JP2008065416A - ヘッドモーショントラッカ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 搭乗者3の頭部に装着され、少なくとも3つの光学マーカーからなる光学マーカー群7と、移動体30に取り付けられ、光学マーカーを検出するカメラ装置2とを備える光学方式モーショントラッカと、各光学マーカーのそれぞれの相対位置の関係を記憶する相対位置記憶部47と、光学方式モーショントラッカ及び相対位置記憶部47により、移動体30に設定された基準座標に対する搭乗者3の頭部角度を含む相対頭部情報を算出する頭部情報算出部22とを備えたヘッドモーショントラッカ装置1であって、カメラ装置2で光学マーカーを検出させることにより、各光学マーカーのそれぞれの相対位置の関係を算出する相対位置算出部23を備える。
【選択図】図1
Description
また、上記各発明において、前記光学マーカーは、少なくとも5つの光学マーカーからなり、前記相対位置算出部は、少なくとも4つの光学マーカーを検出させることにより、少なくとも4つの各光学マーカーのそれぞれの相対位置の関係を算出する第一段階と、少なくとも4つの光学マーカーのうちの3つの光学マーカーと、少なくとも4つの光学マーカー以外の光学マーカーを検出させることにより、各光学マーカーのそれぞれの相対位置の関係を算出する第二段階とを実行するようにしてもよい。
本発明のHMT装置によれば、カメラ装置で光学マーカー群を検出し続けることが可能なように、例えば、頭部装着型表示装置付ヘルメットの全体にわたって多数の光学マーカーを設置した場合に、全ての光学マーカーを一度にカメラ装置で検出ができなくても、第一段階と第二段階とを実行することにより、全ての光学マーカーのそれぞれの相対位置の関係を算出することができる。よって、全ての光学マーカーにおいて、実際に使用時の光学マーカーが発光している中心を検出することで、相対位置記憶部に使用時の各光学マーカーのそれぞれの相対位置の関係を記憶させることができる。
HMT装置1は、パイロット3の頭部に装着される頭部装着型表示装置付ヘルメット10と、飛行体30に固定された固定軸2cにより支持されるカメラ装置2(2a、2b)と、コンピュータにより構成される制御部20とから構成される。
よって、図3に示すように、LEDaのカメラ装置2(2a、2b)に対する位置は、カメラ装置2(2a、2b)に撮影された画像データ中に映し出されているLEDaの位置を抽出し、さらにカメラ2aからの方向角度(α°)とカメラ2bからの方向角度(β°)とを抽出し、カメラ2aとカメラ2bとの間の距離(d1)を用いることにより、三角測量の手法で算出することができるようにしてある。他の光学マーカーであるLEDのカメラ装置2(2a、2b)に対する位置についても、同様に算出されるようにしてある。
つまり、光学マーカー群であるLED群7から発光される赤外光を検出することにより、少なくとも3つのLEDの現在の位置座標を得ることで、カメラ装置2(2a、2b)に対する頭部装着型表示装置付ヘルメット10の現在の角度を算出でき、これを基準座標(XYZ座標)の座標軸に対する角度で表現できるようにしてある。なお、「座標軸に対する角度」とは、ロール方向Θ(X軸に対する回転)、エレベーション方向Φ(Y軸に対する回転)、アジマス方向Ψ(Z軸に対する回転)のことをいう。
例えば、カメラ装置2(2a、2b)に対するLEDa、LEDb、LEDcの座標位置(X1、Y1、Z1)、(X2、Y2、Z2)、(X3、Y3、Z3)を算出し、これら3つの座標位置に基づいて、相対位置記憶部47に記憶されているLEDa、LEDb、LEDcの相対位置の関係を参照することにより、LED群7が固定された頭部装着型表示装置ヘルメット10の現在角度を決定する。
まず、第一段階として、頭部装着型表示装置付ヘルメット10を装着したパイロット3に特定方向(初期状態)を向くように指示することにより、図4、5に示すように、LEDa(A0)、LEDb(B0)、LEDc(C0)、LEDd(D0)を検出させることで、LEDa、LEDb、LEDc、LEDdのそれぞれの相対位置の関係を、後述する算出方法で算出する。なお、特定方向(初期状態)とは、LEDa(A0)、LEDb(B0)、LEDc(C0)、LEDd(D0)が必ず検出されるように設定されている。
次に、第二段階として、頭部装着型表示装置付ヘルメット10を装着したパイロット3に特定方向(初期状態)と異なる第二方向(第二状態)を向くように指示することにより、図6に示すように、LEDb(B1)、LEDc(C1)及びLEDd(D1)と、LEDe(E1)及びLEDf(F1)を検出させることで、LEDa、LEDb、LEDc、LEDd、LEDe、LEDfのそれぞれの相対位置の関係を、後述する算出方法で算出する。なお、第二方向(第二状態)とは、LEDb(B1)、LEDc(C1)及びLEDd(D1)と、LEDe(E1)及びLEDf(F1)が必ず検出されるように設定されている。このとき、LEDa、LEDb、LEDc、LEDd、LEDe、LEDfのそれぞれの相対位置の関係を相対位置記憶部47に記憶させる。
ヘッドモーショントラッカ装置1により、LEDa、LEDb、LEDc、LEDd、LEDe、LEDfのそれぞれの相対位置の関係を算出する方法について説明する。図7は、ヘッドモーショントラッカ装置1によるLEDa、LEDb、LEDc、LEDd、LEDe、LEDfのそれぞれの相対位置の関係を算出する方法について説明するためのフローチャートである。
具体的には、式(1)〜(3)を用いて、頭部装着型表示装置ヘルメット10上のLEDa(X1、Y1、Z1)を、ヘルメット基準点と定め、さらにヘルメット基準点を始点とする一方向(LEDa(X1、Y1、Z1)からLEDb(X2、Y2、Z2)への方向)をヘルメットx軸方向exと定め、ヘルメット基準点を始点とする一方向(x軸方向と垂直な方向で、かつ、x軸方向とLEDa(X1、Y1、Z1)からLEDc(X3、Y3、Z3)への方向と同一の平面内)を、ヘルメットy軸方向eyと定め、ヘルメット基準点を始点とする一方向(x軸方向とy軸方向と垂直な方向)を、ヘルメットz軸方向ezと定める(図2及び図4参照)。これにより、頭部装着型表示装置ヘルメット10の現在角度は、基準座標(XYZ座標)のX軸、Y軸、Z軸に対するヘルメット座標(xyz座標)のx軸、y軸、z軸の角度(Θ、Φ、Ψ)で表現することができるようになる。
なお、ex、ey、ezはベクトルを表し、A0B0、A0C0等もベクトルを表す。
具体的には、式(4)、(5)を用いて、LEDa(A0)を基準とするヘルメット座標(xyz座標)でのLEDb(B0)の座標位置(αb、0、0)及びLEDcの座標位置(αc、βc、0)を算出する(図4参照)。
A0B0=αbex・・・・・・・(4)
A0C0=αcex+βcey・・・(5)
具体的には、式(6)を用いて、ヘルメット座標(xyz座標)でのLEDd(D0)の座標位置(αd、βd、γd)を算出する(図5参照)。
A0D0=αdex+βdey+γdez・・・(6)
具体的には、下述する式(7)〜(10)を用いて、ヘルメット座標(xyz座標)でのLEDe(E1)の座標位置(αe、βe、γe)を算出する(図4及び図6参照)。
まず、LEDaが検出されていないため、初期状態でも検出されたLEDb、LEDc及びLEDdと、LEDeとの相対関係を式(7)で表現する。
B1E1=αe´B1C1+βe´B1D1+γe´(B1C1×B1D1)・・・(7)
式(7)により、αe´、βe´、γe´が求まる。また、LEDb、LEDc及びLEDdと、LEDeとの相対関係は一定であるので、式(7)が成立すれば、初期状態のときに式(8)が成立する。
B0E0=αe´B0C0+βe´B0D0+γe´(B0C0×B0D0)・・・(8)
式(8)を変形すると、
A0E0−A0B0=αe´B0C0+βe´B0D0+γe´(B0C0×B0D0)
A0E0=αe´B0C0+βe´B0D0+γe´(B0C0×B0D0)+A0B0
となる。このとき、LEDa(A0)、LEDb(B0)、LEDc(C0)、LEDd(D0)の座標位置は、ステップS102の処理ですでに算出されているので、基準座標(XYZ座標)でのLEDe(E0)の座標位置が求まる。ここで、
A0E0=αeex+βeey+γeez・・・・・・・・・・・・・・・(9)
である。よって、ex、ey、ezは、ステップS103の処理ですでに設定されているので、式(8)と式(9)とを比較することにより、ヘルメット座標(xyz座標)でのLEDe(E0)の座標位置(αe、βe、γe)が求まる。また、ヘルメット座標(xyz座標)でのLEDf(F0)の座標位置(αf、βf、γf)についても、同様に算出する。
なお、頭部装着型表示装置付ヘルメットの全体にわたって、さらに多数のLEDを設置した場合に、ステップS108の処理が終了したときに、まだカメラ装置で全てのLEDの検出ができなくて、相対位置算出部により全てのLEDの相対位置が算出されていなければ、ステップS107及びS108の処理を繰り返せばよい。
次に、ヘッドモーショントラッカ装置1により頭部角度を測定する測定動作について説明する。図8は、ヘッドモーショントラッカ装置1による測定動作について説明するためのフローチャートである。
次に、ステップS202の処理において、モーショントラッカ駆動部28は、カメラ装置2でLED群7を検出する。
LEDaとLEDbとLEDcとが検出されていないと判定したときには、ステップS204の処理において、頭部情報算出部22は、検出されたLEDa、LEDb、LEDc、LEDd、LEDe及びLEDfのうちの少なくとも3つの座標位置に基づいて、LEDa、LEDb、LEDcの座標位置(X1´、Y1´、Z1´)、(X2´、Y2´、Z2´)、(X3´、Y3´、Z3´)を算出する。このとき、相対位置記憶部47に記憶されているLED郡7の相対位置のデータを参照することにより、LEDa、LEDb、LEDcの座標位置を以下のように算出する。
まず、基準座標(XYZ座標)で、検出されたLEDd、LEDe、LEDfの座標位置(X4´、Y4´、Z4´)、(X5´、Y5´、Z5´)、(X6´、Y6´、Z6´)を算出する。
また、相対位置記憶部47に、ヘルメット座標(xyz座標)でのLEDd、LEDe、LEDfの座標位置(αd、βd、γd)、(αe、βe、γe)、(αf、βf、γf)が記憶されている。
つまり、式(10)〜(13)が成立する。
OA´=OD´−A´D´=OD´−(αdex´+βdey´+γdez´)・・(10)
OA´=OE´−A´E´=OE´−(αeex´+βeey´+γeez´)・・(11)
OA´=OF´−A´F´=OF´−(αfex´+βfey´+γfey´)・・(12)
ez´=ex´×ey´・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(13)
式(10)〜(13)を計算することにより、基準座標(XYZ座標)でのLEDaの座標位置(X1´、Y1´、Z1´)が求まる。このとき、ex´、ey´及びez´も求まる。
OB´=OA´+A´B´=OA´+αbex´・・・・・・・・(14)
OC´=OA´+A´C´=OA´+αcex´+βcey´・・・(15)
式(14)、(15)を計算することにより、基準座標(XYZ座標)でのLEDbの座標位置(X2´、Y2´、Z2´)及びLEDcの座標位置(X3´、Y3´、Z3´)が求まる。
一方、飛行体が移動していると判定したときには、ステップS201の処理に戻る。つまり、飛行体30が移動していないと判定されるときまで、ステップS201〜ステップS206の処理は繰り返される。
2 カメラ装置
3 パイロット
7 LED群
10 頭部装着型表示装置付ヘルメット
22 頭部情報算出部
23 相対位置算出部
28 モーショントラッカ駆動部
30 飛行体
47 相対位置記憶部
Claims (2)
- 搭乗者の頭部に装着され、少なくとも3つの光学マーカーからなる光学マーカー群と、移動体に取り付けられ、前記光学マーカーを検出するカメラ装置とを備える光学方式モーショントラッカと、
前記各光学マーカーのそれぞれの相対位置の関係を記憶する相対位置記憶部と、
前記光学方式モーショントラッカ及び相対位置記憶部により、前記移動体に設定された基準座標に対する搭乗者の頭部角度を含む相対頭部情報を算出する頭部情報算出部とを備えたヘッドモーショントラッカ装置であって、
前記カメラ装置で光学マーカーを検出させることにより、前記各光学マーカーのそれぞれの相対位置の関係を算出する相対位置算出部を備えることを特徴とするヘッドモーショントラッカ装置。 - 前記光学マーカーは、少なくとも5つの光学マーカーからなり、
前記相対位置算出部は、少なくとも4つの光学マーカーを検出させることにより、少なくとも4つの各光学マーカーのそれぞれの相対位置の関係を算出する第一段階と、
少なくとも4つの光学マーカーのうちの3つの光学マーカーと、少なくとも4つの光学マーカー以外の光学マーカーを検出させることにより、各光学マーカーのそれぞれの相対位置の関係を算出する第二段階とを実行することを特徴とする請求項1に記載のヘッドモーショントラッカ装置。
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