。
即ちオンライン状態にある玉貸ユニット20で使用額+消費税額分の玉貸処理が行われ、管理装置50が減算要求(図8のS124)を受信する前にオフライン状態が発生し、該オフライン状態にある玉貸ユニット20でオフライン一発貸しが行われると、通番が一致せず、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される。次にオンライン状態にある別の玉貸ユニット20で該記録媒体を受け付けると、S203でNOと判定されてS260の処理が行われ(ここで通番が一致し)、S261でNO,S263でNO,S266でYESと判定され、S269〜S272又はS269〜S273の処理が行われると共に、S274,S275,S277の処理が行われ、オフライン端数額が記憶され、ステータスとして挿入処理中と記憶された状態になるが、玉貸ユニット20が予定残額通知(図11のS241)を受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される。さらにオンライン状態にある別の玉貸ユニット20が該記録媒体を受け付けると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S208で前記記憶されているオフライン端数額が消去され、S212で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が改めて記憶される。
前記S278でオフライン消費情報が有る(NO)と判定された場合,又は前記S276でオフライン消費情報が有る(NO)と判定された場合には、挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応して図6(a)の残額管理DBに記憶されている使用装置IDを特定し(S279)、特定した装置IDに対応して図6(a)の設定値DBに記憶されているオフライン時基準回数を特定し(S280)、特定した装置IDに対応して図6(a)の設定値DBに記憶されている玉貸設定金額を特定し(S281)、特定したオフライン時基準回数から前記挿入通知に含まれるオフライン消費情報を減算してオフライン消費回数を算出し(S282)、算出したオフライン消費回数に、特定した玉貸設定金額を掛けてオフライン消費額を算出し(S283)、前記残額管理DBにおいて、算出したオフライン消費額を前記記録媒体IDに対応付けて記憶し(S284)、S240に進む。
次に図13は、玉貸ユニット20においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S300)、該オフライン状態の発生を検出したのが前記S101の貨幣受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「貨幣受付」であるか否かを判定する(S301)。
このS301で貨幣受付後である(YES)と判定された場合には、前記S106の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S303)。
このS303で予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S306で前記S101で受け付けた貨幣を返却し、S307で記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中であれば(YES)、S393に進み、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S308に進む。S308では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、S393に進み、記憶残額が零であれば(YES)、同S383に進む。
また、S393では、記憶残額が税込単位額以上であるか否かを判断する。記憶残額が税込単位額以上である(YES)と判断された場合には、S373に進み、税込単位額未満である(NO)と判断された場合には、S383に進む。
S373では、多機能ランプ24によりオフライン状態を検出した旨を報知して、記憶残額と記憶端数額とを加算した額を残額表示器25に表示して(S374)、オフライン状態において玉貸操作,又は返却操作を待機する状態となる(S375)。
またS383では、多機能ランプ24によりオフライン状態を検出した旨を報知して、S384でオフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
なお、前記予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が入金要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、入金要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われていない状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でYESと判定されて、S205以下の処理が行われる。
前記S303で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S304で前記S107〜S109の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S305で該未実行の処理を実行してS373に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S373に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が貨幣取込通知(図7のS110)を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該貨幣取込通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50において受付貨幣額が未加算の状態で記憶されており(即ち入金処理中であり)、玉貸ユニット20において受付貨幣の取込が行われている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でYESと判定されて、S262以下の処理が行われる。
前記S301で貨幣受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S121の玉貸操作受付後であるか否か,具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「玉貸操作受付」であるか否かを判定する(S321)。このS321で玉貸操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S128の減算完了通知を受信済であるか否かを判定する(S322)。
このS322で減算完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S325で前記S129の記憶残額減算済であるか否かを判定し、記憶残額減算済でなければ(NO)、S326で前記S129の処理を実行してS327に進み、記憶残額減算済であれば(YES)、S327に進む。S327では記憶残額が零であるか否かを判定し、記憶残額が零でなければ(NO)、S393に進み、記憶残額が零であれば(YES)、S328に進む。S328では記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定し、記録媒体を受付中でなければ(NO)、S383に進み、記録媒体を受付中であれば(YES)、S329に進む。S329ではビジタコイン5を受付中であるか否かを判定し、ビジタコイン5を受付中でなければ(NO)、S383に進み、ビジタコイン5を受付中であれば(YES)、S330で投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し、S331で第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、該投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して、S383に進む。
前記S322で減算完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S323で前記S122〜S123の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S324で該未実行の処理を実行して、S129の処理を実行して(S326a)、前記S327に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S129の処理を実行して(S326a)、前記S327に進む。
この減算完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、減算要求を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でYESと判定されて、S269以下の処理が行われる。また後者の、減算要求を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、減算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNO,S210でYESと判定されて、S220以下の処理が行われる。
前記S321で玉貸操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S201の記録媒体受付後であるか否か、具体的には制御部21のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S341)。このS341で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221の残額通知,又はS241の予定残額通知を受信済であるか否かを判定する(S342)。
このS342で残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343で前記S222〜S223の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344で該未実行の処理を実行してS393に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S393に進む。またS342で予定残額通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S343で前記S242〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S344で該未実行の処理を実行してS373に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S373に進む。
この予定残額通知を受信済である場合には、管理装置50が端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該端数額消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定されて、S265以下の処理が行われる。
前記S342で残額通知又は予定残額通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S373に進む。
この予定残額通知を受信済でない場合には、管理装置50が挿入通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで後者の、挿入通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体にオフライン端数額が記録されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定されて、S208以下の処理が行われる。
前記S341で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、S383に進み、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる。
次に図14は、管理装置50とオフライン状態である玉貸ユニット20において記録媒体を受け付けた場合,貨幣を受け付けた場合,及び玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S501)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録情報にオフライン端数額が含まれるか否かを判定する(S502)。このS502でオフライン端数額が含まれる(YES),即ちオフライン端数額が記録されていると判定された場合には、該オフライン端数額を制御部21のRAMで記憶し(S503)、記憶残額と記憶端数額とを加算した額を残額表示器25に表示して(この場合には、記憶残額がないのでオフライン端数額が表示される)(S504)、オフライン状態において玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S505)。一方、S502でオフライン端数額が含まれない(NO),即ちオフライン端数額が記録されていないと判定された場合にも、前記S505に進む。
また玉貸ユニット20は、オフライン状態において貨幣受付を待機している状態で、貨幣を受け付けると(S510)、受付貨幣額がオフライン一発貸しで使用可能な1000円以下であるか否かを判定する(S511)。このS511で受付貨幣額が1000円を超えている(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却して、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。一方、S511で受付貨幣額が1000円以下である(YES)と判定された場合には、記憶端数額が零であるか否かを判定する(S512)。ここで記憶端数額とは、前記S501で受け付けた記録媒体に記録されていた端数額,又は前回の貨幣の受付に基づいて後述するS514で特定された端数額である。
このS512で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S513)。このS513で受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却して、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。一方、S513で受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した第1の特定処理により、受付貨幣額(ここでは1000円)から貸与対象額(945円)と端数額(55円)を特定し(S514)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い(S515)、該特定した端数額を制御部21のRAMで記憶して(S516)、前記S504に進む。このように、玉貸ユニット20において、オフライン一発貸しによって発生する端数額が記憶され、後述するS541で遊技者から排出操作を受け付けると、該記憶されている端数額をオフライン端数額として記録した記録媒体が排出されるので、一発貸しを行う毎に端数額を記録媒体に記録する場合に比べて、記録媒体の寿命を延ばすことができる。
前記S512で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額(ここでは105円)以上であるか否かを判定する(S523)。このS523で記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額未満である(NO)と判定された場合には、受付貨幣を返却して、貨幣受付を待機する状態になると共に、記録媒体を受け付けていない場合には記録媒体受付を待機する状態,記録媒体を受け付けている場合には返却操作を待機する状態となる。一方、S523で記憶端数額+受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、前述した第2の特定処理により、記憶端数額(ここでは55円)+受付貨幣額(ここでは1000円)から貸与対象額(1050円)と端数額(5円)を特定し(S524)、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い(S525)、制御部21のRAMで記憶している記憶端数額を該特定した端数額に更新して(S526)、前記S504に進む。
このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20において、貨幣が受け付けられると、オフライン一発貸しによって発生する端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額以上である(即ちS523でYESである)ことを条件として、受け付けた貨幣が回収されて貸与対象額分の玉貸処理が行われることにより、税込単位額未満の低額貨幣も使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。またオフライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20で発生した端数額(オフライン端数額)が記録されている会員カード4又はビジタコイン5が受け付けられ、さらに貨幣が受け付けられると、該端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額以上である(即ちS523でYESである)ことを条件として、受け付けた貨幣が回収されて貸与対象額分の玉貸処理が行われることにより、税込単位額未満の低額貨幣も使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。さらにオフライン一発貸し後さらに貨幣が受け付けられると、S524で端数額と受付貨幣額との合算額から貸与対象額と端数額が特定され、後述するS541で遊技者から返却操作を受け付けると、端数額がオフライン端数額として記録された記録媒体が排出されることにより、オフライン一発貸しを行う毎に記録媒体を排出する場合に比べて記録媒体の節約になると共に、遊技者にとっても端数額の記録された記録媒体を複数扱う必要がなくなって利便性が向上する。
また、玉貸ユニット20は、オフライン状態において玉貸操作を待機している状態で、玉貸操作を受付けると(S531)、記憶残額が税込単位額以上であるか否かを判定する(S532)。このS532で記憶残額が税込単位額以上でない(NO)と判定された場合には、S540で貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる。
一方、S532で記憶残額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、使用額+消費税額分の玉貸処理を開始する(S533)。なお、使用額+消費税額とは、記憶残額が玉貸設定金額以上であれば、予め定められた基準貸与額である玉貸設定金額(たとえば税込単位額の5度数分である525円)、または、記憶残額が玉貸設定金額未満であれば、税込単位額の整数倍であって記憶残額を超えない最大値である貸与対象額である。
次に、使用額+消費税額を記憶残額から減算し(S534)、オフライン消費回数を1加算し(S535)、前記S533で開始された使用額+消費税額分の玉貸処理の終了を待機する(S536)。S536で該玉貸処理が終了した(YES)と判断された場合には、記憶残額が税込単位額以上であるか否かを判定する(S537)。このS537で記憶残額が税込単位額以上でない(NO)と判定された場合には、S539で残額表示器25における残額の表示を中止して、S540で貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる。
また、S537で記憶残額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、玉貸操作、返却操作を待機する状態となる。つまり、本実施例の玉貸ユニット20においては、記録媒体を受付け、管理残額を制御部21のRAMに記憶済みの状態でオフライン状態となったときには、記憶残額が税込単位額以上あるときには、貨幣の受付けを許容しない一方、記憶残額が税込単位額未満となったときには、貨幣の受付けを許容するとともに記録媒体の受付けを継続する。
次に図15、図16および図17は、図14に続く図である。玉貸ユニット20は、オフライン状態において返却操作を待機している状態で、返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S541)、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S542)。このS542で記録媒体を受け付けていない(NO)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S543)。このS543で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、演算方式を決定し(S941)、決定した演算方式で記憶残額が演算されるような元データを算出する(S942)。算出方法については、図9のS188と同様である。そして、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に、算出した元データ、乗算データ,除算データ,加算データ,演算方式フラグを記録し(S943)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S544)、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して(S545)、S945に進む。一方、S543で記憶残額が零である(YES)と判定された場合にも、S945に進む。この場合の記憶残額は、管理残額からオフライン消費額を減算した額となる。
S945では、オフライン消費回数が零であるか否かを判定する。このS945でオフライン消費回数が零である(YES)と判定された場合には、S546に進む。一方、S945でオフライン消費回数が零でない(NO)と判定された場合には、オフライン時基準回数からオフライン消費回数を減算してオフライン消費情報を算出し(S946)、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に、算出したオフライン消費情報を記録し(S947)、制御部21のRAMで記憶しているオフライン消費回数を消去し(S948)、S546に進む。
S546では、記憶端数額が零であるか否かを判定する。このS546で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定する(S547)。このS547でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S552に進む。一方、S547でオンライン残額有りフラグが記録されていない(NO)と判定された場合には、返却操作が無効とされ(S549)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S554)。
なお、記憶残額および記憶端数額がともに零の場合(S543およびS546がともにYES)には、S947においてオフライン消費情報が記録されていても、S549で返却操作が無効とされ、ビジタコイン5は返却されない。この場合、当該玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰したときに、ビジタコイン5の記録媒体IDとオフライン消費情報とを含む挿入通知が管理装置50に送信され、管理残額の補正が行われる。また、オフライン状態において、貨幣を受付けた結果、端数額が発生し、当該端数額が記録されて前記ビジタコイン5が排出され、該ビジタコイン5がオンライン状態の玉貸ユニット20で受付けられることにより、記録媒体IDとオフライン消費額とオフライン端数額とを含む挿入通知が管理装置50に送信され、管理残額の補正が行われる。
前記S546で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S550)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S551)、S552に進む。
S552では、第2の収納コインストッパ142を開放状態とすることにより、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5を排出して返却する。即ちビジタコイン5は、記憶端数額がある場合,及びオンライン残額有りフラグが記録されている場合において返却される。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、貨幣が受け付けられてオフライン一発貸しが行われた結果として端数額が発生し、該端数額を使用した玉貸処理が行われた結果として当該端数額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。そして第2の収納コインストッパ142を閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ141を開放状態とすることにより、収納通路131で保持している最下位のビジタコイン5を該収納通路131から排出して収納コイン保持部140で保持し(S553)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S554)。
前記S542で記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合には、ビジタコイン5を受付中であるか否かが判定される(S560)。このS560でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、記憶残額が零であるか否かを判定する(S561)。このS561で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、演算方式を決定し(S951)、決定した演算方式で記憶残額が演算されるような元データを算出する(S952)。算出方法については、図9のS188と同様である。そして、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に、算出した元データ、乗算データ、除算データ、加算データ、演算方式フラグを記録し(S953)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去し(S562)、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5にオンライン残額有りフラグを記録して(S563)、S955に進む。一方、S561で記憶残額が零である(YES)と判定された場合にも、S955に進む。
S955では、オフライン消費回数が零であるか否かを判定する。このS955でオフライン消費回数が零である(YES)と判定された場合には、S564に進む。一方、S955でオフライン消費回数が零でない(NO)と判定された場合には、オフライン時基準回数からオフライン消費回数を減算してオフライン消費情報を算出し(S956)、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に、算出したオフライン消費情報を記録し(S957)、制御部21のRAMで記憶しているオフライン消費回数を消去し(S958)、S564に進む。
S564では、記憶端数額が零であるか否かを判定する。このS564で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額を消去して(S565)、該ビジタコイン5にオンライン残額有りフラグが記録されているか否かを判定する(S566)。このS566でオンライン残額有りフラグが記録されている(YES)と判定された場合には、S571に進む。一方、S566でオンライン残額有りフラグが記録されていない(NO)と判定された場合には、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を収納通路131に収納して(S568)、オフライン状態において貨幣受付,又は記録媒体受付を待機する状態となる(S554)。
前記S564で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S569)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S570)、S571に進む。
S571では、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を排出して返却し、S554に進む。即ちビジタコイン5は、記憶端数額がある場合,オンライン残額有りフラグが記録されている場合,及びが記録されている場合において返却される。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、貨幣が受け付けられてオフライン一発貸しが行われた結果として端数額が発生し、該端数額を使用した玉貸処理が行われた結果として当該端数額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。
前記S560でビジタコイン5を受付中でない(NO),即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、記憶残額が0であるか否かを判断する(S960)。記憶残額が0である(YES)の場合、S965に進む。一方、記憶残額が0でない(NO)の場合、演算方式を決定し(S961)、決定した演算方式で記憶残額が演算されるような元データを算出する(S962)。算出方法については、図9のS188と同様である。そして、カード保持部191で保持している会員カード4に、算出した元データ、乗算データ、除算データ、加算データ、演算方式フラグを記録し(S963)、制御部21のRAMで記憶している記憶残額を消去する(S581)。
S965では、オフライン消費回数が零であるか否かを判定する。このS965でオフライン消費回数が零である(YES)と判定された場合には、S582に進む。一方、S965でオフライン消費回数が零でない(NO)と判定された場合には、オフライン時基準回数からオフライン消費回数を減算してオフライン消費情報を算出し(S966)、カード保持部191で保持している会員カード4に、算出したオフライン消費情報を記録し(S967)、制御部21のRAMで記憶しているオフライン消費回数を消去し(S968)、S582に進む。
S582では、記憶端数額が零であるか否かを判定する。このS582で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、カード保持部191で保持している会員カード4に記録されているオフライン端数額を消去して(S583)、該会員カード4を返却する(S586)。一方、S584で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、該会員カード4に該記憶端数額をオフライン端数額として記録し(S584)、制御部21のRAMで記憶している該記憶端数額を消去して(S585)、該会員カード4を返却し(S586)、S554に進む。即ち会員カード4は、返却操作を受け付けると、常に返却される。
以上に説明した遊技用システム1によれば、貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収する場合に、オフライン状態の玉貸ユニット20が貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額から、予め定められた単位使用額と該単位使用額に対応する間接税額との合算額である税込単位額の整数倍に相当する貸与対象額を特定し、該特定した貸与対象額分の遊技媒体を貸与するための貨幣貸与処理(いわゆるオフライン一発貸し)を行うようにしても、該貨幣貸与処理によって発生する端数額が記録媒体に記録されて排出される(S550,S584)。そして前記図10に示すように、該記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20において受け付けられることで、管理装置50において該記録媒体の端数額が管理残額に加算されて遊技媒体の貸与に使用可能となることにより、該端数額を処理するための釣銭払出機能や追加入金機能を玉貸ユニット20に設ける必要がないので、玉貸ユニット20のコストが上昇することがない。また、オフライン端数額を精算することなく遊技に使用することができるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図18は、予定残額通知の受信前にオフライン状態となった玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン端数額(ここでは55円)が記録されている記録媒体を受け付けると(S201)、前述の如く、前記S202以下の処理を行い、管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S212,又はS277)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241)。
この予定残額通知を玉貸ユニット20が受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致し、記録媒体にオフライン端数額が記録されており、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されている(即ち挿入処理中である)状態になる。
この状態で玉貸ユニット20が貨幣(ここでは1000円)を受け付けると、前述した第2の貸与対象額特定処理により、記憶端数額(55円)+受付貨幣額(1000円)から貸与対象額(1050円)と端数額(5円)を特定し、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い、制御部21のRAMで記憶している記憶端数額を該特定した端数額に更新する。即ち記録媒体に記録されているオフライン端数額から50円が消費されて、該オフライン端数額が5円になり、管理装置50で記憶されているオフライン端数額である55円と異なることになる。
この場合には、オンライン状態にある玉貸ユニット20において当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でYESと判定され、S208で前記記憶されているオフライン端数額(55円)が消去され、S212で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額(5円)が記憶される。そして該記憶されたオフライン端数額(5円)は、S248で管理残額に対して加算される。従って、オフライン状態となった後に引き続き遊技を続けた場合であっても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
このように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合であっても、その後、オフライン状態となった玉貸ユニット20で継続して遊技を行うことが可能であり、さらに、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入して遊技を行うことが可能であるため、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
次に図19は、端数額消去通知の送信後にオフライン状態となった玉貸ユニット20において貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、オフライン端数額(ここでは55円)が記録されている記録媒体を受け付けると(S201)、前述の如く、前記S202以下の処理を行い、管理装置50は、当該記録媒体の記録媒体IDと対応付けて該オフライン端数額を記憶して(S212,又はS277)、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して送信する(S241)。
この予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、前記記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、端数額消去通知を管理装置50に対して送信する(S246)。この端数額消去通知を玉貸ユニット20が送信し管理装置50が受信する前にオフライン状態が発生すると、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が未加算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額が消去されている状態になる。
この状態で玉貸ユニット20が貨幣(ここでは500円)を受け付けると、前述した第1の貸与対象額特定処理により、受付貨幣額(500円)から貸与対象額(420円)と端数額(80円)を特定し、遊技者の操作によることなく、該特定した貸与対象額分の玉貸処理であるオフライン一発貸しを行い、該特定した端数額を制御部21のRAMで記憶する。ここで記憶されたオフライン端数額は、管理装置50で記憶されているオフライン端数額が管理残額に対して加算された後に、さらに加算されるべきものである。
この場合には、オンライン状態にある玉貸ユニット20において当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定され、S265で前記記憶されているオフライン端数額(55円)が管理残額に対して加算されて消去され、S277で前記挿入通知に含まれるオフライン端数額(80円)が記憶される。そして該記憶されたオフライン端数額(80円)は、S248で管理残額に対して加算される。従って、オフライン状態となった後に引き続き遊技を続けた場合であっても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
このように、玉貸ユニット20が端数額消去通知を送信した後、管理装置50が該端数額消去通知を受信する前にオフライン状態となった場合であっても、その後、オフライン状態となった玉貸ユニット20で継続して遊技を行うことが可能であり、さらに、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入して遊技を行うことが可能であるため、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで、本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について、例を挙げて説明する。本例のように、オフライン端数額を含む挿入通知を受信した管理装置50で、オフライン端数額を一旦記憶して、予定残額通知を玉貸ユニット20に対して返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で、記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去した後に、端数額消去通知を管理装置50に対して送信し、該端数額消去通知を受信した管理装置50で、オフライン端数額を管理残額に加算するように構成した場合、予定残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、従来技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信したか否か,即ち記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われたか否かを、管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、該記録媒体に記録されているオフライン端数額を含む挿入通知が送信されたときに、当該オフライン端数額が、前回の予定残額通知に応じて一旦消去された後にオフライン一発貸しにより新たに発生したものか、一旦消去されることなく残存しているもの(あるいは残存した端数額の一部がオフライン状態の玉貸ユニット20で使用された後の値)かを、管理装置50側において特定できない。つまり、記憶しているオフライン端数額に加えて今回のオフライン端数額を管理残額に加算すべきか、記憶しているオフライン端数額を消去して今回のオフライン端数額のみを管理残額に加算すべきかを特定することができない。このときに、一律にオフライン端数額を消去したり管理残額に加算したりすると、遊技者あるいは遊技場が損をしてしまうし、また、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
そこで本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20でオフライン端数額の消去を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50でオフライン端数額の加算・消去を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致しないときには、図19に示したように、記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われたことを特定して、記憶しているオフライン端数額を管理残額に加算し、通番が一致するときには、図18に示したように、記録媒体に記録されているオフライン端数額の消去が行われていないことを特定して、記憶しているオフライン端数額を消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の玉貸ユニット20での使用や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
例えば図18に示したように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった後に、オフライン一発貸しが行われて、オフライン端数額が消費されたときにも、通番が一致していることから、記録媒体に記録されているオフライン端数額が消去されていない旨を特定して、記憶しているオフライン端数額を消去し、消費後のオフライン端数額を新たに記憶するので、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となり、オフライン一発貸しが行われても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
さらに図19に示したように、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信した後にオフライン状態となった後に、オフライン一発貸しが行われて、オフライン端数額が生じたときにも、通番が不一致であることから、記録媒体に記録されているオフライン端数額が消去されている旨を特定して、記憶しているオフライン端数額を管理残額に加算し、新たなオフライン端数額を記憶するので、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信した後にオフライン状態となり、オフライン一発貸しが行われても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。なお、以上のような効果は、オフライン端数額だけでなく、挿入通知に含まれるオフライン消費情報に基づくオフライン消費額の減算補正についても同様である。
次に図20は、玉貸ユニット20とのオンライン状態への復帰を検出した場合の処理の一例を表す図である。管理装置50は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態への復帰を検出すると(S601)、開始要求を玉貸ユニット20に対して送信する(S602)。該開始要求を受信した玉貸ユニット20は、記憶端数額をオフライン端数額として記録媒体(即ち会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5,会員カード4を受け付けている場合にはカード保持部191で保持している会員カード4,ビジタコイン5を受け付けている場合には投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5)に記録すると共に(S603)、該記憶端数額を消去し(S604)、オフライン時基準回数からオフライン消費回数を減算してオフライン消費情報を算出し(S611)、算出したオフライン消費情報を前記記録媒体に記録し(S612)、制御部21のRAMで記憶しているオフライン消費回数を消去し、開始応答を管理装置50に対して返信する(S605)。そして該記録媒体の記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン端数額,及び通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(S606)。このオンライン復帰通知は、前記挿入通知と同等のものであるため、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、S203以下で前記挿入通知を受信した場合と同様の処理を行う。
これによれば、管理装置50と通信できないオフライン状態で玉貸ユニット20が貨幣を受け付けてオフライン一発貸しまたは記憶残額で玉貸しを行った後にオンライン状態に復帰すると、遊技者の操作によらずに、オフライン端数額とオフライン消費情報と記録媒体IDとを含むオンライン復帰通知が管理装置50に対して送信され、該オフライン端数額と管理残額とを加算した額からオフライン消費額を減算した合算額を特定可能な予定残額通知(図11のS241)が管理装置50から送信されてきて、該合算額が玉貸処理に使用可能となるので(同S226)、遊技者に手間をかけることなく、管理残額が使用可能となる。
また管理装置50におけるオンライン復帰通知の受信に基づいて、該オンライン復帰通知に含まれるオフライン端数額およびオフライン消費額が記憶され(図10のS212,S219,図12のS277,S284)、玉貸ユニット20における予定残額通知の受信に基づいて(図11のS241)、記録媒体に記録されている通番が更新されると共に(同S245)、管理装置50における端数額消去通知の受信に基づいて(同S246)、記録媒体IDに対応付けられた通番が更新され(同S227)、オンライン復帰通知に含まれる記録媒体の通番と前記記録媒体IDに対応付けられた通番とが一致していなければ、管理残額に対してオフライン端数額が加算され(図12のS265)、管理残額からオフライン消費額が減算される(図12のS264)のでオンライン状態への復帰に伴う処理の途中にオフライン状態が再び発生した場合にも、正確な残額を確定することができる。
次に図21は、オンライン状態において精算装置60において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S701)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録情報に含まれるオフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する(Sa701)。このSa701でが税込単位額未満でない(NO)と判定された場合には、エラー処理として、図5(b)のD5に示す画面をディスプレイ63に表示する。このように、記録媒体に記録されているオフライン端数額が予め定められた所定の金額(ここでは税込単位額)未満であることを条件としてオフライン端数額の精算が行われることにより、記録情報が改ざんされた記録媒体により不正に精算が行われたとしても前記所定の金額未満の貨幣しか払い出されないので、不正による被害を最小限に抑えることができる。一方、Sa701でオフライン端数額が税込単位額未満である(YES)と判定された場合には、前記読み取った記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン端数額,通番,及び当該精算装置60の装置IDを含む精算要求を管理装置50に対して送信する(S702)。
S702の精算要求を受信した管理装置50は、図10〜図12で説明したS203以下と同様の処理を実施する。ただし、図11に示したS220以下の処理,及びS240以下の処理は、図22に示すS220以下の処理,及びS240以下の処理に、それぞれ置き換わるものとする。また図10〜図12の説明において、玉貸ユニット20を精算装置60,挿入通知を精算要求と、それぞれ読み替えるものとする。以下、図22について説明する。
S220では、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求に含まれる装置ID、即ち精算装置60の装置IDを記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S221a)。
S221aの精算許諾情報を受信した精算装置60は、図5(b)のD2に示す画面をディスプレイ63に表示して、精算,又は返却操作を待機する状態となる(222a)。そして、受け付けている記録媒体の通番に1を加算して更新し(S223)、該記録媒体の記録媒体IDを含む精算許諾情報受信通知を管理装置50に対して送信する(S224a)。
S224aの精算許諾情報受信通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該精算許諾情報受信通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S227)、該記録媒体IDに対応するステータスを挿入処理済に更新する(S228)。
またS240では、精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該精算要求に含まれる装置ID、即ち精算装置60の装置IDを記憶し、該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額と前記オフライン端数額との合算額からオフライン消費額を減算したものを含む精算許諾情報を精算装置60に対して送信する(S241a)。
S241aの精算許諾情報を受信した精算装置60は、図5(b)のD2に示す画面をディスプレイ63に表示して、精算,又は返却操作を待機する状態となる(242a)。そして受け付けている記録媒体に記録されているオフライン消費情報を消去すると共に(S243)、該記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去し(S244)、該記録媒体の通番に1を加算して更新し(S245)、該記録媒体の記録媒体IDを含む端数額消去通知を管理装置50に対して送信する(S246a)。
S246aの端数額消去通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン消費額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算し、該オフライン消費額を消去して(S247)、S248に進む。
S247の処理を行った管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、前記記録媒体IDに対応付けて記憶されているオフライン端数額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に対して加算し、該オフライン端数額を消去して(S248)、前記S227に進む。これにより、オフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生したオフライン端数額およびオフライン消費情報が記録された記録媒体を、オンライン状態にある精算装置60に挿入することで、該オフライン端数額が管理残額に加算され、管理残額から該オフライン消費情報に基づくオフライン消費額が減算され、該オフライン端数額と管理残額とを加算した額からオフライン消費額を減算した合算値を1回で精算できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
次に図23は、精算操作又は返却操作の待機状態(図22のS222a又はS242aであり、図5(b)のD5が表示されている状態)にある精算装置60において精算操作(「精算」ボタンの操作)又は返却操作(「キャンセル」ボタンの操作)を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。
精算装置60が精算操作を受け付けると(S780)、受信した精算許諾情報に含まれる金額(管理残額又は合算額)である許諾額分の貨幣を払い出し(S781)、記録媒体の通番に1を加算して更新し(S782)、受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含む精算完了通知を管理装置50に対して送信する(S783)。
S783の精算完了通知を受信した管理装置50は、前記残額管理DBにおいて、該精算完了通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額を消去し(S784)、該記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新し(S785)、該記録媒体IDに対応するステータスを精算処理済に更新し(S786)、残額消去完了通知を精算装置60に対して送信する(S787)。
S787の残額消去完了通知を受信した精算装置60は、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S789)。このS789でビジタコイン5を受付中でない(NO)、即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して、記録媒体の受付を待機する(S792)。一方、S789でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5に記録されているオンライン残額有りフラグを消去し(S790)、第2の投入コインストッパ122を開放状態とすることにより、該ビジタコイン5を収納通路131及び排出通路132を介してコイン回収部66に回収して(S791)、記録媒体の受付を待機する(S792)。
なお精算装置60が返却操作を受け付けると(S795)、会員カード4を受け付けている場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して(S796)、記録媒体の受付を待機し(S792)、ビジタコイン5を受け付けている場合には、第1の投入コインストッパ121を開放状態とすることにより、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5を投入コイン排出通路160を介してコイン排出口112に排出して返却し(S796)、記録媒体の受付を待機する(S792)。
次に図24は、精算装置60においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態の発生を検出すると(S800)、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S701の記録媒体受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「記録媒体受付」であるか否かを判定する(S841)。このS841で記録媒体受付後である(YES)と判定された場合には、前記S221a又はS241aの精算許諾情報を受信済であるか否かを判定する(S842)。
このS842でS221aの精算許諾情報を受信済でない(NO)と判定された場合には、S871に進む。またS842でS241aの精算許諾情報を受信済である(YES)と判定された場合には、S843で前記S242a〜S245の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S844で該未実行の処理を実行してS871に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S871に進む。S871においては、受け付けている記録媒体を返却し、多機能ランプ24を赤色で点滅させる等によりオフライン検出を遊技場の店員に報知し(S872)、S873で店員によるオフライン移行操作がされたか否かを判定する。オフライン移行操作がされた(YES)と判定された場合、S874で記録媒体の受付を待機する状態となる。
なお、オフライン移行操作は、たとえば、精算装置60の前面扉を鍵で開放し、その扉の裏側にある操作パネルで暗証番号を入力する操作であり、入力された暗証番号を照合して一致した場合に、オフライン状態で精算ができる(オフライン精算処理を許容する)オフラインモードに移行する。
なおS241aの精算許諾情報を受信済である場合には、管理装置50が端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該端数額消去通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、管理装置50においてオフライン端数額が未加算でオフライン消費額が未減算の状態で記憶されており(即ち挿入処理中であり)、記録媒体のオフライン端数額およびオフライン消費情報が消去されている状態になる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でYESと判定されて、S264以下の処理が行われる。
前記S842で精算許諾情報を受信済でない(NO)と判定された場合には、S871に進む。
前記S841で記録媒体受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S780の精算操作受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「精算操作受付」であるか否かを判定する(S851)。このS851で精算操作受付後である(YES)と判定された場合には、前記S787の残額消去完了通知を受信済であるか否かを判定する(S852)。
このS852で残額消去完了通知を受信済である(YES)と判定された場合には、S856で前記S789〜S791の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S857で該未実行の処理を実行してS872に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S872に進む。
前記S852で残額消去完了通知を受信済でない(NO)と判定された場合には、S853で前記S781〜S782の各処理を実行済であるか否かを判定し、いずれかの処理を実行済でなければ(NO)、S854で該未実行の処理を実行して、S871に進み、すべての処理を実行済であれば(YES)、S871に進む。
この残額消去完了通知を受信済でない場合には、管理装置50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合と、該精算完了通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合とが含まれる。ここで前者の、精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致せず、入金処理中,又は挿入処理中のいずれでもなく、精算装置60の装置IDが記憶されている状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でNO,S261でNO,S263でNO,S266でNOと判定されて、S267以下の処理が行われる。また後者の、残額消去完了通知を受信した後にオフライン状態が発生した場合には、通番が一致し、精算処理済の状態となる。従って、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60で当該記録媒体が受け付けられると、S203でYES,S204でNO,S206でNO,S210でYESと判定されて、S220以下の処理が行われる。
前記S851で精算操作受付後でない(NO)と判定された場合には、前記オフライン状態の発生を検出したのが前記S795の返却操作受付後であるか否か,具体的には制御部62のRAMで記憶している処理状態が「返却操作受付」であるか否かを判定する(S861)。このS861で返却操作受付後である(YES)と判定された場合には、S871に進み、返却操作受付後でない(NO)と判定された場合には、S872に進む。
次に、図25は、管理装置50とオフライン状態である精算装置60において記録媒体を受け付けた場合,精算操作を受け付けた場合,及び返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。精算装置60は、オフライン状態において記録媒体受付を待機している状態で、記録媒体(会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けると(S901)、該受け付けた記録媒体の記録情報を読み取り、該読み取った記録媒体IDが、図6(b)の精算DBに記録されているか否かを判定する(S902)。つまり、受け付けた記録媒体がオフライン精算済の記録媒体であるか否かを判定する。オフライン精算済の記録媒体である(YES)と判定された場合、エラー処理を行う。
一方、受け付けた記録媒体がオフライン精算済の記録媒体でない(NO)と判定された場合、S903で、オフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する。オフライン端数額が税込単位額未満でない(NO)と判定された場合、エラー処理を行う。
一方、オフライン端数額が税込単位額未満である(YES)と判定された場合、S904で、現在の時刻が精算可能時間帯に含まれるか否かを判定する。なお、精算可能時間は、センタ管理装置80において、設定されて(たとえば、遊技場の営業時間が含まれる9:00〜24:00という時間帯に設定される)、管理装置50を経由して精算装置60に配信され、精算装置60の制御部62は、配信された精算可能時間帯の設定の入力を受付けて、精算可能時間帯をRAMに記憶する。現在の時刻が精算可能時間帯に含まれない(NO)と判定された場合、エラー処理を行う。一方、現在の時刻が精算可能時間帯に含まれる(YES)と判定された場合、受け付けられた記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録された演算方式フラグから演算方式を特定し(S905)、特定した演算方式に従って、前記記録媒体に記録された元データ,乗算データ,除算データ,加算データから管理残額を算出する(S906)。
具体的には、元データ,乗算データ,除算データ,加算データとしてそれぞれ、x,y,z,w、演算方式フラグとして「0」が記録されていれば、演算方式は加算優先演算方式であるので、管理残額aは、a=(y+x)×z÷wで算出され、演算方式フラグとして「1」が記録されていれば、演算方式は乗除算優先演算方式であるので、管理残額aは、a=y+(x×z÷w)で算出される。
たとえば、x=10,y=90,z=100,w=2が記録されていて、演算方式が加算優先演算方式であれば、管理残額a=(90+10)×100÷2=5000円と算出される。また、x=50,y=500,z=90,w=1が記録されていて、演算方式が乗除算優先演算方式であれば、管理残額a=500+(50×90÷1)=5000円と算出される。
そして、算出された管理残額に、前記記録媒体に記録されたオフライン端数額を加算した額を表示し(S907)、精算操作,又は返却操作を待機する状態となる(S908)。
また、精算装置60は、オフライン状態において精算操作受付を待機している状態で、精算操作を受け付けると(S911)、算出された管理残額に、前記記録媒体に記録されたオフライン端数額を加算した額の貨幣を払い出し(S914)、オフライン状態において精算が終了した記録媒体であるオフライン精算済記録媒体として、記録媒体IDと、精算した管理残額と、精算したオフライン端数額とを対応付けて、図6(b)に示す精算DBに記憶し(S915)、オフライン端数額を消去する(S916)。
次に、S917で、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する。ビジタコイン5を受付中でない(NO)、すなわち会員カード4を受付中であると判定された場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して記録媒体の受付を待機する。一方、ビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、投入コイン保持部120で保持しているビジタコイン5を回収して(S918)、記録媒体の受付を待機する(S919)。
なお、精算装置60が返却操作を受け付けると(S921)、会員カード4を受け付けている場合には、カード保持部191で保持している該会員カード4を返却して(S922)、記録媒体の受付を待機し(S919)、ビジタコイン5を受け付けている場合には、投入コイン保持部120で保持している該ビジタコイン5を排出して返却し(S922)、記録媒体の受付を待機する(S919)。
以上のように、本実施例の精算装置60は、オフライン精算処理を許容するためのオフライン許容操作として、オフライン移行操作を係員から受付けたことを条件として、オフライン精算処理を行う。また、オフライン精算処理に供された記録媒体の記録媒体IDを精算済記録媒体IDとして記憶し、受付けた記録媒体の記録媒体IDが前記精算済み記録媒体IDと一致するか否かを判定し、一致しないと判定したことを条件として、オフライン精算処理を行う。さらに、オフライン精算処理を許容する精算可能時間帯の設定入力を受付け、現在の時刻が精算可能時間帯に属することを条件として、オフライン精算処理を行う。
次に、図26は、精算装置とのオンライン状態への復帰を検出した場合の処理の一例を表す図である。管理装置50は、精算装置60とのオンライン状態への復帰を検出すると(S931)、開始要求を精算装置60に対して送信する(S932)。該開始要求を受信した精算装置60は、開始応答を管理装置50に対して返信する(S933)。そして、図6(b)の精算DBに記憶しているオフライン中に精算した記録媒体の記録媒体ID,精算管理残額,及び精算オフライン端数額を含むオフライン中精算通知を管理装置50に対して送信する(S934)。
オフライン中精算通知を受信した管理装置50は、オフライン中精算通知に含まれる精算管理残額と、該精算管理残額と対応してオフライン中精算通知に含まれる記録媒体IDと対応して残額管理DBに記憶されている管理残額とが等しいか否かを判定する(S936)。精算管理残額と管理残額とが等しくない(NO)と判定された場合、不一致の旨と該記録媒体IDとをセンタ管理装置80に送信し(S937)、不一致の記録媒体IDを使用できない記録媒体IDとして使用不可登録する(S937a)。
つまり、管理装置50は、精算管理残額と管理残額とが一致しない旨をセンタ管理装置80に送信することにより報知する。なお、センタ管理装置80に送信することなく、または送信することに加えて、管理装置50の表示画面等において、両者が一致しない旨を表示して報知を行ってもよい。
また、精算装置60は、オフライン中精算通知を送信した後、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受付中であるか否かを判定する(S938)。記録媒体を受付中である(YES)と判定された場合、記録媒体ID,オフライン消費情報,オフライン端数額,及び通番を含むオンライン復帰通知を管理装置50に対して送信する(S939)。このオンライン復帰通知は、前記精算要求と同様のものであるため、該オンライン復帰通知を受信した管理装置50は、S203以下で前記精算要求を受信した場合と同様の処理を行う。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 図1で説明したように、遊技用システム1は、管理装置50と玉貸ユニット20とを含む。図6(a)の残額管理DB、図7のS113、図8のS125、図11のS247,S248、図12のS262,S264,S265,S273、図22のS247,S248、および、図23のS784で説明したように、管理装置50によって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて玉貸しに使用される残額が管理装置50のハードディスク55の残額管理DBにて管理される。
図1で説明したように、玉貸ユニット20は、パチンコ機10に対応して設けられる。図8のS121〜S130で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている管理残額を用いて玉貸処理が行われる。
図10のS201,S202、および、図11のS221,S241で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21および外部通信部21bによって、受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応する管理残額が管理装置50から取得される。図11のS222,S242で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、取得された管理残額が記憶残額として記憶される。
図8のS121〜S124,S129で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21および外部通信部21bによって、記憶された記憶残額が、玉貸処理に用いられる使用額+消費税額分減算された記憶残額に更新される。図13のS300で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、管理装置50と通信できるオンライン状態であるか、通信できないオフライン状態であるかが検出される。
図14のS532〜S534で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン状態が検出されたときに、記憶残額が0でないこと(S532でYESであること)を条件として、記憶残額を使用して玉貸処理が行われる。
このため、オフライン状態が発生しても、管理残額が玉貸ユニット20に記憶残額として記憶済であれば、記憶残額が玉貸処理に使用される。その結果、遊技者の利便性を向上させるとともに、遊技場の売上低下を防止することができる。
(1−2) 図14のS535、図15のS946、図16のS956、および、図17のS966で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン状態において記憶残額から玉貸処理に使用された額であるオフライン消費額を特定可能なオフライン消費情報が特定される。図15のS947、図16のS957、および、図17のS967で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、特定されたオンライン消費情報が記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録される。図15のS552、図16のS571、および、図17のS586で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン消費情報が記録された記録媒体が排出される。
図10のS202、および、図20のS606で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オンライン状態が検出されているときにオフライン消費情報が記録された記録媒体が受け付けられたことに基づいて、記録媒体の記録媒体IDとオフライン消費情報とが管理装置50に送信される。
図10のS202,S214〜S219、および、図11のS247で説明したように、管理装置50の制御部52および通信部51によって、受信した記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が、受信したオフライン消費情報から特定されるオフライン消費額分減算された管理残額に更新される。
このため、記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられることで、オフライン状態で玉貸処理に使用されたオフライン消費額を管理残額から減算し更新することができる。
(1−3) 図10のS215、および、図6(a)で説明したように、管理装置50は、オフライン状態において記憶残額を使用して玉貸処理が行われた回数であるオフライン消費回数に関する基準値であるオフライン時基準回数を設定値DBに記憶する。また、玉貸ユニット20は、管理装置50から送信された該玉貸ユニット20の装置IDに対応するオフライン時基準回数を記憶する。
図15のS946,S947、図16のS956,S957、および、図17のS966,S967で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、オフライン時基準回数からオフライン消費回数を減算したオフライン消費情報が記録媒体に記録される。
図10のS214〜S219、および、図11のS247で説明したように、管理装置50の制御部52によって、玉貸ユニット20から受信したオフライン消費情報をオフライン時基準回数から減算したオフライン消費回数に基づいて、オフライン消費額が特定され、管理残額が更新される。
このため、オフライン消費額を直接、記録媒体に記録するのではなくて,オフライン時基準回数を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン時基準回数を用いて算出したオフライン消費情報を0に書替えたとしても、オフライン消費額を0とすることができない。その結果、オフライン状態において記憶残額を使用しているにも関わらず、オフライン消費額が0となるようにオフライン消費情報書替えるような不正を行い難くすることができる。
(1−4) 図6(a)の設定値DBで示すように、オフライン時基準回数は、玉貸ユニット20ごとに異なる値とされる。図10のS215、および、図6(a)で説明したように、管理装置50は、玉貸ユニット20の装置IDに対応付けてオフライン時基準回数を設定値DBに記憶する。
図10のS214〜S219で説明したように、管理装置50の制御部52によって、受信した記録媒体IDの記録媒体を排出した玉貸ユニット20の装置IDに対応付けて記憶されたオフライン時基準回数に基づいてオフライン消費額が特定される。
このため、オフライン消費額を直接、記録媒体に記録するのではなくて,オフライン時基準回数を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン時基準回数を用いて算出したオフライン消費情報を0に書替えたとしても、オフライン消費額を0とすることができない。また、オフライン時基準回数は、玉貸ユニット20ごとに異なるので、容易に知ることができない。その結果、オフライン状態において記憶残額を使用しているにも関わらず、オフライン消費額が0となるようにオフライン消費情報を書替えるような不正をさらに行い難くすることができる。
(2−1) 図1で説明したように、遊技用システム1は、管理装置50と玉貸ユニット20と精算装置60とを含む。管理装置50および玉貸ユニット20については、(1−1)で記載したとおりである。図23のS780〜S787で説明したように、精算装置の制御部62によって、記録媒体の記録媒体IDに対応する管理残額の精算が行われる。
図15のS941〜S943、図16のS951〜S953、および、図17のS961〜S963で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、受付けられた記録媒体の記録媒体IDに対応する管理残額を特定可能な元データおよび演算方式フラグが記録媒体に記録される。図15のS552、図16のS571、および、図17のS586で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、元データおよび演算方式フラグが記録された記録媒体が排出される。
図24のS800で説明したように、精算装置60の制御部62によって、管理装置50と通信できるオンライン状態であるか通信できないオフライン状態であるかが検出される。図22のS221a、および、図23のS781で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オンライン状態が検出されているときは、受付けられた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50にて管理されている管理残額に基づいて、精算が行われる。図25のS912〜S914で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態が検出されているときは、受付けられた記録媒体に記録されている元データおよび演算方式フラグから管理残額が特定され、特定した管理残額の精算が行われる。
このため、オフライン状態においても、管理残額を精算することができるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
(2−2) 図24のS873で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態における精算を許容するためのオフライン移行操作が遊技場の店員から受付けられ、オフライン状態が検出されているときは、オフライン移行操作が受付けられたことを条件として、オフライン状態における精算が行われる。
このため、遊技場の店員が状況を確認した上でオフライン状態における精算を許容することができるので、故意にオフライン状態を発生させて不正な記録媒体による精算が行われるおそれを低減させることができる。
(2−3) 図6(a)の精算DBで説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態における精算に供された精算済の記録媒体の記録媒体IDが記憶される。図25のS902で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態が検出されているときに、受付けた記録媒体の記録媒体IDが、精算済の記録媒体の識別情報IDと一致するか否かが判定される。図25のS902で説明したように、精算装置60の制御部62によって、一致しないと判定されたことを条件としてオフライン状態における精算が行われる。
このため、受付けられた記録媒体がオフライン状態において精算済の記録媒体でない場合は、オフライン状態における精算を行うようにすることができる。その結果、不正のおそれのある記録媒体によるオフライン状態における精算を防止することができる。つまり、ビジタコイン5は精算後精算装置60によって回収されるにも関わらず、精算後に再度、精算装置60によって受付けられた場合には、不正の疑いがあり、会員カード4は精算後精算装置60から返却されるが、通常は遊技終了時に精算されるにも関わらず、精算後に再び残額がある場合には、不正の疑いがあるので、このような不正の疑いがあるビジタコイン5または会員カード4による精算を防止することができる。
(2−4) 図25のS904で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態における精算を許容する時間帯である精算可能時間の設定入力が受付けられる。図25のS904で説明したように、精算装置60の制御部62によって、現在の時刻が精算可能時間に含まれることを条件としてオフライン状態における精算が行われる。
このため、オフライン状態における精算が行われる時間帯を本来精算が行われるべき時間帯(たとえば、営業時間中)に限定することができる。その結果、不正の行われる可能性を低減させることができる。
(2−5) 図25のS915で説明したように、精算装置60の制御部62によって、オフライン状態における精算に供された記録媒体の記録媒体IDと精算された管理残額とが対応付けられて記憶される。図26のS934で説明したように、精算装置60の制御部62および通信部61によって、オフライン状態が検出されている状態からオンライン状態への復帰が検出されたことに基づいて、記憶されている記録媒体IDと精算管理残額とが管理装置50に送信される。
図26のS936で説明したように、管理装置50の制御部52によって、受信された記録媒体IDに対応して管理装置50にて管理されている管理残額と、精算装置60から受信された精算管理残額とが一致するか否かが判定される。図26のS937で説明したように、管理装置50の制御部52によって、一致しないと判定されたことを条件として、管理残額と精算管理残額とが一致しない旨が報知される。
このため、オフライン状態における精算において不正が行われた場合に、オンライン状態への復帰後迅速にその事実を把握して対処することができる。
(2−6) 図15のS941〜S943、図16のS951〜S953、および、図17のS961〜S963で説明したように、玉貸ユニット20の制御部21によって、演算方式を特定可能な演算方式フラグと当該演算方式による演算により管理残額を算出するための元データとが、管理残額を特定するための情報として記録媒体に記録される。図25のS912,S913で説明したように、精算装置60の制御部62によって、受付けられた記録媒体に記録されている演算方式フラグから演算方式が特定され、特定された該演算方式により、受付けられた記録媒体に記録されている元データが演算されて、管理残額が特定される。
このため、管理残額がそのまま記録媒体に記録される場合と比較して、記録媒体を改ざんするような不正を行い難くすることができる。
[2.変形例]
最後に、本発明の変形例について説明する。
(1−1) 上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、オフライン状態における玉貸の回数であるオフライン消費回数と、管理装置50から玉貸ユニット20ごとに送信されたオフライン時基準回数とに基づいて、オフライン消費情報が算出されて記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されて、その記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられて、その記録媒体に記録された記録媒体IDとオフライン消費情報とが管理装置50に送信され、管理装置50において、受信された記録媒体IDと対応付けて記憶された装置IDが特定され、その装置IDと対応付けて記憶されたオフライン時基準回数と玉貸設定金額とが特定され、特定されたオフライン時基準回数と玉貸設定金額と受信されたオフライン消費情報とに基づいてオフライン消費額が特定され、前記記録媒体IDに対応する管理残額からオフライン消費額が減算補正されるるようにした。
以下において、オフライン状態の玉貸ユニット20で記憶残額を使用した貸与処理が行われたときに、当該オフライン状態における玉貸金額であるオフライン消費額を管理残額から減算して、管理残額を補正するための手法を図27〜30を用いて説明する。なお、以下の説明においては、玉貸処理や記録媒体挿入時処理における記録媒体の通番や管理装置の通番を更新する処理や通番判定に関する処理等は省略し、オフライン消費額を管理残額から減算補正するための構成のみを詳細に説明する。また、実施形態の記録媒体挿入時処理においては、挿入通知ではなく、残額受信通知や端数額消去通知を管理装置50が受信したことに基づいて、オフライン消費額の管理残額からの減算が行われるが、以下においては、説明を簡単にするために、管理装置50が挿入通知を受信したことに基づいて、オフライン消費額の管理残額からの減算を行う場合を例に採り説明する。なお、図28から30に示す変形例において、通番更新処理や通番判定処理等の実施形態で行っていた処理を併せて行ってもよいし、挿入通知ではなく残額受信通知や端数額消去通知の受信に基づいて、オフライン消費額の管理残額からの減算を行うようにしてもよいことはもちろんである。まず、図27を用いて実施形態で採用した手法を説明する。
図27は、玉貸ユニット20において管理装置50とのオフライン状態が発生したときに玉貸に使用されたオフライン使用額を管理装置50で特定するための第1の方法を示す図である。まず、管理装置50には、図6(a)に示した設定値DBに、各玉貸ユニット20の装置IDと対応付けて玉貸設定金額とオフライン時基準回数とが記憶される。このオフライン時基準回数は、決まった時間(たとえば、遊技場の営業開始前)に、各玉貸ユニット20に送信される。ここでは、装置ID「U0001」の玉貸ユニット20であるので、オフライン時基準回数「30」回が送信される。送信されたオフライン時基準回数は、玉貸ユニット20に記憶される。
そして、図10で説明したように、玉貸ユニット20で、記録媒体IDが「V0004」のビジタコイン5が受け付けられる(S201)。そして、ビジタコイン5の記録媒体ID「V0004」やビジタコイン5が受付けられた玉貸ユニット20の装置ID「U0001」などを含む挿入通知が管理装置50に送信される(S202)。管理装置50において、受信された挿入通知に含まれる装置ID「U0001」が図6(a)で示した残額管理DBに記憶され(S220)、受信された挿入通知に含まれる記録媒体ID「V0004」に対応付けて記憶されている管理残額「10000」円を含む残額通知が、挿入通知を送信してきた玉貸ユニット20に送信される(S221)。玉貸ユニット20において、残額通知に含まれる管理残額「10000」円が記憶残額として記録媒体ID「V0004」と対応付けて記憶される(S222)。
また、図8で説明したように、玉貸ユニット20において、玉貸操作が受付けられ(S121)、玉貸処理が行われる(S122)ことによって、記憶残額が減算され(S129)、管理装置50において、管理残額が減算される(S125)。たとえば、4回玉貸が行われることによって、玉貸設定金額が525円であるので、10000円から525×4=2100円減算され、管理残額および記憶残額が7900円となる。
この時点で、玉貸ユニット20と管理装置50とのオフライン状態が発生することとする。図14で説明したように、玉貸ユニット20において、オフライン状態が発生してから、玉貸操作が2回受け付けられ(S531)、記憶残額は、7900円から525×2=1050円減算され、6850円となる(S534)。また、記録媒体ID「V0004」と対応付けて、オフライン状態が発生してからの玉貸が行われた回数であるオフライン消費回数が「2」回と記憶される(S535)。なお、オフライン状態であるので、管理装置50で記憶されている管理残額は減算されず、7900円のままとなる。
そして、図15で説明したように、玉貸ユニット20において、オフライン状態のままで返却操作が受け付けられ(S541)、図16で説明したように、記憶されているオフライン時基準回数「30」回とオフライン消費回数「2」回とからオフライン消費情報「28」回が算出され(S956)、オフライン消費情報「28」回が記録媒体ID「V0004」とともにビジタコイン5に記録されて(S957)排出される(S571)。
次いで、図10で説明したように、管理装置50とオンライン状態の玉貸ユニット20において、ビジタコイン5が受け付けられ(S201)、ビジタコイン5に記録されていた記録媒体ID「V0004」とオフライン消費情報「28」回とを含む挿入通知が管理装置50に送信される(S202)。管理装置50において、受信された挿入通知に含まれる記録媒体ID「V0004」に対応付けて図6(a)の残額管理DBに記憶されている装置ID「U0001」が特定され(S214)、特定された装置ID「U0001」に対応付けて図6(a)の設定値DBに記憶されているオフライン時基準回数「30」回と玉貸設定金額「525」円とが特定され(S215,S216)、特定されたオフライン時基準回数「30」回と受信したオフライン消費情報「28」回とからオフライン消費回数「2」回が算出され(S217)、特定された玉貸設定金額「525」円と算出されたオフライン消費回数「2」回とからオフライン消費額「1050」円が算出され(S218)記憶される(S219)。
最後に、図11で説明したように、記憶されたオフライン消費額「1050」円が管理残額「7900」円から減算されて管理残額が「6850」円とされ、記憶されたオフライン消費額「1050」円が消去される(S247)。
(1−2) しかし、これに限定されず、玉貸ユニット20において、オフライン状態において玉貸に用いられたオフライン消費額と、管理装置50から玉貸ユニット20ごとに送信されたオフライン時基準金額とに基づいて、オフライン消費情報が算出されて記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されて、その記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられて、その記録媒体に記録された記録媒体IDとオフライン消費情報とが管理装置50に送信され、管理装置50において、受信した記録媒体IDと対応付けて記憶された装置IDが特定され、その装置IDと対応付けて記憶されたオフライン時基準金額が特定され、特定されたオフライン時基準金額と受信されたオフライン消費情報とに基づいてオフライン消費額が特定されるようにしてもよい。
この場合について、図を用いて説明する。図28は、玉貸ユニット20において管理装置50とのオフライン状態が発生したときに玉貸に使用されたオフライン使用額を管理装置50で特定するための第2の方法を示す図である。図27と比較して異なる点は、オフライン時基準回数に替えて、オフライン時基準金額を用い、オフライン消費回数に替えて、オフライン消費額を用いることである。
具体的には、管理装置50には、前述した玉貸設定金額とオフライン時基準回数とに替えて、オフライン時基準金額が各玉貸ユニット20の装置IDと対応付けて記憶される。また、玉貸ユニット20には、前述したオフライン時基準回数に替えて、各ユニットに対応するオフライン時基準金額(装置IDが「U0001」の玉貸ユニット20の場合は15000円)が管理装置50から送信され記憶される。そして、第2の方法においては、オフライン状態で記憶残額を使用して貸与処理が行われたときに、前述した図14のS535に替えて、すなわちオフライン消費回数に替えて、オフライン消費額が累積記憶される。つまり、図27に示した場合と同様に、V0004の記録媒体の管理残額および記憶残額が7900円の状態で、オフライン状態が発生し、その後2回玉貸処理が行われると、玉貸ユニット20で記憶されるオフライン消費金額が(525×2=)1050円に累積される。
そして、玉貸ユニット20において、図15のS541で示すように、オフライン状態のままで返却操作が受け付けられ、前述した図16のS956に替えて、記憶されているオフライン時基準金額「15000」円とオフライン消費額「1050」円とからオフライン消費情報「13950」円が算出され、S957に替えて、オフライン消費情報「13950」円が記録媒体ID「V0004」とともにビジタコイン5に記録されて、図16のS571で示すように、ビジタコイン5が排出される。
次いで、図10のS201で示したように、管理装置50とオンライン状態の玉貸ユニット20において、ビジタコイン5が受け付けられ、前述した図10のS202に替えて、ビジタコイン5に記録されていた記録媒体ID「V0004」とオフライン消費情報「13950」円とを含む挿入通知が管理装置50に送信される。管理装置50において、図10のS214で示したように、受信された挿入通知に含まれる記録媒体ID「V0004」に対応付けて残額管理DBに記憶されている装置ID「U0001」が特定される。また、S215,S216に替えて、特定された装置ID「U0001」に対応付けて記憶されているオフライン時基準金額「15000」円が特定される。また、S217,S218に替えて、特定されたオフライン時基準金額「15000」円と受信したオフライン消費情報「13950」円とからオフライン消費額「1050」円が算出される。そして、図10のS219で示すように、算出されたオフライン消費額「1050」円が記憶される。
最後に、管理装置50において、図11のS247で示したように、記憶されたオフライン消費額「1050」円が管理残額「7900」円から減算されて管理残額が「6850」円とされ、記憶されたオフライン消費額「1050」円が消去される。
(1−3) また、管理装置50において、玉貸ユニット20とのオフライン状態が発生した時刻がその玉貸ユニット20の装置IDと対応付けて記憶され、玉貸ユニット20において、オフライン状態において玉貸に用いられたオフライン消費額と、時間帯ごとに異なる(各時刻に応じて異なる)オフライン時基準金額とに基づいて、オフライン消費情報が算出されて記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されて、その記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられて、その記録媒体に記録された記録媒体IDとオフライン消費情報とが管理装置50に送信され、管理装置50において、受信した記録媒体IDと対応付けて記憶された装置IDが特定され、その装置IDと対応付けて記憶されたオフライン発生時刻からオフライン時基準金額が特定され、特定されたオフライン時基準金額と受信されたオフライン消費情報とに基づいてオフライン消費額が特定されるようにしてもよい。
この場合について、図を用いて説明する。図29は、玉貸ユニット20において管理装置50とのオフライン状態が発生したときに玉貸に使用されたオフライン使用額を管理装置50で特定するための第3の方法を示す図である。図27と比較して異なる点は、装置IDに対応するオフライン時基準回数に替えて、オフラインが発生する時間帯に対応するオフライン時基準金額を用い、オフライン消費回数に替えて、オフライン消費額を用いることである。
具体的には、管理装置50には、前述したように玉貸設定金額とオフライン時基準回数を玉貸ユニット20の装置IDと対応付けて記憶することに替えて、オフライン基準金額をオフライン状態が発生する時間帯と対応付けて記憶する。また、玉貸ユニット20には、前述したオフライン時基準回数に替えて、管理装置50から送信された時間帯ごとのオフライン時基準金額が記憶される。そして、第3の方法においては、オフライン状態で記憶残額を使用して貸与処理が行われたときに、前述した図14のS535に替えて、すなわちオフライン消費回数に替えて、オフライン消費額が累積記憶される。つまり、図27に示した場合と同様に、V0004の記録媒体の管理残額および記憶残額が7900円の状態で、オフライン状態が発生し、その後2回玉貸処理が行われると、玉貸ユニット20で記憶されるオフライン消費金額が(525×2=)1050円に累積される。
そして、玉貸ユニット20において、図15のS541で示すように、オフライン状態のままで返却操作が受け付けられ、前述した図16のS956に替えて、オフライン状態が発生した時間「11:22」が含まれる時間帯「11〜12」に対応するオフライン時基準金額「16500」円とオフライン消費額「1050」円とからオフライン消費情報「15450」円が算出され、S957に替えて、オフライン消費情報「15450」円が記録媒体ID「V0004」とともにビジタコイン5に記録されて、図16のS571で示すように、ビジタコイン5が排出される。また、管理装置50において、オフライン状態が発生した時間「11:22」がオフライン状態となった玉貸ユニット20の装置IDと対応付けて記憶される。
次いで、図10のS201で示したように、管理装置50とオンライン状態の玉貸ユニット20において、ビジタコイン5が受け付けられ、前述した図10のS202に替えて、ビジタコイン5に記録されていた記録媒体ID「V0004」とオフライン消費情報「15450」円とを含む挿入通知が管理装置50に送信される。管理装置50において、図10のS214で示したように、受信された挿入通知に含まれる記録媒体ID「V0004」に対応付けて残額管理DBに記憶されている装置ID「U0001」が特定される。また、S215、S216に替えて、特定された装置ID「U0001」に対応付けて記憶されているオフライン状態が発生した時間「11:22」が特定され、オフライン状態が発生した時間を含む時間帯に対応付けて記憶されているオフライン時基準金額「16500」円が特定される。また、S217,S218に替えて、特定されたオフライン時基準金額「16500」円と受信したオフライン消費情報「15450」円とからオフライン消費額「1050」円が算出される。そして、図10のS219で示すように、算出されたオフライン消費額「1050」円が記憶される。
最後に、管理装置50において、図11のS247で示したように、記憶されたオフライン消費額「1050」円が管理残額「7900」円から減算されて管理残額が「6850」円とされ、記憶されたオフライン消費額「1050」円が消去される。
つまり、前述した「実施の形態により得られる主な効果」の(1−3)において、管理装置50および玉貸ユニット20は、各時刻に応じて異なるオフライン時基準金額を記憶し、管理している管理残額に対応する記録媒体IDに対応付けて、該記録媒体IDの記録媒体が受付けられている玉貸ユニット20の装置IDを記憶する。玉貸ユニット20は、オフライン状態であると検出された時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいたオフライン消費情報を記録媒体に記録する。
管理装置50は、玉貸ユニット20とのオフライン状態を検出し、オフライン状態であることが検出された時刻とオフライン状態の玉貸ユニット20の装置IDとを対応させて記憶し、玉貸ユニット20から受信した記録媒体IDに対応して記憶されている装置IDと対応して記憶された時刻を特定し、特定した時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいてオフライン消費額を特定する。
これにより、オフライン消費額を直接、記録媒体に記録するのではなくて,オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報を0に書替えたとしても、オフライン消費額を0とすることができない。また、オフライン時基準金額は、オフライン状態が検出された時刻に応じて異なるので、容易に知ることができない。その結果、オフライン状態において記憶残額を使用しているにも関わらず、オフライン消費額が0となるようにオフライン消費情報を書替えるような不正をさらに行い難くすることができる。なお、オフライン消費額およびオフライン基準金額に替えてオフライン消費回数およびオフライン基準回数を用いるようにしてもよい。
(1−4) また、管理装置50において、玉貸ユニット20とのオフライン状態が発生した時刻がその玉貸ユニット20の装置IDと対応付けて記憶され、玉貸ユニット20において、オフライン状態において玉貸に用いられたオフライン消費額と、管理装置50から時間帯ごとに送信されたオフライン時基準金額とに基づいて、オフライン消費情報が算出されてオフライン状態が発生した時刻とともに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されて、その記録媒体がオンライン状態の玉貸ユニット20で受け付けられて、その記録媒体に記録された記録媒体IDとオフライン消費情報とオフライン発生時刻とが管理装置50に送信され、管理装置50において、受信したオフライン発生時刻からオフライン時基準金額が特定され、特定されたオフライン時基準金額と受信されたオフライン消費情報とに基づいてオフライン消費額が特定されるようにしてもよい。
この場合について、図を用いて説明する。図30は、玉貸ユニット20において管理装置50とのオフライン状態が発生したときに玉貸に使用されたオフライン使用額を管理装置50で特定するための第4の方法を示す図である。図27と比較して異なる点は、装置IDに対応するオフライン時基準回数に替えて、オフラインが発生する時間帯に対応するオフライン時基準金額を用い、オフライン消費回数に替えて、オフライン消費額を用いることである。
具体的には、管理装置50には、前述したように玉貸設定金額とオフライン時基準回数を玉貸ユニット20の装置IDと対応付けて記憶することに替えて、オフライン基準金額をオフライン状態が発生する時間帯と対応付けて記憶する。また、玉貸ユニット20には、前述したオフライン時基準回数に替えて、時間帯ごとのオフライン時基準金額が管理装置50から送信され記憶される。そして、第4の方法においては、オフライン状態で記憶残額を使用して貸与処理が行われたときに、前述した図14のS535に替えて、すなわちオフライン消費回数に替えて、オフライン消費額が累積記憶される。つまり、図27に示した場合と同様に、V0004の記録媒体の管理残額および記憶残額が7900円の状態で、オフライン状態が発生し、その後2回玉貸処理が行われると、玉貸ユニット20で記憶されるオフライン消費金額が(525×2=)1050円に累積される。
そして、玉貸ユニット20において、図15のS541で示すように、オフライン状態のままで返却操作が受け付けられ、前述した図16のS956に替えて、オフライン状態が発生した時間「11:22」が含まれる時間帯「11〜12」に対応するオフライン時基準金額「16500」円とオフライン消費額「1050」円とからオフライン消費情報「15450」円が算出され、S957に替えて、オフライン消費情報「15450」円およびオフライン状態が発生した時間を示す情報「1122」が記録媒体ID「V0004」とともにビジタコイン5に記録されて、図16のS571で示すように、ビジタコイン5が排出される。
次いで、図10のS201で示したように、管理装置50とオンライン状態の玉貸ユニット20において、ビジタコイン5が受け付けられ、前述した図10のS202に替えて、ビジタコイン5に記録されていた記録媒体ID「V0004」とオフライン消費情報「15450」円とオフライン状態が発生した時間を示す情報「1122」とを含む挿入通知が管理装置50に送信される。管理装置50において、S214、S215、S216に替えて、受信したオフライン状態が発生した時間を示す情報で示される時間「11:22」を含む時間帯に対応付けて記憶されているオフライン時基準金額「16500」円が特定される。また、S217,S218に替えて、特定されたオフライン時基準金額「16500」円と受信したオフライン消費情報「15450」円とからオフライン消費額「1050」円が算出される。そして、図10のS219で示すように、算出されたオフライン消費額「1050」円が記憶される。
最後に、管理装置50において、図11のS247で示したように、記憶されたオフライン消費額「1050」円が管理残額「7900」円から減算されて管理残額が「6850」円とされ、記憶されたオフライン消費額「1050」円が消去される。
なお、記録媒体に記録する時間を示す情報は、オフライン状態が発生した時間やその時間を示す情報に限定されず、オフライン状態が発生した時間帯であってもよいし、その時間帯を示す番号であってもよい。また、オフライン状態が発生した時刻に限定されず、オフライン状態が発生した時刻から記録媒体が排出されるまでの任意の時刻であってもよい。たとえば、記録媒体の排出時刻を記録媒体に記録するようにしてもよい。
つまり、前述した「実施の形態により得られる主な効果」の(1−3)において、次のようにしてもよい。管理装置50および玉貸ユニット20は、各時刻に応じて異なるオフライン時基準金額を記憶する。玉貸ユニット20は、時刻を特定可能な時刻特定情報と、当該時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいたオフライン消費情報とを記録媒体に記録する。
玉貸ユニット20は、受付けた記録媒体に記録された時刻特定情報を管理装置50にさらに送信する。管理装置50は、受信した時刻特定情報から特定される時刻に応じたオフライン時基準金額に基づいてオフライン消費額を特定する。
これにより、オフライン消費額を直接、記録媒体に記録するのではなくて,オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報が記録媒体に記録されるので、オフライン時基準金額を用いて算出したオフライン消費情報を0に書替えたとしても、オフライン消費額を0とすることができない。また、オフライン時基準金額は、時刻に応じて異なるので、容易に知ることができない。その結果、オフライン状態において記憶残額を使用しているにも関わらず、オフライン消費額が0になるようにオフライン消費情報を書替えるような不正をさらに行い難くすることができる。なお、オフライン消費額およびオフライン基準金額に替えてオフライン消費回数オフライン基準回数を用いるようにしてもよい。
(2) 上記の実施形態では、S129で説明したように、玉貸しの使用額+消費税額を記憶残額から減算するようにした。しかし、これに限定されず、S128で、管理装置50から減算完了通知とともに管理残額を受信するようにして、玉貸し後の記憶残額を、管理装置50から取得した管理残額と同じ額に更新するようにしてもよい。
(3) 上記の実施の形態では、S701、S221aおよびS241a、S781で説明したように、精算装置60は、カード又はコインを受付けたときに、管理装置50から管理残額を取得して、管理残額を精算するようにした。しかし、これに限定されず、カード又はコインに記憶残額を記録するようにして、精算装置60は、カード又はコインを受付けたときに、カード又はコインに記録された残額を読出して、その残額を管理装置50に送信して、管理装置50によって照合されて一致すれば、読出した残額を精算するようにしてもよい。
(4) 実施例の会員カード4およびビジタコイン5には、記録媒体IDが記録され、残額は記録されていなかったが、記録媒体IDに加えて残額も記録するようにしてもよい。
(5) 実施例においては、玉貸額に対して消費税を徴収するようにされていたが、消費税を徴収しないようにしてもよい。
(6) 実施例の玉貸ユニット20は、オフライン状態において貨幣を受付けたときに、遊技者の操作によることなく貸与対象額を特定し、貸与対象額分の玉貸処理を行うこととされていたが、オフライン状態で受付けた貨幣額を一旦記憶し、遊技者からの玉貸操作に基づいて玉貸設定金額分の玉貸しを行うようにしてもよい。この場合には、受付貨幣額のうち玉貸しに使用されていない残額を入金残額(実施例における端数額に相当)として記録媒体に記録するようにすればよい。
(7) 実施例においては、取引装置として、遊技場に設置され、受付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置で管理されている残額(管理残額)を使用して遊技媒体(玉)を貸与する処理を行う玉貸ユニット20を説明したが、これに限定されず、管理残額を使用して取引処理を行う装置であればよい。例えば、遊技場に限らず、各店舗に設置され、受付けた記録媒体の管理残額を使用して物品を払出す処理を行う自動販売機や、商品の購入代金を入力し、当該入力された購入代金を管理残額から減算することで決済する処理を行うPOS端末であってもよい。
(8) 実施例においては、オフライン消費情報として、オフライン時基準回数からオフライン消費回数を減算した値を用いたが、オフライン消費回数自体をオフライン消費情報としてもよく、この場合には、管理装置50は、受信した挿入通知に含まれるオフライン消費情報に玉貸し設定金額を乗算することでオフライン消費額を特定し、該オフライン消費額を管理残額から減算補正する。
また、玉貸ユニット20において、オフライン状態で記憶残額を使用した玉貸処理が行われる毎に、当該玉貸処理に使用されたオフライン消費額を集計し、当該集計したオフライン消費額自体をオフライン消費情報としてもよく、この場合には、管理装置50は、受信した挿入通知に含まれるオフライン消費情報をオフライン消費額と特定し、該オフライン消費額を管理残額から減算補正する。
(9) 実施例においては、管理残額を特定可能な管理残額特定情報として、演算方式と、元データとして、元データ(基準データ)、乗算データ、除算データおよび加算データとを記録しているが、演算方式は1種類に固定し、演算方式を記録しなくてもよいし、基準データ、乗算データ、除算データおよび加算データ全てではなく、いずれか1つまたは複数であってもよい。また、実施例においては、乗算データ、除算データおよび加算データは玉貸ユニット20に予め設定されており、これら各データと管理残額(記憶残額)とに基づいて基準データを算出するようにしていたが、基準データとして、例えば記録媒体IDの特定の桁の数値(例えば下2桁)を使用し、該基準データと管理残額とに基づいて、乗算データ、除算データおよび加算データを元データとして算出し記録するようにしてもよい。
また、管理残額特定情報としては、管理残額自体、すなわち記憶残額自体を記録するようにしてもよい。また、記録媒体に総入金額を記録する領域と総消費金額を記録する領域とを設け、当該記録媒体について入金処理が行なわれる毎に、当該入金額を総入金領域に加算し、玉貸処理が行われる毎に玉貸使用金額を総消費金額の領域に加算する。つまり、管理残額特定情報として、当該記録媒体についての総入金額と総消費額とを記録し、総入金額から総消費額を減算することで管理残額が特定できるようにしてもよい。
(10) 実施例においては、オフライン消費情報や管理残額特定情報を、記録媒体を排出するタイミングで算出して記録しているが、これに限らず、玉貸処理や入金処理の都度、オフライン消費額や管理残額特定情報を算出して、記録媒体に記録するようにしてもよい。
(11) 実施例においては、記録媒体の挿入処理時に、管理装置50において記録媒体IDに対応付けて装置IDを記憶しておくことで、オフライン消費情報を記録して当該記録媒体を排出した玉貸ユニット20の装置IDを特定するようにしたが、これに限らず、オフライン消費情報を記録して返却するときに、当該返却を行う玉貸ユニット20の装置IDを記録媒体に記録しておき、該記録媒体に記録された装置IDを挿入通知に含めて管理装置50に送信することで、管理装置50が当該記録媒体を排出した玉貸ユニットの装置IDを特定するようにしてもよい。また、この場合には、図29に示した手法においても、当該装置IDから直接オフライン発生時刻を特定すればよい。
(12) 実施例においては、精算装置60がオフライン状態からオンライン状態に復帰したときに、図6(b)に示す精算DBの内容をオフライン中精算通知として管理装置50に送信するようにしたが、精算装置60がオンライン復帰することなく閉店し、電源OFF後に修理を行い、次営業日の営業開始時に電源ONしたときにオンライン状態となったときには、その時点で精算DBの内容を管理装置50に送信するようにすればよい。
(13) 上記の実施形態では、精算装置60において貨幣で精算を行うようにした。しかし、これに限定されず、電子マネーを記憶して用いることが可能な携帯電話やカードに対して電子マネーを加算することで精算を行うようにしてもよい。
(14) 上記の実施形態では、通番不一致時処理が、記憶している受付貨幣額の加算や消去,記憶しているオフライン端数額の加算や消去,及び使用額+消費税額の減算等、管理残額を対象とした処理である例について説明したが、これに限らず、該通番不一致時処理は、管理装置50において、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60を特定可能に表示(報知)する処理であっても良い。これによれば、例えば遊技場の店員が、該報知された玉貸ユニット20や精算装置60からカードあるいはコインを一旦回収し、当該カード等の残額を特定して遊技者に保証を行うといった対処が可能となる。また通番不一致時処理は、管理装置50から、挿入通知の送信元である玉貸ユニット20や精算要求の送信元である精算装置60に対して報知指示を送信する処理であっても良い。これによれば、玉貸ユニット20や精算装置60において報知が行われるので、上記と同様の対処が可能となる。このように、通番不一致時処理とは、管理残額を対象とした処理には限られない。
(15) 上記の実施形態では、基準貸与額(玉貸設定金額)が、管理装置50から各玉貸ユニット20に配信されることで設定され、該設定額が設定値DBで管理される例について説明したが、これに限らず、基準貸与額が各玉貸ユニット20で設定されるようにしても良く、例えば、各玉貸ユニット20が備える玉貸設定金額設定ボタンの操作によって当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額が設定されることで、該設定額が管理装置50に対して送信され、設定値DBで当該玉貸ユニット20の装置IDに対応付けて管理されるようにしても良い。
(16) 上記の実施形態では、図7に示すように、管理装置50において、入金要求の受信に応じて、まずステータスの記憶(S104)が行われ、次に受付貨幣額の記憶(S105)が行われ、最後に予定残額通知の送信(S106)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また玉貸ユニット20において、予定残額通知の受信に応じて、まず特定処理である受付貨幣の取込(S108)が行われ、次に第1の通番更新処理(S109)が行われ、最後に連携処理要求である貨幣取込通知の送信(S110)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。さらに管理装置50において、連携処理要求である貨幣取込通知の受信に応じて、まず受付貨幣額の加算(S113)が行われ、次に該受付貨幣額の消去(S114)が行われ、次に第2の通番更新処理(S115)が行われ、最後にステータスの更新(S106)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
(17) 上記の実施形態では、図8に示すように、玉貸ユニット20において、玉貸操作を受け付けると、まず使用額+消費税額分の玉貸処理が開始され(S122)、次に第1の通番更新処理(S123)が行われ、最後に減算要求の送信(S124)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、減算要求の受信に応じて、まず使用額+消費税額の減算(S125)が行われ、次に第2の通番更新処理(S126)が行われ、次にステータスの記憶(S127)が行われ、最後に減算完了通知の送信(S128)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
(18) 上記の実施形態では、図11に示すように、玉貸ユニット20において、予定残額通知の受信に応じて、まず端数額の消去(S244)が行われ、次に第1の通番更新処理(S245)が行われ、最後に端数額消去通知の送信(S246)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。また管理装置50において、端数額消去通知の受信に応じて、まず端数額の加算・消去(S248)が行われ、次に第2の通番更新処理(S227)が行われ、最後にステータスの更新(S228)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。
(19) 上記の実施形態では、図22に示すように、精算装置60において、精算許諾情報の受信に応じて、まず端数額の消去(S244)が行われ、次に第1の通番更新処理(S245)が行われ、最後に端数額消去通知の送信(S246a)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。また管理装置50において、端数額消去通知の受信に応じて、まず端数額の加算・消去(S248)が行われ、次に第2の通番更新処理(S227)が行われ、最後にステータスの更新(S228)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序も限定されない。
(20) 上記の実施形態では、図23に示すように、精算装置60において、精算操作を受け付けると、まず許諾額分の貨幣の払い出しが行われ(S781)、次に第3の通番更新処理(S782)が行われ、最後に精算完了通知の送信(S783)が行われる例について説明したが、これら3つの処理が行われる順序は限定されない。また管理装置50において、精算完了通知の受信に応じて、まず管理残額の消去(S784)が行われ、次に第4の通番更新処理(S785)が行われ、次にステータスの更新(S786)が行われ、最後に残額消去完了通知の送信(S787)が行われる例について説明したが、これら4つの処理が行われる順序は限定されない。
(21) 上記の実施形態では、図15、図16および図17に示すように、記録媒体が排出されるときにオフライン端数額が記録される例について説明したが、これに限らず、前記特定手段により端数額が特定される毎に、該端数額をオフライン端数額として記録媒体に記録し、記録媒体が排出されるときには、該オフライン端数額が記録されている記録媒体をそのまま排出するようにしても良い。即ち、記録媒体にオフライン端数額を記録するタイミングは、特に限定されない。
(22) 上記の実施形態では、図11及び図22に示すように、端数額消去要求である予定残額通知(S241),精算許諾情報(S241a)を受信したときに、端数額消去処理(S244)が行われる例について説明したが、これに限らず、例えば記録媒体を受け付けたときに端数額消去処理を行うと共に該消去した端数額を記憶しておき、端数額消去要求を受信した旨を記憶しておき、記録媒体が排出されるときに該端数額消去要求を受信した旨を記憶しているか否かを判定し、記憶していると判定された場合には、端数額が消去されている記録媒体をそのまま排出し、記憶していないと判定された場合には、前記記憶していた端数額を記録媒体に記録してから排出するようにしても良い。即ち、端数額消去要求の受信に基づいて、記録媒体が排出されるまでの間に、端数額消去処理が行われれば良い。
(23) 上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定し、管理装置50においても、管理している通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定する例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20のみが、通番が上限値に達しているか否かを判定するようにしても良い。例えば玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値に達していると判定したときに、当該記録媒体の通番を初期値に更新し、当該記録媒体の記録媒体ID及び通番を初期値に更新する旨を含む情報を管理装置50に対して送信し、該管理装置50において受信した記録媒体IDに対応付けられた通番を初期値に更新するようにしても良い。
(24) 上記の実施形態では、管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(例えば図9のS184)を受信したときにも、残額管理DBで記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに、記憶したままにしておく例について説明したが、これに限らず、返却通知を受信したときに、受信した記録媒体IDに対応付けられた装置IDを消去するようにしても良い。この場合には、玉貸ユニット20又は精算装置60から管理装置50に対して入金要求,挿入通知,又は精算要求が送信され、該情報を受信した管理装置50が装置IDを記憶した後、オフライン状態となって、記録媒体が返却されても、返却通知を管理装置50が受信することがないので、装置IDは消去されない。従って、オフライン状態となった場合に、当該記録媒体IDの記録媒体が前回オンライン状態で受け付けられていた玉貸ユニット20を特定することが可能である。
(25) 上記の実施形態では、所定額が1000円である例について説明したが、これに限らず、所定額は任意に変更することが可能である。また、上記の変形例では、貸与基準額が500円である例について説明したが、これに限らず、基準貸与額は任意に変更することが可能である。
(26) 上記の実施形態では、玉貸処理に応じて通番が1ずつ加算更新される例について説明したが、これに限らず、通番は2ずつ更新されても良く、その更新幅は任意である。即ち更新幅は遊技用装置と管理装置との間で予め定められた共通の更新幅であれば良く、例えばマイナスの値であっても良い。この場合には、玉貸ユニット20で通番が更新され、管理装置50で通番が更新されていないときに、[記録媒体に記録されている通番(即ち管理装置50が受信する通番)<管理装置50で管理されている通番]となる。さらに通番は、整数に限らず、アルファベットや50音などの、順序を特定可能なキャラクタ等であっても良い。なお「通番の一致」とは、必ずしも値が一致することに限られず、記録媒体の通番(記録通番)と管理装置50の通番(管理通番)とが所定の関係にあることと特定される場合も含まれる。例えば、記録通番と管理通番が2つずれるという関係であれば、(記録通番)=(管理通番+2)の場合には通番が一致することに該当する。
(27) 上記の実施形態では、有効期間、即ち精算可能期間と使用可能期間の両方が無期限である例について説明したが、これに限らず、精算可能期間又は使用可能期間のいずれか一方のみが無期限であっても良い。
(28) 上記の実施形態では、消費税率が5%である例について説明したが、これに限らず、該消費税率は設定変更可能である。また上記の実施形態では、消費税率がカード会社で設定される例について説明したが、遊技場において、管理装置50で設定されて各玉貸ユニット20に配信されて記憶されるようにしても良く、また各玉貸ユニット20で設定されて記憶されるようにしても良い。
(29) 上記の実施形態では、図1に示すように、玉貸ユニット20と管理装置50とが直接的に通信可能に接続されている例について説明したが、これに限らず、両者の間に台端末や中継コンピュータを介在させ、両者が間接的に通信可能に接続されるようにしても良い。また両者は有線で通信可能とされるものには限られず、無線で通信可能とされるものであっても良い。
(30) 上記の実施形態では、図2(a)に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、玉貸ユニット20と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16の一部又は全部を玉貸ユニット20に設けるようにしても良い。
(31) 上記の実施形態では、残度数表示器14において、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を税込単位額(105円)で除算した商の整数部分が残度数として表示される例について説明したが、これに限らず、該残額を単位使用額(100円)で除算した商の整数部分が残度数として表示されるようにしても良い。
(32) 上記の実施形態では、図2(b)に示すように、紙幣識別機22にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機23にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,及び500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2及び硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
(33) 上記の実施形態では、図2(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)により受け付けられて回収された貨幣(紙幣2,硬貨3)が玉貸ユニット20の外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられて回収された貨幣は、玉貸ユニット20の内部に貯留されるようにしても良い。
(34) 上記の実施形態では、図2(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)において、有体物である貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)を接触又は非接触で受け付けるようにしても良く、この場合には、貨幣の回収は決済処理の実行に相当し、貨幣の返却は決済処理の中止に相当する。
(35) 上記の実施形態では、図2(a)(b)に示すように、コイン排出口112が遊技用装置(玉貸ユニット20)の前面に突出して形成される例について説明したが、これに限らず、該コイン排出口は、遊技用装置の前面から陥没して形成されるようにしても良い。
(36) 上記の実施形態では、例えば図7のS103に示すように、玉貸ユニット20から送信される入金要求に受付貨幣額と記録媒体IDとが含まれる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20から送信される挿入通知に記録媒体IDと装置IDとを含めて送信し、該挿入通知を受信した管理装置50において、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて該挿入通知に含まれる装置IDを管理するようにした場合には、前記入金要求に受付貨幣額と装置IDとを含めて送信し、該入金要求を受信した管理装置50において、該入金要求に含まれる装置IDに対応付けて管理されている記録媒体IDを特定し、前記入金要求に含まれる受付貨幣額を該特定された記録媒体IDに対応付けて管理するようにしても良い。即ち入金要求は、受付貨幣額と記録媒体IDとを特定可能な情報であれば良く、この場合には装置IDが前記記録媒体IDを特定可能な情報である。また入金可能な貨幣の金種が1種類である場合には、入金要求には受付貨幣額を含めなくても良い。
(37) 上記の実施形態では、図7のS106に示すように、管理残額と受付貨幣額との合算額を特定可能な残額通知として、該合算額である予定残額を含む予定残額通知が管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20は、管理残額を記憶残額として把握していると共に、受付貨幣額を把握しているので、前記合算額を含まない残額確認通知を前記残額通知として管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において該残額確認通知を受信したことに基づいて、前記把握している管理残額と受付貨幣額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。また管理残額又は受付貨幣額のいずれか一方のみを含む残額確認通知を前記残額通知として管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において該残額確認通知を受信したことに基づいて、該残額確認通知に含まれる管理残額又は受付貨幣額と、前記把握している受付貨幣額又は管理残額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。
(38) 上記の実施形態では、図11のS241に示すように、管理残額と端数額(オフライン端数額)との合算額を特定可能な残額通知として、該合算額である予定残額を含む予定残額通知が管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20は、記録媒体に記録されているオフライン端数額を把握しているので、管理残額のみを含む残額通知を管理装置50から玉貸ユニット20に対して送信し、該玉貸ユニット20において残額通知を受信したことに基づいて、該受信した残額通知に含まれる管理残額と前記把握しているオフライン端数額との合算額を算出し、該算出した合算額を制御部21のRAMで記憶するようにしても良い。
(39) 上記の実施形態では、図22のS241aに示すように、管理残額と端数額(オフライン端数額)との合算額を特定可能な合算額精算許諾情報として、該合算額である予定残額を含む精算許諾情報が管理装置50から精算装置60に対して送信される例について説明したが、これに限らず、精算装置60は、記録媒体に記録されているオフライン端数額を把握しているので、管理残額のみを含む精算許諾情報を管理装置50から精算装置60に対して送信し、該精算装置60において精算許諾情報を受信したことに基づいて、該受信した精算許諾情報に含まれる管理残額と前記把握しているオフライン端数額との合算額を算出し、該算出した合算額に相当する貨幣の払い出しを可能とするようにしても良い。
(40) 上記の実施形態では、図11のS241に示すように、端数額消去要求と合算額特定情報とを兼ねる予定残額通知が送信される例について説明したが、これに限らず、該端数額消去要求と合算額特定情報とが別個に送信されるようにしても良い。
(41) 上記の実施形態では、図6(a)に示すように、管理装置50において、記録媒体IDと対応付けて単に残額が記憶・管理されている例について説明したが、これに限らず、例えば入金金額,使用金額,精算金額等も併せて記憶・管理するようにしても良い。
(42) 上記の実施形態では、図6(a)に示すように、記録媒体IDが、会員カード4のカードID(Mで始まる4桁の番号)とビジタコイン5のコインID(Vで始まる4桁の番号)とで区別されている例について説明したが、これに限らず、会員カード4とビジタコイン5とで区別のないIDであっても良い。
(43) 上記の実施形態では、例えば図7に示すように、S103の入金要求に記録媒体IDが含まれ、残額が入金時から該記録媒体IDと対応付けて管理される例について説明したが、これに限らず、S103の入金要求に装置IDを含むようにして、残額を入金時には該装置IDと対応付けて管理しておき、S184の返却通知に装置IDと記録媒体IDを含むようにして、該装置IDに対応する残額を返却時から該記録媒体IDと対応付けて管理するようにしても良い。この場合には、受付貨幣額から第1の貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する消費税額を減算した金額を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W102から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときに、装置IDと受付貨幣額とを含む前記入金要求を管理装置50に対して送信する処理と、前記使用額+消費税額分の玉貸処理が行われたときに、装置IDと使用額+消費税額とを含む前記減算要求を管理装置50に対して送信する処理と、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、装置IDと記録媒体IDとを含む前記返却通知を管理装置50に対して送信する処理とを行う。
(44) 上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられたときに、該管理装置50に対して入金要求が送信されて入金処理が行われる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられても、該管理装置50に対して入金要求を送信せずに、受付貨幣額を残額として制御部21のRAMで記憶して玉貸処理に使用させ、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)が排出されるときに、管理装置50に対して記録媒体IDと残額とが送信されて、管理装置50において該記録媒体IDに対応付けて該残額が管理されるようにしても良い。この場合には、前記残額特定手段は、受付貨幣額から第1の貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する消費税額を減算した金額(即ち制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額)を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W102から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、記録媒体IDと制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額とを含む通知を管理装置50に対して送信する処理を行う。
(45) 上記の実施形態では、会員カード4が非接触式のICカードであり、ビジタコイン5が非接触式のICコインである例について説明したが、これに限らず、各記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また会員カード4の形状はカード型には限られず、コイン型であっても良い。さらにビジタコイン5の形状もコイン型には限られず、カード型であっても良い。
(46) 上記の実施形態では、会員用の記録媒体として会員カード4が使用される例について説明したが、これに限らず、例えば記録媒体IDを記録したICチップが搭載された携帯電話端末が該会員用の記録媒体として使用されるようにしても良く、この場合には、玉貸ユニット20や精算装置60において、該携帯電話端末を近接させることにより受け付ける記録媒体受付手段が設けられる。なお上記の実施形態において、会員カード4を使用しないように構成しても良い。
(47) 上記の実施形態において、ICカードである会員カード4やICコインであるビジタコイン5は、必ずしもCPUを搭載している必要はないが、CPUを搭載しているものであっても良い。
(48) 上記の実施形態では、ビジタコイン5に対してのみ管理残額有り情報(オンライン残額有りフラグ)が記録される例について説明したが、これに限らず、第1の貸与処理の対象となった会員カード4の管理残額が零でないことを条件として、該会員カード4に管理残額有り情報を記録し、管理残額を記録することなく排出する第1の排出処理を記録媒体排出処理手段(制御部21)により行うようにしても良い。
(49) 上記の実施形態では、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパロット(登録商標),遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
(50) 上記の実施形態では、貸与処理が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記封入式や画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて残額を遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
(51) 上記の実施形態では、玉貸処理が行われた場合に、玉貸ユニット20とパチンコ機10との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、該パチンコ機10に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20に玉払出装置を設けて、パチンコ玉を払い出して貸与するようにしても良い。
(52) 上記の実施形態では、図8に示すように、減算要求に使用額と消費税額とを含めて管理装置50に対して送信する例について説明したが、これに限らず、該減算要求に使用額のみを含めて管理装置50に対して送信し、該使用額に対応する消費税額は該管理装置50において算出するようにしても良く、この場合には、管理装置50から玉貸ユニット20に対して消費税率を配信する必要がなくなる。また管理装置50が各玉貸ユニット20における単位使用額を管理している場合(例えば各玉貸ユニット20から送信されてきた単位使用額を各玉貸ユニット20毎に管理している場合や、すべての玉貸ユニット20における単位使用額が同一で該単位使用額を管理している場合や、管理装置50で単位使用額を設定して管理し、該設定した単位使用額を各玉貸ユニット20に配信する場合等)には、減算要求に玉貸操作が行われた旨のみを含めて管理装置50に対して送信すれば良い。
(53) 上記の実施形態では、例えば図8のS125に示す減算処理において、使用額+消費税額の合算額が管理残額から減算される例について説明したが、これに限らず、使用額と消費税額とを分けて管理残額から減算するようにしても良い。
(54) 上記の実施形態では、玉貸ユニット20において使用額+消費税額分の玉貸処理が行われた場合に、該使用額+消費税額(例えば525円)が記憶残額から一度に減算される例について説明したが、これに限らず、1度数分の玉貸処理が行われる毎に、税込単位額である105円が記憶残額から減算され、該減算が使用額+消費税額分(例えば5回)繰り返し行われるようにしても良く、この場合には、残額表示器25における記憶残額の表示も105円ずつ減算更新され、残度数表示器14における残度数の表示も1度数ずつ減算更新される。
(55) 上記の実施形態では、例えば図9のS191〜S192に示すように、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5が排出されてから直ちに、収納通路131で収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部140に保持される例について説明したが、これに限らず、収納コイン保持部140で保持しているビジタコイン5が排出された後、貨幣が受け付けられたときに、収納通路131で収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部140に保持されるようにしても良い。
(56) 上記の実施形態では、例えば図15、図16および図17に示すように、返却操作を受け付けたことに基づいて、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される例について説明したが、これに限らず、一発貸しが行われる毎に、返却操作の受付によらずに、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出されるようにしても良い。
(57) 上記の実施形態では、図21のSa701に示すように、オフライン端数額が税込単位額未満であるか否かの判定が行われる例について説明したが、これに限らず、オフライン端数額が予め定められた一律の金額(例えば500円)未満であるか否かの判定が行われるようにしても良い。また該判定は、精算装置60でなく管理装置50で行われるようにしても良く、この場合には、精算要求に含まれるオフライン端数額が予め定められた所定の金額未満であるか否かを判定する端数額判定手段が、管理装置50に備えられる。
(58) 上記の実施形態では、精算装置60において、精算が許諾された金額の全額が精算される例について説明したが、これに限らず、遊技者が希望する精算金額の入力を受け付けて、精算が許諾された金額の範囲内で該希望する精算金額が精算されるようにしても良い。
(59) 上記の実施形態では、図7のS114に示す加算済更新処理が、受付貨幣額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該加算済更新処理は、受付貨幣額を零にする処理でも良い。また受付貨幣額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該加算済更新処理は、当該受付貨幣額に対して加算済フラグを立てる処理でも良い。また図11のS248に示す加算済更新処理が、オフライン端数額を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、該加算済更新処理は、オフライン端数額を零にする処理でも良い。またオフライン端数額が消去又は零にされずに累積的に記憶される場合には、該加算済更新処理は、当該オフライン端数額に対して加算済フラグを立てる処理でも良い。
(60) 上記の実施形態では、例えば図8に示す減算完了通知には管理残額が含まれず、玉貸ユニット20において記憶残額の減算が行われる例について説明したが、これに限らず、減算完了通知に管理残額が含まれるようにして、該管理残額が記憶残額として記憶されるようにしても良い。この場合において、オフライン状態が発生したときには、玉貸ユニット20において記憶残額の減算を行う。
(61) 上記の実施形態では、図20,図33に示すように、オンライン状態への復帰を検知した管理装置50から玉貸ユニット20に対して開始要求が送信され、該開始要求に応じた開始応答が玉貸ユニット20から管理装置50に対して送信された後に、玉貸ユニット20から管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信される(即ち管理装置50からの要求に応じて玉貸ユニット20がオンライン復帰通知を送信する)例について説明したが、これに限らず、これら開始要求及び開始応答のやりとり無しに、オンライン状態への復帰を検知した玉貸ユニット20から管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信される(即ち管理装置50からの要求によらずに玉貸ユニット20が自発的にオンライン復帰通知を送信する)ようにしても良い。即ち通信可否検知手段(制御部21)によりオフライン状態を検知している状態からオンライン状態への復帰したことに基づいて、玉貸ユニット20から管理装置50に対してオンライン復帰通知が送信されれば良い。
(62) 上記の実施形態では、図20,図33に示すように、玉貸ユニット20が、開始要求を受信した後に、S603及びS604の処理を行う例について説明したが、これに限らず、開始応答を送信した後に、該S603及びS604の処理を行うようにしても良い。
(63) 上記の実施形態では、記録媒体を受け付けた場合とオンライン状態に復帰した場合とを統一的に取り扱うために、図20,図33に示すように、S603及びS604の処理を行う(即ち図20及び図33では記憶端数額をオフライン端数額として記録媒体に一旦記録する)例について説明したが、該S603及びS604の処理を行わないようにしても良く、この場合には、S606のオンライン復帰通知には記憶端数額がオフライン端数額として含まれ、図11のS244では記憶端数額が消去される。
(64) 上記の実施形態では、前記残額を使用した玉貸処理を特別処理として行う玉貸ユニット20に前記記録媒体処理機構が備えられる例について説明したが、該記録媒体処理機構が備えられる装置の種類は、これには限定されない。
例えば特別処理を行うための情報として特別処理用価値の大きさ(残額や残度数等)を特定可能な情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、商品やサービスの購入についての決済に伴って前記特定処理用価値の大きさを減算するための処理を特別処理として行う装置に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、上記の実施形態と同様に、前記減算が行われた後の残額や残度数が零でなければ、円盤状記録媒体が排出されて返却される。また前記減算が行われた後に残額や残度数が零になると、円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして貨幣が受け付けられると、該収納されている円盤状記録媒体に新たな残額や残度数が付与されて排出される。
また特別処理を行うための情報として有効期間を特定可能な情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、該有効期間を照会する処理(例えば鉄道の一日乗車券が有効であるか否かを照会する処理)を特別処理として行う装置(例えば自動改札機等)に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、前記照会が行われた結果として有効期間内と判定されると、円盤状記録媒体が排出されて返却される。また前記照会が行われた結果として有効期間切れと判定されると円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして貨幣が受け付けられると、該収納されている円盤状記録媒体に新たな有効期間が付与されて排出される。
また特別処理を行うための情報として所定のデータ(例えば診療データ,住民データ,銀行口座の預金額等)を引き出すための情報が記録された円盤状記録媒体が使用され、該データを引き出す処理を特別処理をして行う装置に、前記記録媒体処理機構が備えられるようにしても良い。この場合には、データを処理を行う際に暗証番号の入力を受け付け、該入力された暗証番号が前記データと対応付けて登録されている暗証番号と一致するか否かを判定し、一致すると判定されると、前記データの引き出しが行われて、円盤状記録媒体が排出されて返却される。一方、一致しないと判定されることが所定回数続くと、前記データの引き出しは行われずに、円盤状記録媒体が回収されて収納される。そして新たなデータが登録されると、該収納されている円盤状記録媒体に該データを引き出すための情報が記録されて排出される。
(65) 上記の実施形態では、図1及び図2に示すように、玉貸ユニット20の制御部21と通路ユニット100の制御部101とが別個に設けられている例について説明したが、これに限らず、制御部21の機能と制御部101の機能とを併せ持つ1つの制御部を設けるようにしても良い。これは精算装置60においても同様である。
(66) 上記の実施形態では、図2(a)(b)(c)に示すように、カード挿入口190がコイン排出口112の側方に設けられ、下部アンテナ104(第2読取部)が収納コイン保持部140(第2保持部)とカード保持部191との間に配設される例について説明したが、これに限らず、カード挿入口190がコイン投入口111の側方に設けられ、上部アンテナ103(第1読取部)が投入コイン保持部120(第1保持部)とカード保持部191との間に配設されるようにしても良い。即ち第1読取部又は第2読取部は、第1保持部又は第2保持部とカード保持部191との間に配設されることにより、円盤状記録媒体(ビジタコイン5)及びカード状記録媒体(会員カード4)の両方の記録情報を読み取るものであれば良く、これによれば、第1読取部又は第2読取部が、第1保持部又は第2保持部とカード保持部との間に配設され、円盤状記録媒体及びカード状記録媒体の両方の記録情報を読み取るので、カード保持部に対応する読取部を第1読取部又は第2読取部とは別個に設ける場合と比べて、省スペース化を図ることができると共に、製造コストが削減される。
(67) 上記の実施形態では、図4に示すように、投入コイン排出通路160の一部である連絡通路161に傾斜部162を設けて、該投入コイン排出通路160を収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向にずらす例について説明したが、これに限らず、収納排出通路130に傾斜部を設けて、該収納排出通路130を投入コイン排出通路160に対してビジタコイン5の厚み方向にずらすようにしても良く、また投入コイン排出通路160及び収納排出通路130の双方に傾斜部を設けて、該投入コイン排出通路160及び収納排出通路130の双方を中心から(例えば半分ずつ)ずらすようにしても良い。即ち投入コイン排出通路160の一部又は全部を、収納排出通路130に対してビジタコイン5の厚み方向に相対的にずらすことにより、第1誘導通路163と第2誘導通路133とが重畳してコイン排出口112に臨むように形成されていれば良い。
最後に、上記の実施形態に記載した発明に対応する「従来技術」,「発明が解決しようとする課題」,及び「発明の効果」を説明する。
まず、特開2003−190577号公報に開示されているシステムでは、カードにカードIDと残額とを記録し、オフライン状態を検知したときに、既に受け付けているカードについては、記録されている残額を使用して玉貸しを行い、そのカードが排出され、オンラインの遊技用装置で、その排出されたカードが受け付けられ、受け付けられたカードに記録された残額が管理装置で管理されている管理残額以下であるか否かを判定し、記録された残額が管理残額以下であれば、そのカードの使用を許可するとともに、管理装置の管理残額を更新する。
しかし、特開2003−190577号公報のシステムでは、オフライン状態における玉貸しを許容するために、管理装置に、残額を比較・照合する機能を設ける必要がある。そこで、上記の実施形態に記載した発明では、残額を比較・照合する必要はなく、元々備えている管理残額を減算する機能によって、S247で説明したように、管理残額からオフライン状態で使用されたオフライン消費額を減算するだけで、オフライン状態における玉貸しに対処することができる。
また上記特許文献3に示すシステムでは、カードユニット(本願の遊技用装置に相当)が会員カード(本願の記録媒体に相当)の挿入中に貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額が残額に対して一旦加算され、その後に遊技者の玉貸操作によって基準貸与額分の遊技媒体を貸与する。
しかしながら、上記特許文献3に示すようなシステムでは、遊技用装置が記録媒体の挿入中に所定額未満の貨幣(例えば500円硬貨や100円硬貨等の低額の貨幣)を受け付けた場合にも、受付貨幣額が一旦残額に対して加算され、その後に遊技者の玉貸操作によって基準貸与額分(例えば間接税を含む場合は525円分,含まない場合は500円分)の遊技媒体が貸与されることとなる。その結果、貨幣の受付から遊技媒体の貸与までに時間がかかり、円滑な遊技の妨げとなるので遊技者にとって利便性が悪く、遊技場にとっては稼働の低下を招くという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、予め定められた所定額(1000円)未満の金額の貨幣を受け付けたときに、管理残額が受付貨幣額に対応する消費税額以上であれば、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額+対応消費税額分のパチンコ玉を貸与するか,又は受付貨幣額と管理残額との合算額が基準貸与額以上であれば、遊技者の操作によることなく、基準貸与額分の遊技媒体を貸与するようにしている。これにより、遊技者の操作が不要となる分、貨幣の受付からパチンコ玉の貸与までの時間を短縮することができるので、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場にとっては遊技機の稼働低下を防止することができる。
また第1の従来技術として、特開2002−325953号公報(図9,図10,段落0135,0174)を示す。この第1の従来技術に示すように、カードユニット管理装置(本願の管理装置に相当)とオフライン状態(本願の通信不可能状態に相当)にあるカードユニット(本願の遊技用装置に相当)であっても、会員カード(本願の記録媒体に相当)の挿入を受け付けると共に貨幣の投入を受け付け、該貨幣の金額を会員カードの残高に加算更新し、該残高を使用して玉の貸出(本願の第2の貸与処理に相当)が行われるシステムも知られている。
また第2の従来技術として、特開2001−34815号公報(図1,段落0028,0039)を示す。この第2の従来技術に示すように、遊技機台間に設けられ、カード(本願の記録媒体に相当)を収納するカード収納部を備え、収納されているカードに入金額(本願の端数額に相当)を記録して発行すると共に、外部から受け付けたカードの残額が零になって引き続き使用しない場合には、該カードをカード収納部に収納するカード発行装置が知られている。
しかしながら、上記特許文献1に示すような完全ID管理のシステムにおいて、遊技機の稼働を確保するために、第1の従来技術に示すように通信不可能状態にある遊技用装置で貨幣を受け付けて貸与処理(一発貸し)を可能とし、該通信不可能状態に限って、受付貨幣額から該貸与処理に使用された使用額を減算した入金残額(オフライン端数額)を記録媒体に記録して排出するようにした場合、該入金残額が記録された記録媒体を通信不可能状態にある遊技用装置に挿入(受付)して貸与処理を行った結果として当該入金残額が零になったときに、第2の従来技術に示すように該記録媒体を一律に回収すると、管理装置で管理されている残額である管理残額が有る場合には遊技者が損をすることになってしまう一方、該記録媒体を一律に排出すると、管理残額が無く本来返却する必要のない記録媒体まで無駄な返却することになってしまうという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、貨幣を受け付けて貸与処理(一発貸し)が行われた結果として入金残額(オフライン端数額)が発生し、該入金残額を使用した貸与処理が行われた結果として当該入金残額が零になった場合において、オンライン残額有りフラグが該ビジタコイン5に記録されていることを条件として、当該ビジタコイン5が排出されるようにしている。これによれば、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる一方で、管理残額が無く本来返却する必要のないビジタコイン5の無駄な返却を防止できる。
また第3の従来技術として、特開2000−148683号公報(図5,段落0045,0046)を示す。この第3の従来技術に示すように、複数のコンピュータ間でのデータ転送を行うシステムであって、送信側コンピュータから処理要求を送信するにあたり情報格納域の通番に1を加算して、該通番を含む処理要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは処理要求に応じた処理を実行した後に該処理要求に含まれる通番を登録し、処理結果を送信側コンピュータに返信するものが知られている。ここで送信側コンピュータは、通信エラー等によって処理結果を受信しなかった場合に、通番を含む確認要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは、確認要求に含まれる通番が登録されている通番よりも大きければ処理完了前に異常が発生したものと判断する。
しかしながら、上記特許文献1に示すシステムでは、遊技用装置側での特定処理(例えば玉貸処理)に対応する管理装置側での連携処理(例えば残度数の減算)を要求する連携処理要求(例えば減算要求)を該管理装置が受信する前に、遊技用装置と管理装置とがオフライン状態となった場合、遊技用装置側では特定処理が行われたにも拘わらず、管理装置側では連携処理が行われないことで、処理の不一致が生ずる。ここで上記特許文献1のシステムに第3の従来技術の手法を適用した場合、遊技用装置と管理装置とがオンライン状態に復帰したときに、遊技用装置から管理装置に対して、情報格納域の通番を含む確認要求が送信され、該確認要求に含まれる通番が前記登録されている通番よりも小さいと判断されれば、管理装置側で連携処理が行われていない旨を特定して対処することができるが、遊技用装置と管理装置とがオンライン状態に復帰するまでの間は、管理装置は、前記オフライン状態が発生したときに、該遊技用装置で特定処理が行われたにも拘わらず、管理装置で連携処理が行われていないことを特定できなかったため、オンライン状態に復帰するまでの間は、該連携処理が行われていないことに対する対処ができないという問題点がある。
そこで、上記の実施形態に記載した発明では、遊技用装置での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるようにしている。これによれば、オフライン状態が発生した遊技用装置がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、該遊技用装置から排出された記録媒体が他のオンライン状態の遊技用装置において受け付けられることで、該記録媒体に記録されている通番と該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けて管理装置で管理されている通番から、オフライン状態の発生により遊技用装置で特定処理が行われたにも拘わらず該特定処理に対応する連携処理が管理装置で行われていないことを特定して、対処することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は本発明に係る遊技用システムの一例を表す機能ブロック図である。 図2(a)は玉貸ユニット及びパチンコ機の一例を表す正面図であり、図2(b)は同玉貸ユニットの断面左側面図であり、図2(c)はX−X線拡大断面平面図であり、図2(d)は通路ユニットの機能ブロック図である。 図3は玉貸ユニットに備えられる通路ユニットを模式的に表す断面左側面図である。 図4は玉貸ユニットに備えられる通路ユニットを模式的に表す斜視図である。 図5(a)は精算装置の一例を表す斜視図であり、図5(b)は精算装置に設けられたディスプレイの表示内容の一例を表す図である。 図6は第1実施形態に係る遊技用システムにおける各装置で記憶されているDBの一例を表す図であり、(a)は管理装置の残額管理DB及び設定値DB,(b)は精算装置の精算DB,(c)は会員カードまたはICコインの記録領域である。 図7は第1実施形態で管理装置とオンライン状態である玉貸ユニットにおいて貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。 図8は第1実施形態で管理装置とオンライン状態である玉貸ユニットにおいて玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。 図9は第1実施形態で管理装置とオンライン状態である玉貸ユニットにおいて返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。 図10は第1実施形態で管理装置とオンライン状態である玉貸ユニットにおいて記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。 図11は図10に続く図である。 図12は図10に続く図であり、通番不一致時処理の一例を表す図である。 図13は第1実施形態で玉貸ユニットにおいてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。 図14は第1実施形態で管理装置とオフライン状態である玉貸ユニットにおいて記録媒体を受け付けた場合,貨幣を受け付けた場合,及び玉貸操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。 図15は第1実施形態で管理装置とオフライン状態である玉貸ユニットにおいて返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す第1の図である。 図16は第1実施形態で管理装置とオフライン状態である玉貸ユニットにおいて返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す第2の図である。 図17は第1実施形態で管理装置とオフライン状態である玉貸ユニットにおいて返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す第3の図である。 図18は第1実施形態で予定残額通知の受信前にオフライン状態となった玉貸ユニットにおいて貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。 図19は第1実施形態で端数額消去通知の送信後にオフライン状態となった玉貸ユニットにおいて貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。 図20は第1実施形態で玉貸ユニットとのオンライン状態への復帰を検出した場合の処理の一例を表す図である。 図21は第1実施形態で精算装置において記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。 図22は図21に続く図である。 図23は第1実施形態で精算装置において精算操作を受け付けた場合及び返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。 図24は第1実施形態で精算装置においてオフライン状態の発生を検出した場合の処理の一例を表す図である。 図25は第1実施形態で管理装置とオンライン状態である精算装置において記録媒体を受け付けた場合,精算操作を受け付けた場合,及び返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。 図26は第1実施形態で精算装置とのオンライン状態への復帰を検出した場合の処理の一例を表す図である。 図27は玉貸ユニットにおいて管理装置とのオフライン状態が発生したときに玉貸に使用されたオフライン使用額を管理装置で特定するための第1の方法を示す図である。 図28は玉貸ユニットにおいて管理装置とのオフライン状態が発生したときに玉貸に使用されたオフライン使用額を管理装置で特定するための第2の方法を示す図である。 図29は玉貸ユニットにおいて管理装置とのオフライン状態が発生したときに玉貸に使用されたオフライン使用額を管理装置で特定するための第3の方法を示す図である。 図30は玉貸ユニットにおいて管理装置とのオフライン状態が発生したときに玉貸に使用されたオフライン使用額を管理装置で特定するための第4の方法を示す図である。
符号の説明
1 遊技用システム、2 紙幣、3 硬貨、4 会員カード、5 ビジタコイン、10 パチンコ機、20 玉貸ユニット、21 制御部、21b 外部通信部、22 紙幣識別機、23 硬貨識別機、50 管理装置、51 通信部、52 制御部、53 ディスプレイ、54 入力装置、55 ハードディスク、60 精算装置、62 制御部、80 センタ管理装置、100 通路ユニット、102 記録媒体R/W、103 上部アンテナ、104 下部アンテナ、111 コイン投入口、112 コイン排出口、114 供給通路、120 投入コイン保持部、130 収納排出通路、131 収納通路、132 排出通路、133 第2誘導通路、140 収納コイン保持部、150 第1カバー部材、150' 第2カバー部材、160 投入コイン排出通路、161 連絡通路、163 第1誘導通路、190 カード挿入口、191 カード保持部。

Claims (7)

  1. 記録媒体を個々に識別するための記録媒体識別情報に対応付けて取引処理に使用される残額を管理する管理装置と、受付けた記録媒体の前記記録媒体識別情報に対応付けて前記管理装置にて管理されている残額である管理残額を用いて前記取引処理を実行する取引処理手段を有する取引装置と、前記記録媒体の前記記録媒体識別情報に対応する前記管理残額の精算を行う精算手段を有する精算装置とを備える精算システムであって、
    前記取引装置は、さらに、
    受付けた記録媒体の記録媒体識別情報に対応する管理残額を特定可能な管理残額特定情報を前記記録媒体に記録する管理残額特定情報記録手段と、
    該管理残額特定情報記録手段によって前記管理残額特定情報が記録された前記記録媒体を排出する記録媒体排出手段とを備え、
    前記精算装置は、さらに、
    前記管理装置と通信できる通信可能状態であるか通信できない通信不可能状態であるかを検知する通信可否検知手段を備え、
    前記精算手段は、
    該通信可否検知手段によって前記通信可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体の前記記録媒体識別情報に対応付けて前記管理装置にて管理されている前記管理残額に基づいて、精算を行うオンライン精算処理を行い、
    前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体に記録されている前記管理残額特定情報から前記管理残額を特定し、特定した該管理残額の精算を行うオフライン精算処理を行うことを特徴とする、精算システム。
  2. 前記精算装置は、さらに、
    前記オフライン精算処理を許容するためのオフライン精算許容操作を係員から受付ける許容操作受付手段を備え、
    前記精算手段は、前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されているときは、前記許容操作受付手段によって前記オフライン精算許容操作が受付けられたことを条件として、前記オフライン精算処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載の精算システム。
  3. 前記精算装置は、さらに、
    前記オフライン精算処理に供された精算済の記録媒体の記録媒体識別情報である精算済記録媒体識別情報を記憶する精算済情報記憶手段と、
    前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されているときに、受付けた記録媒体の前記記録媒体識別情報が、前記精算済状態記憶手段に記憶されている前記精算済記録媒体識別情報と一致するか否かを判定する記録媒体判定手段とを備え、
    前記精算手段は、該記録媒体判定手段によって一致しないと判定されたことを条件として前記オフライン精算処理を行うことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の精算システム。
  4. 前記精算装置は、さらに、
    前記オフライン精算処理を許容する時間帯であるオフライン精算許容時間帯の設定入力を受付ける精算許容時間帯受付手段を備え、
    前記精算手段は、現在の時刻が前記精算許容時間帯受付手段によって受付けられた前記オフライン精算許容時間帯に含まれることを条件として前記オフライン精算処理を行うことを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の精算システム。
  5. 前記精算装置は、さらに、
    前記オフライン精算処理に供された記録媒体の記録媒体識別情報と精算額とを対応付けて記憶する精算額記憶手段と、
    前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されている状態から前記通信可能状態への復帰が検知されたことに基づいて、前記精算額記憶手段に記憶されている前記記録媒体識別情報と前記精算額とを前記管理装置に送信する精算額送信手段とを備え、
    前記管理装置は、
    前記精算額送信手段から受信した前記記録媒体識別情報に対応して前記管理装置にて管理されている前記管理残額と前記精算額送信手段から受信した前記精算額とが一致するか否かを判定する精算額判定手段と、
    該精算額判定手段によって一致しないと判定されたことを条件として、前記管理残額と前記精算額とが一致しない旨を報知する不一致報知手段とを備えることを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の精算システム。
  6. 前記管理残額特定情報記録手段は、演算方式を特定可能な情報と当該演算方式による演算により前記管理残額を算出するための元データとを、前記管理残額特定情報として記録し、
    前記精算手段は、前記管理残額特定情報から前記演算方式と前記元データとを特定するとともに、特定した該演算方式により、特定した該元データを演算して、前記管理残額を特定することを特徴とする、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の精算システム。
  7. 記録媒体を個々に識別するための記録媒体識別情報に対応付けて取引処理に使用される残額を管理する管理装置によって管理されている残額である管理残額の精算を行う精算手段を有する精算装置であって、
    前記記録媒体には、前記管理残額を特定可能な管理残額特定情報が記録され、
    前記管理装置と通信できる通信可能状態であるか通信できない通信不可能状態であるかを検知する通信可否検知手段を備え、
    前記精算手段は、
    該通信可否検知手段によって前記通信可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体の前記記録媒体識別情報に対応付けて前記管理装置にて管理されている前記管理残額に基づいて、精算を行うオンライン精算処理を行い、
    前記通信可否検知手段によって前記通信不可能状態が検知されているときは、受付けた記録媒体に記録されている前記管理残額特定情報から前記管理残額を特定し、特定した該管理残額の精算を行うオフライン精算処理を行うことを特徴とする、精算装置。
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