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JP2007302703A - 医薬組成物 - Google Patents

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JP2007302703A
JP2007302703A JP2007217637A JP2007217637A JP2007302703A JP 2007302703 A JP2007302703 A JP 2007302703A JP 2007217637 A JP2007217637 A JP 2007217637A JP 2007217637 A JP2007217637 A JP 2007217637A JP 2007302703 A JP2007302703 A JP 2007302703A
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JP
Japan
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group
compound
alkyl
atom
optionally substituted
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Pending
Application number
JP2007217637A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiro Suzuki
伸宏 鈴木
Shuichi Furuya
修一 古矢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

【課題】性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する化合物とを組み合わせてなる医薬の提供。
【解決手段】性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する化合物とを組み合わせて用いることにより、性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の投与直後に起こる下垂体−性腺刺激作用(急性作用)による血清テストステロンやエストロゲン濃度の上昇を伴った一過性の憎悪(フレアー現象)を回避することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物とを組み合わせてなる医薬組成物に関する。
視床下部ホルモンのひとつである性腺刺激ホルモン放出ホルモン(luteinizing hormone releasing hormone,以下、LH−RHと略称することもある)〔シャリー・エー・ブイ(Schally A. V.)ら、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biological Chemistry), 246巻、7230-7236頁、1971年およびブルガス・アール(Burgus, R.)ら、プロシーディング・オブ・ナショナル・アカデミック・サイエンス・ユー・エス・エー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)、69巻、278-282頁、1972年〕の高活性ペプチド性化合物はLH−RH受容体に対する超作動薬(スーパーアゴニスト)あるいは作動薬(アゴニスト)であり、反復投与すると、下垂体における性腺刺激ホルモンの放出・産生を低下させ、精巣および卵巣における性腺刺激ホルモンに対する反応性の低下を起こし、テストステロンおよびエストロゲンの分泌を抑制する。その結果、こうしたホルモン依存性の癌、例えば前立腺癌に対して抗腫瘍活性を示すことが知られており、臨床応用されている。また、子宮内膜症,子宮筋腫や、思春期早発症などの治療薬としても臨床で広く用いられている。ペプチド性LH−RH(スーパー)アゴニストとペプチド性アンタゴニストとの併用については報告があるが、LH−RHスーパーアゴニストまたはアゴニストと非ペプチド性アンタゴニストとを組合わせて用いることについては今までに報告はない。
これらペプチド性化合物は、超作動薬あるいは作動薬であるため、初回投与直後に下垂体−性腺刺激作用(急性作用)による血清テストステロンやエストロゲン濃度の上昇を伴った一過性の憎悪(フレアー現象)が認められている。このペプチド性超作動薬あるいは作動薬が安定して薬効を示すようになるには、2−3週間を要するのでこの間の疾病の進展・憎悪の予防治療が課題となっている。さらに、ペプチド性あるいは非ペプチド性超作動薬あるいは作動薬の作用増強のため、経口投与可能なLH−RH拮抗作用を有する非ペプチド性アンタゴニストの開発が望まれている。
本発明者らは、優れたLH−RH拮抗作用を有するチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体およびチエノ〔2,3−d〕ピリミジン誘導体が経口投与可能である点に着目し、投与量や投与間隔の調節などにより薬効を調節しながら超作動薬あるいは作動薬を投与することができると考え、種々検討した結果、本発明を完成した。
本発明は、(1)性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物とを組み合わせてなる医薬、(2)性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物がペプチド性化合物である第(1)項記載の医薬、(3)ペプチド性化合物が天然型ホルモンまたはその類縁体である第(2)項記載の医薬、(4)ペプチド性化合物が式
(Pyr)Glu-R1-Trp-Ser-R2-R3-R4-Arg-Pro-R5(I)
〔式中、R1はHis, Tyr, Trpまたはp-NH2-Pheを, R2はTyrまたはPheを,R3はGlyまたは置換基を有していてもよいD型のアミノ酸残基を、R4はLeu,IleまたはNleを、R5は式 Gly-NH-R6(R6は水素原子または置換されていてもよいアルキル基を示す)で表わされる基または式 NH-R6'(R6'は水素原子、アミノ基もしくは水酸基で置換されていてもよいアルキルまたはウレイドを示す)で表わされる基を示す〕で表わされるポリペプチドである第(2)項記載の医薬、(5)ペプチド性化合物がリュープロレリン、ゴナドレリン、ブセレリン、トリプトレリン、ゴセレリン、ナファレリン、ヒストレリン、デスロレリン、メテレリンおよびレシレリンから選ばれる化合物である第(2)項記載の医薬、(6)性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物が徐放性製剤として用いられる第(1)項記載の医薬、(7)徐放性製剤がマイクロカプセル製剤である第(6)項記載の医薬、(8)徐放性製剤が経鼻投与製剤または埋め込み剤である第(6)項記載の医薬、(9)非ペプチド性化合物が、置換されていてもよい、同素もしくは複素5ないし7員環と同素もしくは複素5ないし7員環との縮合二環構造を少なくとも含有することを特徴とする縮合環化合物またはその塩である第(1)項記載の医薬、(10)縮合環化合物が、一般式
Figure 2007302703
〔式中、W環は置換されていてもよい同素もしくは複素5ないし7員環基を、Y環は置換されていてもよい同素もしくは複素5ないし7員環基を示す〕で表わされるものである第(9)項記載の医薬、(11)W環が、一般式
Figure 2007302703
〔式中、R1aおよびR2aは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を示す〕で表わされる基である第(10)項記載の医薬、(12)W環が、一般式
Figure 2007302703
〔式中、R3a,R4a,R5a及びR6aは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を示す〕で表わされる基である第(10)項記載の医薬、(13)Y環が、一般式
Figure 2007302703
〔式中、R7aは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R11a及びR12aは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または置換されていてもよい炭化水素残基を、oは1〜2の整数を示す〕で表わされる基のうちのいずれか一である第(10)項記載の医薬、(14)Y環が、一般式
Figure 2007302703
〔式中、R4bは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R11bは、置換されていてもよい炭化水素残基を、oは1〜2の整数を示す〕で表わされる基または一般式
Figure 2007302703
〔式中、R11cおよびR12bは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または置換されていてもよい炭化水素基を示す〕で表わされる基である第(10)項記載の医薬、(15)縮合環化合物が、一般式
Figure 2007302703
〔式中、R1e及びR2eはそれぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R3eは置換されていてもよい同素または複素環基を、R4eは水素、炭素原子を介する基、窒素原子,酸素原子もしくは硫黄原子を介する基または置換されていてもよい複素環基を、R5eは水素原子または炭素原子を介する基を、nは0〜3の整数をそれぞれ示す〕で表わされる化合物、または一般式
Figure 2007302703
〔式中、R1fは(1)水素原子,(2)炭素原子を介する基または(3)式−(CH2)n−R1f’(式中、R1f’は炭素原子を介する基または置換されていてもよい同素または複素環基を、nは0〜3の整数を示す)で表わされる基を、R2fは水素原子または炭素原子を介する基を、R3f及びR4fはそれぞれ炭素原子を介する基をそれぞれを示す〕で表わされる化合物、または
Figure 2007302703
〔式中、R1g,R2g,R3g,R4g,R6gおよびR7gは同一または異なって、水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R5gは炭素原子を介する基または置換されていてもよい同素もしくは複素環基を、nは0〜3の整数を示す。但し、R1g,R2g,R3g,R4g,R6gおよびR7gはすべてが同時に水素ではない。〕で表わされる化合物である第(9)項記載の医薬、(16)縮合環化合物が、一般式
Figure 2007302703
〔式中、R13aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子またはアルカノイルアミノ基を、R14aは水素原子またはアルキル基を、R15aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはアルキルチオ基を、R16aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル基、ハロゲン原子またはアルコキシ基を、R17aは1または2個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれエステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基または置換されていてもよいアルキル基を示し、v,tおよびuは同一でも異なっていてもよく、それぞれ0〜3の整数を示す〕で表わされる化合物である第(9)項記載の医薬、(17)縮合環化合物が、一般式
Figure 2007302703
〔式中、R13bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子,C1-6アルコキシ基またはC1-8アルカノイルアミノ基を、R14bは水素原子またはC1-6アルキル基を、R15bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子またはハロゲンを、R16bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子,ハロゲンまたはC1-6アルコキシを、R17bは1または2個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基またはC1-6アルキルカルボニル基を示し、v',t'およびu'は同一でも異なっていてもよく、それぞれ0〜3の整数を示す〕で表わされる化合物である第(9)項記載の医薬、(18)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−メトキシベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルまたはその塩である第(1)項記載の医薬、(19)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、2−(4−アセチルアミノフェニル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−メトキシベンジル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルまたはその塩である第(1)項記載の医薬、(20)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、5−n−ブチリル−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である第(1)項記載の医薬、(21)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、5−ベンゾイル−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である第(1)項記載の医薬、(22)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−5−イソブチリル−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である第(1)項記載の医薬、(23)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−5−イソブチリル−2−(4−プロピオニルアミノフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である第(1)項記載の医薬、(24)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、5−ベンゾイル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である第(1)項記載の医薬、(25)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、3−(N−ベンジル−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−2−(4−アリルオキシフェニル)−5−イソブチリル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である第(1)項記載の医薬、(26)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、イソプロピル〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボキシラート〕またはその塩である第(1)項記載の医薬、(27)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、イソプロピル〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−6−メチルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボキシラート〕またはその塩である第(1)項記載の医薬、(28)性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、イソプロピル〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−2−(4−アリルオキシフェニル)−4−オキソ−6−メチル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボキシラート〕またはその塩である第(1)項記載の医薬、(29)性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物とを組み合わせてなる性ホルモン依存性疾患治療・予防用医薬キット、(30)性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の非経口投与製剤と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物の経口投与製剤とを組み合わせてなる第(29)項記載のキット、(31)性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の投与時後のフレアー現象を軽減するための性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物の用途、および(32)性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の作用増強のための性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物の用途に関する。
本発明の医薬組成物は、作用を有する化合物の投与直後に起こる下垂体−性腺刺激作用(急性作用)による血清テストステロン濃度の上昇を伴った一過性の憎悪(フレアー現象)を回避することができる。しかも、作用が増強されている。したがって、本発明の医薬組成物は、性ホルモン依存性疾患の治療・予防に医薬として有利に使用できる。
LH−RH作用を有する化合物としては、ペプチド性化合物でもよく、また非ペプチド性化合物でもよく、該作用を有しているものであればいずれでもよい。LH−RH作用を有するペプチド性化合物は、たとえば天然型ホルモン(下記(I)においてR1=His,R2=Tyr,R3=Gly,R4=Leu,R5=Gly-NH2であるポリペプチド)またはその類縁体、式
(Pyr)Glu-R1-Trp-Ser-R2-R3-R4-Arg-Pro-R5(I)
〔式中、R1はHis, Tyr, Trpまたはp-NH2-Pheを, R2はTyrまたはPheを,R3はGlyまたは置換基を有していてもよいD型のアミノ酸残基を、R4はLeu,IleまたはNleを、R5は式 Gly-NH-R6(R6は水素原子または置換されていてもよいアルキル基を示す)で表わされる基または式 NH-R6'(R6'は(1)水素原子、(2)アミノ基もしくは水酸基で置換されていてもよいアルキル基または(3)ウレイド(-NH-CO-NH2)を示す〕で表わされるポリペプチドまたはその類縁体が挙げられる。上記式(I)において、R3で示されるD型のアミノ酸残基としては、例えば炭素数が11までのα-D-アミノ酸(例、D-Leu, Ile, Nle, Val, Nval, Abu, Phe, Phg, Ser, Thr, Met, Ala, Trp)などが挙げられ、それらは適宜置換基(例、メチル、t−ブチルなどのC1-4アルキル基、t−ブトキシなどのC1-4アルコキシ基、t−ブトキシカルボニルなどのC1-4アルコキシ−カルボニル基、2−ナフチルなどのC6-10アリール基、インドール−3−イル、2−メチルインドリル、ベンジルイミダゾール−2−イルなどのそれぞれC1-4アルキル、C6-10アリールもしくはC6-10アリールーC1-4アルキルで置換されていてもよいインドリル基またはイミダゾリル基など)を1〜3個有していてもよい。R6で示される置換されていてもよいアルキル基における置換基としては、例えば、水酸基,アミノが挙げられる。アミノ基もしくは水酸基で置換されていてもよいアルキル基におけるアルキル基としては、C1-4アルキル基が挙げられ、なかでもC1-3アルキル基が好ましい。C1-4アルキル基の例としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチルが挙げられる。置換基の個数は、1〜3個が挙げられるが、1〜2個が好ましく、1個が特に好ましい。ペプチド(I)の酸(無機酸、有機酸)との塩、金属錯体化合物もペプチド(I)と同様に使用しうる。
LH−RH作用を有するペプチド性化合物としては、好ましくは例えば、式
(Pyr)Glu-R1-Trp-Ser-R2-R3'-R4-Arg-Pro-R5' (I')
〔式中、R1はHis, Tyr, Trpまたはp-NH2-Phe、R2はTyrまたはPhe、R3'はGlyまたはD型のアミノ酸残基、R4はLeu,IleまたはNle、R5'はGly-NH-R6''(R6''は水素原子または水酸基を有していてもよいC1-3アルキル基)またはNH-R6''(R6''は前記と同意義)を示す〕で表わされるポリペチドまたはその塩が挙げられる〔米国特許第3853837、同第4008209、同第3972859、英国特許第1423083、プロシーディングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proceedings of the National Academy of Sciences of theUnited States of America)第78巻、第6509-6512頁(1981年)参照〕。上記式(I’)において、R3'で示されるD型のアミノ酸残基としては、例えば炭素数が11までのα-D-アミノ酸(例、D-Leu, Ile, Nle, Val, Nval, Abu,Phe, Phg, Ser, Thr, Met, Ala, Trp)などが挙げられ、それらは適宜保護基(例、t−ブチルなどのC1-4アルキル基、t−ブトキシなどのC1-4アルコキシ基、t−ブトキシカルボニルなどのC1-4アルコキシ−カルボニル基など)を1〜2個有していてもよい。R6''で示される水酸基を有していてもよいC1-3アルキル基におけるC1-3アルキル基の例としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピルが挙げられる。置換基(水酸基)の個数は、1〜2個が挙げられるが、1個が特に好ましい。ペプチド(I')の酸(無機酸、有機酸)との塩、金属錯体化合物も上記ペプチド(I)と同様に使用しうる。式(I)および(I')で表されるポリペプチドにおけるアミノ酸、ペプチド、保護基等に関し、略号で表示する場合、IUPAC−IUB Commission onBiochemical Nomenclatureによる略号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものとし、また、アミノ酸に関し光学異性体がありうる場合は、特に明示しなければL体を示すものとする。略号の例を以下に示す。
Abu :アミノ酪酸
Ala :アラニン
Arg :アルギニン
Gly :グリシン
His :ヒスチジン
Ile :イソロイシン
Leu :ロイシン
Met :メチオニン
Nle :ノルロイシン
Nval :ノルバリン
Phe :フェニルアラニン
Phg :フェニルグリシン
Pro :プロリン
(Pyr)Glu :ピログルタミン酸
Ser :セリン
Thr :スレオニン
Trp :トリプトファン
Tyr :チロシン
Val :バリン
なお、本明細書においては、上記(I)および(I')式においてR1=His,R2=Tyr,R3=D−Leu,R4=Leu,R5=NHCH2-CH3であるポリペプチドの一般名は、リュープロレリン(Leuprorelin)である。
本発明において用いられるLH−RH作用を有するペプチド性化合物としては、リュープロレリン、上記式(I)中R1=His,R2=Tyr,R3=D−Ala,R4=Leu,R5=NHCH2-CH3であるポリペプチド、ゴナドレリン(Gonadrelin)
Figure 2007302703
(ドイツ特許第2213737号)、
ブセレリン(Buserelin)
Figure 2007302703
(米国特許No.4,024,248、ドイツ特許第2438352号,特開昭和51−41359号)、
トリプトレリン(Triptorelin)
Figure 2007302703
(米国特開第4010125号,特開昭52−31073号)、
ゴセレリン(Goserelin)
Figure 2007302703
(米国特開第4100274号,特開昭52−136172号)、
ナファレリン(Nafarelin)
Figure 2007302703
(米国特開第4234571号,特開昭55−164663号,同昭63−264498号,同昭64−25794号)、
ヒストレリン(Histrelin)、
Figure 2007302703
デスロレリン(Deslorelin)
Figure 2007302703
(米国特開第4569967号,同4218439号)、
メテレリン(Meterelin)
Figure 2007302703
(PCT WO9118016)、
レシレリン(Lecirelin)
Figure 2007302703
(ベルギー特開第897455号,特開昭59−59654号)などが挙げられる。LH−RH作用を有するペプチド性化合物として好ましくはリュープロレリンである。
上記〔化13〕〜〔化20〕に示した式において、前記一般式(I)のR3に相当するアミノ酸はD−体である。非ペプチド性化合物としては、例えば、モルフィナン誘導体(特開昭61−271275号)などが挙げられる。
本発明において用いられるLH−RH拮抗作用を有する化合物は、置換されていてもよい、同素もしくは複素5ないし7員環と同素または複素5ないし7員環との縮合二環構造を少なくとも含有することを特徴とする縮合環化合物またはその塩が用いられる。具体的には、例えば、上記縮合二環構造において、W環基は、置換されていてもよい同素もしくは複素5ないし7員環基を示す。
W環基における置換されていてもよい同素5ないし7員環基における同素環基としては、炭素原子のみからなる5ないし7員の環状炭化水素基が挙げられる。その例としては、例えばフェニレン、C5-7シクロアルキレン(例、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン等)、C5-7シクロアルケニレン(例、シクロペンテニレン、シクロヘキセニレン、シクロヘプテニレン等)等が挙げられる。
該同素環が有していてもよい置換基としては、後述のR1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bにおける炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基が好ましく、例えば(1)C1-15アルキル(例、メチル,エチル,n-プロピル,イソプロピル,n-ブチル,イソブチル、sec-ブチル,t-ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニル,デシル,ウンデシル,ドデシル,トリデシル,テトラデシル,ペンタデシル等。なかでも、C1-6アルキルが好ましく、ハロゲンで1〜3個程度置換されていてもよい。)、(2)C3-10シクロアルキル(例、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘプチル,シクロオクチル,シクロノニル等)、(3)C2-10アルケニル(例、ビニル,アリル,イソプロペニル,1−ブテニル,2−ブテニル,3−ブテニル,ブタジエニル,2−メチルアリル,ヘキサトリエニル,3−オクテニル等)、(4)C2-10アルキニル(例、エチニル,2−プロピニル,プロパルギル,3−ヘキシニル等)、(5)C6-10アリール(例、フェニル、ナフチル)、(6)C7-19アラルキル(例、ベンジル,フェネチル,フェニルプロピルなどのフェニル−C1-6アルキル、ベンツヒドリル,トリチル等)、(7)ニトロ、(8)ヒドロキシル、(9)メルカプト、(10)オキソ、(11)チオキソ、(12)シアノ、(13)カルバモイル、(14)カルボキシル、(15)C1-5アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル等)、(16)スルホ、(17)ハロゲン、(18)C1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、(19)C6-10アリールオキシ(例、フェノキシ等)、(20)C1-6アシルオキシ(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ等のC1-6アルカノイルオキシ等)、(21)C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ,エチルチオ,n−プロピルチオ,イソプロピルチオ,n−ブチルチオ,t−ブチルチオ等)、(22)C6-10アリールチオ(例、フェニルチオ等)、(23)C1-6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニル,エチルスルフィニル等)、(24)C6-10アリールスルフィニル(例、フェニルスルフィニル等)、(25)C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル,エチルスルホニル等)、(26)C6-10アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル等)、(27)アミノ、(28)C1-6アシルアミノ(例、アセチルアミノ,プロピオニルアミノ等のC1-6アルカノイルアミノ等)、(29)モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ,エチルアミノ,n−プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,n−ブチルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ等)、(30)C3-8シクロアルキルアミノ(例、シクロプロピルアミノ,シクロブチルアミノ,シクロペンチルアミノ,シクロヘキシルアミノ等)、(31)C6-10アリールアミノ(例、アニリノ等)、(32)C1-6アルカノイル(例、ホルミル,アセチル,ヘキサノイル等)、(33)C1-6アルカノイルオキシ(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ等)、(34)C6-10アリール−カルボニル(例、ベンゾイル等)、(35)炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし6員複素環基(例、2−または3−チエニル,2−または3−フリル,3−,4−または5−ピラゾリル,2−,4−または5−チアゾリル,3−,4−または5−イソチアゾリル,2−,4−または5−オキサゾリル,3−,4−または5−イソオキサゾリル,2−,4−または5−イミダゾリル,1,2,3−または1,2,4−トリアゾリル,1Hまたは2H−テトラゾリル,2−、3−または4−ピリジル,2−,4−または5−ピリミジル,3−または4−ピリダニジル,キノリル,イソキノリル,インドリル等)などが挙げられる。置換の数は1ないし6、好ましくは1ないし3、さらに好ましくは1または2である。W環基における置換されていてもよい複素環基としては例えば、窒素原子、硫黄原子または酸素原子を一個以上(好ましくは1〜2個)有する5〜7員複素環基が挙げられる。W環基としては、同素または複素5ないし6員環基が好ましい。W環基の好ましい具体例としては、例えば、式
Figure 2007302703
で表される環基が挙げられる。これらの中で式
Figure 2007302703
で表される環基が好ましい。さらに式
Figure 2007302703
で表される環基が特に好ましい。
該置換されていてもよいW環基の最も好ましい具体例としては、例えば一般式
Figure 2007302703
〔式中、R1a及びR2aは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を示す〕で表される環基、または一般式
Figure 2007302703
〔式中、R3a,R4a,R5a及びR6aは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を示す〕で表される環基が挙げられる。
上記縮合二環構造におけるY環基で示される同素または複素5ないし7員環基としては、例えば、窒素原子、硫黄原子または酸素原子を一個以上(好ましくは1〜2個)有する5〜7員複素環基が挙げられる。Y環基における同素または複素5ないし7員環基の例としては上記W環基と同様のものが挙げられる。特にオキソで置換された同素または複素5ないし7員環基が好ましい。Y環基としては、同素または複素5ないし6員環基が好ましく、同素または複素6員環基が特に好ましい。Y環基の好ましい具体例としては、例えば、式
Figure 2007302703
で表される環基が挙げられる。これらの中で式
Figure 2007302703
で表される環基が好ましい。さらに式
Figure 2007302703
で表される環基が特に好ましい。
該置換されていてもよいY環基の最も好ましい具体例としては、例えば一般式
Figure 2007302703
〔式中、R4bは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R11bは、置換されていてもよい炭化水素基を、oは1〜2の整数を示す〕で表される環基または一般式
Figure 2007302703
〔式中、R11cおよびR12bは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または置換されていてもよい炭化水素基を示す〕で表される環基である。
上記R1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bにおける、炭素原子を介する基としては、例えば、それぞれ置換されていてもよい、(1)炭化水素基、(2)アシル基、(3)カルバモイル基、(4)炭素原子に結合手を有する複素環基が挙げられ、さらに(5)エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基、(6)シアノ基、(7)アミジノ基が挙げられる。
上記R1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bの炭素原子を介する基における炭化水素基およびR11b,R12b,R11cにおける炭化水素基としては、C1-20炭化水素基が好ましい。該C1-20炭化水素基の例としては、例えば、(1)C1-15アルキル基(例として、メチル,エチル,n-プロピル,イソプロピル,n-ブチル,イソブチル、sec-ブチル,t-ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニル,デシル,ウンデシル,ドデシル,トリデシル,テトラデシル,ペンタデシル等が挙げられ、なかでも、C1-10が好ましく、特にC1-6アルキル基が好ましい。)、(2)C3-10シクロアルキル基(例として、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘプチル,シクロオクチル,シクロノニル等が挙げられ、なかでもC3-6シクロアルキル基が好ましい。)またはC7-20ビシクロアルキル基(例として、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプチル、ビシクロ〔2,2,2〕オクチル、ビシクロ〔3,2,1〕オクチル、ビシクロ〔3,2,1〕ノニル、ビシクロ〔4,2,1〕ノニル、ビシクロ〔4,3,1〕デシルなどが挙げられる。)、(3)C2-10アルケニル基(例として、ビニル,アリル,イソプロペニル,1−ブテニル,2−ブテニル,3−ブテニル,ブタジエニル,2−メチルアリル,ヘキサトリエニル,3−オクテニル等が挙げられ、なかでもC2-6アルケニル基が好ましい。)、(4)C2-10アルキニル基(例として、エチニル,2−プロピニル,イソプロピニル,ブチニル,t−ブチニル,3−ヘキシニルなどが挙げられ、なかでもC2-6アルキニルが好ましい。)、(5)C3-10シクロアルケニル(例として、シクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等が挙げられ、なかでもC3-6シクロアルケニル基が好ましい。)、(6)C6-14アリール基(例として、フェニル,1−または2−ナフチル,アントリル,フェナントリル,アセナフチル等が挙げられ、なかでも、フェニル,ナフチルが好ましい。)、(7)C7-20アラルキル(例として、ベンジル,フェネチル,フェニルプロピルなどのフェニル−C1-6アルキル、ベンツヒドリル,トリチル等が挙げられ、なかでもベンジル,フェネチルなどのフェニル−C1-6アルキル基が好ましい。)などが挙げられる。
上記炭化水素基の置換基としては、例えば、(1)ハロゲン、(2)ニトロ、(3)ニトロソ、(4)シアノ、(5)置換基{例、(i)C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、水酸基、C1-6アルコキシ,C1-3アルコキシ−C1-3アルコキシ,C1-3アルキルチオ,ヒドロキシ−C1-3アルコキシ,C1-6アルキル−カルボニル、カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カルバモイル、含窒素5〜8員複素環基、C6-10アリール、C7-13アラルキル、ハロゲンまたはニトロを1〜3個程度置換基として有していてもよい。)、(ii)C1-4アシル、(iii)C7-20アラルキル(該C7-20アラルキル基は、ハロゲン、C1-3アルコキシ、C1-6アルキル、C6-14アリール、C7-13アラルキル、ニトロを1〜3個程度置換基として有していてもよい)、(iv)C6-14アリール(該C6-14アリールは、C1-6アルキル、C6-14アリール、C7-13アラルキル、C1-3アルコキシ−C1-6アルコキシ、ハロゲンまたはニトロを1〜3個程度置換基として有していてもよい)、(v)C2-6アルケニル、(vi)C3-7シクロアルキル、(vii)C1-3アルコキシ−カルボニル、(viii)モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ、(ix)C2-6アルケニルアミノ、(x)C1-3アルコキシ−カルボニル、(xi)C1-6アルキル−カルボニル、(xii)C3-6シクロアルキル−オキシカルボニル、(xiii)C6-14アリール−カルボニル、(xiv)C7-20アラルキル−カルボニル、(xv)C6-14アリール−オキシカルボニル、(xvi)トリフルオロスルホニル、(xvii)ピラニル、(xviii)フラニルまたは(xix)トリ(C1-4アルキル)シリル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル等)}を有していてもよいヒドロキシル、(6)式−S(O)f−R31{式中、fは0〜2の整数を、R31は水素原子または置換基(例、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、チオキソ、カルボキシ、シアノ−C6-14アリール、ハロゲノC6-14アリール等)を1〜3個程度有していてもよい炭化水素基またはモノ−またはジ−C1-4アルキルで置換されていてもよいアミノが挙げられ、炭化水素基としては、C1-20アルキル基、特にC1-6アルキル、C6-14アリール、C7-20アラルキルが好ましい。)}で表わされる基,(7)置換されていてもよいアミノ基〔例、式−NR3233{式中、R32およびR33は、同一または異なっていてもよく、(i)水素原子、(ii)C1-6アルキル、(iii)C1-6アシル、(iv)モノ−もしくはジ−C1-4アルキル、C1-4アルキルチオまたはC6-14アリールで置換されていてもよいカルバモイル、(v)C6-14アリール、(vi)C1-4アルキルチオ、(vii)C1-4アルキル−スルホニル、(viii)C1-4アルキル−スルフィニル、または(ix)以下に記載される環状アミノ基もしくは含窒素複素環基を示す}で表わされるアミノ基〕、(8)式−CO−R34{式中、R34は、(i)水素原子、(ii)ヒドロキシ、(iii)C1-10アルキル、(iv)C1-6アルコキシ(このアルコキシは、ハロゲン,ニトロ,C6-14アリールなどの置換基を1〜3個程度有していてもよいC6-14アリールで置換されていてもよい。)、(v)C3-6シクロアルキル、(vi)C6-14アリール、(vii)C6-14アリール−オキシ、(viii)C7-20アラルキル、(ix)C7-20アラルキルオキシ、(x)上記の(7)項で規定される置換されていてもよいアミノ基、(xi)式−O−NR3233(式中、R32およびR33は上記と同意義。)で表わされる置換されていてもよいアミノオキシ基、(xii)5〜8員複素環基または(xiii)5〜8員複素環−オキシ基を示す。}で表わされる基、(9)窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし9員の複素環基{該複素環基は、1〜3個の(i)ハロゲン原子、(ii)C1-4アルキル、(iii)C1-3アルコキシ、(iv)C1-4アルキルチオ、(v)1〜3個のハロゲンで置換されていてもよいフェノキシで置換されていてもよい。}、(10)スルホ、(11)C6-14アリール(例、フェニル、ナフチル、アントリル、アセナフチル等。該C6-14アリール基は、(a)ヒドロキシル、(b)アミノ、(c)モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、(d)C1-6アルコキシ、(e)ハロゲン、(f)シアノ等から選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよい。)、(12)C3-7シクロアルキル、(13)C1-6アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ、2,2−ジメチレンジオキシ等)、(14)オキソ、(15)チオキソ、(16)C1-15アルキル、(17)C2-10アルキニル、(18)C3-10シクロアルキル基、(19)C2-10アルケニル基(例、ビニル、アリル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、ブタジエニル、ヘキサトリエニル等。なかでも、C2-6アルケニル基が好ましい。)、(20)C5-7シクロアルケニル、(21)C7-20アラルキル、(22)アミジノ、(23)アジド、(24)−B(OH)2、(25)エポキシ(−O−)、(26)ホスホノ、(27)式−A−R35(式中、Aは介在基を、R35はC1-10アルキル基を示す)で表わされる基、(28)フタロイル、(29)ヘキサメチレンテトラアミノ、(30)インダニル、(31)フタルイミドなどが挙げられる。
上記のAで示される介在基としては、例えば、化学結合、C1-4アルキレン(例、メチレン,エチレン等)、C2-6アルケニレン(例、ビニレン,ブタジエニレン等)、−(CH2)m'NR38−〔式中、m'は0〜3の整数を、R38は水素またはC1-6アルキル(例、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec-ブチル,t-ブチル,ペンチル,イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等)を示す〕で表される基、−CO−、−CONR38'−〔式中、R38'は水素,C1-6アルキル(具体例は、前記R38と同様のものを示す。),C3-7シクロアルカンジイル(例、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン),C6-14アリレン(例、フェニレン、ナフチレン),複素環基(具体例は、後述a)に示す)〕で表される基、−S(O)m''−(m''は0〜2の整数を示す。)で表される基、−O−、−NR38'S(O)m'''−(式中、m'''は0〜2の整数を示し、R38'は前記と同意義を有する)で表される基などが挙げられる。
上記の置換基を有している炭化水素基上の置換基は、さらに1〜3個の置換基を有してもよい。該さらに有していてもよい置換基としては、例えば、(1)ヒドロキシル、(2)アミノ、(3)モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、(4)C1-4アルコキシ、(5)1〜3個のハロゲンで置換されていてもよいC1-6アルキル、(6)C6-14アリール(該アリールは、1〜3個のハロゲンまたはシアノで置換されていてもよい。)、(7)C7-13アラルキル、(8)C1-6アルコキシ−カルボニル、(9)5〜8員複素環基、(10)C1-10アシル、(11)カルボキシ、(12)C1-6アルコキシ−カルボニル、(13)C6-14アリール−カルボニル、(14)C1-6アルキレンジオキシ、(15)スルファモイル、(16)カルバモイル、(17)C1-4アルキルチオ、(18)C1-4アルキルスルフィニル、(19)C1-4アルキルスルホニル、(20)ハロゲン、(21)ニトロ、(22)メルカプトおよび(23)シアノ等が挙げられる。該炭化水素基がシクロアルキル、シクロアルケニル、アルキニル、アリールまたはアラルキル基である場合は、置換基としてC1-6アルキルを1〜3個有していてもよく、このC1-6アルキルは、さらに、1〜3個のヒドロキシ、オキソ、C1-3アルコキシ、C1-3アシル、C1-3アルキルチオ、ハロゲン、カルバモイル等で置換されていてもよい。炭化水素基がシクロアルキル、シクロアルケニル、アルキニル、アリールまたはアラルキル基である場合に有していてもよい置換されたC1-6アルキルとして、ホルミル(メチルがオキソにより置換されたもの)、カルボキシル(メチルがオキソおよびヒドロキシにより置換されたもの)、C1-6アルコキシ−カルボニル(メチルがオキソおよびアルコキシにより置換されたもの)(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,t-ブトキシカルボニル等のC1-6アルコキシ−カルボニル)、ヒドロキシ−C1-6アルキル(例、ヒドロキシメチル,ヒドロキシエチル,ヒドロキシブチル,ヒドロキシプロピル等)、C1-3アルコキシ−C1-6アルキル(例、メトキシメチル,エトキシメチル,エトキシブチル,プロポキシメチル,プロポキシヘキシル等)などが挙げられる。上記炭化水素基における置換基の数は1〜6個であるが、1〜5個が好ましく、さらに1〜3個が好ましく、1〜2個が最も好ましい。炭化水素基の置換基がさらに有していてもよい置換基の数としては、1〜3個が好ましく、なかでも、1〜2個が好ましい。
1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bの炭素原子を介する基のうち、置換されていてもよいアシル基におけるアシル基としては、炭化水素−カルボニルまたは炭化水素オキシ−カルボニル、なかでも、例えば、C1-24脂肪族カルボン酸から誘導されるアシル基が挙げられる。該アシル基としては、例えば、ホルミル、C1-10アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル等)、C1-13アルコキシ−カルボニル、C6-14アリール−カルボニル(例、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、アントラセニルカルボニル等)、C6-14アリールオキシ−カルボニル(例、フェノキシカルボニル等)、C7-20アラルキル−カルボニル(例、ベンジルカルボニル等)、C7-19アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル等)、C3-10シクロアルキル−カルボニル(例、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル等)、C2-6アルケニル−カルボニル(例、ビニルカルボニル、ブテニルカルボニル、ブタジエニルカルボニル、ヘキサトリエニルカルボニル等)などが挙げられる。なかでも、C1-10アルキル−カルボニルもしくはC1-13アルコキシ−カルボニルが好ましい。アシル基の置換基としては、上記炭化水素基の置換基と同様のものが挙げられる。置換基数は1〜3個程度である。上記アシル基のなかで、C1-13アルコキシ−カルボニルにおけるC1-13アルコキシとしては、直鎖状でもよく、分枝状でもよい。直鎖状アルコキシとしては、C1-9アルコキシ基が好ましく、たとえば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ等が挙げられ、分枝状のアルコキシ基としては、C3-13の分枝状のアルコキシ基(例えば、イソプロポキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、イソペントキシ、sec-ペンチルオキシ、tert-ペンチルオキシ、3−ペンチルオキシ、イソヘキシルオキシ、sec-ヘキシルオキシ、tert-ヘキシルオキシ、イソオクチルオキシ、sec-オクチルオキシ、tert-オクチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロヘプチルオキシ、2−インダニルオキシ、4−ピペリジニルオキシ、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イルオキシ)が挙げられる。分枝状のアルコキシ基としては、なかでも、C3-7の分枝状のアルコキシ基が好ましい。R1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bの炭素原子を介する基のうち、置換されていてもよいカルバモイル基としては、例えば、上述の置換されていてもよいC1-20炭化水素基もしくは置換されていてもよい環状アミノで置換されていてもよいカルバモイル基が挙げられる。C1-20炭化水素基としては、上記R1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bの炭素原子を介する基のなかの炭化水素基で定義したものと同様のものが挙げられる。該カルバモイル基に置換していてもよい基としては、前記した炭化水素基に置換していてもよい基と同様のものが挙げられる。置換されていてもよいカルバモイルの好ましい例としては、例えば、モノ−またはジ−C1-15アルキルカルバモイル基が好ましく、その例としては、メチルカルバモイル,エチルカルバモイル,ヘキシルカルバモイル,ジメチルカルバモイル,メチルエチルカルバモイル等が挙げられる。
1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bの炭素原子を介する基のうち、置換されていてよい炭素原子に結合手を有する複素環基における複素環基としては、炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5〜8員複素環基、およびそれに縮合した2環性または3環性縮合複素環基等であって、環を構成する炭素原子に結合手を有する複素環基が挙げられる。該置換されていてよい炭素原子に結合手を有する複素環基における複素環基の具体例としては、例えば、(1)2−または3−チエニル、2−または3−フリル、2−または3−ピロリル、3−または4−ピロリニル、2−,4−または5−オキサゾリル、2−,4−または5−チアゾリル、3−,4−または5−ピラゾリル、2−または3−ピロリジニル,2−,4−または5−イミダゾリル、2−イミダゾリニル、2−イミダゾリジニル、3−,4−または5−イソオキサゾリル、3−,4−または5−イソチアゾリル、3−または5−(1,2,4−オキサジアゾリル)、2−,5−または6−(1,3,4−オキサジアゾリル)、3−または4−フラザニル、3−または5−(1,2,4−チアジアゾリル)、2−または5−(1,3,4−チアジアゾリル)、4−または5−(1,2,3−チアジアゾリル)、3−または4−(1,2,5−チアジアゾリル)、2−または5−(1,2,3−トリアゾリル)、3−または5−(1,2,4−トリアゾリル)、5−(1H−または2H−テトラゾリル)等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5員複素環基;(2)2−,3−または4−ピリジル,2−,4−または5−ピリミジニル,2−または3−チオモルホリニル,2−または3−モルホリニル,2−または4−トリアジニル,2−,3−または4−ピペリジニル,2−または3−ピラニル,2−または3−チオピラニル,2−または3−(1,4−オキサジニル),2−または3−(1,4−チアジニル),1−または4−(1,3−チアジニル),2−または3−ピペラジニル,3−または6−トリアジニル,3−または4−ピリダジニル,2−または3−ピラジニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む6員複素環基;(3)ベンゾフラニル,イソベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル,1,2-ベンゾイソチアゾリル、ベンゾ〔b〕チエニル、ベンゾオキサゾリル,1H-ベンゾトリアゾリル、1,2-ベンゾイソオキサゾリル、テトラゾロ〔1,5−b〕ピリダジニル,トリアゾロ〔4,5−b〕ピリダジニル,ベンゾイミダゾリル,キノリル,イソキノリル,シンノリニル,フタラジニル,キナゾリニル,キノキサリニル,インドリジニル,インドリル,イソインドリル、1H-インダゾリル、キノリジニル,1,8−ナフチリジニル,プリニル,プテリジニル,ジベンゾフラニル,カルバゾリル,α-カルボリニル、β-カルボリニル、γ-カルボリニル、アクリジニル,フェノキサジニル、フェナントリジニル,クロマニル,ベンゾオキサジニル,フェナジニル,フェノチアジニル,フェノキサチイニル、フェノキサジニル、チアントレニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、インドリジニル、ピロロ〔1,2-b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリミジニル、1,2,4-トリアゾロ〔4,3-a〕ピリジル、1,2,4-トリアゾロ〔4,3-b〕ピリダジニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む2環性または3環性縮合複素環基の炭素原子に結合手を有する基等が挙げられる。該複素環基は、水素付加体であってもよい。
炭素原子に結合手を有する複素環基に置換していてもよい基としては、例えば(1)C1-6アルキル、(2)C2-6アルケニル、(3)C2-6アルキニル、(4)C3-6シクロアルキル、(5)C5-7シクロアルケニル、(6)C7-11アラルキル、(7)C6-14アリール、(8)C1-6アルコキシ、(9)C6-14アリールオキシ(例、フェノキシ等)、(10)C1-6アルカノイル(例、ホルミル,アセチル,プロピオニル,n-ブチリル,iso-ブチリル等)、(11)C6-14アリール−カルボニル(例、ベンゾイル等)、(12)C1-6アルカノイルオキシ(例、ホルミルオキシ,アセチルオキシ,プロピオニルオキシ,n-ブチリルオキシ,iso-ブチリルオキシ等)、(13)C6-14アリール−カルボニルオキシ(例、ベンゾイルオキシ等)、(14)カルボキシル、(15)C1-6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,n-プロポキシカルボニル,iso-プロポキシカルボニル,n-ブトキシカルボニル,イソブトキシカルボニル,tert-ブトキシカルボニル等)、(16)カルバモイル基、(17)N−モノ−C1-4アルキル−カルバモイル(例、N-メチルカルバモイル,N-エチルカルバモイル,N-プロピルカルバモイル,N-イソプロピルカルバモイル,N-ブチルカルバモイル等)、(18)N,N−ジ−C1-4アルキル−カルバモイル(例、N,N−ジメチルカルバモイル,N,N−ジエチルカルバモイル,N,N−ジプロピルカルバモイル,N,N−ジブチルカルバモイル等)、(19)環状アミノカルボニル(例、1−アジリジニルカルボニル,1−アゼチジニルカルボニル,1−ピロリジニルカルボニル,1−ピペリジニルカルボニル,N−メチルピペラジニルカルボニル,モルホリノカルボニル等)、(20)ハロゲン、(21)モノ−,ジ−またはトリ−ハロゲノ−C1-4アルキル(例、クロロメチル,ジクロロメチル,トリフルオロメチル,トリフルオロエチル等)、(22)オキソ基、(23)アミジノ、(24)イミノ基、(25)アミノ、(26)モノ−又はジC1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ,エチルアミノ,プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,ブチルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,ジプロピルアミノ,ジイソプロピルアミノ,ジブチルアミノ等)、(27)炭素原子と1個の窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし3個含んでいてもよい3ないし6員の環状アミノ基(例、アジリジニル,アゼチジニル,ピロリジニル,ピロリニル,ピロリル,イミダゾリル,ピラゾリル,イミダゾリジニル,ピペリジノ,モルホリノ,ジヒドロピリジル,N−メチルピペラジニル,N−エチルピペラジニル等)、(28)C1-6アルカノイルアミノ(例、ホルムアミド,アセタミド,トリフルオロアセタミド,プロピオニルアミド,ブチリルアミド,イソブチリルアミド等)、(29)ベンツアミド,(30)カルバモイルアミノ、(31)N−C1-4アルキル−カルバモイルアミノ(例、N−メチルカルバモイルアミノ,N−エチルカルバモイルアミノ,N−プロピルカルバモイルアミノ,N−イソプロピルカルバモイルアミノ,N−ブチルカルバモイルアミノ等)、(32)N,N−ジ−C1-4アルキル−カルバモイルアミノ(例、N,N−ジメチルカルバモイルアミノ,N,N−ジエチルカルバモイルアミノ,N,N−ジプロピルカルバモイルアミノ,N,N−ジブチルカルバモイルアミノ等)、(33)C1-3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ,エチレンジオキシ等)、(34)-B(OH)2、(35)ヒドロキシル、(36)エポキシ(−O−)、(37)ニトロ、(38)シアノ、(39)メルカプト、(40)スルホ、(41)スルフイノ、(42)ホスホノ、(43)スルファモイル、(44)C1-6アルキルスルファモイル(例、N−メチルスルファモイル,N−エチルスルファモイル,N−プロピルスルファモイル,N−イソプロピルスルファモイル,N−ブチルスルファモイル等)、(45)ジC1-6アルキルスルファモイル(例、N,N−ジメチルスルファモイル,N,N−ジエチルスルファモイル,N,N−ジプロピルスルファモイル,N,N−ジブチルスルファモイル等)、(46)C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ,エチルチオ,プロピルチオ,イソプロピルチオ,n-ブチルチオ,sec-ブチルチオ,tert-ブチルチオ等)、(47)フェニルチオ、(48)C1-6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニル,エチルスルフィニル,プロピルスルフィニル,ブチルスルフィニル等)、(49)フェニルスルフィニル、(50)C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル,エチルスルホニル,プロピルスルホニル,ブチルスルホニル等)、(51)C6-14アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル)などが挙げられる。置換の数は1ないし6、好ましくは1ないし3、さらに好ましくは1ないし2である。R1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bの炭素原子を介する基のうち、エステル化されていてもよいカルボキシル基としては、式−COO−R21(式中、R21は水素原子,炭化水素基または複素環基を示す。)で表わされる基が挙げられ、これら炭化水素基および複素環基はそれぞれ置換されていてもよい。該炭化水素基およびその置換基としては上記したC1-20炭化水素基およびその置換基が挙げられる。複素環基およびその置換基は後述a)のものが用いられる。上記アミド化されていてもよいカルボキシル基としては、式−CO−NR2223(式中、R22は、水素原子、炭化水素基、複素環基または硫黄原子を介する基を示す。R23は水素原子または炭化水素基を示す。R22とR23とは、隣接する窒素原子と共に5〜8員環状アミノ基を形成してもよく、さらに、R22とR23とは、隣接する窒素原子と共に形成する含窒素複素環基であってもよい。)で表わされる基が挙げられ、これら炭化水素基、複素環基、環状アミノ基および含窒素複素環基はそれぞれ置換されていてもよい。R22およびR23における炭化水素基としては上記したC1-20炭化水素基が挙げられる。複素環基は後述a)のものが用いられる。硫黄原子を介する基は後述のものが用いられる。該アミド化されていてもよいカルボキシル基は、前述の炭化水素基に置換していてもよい基と同様の1〜3個の基で置換されていてもよい。
上記式中、窒素原子を介する基としては、例えば(1)ニトロ基、(2)式 −NR2425〔式中、R24は水素,炭化水素基、炭化水素−オキシ基,アシル基,ヒドロキシル基、複素環基、縮合2環性同素環基または式−SOp−R26(式中、pは0〜2の整数を、R26は炭化水素基を示す)で表わされる基を、R25は水素または炭化水素基を示し、式 −NR2425で表わされる基は環状アミノ基または含窒素複素環基を形成していてもよい〕で表わされる基などが挙げられ、上記炭化水素基、炭化水素−オキシ基、アシル基,ヒドロキシル基、複素環基および環状アミノ基はそれぞれ置換基を有していてもよい。R24,R25,R26における炭化水素基または炭化水素−オキシ基における炭化水素基、R24,R25におけるアシル基としては、前述のR1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bにて定義したものと同様のものを挙げることができる。複素環基、縮合2環性同素環基、環状アミノ基、含窒素複素環基の例としては後述のa),d),b),c)のものが挙げられる。該窒素原子を介する基は、上述の炭化水素基に置換していてもよい基と同様の1〜3個の基で置換されていてもよい。上記式中、酸素原子を介する基としては、例えば−O−R27(式中、R27は水素原子、炭化水素基、アシル基、複素環基を示す。)で表わされる基が挙げられる。これら炭化水素基、アシル基および複素環基はそれぞれ置換基を有していてもよい。R27における炭化水素基およびアシル基またはそれらの置換基としては、前述のR1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bにて定義したものと同様のものを挙げることができる。複素環基およびその置換基としては後述a)のものが挙げられる。上記式中、硫黄原子を介する基としては、例えば−S(O)te−R28(式中、R28は水素原子、炭化水素基、複素環基を示し、te は0〜2の整数を示す。)で表わされる基が挙げられ、これら炭化水素基、複素環基はそれぞれ置換基を有していてもよい。R28における炭化水素基およびその置換基としては前述のR1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bにて定義したものと同様のものを挙げることができる。複素環基およびその置換基としては後述a)のものが挙げられる。
本明細書において、
a)複素環基としては、炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む複素環基、およびそれに縮合した2環性または3環性縮合複素環基等が挙げられる。なかでも、3〜9員複素環基が好ましく、特に、5〜8員複素環基が好ましい。該複素環基の具体例としては、例えば、(1)チエニル,フリル,ピロリル,ピロリジニル,ピロリニル、オキサゾリル,チアゾリル,ピラゾリル,ピラゾリジニル、ピラゾリニル、イミダゾリル,イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソオキサゾリル,イソチアゾリル,1,2,4−オキサジアゾリル,1,3,4−オキサジアゾリル,フラザニル、1,2,4−チアジアゾリル,1,2,3−チアジアゾリル,1,2,5−チアジアゾリル,1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル,トリアゾリジニル、1H−または2H−テトラゾリル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5員複素環基;(2)ピリジル,ピリミジニル,チオモルホリニル,モルホリニル,トリアジニル,ピペリジニル,ピペリジル、ピラニル,チオピラニル,1,4−オキサジニル,1,4−チアジニル,1,3−チアジニル,ピペラジニル,ピリダジニル,ピラジニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む6員複素環基などが挙げられる。(3)2環性または3環性縮合複素環基としては、ベンゾフラニル,イソベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル,1,2-ベンゾイソチアゾリル、ベンゾ〔b〕チエニル、ベンゾオキサゾリル,1H-ベンゾトリアゾリル、1,2-ベンゾイソオキサゾリル、テトラゾロ〔1,5−b〕ピリダジニル,トリアゾロ〔4,5−b〕ピリダジニル,ベンゾイミダゾリル,キノリル,イソキノリル,シンノリニル,フタラジニル,キナゾリニル,キノキサリニル,インドリジニル,インドリル,イソインドリル、1H-インダゾリル、キノリジニル,1,8−ナフチリジニル,プリニル,プテリジニル,ジベンゾフラニル,カルバゾリル,α-カルボリニル、β-カルボリニル、γ-カルボリニル、アクリジニル,フェノキサジニル、フェナントリジニル,クロマニル,ベンゾオキサジニル,フェナジニル,フェノチアジニル,フェノキサチイニル、フェノキサジニル、チアントレニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、ピロロ〔1,2-b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリミジニル、1,2,4-トリアゾロ〔4,3-a〕ピリジル、1,2,4-トリアゾロ〔4,3-b〕ピリダジニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む2環性または3環性縮合複素環基等が挙げられ、さらに、(4)オキシラニル、アジリジニル等の3員環、(5)アゼチジニル等の4員環も挙げられる。該複素環は、水素付加体であってもよい。該複素環基に置換していてもよい基としては、例えば(1)C1-6アルキル、(2)C2-6アルケニル、(3)C2-6アルキニル、(4)C3-6シクロアルキル、(5)C5-7シクロアルケニル、(6)C7-11アラルキル、(7)C6-14アリール、(8)C1-6アルコキシ、(9)C6-14アリールオキシ(例、フェノキシ等)、(10)C1-6アルカノイル(例、ホルミル,アセチル,プロピオニル,n-ブチリル,iso-ブチリル等)、(11)C6-14アリール−カルボニル(例、ベンゾイル等)、(12)C1-6アルカノイルオキシ(例、ホルミルオキシ,アセチルオキシ,プロピオニルオキシ,n-ブチリルオキシ,iso-ブチリルオキシ等)、(13)C6-14アリール−カルボニルオキシ(例、ベンゾイルオキシ等)、(14)カルボキシル、(15)C1-6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,n-プロポキシカルボニル,iso-プロポキシカルボニル,n-ブトキシカルボニル,イソブトキシカルボニル,tert-ブトキシカルボニル等)、(16)カルバモイル基、(17)N−モノ−C1-4アルキル−カルバモイル(例、N-メチルカルバモイル,N-エチルカルバモイル,N-プロピルカルバモイル,N-イソプロピルカルバモイル,N-ブチルカルバモイル等)、(18)N,N−ジ−C1-4アルキル−カルバモイル(例、N,N−ジメチルカルバモイル,N,N−ジエチルカルバモイル,N,N−ジプロピルカルバモイル,N,N−ジブチルカルバモイル等)、(19)環状アミノカルボニル(例、1−アジリジニルカルボニル,1−アゼチジニルカルボニル,1−ピロリジニルカルボニル,1−ピペリジニルカルボニル,N−メチルピペラジニルカルボニル,モルホリノカルボニル等)、(20)ハロゲン、(21)モノ−,ジ−またはトリ−ハロゲノ−C1-4アルキル(例、クロロメチル,ジクロロメチル,トリフルオロメチル,トリフルオロエチル等)、(22)オキソ基、(23)アミジノ、(24)イミノ基、(25)アミノ、(26)モノ−又はジC1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ,エチルアミノ,プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,ブチルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,ジプロピルアミノ,ジイソプロピルアミノ,ジブチルアミノ等)、(27)炭素原子と1個の窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし3個含んでいてもよい3ないし6員の環状アミノ基(例、アジリジニル,アゼチジニル,ピロリジニル,ピロリニル,ピロリル,イミダゾリル,ピラゾリル,イミダゾリジニル,ピペリジノ,モルホリノ,ジヒドロピリジル,N−メチルピペラジニル,N−エチルピペラジニル等)、(28)C1-6アルカノイルアミノ(例、ホルムアミド,アセタミド,プロピオニルアミド,ブチリルアミド,イソブチリルアミド等)、(29)ベンツアミド,(30)カルバモイルアミノ、(31)N−C1-4アルキル−カルバモイルアミノ(例、N−メチルカルバモイルアミノ,N−エチルカルバモイルアミノ,N−プロピルカルバモイルアミノ,N−イソプロピルカルバモイルアミノ,N−ブチルカルバモイルアミノ等)、(32)N,N−ジ−C1-4アルキル−カルバモイルアミノ(例、N,N−ジメチルカルバモイルアミノ,N,N−ジエチルカルバモイルアミノ,N,N−ジプロピルカルバモイルアミノ,N,N−ジブチルカルバモイルアミノ等)、(33)C1-3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ,エチレンジオキシ等)、(34)-B(OH)2、(35)ヒドロキシル、(36)エポキシ(−O−)、(37)ニトロ、(38)シアノ、(39)メルカプト、(40)スルホ、(41)スルフイノ、(42)ホスホノ、(43)スルファモイル、(44)C1-6アルキルスルファモイル(例、N−メチルスルファモイル,N−エチルスルファモイル,N−プロピルスルファモイル,N−イソプロピルスルファモイル,N−ブチルスルファモイル等)、(45)ジC1-6アルキルスルファモイル(例、N,N−ジメチルスルファモイル,N,N−ジエチルスルファモイル,N,N−ジプロピルスルファモイル,N,N−ジブチルスルファモイル等)、(46)C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ,エチルチオ,プロピルチオ,イソプロピルチオ,n-ブチルチオ,sec-ブチルチオ,tert-ブチルチオ等)、(47)フェニルチオ、(48)C1-6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニル,エチルスルフィニル,プロピルスルフィニル,ブチルスルフィニル等)、(49)フェニルスルフィニル、(50)C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル,エチルスルホニル,プロピルスルホニル,ブチルスルホニル等)、(51)C6-14アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル)などが挙げられる。置換の数は1ないし6、好ましくは1ないし3、さらに好ましくは1ないし2である。
b)上記の環状アミノ基としては、3〜8員環のものが好ましく、例えば、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル,ピロリニル,ピロリル,ピラゾリジニル,ピラゾリニル,ピラゾリル,イミダゾリジニル,イミダゾリニル,イミダゾリル,1,2,3−トリアジニル,1,2,3−トリアゾリジニル,1,2,3−トリアゾリル,1,2,3,4−テトラゾリル,ピペリジニル,ピペラジニル,アゼピニル,ヘキサメチレンアミノ,オキサゾリジノ,モルホリノ,チアゾリジノ,フタルイミドまたはチオモルホリノが挙げられる。なかでも、5〜6員のものが好ましく、例えば、ピロリジニル,ピラゾリニル,ピラゾリル,ピペリジニル,ピペラジニル,モルホリノ,チオモルホリノが好ましい。
c)上記の定義中における含窒素複素環基としては5〜7員のものまたはそれと2環性縮合環を形成しているものが好ましく、例えば、ピロリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラザニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサジアゾリル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1,2,3-トリアジニル、1,2,3-トリアゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ヘキサメチレンアミニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、インドリル、インダゾリル、プリニル、キノリルなどが挙げられる。これらは、水素添加されているものでもよい。なかでも、5〜6員複素環基が好ましい。5〜6員複素環基のなかでも、特に、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニルが好ましい。該環状アミノ基および含窒素複素環基は1〜3個の置換基を有していてもよく、該置換基としては、C1-6アルキル,C6-14アリール,C7-13アラルキル,C1-6アルキル−カルボニル,C6-14アリール−カルボニル,C1-6アルコキシ−カルボニルが好ましい。さらに好ましい置換基としては、C1-6アルキルが挙げられ、なかでもC1-3アルキルが特に好ましい。
d)上記2環性同素環基としては、例えば、インダニル、インデニル等が挙げられる。
e)上記基の定義中におけるハロゲンとしては、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素が挙げられる。
f)上記基の定義中におけるC1-6アルキルとしては、例えば、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec-ブチル,t-ブチル,ペンチル,イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等が挙げられる。C1-4アルキルとしては、例えば、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec-ブチル,t-ブチルが挙げられる。C1-3アルキルとしては、例えば、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピルが挙げられる。
g)上記基の定義中におけるC2-10アルケニルの例としては、例えば、ビニル、アリル(allyl)、プロペニル、2−メチルアリル、イソプロペニル、2−ブテニル,3−ブテニル、ブタジエニル、ヘキサトリエニル、3−オクテニルなどが挙げられる。C2-6アルケニルの例としては、例えば、ビニル,アリル(allyl),プロペニル、イソプロペニル、ブテニル,ヘキサトリエニルが挙げられる。C2-4アルケニルとしては、例えば、ビニル,アリル,イソプロペニル、ブテニルが挙げられる。
h)上記基の定義中におけるC2-10アルキニルの例としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、プロパルギル、3−ヘキシニルなどが挙げられる。上記基の定義中におけるC2-6アルキニルおよびC2-4アルキニルの例としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニルなどが挙げられる。
i)上記基の定義中におけるC3-10シクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘプチル,シクロオクチル,シクロノニル等が挙げられる。C3-8シクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。C3-7シクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘプチルが挙げられる。C3-6シクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシルが挙げられる。
j)上記基の定義中におけるC3-7シクロアルケニルとしては、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなどが、C5-7シクロアルケニルとしては、例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなどが挙げられる。
k)上記基の定義中におけるC6-14アリールの例としては、フェニル,ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチル、アントラセニルが挙げられる。C6-10アリールの例としては、フェニル,ナフチルが挙げられる。なかでも、フェニルが好ましい。
l)上記基の定義中におけるC7-20アラルキルまたはC7-19アラルキルの例としては、例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル−C1-6アルキル、ベンツヒドリル、トリチルが挙げられる。C7-15アラルキルおよびC7-13の例としては、例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル−C1-6アルキル、ベンツヒドリルが挙げられる。C7-11アラルキルおよびC7-10アラルキルの例としては、例えば、ベンジル、α−メチルベンジル、フェネチルなどのフェニル−C1-5アルキルおよびフェニル−C1-4アルキルなどが挙げられる。
m)上記基の定義中におけるC1-6アルコキシの例としては、例えば、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,n−ブトキシ,イソブトキシ,sec-ブトキシ,t-ブトキシ,ペンチルオキシ,イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。C1-4アルコキシの例としては、例えば、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,n−ブトキシ,イソブトキシ,sec-ブトキシ,t-ブトキシが挙げられる。C1-3アルコキシの例としては、例えば、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシが挙げられる。
n)上記基の定義中におけるC1-6アシルとしては、例えば、式−CO−R36(式中、R36は、水素原子、またはC1-5アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル,イソブチル,sec-ブチル,t-ブチル,ペンチル等)を示す)で表わされるC1-6アルカノイルが挙げられる。上記基の定義中におけるC1-4アシルとしては、例えば、式−CO−R37(式中、R37は、水素原子、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどのC1-3アルキルを示す)で表わされる基が挙げられる。
o)上記基の定義中におけるC1-8アルカノイルとしては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブリル、バレリル、イソバレリル、オクタノイルなどが挙げられる。
該縮合環化合物としては、一般式(X)
Figure 2007302703
〔式中、R1e及びR2eはそれぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R3eは置換されていてもよい同素または複素環基を、R4eは水素、炭素原子、窒素原子,酸素原子もしくは硫黄原子を介する基または置換されていてもよい複素環基を、R5eは水素原子または炭素原子を介する基を、nは0〜3の整数をそれぞれ示す。〕で表わされる4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(X)、一般式(XX)
Figure 2007302703
〔式中、R1fは(1)水素原子,(2)炭素原子を介する基または(3)式−(CH2)n−R1f’(式中、R1f’は炭素原子を介する基または置換されていてもよい同素または複素環基を、nは0〜3の整数を示す)で表わされる基を、R2fは水素原子または炭素原子を介する基を、R3f及びR4fはそれぞれ炭素原子を介する基をそれぞれを示す。〕で表わされる2,4(1H,3H)−ジオキソチエノ〔2,3−d〕ピリミジン誘導体(XX)、または一般式(XXX)
Figure 2007302703
〔式中、R1g,R2g,R3g,R4g,R6gおよびR7gは同一または異なって、水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R5gは炭素原子を介する基または置換されていてもよい同素もしくは複素環基を、nは0〜3の整数を示す。但し、R1g,R2g,R3g,R4g,R6gおよびR7gはすべてが同時に水素ではない。〕で表わされるキノリン誘導体(XXX)が好ましい。上記式(X),(XX),(XXX)中の炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基、置換されていてもよい複素環基または同素環基としては、上述したものが挙げられる。
上記一般式(X)で表わされる化合物において、一般式(XI)
Figure 2007302703
〔式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、又は炭素原子,窒素原子,酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R3は置換されていてもよい同素又は複素環基を、R4は(1)水素、(2)ホルミル基、(3)シアノ基、(4)硫黄原子を介する基、置換されていてもよい水酸基もしくは置換されていてもよい炭化水素基で置換された低級アルキル基、(5)置換されていてもよい炭化水素残基で置換されたカルボニル基又は(6)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基を、R5は水素又は炭素原子を介する基を、nが0〜3の整数を示す〕で表わされる化合物(XI)が好ましい。R1、R2、R3およびR5は、前記したR1e、R2e、R3eおよびR5eのそれらと同意義を有する。
上記R4で表される硫黄原子を介する基としては、例えばメルカプト、それぞれ置換されていてもよい、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C3-7シクロアルキルチオ、C6-14アリールチオ、C7-11アラルキルチオ、複素環チオ基などが挙げられる。該それぞれ置換されていてもよい、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C3-7シクロアルキルチオ、C6-14アリールチオ、C7-11アラルキルチオ、複素環チオ基におけるC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C6-14アリール、C7-11アラルキル、複素環基は上記f),i),k),a)と同意義を有する。これらに置換していてもよい基としては、上記窒素原子を介する基における置換基と同意義を有する。
上記R4で表されるエステル化されたカルボキシル基としては、例えば、C1-6アルキルオキシカルボニル、C3-7シクロアルキルオキシカルボニル、C6-14アリールオキシカルボニル、C7-11アラルキルオキシカルボニル、複素環基で置換されたオキシカルボニル等が挙げられ、これらのC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C6-14アリール、C7-11アラルキル、複素環基は前記f),i),k),a)と同意義を有する。上記R4で表されるアミド化されたカルボキシル基としては、例えば、窒素原子を介する基で置換されたカルボニル基が挙げられる。該窒素原子を介する基の例は上記と同意義を有する。上記R4で表される置換された低級アルキル基における低級アルキル基としては、例えばメチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,S-ブチル,ペンチル,ヘキシル等のC1-6アルキル基が挙げられる。置換基を有していてもよい炭化水素基で置換された低級アルキル基における置換されていてもよい炭化水素基としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
置換されていてもよい水酸基における該置換基としては、例えば、(1)ハロゲン(例、塩素,臭素,フッ素等)、C6-10アリール(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチル等)及びニトロ等から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC1-6アルキル(例、メチル,エチル,n−プロピル,i−プロピル,n−ブチル,tert−ブチル等);(2)ハロゲン(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、メチル,エチル,n−プロピル等)、C6-10アリール(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチルなどのフェニル−C1-6アルキル等)及びニトロ等から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC6-10アリール(例、フェニル,ナフチル等);(3)ハロゲン(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、メチル,エチル,n−プロピル等)、C6-10アリール(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチルなどのフェニル−C1-6アルキル等)及びニトロ等から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC7-12アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチルなどのフェニル−C1-6アルキル,ナフチルメチルなどのナフチル−C1-2アルキル等);(4)ホルミル、ハロゲン(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、メチル,エチル,n−プロピル等)、C6-10アリール(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチルなどのフェニル−C1-6アルキル等)及びニトロ等から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル,プロピオニル等);(5)ハロゲン(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、メチル,エチル,n−プロピル等)、C6-10アリール(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチルなどのフェニル−C1-6アルキル等)及びニトロ等から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC6-10アリールオキシ−カルボニル(例、フェニルオキシカルボニル,ナフチルオキシカルボニル等);(6)ハロゲン(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、メチル,エチル,n−プロピル等)、C6-10アリール(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチルなどのフェニル−C1-6アルキル等)及びニトロ等から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC6-10アリール−カルボニル(例、ベンゾイル,ナフチルカルボニル等);(7)ハロゲン(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、メチル,エチル,n−プロピル等)、C6-10アリール(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチルなどのフェニル−C1-6アルキル等)及びニトロ等から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいC7-12アラルキル−カルボニル(例、ベンジルカルボニル,フェネチルカルボニル等);(8)ハロゲン(例、塩素,臭素,フッ素等)、C1-6アルキル(例、メチル,エチル,n−プロピル等)、C6-10アリール(例、フェニル,ナフチル等)、C7-12アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチルなどのフェニル−C1-6アルキル等)及びニトロ等から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよいピラニルまたはフラニル、トリ(C1-4アルキル)シリル(例、トリメチルシリル,トリエチルシリル等)などが用いられる。該硫黄原子を介する基は前記R1a,R2a,R3a,R4a,R5aまたはR6aで定義したものと同意義を有する。
上記R4で表される置換されていてもよい炭化水素残基で置換されたカルボニル基における炭化水素残基としては、例えば飽和あるいは不飽和の炭素数25までの炭化水素残基が挙げられる。好ましい具体例としては、例えばアルキル(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル,ペンチル,イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル等のC1-8アルキル)、シクロアルキル(例、シクロプロピル,シクロペンチル、シクロブチル,シクロヘキシル等のC3-6シクロアルキル)、アルコキシアルキル(例、メトキシメチル,エトキシメチル,エトキシブチル,プロポキシヘキシル等のC1-3アルコキシC1-6アルキル)、アルケニル(例、ビニル,ブテニル,ブタジエニル,ヘキサトリエニル等のC2-6アルケニル)、アリール(例、フェニル,ナフチル,アントラセニル等のC6-14アリール)、アラルキル(例、ベンジルなどのフェニル−C1-6アルキル,ベンツヒドリール,トリチル等のC7-20アラルキル)などが挙げられる。該置換基としては、前記炭素原子を介する基における置換基と同意義を有する。
1及びR2は、一方(好ましくはR1)が(1)一般式
9−(CH2)m
〔式中、R9はハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換されていてもよい複素環基、または置換されていてもよい窒素原子を介する基を、mは0〜3の整数を示す〕で表される基、または(2)置換されていてもよいC6-14アリール基で、他方(好ましくはR2)が一般式
10−A−
〔式中、R10は置換されていてもよいC6-14アリール基、置換されていてもよいC1-6アルキル基、C6-14アリ−ル−カルボニル基、C7-11アラルキル−カルボニル基またはハロゲンを、Aは介在基を示す〕で表される基であることが好ましい。上記R9で表されるハロゲンとしては前記のe)と同意義を有する。置換されていてもよい複素環基としては前記のa)と同意義を有する。置換されていてもよい窒素原子を介する基は、前記と同意義を有する。該置換されていてもよい窒素原子を介する基としては、モノあるいはジ置換アミノ基が好ましい。該アミノ基の置換基としては(1)(i)スルファモイル、(ii)C1-6アルコキシ、(iii)C1-6アルキルチオ、(iv)ハロゲン、(v)ニトロ、(vi)シアノで1〜3個置換されていてもよいC6-14アリール、(vii)ハロゲンで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル、(viii)ヒドロキシ、または(ix)C1-6アルコキシ−カルボニルで1〜3個置換されていてもよいC7-11アラルキル、(2)C6-14アリール、(3)(i)C1-6アルキルで置換されていてもよい複素環基、(ii)アミノ、(iii)ヒドロキシ、(iv)オキソ、(v)C1-6アルコキシ、(vi)C1-6アルキルもしくはC6-14アリールで1〜2個置換されていてもよいカルバモイル、または(vii)ニトロで1〜3個置換されていてもよいC6-14アリールで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル、(4)C1-6アルキル−カルボニル、(5)C6-14アリールで置換されていてもよいC2-10アルケニル、または(6)複素環基が好ましい。特に、式−NR3940(式中、R39はC1-6アルキル基を、R40はC7-11アラルキル基をそれぞれ示す)で表わされる基が特に好ましい。R10における置換されていてもよいC6-14アリール基もしくはC6-14アリ−ル−カルボニル基におけるC6-14アリール基としては上記k)、置換されていてもよいC1-6アルキル基におけるC1-6アルキル基としては上記f)、C7-11アラルキル−カルボニル基におけるC7-11アラルキル基としては上記l)、ハロゲンとしては上記e)と同意義を有する。上記R10で表される置換されていてもよいC6-14アリール基における置換基としては、(1)ハロゲン、(2)ハロゲン、C1-6アルキル−カルボニル、C2-10アルケニルまたはC3-7シクロアルキルで1ないし3個置換されていてもよいC1-6アルコキシ、(3)C1-6アルコキシ−カルボニル、(4)ニトロ、(5)C1-6アルコキシ−C1-6アルコキシ(6)モノもしくはジC1-6アルキル−カルボニル、(7)(i)C1-6アルキル−カルボニルで1〜3個置換されていてもよいC2-10アルケニル、(ii)ヒドロキシで1〜3個置換されていてもよいC3-7シクロアルキル、(iii)オキソ、ヒドロキシまたはC1-6アルキル−カルボニルで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル、(iv)ハロゲンまたはC1-6アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル−カルボニル、(v)ホルミル、(vi)(a)C1-6アルキル、(b)C1-6アルキルチオ、(c)C6-14アリールまたは(d)1〜3個のハロゲンで置換されていてもよいC1-6アルコキシで1〜2個置換されていてもよいカルバモイル、(vii)C6-14アリール−カルボニル、(viii)C1-6アルキル−スルフィニル、(ix)C1-6アルコキシ−カルボニル、(x)複素環−カルボニル、または(xi)C1-6アルコキシで1〜2個置換されていてもよいアミノ、(8)ヒドロキシ、(9)ニトロで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキルオキシ−カルボニル、(10)C7-11アラルキル、(11)C6-14アリール、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、またはC1-6アルキルで1〜3個置換されていてもよいC2-10アルケニル、(12)環状アミノ、(13)C1-6アルキルで1〜3個置換されていてもよいC2-10アルケニルオキシ、または(14)C2-10アルケニルで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキルが好ましい。置換基の数は、1〜5個、好ましくは1〜3個である。上記R10で表される置換されていてもよいC1-6アルキルにおける置換基としては(1)ハロゲン、または(2)C7-11アラルキルで1〜3個置換されていてもよいアミノが好ましい。上記Aで表される介在基としては、前記したものが挙げられ、特に、化学結合、メチレン基が好ましい。
3は一般式
Figure 2007302703
〔式中、R7は水素、ハロゲン、又は炭素,窒素,酸素もしくは硫黄原子を介する基を、R8は水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、又は炭素,酸素,窒素もしくは硫黄原子を介する基で置換されていてもよい脂肪族炭化水素残基を示す〕で表される基であることが好ましい。上記R7で表される置換されていてもよい炭素,窒素,酸素もしくは硫黄原子を介する基は、前記と同意義を有する。上記R8で表される酸素,窒素もしくは硫黄原子を介する基で置換されていてもよい脂肪族炭化水素残基における、置換されていてもよい脂肪族炭化水素残基としては、例えばC1-15アルキル(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,s−ブチル,t−ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニル,デシル,ウンデシル,ドデシル,トリデシル,テトラデシル,ペンタデシル等)、C3-8シクロアルキル(例、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル等)、C2-10アルケニル(例、ビニル,アリル,2−メチルアリル,2−ブテニル,3−ブテニル,3−オクテニル等)、C2-10アルキニル(例、エチニル,2−プロピニル,3−ヘキシニル等)、C1-6アルコキシ(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,ブトキシ等)が挙げられる。 該炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えばニトロ、ヒドロキシル、オキソ、チオキソ、シアノ、カルバモイル、カルボキシル、C1-4アルコキシ-カルボニル(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル等)、スルホ、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、よう素)、C1-4アルコキシ(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,イソブトキシ,s−ブトキシ,t−ブトキシ等)、C1-4アルキルチオ(例、メチルチオ,エチルチオ,n−プロピルチオ,イソプロピルチオ,n−ブチルチオ,t−ブチルチオ等)、アミノ、C1-6アルカノイルアミノ(例、アセチルアミノ,プロピオニルアミノ等)、モノ-またはジ-C1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ, エチルアミノ, n−プロピルアミノ,イソプロピルアミノ, n−ブチルアミノ, ジメチルアミノ,ジエチルアミノ等)、C1-4アルカノイル(例、ホルミル,アセチル,プロピオニル等)、;(a)ハロゲン(例、フッ素,塩素,臭素,よう素)、(b)C1-4アルキル(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル等)等から選ばれた1ないし4個の置換基を有していてもよい例えば2−または3−チエニル、2−または3−フリル、3−、4−または5−ピラゾリル、2−、4−または5−チアゾリル、3−、4−または5−イソチアゾリル、2−、4−または5−オキサゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾリル、2−、4−または5−イミダゾリル、1,2,3−または1,2,4−トリアゾリル、1Hまたは2H−テトラゾリル、2−、3−または4−ピリジル、2−、4−または5−ピリミジル、3−または4−ピリダニジル、キノリル、イソキノリル、インドリル等の炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環基、C1-6ハロアルキル(例、ジフルオロメチル,トリフルオロメチル,トリフルオロエチル,トリクロロエチル等)などが挙げられる。置換の数は1ないし4、好ましくは1ないし3である。R7もしくはR8としては(1)C1-6アルコキシ、(2)ハロゲンで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル、(3)C1-6アルキル−カルボニルオキシ、(4)C1-6アルキルチオ、(5)シアノまたはC1-6アルコキシ−カルボニルで1〜3個置換されていてもよいC6-14アリール、(6)ハロゲン、(7)ハロゲンで1〜3個置換されていてもよいC7-11アラルキルが好ましい。R4は、ハロゲン、シアノ、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい炭化水素−オキシ基、置換されていてもよい炭化水素基で置換されたカルボニル基、置換されていてもよい炭化水素基で置換されたスルホニル基、置換されていてもよい炭化水素基で置換されたスルホニル−オキシ基、モノもしくはジ置換アミノ基、モノもしくはジ置換アミノ−カルボニル基、または複素環基が好ましい。炭化水素基または炭化水素−オキシ基における炭化水素基およびその置換基としては前記R1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bにおいて定義したものが挙げられる。複素環基としては前記a)と同意義を有する。アミノ基の置換基としては前記R1a,R2a,R3a,R4a,R5aまたはR6aの窒素原子を介する基における置換基と同様のものが挙げられる。R4は、好ましくは(1)(i)ヒドロキシ、(ii)C1-6アルキル−カルボニルオキシ、(iii)C1-6アルキルチオ、(iv)ハロゲンで1〜3個置換されていてもよいC6-14アリール、(v)C3-7シクロアルキル、(vi)C1-6アルキル−カルボニル、(vii)C1-6アルキルスルフィニル、または(viii)C6-14アリール−カルボニルオキシで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル、(2)C1-6アルコキシ−カルボニル、(3)ハロゲン、C1-6アルキルを1〜2個有するアミノ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルまたはC6-14アリールオキシで1〜3個置換されていてもよいC6-14アリール−カルボニル、(4)C1-6アルキル−カルボニル、(5)ホルミル、(6)複素環−カルボニル、(7)(i)C7-11アラルキル−複素環基、(ii)複素環基、(iii)C1-6アルキルで1〜2個置換されていてもよいアミノで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル、または(iv)複素環−C1-6アルキルで1〜2個置換されていてもよいアミノ−カルボニル、(8)C1-6アルコキシカルボニルまたはアミノ−カルボニルで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルコキシ、(9)シアノ、(10)C3-7シクロアルキル−カルボニル、(11)複素環基、(12)C1-6アルキル−カルボニルで1〜2個置換されていてもよいアミノ、(13)C1-6アルキル−カルボニルオキシ、(14)ヒドロキシ、(15)C1-6アルキルスルホニルオキシ、(16)C1-6アルキルチオ、(17)C1-6アルキルスルフィニルまたは(18)C1-6アルキルスルホニルである。R5は好ましくは、水素原子またはC1-6アルキルである。特に水素原子が好ましい。
一般式(XI)で表わされる化合物中、特に、一般式
Figure 2007302703
〔式中、R13aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン原子またはC1-8アルカノイルアミノ基を、R14aは水素原子またはC1-6アルキル基を、R15aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基またはC1−6アルキルチオ基を、R16aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、C1-6アルキル基、ハロゲン原子またはC1-6アルコキシ基を、R17aは1または2個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれエステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基、C1-6アルキルカルボニル基、C6-14アリールカルボニル基または置換されていてもよいC1-6アルキル基を示し、v,tおよびuは同一でも異なっていてもよく、それぞれ0〜3の整数を示す〕で表わされる化合物が好ましい。上記R17aにおけるC1-6アルキル基の置換基としては(i)ヒドロキシ、(ii)C1-6アルキル−カルボニルオキシ、(iii)C1-6アルキルチオ、(iv)ハロゲンで1〜3個置換されていてもよいC6-14アリール、(v)C3-7シクロアルキル、(vi)C1-6アルキル−カルボニル、(vii)C1-6アルキルスルフィニル、または(viii)C6-14アリール−カルボニルオキシが好ましい。該置換数は1〜3個が好ましい。上記のC1-6アルキル基、C1-6アルキルチオ基、C1-6アルキルカルボニル基またはC1-6アルキル−カルボニルオキシにおけるC1-6アルキルとしては前述のf)、C1-6アルコキシ基としては前述のm)、ハロゲンとしては前述のe)、C1-6アルカノイルアミノ基におけるC1-8アルカノイルとしては前述のo)、C6-14アリールとしては前述のk)を挙げることができる。エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基としては前述のR1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bにおいて定義したものを用いることができる。
さらに、一般式(XI)で表わされる化合物中、一般式
Figure 2007302703
〔式中、R13bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子,C1-6アルコキシ基またはC1-8アルカノイルアミノ基を、R14bは水素原子またはC1-6アルキル基を、R15bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子またはハロゲンを、R16bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子,ハロゲンまたはC1-6アルコキシを、R17bは1または2個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基またはC1-6アルキルカルボニル基を示し、v',t'およびu'は同一でも異なっていてもよく、それぞれ0〜3の整数を示す〕で表わされる化合物が好ましい。上記のC1-6アルコキシ基としては前述のm)、C1-8アルカノイルアミノ基におけるC1-8アルカノイルとしては前述のo)、C1-6アルキル基またはC1-6アルキルカルボニル基におけるC1-6アルキルとしては前述のf)、ハロゲンとしては前述のe)を挙げることができる。エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基としては前述のR1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bにおいて定義したものを用いることができる。R17aおよびR17bは、好ましくは5位に結合している。
一般式(XI)で表わされる化合物において、なかでも、(1)4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−メトキシベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルまたはその塩、(2)2−(4−アセチルアミノフェニル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−メトキシベンジル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルまたはその塩、(3)5−n−ブチリル−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩、(4)5−ベンゾイル−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩、(5)7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−5−イソブチリル−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩、(6)7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−5−イソブチリル−2−(4−プロピオニルアミノフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩、(7)5−ベンゾイル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩が好ましい。
本発明の組成物において用いられる化合物として、化合物(X)中、一般式(XII)
Figure 2007302703
〔式中、R1hおよびR2hはそれぞれ水素,又は炭素,窒素,酸素もしくは硫黄原子を介する基を、R3hは置換されていてもよい同素又は複素環基を、R4hは置換されていてもよい複素環基又はヘテロ原子を介する基を、R5hは水素又は炭素原子を介する基を、nhは0〜3の整数をそれぞれ示す。〕で表わされる化合物(XII)またはその塩が好ましい。基R1h,R2h,R3hおよびR5hは、前記のR1e,R2e,R3eおよびR5eと同意義を有する。上記R4hで表される置換されていてもよい複素環基はR4eと同意義を有する。上記R4hで表わされるヘテロ原子を介する基としては、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、硫黄原子を介する基が挙げられ、これらは、R4eで定義されたものと同様のものである。
一般式(XII)で表わされる化合物中、R1hの好ましいものとしては、炭素原子もしくは窒素原子を介する基が挙げられる。炭素原子を介する基としては、置換基を有していてもよいC1-20炭化水素基、特に、置換基を有していてもよいC1-10アルキル基が好ましく、なかでも、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基が好ましい。C1-6アルキルとしては前記f)が挙げられる。R1hで示される置換基を有していてもよいC1-20炭化水素基における置換基は、(1)ハロゲン、(2)ニトロ、(3)シアノ、(4)置換されていてもよいアミノ基、(5)置換されていてもよいヒドロキシル基または(6)式−S(O)th−R6h(式中、thは0〜2の整数を、R6hは水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)で表わされる基が好ましい。R1hは好ましくは、N,N−ジ置換アミノ−C1-6アルキル基などの置換アミノアルキルが挙げられる。好ましくは、N−アラルキル−N−アルキルアミノアルキル、なかでも、N−C7-11アラルキル−N−C1-6アルキルアミノ−C1-6アルキルが挙げられる。
2hの好ましいものとしては、炭素原子を介する基が挙げられる。炭素原子を介する基としては、置換基を有していてもよいC1-20炭化水素基、特に、置換基を有していてもよいC6-14アリール基が好ましい。該C6-14アリール基としては前記k)が用いられる。R2hで示される置換基を有していてもよいC1-20炭化水素基における置換基としては(1)置換されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよいヒドロキシル基、(3)置換されていてもよいカルバモイル基、(4)置換されていてもよいカボキシル基、(5)置換されていてもよいC2-10アルケニル基、(6)C1-6アシル基または(7)ニトロ基が好ましい。該C2-10アルケニル基としては前記g)、C1-6アシル基としては前記n)が挙げられる。R2hで示される置換されていてもよいC6-14アリール基の置換基の具体例としては、例えば、(1)C1-6アルコキシ、(2)C1-6アルキルカルボニル,(3)C1-6アルキルアミノカルボニル,(4)置換されていてもよいC2-10アルケニル(置換基の好ましい例としては、C1-6アルキルカルボニル,C1-6アルキルアミノカルボニルが挙げられる)、または(5)置換されていてもよいアミノ(置換基の好ましい例としては、C1-6アルキル,C1-8アルカノイル、ヒドロキシで置換されたC1-6アルキル、ヒドロキシが挙げられる)が挙げられる。特に、C1-8アルカノイルアミノもしくはC1-6アルコキシが好ましい。R2hの最も好ましいものとしては、(i)ニトロ、(ii)C1-6アルコキシ、(iii)C1-8アルカノイルで置換されていてもよいアミノ基から選ばれる基で置換されていてもよいC6-14アリールが挙げられる。上記C1-6アルコキシとしては前記m)、C1-6アルキルもしくはC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニルにおけるC1-6アルキルとしては前記f)、C2-10アルケニルとしては前記g)、C1-8アルカノイルもしくはC1-8アルカノイルアミノにおけるC1-8アルカノイルとしては前記o)が挙げられる。
3hの好ましいものとしては、置換されていてもよい同素環基が挙げられる。該同素環基はW環基で挙げたものと同意義を有する。該置換されていてもよい同素環基における同素環基としては、C6-14アリール基が好ましい。該C6-14アリール基としては前記k)が用いられる。R3hで示される置換基を有していてもよい同素環基における置換基が(1)ハロゲン、(2)ニトロ、(3)置換されていてもよいヒドロキシル基または(4)式−S(O)th−R6h(式中、thは0〜2の整数を、R6hは水素原子または置換されていてもよいC1-20炭化水素基を示す)で表わされる基が好ましい。R3hで示される基の好ましいものとしては、ハロゲンで1〜2個置換されたC6-14アリール基が挙げられ、該アリールとしてはフェニルが好ましい。R3hで示される基のさらに好ましいものとしては、フッ素で置換されたフェニルが特に好ましい。R4hの好ましいものとしては置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシル基、置換されていてもよいメルカプト基が挙げられる。
4hで示される置換されていてもよい複素環基における複素環基の好ましいものとしては、3〜8員複素環基が挙げられ、なかでも、すくなくとも一つの窒素原子を有する5〜8員複素環基が好ましい。さらに好ましくは、少なくとも一つの窒素原子を有する5〜6員複素環基が挙げられる。該複素環基としては前記a)が挙げられる。好ましい複素環基の例としては、例えば、オキサゾリル,イソオキサゾリル,チアゾリル,イミダゾリル,トリアゾリル,オキソイミダゾリル,チアジニルなどが挙げられる。特に、イソキサゾリルが好ましい。R4hで示される置換されていてもよい複素環基における置換基が(1)ハロゲン、(2)ニトロ、(3)置換されていてもよいヒドロキシル基、(4)式−S(O)mh−R6h(式中、mhは0〜2の整数を、R6hは水素原子または置換されていてもよいC1-20炭化水素基を示す)で表わされる基、(5)置換されていてもよいアミノ基または(6)C1-10炭化水素基が好ましい。R4hで示される置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシル基または置換されていてもよいメルカプト基における置換基としては、(1)C1-6アルコキシカルボニルもしくはカルバモイルで1〜3個置換されていてもよいC1-10炭化水素基、(2)C1-6アシル基または(3)式−S(O)th−R6h(式中、thは0〜2の整数を、R6hは水素原子または置換されていてもよいC1-20炭化水素基を示す)で表わされる基が好ましい。上記C1-6アルコキシカルボニルにおけるC1-6アルコキシとしては前記m)、C1-6アシル基としては前記n)が挙げられる。R4hで示される基の最も好ましいものとしては、(1)1個の窒素原子及び1個の酸素原子を含有し炭素原子に結合手を有するする5〜6員複素環基、(2)(i)C1-6アルコキシカルボニルもしくはカルバモイルを有していてもよいC1-6アルキル、(ii)C1-8アルカノイルおよび(iii)C1-6アルキルスルホニルから選ばれる基で置換されていてもよいヒドロキシル基、(3)式−S(O)th−R6h'(式中、thは0〜2の整数を、R6h'はC1-6アルキル基を示す)で表わされる基、(4)C1-8アルカノイルで置換されていてもよいアミノ基が挙げられる。上記炭素原子に結合手を有する5〜6員複素環基としては前記R1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bで定義したものを挙げることができる。また、C1-6アルコキシカルボニルにおけるC1-6アルコキシとしては前記m)、C1-6アルキルもしくはC1-6アルキルスルホニルにおけるC1-6アルキルとしては前記f)、C1-8アルカノイルとしては前記o)のものを挙げることができる。
5hの好ましいものとしては、水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基が挙げられ、なかでも、水素原子または置換基を有していてもよいC1-20炭化水素基が好ましい。さらに、水素原子またはC1-6アルキル基が好ましい。特に、水素が好ましい。該C1-6アルキル基としては前記f)が用いられる。上記化合物(XII)中、R1hがハロゲン又はN−C7-13アラルキル−N−C1-6アルキルアミノで置換されていてもよいC1-6アルキル基を、R2hが(i)ニトロ、(ii)C1-6アルコキシおよび(iii)C1-8アルカノイルで置換されていてもよいアミノから選ばれる基で置換されていてもよいC6-14アリール基を、R3hがモノ−もしくはジ−ハロゲノC6-14アリール基を、R4hが(1)窒素原子及び酸素原子を含有し炭素原子に結合手を有するする5〜6員複素環基、(2)(i)C1-6アルコキシカルボニルもしくはカルバモイルを有していてもよいC1-6アルキル、(ii)C1-8アルカノイルおよび(iii)C1-6アルキルスルホニルから選ばれる基で置換されていてもよいヒドロキシル基、(3)式−S(O)th−R6h'(式中、thは0〜2の整数を、R6h'はC1-6アルキル基を示す)で表わされる基または(4)C1-8アルカノイルで置換されていてもよいアミノ基を、R5hが水素原子を、nhが1をそれぞれ示す化合物が、特に好ましい。ハロゲンとしては前記e)、N−C7-13アラルキル−N−C1-6アルキルアミノにおけるC7-13アラルキルとしては前記l)、C1-6アルキル基またはN−C7-13アラルキル−N−C1-6アルキルアミノもしくはC1-6アルキルスルホニルにおけるC1-6アルキルとしては前記f)、C1-6アルコキシもしくはC1-6アルコキシカルボニルにおけるC1-6アルコキシとしては前記m)、C1-8アルカノイルとしては前記o)、C6-14アリール基もしくはモノ−もしくはジ−ハロゲノC6-14アリール基におけるC6-14アリールとしては前記k)を挙げることができる。さらに、炭素原子に結合手を有するする5〜6員複素環基としては前記R1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6a,R4bで定義したものを挙げることができる。nhは好ましくは1を示す。
本発明の組成物において用いられる化合物として、化合物(X)中、一般式(XIII)
Figure 2007302703
〔式中、R1iは式
Figure 2007302703
(式中、R6iは(1)1〜3個のフッ素,臭素,スルファモイル,メチルチオもしくはニトロで置換されていてもよいフェニル基,(2)2−もしくは3−ピリジル基,(3)メチルで置換されていてもよい3−インドリル基,(4)プロピル基または(5)ブチルカルバモイル基を、R7iはメチル基を示す。)で表される基またはヘキサメチレンテトラアミノメチル基を、R2iはメトキシカルボニルビニル,エトキシカルボニルビニル,カルボキシビニル,ベンゾイルビニル,アセチルビニル,プロピオニルビニル,イソブチリルアミノ,プロピオニルアミノ,3−オキソブチルアミノ,3−オキソペンチルアミノ,2−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ,トリフルオロアセチルアミノ,2−ヒドロキシプロピルアミノ,2−ヒドロキシブチルアミノ,2−ヒドロキシイソブチルアミノ,N−エチル−N−トリフルオロアセチルアミノ,メチルアミノ,エチルアミノ,プロピルアミノ,ブチルアミノ,イソブチルアミノ,ジエチルアミノ,1−ピロリジニルアミノ,エタンスルホンアミドもしくはアセトニルオキシで置換されたフェニル基を、R3iは2−フルオロベンジル基または2,6−ジフルオロベンジル基を、R4iは(1)アシル基または(2)ヒドロキシもしくはアルキルカルボニルオキシで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。〕で表される化合物(XIII)またはその塩が好ましい。
本発明の化合物(XIII)におけるR1iで示される基の好ましいものとしては、N−メチル−N−ベンジルアミノメチルが挙げられる。本発明の化合物(XIII)におけるR2iおよびR4iにおける置換基の数としては、1〜6個が挙げられ、なかでも1〜3個が好ましく、1〜2個がさらに好ましい。本発明の化合物(XIII)におけるR2iで示される基の好ましいものとしては、式 R10i−R9i−(式中、R9iはビニレン基を、R10iはメトキシカルボニル,エトキシカルボニルなどのC1-6アルコキシカルボニル,カルボキシ,ベンゾイル,アセチル,プロピオニルなどのC1-8アルカノイルをそれぞれ示す。)で表される基もしくは式 R11i−NH−(式中、R11iは3−オキソブチル,3−オキソペンチルまたは2−ヒドロキシシクロヘキシルを示す。)もしくは式R12i−O−(式中、R12iはアセトニルを示す。)で表される基で置換されているフェニル基が挙げられる。本発明の化合物(XIII)におけるR4iで表されるアシルとしては、カルボン酸から誘導されるアシル基、例えば、式 −CO−R8i(式中、−R8iは置換基を有していてもよい炭化水素残基または置換基を有していてもよい複素環基を示す)で表わされる基が好ましい。
該炭化水素残基の具体例としては、前記R1a,R2a,R3a,R4a,R5a,R6aで定義したものと同様のものが挙げられる。 該炭化水素残基の置換基としては、例えば、ニトロ,ヒドロキシ,オキソ,チオキソ,シアノ,スルホ,カルバモイル,カルボキシ,ハロゲン(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素),C1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ等),C1-3アルコキシ−C1-6アルコキシ,アミノ,モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等),C1-6アルキル-カルボニル,C1-6アルキル-カルボニルオキシ(例、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ等),C1-6アルキル−チオ,C1-6アルキル−スルホニル,C1-6アルキル−スルフィニル,ベイゾイル,フェノキシ,C1-6アルキレンジオキシ,複素環基などが挙げられる。置換の数は1ないし6、好ましくは1ないし3、さらに好ましくは1〜2である。
複素環基の例としては、前記a)と同様のものが挙げられる。該複素環基の置換基としては、例えば、C1-6アルキル(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,sec-ブチル,tert-ブチル等)、C2-6アルケニル(例、ビニル,1-メチルビニル,1-プロペニル,アリル等)、C2-6アルキニル(例、エチニル,1-プロピニル,プロパルギル等)、C3-6シクロアルキル(例、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル等)、C5-7シクロアルケニル(例、シクロペンテニル,シクロヘキセニル等)、C7-11アラルキル(例、ベンジル,α-メチルベンジル,フェネチルなどのフェニル−C1-5アルキル等)、C6-14アリール(例、フェニル,ナフチル等)、C1-6アルコキシ(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,iso-プロポキシ,n-ブトキシ,iso-ブトキシ,sec-ブトキシ,tert-ブトキシ等)、C6-14アリールオキシ(例、フェノキシ等)、C1-6アルカノイル(例、ホルミル,アセチル,プロピオニル,n-ブチリル,iso-ブチリル等)、C6-14アリール-カルボニル(例、ベンゾイル等)、C1-6アルカノイルオキシ(例、ホルミルオキシ,アセチルオキシ,プロピオニルオキシ,n-ブチリルオキシ,iso-ブチリルオキシ等)、カルボキシル、C1-6アルコキシ-カルボニル(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,n-プロポキシカルボニル,iso-プロポキシカルボニル,n-ブトキシカルボニル,イソブトキシカルボニル,tert-ブトキシカルボニル等)、カルバモイル基、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、よう素)、オキソ、アミノ、モノ−又はジC1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ,エチルアミノ,プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,ブチルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,ジプロピルアミノ,ジイソプロピルアミノ,ジブチルアミノ等)、C1-6アルカノイルアミノ(例、ホルムアミド,アセタミド,トリフルオロアセタミド,プロピオニルアミド,ブチリルアミド,イソブチリルアミド等)、カルバモイルアミノ、N−C1-4アルキルカルバモイルアミノ(例、N-メチルカルバモイルアミノ,N-エチルカルバモイルアミノ,N-プロピルカルバモイルアミノ,N-イソプロピルカルバモイルアミノ,N-ブチルカルバモイルアミノ等)、ニトロ、シアノ、メルカプト、スルホ、スルフイノ、ホスホノ、スルファモイル、C1-6アルキルスルファモイル(例、N-メチルスルファモイル,N-エチルスルファモイル,N-プロピルスルファモイル,N-イソプロピルスルファモイル,N-ブチルスルファモイル等)、ジC1-6アルキルスルファモイル(例、N,N-ジメチルスルファモイル,N,N-ジエチルスルファモイル,N,N-ジプロピルスルファモイル,N,N-ジブチルスルファモイル等)、C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ,エチルチオ,プロピルチオ,イソプロピルチオ,n-ブチルチオ,sec-ブチルチオ,tert-ブチルチオ等)、C1-6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニル,エチルスルフィニル,プロピルスルフィニル,ブチルスルフィニル等)、C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル,エチルスルホニル,プロピルスルホニル,ブチルスルホニル等)などが挙げられる。置換の数は1ないし6、好ましくは1ないし3、さらに好ましくは1〜2である。
上記の−CO−R8iにおけるR8iで表される炭化水素残基の好ましいものとしては、置換基を有していてもよいC6-14アリール基,置換基を有していてもよいC1-6アルキル基が挙げられる。置換基を有していてもよいC6-14アリール基における置換基としては、C1-6アルキル,C1-6アルコキシ,C1-6アルコキシ−C1-6アルコキシ,C1-6アルキレンジオキシ,フェノキシ,ヒドロキシ,C1-6アルキルカルボニルオキシ,モノもしくはジ−C1-6アルキルアミノ,C1-6アルキルチオなどが好ましい。置換基を有していてもよいC1-6アルキル基における置換基としては、例えば、ヒドロキシ,ハロゲン,ニトロ,シアノ,C1-6アルコキシカルボニル,C1-6アルコキシまたは式−S(O)p i−R7i (式中、piは0〜2の整数を、R7iはC1-6アルキルを示す)で表わされる基,C1-6アルキレンジオキシが挙げられる。R8iで表わされる複素環基の好ましいものとしては、チエニル,フリル,ピロリル,ピリジル,ピリミジニル,チアゾリル,イミダゾリル,トリアゾリル,イソオキサゾリル,イソチアゾリル,モルホリニル,オキソイミダゾニル,ピロリジニル,ピペリジニル,チアジニルなどが挙げられる。特に、チエニルが好ましい。該複素環基の置換基の好ましいものとしては、例えば、C1-6アルキル,C1-6アルコキシ,カルボキシル、C1-6アルコキシ-カルボニル,カルバモイル基、ハロゲン、オキソ、アミノ、モノ−又はジC1-4アルキルアミノ,ニトロ、シアノ、メルカプト、スルホ、スルフイノ、ホスホノ、スルファモイル、C1-6アルキルチオなどが挙げられる。
基−CO−R8iのさらに好ましい例としては、(1)C1-6アルコキシ,C1-6アルコキシ−C1-6アルコキシ,C1-6アルキレンジオキシ,フェノキシ,ヒドロキシ,C1-6アルキルカルボニルオキシ,モノまたはジ−C1-6アルキルアミノもしくはC1-6アルキルチオで置換されたベンゾイル基,(2)C1-3アルキレンジオキシで置換されたC1-6アルキルカルボニル基または(3)チエニルカルボニル基が挙げられる。R4iで表わされるヒドロキシもしくはC1-6アルキルカルボニルオキシで置換されていてもよいC1-6アルキル基の好ましい例としては、ヒドロキシもしくはアセチルオキシで置換されたC1-6アルキル基が挙げられ、さらに、2−ヒドロキシイソブチル,2−アセトキシイソブチルが好ましい。
上記、C1-3アルキレンジオキシ基の具体例としては、例えば、メチレンジオキシ,エチレンジオキシ,プロピレンジオキシなどが挙げられる。上記定義中におけるC1-6アルキル基の具体例としては例えば、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,ペンチル,イソペンチル,ヘキシル等が挙げられ、なかでもC1-3アルキル基が好ましい。上記、C1-6アルコキシ基としては、例えばメトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,イソブトキシ,sec−ブトキシ,tert−ブトキシ,ペンチルオキシ,イソペンチルオキシ,ネオペンチルオキシ,ヘキシルオキシなどが挙げられ、なかでもC1-3アルコキシ基が好ましい。
本発明の組成物において用いられる化合物として、化合物(X)中、一般式(XIV)
Figure 2007302703
〔式中、R1jは式−X−R4j(式中、XがOのときR4jは置換基を有していてもよい分枝状アルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基または置換基を有していてもよい含酸素6員複素環基(好ましくは1〜2個の酸素原子を含む)を、XがSのときR4jは置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基または置換基を有していてもよい含酸素6員複素環基(好ましくは1〜2個の酸素原子を含む)を示す)で表される基またはヒドロキシル基を、R2jはC1-8アルカノイルアミノ基を、R3jは水素原子またはアルキル基をそれぞれ示す〕で表わされる化合物またはその塩が好ましい。
上記式において、R4jで表わされる置換基を有していてもよい分枝状のアルキル基における分枝状のアルキル基としては、C3-13の分枝状のアルキル基(例えば、イソプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソペンチル、sec-ペンチル、tert-ペンチル、3−ペンチル、イソヘキシル、sec-ヘキシル、tert-ヘキシル、イソオクチル、sec-オクチル、tert-オクチル)が好ましい。分枝状のアルキル基としては、なかでも、C3-7の分枝状のアルキル基が好ましく、イソプロピル、sec-ブチル、3−ペンチルまたは2,4−ジメチル−3−ペンチルが特に好ましい。該分枝状のアルキル基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、C1-4アルキル、ハロゲン、アミノ、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ、C1-4アルコキシ、C3-7シクロアルキルが挙げられる。なかでも、C1-4アルキル、ハロゲンが好ましい。C1-4アルキルおよびモノ−またはジ−C1-4アルキルアミノにおけるC1-4アルキルとしては、例えば、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,n−ブチル、イソブチル,s−ブチル,t-ブチル等が挙げられる。なかでも、C1-2アルキルが好ましい。ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、なかでも、フッ素、塩素が好ましい。C1-4アルコキシとしては例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシなどが挙げられ、なかでも、メトキシ、エトキシが好ましい。C3-7シクロアルキルとしては、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルが挙げられ、なかでも、シクロヘキシルが好ましい。該置換基の個数は、1〜3個、好ましくは、1〜2個である。
該置換基を有していてもよい分枝状のアルキル基の具体例としては、イソプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソペンチル、sec-ペンチル、tert-ペンチル、3−ペンチル、イソヘキシル、sec-ヘキシル、tert-ヘキシル、イソオクチル、sec-オクチル、tert-オクチル、1,3−ジフルオロ−2−プロピルなどが挙げられる。
置換されていてもよいシクロアルキル基におけるシクロアルキル基としては、C3-10シクロアルキル基が好ましく、その例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが挙げられる。なかでも、C3-7シクロアルキル基が好ましい。該シクロアルキル基は、2環性縮合環を形成してもよく、該縮合環基の例としては、例えば、インダニル等が挙げられる。該シクロアルキル基の置換基としては、例えば、(1)ハロゲン、(2)C1-6アルコキシ、(3)C1-6アルキル、(4)C3-7シクロアルキル、(5)C1-6アルキルチオ、(6)アミノ、(7)モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ、(8)ニトロ、(9)ヒドロキシル、(10)オキソ、(11)カルバモイル、(12)シアノ、(13)メルカプト、(14)スルホなどが挙げられる。置換の数は1ないし6個、好ましくは1ないし3個、さらに好ましくは1ないし2個である。該シクロアルキル基に置換していてもよい基の好ましいものとしては、ハロゲン、ニトロ、アミノが挙げられる。
置換されていてもよいシクロアルキル基の具体例としては、2,6−ジメチル−1−シクロヘキシル、3,5−ジメチル−1−シクロヘキシル、4−メチル−1−シクロヘキシル、4−エチルシクロヘキシル、4−アミノ−1−シクロヘキシルを挙げることができる。
ハロゲンとしては、上記e)のものが挙げられる。アルコキシとしては、C1-6アルコキシが好ましく、その例としては上記m)、アルキルとしては、C1-6アルキルが好ましく、例えば、上記f)のものが挙げられる。
該モノ−アルキルアミノの例としては、モノ−C1-4アルキルアミノが好ましく、例えば、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N−プロピルアミノ、N−n−ブチルアミノ、N−イソブチルアミノなどが挙げられる。該ジ−アルキルアミノとしては、ジ−C1-4アルキルアミノが好ましく、例えば、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジプロピルアミノなどが挙げられる。該アルキルチオとしては、C1-4アルキルチオが好ましく、その例としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオなどが挙げられる。
置換されていてもよい含酸素6員複素環基における含酸素6員複素環基としては、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、オキサジニル、イソキサジニルなどが挙げられる。それらの水素付加体でもよい。該含酸素6員複素環基の置換基としては、例えば(1)C1-6アルキル(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec-ブチル,tert-ブチル等)、(2)C1-6アルコキシ(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,iso-プロポキシ,n-ブトキシ,iso-ブトキシ,sec-ブトキシ,tert-ブトキシ等)、(3)カルバモイル基、(4)ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、(5)オキソ基、(6)ヒドロキシル基、(7)アミノ、(8)モノ−又はジC1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ,エチルアミノ,プロピルアミノ,イソプロピルアミノ,ブチルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノ,ジプロピルアミノ,ジイソプロピルアミノ,ジブチルアミノ等)、(9)ニトロ、(10)シアノ、(11)メルカプト、(12)スルホ、(13)スルフイノ、(14)C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ,エチルチオ,プロピルチオ,イソプロピルチオ,n-ブチルチオ,sec-ブチルチオ,tert-ブチルチオ等)などが挙げられる。置換の数は1ないし6個、好ましくは1ないし3個さらに好ましくは1ないし2個である。該複素環基上の置換基の好ましいものとしては、ハロゲン、ニトロ、アミノ、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ、オキソ、ヒドロキシ、C1-6アルキル(なかでも、C1-4アルキル)、C1-6アルコキシ(なかでも、C1-4アルコキシ)、C1-6アルキルチオ(なかでも、C1-4アルキルチオ)が挙げられる。
式−X−R4jにおけるXがSの場合の、R4jが置換基を有していてもよいアルキル基におけるアルキル基としては、C1-13アルキル基が好ましく、直鎖状でもよく、分枝状でもよい。直鎖状のアルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−オクチルなどが挙げられる。分枝状のアルキル基の例としては、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソペンチル、sec-ペンチル、tert-ペンチル、3−ペンチル、ネオペンチル、イソヘキシル、sec-ヘキシル、tert-ヘキシル、イソオクチル、sec-オクチル、tert-オクチルなどが挙げられる。該アルキル基としては、なかでも、C1-6アルキル基が好ましく、分枝状の場合はC3-8分枝状アルキル基が好ましい。該置換基を有していてもよいアルキル基における置換基としては、上記したシクロアルキルの置換基と同様のものが挙げられる。
1jとしては、式−X−R5j(式中、XはOを、R5jは(1)C1-4アルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよいC3-13分枝状のアルキル基(より好ましくはC3-7分枝状のアルキル基)または(2)ハロゲン、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルまたはC1-4アルキルチオで置換されていてもよい含酸素6員複素環基を示す)で表される基が好ましい。さらに、ハロゲンで置換されていてもよいイソプロポキシ、sec-ブトキシ、3−ペンチルオキシまたは2,4−ジメチル−3−ペンチルオキシが特に好ましい。
上記式において、R2jで表わされるC1-8アルカノイルアミノ基の例としては、例えばホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ、オクタノイルアミノ等が挙げられる。該R2jで表わされるアルカノイルアミノ基としては、なかでも、C3-5アルカノイルアミノ基が好ましく、イソブチリルアミノが特に好ましい。R2jはフェニル基に1〜2個置換しているのが好ましく、フェニル基の4位に1個置換しているものが特に好ましい。
上記式において、R3jで表されるアルキルとしては前記f)で定義したC1-6アルキルが挙げられる。R3jとしては水素原子が好ましい。
本発明の組成物において用いられる化合物として、化合物(X)中、一般式(XV)
Figure 2007302703
〔式中、R1kは(i)ハロゲン,(ii)シクロアルキルおよび(iii)アルキルで置換されていてもよいアルケニルから選ばれる基で置換されたアルコキシ基を、R2kはアルキル基,アリール基または式−X−R4k(式中、R4kは置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいシクロアルキル基を、XはOまたはSを示す)で表される基、R3kは水素原子またはアルキル基を示す〕で表わされる化合物(XV)またはその塩が好ましい。
上記式中、R1kで表わされる(i)ハロゲン,(ii)シクロアルキル,(iii)アルキルで置換されていてもよいアルケニルから選ばれる基で1〜3個置換されたアルコキシ基におけるアルコキシ基としては、C1-6アルコキシ基が好ましく、たとえば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、ヘキシロキシなどが挙げられる。なかでも、C1-3アルコキシ基が好ましく、メトキシが特に好ましい。上記式中、R1kにおいて、アルコキシ基上の置換基のハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。なかでも、フッ素が好ましい。アルコキシ基上の置換基のシクロアルキルとしては、C3-10シクロアルキルが好ましく、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニルなどが挙げられる。なかでも、C3-6シクロアルキルが好ましく、シクロプロピルが特に好ましい。アルコキシ基上の置換基としてのアルキルで置換されていてもよいアルケニル基におけるアルケニル基としては、C2-10アルケニルが好ましく、例えば、ビニル、アリル、1−ブテニル、2−ブテニル、ブタジエニル、イソプロペニル、ヘキサトリエニル、3−オクテニルなど挙げられ、なかでも、C2-6アルケニル基が好ましく、さらに、C2-4アルケニル基が特に好ましい。アルキルで置換されていてもよいアルケニル基におけるアルキルとしては、C1-3アルキルが好ましく、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロイルが挙げられ、特にメチルが好ましく、アルキルで置換されたアルケニル基の好ましい例としては、2−メチルアリルが挙げられる。
1kとしては、(i)ハロゲン,(ii)C3-10シクロアルキル,(iii)C2-10アルケニルから選ばれる基で置換されたC1-3アルコキシ基が好ましく、さらに、ビニル−C1-3アルコキシが好ましく、アリルオキシが特に好ましい。R1kにおける置換基の数としては、1〜3個が好ましく、1〜2個が特に好ましい。R2kで示されるアルキル基としては、C1-6アルキル基が好ましく、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。なかでも、C1-3アルキル基が好ましく、特にC3アルキル基(n−プロピル、イソプロピル)が好ましい。R2kで示されるアリール基としては、C6-14アリール基が好ましく、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチル、アントラセニルなどが挙げられる。R4kで示される置換されていてもよいアルキル基のアルキル基としては、直鎖もしくは分枝状C1-9アルキル基が好ましく、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、sec-ペンチル、tert-ペンチル、3−ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、sec-ヘキシル、tert-ヘキシル、オクチル、イソオクチル、sec-オクチル、tert-オクチルなどが挙げられる。なかでも、C3-7アルキル基が好ましく、C3アルコキシ基(n−プロポキシ、イソプロポキシ)が特に好ましい。該アルキル基の置換基としては、ハロゲン、ニトロ、アミノ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキルが挙げられる。該ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。なかでも、フッ素、塩素が好ましい。アルコキシとしては、C1-4アルコキシが好ましく、その例としてはたとえば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシなどが挙げられる。なかでも、メトキシが特に好ましい。該アルキルとしては、C1-4アルキルが好ましく、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどが挙げられる。なかでも、メチルが特に好ましい。シクロアルキルとしては、C3-8シクロアルキルが好ましく、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが挙げられる。
4kで示される置換されていてもよいシクロアルキル基におけるシクロアルキル基としては、C3-10シクロアルキル基が好ましく、その例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが挙げられる。なかでも、C3-7シクロアルキル基が好ましい。該シクロアルキル基は、2環性縮合環を形成してもよく、該縮合環基の例としては、例えば、インダニル等が挙げられる。該シクロアルキル基の置換基としては、例えば、(1)ハロゲン、(2)アルコキシ、(3)アルキル、(4)シクロアルキル、(5)アルキルチオ、(6)アミノ、(7)モノ−またはジ−アルキルアミノ、(8)ニトロ、(9)ヒドロキシル、(10)オキソ、(11)カルバモイル、(12)シアノ、(13)メルカプト、(14)スルホなどが挙げられる。置換の数は1ないし6個、好ましくは1ないし3個、さらに好ましくは1ないし2個である。該シクロアルキル基に置換していてもよい基の好ましいものとしては、ハロゲン、ニトロ、アミノが挙げられる。
該ハロゲン、アルコキシ、アルキル、シクロアルキルとしては、上記R4kで示したものと同意義を有する。
上記モノ−またはジ−アルキルアミノおよびアルキルチオとしては、上記R4jと同意義を示す。
1kとしては、C2-6アルケニルで置換されたC1-4アルコキシ基、特にビニル−C1-3アルコキシまたはアリルオキシが好ましい。
2kとしては、(1)C1-3アルキル、(2)C6-14アリール基または(3)ハロゲン,C1-3アルキルもしくはC1-3アルコキシで置換されていてもよいC3-7アルコキシ基が好ましく、なかでも、イソプロピル、フェニル、イソプロポキシ、sec-ブトキシ、3−ペンチルオキシまたは2,4−ジメチル−3−ペンチルオキシが特に好ましい。R2k基中における置換基の数としては、1〜3個が好ましく、1〜2個が特に好ましい。R2kはフェニル基に1〜2個置換しているのが好ましく、フェニル基の4位に1個置換しているのが特に好ましい。R3kにおけるアルキルとしては上記f)で定義したC1-6アルキルと同様のものが挙げられる。R3kとしては水素原子が好ましい。
本発明の組成物において用いられる化合物として、化合物(XX)中、一般式(XXI)
Figure 2007302703
{式中、R1yは水素、アルキル基または式−(CH2)pyQ〔式中、pyは0〜3の整数を、Qは(1)1〜3個の(i)ハロゲン,(ii)ニトロ,(iii)シアノ,(iv)アミノ,(v)置換されていてよいカルボキシル基,(vi)アルキレンジオキシ基または(vii)式−Ay−R5y(式中、Ayは化学結合もしくは介在基を、R5yはアルキル基を示す)で表される基で置換されていてもよいアリール基、(2)置換されていてもよいシクロアルキル基または(3)置換されていてもよい複素環基を示す〕で表される基を、R2yは水素,アルコキシで置換されていてもよいアルキル基,置換されていてもよいアリール基,置換されていてもよいアラルキル基または置換されていてもよいシクロアルキル基を、R3yは置換されていてもよいアミノ基を、R4yは置換されていてもよいアリール基を、rは0〜3の整数を示す}で表される化合物(XXI)またはその塩が好ましい。
上記R1yおよびR5yで表されるアルキル基およびR2yで表わされるアルコキシで置換されていてもよいアルキル基におけるアルキル基としては、C1-6のアルキル基が挙げられ、その例としては、例えばメチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec-ブチル,t-ブチル,ペンチル,ヘキシル等が挙げられ、なかでも炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。上記Qにおけるアリール基、R2y及びR4yで表される置換されていてもよいアリール基におけるアリール基としては、例えば単環式または縮合多環式芳香族炭化水素基が挙げられる。好ましい具体例としては、例えばフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニルなどのC6-14アリール基などが挙げられ、なかでもフェニル、1−ナフチル、2−ナフチルなどのC6-10アリール基などが好ましい。
2yおよびR4yで表されるアリール基への置換基の数は1〜3個である。該置換基としては、例えば(1)C1-6アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシルなど。該アルキル基は、C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニルで置換されていてもよい。)、(2)置換されていてもよいC2-6アルケニル基(例、ビニル、アリル(allyl)、1−ブテニル、2−ブテニルなど。該アルケニル基は、1〜3個のC1-6アシルまたはC1-6アルコキシ−カルボニルで置換していてもよい。)、(3)C2-6アルキニル基(例、エチニル、プロパルギル、2-ブチニル、5−ヘキシニルなど)、(4)C3-7シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、(5)C6-14アリール基(例、フェニル、ナフチルなど。該アリール基は、置換基として、1〜3個の(i)ハロゲン,(ii)C1-6アルキル,(iii)C1-6アルコキシでさらに置換されていてもよいC1-6アルコキシ,(iv)ニトロ,(v)シアノ,(vi)式−S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-6アルキル基又はアミノを示す。)で示される基,(vii)アミノ,(viii)C1-6アシル,(ix)カルバモイル,(x)カルボキシおよび(xi)ヒドロキシを有していてもよい。)、(6)複素環基[例、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし6員の芳香族複素環基(例、フリル、チエニル、ピロリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジルなど)、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし9員の非芳香族複素環基(例、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニルなど)。該複素環基は、1〜3個の(i)ハロゲン,(ii)C1-6アルキル,(iii)アミノ,(iv)C1-6アシル,(v)カルバモイル,(vi)カルボキシ,(vii)ニトロ,(viii)ヒドロキシ,(ix)C1-6アルコキシおよび(x)式−S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-6アルキル基を示す。)で表される基を置換基として有していてもよい。〕、(7)C7-13アラルキル基(例、ベンジル、フェネチル、ベンツヒドリルなど。該アラルキル基は、1〜3個のハロゲンを有していてもよい。)、(8)式
Figure 2007302703
〔式中、R11yは(i)水素、(ii)ヒドロキシで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル、(iii)アシル(例、C1-6アルキル−カルボニル、ホルミル、C6-14アリールカルボニル。該アシルは1〜3個のハロゲンまたはC1-6アルコキシで置換されていてもよい。)、(iv)置換されていてもよいC1-6アルコキシ、(v)ヒドロキシで1〜3個置換されていてもよいC3-7シクロアルキル、(vi)式−S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6はC1-6アルキル基を示す。)で表される基を示す。R12yは水素またはC1-6アルキルを示す。〕で表されるアミノ基、(9)式
Figure 2007302703
(式中、R24yは水素,C1-6アルキル基またはC6-14アリール基を、R25yは水素またはC1-6アルキル基を示し、R24yとR25yとが隣接する窒素原子と共に置換基を有していてもよい5〜7員含窒素環状基を形成していてもよい。xy は0〜3の整数を示す)で表される基、(10)アミジノ基、(11)アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、オクタノイルなどのC1-8アルカノイル基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニルなどのC1-8アルコキシカルボニル基、ベンゾイルなどのC6-14アリール−カルボニル基、ベンジルカルボニルなどのC8-11アラルキルカルボニル基、ベンジルオキシカルボニルなどのC7-12アラルキルオキシ−カルボニル(フェニル−C1-6アルキルオキシ−カルボニルなど)など。これらは置換されていてもよく、置換基としては例えば、1〜3個のハロゲン、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシ、オキソ、ヒドロキシが挙げられる。)、(12)置換されていてもよいカルバモイル基(例、カルバモイル、N-モノ置換カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、イソプロピルカルバモイルなどのN−(C1-6アルキル)カルバモイル基など)、N,N-ジ置換カルバモイル基(例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイル、N−プロピル−N−メチルカルバモイルなどのN,N-ジ(C1-6アルキル)カルバモイル基など)、(13)スルファモイル基、(14)N-モノ置換スルファモイル基(例えば、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、プロピルスルファモイル基などのN-(C1-6アルキル)スルファモイル基など)、(15)N,N-ジ置換スルファモイル基(例えば、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイルなどのN,N-ジ(C1-6アルキル)スルファモイル基など)、(16)カルボキシル基、(17)C1-3アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど)、(18)ヒドロキシル基、(19)1〜3個の置換基を有していてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、t-ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシなどのC1-6アルコキシなど。置換基としては、例えば、C1-8アルカノイル(前述o)と同様のものが挙げられる)、C1-3アルキル基、ハロゲン、C1-3アルキルチオ、C1-3アルコキシ、C3-7シクロアルキル(前述f),m),i)と同様のものが挙げられる)、オキソ、水酸基が挙げられる。)、(20)C2-4アルケニルオキシ基(例、ビニルオキシ、アリルオキシなど)、(21)C3-7シクロアルキル−オキシ基(例えばシクロプロピルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなど)、(22)C7-13アラルキル−オキシ基(例えばベンジルオキシなどのフェニル−C1-3アルキルオキシ、ベンツヒドリルオキシなど)、(23)C6-14アリールオキシ基(例、フェニルオキシ、ナフチルオキシなど)、(24)メルカプト基、(25)C7-13アラルキルチオ基(例えばベンジルチオなどのフェニル−C1-3アルキルチオ、ベンツヒドリルチオなど)、(26)C6-14アリールチオ基(例えばフェニルチオ、ナフチルチオなど)、(27)式−S(O)n y−R6y(式中、nは0〜2の整数を、R6yはC1-6アルキル基を示す。)で表される基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなど)、(28)C1-3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシなど)、(29)スルホ基、(30)シアノ基、(31)アジド基、(32)ニトロ基、(33)ニトロソ基、(34)ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)などが挙げられる。
上記におけるR1yのQおよびR2yで表される置換されていてもよいシクロアルキル基におけるシクロアルキル基としては、例えばC3-10シクロアルキル基やC4-10ビシクロアルキル基が挙げられる。それらの具体例としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプチル、ビシクロ〔2,2,2〕オクチル、ビシクロ〔3,2,1〕オクチル、ビシクロ〔3,2,1〕ノニル、ビシクロ〔4,2,1〕ノニル、ビシクロ〔4,3,1〕デシルなどが挙げられる。なかでも、シクロペンチル、シクロヘキシルが好適である。該シクロアルキル基の置換基は、前記のR2yやR4yで表されるアリール基における置換基と同様のものが挙げられる。なかでも、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロゲンが好適である。置換基の個数は1〜3個が好ましい。
上記R1yのQで表される置換されていてもよい複素環基における複素環基としては、例えば環を構成する原子(環原子)として、酸素(O)、硫黄(S)、及び窒素(N)から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を有する5ないし13員の芳香族複素環基、または飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)などが挙げられる。芳香族複素環基の好適なものとして、例えばフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなどの芳香族単環式複素環基;例えばベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔b〕チエニル、インドリル、イソインドリル、1H-インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2-ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2-ベンゾイソチアゾリル、1H-ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α-カルボリニル、β-カルボリニル、γ-カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、インドリジニル、ピロロ〔1,2-b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリミジニル、1,2,4-トリアゾロ〔4,3-a〕ピリジル、1,2,4-トリアゾロ〔4,3-b〕ピリダジニルなどの芳香族縮合複素環基などが挙げられる。非芳香族複素環基として好適には、例えばオキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニルなどが挙げられる。該複素環基としては、なかでも、フリル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ベンゾフリル、インドリルおよびキノリルが好適である。また、該複素環基は適当な置換基を1個または2個以上、好ましくは1〜3個有していてもよく、該置換基は前記のR2yおよびR4yで表される置換されていてもよいアリール基における置換基と同様のものが挙げられる。なかでも、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキルチオ、C1-6アルコキシが好適である。
上記式中、Qで表されるアリールの置換基であるハロゲンとしては、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素が挙げられる。上記Qにおける置換されていてもよいカルボキシル基としては、例えばカルボキシル、C1-6アルキルオキシカルボニル、C3-7シクロアルキルオキシカルボニル、C6-14アリールオキシカルボニル、C7-20アラルキルオキシカルボニル、複素環基で置換されたオキシカルボニル等が挙げられ、これらの基におけるC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C6-14アリール、C7-20アラルキルは前記f),i),k),l),a)と同意義を有する。上記Qにおけるアルキレンジオキシとしては、例えばC1-6アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ,エチレンジオキシ,プロピレンジオキシ,2,2−ジメチルメチレンジオキシ等)が挙げられる。上記Ayで表される介在基としては、例えばC1-4アルキレン(例、メチレン,エチレン等)、C2-6アルケニレン(例、ビニレン,ブタジエニレン等)、−(CH2)cNR26y−〔式中、cは0〜3の整数を、R26yは水素またはC1-6アルキル(具体例は、前記f)と同様のものを示す。)を示す〕で表される基、−CO−、−CONR27y−〔式中、R27yは水素,C1-6アルキル(具体例は、前記f)と同様のものを示す。),C3-7シクロアルキル(具体例は、前記i)と同様のものを示す。),C6-14アリール(具体例は、前記k)と同様のものを示す。),複素環基(具体例は、前記a)と同様のものを示す。)〕で表される基、−S(O)m y−(myは0〜2の整数を示す。)で表される基、−O−、−NR27yS(O)z y−(式中、zyは0〜2の整数を示し、R27yは前記と同意義を有する)で表される基などが挙げられる。
基R2yで示されるアルコキシで置換されていてもよいアルキルにおけるアルコキシとしては、C1-6アルコキシ(前記m)と同意義)が挙げられる。上記R2yで表される置換されていてもよいアラルキル基におけるアラルキル基としては、例えばC6-14アリール−C1-6アルキル基が挙げられる。該アリールとしては、上記R2で表される置換されていてもよいアリール基におけるアリール基と同意義を有する。該アルキルとしては、例えばメチル,エチル,プロピル,ブチル,ペンチル,ヘキシル等のC1-6アルキル基が挙げられる。該置換基は、上記R2yおよびR4で表される置換されていてもよいC6-14アリール基における置換基と同様のものが挙げられる。
上記R3yで表される置換されていてもよいアミノ基としては、例えば、(1)式
Figure 2007302703
(式中、R22yはそれぞれ置換されていてもよい、C1-6アルキル基,C3-7シクロアルキル基,C6-14アリール基または複素環基を、wyは0〜3の整数を、R23yは水素、置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。)で表される基,(2)ヘキサメチレンテトラアミノが挙げられる。該基におけるC1-6アルキル基、C3-7シクロアルキル基、C6-14アリール基及び複素環基は前記f),i),k),a)と同意義を有する。これらに置換していてもよい基の例としては、上記R2yおよびR4yで表される置換されていてもよいアリール基における置換基と同様のものが挙げられる。
yで表される介在基の好ましい例としては、−O−または−S(O)m y−(式中、myは0〜2の整数を示す。)で示される基が挙げられる。基R1yの好ましい例としては、式Q−(CH2)p y−(式中、Qおよびpyは前記と同意義を示す。)で表される基が挙げられる。上記式中、基R1yの好ましい例としては、例えば水素または式−(CH2)pyQ’〔式中、Q’は、ハロゲン,ニトロ,シアノ,アミノ又は式−Ay'−R5y’(式中、Ay’は−O−又は−S−を、R5y’はC1-6アルキルを示す)で表わされる基で置換されていてもよいC6-14アリール基を示す。pyは前記と同意義を有する〕で表される基が挙げられる。R1yのさらに好ましい例としては、式−(CH2)p yQ〔式中、pyは0〜3の整数を、Qは1〜3個の(i)ハロゲンおよび式−Ay−R5y(式中、Ayは−O−または−S(O)m y−(式中、myは0〜2の整数を示す)を、R5yはC1-6アルキル基を示す)で表される基で置換されていてもよいC6-14アリール基を示す〕で表される基が挙げられる。R1yのさらに好ましい例としては、ハロゲンもしくは式−Ay''−R5y''(式中、Ay''は−O−又は−S−を、R5y''はC1-6アルキル基を示す)で表される基で1〜3個置換されていてもよいC6-14アリール−メチル基が挙げられる。R1yのさらに好ましい例としては、式Q'''−(CH2)p y−(式中、Q'''はハロゲンで1〜3個置換されていてもよいC6-14アリールを、pyは0〜3の整数を示す。)で表される基が挙げられる。
2yの好ましい例としては、(1)C1-6アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル基、(2)1〜3個の(i)アミノ,(ii)C1-6アシル,(iii)カルバモイル,(iv)カルボキシ,(v)ニトロ,(vi)ヒドロキシ,(vii)C1-6アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルコキシ,(viii)ハロゲンおよび(ix)式−S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-6アルキル基を示す)で表される基で1〜3個置換されていてもよいC6-14アリール基、(3)ハロゲンで1〜3個置換されていてもよいC7-20アラルキル基または(4)C3-10シクロアルキル基が挙げられる。上記式中、基R2yで示される基の好ましいものとしては、例えば、(1)C1-3アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル基,(2)1〜3個のアミノ,C1-6アシル,カルバモイル,カルボキシ,ニトロ,ヒドロキシ,C1-3アルコキシ,スルホ,ハロゲンまたは式 −S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-3アルキルを示す。)で表される基で置換されていてもよいC6-14アリール基,(3)C3-10シクロアルキル基が挙げられる。R2yのさらに好ましい例としては、(1)C1-3アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル基、(2)1〜3個の(i)ヒドロキシ,(ii)C1-3アルコキシで置換されていてもよいC1-3アルコキシ,(iii)ハロゲンまたは(iv)式−S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-3アルキル基を示す)で表される基で置換されていてもよいC6-14アリール基、(3)C7-20アラルキル基または(4)C3-7シクロアルキル基が挙げられる。上記式中、基R2yで示される基の好ましいものとしては、例えば、(1)C1-3アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル基,(2)C1-3アルコキシもしくは式−S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-3アルキルを示す。)で表される基で1〜3個置換されていてもよいC6-14アリール基,(3)C3-7シクロアルキル基が挙げられる。R2yのさらに好ましい例としては、1〜3個の(1)C1-3アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-3アルコキシ、(2)ハロゲンまたは(3)式−S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-3アルキル基を示す)で表される基で置換されていてもよいC6-14アリール基が挙げられる。
上記式中、R3yで示される置換されていてもよいアミノ基の好ましい例としては、式
Figure 2007302703
〔式中、R22y'は(1)1〜3個の(i)アミノ,(ii)C1-6アシル,(iii)カルバモイル,(iv)カルボキシ,(v)ニトロ,(vi)ヒドロキシ,(vii)C1-6アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルコキシ,(viii)ハロゲン,(ix)C1-6アルキルまたは(x)式−S(O)n y−R6y(式中、nは0〜2の整数を、R6yはC1-6アルキル基を示す)で表される基で1〜3個置換されていてもよいC6-14アリール基、(2)1〜3個の(i)アミノ,(ii)C1-6アシル,(iii)カルバモイル,(iv)カルボキシ,(v)ニトロ,(vi)ヒドロキシ,(vii)C1-6アルコキシ,(viii)ハロゲン,(ix)C1-6アルキルまたは(x)式−S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-6アルキル基を示す)で表される基で1〜3個置換されていてもよい複素環基、(3)ハロゲンで1〜3個置換されていてもよいC7-20アラルキル基、(4)式
Figure 2007302703
(式中、R24yは水素,C1-6アルキル基またはC6-14アリール基を、R25yは水素またはC1-6アルキル基を示し、R24yとR25yとが隣接する窒素原子と共に5〜7員の含窒素環状基(該基は置換されていてもよい)を形成してもよい。xyは0〜3の整数を示す)で表される基または(5)C1-6アルキルチオで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル基を、wyは0〜3の整数を示し、R23y'は水素またはC1-6アルキル基を示す。〕で表されるアミノ基、またはヘキサメチレンテトラアミノ基が挙げられる。
上記式中、R3yで表される置換されていてもよいアミノ基の好ましい例としては、例えば、式
Figure 2007302703
〔式中、R22y''は(1)C1-6アルキル、(2)1〜3個のハロゲン,ニトロ,C1-6アルキルもしくは式−S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-6アルキルまたはアミノを示す。)で表される基で1〜3個置換されていてもよいフェニル、(3)ハロゲンもしくはC1-6アルキルで1〜3個置換されていてもよい複素環基または(4)N−モノ置換C1-6アルキルカルバモイルを示す。wyは0〜3の整数を示す。R23y''は水素又はC1-6アルキル基を示す。〕で表される基、またはヘキサメチレンテトラアミノ基が挙げられる。基R3yのさらに好ましい例としては、式
Figure 2007302703
〔式中、R22y'''は(1)C1-6アルキルチオで1〜3個置換されていてもよいC6-14アリール基、(2)複素環基、(3)式
Figure 2007302703
(式中、R24y'は水素またはC1-6アルキル基を、R25y'は水素またはC1-6アルキル基を示し、R24y'とR25y'とが隣接する窒素原子と共に5〜7員含窒素環状基を形成していてもよい。)で表される基または(4)C1-6アルキルチオで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルキル基を、wyは0〜3の整数を示し、R23y'''は水素またはC1-6アルキル基を示す。〕で表される置換されていてもよいアミノ基が挙げられる。上記式中、R3yで示される基のさらに好ましいものとしては、例えば、式
Figure 2007302703
〔式中、R22y’は式−S(O)ny−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-6アルキルを示す。)で表される基で置換されていてもよいフェニルまたはピリジルを示す。wyは0〜3の整数を示し、R23y’は水素又はC1-6アルキル基を示す。〕で表される基が挙げられる。
上記式中、R4yで表される置換されていてもよいアリール基の好ましいものとしては、1〜3個の(1)置換されていてもよいアミノ基、(2)C1-6アシル、(3)置換されていてもよいカルバモイル基、(4)カルボキシ、(5)ニトロ、(6)ヒドロキシ、(7)置換されていてもよいC1-6アルコキシまたは(8)置換されていてもよいC2-10アルケニル基で置換されていてもよいC6-14アリール基が挙げられる。R4yのさらに好ましいものとしては、1〜3個の(1)式
Figure 2007302703
〔式中、R11y'は(i)水素,(ii)C1-6アルキル,(iii)置換されていてもよいC1-6アルコキシ,(iv)置換されていてもよいC1-6アシルまたは(v)式−S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-6アルキル基を示す)で表される基を、R12y'は水素またはC1-6アルキル基を示す。〕で表される基、(2)C1-6アシル、(3)カルバモイル、(4)N−モノまたはジ−C1-6アルキルアミノ、(5)ニトロ、(6)1〜3個のC1-6アルコキシ,C1-8アルカノイル,オキソ,ヒドロキシ,C3-7シクロアルキルおよびハロゲンで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(7)C1-6アルコキシカルボニルまたはC1-6アルキルカルボニルでさらに1〜3個置換されていてもよいC2-10アルケニル基または(8)C2-10アルケニルオキシで置換されていてもよいC6-14アリール基が挙げられる。R4yのさらに好ましいものとしては、1〜3個の(1)式
Figure 2007302703
〔式中、R11y''は(i)水素,(ii)C1-6アルキル,(iii)ハロゲンまたはC1-6アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルコキシ,(iv)ホルミル,(v)ハロゲンまたはC1-6アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-8アルカノイル,(vi)ベンゾイルまたは(vii)式−S(O)n y−R6y(式中、nyは0〜2の整数を、R6yはC1-6アルキル基を示す)で表される基を、R12y''は水素またはC1-6アルキル基を示す。〕で表される基、(2)C1-6アルコキシ,C1-8アルカノイルまたはC3-7シクロアルキルで1〜3個置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(3)N−モノまたはジ−C1-6アルキルカルバモイル、(4)ニトロ、(5)C1-6アルコキシカルボニルまたはC1-6アルキルカルボニルでさらに1〜3個置換されていてもよいC2-10アルケニル基または(6)C2-10アルケニルオキシで置換されていてもよいC6-14アリール基が挙げられる。
上記式中、R4yで示される置換されていてもよいアリール基におけるアリールの好ましい例としては、フェニルが挙げられる。置換基の好ましい例としては、アミノ,C1-6アシル,カルバモイル,N−モノ置換C1-6アルキルカルバモイル,カルボキシ,ニトロ,ヒドロキシ,C1-3アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-3アルコキシ,式
Figure 2007302703
(式中、R31yはC1-6アルキル,C1-3アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-3アルコキシ、ホルミルを示し、R32は水素,C1-6アルキルを示す。)で表される基,C1-6アルコキシカルボニルもしくはC1-6アルキルカルボニルで1〜3個置換されていてもよいC2-4アルケニル基が挙げられる。置換基の好ましい例としては、アミノ,C1-6アシル,N−モノ置換C1-6アルキルカルバモイル,ニトロ,C1-3アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-3アルコキシ,式
Figure 2007302703
(式中、R33yはC1-6アルキル,C1-3アルコキシで1〜3個置換されていてもよいC1-3アシル,C1-4アシルで1〜3個置換されていてもよいC1-3アルコキシ,ベンゾイル,ホルミルを示し、R34yは水素,C1-6アルキルを示す。)で表される基,C1-3アルコキシ−カルボニルもしくはC1-3アルキル−カルボニルで1〜3個置換されたC2-4アルケニル基が挙げられる。
上記のいずれの場合も、置換基の数としては、1〜3個が好ましい。rは好ましくは1である。pyは好ましくは1である。wy は好ましくは1である。上記の5〜7員含窒素環状基としては、例えば、ピロリジニル,ピロリニル,ピロリル,ピラゾリジニル,ピラゾリニル,ピラゾリル,イミダゾリジニル,イミダゾリニル,イミダゾリル,1,2,3−トリアゾリジニル,1,2,3−トリアゾリル,1,2,3,4−テトラゾリル,ピペリジニル,ピペラジニル,ヘキサメチレンアミノ,オキサゾリジノ,モルホリノ,チアゾリジノまたはチオモルホリノが挙げられる。なかでも、5〜6員のものが好ましく、例えば、ピロリジニル,ピラゾリニル,ピペリジニル,ピペラジニル,モルホリノ,チオモルホリノが好ましい。含窒素環状アミノ基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、C1-6アルキル,C6-14アリール,C7-10アラルキル,ベンツヒドリル,C1-6アルキル−カルボニル,C6-14アリール−カルボニル,C1-6アルコキシ−カルボニルが挙げられる。好ましい置換基としては、C1-6アルキルが挙げられ、なかでもC1-3アルキルがさらに好ましい。
上記基の定義中におけるアルキルとしては、炭素数1〜6のアルキルが好ましく、その例としては、例えば、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,sec-ブチル,t-ブチル,ペンチル,イソペンチル、ネオペンチル等が挙げられ、特に炭素数1〜3のアルキルが好ましい。上記基の定義中におけるアシルとしては、C1-6アシルが好ましく、該アシルの例としては、C1-6アルカノイル,C6-14アリール−カルボニル,C7-20アラルキル−カルボニル,C7-20アラルキルオキシ−カルボニルが挙げられ、これらのアルカノイル,アリール,アラルキルは前記o),k),l)と同様のものが挙げられる。アシルもしくはアルカノイルの好ましいものとしては、C1-6アルキル−カルボニルが挙げられ、該アルキルは前記f)と同様のものが挙げられる。上記基の定義中におけるアルコキシとしては、C1-6アルコキシが好ましく、その例としては、例えば、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,イソブトキシ,sec-ブトキシ,t-ブトキシ,ペンチルオキシ,イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられ、なかでも炭素数1〜3のアルコキシが好ましい。上記基の定義中におけるアルケニルの好ましいものとしては、C2-10アルケニルが挙げられ、C2-4アルケニルが好ましく、その例としては、例えば、ビニル,アリル(allyl),1−ブテニル,2−ブテニルが挙げられる。上記基の定義中におけるアリールの好ましいものとしては、C6-14アリールが挙げられ、その例としては、フェニル,ナフチルが挙げられる。上記基の定義中におけるアラルキルの好ましいものとしては、C7-20アラルキル、好ましくはC7-10アラルキルが挙げられ、その例としては、ベンジル,フェネチルなどのフェニル−C1-4アルキルが挙げられる。上記基の定義中におけるハロゲンとしては、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素が挙げられる。
本発明の組成物において用いられる化合物として、化合物(XXX)のなかでも、一般式(XXXI)
Figure 2007302703
〔式中、R1zは式
Figure 2007302703
(式中、R5zはアラルキル基を、R6zはアルキル基を、Xzはアルキレン基を示す)で表わされる基またはハロゲン化されていてもよいアルキル基を、R2zはアシルアミノアリール基を、R3zはハロゲノアラルキル基を、R4zはエステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基をそれぞれ示す〕で表される化合物(XXXI)又はその塩が好ましい。
上記基R1zにおけるR5zで示されるアラルキル基としては、C7-19アラルキル基が好ましく、その例としては、たとえば、ベンジル,フェネチルなどのフェニル−C1-4アルキル,ビフェニルメチル、ベンツヒドリルなどが挙げられる。中でも、ベンジルが好ましい。上記基R6zで示されるアルキル基としては、C1-6アルキル基が好ましく、その例としては、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。中でも、C1-3アルキル基が好ましい。上記基R1zにおけるXzで表わされるアルキレン基としては、C1-6アルキレンが好ましく、その例としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンなどが挙げられる。中でも、C1-3アルキレン基が好ましい。基R1zにおけるハロゲン化されていてもよいアルキル基におけるアルキル基としては、上記f)と同様のものが挙げられる。ハロゲンとしては、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素が挙げられる。置換基の数は1〜3個である。該ハロゲン化されていてもよいアルキル基の好ましい例としては、ブロモメチルが挙げられる。上記R2zで示されるアシルアミノアリール基としては、例えば、C1-6アシル−アミノ−C6-14アリール基が好ましく、C1-6アシルの例としては、例えば、ホルミル,アセチル,プロピオニル,ブチリル,イソブチリル,バレリル,イソバレリルなどのC1-6アルカノイルなどが挙げられ、C6-14アリールの例としては、フェニル,ナフチル,アントリルなどが挙げられる。
上記R3zで示されるハロゲノアラルキル基としては、ハロゲノC7-19アラルキル基が好ましい。ハロゲノアラルキル基におけるハロゲンとしては、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素が挙げられる。該ハロゲンの個数は1〜3個である。ハロゲノアラルキル基におけるアラルキル基の例としては、たとえば、ベンジル,フェネチル、ベンツヒドリルなどが挙げられる。中でも、ベンジルが好ましい。上記R4zで表わされるエステル化されたカルボキシル基としては、C1-6アルキルオキシ−カルボニルが好ましく、該C1-6アルキルオキシ−カルボニル基におけるC1-6アルキル基としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシルなどが挙げられる。中でも、エトキシカルボニルがもっとも好ましい。R4zで表わされるアミド化されたカルボキシル基としては、カルバモイル,メチルカルバモイル,イソプロピルカルバモイルなどのN−C1-4アルキル−カルバモイル,2−ピリジルカルバモイル,ベンジルカルバモイルなどのN−C7-11アラルキルカルバモイルなどが挙げられる。上記化合物(XXXI)の最も好ましいものとしては、基R1zとしてはN−ベンジル−N−メチルアミノメチルが、R2zはプロピオニルアミノフェニルもしくはイソブチリルアミノフェニルが、R3zとしてはジフルオロベンジルが、R4zとしては、エトキシカルボニルが挙げられる。
本発明で用いられる化合物(X)〜(XV),(XX),(XXX),(XXI)および(XXXI)及びそれらの塩は、自体公知の方法あるいはにより容易に製造できる。該方法の具体例として、例えば以下の製造方法あるいはそれらに準じる方法が挙げられる。
〔製造方法1〕活性なメチレン基を持つ適当なケトンあるいはアルデヒド(i)を、カール・ゲバルトらの方法〔K.Gewald, E.Schinke and H.Bφttcher, Chem. Ber., 99, 94-100 (1966)〕に従い、 シアノ酢酸エステル誘導体と硫黄と反応させ2−アミノチオフェン誘導体(ii)へと変換する。 即ち、ケトン(R1'≠H)の場合、酢酸と酢酸アンモニウムの存在下、(i)とシアノ酢酸エステル誘導体とを適当な溶媒中、例えばトルエン中加熱還流して、一旦アルキリデンシアノ酢酸エステル誘導体とした後、硫黄と塩基の存在下、適当な溶媒中、例えばエタノール中加熱して2−アミノチオフェン誘導体(ii)を得る。また、アルデヒド(R1'=H)の場合、シアノ酢酸エステル誘導体、硫黄と塩基の存在下、適当な溶媒中、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中加熱して2−アミノチオフェン誘導体(ii)とする。得られる化合物(ii)を桑田らの方法〔ドイツ特許2,435,025号〕に従い、エトキシメチレンマロン酸ジエチルと加熱下反応させ付加体(iii)を得、 これを反応に悪影響を及ぼさない溶媒中(例、エタノール,メタノール等のアルコール類など)、塩基(例、水酸化カリウム,水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ金属など)の存在下、約10〜70℃で撹拌して、カルボン酸(iv)とした後、得られるカルボン酸(iv)をポリリン酸エステル(PPE)中、加熱閉環させて、チエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(v)を得る。該化合物(v)をハロゲン化アラルキル誘導体と塩基(例、ピリジン,トリエチルアミン等の有機塩基など)存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類)中、約10〜100℃で撹拌して、式(XIa)で示される 4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エステル誘導体を得る。 次いで、 該化合物(XIa)を反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩化炭素,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、α,α'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)存在下、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)と約30〜100℃で撹拌して、化合物(XIb)を得る。必要に応じ、ハロゲン原子をアルキルスルホニルオキシ,アルキルアリールスルホニルオキシ基に変換する。さらに、該化合物(XIb)を塩基存在下、各種アミン(H−R9)と反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセタミド等のアミド類、アセトニトリル等のニトリル、エタノール等のアルコール類)中、約10〜100℃で撹拌して、化合物(XI')の遊離体とし、ついで塩酸−エタノールで化合物(XI')を製造する。以上の製造方法1を〔数1〕に示す。式中、R1'は水素又は置換されていてもよいアルキル基を、R'はアルキル基を、Xは脱離基を、Xaはハロゲンを、R4'はエトキシカルボニルを、R5'は水素を、R2,R3,R9及びnは前記と同意義を有する。上記R1'及びR'で表されるアルキル基は前記f)と同意義を有する。mは0〜6の整数を示す。
Figure 2007302703
Xで表される脱離基としては、例えば求核剤〔例、陰電荷を帯びたヘテロ原子(例、酸素原子,硫黄原子,窒素原子など)を有する炭化水素残基など〕により、容易に置換反応を受け得る基が挙げられる。具体的には、例えばハロゲン原子(よう素,臭素,塩素等)、C1-8アルカノイルオキシ(例、アセトキシ等)、C1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ等)、C1-6アルキル-C6-14アリールスルホニルオキシ(例、p-トルエンスルホニルオキシ等)、C6-14アリールスルホニルオキシ(例、ベンゼンスルホニルオキシ等)などが挙げられる。Xaで表されるハロゲンは、フッ素,臭素,塩素,ヨウ素、好ましくは臭素である。
〔製造方法2〕カール・ゲバルトらの方法〔K.Gewald, Chem. Ber., 98, 3571-3577 (1965);K.Gewaldand E.Schinke, Chem. Ber., 99, 2712-2715 (1966)〕により合成できる5位無置換の2−アミノチオフェン誘導体(vi)を上記製造方法1と同様にして、桑田らの方法〔ドイツ特許2,435,025号〕に従い、 エトキシメチレンマロン酸ジエチルと加熱下反応させ付加体(vii)とした後、 これを反応に悪影響を及ぼさない溶媒中(例、エタノール,メタノール等のアルコール類など)中、適当な塩基(例、水酸化カリウム,水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ金属など)の存在下、約10〜60℃で撹拌して、カルボン酸(viii)を得る。得られた(viii)を各種親電子置換反応に付し、場合により適当な官能基変換を行い、R2''で示される置換基を導入し、次いでポリリン酸エステル(PPE)中、加熱閉環させて、チエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(ix)を得る。親電子置換反応としては、例えばニトロ化(発煙硝酸−濃硫酸、硝酸ナトリウム−濃硫酸)、アシル化(酸クロリド−塩化アルミニウム)、ホルミル化(オキシ塩化リン−N,N−ジメチルホルムアミドあるいはN−メチルホルムアニリド)、ハロゲン化(N−ブロモコハク酸イミド、臭素−ピリジン)などが挙げられる。以下、上記製造方法1と同様にして、化合物(ix)から、化合物(XIa'),(XIb)及び(XI')を製造することができる。以上の製造方法2を〔数2〕に示す。式中、各記号は前記と同意義を有する。
Figure 2007302703
〔製造方法3〕アラントニル酸誘導体(x)を、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエーテル類など)中、化合物(x)と当量又は過剰量の式(CCl3O)2COで表わされる化合物を加え、約30〜110℃で撹拌し、イサト酸無水物誘導体(xi)とする。ついで式(xii)で表されるハロゲン化アラルキル誘導体を、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のアルキルスルホキシド類など)中、塩基(例、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属、水素化ナトリム,水素化カリウム等の水素化アルカリ金属、カリウム−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドなど)の存在下、約40〜130℃で撹拌し、アラルキル置換誘導体(xiii)とする。該誘導体(xiii)を、塩基(例、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属、水素化ナトリム,水素化カリウム等の水素化アルカリ金属、カリウム−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドなど)の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のアルキルスルホキシド類など)中、40〜110℃で、化合物(xiii)と当量又は小過剰(例、約1.1〜1.5当量)のβ−ケト酸エステル誘導体(xiv)と反応させることにより、化合物(Va)を製造することができる。以上の製造方法3を〔数3〕に示す。式中、各記号は前記と同意義を有する。
Figure 2007302703
〔製造方法4〕ピリジン誘導体(xv)を反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエーテル類など)中、化合物(xv)と当量又は過剰量の式(CCl3O)2COで表わされる化合物を加え、約30〜110℃で撹拌し、酸無水物誘導体(xvi)とする。ついで式(xii)で表されるハロゲン化アラルキル誘導体(xii)を、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のアルキルスルホキシド類など)中、塩基(例、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属、水素化ナトリム,水素化カリウム等の水素化アルカリ金属、カリウム−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドなど)の存在下、約40〜130℃で撹拌し、アラルキル置換誘導体(xvii)とする。該誘導体(xvii)を、塩基(例、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属、水素化ナトリム,水素化カリウム等の水素化アルカリ金属、カリウム−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドなど)の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のアルキルスルホキシド類など)中、40〜110℃で、化合物(xvii)と当量又は小過剰(例、約1.1〜1.5当量)のβ−ケト酸エステル誘導体(xiv)と反応させることにより、化合物(Vb)を製造することができる。以上の製造方法4を〔数4〕に示す。式中、各記号は前記と同意義を有する。
Figure 2007302703
〔製造法5〕4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エステル誘導体(Va)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類)中、適当な還元剤(例、水素化リチウムアルミニウム)を加え約0〜80℃で撹拌し、還元誘導体(Vb)を得る。該化合物(Vb)をハロゲン化アラルキル誘導体と塩基存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類)中、約10〜100℃で撹拌して、式(XIc)で示される4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体を得る。該誘導体を適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム)中適当な酸化剤(例えば、二酸化マンガン)と約10〜80℃で撹拌して、5位ホルミル誘導体を得る。得られた誘導体(XId)を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等のエーテル類)中、グリニヤール試薬(R25dMgXa)と約0〜80℃で撹拌して、対応する2級アルコール誘導体(XIe)を得、適当な溶媒(例、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中適当な酸化剤(例、二酸化マンガン等の金属酸化物)と約10〜80℃で撹拌して、5位カルボニル誘導体(XIf)を得る。以上の製造法5を〔数5〕に示す。式中、R25dは炭化水素残基を示し、他の記号は前記と同意義を有する。上記R25dで表される炭化水素残基は、前記R4で表される炭化水素残基で置換されたカルボニル基における炭化水素残基と同意義を有する。
Figure 2007302703
〔製造法6〕4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エステル誘導体(XIa')を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン等のエーテル類)中、適当なアルミニウム試薬(例、トリメチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)など)とアミン類とから製造したアルミニウムアミド誘導体と約10〜100℃でかくはんして、4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸アミド誘導体(XIa'')とする。該誘導体(XIa'')を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、エチルエーテルなど)中、グリニヤール試薬と約−78〜80℃で撹拌して、対応するケトン誘導体(XIf)を得る。以上の製造法6を〔数6〕に示す。
Figure 2007302703
〔式中、R26dはC1-6アルキル又はC6-14アリール基を、R27d及びR28dはそれぞれ水素又は炭化水素残基を示し、他の各記号は前記と同意義を有する〕
上記R26dで表されるアルキル及びアリールは前記f),k)と同意義を有する。上記R27d及びR28dで表される炭化水素残基は、前記R4で表される炭化水素残基で置換されていてもよいカルボニル基における炭化水素残基と同意義を有する。他の記号は前記と同意義を示す。
〔製造法7〕4,7−ジヒドロ−5−ヒドロキシメチル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(XIc)を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン等のエーテル類、ピリジン)中、適当なハロゲン化試薬(例、塩化チオニル、塩化メタンスルホニルなど)と約0〜100℃で撹拌して、4,7−ジヒドロ−5−ハロメチル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(XIg)とする。該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン,エチルエーテル等のエーテル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類)中、適当な求核試薬と約0〜100℃で撹拌して、対応する5位置換誘導体(XIh)を製造する。以上の製造法7を〔数7〕に示す。
Figure 2007302703
〔式中、X'は脱離基を、Zは酸素原子,硫黄原子,式−NHで表わされる基又は炭化水素残基で置換された窒素原子を示し、他の各記号は前記と同意義を有する〕
上記X'で表される脱離基としては、例えば求核剤〔例、上記-ZR27d等で表される陰電荷を帯びたヘテロ原子(例、酸素原子,硫黄原子,窒素原子など)を有する炭化水素残基など〕により、容易に置換反応を受け得る基が挙げられる。具体的には、例えばハロゲン原子(ヨウ素,臭素,塩素等)、C7-20アラルキルオキシ(例、アセトキシ等)、C1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ等)、C1-6アルキル-C6-14アリールスルホニルオキシ(例、p-トルエンスルホニルオキシ等)などが挙げられる。上記炭化水素残基で置換されていてもよい窒素原子における炭化水素残基としては、前記R4で表される炭化水素残基で置換されていてもよいカルボニル基における炭化水素残基と同意義を有する。
〔製造法8〕4,7−ジヒドロ−5−ホルミル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(XId)を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン等のエーテル類、ピリジン)適当なウィッティヒ(Wittig)試薬と約0〜100℃で撹拌して、誘導体(XIj)とする。該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、エチルアルコール等のアルコール類、酢酸エチルエステル等のエステル類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジメチルホルムアミド等のエーテル類など)中、適当な還元試薬〔例、水素気流下、触媒(例、パラジウム炭素触媒)を用いる水素添加など〕と約10〜100℃で撹拌して、対応する5位置換誘導体(XIj)を得る。以上の製造法8を〔数8〕に示す。
Figure 2007302703
〔式中、R29d及びR30dはそれぞれ水素又は炭化水素残基を示し、他の各記号は前記と同意義を有する〕
上記R29d及びR30dで表される炭化水素残基としては、前記R4で表される炭化水素残基で置換されたカルボニル基における炭化水素残基と同意義を有する。
〔製造法9〕4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エステル誘導体(XIf')を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン,ジオキサン等のエーテル類、エチルアルコール等のアルコール類など)中、酸(例、塩酸等の無機酸)あるいはアルカリ水溶液(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属の1〜4N水溶液など)を加えて、約10〜100℃にて撹拌し加水分解する。得られた5位カルボン酸誘導体(XIk)を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジフェニルエーテル等のエーテル類、トルエン等の芳香族炭化水素類など)中、約50〜200℃で加熱して、対応する脱炭酸誘導体(XIn)を得る。以上の製造法9を〔数9〕に示す。式中、各記号は前記と同意義を有する。
Figure 2007302703
〔製造法10〕2−アミノチオフェン誘導体(ii)から、例えば次のAまたはB法により尿素誘導体(II)を製造する。
1.A法:製造法1に記載の方法により製造される2−アミノチオフェン誘導体(ii)またはその塩とイソシアナート誘導体とを反応させる。該イソシアナート誘導体は、例えば式R2f−NCO(式中、R2fは前記と同意義を有する。)で表される誘導体が挙げられる。化合物(ii)またはその塩とイソシアナート誘導体との反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロフラン、ピリジン、ジオキサン、ベンゼン、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、トルエン、キシレン)中、約15〜130℃で行われる。イソシアナート誘導体は、化合物(ii)に対し、約1〜5当量、好ましくは約1.1〜2.5当量を用いる。反応時間は、数分から数日、好ましくは約15分〜約2日である。
2.B法:2−アミノチオフェン誘導体(ii)またはその塩とホスゲンあるいはその等価体〔例、ビス(トリクロロメチル)カーボネート等のジホスゲン、トリクロロメチルクロロフォルメート等のトリホスゲンなど〕と反応させて製造されるイソシアナート誘導体にアミン〔例、式R2f−NH2(式中、R2fは前記と同意義を有する。)で表される化合物など〕を付加する。化合物(ii)またはその塩とホスゲンあるいはその等価体との反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム)中、約40〜120℃で行われる。ホスゲンあるいはその等価体は、化合物(ii)に対し、約0.5〜2当量、好ましくは約0.9〜1.1当量を用いる。反応時間は、数分から数日、好ましくは約15分〜約2日である。アミンの付加反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ピリジン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、トルエン、キシレン)中、約15〜130℃で行われる。アミンは、化合物(ii)に対し、約1〜5当量、好ましくは約1.1〜3当量を用いる。反応時間は、数分から数日、好ましくは約15分〜約2日である。得られた化合物(xv)またはその塩を、塩基で処理することにより閉環反応を行い、チエノ〔2,3−d〕ピリミジン誘導体(xvi)を得る。閉環反応は反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。該溶媒としては、例えばメタノール,エタノール,イソプロパノール等のアルコール類、ジオキサン,テトラヒドロフラン等のエーテル類が挙げられる。塩基としては、例えばナトリウムメチラート,ナトリウムエチラート,ナトリウムイソプロポキシド等のアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム等の水素化アルカリ金属が用いられる。使用する塩基の量は、化合物(xv)に対し約1.1〜5当量、好ましくは約1.5〜3当量を用いる。反応温度は、約10℃〜使用溶媒の沸騰点温度、好ましくは約25℃〜使用溶媒の沸騰点温度である。反応時間は、数分から数日、好ましくは約10分〜2日である。化合物(xvi)をハロゲン化アラルキル誘導体と塩基(例、ピリジン,トリエチルアミン等の有機塩基など)存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド等のアミド類)中、約10〜100℃でかくはんして、2,4−ジオキソチエノ〔2,3−d〕ピリミジン誘導体(IIa)を得る。 次いで、 該化合物(IIa)を反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩化炭素,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、α,α'−アゾビスイソブチロニトリル存在下、N−ブロモこはく酸イミド(NBS)と約30〜100℃でかくはんして、化合物(IIb)を得る。さらに、該化合物を塩基存在下、各種アミンと反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセタミド等のアミド類、アセトニトリル等のニトリル、エタノール等のアルコール類)中、約10〜100℃で撹拌して、化合物(II)を製造する。必要により、該化合物を適当な酸(例、塩酸、しゅう酸)により塩にする。以上の製造法10を〔数10〕に示す。式中、各記号は前記を同意義を有する。
Figure 2007302703
〔製造法11〕2−アミノチオフェン誘導体(xvii)のアミノ基を保護(例、Boc)し、Ger.Pat.,2155403(1972)あるいはJP−B 73−01664(1973)の方法に従いハロゲン化アシル誘導体と塩基存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド等のアミド類)中、約0〜100℃でかくはんして、誘導体(xviii)を得、適当な溶媒(例、アセトン、メチルエチルケトン)中、適当な塩(例、よう化リチウム)と撹拌して誘導体(xix)とし、適当なアミン(例、アンモニア)を置換して誘導体(xx)とし、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、トルエン、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド、メタノール、エタノール等)中、必要ならば適当な触媒(例、ナトリウムエトキシド、トルエンスルホン酸、等)存在下約30〜120℃でかくはんして、脱水閉環反応により誘導体(VIIa)を得る。該化合物をハロゲン化アラルキル誘導体と塩基(例、炭酸カリウム、ピリジン,トリエチルアミン等の有機塩基など)存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド等のアミド類)中、約10〜100℃でかくはんして、 2−オキソチエノ〔2,3−e〕アゼピン誘導体(VIIb)を得る。 次いで、 該化合物(VIIb)を反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩化炭素,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、α,α'−アゾビスイソブチロニトリル存在下、N−ブロモこはく酸イミド(NBS)と約30〜100℃でかくはんして、化合物(VIIc)を得る。さらに、該化合物を塩基存在下、各種アミンと反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセタミド等のアミド類、アセトニトリル等のニトリル、エタノール等のアルコール類)中、約10〜100℃でかくはんして、化合物(VIId)を製造する。必要ならば、該化合物は適当な酸(例、塩酸、しゅう酸)により塩にする。以上の製造方法2を〔数11〕に示す。
Figure 2007302703
〔式中、各記号は前記と同意義を有する〕
〔製造法12〕製造法1に記載の方法により製造される2−アミノチオフェン誘導体(ii)のアミノ基を保護(例、Boc)し、ハロゲン化アラルキル誘導体と塩基(例、炭酸カリウム、ピリジン,トリエチルアミン等の有機塩基など)存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド等のアミド類)中、約10〜100℃でかくはんして誘導体(xxi)を得、適当な溶媒(例、メタノール、テトラヒドロフラン)中、適当なアルカリ(例、水酸化ナトリウム等)でアルカリ加水分解後、得られた誘導体を反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド、エタノール)中、ジフェニルフォスフォルアジド(DPPA)と約0〜100℃でかくはんし、適当なアルコール(例、エタノール)でカルバミン酸エステル誘導体(xxii)とする。該誘導体を塩基(例、ナトリウムエトキシド)存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド等)中、約0〜100℃で撹拌して、2−オキソチエノ〔2,3−d〕イミダゾールオン誘導体(VIIe)を得る。該化合物を、ハロゲン化アルキル誘導体と塩基存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド等のアミド類)中、約0〜100℃でかくはんして、化合物(VIIf)を得る。次いで、 該化合物(VIIf)を反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩化炭素,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、α,α'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)存在下、N−ブロモこはく酸イミド(NBS)と約30〜100℃でかくはんして、化合物(VIIg)を得る。さらに、該化合物を塩基存在下、各種アミンと反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセタミド等のアミド類、アセトニトリル等のニトリル、エタノール等のアルコール類)中、約10〜100℃で撹拌して、化合物(VIIh)を製造する。必要により、該化合物は適当な酸(例、塩酸、しゅう酸)により塩にする。以上の製造法12を〔数12〕に示す。式中、各記号は前記と同意義を有する。
Figure 2007302703
〔製造法13〕製造法1に記載の方法により製造される2−アミノチオフェン誘導体(ii)またはその塩から、J.M.ベーカーらの方法〔J.M.Barker, J.Chem.Res.(M), 1980, 113; J.M.Barker, J. Chem. Res.(s), 6(1980)〕により4,5−ジヒドロ−7−ヒドロキシ−5−オキソチエノ〔3,2−b〕ピリジン−6−カルボン酸エチル誘導体(VIIj)を製造する。すなわち、2−アミノチオフェン誘導体(ii)またはその塩をマロン酸エステルと反応させ、化合物(xxiii)とし、適当な塩基(例、水素化ナトリウム)存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド(DMF),ジメチルアセトアミド等のアミド類)中、約10〜100℃でかくはんして製造する。該誘導体(VIIj)を、ハロゲン化アラルキル誘導体と塩基(例、炭酸カリウム、ピリジン,トリエチルアミン等の有機塩基など)存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド等のアミド類)中、約10〜100℃で撹拌して誘導体(VIIk)を得、 該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩化炭素,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、α,α'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)存在下、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)と約30〜100℃で撹拌して、化合物(VIIm)を得る。さらに、該化合物を塩基存在下、各種アミンと反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセタミド等のアミド類、アセトニトリル等のニトリル類、エタノール等のアルコール類)中、約10〜100℃でかくはんして、化合物(VIIn)を製造する。必要により、該化合物を適当な酸(例、塩酸、しゅう酸)により塩にする。以上の製造法13を〔数13〕に示す。式中、各記号は前記と同意義を有する。
Figure 2007302703
〔製造法14〕1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エステル誘導体(Va')を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン等のエーテル類)中、適当なアルミニウム試薬(例、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)など)とアミン類とから製造するアルミニウムアミド誘導体と約10〜100℃で撹拌して、1,4−ジヒドロ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸アミド誘導体(Va'')とする。該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、エチルエーテルなど)中、グリニヤール試薬(R14dMgXa)と約0〜80℃で撹拌して、対応するケトン誘導体(Vc)を得る。以上の製造法14を〔数14〕に示す。
Figure 2007302703
〔式中、R26dはC1-6アルキル又はC6-14アリールを、R27d及びR28dはそれぞれ水素又は炭化水素残基を示し、他の各記号は前記と同意義を有する〕
上記R26dで表されるC1-6アルキル及びC6-14アリールは前記f),k)と同意義を有する。上記R27d及びR28dで表される炭化水素残基は、前記R’で表される炭化水素残基で置換されていてもよいカルボニル基における炭化水素残基と同意義を有する。
〔製造法15〕1,4−ジヒドロ−4−オキソピリド[2,3−b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体(Vd)を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン等のエーテル類)中、適当なアルミニウム試薬(例、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)など)とアミン類とから製造するアルミニウムアミド誘導体と約10〜100℃で撹拌して、1,4−ジヒドロ−4−オキソピリド〔2,3−b〕ピリジン−3−カルボン酸アミド誘導体(Vd')とする。該誘導体を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、エチルエーテルなど)中、グリニヤール試薬と約0〜80℃で撹拌して、対応するケトン誘導体(Ve)を得る。以上の製造法15を〔数15〕に示す。
Figure 2007302703
〔式中、R26dはC1-6アルキル又はC6-14アリールを、R27d及びR28dはそれぞれ水素又は炭化水素残基を示し、他の各記号は前記と同意義を有する〕
上記R26dで表されるC1-6アルキル及びC6-14アリールは前記f),k)と同意義を有する。上記R27d及びR28dで表される炭化水素残基は、前記R’で表される炭化水素残基で置換されていてもよいカルボニル基における炭化水素残基と同意義を有する。
〔製造法16〕4,7−ジヒドロ−2−ハロゲノ4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(XIp)を、あらかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン,ジオキサン等のエーテル類、エチルアルコール等のアルコール類など)に溶解させ、当量から過剰(2〜10当量)の適当な塩基(例、炭酸ナトリウム)存在下適当なアリールほう酸誘導体(例えば、フェニルホウ酸、3−メトキシフェニルホウ酸、4−エトキシカルボニルフェニルホウ酸など)を加え、不活性ガス(例えば、アルゴンガス)気流下、適当な触媒(例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどのパラジウム金属など)を加えて、約10〜100℃にて数分から数時間撹拌する。不溶物を除けば目的とする誘導体(XIq)を得る。以上の製造法16を〔数16〕に示す。式中、R30dは置換されていてもよいアリール基を、X1はハロゲンを示し、他の各記号は前記と同意義を有する。
Figure 2007302703
〔製造法17〕5位がホルミル基である化合物から5位が2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル基である誘導体の製造法:上記製造法5またはこれに類似する方法で得られるホルミル誘導体(ih)を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、水、エタノール)中、重亜硫酸ナトリウムを加え約0〜80℃で撹拌し、硫酸付加物(iih)を得る。該付加物(iih)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、含水エタノール、含水テトラヒドロフラン、ジオキサン)中、当量から過剰量の適当な塩基(例、炭酸アンモニウム)の存在下、シアン化合物(例、シアン化カリウム、シアン化ナトリウム)を加え約0〜80℃で撹拌し、必要ならば加熱還流して5位イミダゾリジニル誘導体(XIIa)を得る。以上の製造法17を〔数17〕に示す。式中の記号は前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
〔製造法18〕5位がオキサゾリル基である誘導体の製造法:5位がホルミル基である誘導体(iiih)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、メタノール、エタノール)中、当量から過剰量の塩基(例、炭酸カリウム)の存在下、当量から過剰量のトシルメチルイソシアニドを加え約0〜80℃で撹拌し、必要により加熱還流して5位オキサゾリル誘導体(XIIb)を得る。以上の製造法18を〔数18〕に示す。〔数18〕中、各基は前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
〔製造法19〕5位が4−イミダゾリル基または4−チアゾリル基である誘導体の製造法:上記製造法5または製造法6と同様の方法で製造される4,7−ジヒドロ−5−アシル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(ivh)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、酢酸、メタノール、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン)中で、当量か小過剰の適当なハロゲン化試薬(例、臭素、ヨウ素)を室温または氷冷下滴下し、約0〜80℃で撹拌し、α−ハロケトン誘導体(vh)を得る。該α−ハロケトン誘導体(vh)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、メタノール、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン、ジメチルホルムアミド)中、当量〜小過剰の適当なアミジン誘導体を室温または氷冷下加え、約0〜80℃で撹拌し、必要ならば加熱還流して、4−イミダゾリル誘導体(XIIc)を製造する。または、該α−ハロケトン誘導体(vh)をチオカルバモイル誘導体と反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)中、約10〜100℃で撹拌して、4−チアゾリル誘導体(XIId)を製造する。同様にして、α−ハロケトン誘導体にチオグリコール酸アミドを反応させ、次いで脱水閉環させて、1,4−チアジニル誘導体を製造する。以上の製造法のうち、4−イミダゾリル誘導体(XIIc)および4−チアゾリル誘導体(XIId)の製造法を〔数19〕に示す。〔数19〕の式中、R43hは、水素原子,C1-6アルキルまたはC6-14アリールを示す。R44hは水素原子,C1-6アルキル,C6-14アリールを示す。R1,R2,R3,R5およびnは前記と同意義を示す。Xaはハロゲンを示す。
Figure 2007302703
製造法20:5位が2−オキサゾリル基である誘導体の製造法:上記製造法6の第1反応により製造される4,7−ジヒドロ−5−カルバモイル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(vih)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン)中、当量〜小過剰の適当なα−ハロケトン化合物を室温または氷冷下滴下し、約0〜80℃でかくはんし、必要ならば加熱還流して2−オキサゾリル誘導体(XIIe)を得る。以上の製造法20を〔数20〕に示す。〔数20〕の式中、R45hは水素原子,C1-6アルキルまたはC6-14アリールを示す。Xaはハロゲンを示す。R1,R2,R3,R5およびnは前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
〔製造法21〕5位が2−チアゾリル基である誘導体の製造法:4,7−ジヒドロ−5−カルバモイル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(vih)を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン)中、当量か小過剰のチオアミド化試薬(例、ローソン試薬)を室温または氷冷下加え、約0〜80℃で撹拌し、必要により加熱還流して4,7−ジヒドロ−5−チオカルバモイル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(viih)を得る。該チオカルバモイル誘導体(viih)を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン)中、当量〜小過剰の適当なα−ハロケトン化合物を室温または氷冷下滴下し、約0℃〜80℃で撹拌し、必要ならば加熱還流して2−チアゾリル誘導体(XIIf)を得る。以上の製造法21を〔数21〕に示す。〔数21〕の式中、R46hは水素原子,C1-6アルキルまたはC6-14アリールを示す。Xaはハロゲンを示す。R1,R2,R3,R5およびnは前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
〔製造法22〕5位が3−ピラゾリル基である誘導体の製造法の一例を示す。4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エステル誘導体から製造される(製造方法6で製造される)4,7−ジヒドロ−5−アセチル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(viii)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒中(例、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、過剰のギ酸エチルエステルと適当な塩基(例、ナトリウムエトキシド)を室温または氷冷下滴下し、約0〜80℃で撹拌し、α−ホルミルケトン誘導体(ixh)を得る。該α−ホルミルケトン誘導体(ixh)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、水、メタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド)中、当量〜小過剰の適当な塩基(例、炭酸ナトリウム)の存在下、当量〜小過剰のヒドラジン誘導体またはヒドラジン誘導体の塩を室温または氷冷下加え、約0〜80℃で撹拌し、必要ならば加熱還流して、3−ピラゾリル誘導体(XIIg)を製造する。以上の製造法22を〔数22〕に示す。〔数12〕の式中、R1,R2,R3,R5およびnは前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
〔製造法23〕5位が2−トリアゾリル基である誘導体の製造法:4,7−ジヒドロ−5−チオカルバモイル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(xh)(製造法21の第1反応において製造される)を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、エチルエーテル、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン)中、当量〜小過剰のヨウ化メチルを室温または氷冷下滴下し、約0℃〜80℃で撹拌し、必要により加熱還流して四級塩誘導体を得る。該誘導体を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジメチルホルムアミド)中で、あるいは溶媒を用いず、過剰のギ酸ヒドラジドを室温または氷冷下に加え、室温から200℃で撹拌して2−トリアゾリル誘導体(XIIh)を製造する。以上の製造法23を〔数23〕に示す。〔数23〕の式中、R1,R2,R3,R5およびnは前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
〔製造法24〕2−オキサゾリニル誘導体の製造法:上記製造法1または2と同様の方法で製造される4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エステル誘導体(xiih)を、別途調製した過剰のエタノールアミンのアルミニウムアミドのジクロロメタン溶液に氷冷下滴下し、室温で1〜4時間撹拌し、アミド誘導体を製造する。該アミド誘導体を適当な溶媒(例、ジクロロメタン,エチルエーテル,テトラハイドロフラン)中、塩化チオニルを氷冷下滴下し、0℃〜室温で撹拌し、2−オキサゾリニル誘導体(XIIi)を得る。以上の製造法24を〔数24〕に示す。〔数24〕の式中、R1,R2,R3,R5およびnは前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
〔製造法25〕:R4がNを介する基である誘導体の製造法:製造法5または6に記載の方法と同様の方法で得られる5−アセチル誘導体(xivh)を適当な溶媒(例、ピリジン)に溶解し、当量または小過剰のヒドロキシルアミン誘導体またはその塩を加え、室温または加温してオキシム誘導体(xvh)を製造する。該オキシム誘導体(xvh)を適当な溶媒(例、ピリジン)に溶解し、当量から小過剰のアシル化剤(例、酸ハライド、酸無水物、スルホン酸ハライド等)を加え、室温または加温下、1〜12時間反応させると、転位生成物(XIIj)を得る。該転位生成物(XIIjk)を適当な溶媒(例、エチルアルコール)に溶解し、アルカリ加水分解反応(反応条件:例えば、水酸化ナトリウム水溶液を加え、室温下、約2時間撹拌する。)に付すことにより、対応する1級アミノ誘導体(XIIk)を製造することができる。以上の製造法25を〔数25〕に示す。〔数25〕において、R1,R2,R3,R5およびnは前記と同意義を示す。Acはアセチル基を示す。
Figure 2007302703
このようにして得られた1級アミノ誘導体(XIIk)を原料として、通常用いられるアルキル化反応,アシル化反応,スルホニル化反応,イミド化反応等に付すことにより、種々の誘導体を製造することができる。
〔製造法26〕R4がOを介する基である誘導体の製造法:上記製造法5または6に記載の方法と同様の方法で得られるアシル誘導体(xvih)を適当な溶媒(例、ジクロロメタン)に溶解し、氷冷下または室温下、小過剰(例、1.2〜1.5倍当量)の過酸化物(例、クロロ安息香酸)を加え、室温で1〜6時間撹拌すると転位生成物(XIIm)を得る。該生成物(XIIm)を適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン)中、塩基性条件下(例、2N水酸化ナトリウム溶液を添加する)下、室温または加温(例、40〜60℃)して1〜12時間撹拌すると、アルコール誘導体(XIIn)を得る。該アルコール誘導体(XIIn)は、適当な溶媒(例、ジメチルフォルムアミド)中、塩基(例、炭酸カリウム)の存在下、アルキルハライド(例、臭化イソプロピル)を加えて、室温または加温(例、40〜80℃)して、約1〜24時間撹拌すると、アルコキシ誘導体(XIIo)を得る。さらに、例えば、アルコキシ基がイソプロポキシ基の場合、該アルコキシ誘導体を適当な溶媒(例、ジクロロメタン)に溶解し、過剰の適当なルイス酸(例、三塩化ほう素)の存在下、氷冷または室温にて1〜6時間撹拌すると、脱アルキル化されたアルコール誘導体(XIIn)を得る。以上の製造法26を〔数26〕に示す。〔数16〕において、R1,R2,R3,R5およびnは前記と同意義を示す。R30hおよびR4'はそれぞれC1-6アルキル基を示す。Xaはハロゲン原子を示す。
Figure 2007302703
このようにして得られたアルコール誘導体(XIIn)を原料として、通常用いられるアルキル化反応,アシル化反応,アルケニル化反応、スルホニル化反応等に付すことにより、種々の誘導体を製造することができる。
製造法27;(R4がSを介する基である誘導体の製造法)
まず、チオグリコール酸エステルにヨウ化アルキルを反応させ、次いで、ジメチルアミノメチレン化合物を反応させ、化合物(xviih)を製造する。上記製造法1に記載の方法と同様の方法で製造される2−アミノチオフェン誘導体(xviiih)を適当な溶媒(例、エチルアルコール)中、塩基(例、水酸化ナトリウム水溶液)を加えアルカリ加水分解反応を行い得られた化合物(xixh)と、上記化合物(xviih)とを適当な溶媒中または溶媒なしで、加熱(例、80〜150℃)下で1〜6時間撹拌して、アミノ置換誘導体(xxh)を得る。該誘導体(xxh)を適当な溶媒(例、ジフェニルエーテル)中、加熱(例、150〜250℃)して、30分〜3時間反応させると、閉環体(xxih)を得る。該閉環体(xxih)に、上記製造法1に示した化合物(v)に式Xa−(CH2)n−R3を反応させる方法と同様の方法で、式Xa−(CH2)n−R3を反応させ、化合物(XIIp)を得る。さらに、該化合物(XIIp)を適な溶媒(例、ジクロロメタン)中、当量または小過剰の過酸化物(例、メタクロロ安息香酸)と氷冷下5分〜2時間撹拌することにより反応させ、スルホキシド誘導体(XIIq)を得る。以上の製造法27を〔数27〕に示す。〔数27〕において、R1,R2,R3およびnは前記と同意義を示す。R4''はC1-6アルキル基を示す。
Figure 2007302703
〔製造法28〕:2位が置換されていてもよいアルケニル基で置換されたフェニルである誘導体の製造法:4,7−ジヒドロ−2−(4−アミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(XIIr)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒中(例、酢酸、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、水など)、適当なジアゾ化剤(例、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸イソアミル)を加え、系中でジアゾニウム塩とする。これにパラジウム触媒〔例えば、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム〕と1当量から過剰量の各種アルケニル誘導体(オレフィン化合物など)を加え、約0〜80℃で撹拌し、目的誘導体(XIIs)を得る。以上の製造法28を〔数28〕に示す。〔数28〕の式中、R32hおよびR33hは同一または異なって、C1-6アシル基を、R34hは水素またはC1-6アルキルを示す。C1-6アシルおよびC1-6アルキルは前記n),f)と同意義を示す。他の各基は、前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
〔製造法29〕2位が置換されていてもよいアルキル基もしくは置換されていてもよい同素環基で置換されているアミノフェニル基である誘導体の製造法:4,7−ジヒドロ−2−(4−アミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(XIIt)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、酢酸、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン)に溶解させる。これに1当量から過剰量の各種マイケル・アクセプター誘導体(例えば、アクリル酸エステル)あるいはオキシラン誘導体(例えば、エポキシ化合物)を加え、約0〜80℃で撹拌し、目的誘導体(XIIu)を得る。以上の製造法29を〔数29〕に示す。〔数29〕の式中、R35h〜R39hは、C1-6アルキル基を示す。−R40hは−C(R36h)−CO−R35hまたは−C(OH)R36h39hを示す。他の各基は、前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
〔製造法30〕2位が置換されていてもよいアルキル基もしくは置換されていてもよい同素環基で置換されているアミノフェニル基である誘導体の製造法:4,7−ジヒドロ−2−(4−アミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体(XIIv)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ピリジン、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン)に溶解させ、これに1当量から過剰量の酸クロライドまたは酸無水物(例えば、トリフルオロ酢酸無水物)を反応させる。必要により1当量から過剰の塩基(例えば、炭酸カリウム、トリエチルアミン)を加え、約0〜80℃でかくはんし、誘導体(XIIw)を得る。得られた誘導体を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ピリジン、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン、アセトン)に溶解させ、これに1当量から小過剰の塩基(例えば、炭酸カリウム、トリエチルアミン、水素化ナトリウム)および1当量から過剰量のハロゲン化アルキル誘導体(例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化ベンジル)を加え、約0〜80℃で撹拌する。得られた誘導体を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒中(例、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エタノール、メタノール、アセトン)、アルカリ加水分解(例えば、小過剰の1N水酸化ナトリウムを加える)して、目的誘導体(XIIx)を製造する。以上の製造法30を〔数30〕に示す。〔数30〕における基R41hは、C1-6アルキルまたはトリフルオロメチルを示す。基R42hは、置換されていてもよいC1-6アルキル基もしくは置換されていてもよい同素環基を示す。他の基は、前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
〔製造方法31〕:3位の置換基の変換:上記した製造法により製造される3位が水素原子またはC1-6アルキル基である化合物(XIIy)を、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩化炭素,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、α,α'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)存在下、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)と約30〜100℃で撹拌して、化合物(II')を得、必要により、脂肪酸、アルキルスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸等を反応させて3位置換基との変換反応を行う。このようにして得られた化合物(II')と当モル〜小過剰(約3モル)の各種1〜2級アミン(例、R1'''−H)とを反応させることにより、化合物(III')を製造することができる。反応は反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒中で実施される。適当な溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミド,ジメチルアセタミド等のアミド類、アセトニトリル等のニトリル類、エタノール等のアルコール類、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、エチルエーテル、アセトン、酢酸エチル等が用いられる。本反応においては、必要により、塩基の存在下に行なってもよい。該塩基としては、三級の有機アミン(例、トリエチルアミン,トリメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン),ピリジン,1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン(DBU),あるいは無機塩(例、無水炭酸カリウムなど)等が用いられる。反応温度は約10〜100℃である。反応時間は、約0.5〜8時間である。本反応は、撹拌して行なうと効率的である。このようにして、化合物(III')を製造する。以上の製造法31を〔数31〕に示す。〔数31〕に記載した式中、R1''は水素またはC1-6アルキルを示す。,R1'''は窒素原子を介する基を示す。該窒素原子を介する基としては前記と同意義を示す。R2,R3,R4,R5およびnは前記と同意義を有する。mは0〜6の整数を示す。Xは脱離基を示す。Xで表される脱離基としては、例えば求核剤〔例、陰電荷を帯びたヘテロ原子(例、酸素原子,硫黄原子,窒素原子など)を有する炭化水素残基など〕により、容易に置換反応を受け得る基が挙げられる。具体的には、例えばハロゲン原子(よう素,臭素,塩素等)、C1-8アルカノイルオキシ(例、アセトキシ等)、C1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ等)、C1-6アルキル-C6-14アリールスルホニルオキシ(例、p-トルエンスルホニルオキシ等)などが挙げられる。
Figure 2007302703
製造法32:5位が置換されていてもよい分枝状のアルコキシカルボニル基であるチエノピリジン−5−カルボン酸誘導体は、PCT国際公開WO95/28405号公報に記載の製造法と同様の方法で製造された5位がアルコキシカルボニル基である化合物またはその塩と一般式 R4j−OH 〔式中、R4jは、置換基を有していてもよい分枝状のアルコキシ基を示す。具体例は、前記したものと同意義。〕で表される化合物又はその塩とを反応させることにより製造することできる。該反応は、原料化合物を適当な溶媒(例、イソプロピルアルコール、3−ペンチルアルコールなど)に溶解し、一般式Ti(OR4j4〔式中、R4は、分枝状のアルコキシ基を示す。〕で表される化合物(例、チタン酸イソプロピル(チタンテトライソプロポキシド)、チタン酸(3−ペンチル))又はその塩を加え、反応温度約0〜120℃、さらに好ましくは約10〜20℃で、約1〜24時間、好ましくは約1〜12時間、撹拌することにより行われる。または、5位がカルボキシル基である化合物を適当な溶媒(例、ジメチルホルムアミド)中、適当な酸クロライド化試薬(例、オキシ塩化リン)、塩基(例、N,N−ジメチルアミノピリジン)およびアルコール(例、2,4−ジメチル−3−ペンタノール)の存在下、室温または加熱(約100℃前後)して約1〜12時間撹拌することによっても製造できる。
製造法33:5位がカルボキシル基であるチエノピリジン−5−カルボン酸誘導体は、PCT国際公開WO95/28405号公報に記載の製造法と同様の方法で製造された5位がアルコキシカルボニル基である化合物またはその塩を加水分解反応に付すことにより行なうことができる。該加水分解反応は、原料化合物をあらかじめ反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン,ジオキサン等のエーテル類、エチルアルコール等のアルコール類など)に溶解し、酸(例、塩酸等の無機酸)あるいはアルカリ水溶液(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属の1〜4N水溶液など)を加えて、約10〜100℃にて、約1〜4時間かくはんすることにより行われる。
製造法34:本発明で用いる化合物(XV)は、自体公知の方法、例えば、PCT国際公開WO95/28405号公報に記載の方法あるいはこれと同様の方法で製造することができる。なかでも、本発明化合物(XV)は、PCT国際公開WO95/28405号公報に記載の製造法と同様の方法で製造された、5−カルボキシ−4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体又はその塩と、一般式 R2k'−Yk〔式中、R2k'は、置換基として(i)ハロゲン,(ii)シクロアルキルもしくは(iii)アルキルで置換されていてもよいアルケニルを1〜3個有するアルキル基を、Ykはハロゲン原子を示す。〕で表される化合物又はその塩とを反応させることにより製造することできる。ここにおいて、本反応は通常、反応溶媒中で実施される。このような溶媒として、例えばジメチルホルムアミド等のアミド類、アセトニトリル等のニトリル類、テトラヒドロフラン等のエーテル類等が用いられる。本反応は、原料化合物をこれらの溶媒に溶解し、一般式 R2k'−Ykで表される化合物(例、臭化アリル、塩化シクロプロピルメチル、1−ブロモ−2−ブテン、臭化クロチル(すなわち、1−ブロモ−2−メチル−2−プロペン)、1−ブロモ−3−ブテン、ヨウ化2,2,2−トリフルオロエチル)又はその塩および塩基性化合物(例、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、トリエチルアミンなど)を加えることにより行われる。反応温度は約0〜100℃、さらに好ましくは約0〜40℃である。反応時間は約1〜200時間、好ましくは約1〜48時間である。本反応は、撹拌することにより効率的に行われる。
製造法35:式(XV)においてR2kが置換基を有していてもよいアルコキシ基であるチエノピリジン誘導体は、PCT国際公開WO95/28405号公報に記載の製造法と同様の方法で製造された5−エトキシカルボニル−4,7−ジヒドロ−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン誘導体又はその塩と一般式 R2k−H 〔式中、R2kは上記と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩とを反応させることにより、エステル交換を行なうことにより製造することできる。本反応は、通常、反応溶媒中で実施される。このような溶媒として、例えばイソプロピルアルコール等のアルコール類が用いられる。本反応は、原料化合物をこれらの溶媒に溶解し、これに一般式 Ti(R2k4 で表される化合物(例、チタン酸イソプロピル〔チタン(N)テトライソプロポキシド〕など)を加えることにより行なわれる。反応温度は約0〜100℃、さらに好ましくは約0〜40℃である。反応時間は約1〜24時間、好ましくは約1〜6時間である。本反応は、撹拌することにより効率よく行われる。又は、R2kがカルボキシル基である化合物を溶媒(例、ジメチルホルムアミドのアミド類)に溶解し、これにアルコール類(例、2,4−ジメチル−3−ペンタノール)と反応させることによっても行われる。本反応においては、オキシ塩化リン等の酸クロリド化試薬およびN,N−ジメチルアミノピリジン等の塩基を加えることにより行なわれる。反応は、室温ないし加熱(約100℃前後)にて行われる。反応時間は約1〜12時間である。本反応は、撹拌することにより効率よく行なわれる。
製造法36:式(XV)において−CO−R2kがカルボキシ基であるチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸誘導体は、例えば、PCT国際公開WO95/28405号公報に記載の方法あるいはこれと同様の方法で製造された、R2がアルコキシ基である化合物またはその塩を加水分解反応に付すことにより製造することができる。該加水分解反応は、原料化合物を溶媒に溶解して、酸(例、塩酸等の無機酸)あるいはアルカリ水溶液(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属の1〜4N水溶液など)を加えることにより行なわれる。ここにおいて、溶媒として例えばテトラヒドロフラン,ジオキサン等のエーテル類、エチルアルコール等のアルコール類等が用いられる。反応温度は約10〜100℃である。反応時間は約1〜4時間である。反応は、撹拌することにより効率よく行なわれる。
本発明で用いられる化合物(XXI)は、自体公知の方法により製造することができる。例えば、上記製造法10、あるいは、次に示す製造法あるいはそれらに準じる方法により容易に製造することができる。
製造法37:上記の製造法13の〔数13〕に示した化合物(ii)から化合物(IIa)を製造する方法に代えて、自体公知の方法、例えば次に示す方法で化合物(ii)から化合物(IIa)を製造することができる。すなわち、化合物(ii)を適当な溶媒(反応に悪影響を及ぼさない溶媒。以下同様)(例えば、メタノール,エタノール)に2N水酸化ナトリウム溶液を加え、室温〜加熱下(100℃まで)に1〜12時間反応させる。得られた化合物(−COOEtが−COOHに変換されている)を適当な溶媒(例、ジオキサン)に溶かし、当量のトリホスゲンを加え、80〜150℃で1〜10時間撹拌して反応させる。得られる1−ヒドロキシオキサジン体を上述の化合物(XVI)から化合物(IIa)を製造する反応工程と同様の操作を行う。このようにして得られるオキサジン体(R1yが1位に導入されている)を適当な溶媒(例、ジクロロメタン)に溶かし、当量〜小過剰量のアミン(例、アンモニア,アルキルアミン,アリールアミン)を加え、室温〜加熱(100℃まで)下に1〜12時間撹拌して反応させる。次いで、トリホスゲンおよび塩基としてトリエチルアミンを再度加え、約100℃で還流下に1〜6時間反応させ、化合物(IIa)を得る。
本発明の化合物(XXX)およびそれらの塩は、自体公知の方法を用いて製造することができる。その例として、上記した製造法3,14および次に挙げる製造方法が挙げられる。下記において、Yzはハロゲンを示す。該ハロゲンとしては、上記と同様のものが挙げられる。Zzは脱離基を示す。Zzで示される脱離基としては、例えば求核剤〔例、陰電荷を帯びたヘテロ原子(例、酸素原子、硫黄原子、窒素原子など)を有する炭化水素残基など〕により、容易に置換反応を受け得る基が挙げられる。具体的には、例えばハロゲン原子(ヨウ素、臭素、塩素等)、C1-8アルカノイルオキシ(例、アセトキシ)、C1-6アルキルスルホニルオキシ(例、メタンスルホニルオキシ等)、C1-6アルキル−C6-14アリールスルホニルオキシ(例、p−トルエンスルホニルオキシ等)などが挙げられる。
製造法38
3−ハロゲン化アニリン誘導体(iz)に、等量から小過剰のエトキシメチレンマロン酸ジエチルエステル加え、100℃から150℃で1から4時間撹拌し、付加誘導体(iiz)を得る。該誘導体(iiz)を、適当な溶媒(例、ポリリン酸、ポリリン酸エステル(PPE)、ダウサーム等)に少しずつ加え、室温または加温しながら撹拌し、キノリン誘導体(iiiz)を製造する。該誘導体(iiiz)を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン、アセトン等)に溶解させ、これに1当量から小過剰の塩基(例、炭酸カリウム、トリエチルアミン、水素化ナトリウム等)および1当量から過剰量のハロゲン化アルキル誘導体(例、よう化メチル、よう化プロピル、よう化ベンジル等)を加え、約0〜80℃で撹拌する。得られた誘導体(ivz)またはその塩と当モル〜小過剰(3モル)の式RIII−B(OH)2で表わされるアリール硼酸誘導体とを反応させることにより、目的化合物(XXXa)が製造される。反応は、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒中で行われる。適当な溶媒としては、例えば、エチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、エタノール等のアルコール類等が用いられる。本反応は、塩基の存在下に行われる。該塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化タリウムなどの無機塩基、あるいはトリエチルアミンなどの有機塩基が用いられる。反応を促進させるために、触媒量のパラジウム誘導体(例、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム等)を加えてもよい。本反応は、不活性ガス(例、アルゴンガス、窒素ガス等)の気流下で行うのが好ましい。反応温度は約室温〜150℃であり、通常加熱還流して行われる。反応時間は約1〜12時間である。このようにして、目的化合物(XXXa)を製造することができる。以上の製造工程38を〔数32〕に示す。なお、〔数32〕において、Etはエチルを、Yzはハロゲンを、他の基は前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
製造法39:6位の基の変換:〔数33〕の反応式中の化合物(vz)を反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、四塩化炭素,クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類)中、α,α'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)存在下、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)と30〜100℃で0.5〜6時間撹拌して、化合物(viz)を得る。化合物(viz)またはその塩を、ほぼ当モル量のアミン(R1'''−H)とを反応させることにより本発明の化合物(XXXb)またはその塩が製造される。反応は反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒中で行われる。該適当な溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド等のアミド類、アセトニトリル等のニトリル類、エタノール等のアルコール類、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル等のニトリル類、アセトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類等が用いられる。本反応は、塩基の存在下に行われる。該塩基としては、例えば、{三級の有機アミン(例、トリエチルアミン,トリメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン等)が用いられる。反応温度は、通常約10〜100℃である。反応時間は、約1〜10時間である。反応は、撹拌下におこなうのが好ましい。このようにして、化合物(XXXb)を製造することができる。以上の製造工程38を〔数33〕に示す。〔数33〕において、R1'''は置換されていてもよいアミノ基を示し、Zzは脱離基を示し、他の基は前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
製造法40:アントラニル酸誘導体(viiz)を、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエーテル類など)中、当量又は過剰量のトリホスゲンを加え、約30〜110℃で撹拌し、イサト酸無水物誘導体(vii)とする。ついでハロゲン化誘導体を、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のアルキルスルホキシド類など)中、塩基(例、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属、水素化ナトリム,水素化カリウム等の水素化アルカリ金属、カリウム−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドなど)の存在下、約40〜130℃で撹拌し、置換誘導体(ixz)とする。該誘導体(ixz)を、塩基(例、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属、水素化ナトリム,水素化カリウム等の水素化アルカリ金属、カリウム−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドなど)の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のアルキルスルホキシド類など)中、40〜110℃で、当量又は小過剰(例、約1.1〜1.5当量)のβ−ケト酸エステル誘導体と反応させることにより、化合物(XXXc)を製造することができる。以上の製造工程39を〔数34〕に示す。〔数34〕中、Xaは脱離基(特にハロゲン)を示す。Rg'は、アルキル基を示す。他の基は、前記と同意義を示す。
Figure 2007302703
他の製造方法:本発明において用いられる化合物の基における置換基を他の置換基に、通常用いられる自体公知の方法を用いて、変換することもできる。その方法の例を次に示す。
(i).置換基としてのニトロ基をアミノ基に変換することができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、エタノール,メタノール)に溶かし、(a)パラジウム−炭素を加え、室温で1〜12時間水素気流下に反応させるか、あるいは(b)上記の溶液に鉄粉および塩酸を加え、室温で1〜12時間反応させる。
(ii).置換基としてのアミノ基をアシル化されたアミノ基に変換することができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン,ジメチルスルホキシド)に溶かし、炭酸カリウム、および塩基としてピリジンおよびトリエチルアミンを加え、さらに酸無水物または酸ハライドを加える。混合物を室温で1〜10時間撹拌して反応させる。
(iii).アミノ基を有する化合物を、アルケニルアミノ化合物とすることができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、酢酸,ジメチルホルムアミド,ジクロロメタン,テトヒドロフラン,ジオキサン,アセトニトリル)に溶かし、ジアゾ化剤(例、硝酸ナトリウム,硝酸イソアミル)を加え、パラジウム触媒{例、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム}および1当量〜小過剰量のアルケニル誘導体を加え、室温〜加温(80℃)で1〜12時間反応させる。
(iv).アミノ基に炭素原子を導入することができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、酢酸,ジメチルホルムアミド,ジクロロメタン,テトラヒドロフラン,ジオキサン)に溶かし、アクリル酸誘導体またはオキシラン誘導体(例、エポキサイド化合物)を加え、0〜80℃で撹拌下に6〜24時間反応させる。
(v).硫黄原子をアミノ基に導入することができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、ピリジン,ジメチルホルムアミド,ジクロロメタン,テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン)に溶かし、硫黄化合物のハライドを加え、0〜80℃で撹拌下に6〜24時間反応させる。
(vi).置換基としてのホルミル基をメチル基に変換することができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン)に溶かし、有機ボラン誘導体(例、ジメチルスルフィドボラン)を加え、室温〜加熱還流下に数時間(例、1〜3時間)反応させる。
(vii).メトキシ体から、アセトニル体を製造することができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、ジクロロメタン)に溶かし、1当量〜過剰量のルイス酸{例、塩化アルミニウムおよびチオール化合物またはスルフィド化合物(例、ジメチルスルフィド)}を加え、氷冷下〜室温で1〜10時間反応させ、次いで、得られたヒドロキシ体を適当な溶媒(例、ジメチルホルムアミド)に溶かし、塩基(例、水酸化ナトリウム,炭酸カリウム)およびアルキルハライドを加え、室温で1〜12時間反応させる。
(viii).メトキシ基をイソプロポキシ基に変換することができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、ジクロロメタン)に溶かし、1当量〜過剰量のルイス酸(例、塩化アルミニウム)およびチオール化合物またはスルフィド化合物(例、ジメチルスルフィド)を加え、氷冷下〜室温で1〜10時間反応させる。
(ix).アミノカルボニル基を導入することができる。例えば、ハロゲンを有する原料化合物を適当な溶媒(例、ジメトキシエタン)に溶かし、アリール硼酸誘導体、塩基(例、炭酸ナトリウム)および触媒としてパラジウム化合物{例、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)}を加え、還流下1〜6時間反応させた。
(x).アルキルチオ化合物をアルキルスルフィニル化合物またはアルキルスルホニル化合物とすることができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、ジクロロメタン)中で酸化剤(例、メタクロロ過安息香酸)と氷冷下ないし過熱下で反応させる。加熱を過度にあるいは酸化剤を過剰に用いると、アルキルスルホニル化合物が得られる。
(xi).分子中のヒドロキシル基を、種々の基で置換することができる。反応は適当な溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル、アセトンなど中で、ハライド{例、アルキルハライド(例、ヨウ化プロピル、ヨウ化イソブチル、酢酸エチルブロム)、アラルキルハライド(例、ベンジルクロリド)}を加える。混合物を0〜40℃で2〜18時間撹拌することにより反応を行う。 例えば、酢酸エチルブロムを用いる場合には、得られた酢酸エステルを適当な溶媒と塩基(例、エチルアルコール中に1NNaOH)を用いて、室温で2〜12時間反応させる。酢酸化合物を適当な溶媒{例、テトラヒドロフラン(THF)}に溶解し、イソブチルクロロフォルメートを適当な塩基(例、トリエチルアミン)の存在下に加え、反応を0℃で1〜4時間行う。反応溶液に適当なアミン化合物(例、メチルアミン、プロピルアミン、ピペリジン等)を加え、0℃〜室温で1〜12時間反応を行う。なお、上記の原料化合物である分子中にヒドロキシル基を有する化合物は、例えば、分子中にアルコキシ基を有する化合物を酸加水分解に付すことにより行うことができる。酸加水分解は、通常用いられる方法、例えば、適当な溶媒{例、アルコール類(例、メタノール、エタノール)}中で、1N塩酸を加え、0℃〜室温で1〜10時間反応させる。
(xii).アルカノイル−フェニル基である化合物は、ハロゲン化された基を有する化合物にアルカノイル−フェニル基を導入することにより製造することができる。アルカノイル−フェニル基の導入を行うためには、まず、ハロゲン化された化合物を適当な溶媒(例、四塩化炭素、クロロホルム)中で、N−ブロモスクシンイミドおよび触媒量の2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)を加え反応させることのより行われる。反応は、100〜120℃で、1〜4時間行われる。アルカノイル−フェニル基の導入は、適当な溶媒(例、ジメトキシエタン(DME))中で行われる。溶液にアルカノイル−フェニルボーレート、パラジウム化合物{例、Pd(PPh34、Ph=フェニル}及び炭酸ナトリウム(2M、Na2CO3)を加える。反応は、不活性ガス気流下で室温〜120℃程度、約1〜12時間行う。なお、アルカノイル−フェニルボーレートの製造は、アルカノイル−フェニルブロミドとホウ酸化合物{例、(i−PrO)3B、Pr=プロピル}を適当な塩基(例、BuLi、Bu=ブチル)の存在下に行う。
(xiii).本発明の化合物においてアルキル−フェニル基である化合物は、上記の方法(xii)においてアルカノイル−フェニルボーレートの代わりにアルキル−フェニルボーレートを用い同様に反応させることにより行うことができる。また、本発明の化合物における他の基を導入するには、自体公知の方法を用いて行なうことができる。
(xiv).本発明の化合物においてアルコキシカルボニル基を有する化合物は、原料化合物にシアノ基を導入し、次いで得られた化合物をエステル化することにより製造することができる。シアノ基を導入する反応は、原料化合物を適当な溶媒{例、ジメチルスルホキシド(DMSO)}に溶解し、溶液に青酸ナトリウムを加え、40〜60℃で2〜12時間反応させることにより行われる。次いで行われるエステル化反応は、適当な溶媒(例、エチルアルコール)中、原料化合物とアルコール溶液{例、エチルアルコール。塩酸で飽和したもの。}と、80〜120℃で12〜48時間反応させることにより行われる。
(xv).本発明の化合物においてスルホンアミド基を導入するには、原料化合物中のアルキル基をハロゲン化し、次いでスルホンアミド類との求核置換反応に付すことにより行うことができる。該ハロゲン化は、適当な溶媒(例、四塩化炭素)中で、N−ブロモスクシンイミドまたは触媒量の2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)を加え、100〜120℃、1〜4時間反応させることにより行われる。求核置換反応は、例えば、適当な溶媒{例、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)}中で、n−ヘキサンで洗浄した水素化ナトリウムおよびスルホンアミド誘導体(例、メタンスルホンアミド、エタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド)を加え、0〜40℃、1〜24時間反応させることにより行われる。
(xvi).本発明において用いられる化合物において、水酸基に付加した保護基を脱離する方法について示す。たとえば、メトキシメチルなどの保護基が付されている化合物を、適当な溶媒(例、エタノール)に溶解し、氷冷下、酸(例、塩酸,塩化水素を含む飽和エタノール)を加え、0.5〜5時間撹拌を行なうことにより、保護基が脱離された化合物を製造する。
(xvii).本発明において用いられる化合物において、水酸基にアシル基あるいはアセトニル基を導入する方法について示す。たとえば、水酸基を有する化合物を適当な溶媒(例、ジクロルメタン,ジメチルホルムアミド)に溶解し、これに適当な塩基(例、トリエチルアミン,ピリジン)を加え、これに過剰の酸無水物,酸クロライドまたはアルキルハライドを加え、室温で6〜24時間撹拌することにより、水酸基にアシル基が導入された化合物を製造する。
(xviii).本発明において用いられる化合物において、カルボニル基を有する化合物の該カルボニル基を−C(OH)H−基に変換する方法について示す。たとえば、カルボニル基を有する化合物を適当な溶媒(例、メタノール,エタノール)に溶解し、小過剰の還元剤(例、水素化ホウ素ナトリウム)を加え、室温で1〜3時間撹拌することにより、−C(OH)H−基を有する化合物を製造する。
本発明の医薬には(1)LH−RH作用を有する化合物とLH−RH拮抗作用を有する化合物を含有する医薬組成物、(2)LH−RH作用を有する化合物と、LH−RH拮抗作用を有する化合物とが別個に製剤化されたもののいずれも含まれる。本発明の医薬は、一過性の血中ステロイドホルモン(たとえば、テストステロン、エストロゲン)濃度の上昇(フレアー現象)を抑制する作用を有する。さらに、下垂体のLHおよびFSH分泌細胞を脱感作の状態に導き、その作用が持続する。さらに、テストステロンあるいはエストロゲンの低下作用が増強される。また、毒性も低い。従って、本発明の医薬は、哺乳動物(例、ヒト、サル、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなど)において、性ホルモン(雄性ホルモンまたは雌性ホルモン)依存性の疾病の治療・予防およびこれらホルモンの過剰に起因する疾病の治療・予防に有効に、しかも安全に用い得る。すなわち、本発明の医薬は、性ホルモン依存性ガン(例、前立腺ガン,子宮ガン,乳ガン,下垂体腫瘍等)、前立腺肥大症、子宮筋腫、子宮内膜症、思春期早発症、無月経症、月経前症候群、多嚢房性卵巣症候群、月経困難症、ニキビなどの治療・予防に有用である。また、本発明の医薬は雄性および雌性における生殖の調節(例、妊娠調節剤,月経周期調節剤等)にも有用である。本発明の医薬は、さらに男性もしくは女性の避妊薬として、あるいは、その休薬後のリバウンド効果を利用して、排卵誘発させることにより、不妊症の治療に使用することができる。さらに、本発明の医薬は畜産分野において動物の発情の調節、食肉用の肉質の改善や動物の成長促進にも有用である。
本発明の医薬は、さらに、ステロイド性もしくは非ステロイド性の抗アンドロゲン剤または抗エストロゲン剤を併用することも有効である。また、癌の化学療法剤と併用してもよい。該併用の好ましい具体例としては、以下に示すホルモン系薬剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、植物アルカロイド、免疫療法剤などを挙げることができる。ホルモン系薬剤として、例えば、ホスフェストロール、ジエチルスチルベストロール、クロロトリアニセリン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、アリルエストレノール、ゲストリノン、メパルトリシン、ラロキシフェン、オルメロキフェン、レボルメロキシフェン、抗エストロゲン(例えば、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェンなど)、メピチオスタン、テストロラクトン、アミノグルテチイミド、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、スルホン酸エチニルエストラジオール、アロマターゼ阻害薬(例えば、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタンなど)、抗アンドロゲン(例えば、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミドなど)、5α−レダクターゼ阻害薬(例えば、フィナステリド、エプリステリドなど)、副腎皮質ホルモン系薬剤(例えば、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロンなど)、アンドロゲン合成阻害薬(例えば、アビラテロン、ケトコナゾール、17α−ヒドロキシラーゼ/C17-20リアーゼ阻害剤など)、レチノイドおよびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例えば、リアロゾールなど)などが挙げられる。アルキル化剤として、例えば、ナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマスタード−N−オキシド、クロラムブチル、シクロフォスファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニムスチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、アルトレタミン、アンバムスチン、塩酸ジブロスピジウム、フォテムスチン、プレドニムスチン、プミテパ、リボムスチン、テモゾロミド、トレオスルファン、トロフォスファミド、ジノスタチンスチマラマー、アドゼレシン、システムスチン、ビゼレシンなどが挙げられる。代謝拮抗剤として、例えば、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、チオイノシン、メトトレキサート、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクフォスファート、塩酸アンシタビン、5−FU系薬剤(例えば、フルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジン、カルモフール、ガロシタビン、エミテフールなど)、アミノプテリン、ロイコボリンカルシウム、タブロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペントスタチン、ピリトレキシム、イドキシウリジン、ミトグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチンなどが挙げられる。
抗癌性抗生物質として、例えば、アクチノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸エピルビシン、ネオカルチノスタチン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロン、塩酸イダルビシンなどが挙げられる。植物アルカロイドとして、例えば、エトポシド、リン酸エトポシド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、テニポシド、パクリタキセル、ビノレルビンなどが挙げられる。免疫療法剤(BRM)として、例えば、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レンチナン、ウベニメクス、インターフェロン、インターロイキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポイエチン、リンホトキシン、BCGワクチン、コリネバクテリウムパルブム、レバミゾール、ポリサッカライドK、プロコダゾールなどが挙げられる。その他、L−アスパラギナーゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム、トポイソメラーゼI阻害薬(例えば、イリノテカン、トポテカンなど)、トポイソメラーゼII阻害薬(例えば、ソブゾキサンなど)、分化誘導剤(例えば、レチノイド、ビタミンD類など)、増殖因子阻害薬(例えば、スラミンなど)、血管新生阻害薬、α−ブロッカー(例えば、塩酸タムスロシンなど)なども用いることができる。他の制癌療法としては、手術、放射線療法、温熱療法などが挙げられる。前立腺肥大症の治療・予防において本発明の医薬と併用される具体例としては、上述した抗アンドロゲン、5α−レダクターゼ阻害剤、アンドロゲン合成阻害剤、アロマターゼ阻害剤の他に排尿障害治療薬(ハルナールなど)などが挙げられる。また、前立腺癌の治療・予防に対しては、イホスファミド(Ifosfamide)、UTF、アドリアマイシン(Adriamycin)、ペプロマイシン(Peplomycin)、シスプラチン(Cisplatin)などの化学療法剤と本発明の医薬とを併用することができる。また、乳癌の治療・予防に対しては、シクロフォスファミド(Cyclophospamide)、5−FU、UFT、メトレキセート(Methotrexate)、アドリアマイシン(Adriamycin)、マイトマイシンC(Mitomycin C)、マイトキサントロン(Mitoxantrone)などの化学療法剤などを挙げることができる。
本発明の医薬に用いられる化合物は、塩を形成していてもよく、該塩としては、生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。このような塩としては、例えば無機酸(例、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸など)との塩、あるいは有機酸(例、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸など)との塩などが用いられる。さらに本発明で用いる化合物が−COOHなどの酸性基を有している場合は、無機塩基(例、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属、アンモニアなど)又は有機塩基(例、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなど)と塩を形成してもよい。
本発明の医薬に用いられる化合物又はその塩は、例えば再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの通常の分離手段により単離、精製することができる。かくして本発明で用いる化合物が遊離体で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、遊離体又は、他の塩に変換することができる。本発明の医薬に用いられる化合物又はその塩が光学活性体である場合は、通常の光学分割手段によりd体、l体に分離することができる。
本発明の医薬を投与する際の剤形としては、LH−RH作用を有する化合物およびLH−RH拮抗作用を有する化合物は、たとえば、自体公知の方法に従い、経口投与もしくは非経口投与のいずれも可能であるが、なかでも、LH−RH作用を有する化合物が非経口製剤であり、LH−RH拮抗作用を有する化合物が経口製剤であるものが好ましい。製剤化にあたっては、薬学的に許容される担体と混合し、通常、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤など固形製剤として経口投与されるか、静脈内、皮下、筋肉内などに注射剤、坐薬若しくは舌下錠などとして、あるいは経鼻剤として非経口的に投与される。また、舌下錠、マイクロカプセル等の徐放製剤として、舌下,皮下および筋肉内などに投与してもよい。特に、性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の剤形としては、たとえば、注射投与、皮下投与(埋め込み剤を含む)、経鼻投与などが好ましい。たとえば、本発明の医薬に用いる化合物に、懸濁化剤、溶解補助剤、安定化剤、等張化剤、保存剤などを添加し、自体公知の方法により静脈、皮下、筋肉内注射剤とする。その際必要により自体公知の方法により凍結乾燥物とすることも可能である。本発明で用いる化合物またはその塩を例えばヒトに投与する場合は、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤と混合し、医薬組成物として経口的または非経口的に安全に投与することができる。 上記製剤としては、経口剤(例、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤)、注射剤、点滴剤、外用剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤など)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤)などが挙げられる。上記薬学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。
上記賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D-マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。上記滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。上記結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。上記崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられる。上記溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。上記溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。上記懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン、などの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。上記等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D-マンニトールなどが挙げられる。上記緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。上記防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。上記抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
これらの製剤は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法により製造することができる。
本発明で用いる化合物またはその塩は分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国)、HOC 60(日光ケミカルズ製)ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコールなど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖など)などと共に水性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などの植物油、プロピレングリコールなどに溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすることができる。経口投与製剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明で用いる化合物またはその塩をたとえば賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースなど)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000など)などを添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。そのコーティング剤としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン 80、ブルロニック F 68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ,メタアクリル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、ベンガラ,二酸化チタン等)などが用いられる。腸溶性製剤とする場合、腸溶層と薬剤含有層との間に両層の分離を目的として、自体公知の方法により中間層を設けることが好ましい。外用剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明で用いる化合物またはその塩を固状、半固状または液状の外用投与剤とすることができる。たとえば、上記固状のものとしては、本発明で用いる化合物またはその塩をそのまま、あるいは賦形剤(例、グリコール、マンニトール、デンプン、微結晶セルロースなど)、増粘剤(例、天然ガム類、セルロース誘導体、アクリル酸重合体など)などを添加、混合して粉状の組成物とする。上記液状のものとしては、注射剤の場合とほとんど同様で、油性あるいは水性懸濁剤とする。半固状の場合は、水性または油性のゲル剤、あるいは軟膏状のものがよい。また、これらはいずれも、pH調節剤(例、炭酸、リン酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウムなど)、防腐剤(例、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウムなど)などを加えてもよい。
たとえば坐剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明で用いる化合物またはその塩を油性または水性の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができる。上記組成物に用いる油性基剤としては、例えば高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)など〕、中級脂肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油など)などが挙げられる。また、水性基剤としては、例えばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体などが挙げられる。上記徐放性製剤としては、徐放性マイクロカプセル剤などが挙げられる。徐放型マイクロカプセルとするには、自体公知の方法を採用できるが、なかでも、例えば、水溶性薬物および薬物保持物質(例、天然あるいは合成のゴム質(例、ゼラチン)あるいは高分子化合物(例、ポリビニルアルコール))を含む液を内水層とし、高分子重合物(例、ポリ乳酸、乳酸−グリコール酸共重合物)を含む溶液を油層とするW/O型浮化物をつくり、この場合内水層を粘度約5000cp以上に増粘ないし固化し、ついで、得られた浮化物を水中乾燥法に付すことにより製造された徐放型マイクロカプセル(特開平1−57087号公報)、生理活性ポリペプチドを約20〜70重量%含有してなる内水相液と、乳酸/グリコール酸の組成比が80/20〜100/0で重量平均分子量が7,000〜30,000であるコポリマーないしホモポリマーを放出制御物質として含有してなる油相液とから調製されたW/Oエマルションをマイクロカプセル化することにより製造された徐放型マイクロカプセル(特開平4−321622号公報)に成型して投与するのが好ましい。該徐放性マイクロカプセル剤を徐放性固形注射剤(埋め込み剤など)としてもよい。
上記の経鼻投与剤とするには、自体公知の方法に従い、本発明で用いる化合物またはその塩に例えば等張化剤(例、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グリセリン、ソルビトールマンニトール、グルコース、ほう酸、白糖、ポリエチレングリコール、ツイーン80、リン酸−水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムなど)、緩衝剤、(例、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ほう酸、ほう砂、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムなど)、保存財(例、メチルパラベン等のパラベン類、塩化ベンザルコニウム等の逆性石けん類、ベンジルアルコール等のアルコール誘導体、ソルビン酸等の有機酸およびその塩類、フェノール等の保存剤など)、安定化剤(例、システイン、チオソルビトール、酒石酸、クエン酸、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸、グリシン、亜硫酸ナトリウムなど)、造粘剤(例、グリセリン、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マンニトール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニールアルコール、ポリビニールピロリドンなど)、懸濁剤(例、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ツイーン80)、胆汁酸表面活性剤(例、グリココリン酸、コリン酸、タウココリン酸コラン酸、エトコリン酸、デソキシコリン酸、ケノデソキシコリン酸、デヒドロコリン酸、グリコデソキシコリン酸などを加え製剤とする(特公平6−25068号公報))、サイクロデキストリン(例、α−サイクロデキストリン、β−サイクロデキストリン、γ−サイクロデキストリン,それらの誘導体(例、メチル化体、ヒドロキシエチル体、グリコシル化体、カルボキシメチルエチル体など)、特公平2−19092号公報)を加え、水溶液、または懸濁液として作製される。さらに、本発明に用いられる化合物をエアゾールに成形してもよい(特開昭63−211237号公報)。
本発明の医薬の一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類などによって異なり、特に限定されない。LH−RH作用を有する化合物として、その投与量は、下垂体LHおよびFSH分泌細胞の脱感作状態を惹起できる量であれば、副作用の問題とならない範囲で、特に限定されないが、通常、皮下投与で哺乳動物1kg体重あたり約0.00003〜3mg、好ましくは約0.0003〜0.3mgであり、更に好ましくは約0.002〜0.01mgであり、これを通常1日1〜4回に分けて投与する。畜産もしくは水産分野で使用する場合の投与量も上記に準ずるが、投与対象生物1kg体重あたり約0.0003〜3mg、好ましくは約0.001〜0.03mgを、通常一日1〜3回に分けて投与する。また、徐放性製剤の場合も、1日あたり、上記と同様の投与量を用いる。
LH−RH拮抗作用を有する化合物を投与する期間や量は、LH−RH作用を有する化合物によるフレアを抑制し、かつ下垂体LHおよびFSH分泌細胞の脱感作作用を惹起できるのであれば、副作用が問題とならない範囲でどのような期間や量を設定することも可能である。LH−RH拮抗作用を有する化合物としての一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類などによって異なり、特に限定されないが、通常、経口投与で哺乳動物1kg体重あたり約0.1〜160mg、好ましくは約0.1〜40mg、さらに好ましくは、約0.1〜30mgもしくは約0.1〜20mgが挙げられ、最も好ましくは0.1〜10mgであり、これを通常1日1〜4回に分けて投与する。畜産もしくは水産分野で使用する場合の投与量も上記に準ずるが、投与対象生物1kg体重あたり約0.01〜10mg、好ましくは約0.02〜5mgを、通常一日1〜3回に分けて投与する。また、徐放性製剤の場合も、1日あたり、上記と同様の投与量を用いる。
本発明の組成物において、LH−RH作用を有する化合物とLH−RH拮抗作用を有する化合物との投与量の比率は、例えば、LH−RH作用を有する化合物1重量に対し、LH−RH拮抗作用を有する化合物が約10〜106倍重量、好ましくは約10〜105倍重量、さらに好ましくは約10〜104倍重量であり、最も好ましくは約102〜104倍重量である。
本発明の医薬を投与するに際しては、同時期に投与してもよいが、LH−RH拮抗作用を有する化合物を先に投与し、その後、LH−RH作用を有する化合物を投与するのが好ましい。このように時間差をおいて投与する場合には、LH−RH拮抗作用を有する化合物を投与し、その血中化合物濃度が十分上昇した後、LH−RH作用を有する化合物を投与することが望ましく、その好ましい時間差は投与や剤形により異なるが、例えば、LH−RH拮抗作用を有する化合物を投与した後1時間以上後にLH−RH作用を有する化合物を投与する、LH−RH拮抗作用を有する化合物を投与した後1時間以上後〜1日ないし1週間後にLH−RH作用を有する化合物を投与する方法が挙げられる。
好ましい投与方法としては、例えば、経口投与製剤に製形されたLH−RH拮抗作用を有する化合物約0.1〜10mg/kgを経口投与し、約2〜6時間後に徐放性製剤(例、マイクロカプセル剤)または経鼻投与製剤に製形されたLH−RH作用を有する化合物約0.001〜0.03mg/kgを1日量(例えば、30日徐放性製剤の場合は、1日量の30倍とする)として皮下投与する。その後、経口剤を1日1〜4回(1日量0.1〜10mg/kg)、連続3日間〜14日間投与する方法が挙げられる。皮下(注射)投与製剤に製形されたLH−RH拮抗作用を有する化合物約0.1〜10mg/kgを皮下投与し、約1〜6時間後に徐放性製剤(例、マイクロカプセル剤)又は経鼻投与製剤に製形されたLH−RH作用を有する化合物約0.001〜0.03mg/kgを1日量(例えば、30日徐放性製剤の場合は、1日量の30倍とする)として投与する。その後、皮下投与製剤を1日1〜4回(1日量0.1〜10mg/kg)、連続3日間〜14日間投与する方法が挙げられる。徐放性製剤(例、マイクロカプセル剤)に製形されたLH−RH拮抗作用を有する化合物約0.1〜10mg/kgを1日量(例えば、30日徐放性製剤の場合は、1日量の30倍とする)として皮下投与し、約1〜6時間後に徐放性製剤(例、マイクロカプセル剤)に製形されたLH−RH作用を有する化合物約0.001〜0.03mg/kgを1日量(例えば、30日徐放性製剤の場合は、1日量の30倍とする)として皮下投与する方法が挙げられる。また、LH−RH拮抗作用を有する化合物を一定期間前投与した後、LH−RH作用を有する化合物を投与してもよい。例えば、LH−RH拮抗作用を有する化合物を1日〜3週間、1日あたり0.1〜10mg/kgを皮下投与または経口投与するか、あるいは、同様の量の徐放性製剤を投与したのち、LH−RH作用を有する化合物を投与する。
本発明で用いるLH−RH作用を有する化合物とLH−RH拮抗作用を有する化合物とは、例えば上記した方法で、組み合わせて用いられる。組み合わせて用いる際には、別個に製剤化されたものを併用してもよいし、キットとしてもよい。さらに具体的には、該LH−RH作用を有する化合物の製剤と、該LH−RH拮抗作用を有する化合物の製剤のそれぞれの直接の容器もしくは被包または添付文書に、互いに併用する旨を記載してもよい。例えば、製剤のそれぞれの直接の容器もしくは被包または添付文書に、該LH−RH拮抗作用を有する化合物の錠剤あるいは注射剤を投与したあと1〜6時間後に該LH−RH作用を有する化合物の徐放性製剤あるいは経鼻投与製剤を投与する;該LH−RH拮抗作用を有する化合物の錠剤あるいは注射剤をくり返し1〜3週間投与した後該LH−RH作用を有する化合物の徐放性製剤あるいは経鼻投与製剤を投与する等の記載をする。 LH−RH作用を有する化合物とLH−RH拮抗作用を有する化合物はたいてい1〜99重量%医薬中に含有している。
以下に参考例、実施例、試験例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。以下に示す実施例1において用いられた四つの化合物のうち、化合物E−1は、4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−メトキシベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル塩酸塩であり、化合物E−2は、2−(4−アセチルアミノフェニル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−メトキシベンジル)−−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルであり、化合物E−3は、5−n−ブチリル−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩であり、化合物E−4は、5−ベンゾイル−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩であり、化合物E−5は、7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−5−イソブチリル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンであり、化合物E−6は、7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−5−イソブチリル−2−(4−プロピオニルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩であり、化合物E−7は、5−ベンゾイル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩である。これらは、PCT国際公開第WO95/28405号公報に記載されている。
参考例(a)
PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例57(10)に従って製造される4,7−ジヒドロ−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−5−イソブチリルチエノ〔2,3−b〕ピリジン(化合物No.1、構造式は、前記〔化39〕に示される)(100mg),ラクトース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニルアルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用いて、常法により錠剤を製造する。
参考例(b)
化合物No.1(0.5g)を注射用蒸留水に溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μmのメンブランフィルター(住友電気工業(株)またはザルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアルに2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。
参考例(c)
(1)化合物No.E−5 5g
(2)乳糖・結晶セルロース(粒) 330g
(3)D−マンニトール 29g
(4)低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 20g
(5)タルク 25g
(6)ヒドロキシプロピルセルロース 50g
(7)アスパルテーム 3g
(8)グリチルリチン酸二カリウム 3g
(9)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 30g
(10)酸化チタン 3.5g
(11)黄色三二酸化鉄 0.5g
(12)軽質無水ケイ酸 1g
(1)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)および(8)を精製水に懸濁あるいは溶解し、(2)の核粒にコーティングし素細粒を作製する。この素細粒上に(9)−(11)をコーティングしコーティング細粒を作り、(12)と混合して、化合物No.E−5の細粒1%、500gを作製する。これを500mgずつ分包する。
参考例(d)
化合物E−1,E−2,E−3,E−4またはE−5(100mg),ラクトース165mg,コーンスターチ25mg,ヒドロキシプロピルセルロース9mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用いて、常法により錠剤を製造する。
参考例(e)
化合物E−6またはE−7(100mg),結晶セルロース50mg,低置換度ヒドロキシプロピルセルロース−31(30mg),ヒドロキシプロピルセルロース−L(6mg)およびステアリン酸マグネシウム1mgを用いて、常法により錠剤を製造する。
参考例(f)
後述の参考例2−16で製造される化合物(100mg),乳糖150mg,クロスカルメロースナトリウム30mg,ヒドロキシプロピルセルロース6mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用いて、常法により錠剤を製造する。
参考例(g)
後述の参考例3−30で製造される化合物(100mg),ラクトース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニルアルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用いて、常法により錠剤を製造する。
参考例(h)
後述の参考例4−2で製造される化合物(100mg),乳糖150mg,低置換度ヒドロキシプロピルセルロース−31(30mg),ポリビニルピロリドン10mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用いて、常法により錠剤を製造する。
参考例(i)
後述の参考例5−5(1)で製造される化合物(100mg),乳糖150mg,カルボキシメチルセルロースカルシウム30mg,ヒドロキシプロピルセルロース6mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用いて、常法により錠剤を製造する。
参考例(j)
後述の参考例6−21で製造される化合物(100mg),ラクトース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニルアルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用いて、常法により錠剤を製造する。
参考例(k)
後述の参考例7−6で製造される化合物(100mg),ラクトース165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニルアルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用いて、常法により錠剤を製造する。
参考例(l)
化合物E−1,E−2,E−3,E−4またはE−5(0.5g)およびマンニトール1gを注射用蒸留水に溶かし、全量100mlとする。この液を0.22μmのメンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアルに10mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、50mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。
参考例(m)
(1)化合物E−1,E−2,E−3, E−4またはE−5 100g
(2)乳糖 234g
(3)トウモロコシデンプン 150g
(4)ヒドロキシプロピルセルロース 15g
(5)軽質無水ケイ酸 1g
(計500g)
(1)、(2)および(3)を流動層造粒機で混合し、精製水に溶解した(4)をスプレーし、細粒を得る。(5)との混合の後、500mgずつ分包する。
以下の参考例において、1H-NMRスペクトルは内部基準としてテトラメチルシランを用いてバリアンGEMINI 200(200MHz)型スペクトルメーター、日本電子(JEOL)LAMBDA300(300MHz)型スペクトルメーターあるいはブルッカ AM 500(500MHz)型スペクトルメーターで測定し、全δ値をppmで示す。また、本明細書中で用いる記号は次のような意味を有する。
s:シングレット,d:ダブレット,t:トリプレット,dt:ダブルトリプレット,m:マルチプレット,br:幅広い
参考例1
PCT国際公開WO95/28405号公報に記載の方法にしたがって、次の〔表1〕〜〔表21〕に挙げる化合物が製造される。
Figure 2007302703
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参考例2−1
(1)4,7−ジヒドロ−5−ヒドロキシ−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:PCT国際公開WO95/28405号公報参考例11で得られる4−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−2−(4−メトキシフェニル)−3−メチルチエノ〔2,3−b〕ピリジン、2−フルオロベンジルクロリドおよびヨウ化カリウムから、標記化合物が製造される。
mp 159−160℃。
(2)4,7−ジヒドロ−2−フェニル−3−メチル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルの製造:上記参考例2−1(1)と同様の方法で標記の化合物が製造される。
mp 184−186℃。
参考例2−2
2−イソプロピルチオ酢酸メチルエステルの製造:チオグリコール酸メチルとヨウ化イソプロピルとから、標記化合物が製造される。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.26(6H,d,J=6.6Hz), 3.01-3.09(1H,m), 3.25(2H,s), 3.72(3H,s)。
参考例2−3
2−(N,N−ジメチルアミノメチレン)−2−イソプロピルチオ酢酸メチルエステルの製造:参考例2−2で得られる化合物とN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールとから、標記化合物が製造される。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.19(6H,d,J=6.6Hz), 2.89-2.98(1H,m), 3.26(6H,s), 3.72(3H,s), 7.88(1H,s)。
参考例2−4
2−アミノ−5−フェニル−4−メチルチオフェン−3−カルボン酸の製造:PCT国際公開WO95/28405号公報参考例3で得られる2−アミノ−5−フェニル−4−メチルチオフェン−3−カルボン酸エチルエステルおよび2N水酸化ナトリウムから、標記化合物が製造される。得られる化合物は、精製せずに次の反応に利用される。
参考例2−5
(3−カルボキシ−5−フェニル−4−メチルチオフェン−2−イル)−アミノメチレン−(2−イソプロピルチオ)酢酸メチルエステルの製造:参考例2−4で得られる化合物と参考例2−3で得られる化合物とから、標記化合物が製造される。
m.p.119−121℃。
参考例2−6
4−ヒドロキシ−2−フェニル−3−メチル−5−イソプロピルチオチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−5で得られる化合物とジフェニルエーテルとから、標記化合物が製造される。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.30(6H,d,J=6.6Hz), 2.64(3H,s), 3.07-3.16(1H,m), 7.37-7.54(5H,m), 8.45(1H,s)。
参考例2−7
4,7−ジヒドロ−2−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−5−(オキサゾール−5−イル)−7−(2−フルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例28で得られる4,7−ジヒドロ−2−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−5−ホルミル−7−(2−フルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン、トシルメチルイソシアニドおよび炭酸カリウムから、標記化合物が製造される。
mp 235−236℃。
参考例2−8
4,7−ジヒドロ−2−(4−メトキシフェニル)−3−ブロモメチル−5−(オキサゾール−5−イル)−7−(2−フルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−7で得られる化合物、N-ブロモコハク酸イミドおよび α,α'−アゾビスイソブチロニトリルから、標記化合物が製造される。
mp 234−236℃。
参考例2−9
3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−2−(4−メトキシフェニル)−5−(オキサゾール−5−イル)−7−(2−フルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−8で得られる化合物、 エチルジイソプロピルアミンおよびN−ベンジルメチルアミンから、標記化合物が製造される。
mp 144−150℃。
参考例2−10
4,7−ジヒドロ−2−フェニル−3−メチル−5−アセチルアミノ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例3(13)で得られる化合物、O−メチル−N−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩およびジイソプロピルエチルアミンから、5位がN−メチル−O−ヒドロキサム酸である化合物を得る。次いで、得られた化合物にメチルマグネシウムクロリドを反応させ、4,7−ジヒドロ−2−フェニル−3−メチル−5−アセチル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンを得る。得られる化合物とヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させ、次いでp−トルエンスルホン酸クロリドを反応させ、標記化合物が製造される。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.20(3H,s), 2.70(3H,s), 5.23(2H,s), 6.99(2H,t), 7.3-7.5(6H,m), 8.53(1H,s), 9.11(1H,s)。
参考例2−11
4,7−ジヒドロ−2−フェニル−3−メチル−5−アミノ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造法:参考例2−10で製造される化合物と2N水酸化ナトリウムとから、標記化合物が製造される。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.71(3H,s), 3.3-4.3(2H,brs), 5.14(2H,s), 6.98(2H,t), 7.17(1H,s), 7.3-7.5(6H,m)。
参考例2−12
4,7−ジヒドロ−2−(4−ニトロフェニル)−3−メチル−5−アセトキシ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造法:上記参考例2−10の方法で製造される4,7−ジヒドロ−2−フェニル−3−メチル−5−アセチル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンとm−クロロ過安息香酸とから、標記化合物が製造される。
m.p.216−217℃。
参考例2−13
4,7−ジヒドロ−2−(4−ニトロフェニル)−3−メチル−5−イソプロポキシ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造法:参考例2−12で得られる化合物を1N水酸化ナトリウムで加水分解し、臭化イソプロピルを反応させて、標記化合物が製造される。
m.p.188−189℃。
参考例2−14
(1)参考例2−13で製造される化合物を用い、参考例2−8と同様の方法により、次に示す化合物が製造される。4,7−ジヒドロ−2−(4−ニトロフェニル)−3−ブロモメチル−5−イソプロポキシ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン。黄色アモルファス。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.31(6H,d), 4.68(1H,m),5.04(2H,s),5.27(2H,s),7.03(2H,t), 7.4-7.5(2H,m).7.85(2H,d),8.33(2H,d)。
(2)参考例2−14(1)で製造される化合物を用い、参考例2−9と同様の方法により、次に示す化合物が製造される。4,7−ジヒドロ−2−(4−ニトロフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−イソプロポキシ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン。黄色アモルファス。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.33(6H,d), 2.23(3H,s), 3.70(2H,s), 4.23(2H,s), 4.64(1H,m), 5.22(2H,s), 7.01(2H,t), 7.1-7.5(7H,m), 8.11(2H,d), 8.23(2H,d)。
(3)参考例2−14(2)で製造される化合物を用い、後述の参考例2−26と同様の方法により、次に示す化合物が製造される。4,7−ジヒドロ−2−(4−アミノフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−イソプロポキシ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン。無色アモルファス。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.30(6H,d), 2.18(3H,s), 3.70(2H,s), 3.92(2H,brs), 4.18(2H,s), 5.16(2H,s), 6.70(2H,d), 6.95(2H,t), 7.1-7.5(7H,m), 7.60(2H,d)。
(4)参考例2−14(3)で製造される化合物を用い、後述の参考例2−27と同様の方法により、次に示す化合物が製造される。4,7−ジヒドロ−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−イソプロポキシ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン。黄色アモルファス。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.21(6H,d), 1.35(6H,d), 2.42(3H,s), 2.95(1H,m), 3.73(2H,s), 4.25(2H,s), 4.63(1H,m), 5.35(2H,s), 6.99(2H,t), 7.2-7.5(8H,m), 7.69(1H,s), 7.95(2H,d), 9.82(1H,brs)。
参考例2−15
4,7−ジヒドロ−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−ヒドロキシ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造法:参考例2−14(4)で得られる化合物と三塩化ホウ素から、標記化合物が製造される。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(6H,d), 2.12(3H,s), 2.60(1H,m), 3.63(2H,s), 4.14(2H,s), 5.17(2H,s), 6.98(2H,t), 7.1-7.3(5H,m), 7.3-7.5(2H,m), 7.5-7.9(5H,m)。
参考例2−16
4,7−ジヒドロ−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−イソプロピルスルホニルオキシ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造法:参考例2−15で得られる化合物と塩化イソプロピルスルホニルとを反応させ、ついで塩化水素−エーテルにより、塩酸塩として無色結晶を得る。塩酸塩:
m.p.172−177℃。
参考例2−17
4,7−ジヒドロ−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−イソブチリルオキシ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例2−15で得られる化合物と塩化イソブチリルとから、標記化合物が製造される。
m.p.169−172℃。
参考例2−18
4,7−ジヒドロ−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−エトキシカルボニルメトキシ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン及びその塩酸塩の製造:参考例2−15で得られる化合物と臭化酢酸エチルエステルとから、標記化合物が製造される。
遊離体:
1H-NMR(CDCl3)δ:1.2-1.3(9H,m), 2.20(3H,s), 2.83(1H,brs), 3.74(2H,s), 4.1-4.2(4H,m), 4.82(2H,s), 5.22(2H,s), 6.97(2H,t), 7.0-7.3(7H,m), 7.39(1H,m), 7.58(1H,brs), 7.83(2H,brs)。
塩酸塩:
m.p.190−194℃。
参考例2−19
4,7−ジヒドロ−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−カルバモイルメトキシ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−18で得られる遊離体とアンモニア−エタノールとから、標記化合物が製造される。
m.p.237−238℃。
参考例2−20
4,7−ジヒドロ−2−フェニル−3−メチル−5−イソプロピルチオ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−6で得られる化合物と2,6−ジフルオロベンジルクロリドとから、標記化合物が製造される。
m.p.129−131℃。
参考例2−21
4,7−ジヒドロ−2−フェニル−3−メチル−5−イソプロピルスルフィニル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−20で得られる化合物とメタクロロ過安息香酸とから、標記化合物が製造される。
m.p.217−219℃。
参考例2−22
4,7−ジヒドロ−2−フェニル−3−メチル−5−イソプロピルスルホニル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−21で副生成物として上記化合物が製造される。
m.p.231−233℃。
参考例2−23
4,7−ジヒドロ−2−(4−ニトロフェニル)−3−メチル−5−イソプロピルスルフィニル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−21で得られる化合物と硝酸ナトリウムの濃硫酸溶液とから、標記化合物が製造される。
m.p.212−214℃。
参考例2−24
4,7−ジヒドロ−2−(4−ニトロフェニル)−3−ブロモメチル−5−イソプロピルスルフィニル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−23で得られる化合物、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)およびα,α'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)から、標記化合物が製造される。
m.p.176−181℃。
参考例2−25
4,7−ジヒドロ−2−(4−ニトロフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−イソプロピルスルフィニル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−24で得られる化合物、エチルジイソプロピルアミンおよびN−メチルベンジルアミンから、標記化合物が製造される。
m.p.98−103℃。
参考例2−26
4,7−ジヒドロ−2−(4−アミノフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−イソプロピルスルフィニル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−25で得られる化合物、鉄粉および濃塩酸から、標記化合物が製造される。
m.p.105−115℃。
参考例2−27
4,7−ジヒドロ−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−イソプロピルスルフィニル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例2−26で得られる化合物と塩化イソブチリルとから、標記化合物が製造される。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.04(6H,d,J=6.8Hz), 1.27(3H,d,J=6.8Hz), 1.51(3H,d,J=7.1Hz), 2.16(3H,s), 2.07-2.67(1H,m), 3.48-3.60(1H,m), 3.68(2H,s), 4.02-4.22(2H,Abq,J=12Hz), 5.31-5.42(2H,Abq,J=15.0Hz), 6.99(2H,t,J=8.1Hz), 7.14-7.45(6H,m), 7.68-7.75(4H,m), 7.86(1H,s), 7.93(1H,s)。
参考例2−28
4,7−ジヒドロ−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−イソプロピルスルフィニル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例2−27で得られる化合物と1M塩化水素エーテル溶液とから、標記化合物が製造される。
m.p.185−187℃。
参考例2−29
次の化合物が、上記と同様にして製造される。4,7−ジヒドロ−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N-ベンジル-N−メチルアミノメチル)−5−イソプロピルスルホニル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリミジン及びその塩酸塩。
上記参考例2−7〜2−29に記載した化合物を次の〔表22〕〜〔表24〕に示す。
Figure 2007302703
Figure 2007302703
Figure 2007302703
参考例3−1
4,7−ジヒドロ−7−(2.6−ジフルオロベンジル)−2−フェニル−3−メチル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルの製造:PCT国際公開第WO95/28405号公報の参考例9(1)の方法で得られる4−ヒドロキシ−2−フェニル−3−メチルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルおよび2,6−ジフルオロベンジルクロリドから、標記化合物が製造される。
mp 171−173℃。
参考例3−2
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−ニトロフェニル)−3−メチル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルの製造:参考例3−1で得られる化合物と硝酸ナトリウムの濃硫酸溶液とから、標記化合物が製造される。
mp 260−261℃。
参考例3−3
3−ブロモメチル−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−ニトロフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルの製造:参考例3−2で得られる化合物、N−ブロモコハク酸イミドおよびα,α'−アゾビスイソブチロニトリルから、標記化合物が製造される。
mp 200−201℃。
参考例3−4
3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−ニトロフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル塩酸塩の製造:参考例3−3で得られる化合物、エチルジイソプロピルアミンおよびN−ベンジルメチルアミンから、標記化合物が製造される。
mp 118−119℃〔塩酸塩〕。
参考例3−5
3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−アミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル塩酸塩の製造:参考例3−4で得られる化合物、鉄粉および濃塩酸から、標記化合物が製造される。
mp 195−196℃。
参考例3−6
3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−トリフルオロアセチルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルの製造:参考例3−5で得られる化合物と無水トリフルオロ酢酸とから、標記化合物が製造される。
mp 147−149℃。
参考例3−7
3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−トリフルオロアセチルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−(N−メチル−O−メチル)ヒドロキサム酸の製造:N,O−ジメトキシヒドロキシルアミン塩酸塩、ジイソプロピルアミンおよびトリメチルアルミニウムのヘキサン溶液の混合物に、参考例3−6で得られる化合物を反応させ、標記化合物が製造される。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.15 (3H, s), 3.35 (3H, s), 3.63 (2H, s), 3.73(2H, s), 4.15(2H, s), 5.20(2H, s), 7.00(1H, t), 7.12-7.30(5H, m), 7.42(1H, m), 7.64(2H, d, J=8.7Hz), 7.72(1H, s), 7.90(2H, d, J=8.4Hz).
Mass m/z 685(MH)+
参考例3−8
PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例27(2)または後述の参考例3−14で得られる化合物を原料として、参考例3−6及び3−7に記載の方法と同様の方法で製造される化合物を〔表25〕に示す。
Figure 2007302703
〔表25〕中の「N−メチル−O−メチルヒドロキサム酸」は、式−CO−N(OCH3 )CH3 で表わされる基を示す。
参考例3−9
3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−イソブチリル−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−8の化合物(化合物番号1)およびイソプロピルマグネシウムクロライドを用い、副反応を抑制するためにテトラブチルアンモニウムブロミドを添加して、標記化合物が製造される。
mp 192−197℃〔塩酸塩〕。
参考例3−10
3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−ベンゾイル−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−8(化合物番号3)で得られる化合物を原料として、参考例3−9に記載の方法と同様の方法により、標記化合物が製造される。
参考例3−11
3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−イソブチリル−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−8(化合物番号3)で得られる化合物を原料として、PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例54に記載の方法と同様の方法により、標記化合物が製造される。
参考例3−12
4−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−ブロモメチルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−酢酸エチルエステルの製造:PCT国際公開WO95/28405号公報の参考例8で得られる化合物を原料として、参考例3−3に記載の方法と同様の方法で、標記化合物が製造される。
参考例3−13
4−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−酢酸エチルエステルの製造:参考例3−12で得られる化合物を原料として、参考例3−4に記載の方法と同様の方法で、標記化合物が製造される。
参考例3−14
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−酢酸エチルエステルの製造:参考例3−13で得られる化合物を原料として、参考例3−1に記載の方法と同様の方法で、標記化合物が製造される。
参考例3−15
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−5−ベンゾイル−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−10で得られる化合物、塩化アルミニウムおよびメチルジスルフィドから、標記化合物が製造される。
参考例3−16
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−5−イソブチリル−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−11で得られる化合物を原料として、参考例3−15に記載した方法と同様の方法で標記化合物が製造される。
参考例3−17
3−〔N−メチル-N-(N−メチルインドール−3−イルメチル)アミノメチル−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−イソブチリル−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−2で得られる化合物から5−(N−メチル−O−メチル)ヒドロキサム酸とし、これを5−イソブチリル体とし、ついで2位の4−ニトロフェニルを4−アミノフェニルとし、アシル化(イソブチリル基を導入)し、これの3位のメチルを臭化して製造した3−臭化メチル−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−イソブチリル−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンと3−N−メチルアミノメチル−N'−メチルインドールとから、標記化合物が製造される。
mp 170−172℃〔塩酸塩〕。
参考例3−18
参考例3−17に記載の方法と同様の方法で、〔表26〕および〔表27〕に示す化合物が製造される。
Figure 2007302703
Figure 2007302703
参考例3−19
3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−ベンゾイル−2−(4−トリフルオロアセチルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例3−7で得られる化合物とフェニルマグネシウムクロライドのテトラヒドロフラン溶液とから、標記化合物が製造される。
mp 133−135℃.
参考例3−20
PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例54で得られる化合物を用い、参考例3−19に記載した方法と同様の方法で、〔表28〕および〔表29〕に示す化合物が製造される。
Figure 2007302703
Figure 2007302703
参考例3−21
3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−ベンゾイル−2−〔4−(3−オキソブチル)アミノフェニル〕−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例54で得られる化合物とメチルビニルケトンとから、標記化合物が製造される。mp 165−168℃〔塩酸塩〕。
参考例3−22
PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例54で得られた化合物を用い、種々のビニル化合物あるいはオキシラン化合物を反応させて、〔表30〕に示す化合物が製造される。
Figure 2007302703
参考例3−23
3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−ベンゾイル−2−〔4−(2−アセチルビニレンフェニル)〕−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−10で得られる化合物に亜硝酸イソアミルの酢酸溶液、ビスジベンジリデンアセトンパラジウムおよびメチルビニルケトンを反応させ、得られる化合物を常法により、標記化合物が製造される。
mp 149−151℃〔塩酸塩〕。
参考例3−24
参考例3−10で得られる化合物と種々のビニル化合物とから、〔表31〕に示す化合物が製造される。
Figure 2007302703
参考例3−25
3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−ベンゾイル−2−〔4−(N−エチル−N−トリフルオロアセチルアミノフェニル)〕−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例3−19で得られる化合物、ヨウ化エチルおよび炭酸カリウムから、標記化合物が製造される。
1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ: 1.23(3H, t, J=7.2Hz), 2.12 (3H, s), 3.62(2H,s), 3.83(2H, q, J=7.2Hz), 4.16 (2H, s), 5.31(2H, s), 7.03(2H, t, J=7.8Hz), 7.12-7.32(7H, m), 7.37-7.47(3H, m), 7.55(1H, m), 7.89(2H, d, J=7.8Hz), 7.96(3H, m)。
参考例3−26
3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−ベンゾイル−2−(4−エチルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−25で得られる化合物と5N水酸化カリウムとから、標記化合物が製造される。
mp 166−168℃〔塩酸塩〕。
参考例3−27
参考例3−19または参考例3−21で得られる化合物と種々のハロゲン化合物とから、参考例3−25または参考例3−26に記載の方法と同様の方法により、〔表32〕に示す化合物が製造される。
Figure 2007302703
参考例3−28
3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−(4−ヒドロキシベンゾイル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−20の化合物番号No.1と10M塩化水素−エタノール溶液とから、標記化合物が製造される。
mp 192−194℃〔塩酸塩〕。
参考例3−29
3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−(4−アセトキシベンゾイル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−28で得られる化合物、トリエチルアミンおよび無水酢酸から、標記化合物の遊離体を製造し、次いで、常法により塩酸塩が製造される。
mp 167−169℃〔塩酸塩〕。
参考例3−30
3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−(1−ヒドロキシイソブチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−9で得られる化合物と水素化ホウ素ナトリウムとから、標記化合物が製造される。
mp 232−234℃〔塩酸塩〕。
参考例3−31
3−(N−ベンジル-N-メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−(1−アセトキシイソブチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−30で得られる化合物、ピリジンおよび無水酢酸から、標記化合物が製造される。
mp 166−168℃〔塩酸塩〕。
参考例3−32
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−アセトニルオキシフェニル)−5−ベンゾイル−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−15で得られる化合物とクロロアセトンとから、標記化合物が製造される。
参考例3−33
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−アセトニルオキシフェニル)−5−イソブチリル−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例3−16で得られる化合物を原料として、標記化合物が製造される。
上記参考例3−17,3−19,3−21,3−23,3−25,3−26,3−28〜3−33に示す化合物を、次の〔表33〕に列挙する。
Figure 2007302703
参考例4−1
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル(以下、化合物4−Bと称する)の製造:PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例27の化合物(以下、化合物4−Aと称する)とイソブチリルクロライドとから、標記化合物が製造される。
mp 233−235℃。
上記の参考例の化合物4−Aおよび4−Bを次の〔表34〕に示す。
Figure 2007302703
参考例4−2
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸イソプロピルエステル塩酸塩の製造:化合物4−Bのイソプロピルアルコール溶液とチタン酸イソプロピルとから、標記化合物が製造される。
mp 168−170℃。
参考例4−3
参考例4−2に記載の方法と同様の方法で、〔表35〕に示す化合物(4-3(1), 4-3(2), 4-3(3), 4-3(4), 4-4, 4-5)が製造される。(〔表35〕には、参考例4−2の化合物を含めて記載する。)
参考例4−4
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−5−(4−テトラヒドロピラニル)チオカルボニル−4−オキソチエノ[2,3−b]ピリジンの製造:4−メルカプトテトラヒドロフラン(470mg、4.00mmole)をジクロロメタン(2ml)に溶解させ、これにトリメチルアルミニウム(15%、0.48ml、1.00mmole)のヘキサン溶液(15ml)を氷冷下滴下した。同温度で1時間撹拌後、上記参考例3で得られた化合物(129mg、0.20mmole)のジクロロメタン溶液(1ml)を氷冷下滴下した。反応液を室温で1時間撹拌後、蒸留水200mlにあけ、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄し乾燥(Na2SO4)後、溶媒を減圧下に留去した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して黄色アモルファス(30mg、11%)を得た。得られたアモルファスをクロロホルムに溶解し、10N塩酸−エタノール溶液を加えて塩とし、クロロホルム−エーテルから再結晶して、標記化合物を黄色粉末状結晶として得た。構造を下記の〔表35〕の化合物4−6に示す。
m.p. 174−176℃。
元素分析値:C39393422・HCl・2.5H2Oとして
C H N
計算値:58.75;5.69;5.27 (%)
実測値:58.77;5.59;5.54 (%)。
1H−NMR(300MHz, CDCl3)δ: 1.28(6H, d, J=6.8Hz), 1.75-1.87(2H, m), 1.97-2.04(2H, m), 2.11(3H, s), 2.56(1H, m), 3.54-3.61(2H, m), 3.66(2H, s), 3.87(1H, m), 3.96-4.01(2H, m), 4.19(2H, s), 5.30(2H, m), 7.01(2H, dd,J=8.1Hz), 7.12-7.32(5H, m), 7.42(1H, m), 7.62(2H, d, J=8.6Hz), 7.80(2H,d, J=8.6Hz), 8.37(1H, s)。
参考例4−5
表35の化合物4−4を原料として用いて、上記参考例4−4と同様に処理して、次の〔表35〕に示す化合物4−7および4−8を製造した。
Figure 2007302703
参考例5−1
(1)4,7−ジヒドロ−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルの製造:PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例3(10)の化合物:4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステル、塩化アルミニウム及び二硫化ジメチルから、標記化合物が製造される。
mp 244−246 ℃。
(2)4,7−ジヒドロ−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−メトキシメトキシフェニル)−3−メチル−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルの製造:参考例5−1(1)の化合物、水素化ナトリウムおよびクロロメチルメチルエーテルから、標記化合物が製造される。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.41 (3H, t, J=7.2Hz), 2.65(3H, s), 3.50(3H,s), 4.40(2H, q, J=7.2Hz), 5.22 (2H, s), 5.25(2H,s), 7.00(2H, t, J=8.3Hz), 7.10(2H, d, J=6.8Hz), 7.33-7.41(3H,m), 8.37 (1H, s)。
(3)4,7−ジヒドロ−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−メトキシメトキシフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルの製造:上記参考例5−1(2)で得られる化合物、N−ブロモコハク酸イミド及びα,α'−アゾビスイソブチロニトリルを反応させて得られる化合物とエチルジイソプロピルアミンおよびN−メチルベンジルアミンとを反応させ、標記化合物が製造される。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.39 (3H, t, J=7.2Hz), 2.20(3H, s), 3.51(3H,s), 3.93(2H, s), 4.20(2H, s), 4.40(2H, q, J=7.2Hz), 5.23 (2H, s), 5.27(2H,s), 7.00(2H, t, J=8.3Hz), 7.10(2H, d, J=6.8Hz), 7.18-7.26(5H, m), 7.36-7.44(1H, m), 7.72-7.75(2H,m), 8.37 (1H, s)。
(4)4,7−ジヒドロ−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−メトキシメトキシフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−N−メチル−O−メチルヒドロキサム酸の製造:参考例5−1(3)で得られる化合物、N−メチル−O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩、N−エチルジイソプロピルアミンおよびトリメチルアルミニウムから、標記化合物が製造される。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.21(3H, s), 3.34(3H,s), 3.54(3H, s), 3.72(2H, s), 3.76(3H,s), 4.19(2H, s), 5.23 (2H, s), 5.30(2H,s), 6.95(2H, t, J=8.3Hz), 7.12(2H, d, J=6.8Hz), 7.15-7.22(5H, m), 7.33-7.41(1H, m), 7.70-7.74(2H,m), 8.33 (1H, s)。
(5)4,7−ジヒドロ−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−ベンゾイルチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例5−1(4)で得られる化合物、フェニルマグネシウムブロミドおよび6N塩酸から、標記化合物が製造される。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.37(3H, s), 3.91(2H, s), 4.30(2H, s), 5.38 (2H, s), 6.98-7.05(4H, m), 7.21-7.38(5H, m), 7.43-7.48(5H, m), 7.55-7.59(1H, m), 7.90(2H, d, J=7.1Hz), 8.06 (1H, s)。
(6)4,7−ジヒドロ−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−5−イソブチリルチエノ〔2,3−b〕ピリジンの製造:参考例5−1(4)で得られる化合物、イソプロピルマグネシウムクロリドおよび6N塩酸から、標記化合物が製造される。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 1.18(6H, d), 2.10(3H, s), 3.61(2H, s), 4.1-4.2(3H, m), 5.26(2H, s), 6.90(2H, d), 6.99(2H, t), 7.1-7.2(6H, m), 7.40(1H, m), 7.65(2H, d), 8.28 (1H, s)。
参考例5−2
参考例5−1(3)で得られる化合物と1N水酸化ナトリウムとから、5位の置換基がカルボキシル基である化合物に変換し、これにN,N−ジメチルアミノピリジンおよびアルコール(イソプロパノール、シクロヘキサノール、sec-ブタノール、3−ペンタノールまたは2,4−ジメチル−3−ペンタノール)およびオキシ塩化リンを反応させ、5位の置換基がエステル体である化合物を製造する。該エステル誘導体を参考例5−1(1)に記載の方法と同様にして脱メチル化反応に付して得られる化合物を〔表36〕に示す。
Figure 2007302703
参考例5−3
3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−アリルオキシフェニル)−5−ベンゾイル−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジン塩酸塩の製造:参考例5−1(5)で得られる化合物、炭酸カリウムおよびヨウ化アリルから、標記化合物が製造される。
mp 120−122℃。
参考例5−4
参考例5−1(5)で得られる化合物を原料として、参考例5−3に記載の方法と同様の方法で製造される化合物を、参考例5−3の化合物も含め、〔表37〕に示す。
Figure 2007302703
参考例5−5
参考例5−1(6)で得られる化合物を原料として、参考例5−3に記載した方法と同様の方法で製造される化合物を〔表38〕に示す。
Figure 2007302703
参考例5−6
参考例5−2で得られる化合物を原料として、参考例5−3に記載した方法と同様の方法で製造される化合物を〔表39〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−1
PCT国際公開WO95/28405号公報の参考例2に記載の方法と同様にして、アセトン誘導体を用いて製造される化合物を〔表40〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−2
PCT国際公開WO95/28405号公報の参考例2、3または19で得られる化合物を原料としてPCT国際公開WO95/28405号公報の参考例20に記載の方法に従い製造される化合物を〔表41〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−3
参考例6−2で得られる化合物を原料としてPCT国際公開WO95/28405号公報の参考例23に記載の方法に従い製造される化合物を〔表42〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−4
参考例6−3の化合物を原料化合物として後述の参考例6−35の方法と同様の方法で製造される化合物を〔表43〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−5
3−イソブチル−2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−6−(4−メトキシフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジンの製造:PCT国際公開WO95/28405号公報の参考例2の化合物、イソ吉草酸、アジ化ジフェニルホスホリルおよびトリエチルアミンから、標記化合物が製造される。
mp 215−216℃。
参考例6−6
PCT国際公開WO95/28405号公報の参考例2またはPCT国際公開WO95/28405号公報の参考例19の化合物を原料として、参考例6−5に記載の方法と同様の方法で製造される化合物を〔表44〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−7
2−アミノ−4−メチル−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボン酸の製造:PCT国際公開WO95/28405号公報の参考例2の化合物と2N水酸化ナトリウムとから、標記化合物が製造される。
mp 142−145℃。
参考例6−8
2,4(1H)−ジオキソ−6−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチエノ〔2,3−d〕オキサジンの製造:参考例6−7の化合物とトリホスゲンとから、標記化合物が製造される。
mp 209−210℃。
参考例6−9
2,4(1H)−ジオキソ−1−(2−フルオロベンジル)−6−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチエノ〔2,3−d〕オキサジンの製造:参考例6−8の化合物、炭酸カリウム、ヨウ化カリウムおよび2−フルオロベンジルクロリドから、標記化合物が製造される。
mp 162−163℃。
参考例6−10
2,4(1H)−ジオキソ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−6−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチエノ〔2,3−d〕オキサジンの製造:参考例6−9の化合物、2,6−ジフルオロベンジルクロリド、炭酸カリウムおよびヨウ化カリウムから、標記化合物が製造される。
mp 189−190℃(酢酸エチル−ヘキサンより再結晶)。
参考例6−11
2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−フルオロベンジル)−6−(4−メトキシフェニル)−3−(3−メトキシプロピル)−5−メチルチエノ〔2,3−d〕ピリミジンの製造:参考例6−9での化合物と3−メトキシプロピルアミンとから、標記化合物が製造される。
mp 113−115℃。
参考例6−12
参考例6−10で得られる化合物を原料として、参考例6−7の方法と同様の方法により製造される化合物を〔表45〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−13
2,4(1H,3H)−ジオキソ−3−フェニル−5−メチル−6−(4−メトキシフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジンの製造:PCT国際公開WO95/28405号公報の参考例19で得られる化合物とフェニルイソシアネートとから、標記化合物が製造される。
mp>300℃。
参考例6−14
2,4(1H,3H)−ジオキソ−5−メチル−3−(3−メトキシフェニル)−6−(4−メトキシフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジンの製造:PCT国際公開第WO95/28405号公報の参考例19で得られる化合物を用い、参考例6−13に記載した方法と同様にして、3−メトキシフェニルイソシアネートおよび28%ナトリウムメトキシドを用い、標記化合物が製造される。
mp>300℃。
参考例6−15
2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−メチル−3−(3−メチルスルフィニルフェニル)−6−(4−メトキシフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジンの製造:参考例6−12で合成される〔表45〕の化合物6−12(2)とm−クロロ過安息香酸とから、標記化合物が製造される。
mp 267−268℃。
参考例6−16
2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−メチル−3−(3−メチルスルホニルフェニル)−6−(4−メトキシフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジンの製造:参考例6−15に記載の方法と同様にして、再度m−クロロ過安息香酸を用い、参考例6−15で得られる化合物から、標記化合物が製造される。
mp 256−257℃。
参考例6−17
参考例6−5、6−6、6−13または6−14に記載の方法と同様の方法で得られる化合物を原料として、参考例6−9に記載した方法と同様の方法により製造される化合物を〔表46〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−18
2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−フルオロベンジル)−5−ブロモメチル−6−(4−メトキシフェニル)−3−(3−メトキシプロピル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジンの製造:参考例6−11で得られる化合物、N−ブロモコハク酸イミド、α,α'−アゾビスイソブチロニトリルおよび四塩化炭素から、標記化合物が製造される。
mp 105−107℃。
参考例6−19
参考例6−11、6−12、6−15、6−16または6−17で得られる化合物を原料として、参考例6−18に記載の方法と同様の方法で製造される化合物を〔表47〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−20
2,4(1H,3H)−ジオキソ−6−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル1−(2−フルオロベンジル)−5−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−チエノ〔2,3−d〕ピリミジン(化合物6−Aと称する)の製造:PCT国際公開WO95/28405号公報の参考例26(5)で得られる化合物、エチルジイソプロピルアミンおよびメチルベンジルアミンから、標記化合物が製造される。
mp 140−143℃。
PCT国際公開第WO95/28405号公報の参考例26または上記参考例6−4で得られる化合物を原料とし、上記の方法で得られる化合物を〔表48〕および〔表49〕に示す。
Figure 2007302703
Figure 2007302703
参考例6−21
6−(4−アミノフェニル)−2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−3−フェニルチエノ〔2,3−d〕ピリミジンの製造:参考例6−20で得られる化合物17を用い、PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例60と同様にして標記化合物を製造する。得られる化合物の構造を〔表50〕に示す。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.05(3H, s), 3.56(2H, s), 3.81(2H, br s), 3.88(2H, s), 5.36(2H, s), 6.71(2H, d, J=8.7 Hz), 6.91(2H, t, J=8.7 Hz), 7.21-7.53(13H, m)。
参考例6−22
6−(4−アセチルアミノフェニル)−2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−フルオロベンジル)−5−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−3−フェニルチエノ〔2,3−d〕ピリミジンの製造:PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例60で得られる化合物および無水酢酸から、標記化合物が製造される。得られる化合物の構造を〔表50〕に示す。
1H-NMR (300MHz, CDCl3) δ: 2.06(3H, s), 2.19(3H, s), 3.57(2H, s), 3.90(2H, s), 5.30(2H, s), 7.04-7.57(16H, s), 7.70(2H, d, J=8.4Hz)。
参考例6−23
PCT国際公開WO95/28405号公報の実施例60で得られる化合物を用い、参考例6−22と同様にして次の化合物が製造される。得られる化合物の構造を〔表50〕に示す。
参考例6−23,化合物番号1:2,4(2H,3H)−ジオキソ−1−(2−フルオロベンジル)−5−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−3−フェニル−6−(4−プロピオニルアミノフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン塩酸塩(mp 172-175℃)。
参考例6−23,化合物番号2:2,4(2H,3H)−ジオキソ−1−(2−フルオロベンジル)−6−(4−イソブチリルアミノフェニル)−5−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−3−フェニルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン塩酸塩(mp 185-188℃)。
参考例6−23,化合物番号3:2,4(2H,3H)−ジオキソ−1−(2−フルオロベンジル)−6−(4−メトキシアセチルアミノフェニル)−5−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−3−フェニルチエノ〔2,3−d〕ピリミジン塩酸塩(mp 157-162℃)。
Figure 2007302703
参考例6−24
2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2−フルオロベンジル)−5−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−3−(3−メトキシプロピル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン塩酸塩の製造:参考例6−18で得られる化合物、エチルジイソプロピルアミンおよびメチルベンジルアミンから、標記化合物が製造される。得られる化合物の構造を〔表50〕に示す。
mp 95−100℃。
参考例6−25
参考例6−19で得られる化合物を原料として、参考例6−24に記載の方法と同様の方法により製造される化合物を〔表51〕に示す。なお、化合物19および化合物20は、化合物21を加水分解し化合物22とし、ついで化合物22を塩基の存在下にアルキルハライドを反応させることにより製造される。
Figure 2007302703
参考例6−26
6−(4−アミノフェニル)−2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−3−(3−メトキシフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン塩酸塩の製造:参考例6−25で得られる化合物No.13と50%パラジウム−カーボン粉末とを水素雰囲気下に反応させて、標記化合物が製造される。得られる化合物の構造を〔表52〕に示す。
mp 162−165℃。
参考例6−27
参考例6−25で得られる化合物を用い、参考例6−26に記載の方法と同様の方法により製造される化合物を〔表52〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−28
2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−6−(4−ホルムアミドフェニル)−3−フェニルチエノ〔2,3−d〕ピリミジンの製造:参考例6−27で得られる化合物No.2、無水酢酸およびギ酸から、標記化合物が製造される。得られる化合物の構造を〔表53〕に示す。
mp 194−196℃。
参考例6−29
参考例6−26または6−27で得られる化合物を用い、参考例6−28に記載の方法と同様の方法により製造される化合物を〔表53〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−30
2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−5−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−6−(4−メチルアミノフェニル)−3−(3−メトキシフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン塩酸塩の製造:参考例6−29で得られる化合物No.2とジメチルスルフィドボランとから、標記化合物の遊離体を製造し、ついで1Nエーテル性塩酸(pH<2)により塩酸塩を得る。得られる化合物の構造を〔表54〕に示す。
mp 155−160℃。
参考例6−31
2,4(1H,3H)−ジオキソ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−6−(4−プロピオニルアミノフェニル)−5−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−3−(3−メトキシフェニル)チエノ〔2,3−d〕ピリミジン塩酸塩の製造:参考例6−26で得られる化合物にトリエチルアミンおよび塩化プロピオニルを反応させ、次いで得られる化合物を1Nエーテル性塩酸で処理して、標記化合物が製造される。得られる化合物の構造を〔表54〕に示す。
mp 218−224℃。
Figure 2007302703
参考例6−32
参考例6−26または6−27で得られる化合物を原料として、参考例6−31に記載の方法と同様の方法により製造される化合物を〔表55〕に示す。
Figure 2007302703
参考例6−33
参考例6−26または6−27で得られる化合物を原料とし、参考例6−31に記載の方法と同様にして、無水トリフルオロ酢酸を用い、トリフルオロアセチルアミノ誘導体を得、該誘導体に塩基(例、炭酸カリウム)の存在下、ハロゲン化合物(例、臭化プロピル,臭化イソプロピル)、次いで2N水酸化ナトリウムを用い〔表56〕に示す化合物が製造される。
Figure 2007302703
参考例6−34
参考例6−26または6−27で得られる化合物を原料とし、亜硝酸イソアミル、ビニル化合物およびパラジウム化合物(例、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ジベンジリデンアセトンパラジウム)を用い、〔表57〕に示す化合物が製造される。
Figure 2007302703
参考例6−35
参考例6−3で得られる化合物6−3(1)または6−3(2),アリールホウ酸誘導体,2M炭酸ナトリウムおよび1,2−ジメトキシエタンの混合物およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を用いて得られる化合物に、参考例6−18および参考例6−20と同様の方法でN−メチルベンジルアミノ基を導入し、〔表58〕に示す化合物が製造される。
Figure 2007302703
参考例6−36
参考例6−20で得られる化合物を原料として、ジメチルスルフィド及び塩化アルミニウムを反応させ、R4がフェノールである誘導体を製造し、これをハロゲン化アルキル(例、クロロアセトン)および塩基(例、炭酸カリウム)を用いて〔表59〕に示す化合物が製造される。
Figure 2007302703
参考例7−1
(3−ブロモ−4−メチルフェニル)アミノメチレンマロン酸ジエチルエステルの製造:3−ブロモ−4−メチルアニリンとエトキシメチレンマロン酸ジエチルエステルとから、標記化合物が製造される。
m.p. 66−67℃。
参考例7−2
4−ヒドロキシ−6−メチル−7−ブロモキノリン−3−カルボン酸エチルエステルの製造:参考例7−1で得られる化合物とダウサーム(Dowtherm)とから、標記化合物が製造される。
mp >250℃。
参考例7−3
1,4−ジヒドロ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−6−メチル−7−ブロモ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステルの製造:参考例7−2で得られる化合物、炭酸カリウム、ヨウ化カリウムおよび2,6−ジフルオロベンジルクロリドから、標記化合物が製造される。
m.p. 199−200℃。
参考例7−4
1,4−ジヒドロ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−6−メチル−7−(4−プロピオニルアミノフェニル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステルの製造:参考例7−3で得られる化合物をアルゴン気流下に4−プロピオニルアミノフェニル硼酸およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)を用い、標記化合物が製造される。
m.p. 263−264℃。
参考例7−5
6−ブロモメチル−1,4−ジヒドロ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−7−(4−プロピオニルアミノフェニル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステルの製造:参考例7−4で得られる化合物、 N−ブロモコハク酸イミドおよびα,α'−アゾビスイソブチロニトリルから、標記化合物が製造される。
m.p. 251−253℃。
参考例7−6
6−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−1,4−ジヒドロ−1−(2,6−ジフルオロベンジル)−7−(4−プロピオニルアミノフェニル)−4−オキソキノリン−3−カルボン酸エチルエステル塩酸塩の製造:参考例7−5で得られる化合物、エチルジイソプロピルアミンおよびN−ベンジル−N−メチルアミンから標記化合物の遊離体を製造し、次いでこれと1Nエーテル性塩酸とから、標記化合物が製造される。
m.p. 165−168℃〔塩酸塩〕。
上記参考例7−4〜7−6に記載した化合物の構造を次の〔表60〕示す。
Figure 2007302703
実施例8−1
4,7−ジヒドロ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−6−メチル−4−オキソチエノ[2,3−b]ピリジン−5−カルボン酸イソプロピルエステル塩酸塩の製造:参考例4−2で得られた化合物(1.98g,2.78mmole)を無水テトラヒドロフラン(50ml)に溶解させ、メチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液(3.0M、4.63ml、13.9mmole)とヨウ化銅(529mg、2.78mmole)の混合液を氷冷下滴下した。同温度で0.5時間撹拌後、1N塩酸を氷冷下で加えpHが2以下になるように調整し、さらに室温下で0.5時間撹拌した。反応液を0.1N水酸化カリウム溶液500mlにあけ、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄し乾燥(Na2SO4)後、溶媒を減圧下に留去した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して無色アモルファス(1.80g、96%)を得た。水素化ナトリウムをテトラヒドロフラン(15ml)に懸濁し、これに上記で得られたアモルファス(1.80g,2.67mmole)のテトラヒドロフラン溶液(15ml)を室温下で滴下した。反応液を50℃で0.5時間撹拌後、フェニルセレニルクロリド(1.02g、5.34mmole)のテトラヒドロフラン溶液(5ml)を滴下し、さらに50℃で一晩撹拌した。反応液を蒸留水500mlにあけ、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄し乾燥(Na2SO4)後、溶媒を減圧下に留去した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して無色アモルファス(1.00g、86%)を得た。得られたアモルファスをクロロホルムに溶解し、10N塩酸−エタノール溶液を加えて塩とし、クロロホルム−エーテルから再結晶して、標記化合物を白色粉末状結晶として得た。得られた化合物の構造を下記の〔表61〕に示す。
m.p. 163−165℃。
元素分析値:C383934SF2・HCl・1.5H2Oとして
C H N
計算値:62.07;5.89;5.71 (%)
実測値:62.31;5.81;6.04 (%)。
1H−NMR(300MHz, CDCl3)δ: 1.23(6H, d, J=6.8Hz), 1.38(6H, d, J=6.8Hz), 2.10(3H, s), 2.45(3H, s), 2.54(1H, m), 3.63(2H, s), 4.13(2H, s), 5.30(1H, m), 5.34(3H, s), 6.93(2H, dd, J=8.1Hz), 7.14-7.39(6H, m), 7.59(2H,d, J=8.6Hz), 7.80(2H, d, J=8.6Hz)。
参考例8−2
参考例4−1、または参考例4−3(化合物4-3(2), 4-3(3), 4-3(4))で得られる化合物を原料として用いて、上記参考例8−1と同様に処理して、後述の〔表61〕に示す化合物8-2(1), 8-2(2), 8-2(3)および8-2(4)を製造した。
実施例8−3
参考例4−1で得られる化合物を原料として用いて、上記参考例8−1におけるメチルマグネシルムクロリドの代わりにエチルマグネシウムブロミドを用いて参考例8−1と同様に処理して、後述の〔表61〕に示す化合物8−3を製造した。
参考例8−4
参考例5−6で得られる化合物5-6(1)または5-6(22)を原料として用いて、上記参考例8−1と同様に処理して、後述の〔表61〕に示す化合物8-4(1)または8-4(2)をそれぞれ製造した。また、参考例5−6で得られる化合物5-6(2)、 5-6(3)、 5-6(6)、 5-6(7)または5-6(8)を原料として用いて、上記参考例8−1と同様に処理して、後述の〔表61〕に示す化合物8-4(3)〜8-4(7)をそれぞれ製造する。
Figure 2007302703
参考例A
酢酸リュープロレリン550mgを1mlの蒸留水に溶解し、これをポリ−DL−乳酸(Lot. 890717;分子量;14100:分散度2.00)4gをそれぞれジクロロメタン7.5mlに溶解した溶液に加え、小型ホモジナイザー(ポリトロン、キネマチカ社製、スイス)で約60秒間混合して、W/O型エマルションを得る。このエマルションをあらかじめ15℃にした0.25%ポリビニルアルコール(PVA)水溶液1000ml中に注入し、小型ホモジナイザーを使用してW/O/W型エマルションとする。この後、W/O/W型エマルション液を撹拌しながらジクロロメタンの揮散によって内部のW/O型エマルションを固化させた後、遠心分離機で捕集する。これを再び蒸留水に分散し、さらに遠心分離を行い遊離した薬物および分散剤などを洗浄する。捕集されたマイクロカプセルは凍結乾燥によって脱溶媒および脱水をより完全とした後、粉末とすることにより、マイクロカプセルを得る。
参考例B
酢酸リュープロレリン550mgを1mlの20%ゼラチン水溶液に溶解し、これを乳酸−グリコール酸共重合物(乳酸:グリコール酸の組成比;75:25、平均分子量;14,000)4gをジクロロメタン7.5mlに溶解した溶液に加え、小型ホモジナイザー(ポリトロン、キネマチカ社製、スイス)で約60秒間混合して、W/O型エマルションを得る。このエマルションをあらかじめ15℃にした0.25%ポリビニルアルコール(PVA)水溶液1000ml中に注入し、小型ホモジナイザーを使用してW/O/W型エマルションとする。この後、W/O/W型エマルション液を撹拌しながらジクロロメタンの揮散によって内部のW/O型エマルションを固化させた後、遠心分離機で捕集する。これを再び蒸留水に分散し、さらに遠心分離を行い遊離した薬物および分散剤などを洗浄する。捕集されたマイクロカプセルは凍結乾燥によって脱溶媒および脱水をより完全とした後、粉末とすることにより、マイクロカプセルを得る。
参考例C
メチルパラベン0.12%、プロピルパラベン0.01%を溶解したpH7.4等張緩衝液16mlにα−シクロデキストリン1gおよび酢酸リュープロレリンの2gを溶解し、これにメチルセルロース(メトローズ90SH4000,信越化学)200mgを加えよく撹拌し均一な粘調溶液とし、緩衝液で全重量を20gとする。このもの100mgを経鼻投与用アプリケータに充填し鼻腔内に投与する。
実施例1
参考例(b)で得られる注射剤と、参考例AまたはBで得られるマイクロカプセル剤とを、別個の製剤とし、医薬組成物のキットとする。
実施例2
参考例(b)で得られる注射剤と、参考例Cで得られる経鼻投与製剤とを、別個の製剤とし、医薬組成物のキットとする。
実施例3
参考例(a)で得られる錠剤と、参考例AまたはBで得られるマイクロカプセル剤とを、別個の製剤とし、医薬組成物のキットとする。
実施例4
参考例(a)で得られる錠剤と、参考例Cで得られる経鼻投与製剤とを、別個の製剤とし、医薬組成物のキットとする。
試験例1
化合物No.E−5(以下、拮抗化合物1と称することもある)を7.5mg/mlの濃度となるように溶液I(0.5%メチルセルロース−生理食塩水)に懸濁し、雄性SDラット(10週齢、n=6)に単回、皮下投与した。投与量は、体重1kgあたり30mgとした。Vehicleのみを投与した動物を対照群として用いた。投与24時間後にエーテル麻酔下に頸動脈より採血し、終濃度3mg/mlのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)と終濃度300U/mlのアプロチニンとを直ちに添加した。3000×gで15分間遠心し、得られた血漿中のテストステロン濃度をラジオイムノアッセイ法により測定した。100−(化合物投与群の血中テストステロン濃度)/(対照群の血中テストステロン濃度)×100を計算して、化合物のテストステロン抑制率(%)を求めた。拮抗化合物1は、90%±5の抑制率を示した。
試験例2
拮抗化合物1を7.5mg/mlの濃度となるように溶液I(0.5%メチルセルロース−生理食塩水)に懸濁し、雄性カニクイザル(4−6年齢、n=3)に単回、皮下投与した。投与量は、体重1kgあたり30mgとした。Vehicleのみを投与した動物を対照群として用いた。投与24時間後に無麻酔下採血し、終濃度3mg/mlのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)と終濃度300U/mlのアプロチニンとを直ちに添加した。3000×gで15分間遠心し、得られた血漿中のテストステロン濃度をラジオイムノアッセイ法により測定した。100−(化合物投与群の血中テストステロン濃度)/(対照群の血中テストステロン濃度)×100を計算して、化合物のテストステロン抑制率(%)を求めた。拮抗化合物1は、80%±5の抑制率を示した。
試験例3
拮抗化合物1を7.5mg/mlの濃度となるように溶液I(0.5%メチルセルロース−生理食塩水)に懸濁し、雄性カニクイザル(4−6年齢、n=3)に単回、皮下投与する。投与量は、体重1kgあたり30mgとする。Vehicleのみを投与した動物を対照群として用いる。投与3時間後に無麻酔下、LH−RHアゴニスト(酢酸リュープロレリン)の生理食塩水溶液を皮下投与(5μg/kg)する。投与後1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後および24時間後に採血し、終濃度3mg/mlのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)と終濃度300U/mlのアプロチニンとを直ちに添加する。3000×gで15分間遠心し、得られた血漿中のLHおよびテストステロン濃度をバイオアッセイ法ならびにラジオイムノアッセイ法により測定する。100−(化合物投与群の血中LHまたはテストステロン濃度)/(対照群の血中LHまたはテストステロン濃度)×100を計算して、化合物のLHまたはテストステロン抑制率(%)を求める。これにより、酢酸リュープロレリンの初回投与直後に起こる下垂体−性腺刺激作用(急性作用)による血清LHまたはテストステロン濃度一過性の上昇(フレアー現象)は回避されていることが分かる。
試験例4
拮抗化合物1を7.5mg/mlの濃度となるように溶液I(0.5%メチルセルロース−生理食塩水)に懸濁し、雄性カニクイザル(4−6年齢、n=3)に1日2回12時間おきに7日間(合計15回)経口投与する。投与量は、体重1kgあたり60mgとする。Vehicleのみを投与した動物を対照群として用いる。2日目最初の経口投与(第3回目経口投与)1時間後に無麻酔下、LH−RHアゴニスト徐放性製剤(リュープロレリンデポ、参考例Aで製造されるマイクロカプセル剤)を皮下投与(リュープロレリンの量として0.15mg/kg)する。投与後1時間後、4時間後、8時間後、18時間後、30時間後、48時間後および72時間後に採血し、その後1日1回の割合で採血を2週間継続する。採取した血液には終濃度3mg/mlのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)と終濃度300U/mlのアプロチニンとを直ちに添加する。3000×gで15分間遠心し、得られた血漿中のLHおよびテストステロン濃度をバイオアッセイ法ならびにラジオイムノアッセイ法により測定する。100−(化合物投与群の血中LHまたはテストステロン濃度)/(対照群の血中LHまたはテストステロン濃度)×100を計算して、化合物のLHまたはテストステロン抑制率(%)を求める。これにより、リュープロレリンデポの初回投与直後に起こる下垂体−性腺刺激作用(急性作用)による血清LHまたはテストステロン濃度の上昇を伴った一過性の憎悪(フレアー現象)は回避されていることが分かる。
試験例5
拮抗化合物1を7.5mg/mlの濃度となるように溶液I(0.5%メチルセルロース−生理食塩水)に懸濁し、雄性カニクイザル(4−6年齢、n=3)に1日2回12時間おきに7日間(合計15回)経口投与する。投与量は、体重1kgあたり60mgとする。Vehicleのみを投与した動物を対照群として用いる。2日目最初の経口投与(第3回目経口投与)1時間後に無麻酔下、LH−RHアゴニスト徐放性製剤(リュープロレリンデポ、参考例Aで製造されるマイクロカプセル剤)を皮下投与(リュープロレリンの量として0.45mg/kg)する。投与後1時間後、4時間後、8時間後、12時間後、24時間後、48時間後および72時間後に採血し、その後1日1回の割合で採血を2週間継続する。採取した血液には終濃度3mg/mlのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)と終濃度300U/mlのアプロチニンとを直ちに添加する。3000×gで15分間遠心し、得られた血漿中のLHおよびテストステロン濃度をバイオアッセイ法ならびにラジオイムノアッセイ法により測定する。100−(化合物投与群の血中LHまたはテストステロン濃度)/(対照群の血中LHまたはテストステロン濃度)×100を計算して、化合物のLHまたはテストステロン抑制率(%)を求める。これにより、リュープロレリンデポの初回投与直後に起こる下垂体−性腺刺激作用(急性作用)による血清LHテストステロン濃度の上昇を伴った一過性の憎悪(フレアー現象)は回避されていることが分かる。
試験例6
拮抗化合物1を7.5mg/mlの濃度となるように溶液I(0.5%メチルセルロース−生理食塩水)に懸濁し、雄性カニクイザル(4−6年齢、n=3)に1日2回12時間おきに7日間(合計15回)経口投与する。投与量は、体重1kgあたり60mgとする。Vehicleのみを投与した動物を対照群として用いる。2日目最初の経口投与(第3回目経口投与)1時間後に無麻酔下、LH−RHアゴニスト徐放性製剤(リュープロレリンデポ、参考例Bで製造されるマイクロカプセル剤)を皮下投与(リュープロレリンの量として0.15mg/kg)する。投与後1時間後、4時間後、8時間後、12時間後、24時間後、48時間後および72時間後に採血し、その後1日1回の割合で採血を2週間継続する。採取した血液には終濃度3mg/mlのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)と終濃度300U/mlのアプロチニンとを直ちに添加する。3000×gで15分間遠心し、得られた血漿中のLHおよびテストステロン濃度をバイオアッセイ法ならびにラジオイムノアッセイ法により測定する。100−(化合物投与群の血中LHまたはテストステロン濃度)/(対照群の血中LHまたはテストステロン濃度)×100を計算して、化合物のLHまたはテストステロン抑制率(%)を求める。これにより、リュープロレリンデポの初回投与直後に起こる下垂体−性腺刺激作用(急性作用)による血清テストステロン濃度の上昇を伴った一過性の憎悪(フレアー現象)は回避されていることが分かる。
試験例7
拮抗化合物1を7.5mg/mlの濃度となるように溶液I(0.5%メチルセルロース−生理食塩水)に懸濁し、雄性カニクイザル(4−6年齢、n=3)に1日2回12時間おきに28日間(合計57回)経口投与する。投与量は、体重1kgあたり60mgとする。Vehicleのみを投与した動物を対照群として用いる。15日目最初の経口投与(第3回目経口投与)1時間後に無麻酔下、LH−RHアゴニスト徐放性製剤(リュープロレリンデポ、参考例Bで製造されるマイクロカプセル剤)を皮下投与(リュープロレリンの量として0.15mg/kg)する。投与後1時間後、4時間後、8時間後、12時間後、24時間後、48時間後および72時間後に採血し、その後3日に1回の割合で採血を4週間継続する。採取した血液には終濃度3mg/mlのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)と終濃度300U/mlのアプロチニンとを直ちに添加する。3000×gで15分間遠心し、得られた血漿中のLHおよびテストステロン濃度をバイオアッセイ法ならびにラジオイムノアッセイ法により測定する。100−(化合物投与群の血中LHまたはテストステロン濃度)/(対照群の血中LHまたはテストステロン濃度)×100を計算して、化合物のLHまたはテストステロン抑制率(%)を求める。これにより、リュープロレリンデポの初回投与直後に起こる下垂体−性腺刺激作用(急性作用)による血清LHテストステロン濃度の上昇を伴った一過性の憎悪(フレアー現象)は回避されていることが分かる。
本発明の医薬組成物は、作用を有する化合物の投与直後に起こる下垂体−性腺刺激作用(急性作用)による血清テストステロン濃度の上昇を伴った一過性の憎悪(フレアー現象)を回避することができる。しかも、作用が増強されている。したがって、本発明の医薬組成物は、性ホルモン依存性疾患の治療・予防に医薬として有利に使用できる。

Claims (32)

  1. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物とを組み合わせてなる医薬。
  2. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物がペプチド性化合物である請求項1記載の医薬。
  3. ペプチド性化合物が天然型ホルモンまたはその類縁体である請求項2記載の医薬。
  4. ペプチド性化合物が式
    (Pyr)Glu-R1-Trp-Ser-R2-R3-R4-Arg-Pro-R5(I)
    〔式中、R1はHis, Tyr, Trpまたはp-NH2-Pheを, R2はTyrまたはPheを,R3はGlyまたは置換基を有していてもよいD型のアミノ酸残基を、R4はLeu,IleまたはNleを、R5は式 Gly-NH-R6(R6は水素原子または置換されていてもよいアルキル基を示す)で表わされる基または式 NH-R6'(R6'は水素原子、アミノ基もしくは水酸基で置換されていてもよいアルキルまたはウレイドを示す)で表わされる基を示す〕で表わされるポリペプチドである請求項2記載の医薬。
  5. ペプチド性化合物がリュープロレリン、ゴナドレリン、ブセレリン、トリプトレリン、ゴセレリン、ナファレリン、ヒストレリン、デスロレリン、メテレリンおよびレシレリンから選ばれる化合物である請求項2記載の医薬。
  6. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物が徐放性製剤として用いられる請求項1記載の医薬。
  7. 徐放性製剤がマイクロカプセル製剤である請求項6記載の医薬。
  8. 徐放性製剤が経鼻投与製剤または埋め込み剤である請求項6記載の医薬。
  9. 非ペプチド性化合物が、置換されていてもよい、同素もしくは複素5ないし7員環と同素もしくは複素5ないし7員環との縮合二環構造を少なくとも含有することを特徴とする縮合環化合物またはその塩である請求項1記載の医薬。
  10. 縮合環化合物が、一般式
    Figure 2007302703
    〔式中、W環は置換されていてもよい同素もしくは複素5ないし7員環基を、Y環は置換されていてもよい同素もしくは複素5ないし7員環基を示す〕で表わされるものである請求項9記載の医薬。
  11. W環が、一般式
    Figure 2007302703
    〔式中、R1aおよびR2aは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を示す〕で表わされる基である請求項10記載の医薬。
  12. W環が、一般式
    Figure 2007302703
    〔式中、R3a,R4a,R5a及びR6aは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を示す〕で表わされる基である請求項10記載の医薬。
  13. Y環が、一般式
    Figure 2007302703
    〔式中、R7aは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R11a及びR12aは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または置換されていてもよい炭化水素残基を、oは1〜2の整数を示す〕で表わされる基のうちのいずれか一である請求項10記載の医薬。
  14. Y環が、一般式
    Figure 2007302703
    〔式中、R4bは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R11bは、置換されていてもよい炭化水素残基を、oは1〜2の整数を示す〕で表わされる基または一般式
    Figure 2007302703
    〔式中、R11cおよびR12bは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、または置換されていてもよい炭化水素基を示す〕で表わされる基である請求項10記載の医薬。
  15. 縮合環化合物が、一般式
    Figure 2007302703
    〔式中、R1e及びR2eはそれぞれ水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R3eは置換されていてもよい同素または複素環基を、R4eは水素、炭素原子を介する基、窒素原子,酸素原子もしくは硫黄原子を介する基または置換されていてもよい複素環基を、R5eは水素原子または炭素原子を介する基を、nは0〜3の整数をそれぞれ示す〕で表わされる化合物、または一般式
    Figure 2007302703

    〔式中、R1fは(1)水素原子,(2)炭素原子を介する基または(3)式−(CH2)n−R1f’(式中、R1f’は炭素原子を介する基または置換されていてもよい同素または複素環基を、nは0〜3の整数を示す)で表わされる基を、R2fは水素原子または炭素原子を介する基を、R3f及びR4fはそれぞれ炭素原子を介する基をそれぞれを示す〕で表わされる化合物、または
    Figure 2007302703

    〔式中、R1g,R2g,R3g,R4g,R6gおよびR7gは同一または異なって、水素原子、または炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を介する基を、R5gは炭素原子を介する基または置換されていてもよい同素もしくは複素環基を、nは0〜3の整数を示す。但し、R1g,R2g,R3g,R4g,R6gおよびR7gはすべてが同時に水素ではない。〕で表わされる化合物である請求項9記載の医薬。
  16. 縮合環化合物が、一般式
    Figure 2007302703
    〔式中、R13aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子またはアルカノイルアミノ基を、R14aは水素原子またはアルキル基を、R15aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはアルキルチオ基を、R16aは1〜5個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル基、ハロゲン原子またはアルコキシ基を、R17aは1または2個置換していてよくさらに同一でも異なっていてもよく、それぞれエステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基または置換されていてもよいアルキル基を示し、v,tおよびuは同一でも異なっていてもよく、それぞれ0〜3の整数を示す〕で表わされる化合物である請求項9記載の医薬。
  17. 縮合環化合物が、一般式
    Figure 2007302703
    〔式中、R13bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子,C1-6アルコキシ基またはC1-8アルカノイルアミノ基を、R14bは水素原子またはC1-6アルキル基を、R15bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子またはハロゲンを、R16bは1〜3個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、水素原子,ハロゲンまたはC1-6アルコキシを、R17bは1または2個置換していてもよくさらに同一でも異なっていてもよく、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基またはC1-6アルキルカルボニル基を示し、v',t'およびu'は同一でも異なっていてもよく、それぞれ0〜3の整数を示す〕で表わされる化合物である請求項9記載の医薬。
  18. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−メトキシベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルまたはその塩である請求項1記載の医薬。
  19. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、2−(4−アセチルアミノフェニル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−メトキシベンジル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボン酸エチルエステルまたはその塩である請求項1記載の医薬。
  20. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、5−n−ブチリル−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
  21. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、5−ベンゾイル−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−7−(2−フルオロベンジル)−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
  22. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−5−イソブチリル−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
  23. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−5−イソブチリル−2−(4−プロピオニルアミノフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
  24. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、5−ベンゾイル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソ−チエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
  25. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、3−(N−ベンジル−メチルアミノメチル)−4,7−ジヒドロ−2−(4−アリルオキシフェニル)−5−イソブチリル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−4−オキソチエノ〔2,3−b〕ピリジンまたはその塩である請求項1記載の医薬。
  26. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、イソプロピル〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボキシラート〕またはその塩である請求項1記載の医薬。
  27. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、イソプロピル〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−2−(4−イソブチリルアミノフェニル)−4−オキソ−7−(2,6−ジフルオロベンジル)−6−メチルチエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボキシラート〕またはその塩である請求項1記載の医薬。
  28. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物が、イソプロピル〔3−(N−ベンジル−N−メチルアミノメチル)−2−(4−アリルオキシフェニル)−4−オキソ−6−メチル−7−(2,6−ジフルオロベンジル)チエノ〔2,3−b〕ピリジン−5−カルボキシラート〕またはその塩である請求項1記載の医薬。
  29. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物とを組み合わせてなる性ホルモン依存性疾患予防・治療用医薬キット。
  30. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の非経口投与製剤と性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物の経口投与製剤とを組み合わせてなる請求項29記載のキット。
  31. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の投与時後のフレアー現象を軽減するための性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物の用途。
  32. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用を有する化合物の作用増強のための性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有する非ペプチド性化合物の用途。
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