JP2008026437A - ガラス製マイクロレンズアレイの製造方法、ガラス製マイクロレンズアレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性、透光性に優れたガラス製マイクロレンズアレイを安価に大量生産できるガラス製マイクロレンズアレイの製造方法を提供する。
【解決手段】本ガラス製マイクロレンズアレイ製造方法は、破砕層がないように研磨されたガラス基板にレーザ光を照射して局所的に応力を与える工程と、応力が与えられたガラス基板に等方的なドライ・エッチングあるいは等方的なウエット・エッチングを施して、局所的に応力が存在する部分をレンズ状に成形する工程を有する。
【選択図】 図2
【解決手段】本ガラス製マイクロレンズアレイ製造方法は、破砕層がないように研磨されたガラス基板にレーザ光を照射して局所的に応力を与える工程と、応力が与えられたガラス基板に等方的なドライ・エッチングあるいは等方的なウエット・エッチングを施して、局所的に応力が存在する部分をレンズ状に成形する工程を有する。
【選択図】 図2
Description
本発明はガラス製マイクロレンズアレイの製造方法、ガラス製マイクロレンズアレイに係り、特にガラス基板に等方的なエッチングを施す前にレーザ光を照射して局所的に応力を与えるガラス製マイクロレンズアレイ製造方法、ガラス製マイクロレンズアレイに関する。
プロジェクターなどの液晶パネルヘの集光には、マイクロレンズアレイが使用されている。現在用いられているマイクロレンズアレイには、樹脂製のものとガラスを用いたものがある。
樹脂は加工性が良く、安価であるが、耐久性、光透過性に問題があり、一方、ガラスは加工性が悪く、そのため高価であるが、耐久性、光透過性に優れている。
特にシリカガラス製マイクロレンズアレイは高温に強く、熱膨張係数が極端に小さいため、高精度を要するマイクロレンズアレイにとって非常に魅力的である。特にプロジェクター製造過程で1000℃以上の高温に曝される工程を有する場合には、シリカガラス製マイクロレンズアレイが必須となる。このシリカガラス製マイクロレンズアレイの製造には、フォトリソグラフィー技術に代表される半導体製造技術を用いたエッチングが標準的に用いられている(特許文献1、2)。
しかし、従来のマイクロレンズアレイ製造技術は、ウエット・エッチングやドライ・エッチングの際に、金属マスクやレジスト材などに特殊なマスク材を必要とし、工程も複雑で、コストと環境負荷が非常に高い。また機械加工で直接加工する場合、ガラスが脆性材であるためチッピングを起こしやすく、切り込み量を稼げないため加工時間が非常に長くなり、現実的ではない。
特開平7−174903号公報
特開2004−198735号公報
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、耐久性、透光性に優れたガラス製マイクロレンズアレイを安価に大量生産できるガラス製マイクロレンズアレイの製造方法を提供することを目的とする。
また、耐久性、透光性に優れた安価なガラス製マイクロレンズアレイを提供することを目的とする。
本発明者らは、ガラスにレーザで局所的な応力を与えた部分をエッチングすると、その部分のエッチング速度が速くなり、等方的なエッチングを行った際に初期形状とは異なる形状になることに着目し、本発明を完成させた。すなわち、ガラス基板に対してレーザを照射して局所的な応力を与え、その応力が生じたガラス基板に対して等方的なドライ・エッチングまたは等方的なウエット・エッチングを施すことによって局所応力の存在部分をレンズ状に成形し、マイクロレンズアレイとする。これにより、エッチングの際に特殊なマスクを用いることなくレンズ形状を形成し得る。この時、ガラス基板にはエッチングで顕在化しうる傷や加工痕、付着物などがないことが必須となる。また、レーザはガラス基板に応力を発生させることのできるものであれば特に波長や出力は限定されず、使用する基板素材や所望する形状に合わせて適宜設定することができる。また、これらのレーザの条件を制御したり、照射光の形状(レーザ・スポット形状)を制御することによって形成する応力の強さや分布を制御し、レンズ形状を任意の形状へと制御し得る方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、上記目的を達成するために、本発明に係るガラス製マイクロレンズの製造方法は、破砕層がないように研磨されたガラス基板にレーザ光を照射して局所的に応力を与える工程と、応力が与えられたガラス基板に等方的なドライ・エッチングあるいは等方的なウエット・エッチングを施して、局所的に応力が存在する部分をレンズ状に成形する工程を有することを特徴とする。
また、本発明に係るガラス製マイクロレンズは、破砕層がないように研磨されたガラス基板にレーザ光を照射して局所的な応力を与え、応力が与えられたガラス基板に等方的なドライ・エッチングあるいは等方的なウエット・エッチングを施して、局所的な応力が存在する部分をレンズ状に成形したことを特徴とする。
本発明に係るガラス製マイクロレンズアレイの製造方法によれば、耐久性、透光性に優れたガラス製マイクロレンズアレイを安価に大量生産できるガラス製マイクロレンズアレイの製造方法を提供することができる。
また、本発明に係るガラス製マイクロレンズアレイによれば、耐久性、透光性に優れた安価なガラス製マイクロレンズアレイを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るガラス製マイクロレンズの製造方法について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るガラス製マイクロレンズの製造方法の概念図である。
表面を鏡面加工した基材となるシリカガラス基板1を用意する(図1(a))。
シリカガラス基板1の一表面にレーザ光を照射し、他表面に達しない小径穴1aを設ける。このとき、レーザ光によってシリカガラス基板1は局所的に加熱され、応力が小径穴1aの周辺に生じる(図1(b))。
この局所的に応力発生域sが生じたシリカガラス基板1に等方的なドライ・エッチングあるいは等方的なウエット・エッチングを施し、応力発生域sをレンズ状(レンズ2)に成形する(図1(c))。
小径穴1aを設けることにより、より迅速にエッチングを行うことができるとともに、レンズ形状を任意に制御しやすくなる。
これにより、1個のレンズが形成されたシリカガラス製マイクロレンズアレイを製造できる。
また、図2(a)〜(c)に示すように、シリカガラス基板1にレーザ光を照射し、多数の小径穴1aを設けることにより、多数のレンズが形成されたシリカガラス製マイクロレンズアレイを製造できる。
さらに、図3(a)〜(c)、図4(a)〜(c)に示すように、シリカガラス基板1に小径穴を設けることなく、応力発生域sが生じる程度にレーザ光を照射し、1ケ所あるいは多数ケ所に局所的応力を生じさせ、1個あるいは多数のレンズが形成されたシリカガラス製マイクロレンズアレイを製造できる。
上記シリカガラス製マイクロレンズアレイ製造方法によれば、耐熱性があり、硬度が大きく脆いシリカガラス材を用いても、ウエット・エッチングやドライ・エッチングの前工程として、シリカガラス基板にレーザ光を照射して、局所的応力を生じさせることにより、応力の強さや分布を制御して、レンズ形状を任意の形状に制御し、ウエット・エッチングやドライ・エッチング時、従来と異なり金属マスクやレジスト材などに特殊なマスク材を必要とせず、マスクパターニング工程を削減できて工程も簡単になり、安価に製造でき、環境負荷も小さい。また、機械加工で直接加工する場合のように、チッピングを起こすことがなく、切削工程もなく加工時間を短縮できる。
本実施形態に係るガラス製マイクロレンズアレイの製造方法によれば、耐久性、透光性に優れたガラス製マイクロレンズアレイを安価に大量生産できる。
また、本発明に係るガラス製マイクロレンズアレイによれば、耐久性、透光性に優れ安価なガラス製マイクロレンズアレイが実現される。
鏡面加工した□20mmの合成シリカガラス基板の表面に800×600個の応力場を14μmピッチでレーザにて形成した。その際のレーザ条件は波長355nm、出力27mW、20kHzであった。その後、49%フッ酸溶液に40分ディップした結果、曲率半径82μmの凹型マイクロレンズアレイを得た。
1 ガラス基板
1a 小径穴
2 レンズ部
1a 小径穴
2 レンズ部
Claims (4)
- 破砕層がないように研磨されたガラス基板にレーザ光を照射して局所的に応力を与える工程と、応力が与えられたガラス基板に等方的なドライ・エッチングあるいは等方的なウエット・エッチングを施して、局所的に応力が存在する部分をレンズ状に成形する工程を有することを特徴とするガラス製マイクロレンズアレイ製造方法。
- 前記レーザ光を照射して局所的に応力を与える工程では、レーザ光を照射する表面に小径穴を設けることを特徴とする請求項1に記載のガラス製マイクロレンズアレイ製造方法。
- 破砕層がないように研磨されたガラス基板にレーザ光を照射して局所的な応力を与え、応力が与えられたガラス基板に等方的なドライ・エッチングあるいは等方的なウエット・エッチングを施して、局所的な応力が存在する部分をレンズ状に成形したことを特徴とするガラス製マイクロレンズアレイ。
- 前記レーザ光を照射して局所的に応力を与える表面に小径穴を設けたことを特徴とする請求項3に記載のガラス製マイクロレンズアレイ。
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JP2006196518A JP2008026437A (ja) | 2006-07-19 | 2006-07-19 | ガラス製マイクロレンズアレイの製造方法、ガラス製マイクロレンズアレイ |
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2006
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