JP2007327359A - 排熱発電装置、及びその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蒸気発生器11、タービン発電機13、凝縮器14、作動媒体循環ポンプ15を備えた排熱発電装置において、タービン発電機13の軸受23,24を潤滑した潤滑油110が、潤滑油戻り配管27及び/又は潤滑油タンク28に潤滑油110と潤滑油加熱媒体である温水100との間で熱交換を行い潤滑油110を加熱する潤滑油加熱器29と、加熱されて気化した該潤滑油中の作動媒体を分離除去し潤滑油を再生させる潤滑油再生手段(油滴再生器30、油滴分離器31)と、潤滑油供給ポンプ34により軸受23,24に供給される潤滑油110を冷却する潤滑油冷却器35を設けた。
【選択図】図1
Description
上記第1乃至第3実施形態例の共通の課題として、潤滑油110の加熱する熱量(加熱熱量)の制御と、冷却する冷熱量(冷却冷熱量)の制御とを行わなければならない。最終的に制御すべき対象は、潤滑油110の給油温度と粘度であるが、特に粘度は計測が困難な物理量であるので、これに代わる制御量を用いるのがよい。
Ts:潤滑油110の給油温度
Tt:潤滑油タンク28内の潤滑油温度、若しくは潤滑油加熱器29(若しくは潤滑油補助加熱器43)の潤滑油出口温度(以下、潤滑油再生露点とする)
P :潤滑油タンク28内の媒体露点若しくは圧力(以下、潤滑油再生露点とする)の三者を、それぞれ温度検出器41、温度検出器40、圧力検出器39で計測し、これらの計測値を基に制御を行なっている。なお、それぞれの物理量は、凝縮器14内の圧力や潤滑油110の温度等、相当する物理量で代替或いは推測してもよい。
[概要]
・潤滑油110の給油温度Tsが常に一定となるように、潤滑油110の冷却冷熱量を制御する。
・潤滑油再生露点Pから、潤滑油再生温度の目標値を決定し、潤滑油の加熱熱量を制御する。
・潤滑油110の給油温度Tsが一定になるように(温度検出器41の検出値が一定)になるように、潤滑油冷却器35の冷却冷熱量、即ち、凝縮器14からの作動媒体液102の導入流量を制御する。
・給油温度(目標給油温度でよい)から、必要な潤滑油110の粘度より、許容可能な作動媒体の濃度を算出する。これは、潤滑油110の目標給油温度と必要な潤滑油の粘度が一定であれば、一定値となる。
・許容可能な作動媒体濃度と、潤滑油タンク28内の作動媒体の露点から、再生に必要な潤滑油の温度を算出する。これは、許容可能な作動媒体の濃度が決まっていれば、媒体の露点から一意に求められる。これは非線形であるが、いわゆるテーブル演算等により容易に求めることができる。
・潤滑油タンク28若しくは潤滑油加熱器29(若しくは潤滑油補助加熱器43)の出口温度が、再生に必要な潤滑油温度を下回らないよう、潤滑油110の加熱熱量を制御する。
[概要]
・潤滑油再生露点Pから、潤滑油再生温度の目標値を決定し、潤滑油110の加熱熱量を制御する。
・潤滑油再生露点Pから、潤滑油給油温度の目標値を決定し、潤滑油110の冷却冷熱量を制御する。
・潤滑油タンク28内(均圧管32により均圧されている場合は、凝縮器14内でも可)の作動媒体の露点から、潤滑油タンク28内の潤滑油110の目標温度を算出する。これは、潤滑油110の露点に一定の温度差を加えた値で差し支えないが、テーブル演算等により求めてもよい。
・上記作動媒体の露点及び潤滑油の潤滑油タンク28内の目標温度から、潤滑油の濃度を算出し、規定の粘度を得るための必要な潤滑油温度の上限を求め、これを基に潤滑油の給油目標温度を決定する。
なお、この場合目標温度は作動媒体の露点から計算されるため、潤滑油110の潤滑油タンク28内の目標温度及び潤滑油110の給油目標温度は、全て露点のみから一意に決定できる。
上記のように潤滑油110の温度を制御する上では、潤滑油加熱媒体の温度が重要である。潤滑油加熱媒体として作動媒体を気化分離させた後の潤滑油タンク28内の潤滑油110を用いる場合、潤滑油補助加熱器43、45に電熱器等を用いれば特に問題はないが、潤滑油加熱器29若しくは潤滑油補助加熱器43、45の加熱源として温水100等を用いる場合温水温度が低下すると潤滑油110が加熱不足となり、潤滑油110中の作動媒体濃度が上昇して潤滑に支障を生じる場合がある。
Q=(h2−h1)×W
と表すことができるが、(h2−h1)はほとんどが作動媒体の気化熱であり、略一定と見て差し支えない。従って、回収熱量は作動媒体の循環量に比例すると見てよく、作動媒体の循環量を制御する(作動媒体循環ポンプ15の回転速度を上下させる)ことで、回収熱量を制御容易に制御できる。
12 気液分離器
13 タービン発電機
14 凝縮器
15 作動媒体循環ポンプ
16 主蒸気弁
17 媒体再循環配管
18 タービン
19 発電機
20 作動媒体配管経路
21 タービンバイパス配管
22 液面検出器
23 軸受
24 軸受
25 潤滑油受皿
26 潤滑油受皿
27 潤滑油戻り配管
28 潤滑油タンク
29 潤滑油加熱器
30 油滴再生器
31 油滴分離器
32 均圧管
33 潤滑油供給配管
34 潤滑油供給ポンプ
35 潤滑油冷却器
36 潤滑油フィルタ
37 3方向切替弁
38 潤滑油バイパス配管
39 圧力検出器
40 温度検出器
41 温度検出器
42 均圧管
43 潤滑油補助加熱器
44 潤滑油再生器
45 潤滑油補助加熱器
Claims (10)
- 蒸気発生器、タービン発電機、凝縮器、作動媒体循環ポンプを備え、熱源として排熱媒体を前記蒸気発生器に導入し、前記凝縮器から前記作動媒体循環ポンプにより該蒸気発生器に導いた作動媒体液を加熱し蒸発させ、発生した作動媒体蒸気をタービン発電機のタービンに導き発電機を駆動し、該タービンから排出される作動媒体蒸気を前記凝縮器に戻すように構成した排熱発電装置において、
前記タービン発電機の軸受を潤滑する潤滑油を貯留する潤滑油タンクと、該潤滑油タンク内の潤滑油を前記軸受に供給する潤滑油供給ポンプを備え、前記軸受を潤滑した潤滑油は再び前記潤滑油タンクに貯留されるようになっており、
前記潤滑油と潤滑油加熱媒体との間で熱交換を行い該潤滑油を加熱する潤滑油加熱手段と、加熱されて気化した該潤滑油中の作動媒体を分離除去し潤滑油を再生させる潤滑油再生手段と、前記潤滑油供給ポンプにより前記軸受に供給される潤滑油を冷却する潤滑油冷却手段を設けたことを特徴とする排熱発電装置。 - 請求項1に記載の排熱発電装置において、
前記潤滑油加熱手段は、前記潤滑油中に溶解している作動媒体が気化・分離して該潤滑油が再生される再生最低温度を算出し、該潤滑油の温度が該再生最低温度を下回らないように加熱熱量を制御することを特徴とする排熱発電装置。 - 請求項1又は2に記載の排熱発電装置において、
前記潤滑油冷却手段は、前記軸受に供給される潤滑油が所定の粘度を維持する最高温度を算出し、該潤滑油の給油温度が該最高温度を上回らないように冷却冷熱量を制御することを特徴とする排熱発電装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排熱発電装置において、
前記潤滑油加熱手段の潤滑油加熱媒体として、前記蒸気発生器の加熱源である排熱媒体又は該蒸気発生器で発生した作動媒体蒸気を用いることを特徴とする排熱発電装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排熱発電装置において、
前記潤滑油加熱手段の潤滑油加熱媒体として、該潤滑油加熱手段で加熱され溶解した作動媒体を気化し分離した後の潤滑油を用いると共に、該加熱された潤滑油を更に加熱する潤滑油補助加熱手段を設けたことを特徴とする排熱発電装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の排熱発電装置の運転方法において、
前記潤滑油加熱手段又は前記潤滑油補助加熱手段の潤滑油加熱媒体として前記蒸気発生器の加熱源である排熱媒体を用いると共に、該排熱媒体の温度が前記潤滑油中に溶解している作動媒体を気化し分離させるのに必要な温度を下回らないように発電サイクルの前記作動媒体の循環量を制御することを特徴とする排熱発電装置の運転方法。 - 請求項6に記載の排熱発電装置の運転方法において、
前記タービン発電機を運転する前に前記潤滑油タンク内の潤滑油を前記潤滑油加熱手段及び/又は前記潤滑油補助加熱手段で加熱しながら循環させ、規定温度に達するまで前記タービン発電機を運転しないことを特徴とする排熱発電装置の運転方法。 - 請求項7に記載の排熱発電装置の運転方法において、
前記潤滑油タンク内の潤滑油が前記規定温度に達するまでの間、前記作動媒体の循環を停止することを特徴とする排熱発電装置の運転方法。 - 請求項6に記載の排熱発電装置の運転方法において、
前記タービン発電機を運転する前に前記潤滑油タンク内の潤滑油を前記潤滑油加熱手段及び/又は前記潤滑油補助加熱手段で加熱しながら循環させると共に、該潤滑油の温度が作動媒体圧力から決定される規定値に達するまで該加熱を継続し、該規定値に達するまで前記タービン発電機を運転しないことを特徴とする排熱発電装置の運転方法。 - 請求項6に記載の排熱発電装置の運転方法において、
前記タービン発電機を運転する前に前記潤滑油タンク内の潤滑油を前記潤滑油加熱手段及び/又は前記潤滑油補助加熱手段で加熱しながら循環させると共に、該潤滑油タンク内の圧力が規定値に達するまで該加熱を継続し、該規定値に達するまで前記タービン発電機を運転しないことを特徴とする排熱発電装置の運転方法。
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