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JP2007227208A - 燃料電池システム - Google Patents

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JP2007227208A
JP2007227208A JP2006047931A JP2006047931A JP2007227208A JP 2007227208 A JP2007227208 A JP 2007227208A JP 2006047931 A JP2006047931 A JP 2006047931A JP 2006047931 A JP2006047931 A JP 2006047931A JP 2007227208 A JP2007227208 A JP 2007227208A
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cell stack
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unit
hydrogen
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JP2006047931A
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Nobuaki Miki
修昭 三木
Keiichi Hirose
敬一 広瀬
Masanori Okada
真規 岡田
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Equos Research Co Ltd
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Equos Research Co Ltd
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Abstract

【課題】燃料電池スタックの電極に付着した水を排出する、燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池スタック100の両端を支持軸196a、196bで支持し、燃料電池スタック100の下側端部には、サスペンション装置Sa1〜4を配置する。該サスペンション装置Sa1〜4を制御することによって、燃料電池スタック100を支持軸196a、196bを中心に揺動させ、筐体101内に衝突させる。この衝突による衝撃によって燃料室内の水滴を振り落として水滴を結合させ、水の排出を促進させる。
【選択図】図17

Description

本発明は、燃料電池システムに係り、詳しくはフラッディングを抑制するための燃料電池システムに関する。
従来、高分子電解質膜を使用した燃料電池では、電解質膜を挟んで両側に燃料室及び酸素室が存在し、燃料室における燃料ガスが燃料極を介し、或いは、酸素室における酸化ガス(主として外気)が酸素極を介し、イオン化し、そのイオンを、電解質膜を介して取り出して電力を得ている。
ところで、燃料室内には、発電反応によって生成される水が高分子電解質膜を解して浸透し滞留する。この生成水は、水素と燃料極との接触を阻害し、出力の低下を招くことが知られており、燃料室内の水の排出が課題とされている。
そこで、燃料室内の水を効率よく排出する手段として、下記特許文献に記載の如く、燃料電池スタックを振動させ、或いは傾斜させるなどして生成水を振り落とし、燃料ガス流路の水詰りを解消し、出力を安定化させる方法が提案されている。
特開2002−203585号公報 特開2002−208423号公報
上記これら特許文献1に記載の装置は、超音波振動子をセパレータ等に接触させ、セパレータに振動を印加するものであるが、長期的な印加動作の繰り返しによって、燃料電池の電極における、拡散層、反応層で構成される接合界面の寿命が短くなる恐れがある。
また、特許文献2に記載の装置は、振動、回転、傾斜させるための装置を燃料電池スタックに設け、さらにこれらを燃料電池スタックの起電力により駆動しなければならず、エネルギー効率を低下させ、製造コストも上昇するという問題があった。
本発明は、燃料電池スタックの電極に付着した水を排出するシステムを、簡易な構成で、かつエネルギー効率の悪化を抑制しつつ実現できる燃料電池システムを提供することを目的とする。
以上のような問題を解決する本発明は、以下のような構成を有する。
(1) 互いに隣接する複数の単位セルの間にセパレータが配置され、前記セパレータに対して、前記単位セルの燃料極との間に燃料ガス室を、前記単位セルの酸化極との間に酸化ガス室を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックを揺動自在に支持し、前記燃料電池スタックの重心を通る鉛直線に交差する軸線を有する支持軸と、
前記燃料電池スタックの揺動振幅を決定する振幅制御手段と、
を有する燃料電池システム。
(2) 前記燃料電池スタックの燃料室へ燃料ガスを供給する供給口に接続された撓み可能な供給管と、
前記燃料電池スタックの燃料室からの排ガスを取り出す排出口に接続された撓み可能な導出管とを備えた請求項1に記載の燃料電池システム。
(3) 前記供給口又は前記排出口は、前記支持軸の軸受部に近接した位置に設けられている請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
(4) 互いに隣接する複数の単位セルの間にセパレータが配置され、前記セパレータに対して、前記単位セルの燃料極との間に燃料ガス室を、前記単位セルの酸化極との間に酸化ガス室を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックの対向する端部に配置され、互いに平行な一対のガイドレールと、
前記各ガイドルートによって往復動自在に保持されたボール軸受と、
前記各ボール軸受に接続され、相互に平行に支持された一対の支持軸と、
前記各支持軸を前記ガイドレールに沿って平行移動可能に支持する一対の軸支持部と、
前記各支持軸をそれぞれ単独で平行移動させ得る一対の駆動機構とを有し、
前記各支持軸の位置を移動させることにより燃料電池スタックの特定された端部をケース内へ落下させる制御手段を有することを特徴とする燃料電池システム。
(5) 互いに隣接する複数の単位セルの間にセパレータが配置され、前記セパレータに対して、前記単位セルの燃料極との間に燃料ガス室を、前記単位セルの酸化極との間に酸化ガス室を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックの表面において、同一直線上に存在しない少なくとも3点にそれぞれ接続された吊下索と、
前記各吊下索の張力を別個に解除できる解除手段と、
張力を解除する吊下索を選択して、燃料電池スタックの特定された端部をケース内へ落下させる制御手段を有することを特徴とする燃料電池システム。
(6) 該燃料電池スタック内での生成水量を判断する生成水量判断手段と、
前記制御手段は、該生成水量判断手段によって判断された生成水量に応じて燃料電池スタックの特定された端部を落下させる上記(4)又は(5)に記載の燃料電池システム。
(7) 前記生成水量判断手段は、前記燃料電池スタックに加わる負荷を検出する負荷検出手段と、該負荷検出手段によって検出された負荷値に基づいて生成水量を判定する判定手段を有する上記(6)に記載の燃料電池を搭載した車両。
(8) 前記負荷検出手段は、燃料電池スタックから出力される電流を検出する電流計であり、前記判定手段は、積算電流値に基づいて生成水量を判定する上記(7)に記載の燃料電池を搭載した車両。
請求項1記載の発明によれば、燃料電池スタックは支持軸によって揺動自在に支持されており、振幅制御手段によって揺動振幅を調整することで、燃料電池スタックに適宜加速度を付与することができ、この加速度の付与によって燃料ガス室等に付着している生成水を振るい落とし、水滴を成長させて、水の排出を促すことができる。
請求項2記載の発明によれば、燃料電池スタックのガス供給口と排出口に撓み可能な供給管と導出管が接続されるので、燃料電池スタックの揺動で供給口と排出口の位置変動が生じた場合に、配管が外れ、或いは破損されることなく、燃料ガスの流通が維持される。
請求項3記載の発明によれば、供給口と排出口は、支持軸の軸受部に近接した位置に設けられているので、揺動による位置変動の量が、他の部位に比較して小さく、配管への負担を限定することができる。
請求項4記載の発明によれば、ガイドレールに対して、ボール軸受を介して往復動自在に支持軸が支持するため、支持軸の位置を任意に変更できる。その結果、燃料電池スタックの所望の端部を落下させることが可能となる。また、落下させることによって、燃料電池スタックの下側に位置する部材に所望の端部を衝突させることによって、燃料電池スタックに対して瞬時に強力な加速度を加えることができ、水滴の振り落としなどの効果が促進される。
請求項5記載の発明によれば、燃料電池スタックを吊り下げ、任意の吊り下げ位置の張力を解除することで、燃料電池スタックの任意の部位を落下させることができ、また、任意の姿勢に傾斜させることが可能となる。このため、燃料電池スタック生成水量が多い場所に応じて、水の排出効率が最も良い姿勢をとることができる。
請求項6記載の発明によれば、生成水量に応じて、燃料電池スタックの特定部位を選択して落下させることにより、より効率的に水を排出することができる。
請求項7記載の発明によれば、燃料電池スタックに加わる負荷の値に応じて生成水の量を判断することで、必要時にのみ燃料電池スタックに加速度を付与して、水の排出を促進させることができる。
請求項8記載の発明によれば、燃料電池スタックの出力電流により負荷の程度を検出するので、生成水量をより正確に判定でき、効率よく水の排出制御を行うことができる。
次にこの発明の好適実施形態について説明する。この実施形態は、電気自動車に搭載される燃料電池システムである。図1は、この発明の燃料電池システム1の構成を示すブロック図である。図1に示されているように、この燃料電池システム1は燃料電池スタック100、水素貯蔵タンク11を含む燃料供給系10、空気供給系12、水供給系50、負荷系7とに大略構成される。
燃料電池スタック100の構成について説明する。燃料電池スタック100は、燃料電池単位セル15と燃料電池セパレータ13とを交互に積層して構成されている。図2は、燃料電池用セパレータ13を示す全体正面図、図3は、燃料電池セパレータ13で構成された燃料電池スタック100の部分断面平面図(図2におけるA‐A断面図)、図4は、同じく部分断面側面図(図2及び図3におけるB−B断面図)、図5は、燃料電池セパレータ13の部分断面側面図(図2及び図3におけるC−C断面図)、図6は、燃料電池用セパレータ13の全体背面図である。
セパレータ13は、単位セル15の電極に接触して電流を外部に取り出すための集電部材3、4と、各集電部材3、4の周端部に外装される枠体8、9とを備えている。
集電部材3、4は金属板で構成されている。構成金属は、導電性と耐食性を備えた金属で、例えば、ステンレス、ニッケル合金、チタン合金等に耐蝕導電処理を施したもの等が挙げられる。さらに、集電部材3、4は、カーボンで構成されたものを使用することもできる。
集電部材3は、単位セル15の燃料極に接触し、集電部材4は酸素極に接触する。集電部材3は、矩形の板材から成り、その表面には、プレス加工によって、突出形成された複数の柱状凸部32が形成されている。柱状凸部32は、板材の短辺と長辺とに沿って縦横に等間隔で配列されている。柱状凸部32の間には、長辺に沿って(図2における横方向)配置された柱状凸部32の間に形成された溝によって、水素流路301が、短辺に沿って(図2における縦方向)配置された柱状凸部32の間に形成された溝によって、水素流路302が形成されている。この柱状凸部32の頂点部分の面は、燃料極が接触する当接部321となっている。また、柱状凸部32の裏側は、穴33となっている。集電部材3の両端部には、孔35が形成され、セパレータ13を積層した場合に、この孔35によって水素供給路が構成される。
集電部材4は、矩形の板材から成り、プレス加工によって、複数の凸状部42が形成されている。凸状部42は、板材の短辺に平行に直線状に連続して形成されており、等間隔で配置されている。凸状部42の間には、溝が形成されて、空気が流通する空気流路40が形成されている。この凸状部42の頂点部分の面は、酸素極が接触する当接部421となっている。また、凸状部42の裏側は溝状の中空部となっており、この中空部によって冷却流路41が形成されている。空気流路40と、冷却流路41は、板材の端部まで達し、両端は、板材の端辺部で開口する開口部を備えている。集電部材4の両端部には、孔48が形成され、セパレータ13を積層した場合には、重ねられた孔48によって水素供給路が構成される。
以上のような集電部材3、4は、各柱状凸部32と凸状部42が外側となるように重ね合わされて固定される。このとき、水素流路301、302の裏側面34と空気流路40の裏側面403が当接した状態となり、相互に通電可能な状態となる。また、集電部材3、4を重ね合わせることによって、図4に示されているように、冷却流路41が形成され、穴33は冷却流路41の一部を構成する。また、空気流路40は、図3及び図5に示されているように、単位セル15に重ね合わされ、溝の開口部400を閉鎖することにより、管状の流路が構成され、空気流路40の内壁の一部が酸素極で構成される。この空気流路40から、単位セル15の酸素極に酸素と水が供給される。図4に示されているように、柱状凸部32の高さが、水素流路301、302の流路幅Wとなる。この柱状凸部32の高さを調整することにより、水素流路301、302の流路幅Wを変更することができる。
空気流路40の一端側開口部は、空気と水が流入する導入口43となり、他端の開口部は、空気と水が流出する導出口44となっている。また、冷却流路41の一端側開口部は、空気と水が流入する流入開放口45となり、他端の開口部は、空気と水が流出する流出開放口46となっている。以上のような構成において、空気流路40と冷却流路41は、交互に平行に配置され、相互に側壁47を挟んで隣接した構成となっている。このため、導入口43と流入開放口45も交互に配置され、導出口44と流出開放口46も交互に配置される。また、空気と水は、側壁47に沿って流れるため、側壁47は、冷却フィンとしての作用も発揮する。空気流路40と冷却流路41が交互に、かつ平行に配置されることで、燃料電池の冷却効率が向上し、均一な冷却が可能となる。
集電部材3、4には、枠体8、9がそれぞれ重ねられる。図2に示されているように、集電部材3に重ねられる枠体8は、集電部材3と同じ大きさに構成され、中央には、柱状凸部32を収納する窓81が形成されている。また、両端部近傍には、集電部材3の孔35に合致する位置に孔83a、83bが形成されており、この孔83a、83bと窓81との間には、集電部材3に接触する側の平面に凹部が形成され、水素流通経路84a、84bが設けられている。また、集電部材3に接触する面に対して、反対側の平面には、輪郭が窓81に沿って形成された凹部が形成され、単位セル15が収納される収納部82が設けられている。この収納部82に収納された単位セル15の燃料極表面と、水素流路301、302と、窓81とによって、燃料ガス室である燃料室30が画成される。
集電部材4に重ねられる枠体9は、枠体8と同じ大きさに構成され、中央には、凸状部42を収納する窓91が形成されている。また、両端部近傍には、枠体8の孔83a、83bに合致する位置に孔93b、93aが形成されている。枠体8の集電部材4が重ねられる側の面には、枠体8の対向する一対の長辺に沿って溝が形成され、集電部材3、4に重ねることによって、空気流通路94、95が構成される構造となっている。空気流通路94の一端は、枠体8の長辺側の端面に形成された開口941に接続され、他端は空気流路40の導入口43と冷却流路41の流入開放口45とに接続されている。空気流路40は、酸化ガス室として機能する。
上流側の空気流通路94は、開口941側から空気流路40側へ向けて横断面積が漸減するように、端部内壁がテーパー面942となっており、空気マニホールドから噴射される霧状水の取り入れを容易としている。一方、下流側の空気流通路95の一端は、空気流路40の導出口44と冷却流路41の流出開放口46とに接続され、他端は、枠体8の長辺側端面に形成された開口951に接続されている。空気流通路95は、開口951側から空気流路40側へ向けて横断面積が漸減するように、端部内壁がテーパー面952となっている。燃料電池スタック100が傾いた際にも、このテーパー面952によって、水の排出が維持される。
また、枠体9の、集電部材4に接触する面に対して、反対側の平面には、輪郭が窓91に沿って形成された凹部が形成され、単位セル15が収納される収納部92が設けられている。
図7は単位セル15の拡大断面図である。単位セル15は、固体高分子電解質膜15aと、該固体高分子電解質膜15aの両側面にそれぞれ重ねられた酸化剤極である酸素極15bと燃料極15cとを備えている。固体高分子電解質膜15aは、収納部82、92に合致した大きさに形成され、酸素極15bと燃料極15cは、窓91、81に合致した大きさに形成されている。単位セル15の厚さは、枠体8、9や集電部材3、4の厚さに比べると極めて薄いので、図面では、一体の部材として表示している。
空気流路40及び冷却流路41の内壁には、親水性処理が施されている。内壁表面と水の接触角が40°以下、好ましくは30°以下となるように表面処理が施されているとよい。処理方法としては、親水処理剤を、表面に塗布する方法が取られる。塗布される処理剤としては、ポリアクリルアミド、ポリウレタン系樹脂、酸化チタン(Ti O2)等が挙げられる。
以上のように構成された枠体8、9によって集電部材3、4を保持してセパレータ13が構成され、セパレータ13と単位セル15を交互に積層して、燃料電池スタック100が構成される。図8は燃料電池スタック100の部分平面図である。燃料電池スタック100の上面には、多数の導入口43と流入開放口45が交互に開口し、この導入口43と流入開放口45に、空気マニホールド(図示せず)から、霧状の水とともに空気が流入する。側壁47は、空気の流通経路に配置され冷却フィンとしても作用する。導入口43と流入開放口45から流入した空気と水は、冷却流路41内で、潜熱冷却により集電部材3、4を冷却する。
図9は、燃料電池スタック100の全体平面図である。以上のように構成された燃料電池セパレータ13は、所定の枚数重ねられたモジュール130(積層単位体)を構成し、このモジュール130を複数重ねることによって燃料電池スタック100が構成される。モジュール130とモジュール130の間には、図11に示されているように、集電部材3と集電部材4の間に遮蔽板16を挟んだ、セパレータ14が介在する。図12は、遮蔽板16の全体平面図である。遮蔽板16は、モジュール130の間に介挿された際に、水素通路17a又は水素通路17bのいずれかに対応した位置に、水素通路17a、17bの断面形状と同じ形状の、孔161a又は孔161bを備えている。孔161a又は孔161bは、1枚の遮蔽板16について、どちらか一方のみが形成されている。更には、遮蔽板16の代りに、図6に示されている枠体9を用いてもよい。この場合には、孔93a又は孔93bのいずれか一方を開孔しない事でも実現される。または、セパレータ14を構成する集電部材3、4の片方の孔35又は48を開孔しないことにより実現できる。なお、遮蔽板16は、導電性を有し、燃料電池スタック100内での電気の流通は妨げない。
一方、遮蔽板16が孔161aを有する場合には、水素通路17bでの水素ガスの流通は、遮蔽板16によって遮断される。遮蔽板16が孔161bを有する場合には、水素通路17aでの水素ガスの流通は、遮蔽板16によって遮断される。遮蔽板16は、水素ガスが流入する側から流出する側へ配置されている順に、孔161bが設けられている遮蔽板16、孔161aが設けられている遮蔽板16・・・となるよう、交互に配置される。このようにモジュール130毎に、水素通路17aと水素通路17bの一方を交互に遮蔽することで、供給された水素ガスは、モジュール130単位で、連続して各燃料室30内を流通する。具体的には、最初のモジュール130では、水素通路17a(燃料流入通路)から水素通路17b(燃料流出通路)へ向けて、各燃料室30内を水素ガスが流れ、次のモジュール130では、水素通路17b(燃料流入通路)から水素通路17a(燃料流出通路)へ向けて、各燃料室30内を水素ガスが流れ、さらに次のモジュール130では、水素通路17a(燃料流入通路)から水素通路17b(燃料流出通路)へ向けて、各燃料室30内を連続して水素ガスが流れる・・・以降は、交互に水素ガスの流通方向が変化する。
このように、水素通路17aと水素通路17bは、モジュール130の各燃料室30に水素ガスを供給する燃料流入通路と、各燃料室30から水素ガスが流出してくる燃料流出通路とに交互に入れ替わることとなる。各モジュール130は、水素流通路17aと、水素流通路17aに連通する水素流通経路84aによって、さらに、水素流通路17bと、水素流通路17bに連通する水素流通経路84bによって、それぞれマニホールドが構成されている。そして、水素通路17aが燃料流入通路である場合には、水素通路17aと水素流通経路84aで構成されるマニホールドが、入口マニホールドとなり、水素通路17bと水素流通経路84bで構成されるマニホールドが、出口マニホールドとなる。逆に、水素通路17aが燃料流出通路である場合には、水素通路17aと水素流通経路84aで構成されるマニホールドが、出口マニホールドとなり、水素通路17bと水素流通経路84bで構成されるマニホールドが、入口マニホールドとなる。
燃料電池スタック100は、単位セル15とセパレータ13を積層して構成されたモジュール130と、モジュール130内において、セパレータ13の積層方向に形成され、燃料室30を挟んだ両側に位置し、各燃料室30にそれぞれ連通する一対の水素通路17a、17bとを有し、モジュール130を積層して構成されたものであって、隣接するモジュール130の間には、各モジュール130の一方の水素通路17a、17a(又は17b、17b)間を連通する連通部(孔161a(又は161b))と、他方の水素通路17b、17b(又は17a、17a)間の水素流通を遮断する遮断部162b(又は162a)とを有し、連通部と遮断部は、積層されているモジュール130の積層方向に向けて順に、一方の水素通路17a、17a(又は17b、17b)と他方の水素通路17b、17b(又は17a、17a)において交互に設けられ、一対の水素流路(17a、17b)間の各燃料室30内を流れる水素ガスの流通方向が、モジュール130毎に交互に逆向きに変化する構成となっている。
図9に示されているように、各モジュール130は、積層されている単位セル15とセパレータ13の数が異なる。水素ガスが最初に流入するモジュール130−1は、積層枚数が最も多く、水素ガスが最後に流入するモジュール130−4は、最も少ない。そして、モジュール130−1〜モジュール130−4へ向けて、モジュール130における単位セル15とセパレータ13の積層枚数は、漸減するように構成されている。
このように構成することによって、各モジュール130−1〜4内を流通する水素ガスの流通路横断面積が、下流へ向けて減少するように構成される。各モジュール130の水素ガス流通路横断面積は、各モジュール130を構成する各セパレータ13における水素流路302の断面積(燃料室内を流れる水素ガスの流線に対して、垂直な面の面積が、最も小さくなる位置の面積:図10におけるa部分の面積の総和(モジュール130を構成するセパレータ13の、前記水素流路302断面積の総和))により算出される。即ち、積層されるセパレータ13の数が減れば、水素ガス流通路横断面積も減ることとなる。
このように水素ガス流通路横断面積が減ることで、各モジュール130−1〜4内を流れる水素ガスの流速は、各モジュール毎に異なり、下流へ向けて流速が速くなることとなる。
また、燃料電池スタック100を、複数のモジュール130に分割し、モジュール毎に水素ガスを順番に流通させる構成とすることによって、各燃料室30を通過水素ガスの量を均等に近づけることができる。つまり、1つのモジュール130内において、積層方向に配置された各燃料室30間で水素ガス流量の差が生ずることを抑制できる。さらに、燃料電池スタック100に供給された水素ガスは、繰り返し、モジュール130−1〜4内を流れるので、燃料室30の燃料極に接触する機会が増え、反応効率が向上する。
燃料室30内に発生する逆拡散水は、ガス流によって、下流側へ押し流され下流へ向かう程、逆拡散水が溜まっていくが、既述のように、下流側が最もガス流の流速が高いので、溜まった逆拡散水を容易に排出することができる。また、水素ガスの流入する上流側では、ガス流速が低くなるため、タンクから供給される乾燥した水素ガスとの接触により、燃料極の水分持ち去り量を少なくすることができる。
図9に示されているように、燃料電池スタック100の両端には、端部セパレータの外側に電極板191a、191bが積層され、さらに外側には、絶縁部材192a、192b、エンドプレート19a、19bの順に積層されている。電極板191a、191bには、電極端子191aa、191bbが突出形成されている。
図13は、燃料電池スタック100の正面図である。エンドプレート19aの外側面には凹部193aが形成されている。この凹部193aの端部には、水素通路17aに連通する燃料供給口182aが開口している。凹部193aには、カバー194aが、全体に覆い被せられている。凹部193aは、水素通路17aへ向けて幅広となる形状に形成されている。カバー194aは、凹部193aの形状に沿った形状に形成され、水素通路17aに対して反対側の端に、供給口であるガス取入口181aが形成されている。カバー194aと凹部193aで画成された空間によって、整流手段としての導入案内路18aが構成されている。
この導入案内路18aは、ガス取入口181aが、燃料ガス供給流路201Bと同じ断面形状を有し、燃料供給口182aが、水素通路17aと同じ断面形状を有している。そして、ガス取入口181aから燃料供給口182aまでの流路183aは、横断面の幅が漸増し、ガス流の圧力損失を抑制しつつ、水素ガスを導く構成となっている。また、流路183aには、水素通路17aの横断面におけるガス流速の分布が均一となるように、ガス流を案内する整流板184aが設けられている。また、エンドプレート19aの上端中央部には、軸受部195aが設けられており、該軸受部195aには、支持軸196aが回動自在に接続されている。ガス取入口181aは、燃料電池スタック100が水平姿勢である場合に、支持軸196aの軸心を通る鉛直線上に位置し、かつ、支持軸196aに近接した位置に設けられている。このような位置に設けることで、燃料電池スタック100が支持軸196aを中心に揺動した場合、ガス取入口181aの移動量を最小にすることができ、後述するフレキシブル管201fの変形量を抑制し、寿命を延ばすことができる。
図14は、燃料電池スタック100の背面図である。燃料電池スタック100の水素ガス流出部分には、導出案内路18bが設けられている。導出案内路18bは、エンドプレート19bの外側面に形成された凹部193bと、この凹部193bに被せられたカバー194bとによって画成された空間によって構成される。凹部193bの端部には、水素通路17aに連通する燃料排出口181bが開口している。
この導出案内路18bは、燃料排出口181bが、水素通路17aと同じ断面形状を有し、ガス導出口182bが、ガス排出流路202と同じ断面形状を有している。そして、燃料排出口181bからガス導出口182bまでの流路183bは、横断面の幅が漸減し、さらに、流路183aには、整流板184aが設けられ、ガス流の圧力損失を抑制しつつ、水素ガスを導く構成となっている。また、エンドプレート19bの上端中央部には、軸受部195bが設けられており、該軸受部195bには、支持軸196bが回動自在に接続されている。
以上のような燃料電池スタック100の構成によって、燃料電池スタック100に流入した水素ガスは、圧力損失が抑制され、各燃料電池セパレータ13の燃料室30へ均一に水素ガスが供給される。なお、ガス導出口182bは、燃料排出口181bの下端部の位置よりも、鉛直方向において、同じ高さ、又は下方に位置している。このような位置にガス導出口182bを設けることによって、燃料電池スタック100から、水素通路17aを通って排出される水を、ガス排出流路202へ排出することが容易となる。さらに、ガス導出口182bは、燃料電池スタック100が水平姿勢である場合に、支持軸196bの軸心を通る鉛直線上に位置している。このような位置に設けることで、燃料電池スタック100が支持軸196bを中心に揺動した場合、ガス導入口182bの移動量を最小にすることができ、フレキシブル管(図示せず)の変形量を抑制し、寿命を延ばすことができる。
図15は、燃料電池スタック100の全体斜視図である。エンドプレート19a、19bの両端部には、ボルト挿通孔が形成されており、両エンドプレート19a、19bのボルト挿通孔を同時に相通する4本の締着ボルト190によって、上記積層されたセパレータ13、単位セル15、電極191a、191b、絶縁部材192a、192bは、積層方向に締め付けられて一体化され、燃料電池スタック100が構成される。燃料電池スタック100は、筐体101内に収容され、両端のエンドプレート19a、19bを介して支持軸196a、196bにより、筐体101内で揺動自在に支持されている。つまり、両支持軸196a、196bは、同一軸線上に配置されている。なお、支持軸196a、196bは、それぞれ筐体101側に固定されている。筐体101の側壁には、燃料ガス供給流路201Bを接続する接続口101hが形成され、該接続口101hとガス取入口181aとは、供給管であるフレキシブル管201fによって連結されている。フレキシブル管201fは、燃料ガス供給流路201Bの一部を構成し、伸縮及び変形可能な性質を有する材料又は構成を備えている。この構成は、図示されていないが、ガス導出口182b側の側壁にも、ガス排出流路202が外側に接続される接続口が設けられ、該接続口とガス導出口182bとは導出管であるフレキシブル管で接続されている。なお、排出口であるガス導出口182bに連結される接続口は、ガス導出口182bよりも鉛直下方に設けられ、水の排出を容易とする構成となっている。このようにフレキシブル管を用いることで、燃料電池スタック100の姿勢や位置が変更された場合にも、該変更に応じて変形、伸縮するため、燃料ガスの供給・排出が可能となる。
図16は、燃料電池スタック100を収納している筐体101の正面断面図である。筐体101は、燃料電池スタック100を収納しているケース101bと、ケース101bの開口に被せられる蓋体101aとを備えている。燃料電池スタック100の上面には、配列された複数の開口941で構成された酸化ガス導入部104が形成されており、下面には、複数の開口951で構成された酸化ガス導出部(図示せず)が構成されている。
蓋体101aには、酸化ガス導入部104に対向する位置に酸化ガス流入口101abが形成され、該酸化ガス流入口101abは、空気マニホールド54の一部を構成する導風カバーで覆われる。導風カバーは、空気導入路123に接続され、空気ファン122から送られる空気が酸化ガス導入部104へ導かれる。
なお、酸化ガス導入部104の終端部と、酸化ガス流入口101abの終端部の間には、導風壁541が設けられている。酸化ガス導入部104は、この導風壁541で囲まれ、導かれた酸化ガス(空気)が、燃料電池スタック100の外側に漏れないように構成されている。導風壁541は、伸縮自在な部材で構成され、筐体101に対して燃料電池スタック100の姿勢が変動し、酸化ガス導入部104と酸化ガス流入口101abとの位置関係に変動があった場合にも、その変動に応じて変形(伸縮又は湾曲)し、酸化ガスが導風通路の外側に漏れないように構成されている。導風壁541としては、例えば、鉛直方向の断面形状が、蛇腹状又は湾曲した形状の可撓部材で構成され、あるいは十分な伸縮性を有する材料で構成された部材が用いられる。
一方、蓋体101aの天井部内壁には、燃料電池スタック100の4つの角に対応する位置に、緩衝部材SSa1、SSa2、SSb1、SSb2(緩衝部材SSb1、SSb2は図示外)がそれぞれ配置されている。これらの緩衝部材SSa1、SSa2、SSb1、SSb2は、燃料電池スタック100が揺動した場合に、燃料電池スタック100の上側の角部に当接し、燃料電池スタック100と蓋体101aとの衝突による破損を防止する。
筐体101の底面には、燃料電池スタック100との間に、振幅制御手段としてのサスペンション装置Sa1、Sa2、Sb1、Sb2(サスペンション装置Sb1は図示外)が、燃料電池スタック100の4つの角に対応する位置に配置されている。各サスペンション装置Sa1、Sa2、Sb1、Sb2は、それぞれ弾性係数を制御可能に構成される。このサスペンション装置Sa1、Sa2、Sb1、Sb2の弾性係数を別個に変更することによって、任意の揺動パターンを燃料電池スタック100に加えることができる。例えば、図16において、支持軸196a、196bを中心として、左側のサスペンション装置Sa1、Sb1の弾性係数を増大させ、右側のサスペンション装置Sa2、Sb2の弾性係数を小さくすることにより、図17に示されているように、支持軸196a、196bの右側を低く、左側を高くした姿勢に変更でき、この弾性係数の変更を瞬時に行うことによって、燃料電池スタック100の角部を筐体101に衝突させ、その際の衝撃を燃料電池スタック100に加えることが可能となる。
この衝突による衝撃によって、燃料電池スタック100には、揺動やサスペンションなどよって緩慢に加えられる加速度に比較して、より大きな加速度を一時に加えることができ、燃料室内などに生成した結露を振るい落とし、或いは、結露を結合させるなどの作用が十分に発揮される。
また、各サスペンション装置Sa1、Sa2、Sb1、Sb2の弾性係数を最も小さくすることによって、燃料電池スタック100をフリー揺動させる構成とすることもできる。特に、本発明の燃料電池システムを車両に搭載した場合には、車両走行時に発生する加速度や振動によって、燃料電池スタック100を揺動させ、燃料電池スタック100に加速度を加えることができる。このような構成において、支持軸196a、196bを一直線上につなぐ揺動中心軸は、単位セル15とセパレータ13の積層方向に沿って配置されているが、燃料電池スタック100の重心を通る鉛直線に交差するものであれば、上記揺動中心軸は、どのような向きに配置されていてもよい。例えば、セパレータ13等に平行な方向に配置されていてもよく、燃料電池スタック100の上面において、対角線方向に配置されていてもよい。このように構成することで燃料電池スタック100を振動させる場合には、ストッパ(図示せず)を外して車両の挙動によって振動させる。また、振動させたくない場合には、燃料電池スタック100をストッパで固定する。
一方、揺動制御手段としては、サスペンション装置の他、減衰率を変更可能な緩衝装置(ダンパー)を用いてもよい。加速度付与機構は、上記サスペンション装置Sa1、Sa2、Sb1、Sb2と、支持軸196a、196bを備える。
次に、加速度付与機構の他の構成例を説明する。図18は、第2実施形態の燃料電池スタック100Aの正面図、図19は同じく全体斜視図である。本構成の燃料電池スタック100Aでは、各エンドプレート19Aa、19Abの上端部にガイドレール19ra、19rbがそれぞれ一体として設けられ、該ガイドレール19ra、19rbの下側には、ユニバーサル軸受19Ma、19Mbがそれぞれ転接している。図20は、ユニバーサル軸受19Maの全体斜視図である。ユニバーサル軸受19Maは、支持軸196aの先端に固定されたポール196abと、該ボール196acの最大外周円に摺動自在に嵌合する外輪196acとを有し、外輪196acは、ガイドレール19raに下側から転接する。ユニバーサル軸受19Mbも同一の構成であるので説明を省略する。
外輪196acに対して支持軸196aは、任意の方向に可動可能に構成されている。このような軸受部の構成によって、支持軸196a、196bは、それぞれ軸受19Ma、19Mbをガイドレール19ra、19rbに対して転接しつつ、該ガイドレール19ra、19rbに対して平行移動可能に構成されている。
このような構成とすることによって、支持軸196a、196bは、平行移動によって、燃料電池スタック100Aを支持する支持位置を変更させることができる。一方、筐体101A内において、燃料電池スタック100Aと筐体101Aの間には、ガイドレール19ra、19rbの延長線方向に案内機構105al、105arがそれぞれ配置されている。案内機構105al、105arは、燃料電池スタック100Aの角部FL、FR、BL、BRにそれぞれ対応する位置に設けられ、各角部FL、FR、BL、BRに接触して、燃料電池スタック100Aのガイドレール19ra、19rb方向の位置決めを行う。
案内機構105arの構成について説明する。案内機構105arは、筐体101Aの底部に揺動自在に支持された案内板GPと、該案内板GPを燃料電池スタック100Aを元の位置に復元させる際に位置する固定位置(図18中の実線で表示された位置)と、固定状態が解除され外側に倒れこんだ解除位置(図18中の想像線で表示された位置)との間で移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、案内板GPを、この固定位置と解除位置との間で移動、固定、固定解除を行う。
図21は、支持軸196aの移動装置11を示す斜視図である。支持軸196bの移動装置については、支持軸196aの構成が移動装置11と同様であるので説明を省略する。筐体101Aにおいて、エンドプレート19Aaに対向する側面には、支持軸196aが挿通する長孔102が形成されている。長孔102は、長辺方向がガイドレール19raに平行に形成されている。筐体101Aの外側には、移動装置11が配置されている。移動装置11は、リニアモータを備え、リニアモータの固定子111sと可動子111mと、可動子111mに固定された軸支部111mtとを有している。固定子111sは、ガイドレール19raに対して平行に配置され、可動子111mは、ガイドレール19raに平行な移動軌跡を描くように構成されている。
支持軸196aには、移動装置11のほかに、図示しないが、かた持状態で支持軸196aを支持する周知の支持構造が設けられ、燃料電池スタック100Aを支持するために十分な強度の構造が備えられている。リニアモータを駆動させることによって、可動子111mが移動し、これにより支持軸196aが、軸の挿通方向に対して直交する方向に平行移動する。
リニアモータは、例えば、リニアパルスモータを用いることで、支持軸196aの位置決め精度が良好となる。なお、移動装置11としては、リニアモータのほかに他のアクチュエータを用いてもよい。例えば、油圧又は空圧シリンダを、ガイドレール19raに平行な向きに設置し、進退駆動するロッドを軸受部111mtに接続してもよい。或いは、ガイドレール19raに平行に設置されたラックに軸支部111mtを固定し、ラックに噛み合うピニオンをステッピングモータで駆動させ、ラックを平行移動させる構成としてもよい。
以上のように構成された加速度付与機構において、各支持軸196a、196bの位置をそれぞれ移動させることにより、燃料電池スタック100Aの任意の角を落下させ、燃料電池スタック100Aに加速度を与えることが可能となる。例えば、燃料電池スタック100Aの角部FLを落下させる場合には、支持軸196aを角部FRに近づける方向へ移動させる。これより、燃料電池スタック100Aの重心が、軸受19Ma、19Mbとを結ぶ線から外れて、バランスを崩し、角部FLが落下する。落下の速度は、支持軸196aを移動させる速度によって調整することができる。支持軸196aの移動速度を速くすれば、落下速度は速くなり、遅くすれば、落下速度は遅くなる。この落下速度によって、燃料電池スタック100Aに加わる加速度も調整でき、落下速度が速い程、加わる加速度は大きくなり、遅い程、加速度は小さくなる。
同様に、いずれかの角部FL、FR、BL、BRを落下させるには、その角部のあるエンドプレート19Aa、19Abを支持する支持軸196a、196bを、該角部に対して反対方向に移動させる。また、角部FL、FR、BL、BR以外に、端辺部を落下させる場合には、落下させる端辺部(具体的には、角部FRと角部BRの間の端辺部、又は、角部FLと角部BLの間の端辺部)に対して、反対側へ向けて支持軸196a、196bを移動させれば良い。
なお、燃料電池スタック100Aを落下させる際には、案内機構105al、105arにおける案内板GPの固定は解除される。また、支持軸196a、196bを基準位置に戻す際には、案内板GPは固定位置に復帰固定され、支持軸196a、196bがガイドレール19ra、19rbの中心位置に戻るように、燃料電池スタック100Aを案内する。
燃料電池スタック100Aの加速度付与機構は、以上説明したガイドレール19ra、19rb、支持軸196a、196b、軸受19Ma、19Mb、移動機構11を備えている。他の変形例として、ガイドレールは、両端のエンドプレート19a、19bの間に架設し、セパレータや単位セル積層方向に向けて配置されていてもよい。
次に、加速度付与機構の第3の構成例について説明する。図22は、燃料電池スタック100Bの全体斜視図である。燃料電池スタック100Bは、筐体101B内に収容されており、各エンドプレート19Ba、19Bbの両端部には、吊下索を接続するための索連結部19Bal、19Bar、19Bbl、19Bbrが形成されている。該索連結部19Bal、19Bar、19Bbl、19Bbrには、連結輪を介して吊下索Sfl、Sfr、Sbl、Sbrがそれぞれ連結されている。各吊下索Sfl、Sfr、Sbl、Sbrは、各索連結部19Bal、19Bar、19Bbl、19Bbrの鉛直上方に各々設けられた、巻銅Dfl、Dfr、Dbl、Dbrに巻き付けられている。さらに、各巻銅Dfl、Dfr、Dbl、Dbrの回転軸は、それぞれ巻取モータMfl、Mfr、Mbl、Mbrの出力に連結されており、該モータによって、回動及び停止が制御される。以上のように、燃料電池スタック100Bの加速度付与機構は、巻取モータMfl、Mfr、Mbl、Mbrと、巻銅Dfl、Dfr、Dbl、Dbrと、吊下索Sfl、Sfr、Sbl、Sbrとを備えている。通常、巻取モータMfl、Mfr、Mbl、Mbrは、吊下索Sfl、Sfr、Sbl、Sbrを巻取った状態で(燃料電池スタック100Bを吊り上げた状態で)ロックされ、加速度を付与する作用を発揮する場合だけ、適宜個別にロック解除が行われる。なお、索連結部19Bal、19Bar、19Bbl、19Bbrは、4つである必要はなく、索連結部を頂点とする三角形の内側に燃料電池スタック100Bの重心が位置すれば、3つでもよい。
以上のような構成を有する燃料電池スタック100Bの加速度付与機構では、任意の角部FL、FR、BL、BRを落下させることができる。特定の角部を落下させる場合には、落下させる角部から最も遠い角部に接続されている吊下索の巻取モータの駆動をロックし、他の3つの巻取モータのロックを解除する。これにより、解除された3つの巻取モータは、燃料電池スタック100Bの重さによって反転し、所望の角部が最初に筐体101Bの底部に落下する。そして、解除した巻取モータを駆動させ、巻銅を回転させて吊下索を巻取り、燃料電池スタック100Bを元の位置へ復帰させる。
具体例をあげると、燃料電池スタック100Bの角部BRに加速度を付与したい場合には、この角部BRに対して最も遠い位置にある角部FLの巻取モータMflのロック状態を維持し、他の巻取モータMfr、Mbl、Mbrのロックを解除する。これにより、各巻銅Dfr、Dbl、Dbrは、燃料電池スタック100Bの重さによって反転し、角部FR、BL、BRが下方へ落下する。そして、固定された角部FLから最も遠い角部BRが最初に筐体101Bの底部に衝突し、角部BRに最も強い衝撃(加速度)が与えられる。
その後、各巻取モータMfr、Mbl、Mbrを巻取り方向へ駆動させることによって、燃料電池スタック100Bは、元の姿勢に復帰される。
なお、この第3の構成例では、任意の角部FL、FR、BL、BRに限らず、任意の端辺部、すなわち、角部FLと角部FRの間の端辺、角部FRと角部BRの間の端辺、角部BRと角部BLの間の端辺、角部BLと角部FLの間の端辺をそれぞれ落下させることが可能となる。この場合には、落下させる端辺部に対して反対側の端辺部に含まれる角部を吊るす吊下索の巻取モータをロックし、その他の巻取モータのロックを解除すればよい。さらに、燃料電池スタック100B全体を落下させることもできる。この場合には、全ての巻取モータMfl、Mfr、Mbl、Mbrのロックを同時に解除する。
また、落下させる際には、ロックが解除される巻取モータMfl、Mfr、Mbl、Mbrを空転させるのではなく、吊下索Sfl、Sfr、Sbl、Sbrを巻き取る方向とは逆の方向に回転駆動させてもよい。この場合には、空転する場合に比較して、落下速度が速くなり、より大きな加速度を付与させることができる。また、各巻取モータと各巻銅の間にクラッチを設け、ロックを解除する場合には、クラッチを開放し、巻銅Dfl、Dfr、Dbl、Dbrのみを空転させる構成としてもよい。そして、吊下索を巻き戻す場合には、クラッチを接続する。
次に、図1に示されている燃料電池システムの構成について説明する。
燃料供給系10の構成について説明する。燃料ガスボンベである水素貯蔵タンク11には、燃料ガス供給流路201A、201Bを介して燃料電池スタック100のガス取入口181aに接続されている。燃料ガス供給流路201Aには、水素元バルブ18、一次圧センサS0、レギュレータ19、第1ガス供給弁20、二次圧センサS1、及び水素調圧弁21、第2ガス供給弁22、三次圧センサS2が順に設けられ、この燃料ガス供給流路201Aは、燃料ガス供給流路201Bの一端に接続している。燃料ガス供給流路201Bの他端は、燃料電池スタック100の上記ガス取入口181aに接続されている。燃料電池スタック100のガス排出口には、ガス排出流路202の一端が接続され、その他端は、燃料ガス供給流路201Bに接続され、燃料ガスの循環路が構成される。ガス排出流路202には、燃料電池スタック100のガス排出口側から順に、トラップ24、循環ポンプ25、循環電磁弁26が配置されている。トラップ24には、水レベルセンサS10が取り付けられ、さらに、ガス導出路203の一端が接続されている。ガス導出路203の他端は、空気ダクト124に接続されている。ガス導出路203には、排気電磁弁27が設けられている。
次に空気供給系12について説明する。空気供給系12は、空気導入路123と、空気マニホールド54と、空気排出路である空気ダクト124とを備えている。空気導入路123には、フィルタ121、空気ファン122、空気マニホールド54の順で流入方向に沿って設けられている。
空気導入路123内には、空気マニホールド54内の直前位置に、冷却水を空気導入路123内へ向けて噴射するノズル55が設けられている。このノズル55は、空気マニホールド54内に設けられていてもよい。空気マニホールド54は、燃料電池スタック100の導入口43に空気を分割して流入させる。
空気ダクト124は、燃料電池スタック100の導出口44に接続され、導出口44から流出した空気を合流させ、凝縮器51を介して外部へ導流する。空気ダクト124の終端部には、ファンが取り付けられた凝縮器51が設けられ、続いてフィルタ125が接続されている。凝縮器51は、空気から水分取り出す。また、ノズル55から供給された水の内、燃料電池スタック100内で蒸発した水分も、ここで回収される。空気ダクト124には、排気温度センサS9が設けられ、燃料電池スタック100内の温度が間接的に検出される。
次に、水供給系について説明する。水供給系50は、水タンク531と、凝縮器51で回収した水を水タンク531へ導く導水路57と、水タンク531の水をノズル55へ導く給水路56とを有する。導水路57には、凝縮器51から水タンク531へ向けて、回収ポンプ62が順に設けられている。回収ポンプ62は、燃料電池スタック100に対して噴射された冷却水と、凝縮器51で排気ガスから取り出された水を、水タンク531へ送り込む。
給水路56には、フィルタ64、水供給手段である供給ポンプ61が順に設けられている。水タンク531には、水温センサS5と、貯水量検出手段であるタンク水位センサS7が設けられている。凝縮器51と、導水路57と、回収ポンプ62とによって、水回収手段が構成される。
燃料電池スタック100には、負荷系7が接続されており、燃料電池スタック100で出力される電力は、この負荷系7に供給される。燃料電池スタック100の電極は、配線71を介してインバータ73に接続され、インバータ73からモータなどの負荷に電力が供給される。インバータ73には、スイッチ手段であるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor/絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)75を介して補助電源76が接続されている。補助電源76は、例えば、バッテリ、キャパシタなどで構成することができる。
この負荷系7には、燃料電池スタック100の出力電圧を検出する電圧センサS4と、同じく出力電流を検出する電流センサS3が設けられている。
図23は、本発明の燃料電池システムの制御系の構成を示すブロック図である。燃料電池システム1の制御系は、各センサS0〜S5、S7、S9、S10の検出値が入力され、レギュレータ19、各電磁弁18〜1920、22、27、各ポンプ25、61、62、ファン122、インバータ73、IGBT75を制御する制御装置(ECU)200を備えている。この制御装置ECUには、第1の構成例における加速度付与機構のサスペンション装置Sa1、Sa2、Sb1、Sb2が接続され、これらのサスペンション装置Sa1、Sa2、Sb1、Sb2の弾性係数が、別個に制御される。
この他、第2の構成例における加速度付与機構では、制御装置200に、一対の移動機構11と案内機構105al、105arが接続され、各支持軸196a、196bの位置制御が行われる。また、第3の構成例における加速度付与機構では、制御装置200に、巻取モータMfl、Mfr、Mbl、Mbrが接続され、各モータのロック解除と、吊下索Sfl、Sfr、Sbl、Sbrの巻取り制御が行われる。
以上のような、加速度付与機構と制御装置200によって、加速度付与装置が構成される。この制御装置200には、図示しないイグニッションスイッチが接続され、車両を駆動させる駆動モータの駆動や停止の指示信号が入力される。
図24は、燃料電池システムの制御動作を示すフローチャートである。
パワースイッチがオンされたか判断し(ステップS101)、オンされた場合には、走行判定ルーチン(ステップS103)を実行する。オンされない場合には、以降の処理を行われない。
走行判定ルーチンでは以下のような処理が行われる。燃料電池システムは、水素貯蔵タンク11に蓄えられた高圧水素ガスを、調圧弁19、21により所定の圧力に調整して燃料電池スタック100に供給する。また、ファン122から送られた空気が、燃料電池スタック100に供給される。燃料電池では、水素ガスと空気中の酸素の電気化学反応により、起電力を発生する。そして、燃料電池で発生した電力と、燃料電池に並列に接続されたキャパシタ(蓄電装置)76から出力される電力とをインバータへ供給し、モータを駆動して車両の駆動力を得る。
次に、フラッディング判定ルーチンS103が実行される。図25は、フラッディング判定ルーチンの処理内容を示すフローチャートである。燃料電池スタック100の出力電流を検出する電流センサS3から供給される検出値に基づき、積算電流値Gを演算する(ステップS203)。この積算値は、燃料電池スタック100が発電を開始してからの積算値である。積算値は、電流値でなく、電圧センサS4の検出値も考慮した、積算電力値としてもよい。電流センサS3又は、電圧センサS4によって、負荷検出手段が構成される。
積算値Gが予め定められた所定値1を越えたか判断する(ステップS205)。超えていない場合には、ステップS203を再度実行する。超えている場合には、発電によって生成水がある程度発生し、フラッディングが生じていることを示しており、Mに1を入力する(ステップS207)。
更に、積算電流値Gが予め定められた所定値2を越えたか判断する(ステップS209)。所定値2は、所定値1よりも大きな数値であり、更に、所定値2を超えている場合には、所定値1の場合よりも、さらに多くの生成水が生じていることを意味しており、Mに2を入力する(ステップS211)。超えていない場合には、ステップS211は、スキップされ、リターンされる。上記ステップS205〜211によって、判定手段が構成され、電流センサS3と前記ステップによって、生成水量判断手段が構成される。
このフラッディングの判定は、積算電流値により判断する場合の他、燃料電池スタックの運転時間を計測するタイマを設け、所定時間経過する毎に、フラッディングが発生するものと判定してもよい。あるいは、燃料電池スタックの出力電流値が、所定値以上である時間のみを計測し、その時間が所定時間に達した場合にフラッディングが発生しているものと判断してもよい。この所定値は、高電流値に設定される。生成される水は電気化学反応の結果、生成されるので、電流値により、生成水の量を推定することができる。
次に、加速度付与制御ルーチンS107が実行される。なお、以下の制御例は、加速度付与機構の構成が第1の構成例(図15)である場合についての説明である。図26は、加速度付与制御ルーチンS107の処理内容を示すフローチャートである。Mの値が1であるか判断する(ステップS301)。1である場合には、加速度付与機構のサスペンション装置Sa1、Sa2、Sb1、Sb2の弾性係数を変更し、燃料電池スタック100を揺動させる。この際、燃料電池スタック100の片側の端辺部を筐体101の底部にサスペンション装置Sa1、Sa2、Sb1、Sb2を介して衝突させ、燃料電池スタック100に加速度を付与する。特に、燃料排出口181bが設けられている側の端辺部が下側に位置するように最初に加速度を加える(ステップS303)。これにより、燃料電池スタック100の燃料室30内において、電極等に付着した結露等が振るい落とされ、或いは結露を結合させて成長させ、生成水の排出が促進させられる。
Mの値が1でない場合には、ステップS303はスキップされる。次にMの値が2であるか判断する(ステップS305)。Mの値が2である場合には、フラッディングの程度が高いことを意味するので、多量の水が溜まっていることを意味するので、加速度付与機構を作動させるが(ステップS307)、加速度付与機構により燃料電池スタック100に加えられる加速度を増加させる。例えば、サスペンション装置Sa1、Sa2、Sb1、Sb2の弾性係数を増加させる量を大きく又は、変化速度を大きくし、衝撃を強くする。又は、燃料電池スタック100を揺動させて衝撃を加える回数を、ステップS303で加える回数に比較して多くする。これにより、より確実に水の排出が促進される。
次に所定時間経過したか判断する(ステップS309)。この所定時間は、水の振り落としが十分完了する時間に設定されている。燃料電池スタック100を傾斜させることにより水か流れて排出されることを促進するため、十分に水が流出する時間に設定されている。所定時間経過後に、燃料電池スタック100を水平な姿勢(デフォルト位置)に戻す(ステップS311)。また、ステップS305で、Mが2でない場合には、ステップS307はスキップされ、ステップS309が実行される。
以上のような処理が終了した後、パワースイッチがオフになったか判断し(ステップS107)、オフである場合には、処理を終了する。
図27は、他の燃料電池スタック100Cの構成を示す平面断面図である。この燃料電池スタック100Cは、遮蔽板16を有さず、全ての燃料室において、水素通路17aから水素通路17bへ燃料ガスが流通する構成となっている。このような構成では、ステップS303又はS307において、最初に燃料ガスの上流側に位置する水素通路17a側の端辺部を落下させて加速度を加え、次に、下流側に位置する水素通路17b側の端辺部を落下させて加速度を加える。生成水は、燃料ガス流通によって押し流れるので、下流側へ向けて増加する。このため、最初に上流側で衝撃を加えて水を振るい落とし、次に下流側に衝撃を加えて、水滴を結合させて増大させることで、水の排出を促進させることができる。さらに、最後に水素通路17b側の端辺部を落下させた状態(水素通路17b向けて水が流れ込むように傾斜した状態)で、所定時間維持させる(ステップS309)ことで、水の排出が更に促進される。
このような加速度を加える方法は、図9に示されているような、モジュール130毎に区切られた燃料電池スタック100でも同様に行うことができる。この場合には、水が各モジュール130−1〜4を順に通過できるように、水素通路17a側の端辺部と、水素通路17b側の端辺部を交互に落下させる。
次に、図19に示されているような第2の構成例における加速度付与動作について説明する。例えば、ステップS303では、フラッディングの程度が低いので、燃料排出口181bに近い角部BRのみを落下させる。或いは、燃料排出口181b近傍の2つの角部の内、最初に角部BLを、次に角部BRを落下させる。また、ステップS307では、フラッディングの程度が高いので、より確実に水の振るい落としと排出をする必要がある。そこで、最初に、燃料電池スタック100Aの角部FR、次に角部FL、角部BL、角部BRの順で、落下させ、次に、角部FRと角部BRの間の端辺部を落とし、次に角部FLと角部BLの間の端辺部を落とす。この端辺部の落下を交互に繰り返す。この繰り返しによって、振るい落とされた水滴は、水素通路17aと水素通路17bの間を流れながら、モジュール130−1からモジュール130−4へ順に移動し、排出される。
図27に示されているモジュール毎に区分けされていない構成の燃料電池スタック100Cの場合には、角部FR、角部BR、角部FL、角部BLの順に落下させる。これにより、燃料室内の水滴は水素通路17bに移動し、最終的に角部BLが最下位置となるため、燃料排出口181bからの排出が促進される。
次に、図22に示されているような第3の構成例における加速度付与動作について説明する。この構成は、第2の構成例と同様に各角部FR、BR、FL、BLを別個に落下させられる構成であるため、ほぼ同様の制御が行われる。但し、この構成例では、角部FLと角部FRの間の端辺部と、角部BLと角部BRの間の端辺部とを落下させることができ、セパレータの積層方向へ向けた傾斜を形成することができるため、各部の落下制御の後、角部BLと角部BRの間の端辺部を下側にした状態で所定時間維持することによって(ステップS309)、燃料排出口181bからガス導出口182bへの水の排出を容易にすることができる。
この発明の燃料電池システム1を示すブロック図である。 燃料電池用セパレータを示す全体正面図である。 燃料電池セパレータで構成された燃料電池スタックの部分断面平面図(A‐A断面図)である。 燃料電池セパレータで構成された燃料電池スタックの部分断面側面図(B‐B断面図)である。 燃料電池セパレータの部分断面側面図(C‐C断面図)である。 燃料電池用セパレータの全体背面図である。 単位セルの断面図である。 燃料電池スタックの部分平面図である。 燃料電池スタックの全体平面図である。 燃料電池スタックの部分断面側面図である。 水素通路の縦断面を示す燃料電池スタックの部分断面図(D-D断面図)である。 遮蔽板の全体平面図である。 燃料電池スタックを示す全体正面図である。 燃料電池スタックを示す全体背面図である。 加速度付与機構の第1構成例を示す全体斜視図である。 燃料電池スタックの筐体内の姿勢を示す正面図である。 燃料電池スタックの筐体内の姿勢を示す正面図である。 燃料電池スタックの筐体内の姿勢を示す正面図である。 加速度付与機構の第2構成例を示す全体斜視図である。 軸受部の構成を示す部分斜視図である。 筐体外部の移動機構を示す全体斜視図である。 加速度付与機構の第3構成例を示す全体斜視図である。 燃料電池システムの制御系のブロック図である。 燃料電池システムの制御動作を示すフローチャートである。 フラッディング判定ルーチンの処理内容を示すフローチャートである。 加速度付与制御ルーチンの処理内容を示すフローチャートである。 燃料電池スタックの他の構成例を示す断面平面図である。
符号の説明
1 燃料電池システム
11 水素貯蔵タンク
100 燃料電池スタック
101 筐体
Sa1〜4 サスペンション装置
196a、196b 支持軸
19ra、19rb ガイドレール
11 移動機構(駆動機構)
Sfl、Sfr、Sbl、Sbr 吊下索
Mfl、Mfr、Mbl、Mbr 巻取モータ
200 制御装置

Claims (8)

  1. 互いに隣接する複数の単位セルの間にセパレータが配置され、前記セパレータに対して、前記単位セルの燃料極との間に燃料ガス室を、前記単位セルの酸化極との間に酸化ガス室を有する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックを揺動自在に支持し、前記燃料電池スタックの重心を通る鉛直線に交差する軸線を有する支持軸と、
    前記燃料電池スタックの揺動振幅を決定する振幅制御手段と、
    を有する燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池スタックの燃料室へ燃料ガスを供給する供給口に接続された撓み可能な供給管と、
    前記燃料電池スタックの燃料室からの排ガスを取り出す排出口に接続された撓み可能な導出管とを備えた請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記供給口又は前記排出口は、前記支持軸の軸受部に近接した位置に設けられている請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 互いに隣接する複数の単位セルの間にセパレータが配置され、前記セパレータに対して、前記単位セルの燃料極との間に燃料ガス室を、前記単位セルの酸化極との間に酸化ガス室を有する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックの対向する端部に配置され、互いに平行な一対のガイドレールと、
    前記各ガイドルートによって往復動自在に保持されたボール軸受と、
    前記各ボール軸受に接続され、相互に平行に支持された一対の支持軸と、
    前記各支持軸を前記ガイドレールに沿って平行移動可能に支持する一対の軸支持部と、
    前記各支持軸をそれぞれ単独で平行移動させ得る一対の駆動機構とを有し、
    前記各支持軸の位置を移動させることにより燃料電池スタックの特定された端部をケース内へ落下させる制御手段を有することを特徴とする燃料電池システム。
  5. 互いに隣接する複数の単位セルの間にセパレータが配置され、前記セパレータに対して、前記単位セルの燃料極との間に燃料ガス室を、前記単位セルの酸化極との間に酸化ガス室を有する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックの表面において、同一直線上に存在しない少なくとも3点にそれぞれ接続された吊下索と、
    前記各吊下索の張力を別個に解除できる解除手段と、
    張力を解除する吊下索を選択して、燃料電池スタックの特定された端部をケース内へ落下させる制御手段を有することを特徴とする燃料電池システム。
  6. 該燃料電池スタック内での生成水量を判断する生成水量判断手段と、
    前記制御手段は、該生成水量判断手段によって判断された生成水量に応じて燃料電池スタックの特定された端部を落下させる請求項4又は5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記生成水量判断手段は、前記燃料電池スタックに加わる負荷を検出する負荷検出手段と、該負荷検出手段によって検出された負荷値に基づいて生成水量を判定する判定手段を有する請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記負荷検出手段は、燃料電池スタックから出力される電流を検出する電流計であり、前記判定手段は、積算電流値に基づいて生成水量を判定する請求項7に記載の燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013196767A (ja) * 2012-03-15 2013-09-30 Osaka Gas Co Ltd 固体高分子形燃料電池の運転方法
EP3493392A1 (en) * 2017-12-04 2019-06-05 Jtekt Corporation Inverter device
DE102021213006A1 (de) 2021-11-18 2023-05-25 Ekpo Fuel Cell Technologies Gmbh Brennstoffzellenvorrichtung

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