JP2007313872A - 積層ハードコートフィルムまたはシート - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、透明プラスチックフィルムの片面または両面にシリカシリコーンハードコート層を有するハードコートフィルムであって、高硬度を有し、且つ割れや硬化時の収縮や毒性の少ないハードコート層を有するハードコートフィルムを提供する。
【解決手段】 本発明は、透明プラスチックフィルム基材の少なくとも片面に、硬化塗膜層であるハードコート層を有するハードコートフィルムであって、ハードコート層形成材料が、分子両末端にアクリロイル基とシラノール基を有するシリコーンオリゴマーのシラノール基とシリカ微粒子がシリコーン分子中に化学的に結合していることを特徴とするハードコートフィルム。
【選択図】なし
【解決手段】 本発明は、透明プラスチックフィルム基材の少なくとも片面に、硬化塗膜層であるハードコート層を有するハードコートフィルムであって、ハードコート層形成材料が、分子両末端にアクリロイル基とシラノール基を有するシリコーンオリゴマーのシラノール基とシリカ微粒子がシリコーン分子中に化学的に結合していることを特徴とするハードコートフィルム。
【選択図】なし
Description
本発明は、各種樹脂フィルムまたはシートの表面傷つき防止保護フィルムに関するものであり、より詳細にはフィルムにハードコート層を積層したものであり、フィルムに塗布するオリゴマーの分子中に予めシリカ粒子を脱水縮合反応で重合させ、塗布後、紫外線照射または電子線照射によって高分子化し硬化する表面硬度の高いハードコートフィルムまたはシートに関するものである。
このフィルムまたはシートはシリカナノ粒子がシリコーン分子中に化学的に結合されているので、機械的強度、防汚性、透明性に優れ、印刷適正や金属蒸着、スパッター膜が表面処理なしでダイレクトに密着し、ハードコートを両面にコーティングするとハードコーティングの硬化時に収縮現象によって発生するフィルムのカール現象を防止し、屋外耐候性に優れたフィルムまたはシートに関するものでもある。
このフィルムまたはシートはシリカナノ粒子がシリコーン分子中に化学的に結合されているので、機械的強度、防汚性、透明性に優れ、印刷適正や金属蒸着、スパッター膜が表面処理なしでダイレクトに密着し、ハードコートを両面にコーティングするとハードコーティングの硬化時に収縮現象によって発生するフィルムのカール現象を防止し、屋外耐候性に優れたフィルムまたはシートに関するものでもある。
従来、紫外線硬化型ハードコーティングがフィルム表面の傷つき防止のため広く普及している。そして前記紫外線硬化型塗料としては、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等が知られている。これらのオリゴマーにシリカナノ粒子をコールドブレンド法で混合したものがあるが、シリカ表面の水酸基とは未反応であり、シリカナノ粒子はコーティング硬化膜に充填されているだけで、コーティング硬化膜中のシリカ表面の未反応の水酸基はそのまま残存し、可とう性や機械的強度が劣る。一方、シリカ粒子と化学的に結合させる方法して、イソシアネート化合物やチオール化合物をコーティング液中に混合し、ハードコート層を形成する方法があるが、この方法は液の保存安定性が悪く、毒性が強いので実用上の課題があった。
すなわち、無機微粒子を含有する従来のハードコートフィルムは、ハードコート層に無機微粒子を物理的に分散しているだけであった。
又、例えば、ディスプレイ用ハードコートフィルムが特許文献1に示されている。この場合、無機微粒子は化学的に分子中に結合されてなかった。
特開2001−109388
又、例えば、ハードコートフィルム、反射防止ハードコートフィルム、光学素子及び画像表示装置が特許文献2に示されている。無機微粒子を含有する従来のハードコートフィルムとして、無機微粒子表面の水酸基と反応するイソシアネート化合物、チオール化合物を混合して使用するハードコート剤の例があるが、これらの化合物は保存安定性が悪く毒性が強かった。 特開2006−106427
又、例えば、ディスプレイ用ハードコートフィルムが特許文献1に示されている。この場合、無機微粒子は化学的に分子中に結合されてなかった。
以上に述べた無機微粒子を含有する従来のハードコートフィルムは、機械的物理的な強度が劣る保存安定性や毒性が強いなどの不具合が生じていた。
前記従来のハードコートフィルムまたはシートとして、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等のUV硬化型ハードコート層が形成されたフィルムがあるが、より硬度の高いハードコートフィルムまたはシートの市場ニーズがある。硬度を高めるため、ガラス質のシリカナノ粒子をハードコート層に分散し、硬度を高める方法があるが、この方法はシリカナノ粒子の表面に存在する水酸基が未反応のままハードコート層に残存し、機械的、物理的な強度が劣る課題があった。一方、シリカナノ粒子の表面に存在する水酸基と反応しポリマー形成時に化学的に結合させる方法としてイソシアネート化合物やチオール化合物を混合する方法があるが、この方法はコーティング液の保存安定性や毒性が強くハードコートフィルムまたはシート製造時の実用上の課題があった。
本発明は前記課題を解決すべくなされたものであって、アクリロイル基とシラノール基を分子両末端に有し、末端シラノール基に予めシリカナノ粒子を脱水縮合反応で重合させ、UVまたは電子線照射によって、従来のハードコートフィルムより硬度の高いハードコート層を形成させたハードコートフィルムまたはシートを提供することにある。
本発明は、このような従来の構成が有していたシリカ微粒子が分子中に化学的に結合していない問題や、コーティング液の安定性や毒性の問題を解決しようとするものであり、シリカ微粒子を分子中に化学的に結合させ表面硬度及び機械的物理的強度、屋外耐候性を有しながら毒性が少なく人体や環境に優しい製品を製造することを目的とするものである。
本発明は、このような従来の構成が有していたシリカ微粒子が分子中に化学的に結合していない問題や、コーティング液の安定性や毒性の問題を解決しようとするものであり、シリカ微粒子を分子中に化学的に結合させ表面硬度及び機械的物理的強度、屋外耐候性を有しながら毒性が少なく人体や環境に優しい製品を製造することを目的とするものである。
請求項1には、透明プラスチックフィルムまたはシート基材の片面または両面に、硬化塗膜層であるハードコート層を有するハードコートフィルムまたはシートであって、ハードコート層形成材料が下記式(1)のアクリロイル基とシラノール基を分子両末端に有し、且つ末端シラノール基に脱水縮合反応にて結合された粒径7〜50ナノメートルのシリカ微粒子を20〜80重量部を含有するシリカシリコーンオリゴマーが紫外線照射または電子線照射によってハードコート層が形成されることを特徴とするハードコートフィルムまたはシート。
[式中、mは1〜16で表されるシリコーンオリゴマー、(SiO2)はシリカ微粒子を表す]が記載されている。
また、請求項2には、ハードコート層が紫外線吸収剤を含有する請求項1に記載のハードコートフィルムまたはシートが記載されている。
また、請求項3には、ハードコート層に透明電極が形成された請求項1〜2に記載のハードコートフィルムまたはシートが記載されている。
また、請求項4には、ハードコート層に反射防止層が形成された請求項1〜3に記載のハードコートフィルムまたはシートが記載されている。
また、請求項5には、ハードコート層に導電性微粒子または高分子界面活性剤を含有する静電気帯電防止機能を有する請求項1〜4に記載のハードコートフィルムまたはシートが記載されている。
更に、請求項6には、
化1]にさらにウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレートのいずれか1種類または2種以上をコールドブレンド法によって混合し、ハードコート層が形成された請求項1〜5に記載のハードコートフィルムまたはシートが記載されている。
化1]にさらにウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレートのいずれか1種類または2種以上をコールドブレンド法によって混合し、ハードコート層が形成された請求項1〜5に記載のハードコートフィルムまたはシートが記載されている。
更に、請求項7には、ハードコート層が光重合開始剤及び光増感剤を含むコーティング液によって形成された請求項1〜6に記載のハードコートフィルムまたはシートが記載されている。
本発明の積層ハードコートフィルムまたはシートは、下記式(1)
アクリロイル基とシラノール基を分子両末端に有し、末端シラノール基にシリカナノ粒子が結合されたシリコーンオリゴマーを樹脂フィルムに塗布し、UVまたは電子線を照射するとアクリロイル基がラジカル重合し、強固なハードコート層を有するハードコートフィルムまたはシートができる。
本発明のハードコートフィルムまたはシートに使用されるシリカシリコーンオリゴマーの製造は、例えば、式:CH=CHC=O)O(CH2)3SiMeX2(式中、Xはハロゲン、またはアルコキシ基である。一般的には塩素、メトキシ基、エトキシ基である。)で示されるシラン化合物を加水分解することによって行い得る。更に、前記シラン化合物にシリカナノ粒子を混合加熱し、末端シラノール基とシリカ表面の水酸基を脱水縮合反応させてシリカシリコーンオリゴマーが製造できる。
本発明のハードコートフィルムまたはシートに塗布して使用するアクリロイル基と、シラノール基を分子両末端に有し、且つ末端シラノール基と脱水縮合反応して結合されたシリカナノ粒子を含有するシリコーンオリゴマーは、赤外分光法、核磁気共鳴分光法、ゲルバーミエーションクロマトグラフィー、元素分析、質量分析法等によって分析され得る。
本発明のハードコートフィルムを表示装置ディスプレイの保護フィルムとして使用する場合、ハードコート層に紫外線吸収機能を付与し、表示装置素子の劣化を防止することが好ましい。紫外線吸収剤としては塗料組成物が長期に安定保存でき、人体への毒性がないか又は少ないことを満たすものでなければならない。
本発明のハードコートフィルムを表示装置ディスプレイの保護フィルムとして使用する場合、ハードコート層に紫外線吸収機能を付与し、表示装置素子の劣化を防止することが好ましい。紫外線吸収剤としては塗料組成物が長期に安定保存でき、人体への毒性がないか又は少ないことを満たすものでなければならない。
このような観点から検討した結果、紫外線吸収剤としては、有効吸収波長が270〜380nmである有機又は無機紫外線吸収剤が好ましいことが判明した。有機紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2′−ヒドロキシ−3′−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル}ベンゾトリアゾール等があげられ、それらの紫外線吸収剤と有機樹脂、シリコーン樹脂との共重合物も使用できる。
本発明のハードコートフィルムまたはシートのハードコート層を形成するに使用する無機系紫外線吸収剤としては酸化亜鉛、酸化チタン(チタニア)、酸化セリウム等が挙げられる。紫外線吸収剤が紫外線硬化可能なシリコーンオリゴマー100重量部に対して1〜10重量部存在することが好ましい。
本発明のハードコートフィルムまたはシートのハードコート層として使用するコーティング剤の光重合開始剤・光増感剤としては、例えば、フォスフィン系化合物(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2、4,4−トリメチルーペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルージフェニルーフォスフィンオキサイド)、チオキサンソン系化合物(2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2−イソプロピルチオキサンソン等)、ベンゾフェノン系化合物(4−4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等)、アジド系化合物(4,4′−ジアジドカルコン、1,3−ビス(4′−アジドベンザル)アセトン、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ナフトキノン(1,2)ジアジド(2)−5−スルホン酸の塩又はエステル、ジアゾ樹脂、4,4′−ジアジドスチルベン−2,2′−ジスルホン酸、1,3−ビス(4′−アジドベンザル)−2−プロパノン−2′−スルホン酸、1,3−ビス(4′−アジドベンザル)−2−プロパノン−2,2′−ジスルホン酸ナトリウム、1,3−ビス(4′−アジドシンナシリデン)−2−プロパノン、アジドピレン、3−スルホニルアジド安息香酸、4−スルホニルアジド安息香酸、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)−シクロヘキサノン−2,2′−ジスルホン酸及びそのナトリウム塩、2,6−ビス(4′−アジドベンザル)−メチル−シクロヘキサノン−2,2′−ジスルホン酸及びそのナトリウム塩等)、フェニルピリリウム系化合物(トリフェニルピリリウム過塩素酸、4−メトキシフェニル−2,6−ジフェニルピリリウム過塩素酸、4−ブトキシフェニル−2,6−ジフェニルピリリウム過塩素酸、トリフェニルチオピリリウム過塩素酸、4−メトキシフェニル−2,6−ジフェニルチオピリリウム過塩素酸等)、2,5−ビス(4′−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、1−アセチルアミノ−4−ニトロナフタレン、5−ニトロアセナフテン、1−ニトロピレン等が好ましい。
特に好ましくは2−クロロチオキサンソン、4−4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等である。光重合開始剤・光増感剤は一種又は二種以上の上記化合物を含有することができるが、電子線硬化の場合は照射するエネルギー密度が高いので前記ラジカル開始剤や光増感剤を必要としない。
本発明のハードコートフィルムまたはシートに形成されるハードコート層には、光重合開始剤・光増感剤が硬化可能なアクリロイル基とシラノール基を分子両末端に有するシリコーンオリゴマー100重量部に対して0.1〜15重量部存在することが好ましく、1〜10重量部存在することがさらに好ましい。電子線硬化の場合は前記光重合開始剤や光増感剤を必要としない。
本発明のハードコートフィルムまたはシートに使用する塗料組成物の製造は、当業界で慣用の製造法によって行い得る。
本発明のハードコートフィルムまたはシートに使用する塗料組成物の製造は、当業界で慣用の製造法によって行い得る。
本発明のハードコートフィルムまたはシートはハードコート層表面に微細なシリカ層が形成されるので、従来のハードコートでは不可能であったスパッターによる透明電極がプライマーやコロナ処理等の前処理なしで直接ハードコート面に形成できる。
本発明の反射防止層はハードコート層に光拡散剤を配合することによって形成することができる。光拡散剤としては粒径1〜10μmのシリカや樹脂微粒子をハードコート層に均一に分散することよって得られる。
本発明の反射防止層はハードコート層に光拡散剤を配合することによって形成することができる。光拡散剤としては粒径1〜10μmのシリカや樹脂微粒子をハードコート層に均一に分散することよって得られる。
本発明の式(1)で表されるUV硬化または電子線硬化型シリコーンオリゴマーは、シリカナノ粒子がシリコーン分子に化学的に結合されているので、表面硬度が硬く且つ機械的、物理的な強度があり割れ難い特性を有する。このハードコート剤を使用して本発明のハードコートフィルムまたはシートを製造する場合、イソシアネート化合物やチオール化合物を使用しないので安全性が高く、環境汚染をしない。また耐薬品性や耐候性に優れており、屋外で使用しても長期の耐久性を有する。
以下に本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づき説明する。
以下、実施例にて本発明を説明するが、本発明を限定するものではない。
シリコーンオリゴマーの調整100重量部の3−アクリロキシプロピルメチルジクロロシランを20重量部のエーテルで溶解する。この溶液に20重量部の冷水を加え、更にパラトルエンスルホン酸の10%エチルアルコール溶液で混合液をpH4に調整し、15分間加水分解及び重縮合を行うことにより、nが4及び5である式(1)の前躯体を高収率で(約80%)で得た。そしてこのシリコーンオリゴマーに、粒径が平均15nmのシリカナノ粒子を60重量部配合調整し、ビーズミルで2時間の分散処理を行い、80℃のオーブンで24時間加熱し、本発明の式(1)のシリコーンオリゴマーを得た。このシリコーンオリゴマーを以下の実験に使用した。
シリコーンオリゴマーの調整100重量部の3−アクリロキシプロピルメチルジクロロシランを20重量部のエーテルで溶解する。この溶液に20重量部の冷水を加え、更にパラトルエンスルホン酸の10%エチルアルコール溶液で混合液をpH4に調整し、15分間加水分解及び重縮合を行うことにより、nが4及び5である式(1)の前躯体を高収率で(約80%)で得た。そしてこのシリコーンオリゴマーに、粒径が平均15nmのシリカナノ粒子を60重量部配合調整し、ビーズミルで2時間の分散処理を行い、80℃のオーブンで24時間加熱し、本発明の式(1)のシリコーンオリゴマーを得た。このシリコーンオリゴマーを以下の実験に使用した。
本発明のハードコートフイルムを下記配合のハードコート剤を調整し、100μm厚のPETフィルム(TOYOBO コスモシャインA4100)を基材として作成した。
シリコーンオリゴマー(n=4及びn=5)40重量部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン2.0重量部、メチルエチルケトン58重量部上記配合にて調整したコーティング液をメイヤーバー15番で基材PETフィルムに塗布し、室温で5分放置した後、UVランプ(UVcure社製、Sweden)40Wを30秒照射し、ハードコートフィルムを作成した。このフィルムの鉛筆硬度をJISK5400法で測定したところ鉛筆硬度は4Hであった。可視光線透過率は94%であった。なお鉛筆硬度試験機はスガ試験機社製を,可視光線透過率は日本分光社製V−5700で測定した。
シリコーンオリゴマー(n=4及びn=5)40重量部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン2.0重量部、メチルエチルケトン58重量部上記配合にて調整したコーティング液をメイヤーバー15番で基材PETフィルムに塗布し、室温で5分放置した後、UVランプ(UVcure社製、Sweden)40Wを30秒照射し、ハードコートフィルムを作成した。このフィルムの鉛筆硬度をJISK5400法で測定したところ鉛筆硬度は4Hであった。可視光線透過率は94%であった。なお鉛筆硬度試験機はスガ試験機社製を,可視光線透過率は日本分光社製V−5700で測定した。
実施例2で調整したハードコート液を実施例1で作成したハードコートフィルムの未コート側に実施例1と同様の方法で塗布硬化させ、PETフィルムの両面にハードコート層を有するフィルムを作成した。このフィルムの鉛筆硬度は5Hであった。可視光線透過率は96%であった。
実施例2で調整した本発明のコーティング液に市販ウレタンアクリレート系UV硬化型クリアー塗料、中国塗料株式会社製オーレックス344を30重量部混合し、実施例2と同じ条件でフィルムを作成した。その結果は鉛筆硬度が3H、可視光線透過率93%と本発明品より若干特性が劣るが、実用上はほぼ同等の結果であった。
実施例2で作成したフィルムにアルミニウム膜を蒸着し、その密着性を測定した。
蒸着機はサンユー電子社製、SVC−700TMを使用した。密着性はJISK5400法により、カッターナイフでゴバン目1mm幅x100カットセロテープ剥離試験を行った。セロテープ剥離後の残存数は100であった。
蒸着機はサンユー電子社製、SVC−700TMを使用した。密着性はJISK5400法により、カッターナイフでゴバン目1mm幅x100カットセロテープ剥離試験を行った。セロテープ剥離後の残存数は100であった。
実施例2で作成したフィルムと従来のハードコートフィルムとして硬度がもっとも高いとされるアクリロイル基が9官能のウレタンアクリレートを下記配合で調整し塗布したフィルムを本発明のフィルムと比較測定した。
ユニディックV−4000BA大日本インキ化学工業社製、50重量部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン2重量部、メチルエチルケトン48重量部。
上記配合にて調整したコーティング液をメイヤーバー15番で、実施例1と同じ100μmPETフィルム(TOYOBOコスモシャイン)に塗布し、実施例1と同様の硬化条件で比較例1のフィルムを作成した。比較測定結果を表1に示す。
上記配合にて調整したコーティング液をメイヤーバー15番で、実施例1と同じ100μmPETフィルム(TOYOBOコスモシャイン)に塗布し、実施例1と同様の硬化条件で比較例1のフィルムを作成した。比較測定結果を表1に示す。
比較例1で調整し作成した市販UV硬化型フィルムの未コート側に、同じ方法で市販UV硬化型ハードコート層を形成し、両面にハードコート層を有するフィルムを作成し、実施例3のフィルムと比較測定した。比較測定結果を表2に示す。
*学振型摩擦試験機(荷重2kg、金属ウール#0000)往復摩擦x100回、黒つや消し紙を基材裏側に置き目視判定した。
シリカ含有ハードコートと比較するため比較例1で調整したコーティング液にコロイダルシリカ、(IPA−ST目産化学社製)50重量部配合し、比較例1と同様の塗布硬化方法でフィルムを作成し、実施例2で作成したフィルムと比較測定した。機械的、物理的強度を測定する方法として5cm幅にカットしたフィルムをステンレス丸棒を介して180°ハゼ折リ試験を行った。測定結果を表3に示す。
Claims (7)
- ハードコート層が紫外線吸収剤を含有する請求項1に記載のハードコートフィルムまたはシート。
- ハードコート層に透明電極が形成された請求項1〜2に記載のハードコートフィルムまたはシート。
- ハードコート層に反射防止層が形成された請求項1〜3に記載のハードコートフィルムまたはシート。
- ハードコート層に導電性微粒子または高分子界面活性剤を含有する静電気帯電防止機能を有する請求項1〜4に記載のハードコートフィルムまたはシート。
- [化1]にさらにウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレートのいずれか1種類または2種以上をコールドブレンド法によって混合し、ハードコート層が形成された請求項1〜5に記載のハードコートフィルムまたはシート。
- ハードコート層が光重合開始剤及び光増感剤を含むコーティング液によって形成された請求項1〜6に記載のハードコートフィルムまたはシート。
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