JP2008096713A - 光透過型スクリーン及び光拡散部の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】拡散機能による明るさ、解像度、コントラストの低下を防止し、映像品質の優れた光透過型スクリーンを提供する。
【解決手段】光透過性平板基材1への入射映像信号光線を集光及び透過させる光拡散部4を有する光透過型スクリーン12において、光透過性平板基材1の映像信号光入射側に垂直方向を長手方向として並列して設けられる断面が2等辺三角形状の立体遮光層2と、光透過性平板基材1上に水平方向を長手方向として並列して設けられルシリンドリカルレンズ33とを有し、立体遮光層2により、水平方向に反射拡散された映像信号光が、シリンドリカルレンズ33により垂直方向に集光拡散される。
【選択図】図1
【解決手段】光透過性平板基材1への入射映像信号光線を集光及び透過させる光拡散部4を有する光透過型スクリーン12において、光透過性平板基材1の映像信号光入射側に垂直方向を長手方向として並列して設けられる断面が2等辺三角形状の立体遮光層2と、光透過性平板基材1上に水平方向を長手方向として並列して設けられルシリンドリカルレンズ33とを有し、立体遮光層2により、水平方向に反射拡散された映像信号光が、シリンドリカルレンズ33により垂直方向に集光拡散される。
【選択図】図1
Description
本発明は、背面投射式のテレビやプロジェクタ等に用いられ、映像光を拡散させて透過する機能を持つ光透過型スクリーン及び光拡散部の製造方法に関するものである。
背面投射式のテレビやプロジェクタの一般的な構成を図8に示す。プロジェクションエンジン10により生成された映像信号光は、複数枚のミラー11とプロジェクションレンズ15により、光透過型スクリーン12に投影される。
背面投射式のテレビやプロジェクタ等に用いられる光透過型スクリーン12の一般的な構成を図9に示す。図9(a)は、平面的な形状の遮光層8を用いた光透過型スクリーン12の一般的な構成図を示し、図9(b)は、断面が2等辺三角形状をした立体遮光層2を用いた光透過型スクリーン12の一般的な構成図を示す。光透過型スクリーン12は図9(a)、図9(b)に示すように一対のレンズシート13とフレネルレンズシート14の組み合わせにより構成されている。プロジェクションエンジン10によりフレネルレンズシート14に対して拡散斜光する方向に投影される映像光を、フレネルレンズシート14によりレンズシート13に対してほぼ垂直に入光するように補正される。さらにレンズシート13により、映像光を結像及び拡散し、映像を視聴者側で鑑賞する。
レンズシート13は、レンチキュラーレンズ3等の複数のレンズの配列により映像光を結像し、所定の範囲に映像光を拡散させる。しかし凸レンズ形状のレンチキュラーレンズ3や、断面が2等辺三角形状をした立体遮光層2を水平方向に並設された構成のレンズシート13においては、垂直方向に映像光を拡散することは出来ない。
拡散機能を付与するための方法としては、光透過性樹脂により成形された光透過性平板基材1に、光透過性平板基材1とは異なる屈折率の光拡散性微粒子16を分散配合することが公知であり、光透過型スクリーン12としては、一般的に用いられている。
光拡散性微粒子16を用いて拡散特性を得るための具体的な手段として、レンチキュラーレンズ3が設けられた光透過性平板基材1の内部に光拡散性微粒子16を1種類、または2種類以上を配合し、垂直方向に対しても映像光を拡散し、視野角特性を改善する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、図9(a)、図9(b)に示す上記従来の透過型スクリーン12においては、光透過性平板基材1に分散配合された光拡散性微粒子16を多用することにより、映像光が光拡散微粒子16に乱反射し解像度及び明るさが低下するという課題、さらに外光が光拡散性微粒子16に乱反射することにより、コントラストが著しく悪化するという課題を有している。
前記解像度の低下及びコントラストの低下を改善し、視野角特性を向上する方法として、垂直レンチキュラシート、水平レンチキュラシートの2枚のレンチキュラーシートを備えて、水平と垂直の視野角を別々のレンチキュラシートで拡大する方法が提案されている。
シリンドリカルレンズが形成された2枚のレンチキュラーシートで視野角を拡大する第1の従来例を図10に示す。図10において、映像信号光入射面側から順に、フレネルレンズシート14、水平レンチキュラシート30、垂直レンチキュラシート31が備えてある。
垂直レンチキュラシート31には、映像信号光入射面側に水平方向を長手方向とする垂直シリンドリカルレンズ33が並列配列されておりと、映像光出射面側に水平方向を長手方向とする遮光層8が設けられている。
水平レンチキュラシート30には、映像信号光入射面側に垂直方向を長手方向とする水平シリンドリカルレンズ32が並列配列されており、映像光出射面側に垂直方向を長手方向とする遮光層パターン8が設けられている。
映像信号光側から入射された映像信号光は、フレネルレンズシート14により、水平レンチキュラーシート30に対して、ほぼ垂直な光に偏向され、水平シリンドリカルレンズ32が並列配列された水平レンチキュラーシート30に入射する。水平レンチキュラーシート30に入射した映像信号光は、水平シリンドリカルレンズ32により、水平方向に集光拡散し、水平方向の視野角を拡大する。
さらに垂直シリンドリカルレンズ33が並列配列された垂直レンチキュラーシート31により、垂直方向に集光拡散し、垂直方向にも視野角を拡大する。(例えば、特許文献2参照。)
次に、立体遮光層が形成された2枚のレンチキュラーシートで視野角を拡大する第2の従来例を図11に示す。
次に、立体遮光層が形成された2枚のレンチキュラーシートで視野角を拡大する第2の従来例を図11に示す。
図11において、映像信号光入射面側から順に、
フレネルレンズシート14、垂直レンチキュラシート31、水平レンチキュラシート30を備えてある。
フレネルレンズシート14、垂直レンチキュラシート31、水平レンチキュラシート30を備えてある。
垂直レンチキュラシート31には、水平方向を長手方向とする断面が2等辺三角形状をした垂直立体遮光層35が並列配列されている。
水平レンチキュラシート30には、垂直方向を長手方向とする断面が2等辺三角形状をした水平立体遮光層34が並列配列されている。
映像信号光側から入射された映像信号光は、フレネルレンズ14により垂直レンチキュラーシート31に対して、ほぼ垂直な光に偏向され、断面が2等辺三角形状をした垂直立体遮光層35が並列配列された垂直レンチキュラーシート31に入射する。垂直レンチキュラーシート31に入射した映像信号光は、断面が2等辺三角形状をした垂直立体遮光層35により、垂直方向に反射拡散し、垂直方向の視野角を拡大する。
さらに断面が2等辺三角形状をした水平立体遮光層34が並列配列された水平レンチキュラーシート30により、水平方向に反射拡散し、水平方向にも視野角を拡大する。(例えば、特許文献3参照。)
特開平2−157735号公報
特開平8−101459号公報
特開2004−4148号公報
図12に示すシリンドリカルレンズが形成された2枚のレンチキュラーシートで視野角を拡大する第1の従来例においては、
水平レンチキュラシート30と垂直レンチキュラシート31とを映像信号光入射側にシリンドリカルレンズを向けて順に重ねて構成してある光透過型スクリーン12は、垂直レンチキュラシート31の垂直シリンドリカルレンズ33によって、入射光を屈折拡散させることができるため、拡散微粒子の支援を得ること無く垂直視野角を大きく拡大することができる。
水平レンチキュラシート30と垂直レンチキュラシート31とを映像信号光入射側にシリンドリカルレンズを向けて順に重ねて構成してある光透過型スクリーン12は、垂直レンチキュラシート31の垂直シリンドリカルレンズ33によって、入射光を屈折拡散させることができるため、拡散微粒子の支援を得ること無く垂直視野角を大きく拡大することができる。
また、水平と垂直とで別々のシートの片面にシリンドリカルレンズを並列配列してあるため、水平と垂直の視野角を拡大することができる。しかしながら、図12に示す第1の従来例の構成では、2枚のレンチキュラシートを使用するため、光透過効率が低下し、さらに部材コスト及び工数が増加するためにコスト競争力が低下する。また、水平レンチキュラシート30の映像光出射面に当たる遮光層8面と、垂直レンチキュラシート31の映像光入射面に当たる垂直シリンドリカルレンズ33とを重ね合わせるため、その接触界面において光の干渉やシリンドリカル面での反射による透過率損失が発生すると課題を有していた。
図13に示す、断面が2等辺三角形状をした立体遮光層が形成された2枚のレンチキュラーシートで視野角を拡大する第2の従来例においても、図12に示すシリンドリカルレンズで形成された2枚のレンチキュラーレンズを用いた第1の従来例と同様に、2枚のレンチキュラーシートを利用するために、映像信号光の透過効率が低下し、さらには部材コスト及び工数が増加し、コスト競争力が低下するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、光透過型スクリーン12において、映像信号光の透過効率に優れ、水平及び垂直方向によらず視野角を変えながら映像を観察した場合でも観察者が違和感を覚えることのない品質の高い光透過型スクリーンを安価に提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の光透過型スクリーンは、光透過性平板基材への入射映像信号光線を集光及び透過させる光拡散部を有する光透過型スクリーンにおいて、前記光透過性平板基材の映像信号光入射側に垂直方向を長手方向として並列して設けられる断面が2等辺三角形状の立体遮光層と、前記光透過性平板基材上に水平方向を長手方向として並列して設けられルシリンドリカルレンズとを有し、前記立体遮光層により、水平方向に反射拡散された映像信号光が、前記シリンドリカルレンズにより垂直方向に集光拡散されることを特徴としたものである。
また、本発明の光拡散部の製造方法は、光透過性平板基材に一体成形される水平方向及び垂直方向に光拡散する光拡散部の製造方法であって、前記光透過性平板基材の一面上にシリンドリカルレンズを押し出し成形にて並列して形成し、前記シリンドリカルレンズ上に該レンズの長さ方向と直角方向に断面が2等辺三角形状の立体遮光層をストライプ状に平型成形にて形成する事を特徴としたものである。
また、本発明の光拡散部の製造方法は、光透過性平板基材に一体成形される水平方向及び垂直方向に光拡散する光拡散部の製造方法であって、前記光透過性平板基材の一面上にシリンドリカルレンズを押し出し成形にて並列して形成し、前記光透過性平板基材の他面に前記シリンドリカルレンズの長さ方向と直角方向に断面が2等辺三角形状の立体遮光層をストライプ状に平型成形にて形成する事を特徴としたものである。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、本発明の透過型スクリーンによれば、映像信号光の透過効率に優れ、水平及び垂直方向によらず視野角を変えながら映像を観察した場合でも観察者が違和感を覚えることのない品質の高い光透過型スクリーンを少ない部材により低コストで実現することが出来る。
以下に、本発明の光透過型スクリーンの実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1における光透過型スクリーンの構成図を示したものである。
光透過型スクリーン12は、フレネルレンズシート14と、光透過性平板基材1により構成されている。フレネルレンズシート14を映像信号光入射側に、光透過性平板基材1を観察者側に向けて配置される。
光透過型スクリーン12は、フレネルレンズシート14と、光透過性平板基材1により構成されている。フレネルレンズシート14を映像信号光入射側に、光透過性平板基材1を観察者側に向けて配置される。
フレネルレンズシート14は、映像信号光出射面側に同心円状に形成された断面鋸歯状のフレネルレンズを備えており、投射レンズから出射された映像信号光をフレネルレンズによる光屈折により、光透過性平板基材1に対してほぼ垂直光に変換する機能を有する。
光透過性平板基材1は、映像光入射面側に光拡散部4が構成されている。光拡散部4は、映像光入射面側に垂直方向を長手方向として複数並列配列された断面が2等辺三角形上の水平立体遮光層34と水平方向を長手方向とする垂直シリンドリカルレンズ33で形成されている。
次に、光拡散部4について、図2に示す模式図を用いて説明を行う。光拡散部4は、光透過性平板基材1の映像信号光入射面側に垂直方向を長手方向として複数並列配列された断面が2等辺三角形状の水平立体遮光層34がストライプ状に設けてあり、フレネルレンズシート14によって光拡散部4に対してほぼ垂直光となった映像信号光を水平方向にのみ反射拡散する機能を有する。立体遮光層34に入射した画像信号光は、立体遮光層34の傾斜面で全反射し即ち、水平方向に拡散した画像信号光を開口部となる垂直シリカドルレンズ部で透過し、光透過性平板基板1中の拡散粒子16にて水平方向に拡散する。
同じく光透過性平板基材1の映像光入射面側のストライプ状に配列された水平立体遮光層34の間の光透過部分には、水平方向を長手方向とする垂直シリンドリカルレンズ33が形成されている。この垂直シリンドリカルレンズ33は、垂直方向に複数並列配列されており、入射する映像信号光を垂直方向に集光拡散する機能を有する。
即ち、水平立体遮光層34の傾斜部で全反射し、水平方向に反射拡散した映像信号光が、開口部となる垂直シリンドリカルレンズ33を透過し、さらに垂直方向にも集光拡散する。
光透過性平板基材1に光拡散性微粒子16が分散配合されている場合には、水平立体遮光層34と垂直シリンドリカルレンズ33により水平と垂直方向に拡散された画像信号光が光拡散性微粒子16により、さらに全方位方向に拡散される。水平立体遮光層34と垂直シリンドリカルレンズ33により水平と垂直方向に拡散されるために、光拡散性微粒子が分散配合されていない光透過性平板基材1を用いることも可能である。
断面が2等辺三角形状の水平立体遮光層34は、光遮光性あるいは光吸収性材料からなり、金型成形により光透過性平板基材1の映像信号光入射側に成形する。
映像信号光に対する解像度に対して、レンズの干渉によるモアレの発生を減少するため、レンズ系は、通常映像信号の解像度に対して2倍から5倍の解像度が要求される。従って、映像信号光に対して光拡散部4の解像度が干渉してモアレが発生することを低減するために、水平立体遮光層34及び垂直シリンドリカルレンズ33は、映像信号光よりも2倍から5倍程度の解像度が得られるよう配列されているのが一般的であり、50μmから300μm程度のピッチでストライプ状に設けられている。
断面が2等辺三角形状の水平立体遮光層34は、観察者側に対して幅広になるように成形されており、外光の反射を押さえて、画面のコントラストを向上させる機能も有し、例えばウレタン系の樹脂やエポキシ系の樹脂に黒色の顔料を分散配合させた材料を用いる。
水平方向を長手方向として並列して設けられた垂直シリンドリカルレンズ33は、押し出し成形により形成することが出来る。垂直シリンドリカルレンズ33は光透過性樹脂からなり、映像光を集光および拡散させる。
垂直シリンドリカルレンズ33は、水平立体遮光層34の光透過部となる開口部に形成され、水平立体遮光層34と垂直シリカドルレンズ33が、光透過性平板基材1の映像信号光入射面側に形成されている。
光透過性平板基材1は、基材として通常、屈折率1.49のPMMAあるいは屈折率1.52程度のMS樹脂(スチレンとMMAとの重合体)が用いられる。拡散性能をより高めるために必要に応じて光透過性平板基材1中には直径約10μm以下の光拡散性微粒子16が10%以下の体積率で分散する事も可能である。この光拡散性微粒子16としては、一般的に、屈折率が基材より高いMS樹脂からなるビーズが用いられる。上記光透過性平板基材1及び光拡散微粒子16に用いるMS樹脂材料の屈折率は、屈折率約1.49のPMMA樹脂と、屈折率約1.59のスチレン樹脂の配合比率を変えることで、1.49から1.59の範囲で調整可能である。このような光拡散性微粒子16は、視野角特性を全方向に拡大する作用を有するが、透過率低下や、映像信号光の光拡散性微粒子16による乱反射のために解像度やコントラストの低下を導くために、実施例1に示すように、水平と垂直の両方の視野角を垂直シリンドリカルレンズ33、あるいは水平立体遮光層34によって拡散を行う場合は、光透過性平板基材1中の光拡散性微粒子16を除外できるとする事も可能である。
図3は、本発明の実施例1における光透過型スクリーン12の光拡散部4の製造工程を示したものである。
まず第1の工程として押し出し成形の工程を、図3(a)に示す。押し出し成形は、2個のロール形状の金型よりなり、片方のロール形状金型5には、垂直シリンドリカルレンズ33を形成するために、金型表面が曲面の凹部形状6になっている。
PMMAあるいはMS樹脂(スチレンとMMAとの重合体)等の光透過性平板基材1の基材を、押し出し成形により、垂直シリンドリカルレンズ33をストライプ状に、並列配列して成形される。
第2の工程として平型成形工程を、図3(b)に示す。平型成形の平型7には、断面形状が2等辺三角形の立体遮光層を形成するために、平型表面が2等辺三角形の凹部形状9になっている。前記(a)の工程により、垂直シリンドリカルレンズ33がストライプ状に並列配列して成形された光透過性平板基材1の基材に対して、2等辺三角形の凹部形状9に立体遮光層材料が充填された平型成形により、垂直シリンドリカルレンズ33が成形された同一面側に、垂直シリンドリカルレンズ33の配列とは直交方向に、断面形状が2等辺三角形の水平立体遮光層34を、遮光層材料の成形工程による密着力により、ストライプ状に並列配列して成形される。
まず第1の工程として押し出し成形の工程を、図3(a)に示す。押し出し成形は、2個のロール形状の金型よりなり、片方のロール形状金型5には、垂直シリンドリカルレンズ33を形成するために、金型表面が曲面の凹部形状6になっている。
PMMAあるいはMS樹脂(スチレンとMMAとの重合体)等の光透過性平板基材1の基材を、押し出し成形により、垂直シリンドリカルレンズ33をストライプ状に、並列配列して成形される。
第2の工程として平型成形工程を、図3(b)に示す。平型成形の平型7には、断面形状が2等辺三角形の立体遮光層を形成するために、平型表面が2等辺三角形の凹部形状9になっている。前記(a)の工程により、垂直シリンドリカルレンズ33がストライプ状に並列配列して成形された光透過性平板基材1の基材に対して、2等辺三角形の凹部形状9に立体遮光層材料が充填された平型成形により、垂直シリンドリカルレンズ33が成形された同一面側に、垂直シリンドリカルレンズ33の配列とは直交方向に、断面形状が2等辺三角形の水平立体遮光層34を、遮光層材料の成形工程による密着力により、ストライプ状に並列配列して成形される。
本発明の実施の形態1における垂直視野角特性の効果について、図7に示すシミュレーション結果に基づいて説明する。
図7は、実施の形態1における水平方向を長手方向とする垂直シリンドリカルレンズ33の垂直視野角に対する効果についてのシミュレーション結果を示している。光拡散性微粒子16の体積含有率を、2%と4%の場合で計算している。
図7に示すように、垂直シリンドリカルレンズ33を備えた構成では、光拡散性微粒子16の体積含有率4%の時、α角(正面の輝度の50%になる視野角度)は10.2度、光拡散性微粒子16の体積含有率が2%の時、α角は8.0degとなり。また、光拡散性微粒子16のみによる垂直視野角は、図7に示すように、光各線性備粒子16の体積含有率4%の場合、α角6.5deg、光拡散性微粒子16の体積含有率2%の場合、α角3.9degになり、垂直シリンドリカルレンズ33を設け場合には、約1.5から2倍程度の視野角特性を向上させる効果があり、垂直シリンドリカルレンズ16により、垂直方向の視野角を拡大する効果を確認することが出来た。
以下に、本発明の実施例2における透過型スクリーンの実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
図4は、本発明の実施例2における光透過型スクリーンの構成図を示したものである。光透過型スクリーン12は、フレネルレンズシート14と、光透過性平板基材1により構成されている。フレネルレンズシート14を映像信号光入射側に、光透過性平板基材1を観察者側に向けて配置される。
フレネルレンズシート14は、映像信号光出射面側に同心円状に形成された断面鋸歯状のフレネルレンズを備えており、投射レンズから出射された映像信号光をフレネルレンズによる光屈折により、光透過性平板基材1に対してほぼ垂直光に変換する機能を有する。
光透過性平板基材1は、映像光入射面側に水平方向光拡散部17、映像光出射面側に垂直方向光拡散部18構成されている。
水平方向光拡散部17は、映像信号光入射面側に垂直方向を長手方向として複数並列配列された断面が2等辺三角形状の水平立体遮光層34が形成されている。
垂直方向光拡散部18は、映像信号光出射面側に水平方向を長手方向として複数並列配列された垂直シリンドリカルレンズ33が形成されている。
次に、水平方向光拡散部17と垂直方向光拡散部18について、図5に示す模式図を用いて説明を行う。水平方向光拡散部17は、光透過性平板基材1の映像信号光入射面側に垂直方向を長手方向として複数並列配列された断面が2等辺三角形状の水平立体遮光層34がストライプ状に設けてあり、フレネルレンズシート14によって水平方向拡散部17に対してほぼ垂直光となった映像信号光を水平方向にのみ反射拡散する機能を有する。
垂直方向光拡散部18は、光透過性平板基材1の映像信号光出射面側に水平方向を長手方向として複数並列配列された垂直シリンドリカルレンズ33がストライプ状に設けてあり、映像信号光を垂直方向にのみ集光拡散する機能を有する。
即ち、水平立体遮光層34の傾斜部で全反射し、水平方向に反射拡散した画像信号光が、光透過性平板基材1の映像信号光出射面側に形成された垂直シリンドリカルレンズ33を透過し、さらに垂直方向にも集光拡散する。
光透過性平板基材1に光拡散性微粒子16が分散配合されている場合には、水平立体遮光層34により水平方向に反射拡散された映像信号光が光拡散性微粒子16によりさらに全位方向に拡散される。さらに垂直方向に垂直シリンドリカルレンズ33により拡散される。水平立体遮光層34と垂直シリンドリカルレンズ33により水平と垂直方向に拡散されるために、光拡散性微粒子が分散配合されていない光透過性平板基材1を用いることも可能である。
断面が2等辺三角形状の水平立体遮光層34は、光遮光性あるいは光吸収性材料からなり、金型成形により光透過性平板基材1の映像信号光入射側に成形する。
映像信号光に対する解像度に対して、レンズの干渉によるモアレの発生を減少するため、レンズ系は、通常映像信号の解像度に対して2倍から5倍の解像度が要求される。従って、映像信号光に対して水平方向光拡散部17及び垂直方向光拡散部18の解像度が干渉してモアレが発生することを低減するために、水平立体遮光層34及び垂直シリンドリカルレンズ33は、映像信号光よりも2倍から5倍程度の解像度が得られるよう配列されているのが一般的であり、50μmから300μm程度のピッチでストライプ状に設けられている。
断面が2等辺三角形状の水平立体遮光層34は、観察者側に対して幅広になるように成形されており、外光の反射を押さえて、画面のコントラストを向上させる機能も有し、例えばウレタン系の樹脂やエポキシ系の樹脂に黒色の顔料を分散配合させた材料を用いる。
水平方向を長手方向として並列して設けられた垂直シリンドリカルレンズ33は、押し出し成形により形成することが出来る。垂直シリンドリカルレンズ33は光透過性樹脂からなり、映像光を集光および拡散させる。
垂直シリンドリカルレンズ33は、光透過型平板基材1の映像光出射側に形成され、水平立体遮光層34と共に光透過型平板基材1に一体で形成される。
光透過性平板基材1は、基材として通常、屈折率1.49のPMMAあるいは屈折率1.52程度のMS樹脂(スチレンとMMAとの重合体)が用いられる。拡散性能をより高めるために必要に応じて光透過性平板基材1中には直径約10μm以下の光拡散性微粒子16が10%以下の体積率で分散する事も可能である。この光拡散性微粒子16としては、一般的に、屈折率が基材より高いMS樹脂からなるビーズが用いられる。上記光透過性平板基材1及び光拡散微粒子16に用いるMS樹脂材料の屈折率は、屈折率約1.49のPMMA樹脂と、屈折率約1.59のスチレン樹脂の配合比率を変えることで、1.49から1.59の範囲で調整可能である。このような光拡散性微粒子16は、視野角特性を全方向に拡大する作用を有するが、透過率低下や、映像信号光の光拡散性微粒子16による乱反射のために解像度やコントラストの低下を導くために、実施例2に示すように、水平と垂直の両方の視野角を垂直シリンドリカルレンズ33、あるいは水平立体遮光層34よって拡散を行う場合は、光透過性平板基材1中の光拡散性微粒子16を除外できるとする事も可能である。
図6は、本発明の実施例2における光透過型スクリーン12の水平方向光拡散部17および垂直方向光拡散部18の製造工程を示したものである。
まず第1の工程として押し出し成形の工程を、図6(a)に示す。押し出し成形は、2個のロール形状の金型よりなり、片方のロール形状金型5には、垂直シリンドリカルレンズ33を形成するために、金型表面が曲面の凹部形状6になっている。
PMMAあるいはMS樹脂(スチレンとMMAとの重合体)等の光透過性平板基材1の基材を、押し出し成形により、垂直シリンドリカルレンズ33をストライプ状に、並列配列して成形される。
第2の工程として平型成形工程を、図6(b)に示す。平型成形の平型7には、断面形状が2等辺三角形の立体遮光層を形成するために、平型表面が2等辺三角形状の凹部形状9になっている。前記(a)の工程により、垂直シリンドリカルレンズ33がストライプ状に並列配列して成形された光透過性平板基材1の基材に対して、2等辺三角形の凹部形状9に立体遮光層材料が充填された平型成形により、垂直シリンドリカルレンズ33が成形された面とは反対の面側に、垂直シリンドリカルレンズ33の配列とは直交方向に、断面形状が2等辺三角形の水平立体遮光層34を、遮光層材料の成形工程による密着力により、ストライプ状に並列配列して成形される。
まず第1の工程として押し出し成形の工程を、図6(a)に示す。押し出し成形は、2個のロール形状の金型よりなり、片方のロール形状金型5には、垂直シリンドリカルレンズ33を形成するために、金型表面が曲面の凹部形状6になっている。
PMMAあるいはMS樹脂(スチレンとMMAとの重合体)等の光透過性平板基材1の基材を、押し出し成形により、垂直シリンドリカルレンズ33をストライプ状に、並列配列して成形される。
第2の工程として平型成形工程を、図6(b)に示す。平型成形の平型7には、断面形状が2等辺三角形の立体遮光層を形成するために、平型表面が2等辺三角形状の凹部形状9になっている。前記(a)の工程により、垂直シリンドリカルレンズ33がストライプ状に並列配列して成形された光透過性平板基材1の基材に対して、2等辺三角形の凹部形状9に立体遮光層材料が充填された平型成形により、垂直シリンドリカルレンズ33が成形された面とは反対の面側に、垂直シリンドリカルレンズ33の配列とは直交方向に、断面形状が2等辺三角形の水平立体遮光層34を、遮光層材料の成形工程による密着力により、ストライプ状に並列配列して成形される。
本発明にかかる光透過型スクリーンは、広い視野角を持ち解像度やコントラストの優れた映像品質を低コストで実現することができ、背面投射式のテレビやプロジェクタ等に用いられる透過型スクリーンに有用である。
1 光透過性平板基材
2 立体遮光層
3 レンチキュラーレンズ
4 光拡散部
5 ロール形状金型
6 曲面の凹部形状
7 平型
8 遮光層
9 2等辺三角形の凹部形状
10 プロジェクションエンジン
11 ミラー
12 光透過型スクリーン
13 レンズシート
14 フレネルレンズシート
15 プロジェクションレンズ
16 光拡散性微粒子
17 水平方向拡散部
18 垂直方向拡散部
30 水平レンチキュラーシート
31 垂直レンチキュラーシート
32 水平シリンドリカルレンズ
33 垂直シリンドリカルレンズ
34 水平立体遮光層
35 垂直立体遮光層
2 立体遮光層
3 レンチキュラーレンズ
4 光拡散部
5 ロール形状金型
6 曲面の凹部形状
7 平型
8 遮光層
9 2等辺三角形の凹部形状
10 プロジェクションエンジン
11 ミラー
12 光透過型スクリーン
13 レンズシート
14 フレネルレンズシート
15 プロジェクションレンズ
16 光拡散性微粒子
17 水平方向拡散部
18 垂直方向拡散部
30 水平レンチキュラーシート
31 垂直レンチキュラーシート
32 水平シリンドリカルレンズ
33 垂直シリンドリカルレンズ
34 水平立体遮光層
35 垂直立体遮光層
Claims (5)
- 光透過性平板基材への入射映像信号光線を集光及び透過させる光拡散部を有する光透過型スクリーンにおいて、
前記光透過性平板基材の映像信号光入射側に垂直方向を長手方向として並列して設けられる断面が2等辺三角形状の立体遮光層と、
前記光透過性平板基材上に水平方向を長手方向として並列して設けられルシリンドリカルレンズとを有し、
前記立体遮光層により、水平方向に反射拡散された映像信号光が、前記シリンドリカルレンズにより垂直方向に集光拡散されることを特徴とする光透過型スクリーン。 - 前記水平方向を長手方向として並列して設けられるシリンドリカルレンズは、
前記並列して設けられる立体遮光層の間の光透過部分に水平方向を長手方向として並列して設けられることを特徴とする請求項1に記載の光透過型スクリーン。 - 前記水平方向を長手方向として並列して設けられるシリンドリカルレンズは、
前記光透過性平板基材の映像信号光出射側に水平方向を長手方向として並列して設けられることを特徴とする請求項1に記載の光透過型スクリーン。 - 光透過性平板基材に一体成形される水平方向及び垂直方向に光拡散する光拡散部の製造方法であって、
前記光透過性平板基材の一面上にシリンドリカルレンズを押し出し成形にて並列して形成し、
前記シリンドリカルレンズ上に該レンズの長さ方向と直角方向に断面が2等辺三角形状の立体遮光層をストライプ状に平型成形にて形成する事を特徴とする光拡散部の製造方法。 - 光透過性平板基材に一体成形される水平方向及び垂直方向に光拡散する光拡散部の製造方法であって、
前記光透過性平板基材の一面上にシリンドリカルレンズを押し出し成形にて並列して形成し、
前記光透過性平板基材の他面に前記シリンドリカルレンズの長さ方向と直角方向に断面が2等辺三角形状の立体遮光層をストライプ状に平型成形にて形成する事を特徴とする光拡散部の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006278732A JP2008096713A (ja) | 2006-10-12 | 2006-10-12 | 光透過型スクリーン及び光拡散部の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006278732A JP2008096713A (ja) | 2006-10-12 | 2006-10-12 | 光透過型スクリーン及び光拡散部の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008096713A true JP2008096713A (ja) | 2008-04-24 |
Family
ID=39379625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006278732A Pending JP2008096713A (ja) | 2006-10-12 | 2006-10-12 | 光透過型スクリーン及び光拡散部の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008096713A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20120081113A (ko) | 2009-09-30 | 2012-07-18 | 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 | 입자상 흡수제 및 그 제조방법 |
-
2006
- 2006-10-12 JP JP2006278732A patent/JP2008096713A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20120081113A (ko) | 2009-09-30 | 2012-07-18 | 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 | 입자상 흡수제 및 그 제조방법 |
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