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JP2008010408A - 発光素子及び発光装置 - Google Patents

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JP2008010408A JP2007140979A JP2007140979A JP2008010408A JP 2008010408 A JP2008010408 A JP 2008010408A JP 2007140979 A JP2007140979 A JP 2007140979A JP 2007140979 A JP2007140979 A JP 2007140979A JP 2008010408 A JP2008010408 A JP 2008010408A
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Abstract

【課題】光輝度及び発光効率も高く、かつ素子内部において密着性も良い、高機能及び高信頼性の発光素子を提供することを課題とする。さらに、そのような発光素子を有する高機能及び高信頼性の発光装置を提供することを課題とする。
【解決手段】発光素子内に有する絶縁層において、屈折率、内部応力、誘電率を連続的に変化させることを特徴する。この絶縁層は、単層内で膜の性質を連続的に変化させているので、膜内において膜の特性値(屈折率、内部応力、誘電率など)にグラデーションを有し、かつ、積層構造とした場合に生じるような界面のない構造である。
【選択図】図1

Description

本発明は、無機材料を用いたエレクトロルミネセンス素子の作製に関する。また、それを用いた発光装置及び電子機器に関する。
近年、ガラス基板上に薄膜トランジスタ(以下、「TFT」ともいう。)を集積化してなる液晶表示装置やエレクトロルミネセンス(Electro Luminescence)表示装置の開発が進んでいる。これらの表示装置は、いずれもガラス基板上に薄膜形成技術を用いて薄膜トランジスタを作り込み、その薄膜トランジスタで構成された様々な回路上に表示素子として液晶素子や発光素子(エレクトロルミネセンス(以下、「EL」ともいう)素子)を形成して表示装置として機能させる。
エレクトロルミネセンスを利用する発光素子は、発光材料が有機化合物であるか、無機化合物であるかによって区別され、一般的に、前者は有機EL素子、後者は無機EL素子と呼ばれている。
無機EL素子は、その素子構成により、分散型無機EL素子と薄膜型無機EL素子とに分類される。これらの無機ELは、交流電圧を印加することによりEL発光を得るため、誘電体となる絶縁層が必要である。この絶縁層には高い誘電率の他に高い絶縁耐圧なども求められており、要求される特性を満たすために絶縁層を積層構造とする方法がある(例えば、特許文献1参照)。また、この絶縁耐圧を高くするために膜の緻密性をあげると、その分膜の内部応力が高くなり、界面での剥離が発生してしまうことがある。そこで、その内部応力を緩和するために、応力が低い膜を緩衝層として挟み、積層する方法もある。
特開2003−77677号公報
しかし、絶縁層として緩衝層と絶縁層を含む積層構造を用いる場合、緩衝層として積層した膜と絶縁層との屈折率が違うと、積層した絶縁層内において界面で発光層より放射される光の反射が発生し、発光輝度や発光効率が低くなるといった問題があり、さらなる発光輝度及び発光効率の改良が望まれている。
本発明では、このような上記問題を鑑み、発光輝度及び発光効率も高く、かつ素子内部において密着性も良い、高機能及び高信頼性の発光素子を提供することを課題とする。さらに、そのような発光素子を有する高機能及び高信頼性の発光装置を提供することを課題とする。
本発明は、発光素子が有する絶縁層において、屈折率、内部応力、誘電率を連続的に変化させることを特徴する。この絶縁層は、単層内で膜の性質を連続的に変化させているので、膜内において膜の特性値(屈折率、内部応力、誘電率など)にグラデーションを有し、かつ、積層構造とした場合に生じるような界面のない構造である。なお、本明細書において「連続的に変化する」とは、膜の特性値(屈折率、内部応力、誘電率など)が、膜厚方向に、単調に増加または減少することを示す。
発光素子内に設けられた絶縁層において、絶縁層の屈折率制御のために屈折率の異なる膜を積層する場合、積層する膜の界面において発光層より放射された光の反射が生じてしまう。このような光の反射は光の外部への取り出し効率を低下させてしまう。
本発明の絶縁層は、積層構造を用いずに、単層内で界面を有さず屈折率を単調に増加または減少させることで絶縁層の屈折率を制御している。よって界面での反射による光の取り出し効率の損失を減らすことができ、発光素子の発光輝度及び発光効率が向上する。
また、本発明の絶縁層は、単層内で内部応力を単調に増加または減少させるので、応力緩和ができ、絶縁層及び発光層との界面、及び絶縁層及び電極層との界面において応力差による剥離を防ぐことができる。
また、絶縁層において、誘電率を単調に増加または減少させるため、絶縁層を積層構造としたときに比べて、誘電率が向上する。
よって、本発明の絶縁層は、発光素子に含まれる層間の内部応力を緩和でき、かつ、発光輝度を向上させ、さらに誘電率の向上も可能とするものである。
本発明の発光素子の一形態は、第1の電極層上に絶縁層と、絶縁層上に無機化合物を含む電界発光層と、電界発光層上に第2の電極層とを有し、絶縁層の屈折率は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する発光素子である。
上記構成において、絶縁層は電極層と電界発光層との間に単層で設けられ、電極層及び電界発光層に接して積層される。絶縁層の誘電率は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。絶縁層の内部応力は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。
本発明の発光素子の一形態は、第1の電極層上に絶縁層と、絶縁層上に無機化合物を含む電界発光層と、電界発光層上に第2の電極層とを有し、絶縁層の屈折率は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加し、さらに第2の電極層と電界発光層との間に第2の絶縁層を有し、第2の絶縁層の屈折率は、第2の電極層側より電界発光層側に向かって増加する発光素子である。
上記構成において、絶縁層は電極層と電界発光層との間に単層で設けられ、電極層及び電界発光層に接して積層される。絶縁層の誘電率は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。絶縁層の内部応力は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。第2の絶縁層は第2の電極層と電界発光層との間に単層で設けられ、第2の電極層及び電界発光層に接して積層される。第2の絶縁層の誘電率は、第2の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。第2の絶縁層の内部応力は、第2の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。
本発明の発光素子の一形態は、第1の電極層上の珪素、酸素及び窒素を有する絶縁層と、絶縁層上に無機化合物を含む電界発光層と、電界発光層上に第2の電極層とを有し、絶縁層中に含まれる酸素濃度は第1の電極層側より電界発光層側に向かって減少し、かつ絶縁層中に含まれる窒素濃度は第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する発光素子である。上記構成において、絶縁層は電極層と電界発光層との間に単層で設けられ、電極層及び電界発光層に接して積層される。絶縁層の屈折率は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。絶縁層の誘電率は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。絶縁層の内部応力は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。
本発明の発光素子の一形態は、第1の電極層上の珪素、酸素及び窒素を有する絶縁層と、絶縁層上に無機化合物を含む電界発光層と、電界発光層上に第2の電極層とを有し、絶縁層中に含まれる酸素濃度は第1の電極層側より電界発光層側に向かって減少し、かつ絶縁層中に含まれる窒素濃度は第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加し、さらに第2の電極層と電界発光層との間に、珪素、酸素及び窒素を有する第2の絶縁層を有し、第2の絶縁層中に含まれる酸素濃度は第2の電極層側より電界発光層側に向かって減少し、かつ絶縁層中に含まれる窒素濃度は第2の電極層側より電界発光層側に向かって増加する発光素子である。上記構成において、絶縁層は電極層と電界発光層との間に単層で設けられ、電極層及び電界発光層に接して積層される。絶縁層の屈折率は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。絶縁層の誘電率は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。絶縁層の内部応力は、第1の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。第2の絶縁層は第2の電極層と電界発光層との間に単層で設けられ、第2の電極層及び電界発光層に接して積層される。第2の絶縁層の屈折率は、第2の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。第2の絶縁層の誘電率は、第2の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。第2の絶縁層の内部応力は、第2の電極層側より電界発光層側に向かって増加する。
上記構成において、絶縁層の屈折率、誘電率、内部応力は第1の電極層側より電界発光層側に向かって単調に増加する。第2の絶縁層の屈折率、誘電率、内部応力は第2の電極層側より電界発光層側に向かって単調に増加する。絶縁層中に含まれる酸素濃度は第1の電極層側より電界発光層側に向かって単調に減少し、かつ絶縁層中に含まれる窒素濃度は第1の電極層側より電界発光層側に向かって単調に増加する。第2の絶縁層中に含まれる酸素濃度は第2の電極層側より電界発光層側に向かって単調に減少し、かつ第2の絶縁層中に含まれる窒素濃度は第2の電極層側より電界発光層側に向かって単調に増加する。なお、絶縁層の膜厚は50nm以上1000nm以下とすると好ましい。
本発明による発光素子に含まれる絶縁層は、単層内で界面が無く屈折率を連続的に変化させるので、反射による光の取り出し効率の損失を減らすことができる。また、単層内で内部応力を連続的に変化させるので、応力緩和ができ、界面での剥離を防ぐことができる。また、応力緩和層となる応力が低い膜の薄膜化が可能で、素子全体の薄膜化ができる。また、誘電率を連続的に変化させるため、絶縁層を積層して構成したときに比べて、誘電率が向上する。よって、高い発光輝度及び発光効率を得ることができ、高性能、高画質、高信頼性の発光素子を提供できる。
よって、本発明を用いた発光素子を具備した表示装置は、高性能、高画質、高信頼性の表示装置とすることができる。
また、本発明による膜の特性値が連続的に変化する絶縁層は1度の成膜で作製することができ、積層構造の絶縁層を作製するときに比べて、工程の簡略化が達成でき、生産性も向上する。
本発明を用いて、エレクトロルミネセンスと呼ばれる発光を発現する層を、電極間に介在させた発光素子(以下、EL素子ともいう)と、該発光素子を有する表示装置と、を作製することができる。本発明を用いることのできる表示装置には、発光素子と薄膜トランジスタ(以下、TFT(Thin film transistor)ともいう)とが接続された発光表示装置(単に発光装置ともいう)などがある。EL素子とは少なくともエレクトロルミネセンスが得られる材料を含み電流を流すことにより発光する素子を含む。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態における発光素子およびその作製方法を、図1(A)乃至(C)を用いて詳細に説明する。本実施の形態において、絶縁層は発光層を挟持する一対の電極層のうち一方の間にのみ設ける。また、本実施の形態は、薄膜型発光について説明するが、本発明は分散型発光についても同様のことが言える。
無機EL素子は、その素子構成により、分散型無機EL素子と薄膜型無機EL素子とに分類される。これらの無機ELは、交流電圧を印加することによりEL発光を得るため、誘電体となる絶縁層が必要である。この絶縁層には高い絶縁耐圧が求められているが、絶縁耐圧を高くするために膜の緻密性をあげると、その分膜の内部応力が高くなり、界面での剥離が発生してしまうことがある。そこで、その内部応力を緩和するために、応力が低い膜を緩衝層として挟み、積層する方法がある。
図1(A)乃至(C)に、発光素子として用いることのできる薄膜型無機EL素子の一例を示す。
図1(A)及び図1(B)において、発光素子は、第1電極層101、絶縁層102、電界発光層103、第2電極層104を含み、この順に積層している。絶縁層102は、第1電極層101と電界発光層103との間に接するように有している。また、図1(A)のように第1電極層101が透光性を有する電極膜で第2電極層104が反射電極膜の場合、第1電極層101側から発光を取り出す片面発光になり、図1(B)のように第1電極層101と第2電極層104の両方が透光性を有する電極膜の場合、第1電極層101側と第2電極層104側の両側から発光を取り出す両面発光になる。
図1(A)及び図1(B)の絶縁層102は、屈折率の高い窒化シリコン(SiN)を電界発光層103側に、屈折率の低い酸窒化シリコン(SiON)、または酸化シリコン(SiO)を第1電極層101側に有する。この絶縁層は、単層内で膜の性質を連続的に変化させているので、膜内において膜の特性値(屈折率、内部応力、誘電率など)にグラデーションを有し、かつ、積層構造とした場合に生じるような界面のない構造である。この絶縁層は、屈折率の高い膜と低い膜を積層構造にしたときに比べて、屈折率を連続的に変化させるので、界面での反射がない分、光の取り出し効率が向上する。なお、本明細書において、屈折率が「連続的に変化する」とは、屈折率が絶縁膜の膜厚方向に単調に増加または減少していることを示す。例えば、図1(A)、(B)において、絶縁層102の屈折率は第1の電極層101側から電界発光層103側に向けて単調に増加している。
また、絶縁層102は、誘電率の高い窒化シリコン(SiN)を電界発光層103側に、誘電率の低い酸窒化シリコン(SiON)、または酸化シリコン(SiO)を第1電極層101側に有する。絶縁層102は、誘電率が界面なく連続的に変化しているため、絶縁層を積層して構成したときに比べて、誘電率が向上する。
また、第1電極層101側に応力の低い酸窒化シリコンまたは酸化シリコンを有することにより、第1電極層101との界面での剥離を防ぐことができ、信頼性が向上する。また、窒化シリコンは絶縁耐圧が高いので電界発光層103に接していることが好ましい。また、酸窒化シリコンまたは酸化シリコンは、低応力膜なので第1電極層101に接していることが好ましく、第1電極層101と屈折率が等しいあるいは近いものが好ましい。
図1(C)において、発光素子は、第1電極層101、電界発光層103、絶縁層102、第2電極層104を含み、この順に積層している。絶縁層102は、第2電極層104と電界発光層103との間に接するように設けられている。また、第1電極層101が透光性を有する電極で第2電極層104が反射電極であり、第1電極層101側から発光を取り出す片面発光になる。
図1(C)の絶縁層102は、絶縁耐圧の高い窒化シリコンを電界発光層103側に、応力が低い膜である酸窒化シリコンまたは酸化シリコンを第2電極層104側に有し、界面無く屈折率を連続的に変化させている。電界発光層103から第2電極層104側に発光した光は絶縁層102を通り、第2電極層104で反射して、再び絶縁層102を通り、第1電極層101側に透過していくので、電界発光層103と第2電極層104の間の絶縁層102は界面無く屈折率が連続的に変化していることが好ましい。また、第2電極層104側を応力の低い膜である酸窒化シリコンまたは酸化シリコンにすることにより、第2電極層104との界面での剥離を防ぐことができ、信頼性が向上する。
図1(A)乃至(C)おける絶縁層102の材料は、特に限定されることはないが、絶縁耐圧が高く、緻密な膜質であり、かつ剥離しないことが好ましく、さらには、誘電率が高いことが好ましい。例えば、窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)、酸窒化シリコン(SiON)、酸化イットリウム(Y)、酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化タンタル(Ta)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸鉛(PbTiO)、窒化シリコン(Si)、酸化ジルコニウム(ZrO)等のうちから数種類の材料を用いることができる。これらの材料を用いた絶縁層は、スパッタリング、蒸着、CVD等により成膜することができる。
また、絶縁層はこれら絶縁材料の粒子をバインダ中に分散して成膜してもよい。バインダ材料は、電界発光層に含まれるバインダと同様な材料及び方法を用いて形成すればよい。絶縁層の膜厚は特に限定されることはないが、好ましくは10〜1000nmの範囲である。
本発明で用いることのできる発光材料は、母体材料と発光中心となる不純物元素とで構成される。含有させる不純物元素を変化させることで、様々な色の発光を得ることができる。発光材料の作製方法としては、固相法や液相法(例えば共沈法)などの様々な方法を用いることができる。また、プレカーサーの熱分解反応による方法、噴霧熱分解法、複分解法、または、逆ミセル法や、これらの方法と高温焼成を組み合わせた方法を用いることができる。または、凍結乾燥法などの液相法なども用いることができる。
固相法は、母体材料と、不純物元素又は不純物元素を含む化合物を秤量し、乳鉢で混合、電気炉で加熱、焼成を行い反応させ、母体材料に不純物元素を含有させる方法である。焼成温度は、700〜1500℃が好ましい。温度が700℃より低すぎる場合は固相反応が進まず、温度が1500℃より高すぎる場合は母体材料が分解してしまうからである。なお、粉末状態で焼成を行ってもよいが、ペレット状態で焼成を行うことが好ましい。固相法は、比較的高温での焼成を必要とするが、簡単な方法であるため、生産性がよく大量生産に適している。
液相法(例えば共沈法)は、母体材料又は母体材料を含む化合物と、不純物元素又は不純物元素を含む化合物と、を溶液中で反応させ、乾燥させた後、焼成を行う方法である。液相法を用いると、母体材料中に不純物元素が均一に分布し、粒径が小さく低い焼成温度でも反応が進むことができる。
発光材料に用いる母体材料としては、硫化物、酸化物、窒化物を用いることができる。硫化物としては、例えば、硫化亜鉛(ZnS)、硫化カドミウム(CdS)、硫化カルシウム(CaS)、硫化イットリウム(Y)、硫化ガリウム(Ga)、硫化ストロンチウム(SrS)、硫化バリウム(BaS)等を用いることができる。また、酸化物としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化イットリウム(Y)等を用いることができる。また、窒化物としては、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)等を用いることができる。さらに、セレン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)等も用いることができ、硫化カルシウム−ガリウム(CaGa)、硫化ストロンチウム−ガリウム(SrGa)、硫化バリウム−ガリウム(BaGa)、等の3元系の混晶であってもよい。
局在型発光の発光中心として、マンガン(Mn)、銅(Cu)、サマリウム(Sm)、テルビウム(Tb)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、ユーロピウム(Eu)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)などを用いることができる。なお、電荷補償として、フッ素(F)、塩素(Cl)などのハロゲン元素が添加されていてもよい。
一方、ドナー−アクセプター再結合型発光の発光中心として、ドナー準位を形成する第1の不純物元素、及びアクセプター準位を形成する第2の不純物元素を含む発光材料を用いることができる。第1の不純物元素は、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、アルミニウム(Al)等を用いることができる。第2の不純物元素としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)等を用いることができる。
ドナー−アクセプター再結合型発光の発光材料を、固相法を用いて合成する場合、母体材料と、第1の不純物元素又は第1の不純物元素を含む化合物と、第2の不純物元素又は第2の不純物元素を含む化合物と、をそれぞれ秤量し、乳鉢で混合した後、電気炉で加熱し焼成する。母体材料としては、上述した母体材料を用いることができる。また、第1の不純物元素としては、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)等を用いることができ、第1の不純物元素を含む化合物としては、例えば、硫化アルミニウム(Al)等を用いることができる。また、第2の不純物元素としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)等を用いることができ、第2の不純物元素を含む化合物としては、硫化銅(CuS)、硫化銀(AgS)等を用いることができる。焼成温度は、700〜1500℃が好ましい。温度が700℃よりも低すぎる場合は固相反応が進まず、温度が1500℃よりも高すぎる場合は母体材料が分解してしまうからである。なお、粉末状態で焼成を行ってもよいが、ペレット状態で焼成を行うことが好ましい。
また、固相反応を利用する場合の不純物元素として、第1の不純物元素と第2の不純物元素で構成される化合物を用いてもよい。この場合、不純物元素が母体材料中に拡散されやすく、固相反応が進みやすくなるため、不純物元素が均一に分布した発光材料を得ることができる。さらに、母体材料中に余分な不純物元素が入らないため、純度の高い発光材料が得ることができる。第1の不純物元素と第2の不純物元素で構成される化合物としては、例えば、塩化銅(CuCl)、塩化銀(AgCl)等を用いることができる。
なお、これらの不純物元素の濃度は、母体材料に対して0.01〜10atom%であればよく、好ましくは0.05〜5atom%の範囲である。
薄膜型無機ELの場合、電界発光層は、上記発光材料を含む層であり、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着(EB蒸着)法等の真空蒸着法、スパッタリング法等の物理気相成長法(PVD)、有機金属CVD法、ハイドライド輸送減圧CVD法等の化学気相成長法(CVD)、原子層エピタキシ法(ALE)等を用いて形成することができる。
発光層を挟持する電極層(第1の電極層及び第2の電極層)には、金属、合金、導電性化合物、及びこれらの混合物などを用いることができる。具体的には、例えば、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、シリコン若しくは酸化シリコンを含有したインジウム錫酸化物、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム(IWZO)等が挙げられる。これらの導電性金属酸化物膜は、通常スパッタリングにより成膜される。例えば、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO)は、酸化インジウムに対し1〜20wt%の酸化亜鉛を加えたターゲットを用いたスパッタリングにより形成することができる。また、酸化タングステンと酸化亜鉛を含む酸化インジウム(IWZO)は、酸化インジウムに対し酸化タングステンを1〜5wt%、酸化亜鉛を0.5〜1.5wt%含有したターゲットを用いたスパッタリングにより形成することができる。この他、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、又は金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等を用いることができる。第1の電極層または第2の電極層を、透光性を有する電極層とする場合、可視光の透過率の低い材料であっても、1nm〜50nm、好ましくは5nm〜20nm程度の厚さで成膜することで、透光性の電極として用いることができる。なお、スパッタリング以外にも、真空蒸着、CVD、ゾル−ゲル法を用いて電極を作製することもできる。なお、発光は電極層を通過して外部に取り出されるため、一対の電極層(第1の電極層及び第2の電極層)のうち少なくとも一方、又は両方は透光性を有する材料で形成されている必要がある。
このように、発光素子において発光層より放射された光は絶縁層を透過して取り出されるが、本発明の発光素子の有する絶縁層は層内に界面を有さず、屈折率及び誘電率が連続的に変化している膜のため光の取り出し効率が高い。また内部応力も連続的に変化しているため、積層する発光層及び電極層との密着性もよい。具体的には、絶縁層の屈折率及び誘電率、または内部応力が、電極側から電界発光層側に向けて単調に増加している。これによって、発光効率及び発光輝度が高く、かつ信頼性の高い発光素子とすることができる。このような発光素子を具備することによって、信頼性が高く、高機能な発光装置を作製することができる。
なお、本実施の形態において、絶縁層は、電界発光層側に窒化シリコンを有し、第1または第2の電極側に、酸窒化シリコンまたは酸化シリコンを有する構成としたが、本発明の実施はこの構成に限られず、電極側から電界発光層側に向けて、屈折率、内部応力、または誘電率のうち少なくとも一が単調に増加する構成であればよい。
以下に、発光素子の絶縁層を積層構造として、膜厚方向に屈折率または誘電率を変化させたモデルケースを例として示す。
図4(A)乃至図4(C)は、発光素子の有する絶縁層を多層積層膜にした構造である。また、図4において、絶縁層の屈折率(n)を、第1電極層側n=2.0、電界発光層側n=1.6になるようにする。
図4(A)において、発光素子は、第1電極層301、絶縁層401、電界発光層304、第2電極層305の順に積層している。また、この絶縁層401は、第1絶縁層302と第2絶縁層303の2層積層構造の絶縁層である。
絶縁層302の屈折率n302=1.6、絶縁層303の屈折率n303=2.0とする。このときの透過率Tは、T=4×n302×n303/(n302+n303=0.9877となる。
図4(B)において、発光素子は、第1電極層301、絶縁層402、電界発光層304、第2電極層305の順に積層している。また、この絶縁層402は、第1絶縁層306、第2絶縁層307、第3絶縁層308の3層積層構造の絶縁層である。絶縁層306の屈折率n306=1.6、絶縁層307の屈折率n307=1.8、絶縁層308の屈折率n308=1.6とする。このときの透過率Tは、T=0.9938となる。
図4(C)において、発光素子は、第1電極層301、絶縁層403、電界発光層304、第2電極層305の順に積層している。また、この絶縁層403は、第1絶縁層309、第2絶縁層310、第3絶縁層311、第4絶縁層312、第5絶縁層313の5層積層構造の絶縁層である。絶縁層309の屈折率n309=1.6、絶縁層310の屈折率n310=1.7、絶縁層311の屈折率n311=1.8、絶縁層312の屈折率n312=1.9、絶縁層313の屈折率n313=2.0とする。このときの透過率Tは、T=0.9962となる。
また、図4(A)乃至(C)において、絶縁層の誘電率(ε)を第1電極層側ε=4、電界発光層側ε=8になるようにする。また、ここでは、図4(A)乃至図4(C)において絶縁層の膜厚はd=d=dの関係が成り立つものとする。また、絶縁層401乃至403のそれぞれの絶縁層の膜厚において、d302=d303、d306=d307=d308、d309=d310=d311=d312=d313の関係が成り立つものとする。
図4(A)において、絶縁層401を2層積層構造の絶縁層にし、絶縁層302の誘電率ε302=4、絶縁層303の誘電率ε303=8とする。このときの絶縁層401の誘電率εは、ε=2×ε302×ε303/(ε302+ε303)=5.333となる。
図4(B)において、絶縁層402を3層積層構造の絶縁層にし、絶縁層306の誘電率ε306=4、絶縁層307の誘電率ε307=6、絶縁層308の誘電率ε308=8とする。このときの絶縁層402の誘電率εは、ε=5.538となる。
図4(C)において、絶縁層403を5層積層構造の絶縁層にし、絶縁層309の誘電率ε309=4、絶縁層310の誘電率ε310=5、絶縁層311の誘電率ε311=6、絶縁層312の誘電率ε312=7、絶縁層313の誘電率ε313=8とする。このときの絶縁層403の誘電率εは、ε=5.653となる。
上記に示したように、多層積層構造の絶縁層においては、絶縁層を構成する層数が多く、各層の屈折率または誘電率の変化幅が小さい程、絶縁層の透過率が向上し、また、誘電率が向上するため、発光輝度及び発光効率が向上する。
しかしながら、多層積層構造の絶縁層は、層内に少なくとも一の界面を有する。上述したように、界面において、発光層から放射された光の反射が発生するため、発光輝度及び発光効率の向上のためには、層内の界面の存在は好ましくない。本発明に係る絶縁層は、屈折率、または誘電率が膜厚方向に単調に増加する構成であるから、変化幅はきわめて小さく、一定の構成であるといえる。さらに、積層多層構造と異なり、単層中で膜の特性値にグラデーションを有する構成であるため、層内の界面における光の反射もおこらない。よって、本発明に係る絶縁層を用いると、多層積層構造の絶縁層を用いた場合よりも発光輝度及び発光効率が向上した発光素子を提供することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態における発光素子およびその作製方法を、図2(A)及び図2(B)を用いて詳細に説明する。本実施の形態において、絶縁層は発光層を挟持する一対の電極層のそれぞれに接して設けられている。
図2(A)は図1(A)の電界発光層103と第2電極層104との間に第2絶縁層105を有する構造である。
図2(A)の絶縁層102は、屈折率の高い窒化シリコンを電界発光層103側に、屈折率の低い酸窒化シリコン、または酸化シリコンを第1電極層101側に有する。よって、絶縁層102は酸素及び窒素を含むシリコン膜といえる。この絶縁層102は単層内で界面無く屈折率及び誘電率を連続的に変化させる。この絶縁層102は、屈折率の高い膜と低い膜を積層構造にした場合のように界面を有することがなく、単層内で屈折率を連続的に変化させている。そのため、界面での反射がない分、光の取り出し効率が向上する。また、第1電極層101側に応力の低い酸窒化シリコンまたは酸化シリコンを有することにより、第1電極層101との界面での剥離を防ぐことができ、信頼性が向上する。
絶縁層102内の屈折率は、絶縁層102に接して設けられた2つの層を構成するそれぞれ物質の屈折率によって膜厚方向に単調に、増加または減少して変化していればよい。例えば、絶縁層102の屈折率は、絶縁層102を挟んでいる層を構成する物質との2つの界面のうち、屈折率の小さい物質側の界面から、屈折率の大きい物質側の界面まで単調に増加していればよい。
絶縁層102の屈折率は、どのような手段、方法によって変化させても良い。例えば、絶縁層102が少なくとも第一の物質と第二の物質を含む複数の物質を有している場合、絶縁層102内で、それらの物質の組成を単調に変化させて、屈折率を単調に変化させてもよい。
ここで、スパッタ装置により、絶縁層102として、膜厚方向に単調に屈折率が変化した膜を形成する例を示す。本実施の形態では絶縁層102として、窒素、酸素及びシリコンからなる酸素及び窒素を含むシリコン膜を形成する。また、本実施の形態では第一の物質として窒素を、第二の物質として酸素を用いて、それらの組成比の変化により絶縁層102内の屈折率を変化させる。なお、絶縁層102、第一の物質、第二の物質は、本実施の形態に限定されず、第1電極層101、電界発光層103の屈折率に応じて実施者が適宜決定すれば良い。本実施の形態では、第1電極層101として、導電性金属酸化物膜(例えばITO膜)を用いる。
スパッタのターゲットはシリコンターゲットを用いる。スパッタ時に用いる電源は直流でも交流でも良い。スパッタ時のガスはアルゴン、酸素、窒素を用いる。窒素の流量を0sccmから特定の流量(例えば30sccm)まで徐々に増加させながら、酸素の流量を特定の流量(例えば30sccm)から最終的に0sccmまで徐々に減少させながら酸素及び窒素を含むシリコン膜を形成する。形成される膜中で酸化シリコンと窒化シリコンの割合を変化させることによって、窒素及び酸素の組成が単調に変化した酸素及び窒素を含むシリコン膜を形成する。
また、窒素、酸素及びシリコンからなる酸素及び窒素を含むシリコン膜の形成方法として以下のようにしても良い。スパッタ装置において、酸化シリコン及び、窒化シリコンの2つのターゲットを用いる。スパッタ時に用いる電源は直流でも交流でも良い。窒素シリコンターゲットの電源の電力を0Wからはじめ、最終的に特定の電力(例えば3kW)まで増加させ、また、酸化シリコンターゲットの電源の電力を特定の電力(例えば3kW)からはじめ、最終的に0Wまで減少させながら、酸素及び窒素を含むシリコン膜を形成する。形成される膜中で酸化シリコンと窒化シリコンの割合を変化させることによって、窒素及び酸素の組成が単調に変化した酸素及び窒素を含むシリコン膜を形成する。
なお、窒化シリコンは絶縁耐圧が高いので電界発光層103に接していることが好ましい。また、酸窒化シリコンまたは酸化シリコンは、低応力膜なので第1電極層101に接していることが好ましく、第1電極層101と屈折率が等しいあるいは近いものが好ましい。
なお、上記の例では、特に屈折率を例にとって説明したが、絶縁層102が電界発光層103側に有する窒化シリコンは、誘電率及び応力が高く、また、第1電極層101側に有する酸窒化シリコンまたは酸化シリコンは、誘電率及び応力が低い。したがって、絶縁層102を、窒素及び酸素の組成が単調に変化した酸素及び窒素を含むシリコン膜とすることで、屈折率、誘電率及び内部応力が連続的に変化する膜とすることができる。また、絶縁膜を構成する材料によっては、屈折率、誘電率または内部応力のいずれか一が、電極側から電界発光層側に向かって単調に増加するような構成としても良い。なお、絶縁層内で誘電率または内部応力を連続的に変化させるときも上記に示した方法と同様の方法を用いることができる。
また、第2絶縁層105も、緻密で応力の高く、絶縁耐圧の高い窒化シリコンを電界発光層103側に有し、応力が低い膜である酸窒化シリコンまたは酸化シリコンを第2電極層104側に有する。第2絶縁層105は単層内で内部応力を連続的に変化させ、応力緩和を行うので剥離を防ぐことができ、信頼性が向上する。また、電界発光層103から第2電極層104側に発光した光は絶縁層105を通り、第2電極層104で反射して、再び絶縁層105を通り、第1電極層101側に透過していくので、電界発光層103と第2電極層104の間の絶縁層は、単層内で界面無く屈折率を連続的に変化させることが好ましく、光の取り出し効率が向上する。
図2(B)のように第1電極層101と第2電極層104の両方が透光性を有する電極の場合、第1電極層101側と第2電極層104の両方から発光を取り出す両面発光になり、図1(B)の電界発光層103と第2電極層104との間に、単層内で界面無く屈折率を連続的に変化させる第2絶縁層105を有する構造である。第1絶縁層102、第2絶縁層105共に屈折率を連続的に変化させる構造にすることにより、電極の両側での光の取り出し効率が向上する。
また、2つの絶縁層のうち少なくとも一方が屈折率や内部応力が連続的に変化しているものでもよい。この場合でも、絶縁層の1つが連続的に変化しているので発光輝度は向上し、また、他の片側が単層または積層からなる単純な絶縁層なので素子作製が簡単で安価にできる。
発光層及び電極層の材料及び作製方法は実施形態1と同様にすればよく、ここでは詳細な説明は省略する。
このように、発光素子において発光層より放射された光は絶縁層を透過して取り出されるが、本発明の発光素子の有する絶縁層は層内に界面を有さず、屈折率及び誘電率が連続的に変化している膜のため、光の取り出し効率が高い。また絶縁層内で内部応力も連続的に変化しているため、積層する発光層及び電極層との密着性もよい。従って、発光効率及び発光輝度が高く、かつ信頼性の高い発光素子とすることができる。このような発光素子を具備することによって高信頼性及び高機能な発光装置を作製することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明を用いた分散型発光素子の例を説明する。
分散型無機EL素子の場合、粒子状の発光材料をバインダ中に分散させ膜状の電界発光層を形成する。発光材料の作製方法によって、十分に所望の大きさの粒子が得られない場合は、乳鉢等で粉砕などによって粒子状に加工すればよい。バインダとは、粒状の発光材料を分散した状態で固定し、電界発光層としての形状に保持するための物質である。発光材料は、バインダによって電界発光層中に均一に分散し固定される。
分散型無機EL素子の場合、電界発光層の形成方法は、選択的に電界発光層を形成できる液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷など)、スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法などを用いることもできる。電界発光層の膜厚は特に限定されることはないが、好ましくは、10〜1000nmの範囲である。また、発光材料及びバインダを含む電界発光層において、発光材料の割合は50wt%以上80wt%以下とするよい。
図3に発光素子として用いることのできる分散型無機EL素子の一例を示す。図3における発光素子は、第1電極層201、絶縁層202、電界発光層203、第2電極層205の積層構造を有し、電界発光層203中にバインダによって保持された発光材料204を含む。なお、本実施の形態において、発光材料204として実施の形態1に示した材料と同様のものを用いることができる。
本実施の形態の分散型無機EL素子のバインダとしては、絶縁材料を用いることができる。また、バインダとして有機材料や無機材料を用いることができ、または、有機材料及び無機材料の混合材料を用いてもよい。有機絶縁材料としては、シアノエチルセルロース系樹脂のように比較的誘電率の高いポリマーや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ化ビニリデンなどの樹脂を用いることができる。また、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン樹脂を用いてもよい。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、オキサゾール樹脂(ポリベンゾオキサゾール)等の樹脂を有機絶縁材料として用いてもよい。これらの樹脂に、チタン酸バリウム(BaTiO)やチタン酸ストロンチウム(SrTiO)などの高誘電率の微粒子を適度に混合して誘電率を調整することもできる。
バインダに含まれる無機絶縁材料としては、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸素及び窒素を含むシリコン、窒化アルミニウム(AlN)、酸素及び窒素を含むアルミニウムまたは酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)、BaTiO、SrTiO、チタン酸鉛(PbTiO)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、ニオブ酸鉛(PbNbO)、酸化タンタル(Ta)、タンタル酸バリウム(BaTa)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、酸化イットリウム(Y)、酸化ジルコニウム(ZrO)、ZnSその他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。有機材料に、誘電率の高い無機材料を含ませる(添加等によって)ことによって、発光材料及びバインダよりなる電界発光層の誘電率をより制御することができ、より誘電率を大きくすることができる。
本実施の形態の分散型無機EL素子の作製工程において、発光材料はバインダを含む溶液中に分散されるが本実施の形態に用いることのできるバインダを含む溶液の溶媒としては、バインダ材料が溶解し、電界発光層を形成する方法(各種ウエットプロセス)及び所望の膜厚に適した粘度の溶液を作製できるような溶媒を適宜選択すればよい。有機溶媒等を用いることができ、例えばバインダとしてシロキサン樹脂を用いる場合は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEAともいう)、3−メトシキ−3メチル−1−ブタノール(MMBともいう)などを用いることができる。
上記実施の形態1及び実施の形態2において、電界発光層を本実施の形態で示した分散型発光にした場合でも、同様の効果が得られ、光の取り出し効率が向上し、界面での剥離を防ぐことができ、信頼性が向上する。
このように、発光素子において発光層より放射された光は絶縁層を透過して取り出されるが、本発明の発光素子の有する絶縁層は層内に界面を有さず、屈折率及び誘電率が連続的に変化している膜のため光の取り出し効率が高い。また絶縁層内で内部応力も連続的に変化しているため、積層する発光層及び電極層との密着性もよい。従って、発光効率及び発光輝度が高く、かつ信頼性の高い発光素子とすることができる。このような発光素子を具備することによって高信頼性及び高機能な発光装置を作製することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、トランジスタによって発光素子の駆動を制御するアクティブマトリクス型の表示装置について説明する。
本実施の形態では、画素部に本発明を適用して作製した発光素子を有する表示装置について図5を用いて説明する。なお、図5(A)は、表示装置を示す上面図、図5(B)は図5(A)をA−A’およびB−B’で切断した断面図である。図5(A)において点線で示された601は駆動回路部(ソース側駆動回路)、602は画素部、603は駆動回路部(ゲート側駆動回路)である。また、604は封止基板、605はシール材であり、シール材605で囲まれた内側は、空間607になっている。
なお、図5(B)の引き回し配線608はソース側駆動回路601及びゲート側駆動回路603に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)609からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていてもよい。本明細書における表示装置には、表示装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図5(B)を用いて説明する。素子基板610上には駆動回路部及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路601と、画素部602中の一つの画素が示されている。
なお、ソース側駆動回路601はnチャネル型TFT623とpチャネル型TFT624とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成してもよい。また、本実施の形態では、基板上に駆動回路を形成したドライバ一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、駆動回路を基板上ではなく外部に形成することもできる。なお、TFTの構造は、特に限定されない。スタガ型のTFTでもよいし、逆スタガ型のTFTでもよい。また、TFTに用いられる半導体膜の結晶性についても特に限定されない。非晶質半導体膜を用いてもよいし、結晶性半導体膜を用いてもよい。また、半導体材料に限定はなく、無機化合物を用いてもよいし、有機化合物を用いてもよい。
また、画素部602はスイッチング用TFT611と、電流制御用TFT612とそのドレインに電気的に接続された第1の電極613とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極613の端部を覆って絶縁物614が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより絶縁物614を形成する。
また、被覆性を良好なものとするため、絶縁物614の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物614の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物614の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物614として、光の照射によって現像液に不溶解性となるネガ型、或いは光の照射によって現像液に溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
第1の電極613上には、絶縁層625、発光層616、および第2の電極617がそれぞれ形成されている。第1の電極613および第2の電極617のうち、少なくとも第2の電極617は透光性を有しており、発光層616からの発光を外部へ取り出すことが可能である。
本実施の形態では、発光素子618が有する絶縁層625において、屈折率、内部応力、誘電率を連続的に変化させることを特徴する。この絶縁層625は、単層内で膜の性質を連続的に変化させているので、膜内において膜の特性値(屈折率、内部応力、誘電率など)にグラデーションを有し、かつ、積層構造にしたときに生じるような界面のない構造である。
本発明の発光素子の有する絶縁層625は、積層構造を用いずに、単層内で界面を有さず屈折率が連続的に変化させることで絶縁層の屈折率を制御している。よって絶縁層内の界面での反射による光の取り出し効率の損失を減らすことができ、発光素子618の発光輝度及び発光効率が向上する。
第1の電極613、発光層616、第2の電極617の形成方法としては、種々の方法を用いることができる。具体的には、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着(EB蒸着)法等の真空蒸着法、スパッタリング法等の物理気相成長法(PVD)、有機金属CVD法、ハイドライド輸送減圧CVD法等の化学気相成長法(CVD)、原子層エピタキシ法(ALE)等を用いることができる。また、インクジェット法、スピンコート法等を用いることができる。また、各電極または各層ごとに異なる成膜方法を用いて形成しても構わない。なお、発光層616に含まれる発光材料は、実施の形態1乃至3で示した材料および作成方法を用いることが好ましい。
シール材605で封止基板604を素子基板610と貼り合わせることにより、素子基板610、封止基板604、およびシール材605で囲まれた空間607に発光素子618が備えられた構造になっている。なお、空間607には、充填材が充填されており、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、樹脂でなるシール材で充填される場合もある。
なお、シール材605にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、シール材及び充填材はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板604に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステルフィルム、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
発光素子において発光層より放射された光は絶縁層を透過して取り出されるが、本発明の絶縁層は層内に界面を有さず、屈折率及び誘電率が連続的に変化している膜のため光の取り出し効率が高い。また絶縁層内で内部応力も連続的に変化しているため、積層する発光層及び電極層との密着性もよい。従って、発光効率及び発光輝度が高く、かつ信頼性の高い発光素子とすることができる。このような発光素子を具備することによって高信頼性及び高機能な表示装置を作製することができる。
(実施の形態5)
図6には本発明を適用して作製したパッシブマトリクス型の表示装置を示す。
図6において、図6(A)は本発明を適用して作製したパッシブマトリクス型の表示装置の上面図であり、図6(B)は図6(A)において線X−Yに対応する断面図である。
表示装置は、基板759上に設けられ、第1の方向に延びた第1の電極層751a、第1の電極層751b、及び第1の電極層751cと、第1の電極層751a、第1の電極層751b、第1の電極層751cを覆って設けられた電界発光層752と、第1の方向と垂直な第2の方向に延びた第2の電極層753a、第2の電極層753b、及び第2の電極層753cとを有している(図6(A)(B)参照)。また、第1の電極層751a、第1の電極層751b、及び第1の電極層751cと、第2の電極層753a、第2の電極層753b、及び第2の電極層753cとの間に実施の形態1または2で示した絶縁層757、電界発光層752が設けられている。なお、隣接する各々のセル間において横方向への電界の影響が懸念される場合は、各発光素子に設けられた電界発光層752を分離してもよい。第2の電極層753a、第2の電極層753b、第2の電極層753cは透光性の電極である。第1の電極層751a、第1の電極層751b、第1の電極層751cは反射型の電極、透過型の電極のいずれでもよい。
第1の電極層751a〜751cは、テーパーを有する形状でもよく、曲率半径が連続的に変化する形状でもよい。曲率を有する曲面であると、積層する絶縁層や導電層のカバレッジがよい。
また、第1の電極層751a〜751cの側端部を覆うように隔壁(絶縁層)を形成してもよい。図6(C)に、図6(B)における第1の電極層の側端部を隔壁(絶縁層)で覆った例を示す。
図6(C)に示す発光素子の一例は、隔壁となる隔壁(絶縁層)775が、第1の電極層771a、第1の電極層771b、第1の電極層771cの側端部を覆うようにテーパーを有する形状で形成されている。基板779に接して設けられた第1の電極層771a、第1の電極層771b、第1の電極層771c上に、隔壁(絶縁層)775を形成し、実施の形態1または2で示した絶縁層777、電界発光層772、第2の電極層773bが設けられている。
本実施の形態では、発光素子内に有する絶縁層757、777において、屈折率、内部応力、誘電率を連続的に変化させることを特徴する。この絶縁層757、777は、単層内で膜の性質を連続的に変化させているので、膜内において膜の特性値(屈折率、内部応力、誘電率など)にグラデーションを有し、かつ、積層構造とした場合に生じるような界面のない構造である。
本発明の絶縁層757、777は、積層構造を用いずに、単層内で界面を有さず屈折率が連続的に変化させることで絶縁層の屈折率を制御している。よって層内の界面での反射による光の取り出し効率の損失を減らすことができ、発光素子の発光輝度及び発光効率が向上する。
図6のパッシブマトリクス型の表示装置も図5のアクティブマトリクス型の表示装置と同様、シール材により封止用の基板758、778が固定されている。
このように、発光素子において発光層より放射された光は絶縁層を透過して取り出されるが、本発明の絶縁層は層内に界面を有さず、屈折率及び誘電率が連続的に変化している膜のため光の取り出し効率が高い。また内部応力も連続的に変化しているため、積層する発光層及び電極層との密着性もよい。従って、発光効率及び発光輝度が高く、かつ信頼性の高い発光素子とすることができる。このような発光素子を具備することによって高信頼性及び高機能な表示装置を作製する。
(実施の形態6)
本発明の発光装置は、電子機器の表示部として用いることができる。本実施の形態で示す電子機器は、実施の形態1乃至5で示した発光素子、及び発光装置を有する。よって、発光効率及び発光輝度が高く、かつ信頼性の高い電子機器を提供することが可能である。
本発明を適用して作製された電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)などが挙げられる。これらの電子機器の具体例を図7に示す。
図7(A)は本発明に係るテレビ装置であり、筐体9101、支持台9102、表示部9103、スピーカー部9104、ビデオ入力端子9105等を含む。このテレビ装置において、表示部9103は、実施の形態1乃至3で説明したものと同様の発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子の光の取り出し効率を向上させることにより、テレビ装置本体の低消費電力化をはかることができる。それにより住環境に適合した製品とすることができる。
図7(B)は本発明に係るコンピュータであり、本体9201、筐体9202、表示部9203、キーボード9204、外部接続ポート9205、ポインティングデバイス9206等を含む。このコンピュータにおいて、表示部9203は、実施の形態1乃至3で示した発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。発光素子の光の取り出し効率を向上したことにより、コンピュータ自体の低消費電力を図ることができる。
図7(C)は携帯電話であり、本体9401、筐体9402、表示部9403、音声入力部9404、音声出力部9405、操作キー9406、外部接続ポート9407、アンテナ9408等を含む。この携帯電話において、表示部9403は、実施の形態1乃至3で示した発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子の光の取り出し効率が向上されているため、携帯電話は低消費電力化が図られ、より利便性の高いものとすることができる。
図7(D)はカメラであり、本体9501、表示部9502、筐体9503、外部接続ポート9504、リモコン受信部9505、受像部9506、バッテリー9507、音声入力部9508、操作キー9509、接眼部9510等を含む。このカメラにおいて、表示部9502は、実施の形態1乃至3発光素子をマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子の光の取り出し効率が向上されているため、カメラ本体の低消費電力化が図られ、より利便性の高いものとすることができる。
以上の様に、本発明の発光装置の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。本発明を適用することにより、低消費電力の電子機器を作製することが可能となる。
(実施の形態7)
本発明の発光装置は、照明装置として用いることもできる。本発明を適用した発光素子を照明装置として用いる一態様を、図8を用いて説明する。
図8は、本発明を適用した発光装置をバックライトとして用いた液晶表示装置の一例である。図8に示した液晶表示装置は、筐体901、液晶層902、バックライト903、筐体904を有し、液晶層902は、ドライバIC905と接続されている。また、バックライト903は、本発明の発光装置が用いられおり、端子906により、電流が供給されている。
本発明を適用した発光装置を液晶表示装置のバックライトとして用いることにより、明るくかつ低消費電力のバックライトが得られる。また、本発明を適用した発光装置は、面発光の照明装置であり大面積化も可能であるため、バックライトの大面積化が可能であり、液晶表示装置の大面積化も可能になる。さらに、発光装置は薄型で低消費電力であるため、表示装置の薄型化、低消費電力化も可能となる。
もちろん、本発明の発光装置は、液晶表示装置のバックライト以外の平面状の照明装置として用いることができる。
また、自動車、自転車、船などのヘッドライトとして用いることが可能である。図9は、本発明を適用した発光装置を自動車のヘッドライトとして用いた例である。図9(B)は図9(A)のヘッドライト1000の部分を拡大した断面図である。図9(B)において、光源1011として本発明の発光装置が用いられている。光源1011から出た光は、反射板1012により反射され、外部へ取り出される。図9(B)に示すように、複数の光源を用いることで、より高輝度の光を得ることができる。また、図9(C)は、円筒形状に作製した本発明の発光装置を光源として用いた例である。光源1021からの発光は反射板1022により反射され、外部へ取り出される。
図10は、本発明を適用した発光装置を、照明装置である電気スタンドとして用いた例である。図10に示す電気スタンドは、筐体2101と、光源2102を有し、光源2102として、本発明の発光装置が用いられている。本発明の発光装置は、高輝度の発光が可能であるため、細かい作業をする場合など、手元を明るく照らすことが可能である。
図11は、本発明を適用した発光装置を、室内の照明装置3001として用いた例である。本発明の発光装置は大面積化が可能であるため、大面積の照明装置として用いることができる。また、本発明の発光装置は、薄型で低消費電力であるため、薄型化、低消費電力化の照明装置として用いることが可能となる。このように、本発明を適用した発光装置を、室内の照明装置3001として用いた部屋に、図7(A)で説明したような、本発明に係るテレビジョン装置を設置して公共放送や映画を鑑賞することができる。このような場合、両装置は低消費電力であるので、安価な電気料金で、明るい部屋で迫力のある映像を鑑賞することができる。
照明装置としては、図9、図10、図11で例示したものに限られず、住宅や公共施設の照明をはじめ、様々な形態の照明装置として応用することができる。このような場合において、本発明に係る照明装置は、発光媒体が薄膜状であるので、デザインの自由度が高く、様々な意匠を凝らした商品を市場に提供することができる。
このように、本発明の発光装置により、より消費電力の低く、高画質及び高信頼性の電子機器を提供することができる。本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。 本発明の電子機器を説明する図。 本発明の電子機器を説明する図。 本発明の照明器具を説明する図。 本発明の照明器具を説明する図。 本発明の照明器具を説明する図。
符号の説明
101 電極層
102 絶縁層
103 電界発光層
104 電極層
105 絶縁層

Claims (14)

  1. 第1の電極層上に珪素、酸素及び窒素を有する絶縁層と、
    前記絶縁層上に無機化合物を含む電界発光層と、
    前記電界発光層上に第2の電極層と、を有し、
    前記絶縁層中に含まれる酸素濃度は前記第1の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に減少し、かつ前記絶縁層中に含まれる窒素濃度は前記第1の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に増加することを特徴とする発光素子。
  2. 第1の電極層上に絶縁層と、前記絶縁層上に無機化合物を含む電界発光層と、前記電界発光層上に第2の電極層とを有し、
    前記絶縁層の誘電率及び屈折率は、前記第1の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に増加することを特徴とする発光素子。
  3. 第1の電極層上に絶縁層と、前記絶縁層上に無機化合物を含む電界発光層と、前記電界発光層上に第2の電極層とを有し、
    前記絶縁層の内部応力は、前記第1の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に増加することを特徴とする発光素子。
  4. 第1の電極層上に絶縁層と、前記絶縁層上に無機化合物を含む電界発光層と、前記電界発光層上に第2の電極層とを有し、
    前記絶縁層の誘電率、屈折率及び内部応力は、前記第1の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に増加することを特徴とする発光素子。
  5. 請求項2乃至4のいずれか一項において、
    前記絶縁層は酸素及び窒素を含む絶縁層であることを特徴とする発光素子。
  6. 請求項5において、
    前記絶縁層中に含まれる酸素濃度は前記第1の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に減少し、かつ前記絶縁層中に含まれる窒素濃度は前記第1の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に増加することを特徴とする発光素子。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項において、
    前記絶縁層は前記第1の電極層と接しており、かつ前記電界発光層とも接していることを特徴とする発光素子。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項において、
    前記絶縁層の膜厚は50nm以上1000nm以下であることを特徴とする発光素子。
  9. 第1の電極層上に、珪素、酸素及び窒素を有する第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層上に、無機化合物を含む電界発光層と、
    前記電界発光層上に、珪素、酸素及び窒素を有する第2の絶縁層と、
    前記第2の絶縁層上に第2の電極層と、を有し、
    前記第1の絶縁層中に含まれる酸素濃度は、前記第1の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に減少し、かつ前記第1の絶縁層中に含まれる窒素濃度は前記第1の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に増加し、
    前記第2の絶縁層中に含まれる酸素濃度は前記第2の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に減少し、かつ前記第2の絶縁層中に含まれる窒素濃度は前記第2の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に増加することを特徴とする発光素子。
  10. 第1の電極層上に第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層上に無機化合物を含む電界発光層と、前記電界発光層上に第2の絶縁層と、前記第2の絶縁層上に第2の電極層とを有し、
    前記第1の絶縁層の、誘電率及び屈折率、または内部応力は、前記第1の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に増加することを特徴とする発光素子。
  11. 第1の電極層上に第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層上に無機化合物を含む電界発光層と、前記電界発光層上に第2の絶縁層と、前記第2の絶縁層上に第2の電極層とを有し、
    前記第1の絶縁層の誘電率、屈折率及び内部応力は前記第1の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に増加することを特徴とする発光素子。
  12. 請求項10または11において、
    前記第2の絶縁層の、誘電率及び屈折率、または内部応力は、前記第2の電極層側より前記電界発光層側に向かって単調に増加することを特徴とする発光素子。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項において、
    前記第1の電極層は導電性金属酸化物膜であることを特徴とする発光素子。
  14. 請求項1乃至13のいずれか一項における発光素子を有することを特徴とする発光装置。
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