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JP2007307559A - アルカリイオン水の製造方法及び水改質器 - Google Patents

アルカリイオン水の製造方法及び水改質器 Download PDF

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JP2007307559A JP2007188749A JP2007188749A JP2007307559A JP 2007307559 A JP2007307559 A JP 2007307559A JP 2007188749 A JP2007188749 A JP 2007188749A JP 2007188749 A JP2007188749 A JP 2007188749A JP 2007307559 A JP2007307559 A JP 2007307559A
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Abstract

【課題】 電気分解を利用せずに、電解水製造装置と同等の酸化還元電位やpHを有するアルカリイオン水を簡単に生成することができるアルカリイオン水の製造方法及び水改質器を提供する。
【解決手段】 水改質器であるイオン水生成器A1は棒状に形成されており、いわゆるペットボトルに入る大きさである。イオン水生成器A1は、マグネシウム粉末が収容された筒状の生成器本体11を備えている。生成器本体11の長手方向の両端側には、ややきつく嵌め込んで取り付けられる蓋12,12が設けてある。生成器本体11の周面部及び蓋12,12の所要の位置には、マグネシウム粉末をペットボトル内の水と接触させる通水孔111,121と、マグネシウム粉末が通水孔111,121から外に漏れることを防止する網12,14が設けてある。
【選択図】図2

Description

本発明はアルカリイオン水の製造方法及び水改質器に関する。
更に詳しくは、電気分解を利用せずに、電解水製造装置と同等の酸化還元電位やpHを有するアルカリイオン水を簡単に生成することができるアルカリイオン水の製造方法及び水改質器に関する。
また、携帯に便利で外出先や旅行先でも気軽にアルカリイオン水等の改質された水を作ることができる水改質器に関する。
飲料に適した水として、アルカリイオン水(アルカリ還元水とも言う)を挙げることができる。アルカリイオン水は、厚生労働省によって、胃酸過多・慢性下痢・消化不良・制酸・胃腸内異常発酵に効果があることが認められている。アルカリイオン水は、酸化還元電位が低いマイナスの数値を示すことが知られている。
通常、アルカリイオン水は電解水製造装置によって作られる。即ち、電解水製造装置で処理することで、陰極側でアルカリイオン水が生成され、陽極側で酸性イオン水が生成される。この電解水製造装置は、医療用具として厚生労働省の許可を受けている。
従来の電解水製造装置を使用した方法では、アルカリイオン水ができると共に、必ず酸性イオン水が生成する。この酸性イオン水は、アストリンゼント(化粧水の一種)として美容に用いることもできるが、実際は捨て水として排出されるのが一般的である。このように、電解水製造装置を使用した従来の方法では、水をすべてアルカリイオン水に変えることはできず、一部の水が無駄になっていた。
また電解水製造装置は、電解槽を備えた構造上、装置自体が大型化するとともに高価である。このため、携帯して外出先や旅行先などで気軽に使用できるようなものではなかった。
そこで本発明者は、上記したような問題点を解決すべく鋭意研究を進めた結果、粒状または/及び粉末状のマグネシウムを直接的に水と接触させることが、アルカリイオン水を簡単にしかも効果的に生成できる極めて有効な手段であることを見い出した。
(発明の目的)
本発明の目的は、電気分解を利用せずに、電解水製造装置と同等の酸化還元電位やpHを有するアルカリイオン水を簡単に生成することができるアルカリイオン水の製造方法及び水改質器を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、部品点数を減らすことにより生産コストを抑え、しかも携帯に便利で外出先や旅行先でも気軽にアルカリイオン水等の改質された水を作ることができる水改質器を提供することにある。
その他の本発明の目的は、以下の説明によって明らかになるであろう。
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
粒状または/及び粉末状のマグネシウムを水と接触させることを特徴とする、
アルカリイオン水の製造方法である。
第2の発明にあっては、
飲み口または注ぎ口にキャップが設けてある飲料容器に入る大きさに形成された筒状体であり、内部には水改質材が飲料容器内の水と接触可能に収容されていることを特徴とする、
水改質器である。
第3の発明にあっては、
水改質材が収容された筒状の水改質器本体と、該水改質器本体の長手方向の両端側に設けてある蓋とを備え、全体がペットボトルに入る大きさであり、
上記水改質器本体の周面部または/及び蓋の所要の位置には、通水孔と、上記水改質材が通水孔から外に漏れることを防止する手段とが設けてあることを特徴とする、
水改質器である。
第4の発明にあっては、
注出口を有する液体容器と、該液体容器内に収容されている水改質具とを備えており、
該水改質具は水改質材を収容し、通水孔を有しており、上記液体容器内の水は水改質具内に入り上記水改質材と接触したのち上記注出口から注出するようにしたことを特徴とする、
水改質器である。
第5の発明にあっては、
底部側に閉鎖可能な注出口を有する液体容器と、該液体容器内に収容されている水改質具とを備えており、
該水改質具は、水改質材が収容された水改質具本体を備えており、
該水改質具本体には、上記水改質材を上記液体容器内の水と接触させる通水孔と、上記水改質材が通水孔から外に漏れることを防止する手段と、上記水改質材と接触した水を直接的に上記注出口から注出する連結部とを備えていることを特徴とする、
水改質器である。
第6の発明にあっては、
水改質材が収容された球状で中空の水改質器本体を備えており、
該水改質器本体の所要の位置には、上記水改質材を水と接触させる通水孔と、
上記水改質材が通水孔から外に漏れることを防止する手段とを備えていることを特徴とする、
水改質器である。
第7の発明にあっては、
水改質材が収容された水改質器本体と、
一端部が流入管に接続でき、他端部が水改質器本体内部へ接続されている連結管と、
上記連結管によって注入され上記水改質材と接触した水を、水改質器本体から送出管へ供給する手段と、
水改質器本体内の空気を抜く手段と、
を備えていことを特徴とする、
水改質器である。
第8の発明にあっては、
水改質材が収容された水改質器本体と、
一端部が給水手段に接続でき、他端部が水改質器本体内部へ接続されている連結管と、
上記連結管によって注入され上記水改質材と接触した水を、水改質器本体から水取出装置へ供給する手段と、
を備えていることを特徴とする、
水改質器である。
第9の発明にあっては、
水改質材が粒状または/及び粉末状のマグネシウムであることを特徴とする、
第2,3,4,5,6,7または第8の発明に係る水改質器である。
本明細書中にいう「粒状または/及び粉末状のマグネシウム」とは、厳密には粒状または/及び粉末状のマグネシウムだけを指すが、大きなマグネシウムを一部含む場合でもその効果は変わらないので、「本質的に粒状または/及び粉末状のマグネシウム」という広い意味で使用している。
また、マグネシウムは本質的に粒状または/及び粉末状のものであれば、その形状は問わない。例えば丸いもの以外に、細長状(リボン状)のものを挙げることができる。
本明細書中で「水」の用語は、一般的には水道水やミネラル水、あるいは天然水等を指称するがそれだけに限らず、お茶、麦茶、コーヒー、紅茶、ハーブティー、炭酸飲料(果汁・無果汁を含む)、果実または野菜ジュース、豆乳、クロレラジュース、キノコジュース等のその他の飲料も含む広い意味で使用している。
本明細書中で「通水孔」の形状は、特に限定するものではなく、例えば、円形状や楕円形状、長方形状や正方形状、あるいはその他の多角形や異形状(不規則な形状)のものなどを挙げることができる。
水改質材としては、マグネシウムの他に、例えばカルシウム・鉄・亜鉛・コバルト・マンガンやその他のミネラル、 石灰石、ドロマイト、大理石、コーラルサンド、貝がら、骨、麦飯石、太陽石、祖陽石、セラミックス、炭(活性炭、備長炭、ヤシガラ炭、竹炭等)等を挙げることができるが、特にこれらに限定するものではない。
水取出装置としては、例えば蛇口や水あび装置(シャワー等)を挙げることができるが、特にこれらに限定するものではない。
(作 用)
本発明によれば、粒状または/及び粉末状のマグネシウムを水と接触させることで、マグネシウムが水と反応し、水酸化マグネシウムと水素が生成される。これにより、電気分解を利用せずに、電解水製造装置と同等の酸化還元電位やpHを有するアルカリイオン水を生成できる。
ペットボトル等の飲料容器に入る大きさに形成された水改質器では、改質された水を作るときは、水を入れたペットボトルに水改質器を入れ、ペットボトルを上下に振って水改質材と水を接触させる。また、通水孔が設けてある場合は、水はこの通水孔を通って水改質器と接触する。
注出口を有する液体容器と、該液体容器内に収容されている水改質具とを備えているものでは、水改質材と接触した水を直接的に液体容器の注出口から注出するようにしているので、注出される水は必ず水改質材と接触する。
水改質材が収容された球状で中空の水改質器本体を備えているものは、全体を球状にすることで、ポット等の容器に入れた水との接触面積を大きくできる。
送出管や水取出装置へ供給する手段を備えているものでは、連結管によって水改質器本体に注入された水は水改質材と接触して改質され、送出管や水取出装置へ供給される。
水改質材が粒状または/及び粉末状のマグネシウムである場合は、水改質器によってアルカリイオン水を生成することができる。
(a)本発明によれば、粒状または/及び粉末状のマグネシウムを水と接触させることで、電気分解を利用せずに、電解水製造装置と同等の酸化還元電位やpHを有するアルカリイオン水を生成できる。また電解水製造装置と相違して、不必要な酸性イオン水が生成されることもないので、水が無駄になることがない。
(b)本発明に係る水改質器は、電解水製造装置と相違して、部品点数を削減した簡単な構造であるため、安価に生産できる。また、ペットボトル等の飲料容器に入る大きさに形成されているものは、携帯して外出先や旅行先などで気軽にアルカリイオン水等の改質された水を生成することができる。
(c)注出口を有する液体容器と、該液体容器内に収容されている水改質具とを備えているものでは、水改質材と接触した水を直接的に液体容器の注出口から注出するようにしているので、注出される水は必ずマグネシウム等の水改質材と接触する。したがって、液体容器内に水改質具を単に入れておく場合と比べ、少量の改質材で、より効果的にアルカリイオン水等の改質された水を生成することができる。
(d)水改質材が収容された球状で中空の水改質器本体を備えているものは、全体を球状にすることで、ポット等に入れた水との接触面積を大きくできる。したがって、少量のマグネシウム粉末で、より効果的にアルカリイオン水等の改質された水を生成できるようになっている。
(e)送出管や水取出装置へ供給する手段を備えているものでは、連結管によって水改質器本体に注入された水は水改質材と接触して改質され、送出管や水取出装置へ供給される。このように本発明に係る水改質器は、電解水製造装置と相違して、部品点数を削減した簡単な構造であるため、コンパクトに形成でき、設置スペースも取られない。したがって、例えば土中に埋設された水道管や台所の流し台の下、あるいはシャワー器具などにも容易に取り付けて使用できる。
(f)水改質材が粒状または/及び粉末状のマグネシウムである場合は、水改質
器によってアルカリイオン水を生成することができる。
本発明を実施の形態に基づき更に詳細に説明する。
[実施の形態(アルカリイオン水の製造方法)]
500mL用のペット(PET)ボトルに水道水500mLを入れ、その中に水改質材であるマグネシウム粉末10gを加えた。そして、ペットボトルを10秒間良く振った後、5分間静置した。得られた水の分析を行い、処理前の水道水と比較した。
マグネシウム粉末は、三津和化学薬品株式会社製で、形状や大きさが異なる3種類をそれぞれ用いた。マグネシウム粉末の品名、形状、大きさ、純度を表1に示す。また、説明の都合上、各マグネシウム粉末をその品名に対応させて、それぞれ「グラニュー(微粒状)」、「ターニング(粒状)」、「クリンプ(細長)」と称す。なお、「クリンプ」に関しては、市販されている三津和化学薬品(株)製の「crimp」(品名)を更に細かく砕いたものを使用した。
Figure 2007307559
また、使用したマグネシウム粉末の大まかな形状を図1に示す。図1(a)は「グラニュー(微粒状)」を、図1(b)は「ターニング(粒状)」を、図1(c)は「クリンプ(細幅)」を示す。
更に水の分析結果を表2に示し、その分析方法を表3に示す。水道水は広島県大竹市のものを使用した。水の分析方法及び使用した水道水については、後述する他の実験例についても同様である。
Figure 2007307559
Figure 2007307559
表2の結果から、マグネシウム粉末を水に接触させることにより、酸化還元電位が-157〜-231mVまで低下し、pHも10以上を示すアルカリイオン水が得られることが明らかとなった。また、水道水と比べて、溶存水素が190μgH2/L以上と高く、残留塩素も0.05mgCl/L未満と低い、好適なアルカリイオン水が得られることが判った。
更に、溶存水素や水酸化マグネシウムの値などから明らかなように、粒が小さい「グラニュー」が最も反応性が高いことが判る。また、粒状である「ターニング」によりも、細幅の「クリンプ」の方が反応性が高いことが判る。以上のようなことから、マグネシウム粉末の形態(形状や大きさ)を変えることで、水に対する反応性を調整でき、所望の酸化還元電位やpHを有するアルカリイオン水を生成できることが判った。
[実施の形態1(水改質器)]
図2は本発明に係るアルカリイオン水生成器の第1の実施の形態を示す斜視説明図、図3はアルカリイオン水生成器の一端側の蓋を外した状態を示す縦断面説明図、図4はアルカリイオン水生成器の使用状態を示す説明図である。
水改質器であるアルカリイオン水生成器A1(本実施の形態の説明においては、「イオン水生成器A1」と略称する)は、棒状(スティック状)に形成されている。本実施の形態では、イオン水生成器A1の大きさは、長さ約105mm、直径約17.4mm(長手方向の両端部分の直径は19.5mm)で、いわゆるペットボトルと称される飲料容器に入る大きさである。ただし、イオン水生成器A1の大きさは、特に上記したものに限定されるものではない。
イオン水生成器A1は、筒状または管状に形成されたプラスチック製の生成器本体である生成器本体11を備えている。生成器本体11の長手方向の両端側には、ややきつく嵌め込んで取り付けられるプラスチック製の蓋12,12が設けてある。そして、イオン水生成器A1の内部に水改質材であるマグネシウム粉末2が収容されている。マグネシウム粉末2は、水と良く接触するように、密に充填せず、やや余裕(隙間)を持った状態で充填されている。
生成器本体11の周面部の相対する位置には、円形の通水孔111,・・・が直線上に並んで4箇所ずつ(合計8箇所)設けてある。生成器本体11には、中に詰めたマグネシウム粉末2が通水孔111,・・・から外に漏れないように、生成器本体11と同程度の長さを有する針金で編んだ網13が内周面に接した状態で巻き入れられている。
蓋12,12の先端部にも、生成器本体11と同様に、円形の通水孔121,121が設けてある。蓋12,12の内周面には、挿入して設けられる生成器本体1の先端部と当接する段部122,122(図2では見えず、図3を参照)が設けてある。生成器本体11と段部122,122の間には、生成器本体11の直径と同等の大きさを有する円形の網14,14が両側から挟まれた状態で設けられている。これにより、蓋12,12の通水孔121,121からマグネシウム粉末2が外へ漏れないようになっている。
生成器本体11の長手方向の端部は、蓋12,12内部の段部122,122に当接するようになっており、蓋12,12内部に空間部15,15が構成されている。
(作 用)
図2ないし図3を参照して、イオン水生成器A1の作用を説明する。
アルカリイオン水を作るときは、図4に示すように、水を入れたペットボトル3等にイオン水生成器A1を入れ、ペットボトル3を上下に振ってイオン水生成器A1を上下に攪拌させる。イオン水生成器A1では、周面部に設けられた通気孔111以外に、両端部(上下)にも通水孔121,121がそれぞれ設けてある。このため、イオン水生成器A1を上下に振ることによって、上下に設けてある通水孔121,121から生成器本体11内部に効率的に水が取り込まれる。
また、蓋12,12内部に構成される空間部15,15によって、生成器本体11が受ける上下方向からの衝撃を緩和し、イオン水生成器A1が破損することを防止している。
このように、イオン水生成器A1はペットボトル3に入る大きさであるので、携帯して外出先や旅行先などで、気軽にアルカリイオン水を生成することができる。
また、イオン水生成器A1では、電解水製造装置と相違して、不必要な酸性イオン水が生成されることもないので、水が無駄になることがない。
更にイオン水生成器A1は、電解水製造装置と相違して、部品点数を削減した簡単な構造であるため、安価に生産できる。
なお、水と反応させたマグネシウム粉末を再生させるためには、水を入れたペットボトルにイオン水生成器A1を入れ、更にクエン酸(500mLのペットボトルでは約5g)を加えて振れば良い。
(イオン水生成器A1を使用した実験例)
マグネシウム粉末10gを収容したイオン水生成器A1を以下のようにして水と接触させ、得られた水の分析を行い、処理前の水道水と比較した。
また、比較例として、医療用具として許可されている電解水製造装置を用いてアルカリイオン水を作り、その分析を行った。
まず、500mL用のペットボトルに水道水500mLを入れ、その中にイオン水生成器A1を入れた。そして、ペットボトルを10秒間良く振った後、5分間静置した水を分析した。マグネシウム粉末は、表1で示した3種類を用いた。そして、この3種類をそれぞれ単独で用いたもの以外に、「グラニュー」5gと「クリンプ」5gを混合したものを用意した。
電解水製造装置は、商品名「トリムイオンTI-8000」(株式会社トリムエレクトリックマシナリー製)を使用した。使用した電解水製造装置については、後述する他の実験例についても同様である。
水の分析結果を表4に示す。
Figure 2007307559
電解水製造装置では、酸化還元電位が-108〜-377mV、pHが9.1〜10.0のアルカリイオン水が得られる。一方、イオン水生成器A1では、酸化還元電位が-119〜-175mV、pHが約10のアルカリイオン水を生成できる。
つまり、イオン水生成器A1を使用することによって、電気分解を利用せずに、電解水製造装置で得られる酸化還元電位の高い水(-108mV〜)と同等の酸化還元電位及びpHを有するアルカリイオン水を生成できることが明らかとなった。
また、水酸化マグネシウムの値に関しては、電解水製造装置よりもイオン水生成器A1の方が著しく高い値を示している。つまり、イオン水生成器A1を使用することで、カルシウムと並んで有用なミネラルであるマグネシウムを効率的に体内に摂取することができる。
ところで、マグネシウム粉末をイオン水生成器A1に収容せずに、水と直接的に接触させた場合(表2参照)、粒が小さい「グラニュー(微粒状)」が最も反応性が高かった。しかしながら、表4に示すように、イオン水生成器A1に収容した場合では、そのような結果は得られなかった。更に、形の異なる「クリンプ(細幅)」を「グラニュー(微粒状)」に混ぜて使用したものが、溶存水素及び水酸化マグネシウムの値が大きく、反応性が高い結果となった。
この理由は、「グラニュー(微粒状)」の粒が小さいために、マグネシウム粉末が透き間がほとんどない状態(押し込まれた状態)で生成器本体11内に密に充填され、これによって、水がマグネシウム粉末と接触しにくい状態になっているものと思われる。したがって、形態の異なる「クリンプ(細幅)」を「グラニュー(微粒状)」に混ぜて使用することにより、マグネシウム粉末間に透き間が形成されて通水しやすくなり、結果的に反応性が高くなったものと思われる。
以上のようなことから、形態の異なるマグネシウム粉末を混ぜて使用することのより、イオン水生成器A1の通水効率を上げて、酸化還元電位の高いアルカリイオン水を生成できることが判った。
[実施の形態2(水改質器)]
図5は本発明に係るアルカリイオン水生成器の第2の実施の形態を示す一部切欠断面図である。
イオン水生成器A2は、底部に閉鎖可能な注出口を有するコック41を備えたプラスチック製の液体容器であるタンク4(ポリタンクとも称される)と、タンク4内の底部に収容され、コック41に連結して設けてあるイオン水生成具5を備えている。
本実施の形態では、タンク4の容量は12Lであるが、特にこれに限定されない。符号42は、タンク4の注入口に取り付けてある蓋を示し、符号43は提手を示している。
イオン水生成具5は、筒状または管状に形成されたプラスチック製の生成具本体51を備えている。生成具本体51の大きさは長さ約180mm、直径約80mmであるが、特にこれに限定されない。
生成具本体51の内部には、マグネシウム粉末(図面では表れない)が収容されている。生成具本体51の先端面には、筒状の連結部52の一端側が生成具本体51内部に貫通して固定されている。連結部52の他端側は、コック41に螺合して固定されている。連結部52による固定を解除することにより、イオン水生成具5をコック41から外し、タンク4の外に取り出すことができる。よって、タンク4内の掃除が簡単にできる。
生成具本体51の周面部の所要の位置には、円形の通水孔53,・・・が設けてある。生成具本体51には、中に詰めたマグネシウム粉末が通水孔53,・・・から外に漏れないように、生成具本体51と同程度の長さを有する網54が内周面に接した状態で巻き入れられている。生成具本体51の基端面にも、円形の通水孔55,・・・(本実施の形態では5箇所)が設けてある。
また、図示はしていないが、生成具本体51内部の先端側と基端側には、生成具本体51の直径と同等の大きさを有する円形の網が設けてあり、コック41あるいは通水孔55からマグネシウム粉末が外へ漏れないようになっている。符号56は、イオン水生成具5内にマグネシウム粉末を充填するための孔を螺合して塞ぐ金属製の栓を示している。
(作 用)
図5を参照して、イオン水生成器A2の作用を説明する。
タンク4内に水を入れておけば、イオン水生成具5内のマグネシウム粉末が通水孔53,55,・・・を介して水と接触し、タンク4内の水はアルカリイオン水となる。そして、コック41を捻れば、タンク4内の水は必ずイオン水生成具5内を通ってコック41から注出されるため、再び水はマグネシウム粉末と接触する。
このように、コック41とイオン水生成具5を連結しておくことで、タンク4内にイオン水生成具5を単に入れておく場合と比べて、水をマグネシウム粉末と効率的に接触させることができる。したがって、少量のマグネシウム粉末で、より効果的にアルカリイオン水を生成することができる。
以上説明したように、イオン水生成器A2によれば、コック41を捻るだけで、いつでも好きな量のアルカリイオン水を飲むことができる。
その他の作用は、第1の実施の形態に係るイオン水生成具A1(図2参照)と大体において同じであるため、説明を省略する。
なお、本実施の形態では、コック41と生成具本体51を連結部52を用いて連結しているが、ホースなどを使用してコック41と生成具本体51の間隔を開けて連結するようにしても良い。
また、タンク4の注出口は、必ずしも底部側ではなく、タンクの上部側や中程に設けることもできる。この場合、手動式のポンプやモーター等によって、水を注出口に送るようにすれば良い。
[実施の形態3(水改質器)]
図6は本発明に係るイオン水生成器の第3の実施の形態を示す使用状態説明図である。
イオン水生成器A3は、複数の通水孔61,・・・を設けた中空の球状体6内部に、マグネシウム粉末(図面では表れない)を収容した構造となっている。本実施の形態では、イオン水生成器A3の大きさは直径約70mmであるが、特にこれに限定されない。
また、図面では表れていないが、マグネシウム粉末は袋状の網体内部に収容され、通水孔61,・・・から外に漏れないようになっている。更に、球状体6は二つに分割でき、この一対の分割体は所要箇所に設けられた爪部(図では隠れて表れず)で互いに係止され、一体化される。
以上のような構成により、イオン水生成器A3によれば、例えば水を入れたガラス製のポットPの中に入れておくことで、気軽に食卓などでアルカリイオン水を生成することができる。
更に、イオン水生成器A3全体を球状にすることで、ポットPに入れた水との接触面積を大きくし、少量のマグネシウム粉末で、より効果的にアルカリイオン水を生成できるようになっている。
その他の作用は、第1の実施の形態に係るイオン水生成器(図2参照)と大体において同じであるため、説明を省略する。
[実施の形態4(水改質器)]
図7は本発明に係るイオン水生成器の第4の実施の形態を示す使用状態説明図である。
イオン水生成器A4は、埋設してある流入管である水道管W1及び送出管であるW2に連結して使用し、水道管W1から供給される水をアルカリイオン水に変えるためのものである。図7中、符号Mは水道メーターを示し、符号Dは水道メーターMやイオン水生成器A4を地中に埋設する凹み(穴)を示している。
イオン水生成器A4は、両端側が塞がれた筒状体である金属製の生成器本体71と、生成器本体71と水道管W1を連結する金属製の連結管72を備えている。本実施の形態では、生成器本体71の大きさは、直径約152mm、高さ約352mmであるが、特にこれに限定されない。
生成器本体71内部は、放射状に所要数の孔が設けてある円形の整流板711,711,711によって、下方から給水室712、一次整水室713、二次整水室714、注出室715に区画される。一次整水室713と二次整水室714には、所定量のマグネシウム粉末(図示省略)が収容されている。符号716は、通水を開始する際に生成器本体71内部の空気を抜くために使用するエア抜き管を示し、符号717は開閉弁を示している。
給水室712には、立ち上がった部分の両端がほぼ直角に曲げられた連結管72の下端部が通水可能に貫通して設けてある。連結管72の上端部には固定ナット等の取着具721が設けてあり、取着具721による螺合によって水道管W1と連結されている。
一方、注出室715には、先端に固定ナット等の取着具731が備えてある連結管73が通水可能に貫通して設けてあり、取着具731による螺合によって水道管W2と連結されている。
なお、生成器本体71内部には、マグネシウム粉末が外に漏れないようにフィルター等が設けられているが、公知技術(特開平7-155748号公報)を採用しているため、詳しい説明は省略する。また、図面では表していないが、生成器本体71の周面部のうち、一次整水室713、二次整水室714が設けてある高さ位置には、生成器本体71内にマグネシウム粉末を充填するための孔を螺合して塞ぐ金属製の栓がそれぞれ設けてある。
(作 用)
図7を参照して、イオン水生成器A4の作用を説明する。
水道管W1から送られてきた水は、連結管72を通って生成器本体71の給水室712に送られ、一次整水室713及び二次整水室714でマグネシウム粉末と接触し、注出室715を通って水道管W2へ注出される。このように、水は生成器本体71の下部から上部に流れて、効率的にマグネシウム粉末と接触する。
これにより、少量のマグネシウム粉末で、より効果的にアルカリイオン水を生成することができる。
その他の作用は、第1の実施の形態に係るイオン水生成器A1(図2参照)と大体において同じであるため、説明を省略する。
(イオン水生成器A4を使用した実験例)
マグネシウム粉末10gを収容したイオン水生成器A4に毎分12Lの水を流して得られた水の分析を行い、処理前の水道水と比較した。
また、比較例として、医療用具として許可されている電解水製造装置を用いてアルカリイオン水を作り、その分析を行った。
水の分析結果を表5に示す。
Figure 2007307559
電解水製造装置では、酸化還元電位が-108〜-377mV、pHが9.1〜10.0のアルカリイオン水が得られる。一方、イオン水生成器A4では、酸化還元電位が-289mV、pHが11のアルカリイオン水を生成できる。
つまり、イオン水生成器A4を使用することによって、電気分解を利用せずに、電解水製造装置で得られる酸化還元電位の低い水(〜-377mV)と同等の酸化還元電位及びpHを有するアルカリイオン水を生成できることが明らかとなった。
また、第1の実施の形態に係るイオン水生成器A1(図2参照)と同様、水酸化マグネシウムの値に関しては、電解水製造装置よりもイオン水生成器A4の方が著しく高い値を示した。
[実施の形態5(水改質器)]
図8は本発明に係るイオン水生成器の第5の実施の形態を示す使用状態説明図、図9はイオン水生成器の他の使用状態を示す説明図である。
なお、図7に示す第4の実施の形態に係るイオン水生成器A4と同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。
イオン水生成器A5は、図8に示すように例えば台所の流し台(シンク)の下に設けたり、図9に示すように風呂場のシャワー器具に取り付けて使用できる。
イオン水生成器A5は、両端側が塞がれた筒状体であるプラスチック製の生成器本体81と、基端部がほぼ直角に曲げてある金属製の連結管82と、連結管82の上端部に固定ナット等の取着具821を介して設けてある可曲性を有する金属製の連結管83とを備えている。本実施の形態では、生成器本体81の大きさは長さ約180mm、直径約80mmであるが、特にこれに限定されない。
生成器本体81内部は、円形の整流板711,711によって、下方から給水室811、整水室812、注出室813に区画される。整水室812には、所定量のマグネシウム粉末(図示省略)が収容されている。給水室811には、連結管82の下端部が通水可能に貫通して設けてある。注出室813の上端面のほぼ中央には、筒状の連結部814が生成器本体81内部に貫通して固定されている。
(作 用)
図8及び図9を参照して、イオン水生成器A5について説明する。
図8に示すように、イオン水生成器A5を台所の流し台(シンク)の下に設ける場合は、可曲性を有する連結管83を取着部831を介して水道の給水側S1に接続する。また、生成器本体81の上端面に設けてある連結部814は、蛇口から伸びるフレキシブルホースF1と接続する。
そして、シンク上の蛇口を開けることで、給水側S1から送られてきた水は、連結管83を通って生成器本体81の整水室812に送られてマグネシウム粉末と接触し、フレキシブルホースF1へ注出される。
一方、図9に示すように、イオン水生成器A5をシャワー器具と取り付けて使用する場合は、可曲性を有する連結管83を水道の供給側S2に接続する。また、生成器本体81の上端面に設けてある連結部814は、シャワーホースF2の基端部と接続する。
そして、蛇口を捻ることで、給水側S2から送られてきた水は、連結管83を通って生成器本体81の整水室812に送られてマグネシウム粉末と接触し、シャワーホースF2へ注出される。
以上説明したように、イオン水生成器A5はコンパクトな形状で場所をとらないため、台所の流しの下やシャワー室や風呂場などでも取り付けて使用することができる。
その他、イオン水生成器A5の構造的な作用は、第4の実施の形態に係るイオン水生成器A4(図7参照)と大体において同じであるため、説明を省略する。
[実施の形態6(水改質器)]
図10は本発明に係るイオン水生成器の第6の実施の形態を示す使用状態説明図である。
なお、図8に示す第5の実施の形態に係るイオン水生成器A5と同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。
イオン水生成器A6では、図8に示すイオン水生成器A5と相違して、生成器本体81の横(図10では左横)に、可曲性を有する金属製の連結管91を介して生成器体9が別途設けてある。生成器本体81と生成器体9は同程度の大きさで、その内部構造も大体において同じであるが、生成器体9の整水室812内部にはマグネシウム粉末ではなく、所定量の陰イオン交換樹脂(図示省略)が収容されている。
このような構成により、水はマグネシウム粉末で処理される前に、陰イオン交換樹脂によって塩素、硝酸塩、硫酸塩等の有害物が除去される。
(作 用)
図10を参照して、イオン水生成器A6の作用を説明する。
イオン水生成器A6を例えば台所の流し台の下に設ける場合は、生成器体9の連結管83を取着部831を介して水道の給水側S1に接続する。また、生成器本体81の上端面に設けてある連結部814は、蛇口から伸びるフレキシブルホースF1と接続する。
そして、シンク上の蛇口を開けることで、給水側S1から送られてきた水は、連結管83を通って生成器体9の整水室812に送られて陰イオン交換樹脂と接触し、連結管91を通って生成器本体81に送られる。
その他、イオン水生成器A6の構造的な作用は、第5の実施の形態に係るイオン水生成器A5(図8参照)と大体において同じであるため、説明を省略する。
なお、本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
マグネシウム粉末の大まかな形状を示す説明図。 本発明に係るアルカリイオン水生成器の第1の実施の形態を示す斜視説明図。 アルカリイオン水生成器の一端側の蓋を外した状態を示す縦断面説明図。 アルカリイオン水生成器の使用状態を示す説明図。 本発明に係るアルカリイオン水生成器の第2の実施の形態を示す一部切欠断面図。 本発明に係るイオン水生成器の第2の実施の形態を示す使用状態説明図。 本発明に係るイオン水生成器の第4の実施の形態を示す使用状態説明図。 本発明に係るイオン水生成器の第5の実施の形態を示す使用状態説明図。 イオン水生成器の他の使用状態を示す説明図。 本発明に係るイオン水生成器の第6の実施の形態を示す使用状態説明図。
符号の説明
A1 アルカリイオン水生成器
1 生成器本体
11 生成器本体
111 通気孔
12 蓋
121 通水孔
122 段部
13 網
14 網
15 空間部
2 マグネシウム粉末
3 ペットボトル
A2 アルカリイオン水生成器
4 タンク
41 コック
42 蓋
43 提手
5 イオン水生成具
51 生成具本体
52 連結部
53 通水孔
54 網
55 通水孔
56 栓
A3 イオン水生成器
6 球状体
61 通水孔
P ポット
A4 イオン水生成器
71 生成器本体
711 整流板
712 給水室
713 一次整水室
714 二次整水室
715 注出室
716 エア抜き管
717 開閉弁
72,73 連結管
721 取着具
731 取着具
M 水道メーター
W1,W2 水道管
D 凹み
A5 イオン水生成器
81 生成器本体
811 給水室
812 整水室
813 注出室
814 連結部
82 連結管
821 取着具
83 連結管
831 取着部
F1 フレキシブルホース
S1 供給側
F2 シャワーホース
S2 供給側
A6 イオン水生成器
9 生成器体
91 連結管

Claims (9)

  1. 粒状または/及び粉末状のマグネシウムを水と接触させることを特徴とする、
    アルカリイオン水の製造方法。
  2. 飲み口または注ぎ口にキャップが設けてある飲料容器に入る大きさに形成された筒状体であり、内部には水改質材が飲料容器内の水と接触可能に収容されていることを特徴とする、
    水改質器。
  3. 水改質材が収容された筒状の水改質器本体と、該水改質器本体の長手方向の両端側に設けてある蓋とを備え、全体がペットボトルに入る大きさであり、
    上記水改質器本体の周面部または/及び蓋の所要の位置には、通水孔と、上記水改質材が通水孔から外に漏れることを防止する手段とが設けてあることを特徴とする、
    水改質器。
  4. 注出口を有する液体容器と、該液体容器内に収容されている水改質具とを備えており、
    該水改質具は水改質材を収容し、通水孔を有しており、上記液体容器内の水は水改質具内に入り上記水改質材と接触したのち上記注出口から注出するようにしたことを特徴とする、
    水改質器。
  5. 底部側に閉鎖可能な注出口を有する液体容器と、該液体容器内に収容されている水改質具とを備えており、
    該水改質具は、水改質材が収容された水改質具本体を備えており、
    該水改質具本体には、上記水改質材を上記液体容器内の水と接触させる通水孔と、上記水改質材が通水孔から外に漏れることを防止する手段と、上記水改質材と接触した水を直接的に上記注出口から注出する連結部とを備えていることを特徴とする、
    水改質器。
  6. 水改質材が収容された球状で中空の水改質器本体を備えており、
    該水改質器本体の所要の位置には、上記水改質材を水と接触させる通水孔と、上記水改質材が通水孔から外に漏れることを防止する手段とを備えていることを特徴とする、
    水改質器。
  7. 水改質材が収容された水改質器本体と、
    一端部が流入管に接続でき、他端部が水改質器本体内部へ接続されている連結管と、
    上記連結管によって注入され上記水改質材と接触した水を、水改質器本体から送出管へ供給する手段と、
    水改質器本体内の空気を抜く手段と、
    を備えていことを特徴とする、
    水改質器。
  8. 水改質材が収容された水改質器本体と、
    一端部が給水手段に接続でき、他端部が水改質器本体内部へ接続されている連結管と、
    上記連結管によって注入され上記水改質材と接触した水を、水改質器本体から水取出装置へ供給する手段と、
    を備えていることを特徴とする、
    水改質器。
  9. 水改質材が粒状または/及び粉末状のマグネシウムであることを特徴とする、
    請求項2,3,4,5,6,7または8記載の水改質器。
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JP6159462B1 (ja) * 2016-12-05 2017-07-05 MiZ株式会社 水素含有液体の生成装置及び方法

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