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JP2007329985A - アキシャルギャップ型モータおよびその製造方法 - Google Patents

アキシャルギャップ型モータおよびその製造方法 Download PDF

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JP2007329985A
JP2007329985A JP2006156981A JP2006156981A JP2007329985A JP 2007329985 A JP2007329985 A JP 2007329985A JP 2006156981 A JP2006156981 A JP 2006156981A JP 2006156981 A JP2006156981 A JP 2006156981A JP 2007329985 A JP2007329985 A JP 2007329985A
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JP
Japan
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axial gap
type motor
coil
gap type
rotor
Prior art date
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Application number
JP2006156981A
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Yoshinari Asano
能成 浅野
Toshinari Kondo
俊成 近藤
Shin Nakamasu
伸 中増
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

【課題】整列巻による占積率の向上を可能とし、小型、高効率、高出力化が図れるアキシャルギャップ型モータおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】所定の回転軸を中心に周方向に配置された磁性体からなるティース24bと、そのティース24bに巻回されたコイルU1,V1,W1,U2,V2,W2とを有するステータ21と、ステータ21のティース24bの先端に所定のエアギャップを隔てて対向すると共に、所定の回転軸を中心に回転するロータとを備える。上記コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2は、異なる相のコイル同士が、ティース24bよりも半径方向内側およびティース24bよりも半径方向外側に位置するコイルエンド部で軸方向に重なり合う。そして、上記コイルエンド部が重なり合う部分を、ステータ21に設けられた収納部(24c,24d)に収納する。
【選択図】図1

Description

この発明は、アキシャルギャップ型モータおよびその製造方法に関する。
従来、圧縮機やファンに用いられるモータは、ラジアルギャップ型が主体であった。このラジアルギャップ型モータでは、ステータの外周を焼きばめしたとしても、全周焼きばめされるため、ステータ内周面の変形は少なく、エアギャップの精度への影響は僅少であった。
これに対して、磁石面積を大きく取れ、小型化が可能であり、整列巻およびコイルの小型化により効率が向上するアキシャルギャップ型モータが近年注目されている(例えば、特開2000−253635号公報(特許文献1)参照)。
このアキシャルギャップ型モータでは、ラジアルギャップ型モータと同様に、分布巻がコイルの有効鎖交磁束の利用率や振動、騒音の点で優れている。しかしながら、上記アキシャルギャップ型モータでは、コイルエンド部(コイルのティースよりも半径方向内側およびティースよりも半径方向外側に位置する部分)のサイズが大きくなるため、モータが大型化するという問題がある。また、上記アキシャルギャップ型モータでは、整列巻をして各相のコイルを段状に重ねると、ティース間のスロット部の内部にコイルが1/2または1/3しか入らず、占積率が低下するという問題がある。
特開2000−253635号公報
そこで、この発明の課題は、整列巻による占積率の向上を可能とし、小型、高効率、高出力化が図れるアキシャルギャップ型モータおよびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のアキシャルギャップ型モータでは、
所定の回転軸を中心に周方向に配置された磁性体からなるティースと、上記ティースに巻回されたコイルとを有するステータと、
上記ステータの上記ティースの先端に所定のエアギャップを隔てて対向すると共に、上記所定の回転軸を中心に回転するロータと
を備え、
上記コイルは、少なくとも異なる相のコイル同士が、上記ティースよりも半径方向内側および上記ティースよりも半径方向外側に位置するコイルエンド部で軸方向に重なり合い、
上記コイルエンド部が重なり合う部分の少なくとも一部を収納するための収納部を、上記ステータまたは上記ロータの少なくとも一方に設けたことを特徴とする。
上記構成のアキシャルギャップ型モータによれば、少なくとも異なる相のコイル同士のコイルエンド部が重なり合う部分の少なくとも一部を、ステータまたはロータの少なくとも一方に設けられた収納部に収納することによって、コイルエンド部の重なり合いに制限されることなく、ティース間のスロット部のスペースを有効に利用できるので、整列巻による占積率の向上を可能とし、小型、高効率、高出力化を図ることができる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、
上記ステータは、少なくとも一方の端面側に上記ティースが軸方向に起立するように設けられ、上記所定の回転軸に対して略直交する略環状の磁性体からなるヨークを有し、
上記収納部は、上記ヨークの外周側かつ上記ティースよりも半径方向外側、および、上記ヨークの内周側かつ上記ティースよりも半径方向内側に設けられた軸方向に貫通する孔または上記ロータ側に開口する凹部の少なくとも一方であり、上記コイルエンド部が重なり合う部分の上記ヨーク側に突出する側を収納する。ここで、上記ステータのヨークに設けられた凹部は、ヨークの外周側および内周側に設けられた段部も含むものとする。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ヨークの外周側かつティースよりも半径方向外側、および、ヨークの内周側かつティースよりも半径方向内側に設けられた軸方向に貫通する孔に、上記コイルのコイルエンド部が重なり合う部分のうちのヨーク側に突出する側を収納する。または、上記ヨークの外周側かつティースよりも半径方向外側、および、ヨークの内周側かつティースよりも半径方向内側に設けられたロータ側に開口する凹部に、上記コイルのコイルエンド部が重なり合う部分のうちのヨーク側に突出する側を収納する。これにより、ティースの軸方向の寸法内に収まらないコイルエンド部が重なり合う部分を、ヨーク側に埋め込むことができる。なお、軸方向に貫通する孔とロータ側に開口する凹部の両方を混在させて設けたものでもよい。ステータの外側において、筐体内部に保持され、または、ステータ内側にて軸受けを介して回転軸を保持する場合は、コイルエンドの外側、または、内側にまでヨークが延びていることが望ましい。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、
上記ロータは、上記ステータ側の上記ティースよりも半径方向内側の上記コイルエンド部と上記ティースよりも半径方向外側の上記コイルエンド部との間に突出する突極部を有し、
上記収納部は、上記ロータの上記突極部よりも半径方向外側、および、上記ロータの上記突極部よりも半径方向内側に設けられ、上記コイルエンド部が重なり合う部分の上記ロータ側に突出する側を収納する。ここで、上記ロータの凹部は、突極部の半径方向外側および半径方向内側に設けられた段部も含むものとする。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ロータの突極部よりも半径方向外側に設けられた収納部と突極部よりも半径方向内側に設けられた収納部に、上記コイルのコイルエンド部が重なり合う部分のうちのロータ側に突出する側を収納する。これにより、ティースの軸方向の寸法内に収まらないコイルエンド部が重なり合う部分で、ロータの突極部の外周側および内周側を覆うようにできる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、上記ロータの上記突極部は、永久磁石である。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ロータに永久磁石を用いて突極部を形成することにより、突極部である永久磁石の半径方向外側および半径方向内側に、コイルエンド部が重なり合う部分を収納する収納部を容易に設けることができる。また、上記永久磁石の半径方向端部からの漏れ磁束をコイルに鎖交させて、効率をさらに向上できる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、上記ロータの上記突極部は、永久磁石および上記永久磁石のエアギャップ側を覆う磁心である。磁心とは、軟磁性材料、例えば、鉄からなり、透磁率が高く、磁束を主として流す部分となる。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ロータ側の収納部の軸方向長さをより長くでき、コイルの収納スペースが増えると共に、リラクタンストルクを利用できるようになり、高効率化が図れる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、上記コイルは、3相の分布巻である。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記コイルを3相の分布巻にすることによって、コイルの有効鎖交磁束の利用率や振動、騒音の点で優れている。なお、この分布巻は、例えば、3相において1相4極の3層構造のものや、1相4極のうちの2極を省略して2層構造で3相を実現するいわゆる仮想分布巻も含む。また、上記コイルは、2層構造でもよいし、3層構造でもよい。また、その他の極の数であってもよい。
分布巻は、エアギャップの磁束密度分布の正弦波化に優れている他、コイルの有効鎖交磁束の利用率が高く、振動騒音が低減できる等の利点がある。しかしながら、ラジアルギャップ型モータでは、通常、ティース間のスロット部に、予め巻回したコイルをスロット開口部から挿入するインサータ方式が用いられる。そこで、少なくとも、ティースに対して外側や内側から挿入するとき、コイルの形状が変形する。仮に、ラジアルギャップ型モータにおいて、分割鉄心に巻回する場合であっても、スロットに挿入するとき、コイルは必ず変形する。
これに対して、アキシャルギャップ型モータであれば、巻回した形状のまま軸方向に挿入することが可能である。そのため、コイルエンド部が小さく、ヨークに設けた凹部や、ロータの突極部の内外周に収納することが可能となる。また、コイルエンド部が小さいため、集中巻に対して、巻線抵抗の上昇を抑えることが可能である。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、上記コイルは、3相の波巻である。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記コイルを3相の波巻にすることによって、1相あたり1のコイルで良いため、極数を増した場合でも結線が容易にでき、結線のためのスペースも不要となる。また、上記コイルは、2層構造でもよいし、3層構造でもよい。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、上記コイルは、上記コイルエンド部が軸方向に2層に重なり合う。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記コイルのコイルエンド部が軸方向に2層に重なり合うので、コイルエンド部が重なり合う部分の一方のみを軸方向外向に突出させて、その突出したコイルエンド部を収納部に収納することにより、コイルエンド部が重なり合う部分の一方は、平面状にすることができる。すなわち、2層のコイルの他方は、コイルエンド部を軸方向に屈曲させる必要がなくなり、コイルの製造が容易にできる。または、2層に重なり合うコイルエンド部は、それぞれ上下反対側に屈曲させれば、それぞれ屈曲量は等しくなり、抵抗値も均一にできるという利点を有する。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、
上記コイルは、上記ステータ側から順に配置された最下層,中間層および最上層の3層構造であり、上記コイルエンド部が軸方向に3層に重なり合い、
上記コイルエンド部が重なり合う部分の最下層を、上記ステータに設けられた上記収納部に収納すると共に、
上記コイルエンド部が重なり合う部分の最上層を、上記ロータに設けられた上記収納部に収納する。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、3層構造のコイルのコイルエンド部が重なり合う部分の最下層を、ステータに設けられた収納部に収納すると共に、3層構造のコイルのコイルエンド部が重なり合う部分の最上層を、ロータに設けられた収納部に収納する。これにより、3層構造のコイルであっても、整列巻による占積率の向上を可能とし、小型、高効率、高出力化が図れる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、
上記コイルの最下層と上記コイルの最上層とが、上記コイルの中間層を隔てて対向するように配置され、
上記コイルの最下層の巻線数と上記コイルの最上層の巻線数との和が、上記コイルの中間層の巻線数と略同一にした。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記コイルの最下層とコイルの最上層とが、コイルの中間層を隔てて対向するように配置され、コイルの最下層の巻線数とコイルの最上層の巻線数との和が、コイルの中間層の巻線数と略同一になるようにする。これによって、2層構造となるべき一方のコイルを中間層とし、他方のコイルを最下層と最上層に分割して、最下層と最上層のコイルエンド部の軸方向の突出量を低減できる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、上記ステータの上記ヨークに設けられた上記収納部としての上記孔または上記凹部の縁部にアールを設けている。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ステータのヨークに設けられた孔または凹部の縁部に設けたアールによって、孔または凹部内に収納するコイルエンド部の屈曲部分を考慮して、孔または凹部を大きめにする必要がなく、コイルの収納スペースを最小限に設計でき、アキシャルギャップ型モータをより小型化できる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、上記コイルは、上記ティース間のスロット部において、相が異なる上記コイルが重なり合わない。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ティース間のスロット部において、相が異なるコイルが重なり合わず、1つのスロット部に1コイルしか入らないので、高い占積率を確保できる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、
上記ロータは、上記ステータを軸方向両側から挟むように配置され、夫々に上記収納部が設けられた第1ロータと第2ロータであり、
上記ステータの上記コイルは、上記コイルエンド部が重なり合う部分の上記第1ロータ側に突出する側が上記第1ロータの上記収納部に収納される一方、上記コイルエンド部が重なり合う部分の上記第2ロータ側に突出する側が上記第2ロータの上記収納部に収納されている。
上記実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ステータを軸方向両側から挟むように配置された第1ロータと第2ロータの夫々の収納部に、ステータ側のコイルのコイルエンド部が重なり合う部分を収納するので、ステータを2つのロータで挟む2ロータ方式のアキシャルギャップ型モータにおいて、整列巻による占積率の向上を可能とし、小型、高効率、高出力化が図れる。ここで、上記第1,第2ロータは、同一のシャフトに固定されてもよいし、異なるシャフトに夫々固定されてもよい。
また、この発明のアキシャルギャップ型モータの製造方法では、
上記のアキシャルギャップ型モータの製造方法であって、
上記コイルの各相は、巻枠に巻回されて所定の形状に整形された後、上記ステータの上記ティースに外嵌されることを特徴とする。
上記アキシャルギャップ型モータの製造方法によれば、上記コイルの各相は、巻枠に巻回されて所定の形状に整形された後、ステータのティースに外嵌されるので、ラジアルギャップ型モータに比べて容易に製造できる。
以上より明らかなように、この発明のアキシャルギャップ型モータによれば、少なくとも異なる相のコイル同士のコイルエンド部が重なり合う部分の少なくとも一部を、ステータまたはロータの少なくとも一方に設けられた収納部に収納することによって、整列巻が可能であり、占積率が向上することにより、もとよりアキシャルギャップ型モータの特徴を生かして、小型、高効率、高出力化を図ることができる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ヨークの外周側かつティースよりも半径方向外側、および、ヨークの内周側かつティースよりも半径方向内側に設けられた軸方向に貫通する孔(またはロータ側に開口する凹部)に、上記コイルのコイルエンド部が重なり合う部分のうちのヨーク側に突出する側を収納することによって、ティースの軸方向の寸法内に収まらないコイルエンド部が重なり合う部分を、ヨーク側に埋め込むことができる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ロータの突極部よりも半径方向外側に設けられた収納部と突極部よりも半径方向内側に設けられた収納部に、上記コイルのコイルエンド部が重なり合う部分のうちのロータ側に突出する側を収納することによって、ティースの軸方向の寸法内に収まらないコイルエンド部が重なり合う部分で、ロータの突極部の外周側および内周側を覆うようにできる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ロータに永久磁石を用いて突極部を形成することにより、突極部である永久磁石の半径方向外側および半径方向内側に、コイルエンド部が重なり合う部分を収納する収納部を容易に設けることができると共に、永久磁石の半径方向端部からの漏れ磁束をコイルに鎖交させて、効率をさらに向上できる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ロータの突極部として永久磁石およびその永久磁石のエアギャップ側を覆う磁心を用いることによって、ロータ側の収納部の軸方向長さをより長くでき、コイルの収納スペースが増えると共に、リラクタンストルクを利用できるようになり、高効率化が図れる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記コイルを3相の分布巻にすることによって、コイルの有効鎖交磁束の利用率や振動、騒音を低減することができる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記コイルを3相の波巻にすることによって、極数を増した場合でも結線が容易にでき、結線のためのスペースも不要となる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記コイルのコイルエンド部が軸方向に2層に重なり合うので、コイルエンド部が重なり合う部分の一方のみを軸方向外向に突出させて、その突出したコイルエンド部を収納部に収納することにより、2層のコイルの一方は、コイルエンド部を軸方向に屈曲させる必要がなくなり、コイルの製造が容易にできる。または、2層に重なり合うコイルエンド部は、それぞれ上下反対側に屈曲させれば、それぞれ屈曲量は等しくなり、抵抗値も均一にできるという利点を有する。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、3層構造のコイルのコイルエンド部が重なり合う部分の最下層を、ステータに設けられた収納部に収納すると共に、3層構造のコイルのコイルエンド部が重なり合う部分の最上層を、ロータに設けられた収納部に収納することによって、3層構造のコイルであっても、整列巻による占積率の向上を可能とし、小型、高効率、高出力化が図れる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記コイルの最下層とコイルの最上層とが、コイルの中間層を隔てて対向するように配置され、コイルの最下層の巻線数とコイルの最上層の巻線数との和が、コイルの中間層の巻線数と略同一になるようにすることよって、2層構造となるべき一方のコイルを中間層とし、他方のコイルを最下層と最上層に分割して、最下層と最上層のコイルエンド部の軸方向の突出量を低減することができる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ステータのヨークに設けられた孔または凹部の縁部にアールを設けることによって、孔または凹部内に収納するコイルエンド部の屈曲部分を考慮して、孔または凹部を大きめにする必要がなくなり、収納スペースを最小限に設計でき、このアキシャルギャップ型モータをより小型化できる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ティース間のスロット部において、相が異なるコイルが重なり合わず、1つのスロット部に1コイルしか入らないので、高い占積率を確保することができる。
また、一実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、上記ステータを2つのロータで挟む2ロータ方式のアキシャルギャップ型モータにおいて、ステータを軸方向両側から挟むように配置された第1ロータと第2ロータの夫々の収納部に、ステータ側のコイルのコイルエンド部が重なり合う部分を収納するので、整列巻による占積率の向上を可能とし、小型、高効率、高出力化が図れる。
また、この発明のアキシャルギャップ型モータの製造方法によれば、上記コイルの各相は、巻枠に巻回されて所定の形状に整形された後、ステータのティースに外嵌されるので、小型、高効率、高出力な上記アキシャルギャップ型モータを容易に製造することができる。
以下、この発明のアキシャルギャップ型モータを図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータの分解斜視図である。また、図2Aは上記ステータの組立後の斜視図であり、図2Bは図2AのIIB−IIB線から見た断面図であり、図3は上記ステータのステータコアの平面図である。なお、図1〜図3では、ステータコアとコイルの間に通常絶縁物を介在させるが、便宜上、省略している。この絶縁物は、絶縁フィルム、樹脂モールド、または、樹脂成形物をかぶせる等の方法により形成する。図1〜図3では、コイルの屈曲をデフォルメして示しているが、実際は屈曲は大きなアールが設けられたり、軸方向の屈曲角度が90°に満たなかったりしても良い。
この第1実施形態のアキシャルギャップ型モータ2は、図1に示すように、ステータ21と、このステータ21の上にエアギャップを介して配置されたロータ(図示せず)と、このロータに固定されると共に、このロータから延設されて軸受に保持されるシャフト(図示せず)とを有している。上記シャフトを介してロータの回転力を負荷に伝達する。なお、この第1実施形態のロータは、後述する第2実施形態の図6,図8に示すロータと同様の構成とする。
上記ステータ21は、例えば密閉容器(図示せず)の内側に圧入または焼きばめにより取り付けられたステータコア24と、このステータコア24に取り付けられたコイルU1,V1,W1,U2,V2,W2とを有する。上記ステータ21は、下層のコイルU2,V2,W2と上層のコイルU1,V1,W1の2層構造をしている。ステータコア24は、軟磁性材料、例えば、透磁率の高い鉄等からなる。
上記ステータコア24は、上記シャフトに対して略直交するように配置された円環状のバックヨーク24aと、このバックヨーク24aのロータ31側の一面に、軸方向に起立するように設けられたティース24bとを有する。上記バックヨーク24aのティース24bに対して半径方向外側に、収納部の一例としての軸方向に貫通する孔24cを周方向に所定の間隔をあけて設けている。また、上記バックヨーク24aのティース24bに対して半径方向内側に、収納部の一例としての軸方向に貫通する孔24dを周方向に所定の間隔をあけて設けている。なお、バックヨーク24aの外周は、コイルエンド外径よりも外側にまで延び、例えば密閉容器の内側に取り付けられる。また、バックヨーク24aの内周が、コイルエンド内径よりも内側まで延びて、シャフトを回転自在に保持する軸受を設けるハウジングを兼ねていても良い。
上記ティース24bは、シャフトに沿って延びており、シャフトの周りに複数個設けられている。上記コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2は、各ティース24bの複数に巻回されている。従って、上記コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2のコイルエンド部において、他のコイルと重なり合う部分を有する。このコイルエンド部が重なり合う部分の一方は、ティース24bに対して半径方向に一定の距離(「空間」とよぶ)を置いて同一平面で巻回される。また、上記コイルエンド部が重なり合う部分の他方は、ティース24bに対して、上記空間より軸方向かつバックヨーク24a側に曲げられ、バックヨーク24aに設けられた孔24c,24dに収納される。それにより、他方のコイルは、一方のコイルのコイルエンド部を邪魔することなく、巻回される。なお、ひとつのコイルの内側のコイルエンド部と、外側のコイルエンド部とが、それぞれ反対の方向に曲げられても良いが、組立は煩雑になる場合がある。
上記コイルU1,V1,W1の外周側のコイルエンド部の内周は、所定の回転軸を中心とする半径R1の円弧であり、コイルU2,V2,W2の外周側のコイルエンド部の内周は、所定の回転軸を中心とする半径R2の円弧である。ここで、R1>R2とすることにより、コイルU2,V2,W2のコイルエンド部以外の部分がコイルU1,V1,W1の内側の空間に位置するようにしている(図2B参照)。コイルは、整形されやすいよう、細い線を、多数本並列に巻くと良いが、太線の場合は、巻数が少なければ1巻毎に整形しても良い。
この第1実施形態では、4極のロータに対し、ティース24bは、12個有し、ステータ21側の下層には3つのティース24bを覆うコイルU2,V2,W2を等間隔に3つ設け、上層には、下層のコイルの挿入されていないスロット部に、同様に3つのティース24bを覆うコイルU1,V1,W1を等間隔に3つ設けている。いずれも、スロット部の内部では、1層であり、ティース長ほぼ全長に渡ってコイルが収納されている。同一層のコイルは、4極のロータの場合は、全て異なる相である。また、上層と下層において軸に対して180°対称な位置にあるコイルは、同一相である。なお、4n(nは2以上の整数)極の場合は、U,V,Wの各相のコイルの配置がn回繰り返させることになる。
従って、各相を直列で結線すれば、各相の抵抗がほぼ同等となり、都合が良い。各相を並列で結線してもよいが、同相内でコイルの抵抗値が同一となるようにすることが望ましい。同相内の各コイルに流れる電流を同一とするためである。
上記コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2は、励磁されて、ティース24bに軸方向の磁束を発生する。上記コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2に、3相に整流された交流電流を流すことで4極の回転磁界を発生する。交流電流は正弦波が望ましいが、矩形波等の非正弦波であっても駆動できる。
ここで、例えば、ティース24bは圧粉鉄心からなり、電磁鋼板が軸方向に積層されたバックヨーク24aに設けられた孔に、ティース24bを固定してなる。ティース24bは、ティース毎に独立しているが、それぞれバックヨーク24aによって固定される。このティース24bの固定手段は、圧入や接着等が考えられる。本構成によれば、圧粉鉄心を通って十分な深さまで磁束が到達してから積層鋼板からなるバックヨーク24aに磁束が渡るため、磁気抵抗が低く、また、鉄損も小さくなる。なお、ステータコア24全てを圧粉鉄心を用いて形成してもよく、巻鉄心を組合わせても良い。
上記バックヨーク24aの外周部のコイルエンド部を収納する孔24cは、外周を焼きばめしたときの応力緩和孔としても働く。
さらに、上記コイルエンド部を収納する孔24cに、風や冷媒等を通すことで、コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2を冷却することができる。
また、ティース24bの外周側にある孔24cは、ティース24bをバックヨーク24aに圧入したときの応力緩和孔としても役に立つ場合もある。
なお、バックヨークの外周にてケースに保持される場合や、バックヨークの内径に軸受を設ける場合等、バックヨークの外周部や内周部は、磁束があまり通らず、上記孔による磁気的影響は少ない。ボルト等で軸方向に設けられた構造体にバックヨークを締結する場合であっても、コイルエンド部よりさらに外周部で締結するのがよい。コイルが邪魔にならないからである。コイルエンド部よりさらに内周部にて締結しても良い。
次に、上記アキシャルギャップ型モータのステータのコイルU1,V1,W1,U2,V2,W2に3相交流電流を流すことにより回転磁界を発生させる動作について説明する。
図19は上記コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2に3相交流電流が流された状態を説明するための模式図を示し、図1の上方から見た状態を示している。図19では、コイルU1,U2にU相電流を流し、コイルV1,V2にV相電流を流し、コイルW1,W2にW相電流を流している。このコイルU1,V1,W1,U2,V2,W2に流れる電流はいずれも、第2層のコイルU2,V2,W2に対して第1層のコイルU1,V1,W1とは反対側から見て、反時計回りに流れる方向が例えば正とされる。また、図19において、周方向に配置された12個のティース24bを、T01〜T12とする。
図19に示すように、ティースT06,T12には、コイルU1,U2のみがそれぞれ巻回されているので、U相電流によって発生した磁束のみが貫かれる。図19では、ティースT06,T12に符号「U」を付して、この内容を示しており、他の相についても同様である。
また、ティースT04,T10にはV相電流によって発生した磁束のみが、ティースT02,T08にはW相電流によって発生した磁束のみが、それぞれ貫かれる。
コイルV1,U2が相互に重なり合うティースT05には、U相電流とV相電流とによって発生した磁束の重畳したものが貫かれる。この磁束は、U相電流とV相電流とを重畳した電流(以下では、U+V相電流という)により発生する。よって、図19では、ティースT05に符号「U+V」を付しており、他の相についても同様である。
また、コイルU1,V2が相互に重なり合うティースT11には、U相電流とV相電流とによって発生した磁束の重畳したもの、つまりU+V相電流により発生した磁束が貫かれる。
また、コイルV1,W2が相互に重なり合うティースT03と、コイルW1,V2が相互に重なり合うティースT09には、V相電流とW相電流とによって発生した磁束の重畳したもの、つまりV相電流とW相電流とを重畳した電流(以下では、V+W相電流という)により発生する磁束が貫かれる。
さらに、コイルU1,W2が相互に重なり合うティースT01と、コイルW1,U2が相互に重なり合うティースT07には、W相電流とU相電流とによって発生した磁束の重畳したもの(W相電流とU相電流とを重畳した電流(以下では、W+U相電流という))により発生する磁束が貫かれる。
図20(a)は、U相電流、V相電流及びW相電流のそれぞれの波形を示している。図20(b)〜(d)は、U+V相電流、V+W相電流及びW+U相電流のそれぞれの波形を示している。例えば、U相電流とV+W相電流とは、その大きさが等しく符号が異なる。他の相についても同様であり、一の相電流と、他の相電流の和とは、その大きさが等しく符号が異なる。
また、図19に示されるように、符号「U」が付されたティースT06,T12はシャフト(図示せず)を介して相互に対向し、符号「V+W」が付されたティースT03,T09はシャフトを介して相互に対向している。すなわち、ティースT06,T12には軸方向の一方に向かって磁束が貫かれ、その磁束と大きさがほぼ等しい磁束が、ティースT03,T09に軸方向の他方に向かって貫かれる。符号「V」が付されたティースT04,T10および符号「W+U」が付されたティースT01,T07についても同様であり、符号「W」が付されたティースT02,T08および符号「U+V」が付されたティースT05,T11についても同様である。
よって、一の相によって、いずれも同じ一の極性を有する2つの極が生じ、他の相によって、いずれも同じ他の極性を有する2つの極を生じる。
U相電流、U+V相電流、V相電流、V+W相電流、W相電流、W+U相電流は、この順にそれぞれ電気角が60度ずつずれている。これにより、ステータの第1層のコイルU1,V1,W1側および第2層のコイルU2,V2,W2側のそれぞれの表面において、シャフトの周りで滑らかに変化する磁束が生じる。これによって、発生する磁束には高調波成分が顕著に含まれないので、騒音や振動が防止される。なお、三相平衡であれば、U,V,W各相に流れる電流の和は0になるので、U+V相は−W相に等しく、V+Wは−U層に等しく、W+U相は−V相に等しくなる。
上記第1実施形態のアキシャルギャップ型モータによれば、整列巻が可能であり、占積率が向上することにより、小型、高効率、高出力化を図ることができる。
また、上記バックヨーク24aの外周側かつティース24bよりも半径方向外側に設けられた軸方向に貫通する孔24c、および、バックヨーク24aの内周側かつティース24bよりも半径方向内側に設けられた軸方向に貫通する孔24dに、コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2のコイルエンド部が重なり合う部分のうちのバックヨーク24a側に突出する側を収納することによって、ティース24bの軸方向の寸法内に収まらないコイルエンド部が重なり合う部分を、バックヨーク24a側に埋め込むことができる。
また、上記コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2を3相の分布巻にすることによって、コイルの有効鎖交磁束の利用率や振動、騒音を低減することができる。
また、上記コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2のコイルエンド部が軸方向に2層に重なり合うので、コイルエンド部が重なり合う部分の一方のみを軸方向外向に突出させて、その突出したコイルエンド部を収納部である孔24c,24dに収納することにより、2層のコイルの他方(U1,V1,W1)は、コイルエンド部を軸方向に屈曲させる必要がなくなり、コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2の製造が容易にできる。または、2層に重なり合うコイルエンド部は、それぞれ上下反対側に屈曲させてもよい。それぞれ屈曲量が等しくなり、抵抗値も均一にできるという利点を有する。
また、上記ティース24b間のスロット部において、相が異なるコイルが重なり合わず、1つのスロット部に1コイルしか入らないので、高い占積率を確保することができる。
また、上記コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2の各相は、巻枠に巻回されて所定の形状に整形された後、ステータ21のティース24bに外嵌されるので、小型、高効率、高出力なアキシャルギャップ型モータを容易に製造することができる。そのためには、図1のように、ティース形状がエアギャップ側に向かって同一断面形状である必要がある。そうすれば、スロット部も軸方向に同一断面形状となり、整形したコイルを挿入しやすい。ティースの先端が、エアギャップに向かって幅広の「つば」を有する場合は、ティース本体とつば、または、ティース本体とバックヨークを別体として、コイルを挿入したのちに両者を合体すれば良い。なお、ティース形状は、例えば若干の抜きテーパやアール等を設けることは問題ない。
〔第2実施形態〕
図4はこの発明の第2実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータ121の分解斜視図である。また、図5Aは上記アキシャルギャップ型モータの正面図であり、図5Bは上記アキシャルギャップ型モータの要部の断面図であり、図6は上記ステータ121とロータ131を示す斜視図であり、図7は上記ロータ131のみ断面を示した斜視図である。
巻線分布は、第1実施形態と同様であるが、ステータコア124のバックヨーク124aにコイルエンド部を収納する孔が設けられていない。その代わり、この第2実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、ロータ131側のコイルU1,V1,W1のコイルエンド部は、ロータ131側に曲げられている。
一方、ロータ131は、図5A, 図6に示すように、シャフト(図示せず)に取り付けられた円環状のバックヨーク134と、このバックヨーク134のステータ121側の一面に設けられた突極部の一例としての永久磁石133とを有する。上記バックヨーク134は、磁性体からなる。また、上記永久磁石133は、シャフトの周方向に交互に異なる磁極を有する。上記永久磁石133は、シャフトに沿った方向の磁束を発生する。このロータ131は4極である。
上記第2実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、図5Bに示すように、ロータ131の永久磁石133は、ステータ121の曲げられたコイルエンド部の間に設けられる。つまり、永久磁石133と曲げられたコイルエンド部は、径方向に互いに重なり合う部分を有する。コイルエンド部とロータ131は接触してはいけないので、ティース124b先端からのコイルエンド部のはみ出しは、永久磁石133の厚みにエアギャップ長を加えた長さ以下でなければならない。
この第2実施形態のアキシャルギャップ型モータの利点として、永久磁石133の半径方向端部の漏れ磁束をも、コイルに鎖交させることが可能である点にある。さらに、各相を直列で結線すれば、各相の抵抗がほぼ同等となり、また、上記漏れ磁束を鎖交させたコイルも各相1コイルずつであり、鎖交磁束も各相ほぼ同等となる。ロータ側にコイルエンド部が曲げられたコイルは、若干鎖交磁束が増えることになり、その差が無視できない場合は、巻数を他のコイルより減じてもよい。
なお、第1実施形態のアキシャルギャップ型モータは、ティースの径方向長さを越えて永久磁石を設けることができる点において、この第2実施形態のアキシャルギャップ型モータより優れている。特にティース先端をコイルが覆うべく、幅広となる「つば」を設けることにより、鎖交磁束をさらに増やすことが可能である。
上記第2実施形態のアキシャルギャップ型モータは、第1実施形態のアキシャルギャップ型モータと同様の効果を有する。
また、上記ロータ131の突極部(永久磁石133)よりも半径方向外側に設けられた収納部と突極部(永久磁石133)よりも半径方向内側に設けられた収納部に、コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2のコイルエンド部が重なり合う部分のうちのロータ131側に突出する側を収納することによって、ティース124bの軸方向の寸法内に収まらないコイルエンド部が重なり合う部分で、ロータ131の突極部(永久磁石133)の外周側および内周側を覆うようにできる。なお、外側のコイルエンド部はロータ側に曲げることが可能であり、内側のコイルエンド部はステータのバックヨーク側に曲げることも可能である。例えば、ロータをシャフトに強固に締結するために、ロータの内径付近の軸長を増すことにより、内側のコイルエンド部をロータ側に曲げられない場合は、ステータ側に曲げるようにすると良い。
また、上記ロータ131に永久磁石133を用いて突極部を形成することにより、突極部である永久磁石133の半径方向外側および半径方向内側に、コイルエンド部が重なり合う部分を収納する収納部を容易に設けることができると共に、永久磁石133の半径方向端部からの漏れ磁束をコイルに鎖交させて、効率をさらに向上できる。
なお、図8は、第2実施形態に替えて適用できるロータ231の変形例を示しており、ステータ121は図4〜図7に示すものと同一の構成である。
図8に示すように、ロータ231のバックヨーク234には、永久磁石233間に、鉄心による突極部234aを有する。さらに、永久磁石233および突極部234aの軸方向の延長線上に、更に板状コア232を有する。永久磁石233と突極部234aとの間は、磁束が短絡しないように空間が設けられ、さらに、板状コア232も、永久磁石233と突極部234aとの間の領域に対向する領域にスリット232aを設けている。上記永久磁石233と板状コア232は、接着または圧入などによりバックヨーク234に固定する。
上記ロータ231では、永久磁石233と板状コア232の両者の厚みの径だけ、コイルエンド部をロータ231側に突出させることができる。また、突極部234aをq軸とし、リラクタンストルクを併用することにより、さらなる高効率化が図れる。さらには、永久磁石233が板状鉄心(板状コア232)により覆われるため、減磁に強く、また、永久磁石233がネオジウム系の焼結磁石の場合には渦電流を減少させることができる。なお、突極部234a、バックヨーク234、板状コア232はともに、軟磁性材料、例えば鉄がよいが、特に、板状コア232は、全ての方向において鉄損の小さい材料(圧粉鉄心等)が望ましい。
このように、上記ロータ231の突極部として永久磁石233およびその永久磁石233のエアギャップ側を覆う磁心(板状コア232)を用いることによって、ロータ231側の収納部の軸方向長さをより長くでき、コイルの収納スペースが増えると共に、リラクタンストルクを利用できるようになり、高効率化が図れる。
図8に示すステータ121とロータ231を用いたアキシャルギャップ型モータでは、極性が異なる永久磁石233同士の磁極中心相互間をバックヨーク234を経由する磁路のd軸インダクタンスLdよりも、永久磁石233を迂回してバックヨーク234の突極部234aを経由する磁路のq軸インダクタンスLqが大きい。このq軸インダクタンスLqとd軸インダクタンスLdとの差に比例するリラクタンストルクが発生する。
したがって、コイルU1,V1,W1,U2,V2,W2の電流位相を進めることにより、リラクタンストルクを有効に利用することができる。例えば、0°を越えかつ45°未満の角度で電流位相を進めることにより、マグネットトルクとリラクタンストルクを併用できる。q軸インダクタンスLqやd軸インダクタンスLdの設計や負荷点にも依存するが、通常は15〜30°程度進めることによりトルクを最大にできる。さらに、永久磁石と板状コアを併せた厚み分、コイルエンド部の収納スペースとして用いることができる。
ここで、ロータの両側にステータを有しても良い。その場合、ステータ構造は同一であるものを2組用い、ロータはそれぞれのステータに面した部分に、上記形態を適用すれば良い。
〔第3実施形態〕
図9はこの発明の第3実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータ321の分解斜視図である。また、図10は上記ステータ321の組立後の斜視図である。なお、このアキシャルギャップ型モータのロータは、第2実施形態の図6,図8に示すロータと同様の構成とする。
この第3実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、ステータ321のコイルUd,Vd,Wdは、いわゆる波巻である。すなわち、ティース324b間のスロット部を通ったコイルUd,Vd,Wdは、外周側と内周側では異なる方向に巻回される。つまり、極数によらず、各相1コイルとなる。従って、極数を増した場合でも、結線が容易となり、結線のためのスペースも不要となる。
上記コイルUd,Vd,Wdを、下から第1層、第2層、第3層とよぶ。なお、ティース324b間のスロット部に収納されたコイルUd,Vd,Wdの部分は、ティース長ほぼ全部に渡って収納され、他の相と重なることはない。
第1層は、平面状にコイルUdが配置される。ただし、ティース324bに対して、内周および外周に空間を設けてある。この空間を用いて、他の相のコイルエンド部を屈曲させる。
第2層は、コイルVdが配置され、第1層のコイルUdと重ならない部分において、コイルエンド部はスロット内部と同じ平面状に這うが、第1層のコイルUdと重なり合う部分においては、ロータ側(図9では上側)に屈曲し、第1層のコイルUのコイルエンド部の上の層(「上段」とよぶ)を通る。
また、第3層は、コイルWdが配置され、コイルWdのコイルエンド部は、ほぼ、上段を這う。
上段のコイルエンド部の間に、ロータの突極部(図示せず)を配置する。
そして、ロータのバックヨークに収納部を設けて、上記コイルWdの上段の部分を、バックヨークの収納部に収納する。
各相のコイルUd,Vd,Wdは、予め巻枠に巻回されて、所定の形状に整形された後、ステータコア324のティース324bに外嵌される。
上記第3実施形態では、波巻されたコイルUd,Vd,Wdのコイルエンド部が重なり合う部分をロータ側に屈曲させて、ロータの収納部に収納したが、波巻されたコイルUd,Vd,Wdのコイルエンド部が重なり合う部分をステータ側に屈曲させて、ステータの収納部(貫通孔や凹部など)に収納してもよい。
上記第3実施形態のアキシャルギャップ型モータは、第1実施形態のアキシャルギャップ型モータと同様の効果を有する。
また、上記コイルUd,Vd,Wdを3相の波巻にすることによって、極数を増した場合でも結線が容易にでき、結線のためのスペースも不要となり、より小型化が図れる。
〔第4実施形態〕
図11はこの発明の第4実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータ421の分解斜視図である。また、図12は上記ステータ421の組立後の斜視図である。なお、このアキシャルギャップ型モータのロータは、第2実施形態の図6,図8に示すロータと同様の構成とする。
この第4実施形態のアキシャルギャップ型モータは、ステータコア424のバックヨーク424aのうティース424bに対して半径方向外側は、収納部の一例としての凹部424cを有し、ティース424bに対して半径方向内側は、収納部の一例としての凹部424dを有している。ティース424b間のスロット部の底部に対して、凹部424c,424dの底面はより深い。
この第4実施形態は、ティース424bを24設け、第1層、第2層、第3層に対応して、異なる相のコイルU,V,Wを配置している。それぞれの相は、4つのコイルが直列または並列に接続される。コイルエンド部も軸方向に3層に重なり合うため、第1層のコイルUのコイルエンド部は、バックヨーク424aに設けられた凹部424c,424dに収納され、第3層のコイルWのコイルエンド部は、ロータ(図示せず)の突極部の半径方向外側および半径方向内側に設けられた収納部に収納される。また、第2層のコイルVは、コイルエンド部が軸方向に屈曲していない平面状である。
この第4実施形態のアキシャルギャップ型モータは、4極を実現する場合であっても、1コイルの巻数が上記他の第1〜第3実施形態に比べて少なくできるため、コイルエンド部の突出も小さくて済むという利点がある。なお、隣接する同相のコイル間にあるティース424aは省略可能である。省略した場合、ステータコアは図1のようになり、同一スロット内に同相で隣接するコイルの一端が収納される。
上記第4実施形態のアキシャルギャップ型モータは、第1実施形態のアキシャルギャップ型モータと同様の効果を有する。
また、3層構造のコイルU,V,Wのうちのコイルエンド部が重なり合う部分の最下層(コイルUのコイルエンド部側)を、ステータに設けられた収納部に収納すると共に、3層構造のコイルU,V,Wのうちのコイルエンド部が重なり合う部分の最上層(コイルWのコイルエンド部側)を、ロータに設けられた収納部に収納することによって、3層構造のコイルU,V,Wであっても、整列巻による占積率の向上を可能とし、小型、高効率、高出力化が図れる。
〔第5実施形態〕
図13はこの発明の第5実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータ521の分解斜視図である。なお、この第5実施形態のアキシャルギャップ型モータのコイルU,V,Wは、第4実施形態のアキシャルギャップ型モータのコイルU,V,Wと同一の構成をしており、説明を省略する。また、このアキシャルギャップ型モータのロータは、第2実施形態の図6,図8に示すロータと同様の構成とする。
この第5実施形態のアキシャルギャップ型モータは、ステータコア524のバックヨーク524aのティース524bに対して半径方向外側は、収納部の一例としての環状の段部524cを有し、ティース524bに対して半径方向内側は、収納部の一例としての環状の段部524dを有している。この段部524c,524dの底面は、コイルエンド部の屈曲に対応して上記スロット部の底部よりも低くなっている。
上記第5実施形態のアキシャルギャップ型モータは、第4実施形態のアキシャルギャップ型モータと同様の効果を有する。
また、この第5実施形態のアキシャルギャップ型モータは、例えば、最も底部の相であっても、中性点や引出し線を導き出すスペースを、段部524c,524dに有する点で優れている。但し、ステータコア外周部を筐体の内側に圧入、ヤキバメ等する場合、嵌合部の軸長が小さくなる。従って、本形態は、ボルトなどを用いてバックヨークの下面を用いて固定する場合に特に有効である。
〔第6実施形態〕
図14はこの発明の第6実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータ621の分解斜視図である。なお、この第6実施形態のアキシャルギャップ型モータのコイルU,V,Wは、第4実施形態のアキシャルギャップ型モータのコイルU,V,Wと同一の構成をしており、説明を省略する。また、このアキシャルギャップ型モータのロータは、第2実施形態の図6,図8に示すロータと同様の構成とする。
この第6実施形態のアキシャルギャップ型モータは、バックヨーク624aのティース624bに対して半径方向外側は、収納部の一例としての円環状に連続する凹部624cを有し、ティース624bに対して半径方向内側は、収納部の一例としての円環状に連続する凹部624dを有している。
上記第6実施形態のアキシャルギャップ型モータは、第5実施形態のアキシャルギャップ型モータと同様の効果を有する。
また、この第6実施形態のアキシャルギャップ型モータは、第5実施形態に比べ、第2層のコイルVのコイルエンド部の位置決めが容易である。
〔第7実施形態〕
図15はこの発明の第7実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータ721の分解斜視図である。図16Aは上記ステータ721を斜め上方から見た部分拡大図であり、図16Bは上記ステータ721の要部の断面図である。なお、この第7実施形態のアキシャルギャップ型モータのコイルU,V,Wは、第4実施形態のアキシャルギャップ型モータのコイルU,V,Wと同一の構成をしており、説明を省略する。また、このアキシャルギャップ型モータのロータは、第2実施形態の図6,図8に示すロータと同様の構成とする。
この第7実施形態は、ステータコア724のバックヨーク724aのティース724bに対して半径方向外側は、収納部の一例としての円環状に連続する凹部724cを有し、ティース724bに対して半径方向内側は、収納部の一例としての円環状に連続する凹部724dを有している。
図16A,図16Bに示すように、上記ティース724b間のスロット部の底部から凹部724c,724dの縁部731,732にアールが形成されている。図15では、コイルU,V,Wは、直角に屈曲しているが、実際は、コイルU,V,Wにもアールが存在する。通常は、アールを考慮した設計をするため、コイルエンド部を収納する凹部724c,724dも、第2層のコイルVのコイルエンド部とティース724b間のスペースも、実際より大きめに設計される。しかし、本構成によれば、スロット部の底部(凹部724c,724d近傍)からアールが始まるため、凹部724c,724dも、第2層のコイルVのコイルエンド部とティース724b間のスペースのいずれも最小限に設計でき、アキシャルギャップ型モータが小型化できる。
上記第7実施形態のアキシャルギャップ型モータは、第4実施形態のアキシャルギャップ型モータと同様の効果を有する。
このように、上記ステータ721のバックヨーク724aに設けられた凹部724c,724dの縁部にアールを設けることによって、凹部724c,724d内に収納するコイルエンド部の屈曲部分を考慮して、凹部724c,724dを大きめにする必要がなくなり、コイルの収納スペースを最小限に設計でき、このアキシャルギャップ型モータをより小型化できる。
この第7実施形態では、ティース724b間のスロット部の底部(凹部724c,724d近傍)から収納部である凹部724c,724dの縁部731,732にかけてアールを形成したが、収納部としての段部の角部や軸方向に貫通する孔の縁部にアールを形成してもよい。
〔第8実施形態〕
図17Aはこの発明の第8実施形態のアキシャルギャップ型モータの分解斜視図である。図17Bは上記ステータ821の3層巻きの場合の断面図であり、図17Cは上記ステータ821の2層巻きの場合の断面図である。
この第8実施形態のアキシャルギャップ型モータは、ステータ821と、ステータ821の軸方向両側から挟むように、所定のエアギャップを隔てて配置された第1ロータ831,第2ロータ831とを有している。
上記ステータ821は、所定の回転軸を中心にして周方向に配置された複数のティース824と、上記複数のティース824に巻回されたコイルU,V,Wとを有している。
また、上記第1,第2ロータ831,831は、板状コア832と、永久磁石833と、バックヨーク834とを有している。第1,第2ロータ831,831の対向する永久磁石833同士は、逆極性となっている。
上記ステータ821のコイルU,V,Wのうち、第1層のコイルUおよび第3層のコイルWがいずれも、第1,第2ロータ831,831側に夫々屈曲し、ロータ831,831の突極部(永久磁石833と板状コア832)を覆うようになっている(図17B参照)。
なお、上記ティース824とコイルU,V,Wとは、何らかの形で固定される必要がある。例えば、両者を一体としてモールドする等である。
なお、図17Bに示すコイルU,V,Wが3層構造の場合に限らず、第1実施形態に示すコイルが2層構造の場合でも、図17Cに示すように、第1層L1のコイルエンド部を一方の第1ロータ831側に屈曲させ、第2層L2のコイルエンド部を他方の第2ロータ831側に屈曲させれば、コイルエンド部の外径を小さくすることができる。
上記第8実施形態のアキシャルギャップ型モータは、第2実施形態のアキシャルギャップ型モータと同様の効果を有する。
また、上記ステータ821を2つの第1,第2ロータ831,831で挟む2ロータ方式のアキシャルギャップ型モータにおいて、ステータ821を軸方向両側から挟むように配置された第1ロータ831と第2ロータ831の夫々の収納部に、ステータ821側のコイルU,V,Wのコイルエンド部が重なり合う部分を収納するので、整列巻による占積率の向上を可能とし、小型、高効率、高出力化を図ることができる。
〔第9実施形態〕
図18Aはこの発明の第9実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータ921の分解斜視図である。また、図18Bは上記ステータ921のコイルが重ね合わされた状態を示す斜視図であり、図18Cは上記ステータの組立後の斜視図である。なお、このアキシャルギャップ型モータのロータは、第2実施形態の図6,図8に示すロータと同様の構成とする。
この第9実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータ921は、図18Aに示すように、ステータコア924と、このステータコア924にステータコア924側から順に取り付けられた最下層のコイルU2−1,V2−1,W2−1と、最上層のコイルU2−2,V2−2,W2−2と、中間相のコイルU1,V1,W1とを有している。
上記ステータコア924は、シャフト(図示せず)に対して略直交するように配置された円環状のバックヨーク924aと、このバックヨーク924aのロータ(図示せず)側の一面に、軸方向に起立するように設けられたティース924bとを有する。上記バックヨーク924aのティース924bに対して半径方向外側に、収納部の一例としての軸方向に貫通する孔924cを周方向に所定の間隔をあけて設けている。また、上記バックヨーク924aのティース924bに対して半径方向内側に、収納部の一例としての軸方向に貫通する孔924dを周方向に所定の間隔をあけて設けている。
また、上記最下層のコイルU2−1,V2−1,W2−1と最上層のコイルU2−2,V2−2,W2−2とを、中間層のコイルU1,V1,W1を隔てて対向するように配置している。また、上記最下層のコイルU2−1の巻線数と最上層のコイルU2−2の巻線数との和、最下層のコイルV2−1の巻線数と最上層のコイルV2−2の巻線数との和、および、最下層のコイルW2−1の巻線数と最上層のコイルW2−2の巻線数との和が、中間層のコイルU1,V1,W1の巻線数と略同一になるようにしている。ここで、コイルU2−1とコイルU2−2、及び、コイルV2−1とコイルV2−2、及び、コイルW2−1とコイルW2−2は、それぞれ直列であることを想定したが、それぞれ並列としても良い。その場合、コイルU1,V1,W1は、例えば、コイルU2−1と同じ線径のコイルを、2本同時にコイルU2−1と同じ数だけ巻き、2本の線の端を接続することも可能である。
この第9実施形態のアキシャルギャップ型モータでは、最下層のコイルU2−1と最上層のコイルU2−2、最下層のコイルV2−1と最上層のコイルV2−2、最下層のコイルW2−1と最上層のコイルW2−2同士が同一スロット部で接触して重なり合っている(図18BのSで示す部分)。
上記第9実施形態のアキシャルギャップ型モータは、第1実施形態のアキシャルギャップ型モータと同様の効果を有する。
また、上記最下層のコイルU2−1,V2−1,W2−1と最上層のコイルU2−2,V2−2,W2−2とが、中間層のコイルU1,V1,W1を隔てて対向するように配置され、最下層のコイルU2−1,V2−1,W2−1と最上層コイルU2−2,V2−2,W2−2の対向するコイル対の巻線数の和を、中間層のコイルU1,V1,W1の巻線数と略同一にすることよって、2層構造となるべき一方のコイルを中間層とし、他方のコイルを最下層と最上層に分割して、最下層と最上層のコイルエンド部の軸方向の突出量を低減することができる。
なお、上記第1,第2,第4〜第9実施形態では、分布巻について示したが、コイルエンド部が重なり合う態様であれば、波巻や同心巻にもこの発明を適用可能であり、また、極数やロータの形態等は任意である。
図1はこの発明の第1実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータの分解斜視図である。 図2Aは上記ステータの組立後の斜視図である。 図2Bは図2AのIIB−IIB線から見た断面図である。 図3は上記ステータのステータコアの平面図である。 図4はこの発明の第2実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータの分解斜視図である。 図5Aは上記アキシャルギャップ型モータの正面図である。 図5Bは上記アキシャルギャップ型モータの要部の断面図である。 図6は上記ステータとロータを示す斜視図である。 図7は上記アキシャルギャップ型モータのロータのみ断面を示した斜視図である。 図8は他のロータを適用した場合の上記アキシャルギャップ型モータの分解斜視図である。。 図9はこの発明の第3実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータの分解斜視図である。 図10は上記ステータの斜視図である。 図11はこの発明の第4実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータの分解斜視図である。 図12は上記ステータの組立後の斜視図である。 図13はこの発明の第5実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータの分解斜視図である。 図14はこの発明の第6実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータの分解斜視図である。 図15はこの発明の第7実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータの分解斜視図である。 図16Aは上記ステータを斜め上方から見た部分拡大図である。 図16Bは図6AのXVIB−XVIB線から見た断面図である。 図17Aはこの発明の第8実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータの分解斜視図である。 図17Bは上記ステータのコイルが3層構造の場合の断面図である。 図17Cは上記ステータのコイルが2層構造の場合の断面図である。 図18Aはこの発明の第8実施形態のアキシャルギャップ型モータのステータの分解斜視図である。 図18Bは上記ステータのコイルが重ね合わされた状態を示す斜視図である。 図18Cは上記ステータの組立後の斜視図である。 図19はコイルに3相交流電流が流された状態を説明するための模式図である。 図20は3相電流の各電流の波形を示す図である。
符号の説明
21,121,321,421,521,621,721,821,921…ステータ
24,124,324,424,524,624,724,924…ステータコア
24a,124a,324a,424a,524a,624a,724a,924a…バックヨーク
24b,124b,324b,424b,524b,624b,724b,824,924b…ティース
24c,924c,924d…孔
131,231,831…ロータ
133,233,833…永久磁石
134,234,834…バックヨーク
232,832…板状コア
234a,834a…突極部
424c,424d,624c,624d,724c,724d…凹部
524c,524d…段部
U,V,W,U1,V1,W1,U2,V2,W2,U2−1,V2−1,W2−1,U2−2,V2−2,W2−2,Ud,Vd,Wd…コイル

Claims (14)

  1. 所定の回転軸を中心に周方向に配置された磁性体からなるティース(24b,124b,324b,424b,524b,624b,724b,824,924b)と、上記ティース(24b,124b,324b,424b,524b,624b,724b,824,924b)に巻回されたコイル(U,V,W,U1,V1,W1,U2,V2,W2,U2−1,V2−1,W2−1,U2−2,V2−2,W2−2)とを有するステータ(21,121,321,421,521,621,721,821,921)と、
    上記ステータ(21,121,321,421,521,621,721,821,921)の上記ティース(24b,124b,324b,424b,524b,624b,724b,824,924b)の先端に所定のエアギャップを隔てて対向すると共に、上記所定の回転軸を中心に回転するロータ(131,231,831)と
    を備え、
    上記コイル(U,V,W,U1,V1,W1,U2,V2,W2,U2−1,V2−1,W2−1,U2−2,V2−2,W2−2)は、少なくとも異なる相のコイル同士が、上記ティース(24b,124b,324b,424b,524b,624b,724b,824,924b)よりも半径方向内側および上記ティース(24b,124b,324b,424b,524b,624b,724b,824,924b)よりも半径方向外側に位置するコイルエンド部で軸方向に重なり合い、
    上記コイルエンド部が重なり合う部分の少なくとも一部を収納するための収納部を、上記ステータ(21,121,321,421,521,621,721,821,921)または上記ロータ(131,231,831)の少なくとも一方に設けたことを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  2. 請求項1に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記ステータ(21,421,521,621,721,921)は、少なくとも一方の端面側に上記ティース(24b,424b,524b,624b,724b,924b)が軸方向に起立するように設けられ、上記所定の回転軸に対して略直交する略環状の磁性体からなるヨーク(24a,424a,524a,624a,724a,924a)を有し、
    上記収納部は、上記ヨーク(24a,424a,524a,624a,724a,924a)の外周側かつ上記ティース(24b,424b,524b,624b,724b,924b)よりも半径方向外側、および、上記ヨーク(24a,424a,524a,624a,724a,924a)の内周側かつ上記ティース(24b,424b,524b,624b,724b,924b)よりも半径方向内側に設けられた軸方向に貫通する孔(24c,924c,924d)または上記ロータ側に開口する凹部(424c,424d,624c,624d,724c,724d)の少なくとも一方であり、上記コイルエンド部が重なり合う部分の上記ヨーク(24a,424a,524a,624a,724a,924a)側に突出する側を収納することを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  3. 請求項1に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記ロータ(131,231,831)は、上記ステータ(121,821)側の上記ティース(124b,824)よりも半径方向内側の上記コイルエンド部と上記ティース(124b,824)よりも半径方向外側の上記コイルエンド部との間に突出する突極部(234a,834a)を有し、
    上記収納部は、上記ロータ(131,231,831)の上記突極部(234a,834a)よりも半径方向外側、および、上記ロータ(131,231,831)の上記突極部(234a,834a)よりも半径方向内側に設けられ、上記コイルエンド部が重なり合う部分の上記ロータ(131,231,831)側に突出する側を収納することを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  4. 請求項3に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記ロータ(131,231,831)の上記突極部は、永久磁石(133,233,833)であることを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  5. 請求項3に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記ロータ(231,831)の上記突極部は、永久磁石(233,833)および上記永久磁石のエアギャップ側を覆う磁心(232,832)であることを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記コイル(U,V,W,U1,V1,W1,U2,V2,W2,U2−1,V2−1,W2−1,U2−2,V2−2,W2−2)は、3相の分布巻であることを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記コイル(Ud,Vd,Wd)は、3相の波巻であることを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  8. 請求項6または7に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記コイル(U,V,W,U1,V1,W1,U2,V2,W2,U2−1,V2−1,W2−1,U2−2,V2−2,W2−2)は、上記コイルエンド部が軸方向に2層に重なり合うことを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  9. 請求項6または7に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記コイル(U,V,W,U1,V1,W1,U2,V2,W2,U2−1,V2−1,W2−1,U2−2,V2−2,W2−2)は、上記ステータ(421,521,621,721,821,921)側から順に配置された最下層,中間層および最上層の3層構造であり、上記コイルエンド部が軸方向に3層に重なり合い、
    上記コイルエンド部が重なり合う部分の最下層を、上記ステータ(421,521,621,721,821,921)に設けられた上記収納部に収納すると共に、
    上記コイルエンド部が重なり合う部分の最上層を、上記ロータ(831)に設けられた上記収納部に収納することを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  10. 請求項9に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記コイルの最下層(U2−1,V2−1,W2−1)と上記コイルの最上層(U2−2,V2−2,W2−2)とが、上記コイルの中間層(U1,V1,W1)を隔てて対向するように配置され、
    上記コイルの最下層(U2−1,V2−1,W2−1)の巻線数と上記コイルの最上層(U2−2,V2−2,W2−2)の巻線数との和が、上記コイルの中間層(U1,V1,W1)の巻線数と略同一にしたことを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  11. 請求項2に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記ステータ(721)の上記ヨーク(724a)に設けられた上記収納部としての上記孔または上記凹部(724c)の縁部にアールを設けたことを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1つに記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記コイル(U,V,W,U1,V1,W1,U2,V2,W2)は、上記ティース(24b,124b,324b,424b,524b,624b,724b,824)間のスロット部において、相が異なる上記コイル(U,V,W,U1,V1,W1,U2,V2,W2)が重なり合わないことを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  13. 請求項1に記載のアキシャルギャップ型モータにおいて、
    上記ロータ(831)は、上記ステータ(821)を軸方向両側から挟むように配置され、夫々に上記収納部が設けられた第1ロータ(831)と第2ロータ(831)であり、
    上記ステータ(821)の上記コイル(U,V,W)は、上記コイルエンド部が重なり合う部分の上記第1ロータ(831)側に突出する側が上記第1ロータ(831)の上記収納部に収納される一方、上記コイルエンド部が重なり合う部分の上記第2ロータ(831)側に突出する側が上記第2ロータ(831)の上記収納部に収納されていることを特徴とするアキシャルギャップ型モータ。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1つに記載のアキシャルギャップ型モータの製造方法であって、
    上記コイル(U,V,W,U1,V1,W1,U2,V2,W2,U2−1,V2−1,W2−1,U2−2,V2−2,W2−2,Ud,Vd,Wd)の各相は、巻枠に巻回されて所定の形状に整形された後、上記ステータ(21,121,321,421,521,621,721,821,921)の上記ティース(24b,124b,324b,424b,524b,624b,724b,824,924b)に外嵌されることを特徴とするアキシャルギャップ型モータの製造方法。
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