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JP2008018858A - エアバッグ装置およびその製造方法 - Google Patents

エアバッグ装置およびその製造方法 Download PDF

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JP2008018858A JP2006192765A JP2006192765A JP2008018858A JP 2008018858 A JP2008018858 A JP 2008018858A JP 2006192765 A JP2006192765 A JP 2006192765A JP 2006192765 A JP2006192765 A JP 2006192765A JP 2008018858 A JP2008018858 A JP 2008018858A
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Abstract

【課題】簡易な構造でありながら、エアバッグに形成されたハーネス導出用の開口部の開度調整を容易として、エアバッグの内圧の低下を好適に抑制する。
【解決手段】このエアバッグ装置は、一枚の基布22aが二つ折りされて縫合されるエアバッグ22の折り曲げ部23に沿ってガス発生源となるインフレータ21が包み込まれ、同折り曲げ部23に沿って形成された開口部25を介してインフレータ21に接続されたハーネス24が導出される。このハーネス24は開口部25のインフレータ21寄りの端部から導出され、同開口部25の残りの部分は、これを覆うように基布22aに対して縫合される布片26によって塞がれる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガス発生源となるインフレータが一体の基布からなるエアバッグによって包み込まれた状態で用いられるエアバッグ装置およびその製造方法に関する。
従来、このようにエアバッグ内にインフレータが設けられているエアバッグ装置においては、このインフレータに対する駆動信号の送信配線となるハーネスを挿通させてエアバッグの外部に導出するための開口部をエアバッグに形成する必要がある。そして、このような開口部の例としては、例えば特許文献1に記載のエアバッグ装置において採用しているものが知られている。ここに例示されている開口部は、エアバッグの基布にハーネスよりもわずかに径の大きい挿通孔として形成され、この挿通孔からハーネスがエアバッグの外部に導出されるようにしている。
一方、このようなハーネスの導出構造としては、例えば図6に示すようなものも考えられる。同図6に示されるように、この導出構造では、インフレータ210が包み込まれるエアバッグ220の基端部230に、インフレータ210の装着方向と同じ方向に伸びる開口部250が形成されている。そして、ハーネス240はインフレータ210の筒下側から延出され、この延出されたハーネス240が上記開口部250を通って外部に導出される。
このようなハーネスの導出構造にあっては、車両への衝撃の検出を契機にインフレータ210からガスが噴出され、この噴出されたガスがエアバッグ220に流入してエアバッグ220が膨張を開始する際、上記開口部250が、エアバッグ220内に充填されたガスを外部に放出するベントホールとしても併せて機能する。
特開2001−30865号公報
上述のように、インフレータ210のハーネス240を導出するための開口部250をベントホールとして活用することで、エアバッグ220の急激な内圧の上昇を抑制することができるようにはなる。しかしながら、エアバッグに要求される内圧の水準は、これが搭載される車両の構造等に応じて決定されるべきものであり、車両によってはエアバッグの内圧を高い水準で維持することが要求されることも少なくない。そこで、このような要求に応えるべく、上記開口部250が形成された部位をエアバッグ220と共々ミシンによって縫合することにより同開口部250を塞ぐことも考えられるが、このような開口部250を完全に塞ごうとすると、ミシンの構造上、縫合の対象物を固定するプレート部分がハーネスに干渉してしまうなど、その対処は容易ではない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な構造でありながら、エアバッグに形成されたハーネス導出用の開口部の開度調整を容易として、エアバッグの内圧の低下を好適に抑制することのできるエアバッグ装置およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、一体の基布が二つ折りされて縫合されるエアバッグの折り曲げ部に沿ってガス発生源となるインフレータが包み込まれ、同折り曲げ部に沿って形成された開口部を介してインフレータに接続されたハーネスが導出されてなるエアバッグ装置において、前記ハーネスは前記開口部のインフレータ寄りの端部から導出されるとともに、同開口部の残りの部分は、これを覆うように前記基布に対して縫合された布片によって塞がれてなることを要旨とする。
同構成によれば、上記開口部の上記ハーネスが導出される部分以外の部分が布片によって覆われる構造となるため、エアバッグ膨張時における同開口部からのガスの流出が抑制されるようになる。すなわち、開口部の残りの部分を塞ぐためにハーネスの近傍まで基布同士を縫合する必要の無い簡易な構造でありながら、エアバッグに形成されたハーネス用の開口部を塞いでエアバッグの内圧の低下を好適に抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエアバッグ装置において、前記布片は、前記開口部を覆いつつそのハーネス側に位置する端部が同ハーネスの一部を併せて覆う態様にて前記基布に縫合されてなることを要旨とする。
同構成によれば、布片とハーネスとの間の隙間を更に小さく抑えることができるようになる。このため、エアバッグ膨張時における内圧の低下の抑制効果も更に助長されるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のエアバッグ装置において、前記布片が、前記基布の一部として同基布から前記開口部を形成する側に予め延出形成された部分布からなり、該部分布が折り返されて前記基布に縫合されてなることを要旨とする。
同構成によれば、一体の基布の有効利用によって、上記布片を別途用意する必要がなくなる。すなわち、部品点数の削減によって部品管理の簡略化とエアバッグ装置自体の構造の簡略化とが併せて図られるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のエアバッグ装置において、前記部分布は、前記基布の折り曲げ部の延長方向の一方に折り曲げ部の延長線を対称軸として線対称となる矩形状に延出形成されてなるとともに、前記基布には、この部分布の前記折り曲げ部を境とした一方との境界線に沿って、且つ、この境界線から同部分布が設けられた側の折り曲げ部に沿ってL字状の切り込みが設けられており、この折り曲げ部に沿って設けられた切り込みを前記開口部として前記インフレータに接続されたハーネスが導出され、同基布が二つ折りされて残った部分布が基布側に順次畳み込まれて前記布片とされてなることを要旨とする。
同構成によれば、上記基布の折り曲げ部に沿って設けられた切り込みの切り込み長と上記矩形状に延出形成された部分布の延出長との調整を通じて開口部の開度が調整可能となる。したがって、一枚の基布を有効利用した簡易、且つ効率のよい構造でありながら、エアバッグ膨張時における内圧の調整も容易に行うことができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載のエアバッグ装置において、前記部分布の前記基布に対する縫合が同基布の外周縁の縫合と共通縫合されてなることを要旨とする。
同構成によれば、基布同士を縫合する際に同時に上記部分布がエアバッグ(基布)に対して固定されるため、上記開口部の残りの部分を塞ぐ工程が簡略化され、その製造効率の更なる向上を図ることができるようになる。
上記課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、二つ折りされる一枚の基布の折り曲げ部の延長方向の一方に折り曲げ部の延長線を対称軸として線対称となる矩形状に延出される部分布を設けて全体が凸形状となるようにエアバッグとする基布を切り出す工程と、この凸形状に切り出された基布に対し、前記部分布の前記折り曲げ部を境とした一方との境界線に沿って、且つ、この境界線から同部分布が設けられた側の折り曲げ部に沿ってL字状の切り込みを設ける工程と、前記基布の前記折り曲げ部に沿ってガス発生源となるインフレータを設置するとともに、同折り曲げ部に沿って設けた側の切り込みを開口部としてこの開口部のインフレータ寄りの端部から同インフレータに接続されたハーネスを導出する工程と、この設置したインフレータを包み込むように前記基布を二つ折りする工程と、この基布の二つ折りにより残った前記部分布によって同基布を包み込むように順次畳み込む工程と、この畳み込んだ部分布と共々、前記基布の外周縁を縫合する工程と、を備えるエアバッグの製造方法であることを要旨とする。
このような製造方法によれば、一枚の基布を有効利用した極めて効率の高い方法にて、内圧の低下を抑制可能なエアバッグを容易に、且つ安価に製造することができるようになる。しかも、この製造方法では、開口部とする前記基布の前記折り曲げ部に沿って設ける側の切り込みの切り込み長と上記矩形状に延出される部分布の延出長との兼ね合いによる開口部の開度調整、すなわちエアバッグ膨張時の内圧調整も容易である。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のエアバッグの製造方法において、前記開口部とする前記基布の前記折り曲げ部に沿って設ける側の切り込みの切り込み長を、前記矩形状に延出される部分布の延出長に前記導出するハーネスの直径を加えた長さとすることを要旨とする。
こうした製造方法では上述のように、開口部とする基布の折り曲げ部に沿って設ける側の切り込みの切り込み長と上記矩形状に延出される部分布の延出長との兼ね合いを通じてエアバッグ膨張時の内圧調整が可能となるが、特に上記製造方法のように、この切り込み長を、上記矩形状に延出される部分布の延出長にハーネスの直径を加えた長さとすることで、エアバッグ膨張時の内圧の低下を好適に抑制することができるようになる。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載のエアバッグの製造方法において、前記開口部とする前記基布の前記折り曲げ部に沿って設ける側の切り込みの切り込み長を、前記矩形状に延出される部分布の延出長に対応する長さとすることを要旨とする。
このような製造方法によれば、部分布を上述の境界線において折り返したときに、この部分布のハーネス側に位置する端部が同ハーネスの一部を併せて覆うようになる。したがって、このようにエアバッグを製造することで、部分布とハーネスとの間の隙間を更に小さくすることが可能となり、エアバッグ膨張時における内圧の低下の抑制効果も更に助長されるようになる。
本発明のエアバッグ装置およびその製造方法によれば、簡易な構造でありながら、エアバッグに形成されたハーネス導出用の開口部の開度調整を容易として、エアバッグの内圧の低下を好適に抑制することができるようになる。
以下、本発明にかかるエアバッグ装置をサイドエアバッグ装置に具体化した一実施形態について、図1〜図3に基づいて説明する。なお、以下の記載において、車両の前進方向を前方(車両前方)として説明し、車両の後進方向を後方(車両後方)として説明する。また、以下の記載における上下方向は車両の上下方向、左右方向は車両の車幅方向であって前進時の左右方向と一致するものとする。
図1は、車室内においてサイドエアバッグ装置のエアバッグが膨張展開した状態をシートおよびシートに着座している乗員とともに示す側面図である。また図2は、展開された状態のエアバッグを示す斜視図である。
図1に示されるように、車室内にはシート10およびその背もたれ部11が設けられており、この背もたれ部11側部にサイドエアバッグ装置20が収納装備されている。このサイドエアバッグ装置20は、衝撃検出センサ(図示略)による車両の側部(図示略)への衝撃の検出を契機にインフレータ21からエアバッグ22内にガスを噴出させて、シート10に着座している乗員Pと車両の側壁部(図示略)との間でエアバッグ22が膨張展開するように構成されている。このような態様でエアバッグ22が膨張展開されることで、乗員Pと上記側壁部との接触が抑止され、乗員Pに対する衝撃も緩和されるようになる。以下、こうしたサイドエアバッグ装置20の具体的な構成について説明する。
図2に示されるように、このサイドエアバッグ装置20において、エアバッグ22は、一枚の基布22aからなり、この基布22aが折り曲げ部23において二つ折りにされて袋状に形成されている。すなわち、エアバッグ22の基布22aは、折り曲げ部23を対称軸として線対称となっている。そして、エアバッグ22の基布22aは二つ折りされた状態でその外周縁に沿って縫合されている。
また、このように袋状に形成されたエアバッグ22の内部には、ガス発生源となるインフレータ21が折り曲げ部23に沿って包み込まれる態様で設けられている。このインフレータ21は周知のように筒状の部材からなってその内部にガス発生剤を内蔵しており、この内蔵されたガス発生剤は図示しない点火プラグの点火に基づいて高圧ガスを発生する。そして、この発生されたガスがインフレータ21からエアバッグ22内に噴出されることとなる。また、インフレータ21の筒体の側面21aには1対の固定用ボルト21bがそれぞれ設けられている。この固定用ボルト21bは、エアバッグ22の対応する位置に形成されたボルト孔22cに挿通された状態で上記背もたれ部11内の所定の箇所においてナットによって締結される。
一方、インフレータ21の筒体の端部からは上記点火プラグを作動させるための駆動信号の送信配線となるハーネス24が延出されており、このハーネス24がエアバッグ22の折り曲げ部23に沿って形成されている開口部25の所定の位置からエアバッグ22外へ導出されている。この所定の位置とは開口部25のインフレータ21寄りの端部であり、開口部25の残りの部分は、これを覆うように基布22aと共に縫合された布片26によって塞がれている。そしてこの実施形態において、この布片26は、基布22aの一部として予め延出形成された部分布からなり、そのハーネス24側に位置する端部26aが開口部25から導出されたハーネス24の側面に合致する態様で設けられている。そして、布片26は二つ折りされた基布22aの外周縁に沿って形成された固定用シーム27によって基布22aと共に縫合されている。このように布片26が設けられることで、開口部25からのガスの流出を抑制することができ、エアバッグ22の膨張時の内圧の低下についてもこれを好適に抑制することができるようになる。ちなみに、この固定用シーム27は二つ折りされた基布22aの外周縁同士を縫合するシームとしても用いられている。
次に、このようなエアバッグ装置の製造方法の一例について、図3を併せ参照して説明する。なお、図3(a)〜(d)は、同エアバッグ装置の製造プロセスをその工程順に示したものである。
こうしたエアバッグ装置の製造に際してはまず、同図3(a)に示されるように、二つ折りされる一枚の基布22aの折り曲げ部23の延長方向の一方に、同折り曲げ部23の延長線23aを対称軸として線対称となる矩形状に延出される上記布片26とする部分布を設けて、全体が凸形状となるように上記エアバッグ22とする基布22aを切り出す。次いで、このように凸形状に切り出された基布22aに対し、上記布片26とする部分布の上記折り曲げ部23の延長線23aを境とした一方との境界線28に沿って、且つ、この境界線28から同布片26とする部分布が設けられた側の折り曲げ部23に沿ってL字状の切り込み29を設ける。なおこの例においては、この切り込み29のうち折り曲げ部23に沿う部位29aの切り込み長L1を、矩形状に延出された布片26とする部分布の延出長L2に上記導出するハーネス24の直径を加えた長さとしている。
そしてその後、基布22aの上記折り曲げ部23に沿ってガス発生源となるインフレータ21を設置するとともに、同折り曲げ部23に沿って設けた側の切り込み29の部位29aを上記開口部25としてこの開口部25のインフレータ21寄りの端部からインフレータ21に接続されているハーネス24を導出する。そしてこの状態で、インフレータ21が設置されていない側の基布22aを上記折り曲げ部23を中心に折り曲げ、インフレータ21を包み込む態様にて二つ折りして図3(b)に示す状態とする。
こうして図3(b)に示される状態とした後は、この基布22aの二つ折りにより残った上記布片26とする部分布によって同基布22aを包み込むように、図3(c)、さらには図3(d)に示す態様で順次畳み込む。
そして、図3(d)に示す態様で上記布片26とする部分布を畳み込んだ後は、この部分布共々、固定用シーム27によって基布22aの外周縁を縫合する。
このような工程を経て上記エアバッグ装置を製造することにより、一枚の基布22aを有効利用した極めて効率の高い方法にて、上述のように内圧の低下を抑制可能なエアバッグ22を容易に、且つ安価に製造することができるようになる。しかも、この製造方法では、上記開口部25とする基布22aの折り曲げ部23に沿って設ける側の切り込み29の部位29aの切り込み長L1と上記布片26として延出される部分布の延出長L2との兼ね合いによる開口部25の開度調整、すなわちエアバッグ22の膨張時の内圧調整も容易である。
以上説明したように、本実施の形態のサイドエアバッグ装置およびその製造方法によれば以下に示す効果を奏することができる。
(1)ハーネス24を開口部25のインフレータ21寄りの端部から導出するとともに、同開口部25の残りの部分を、これを覆うように基布22aに対して縫合された布片26によって塞ぐこととした。このため、開口部25を塞ぐためにハーネス24の近傍まで基布22a同士を縫合する必要が無く、簡易な構造でエアバッグ22の内圧の低下を好適に抑制することができるようになる。
(2)上記布片26は、基布22aの一部として同基布22aから開口部25が形成される側に予め延出形成されるとともに、折り返されて基布22aに縫合されることとした。このように一枚の基布22aを有効利用することにより、部品管理の簡略化とエアバッグ22の構造自体の簡略化とが併せて図られるようになる。
(3)一枚の基布22aを有効利用するにあたり、図3に例示した製造方法を採用することとした。これにより極めて効率の高い方法にて、内圧の低下を抑制可能なエアバッグ22を容易にしかも安価に製造することができるようになる。
(4)また、同図3に例示した製造方法によれば、開口部25とする基布22aの折り曲げ部23に沿って設ける側の切り込み29の部位29aの切り込み長L1と矩形状に延出される布片26とする部分布の延出長L2との兼ね合いによる開口部25の開度調整、すなわちエアバッグ22の膨張時の内圧調整も容易となる。
(5)これも図3に例示したように、布片26とする部分布の基布22aに対する縫合を同基布22aの外周縁同士の縫合と共通の固定用シーム27により行うこととした。これにより布片26(部分布)の固定にかかる工程が簡略化されて、一枚の基布を有効利用した際の製造効率の更なる向上が図られるようになる。
なお、上記実施形態はこれを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態においては、布片26の基布22aに対する縫合を同基布22aの外周縁同士の縫合と共通の固定用シーム27により行うこととしたが、これらの縫合の態様としては次に挙げるようなものを用いてもよい。
例えば、図4(a)に示されるように、まず上記実施形態と同様の形状に加工した基布22aを上記折り曲げ部23を中心に折り曲げ、その外周縁を縫合する。次いで、この縫合した基布22aを開口部25とする基布22aの折り曲げ部23に沿って設ける側の切り込み29の部位29aから手を差し込んで裏表反対とし、インフレータ21を同部位29aから袋状となった基布22a内に挿入して図4(b)に示す状態とする。この状態においては、基布22aの外周縁を縫合するシーム27aは図において二点鎖線にて示すライン上に形成されているが、基布22aの裏側に位置しているため表からは見えなくなっている。こうして図4(b)に示される状態とした後は、この基布22aの二つ折りにより残った上記布片26とする部分布によって同基布22aを包み込むように、図4(c)、さらには図4(d)に示す態様で順次畳み込む。そして、図4(d)に示す態様で上記布片26とする部分布を畳み込んだ後は、この部分布を固定用シーム27bによって基布22aに対し縫合する。ちなみに、この固定用シーム27bは基布22aの外周縁を縫製するシーム27aと重なる、若しくは交差する態様で設けられている。
また、図5に示すような製造方法も可能である。すなわち、図5(a)に示されるように、まず上記実施形態と同様の形状に加工した基布22aの上記折り曲げ部23に沿ってガス発生源となるインフレータ21を設置する。次いで、同折り曲げ部23に沿って設けた側の切り込み29の部位29aを上記開口部25としてこの開口部25のインフレータ21寄りの端部からインフレータ21に接続されているハーネス24を導出する。そしてこの状態で、インフレータ21が設置されていない側の基布22aを上記折り曲げ部23を中心にインフレータ21を包み込む態様にて折り曲げ、基布22aの外周縁をシーム27aにて縫合する。こうして図5(b)に示される状態とした後は、この基布22aの二つ折りにより残った上記布片26とする部分布によって同基布22aを包み込むように、図5(c)、さらには図5(d)に示す態様で順次畳み込む。そして、図5(d)に示す態様で上記布片26とする部分布を畳み込んだ後は、この部分布を固定用シーム27bによって基布22aに対し縫合する。ちなみに、この固定用シーム27bは基布22aの外周縁を縫製するシーム27aと重なる、若しくは交差する態様で設けられている。また、この場合、先に基布22aの外周縁を縫合してから袋状となった基布22a内にインフレータ21を挿通するようにしてもよい。
したがって、これらの例では基布22aの外周縁を縫合するシーム27aと、布片26とする部分布を固定するシーム27aとは異なる固定用シーム27bとを用いているが、この場合であっても上記(1)〜(4)に準ずる効果を奏することができる。
・基布22aに形成する切り込み29の態様としては上記実施形態のものに限定されず、例えば逆L字形状であってもよい。
・上記実施形態においては、開口部25とする基布22aの折り曲げ部23に沿って設ける側の切り込み29の部位29aの切り込み長L1を、矩形状に延出される布片26とする部分布の延出長L2にハーネス24の直径を加えた長さとしたが、上記長さL1については、これを例えば上記部分布の延出長L2と等しくなるように設定してもよい。これにより、布片26とする部分布を基布22aに縫合した際の開口部25におけるハーネス24との間の隙間を更に小さくすることが可能となり、ひいてはエアバッグ22の膨張時における内圧の低下の抑制効果を更に高めることができるようになる。もっとも、上記(4)の効果として示したように、これらの長さL1およびL2の兼ね合いを通じてエアバッグ22の膨張時の内圧調整も容易であり、実用上は、車両の構造等に応じて要求されるエアバッグとしての内圧水準に応じてこれらの関係を設定すればよい。
・上記実施形態においては、布片26として、基布22aから延出形成された部分布を採用することとしたが、これに代えて、基布とは別途の布片を用意し、これを上記開口部25を覆うように基布に対して縫合する構造としてもよい。
・上記実施形態においては、エアバッグ22を構成する基布22aとして一枚の布を用いたが、これは同一形状の一対の基布を一体に縫合したものを用いてもよい。この場合、一対の基布のそれぞれを縫合しない部位を上記開口部25として利用することができる。
・上記実施形態では、本発明にかかるエアバッグ装置をサイドエアバッグ装置に具体化した例について示したが、その適用範囲は任意であり、他に例えば、乗員の膝への衝撃を緩和するニーエアバッグ装置等としてこれを具現することもできる。
本発明にかかるエアバッグ装置をサイドエアバッグ装置に具現化した一実施形態について車室内でのエアバッグの膨張展開態様を示す側面図。 同実施形態のエアバッグ装置のエアバッグ展開状態での斜視構造を示す斜視図。 (a)〜(d)は、同実施形態のエアバッグ装置の製造手順を示す平面図。 (a)〜(d)は、エアバッグ装置の製造手順の変形例を示す平面図。 (a)〜(d)は、エアバッグ装置の製造手順の変形例を示す平面図。 従来のエアバッグ装置のエアバッグ展開状態での斜視構造を示す斜視図。
符号の説明
21…インフレータ、22…エアバッグ、22a…基布、23…折り曲げ部、24…ハーネス、25…開口部、26…布片(部分布)、28…境界線、29…切り込み。

Claims (8)

  1. 一体の基布が二つ折りされて縫合されるエアバッグの折り曲げ部に沿ってガス発生源となるインフレータが包み込まれ、同折り曲げ部に沿って形成された開口部を介してインフレータに接続されたハーネスが導出されてなるエアバッグ装置において、
    前記ハーネスは前記開口部のインフレータ寄りの端部から導出されるとともに、同開口部の残りの部分は、これを覆うように前記基布に対して縫合された布片によって塞がれてなる
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記布片は、前記開口部を覆いつつそのハーネス側に位置する端部が同ハーネスの一部を併せて覆う態様にて前記基布に縫合されてなる
    請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記布片が、前記基布の一部として同基布から前記開口部を形成する側に予め延出形成された部分布からなり、該部分布が折り返されて前記基布に縫合されてなる
    請求項1または2に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記部分布は、前記基布の折り曲げ部の延長方向の一方に折り曲げ部の延長線を対称軸として線対称となる矩形状に延出形成されてなるとともに、前記基布には、この部分布の前記折り曲げ部を境とした一方との境界線に沿って、且つ、この境界線から同部分布が設けられた側の折り曲げ部に沿ってL字状の切り込みが設けられており、この折り曲げ部に沿って設けられた切り込みを前記開口部として前記インフレータに接続されたハーネスが導出され、同基布が二つ折りされて残った部分布が基布側に順次畳み込まれて前記布片とされてなる
    請求項3に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記部分布の前記基布に対する縫合が同基布の外周縁の縫合と共通縫合されてなる
    請求項3または4に記載のエアバッグ装置。
  6. 二つ折りされる一枚の基布の折り曲げ部の延長方向の一方に折り曲げ部の延長線を対称軸として線対称となる矩形状に延出される部分布を設けて全体が凸形状となるようにエアバッグとする基布を切り出す工程と、
    この凸形状に切り出された基布に対し、前記部分布の前記折り曲げ部を境とした一方との境界線に沿って、且つ、この境界線から同部分布が設けられた側の折り曲げ部に沿ってL字状の切り込みを設ける工程と、
    前記基布の前記折り曲げ部に沿ってガス発生源となるインフレータを設置するとともに、同折り曲げ部に沿って設けた側の切り込みを開口部としてこの開口部のインフレータ寄りの端部から同インフレータに接続されたハーネスを導出する工程と、
    この設置したインフレータを包み込むように前記基布を二つ折りする工程と、
    この基布の二つ折りにより残った前記部分布によって同基布を包み込むように順次畳み込む工程と、
    この畳み込んだ部分布と共々、前記基布の外周縁を縫合する工程と、
    を備えるエアバッグの製造方法。
  7. 前記開口部とする前記基布の前記折り曲げ部に沿って設ける側の切り込みの切り込み長を、前記矩形状に延出される部分布の延出長に前記導出するハーネスの直径を加えた長さとする
    請求項6に記載のエアバッグの製造方法。
  8. 前記開口部とする前記基布の前記折り曲げ部に沿って設ける側の切り込みの切り込み長を、前記矩形状に延出される部分布の延出長に対応する長さとする
    請求項6に記載のエアバッグの製造方法。
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