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JP2007213842A - 直流スイッチ及び直流スイッチを用いる電気機器 - Google Patents

直流スイッチ及び直流スイッチを用いる電気機器 Download PDF

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JP2007213842A JP2006029547A JP2006029547A JP2007213842A JP 2007213842 A JP2007213842 A JP 2007213842A JP 2006029547 A JP2006029547 A JP 2006029547A JP 2006029547 A JP2006029547 A JP 2006029547A JP 2007213842 A JP2007213842 A JP 2007213842A
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Abstract

【課題】直流電流路を開閉する直流スイッチを提供する。
【解決手段】直流電流が流れる経路を開路又は閉路とするために挿入される機械的開閉スイッチ16及び電子的開閉スイッチ15と、機械的開閉スイッチ16及び電子的開閉スイッチ15の相互の開閉時間差を制御するスイッチ制御回路14と、制御スイッチ17と、を備え、電子的開閉スイッチ15が開とされた後に、機械的開閉スイッチ16を開とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流電流が流れる経路を開路又は閉路とするのに適した直流スイッチ及びそのような直流スイッチを用いる電気機器に関するものである。
近年、太陽光発電、風力発電、燃料電池発電などによる分散型電源が注目されている。これらの分散型電源から発電される電力は、所謂、クリーンエネルギーないしは新エネルギーと称されるものである。このような、分散型電源からの発電電力は、直流電力である場合が多く、同期発電機を用いた従来の交流電力系統(商用電源)から供給される交流電力とは異なる種類の電力である。
このような直流電力を、直流配電系、例えば屋内配線に供給して使用する場合には、屋内配線と、例えば、テレビジョン受像機のような電気回路、又は、例えば、整流子付きの直流電動機のような電機機構、(以下、これらを総称して電気機器の用語を用いる)との間に適切な直流スイッチを介在させる必要がある。ここで、直流スイッチ(直流電力の導通、切断を行うスイッチ)に要求される特性は、従来の交流スイッチ(交流電力の導通、切断を行うスイッチ)に要求される特性とは大きく異なるものとなる。例えば、交流で点灯する電灯の開閉を基準として規格化されたスイッチとしては、従来、小型のものが交流用として普及しているが、そのような小型のものを直流で使用すると、その使用範囲は極端に小さな電流に限定される。その理由は、直流の場合には、交流のように電流が零となる時点がないため、機械的接点を開く際に生じたアークが停止せずに持続的に生じ、開(スイッチの切断)と、できないことや、アークによる発熱のために接点の焼損が起こるためである。しかしながら、アークを生じながらも開とすることを可能とするスイッチを採用する場合には、スイッチは極端に大型化し、従来の家庭電気製品等に用いるには不向きである。
そこで、図11に示すような構成の直流スイッチが提案されている(特許文献1を参照)。すなわち、連動する機械的な接点を具備する手動操作スイッチと、屋内配線と互いにプラス側同士及びマイナス側同士が電気的に接続された入力端子Aと入力端子B及び、負荷Lと互いにプラス側同士及びマイナス側同士が電気的に接続された出力端子Cと出力端子Dと、この入力端子Aと入力端子B及び出力端子Cと出力端子Dとの間のプラス母線102又はマイナス母線103中に挿入された主サイリスタ104と、この主サイリスタをターンオフさせるため補助サイリスタ106を用いて構成した強制転流回路と、主サイリスタ104及び補助サイリスタ106のゲート回路に対するゲートトリガ電圧回路と、を有し、手動操作スイッチは、連動する機械的な接点として、入力端子Aと入力端子B及び出力端子Cと出力端子Dとの間のプラス母線102又はマイナス母線103中に挿入された第1の接点Sw101と、主サイリスタのゲート回路に挿入された第2の接点Sw103と、補助サイリスタのゲート回路に挿入された第3の接点Sw102とを具備し、その入操作時には、第1の接点Sw101の閉(導通)、第3の接点Sw103の閉(導通)を順に行い、また切操作時には、第3の接点Sw103の開(切断)、第2の接点Sw102の閉(導通)、第1の接点Sw101の開(切断)を順に行うように構成している。
このように、3つの連動する機械的接点Sw101ないしSw103を有する手動操作スイッチと主サイリスタ104とを組み合わせ、閉路操作の時は入出力端子間に挿入した第1の接点Sw101が閉となってから主サイリスタ104を導通させ、また開路操作の時は、補助サイリスタ106のゲート回路に挿入した第2の接点Sw102を導通して。インダクタL101、コンデンサC101及び補助サイリスタ106からなる転流回路を作動させ、主サイリスタ104に逆方向の電流を流し、これによって主サイリスタ104に流れる電流が零(主サイリスタ切断)になったところで第1の接点Sw101を開く。このため、直流の場合でも、機械的な接点Sw101を開く際にアークが生じることなく、接点の焼損を起こさずに、負荷Lに供給する直流電力を容易に遮断することができるとされている。
特開平9―82184号公報
しかし、特許文献1に開示された方法では、3つの連動する機械的な接点Sw101ないしSw103をロータリスイッチ等で構成し、接点Sw101ないし接点Sw103の導通、切断のタイミングを操作者が操作しなければならず、スイッチの切り替え速度を調整する必要があった。また、接点Sw101ないし接点Sw103を備える機械的スイッチの機構も複雑であり、転流回路としてインダクタL101が必要となる点はIC化に不適当であり装置全体も大型化するものであった。そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、直流配電系を開閉するのに適し、接点構成の簡単なるスイッチを用いて、種々の用途、種々な大きさの直流定格電流に対応可能とする直流スイッチ及びこのような直流スイッチを用いた電気機器を提供する。
かかる課題を解決するため、本発明の直流スイッチは、直流電流が流れる経路を開路又は閉路とするために挿入される機械的開閉スイッチ及び電子的開閉スイッチと、前記機械的開閉スイッチ及び前記電子的開閉スイッチの相互の開閉時間差を制御するスイッチ制御回路と、前記スイッチ制御回路に開閉の契機となる開閉信号を与える制御スイッチと、を備え、前記スイッチ制御回路は、前記開閉信号を契機として前記電子的開閉スイッチが開とされた後に、前記機械的開閉スイッチを開とすることとした。
このような構成を有する直流スイッチは以下のように作用する。直流電流が流れる経路に挿入される機械的開閉スイッチ及び電子的開閉スイッチが電流路を開路又は閉路とする。また、スイッチ制御回路が、機械的開閉スイッチ及び電子的開閉スイッチの相互の開閉時間差を制御し、制御スイッチが、このスイッチ制御回路に開閉の契機となる開閉信号を与える。そして、スイッチ制御回路は、開閉信号を契機として電子的開閉スイッチが開とされた後に、機械的開閉スイッチを開とするので、機械的開閉スイッチに高電圧が印加されることはない。
かかる課題を解決するため、本発明の別の直流スイッチは、直流電流が流れる経路を開路又は閉路とするために挿入される機械的開閉スイッチ及び電子的開閉スイッチと、前記機械的開閉スイッチと連動して開閉され、前記電子的開閉スイッチの開閉を制御する制御スイッチと、を備え、前記機械的開閉スイッチが開とされる場合には、前記制御スイッチによって制御される前記電子的開閉スイッチを開とし、前記機械的開閉スイッチが閉とされる場合には、前記制御スイッチによって制御される前記電子的開閉スイッチを閉とすることとした。
このような構成を有する直流スイッチは以下のように作用する。直流電流が流れる経路に挿入される機械的開閉スイッチ及び電子的開閉スイッチが電流路を開路又は閉路とする。また、制御スイッチが前記機械的開閉スイッチと連動して開閉され、前記電子的開閉スイッチの開閉を制御する。そして、機械的開閉スイッチが開とされる場合には、制御スイッチによって制御される電子的開閉スイッチを開とし、機械的開閉スイッチが閉とされる場合には、制御スイッチによって制御される前記電子的開閉スイッチを閉とするので、機械的開閉スイッチの切断後には機械的スイッチに電圧が印加されることはない。
かかる課題を解決するため、本発明の電気機器は、直流電流が流れる経路を開路又は閉路とするために挿入される機械的開閉スイッチ及び電子的開閉スイッチと、前記機械的開閉スイッチ及び前記電子的開閉スイッチの相互の開閉時間差を制御するスイッチ制御回路と、前記スイッチ制御回路に開閉の契機となる開閉信号を与える制御スイッチと、を具備する直流スイッチと、前記機械的開閉スイッチ及び前記電子的開閉スイッチのいずれとも直列に接続される電気回路又は電気機構と、を備え、前記直流スイッチの前記スイッチ制御回路は、前記開閉信号を契機として前記電子的開閉スイッチが開とされた後に前記機械的開閉スイッチを開とし、前記機械的開閉スイッチが閉とされた後に前記電子的開閉スイッチを閉とすることとした。
このような、直流スイッチと電気回路又は電気機構構成とを有する電気機器は以下のように作用する。直流電流が流れる経路に挿入される機械的開閉スイッチ及び電子的開閉スイッチが電流路を開路又は閉路とする。また、スイッチ制御回路が、機械的開閉スイッチ及び電子的開閉スイッチの相互の開閉時間差を制御し、制御スイッチが、このスイッチ制御回路に開閉の契機となる開閉信号を与える。また、電気回路又は電気機構は、前記機械的開閉スイッチ及び前記電子的開閉スイッチのいずれとも直列に接続されるので、前記機械的開閉スイッチ又は前記電子的開閉スイッチの一方を開路として電力の供給が絶たれ、前記機械的開閉スイッチ及び前記電子的開閉スイッチの両方を閉路として電力の供給がなされる。そして、スイッチ制御回路は、開閉信号を契機として電子的開閉スイッチが開とされた後に前記機械的開閉スイッチを開とし、また、機械的開閉スイッチが閉とされた後に電子的開閉スイッチを閉とするので、いずれの場合にも機械的開閉スイッチに高電圧が印加されることはない。
本発明によれば、直流配電系を開閉するのに適し、接点構成の簡単なるスイッチを用いて、種々の用途、種々な大きさの直流定格電流に対応可能とする直流スイッチ及びこのような直流スイッチを用いた電気機器を提供することができる。
(第1実施形態)
図1に沿って第1実施形態の直流スイッチ20a及び、負荷30である電気回路又は電気機構を備える電気機器40について説明する。電気機器40は、直流配電系10に入力端子A(+側)と入力端子B(−側)とが接続され、負荷30に出力端子C(+側)と出力端子D(−側)が接続されている。そして、直流スイッチ20aが、直流配電系10と負荷30との間に挿入されている。
直流スイッチ20aは、機械的開閉スイッチ16及び電子的開閉スイッチ15と、スイッチ制御回路14と、制御スイッチ17とを具備している。そして、この機械的開閉スイッチ16及び電子的開閉スイッチ15のいずれもが、直流配電系10と負荷30との間に直列となるように配置されている。
負荷30は、電気回路としては、例えば、テレビジョン受像機であり、電気機構としては、例えば、整流子を有する直流モータが一例として挙げられる。直流スイッチ20aの機械的開閉スイッチ16及び電子的開閉スイッチ15は、負荷30に対して、直流電流が流れる経路を開路(電流路が形成されない状態)又は閉路(電流路が形成される状態)とするために挿入されている。
すなわち、入力端子Aと入力端子Bとの側から出力端子Cと出力端子Dとの側の間のプラス母線12又はマイナス母線13中において、機械的開閉スイッチ16及び電子的開閉スイッチ15のいずれもが、直流配電系10と負荷30との間に、直列に接続されている。このために、機械的開閉スイッチ16又は電子的開閉スイッチ15のいずれか一方を開(切断)とすると電流路は切断(開路)とされ、機械的開閉スイッチ16及び電子的開閉スイッチ15の両方を閉(導通)とすると電流路は導通(閉路)とされる。これによって、負荷30に電力を供給したり、負荷30への電力供給を絶ったりできる。
スイッチ制御回路14は、機械的開閉スイッチ16及び電子的開閉スイッチ15の両者の相互の開閉時間差を制御する。このとき、制御スイッチ17は、スイッチ制御回路14に開閉の契機となる開閉信号を与える。
図2を参照して、制御スイッチ17、機械的開閉スイッチ16及び電子的開閉スイッチ15の開閉の手順をタイミングチャートによって説明する。まず、直流スイッチ20aによって電流路を閉路とする場合の手順を説明する。操作者が、制御スイッチ17を切断から導通に変化させる(図2(A)の時刻t1を参照)。スイッチ制御回路14は、制御スイッチ17によって発生する開閉信号に基づき機械的開閉スイッチ16及び電子的開閉スイッチ15を切断から導通に変化させる(図2(B)、(C)の時刻t1を参照)。
次に、直流スイッチを開路とする場合の手順を説明する。操作者が、制御スイッチ17を導通から切断に変化させる(図2(A)の時刻t2を参照)。スイッチ制御回路14は、制御スイッチ17によって発生する開閉信号に基づき電子的開閉スイッチ15を導通から切断に変化させる(図2(B)の時刻t2を参照)。また、スイッチ制御回路14は、制御スイッチ17によって発生する開閉信号に基づき電子的開閉スイッチ15を導通から切断に変化させてから時間τ2後に機械的開閉スイッチ16を導通から切断に変化させる(図2(C)の時間τ2を参照)。
このような手順で、直流スイッチを開、すなわち導通から切断とする場合には、機械的開閉スイッチ16を開とする時点では、既に電子的開閉スイッチ15は閉(導通)から開(切断)へと変化しており、機械的開閉スイッチ16の接点の両端に電圧が生じることはなく、この接点間におけるアークの発生はない。
図3を参照して、直流スイッチを閉路とする場合の別の手順をタイミングチャートによって説明する。操作者が、制御スイッチ17を切断から導通に変化させる(図2(A)の時刻t1を参照)。また、スイッチ制御回路14は、制御スイッチ17によって発生する開閉信号に基づき機械的開閉スイッチ16を切断から導通に変化させてから(図2(C)の時刻t1を参照)、時間τ1後に電子的開閉スイッチ15を切断から導通に変化させる(図2(B)の時間τ1を参照)。
このように、切断から導通へ、すなわち直流スイッチを閉とする場合には、機械的開閉スイッチ16が導通とされる場合には、電子的開閉スイッチ15は、未だ導通とはされておらず、機械的開閉スイッチ16に電圧は印加されることはないので、機械的開閉スイッチ16の接点を開から閉にするに際してチャタリング(踊り)が生じたとしても、機械的開閉スイッチ16の接点間にアークが発生することはない。
上述の図2、図3にタイミングチャートで示す、いずれの手順を採用して開路とする場合においても、アーク放電が機械的開閉スイッチ16に損傷を与えることなく、簡単なるスイッチを用いて、種々の用途、種々な大きさの直流定格電流に対応可能とする直流スイッチ及びこのような直流スイッチを用いた電気機器を提供することができる。そして、機械的開閉スイッチ16と電子的開閉スイッチ15との両方を用いるために、漏電等の安全面からみて安全性が高く、かつ二重の開閉機構を有するために信頼性の高い直流スイッチを実現することができる。特に、図3にタイミングチャートで示すように、機械的開閉スイッチ16を切断から導通に変化させてから、時間τ1後に電子的開閉スイッチ15を切断から導通に変化させる場合には、チャタリングによってアークが生じることを防止できるより高性能で信頼性の高い直流スイッチを実現できる。
また、このような、直流スイッチ20aは、電気機器40に組み込むのみならず、直流配電系10と交流配電系からの電力で動作する従来型の電気機器とを接続するアダプタとして、別部品として一体構成することができる。この場合には、直流配電系10に設けられるコンセント(図示せず)に差し込むプラグ(図示せず)を、入力端子Aと入力端子Bとに接続し、出力端子Cと出力端子Dとに同一形状のコンセントを接続して、従来型の電気機器に設けられているスイッチを常時通電状態とし、このアダプタを用いて、従来型の電気機器のON/OFF(動作/非動作)を安全かつ簡単にできる。
このような直流スイッチ20aを用いた電気機器40においては、直流スイッチを小型化することができるので電気機器40の全体を小型化でき、電気機器40のON/OFFを安全かつ簡単にできる。また、直流スイッチ20aの部分を上述したアダプタとして構成する場合には、従来型の電気機器に何ら改造を施すことなく電気機器のON/OFF(動作/非動作)を安全かつ簡単にできる。
図4を参照して、直流スイッチ20aのより具体的な構成の一例を説明する。機械的開閉スイッチ16aは、電気接点を機械的に開閉する継電器(リレー)50であり、バイポーラトランジスタ51を介して、コイル巻線に流す電流を制御することができるようになされている。例えば、コイル巻線に電流を流す場合に接点が閉とされ、コイル巻線に電流を流さない場合に接点が開とされる。電子的開閉スイッチ15aは、MOS−FET53(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transisitor)とされており、バイポーラトランジスタ54、抵抗R1及び抵抗R2からなる駆動回路によってMOS−FET53は、電流路を開閉するようになされている。ここで、電子的開閉スイッチ15aを開路とする場合には、ゲート電圧を下げて、ドレインとソースとの間を高抵抗とし、電子的開閉スイッチ15aを閉路とする場合には、ゲート電圧を上げて、ドレインとソースとの間を低抵抗とするようになされている。
スイッチ制御回路14aは、デジタルロジック回路18と周辺回路で構成される。抵抗R4は、デジタルロジック回路18の動作電圧を供給するためのものであり、ゼナーダイオードZDとコンデンサC1とで定電圧化が図られている。抵抗R3は、制御スイッチ17の切断と導通との変化を開閉信号として発生させ、デジタルロジック回路18の信号入力端子Iに入力するためのものである。デジタルロジック回路18は信号出力端子O1と信号出力端子O2とを具備し、信号出力端子O1からの信号は、バイポーラトランジスタ51のベースに印加され、信号出力端子O2からの信号は、バイポーラトランジスタ54のベースに印加されるようになされている。なお、信号出力端子O1からの信号は、図2(C)に示す信号と同じタイミングの同じ極性の信号であり、信号出力端子O2からの信号は、図2(B)に示す信号と同じタイミングの逆極性の信号である。
図5に示す回路は、図4に示す、電子的開閉スイッチ15aと機械的開閉スイッチ16aとを入れ替えた別の例を示すものである。図4に示す部分と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。図5に示す回路は、電子的開閉スイッチ15aの開閉に関わらず、継電器50の巻線には、バイポーラトランジスタ51がON(コレクタとエミッタが導通)であれば、常時、機械的開閉スイッチ16aを閉の状態にできるので、図2に示すタイミングチャートに従う動作のみならず図3に示すタイミングチャートに従う動作も実現できる。
図6及び図7には、直流スイッチにおける、電子的開閉スイッチと機械的開閉スイッチの変形例の一例を示す。電気機器にこの変形例を使用する場合の他の部分との接続は上述の実施形態におけると同一であるので、他の部分の記載は省略している。図6において、バイポーラトランジスタ51bのベースが高電圧の場合に機械的開閉スイッチ16bは閉とされ、バイポーラトランジスタ51bのベースが低電圧の場合に機械的開閉スイッチ16bは開とされる。また、バイポーラトランジスタ54bのベースが高電圧の場合に電子的開閉スイッチ15bは開とされ、バイポーラトランジスタ51bのベースが低電圧の場合に電子的開閉スイッチ15bは閉とされる。
図7において、バイポーラトランジスタ51bのベースが高電圧の場合に機械的開閉スイッチ16bは閉とされ、バイポーラトランジスタ51bのベースが低電圧の場合に機械的開閉スイッチ16bは開とされる。また、バイポーラトランジスタ54bのベースが高電圧の場合に電子的開閉スイッチ15bは開とされ、バイポーラトランジスタ51bのベースが低電圧の場合に電子的開閉スイッチ15bは閉とされる。
上述した回路例において、電子的開閉スイッチとして、MOS−FETを用い、このMOS−FETを駆動する回路部としてバイポーラトランジスタを用いたが、この両者の組み合わせにおいて、MOS−FET、バイポーラトランジスタ、IGBT等の半導体デバイスをいかなるように組み合わせても同様な効果を得ることができる。例えば、電子的開閉スイッチとして、バイポーラトランジスタを用い、このバイポーラトランジスタを駆動する回路部としてMOS−FETを用いることもできるものである。
(第2実施形態)
図8ないし図10に第2実施形態の直流スイッチの具体例である直流スイッチ21aないし直流スイッチ21cを示す。第2実施形態の直流スイッチは、直流電流が流れる経路を開路又は閉路とするために挿入される機械的開閉スイッチ55a及び電子的開閉スイッチ53(図8を参照)、又は57(図9を参照)又は58(図10を参照)と、機械的開閉スイッチ55aと連動して開閉され、電子的開閉スイッチ53(又は57又は58)を制御する制御スイッチ55bと、を備え、機械的開閉スイッチ55aが開とされる場合には、制御スイッチ55bによって電子的開閉スイッチ53(又は57又は58)を開とし、機械的開閉スイッチ55aが閉とされる場合には、制御スイッチによって電子的開閉スイッチ53(又は57又は58)を閉とするものである。
第2実施形態の構成においては、制御スイッチ55bは、機械的開閉スイッチ55aと連動して動作する2回路2接点の機械的スイッチである。ここで、機械的開閉スイッチ55aは大電流が流れる電流路に挿入されるために電流容量が大きく、制御スイッチ55bは電流がほとんど流れない信号系の電流路に挿入されるために電流容量が小さいものである。図8ないし図10に示す、いずれの回路においても、機械的開閉スイッチ55aが開となると略同時に電子的開閉スイッチ53(又は57又は58)も開とされ、機械的開閉スイッチ55aが閉となると略同時に電子的開閉スイッチ53(又は57又は58)も閉とされる。
したがって、第2実施形態の作用においては、機械的開閉スイッチ55aを閉から開に操作する場合において、仮に機械的開閉スイッチ55aの接点間でアークが生じようとしても、電子的開閉スイッチ53(又は57又は58)も開となるので、アークは瞬時に停止する。また、電子的開閉スイッチ53(又は57又は58)と機械的開閉スイッチ55aの両方が故障して閉となる場合以外は、直流電流が流れる経路を閉路とすることはなく、部品点数も少なく、安全性確保の点からも非常に信頼性の高い直流スイッチとして動作するものである。
第1実施形態の直流スイッチを用いる電気機器の構成図である。 第1実施形態の直流スイッチの動作のタイミングチャートである。 第1実施形態の直流スイッチの動作の別のタイミングチャートである。 第1実施形態の具体例である。 第1実施形態の別の具体例である。 第1実施形態の直流スイッチの他の具体例である。 第1実施形態の直流スイッチの他の具体例である。 第2実施形態の直流スイッチの具体例である。 第2実施形態の直流スイッチの別の具体例である。 第2実施形態の直流スイッチのまた別の具体例である。 背景技術の直流スイッチである。
符号の説明
10 直流配電系、14、14a スイッチ制御回路、15、15a、15b、53 電子的開閉スイッチ、16、16a、16b、55a 機械的開閉スイッチ、17 制御スイッチ、18 デジタルロジック回路、20a、21a、21b、21c 直流スイッチ、30 負荷、40 電気機器、51、51b、54、54b バイポーラトランジスタ、55b 制御スイッチ、A、B 入力端子、C、D 出力端子、C1 コンデンサ、ZD ゼナーダイオード

Claims (4)

  1. 直流電流が流れる経路を開路又は閉路とするために挿入される機械的開閉スイッチ及び電子的開閉スイッチと、
    前記機械的開閉スイッチ及び前記電子的開閉スイッチの相互の開閉時間差を制御するスイッチ制御回路と、
    前記スイッチ制御回路に開閉の契機となる開閉信号を与える制御スイッチと、
    を備え、
    前記スイッチ制御回路は、
    前記開閉信号を契機として前記電子的開閉スイッチが開とされた後に、前記機械的開閉スイッチを開とすることを特徴とする直流スイッチ。
  2. 前記スイッチ制御回路は、
    前記開閉信号を契機として前記機械的開閉スイッチが閉とされた後に、前記電子的開閉スイッチを閉とすることを特徴とする請求項1に記載の直流スイッチ。
  3. 直流電流が流れる経路を開路又は閉路とするために挿入される機械的開閉スイッチ及び電子的開閉スイッチと、
    前記機械的開閉スイッチと連動して開閉され、前記電子的開閉スイッチの開閉を制御する制御スイッチと、を備え、
    前記機械的開閉スイッチが開とされる場合には、前記制御スイッチによって制御される前記電子的開閉スイッチを開とし、前記機械的開閉スイッチが閉とされる場合には、前記制御スイッチによって制御される前記電子的開閉スイッチを閉とすることを特徴とする直流スイッチ。
  4. 直流電流が流れる経路を開路又は閉路とするために挿入される機械的開閉スイッチ及び電子的開閉スイッチと、
    前記機械的開閉スイッチ及び前記電子的開閉スイッチの相互の開閉時間差を制御するスイッチ制御回路と、
    前記スイッチ制御回路に開閉の契機となる開閉信号を与える制御スイッチと、
    を具備する直流スイッチと、
    前記機械的開閉スイッチ及び前記電子的開閉スイッチのいずれとも直列に接続される電気回路又は電気機構と、
    を備え、
    前記スイッチ制御回路は、
    前記開閉信号を契機として前記電子的開閉スイッチが開とされた後に前記機械的開閉スイッチを開とし、前記機械的開閉スイッチが閉とされた後に前記電子的開閉スイッチを閉とすることを特徴とする電気機器。

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