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JP2007207283A - 周波数検出装置と周波数検出方法及び光ディスク装置 - Google Patents

周波数検出装置と周波数検出方法及び光ディスク装置 Download PDF

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JP2007207283A JP2006021256A JP2006021256A JP2007207283A JP 2007207283 A JP2007207283 A JP 2007207283A JP 2006021256 A JP2006021256 A JP 2006021256A JP 2006021256 A JP2006021256 A JP 2006021256A JP 2007207283 A JP2007207283 A JP 2007207283A
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Koichi Kotake
晃一 小竹
Sukeyuki Moro
祐行 茂呂
Koreyasu Tatezawa
之康 立澤
Kyosuke Takahashi
享祐 高橋
Daisuke Uchida
大輔 内田
Toshihiko Kaneshige
敏彦 兼重
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Abstract

【課題】 再生信号からの周波数検出に際して、符号間干渉に影響されない正確な周波数検出を行なう周波数検出装置を提供する。
【解決手段】 再生信号の複数のサンプリング値と基準値(V0)とを比較し、再生信号と基準値とのグラフ上の第1の交差点である第1ゼロクロス点(Z0)の近傍のサンプリング値である第1サンプル点(S0)と第2サンプル点(S1)を特定し、これらの格差により定義される第1傾き値(α)を求め、同様に、第3サンプル点と第4サンプル点との格差により定義される第2傾き値(β)、第5サンプル点と第6サンプル点との格差により定義される第3傾き値(γ)を求め、第1ゼロクロス点から第3ゼロクロス点までの時間を、第1乃至第3傾き値(α,β,γ)に基づいて補正し、補正された時間に基づいて再生信号の周波数を検出する周波数検出装置(14,図2,図3)。
【選択図】 図1

Description

この発明は、光ディスク等のサンプリングされた再生信号のSYNCパターン長を測定して周波数(誤差)を検出する周波数検出装置及び周波数検出方法に関する。
光ディスクの高密度化が進むにつれて、波形検出の精度向上が望まれてきている。特許文献1には、光ディスクから再生されるRF信号をA/D変換したディジタルRF信号を複数の設定値と比較することで、ディジタルRF信号中から所定の波形を検出し、波形の波長を計測して、この波長に基づいてA/D変換することで、精度のよい波形検出を行なう技術が記載されている。
特開2005−243087公報
しかし、特許文献1においては、再生信号の周波数と再生回路の周波数の誤差を検出するために、再生信号のゼロクロス長を計測しているが、この技術をHD DVDのような高密度記録メディアに適用した場合、強い符号間干渉によってゼロクロス長を正しく計測することが困難であり、高精度の周波数制御ができないという問題がある。
本発明は、再生信号からの周波数検出に際して、符号間干渉に影響されない正確な周波数検出を行なう周波数検出装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態は、再生信号(RF)の複数のサンプリング値を求め、この複数のサンプリング値と基準値(V0)とを比較し、再生信号と基準値とのグラフ上の第1の交差点である第1ゼロクロス点(Z0)の近傍の前記サンプリング値である第1サンプル点(S0)と第2サンプル点(S1)を特定し、前記第1サンプル点と第2サンプル点との格差により定義される第1傾き値(α)を求め、前記再生信号と基準値とのグラフ上の第2の交差点である第2ゼロクロス点(Z1)の近傍の前記サンプリング値である第3サンプル点(S2)と第4サンプル点(S3)を特定し、前記第3サンプル点と前記第4サンプル点との格差により定義される第2傾き値(β)を求め、前記再生信号と基準値とのグラフ上の第3の交差点である第3ゼロクロス点(Z2)の近傍の前記サンプリング値である第5サンプル点(S4)と第6サンプル点(S5)を特定し、前記第5サンプル点と前記第6サンプル点との格差により定義される第3傾き値(γ)を求め、前記第1ゼロクロス点から前記第3ゼロクロス点までの時間を、前記第1乃至第3傾き値(α,β,γ)に基づいて補正し、補正された時間に基づいて前記再生信号の周波数を検出することを特徴とする周波数検出装置である。
光ディスクからの再生信号から符号間干渉に影響されない正確な周波数検出を行なう周波数検出装置を提供する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成の一例を示すブロック図、図2は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が有する周波数検出器の構成の一例を示すブロック図、図3は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が有する周波数検出器の構成の他の一例を示すブロック図、図4は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が読み取ったRF信号の変化の一例を示すグラフ、図5は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が読み取ったRF信号のゼロクロス点とサンプル点と波長Tとサンプル数Nとの関係の一例を示すグラフ、図6は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が読み取ったRF信号のゼロクロス点とサンプル点と波長Tとサンプル数Nとの関係の一例を示すグラフ、図7は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が読み取ったRF信号のゼロクロス点とサンプル点と波長Tとサンプル数N1と時間差eとの関係の一例を示すグラフ、図8は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置において波長T1から周期13Tの値を求めるためのフローチャート、図9は、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置において波長T2から周期3Tの値を求めるためのフローチャートである。
<<本発明の一実施形態である光ディスク装置>>
<光ディスク装置の構成>
初めに、本発明の一実施形態である光ディスク装置の構成の一例を説明する。図1において、光ディスク装置10は、光ディスク媒体Dからの情報の読み取りを行う装置であり、ピックアップヘッド(PUH)11、A/Dコンバータ(ADC)12、位相比較器13、周波数検出器14、ループフィルタ15、VCO(Voltage Controlled Oscillator:電圧制御発振器)16、トランスバーサルフィルタ17、ビタビ復号器18を有する。
ピックアップヘッド11は、光ディスク媒体Dに記録された情報に対応する信号を再生するものであり、光ディスク媒体Dにレーザ光を照射するレーザ光源、光ディスク媒体Dから反射されたレーザ光を受光する受光器(図示せず)を備える。受光器から出力される再生信号は、再生アンプ(図示せず)によって増幅されて再生RF信号となる。
A/Dコンバータ12は、入力された再生RF信号をA/D変換してディジタルRF信号(多値化RF信号)を出力する素子である。このディジタルRF信号は、略一定時間間隔で出力される多値のディジタル値である。
A/Dコンバータ12でのA/D変換は、VCO16から出力される制御信号によって制御される。即ち、A/D変換の周期(時間間隔)がVCO16の発振周波数に基づいて定まる。
A/Dコンバータ12は、入力された再生RF信号のオフセット(ゼロレベル/スライスレベル)及び振幅を調整する調整機構(一種のアンプ)を有し、この調整機構で調整された再生RF信号をA/D変換する。なお、この調整機構での再生RF信号の調整は、トランスバーサルフィルタ17からの信号調整情報に基づいて行われる。
位相比較器13は、A/Dコンバータ12から出力される多値化RF信号とVCO16からの出力信号との位相を比較し、位相差を出力する回路である。
周波数検出器14は、A/Dコンバータ12から入力される多値化RF信号の周波数を検出(測定)し、この周波数とVCO16からの出力信号の周波数の差を表す周波数誤差信号を出力する回路である。又、周波数検出器14は、出力する周波数誤差信号をループフィルタ15で使用するか否かを制御する誤差情報制御信号として用いられる周波数誤差検出信号をも出力する。なお、周波数検出器14の内部構成の詳細は後述する。
ループフィルタ15は、位相比較器13から出力される位相誤差、及び周波数検出器14から出力される周波数誤差に基づいて、VCO16を制御する電圧を発生する回路である。
VCO16は、ループフィルタ15から出力された制御電圧に対応する周波数で発振する発振回路であり、制御信号発生器として機能する。
トランスバーサルフィルタ17は、多値化RF信号をPR波形に等化するフィルタである。トランスバーサルフィルタ17は、波形等化器として機能し、再生歪みを修整すると共に、再生RF信号のオフセット(ゼロレベル/スライスレベル)及び振幅を調整するための信号調整情報をA/Dコンバータ12へと出力する。
ビタビ復号器18は、トランスバーサルフィルタ17で等化されたデータを復号する。
(周波数検出器)
次に、本発明の一実施形態である、符号間干渉の影響を回避する動作を行なうことができる周波数検出器の構成の一例を図面を用いて説明する。
・概要
図2は、周波数検出器14の機能の概要を説明する図であり、周波数検出器14は、RF信号を受けて、例えば13T3T波形を検出する13T3T波形検出部27と、13T3T波形検出部27が検出したゼロクロス点の近傍にある複数のサンプル点S0,S1,S2,S3,S4,S5を受けて、誤差を補正する誤差補正部28と、誤差補正部28から補正された周波数信号を受け、基準周波数と比較して、周波数誤差信号dを出力する演算器29とを有している。すなわち、周波数検出器14は、再生信号から13T3T波形を検出し、更に、符号間干渉による時間的誤差を補正するものである。
・詳細
次に図3は、更に詳細な周波数検出器14の構成の一例を示すブロック図である。
周波数検出器14は、図3において、波形検出部22、波長計測部23、パターン波長比率評価部24、ピークホールド部25、相対周波数誤差算出部26を備え、多値化RF信号を入力し、周波数誤差信号および周波数誤差検出信号を出力するものである。
波形検出部22は、A/Dコンバータ12から出力される多値化RF信号を入力し、所定の波形が含まれるか否かを検出する。この波形の検出は、多値化RF信号からシンクパターン(同期信号波形)を取り出して、このシンクパターンに基づいてA/Dコンバータ12でのA/D変換の時間間隔を制御するために行われる。
なお、後述のように、波形検出部22は、第1、第2、第3の閾値Vth、Vtc、Vtlと3つの閾値を記憶し、これら3つの閾値を用いて多値化RF信号中の第1、第2の波形W1、W2を検出する。
波長計測部23は、波形検出部22で検出された所定の波形の波長を計測する。このとき、所定の波形が複数の波長を含むときにはその比率を算出する。
ここでいう「波長」とは多値化RF信号がスライスレベルを横切るに要する時間間隔に対応する量であり、多値化RF信号がスライスレベル(ゼロ点)から山(正の極値)に達してスライスレベルに戻るか、又はスライスレベル(ゼロ点)から谷(負の極値)に達して再度スライスレベルに戻るまでの時間間隔に対応する。即ち、「波長」は山又は谷が現れて消滅するのに要する時間である。
所定の波形が複数の波長を含む場合とは、例えば、シンクパターンが13T、3Tの山谷の場合である。このとき、山の部分での波長(スライスレベルから出て戻るまでの時間間隔)13Tと谷の部分の波長3Tとの比率13/3(=4.33)が波長の比率である。
以上から判るように、「波長」は、時間、例えば、秒を単位として計測することが可能である。これに換えてその間に出力される多値化RF信号の個数(A/Dコンバータ12でのA/D変換の回数)を単位として計測することができ、又これで充分である。A/D変換の時間間隔を制御するためには、絶対的な時間が判らなくても、変換の回数等で定まる相対的な時間が判れば足りるからである。
パターン波長比率評価部24は、波長計測部23で算出された波長比率に基づき、検出された波形がシンクパターンである可能性の有無を判定する。例えば、シンクパターンが13T、3Tの山谷の場合には、検出された波長の比率が4.33に近ければその波形はシンクパターンである可能性がある。
ピークホールド部25は、パターン波長比率評価部24でシンクパターンの可能性があると判定された波形での波長の最大値を保持する(ピークホールド)。これはシンクパターンが多値化RF信号中で最長の波長(最長波長)となるように設定されていることと対応し、シンクパターンの検出をより確実に行うためである。
ピークホールド部25でのピークホールドはある一定周期で行われ、周期の終わり毎に周波数誤差が検出されたか否かを通知する周波数誤差検出信号を出力する。
このとき、ピークホールドされる波長は、最長波長期待値に対応して定まる波長の範囲に制限される。例えば、最長波長期待値の±10%の範囲の波長がピークホールド部25に入力されたときに、そのときの波長がピークホールド部25で保持される。この上限、下限の範囲(例えば、最長波長期待値の±10%の範囲)内において保持された波長の値よりも大きな値の波長が入力されたときに、保持された波長の値が更新される。もしこの範囲外の値の波長が入力されたときには、保持された波長の値が入力された値に最も近い範囲内の値(上限値又は下限値)が入力されたかのように処理が行われる。
なお、最長波長期待値は、システムで発生しうる最長波長であり、記憶部(例えば、メモリ、レジスタ)に記憶されているものとする。これは、既述のように、シンクパターンが多値化RF信号中で最長の波長(最長波長)となるように設定されていることと対応する。例えば、シンクパターンが13T、3Tの場合には、最長波長期待値は16Tとなる。
相対周波数誤差算出部26は、ピークホールド部25で求められた最長波長からシステムで発生しうる最長波長である最長波長期待値を減算し、算出された波長差に基づく周波数誤差を出力する。
(周波数検出方法)
次に、主に波長計測部23による周波数検出方法を、図8及び図9のフローチャートを用いて、以下に詳細に説明する。
入力されたRF信号からマーク/スペースパターンを検出し、そのパターンの波長を計測する。波長比率評価部24が計測された波長をある比率に収まると評価した場合にシンクパターンと判定し、シンクパターン長を求める。求められたシンクパターン長から期待値を減算した値を周波数誤差として出力する。
連続するマーク+スペース、又はスペース+マークにおける第1の波長をT1、第2の波長をT2として、T1及びT2を求める。これは、サンプリングされた必要データとデータ数の計測結果を用い、内挿/外挿補間により求める。なお、Tはチャネルクロック周期を示す。
ディスクからの再生信号であるRF信号をPSCKでサンプリングしたデータ列が入力データになる。
ここで、nT長のマーク/スペースの再生RF信号をある周波数のPSCKで非同期サンプルした場合を考える。チャネルレートとPSCK周波数が同じであれば、nT長マーク/スペースに相当するデータ数はnになる。もし、チャネルレートよりPSCK周波数が高ければ、nT長マーク/スペースに相当するデータ数はnより大きくなる。逆に、チャネルレートよりPSCK周波数が低ければ、データ数はnより小さくなる。なお、1つのマーク/スペース区間はある信号レベルの交叉により検出できる。このように、既知のマーク/スペース区間におけるサンプル数を数えることによりチャネルレートとPSCK周波数の差異を知ることができる。
次世代DVDは超高密度記録のため、相対的に短いT長の再生RF信号のDCレベルは前後のマーク/スペースのパターン(T長)に強く影響される。このため、単に平均DCレベル近傍の信号レベルの交叉を検出するだけでは、1つのマーク/スペース区間を正しく検出できない。
そこで、図4に示すように、3つの基準レベル(Vth>Vtc>Vtl)を与え、それぞれの基準レベルを交叉する近傍データ(S0乃至S5)を用いて交叉時間を内挿/外挿予測することにより、検出精度の向上を図る。
検出すべきマーク+スペース又はスペース+マークと判断されると、3つの基準レベルを交叉する前後のデータをサンプリングする。又、各交叉間のデータ数を数える。
図4、図5に示すように、最初の立上がりゼロクロス点Z0の前後に検出されるサンプル点をサンプル点S0、S1とし、立下がりゼロクロス点Z1の前後に検出されるサンプル点をサンプル点S2、S3とし、続く立上がりゼロクロス点Z2の前後に検出されるサンプル点をサンプル点S4、S5とする(ステップST11)。
実際には図4に示すように、Vthを立上がりつつ跨いだ後に、Vtcを立ち下がりつつ跨ぎ、Vtlを立上がりつつ跨いだ場合に計測対象とみなし、Vthを立上がりつつ跨ぐサンプルを、S0、S1、Vtcを立ち下がりつつ跨ぐサンプルをS2、S3、Vtlを立上がりつつ跨ぐサンプルをS4、S5としている(ステップS21)。
なお、この例ではPRクラスとしてPR12221に近い特性を持った波形であると仮定している。
内挿/外挿予測により、図6に示すように、サンプル点S0、S2、S4と実際のゼロクロス点Z0,Z1,Z2との差をそれぞれ時間差e0、時間差e2、時間差e4とすれば、以下の式で求められる(ステップST12,ステップST22)。
e0=S0/(S1−S0)
e2=S2/(S3−S2)
e4=S4/(S5−S4)
次に、サンプル数N1、N2を
N1:S0とS3の間に含まれるサンプル数
N2:S2とS5の間に含まれるサンプル数
とする(ステップST13,ST23)。
更に、傾きαは、13T3T先頭のゼロクロス点のサンプル間の傾き情報であり次の式で与えられる(ステップST14)。
α=|S1−S0|
ここで傾きβは、13T3T中間のゼロクロス点(Z1)のサンプル間の傾き情報であり次の式で与えられる(ステップST15,ST24)。
β=|S3−S2|
ここで傾きγは、13T3T末尾のゼロクロス点(Z2)のサンプル間の傾き情報であり次の式で与えられる(ステップST25)。
γ=|S5−S4|
以上を用いて、図5及び図6に示すように、内挿/外挿予測後のゼロクロス点Z0,Z1間の波長T1,ゼロクロス点Z1,Z2間の波長T2は次の式で求められる。
T1=N1+e0−e2
T2=N2+e2−e4
ここで、TAをT1とT2をあわせたシンクパターン全体の長さを表すとすれば、内挿/外挿予測後のシンクパターン長は以下の式になる。
TA=T1+T2=N1+N2+e0−e4
ここまでが、符号間干渉を考慮しない、内挿/外挿予測のみをもちいたシンクパターン長の計測方法である。
次に、符号間干渉を考慮した補正を含めたシンクパターン長の計測方法について図5、図7を用いて説明する。
符号間干渉を考慮した補正を含めたシンクパターン長T1の計測の式は以下のようになる(ステップST16)。
T1=N1+e0−e2+(α/β−1)
又、符号間干渉を考慮した補正を含めたシンクパターン長T2の計測の式は以下のようになる(ステップST26)。
T2=N2+e2−e4+(γ/β−1)
この結果、求めるべき周波数TAは、以下の式により表される。
TA=T1+T2=N1+N2+e0−e4+(α/β−1)+(γ/β−1)
(補正処理により符号間干渉が解消される理由)
次に、傾き情報による補正が有効な理由を説明する。強い符合間干渉があると、図7の13T3T2Tの線に示すように、実際に計りたいT2とゼロクロス点(Z2)との間隔により計測した値との間に差が発生する。
13T3Tの後に続くマーク長、あるいはスペース長が異なるため、これが短い場合と長い場合とで誤差が生じる。例えば、短いパターンが続いた場合には実際より長く計測されることがある。
短いパターンが続いた場合には、一般的に符号間干渉によりその部分の振幅は小さくなり、ゼロクロス点の近傍の傾きは小さくなる。
この形状をモデルとして補正量を考えると、傾きが2の場合は補正量は0T、傾きが1の場合には補正量は−0.5T必要になる。又、クロック周波数と波形データのチャネル周波数が一致している保証は無く、更に、正しい傾きの値が不明であることから、補正量に対してなんらかの基準値が必要になる。この基準値としては前後のパターン長が規定されている13T3Tの中間のゼロクロス点の部分を用いるのが合理的である。つまりβとγが等しい場合は補正の必要がないが、βに比べてγが小さい場合には計測結果が短くなるように補正すればよい。
γ/βが1/2の場合に−0.5Tとなるように、線形式で表せば、
補正量ΔT=γ/β−1
となる。従って、この補正量により符号間干渉が解消することがわかる。
以上の様な方法を用いることで簡便な方法でより精度の高い周波数計測が可能となる。ただし、このような精度が必要となるのは、クロック周波数がチャネル周波数に近くなった時点から、更に位相引込みを行うに十分なPLLのキャプチャレンジの範囲まで周波数を追い込む場合であり、起動直後のように周波数が大きく異なる時点ではこのような仮定が成立しない。このため、SYNCパターン長が所定の範囲内15Tから17Tに入った際に前記補正を行うことが好適である。
又、符号間干渉が大きいために周波数計測の誤差が大きい場合に、PLLのキャプチャレンジの範囲まで周波数を追い込むことが困難になる場合があるが、上記方法を用いることで問題を回避できる。
又、HD DVDに代表される高密度記録の光ディスクにおいても、高精度の周波数検出を行うことができる。
以上記載した様々な実施形態により、当業者は本発明を実現することができるが、更にこれらの実施形態の様々な変形例を思いつくことが当業者によって容易であり、発明的な能力をもたなくとも様々な実施形態へと適用することが可能である。従って、本発明は、開示された原理と新規な特徴に矛盾しない広範な範囲に及ぶものであり、上述した実施形態に限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成の一例を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が有する周波数検出器の構成の一例を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が有する周波数検出器の構成の他の一例を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が読み取ったRF信号の変化の一例を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が読み取ったRF信号のゼロクロス点とサンプル点と波長Tとサンプル数Nとの関係の一例を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が読み取ったRF信号のゼロクロス点とサンプル点と波長Tとサンプル数Nとの関係の一例を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る光ディスク装置が読み取ったRF信号のゼロクロス点とサンプル点と波長Tとサンプル数N1と時間差eとの関係の一例を示すグラフ。 本発明の一実施形態に係る光ディスク装置において波長T1から周期13Tの値を求めるためのフローチャート。 本発明の一実施形態に係る光ディスク装置において波長T2から周期3Tの値を求めるためのフローチャート。
符号の説明
D…光ディスク、11…光学ピックアップ、12…A/Dコンバータ、13…位相比較器、14…周波数検出器、15…ループフィルタ、16…VCO、17…トランスバーサルフィルタ、18…ビタビ復号器。

Claims (13)

  1. 再生信号の複数のサンプリング値を求め、この複数のサンプリング値と基準値とを比較し、再生信号と基準値とのグラフ上の第1の交差点である第1ゼロクロス点の近傍の前記サンプリング値である第1サンプル点と第2サンプル点を特定し、前記第1サンプル点と第2サンプル点との格差により定義される第1傾き値を求め、
    前記再生信号と基準値とのグラフ上の第2の交差点である第2ゼロクロス点の近傍の前記サンプリング値である第3サンプル点と第4サンプル点を特定し、前記第3サンプル点と前記第4サンプル点との格差により定義される第2傾き値を求め、
    前記再生信号と基準値とのグラフ上の第3の交差点である第3ゼロクロス点の近傍の前記サンプリング値である第5サンプル点と第6サンプル点を特定し、前記第5サンプル点と前記第6サンプル点との格差により定義される第3傾き値を求め、
    前記第1ゼロクロス点から前記第3ゼロクロス点までの時間を、前記第1乃至第3傾き値に基づいて補正し、補正された時間に基づいて前記再生信号の周波数を検出することを特徴とする周波数検出装置。
  2. 前記第1ゼロクロス点から前記第2ゼロクロス点までの時間を、前記第1傾き値を前記第2傾き値で割った値から1を引いた値により補正することを特徴とする請求項1記載の周波数検出装置。
  3. 前記第2ゼロクロス点から前記第3ゼロクロス点までの時間を、前記第3傾き値を前記第2傾き値で割った値から1を引いた値により補正することを特徴とする請求項1記載の周波数検出装置。
  4. 前記第1傾き値は、13T3T先頭のゼロクロスサンプル間の傾き値であることを特徴とする請求項1記載の周波数検出装置。
  5. 前記第2傾き値は、13T3T中間のゼロクロスサンプル間の傾き値であることを特徴とする請求項1記載の周波数検出装置。
  6. 前記第3傾き値は、13T3T末尾のゼロクロスサンプル間の傾き値であることを特徴とする請求項1記載の周波数検出装置。
  7. 再生信号の複数のサンプリング値を求め、
    この複数のサンプリング値と基準値とを比較し、
    再生信号と基準値とのグラフ上の第1の交差点である第1ゼロクロス点の近傍の前記サンプリング値である第1サンプル点と第2サンプル点を特定し、
    前記第1サンプル点と第2サンプル点との格差により定義される第1傾き値を求め、
    前記再生信号と基準値とのグラフ上の第2の交差点である第2ゼロクロス点の近傍の前記サンプリング値である第3サンプル点と第4サンプル点を特定し、前記第3サンプル点と前記第4サンプル点との格差により定義される第2傾き値を求め、
    前記再生信号と基準値とのグラフ上の第3の交差点である第3ゼロクロス点の近傍の前記サンプリング値である第5サンプル点と第6サンプル点を特定し、前記第5サンプル点と前記第6サンプル点との格差により定義される第3傾き値を求め、
    前記第1ゼロクロス点から前記第3ゼロクロス点までの時間を、前記第1乃至第3傾き値に基づいて補正し、補正された時間に基づいて前記再生信号の周波数を検出することを特徴とする周波数検出方法。
  8. 前記第1ゼロクロス点から前記第2ゼロクロス点までの時間を、前記第1傾き値を前記第2傾き値で割った値から1を引いた値により補正することを特徴とする請求項7記載の周波数検出方法。
  9. 前記第2ゼロクロス点から前記第3ゼロクロス点までの時間を、前記第3傾き値を前記第2傾き値で割った値から1を引いた値により補正することを特徴とする請求項7記載の周波数検出方法。
  10. 前記第1傾き値は、13T3T先頭のゼロクロスサンプル間の傾き値であることを特徴とする請求項7記載の周波数検出方法。
  11. 前記第2傾き値は、13T3T中間のゼロクロスサンプル間の傾き値であることを特徴とする請求項7記載の周波数検出方法。
  12. 前記第3傾き値は、13T3T末尾のゼロクロスサンプル間の傾き値であることを特徴とする請求項7記載の周波数検出方法。
  13. 光ディスクから再生信号を読み取るピックアップヘッドと、
    前記ピックアップヘッドが読み取った前記再生信号を複数のサンプリング値にA/D変換するA/Dコンバータ部と、
    前記複数のサンプリング値を求め、この複数のサンプリング値と基準値とを比較し、再生信号と基準値とのグラフ上の第1の交差点である第1ゼロクロス点の近傍の前記サンプリング値である第1サンプル点と第2サンプル点を特定し、前記第1サンプル点と第2サンプル点との格差により定義される第1傾き値を求め、
    前記再生信号と基準値とのグラフ上の第2の交差点である第2ゼロクロス点の近傍の前記サンプリング値である第3サンプル点と第4サンプル点を特定し、前記第3サンプル点と前記第4サンプル点との格差により定義される第2傾き値を求め、
    前記再生信号と基準値とのグラフ上の第3の交差点である第3ゼロクロス点の近傍の前記サンプリング値である第5サンプル点と第6サンプル点を特定し、前記第5サンプル点と前記第6サンプル点との格差により定義される第3傾き値を求め、
    前記第1ゼロクロス点から前記第3ゼロクロス点までの時間を、前記第1乃至第3傾き値に基づいて補正し、補正された時間に基づいて前記再生信号の周波数を検出する検出部と、を具備することを特徴とする光ディスク装置。
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