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JP2007329228A - コイル部品の選別方法 - Google Patents

コイル部品の選別方法 Download PDF

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JP2007329228A
JP2007329228A JP2006158276A JP2006158276A JP2007329228A JP 2007329228 A JP2007329228 A JP 2007329228A JP 2006158276 A JP2006158276 A JP 2006158276A JP 2006158276 A JP2006158276 A JP 2006158276A JP 2007329228 A JP2007329228 A JP 2007329228A
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Toru Sato
佐藤  亨
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Abstract

【課題】 短時間で高精度に断線および接触不良を検出でき、不良品の選別を行うことが可能なコイル部品の選別方法を提供する。
【解決手段】 サーチコイル11に交流信号を入力し、ショートされた状態の良品のコイル部品をサーチコイル11の磁力線上に接近させたときのサーチコイル11における電流および電圧に基づく位相角をLCRメータ40で位相角θ1として検出する。良品に代えて、検査対象のコイル部品3を該磁力線上に接近させたときのサーチコイル11における電流と電圧とに基づく位相角を位相角θ2として検出する。コイル部品3の断線または接続不良の有無に応じて位相角θ2は変化するため、θ1−θ2の絶対値が所定範囲外のときにコイル部品において断線または損失があると判定することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、コイル部品の選別方法に関する。
コイル部品は、各種電子機器に多量に使用されており、効率よく品質のよいものを製造することが要求されている。このようなコイル部品の製造方法として、リードフレームから突出するリード片にコイル両端部を係止し、半田付けによりコイルをリードフレームに保持して、各コイルをそれぞれモールドした後にリード片をリードフレームから打ち抜いてコイル部品を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−152129号公報(第2〜3頁、第2図)
上記のようなコイル部品については、コイルの断線や、コイルと端子との接続不良などによる不良品の選別が必要である。従来、コイル部品の断線の検出は、当該コイル部品をリードフレームから切り離した後、端子にプローブを接触させてコイル部品ごとに抵抗値を測定することによって行っている。
しかしながら、プローブをコイル部品ごとに接触させて行う従来の選別方法では、非常に手間と時間がかかり効率がよくない。また、測定の際にプローブの接触圧力の違いによって抵抗値の測定結果が変化するため、断線検出の精度が低下してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、短時間でかつ高精度にてコイル部品の断線不良を検出することの可能なコイル部品の選別方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、サーチコイルに交流信号を入力して該サーチコイルに磁力線を発生させ、ショートされた状態の良品のコイル部品を該磁力線上に接近させたときの該サーチコイルにおける電流および電圧を計測して、該電流と該電圧とに基づく位相角を第1位相角として検出する第1検出工程と、サーチコイルに交流信号を入力して該サーチコイルに磁力線を発生させ、ショートされた状態の検査対象のコイル部品を該磁力線上に接近させたときの該サーチコイルにおける電流および電圧を計測して、該電流と該電圧とに基づく位相角を第2位相角として検出する第2検出工程と、該第1位相角と該第2位相角との差が所定範囲外のときに該コイル部品において断線または損失があると判定する判定工程とを有するコイル部品の選別方法を提供している。
このような方法によると、コイル部品が良品の場合には、コイル部品が閉回路になっており、サーチコイルに交流信号が入力されることによって生ずる磁力線の変化によって、コイル部品に起電力が生じる。接続不良などによる損失がある場合には、起電力の生じ方が異なる。一方、断線している場合には起電力が生じない。よって、サーチコイルにおける電流及び電圧に基づく位相差(位相角)に差異が生ずる。
このとき、良品のコイル部品を磁力線上に接近させた場合の第1位相差(第1位相角)と、検査対象のコイル部品を接近させた場合の第2位相差(第2位相角)との差を検出し、所定範囲外か否かを判定することで、非接触状態で高感度にてコイル部品の損失不良および断線不良を判定できる。さらに、良品のコイル部品を磁力線上に接近させた場合の第1位相差と、検査対象のコイル部品を接近させた場合の第2位相差との差を検出するので、サーチコイルの巻線のターン数や、サーチコイルとコイル部品との距離等の位相差へ影響を相殺できる。よって、精度よく断線や接触不良が検出できる。
また、サーチコイルは、導線と該導線が巻回され開放部を有するトロイダルコアとを有し、該サーチコイルの該磁力線は該開放部に生ずることが好ましい。
このような構成によると、コイル部品をサーチコイルにより生ずる磁力線により接近させて、磁束密度の高い場所に置くことが可能であり、より高精度に不良を検出できる。
本発明によれば、短時間で高精度に断線および接触不良を検出でき、不良品の選別を行うことが可能なコイル部品の選別方法が提供される。
本発明の一実施の形態によるコイル部品の選別方法について図1および図2を参照しながら説明する。図1、図2に示すように、本実施の形態によるコイル部品の選別システム1は、金属フレーム5によりショート状態にされたコイル部品3の断線および接続不良の有無を検出回路100により検出して、不良品を選別するシステムである。
図1、2に示すように、コイル部品3は、例えばフェライトなどからなるドラム型のコア(図示せず)と、当該コアに導線を巻回して形成されるコイル4とを有している。コイル4の導線の両端は、例えばコアの巻線の巻回方向両端に位置しており、金属フレーム5を巻線両端のそれぞれに接触させることでコイル4の導線の両端はショート状態になっている。このとき、コイル部品3に断線および接続不良などの欠陥がない場合には、コイル4は閉回路となる。コイル部品3は、サーチコイル11に交流信号を入力することにより形成される磁力線B1(図2)上に設置される。ここではコイル部品3は、後述するサーチコイル11のコア7の間隙8近傍に置かれている。
図1に示すように検出回路100は、LRCメータ40と、その電流入力端子LC、HC、および電圧検出端子LP、HPに接続されたサーチコイル11とから構成されている。LCRメータ40は一般に市販されている装置を利用できる。LCRメータ40は、例えば略直方体の本体を有し、その一側面に、測定値などを表示する表示部43と、電流入力端子LC、HC、および電圧検出端子LP、HPを備えている。電流入力端子LC、HCは、測定対象に印加する交流信号の出入り口である。電圧検出端子LP、HPは、測定対象の両端電圧を計測するための端子である。
図2に示すように、LCRメータ40の本体内部には、交流信号源45、電圧計47および電流計49が備えられている。交流信号源45は、電流計49、電流入力端子LC、HC(図1)、ケーブル21〜27(図1)、端子16、20を介してコイル9の両端9A、9Bに接続されており、測定対象(ここでは、サーチコイル11)に交流信号を印加している。電流計49は、サーチコイル11に流れる電流を計測している。電圧計47は、電流計49、電圧検出端子LP、HP(図1)、ケーブル21〜27(図1)、端子16、20を介してコイル9の両端9A、9Bに接続されており、サーチコイル11の電圧を計測している。また、LCRメータ40は、計測した電圧および電流に基づいて位相差θを算出する演算部(図示せず)を備えている。
このようにLCRメータ40は、電流入力端子LC、HC、および電圧検出端子LP、HPにサーチコイル11を接続し、サーチコイル11に例えば100KHz等の所定周波数の交流信号を電流入力端子LC、HCから入力した状態で電圧検出端子LP、HPにて電圧を検出し、サーチコイル11における電流および電圧に基づく位相差θを算出して表示部43に表示するように構成されている。
サーチコイル11は、円環の一部に設けられた開放部により画成される間隙8を有する略C字形状のトロイダルコア7と、導線を巻回して形成されるコイル9とを有している。トロイダルコア7は、例えばNi−Cu−Zn系フェライトからなる。コイル9は、トロイダルコア7の直径方向において間隙8の反対側となる部分に配されており、該部分に導線を例えば50ターン等の所定回数巻回することにより形成されている。コイル9の一端部9Aは接続端子13および接続端子15(図2では、まとめて端子16としている)に接続され、他端部9Bは接続端子17および接続端子19(図2では、まとめて端子20としている)に接続されている。
接続端子13と電流入力端子HCとの間、接続端子15と電圧検出端子HPとの間、接続端子17と電圧検出端子LPとの間、接続端子19と電流入力端子LCとの間は、それぞれシールド31で被覆されたケーブル21〜27で接続されている。
次に、上記コイル部品の選別システム1の動作を説明する。図2に示すように、LCRメータ40から交流信号が入力されると、サーチコイル11に磁力線B1が発生する。この磁力線B1は、コア7の間隙8および間隙8の近傍にも形成され、交流信号に応じて磁束密度が変化する。
LCRメータ40からサーチコイル11に交流信号が入力されている状態でショートされた状態の良品のコイル部品3を間隙8近傍に接近させてゆき設置する。このとき、磁力線B1が金属フレーム5まで干渉しないように、サーチコイル11の巻数、コイル部品3の設置位置などを調整しておく。すると、交流信号による磁力線B1の変化により、閉回路となっているコイル4に起電力eが生ずる。このとき、この起電力eによりコイル4に発生する磁力線B2の影響を受けて、逆にサーチコイル11における電流および電圧が変化する。コイル部品3に接続不良がある場合には、起電力eの生じ方が良品の場合より小さくなる。断線がある場合には、起電力eはほとんど生じない。このようなコイル部品3の状態によって、サーチコイル11における電流および電圧の変化が異なる。
LCRメータ40は、上記のようなコイル部品3による影響を受けている状態のサーチコイル11における電流および電圧を計測し、例えば電流に対する電圧の位相差を位相角θとして表示部43に表示する。この位相角θは、コイル部品3が良品であるか、接続不良などがあるか、断線しているかという状態に応じて、異なる範囲の値となる。すなわち、接続不良などの損失や断線がある場合には、良品のコイル部品3によるサーチコイル11のみの場合に対しての変化に比べて、位相変化は少なくなる。
以下、上記コイル部品の選別システム1を用いてコイル部品の選別を行う方法について、図3を参照しながら説明する。図3に示すように、まず、ステップ151(以下、ステップを「S」と略記する)で、接続端子13〜19にサーチコイル11を接続しない開放状態で、LCRメータ40で所定周波数ωの交流信号にて位相角を測定し、オープン補正を行う。次にS152で、接続端子13〜19にサーチコイル11のコイル端部9A、9Bを接続し、サーチコイル11近傍に導電性の物体がない状態で、同様に所定周波数ωにて位相角を測定し、ショート補正を行う。以上の補正により、検出器100自体の容量成分、インダクタ成分等による影響を除去しておく。
続いてS153に進み、テスタ等の他の方法で予め良品と判定され、ショート状態とされた基準コイル部品をサーチコイル11の間隙8近傍の所定位置に接近させてゆき設置し、LCRメータ40で所定周波数ωの交流信号を入力した状態で、例えばサーチコイル11に流れる電流に対する電圧の位相角θ1を測定する。測定後、基準コイル部品を所定位置から離間させ、代わりに検査対象のコイル部品3をショート状態にして間隙8近傍の同一所定位置に設置し、LCRメータ40で所定周波数ωの交流信号を入力した状態で良品の場合と同様に位相角θ2を測定する(S154)。
θ2−θ1の絶対値が、例えばx度以内など第1の範囲の場合には(S155のYes)、該コイル部品は良品と判定し(S156)、終了する。第1の範囲以外の場合には(S155のNo)、θ2−θ1の絶対値が、例えばy度(y>x)以内など第2の範囲か否かを判定し、第2の範囲の場合には(S157のYes)、コイル部品3は、接続不良などによる損失不良であると判定し(S158)、終了する。第2の範囲でもない場合には(S157のNo)、断線不良であると判定し(S159)、終了する。なお、x、yは、基準コイルの位相角θ1の測定条件や個体差等によるバラツキを考慮して決定することが好ましい。
なお、S153が第1検出工程に相当し、S154が第2検出工程に相当し、S155〜S159が判別工程に相当する。また、位相角θ1は第1位相角に相当し、位相角θ2は第2位相角に相当する。
以上詳細に説明したように、本発明の一実施の形態によるコイル部品の選別方法によれば、コイル部品が良品の場合には、コイル部品3のコイル4が金属フレーム5により閉回路になっており、サーチコイル11に交流信号が入力されることによって生ずる磁力線の変化によって、コイル部品3に起電力eが生じる。接続不良などによる損失がある場合には、起電力の生じ方が異なる。断線している場合には起電力が生じない。よって、サーチコイル11における電流及び電圧に基づく位相差(位相角)に差異が生ずる。
このとき、良品のコイル部品を磁力線上に接近させた場合の第1位相差と、検査対象のコイル部品を接近させた場合の第2位相差との差を検出し、所定範囲外か否かを判定することで、非接触状態で高精度にコイル部品の損失不良および断線不良を判定できる。また、第1の位相差と第2の位相差との差で判定を行うので、サーチコイル11のコイル9のターン数や、サーチコイル11とコイル部品3との距離等の位相差へ影響を相殺できる。よって、精度よく断線や接触不良が検出できる。
また、サーチコイル11は、間隙8を有するトロイダルコア7有し、磁力線B1は間隙8および間隙8近傍に生ずるので、コイル部品3をサーチコイル11により生ずる磁力線B1により接近させて、磁束密度の高い場所に置くことが可能であり、より高精度に不良を検出できる。
本発明によるコイル部品の選別方法は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、コイル部品3の形状は、上記実施の形態に限定されず、円柱の両端に鍔部を持つ形状等他の形状でもよい。サーチコイル11は、トロイダルコア7を有するものに限定されず、円環状のコア、角型のコア、角型の一部に間隙のあるコア等、他の形状のものでもよい。
また、上記実施の形態では、コイル部品3をショート状態とするために金属フレーム5を用いたが、金属フレーム5に限定されず、他の導体を用いてショート状態としてもよい。
また、上記実施の形態においては、コイル部品3はサーチコイル11の間隙8近傍に接近させ位置させたが、コイル部品3との位置関係は上記に限定されず、間隙8内にコイル部品3が位置するようにしてもよい。このとき、トロイダルコア11の周方向における間隙8の幅は、コイル部品3のコイル4巻回方向の長さより長く形成することが好ましい。
上記実施の形態においては、1つのコイル部品3についての不良品判定を行う方法について説明したが、図3のフローチャートにおいて、終了せずにS154に戻るようにすれば、多数のコイル部品3の良否を継続的に判定することが可能になる。
さらに、上記実施の形態による検出回路100において、市販のLCRメータ40を用いる例を説明したが、上記のような機能、構成を有する専用の測定器を用いるようにしてもよい。
本発明のコイル部品の選別方法は、各種電子機器に用いられるコイル部品の選別方法として利用が可能である。
本発明の一実施の形態によるコイル部品の選別方法に使用される選別システムの構成を示す概略図。 本発明の一実施の形態によるコイル部品の選別方法に使用される選別システムが動作している状態を示す概略図。 コイル部品の選別方法を説明するフローチャート。
符号の説明
1:コイル部品の選別システム
3:コイル部品
4:コイル
5:金属フレーム
7:コア
8:間隙
9:コイル
11:サーチコイル
13〜19:接続端子
40:LCRメータ
43:表示部

Claims (2)

  1. サーチコイルに交流信号を入力して該サーチコイルに磁力線を発生させ、ショートされた状態の良品のコイル部品を該磁力線上に接近させたときの該サーチコイルにおける電流および電圧を計測して、該電流と該電圧とに基づく位相角を第1位相角として検出する第1検出工程と、
    サーチコイルに交流信号を入力して該サーチコイルに磁力線を発生させ、ショートされた状態の検査対象のコイル部品を該磁力線上に接近させたときの該サーチコイルにおける電流および電圧を計測して、該電流と該電圧とに基づく位相角を第2位相角として検出する第2検出工程と、
    該第1位相角と該第2位相角との差が所定範囲外のときに該コイル部品において断線または損失があると判定する判定工程とを有することを特徴とするコイル部品の選別方法。
  2. 該サーチコイルは、導線と、該導線が巻回され開放部を有するトロイダルコアとを有し、該サーチコイルの該磁力線は該開放部に生ずることを特徴とする請求項1記載のコイル部品の選別方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102355090A (zh) * 2011-10-20 2012-02-15 清华大学 同时反应发电机定子和转子内部短路的探测线圈布置方法

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