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JP2008050390A - 真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体及びそれを用いた真空紫外線励起発光装置 - Google Patents

真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体及びそれを用いた真空紫外線励起発光装置 Download PDF

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智一 吉田
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Abstract

【課題】本発明の目的は、分散性が良くガス放電による輝度維持率が良好な真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体及びそれを用いた真空紫外線励起発光装置を提供することである。
【解決手段】Eu、Mnのうちの少なくとも一種の付活剤により付活されたアルミン酸塩蛍光体の粒子表面に、酸化亜鉛を蛍光体に対し0.1〜4.0wt%被覆することによって、分散性が良くガス放電による輝度維持率が良好な真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を得ることができる。また、この真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体をPDP、希ガス放電ランプ等の発光デバイスに用いることによって、塗布特性及び寿命特性の優れた真空紫外線励起発光装置の提供が可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体及びそれを用いた真空紫外線励起発光装置に係り、特に、ガス放電による輝度維持率が良好な真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体及びそれを用いた真空紫外線励起発光装置に関する。
真空紫外線励起蛍光体は、プラズマディスプレイ(以下PDPとする)、希ガス放電ランプ等の発光デバイス(真空紫外線励起発光装置)に用いられている。PDPは、2枚のガラス板に挟まれた密閉ガス空間を隔壁で区切り、表示セル(放電セル)と呼ばれる微小な放電空間をマトリックス状に配置したものであり、各表示セルには赤、青、緑に発光する蛍光体が塗布されており、放電で発生する真空紫外線で励起され発光する。また、希ガス放電ランプは、ガラス管内壁に赤、青、緑に発光する蛍光体を混合した3色混合蛍光体が塗布されており、希ガス放電によって発生する真空紫外線で励起され発光する。
PDPは、各種の平面ディスプレイと比較して、最も大型化しやすいことや、高速応答、広い視野角、色再現性などの特長から、ハイビジョン用壁掛けテレビの最有力候補として広く開発が進められている。このPDPに使用される蛍光体には、希ガスの放電で得られる波長が200nm以下の真空紫外線(VUV)の励起に対して高効率、短残光であることや、3原色として十分な彩度と色相を有していることに加えて、寿命特性や温度特性などの特性が要求される。特に、BaMgAl1017:Eu等の2価のユーロピウムで付活されたアルミン酸塩蛍光体は、真空紫外線及びイオン衝撃に対して劣化が大きく、寿命特性に問題があった。
このようなアルミン酸塩蛍光体を青色発光蛍光体としてPDPや希ガス放電ランプに使用した場合、他の発光色の蛍光体に比べ輝度の経時劣化が大きいことから、次のような問題があった。すなわち、PDPに使用した場合は、色度変化による色温度の低下や固定表示による焼き付けなどの問題があり、希ガス放電ランプに使用した場合は、点灯時、経時的に色度変化が起きる問題があった。
また、アルミン酸塩蛍光体を用いたPDPや希ガス放電ランプでは、製作プロセスへの適合性など実用特性の向上が求められ、塗布特性の向上が求められている。特に、PDPにおいては、微細な放電セル構造に対応した、薄く緻密な蛍光面形成が可能な塗布特性の改善が課題となっている。
真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体については、特開平7−320645号に、3(Ba,Mg)O・8Al:Euをそれより屈折率の小さい透光性物質である二酸化珪素、フッ化マグネシウム、アルミナなどの薄膜で被覆することが開示されているが、ガス放電による輝度維持率や分散性が十分ではなく、改良が必要であった。
特開平7−320645号
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものである。本発明の目的は、分散性が良くガス放電による輝度維持率が良好な真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体及びそれを用いた真空紫外線励起発光装置を提供することである。
本発明者は上述した問題を解決するために鋭意検討した結果、特定量の酸化亜鉛を被覆した真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体により、上記課題を解決することができることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
(1)本発明の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体は、Eu、Mnのうちの少なくとも一種の付活剤により付活されたアルミン酸塩蛍光体の粒子表面に、酸化亜鉛が蛍光体に対し0.1〜4.0wt%被覆されていることを特徴とする。酸化亜鉛の量が0.1wt%より小さいとガス放電による輝度維持率が低下し、4.0wt%より多いと真空紫外線励起による発光輝度が低下してしまう。より好ましい範囲は0.1〜3.0wt%であり、さらに好ましい範囲は0.3〜3.0wt%である。
(2)本発明の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体は、(1)に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体であって、前記酸化亜鉛の平均粒径が0.01〜1.0μmの範囲であることを特徴とする。酸化亜鉛の平均粒径が0.01μmより小さいと蛍光体の分散性が悪くなって、塗布特性が低下してしまう。逆に、平均粒径が1.0μmより大きいと反射率が悪くなって、真空紫外線励起による発光輝度が低下してしまう。より好ましい範囲は0.05〜0.5μmである。
(3)本発明の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体は、(1)又は(2)に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体であって、前記蛍光体がBaMgAl1017:Eu蛍光体又はBaMgAl1017:Eu,Mn蛍光体であることを特徴とする。本発明はアルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体において効果があるが、特に、BaMgAl1017:Eu蛍光体又はBaMgAl1017:Eu,Mn蛍光体において非常に効果があり、ガス放電による輝度維持率が向上し、真空紫外線及びイオン衝撃に対する劣化が改良される。
(4)本発明の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体は、(1)乃至(3)に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体であって、前記蛍光体の平均粒径が1.0〜4.0μmの範囲であり、中央粒径が1.5〜6.0μmの範囲であり、且つ分散度が0.55〜0.85の範囲であることを特徴とする。ここで、平均粒径は空気透過法によるフィッシャー・サブ・シーブ・サイザー(F.S.S.S)を用いて測定した値であり、一次粒子の大きさを示す。中央粒径は電気抵抗法のコールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いて測定し、50%粒子径(体積基準)を示す。この場合、粒子が強く凝集していると一次粒子にまで分散させることは難しく、凝集した二次粒子が測定にかかる。また、分散度は平均粒径を中央粒径で除した値であり、これを分散度と定義する。この値が大きいほど蛍光体の分散性が良いと評価できる。
蛍光体の平均粒径は1.0〜4.0μmの範囲が好ましく、1.0〜3.5μmの範囲がより好ましい。平均粒径が1.0μmより小さくても、逆に、4.0μmより大きくても、真空紫外線励起発光装置に用いた場合、発光特性が低下する。平均粒径が1.0μmより小さいと蛍光体の発光効率が低く、4.0μmより大きいと蛍光体粒子の表面積が小さくなって真空紫外線励起による発光輝度が低下することによる。真空紫外線が到達するのは粒子表面から浅く、ほとんど粒子表面で励起され発光するため、平均粒径が4.0μmより大きくなって蛍光体粒子の表面積が小さくなると発光輝度が低下してしまう。また、平均粒径が4.0μmより大きいと、塗布特性も低下する。中央粒径は1.5〜6.0μmの範囲が好ましく、1.5〜4.0μmの範囲がより好ましい。中央粒径が6.0μmより大きいと、塗布特性が悪くなる。また、分散度は0.55〜0.85の範囲が好ましく、0.65〜0.85の範囲がより好ましい。分散度が0.55より小さいと、凝集粒子が多いため、塗布特性が低下してしまう。中央粒径は1.5μmより小さくてもよく、分散度は0.85より大きくてもよいが、平均粒径の範囲によって制限される。
(5)本発明の真空紫外線励起発光装置は、(1)乃至(4)に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を具備することを特徴とする。真空紫外線励起発光装置としては、プラズマディスプレイ表示装置、希ガス放電ランプ等の発光デバイスが好ましい。
(6)本発明のプラズマディスプレイ表示装置は、(1)乃至(4)に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を具備することを特徴とする。プラズマディスプレイ表示装置としては、DC型やAC型のカラー表示PDPが好ましく、AC型としては対向型、面放電型等が好ましい。
(7)本発明のプラズマディスプレイ表示装置は、所定距離離間して略平行に位置する前面基板及び背面基板と、前記前面基板及び背面基板により放電空間を形成する複数個の隔壁と、該隔壁間に形成されるアドレス電極と、該アドレス電極と対向し交差する複数の表示電極と、前記アドレス電極と前記表示電極の交差点に形成される複数個の放電セルと、該放電セル内面の少なくとも一部に形成される蛍光体層と、前記前面基板と背面基板間の放電空間に密封されてなる放電気体とを含むプラズマディスプレイパネルと、該プラズマディスプレイパネルを駆動する駆動回路とを備えたプラズマディスプレイ表示装置であって、前記蛍光体層は(1)乃至(4)に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を有する蛍光体層であることを特徴とする。蛍光体層の膜厚は、10〜25μmの範囲が好ましい。蛍光体層の膜厚が10μmより薄いとPDP表示装置の輝度が低く、逆に25μmより厚いと放電空間が狭くなって発光効率が低下してしまう。また、真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体に含まれる酸化亜鉛の平均粒径が0.1μmより小さいと蛍光体の分散性が悪くなって、塗布特性が低下し、蛍光体層の膜厚が厚くなって発光効率が低下する。
真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体において、酸化亜鉛を蛍光体に対し0.1〜4.0wt%含ませることにより、分散性が良くガス放電による輝度維持率が良好な真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を得ることができる。また、この真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体をPDP、希ガス放電ランプ等の発光デバイスに用いた場合、寿命特性の優れた真空紫外線励起発光装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体及びそれを用いた真空紫外線励起発光装置を例示するものであって、本発明は真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体及びそれを用いた真空紫外線励起発光装置を以下のものに特定しない。
ここで、本発明の一実施の形態に係る真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体の製造方法について詳細に説明する。先ず、バリウム化合物と、ユーロピウム化合物と、マグネシウム化合物と、アルミニウム化合物と、必要に応じてマンガン化合物と、フラックスを計量した後、混合する。この原料混合物をルツボに充填後、炉内に入れ、還元性雰囲気中、1200〜1600℃で焼成する。冷却後、焼成品を湿式で分散処理した後、分離乾燥してアルミン酸塩蛍光体を得る。
蛍光体原料として、酸化物又は熱分解により酸化物となる化合物が好ましく用いられる。例えば、バリウム化合物、ユーロピウム化合物、マグネシウム化合物としては酸化物、炭酸塩、水酸化物等が好ましい。また、Ba、Eu、Mg、必要に応じてMnの各元素を全部又は一部含む共沈物やこれらを仮焼して得られる酸化物を用いることもできる。アルミニウム化合物としては酸化アルミニウムが好ましい。
フラックスとしては、フッ化物が好ましく、フッ化マグネシウム、フッ化アルミニウム等が好ましい。フラックスの添加量は蛍光体1モル当たり0.0001〜0.05モルの範囲が好ましい。0.001〜0.04モルの範囲がより好ましく、0.005〜0.03モルの範囲がさらに好ましい。還元性雰囲気については、例えば窒素水素混合雰囲気のような一般的な方法を用いる。
こうして得られたアルミン酸塩蛍光体に適量の酸化亜鉛の微粒子を乾式で蛍光体に混合することで蛍光体の粒子表面に酸化亜鉛が被覆した本発明の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を得ることができる。均一な被覆を得るには、蛍光体と酸化亜鉛を水等の溶媒に懸濁しておき、ボールミル等により十分に混合し、その後に懸濁液を分離し、乾燥することでより均一に酸化亜鉛を蛍光体粒子の表面に被覆することができる。これらの方法は、酸化亜鉛をそのまま蛍光体に混合する方法である。
さらに均一な酸化亜鉛の被覆を得るには次のような化学反応を利用する方法を適用することが好ましい。例えば、蛍光体を水に懸濁させ、その懸濁液に水溶性の亜鉛化合物を加え、その懸濁液にアルカリ水溶液を加えてpH6〜10に調整することで水酸化亜鉛を蛍光体の粒子表面に析出させ、それを固液分離し、125℃以上の温度で乾燥することで、酸化亜鉛で粒子表面を被覆された本発明の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を得ることができる。ここで、水溶性の亜鉛化合物としては、塩化亜鉛、硝酸亜鉛等を用いることができる。また、懸濁液をpH調整するアルカリ水溶液にはアンモニア水溶液が使用できる。
次に、本発明の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を用いて真空紫外線励起発光装置として面放電型PDPを作製する。先ず、背面基板にストライプ状の電極を形成し、この電極群に直交する方向にストライプ状の電極を形成し、この上に絶縁膜とMgOを形成する。さらに、対向基板上に本発明のアルミン酸塩蛍光体を形成する。この2枚の基板は約100μmのギャップを持たせて組み合わせる。このギャップ内に、放電によって真空紫外線を放射するHeとXeの混合ガスやNeとXeの混合ガスなどを670hPa程度封入して、面放電型PDPを得る。
<輝度維持率と酸化亜鉛の被覆量との関係>
図1は酸化亜鉛を被覆したBaMgAl1017:Eu蛍光体について、輝度維持率(%)と酸化亜鉛の被覆量(wt%)との関係をプロットしたものである。測定は、1)真空紫外線分光光度計を用いて蛍光体測定試料を147nmの波長の真空紫外線で励起時の相対発光輝度を測定し、次に、2)同試料をNe−Xeの混合ガスを圧力100Paで封入したガラス管にセットし、照射電力350W、照射時間1時間でアーク放電し、蛍光体粒子表面を強制劣化させる。そして、3)強制劣化させた試料を147nmの波長の真空紫外線で励起時の相対発光輝度を測定し、3)で得た測定値を1)で得た測定値で除した値の百分率を求め、これを輝度維持率とする。測定試料は全てビヒクルと混合してペースト化した後、170℃で1時間乾燥し、さらに500℃で1時間ベーキングしたものを用いている。それは、プラズマディスプレイ等発光デバイスの用途には上述したように蛍光体層を形成するときに使用したバインダーを除去する目的でベーキングが行われているからであり、この条件でベーキングした測定試料は実際の発光デバイスに実装した場合と近似するからである。
図1より酸化亜鉛を被覆しない蛍光体の輝度維持率は84.0%であるが、酸化亜鉛の被覆量が増加するに従い、輝度維持率は増加し、被覆量が蛍光体に対して4.0wt%付近で輝度維持率は飽和する。一方、酸化亜鉛の被覆量を増加させると、真空紫外線励起による発光輝度が低下するため、発光輝度と輝度維持率の両方を満足させるには、酸化亜鉛の被覆量は蛍光体に対し0.1〜4.0wt%の範囲が好ましい。より好ましい範囲は0.1〜3.0wt%であり、さらに好ましい範囲は0.3〜3.0wt%である。なお、ここではBaMgAl1017:Eu蛍光体について輝度維持率(%)と酸化亜鉛の被覆量との関係を示したが、BaMgAl1017:Eu,Mn蛍光体についても同様な結果が得られる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は具体的実施例のみに限定されるものではないことは言うまでもない。
[実施例1]
<蛍光体>
BaMgAl1017:Eu蛍光体又を次のように作製する。
BaCO・・・・・・・・・・・・・・・・・0.90モル
Mg(CO(OH)・3HO ・・・・0.245モル
Eu ・・・・・・・・・・・・・・・・・0.10モル
α−Al ・・・・・・・・・・・・・・・5.00モル
これらの全量100重量部に対し、フラックスとしてMgFを0.02モル添加し、磁性ポット中でボールミル混合する。
原料混合物をアルミナ坩堝に充填し、蓋をして還元雰囲気中(3%H/N)で1400℃で8時間焼成する。冷却後分散処理を行い、300メッシュの篩を通した後、脱水乾燥して、一般式が(Ba0.9Eu0.1)MgAl1017で表される蛍光体(以下BAM蛍光体と称す)を得る。この蛍光体は147nm紫外線励起で青色に発光する。
<化学反応による酸化亜鉛の被覆>
得られたBAM蛍光体100gを純水500gに懸濁し、Zn(NO・6HOの0.37gを純水100gに溶解したものを添加し混合する。次に得られた懸濁液を撹拌しながらアンモニア水を滴下し、懸濁液のpHを8.0に調節する。次に撹拌を停止し静置すると蛍光体は沈降し、粒子表面に水酸化亜鉛が被覆される。この沈降物を分離、水洗し、130℃で乾燥した後、篩を通して、酸化亜鉛が蛍光体に対し0.1wt%被覆された本発明の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を得る。
[実施例2]
Zn(NO・6HOの仕込み量を1.10gとする以外実施例1と同様にして、酸化亜鉛が蛍光体に対し0.3wt%被覆された蛍光体を得る。
[実施例3]
Zn(NO・6HOの仕込み量を3.66gとする以外実施例1と同様にして、酸化亜鉛が蛍光体に対し1.0wt%被覆された蛍光体を得る。
[実施例4]
Zn(NO・6HOの仕込み量を11.0gとする以外実施例1と同様にして、酸化亜鉛が蛍光体に対し3.0wt%被覆された蛍光体を得る。
<湿式混合による酸化亜鉛の被覆>
[実施例5]
BAM蛍光体100gに対し、水1000gと平均粒径が0.05μmのZnOを0.1g加えて、ボールミルで湿式混合した後、120℃で12時間乾燥し、酸化亜鉛が蛍光体に対し0.1wt%被覆された蛍光体を得る。
[実施例6]
平均粒径が0.05μmのZnOを0.3g加える以外実施例5と同様にして、酸化亜鉛が蛍光体に対し0.3wt%被覆された蛍光体を得る。
[実施例7]
平均粒径が0.05μmのZnOを1.0g加える以外実施例5と同様にして、酸化亜鉛が蛍光体に対し1.0wt%被覆された蛍光体を得る。
[実施例8]
平均粒径が0.05μmのZnOを3.0g加える以外実施例5と同様にして、酸化亜鉛が蛍光体に対し3.0wt%被覆された蛍光体を得る。
[実施例9]
平均粒径が0.5μmのZnOを0.1g加える以外実施例5と同様にして、酸化亜鉛が蛍光体に対し0.1wt%被覆された蛍光体を得る。
[実施例10]
平均粒径が0.5μmのZnOを0.3g加える以外実施例5と同様にして、酸化亜鉛が蛍光体に対し0.3wt%被覆された蛍光体を得る。
[実施例11]
平均粒径が0.5μmのZnOを1.0g加える以外実施例5と同様にして、酸化亜鉛が蛍光体に対し1.0wt%被覆された蛍光体を得る。
[実施例12]
平均粒径が0.5μmのZnOを3.0g加える以外実施例5と同様にして、酸化亜鉛が蛍光体に対し3.0wt%被覆された蛍光体を得る。
[比較例1]
実施例1〜12において酸化亜鉛を被覆する前のBAM蛍光体を比較例1の蛍光体とする。
実施例1〜12及び比較例1で得られるユーロピウム付活アルミン酸塩蛍光体について、前述した方法でガス放電による輝度維持率を測定した結果を表1に示す。また、これらの蛍光体の平均粒径、中央粒径及び分散度を表1に示す。この表から、本発明の実施例1〜12の蛍光体は、酸化亜鉛を被覆する前の比較例1の蛍光体に比べ、ガス放電による輝度維持率が高いことがわかる。このように、本発明では発光輝度、ガス放電による輝度維持率が良好な真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を得ることができる。また、本発明の実施例1〜12の蛍光体は、比較例1の蛍光体に比べて分散度が大きいことから、分散性が良く塗布特性が優れていることがわかる。
Figure 2008050390
以上に述べたように、本発明の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体はガス放電による輝度維持率が高く、この真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体をPDP、希ガス放電ランプ等の発光デバイスに用いることによって、寿命特性の優れた真空紫外線励起発光装置の提供が可能となる。また、本発明の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体は分散性が良いため、PDP、希ガス放電ランプ等の発光デバイスに用いた場合、塗布特性が改善される。
輝度維持率と酸化亜鉛の被覆量との関係を示すグラフ図である。

Claims (7)

  1. Eu、Mnのうちの少なくとも一種の付活剤により付活されたアルミン酸塩蛍光体の粒子表面に、酸化亜鉛が蛍光体に対し0.1〜4.0wt%被覆されていることを特徴とする真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体。
  2. 前記酸化亜鉛の平均粒径が0.01〜1.0μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体。
  3. 前記蛍光体がBaMgAl1017:Eu蛍光体又はBaMgAl1017:Eu,Mn蛍光体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体。
  4. 前記蛍光体の平均粒径が1.0〜4.0μmの範囲であり、中央粒径が1.5〜6.0μmの範囲であり、且つ分散度が0.55〜0.85の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体。
  5. 請求項1乃至4に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を具備することを特徴とする真空紫外線励起発光装置。
  6. 請求項1乃至4に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を具備することを特徴とするプラズマディスプレイ表示装置。
  7. 所定距離離間して略平行に位置する前面基板及び背面基板と、前記前面基板及び背面基板により放電空間を形成する複数個の隔壁と、該隔壁間に形成されるアドレス電極と、該アドレス電極と対向し交差する複数の表示電極と、前記アドレス電極と前記表示電極の交差点に形成される複数個の放電セルと、該放電セル内面の少なくとも一部に形成される蛍光体層と、前記前面基板と背面基板間の放電空間に密封されてなる放電気体とを含むプラズマディスプレイパネルと、該プラズマディスプレイパネルを駆動する駆動回路とを備えたプラズマディスプレイ表示装置であって、前記蛍光体層は請求項1乃至4に記載の真空紫外線励起アルミン酸塩蛍光体を有する蛍光体層であることを特徴とするプラズマディスプレイ表示装置。
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