JP2008094945A - 熱可塑性樹脂予備発泡粒子の微粉除去装置および微粉を除去した熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂予備発泡粒子の微粉除去装置および微粉を除去した熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 熱可塑性樹脂予備発泡粒子に混入または付着する微粉の除去装置を商業的規模で提供すること。
【解決手段】 熱可塑性樹脂予備発泡粒子に含まれている微粉を除去する微粉除去装置であって、容器、気流供給装置、両者を接続する送風配管からなり、前記容器は少なくとも容器上部が網で構成され、かつ下部に送風口を有しており、該送風口に送風配管が接続されていることを特徴とする微粉除去装置。
【選択図】 図1
【解決手段】 熱可塑性樹脂予備発泡粒子に含まれている微粉を除去する微粉除去装置であって、容器、気流供給装置、両者を接続する送風配管からなり、前記容器は少なくとも容器上部が網で構成され、かつ下部に送風口を有しており、該送風口に送風配管が接続されていることを特徴とする微粉除去装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、型内発泡成形体に使用される熱可塑性樹脂予備発泡粒子に含まれる微粉の除去装置に関し、更には、該装置を用いた熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法に関するものである。
熱可塑性樹脂予備発泡粒子はその製造工程、加工工程で発生した微粉が混在しており、予備発泡粒子に付着していることが多い。微粉は発泡粒子輸送による表面剥離や輸送配管との擦れによって削られることによって発生している。それらの微粉が予備発泡粒子の表面に付着するが、成形金型への送粒、金型への蒸気加熱時に発泡粒子表面から外れ、金型スケール、蒸気スリットの目詰まりを引き起こす。その結果、金型掃除などのメインテナンスが必要となり、問題となる場合が多い。
粒子形状物から微粉を取り除く方法・装置としては、樹脂ペレットに付着した微粉を風力によって除去分離する装置が知られている(特許文献1)。当該文献には、供給機から樹脂ペレットを分離塔に連続供給し、分離塔内を自然落下するペレットに空気を通過させて微粉を分離除去する装置が開示されているが、真比重の大きい熱可塑性樹脂ペレットを対象としているので自然落下中に気流によって微粉を分離できる。
一方、本発明の対象とする熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、真比重が非常に小さいため、前記技術によっては予備発泡粒子に含まれる微粉を効率良く除去できない。
現在、予備発泡粒子から微粉を取り除く方法としては、送粒中に除去する方法として、送風機で発泡粒子を金網容器内に供給して、金網と発泡粒子を衝突させることによる方法が試みられているが、付着微粉の除去率は低く、大きな効果は得られていない。
以上の様に、予備発泡粒子のように真比重が軽い粒子から微粉を効率よく除去する商業的生産規模の装置に関する先行事例はない。
特開平10−620号公報
本発明は、これらの課題を解決して、熱可塑性樹脂予備発泡粒子のような真比重が非常に小さい粒子に含まれる微粉を効率良く分離、除去できる装置を提供するものである。
以上の課題に鑑みて鋭意検討した結果、本発明は、下部に送風口を有し、少なくとも容器上部が網で構成されている容器中に熱可塑性樹脂予備発泡粒子を所定量充填し、気流供給装置と接続された送風口から所定の線速度を持つ気流を与え、所定時間、粒子を循環流動させるとともに、好ましくは除電器で静電気帯電を防止することによって、予備発泡粒子に含まれている微粉を効率よく予備発泡粒子から分離、除去できる装置を提供するものである。
即ち本発明の第1は、熱可塑性樹脂予備発泡粒子に含まれている微粉を除去する微粉除去装置であって、容器、気流供給装置、および、前記両者を接続する送風配管からなり、前記容器は少なくとも容器上部が網で構成され、かつ下部に送風口を有しており、該送風口に送風配管が接続されていることを特徴とする微粉除去装置に関する。
好ましい態様としては、
(1)少なくとも前記容器上部に微粉回収装置を備えてなる請求項1記載の微粉除去装置。
(2)前記容器の形状が(1)円筒状、(2)容器下端の口径が上端の口径より小さい円錐台状、(3)円筒状と円錐台状を組み合わせた形状、の何れかであって、内容量が10L以上300L以下であることを特徴とする、
(3)送風配管口径dと容器口径xの関係が式(1)
0.1x≦d≦0.5x (1)
で表される容器と送風配管を備えてなる、
(4)容器に除電器電極針を設置したこと特徴とする、
前記記載の微粉除去装置に関する。
(1)少なくとも前記容器上部に微粉回収装置を備えてなる請求項1記載の微粉除去装置。
(2)前記容器の形状が(1)円筒状、(2)容器下端の口径が上端の口径より小さい円錐台状、(3)円筒状と円錐台状を組み合わせた形状、の何れかであって、内容量が10L以上300L以下であることを特徴とする、
(3)送風配管口径dと容器口径xの関係が式(1)
0.1x≦d≦0.5x (1)
で表される容器と送風配管を備えてなる、
(4)容器に除電器電極針を設置したこと特徴とする、
前記記載の微粉除去装置に関する。
本発明の第2は、少なくとも容器上部が網で構成され、かつ、下部に送風口を有している容器、気流供給装置、両者を接続する送風配管からなり、容器下部の送風口に送風配管が接続されている熱可塑性樹脂予備発泡粒子の微粉除去装置において、容器内に熱可塑性樹脂予備発泡粒子を充填し、送風配管からの気流によって熱可塑性樹脂予備発泡粒子を流動させることを特徴とする熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法に関する。
好ましい態様としては
(1)微粉の粒子径が100μm以下であることを特徴とする、
(2)容器内の気流の線速度が1m/秒以上である、
(3)容器内に充填される熱可塑性樹脂予備発泡粒子の体積充填率が80%以下である、
(4)容器に除電器電極針を設置し、イオンを付加した加圧エアーを、流動させた熱可塑性樹脂予備発泡粒子に供給して静電気帯電を防止することを特徴とする、
前記記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法に関する。
(1)微粉の粒子径が100μm以下であることを特徴とする、
(2)容器内の気流の線速度が1m/秒以上である、
(3)容器内に充填される熱可塑性樹脂予備発泡粒子の体積充填率が80%以下である、
(4)容器に除電器電極針を設置し、イオンを付加した加圧エアーを、流動させた熱可塑性樹脂予備発泡粒子に供給して静電気帯電を防止することを特徴とする、
前記記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法に関する。
本発明の第3は、前記記載の製造方法によって得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子に関する。
本装置によれば、従来の装置より大きな線速度を持つ気流と微粉除去の滞留時間を容易に与えることができ、それによって微粉除去率を高めることができる。また、バッチ処理で再現性の高い除去処理が可能となる。
本発明は、熱可塑性樹脂予備発泡粒子(以下、単に「予備発泡粒子」「発泡粒子」と称す場合がある)に含まれている微粉を除去する微粉除去装置である。ここで言う微粉とは、粒径が100μm以下であるものをいい、熱可塑性樹脂予備発泡粒子に含まれているとは、熱可塑性樹脂予備発泡粒子表面に微粉が付着している状態や熱可塑性樹脂予備発泡粒子間に混在している状態等を言う。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂予備発泡粒子としては、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレン−α−オレフィンターポリマーなどのプロピレン系樹脂、直鎖低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、スチレン改質ポリエチレンなどのエチレン系樹脂、ポリ乳酸、ヒドロキシアルカノエートなどの脂肪族ポリエステルなどが挙げられる。なかでも、エチレン−プロピレンランダム共重合体および直鎖低密度ポリエチレンがとくに好適に使用される。
以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の微粉除去装置の一例を示す概略断面図である。
本発明の微粉除去装置は、容器1、気流供給装置5、両者を接続する送風配管4からなる。前記容器1は少なくとも容器上部が網で構成され、かつ容器下部に送風口を有しており、該送風口に送風配管4が接続されている。その他に、微粉除去装置の好ましい構成としては、送風口弁2、オリフィス3、除電器6、発泡粒子供給装置7、微粉回収装置8、発泡粒子排出弁9を有している。
本発明の微粉除去装置は、型内発泡成形機に熱可塑性樹脂予備発泡粒子を供給するホッパー10の手前に設置することが好ましい。熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、ホッパー10を経由して成形機11へと供給される。
(容器)
容器1の形状は特に限定はないが、下部から吹き込まれた気流が容器内を突き抜け、発泡粒子全体が循環流動しやすい形状になっていることが好ましい。具体的には、円筒形状、容器下端の口径が上端の口径より小さい円錐台形状、円筒状形状と円錐台形状を組み合わせた形状が例示される。円筒形状と円錐台形状を組み合わせた形状としては、更に(1)円錐台形状が下部、円筒形状が上部を構成し、かつ両者が円錐台形状の大きい径にて接合した形状、(2)円錐台形状が下部、円筒形状が上部を構成し、かつ両者が円錐台形状の小さい径にて接合した形状、(3)円筒形状が下部、円錐台形状が上部を構成し、かつ両者が円錐台形状の大きい径にて接合した形状、(4)円筒形状が下部、円錐台形状が上部を構成し、かつ両者が円錐台形状の小さい径にて接合した形状、等が挙げられるが、中でも、円錐台形状が下部、円筒形状が上部を構成し、かつ両者が円錐台形状の小さい径にて接合した形状であることが、発泡粒子が循環流動しやすいため好ましい。
(容器)
容器1の形状は特に限定はないが、下部から吹き込まれた気流が容器内を突き抜け、発泡粒子全体が循環流動しやすい形状になっていることが好ましい。具体的には、円筒形状、容器下端の口径が上端の口径より小さい円錐台形状、円筒状形状と円錐台形状を組み合わせた形状が例示される。円筒形状と円錐台形状を組み合わせた形状としては、更に(1)円錐台形状が下部、円筒形状が上部を構成し、かつ両者が円錐台形状の大きい径にて接合した形状、(2)円錐台形状が下部、円筒形状が上部を構成し、かつ両者が円錐台形状の小さい径にて接合した形状、(3)円筒形状が下部、円錐台形状が上部を構成し、かつ両者が円錐台形状の大きい径にて接合した形状、(4)円筒形状が下部、円錐台形状が上部を構成し、かつ両者が円錐台形状の小さい径にて接合した形状、等が挙げられるが、中でも、円錐台形状が下部、円筒形状が上部を構成し、かつ両者が円錐台形状の小さい径にて接合した形状であることが、発泡粒子が循環流動しやすいため好ましい。
容器形状に円錐台状の形状を含む場合、円錐台部の角度θ(垂直とのなす角)が65度以下にすることが好ましい。65度を超えては円錐台部での熱可塑性樹脂予備発泡粒子の流れが遅くなり、微粉除去効果が減る傾向がある。
容器1の容量は特に限定されるものではない。成形機1機毎に微粉除去装置を設置する場合には10L以上300L以下の内容量であることが望ましい。さらに望ましくは30L以上150L以下である。その範囲より小さい容量では処理能力が低すぎる場合がある。また2機以上の成形機で使用する発泡粒子を粉除去する場合などで300Lより大きな容器で粉除去する場合には、その容量に応じた風量にするためには気流発生装置が大型装置となる。さらに処理後に成形機へ発泡粒子を分配送流する必要が生じるため、微粉がまた発生する可能性が高い。
容器1は少なくとも容器上部が網であることが必要である。網の材質は、金属、プラスチックなど、どんな種類でも良いが、樹脂粒子流動によって熱可塑性樹脂予備発泡粒子と網が接触する為、静電気帯電しにくい材質であることが好ましく、金属網が望ましい。また、網の目開きは熱可塑性樹脂予備発泡粒子が容器外部に飛散しない大きさに設定することが好ましい。目開きがあまりに小さいと容器下部から吹き込む気流が風速低下を起こす場合がある。従って、網の目開きは、好ましくは、使用する熱可塑性樹脂予備発泡粒子の平均粒子径の10%以上80%以下であることが好ましい。容器1上部以外は、網であっても板状であっても良い。網である場合、分離された微粉が容器側面から飛散するため、微粉を回収する目的があるのならば、板状であることが望ましい。ただし、上記同様に熱可塑性樹脂予備発泡粒子との間で静電気帯電が発生しにくい金属製であることが望ましい。また、後述する除電器6を容器外部に設置する場合、容器内へイオンとともに供給される加圧エアー吹き込み部分を網にすることが好ましい。除電器を内部に設置する場合はその限りでない。
(送風配管)
送風配管4は所望の気流風速が得られるような口径に設定することが好ましい。容器1下部から吹き込まれた気流が容器内を突き抜け、熱可塑性樹脂予備発泡粒子全体を循環流動させるためには、送風配管口径dと容器口径xの関係が0.1x≦d≦0.5xを満たす送風配管径とすることが好ましい。ここでいう容器口径とは、容器の径の最大径をいう。
(送風配管)
送風配管4は所望の気流風速が得られるような口径に設定することが好ましい。容器1下部から吹き込まれた気流が容器内を突き抜け、熱可塑性樹脂予備発泡粒子全体を循環流動させるためには、送風配管口径dと容器口径xの関係が0.1x≦d≦0.5xを満たす送風配管径とすることが好ましい。ここでいう容器口径とは、容器の径の最大径をいう。
容器1下部送風口から送風配管4のT字曲がり迄の長さが概ね500mm以下と短い場合は、容器1底部での気流が大きく乱れ、発泡粒子全体が乱れなく循環流動せず、流動乱れや流動が悪い場所ができ、微粉除去効果が悪くなる傾向がある。その場合は、容器1底部に送風配管径より口径を小さくしたオリフィス3、もしくは送風口弁の口径を小さくして、粒子流動を良くすることが好ましい。
気流供給装置5は、特に限定はなく、一般的には送風ブロワーが用いられる。容器1下部での気流風速は20m/sec以上となるようにブロワー仕様、送風配管径を決めることが好ましい。
(除電器)
本発明においては、容器に除電器電極針を設置することが好ましい。
除電器6の必要数は発泡粒子の帯電性によって異なる。発泡粒子が所定時間処理後、静電気帯電のない状態にできる除電器の数を設置することが好ましい。静電気除去効果が小さいと粉除去効果が低減すると共に、熱可塑性樹脂予備発泡粒子処理後に容器1内面に発泡粒子が付着し、排出性が悪化する場合がある。除電器は市販のものを使用することが出来るが、その設置場所は、気流吹き込み口、容器側面の予備発泡粒子粉面位置付近が好ましい。送風口から発生したイオンを気流に乗せることで効率よく除電することができる。さらに容器側面からは容器内部の側面部の帯電付着する発泡粒子を効率良く除電できる。
(除電器)
本発明においては、容器に除電器電極針を設置することが好ましい。
除電器6の必要数は発泡粒子の帯電性によって異なる。発泡粒子が所定時間処理後、静電気帯電のない状態にできる除電器の数を設置することが好ましい。静電気除去効果が小さいと粉除去効果が低減すると共に、熱可塑性樹脂予備発泡粒子処理後に容器1内面に発泡粒子が付着し、排出性が悪化する場合がある。除電器は市販のものを使用することが出来るが、その設置場所は、気流吹き込み口、容器側面の予備発泡粒子粉面位置付近が好ましい。送風口から発生したイオンを気流に乗せることで効率よく除電することができる。さらに容器側面からは容器内部の側面部の帯電付着する発泡粒子を効率良く除電できる。
発泡粒子供給装置7は容器1へ発泡粒子を仕込むために、通常送風ブロワーが用いられる。ブロワー吸い込み口側に弁を設け、ブロワー起動状態で所定時間弁を開くことで発泡粒子を所定量だけ容器1に仕込むことができる。
本発明において、微粉を回収する必要がある場合には、少なくとも容器上部に微粉回収装置を設けることが好ましい。微粉回収装置8は、集塵機が例示できる。即ち、容器1上部に集塵用フードを設け、微粉除去処理中はブロワーで吸引する。集塵フード近傍では容器1内の発泡粒子流動を妨げない風速で吸引し、熱可塑性樹脂予備発泡粒子から分離された微粉を回収、ろ過する。
送風口弁2、発泡粒子排出弁9は、容器1とホッパー10間距離を短くでき、粒子が弁に噛み込みしにくい弁を選定することが望ましい。スライド弁か、バタフライ弁を使用するのが望ましい。
本発明においては、また、上述のように少なくとも容器上部が網で構成され、かつ、下部に送風口を有している容器、気流供給装置、両者を接続する送風配管からなり、容器下部の送風口に送風配管が接続されている熱可塑性樹脂予備発泡粒子の微粉除去装置において、容器内に熱可塑性樹脂予備発泡粒子を充填し、送風配管からの気流によって熱可塑性樹脂予備発泡粒子を流動させることによって微粉が低減された熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法を提供するものである。
具体的には、熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、供給装置7を通して、容器1へ所定量供給される。気流供給装置5から送風配管4を通じて気流が容器1へ供給され、容器1内の発泡粒子を所定の時間内、流動させる。容器1の下部が円錐台状である場合、容器内を突き抜ける気流によって発泡粒子全体が循環流動しやすい構造であるため好ましい。送風配管4は所望の気流風速、風量が得られる口径に設定してある。気流供給装置5からの気流乱れ(容器1底部)をなくすためにオリフィス3で口径を調整する。微粉除去処理中は容器1周囲に設置された除電器6から加圧エアーに付加されたイオンが供給され、静電気帯電除去される。発泡粒子の流動と帯電除去によって発泡粒子から分離された微粉は微粉回収装置8によって回収される。送風口弁3を閉、気流供給装置7を停止し、微粉除去処理終了後、発泡粒子は排出弁9からホッパー10へ排出され、成形機に供給、成形される。ホッパー10内のビーズ量は粉面計によって蓄積量を調整される。所定量より多ければ、粉除去装置での排出待ちとなるが、所定量より少ない場合は、粉除去装置から待ちなしで排出され、ホッパー10に蓄積される。
容器内の気流の線速度が1m/秒以上であることが好ましい。さらに望ましくは10m/秒以上、より望ましくは20m/秒、最も望ましくは30m/秒以上の気流の線速度とすることによって熱可塑性樹脂予備発泡粒子に含まれる微粉の除去率を高めることができる。
容器内に充填される発泡粒子の体積充填率は80%以下であることが好ましい。80%より多いと、熱可塑性樹脂予備発泡粒子が循環流動しにくい。処理能力、微粉除去効果面から判断すると体積充填率は好ましくは30〜80%である。
容器内での熱可塑性樹脂予備発泡粒子の処理時間は1〜3分であることが好ましい。1分より短いと最大限の微粉除去効果が得られない場合がある。また、3分を超えて長く処理を行なっても良いが微粉除去効果に差はない。
次に、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
各例における熱可塑性樹脂予備発泡粒子に含まれる微粉量は発泡粒子重量に対する微粉量の重量割合(ppm)とした。微粉量の測定方法は以下のとおりにした。
1)発泡粒子を2〜3g程度、重量を精秤する(Bgとする)。
2)エチルアルコールを100ml入れたマヨネーズ瓶に熱可塑性樹脂予備発泡粒子を入れ、密閉して1分間振り、付着微粉をエチルアルコール側に移行させる。
3)微粉を含むエチルアルコール50mlをサンプリングし、目開き0.45μmのメンブランフィルターで吸引ろ過する。メンブランフィルターを乾燥器で乾燥させる。
4)メンブランフィルター重量の増加分がエチルアルコール50mlに含まれる微粉量となる(Agとする)。
5)エチルアルコール100mlに含まれる微粉量はサンプリング50mlに含まれる微粉量の2倍となるから、付着微粉量は(A/B)×2×106ppmとなる。
1)発泡粒子を2〜3g程度、重量を精秤する(Bgとする)。
2)エチルアルコールを100ml入れたマヨネーズ瓶に熱可塑性樹脂予備発泡粒子を入れ、密閉して1分間振り、付着微粉をエチルアルコール側に移行させる。
3)微粉を含むエチルアルコール50mlをサンプリングし、目開き0.45μmのメンブランフィルターで吸引ろ過する。メンブランフィルターを乾燥器で乾燥させる。
4)メンブランフィルター重量の増加分がエチルアルコール50mlに含まれる微粉量となる(Agとする)。
5)エチルアルコール100mlに含まれる微粉量はサンプリング50mlに含まれる微粉量の2倍となるから、付着微粉量は(A/B)×2×106ppmとなる。
(実施例1)
図1と同じ装置構成の実用化規模での付着微粉除去装置を用いた。容器1はステンレス網製、内径500mm、高さ465mm、円錐台部の角度45°、容積75Lのものを使用した。
図1と同じ装置構成の実用化規模での付着微粉除去装置を用いた。容器1はステンレス網製、内径500mm、高さ465mm、円錐台部の角度45°、容積75Lのものを使用した。
容器1と接続される送風配管4の直径はφ175mmとし、直径φ100mmのオリフィスを送風口弁2の上に挿入した。気流供給装置5の吸込口弁開度の調整によって容器下部の気流速度を30m/秒に設定した。
容器1内に微粉量538ppm、かさ密度25g/Lの熱可塑性樹脂予備発泡粒子を発泡粒子供給装置7によって容器1へ体積充填率30%だけ仕込み、線速度30m/秒の気流によって3分間、発泡粒子を循環流動処理させた。処理中、除電器を容器1下部に2個設置し、イオンを気流にのせて熱可塑性樹脂予備発泡粒子を除電した。
処理後の熱可塑性樹脂予備発泡粒子に含まれる微粉量を測定した結果、処理前の1/2付着微粉量以下である230ppmの熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得た。また、同粒子を容器1の体積充填率50%を仕込み、同方法で処理した場合、283ppmの微粉量となる熱可塑性樹脂予備発泡粒子を得た。
(実施例2)
実施例1と同じ付着微粉除去装置、同じ発泡粒子を用いた。容器1の体積充填率を70%仕込み、同方法で処理した場合、305ppmの付着微粉量となる処理粒子を得た。
実施例1と同じ付着微粉除去装置、同じ発泡粒子を用いた。容器1の体積充填率を70%仕込み、同方法で処理した場合、305ppmの付着微粉量となる処理粒子を得た。
(実施例3)
実施例1と同じ付着微粉除去装置を用いた。容器1内に付着微粉量598ppm、かさ密度25g/Lの発泡粒子を容器1の体積充填率を50%仕込んだ。処理時間が1分の場合は320ppmであり、処理時間を3分とした場合は272ppmであった。
実施例1と同じ付着微粉除去装置を用いた。容器1内に付着微粉量598ppm、かさ密度25g/Lの発泡粒子を容器1の体積充填率を50%仕込んだ。処理時間が1分の場合は320ppmであり、処理時間を3分とした場合は272ppmであった。
(実施例4)
実施例1と同じ付着微粉除去装置を用いた。容器1内に付着微粉量598ppm、かさ密度25g/Lの発泡粒子を容器1の体積充填率を50%仕込み、除電器を設置せず、処理時間を3分として同方法で処理した場合、431ppmであった。
実施例1と同じ付着微粉除去装置を用いた。容器1内に付着微粉量598ppm、かさ密度25g/Lの発泡粒子を容器1の体積充填率を50%仕込み、除電器を設置せず、処理時間を3分として同方法で処理した場合、431ppmであった。
1 容器
2 送風口弁
3 オリフィス
4 送風配管
5 気流供給装置
6 除電器
7 発泡粒子供給装置
8 微粉回収装置
9 発泡粒子排出弁
10 ホッパー
11 成形機
2 送風口弁
3 オリフィス
4 送風配管
5 気流供給装置
6 除電器
7 発泡粒子供給装置
8 微粉回収装置
9 発泡粒子排出弁
10 ホッパー
11 成形機
Claims (11)
- 熱可塑性樹脂予備発泡粒子に含まれている微粉を除去する微粉除去装置であって、容器、気流供給装置、および、前記両者を接続する送風配管を含んでなり、前記容器は少なくとも容器上部が網で構成され、かつ下部に送風口を有しており、該送風口に送風配管が接続されていることを特徴とする微粉除去装置。
- 少なくとも、前記容器上部に微粉回収装置を備えてなる請求項1記載の微粉除去装置。
- 前記容器の形状が(1)円筒状、(2)容器下端の口径が上端の口径より小さい円錐台状、(3)円筒状と円錐台状を組み合わせた形状、の何れかであって、内容量が10L以上300L以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の微粉除去装置。
- 送風配管口径dと容器口径xの関係が式(1)
0.1x≦d≦0.5x (1)
で表される容器と送風配管を備えてなる請求項3記載の微粉除去装置。 - 容器に除電器電極針を設置したこと特徴とする請求項4記載の微粉除去装置。
- 少なくとも容器上部が網で構成され、かつ、下部に送風口を有している容器、気流供給装置、両者を接続する送風配管からなり、容器下部の送風口に送風配管が接続されている熱可塑性樹脂予備発泡粒子の微粉除去装置において、容器内に熱可塑性樹脂予備発泡粒子を充填し、送風配管からの気流によって熱可塑性樹脂予備発泡粒子を流動させることを特徴とする熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法。
- 微粉の粒子径が100μm以下であることを特徴とする請求項6記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法。
- 容器内の気流の線速度が1m/秒以上である請求項7記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法。
- 容器内に充填される熱可塑性樹脂予備発泡粒子の体積充填率が80%以下である請求項8記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法。
- 容器に除電器電極針を設置し、イオンを付加した加圧エアーを、流動させた熱可塑性樹脂予備発泡粒子に供給して静電気帯電を防止することを特徴とする請求項9記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法。
- 請求項6〜10何れか一項に記載の製造方法によって得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006277566A JP2008094945A (ja) | 2006-10-11 | 2006-10-11 | 熱可塑性樹脂予備発泡粒子の微粉除去装置および微粉を除去した熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006277566A JP2008094945A (ja) | 2006-10-11 | 2006-10-11 | 熱可塑性樹脂予備発泡粒子の微粉除去装置および微粉を除去した熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2008094945A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7408169B2 (ja) | 2019-07-04 | 2024-01-05 | ヘリオス ゲレーテバウ フュア クンストストッフテクニーク ゲーエムベーハー | バルク材を処理する装置、キットおよび方法 |
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2006
- 2006-10-11 JP JP2006277566A patent/JP2008094945A/ja active Pending
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