JP2008041814A - フレキシブルプリント配線板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化、接続信頼性及び生産性に優れる端子部を有するFPC及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】絶縁層と、絶縁層の片面に形成された配線層と、配線層を他のプリント配線板と導通させるための端子部を備えたフレキシブルプリント配線板であって、端子部が、絶縁層と、絶縁層の片面に形成された配線層と、絶縁層において厚み方向に設けられた貫通孔内に金属ボールが圧入固定されてなり、配線層と接続するとともに絶縁層の他面側に該絶縁層から突出した導通部材と、を備えてなる。
【選択図】図1
【解決手段】絶縁層と、絶縁層の片面に形成された配線層と、配線層を他のプリント配線板と導通させるための端子部を備えたフレキシブルプリント配線板であって、端子部が、絶縁層と、絶縁層の片面に形成された配線層と、絶縁層において厚み方向に設けられた貫通孔内に金属ボールが圧入固定されてなり、配線層と接続するとともに絶縁層の他面側に該絶縁層から突出した導通部材と、を備えてなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、各種の表面実装型電子部品を搭載するフレキシブルプリント配線板(以下FPCと呼ぶ場合もある。)及びその製造方法に関するものであり、特に、他のプリント配線板へ電気的接続を行う端子部付きFPC及びその製造方法に関するものである。
近年、電子機器の小型軽量化及び高機能化に伴い、筐体内部のスペースが減少するにもかかわらず、そこに組み込む電子部品の点数はさらに増加する傾向にある。この限られたスペース内に多くの電子部品を組み込む手段として、ポリイミドフィルムからなる絶縁層に配線層を形成した高い柔軟性を有するFPCと、実装性に優れる硬質のプリント配線板とを電気的に接続し一体化させた配線板が広く用いられている。
この配線板を用いることにより、硬質のプリント配線板部に電子部品を実装した後、FPC部を折り曲げ、立体的に電子部品を配置することが可能となり、筐体内スペースを有効に活用することができる。したがって、この様なFPCとプリント配線板との電気的接続が最近注目されている。
従来、このFPCとプリント配線板との電気的接続は、プリント配線板上に実装されたFPC用のコネクタによって行う方法が一般的であった。このコネクタによる接続は、コネクタ内部に形成された金属板に、電気的接続のためFPCの配線層を部分的に露出させた端子部を挟み込むという嵌合構造をとるため、簡便に安定した接続が得られる。
特開平10−22626号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、金属と樹脂との複合材料からなるコネクタをさらに小型化することは製法上、非常に難しく、このためFPCに形成された端子部の配線層を微細化して端子部を小型にすることができなかった。
この課題を解決する方法として、コネクタを用いること無くFPCの上記端子部とプリント配線板とを直接半田付けする方法等が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この半田付けによる接続は、上述したコネクタを用いる場合と比較して、薄型化は可能であるものの、端子部を小型にするため、配線間隔を狭くし配線層の微細化を図ろうとすると、配線間に半田ブリッジが発生し、短絡する虞がある。
また、半田付け作業は、半田ゴテを用いた手作業で行う場合も多く、生産性に優れる製法とは言い難かった。この様に、いずれの方法においても、他のプリント配線板へ電気的接続を行うFPC端子部の小型化に対して問題が残っている。
以上のように、従来のコネクタや半田付けによるFPCとプリント配線板との接続においては、FPCに形成された接続用の端子部の配線層を微細化して端子部を小型にすることが困難であり、特に、半田付けによる接続においては生産性にも問題があった。
したがって、FPCとプリント配線板との接続においては、FPCに形成された端子部の小型化が図れ、且つ接続信頼性も確保でき、さらに生産性に優れる接続構造が要求されていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、小型化、接続信頼性及び生産性に優れる端子部を有するFPC及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明にかかるフレキシブルプリント配線板は、絶縁層と、絶縁層の片面に形成された配線層と、配線層を他のプリント配線板と導通させるための端子部を備えたフレキシブルプリント配線板であって、端子部が、絶縁層と、絶縁層の片面に形成された配線層と、絶縁層において厚み方向に設けられた貫通孔内に金属ボールが圧入固定されてなり、配線層と接続するとともに絶縁層の他面側に該絶縁層から突出した導通部材と、を備えたものである。
また、本発明にかかるフレキシブルプリント配線板の製造方法は、絶縁層と、絶縁層の片面に形成された配線層と、配線層を他のプリント配線板と導通させるための端子部を備えたフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、絶縁層の一面に配線層が設けられた配線板を形成し、絶縁層の他面にダミー層を形成し、配線層を接続するための貫通孔を配線板にその厚み方向に形成し、貫通孔に、金属ボールを圧入し、配線層と接続するとともに絶縁層の他面側に該絶縁層から突出した導通部材を形成するものである。
本発明の第1の発明のフレキシブルプリント配線板によれば、他のプリント配線板との接続に用いるFPCの端子部として、配線層と絶縁層とを厚み方向に貫通する貫通孔内に金属ボールが圧入固定されてなる導通部材を用いることにより、この導通部材を他のプリント配線板に対して加圧変形させて電気的接続を行う際に絶縁層が導通部材間の短絡を防止するため、配線層の微細化が可能な小型の端子部を有するFPCが得られる、という効果がある。また、この導通部材を他のプリント配線板に対して加圧変形させて電気的接続を行う際には、絶縁層より突出した該導通部材が加圧変形されるため、加圧により変形した導通部材が他のプリント配線板と強固に密着するため、接続信頼性の高い端子部を有するFPCが得られる、という効果がある。
本発明の第2の発明のフレキシブルプリント配線板によれば、端子部の導通部材に用いる金属ボールが軟質金属からなることにより、この導通部材を他のプリント配線板に加圧変形させ電気的接続を行う際に、軟質金属の高延展性により導通部材が容易に変形して他のプリント配線板に確実に接続され、高導電性のポスト状金属体となる。これにより、端子部にさらに高い接続信頼性を備えるフレキシブルプリント配線板が得られる、という効果がある。
本発明の第3の発明のフレキシブルプリント配線板によれば、端子部の導通部材に用いる金属ボールが貫通孔の孔径よりも小さな径を有する樹脂ボールと該樹脂ボールを被覆する金属層とからなることにより、この導通部材を他のプリント配線板に加圧変形させ電気的接続を行った際、導通部材が変形したポスト状金属体のヤング率の最適化が図れ、熱膨張差にて生じる熱応力を緩和することができる。これにより、端子部にさらに高い接続信頼性を備えるフレキシブルプリント配線板が得られる、という効果がある。
本発明の第4の発明のフレキシブルプリント配線板によれば、端子部の導通部材に用いる金属ボールが半田合金、銅または銅合金のうち少なくとも一種を含むことにより、この導通部材を他のプリント配線板に加圧変形させ電気的接続を行う際に、端子部の配線層に何ら影響を与えずに低圧力で導通部材のみが容易に変形して他のプリント配線板に確実に密着し、高導電性のポスト状金属体となる。これにより、端子部にさらに高い接続信頼性を備えるフレキシブルプリント配線板が得られる、という効果がある。
本発明の第5の発明のフレキシブルプリント配線板によれば、接続を行う他のプリント配線板として硬質プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、セラミック基板または金属コア基板のいずれかを用いることにより、種々様々な配線板とフレキシブルプリント配線板とを接続することが可能となる。これにより、被接続配線板を選ぶこと無く設計の自由度が大きい接続信頼性に優れる端子部を有するフレキシブルプリント配線板が得られる、という効果がある。
本発明の第6の発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、金属ボールの圧入という非常にシンプルなプロセスで端子部の導通部材の形成を行うため、小型化と接続信頼性に優れる端子部を有するフレキシブルプリント配線板を生産性良く作製することができるフレキシブルプリント配線板の製造方法が得られる、という効果がある。
本発明の第7の発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、端子部の導通部材の表面に半田合金を用いることにより、他のプリント配線板に加圧変形させ電気的接続を行う際に導通部材表面が加圧変形して確実に電気的に接続できる、端子部にさらに高い接続信頼性を有する導通部材を有するフレキシブルプリント配線板の製造方法が得られる、という効果がある。
本発明の第8の発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、端子部の導通部材の形成と他のプリント配線板の貼り合わせ用接着シートの形成とを一括して行うことができるためプロセスを簡便化でき、他のプリント配線板との貼り合わせ生産性に優れたフレキシブルプリント配線板の製造方法が得られる、という効果がある。
本発明の第9の発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、接着シートに熱可塑性樹脂シートを用いることにより、他のプリント配線板に電気的接続を行った後も、加熱して熱可塑性樹脂シートを軟化させることで何度もリペアすることが可能となり、容易にリペアが可能な、小型化と接続信頼性に優れる端子部を有するフレキシブルプリント配線板の製造方法が得られる、という効果がある。
本発明の第1の発明のフレキシブルプリント配線板は、絶縁層と、絶縁層の片面に形成された配線層と、配線層を他のプリント配線板と導通させるための端子部を備えたフレキシブルプリント配線板であって、端子部が、絶縁層と、絶縁層の片面に形成された配線層と、絶縁層において厚み方向に設けられた貫通孔内に金属ボールが圧入固定されてなり、配線層と接続するとともに絶縁層の他面側に該絶縁層から突出した導通部材と、を備えることを特徴としたものであり、端子部の導通部材を他のプリント配線板に加圧変形させ電気的接続を行う際に、絶縁層により導通部材間の短絡が防止され、さらに、接続の際には絶縁層より突出した導通部材が加圧変形されるため、加圧により変形した導通部材が他のプリント配線板と強固に密着する、という作用を有する。
本発明の第2の発明のフレキシブルプリント配線板は、第1の発明において、金属ボールが軟質金属からなることを特徴としたものであり、端子部の導通部材に用いる金属ボールが軟質金属であるため、該軟質金属の高延展性により導通部材の変形が容易とされ、他のプリント配線板と圧接合する際に導通部材が強固に接合される、という作用を有する。
本発明の第3の発明のフレキシブルプリント配線板は、第1の発明において、金属ボールが、貫通孔の孔径よりも小さな径を有する樹脂ボールと該樹脂ボールを被覆する金属層とからなることを特徴とするものであり、樹脂ボールにて導通部材全体のヤング率の最適化が図られ、他のプリント配線板と圧接合した際に熱膨張差にて生じる熱応力が緩和される、という作用を有する。
本発明の第4の発明のフレキシブルプリント配線板は、第1の発明において、金属ボールが半田合金、銅または銅合金のうち少なくとも一種を含むことを特徴とするものであり、その高延展性により導通部材が容易に変形し、他のプリント配線板と圧接合する際に導通部材が強固に接合される、という作用を有する。
本発明の第5の発明のフレキシブルプリント配線板は、第1の発明において、他のプリント配線板が、硬質プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、セラミック基板または金属コア基板のいずれかであることを特徴とするものであり、種々様々な配線板と接続可能とされ、被接続配線板を選ぶこと無く設計の自由度が大きくなる、という作用を有する。
本発明の第6の発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法は、絶縁層と、絶縁層の片面に形成された配線層と、配線層を他のプリント配線板と導通させるための端子部を備えたフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、絶縁層の一面に配線層が設けられた配線板を形成し、絶縁層の他面にダミー層を形成し、配線層を接続するための貫通孔を配線板にその厚み方向に形成し、貫通孔に、金属ボールを圧入し、配線層と接続するとともに絶縁層の他面側に該絶縁層から突出した導通部材を形成すること、を特徴とするものであり、金属ボールの圧入という非常にシンプルな、且つ少ないプロセスで導通部材が形成される、という作用を有する。
本発明の第7の発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法は、第6の発明において、導通部材の表面を半田合金とすることを特徴とするものであり、端子部の導通部材表面が軟質金属である半田合金があることにより、他のプリント配線板と圧接合する際に導通部材が容易に変形し、確実に接合される、という作用を有する。
本発明の第8の発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法は、第6の発明において、ダミー層が接着シートであることを特徴とするものであり、端子部の導通部材形成と他のプリント配線板の貼り合わせ用接着シート形成とが一括して行われるため、プロセスが簡便化される、という作用を有する。
本発明の第9の発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法は、第6の発明において、接着シートが熱可塑性樹脂シートであることを特徴とするものであり、他のプリント配線板に電気的接続を行った後も、加熱して熱可塑性樹脂シートを軟化させることで端子部が容易に剥離される、という作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、以下の図面においては同一の部材には同一の符号を付しており、重複した説明は省略している。また、以下の実施の形態において示されている数値は種々選択し得る中の一例であり、これに限定されるものではない。
(実施の形態)
以下に本発明の一実施の形態にかかるFPCについて説明する。まず、本実施の形態にかかるFPCについて図1(a)および図1(b)を用いて説明する。図1(a)は、本発明の一実施の形態にかかるFPCの端子部の要部断面図である。また、図1(b)は、本発明の一実施の形態にかかるFPC端子部と他のプリント配線板との接続後の要部断面図である。
以下に本発明の一実施の形態にかかるFPCについて説明する。まず、本実施の形態にかかるFPCについて図1(a)および図1(b)を用いて説明する。図1(a)は、本発明の一実施の形態にかかるFPCの端子部の要部断面図である。また、図1(b)は、本発明の一実施の形態にかかるFPC端子部と他のプリント配線板との接続後の要部断面図である。
図1(a)において、1はポリイミドフィルムからなる絶縁層2の片面に配線層3を有する本実施の形態にかかるFPC端子部である。このFPC端子部1には、絶縁層2と配線層3とを貫通する貫通孔4に一個の金属ボール5が圧入変形されて配線層3と接合された、絶縁層2より突出した金属バンプ6が形成されている。
図1(b)において、7は表層に配線層8を有する他のプリント配線板である。他のプリント配線板7には、接着層9を介してFPC端子部1が積層されており、プリント配線板7と接着層9との電気的接続の際にFPC端子部1の金属バンプ6の突出部が加圧変形されて配線層8と接合したポスト状の金属体である金属ポスト10が形成されている。
ここで「ポスト」は柱状構造体で、周囲を他の材料が取り囲み埋設されているものである。また、「バンプ」は凸状構造体で、周囲に何もなくベース材料から突出しているものである。
図1(a)に示すように、他のプリント配線板7との接続に用いるFPC端子部1として、絶縁層2と配線層3とを厚み方向に貫通する金属バンプ6を用いることにより、この金属バンプ6を他のプリント配線板7の配線層8に加圧変形させ電気的接続を行う際、絶縁層2が金属バンプ6間の短絡を防止するため、金属バンプ間を狭くすることが可能とされており、これに応じてFPC端子部1上の配線層3間が狭くされている。
したがって本構造により、微細な配線層が形成可能となり端子部の小型化を図ることができる。さらに、接続の際に絶縁層2より突出した金属バンプ6を加圧変形させているため、加圧により変形した金属バンプ6が他のプリント配線板7の配線層8に強固に密着し、配線層3と配線層と8が電気的に接続され、FPC端子部1の高い接続信頼性も得られている。
ここで、前述した金属ボール5の材質としては、金、銀、銅、錫等の軟質金属を用いることができる。金属バンプ6に用いる金属ボール5の材質を軟質金属にすることで、金属バンプ6を他のプリント配線板7の配線層8に加圧変形させ電気的接続を行う際に低圧力の加圧で容易に金属ボール5の変形が可能とされている。これにより、金属バンプ6(金属ボール5)が他のプリント配線板7の配線層8と確実に接合して、高導電性の金属ポスト10とされており、FPC端子部1の高い接続信頼性が得られている。特に、金属ボール5の材質として銅を用いた場合には、絶縁層2と金属ポスト10との熱膨張率が同程度となるため、他のプリント配線板7と圧接合した後に加わる熱サイクル歪みに対する信頼性が高く、高信頼性が要求される製品の接続に適している。
さらに、金属ボール5としては、貫通孔4の孔径より径を有する小さな樹脂ボールをコア部に有し、表面が金属層で被覆された樹脂コアに金属ボール5を用いることもできる。この樹脂コアに金属ボール5は、コア部に樹脂ボール5を有している構造になっているため、樹脂コアに金属ボール5から得られる金属ポスト10のヤング率を低下させることができ、他のプリント配線板7と圧接合した後に熱膨張差にて生じる応力を樹脂ボール5により緩和することができる。したがって、本構造において樹脂コアに金属ボール5を用いた場合においても、端子部1において高い接続信頼性が得られる。
また、金属ボール5が半田合金、銅または銅合金のうち少なくとも一つの材料を含むことで、金属ボール5が非常に軟らかくなり変形しやすくなるため、金属バンプ6を他のプリント配線板7の配線層8に加圧変形させ電気的接続を行う際に変形した金属バンプ6が他のプリント配線板7の配線層8と確実に接合する。したがって、この場合においても、端子部1において高い接続信頼性が得られる。また、半田金属の半田組成は、共晶半田、高温半田、鉛フリー半田等、適宜どれを使用しても良い。
また、FPCと接続を行う他のプリント配線板7として、硬質プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、セラミック基板または金属コア基板などのいずれを用いることもできる。本FPC端子部1は、種々様々な配線板との接続が可能であり、被接続配線板を選ぶことが無いので、非常に大きな設計の自由度が得られる。これらは、適宜選択して用いることができる。また、上記のものに限定されず、他の種類の配線板でも構わない。
上述したように、本構造においては小型化に最適な、接続信頼性の高い端子部を有するFPCが得られる。
次に、この様な端子部1を有するFPCの製造方法について図2(a)〜図2(g)を用いて詳細に説明する。図2(a)〜図2(g)は、本発明の一実施の形態にかかるFPC端子部1の製造方法を説明するための要部断面図である。なお、以下の図面においては、上記と同一の部材には同一の符号を付しており、重複した説明は省略する。
図2(a)は、本発明の一実施の形態におけるFPC端子部の構成要素である絶縁性シート付き片面銅張積層板の要部断面図、(b)は、本発明の一実施の形態における配線層が形成された絶縁性シート付きFPC端子部の要部断面図、(c)は、本発明の一実施の形態における貫通孔が形成された絶縁性シート付きFPC端子部の要部断面図、(d)は本発明の一実施の形態における金属ボールの圧入開始時の絶縁性シート付きFPC端子部の要部断面図、(e)は、本発明の一実施の形態における樹脂コア金属ボールが圧入変形途中の絶縁性シート付きFPC端子部の要部断面図、(f)は、本発明の一実施の形態における金属ボールの圧入変形終了時の絶縁性シート付きFPCの端子部の要部断面図、(g)は、本発明の一実施の形態における金属バンプが形成されたFPC端子部の要部断面図である。
上記の図において、11は、絶縁層2の一方の面に銅箔12が、他方の面に絶縁性シート13が形成された絶縁性シート付き片面銅張積層板である。また、14は貫通孔加工用のパンチング金型であり、15は金属ボール5を貫通孔4に圧入するために用いられる加圧上プレート、16は金属ボール5を貫通孔4に圧入するために用いられる加圧下プレートである。
以下、図面に沿って製造方法について説明する。まず、図2(a)に示すように、絶縁層2の一方の面に銅箔12が、他方の面に絶縁性シート13が形成された絶縁性シート付き片面銅張積層板11を準備する。絶縁性シート13は、絶縁層2より突出した金属バンプ6を形成するためのダミー層である。
なお、本実施の形態においては、絶縁層2と銅箔12との間に接着層が無い二層タイプの絶縁性シート付き片面銅張積層板11を例に挙げて説明しているが、本発明はこの例に限定されるものではなく、絶縁層2と銅箔12との間に接着層が介在する三層タイプの絶縁性シート付き片面銅張積層板を用いることも可能であり、適宜変更可能である。
次に、配線パターンに従ってマスク材を銅箔12の表面に形成し、塩化鉄、塩化銅等の銅のエッチング液を用いて銅箔12のエッチング処理を行ない、図2(b)に示すように絶縁層2の一方の面に配線層3を形成された絶縁性シート付き片面銅張積層板11を得る。
そして、図2(c)に示すように配線層3が形成された絶縁性シート付き片面銅張積層板11にパンチング金型14を用いてパンチング加工を施し、貫通孔4を形成する。また、貫通孔4の形成方法としてはこれに限定されるものではなく、レーザー方式、エッチング方式、ドリリング方式等を用いることも可能であり、適宜選択可能である。
つぎに、図2(d)に示すように貫通孔4の位置に各一個の金属ボール5を配置した後、加圧上プレート15と加圧下プレート16とを用いて金属ボール5の貫通孔4への圧入を行う。これにより、金属ボール5の圧入変形が開始される。ここでは、軟質金属からなる金属ボール5を用いる場合について説明する。
また、金属ボール5の配置方法としては、BGA(Ball Grid Array)と呼ばれる半導体パッケージに半田ボールを搭載する従来から知られている方法を転用することもできる。具体的には、貫通孔4と対応する位置に金属ボール5の径よりも小径の吸引孔を設けた吸着プレートを準備し、吸引孔内の圧力調整用に真空ポンプと接続しておく。そして、この吸着プレートを用いて金属ボール5を吸引孔に吸着し、貫通孔4上部に位置合せし、金属ボール5を落下させ、金属ボール5を貫通孔位置に配置する。以上の様な操作を行うボールマウンターと呼ばれる設備を使用することも可能である。ここでは真空吸着による金属ボール5の搭載例を示したが、他に静電吸着などの方法を用いてもよい。
続いて、図2(e)に示すように加圧上プレート15と加圧下プレート16とによって金属ボール5に加圧することにより貫通孔4内に金属ボール5が順次圧入される。ここで、金属ボール5が軟質金属から構成されているため、金属ボール5の圧入途中において該金属ボール5が圧入とともに順次変形する。そして、該金属ボール5が配線層3の一部と接合するとともに貫通孔4の内壁に沿って変形し、貫通孔4内が隙間のない状態で金属ボール5により順次埋められる。
さらに、図2(b)に示すように、金属ボール5の下側は、加圧下プレート16と接触して変形され、貫通孔4への金属ボール5の圧入変形が完了する。そして、図2(f)に示すように、絶縁性シート13を除去すると、絶縁層2より所定の厚みだけ突出した金属バンプ6が形成されたFPC端子部1が非常にシンプルなプロセスで得られる。
なお、本実施の形態では、金属ボール5のボール径が貫通孔4の孔径より大きい場合を示しているが、ここで用いる金属ボール5のボール径は貫通孔の孔径と同等であっても良く、金属ボール5上下の金属層部分の変形で配線層間を接続することができる。しかしながら、金属ボールの変形量のマージンと接続の確実性を勘案すると金属ボール5の径が貫通孔4の径よりも大きい方が好ましい。
上述したような本実施の形態にかかるFPCのFPC端子部1の製造方法は、金属ボール5の圧入という非常にシンプルなプロセスで金属バンプ6の形成を行うため、他の金属バンプの製法と比較して工程数が少なく、生産性は格段に向上する。
したがって、本実施の形態にかかるFPCの製造方法によれば、小型化と接続信頼性とに優れる端子部を有するFPCを、生産性良く作製することができる。
なお、本発明においては、絶縁性シート13として接着シートを予め原材料の段階で形成しておき、FPC端子部1から除去せずに他のプリント配線板と貼り合わせる際の接着シートとして残しておいても良い。この接着シートを予め形成することにより、他のプリント配線板と貼り合わせる際に必要な貼り合わせ用の接着シート形成プロセスを、金属バンプ形成の上記プロセス中にて同時に一括して行うことができる。
したがって、プロセスが簡便化され、さらに高い生産性が得られる。特に、接着シートの材料としては、熱硬化性樹脂シートよりも熱可塑性樹脂シートの方が好ましい。これは、他のプリント配線板に接続を行った後も、加熱し熱可塑性樹脂シートを軟化させて何度もリペアすることが可能となり、容易にリペアが可能な端子部を有するFPCを製造することができるからである。
以上のように、本発明にかかるフレキシブルプリント配線板及びその製造方法は、プリント配線板と接続される場合に有用である。
1 FPC端子部
2 絶縁層
3,8 配線層
4 貫通孔
5 金属ボール
6 金属バンプ
7 他のプリント配線板
9 接着層
10 金属ポスト
11 絶縁性シート付き片面銅張積層板
12 銅箔
13 絶縁性シート
14 パンチング金型
15 加圧上プレート
16 加圧下プレート
2 絶縁層
3,8 配線層
4 貫通孔
5 金属ボール
6 金属バンプ
7 他のプリント配線板
9 接着層
10 金属ポスト
11 絶縁性シート付き片面銅張積層板
12 銅箔
13 絶縁性シート
14 パンチング金型
15 加圧上プレート
16 加圧下プレート
Claims (9)
- 絶縁層と、前記絶縁層の片面に形成された配線層と、前記配線層を他のプリント配線板と導通させるための端子部を備えたフレキシブルプリント配線板であって、
前記端子部が、
絶縁層と、
前記絶縁層の片面に形成された配線層と、
前記絶縁層において厚み方向に設けられた貫通孔内に金属ボールが圧入固定されてなり、前記配線層と接続するとともに前記絶縁層の他面側に該絶縁層から突出した導通部材と、
を備えることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。 - 前記金属ボールが軟質金属からなること
を特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。 - 前記金属ボールが、前記貫通孔の孔径よりも小さな径を有する樹脂ボールと該樹脂ボールを被覆する金属層とからなること
を特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。 - 前記金属ボールが、半田合金、銅または銅合金のうち少なくとも一種を含むこと
を特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。 - 前記他のプリント配線板が、硬質プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、セラミック基板または金属コア基板のいずれかであること
を特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。 - 絶縁層と、前記絶縁層の片面に形成された配線層と、前記配線層を他のプリント配線板と導通させるための端子部を備えたフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
絶縁層の一面に配線層が設けられた配線板を形成し、前記絶縁層の他面にダミー層を形成し、前記配線層を接続するための貫通孔を前記配線板にその厚み方向に形成し、前記貫通孔に、金属ボールを圧入し、前記配線層と接続するとともに前記絶縁層の他面側に該絶縁層から突出した導通部材を形成すること、
を特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。 - 前記導通部材の表面を半田合金とすること
を特徴とする請求項6に記載のフレキシブル配線板の製造方法。 - 前記ダミー層が接着シートであること
を特徴とする請求項6に記載のフレキシブル配線板の製造方法。 - 前記接着シートが熱可塑性樹脂シートであること
を特徴とする請求項8に記載のフレキシブル配線板の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006211998A JP2008041814A (ja) | 2006-08-03 | 2006-08-03 | フレキシブルプリント配線板及びその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9954160B2 (en) | 2013-11-12 | 2018-04-24 | Seiko Epson Corporation | Wiring board, method of manufacturing the same, element housing package, electronic device, electronic apparatus, and moving object |
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2006
- 2006-08-03 JP JP2006211998A patent/JP2008041814A/ja not_active Withdrawn
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