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JP2007336386A - 撮像装置及び撮像方法 - Google Patents

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JP2007336386A JP2006167854A JP2006167854A JP2007336386A JP 2007336386 A JP2007336386 A JP 2007336386A JP 2006167854 A JP2006167854 A JP 2006167854A JP 2006167854 A JP2006167854 A JP 2006167854A JP 2007336386 A JP2007336386 A JP 2007336386A
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Abstract

【課題】被写体画像に係る解像感を保ち、かつ撮影した画像のノイズを抑圧できるようにする。
【解決手段】複数の画素を有する撮像素子での結像の状態を変えて得られる複数の画像の画像情報を各画素毎又は画素領域毎に比較し、その比較結果として得られる画像情報の変化に応じて撮影した画像に対する信号処理の内容を変更するようにして、画像情報の変化の大きさを基に被写体の絵柄部分と判定された部分についてはノイズ抑圧処理を弱くし、そうでない部分についてはノイズ抑圧処理を強めて、撮影した画像のノイズ抑圧と被写体の絵柄の解像感の保持とを両立できるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置及び撮像方法に関し、詳しくは撮影画像の画質を向上させる画像処理技術に関する。
ディジタルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置は、ズームレンズ、フォーカスレンズ、及び光学手ぶれ補正機構などから成る光学系を通じて、外界の被写体像をCCDやCMOS等のイメージセンサー上に結像させる。その結像させた被写体の光学像を電気信号に変換する、すなわち光電変換することにより画像信号を得ている。
また、近年、ディジタル信号処理技術の浸透により、ほぼすべての撮像装置において、イメージセンサーより出力された画像信号は、アナログ−ディジタル(A/D)変換されてディジタル画像信号として取り扱われる。イメージセンサーからの出力以後、相関二重サンプリング等のアナログ信号処理を除き、各信号処理をディジタル信号処理化することで様々かつ高度な画像処理を施すことが可能になった。そのため、イメージセンサーにおける画素数の多画素化との相乗効果もあって、撮像装置により得られる画像の画質は大きく向上してきている。
撮像装置で得られる画像の画質の中で、主要なものの一つとしてノイズ感が挙げられ、結像された光学像を、なるべく少ないノイズで画像信号にできるほど画質が良いということが言える。
ここで、撮像装置におけるノイズについて分類すると、イメージセンサー上で発生するノイズとして、イメージセンサーの暗電流によるノイズがあり、その中でも暗電流そのものは固定パターンノイズとして現れる。また、ショットノイズと呼ばれるノイズがあり、いわゆるランダムノイズとして現れる。このショットノイズには、暗電流ショットノイズと呼ばれるイメージセンサーの発生電荷に関係なく発生するノイズと、光ショットノイズと呼ばれるイメージセンサーの発生電荷に応じて変動するノイズがある。また、いわゆる欠陥画素と呼ばれるものも、大分類からいえばノイズの一種と見なせ、暗電流のように固定パターンノイズと見ることができる。
次に、イメージセンサーの出力信号をディジタル変換する際に発生するノイズとして、相関二重サンプリング回路やA/D変換回路などのアナログ電気回路において、周辺からの電荷誘導により発生するノイズがある。また、連続量であるアナログ信号を離散量であるディジタル信号に変換するときの量子化誤差によって発生する量子化ノイズもある。これらは、いずれもランダムなノイズである。
こうした撮像装置におけるノイズのうち各発生源にて防止できなかったものについては、ディジタル信号処理回路でその低減処理が行われてきた。例えば、暗電流や欠陥画素のように時間的に相関の高いものについては、通常画像の他に遮光状態の黒画像も撮影しておき、通常画像から黒画像を差し引くことにより除去している。また、量子化ノイズについては、基本的に量子化の分解能を上げれば低減でき、近年の回路技術の向上により解決が図られている。それ以外のランダムノイズについては、フィルタを用いた周波数帯域制限による低減、及びランダム性を利用したNR(ノイズリダクション)と呼ばれる技術による低減が行われている。
特開2000−105815号公報 特開2005−354130号公報
これら撮像装置におけるノイズの低減技術のうち、ランダムノイズを低減させる従来技術には以下のような問題がある。
まず、フィルタを用いた周波数帯域制限によりノイズ低減させる場合には、ノイズの周波数帯域成分とともに、被写体画像の周波数帯域成分が同時に抑圧されていた。したがって、撮像装置により得られる画像の画質のもう一つの主要要素である画像の解像感が乏しくなり、解像感とノイズ感の両立が困難であった。
これに対して、特許文献1に開示されているように、非線形要素を有するフィルタを用いることで、振幅が小さい高周波成分はノイズとみなして抑圧し、振幅が大きな高周波成分は被写体画像とみなして抑圧しないようにする技術がある。しかしながら、イメージセンサーへの入射光量によって変動する光ショットノイズのようにノイズの状態に変動が生じた場合に対応できないという問題があった。
同様に、被写体画像の解像感とノイズ感の両立を図る方法として、特許文献2に開示されているように、特定被写体を認識するようにして、その認識結果に応じて画像処理内容を変えることにより解像感とノイズ感の両立を実現しようとする方法が提案されている。しかしながら、この方法は、より一般的な被写体への対応が実現困難であるという問題がある。
また、NR技術においては、時間軸方向の画像変化情報を長くとるほどノイズ抑圧の効果が得られる。しかし、ビデオカメラのように動画を撮影する撮像装置では、残像が生じない範囲での適用となり、また、被写体が厳密には静止していないことを鑑みればディジタルスチルカメラにおいても限界があり、十分なノイズ抑圧の効果が得られないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、被写体画像に係る解像感を保ち、かつ撮影した画像のノイズを抑圧できるようにすることを目的とする。
本発明に係る撮像装置は、複数の画素を有する撮像素子と、前記撮像素子での結像の状態を変えて得られる複数の画像の画像情報を、各画素毎又は画素領域毎に比較する比較手段と、前記撮像素子により得られた画像に対して信号処理を施す信号処理手段とを備え、前記信号処理手段は、前記比較手段により比較結果として得られる前記画像情報の変化に応じて信号処理の内容を変更することを特徴とする。
本発明に係る撮像装置は、被写体にフォーカスした状態で撮影された第1の画像における所定の周波数帯域成分の値と、前記被写体にフォーカスしない状態で撮影された第2の画像における前記所定の周波数帯域成分の値に、所定値を越える変化が生じた画素又は画素領域における前記第1の画像に対する信号処理の内容と、前記第1の画像の前記所定の周波数帯域成分の値と前記第2の画像の前記所定の周波数帯域成分の値に、前記所定値を越える変化が生じない画素又は画素領域における前記第1の画像に対する信号処理の内容を変えることを特徴とする。
本発明に係る撮像方法は、複数の画素を有する撮像素子での結像の状態を変えて複数の画像を得る撮像工程と、前記撮像工程により得られる前記複数の画像の画像情報を、各画素毎又は画素領域毎に比較する比較工程と、前記撮像工程により得られた画像に対して信号処理を施す信号処理工程とを有し、前記信号処理工程では、前記比較工程での比較結果として得られる前記画像情報の変化に応じて信号処理の内容を変更することを特徴とする。
本発明に係る撮像方法は、被写体にフォーカスした状態で撮影された第1の画像における所定の周波数帯域成分の値と、前記被写体にフォーカスしない状態で撮影された第2の画像における前記所定の周波数帯域成分の値に、所定値を越える変化が生じた画素又は画素領域における前記第1の画像に対する信号処理の内容と、前記第1の画像の前記所定の周波数帯域成分の値と前記第2の画像の前記所定の周波数帯域成分の値に、前記所定値を越える変化が生じない画素又は画素領域における前記第1の画像に対する信号処理の内容を変えることを特徴とする。
本発明によれば、各画素毎又は領域毎における結像の状態を変えて得られる複数の画像の画像情報の変化に応じて信号処理の内容を変更するので、撮影した画像のノイズ、特にランダムノイズの抑圧と被写体の絵柄の解像感の保持との両立を実現することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
以下に説明する本発明の実施形態では、撮影画像におけるノイズは、撮像装置において撮像素子に結像した光学像の時点ではまだ発生していない点に着目し、例えば被写体にフォーカスがとれている通常の画像の他に、完全にボケた画像を撮影する。以下、この被写体にフォーカスがとれておらず完全にボケた画像を、「デフォーカス画像」と称する。
デフォーカス画像は、入射光量としてはフォーカス画像と同様であり、光ショットノイズを含めてノイズ状態としてはフォーカス画像とほぼ同じであるが、被写体の絵柄の高周波成分を含まない画像であるといえる。このことは、例えば光学手ぶれ補正用の光路変更手段を利用して強制的に動きブレを生じさせた状態で得られる動きブレ画像においても同様である。なお、以下では、説明の便宜上、動きブレ画像もデフォーカス画像の一種であるとする。また、デフォーカスと動きブレを同時に生じさせるようにしても良い。
撮影したフォーカス画像及びデフォーカス画像における所定の周波数帯域成分の値を比較し、その周波数帯域成分の値の変化が小さい画素又は画素領域については、被写体の絵柄が少ない部分であると判定してフォーカス画像に対するノイズ抑圧処理を強める。一方、変化が大きい画素又は画素領域については、被写体の絵柄が存在する部分であると判定して解像感を強める処理をフォーカス画像に対して施す。このようにフォーカス画像及びデフォーカス画像の所定の周波数帯域成分の変化に応じて、フォーカス画像に対する処理内容を変更することにより、ランダムノイズに対するノイズ感と、被写体の絵柄に対する解像感の両立を実現するものである。
また、フォーカス画像やデフォーカス画像から、撮像素子を遮光して得られる黒画像を差し引いた後に、周波数帯域成分の値の比較及び信号処理内容の変更を行う。これにより、暗電流ムラや欠陥画素などの固定パターンノイズの除去を行ったうえで、ランダムノイズに対するノイズ感及び被写体の絵柄に対する解像感の両立を実現する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態による撮像装置について説明する。
図1は、第1の実施形態による撮像装置の構成例を示すブロック図である。図2は、第1の実施形態における動作シーケンスを示す図である。
図1において、101はフォーカスレンズ、102はズームレンズ、103はシフトレンズ、104はアイリス、105は複数の画素を有する撮像素子(例えば、CCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサー等)である。ここで、シフトレンズ103は、手ぶれ補正機構を実現するものであり、撮像装置の動きに応じてその動きを打ち消すように移動制御される。106はアナログ信号処理回路、107はディジタル信号処理部、108はメモリ(例えば、大容量DRAM)、109はメモリ記録メディア、110はマイクロコンピュータ(以下、マイコンと称す。)である。
図1に示す201〜222はディジタル信号処理部107内の構成要素であって、201はクランプ回路、202は黒画像差分回路、203はYC分離回路、204はメモリインタフェース回路(メモリIF回路)である。クランプ回路201は、撮像素子における光学的黒(オプティカルブラック)レベル(以下、OBレベルと称す。)を画像信号の明るさの基準としてクランプし、そのOBレベルを用いて入力される画像信号を補正する。黒画像差分回路202は、撮像素子を露光した状態(露光状態)で撮影して得られた画像データから、撮像素子を露光しない状態(遮光状態、非露光状態)で撮影して得られた黒画像データを減算する。YC分離回路203は、黒画像差分回路202からの出力を輝度信号成分及び色信号成分に分離する。メモリIF回路204は、メモリ108に対するデータの読み出しや書き込みを行うためのものである。
また、205は第1のバンドパスフィルタ、206は第1の絶対値回路、207は第1の移動平均フィルタ、208は第2のバンドパスフィルタ、209は第2の絶対値回路、210は第2の移動平均フィルタ、211はレベル比較回路である。212は第1の遅延調整回路、213は第1の帯域制限フィルタ、214は第2の遅延調整回路、215は第2の帯域制限フィルタ、216は重み付け加算回路、217は輝度信号処理回路、218は第3の遅延調整回路、219は色信号処理回路である。220は画像フォーマット生成回路、221はJPEG処理回路、222はカードインタフェース回路である。
図1及び図2を参照して、第1の実施形態における撮像装置の動作について説明する。
第1の実施形態における撮像装置は、その動作モードとして、第1の撮影モード、第2の撮影モード、第3の撮影モード、及び静止画処理モードを有し、これら各モードを順次遷移させながら動作を行う。
第1の撮影モードでは、撮像素子105を遮光状態(非露光状態)として黒画像の撮影を行う。第2の撮影モードでは、撮像素子105を露光状態とし被写体にフォーカスのとれた本画像(フォーカス画像)の撮影を行い、第3の撮影モードでは、撮像素子105を露光状態とし被写体にフォーカスがとれていないデフォーカス画像の撮影を行う。静止画処理モードでは、第1〜第3の撮影モードでの動作により得られる黒画像データ、本画像データ、及びデフォーカス画像データを用いて、出力静止画像データを生成する。
以下、図2に示す動作シーケンスに基づいて動作を説明する。
マイコン110は、第1の撮影モード設定をディジタル信号処理部107に対して実施し(ステップS1)、その後、アイリス104を完全に閉じた状態に制御して(ステップS2)、撮像素子105を駆動する(ステップS3)。これにより、撮像素子105を遮光状態とした黒画像の撮影が行われる。この黒画像撮影における撮像素子105の出力(アナログ黒画像信号)は、アナログ信号処理回路106にて、相関二重サンプリング及びアナログ−ディジタル変換処理が施された後、ディジタル黒画像信号としてディジタル信号処理部107に入力される。
ディジタル信号処理部107は、クランプ回路201にてOBレベルを一定としてディジタル黒画像信号に所定の処理を施し、得られた黒画像データをメモリIF回路204を介してメモリ108の黒画像データエリア(図示せず)に格納する(ステップS4)。この黒画像データには、暗電流による固定パターンノイズ及び欠陥画素による固定パターンノイズが含まれている。
次に、マイコン110は、第2の撮影モード設定を実施し(ステップS5)、その後、ズーム制御及びフォーカス制御等の各種制御を行い、ズーム、フォーカス、露出、及びホワイトバランス等の調整を行う(ステップS6)。それらの調整が完了した後、マイコン110は、撮像素子105を駆動して、撮像素子105を露光状態とし、かつ被写体にフォーカスした状態とした本画像の撮影を行う(ステップS7)。この本画像撮影における撮像素子105の出力(アナログ本画像信号)は、アナログ信号処理回路106にて上述した黒画像信号と同様に処理が施された後、ディジタル本画像信号としてディジタル信号処理部107に入力される。
ディジタル信号処理部107は、クランプ回路201にてOBレベルを一定としてディジタル本画像信号に所定の処理を施す。さらに、黒画像差分回路202にて、クランプ回路201で処理して得られた本画像データから、メモリ108の黒画像データエリアに格納されている黒画像データをメモリIF回路204を介して読み出し減算する。これにより、本画像における暗電流及び欠陥画素による固定パターンノイズを抑圧する。
その後、上述のようにして固定パターンノイズが抑圧された本画像データを、YC分離回路203にて輝度信号成分及び色信号成分に分離する。輝度信号成分である本画像輝度データは、メモリIF回路204を介してメモリ108の本画像輝度データエリア(図示せず)に格納される。同様に、色信号成分である本画像色データは、メモリIF回路204を介してメモリ108の本画像色データエリア(図示せず)に格納される(ステップS8)。
次に、マイコン110は、第3の撮影モード設定を実施し(ステップS9)、フォーカスレンズ101及びシフトレンズ103の少なくとも一方の位置を所定量変化させる(ステップS10)。これにより、撮像素子105の受光面に結像している光学像をぼけさせて、被写体の絵柄が消去される(被写体画像が不鮮明となる)状態が作り出される。
この状態で、マイコン110は、撮像素子105を駆動して、撮像素子105を露光状態とし、かつ被写体にフォーカスしない状態としたデフォーカス画像の撮影を行う(ステップS11)。このデフォーカス画像撮影における撮像素子105の出力(アナログデフォーカス画像信号)は、アナログ信号処理回路106にて上述と同様に処理が施された後、ディジタルデフォーカス画像信号としてディジタル信号処理部107に入力される。
ディジタル信号処理部107は、クランプ回路201にてOBレベルを一定としてディジタルデフォーカス画像信号に所定の処理を施す。さらに、黒画像差分回路202にて、クランプ回路201で処理して得られたデフォーカス画像データから、メモリ108の黒画像データエリアに格納されている黒画像データをメモリIF回路204を介して読み出し減算する。これにより、デフォーカス画像における暗電流及び欠陥画素による固定パターンノイズを抑圧する。
その後、暗電流及び欠陥画素による固定パターンノイズが抑圧されたデフォーカス画像データから、YC分離回路203にて輝度信号成分のみを抽出する。抽出されたデフォーカス画像輝度データは、メモリIF回路204を介してメモリ108のデフォーカス画像輝度データエリア(図示せず)に格納される(ステップS12)。
次に、マイコン110は、静止画処理モード設定を実施する(ステップS13)。続いて、ディジタル信号処理部107は、メモリ108の各データエリアに格納されている本画像輝度データ、本画像色データ、及びデフォーカス画像輝度データを、メモリIF回路204を介して読み出す(ステップS14)。次に、ディジタル信号処理部107は、読み出した本画像輝度データ、本画像色データ、及びデフォーカス画像輝度データを用いてランダムノイズ抑圧処理を実行する(ステップS15)。
以下、ステップS15に示すランダムノイズ抑圧処理について説明する。
メモリ108から読み出された本画像輝度データは、第1のバンドパスフィルタ205、第1の遅延調整回路212、及び第2の遅延調整回路214に入力され、本画像色データは、第3の遅延調整回路218に入力される。また、メモリ108から読み出されたデフォーカス画像輝度データは、第2のバンドパスフィルタ208に入力される。
ここで、第1及び第2のバンドパスフィルタ205、208は、同一の周波数特性を有しており、本画像輝度データ及びデフォーカス画像輝度データに含まれるショットノイズなどのランダムノイズを含む周波数成分を主に抽出できる周波数特性を有する。
本画像輝度データが入力された第1のバンドパスフィルタ205は、本画像輝度データのランダムノイズを含む周波数成分(以後、第1画像成分と称す。)を抽出する。第1の絶対値回路206は、第1のバンドパスフィルタ205にて抽出された第1画像成分の大きさデータを抽出する。第1の移動平均フィルタ207は、第1の絶対値回路206により抽出された第1画像成分の大きさデータを空間的に局所平均化する。
同様に、デフォーカス画像輝度データが入力された第2のバンドパスフィルタ208は、デフォーカス画像輝度データのランダムノイズを含む周波数成分(以後、第2画像成分と称す。)を抽出する。第2の絶対値回路209は、第2のバンドパスフィルタ208にて抽出された第2画像成分の大きさデータを抽出する。第2の移動平均フィルタ210は、第2の絶対値回路209により抽出された第2画像成分の大きさデータを空間的に局所平均化する。
レベル比較回路211は、第1及び第2の移動平均フィルタ207、210によりそれぞれ局所平均化された第1画像成分の大きさと第2画像成分の大きさを比較する。ここで、第1画像成分は、本画像輝度データから抽出されているため、本画像内の被写体の絵柄に応じて局所的に大きさが変化する。一方、第2画像成分は、デフォーカス画像輝度データから抽出されているため、全画面においてほとんど大きさが変化しない。したがって、第1画像成分の大きさと第2画像成分の大きさが同等である部分は、被写体の絵柄が存在しない(ほとんどない)部分と判定でき、第1画像成分の大きさが、第2画像成分の大きさより明確に大きい部分は、被写体の絵柄が存在する部分と判定できる。
そこで、レベル比較回路211は、第1画像成分の大きさと第2画像成分の大きさとの差分値Dに基づいて混合比率データKを生成し、生成した混合比率データKを重み付け加算回路216に出力する。混合比率データKは、図3に示すように差分値Dが第1所定値V1以下である場合には0、差分値Dが第2所定値V2以上である場合には1、差分値Dが第1所定値V1と第2所定値V2の中間である場合には、線形補間して得られる0〜1の間の任意の値とする。なお、混合比率データKについては、その他任意の特性を与えるようにしても良い。なお、レベル比較回路211における第1画像成分の大きさと第2画像成分の大きさとの比較は、画像の各画素毎又は所定の画素領域毎に行われる。
一方、本画像輝度データが入力された第1の遅延調整回路212及び第2の遅延調整回路214は、本画像輝度データを所定時間遅延させて第1の帯域制限フィルタ213、第2の帯域制限フィルタ215に出力する。すなわち、輝度データに関し、バンドパスフィルタ205(208)、絶対値回路206(209)、移動平均フィルタ207(210)及びレベル比較回路211により生ずる遅延と、遅延調整回路212(214)及び帯域制限フィルタ213(215)により生ずる遅延とが、重み付け加算回路216において一致するように遅延量調整を行う。
第1の帯域制限フィルタ213は、例えばローパスフィルタにより構成され、本画像輝度データに含まれる第1画像成分であるランダムノイズ成分を強く抑圧する。第2の帯域制限フィルタ215は、例えばローパスフィルタにより構成され、本画像輝度データに含まれる第1画像成分であるランダムノイズ成分を弱く抑圧する。したがって、第1の帯域制限フィルタ213の出力Y1は、画像における解像感を犠牲にしながらもランダムノイズを強く抑えた輝度データ、第2の帯域制限フィルタ215の出力Y2は、解像感を落とさずにランダムノイズをある程度残した輝度データと言える。
重み付け加算回路216は、図3に示した混合比率データKと、帯域制限フィルタ213、215の出力Y1、Y2を用いて、重み付け加算輝度データYoutを以下の式により生成する。
Yout=(1−K)×Y1+K×Y2
これにより、重み付け加算輝度データYoutは、本画像データ及びデフォーカス画像データのある周波数成分を局所的に比較し、比較結果に応じた信号処理を施した本画像に係る輝度データとなる。具体的には、本画像において被写体の絵柄が存在しない部分についてはノイズ抑圧処理を強めてランダムノイズを強く抑圧し、被写体の絵柄が存在する部分については高周波成分が強調されるように絵柄の高周波成分を残し解像感を保った輝度データとなる。この重み付け加算輝度データYoutは、輝度信号処理回路217にて所定の輝度信号処理が行われて画像フォーマット生成回路220に出力される。
メモリ108から読み出された本画像色データは、第3の遅延調整回路218にて、上述した輝度データに係る一連の信号処理における遅延との調整が行われる。そして、色信号処理回路219にて、色分離、マトリクス演算、ホワイトバランス等の所定の色信号処理が行われて画像フォーマット生成回路220に出力される。
画像フォーマット生成回路220は、輝度信号処理回路217にて輝度信号処理された重み付け加算輝度データYout及び色信号処理回路219にて色信号処理された本画像色データを基に所定の圧縮前の画像データを生成する。生成された圧縮前の画像データは、メモリIF回路204を介してメモリ108のカメラ処理画像データエリア(図示せず)に格納される。
カメラ処理画像データエリアに格納された画像データは、その後、必要に応じてJPEG処理回路221により圧縮処理等を行い、カードインタフェース回路222を介してメモリ記録メディア109に圧縮画像データとして記録することができる。
第1の実施形態によれば、撮影したフォーカス画像及びデフォーカス画像におけるランダムノイズを含む周波数成分の大きさを比較し、その差分が小さい部分は、被写体の絵柄が存在しない部分としてノイズ抑圧処理を強めてランダムノイズ成分を強く抑圧する。一方、その差分が大きい部分は、被写体の絵柄が存在する部分としてノイズ抑圧処理を弱めてランダムノイズ成分を弱く抑圧し、絵柄の高周波成分を残して解像感を保ち、相対的に解像感を強める。
これにより、最終的に得られるカメラ処理画像として、被写体の絵柄が存在する部分では絵柄の解像感を保ち、被写体の絵柄のない部分ではランダムノイズが強く抑圧された画像が得られる。勿論、カメラ処理画像においては固定パターンノイズも除去されている。したがって、例えば空や人肌等の高周波成分の少ない平坦部分のS/Nは向上し、例えば樹木や輪郭等の細かい絵柄部分は解像感が保たれ、撮影した画像におけるノイズ、特にランダムノイズの抑圧及び被写体の絵柄の解像感の保持の両立を良好に実現できる。
また、入射光量を変えることなく、撮影の都度、ノイズ部分と被写体の絵柄部分との識別が行えるので、光ショットノイズのように入射光量に依存してノイズ量が変わるようなノイズ状態の変動に対しても適切に対応することができ、問題を生じない。したがって、従来の非線形フィルタによるノイズ除去技術よりも、より広い撮影状態に対応できる効果がある。
また、本実施形態では、特定の被写体のみに対してではなく、どのような被写体に対しても対応でき、より一般的な被写体に対応することが可能となる。また、表示や記録する画像に対して時間軸方向に対する処理を行う必要がないため、残像などの生じるおそれのある従来のNR技術よりも、十分にノイズ抑圧することができ効果的である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態による撮像装置について説明する。
図4は、第2の実施形態による撮像装置の構成例を示すブロック図である。図5は、第2の実施形態における動作シーケンスを示す図である。
図4において、301〜310は、図1に示した101〜110の各構成要素と同一であり説明を省略する。図4の401、402、404〜416はディジタル信号処理部307内の構成要素であって、401はクランプ回路、402は黒画像差分回路、404はメモリインタフェース回路(メモリIF回路)である。クランプ回路401、黒画像差分回路402、及びメモリIF回路404は、図1に示したクランプ回路201、黒画像差分回路202、及びメモリIF回路204に相当し同様の機能を実現する。
また、405はバンドパスフィルタ、406は絶対値回路、407は移動平均フィルタ、408はレベル比較回路である。409は第1の遅延調整回路、410はノイズ除去フィルタ、411は第2の遅延調整回路、412は第3の遅延調整回路、413はアパーチャ付加回路、414は重み付け加算回路、415はJPEG処理回路、416はカードインタフェース回路である。
図4及び図5を参照して、第2の実施形態における撮像装置の動作について説明する。
第2の実施形態における撮像装置は、その動作モードとして、第1の撮影モード、第2の撮影モード、第3の撮影モード、第1の黒画像差分処理モード、第2の黒画像差分処理モード、ランダムノイズ抽出モード、及び出力静止画処理モードを有する。第2の実施形態における撮像装置は、これら各モードを順次遷移させながら動作を行う。
第1の撮影モードでは、撮像素子305を露光状態とし被写体にフォーカスのとれた本画像の撮影を行う。第2の撮影モードでは、撮像素子305を遮光状態として黒画像の撮影を行う。第3の撮影モードでは、撮像素子305を露光状態としてデフォーカス画像の撮影を行う。
第1の黒画像差分処理モードでは、第1及び第2の撮影モードでの動作により得られる本画像データ及び黒画像データを用いて、第1の固定パターンノイズ抑圧画像データを生成する。第2の黒画像差分処理モードでは、第2及び第3の撮影モードでの動作により得られる黒画像データ及びデフォーカス画像を用いて、第2の固定パターンノイズ抑圧画像データを生成する。
ランダムノイズ抽出モードでは、第2の固定パターンノイズ抑圧画像データからランダムノイズ成分画像データを生成する。出力静止画処理モードでは、第1の固定パターンノイズ抑圧画像データ及びランダムノイズ成分画像データから出力静止画像データを生成する。
以下、図5に示す動作シーケンスに基づいて動作を説明する。
マイコン310は、第1の撮影モード設定をディジタル信号処理部307に対して実施し(ステップS21)、その後、ズーム制御及びフォーカス制御等の各種制御を行い、ズーム、フォーカス、露出、及びホワイトバランス等の調整を行う(ステップS22)。それらの調整が完了した後、マイコン310は、撮像素子305を駆動して、撮像素子305を露光状態とし、かつ被写体にフォーカスした状態とした本画像の撮影を行う(ステップS23)。この本画像撮影における撮像素子305の出力(アナログ本画像信号)は、アナログ信号処理回路306にて、相関二重サンプリング及びアナログ−ディジタル変換処理が施された後、ディジタル本画像信号としてディジタル信号処理部307に入力される。
ディジタル信号処理部307は、クランプ回路401にてOBレベルを一定としてディジタル本画像信号に所定の処理を施し、得られた本画像データをメモリIF回路404を介してメモリ308の本画像データエリア(図示せず)に格納する(ステップS24)。この本画像データには、ランダムノイズ、暗電流による固定パターンノイズ、及び欠陥画素による固定パターンノイズが含まれている。
次に、マイコン310は、第2の撮影モード設定を実施し(ステップS25)、その後、アイリス304を完全に閉じた状態に制御し(ステップS26)、撮像素子305を駆動して、撮像素子305を非露光状態とした黒画像の撮影を行う(ステップS27)。この黒画像撮影における撮像素子305の出力(アナログ黒画像信号)は、アナログ信号処理回路106にて上述したアナログ本画像信号と同様に処理が施された後、ディジタル黒画像信号としてディジタル信号処理部307に入力される。
ディジタル信号処理部307は、クランプ回路401にてOBレベルを一定としてディジタル黒画像信号に所定の処理を施し、得られた黒画像データをメモリIF回路404を介してメモリ308の黒画像データエリア(図示せず)に格納する(ステップS28)。この黒画像データにおいても、ランダムノイズ、暗電流による固定パターンノイズ、及び欠陥画素による固定パターンノイズが含まれている。
ステップS26においてアイリス304を完全に閉じて、ステップS28において黒画像データをメモリ308の黒画像データエリアに格納するまでの間に、フォーカスレンズ301の位置を所定量変化させる(ステップS29)。これにより、撮像素子305の受光面に結像している光学像をぼけさせて、光は入射するが被写体の絵柄は光学的に消去される状態を作り出しておく。
次に、マイコン310は、第3の撮影モード設定を実施し(ステップS30)、アイリス304を第1の撮影モード設定時の状態に戻し(ステップS31)、撮像素子305を駆動する(ステップS32)。アイリス304が第1の撮影モード設定時に戻る、すなわち第1の撮影モードにおける本画像撮影と同じ光学絞りの状態で、かつ、ステップS29において撮像素子305の受光面上の光学像はあらかじめデフォーカスされている。したがって、このステップS32にて得られる撮像画像は、撮像素子305を露光状態とし、かつ被写体にフォーカスしない状態としたデフォーカス画像となる。このデフォーカス画像撮影における撮像素子305の出力(アナログデフォーカス画像信号)は、アナログ信号処理回路306にて上述と同様に処理が施された後、ディジタルデフォーカス画像信号としてディジタル信号処理部307に入力される。
ディジタル信号処理部307は、クランプ回路401にてOBレベルを一定としてディジタルデフォーカス画像信号に所定の処理を施す。そして、得られたデフォーカス画像データをメモリIF回路404を介してメモリ308のデフォーカス画像データエリア(図示せず)に格納する(ステップS33)。このデフォーカス画像データにおいても、ランダムノイズ、暗電流による固定パターンノイズ、及び欠陥画素による固定パターンノイズが含まれている。
次に、マイコン310は、第1の黒画像差分処理モード設定を実施する(ステップS34)。続いて、ディジタル信号処理部307は、メモリ308の本画像データエリアに格納されている本画像データ、及びメモリ308の黒画像データエリアに格納されている黒画像データを、メモリIF回路404を介して読み出す。そして、黒画像差分回路402にて、読み出した本画像データから黒画像データを減算し、得られた第1の差分画像データをメモリIF回路404を介してメモリ308の第1の差分画像データエリア(図示せず)に格納する(ステップS35)。したがって、第1の差分画像データは、暗電流による固定パターンノイズ及び欠陥画素による固定パターンノイズが除去されるが、ランダムノイズについては統計的には除去されていない画像データとなっている。
次に、マイコン310は、第2の黒画像差分処理モード設定を実施する(ステップS36)。続いて、ディジタル信号処理部307は、メモリ308のデフォーカス画像データエリアに格納されているデフォーカス画像データ、及びメモリ308の黒画像データエリアに格納されている黒画像データを、メモリIF回路404を介して読み出す。さらに、黒画像差分回路402にて、読み出したデフォーカス画像データから黒画像データを減算し、得られた第2の差分画像データをメモリIF回路404を介してメモリ308の第2の差分画像データエリア(図示せず)に格納する(ステップS37)。したがって、第2の差分画像データは、暗電流による固定パターンノイズ及び欠陥画素による固定パターンノイズが除去されるが、ランダムノイズについては統計的には除去されていない画像データとなっている。
次に、マイコン310は、ランダムノイズ抽出モード設定を実施する(ステップS38)。続いて、ディジタル信号処理部307は、メモリ308の第2の差分画像データエリアに格納されている第2の差分画像データを、メモリIF回路404を介して読み出してバンドパスフィルタ405に入力する。
第2の差分画像データが入力されたバンドパスフィルタ405は、第2の差分画像データから、主としてランダムノイズを含む周波数成分(以後、第2画像成分)を抽出する。絶対値回路406は、バンドパスフィルタ405にて抽出された第2画像成分の大きさを表す第2画像成分絶対値データを算出し、移動平均フィルタ407は、算出された第2画像成分絶対値データを空間的に局所平均化して第2画像成分評価データを算出する。
算出された第2画像成分評価データは、メモリIF回路404を介してメモリ308の第2画像成分評価値データエリア(図示せず)に書き込まれる(ステップS39)。この第2画像成分評価データは、デフォーカス画像を基に算出されたものであるため、除去されていないランダムノイズの局所空間的な分布を表すものである。
次に、マイコン310は、出力静止画処理モード設定を実施する(ステップS40)。続いて、ディジタル信号処理部307は、メモリIF回路404を介して、メモリ308の第1の差分画像データエリアに格納されている第1の差分画像データを読み出す。また、ディジタル信号処理部307は、メモリIF回路404を介して、メモリ308の第2画像成分評価値データエリアに格納されている第2画像成分評価データを読み出す(ステップS41)。
メモリ308から読み出された第1の差分画像データは、バンドパスフィルタ405、第1の遅延調整回路409、第2の遅延調整411、及び第3の遅延調整回路412に入力され、第2画像成分評価データは、レベル比較回路408に入力される。
第1の差分画像データが入力されたバンドパスフィルタ405は、第1の差分画像データから、主としてランダムノイズと被写体の絵柄を表す周波数成分(以後、第1画像成分)を抽出する。その後、上述したランダムノイズ抽出モードと同様にして、絶対値回路406及び移動平均フィルタ407により第1画像成分評価データが算出され、レベル比較回路408に入力される(ステップS42)。この第1画像成分評価データは、本画像を基に算出されたものであるため、除去されていないランダムノイズに重畳した被写体の絵柄による周波数成分の大きさの局所空間的な分布を表すものとなっている。
第1画像成分評価データに含まれる統計的なランダムノイズ量と、第2画像成分評価データに含まれる統計的なランダムノイズ量とはほぼ同等である。したがって、レベル比較回路408において、第1画像成分評価データと第2画像成分評価データを比較することにより、本画像において被写体の絵柄による高周波成分が存在するか否かの判定を局所空間的に行うことが可能となる。
そこで、レベル比較回路408は、第1画像成分評価データと第2画像成分評価データとの差分値Dに基づいて、混合比率データK1及びK2、混合比率選択フラグKfを生成し、重み付け加算回路414に出力する(ステップS43)。混合比率データK1、K2、及び混合比率選択フラグKfについての説明は後述する。なお、レベル比較回路408における第1画像成分評価データと第2画像成分評価データとの比較は、画像の各画素毎又は所定の画素領域毎に行われる。
第1の遅延調整回路409、第2の遅延調整回路411、及び第3の遅延調整回路412にそれぞれ入力された第1の差分画像データは、それぞれフリップフロップによるパイプライン処理により生ずる遅延量が調整される。ノイズ除去フィルタ410、アパーチャ付加回路413、及びメモリIF回路404からの各データと、レベル比較回路408からの混合比率データK1、K2、及び混合比率選択フラグKfとのタイミングが重み付け加算回路414にて一致するように調整される。なお、ノイズ除去フィルタ410は、帯域制限処理を行うものであり、ランダムノイズ成分を強く抑圧する周波数特性となっている。また、アパーチャ付加回路413は、いわゆるアパーチャ補正処理を行うものであり、被写体の輪郭成分を強調するものである。
したがって、重み付け加算回路414には、第1の遅延調整回路409及びノイズ除去フィルタ410を介して、第1の差分画像データのランダムノイズを大幅に低減した第1の処理画像データS1が入力される。また、重み付け加算回路414には、第2の遅延調整回路411を介して、第1の差分画像データのランダムノイズをそのまま含む第2の処理画像データS2が入力される。また、重み付け加算回路414には、第3の遅延調整回路412及びアパーチャ付加回路413を介して、第1の差分画像データの被写体輪郭を表す高域周波数成分を増幅した第3の処理画像データS3が入力される。さらに、重み付け加算回路414には、混合比率データK1、K2と、混合比率選択フラグKfが入力される。
混合比率データK1は、図6に示すように差分値Dが第1所定値V1以下である場合は0、差分値Dが第2所定値V2以上である場合は1、差分値Dが第1所定値V1と第2所定値V2の中間である場合は、線形補間して得られる0〜1の間の任意の値とする。混合比率データK2は、図7に示すように差分値Dが第3所定値V3以下である場合は0、差分値Dが第4所定値V4以上である場合は1、差分値Dが第3所定値V3と第4所定値V4の中間である場合は、線形補間して得られる0〜1の間の任意の値とする。なお、混合比率データK1、K2については、その他任意の特性を与えるようにしても良い。
混合比率選択フラグKfは、差分値Dが第2所定値V2以下である場合には0、差分値Dが第2所定値V2以上である場合には1とする。若しくは、混合比率選択フラグKfは、差分値Dが第3所定値V3以下である場合に0とし、第3所定値V3以上である場合に1とするようにしても良い。
重み付け加算回路412は、上述した第1〜第3の処理画像データS1、S2、S3、混合比率データK1、K2、及び混合比率選択フラグKfを用いて、最終画像データSmixを以下の式により生成する(ステップS44)。
Smix=(1−K1)×S1+K1×S2 (但し、Kf=0)
Smix=(1−K2)×S2+K2×S3 (但し、Kf=1)
これにより、最終画像データSmixは、本画像データとデフォーカス画像データの局所的な周波数成分の比較により、比較結果に応じた画像処理を施されたものとなる。具体的には、本画像において被写体の絵柄が存在しない部分についてはノイズ抑圧処理を強めてランダムノイズを強く抑圧し、被写体の絵柄が存在する部分については絵柄の高周波成分を増加させて輪郭強調をかけることができる。また、被写体の絵柄の強さとして中間の状態の部分については、ノイズ抑圧も輪郭強調も施していない元々の画像を用いることができ、ごく自然な最終画像を生成することができる。
生成された最終画像データは、メモリIF回路404を介してメモリ308のカメラ処理画像データエリア(図示せず)に格納される(ステップS45)。その後、必要に応じてJPEG処理回路415により圧縮処理等を行い、カードインタフェース回路416を介してメモリ記録メディア309に圧縮画像データとして記録することができる。
第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態と同様の効果が得られ、最終画像データとして、被写体の絵柄が存在する部分では絵柄の解像感を保ち、被写体の絵柄のない部分ではランダムノイズが強く抑圧された画像を得ることができる。勿論、最終画像データにおいては、固定パターンノイズも除去されていることは言うまでもない。
なお、上述した実施形態は、例えばディジタルスチルカメラやディジタルビデオカメラに用いて好適である。
なお、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
第1の実施形態による撮像装置の構成例を示す図である。 第1の実施形態における動作シーケンスを示す図である。 第1の実施形態における第1画像成分及び第2画像成分の大きさの差分値(D)と混合比率(K)との関係を示す図である。 第2の実施形態による撮像装置の構成例を示す図である。 第2の実施形態における動作シーケンスを示す図である。 第2の実施形態における第1画像成分評価データと第2画像成分評価データの差分値(D)と、混合比率(K1)の関係を示す図である。 第2の実施形態における第1画像成分評価データと第2画像成分評価データの差分値(D)と、混合比率(K2)の関係を示す図である。
符号の説明
101、301 フォーカスレンズ
103、303 シフトレンズ
104、304 アイリス
105、305 撮像素子
107、307 ディジタル信号処理部
108、308 メモリ
110、310 マイクロコンピュータ(マイコン)
205、208、405 バンドパスフィルタ
206、209、406 絶対値回路
207、210、407 移動平均フィルタ
211、408 レベル比較回路
213、215 帯域制限フィルタ
410 ノイズ除去フィルタ
413 アパーチャ付加回路
216、414 重み付け加算回路

Claims (14)

  1. 複数の画素を有する撮像素子と、
    前記撮像素子での結像の状態を変えて得られる複数の画像の画像情報を、各画素毎又は画素領域毎に比較する比較手段と、
    前記撮像素子により得られた画像に対して信号処理を施す信号処理手段とを備え、
    前記信号処理手段は、前記比較手段により比較結果として得られる前記画像情報の変化に応じて信号処理の内容を変更することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記画像情報が比較される各画素毎又は画素領域毎に、前記画像情報の変化に応じた信号処理を施すことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記比較手段は、前記画像情報の比較により対象の画素又は画素領域が被写体像に係る画素又は画素領域であるか否かを判定し、
    前記信号処理手段は、前記比較手段により被写体像に係る画素又は画素領域でないと判定された画素又は画素領域では第1の信号処理を施し、被写体像に係る画素又は画素領域であると判定された画素又は画素領域では第2の信号処理を施すことを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
  4. 前記信号処理手段は、前記画像情報の変化が予め定めた変化量より小さい画素又は画素領域ではノイズ抑圧処理を強めた第1の信号処理を行い、前記画像情報の変化が前記変化量より大きい画素又は画素領域では高周波成分強調処理を強めた第2の信号処理を行うことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  5. 前記第1の信号処理には帯域制限処理を含み、前記第2の信号処理にはアパーチャ補正処理を含むことを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
  6. 前記画像情報は、前記各画像における所定の周波数帯域成分の値、又は当該所定の周波数帯域成分の値を加工して得られる値であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記結像の状態は、前記撮像素子での光学像のフォーカス状態であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記結像の状態は、前記撮像素子での光学像の動きブレの状態であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記複数の画像は、前記撮像素子での結像の状態を変えて撮影した複数の撮像画像から、前記撮像素子を遮光状態にして撮影した黒画像を各々差し引いた複数の画像であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記信号処理手段は、前記撮像素子での結像の状態を変えて得られる複数の画像のうちの一部の画像に対してのみ信号処理を施すことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の撮像装置。
  11. 被写体にフォーカスした状態で撮影された第1の画像における所定の周波数帯域成分の値と、前記被写体にフォーカスしない状態で撮影された第2の画像における前記所定の周波数帯域成分の値に、所定値を越える変化が生じた画素又は画素領域における前記第1の画像に対する信号処理の内容と、前記第1の画像の前記所定の周波数帯域成分の値と前記第2の画像の前記所定の周波数帯域成分の値に、前記所定値を越える変化が生じない画素又は画素領域における前記第1の画像に対する信号処理の内容を変えることを特徴とする撮像装置。
  12. 前記第1の画像は、前記被写体にフォーカスした状態で撮影した撮像画像から、撮像素子を遮光状態にして撮影した黒画像を差し引いた後の画像であり、
    前記第2の画像は、前記被写体にフォーカスしない状態で撮影した撮像画像から、撮像素子を遮光状態にして撮影した黒画像を差し引いた後の画像であることを特徴とする請求項11記載の撮像装置。
  13. 複数の画素を有する撮像素子での結像の状態を変えて複数の画像を得る撮像工程と、
    前記撮像工程により得られる前記複数の画像の画像情報を、各画素毎又は画素領域毎に比較する比較工程と、
    前記撮像工程により得られた画像に対して信号処理を施す信号処理工程とを有し、
    前記信号処理工程では、前記比較工程での比較結果として得られる前記画像情報の変化に応じて信号処理の内容を変更することを特徴とする撮像方法。
  14. 被写体にフォーカスした状態で撮影された第1の画像における所定の周波数帯域成分の値と、前記被写体にフォーカスしない状態で撮影された第2の画像における前記所定の周波数帯域成分の値に、所定値を越える変化が生じた画素又は画素領域における前記第1の画像に対する信号処理の内容と、前記第1の画像の前記所定の周波数帯域成分の値と前記第2の画像の前記所定の周波数帯域成分の値に、前記所定値を越える変化が生じない画素又は画素領域における前記第1の画像に対する信号処理の内容を変えることを特徴とする撮像方法。
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