JP2008082589A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
空気調和装置の除霜時における暖房能力の不足を回避する。
【解決手段】
制御装置20は、蓄熱時に蓄熱体9周囲の温度センサ10に基づいて、圧縮機1の回転速度,減圧手段4の減圧量,室内送風ファン12の回転速度,室外送風ファン13の回転速度の少なくともいずれかを制御する。そして、制御装置に蓄熱材融解判定手段を設け、暖房時に除霜するときは、蓄熱材融解判定手段が蓄熱材が融解していると判定したら室内熱交換器と四方弁2間および室外熱交換器と減圧手段間を短絡させ、蓄熱材が融解していないと判定したら、四方弁を切り換えて高温冷媒を室外熱交換器に流入させる。
【選択図】図1
空気調和装置の除霜時における暖房能力の不足を回避する。
【解決手段】
制御装置20は、蓄熱時に蓄熱体9周囲の温度センサ10に基づいて、圧縮機1の回転速度,減圧手段4の減圧量,室内送風ファン12の回転速度,室外送風ファン13の回転速度の少なくともいずれかを制御する。そして、制御装置に蓄熱材融解判定手段を設け、暖房時に除霜するときは、蓄熱材融解判定手段が蓄熱材が融解していると判定したら室内熱交換器と四方弁2間および室外熱交換器と減圧手段間を短絡させ、蓄熱材が融解していないと判定したら、四方弁を切り換えて高温冷媒を室外熱交換器に流入させる。
【選択図】図1
Description
本発明は空気調和装置に係り、特に蓄熱手段の蓄熱を用いて室外熱交換器を除霜する空気調和装置に関する。
空気調和装置において、除霜運転中の暖房能力と除霜能力とのバランスを取るとともに、蓄熱槽をコンパクト化するために、三方弁を切り換え、暖房運転と除霜運転併用を切り換えることが、特許文献1に記載されている。この特許文献1では、共通の冷媒管を与熱および受熱に共用した熱交換器を蓄熱層に設けている。さらに、キャピラリチューブを用いて圧縮機からの高温の冷媒を凝縮器にも導き、暖房能力と除霜能力とのバランスを図っている。なお、この空気調和装置では、酢酸ナトリウムのような蓄熱材が蓄熱槽内部に収納されている。
上記特許文献1に記載の空気調和装置では、圧縮機の吐出冷媒で蓄熱槽内部に設けた例えば酢酸ナトリウムのような蓄熱材を加熱し、その熱を利用して室内を暖房しながら蒸発器に付着した霜を除霜している。しかしながら、この空気調和装置では、除霜の際の具体的手順について十分には考慮されていないので、蓄熱材の有効な利用が困難になるおそれがある。なぜなら、酢酸ナトリウムのような潜熱蓄熱材を用いると、蓄熱材の温度を融点以上に加熱しなければ、蓄熱材の有する蓄熱能力を発揮できないからである。つまり、蓄熱材と熱交換する冷媒の温度が低いと蓄熱材が融解されず、除霜の熱源として利用できなくなり、その結果、暖房能力や除霜能力が不足する事態が生じる。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、蓄熱手段が取り付け可能な空気調和装置において、暖房能力や除霜能力の不足を回避することにある。
上記目的を達成する本発明の特徴は、潜熱蓄熱材を用いて蓄熱する空気調和装置において、蓄熱時は潜熱蓄熱材近傍に設けた温度センサの出力に基づいて、少なくとも圧縮機の回転速度,圧縮機の吐出温度,減圧手段の減圧量,室内送風ファンの回転速度,室外送風ファンの回転速度のいずれかを制御する制御装置を設けたことにある。
そしてこの特徴において、制御装置は、蓄熱時に圧縮機の吐出温度を、蓄熱時以外のときより高くなるように制御するのがよく、制御装置は蓄熱材の融解を判定する融解判定手段を有し、暖房時に除霜するときは、制御装置が、融解判定手段が蓄熱材が融解していると判定したら室内熱交換器と四方弁との間から室外熱交換器と減圧手段の間に設けたバイパス管路を開き、蓄熱材が融解していないと判定したら、四方弁を切り換えて圧縮機から吐出される高温冷媒を室外熱交換器に流入させるようにしてもよい。
上記目的を達成する本発明の他の特徴は、圧縮機,四方弁,室内熱交換器,減圧手段,室外熱交換器を順次配管接続した冷凍サイクルと、室内熱交換器の近傍に配置した室内送風ファンと、室外熱交換器の近傍に配置した室外送風ファンと、圧縮機と減圧手段と室内熱交換器と室外熱交換器とを制御する制御装置とを備え、制御装置は、室内熱交換器と圧縮機間に配置可能な潜熱蓄熱手段に冷凍サイクル内を循環する冷媒の熱で蓄熱する蓄熱運転モードと、冷凍サイクル内を循環する冷媒を潜熱蓄熱手段に蓄熱された熱で加熱する放熱運転モードとを有し、蓄熱運転モードを実行中は潜熱蓄熱手段の温度に基づいて圧縮機の回転速度または吐出温度,減圧手段の減圧量,室内送風ファンの回転速度,室外送風ファンの回転速度の少なくともいずれかを制御するものである。
そしてこの特徴において、蓄熱運転モードを実行中に、制御装置が圧縮機の吐出温度を蓄熱運転モード実行中以外のときよりも高く制御するのが好ましく、冷凍サイクルに圧縮機から吐出された高温の冷媒を室外熱交換器に導くホットガスバイパス流路を設けてもよい。また、制御装置は室外熱交換器を除霜する除霜運転モードと潜熱蓄熱手段が有する蓄熱材の融解を判定する判定手段とを有し、除霜運転モードの実行中において、判定手段が蓄熱材が融解されていないと判断したときに、制御装置が四方弁を切り換えて高温冷媒を室外熱交換器に導いた後に室内熱交換器に導くか、ホットガスバイパス流路を開にするかしてもよい。
本発明によれば、蓄熱手段が取り付け可能な空気調和装置において、暖房運転時に除霜を実行しても、暖房能力や除霜能力の不足を回避できる。また、本発明によれば、ホットガスバイパス除霜に加え冷媒加熱も可能となる。
以下、本発明に係る空気調和装置のいくつかの実施例を、図面を用いて説明する。図1は、本発明に係る空気調和装置100の一実施例のシステム図であり、図2は空気調和装置100の動作を説明するタイムチャートである。本実施例に示した空気調和装置100では、圧縮機1および四方弁2,室内熱交換器3,減圧手段4および室外熱交換器5が、順次冷媒配管90を用いて配管接続されている。減圧手段4には、電動膨張弁が使用されている。
四方弁2と室内熱交換器3とを結ぶ配管90aの中間部と、減圧手段4と室外熱交換器5とを結ぶ配管90bの中間部とを、バイパス配管6が接続している。バイパス配管6の途中には、二方弁7が配置されている。四方弁2と室内熱交換器3とを結ぶ配管の途中には、詳細を後述する蓄熱ユニット8が配置されている。室外熱交換器5の近傍には、室外送風ファン13が、室内熱交換器3の近傍には室内送風ファン12がそれぞれ配置されている。
蓄熱ユニット8の内部には、潜熱蓄熱材を含む蓄熱体9が収納されている。蓄熱体9は、室内熱交換器3に流入する冷媒と熱交換する。蓄熱体9の側面には、この蓄熱体9の温度を検出する温度センサ10が取り付けられている。温度センサ10が検出した蓄熱体9の温度は、制御装置11に入力される。制御装置11は、温度センサ10が検出した蓄熱体9の温度が蓄熱材の融点より低いときに、圧縮機1の回転速度を予め定めた回転速度だけ上昇させる。
制御装置11には、室内送風ファン12及び室外送風ファン13の回転速度、減圧手段4の減圧度も入力され、制御装置11はこれらの諸量も制御する。なお、減圧手段4は本実施例では電動膨張弁であり、減圧度はその開度で表される。二方弁7は、電磁弁等の開閉弁である。
このように構成した本実施例に係る空気調和装置100の運転動作について、以下に詳細に説明する。なお図1において、実線矢印は暖房時の配管90内の冷媒の流れであり、破線矢印は除霜時の配管90内の冷媒の流れを示す。四方弁2を実線のように切り換えると、暖房運転になり、破線のように切り換えると冷房運転になる。
(1)暖房運転:暖房運転において、蓄熱体9の温度がその融点より低くなっているときは、圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが四方弁2を経て、蓄熱ユニット8に流入する。高温の冷媒ガスは蓄熱体9を加熱しその熱の一部を失うが、まだ十分に熱い。この冷媒ガスは、室内熱交換器3に流入する。
室内熱交換器3の近傍には室内送風ファン12が配置されているので、室内送風ファン12が送風する空気と冷媒ガスとが熱交換する。冷媒ガスは、放熱して凝縮し温度が低下する。凝縮した冷媒は、電動膨張弁4で低温低圧に減圧される。低温低圧となった冷媒は、室外熱交換器5を流通する際に、室外送風ファン12が送風する空気から吸熱し、蒸発する。室外熱交換器5を出た低温低圧の冷媒ガスは、四方弁2を経て再び圧縮機1へ戻る。なお、この暖房運転では、バイパス配管6に設けた二方弁7を閉の状態に保つ。
このとき蓄熱ユニット8に設けた温度センサ10が検出する蓄熱体9の温度は、その融点より低い。そこで、図2に示すように、制御装置11は、圧縮機1の回転速度を予め定めた回転速度(例えば200rpm )だけ大きくなるように制御する。圧縮機1の回転速度が増大したので、冷媒の循環量が増加し、その結果蒸発器での吸熱量が増加して、暖房能力が増加する。蓄熱ユニット8に流入する冷媒の温度が上昇し、蓄熱体9がさらに加熱され融解しやすくなる。
これにより、蓄熱体9の蓄熱量が増加する。この状態で圧縮機1を運転し続けて、蓄熱体9が十分加熱されると、やがて蓄熱体9の温度が蓄熱材の融点以上になる。このとき制御装置11は、圧縮機1の回転速度を低下させて基準回転速度に戻す。すなわち回転速度の低下量は、先ほど増加させた量、200rpm である。
(2)除霜運転:蒸発器として作用している室外熱交換器5の温度が所定温度よりも低下すると、室外熱交換器5の外表面に空気中の水分が霜として結露する。室外熱交換器5に霜がついた状態では、室外熱交換器5の熱交換能力が低下するので、除霜運転が必要となる。除霜運転では、バイパス配管6の二方弁7を開にする。二方弁7を開いたので、圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、四方弁2を通過後、その一部がバイパス配管6を経て室外熱交換器5に流入する。室内熱交換器3をバイパスするバイパス配管6を流通した冷媒(ホットガス)は、高温であるから室外熱交換器5を暖め、室外熱交換器5の外表面に付着した霜を溶かす。いわゆるホットガスバイパス運転で、除霜運転が実行される。
この除霜運転では、室外熱交換器5が蒸発器として作用せずに、冷媒の一部が温度の低い液状で圧縮機1に流入する。温度の低い冷媒を含む冷媒が圧縮機1に流入すると、圧縮機1の入口温度が低下する。さらに冷媒が圧縮機1内で十分圧縮されないので、圧縮機1から温度の高くない冷媒が吐出される。
ところで、圧縮機1から吐出された冷媒の中で、バイパス配管6へ流入しないで、暖房運転時と同様に室内熱交換器3へ流入する冷媒は、室内熱交換器3に流入する前に蓄熱体9から吸熱して昇温する。その結果、室内熱交換器3には高温の冷媒が依然として流入するから、除霜運転時の暖房能力の低下を抑制できる。
従来の空気調和装置では、除霜時に、圧縮機1が発生した熱量の一部が室外熱交換器5を加熱するのに使用され、暖房能力の低下を引き起こしていた。本実施例では、蓄熱体9に蓄えた熱で暖房能力の低下を補うように冷凍サイクルの回路を構成している。そして、暖房時に予め蓄熱材の融点以上に蓄熱体9の温度を上昇させて、蓄熱体9に蓄熱しておき、蓄熱体9の性能を十分に発揮させることを可能にしている。
なお本実施例では、蓄熱体9の温度が蓄熱材の融点より低い場合に圧縮機の回転速度を上昇させているが、圧縮機1の回転速度を上昇させる代わりに、減圧手段4の減圧量を増大させるとか、室外送風ファン13や室内送風ファン12の回転速度を増大させてもよい。減圧手段4の減圧量を増大させると蒸発圧力が低下し、圧縮機1の吸込部の過熱度が上昇する。それとともに、圧縮機1の出口過熱度も上昇し、蓄熱体9と熱交換する冷媒の温度が上昇する。このとき、圧縮機1や室内送風ファン12,室外送風ファン13回転速度を上昇させる必要が無く、室内,室外とも騒音が増大するおそれがない。
室外送風ファン13の回転速度を上昇させると、室外熱交換器5における冷媒蒸発が促進される。そして、圧縮機1の吸込部の過熱度が上昇し、それとともに圧縮機1の出口過熱度も上昇する。これにより、蓄熱体9と熱交換する冷媒の温度が上昇する。このとき室内送風ファン12の回転速度を上昇させる必要が無いので、室内の騒音が増大するおそれが無い。
本発明に係る空気調和装置100の他の実施例を、図3および図4を用いて説明する。図3は、空気調和装置100のシステム図であり、図4はその運転を説明するタイムチャートである。本実施例は、図1に示した上記実施例とは、圧縮機1にこの圧縮機1の吐出温度を検出する温度センサを設けた点が相違する。制御装置14は蓄熱体9に取り付けた温度センサ10が検出した蓄熱体9の温度が、蓄熱材の融点より低いときに、圧縮機1の目標吐出温度を予め定めた値だけ上昇させる。
このように構成した本実施例に記載の空気調和装置の運転動作について、以下に説明する。
(3)暖房運転時であって蓄熱体9の温度が蓄熱材の融点より低い場合:温度センサ
10が検出する蓄熱体9の温度が、蓄熱材の融点より低いので、制御装置14は、図4に示すように、圧縮機1の目標吐出温度を予め定めた温度(例えば10℃)だけ上昇させる。このときの圧力−エンタルピー線図(モリエール線図)を、模式的に図5に示す。
10が検出する蓄熱体9の温度が、蓄熱材の融点より低いので、制御装置14は、図4に示すように、圧縮機1の目標吐出温度を予め定めた温度(例えば10℃)だけ上昇させる。このときの圧力−エンタルピー線図(モリエール線図)を、模式的に図5に示す。
図5のモリエール線図では、横方向が空気調和装置100内を流通する冷媒のエンタルピーで、縦方向が圧力になっている。空気調和装置100を通常運転で制御するときは、この空気調和装置100内を流通する冷媒は、モリエール線図上を破線で示す軌跡をたどる。これに対し、圧縮機1の目標吐出温度を10℃だけ増大させると、冷媒は図6中実線で表示したように変化する。すなわち、元の線図よりも一回り大きな線図となっている。具体的には、圧縮機1の吸い込み状態に対応する点Aは、点αまで変化し、圧縮機の吐出状態に対応する点Bは、点βに変化する。減圧手段4の吸い込み状態に対応する点Cは点γに変化し、膨張弁の吐出状態に対応する点Dは点δに変化する。
圧縮機1の目標吐出温度を変えたので、冷媒の相変化を示す曲線CLと室内熱交換器3
内の冷媒状態変化を示す直線との交点は、点Eから点εに変化する。図5において、点Eや点εよりも右側の領域は過熱ガス領域である。したがって、圧縮機1の目標吐出温度を増大させると、吐出部の過熱ガス域が多くなる。
内の冷媒状態変化を示す直線との交点は、点Eから点εに変化する。図5において、点Eや点εよりも右側の領域は過熱ガス領域である。したがって、圧縮機1の目標吐出温度を増大させると、吐出部の過熱ガス域が多くなる。
室内熱交換器3の入口側に配置した蓄熱ユニット8には、過熱域が増加した冷媒が流入する。この結果、蓄熱体9がさらに加熱されて融解しやすくなり、蓄熱体9の蓄熱量が増加する。この運転状態を継続して、蓄熱体9を十分加熱する。蓄熱体9の温度が蓄熱材の融点以上になったら、制御装置11は圧縮機1の目標吐出温度を基準目標温度まで低下させて、通常運転モードに戻す。
(4)除霜運転:図1に示した実施例と同様の回路構成および同様の運転動作とする。
本実施例では、圧縮機1の吐出温度が目標吐出温度となるように暖房時の空気調和装置100の運転を制御している。
本発明に係る空気調和装置のさらに他の実施例を、図6にシステム図で示す。本実施例においても上記各実施例と同様に、暖房運転時に蓄熱ユニット8に蓄熱している。そのため、暖房運転時の回路構成を上記各実施例と同じにしている。一方、除霜運転で蓄熱ユニット8に蓄えた熱を利用するために、圧縮機1から吐出された冷媒が蓄熱ユニット8をバイパスするバイパス配管18を設けている。バイパス配管18には、通常の暖房運転時に冷媒がこの配管18を流通するのを防止するために、二方弁19が設けられている。なお、この図6では、煩雑さを避けるために、制御装置11が減圧手段4や室内外送風ファン12,13、各弁2,16,19等を制御するラインの図示を省略している。
室外熱交換器5の出口側には、三方弁16が設けられており、通常の暖房運転時には冷媒を四方弁2に導く。三方弁16の一方の開口は蓄熱ユニット8に連通しており、除霜運転時にはこの連通路17aを経て冷媒が蓄熱ユニット8内の蓄熱体9と熱交換して温度上昇する。温度上昇した冷媒は、配管17bを経て四方弁2に導かれる。なお、本実施例では三方弁16を用いて暖房時と除霜時の冷媒の流れを変えているが、三方弁16の代わりに二方弁を用いてもよい。二方弁の場合、暖房時にも蓄熱ユニット8へ冷媒の一部が流れるが、蓄熱ユニット8への流路の方が配管損失が大きいので、大部分の冷媒は蓄熱ユニット8側へ流れずに四方弁2側に流れるので、実質的には影響が無い。
除霜時は蓄熱材により、室外熱交換器5を流出した液混合の冷媒が加熱される。すなわち、電動膨張弁4を開くと、蓄熱ユニット8を蒸発器とした冷凍サイクルが成立し、除霜運転時も暖房運転が行える。これにより、室内熱交換器3と室外熱交換5が高圧高温になり、室外熱交換器5では、この熱を利用して除霜する。その後、冷媒は、三方弁16と配管172の抵抗により減圧し、低温低圧となる。そして冷媒は、蓄熱体9から吸熱して蒸発した後、圧縮機1に戻る。
空気調和装置100に係る上記実施例の他の実施例を、図7〜図9を用いて説明する。これら各図において、上記各実施例と同一符号は、同一部品を示す。なお、これらの図では、制御装置11からの制御指令のラインの図示を、一部省略している。図7は、蓄熱ユニット8に蓄熱しながら暖房する通常の暖房運転状態を示す。図7において、制御装置
11は温度センサ10が検出した蓄熱体9の温度を用いて、圧縮機1の回転速度や室内外送風ファン12,13等を制御する。
11は温度センサ10が検出した蓄熱体9の温度を用いて、圧縮機1の回転速度や室内外送風ファン12,13等を制御する。
温度センサ10が検出した温度が蓄熱材の融点より低いときには、制御装置11は蓄熱体9にはまだ融解していない部分があるものと判定する。この状態で、室外熱交換器5に取り付けた図示しない除霜センサから除霜運転の信号が検出されると、制御装置11は除霜運転に切り換える(図8参照)。その際、蓄熱体9が完全には融解していないので、蓄熱ユニット8に蓄えられた熱量を使っても、室内熱交換器3の暖房に供するのに必要な熱量が得られないと制御装置11は判断する。この場合、暖房と除霜を両立させることが困難であるから、圧縮機1から吐出された高温冷媒を直接室外熱交換器5に導くように四方弁2を切り換え、いわゆる「逆サイクル除霜」を実行する。つまり、圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは室外熱交換器5へ流入させて、短時間だけ冷媒ガスの熱を室外熱交換器5の霜を溶かすことに消費して、除霜を優先する運転をする。
温度センサ10が検出した温度が蓄熱材の融点より高い場合には、制御装置11は、蓄熱体9が完全に融解したものと判定する。蓄熱体9が完全に融解した状態では、除霜と暖房を両立させることが可能になるので、図示しない除霜センサから除霜信号が検出されると、制御装置11は、四方弁2を通常の暖房運転の状態にしたまま、バイパス弁7を開いて、除霜運転に切り換える(図9参照)。バイパス弁7が開かれたので、高温冷媒の一部は室外熱交換器5に流れて、いわゆる「ホットガスバイパス除霜」が実行される。
この「ホットガスバイパス除霜」においては、圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは四方弁2を通過後、その一部がバイパス配管6を経て室外熱交換器5に流入する。そして、室外熱交換器5を暖めて、除霜する。この状態では、室外機熱交換器5が蒸発器として作用しないので、圧縮機1には、温度の低い液状の冷媒を含む冷媒ガスが流入する。
冷媒が液を含むガス状で圧縮機1に流入するので、圧縮機1の入口温度が低下するとともに、圧縮機1の圧縮効率が低下し、十分に圧縮されず所定温度まで温度上昇していない冷媒が圧縮機1から吐出される。圧縮機1から吐出される冷媒は所定温度よりも低いが、室内熱交換器3より上流側に蓄熱ユニット8を設けており、蓄熱ユニット8は所定の熱量を蓄えた蓄熱体9を有しているので、室内熱交換器3に流入する前に、冷媒は蓄熱体9から吸熱して昇温する。その結果、室内熱交換器3には通常の暖房運転時とそれほど変わらない高温の冷媒が流入し、暖房能力の低下を抑制できる。
本実施例によれば、蓄熱体9の融解が完了しているときだけ、蓄熱体9の熱を使って除霜運転して、除霜運転時の暖房能力不足を補うようにしたので、蓄熱体9の性能を十分に発揮できる。また、蓄熱体の熱を使えないときには逆サイクル除霜を用いて速やかに除霜し、暖房できない時間をできるだけ短くしたので、空気調和装置の使用者の暖房不足による不快感を低減できる。
上記各実施例で記載した蓄熱材としては、例えば酢酸ナトリウムを使用することができる。酢酸ナトリウムは常温で過冷却状態で蓄熱可能であり、一昼夜過冷却を維持することができる。また、過冷却は、振動等の物理的手段で解除可能であり、冷媒の加熱に容易に利用できる。このように本発明の各実施例によれば、寒冷地等での冬季の起動時に蓄熱材の熱を有効に利用でき、空気調和装置の暖房不足による不快感を低減できる。
1 圧縮機
2 四方弁
3 室内熱交換器
4 電動膨張弁(減圧手段)
5 室外熱交換器
6,17,18 バイパス配管
7 二方弁(バイパス弁)
8 蓄熱ユニット
9 蓄熱体
10 温度センサ
11 制御装置
12 室内送風ファン
13 室外送風ファン
16 三方弁
19 二方弁
90 配管
100 空気調和装置
2 四方弁
3 室内熱交換器
4 電動膨張弁(減圧手段)
5 室外熱交換器
6,17,18 バイパス配管
7 二方弁(バイパス弁)
8 蓄熱ユニット
9 蓄熱体
10 温度センサ
11 制御装置
12 室内送風ファン
13 室外送風ファン
16 三方弁
19 二方弁
90 配管
100 空気調和装置
Claims (8)
- 潜熱蓄熱材を用いて蓄熱する空気調和装置において、蓄熱時は前記潜熱蓄熱材近傍に設けた温度センサの出力に基づいて、少なくとも圧縮機の回転速度,圧縮機の吐出温度,減圧手段の減圧量,室内送風ファンの回転速度,室外送風ファンの回転速度のいずれかを制御する制御装置を設けたことを特徴とする空気調和装置。
- 前記制御装置は、蓄熱時に圧縮機の吐出温度を、蓄熱時以外のときより高くなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
- 前記制御装置は蓄熱材の融解を判定する融解判定手段を有し、暖房時に除霜するときは、前記制御装置が、前記融解判定手段が蓄熱材が融解していると判定したら室内熱交換器と四方弁との間から室外熱交換器と減圧手段の間に設けたバイパス管路を開き、蓄熱材が融解していないと判定したら、四方弁を切り換えて圧縮機から吐出される高温冷媒を室外熱交換器に流入させることを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
- 圧縮機,四方弁,室内熱交換器,減圧手段,室外熱交換器を順次配管接続した冷凍サイクルと、前記室内熱交換器の近傍に配置した室内送風ファンと、前記室外熱交換器の近傍に配置した室外送風ファンと、前記圧縮機と減圧手段と室内熱交換器と室外熱交換器とを制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記室内熱交換器と前記圧縮機間に配置可能な潜熱蓄熱手段に冷凍サイクル内を循環する冷媒の熱で蓄熱する蓄熱運転モードと、冷凍サイクル内を循環する冷媒を潜熱蓄熱手段に蓄熱された熱で加熱する放熱運転モードとを有し、蓄熱運転モードを実行中は潜熱蓄熱手段の温度に基づいて前記圧縮機の回転速度または吐出温度,減圧手段の減圧量,室内送風ファンの回転速度,室外送風ファンの回転速度の少なくともいずれかを制御することを特徴とする空気調和装置。
- 前記制御装置が、蓄熱運転モードを実行中に、圧縮機の吐出温度を蓄熱運転モード実行中以外のときよりも高く制御することを特徴とする請求項4に記載の空気調和装置。
- 前記冷凍サイクルに前記圧縮機から吐出された高温の冷媒を前記室外熱交換器に導くホットガスバイパス流路を設けたことを特徴とする請求項4または5に記載の空気調和装置。
- 前記制御装置は室外熱交換器を除霜する除霜運転モードと潜熱蓄熱手段が有する蓄熱材の融解を判定する判定手段とを有し、除霜運転モードの実行中において、前記判定手段が蓄熱材が融解されていないと判断したときに、前記制御装置が前記四方弁を切り換えて高温冷媒を室外熱交換器に導いた後に室内熱交換器に導くよう制御することを特徴とする請求項4に記載の空気調和装置。
- 前記制御装置は室外熱交換器を除霜する除霜運転モードと潜熱蓄熱手段が有する蓄熱材の融解を判定する判定手段とを有し、除霜運転モードの実行中において、前記判定手段が蓄熱材が融解されていると判断したときに、前記ホットガスバイパス流路を開にすることを特徴とする請求項6に記載の空気調和装置。
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