JP2007203342A - Method for manufacturing cylindrical shaft - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、円筒軸の製造方法に関する。より詳細には、金属板を曲げ加工して真円度の高い円筒軸を製造する方法に関する。 The present invention relates to a method for manufacturing a cylindrical shaft. More specifically, the present invention relates to a method of manufacturing a cylindrical shaft having a high roundness by bending a metal plate.
金属板を曲げ加工して円筒状の製品を製造する技術は数多くある。下記の特許文献1には、そのうちでも比較的薄い金属板を曲げて小径の管円筒を製造する技術が開示されている。特許文献1の記載によると、目的とする円筒状製品の内径に略等しい芯ロールと、芯ロールに押しつけられて連れ回る一対の押付ロールと、独特な経路で各ロールにかけ渡された案内ベルトによって、金属板を芯ロールに密着させながら成形することを提案している。また、これにより、樽型変形のない成形が行える旨が記載されている。
しかしながら、加工応力の残留分布による変形、加工により生じた肉厚分布等により、回転軸として使用できるまでの高い真円度を有する長尺円筒軸製品はまだ製造されていない。 However, due to deformation due to residual distribution of processing stress, thickness distribution caused by processing, etc., a long cylindrical shaft product having high roundness until it can be used as a rotating shaft has not been manufactured yet.
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によると、金属板を、金属板の幅方向に曲げるプレス成形により加工して、長手方向に直交する断面形状の各々が円筒形の軸製品を製造する方法であって、長手方向に直交する断面において金属板の幅の50%以上を円弧状に曲げる予備工程と、互いに接近し予備工程上がりの金属板を円筒状に加工する一対の金型を用いて、長手方向に直交する断面における金型の合わせ方向の径が軸製品の仕上がり径よりも長く、金型の合わせ方向と直交する予備工程上がりの金属板の径が軸製品の仕上がり径よりも短い段階で加工を止める仕上げ前工程と、互いに接近し仕上げ前工程上がりの金属板を円筒状に加工する一対の金型であって、前記一対の金型を当接させたときに、長手方向に直交する断面における金型の合わせ方向の径が仕上がり径よりも長く、金型の合わせ方向と直交する径が仕上がり径よりも短い加工面溝を形成する金型を用い、仕上げ前工程上がりの金属板の表面に前記溝の内面が接した状態で加工を終える仕上げ工程とを含む円筒軸の製造方法が提供される。 In order to solve the above-described problem, according to the first embodiment of the present invention, a metal plate is processed by press molding that is bent in the width direction of the metal plate, and each of the cross-sectional shapes orthogonal to the longitudinal direction is a cylindrical shaft. A method for manufacturing a product, comprising a pair of steps of bending a metal plate of 50% or more of the width of a metal plate in an arc shape in a cross-section perpendicular to the longitudinal direction into a circular shape and approaching each other to form a cylindrical metal plate after the preliminary step Using the mold, the diameter of the mold alignment direction in the cross section orthogonal to the longitudinal direction is longer than the finished diameter of the shaft product, and the diameter of the metal plate in the preliminary process orthogonal to the mold alignment direction is A pair of molds that process a metal plate that has been processed into a cylindrical shape close to each other and finished before the finishing process, in which processing is stopped at a stage shorter than the finished diameter, and the pair of molds are brought into contact with each other Cross section perpendicular to the longitudinal direction The surface of the metal plate after the pre-finishing process is finished using a mold that forms a groove on the machining surface where the diameter in the mold alignment direction is longer than the finished diameter and the diameter perpendicular to the mold alignment direction is shorter than the finished diameter. And a finishing step of finishing the processing in a state where the inner surface of the groove is in contact therewith.
また、ひとつの実施形態においては、上記製造方法の仕上げ工程において、金型の合わせ方向の径が軸製品の仕上がり径よりも短く、金型の合わせ方向に直交する径が軸製品の仕上がり径よりも短い金型を用い、金属板のスプリングバックを相殺して仕上げ前工程上がりの長手方向に直交する断面における形状を円筒形に仕上げる。これにより、最終製品における円筒軸の真円率を向上させることができる。 In one embodiment, in the finishing step of the manufacturing method, the diameter of the mold alignment direction is shorter than the finished diameter of the shaft product, and the diameter perpendicular to the mold alignment direction is larger than the finished diameter of the shaft product. A short die is used to cancel the spring back of the metal plate, and the shape in the cross section perpendicular to the longitudinal direction after the finishing process is finished into a cylindrical shape. Thereby, the roundness of the cylindrical shaft in the final product can be improved.
また、他の実施形態においては、上記製造方法の仕上げ工程で用いられる金型において、加工曲面と加工曲面に隣接する面との境界が鋭利な角を有する。これにより、曲げ加工時に加工曲面と加工曲面に隣接する面との境界隙間へ金属板の変形が生じることがなく、円筒軸の表面における真円率が向上される。 In another embodiment, in the mold used in the finishing process of the manufacturing method, the boundary between the processed curved surface and the surface adjacent to the processed curved surface has a sharp angle. Thereby, the deformation of the metal plate does not occur in the boundary gap between the machining curved surface and the surface adjacent to the machining curved surface during bending, and the roundness on the surface of the cylindrical shaft is improved.
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。 The above summary of the invention does not enumerate all the necessary features of the present invention, and sub-combinations of these feature groups can also be the invention.
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。 Hereinafter, the present invention will be described through embodiments of the invention. However, the following embodiments do not limit the claimed invention, and all combinations of features described in the embodiments are included. It is not necessarily essential for the solution of the invention.
図1は、曲げ加工して円筒軸20にする前の金属板10の形状を示す図である。金属板10には、その端部から突出する凸部16が間隔をおいて複数形成されている。また、他方の端部にも、凹18が間隔をおいて複数形成されている。更に凸部16の各々は凹部18の各々と、金属板10の長手方向に対して直交方向の同じ位置に配置されている。
FIG. 1 is a diagram showing the shape of the
図2は、上記のような金属板10を、後述する加工により円筒軸20としたものを部分的に拡大して示す図である。同図に示すように、円筒軸20に成形された状態では、これら凸部16および凹部18が嵌合して、接合部が開くことを防止している。従って、この円筒軸20は、溶接、接着等の工程なしに、そのまま軸製品として利用できる。
FIG. 2 is a partially enlarged view of the
図3は、上記金属板10に対するはじめの曲げ加工に使用する金型30の形状を示す。同図に示すように、金型30は、互いに相補的な形状の加工面31、33を有するダイ32とパンチ34とを備えている。ダイ32およびパンチ34の加工面は、中央付近が平坦である一方、両端部は約90度の円弧状断面形状を有する。
FIG. 3 shows the shape of a mold 30 used for the first bending process on the
また、この金型30は、上記の断面形状を保ったまま、紙面の奥行き方向に延在している。更に、このダイ32およびパンチ34の加工面は、金属板10の一方の端部12に形成された凸部16の先端から他方の端部14までの長さと同じ長さを有している。以上のような構造の金型30に対して、前記金属板10は、その長手方向が図面の奥行き方向と一致するように挿入される。
Further, the mold 30 extends in the depth direction of the paper surface while maintaining the above-described cross-sectional shape. Further, the processed surfaces of the
図4は、図3に示す金型30で曲げ加工された金属板10の断面形状を示す図である。同図に示すように、金属板10の短辺方向の両端は曲げ加工を受け、内角が約90°の円弧状断面を有する被曲げ加工部22、24を形成している。
FIG. 4 is a diagram showing a cross-sectional shape of the
図5は、図4に示した金属板10に対する次の曲げ加工に使用する金型40の形状を示す図である。同図に示すように、この金型40は、ダイ42とパンチ44とを備えている。ここで、ダイ42は、円弧状の断面を有し、上方に向かって開いた加工面41を備えている。これに対して、パンチ44は、円弧状の断面を有する加工面43を下端に備えている。更に、加工面43の上方には、曲げ加工によって上昇した金属板10の端部14、12を避けるために、加工面43よりも幅の狭い逃げが形成されている。
FIG. 5 is a view showing the shape of a
図6は、図5に示した金型40で曲げ加工された金属板10の断面形状を示す図である。同図に示すように、金属板10は、その端部14から凸部16の先端までの中央が、金型40の加工面41、43の中心と一致するように装入されて曲げ加工されている。
FIG. 6 is a view showing a cross-sectional shape of the
また、金型30により円弧状に曲げ加工された被曲げ加工部22、24に加え、やはり円弧状に曲げ加工された新規な被曲げ加工部26が形成されている。一方、被曲げ加工部22および被曲げ加工部26の間並びに被曲げ加工部24および被曲げ加工部26の間には、それぞれ、非曲げ加工部21、23が残っている。
Further, in addition to the
図7は、図6に示した形状の金属板10に対する仕上げ前工程で使用する金型50に装着されたダイ52およびパンチ54の形状を示す断面図である。同図に示すように、この金型50は、ダイ52およびパンチ54に加えて、芯型56を含んで形成されている。ダイ52は、その上面から僅かに持ち上げられて形成された、円弧状断面形状を有する加工面51を備えている。これに対して、パンチ54は、その下端面から上方に退避した位置に、やはり円弧状断面形状を有する加工面53を備えている。
FIG. 7 is a cross-sectional view showing the shapes of the
また、加工面51の外側の側部と、パンチ54の加工面53以外の先端部とは、互いに相補的な形状をしており、パンチ54を降下させたときに、両者が衝突しないようになされている。なお、芯型56は、後述するように、最終的に得られる円筒軸20の内径よりも僅かに小さな外径を有する丸棒であり、金型40において曲げ加工された金属板10の内側にセットされる。
Further, the outer side portion of the
上記のような金型50に対して、金型40ですでに曲げ加工された金属板10は、まず、被曲げ加工部26の外側が加工面51の内部に当接するように、ダイ52に装入される。次に、金属板10の内部に、芯型56が置かれる。続いて、パンチ54を降下させると、金属板10の端部14および凸部16を含む端部12が互いに近づき、やがて、凸部16が凹部18に嵌入する。更に、パンチ54を圧下すると、凸部16および凹部18を含む端部12、14の近傍は、パンチ54の加工面53と芯型56との間で、全体で円弧をなすように成形される。
The
同時に、芯型56の下側では、芯型56とダイ52の加工面51との間で、非曲げ加工部21、23を含む金属板10が曲げ加工される。従って、金型50による曲げ加工で、金属板10は、全体で環状の断面を有する円筒となる。
At the same time, below the
図8は、上記仕上げ前工程における、金型50による金属板10の加工結果を示す図である。同図に示すように、本実施例では、金属板10の合わせ目28が完全に閉じ切る前に加工を止めている。このため、この円筒軸20の断面形状は、水平方向の径よりも垂直方向の径が大きい。また、水平方向の径は、最終的な軸製品の径よりも短く、垂直方向の径は、最終的な軸製品の径よりも長い。
FIG. 8 is a diagram showing a processing result of the
図9は、本実施例の仕上げ工程において使用する金型60の構造を示す断面図であり、軸製品の長手方向に直交する断面における、パンチ64、ダイ62および芯型56の形状を示す。同図に示すように、ここで用いるパンチ64およびダイ62は、加工面61、63の外側に平坦な面を有する。また、各加工面61、63と平坦な面の境界は鋭利な角部を形成している。従って、パンチ64を圧下し切ったときに、平坦面どうしが密着すると共に、加工面61、63は隙間なく閉じた面を形成する。なお、仕上げ工程では、材料のスプリングバックを考慮して若干過剰に加工するので、パンチ64およびダイ62が当接したときに、加工面61、63は、軸製品の仕上がり寸法よりも水平方向に長く垂直方向に短い内径を有する。
FIG. 9 is a cross-sectional view showing the structure of the
図10は、図9に示す金型60に、図8に示した仕上げ前工程後の円筒軸20をセットした状態を説明する図である。同図に示すように、この段階では、円筒軸20の径は垂直方向に長く、パンチ64およびダイ62の加工面63、61の最奥部に最初に接触する。
FIG. 10 is a view for explaining a state in which the
図11は、図10に示したようにセットした金型60においてパンチ64を降下させ、仕上げ工程を実施している状態を示す。同図に示すように、パンチ64が降下し切って、パンチ64およびダイ62が相互に当接したとき、円筒軸20は、水平方向の径が垂直方向の径よりも長くなるまで変形されている。
FIG. 11 shows a state where the
図12は、金型60において、円筒軸20に加工応力が作用しなくなるまでパンチ64を上昇させた状態を示す図である。同図に示すように、円筒軸20は自身のスプリングバックにより正円の断面形状を形成している。
FIG. 12 is a view showing a state in which the
上記のような一連の工程により、厚さ0.5mmの亜鉛めっき鋼板を用いて、長さ300mm、外径5mmの円筒軸20を作製した。金型50では高精度な真円度を実現させ難いので、金型50を用いた加工は円筒軸20に部分的な膨らみが生じない範囲に止めた。従って、この段階では円筒軸20は完全に閉じ切らない。続いて、金型60を用いて仕上げ工程を実施したところ、局部的な膨らみが生じることなく、真円度の高い円筒軸20を作製できた。また、この円筒軸20は反りも少なく、真直性も高かった。これにより、仕上げ工程の導入が正確な形状の円筒軸20製造に寄与することが確認された。
Through a series of steps as described above, a
以上詳細に説明した通り、仕上げ加工工程を加えることにより、金属板10を曲げ加工して製造した中空の円筒軸20でありながら、高い真円度と直線性を有するものが製造できる。この円筒軸20は、中実な金属製丸棒材に代替して使用することができる。従って、部品精度の限界から削り出しの丸棒材を使用せざるを得なかった多くの用途において材料コストを低減させることができる。また、この円筒軸20は中実材よりも軽量なので、これを用いることにより、機器の重量はもちろん、動作時のフリクションロスも低減させることができる。
As described in detail above, by adding a finishing process, a hollow
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。 As mentioned above, although this invention was demonstrated using embodiment, the technical scope of this invention is not limited to the range as described in the said embodiment. It will be apparent to those skilled in the art that various modifications or improvements can be added to the above-described embodiment. It is apparent from the scope of the claims that the embodiments added with such changes or improvements can be included in the technical scope of the present invention.
10 金属板、12、14 端部、16 凸部、18 凹部、20 円筒軸、21、23 非曲げ加工部、22、24、26 被曲げ加工部、28 合わせ目、30、40、50、60 金型、32、42、52、62 ダイ、31、33、41、43、51、53、61、63 加工面、34、44、54、64 パンチ、56 芯型 10 Metal plate, 12, 14 End, 16 Convex, 18 Concave, 20 Cylindrical shaft, 21, 23 Unbending part, 22, 24, 26 Bending part, 28 Seam, 30, 40, 50, 60 Die, 32, 42, 52, 62 Die, 31, 33, 41, 43, 51, 53, 61, 63 Machining surface, 34, 44, 54, 64 Punch, 56 core type
Claims (4)
長手方向に直交する断面において金属板の幅の50%以上を円弧状に曲げる予備工程と、
互いに接近し予備工程上がりの金属板を円筒状に加工する一対の金型を用いて、長手方向に直交する断面における金型の合わせ方向の径が円筒形の軸製品の仕上がり径よりも短く、金型の合わせ方向と直交する予備工程上がりの金属板の径が仕上がり径よりも長い段階で加工を止める仕上げ前工程と、
互いに接近し仕上げ前工程上がりの金属板を円筒状に加工する一対の金型であって、前記一対の金型を当接させたときに、長手方向に直交する断面における金型の合わせ方向の径が仕上がり径よりも長く、金型の合わせ方向と直交する径が仕上がり径よりも短い加工面溝を形成する金型を用い、仕上げ前工程上がりの金属板の表面に前記溝の内面が接した状態で加工を終える仕上げ工程と
を含む円筒軸の製造方法。 A metal plate is processed by press molding that bends in the width direction, and each of the cross-sections perpendicular to the longitudinal direction has a method of manufacturing a cylindrical shaft product,
A preliminary step of bending 50% or more of the width of the metal plate into an arc shape in a cross section orthogonal to the longitudinal direction;
Using a pair of dies that process the metal plates that are close to each other and are processed in a preliminary process into a cylindrical shape, the diameter in the direction of alignment of the dies in the cross section perpendicular to the longitudinal direction is shorter than the finished diameter of the cylindrical shaft product, A pre-finishing process that stops processing at a stage where the diameter of the metal plate in the preliminary process that is orthogonal to the mold alignment direction is longer than the finished diameter,
A pair of molds that process a metal plate that is close to each other and finishes the pre-finishing process into a cylindrical shape, and when the pair of molds are brought into contact with each other, Use a die that forms a groove on the machined surface with a diameter longer than the finished diameter and perpendicular to the direction in which the molds are aligned, and shorter than the finished diameter. A cylindrical shaft manufacturing method including a finishing step of finishing processing in a finished state.
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