JP2007218612A - 水素ガスセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化で、高感度、高信頼性の水素ガスセンサを提供する。
【解決手段】水素ガスセンサであって、第1の基板と、前記第1の基板の表面に設けられた水素の吸脱着に伴い体積変化を発生する検知膜と、前記第1の基板の裏面に設けられたミラー膜と、前記第1の基板に裏面側に前記ミラー膜と離間して配置された第2の基板と、光を出射する出射部と、光が入射する入射部とを有し、前記出射部と前記入射部は前記第2の基板に配置され、前記出射部から出射する光は前記ミラー膜によって反射されて前記入射部に入射し、前記検知膜の前記体積変化に伴う前記基板の変形によって生じる入射部に入射する光の強度の変化を検出して水素ガス濃度を計測することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】水素ガスセンサであって、第1の基板と、前記第1の基板の表面に設けられた水素の吸脱着に伴い体積変化を発生する検知膜と、前記第1の基板の裏面に設けられたミラー膜と、前記第1の基板に裏面側に前記ミラー膜と離間して配置された第2の基板と、光を出射する出射部と、光が入射する入射部とを有し、前記出射部と前記入射部は前記第2の基板に配置され、前記出射部から出射する光は前記ミラー膜によって反射されて前記入射部に入射し、前記検知膜の前記体積変化に伴う前記基板の変形によって生じる入射部に入射する光の強度の変化を検出して水素ガス濃度を計測することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は水素ガスの濃度を検出する水素ガスセンサに関わるものである。
クリーンで環境に優しいエネルギーシステムとして、水素を用いた自動車や燃料電池の開発が盛んに行われている。水素ステーションや水素自動車には爆発の危険性を感知するために、水素感知器を設置し、水素漏洩時には水素元バルブを自動遮断するなどの安全対策が必要である。現状用いられている水素センサはSnOx系半導体が主流であるが、このセンサは触媒作用を利用するために300〜400℃と高温に検知部分を維持する必要がある(特許文献1)。このような高温にすることを必要としないセンサとして、特定の化合物が水素を吸着した場合に特定の光の波長を吸収することを利用した光吸収センサも報告されている。ただし、この方式では感度が数%と低く、応答性も十分なものとは言えなかった(特許文献2)。
さらに、図9に示すような、光源4からの光を光ファイバ33により導き、コリメータレンズ32より光ビーム6を出射し、一方の端を固定した片持ち梁構造の多層膜検知膜31を透過させ、受光側にコリメータレンズおよび光ファイバと受光素子5を配置した光学システムによるガス検知装置も提案されている。これはガス吸着による検知膜の応力変化にともなう光結合損失の変化等を利用するものである(特許文献3)。
特許文献3に開示されたガス検知装置は、応答性等には有利であっても、光ファイバを対向して配置して、その間に検知膜を配置する構成であるため、結果として検知装置が大きくなりがちであった。また、検知部分と光学系部分を隔離できないため、光学系も被測定系に曝されることとなり、光学系の汚れや損傷により計測の感度や精度が低下する恐れがあった。
そこで、本発明の目的は、このような課題を解決し、小型化を可能とするとともに、感度や信頼性に優れた水素ガスセンサを提供することにある。
本発明は、第1の基板と、前記第1の基板の表面に設けられた水素の吸脱着に伴い体積変化を発生する検知膜と、前記第1の基板の裏面に設けられたミラー膜と、前記第1の基板に裏面側に前記ミラー膜と離間して配置された第2の基板と、光を出射する出射部と、光が入射する入射部とを有し、前記出射部と前記入射部は前記第2の基板に配置され、前記出射部から出射する光は前記ミラー膜によって反射されて前記入射部に入射し、前記検知膜の前記体積変化に伴う前記基板の変形によって生じる入射部に入射する光の強度の変化を検出して水素ガス濃度を計測する水素ガスセンサである。水素の吸脱着に応じて、体積変化を発生する検知膜が、基板に応力を与えることによって第1の基板が変形し、その結果該基板の裏面に設けたミラー膜の形状や向きが変化し、ミラー膜で反射されて入射部に入射する光の強度も変化する。水素の吸脱着量、ひいてはミラー膜の形状や向きの変化量に応じて入射部に入射する光の強度も変化するため、その強度変化を検出して水素ガス濃度を計測することができる。このとき、入射部と出射部は、ともに第1の基板の裏側に配置されているため、センサ全体の小型化が可能である。さらに、被測定系に曝される検知膜は第1の基板の表面に設けられるのに対して、光学系であるミラー膜、出射部および入射部は該基板の裏側に存在しているので、前記検知膜と前記光学系を隔離して、光学系が被測定系に直接曝されることを回避するのに有利である。水素の吸脱着に伴い体積変化を発生する検知膜としては、Pd、Pd−Ag、Pd−Au、Ptなどの金属または合金や、樹脂材料などを用いることができる。
また、水素ガスセンサにおいて、前記ミラー膜、前記出射部および前記入射部(以下、光学系とする。)を気密封止しない構成、水素センサ以外の他の部品と一体となって封止される構成であってもよいが、前記ミラー膜、前記出射部および前記入射部は、前記第1の基板の裏面側で気密封止されていることが好ましい。光学系を封止することによって、光学系が外部環境の水分やガスよって劣化することを回避できるため、高い信頼性を得ることができる。また、水素ガスセンサ単体として、前記光学系を前記第1の基板の裏面側で気密封止したものは、封止をするうえで設置場所や設置対象との整合の制限を受けず、汎用性が高い。さらに、封止する空間を小さくできるため、封止の信頼性も高い。
高い密閉性を得るためには、封止はハンダ接合によって行うことが好ましい。封止は第1の基板と第2の基板とをハンダ接合封止してもよいし、それらの間に他の部材を介してもよい。第1の基板や第2の基板の接合面が金属でない場合には、該接合面にはハンダ接合可能なNi−Au膜などの金属膜を設けることが好ましい。このNi−Au膜をミラー膜の機能と兼ねさせて、第1の基板の裏面全面に施してもよい。ハンダ接合封止により。センサ部と感知部を一体化して小型のセンサを実現できる。
さらに、水素ガスセンサにおいて、出射部は発光素子であり、前記入射部は受光素子であり、前記第2の基板上に配置されていることが好ましい。かかる構成は、出射部と入射部を光ファイバで構成した場合に比べて、全体を一体化して小型化しやすい。特に、光学系を前記第1の基板の裏面側で気密封止する場合には、配線部分等を除いて実質的に出射部と入射部全体を封止できるため、小型化に有利である。
さらに、水素ガスセンサにおいて、前記出射部と前記入射部の少なくとも一方に対してレンズが対置されていることが好ましい。光を集光するレンズが配置されていることで、ミラー膜に対して光を効率良く照射し、また効率よく反射光を受光できる。ミラーからの反射光を指向性良く受光できることから、高分解能で安定なセンサを実現に寄与する。
さらに、水素ガスセンサにおいて、前記出射部と前記入射部の間に遮蔽部材が配置されていることが好ましい。該構造とすることで、出射部から入射部に迷光が入射することを防ぐことができ、ダイナミックレンジが大きく、高感度で安定なセンサを実現できる。
さらに、水素ガスセンサにおいて、前記第2の基板には、反射防止膜および光吸収膜のうち少なくとも1種が形成されていることが好ましい。かかる構成によれば、入射部から外れた漏洩光が、反射を繰り返して入射部に入射することを抑制できる。
さらに、水素ガスセンサにおいて、前記第1の基板はシリコン基板であり、前記検知膜が設けられた部分の前記第1の基板の厚さが、10μm以上で、かつ100μm以下であることが好ましい。水素の吸脱着による変形を感度よく基板の反りに反映できる厚さとして該範囲が好ましい。また、基板材料としてシリコンを用いることで、エッチング加工で選択に任意の大きさと厚さのミラー部分を実現できる。
さらに、水素ガスセンサにおいて、すくなくとも前記検知膜が樹脂により覆われていることが好ましい。水素ガスは樹脂を透過し易いために、樹脂で前記検知膜を覆うことにより、前記検知膜による水素検知能を維持しつつ、水素分子より大きなガス等から前記検知膜を保護できる。また、前記検知膜を含む水素ガスセンサのパッケージ全体を樹脂で覆ってもよい。この場合は、例えばエポキシ樹脂などをパッケージ全面に塗布したり、樹脂モールドにより形成すればよい。前記検知膜による第1の基板の変形の阻害を抑制するためには、樹脂は可撓性を有することがより好ましい。
本発明の構成により、小型化で、感度、信頼性に優れた水素ガスセンサを実現できる。
以下、図面を用いて本発明について説明するが、本発明の構成が必ずしもこれらにより限定されるものではない。また、同様の部材は同じ符号で説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)(b)は本発明に適用する水素ガスセンサの一の実施形態を示す断面図である。シリコン製の第1の基板2の表面に、水素ガスの吸着、脱着に伴い体積変化を発生する検知膜1としてPd薄膜を0.1μm成膜し、その裏面側は基板厚さを100μm以下と薄くするために部分的にエッチングにより段差加工してある。このように、第1の基板のうち前記検知膜を形成する部分は、膜の応力によって変形するように、可撓性を有するものとしておく。基板2の裏面には光を反射させるミラー膜10としてAlの膜が形成されている。ミラー膜10にはAlの他Au、Ag、Ni,Cr等の金属や誘電体多層膜を用いてもよい。これらの膜はスパッタリング等によって形成する。基板2の裏面側には、ミラー膜10に離間して第2の基板3が配置されていて、該基板3には出射部として発光素子4が、入射部として受光素子5が同一面上に設けられている。第2の基板3はアルミナからなる絶縁性多層配線基板であり、発光素子4と受光素子5の電気配線と端子を有している。(配線および端子部は図示せず)。発光素子4としては発光ダイオード(LED)、受光素子5としてはフォトダイオードを用いている。発光素子4は、LEDに限らずレーザダイオード(LD)などを用いてもよい。また、フォトダイオードは、発光素子4の波長帯に合わせてSiやGe、InGaAs等のフォトダイオードを選択すればよい。発光素子4、受光素子5およびミラー膜10の光学系が構成する光路は以下のようになっている。発光素子4から出射する光はミラー膜10に斜めに入射し、ミラー膜10によって反射されて受光素子5に入射する。
図1(a)(b)は本発明に適用する水素ガスセンサの一の実施形態を示す断面図である。シリコン製の第1の基板2の表面に、水素ガスの吸着、脱着に伴い体積変化を発生する検知膜1としてPd薄膜を0.1μm成膜し、その裏面側は基板厚さを100μm以下と薄くするために部分的にエッチングにより段差加工してある。このように、第1の基板のうち前記検知膜を形成する部分は、膜の応力によって変形するように、可撓性を有するものとしておく。基板2の裏面には光を反射させるミラー膜10としてAlの膜が形成されている。ミラー膜10にはAlの他Au、Ag、Ni,Cr等の金属や誘電体多層膜を用いてもよい。これらの膜はスパッタリング等によって形成する。基板2の裏面側には、ミラー膜10に離間して第2の基板3が配置されていて、該基板3には出射部として発光素子4が、入射部として受光素子5が同一面上に設けられている。第2の基板3はアルミナからなる絶縁性多層配線基板であり、発光素子4と受光素子5の電気配線と端子を有している。(配線および端子部は図示せず)。発光素子4としては発光ダイオード(LED)、受光素子5としてはフォトダイオードを用いている。発光素子4は、LEDに限らずレーザダイオード(LD)などを用いてもよい。また、フォトダイオードは、発光素子4の波長帯に合わせてSiやGe、InGaAs等のフォトダイオードを選択すればよい。発光素子4、受光素子5およびミラー膜10の光学系が構成する光路は以下のようになっている。発光素子4から出射する光はミラー膜10に斜めに入射し、ミラー膜10によって反射されて受光素子5に入射する。
図1(b)はPd薄膜である検知膜1が水素ガス7の吸着により、膨張している様子を示す。Pd薄膜が膨張して体積変化を生じ、それに伴いミラー膜を設けた厚さの薄い基板部分が変形する。その結果、該部分に設けられたミラー膜が変形し、光6の光路が変化し、受光素子5に入射する光の強度が変化する。これにより、受光素子での受光強度が変化するため水素ガスを検出するセンサとなる。水素ガスの濃度により基板の変形量が異なるために、水素ガス量を定量的に測定可能となる。
図1では、第1の基板2と第2の基板3との接合面にはNi−Auの金属膜を設け(図示せず)、ハンダ接合により封止してあり、ミラー膜10、出射部である発光素子4および入射部である受光素子5は、第1の基板2の裏面側で気密封止されている。接合部分の金属膜は、スパッタリングや無電解メッキによって形成すればよい。基板裏面側の光学系がガスの影響を受ける表面側から隔離されて、気密封止された構造とすることにより、外部環境の水分やガスによる発光素子4や受光素子5の劣化を防ぐことができ、高い信頼性を得ることができる。また、第2の基板3に反射防止膜および光吸収膜のうち少なくとも1種を形成してもよい。使用される光の波長に応じた反射防止膜或いは光吸収膜を用いることによって、受光素子5から外れて検出されるべきでない漏洩光が、反射を繰り返して受光素子5に入射することを防ぐことができる。また、第2の基板3として光吸収能の高い材料を用いてもよい。
図1では、光学系が第1の基板の裏面側で気密封止されている例が示されているが、かかる気密封止をしていない構成も可能である。水素ガスセンサ単体で気密封止してなくても、該水素ガスセンサを他の部品と係合させて、他の部品と一体で気密封止してもよい。図では発光素子4と受光素子5の駆動および出力の配線や端子ピンは省略してある。ピンを除いたセンサの全体サイズは5mm角で、厚さ1mmと非常に小型化の水素ガスセンサである。図1の実施形態では、出射部として発光素子、入射部として受光素子を用いた例を示したが、出射部、入射部として光ファイバを用いて、別途該光ファイバに光を入射する光源、該光ファイバからの光線を検出する検出器を設ける構成とすることも可能である。この構成で、光学系を封止する場合は、光ファイバの部分で封止すればよい。例えば、基板から光ファイバを導出する部分において、基板と光ファイバに金属膜を設け、該金属膜の部分でハンダ封止すればよい。
図2は第1の基板2の裏面全面に、ミラー膜10としてハンダ接合可能なNi−Au膜施して構成である。ミラー膜がハンダ接合可能な金属膜を兼ねており、第1の基板2と第2の基板3との接合面でハンダ接合して封止する構成である。これにより、ミラー膜作製の工程を簡略化できる。
(第2の実施形態)
図3に示す実施形態では、発光素子4と受光素子5の間に遮蔽部材として遮蔽板7を設置してある。発光素子から受光素子に迷光が入射することを防ぐことができ、受光ダイナミックレンジが大きくとれるために、高感度で安定なセンサを実現できる。図4に水素濃度と受光素子出力の関係を示す。検知膜1を設けて変形する部分の基板厚さが10μmと100μmの場合では、水素濃度に対する変位に差があるため、変位が起こり易い10μmでは1vol%以上の濃度では受光素子から光ビームが微弱となるため、迷光との影響により、出力変化を得ることができない。100μmでは30vol%まで出力を得ることができたが、それ以上の濃度では迷光の影響を受けて出力を得ることができない。そこで図3の実施形態の様に発光素子と受光素子の間に遮蔽板を設置することで、迷光の影響を緩和でき、微弱な光を受光することができ、高い水素濃度まで出力を得ることが可能となる。同様に100μmの場合についても100vol%濃度まで検出することが可能である。
図3に示す実施形態では、発光素子4と受光素子5の間に遮蔽部材として遮蔽板7を設置してある。発光素子から受光素子に迷光が入射することを防ぐことができ、受光ダイナミックレンジが大きくとれるために、高感度で安定なセンサを実現できる。図4に水素濃度と受光素子出力の関係を示す。検知膜1を設けて変形する部分の基板厚さが10μmと100μmの場合では、水素濃度に対する変位に差があるため、変位が起こり易い10μmでは1vol%以上の濃度では受光素子から光ビームが微弱となるため、迷光との影響により、出力変化を得ることができない。100μmでは30vol%まで出力を得ることができたが、それ以上の濃度では迷光の影響を受けて出力を得ることができない。そこで図3の実施形態の様に発光素子と受光素子の間に遮蔽板を設置することで、迷光の影響を緩和でき、微弱な光を受光することができ、高い水素濃度まで出力を得ることが可能となる。同様に100μmの場合についても100vol%濃度まで検出することが可能である。
基板厚さが100μmより大きい場合については基板変位量が小さいために、受光素子出力の変化が小さく、水素濃度に体する受光素子の感度分解能が低くなり易い。また、基板が薄すぎると水素ガスの吸着、脱着に伴う体積変化により基板が破損しやすい。そのため、基板厚さは10μm以上で、かつ100μm以下が好ましい。
(第3の実施形態)
図5の実施形態では、発光素子4からの光6を発光素子4に対置した球レンズ9aにより、受光素子5に集光する構成としたものである。かかる構成によれば、光の指向性を向上させて、基板変位にともなう受光素子5への光ビームの変化を得易くすることができる。図6は受光素子5にも球レンズ9bを対置し、さらなるビーム指向性を高くすることができる構成である。図7に、図6の構成における水素濃度と受光素子出力の関係を示す。レンズが無い場合に比べて、低水素濃度で0.01%と高い分解能が得られることが分かる。
図5の実施形態では、発光素子4からの光6を発光素子4に対置した球レンズ9aにより、受光素子5に集光する構成としたものである。かかる構成によれば、光の指向性を向上させて、基板変位にともなう受光素子5への光ビームの変化を得易くすることができる。図6は受光素子5にも球レンズ9bを対置し、さらなるビーム指向性を高くすることができる構成である。図7に、図6の構成における水素濃度と受光素子出力の関係を示す。レンズが無い場合に比べて、低水素濃度で0.01%と高い分解能が得られることが分かる。
(第4の実施形態)
図8に示す実施形態は、水素を吸脱着する検知膜1、第1の基板2および第2の基板3全体を樹脂20により覆うことで、検知膜1による水素検知能を維持しつつ、検知膜1を水素分子より大きなガス等から保護する構成としたものである。水素ガスは分子が小さいため、水素ガスを透過し、それよりも大きい分子を透過しない樹脂を用いることによって、検知膜1による水素検知能を維持しつつ、該膜の保護が可能となる。樹脂の部分は例えばエポキシ樹脂を用いてパッケージ全面に塗布したり、樹脂モールドにより形成してもよい。表面の検知膜1を保護し、信頼性の高い安定な水素センサを実現できる。図では省略しているがセンサパッケージである樹脂20から発光素子4および受光素子5への配線ピンのみが出ている形状である。
図8に示す実施形態は、水素を吸脱着する検知膜1、第1の基板2および第2の基板3全体を樹脂20により覆うことで、検知膜1による水素検知能を維持しつつ、検知膜1を水素分子より大きなガス等から保護する構成としたものである。水素ガスは分子が小さいため、水素ガスを透過し、それよりも大きい分子を透過しない樹脂を用いることによって、検知膜1による水素検知能を維持しつつ、該膜の保護が可能となる。樹脂の部分は例えばエポキシ樹脂を用いてパッケージ全面に塗布したり、樹脂モールドにより形成してもよい。表面の検知膜1を保護し、信頼性の高い安定な水素センサを実現できる。図では省略しているがセンサパッケージである樹脂20から発光素子4および受光素子5への配線ピンのみが出ている形状である。
以上のように、本発明に係る水素ガスセンサによれば、小型化および携帯性に優れた高感度、高信頼性の水素ガスセンサが実現可能である。
1:検知膜 2:第1の基板 3:第2の基板 4:発光素子 5:受光素子 6:光
7:水素ガスの流れ 9a:レンズ 9b:レンズ 10:ミラー膜 20:樹脂
31:片持ち梁構造の多層膜検知膜 32:コリメータ 33:光ファイバ
7:水素ガスの流れ 9a:レンズ 9b:レンズ 10:ミラー膜 20:樹脂
31:片持ち梁構造の多層膜検知膜 32:コリメータ 33:光ファイバ
Claims (8)
- 第1の基板と、前記第1の基板の表面に設けられた水素の吸脱着に伴い体積変化を発生する検知膜と、前記第1の基板の裏面に設けられたミラー膜と、前記第1の基板に裏面側に前記ミラー膜と離間して配置された第2の基板と、光を出射する出射部と、光が入射する入射部とを有し、前記出射部と前記入射部は前記第2の基板に配置され、前記出射部から出射する光は前記ミラー膜によって反射されて前記入射部に入射し、前記検知膜の前記体積変化に伴う前記基板の変形によって生じる入射部に入射する光の強度の変化を検出して水素ガス濃度を計測する水素ガスセンサ。
- 前記ミラー膜、前記出射部および前記入射部は、前記第1の基板の裏面側で気密封止されていることを特徴とする請求項1に記載の水素ガスセンサ。
- 前記出射部は発光素子であり、前記入射部は受光素子であり、前記第2の基板上に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の水素ガスセンサ。
- 前記出射部と前記入射部の少なくとも一方に対してレンズが対置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水素ガスセンサ。
- 前記出射部と前記入射部の間に遮蔽部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水素ガスセンサ。
- 前記第2の基板には、反射防止膜および光吸収膜のうち少なくとも1種が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水素ガスセンサ。
- 前記第1の基板はシリコン基板であり、前記検知膜が設けられた部分の前記第1の基板の厚さが、10μm以上で、かつ100μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水素ガスセンサ。
- すくなくとも前記検知膜が樹脂により覆われていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水素ガスセンサ。
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KR101105687B1 (ko) * | 2009-07-29 | 2012-01-18 | 한국광기술원 | 가스 검지용 광센서 모듈 및 그를 포함하는 가스 검지 시스템 |
CN106959272A (zh) * | 2017-03-02 | 2017-07-18 | 复旦大学 | 一种基于卷曲薄膜的氢气检测装置及方法 |
JP2017181442A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 京セラ株式会社 | 応力センサ |
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