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JP2007295209A - アナログスイッチ回路 - Google Patents

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JP2007295209A JP2006119958A JP2006119958A JP2007295209A JP 2007295209 A JP2007295209 A JP 2007295209A JP 2006119958 A JP2006119958 A JP 2006119958A JP 2006119958 A JP2006119958 A JP 2006119958A JP 2007295209 A JP2007295209 A JP 2007295209A
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Yutaka Hayashi
豊 林
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Abstract

【課題】小型化と低損失を実現したアナログスイッチ回路を提供する。
【解決手段】第1端子と第2端子の間にゲート,ソース間耐圧がゲート,バックゲート間耐圧よりも小さい第1MOSFET及び第2MOSFETを直列形態に接続する。上記第1及び第2MOSFETのゲートを第3端子に共通接続する。上記第1及び第2MOSFETのバックゲートを、上記第1及び第2MOSFETの相互接続点である第4端子に接続する。インピーダンス手段を上記第3端子と第4端子との間に接続する。制御回路により上記第3端子と第4端子の間に流す電流を制御して、上記インピーダンス手段に発生する電圧が上記第1及び第2MOSFETのしきい値電圧よりも大きな電圧又は小さな電圧として、上記第1端子と第2端子との間の電流経路を開閉させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、アナログスイッチ回路に関し、特にMOSFET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)で構成された高電圧のアナログスイッチ回路に適用して有効な技術に関するものである。
MOSFETを用いたアナログスイッチでは、MOSFETをオフ状態にしたときでも寄生ダイオード(ボディーダイオード)によって電流経路が形成されてしまう。そこで、2つのMOSFETのソース−ドレイン経路を直列形態に接続し、バックゲートを相互接続点に接続し、上記寄生ダイオードが互いに逆方向に電流を流すようにして用いる。このようなMOSFETを用いたアナログスイッチが記載されている例として、特開2003−243613公報がある。
特開2003−243613公報
図5には、この発明に先立って検討されたアナログスイッチ回路の回路図が示されている。このアナログスイッチ回路は、使用電圧範囲が高電圧の領域(0V〜20V程度)である。アナログスイッチ(5)として動作するNチャネル型のMOSFETDMN51とDMN52は、前記のようにソース−ドレイン経路が直列形態に接続される。上記MOSFETMDN51とMDN52のゲートは、共通接続されてスイッチ制御信号が供給される。このスイッチ制御信号は、入力電圧(Va)を伝えるために入力電圧(Va)以上の高電圧(VS)とされて、上記MOSFETMDN51とMDN52をオン/オフ制御する。高ゲート耐圧のPチャネルMOSFETDMP1とDMP2は、電流ミラー回路(2)を構成し、上記高電圧VSにソースが供給されて上記アナログスイッチ(5)として動作するNチャネル型のMOSFETDMN51とDMN52のゲートに供給されるスイッチ制御信号を形成する。
5V程度の低い電源電圧VDDで動作するPチャネルMOSFETMP1とNチャネルMOSFETMN1からなるCMOSインバータ回路の入力端子INに制御信号が供給され、このCMOSインバータ回路の出力信号により高ゲート耐圧のNチャネルMOSFETMDN1をスイッチ制御する。上記電源電圧VDDで動作する電流源により電流I1を形成し、それをNチャネルMOSFETMN4とMN3からなる電流ミラー回路(3)の入力電流とする。この電流ミラー回路(3)の出力電流は、ゲートに定常的に電源電圧VDDが供給されてオン状態にされている高ゲート耐圧のMOSFETDMN2を通して、上記電流ミラー回路(2)の入力側に供給する。上記MOSFETDMN1のドレインを上記電流ミラー回路(2)の出力側に接続する。上記入力端子INに供給された入力信号のハイレベルにより上記MOSFETDMN1がオフ状態にされるときには、上記電流I1が電流ミラー回路(3)及び(2)を通してアナログスイッチ(5)を構成するNチャネル型のMOSFETDMN51とDMN52のゲート電圧をチャージアップするので、MOSFETDMN51とDMN52のゲート電圧は高電圧VSまで上昇してオン状態となる。上記入力端子INに供給された入力信号のロウレベルにより上記MOSFETDMN1がオン状態にされるときには、上記電流ミラー回路(2)から流れる電流I1を流してアナログスイッチ(5)を構成するNチャネル型のMOSFETDMN51とDMN52のゲート電圧をディスチャージするので、MOSFETDMN51とDMN52のゲート電圧は0Vまで低下してオフ状態となる。
上記のようにアナログスイッチ(5)を構成するNチャネル型のMOSFETDMN51とDMN52は、ゲート−ソース間耐圧及びゲート−バックゲート間耐圧(ゲート耐圧とする)が共に高電圧であるVS電圧以上を必要とする。この時のスイッチのオン抵抗(RDSON)は、下記式(1)で近似できる。
RDSON=1/〔μ×Cox×(W/L)×(VGS−VTH0)〕 ………(1) ここで、μ;移動度 Cox;単位面積当たりのゲート容量、VGS;ゲート−ソース間電圧、VTH0 ;しきい値電圧、L;ゲート実効長 W;ゲート実効幅である。上式のCoxは、ゲート耐圧の電圧に反比例して小さくなり、高電圧の領域で使用するアナログスイッチのオン抵抗RDSONは、ゲート耐圧が高い分大きくなってしまう。
図6には図5の入出力特性図が示されている。電圧Va はスイッチの片方の電極の入力電圧、Vb はスイッチのもう一方の電極の出力電圧である。アナログスイッチ(5)がオン状態のときに流れる電流が0のときを点線で示し、電流Iswが流れるときを実線で示している。スイッチの入力電圧Va を0Vから上げていくと出力電圧Vb もリニアに上昇し、スイッチの入力許容範囲を超えると一定になる特性を持つ。その最大入力電圧をVINmax とし、上記MOSFETDMN51,DMN52のしきい値電圧をVTH0(HG) 、実効電圧(アナログスイッチでの電圧損失分)をVeff(HG) とすると、VINmax =VS−(VTH0(HG) +Veff(HG))となり、VGS=VS−Va となる。アナログスイッチ(5)に電流が流れない場合(Isw=電流オフ)のとき、Vb ≒Va となり、アナログスイッチ(5)に電流が流れる場合(Isw=電流オン)のとき、Vb ≒Va −2×(Isw×RDSON)=Va −Veff(HG) となる。
アナログスイッチ(5)を構成するMOSFETDMN51,DMN52は、ゲート−ソース間耐圧及びゲート−バックゲート間耐圧(ゲート耐圧とする)が使用範囲以上の高電圧に耐えられる構造にする必要があり、具体的には、ゲート酸化膜を厚くし、上記のような耐圧を上げる必要がある。このようにしてゲート耐圧を上げると、上記Coxが小さくなりMOSFETDMN51,DMN52のオン抵抗(RDSON) が大きくなるため、低いオン抵抗を要求されるアナログスイッチでは、上記MOSFETDMN51,DMN52のサイズ(ゲート実効幅)を大きくしなければならないという問題があった。
この発明の目的は、小型化と低損失を実現したアナログスイッチ回路を提供することにある。この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。第1端子と第2端子の間にゲート,ソース間耐圧がゲート,バックゲート間耐圧よりも小さい第1MOSFET及び第2MOSFETを直列形態に接続する。上記第1及び第2MOSFETのゲートを第3端子に共通接続する。上記第1及び第2MOSFETのバックゲートを、上記第1及び第2MOSFETの相互接続点である第4端子に接続する。インピーダンス手段を上記第3端子と第4端子との間に接続する。制御回路により上記第3端子と第4端子の間に流す電流を制御して、上記インピーダンス手段に発生する電圧が上記第1及び第2MOSFETのしきい値電圧よりも大きな電圧又は小さな電圧として、上記第1端子と第2端子との間の電流経路を開閉させる。
ソース,ゲート間耐圧が小さなMOSFETを用いてアナログスイッチが構成でき、小型化と低損失を実現できる。
図1には、この発明に係るアナログスイッチ回路の一実施例の回路図が示されている。このアナログスイッチ回路は、前記同様に使用電圧範囲が高電圧の領域(0V〜20V程度)に向けられている。アナログスイッチ(1)として動作するNチャネル型のMOSFETDMN11とDMN12は、前記同様にソース−ドレイン経路が直列形態に接続される。そして、MOSFETDMN11とDMN12のバックゲートは、それらの相互接続点と接続されて、図示しないボディーダイオードが互いに逆方向に電流を流すようにされる。上記MOSFETDMN11とDMN12のゲートは、共通接続されて第1スイッチ制御端子とされる。また、上記相互接続点は第2スイッチ制御端子とされて、これらの間に抵抗R1が接続される。上記第1スイッチ制御端子と第2スイッチ制御端子には、次に説明する制御回路からの電流IaとIbが流れるようにされる。
前記同様に5V程度の低い電源電圧VDDで動作するPチャネルMOSFETMP1とNチャネルMOSFETMN1からなるCMOSインバータ回路の入力端子INに制御信号が供給され、このCMOSインバータ回路の出力信号により高ゲート耐圧のNチャネルMOSFETDMN1をスイッチ制御する。上記電源電圧VDDで動作する電流源により電流I1を形成し、それをNチャネルMOSFETMN4とMN3及びMN2からなる電流ミラー回路(3)の入力電流とする。この電流ミラー回路(3)は、MOSFETMN4のゲートとドレインとが共通接続されて入力側MOSFETとされ、上記MOSFETMN3及びMN2が上記MOSFETMN4とゲート及びソースがそれぞれ共通接続されて、MOSFETMN3及びMN2のドレインからそれぞれ上記電流I1に対応した電流を出力するようにされる。これらのMOSFETMP1、MN1〜MN4は、例えば5V系電源電圧VDDで動作するような低耐圧MOSFETで構成される。
入力電圧(Va)をアナログスイッチ(1)を通して伝えるようにするために、入力電圧(Va)以上の高電圧(VS)を動作電圧とする高ゲート耐圧のPチャネルMOSFETDMP1とDMP2により電流ミラー回路(2)が設けられる。上記CMOSインバータ回路の出力信号がゲートに供給されてオン/オフ制御される高ゲート耐圧のMOSFETDMN1を通して、上記電流ミラー回路(3)のMOSFETMN2の出力電流が上記電流ミラー回路(2)を介して上記電流Iaとして第1スイッチ制御端子に供給される。電源電圧VDDが定常的にゲートに供給されて定常的にオン状態にされる高ゲート耐圧のMOSFETDMN2を通して、上記電流ミラー回路(3)のMOSFETMN3の出力電流が上記電流Ibとして第2スイッチ制御端子に供給される。
上記入力端子INに供給された入力信号のハイレベルにより上記MOSFETDMN1がオフ状態にされるときには、上記電流Iaが第1スイッチ制御端子に供給されない。したがって、アナログスイッチ(1)を構成するMOSFETDMN11,DMN12のゲートが0Vになるまで電流Ibが流れる。そして、アナログスイッチ(1)を構成するMOSFETDMN11,DMN12のゲート−ソース間電圧VGSが0Vになり、オフ状態にされる。このように、上記第1スイッチ制御端子と第2スイッチ制御端子との間に設けられた抵抗R1は、MOSFETDMN11とDMN12のゲートとソースを短絡して同電位としてこれらを共にオフ状態にする。
上記入力端子INに供給された入力信号のロウレベルにより上記MOSFETDMN1がオン状態にされるときには、上記電流Iaが第1スイッチ制御端子に供給される。したがって、上記第1スイッチ制御端子と第2スイッチ制御端子との間に設けられた抵抗R1には電流Iaが流れて、そこで発生する電圧降下がMOSFETDMN11とDMN12のゲートとソース間に印加されることになる。この電圧Ia×R1を上記MOSFETDMN11とDMN12のしきい値電圧以上に設定することにより、これらのMOSFETDMN11とDMN12をオン状態にする。例えばIb>Iaのときには、同図のようにMOSFETDMN11に流れる電流がIsw+(Ib−Ia)がMOSFETDMN11に流れる。逆に、Ib<Iaのときには、MOSFETDMN12に流れる電流がIsw+(Ia−Ib)となる。したがって、Ia=Ibにすると、MOSFETDMN11とDMN12に電流Iswが流れことになる。
上記アナログスイッチ(1)を構成するMOSFETDMN11とDMN12のゲートとソース間に、そのしきい値電圧以上にされた上記抵抗R1×Iaで設定された電圧しか印加されない。これにより、ゲート−ソース間耐圧を上記しきい値電圧に対応した低耐圧のMOSFETとすることができる。このようなゲート−ソース間を低耐圧とするMOSFETは、そのゲート絶縁膜も上記図5に示したようなゲート−ソース間電圧を高耐圧にするMOSFETDMN51、DMN52に比べて薄く形成することができる。これにより、前記式(1)で示したように、ゲート,ソース間電圧VGS、ゲート容量Cox及びしきい値電圧VTH0 を小さくすることができる。図1の回路構成にすることで、アナログスイッチ(1)を構成するMOSFETDMN11,DMN12のゲート−ソース間電圧VGSが、低耐圧のゲート耐圧を越えないように制御することができ、オン抵抗(RDSON )の低いゲート低耐圧のデバイスを使用することが可能になる。その結果、図1のアナログスイッチ(1)は、前記図5のアナログスイッチ(5)より小さいデバイスで同等の性能を持つようにすることができる。
図2には、図1の入出力特性図が示されている。前記図6と同様に電圧Va はスイッチの片方の電極の入力電圧、Vb はスイッチのもう一方の電極の出力電圧である。アナログスイッチ(1)がオン状態のときに流れる電流が0のときを点線で示し、電流Iswが流れるときを実線で示している。アナログスイッチ(1)の入力電圧Vaを0Vから上げていくと出力電圧Vbもリニアに上昇し、スイッチの入力許容範囲VINMIN を超えると一定になる特性を持つ。アナログスイッチ(1)を構成するMOSFETDMN11,DMN12のゲート−ソース間電圧VGSは、高耐圧カレントミラー(2)の出力電流Ia と抵抗R1によりVGS=Ia ×R1になる。この入出力特性では、上記抵抗R1の他方の電極に接続されNチャネルMOSFETDMN2に流れ込む電流Ib を上記電流Ia と同じ電流値にすることで、アナログスイッチ(1)のMOSFETDMN11とDMN12のソースへ流れ込む電流を無くしている。上記MOSFETDMN11とDMN12やMOSFETDMP1,DMP2及びDMN1,DMN2のドレインには高電圧が加わるため、ゲート,ドレイン及びゲート−バックゲート間が高耐圧MOSFETを使用している。例えば、ゲート−ソース間耐圧は5V程度の低耐圧であるが、ゲート−バックゲート間、ゲート,ドレイン間は、50〜100Vのような高耐圧とされる。
入力許容範囲内で入出力電圧がリニアリティ特性を持っているときのアナログスイッチ(1)のMOSFETDMN11,DMN12は飽和領域で動作している。スイッチの入力許容範囲を越え、入出力電圧がリニアリティを失う領域では、VGS≧Veff(LG) となり、MOSFETDMN12が比飽和領域で動作する。そのため、MOSFETDMN12 はドレイン−ソース間電圧が大きくなっても定電流となりアナログスイッチ(1)の出力電圧Vb は一定の電圧になる。この実施例の最大入力電圧をVINmax とし、実施例で使用するゲート高耐圧デバイスのしきい値電圧をVTH0(LG) 、実効電圧(アナログスイッチでの電圧損失分又はドライブ電圧)をVeff(LG) とすると、VINmax =VS−(VTH0(LG) +Veff(LG))となり、VGS=Ia ×R1となる。アナログスイッチ(1)に電流が流れない場合(Isw=電流オフ)のとき、Vb ≒Va となり、電流ミラー回路(3)(2)によりIa ≒Ib にすることにより、アナログスイッチ(1)に電流が流れる場合(Isw=電流オン)のとき、Vb ≒Va −2×(Isw×RDSON)となる。
上記ゲート低耐圧のMOSFETDMN11,DMN12のゲート容量Coxは、図5に示したゲート高耐圧のMOSFETDMN51,DMN52より大きくなるため、同一のゲート実効幅Wの場合、点線で示した特性Isw=電流オフと実線で示した特性Isw=電流オンの差分に対応した(Veff(LG))のようにを小さくできる。言い換えると、この差を同じにした場合(Veff(HG) =Veff(LG))、ゲート低耐圧のMOSFETDMN11,DMN12のゲート実効幅Wを小さくすることができる。更に、ゲート低耐圧MOSFETDMN11,DMN12は、ゲート酸化膜を薄くすることなどで、しきい値電圧電圧VTH0 を低くすることができるため、同じ電圧VSのもとにおいては、(VTH0(LG))による電圧差分だけ入力許容範囲VINmax も広くできる。
上記電流ミラー回路(2)を構成するMOSFETDMP1,DMP2や、Nチャネル型のMOSFETDMN1、DMN2は、ゲート,ソース間電圧は小さく、ドレインとバックゲートには高電圧が印加されるので、上記アナログスイッチ(1)を構成するMOSFETDMN11,DMN12と同様な耐圧構造のものを用いることができる。アナログスイッチ回路を1つの半導体基板上に形成する場合、図5のようなアナログスイッチ回路を用いる場合に比べて、前記ゲート−ソース間及びゲート−バックゲート間が共に高耐圧とされたMOSFETDMN51,DMN52のように厚いゲート絶縁膜のMOSFETを形成する必要がなく製造プロセスも簡素化できる。
図3には、この発明に係るアナログスイッチ回路の他の一実施例の回路図が示されている。この実施例では、電流ミラー回路(2)及び(3)がカスケード接続回路で構成される。つまり、電流ミラー回路(3)においては、電流ミラー形態のMOSFETMN2〜MN4に、同様な電流ミラー形態のMOSFETMN5〜MN7がカスケード接続される。同様に、電流ミラー回路(2)においても、電流ミラー形態のMOSFETDMP1,DMP2に、電流ミラー形態のMOSFETDMP3とDMP4がカスケード接続される。このようなカスケード接続されたMOSFETを追加することにより、電流Ia と電流Ib のチャネル長変調効果による電源電圧VDD,及びVSの電圧依存性誤差を低減することができる。特に、アナログスイッチ(1)を通して流れる信号電流Iswが微小なときの影響を減少させることができる。
図4には、この発明に係るアナログスイッチ回路の更に他の一実施例の回路図が示されている。この実施例では、抵抗R1に代えてツェナーダイオードZD1が用いられる。この実施例では、アナログスイッチ(1)を構成するMOSFETDMN11,DMN12のゲート−ソース間電圧VGSを安定させるために、ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧を利用することで、スイッチングの切り替え時に発生するノイズ電流に対し、電圧をクランプすることができる。上記ツェナーダイオードZD1に抵抗R1を並列接続しても良い。更に、図3の実施例のように電流ミラー回路(2)及び(3)がカスケード接続回路で構成されてもよい。
この実施例のアナログスイッチ回路は、エアバッグ用スクイブ診断回路に用いることができる。エアバッグ展開層は、複数のスクイブを順次的に大電流用ドライバースイッチにより選択して、各スクイブにそれぞれ点火用電圧を供給してエアバッグの展開処理を行う。自動車のエンジン起動時には、上記アナログスイッチを介してスクイブの抵抗値をそれぞれ検出し、スクイブが正常状態であるか否かの診断を行う。この診断時において、上記アナログスイッチはスクイブに微小電流を供給するものである。
以上本発明者によってなされた発明を、前記実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、抵抗R1は、拡散層を用いたもの、あるいはポリシリコン層を用いたもの等種々の実施形態を採ることができる。入力信号に対応して、上記アナログスイッチ(1)に設けられた上記抵抗R1やツェナーダイオードに電流Ia,Ibを流す制御回路の構成は、種々の実施形態を採ることができる。この発明は、高電圧のアナログ信号を伝達するアナログスイッチ回路に広く利用することができる。
この発明に係るアナログスイッチ回路の一実施例を示す回路図である。 図1の入出力特性図である。 この発明に係るアナログスイッチ回路の他の一実施例を示す回路図である。 この発明に係るアナログスイッチ回路の更に他の一実施例を示す回路図である。 この発明に先立って検討されたアナログスイッチ回路の回路図である。 図5の入出力特性図である。
符号の説明
(1),(5)…アナログスイッチ、(2),(3)…電流ミラー回路、MP1,MN1〜MN7…低耐圧MOSFET、DMN1〜DMN12…ゲート,ソース低耐圧MOSFET、DMP1〜DMP4…ゲート,ソース低耐圧MOSFET、R1…抵抗、ZD1…ツェナーダイオード、DMN51,DMN52…ゲート,ソース間高耐圧MOSFET。

Claims (6)

  1. ゲート,ソース間耐圧がゲート,バックゲート間耐圧よりも小さい第1MOSFET及び第2MOSFETと、
    第1端子と第2端子と、
    インピーダンス手段と、
    制御回路とを備え、
    上記第1MOSFETと第2MOSFETのソース−ドレイン経路は、上記第1端子と第2端子との間に直列形態に接続され、
    上記第1MOSFETのゲートと第2MOSFETのゲートは共通接続されて第3端子とされ、
    上記第1MOSFET及び第2MOSFETのバックゲートは、上記第1MOSFETと第2MOSFETとの相互接続点である第4端子に接続され、
    上記インピーダンス手段は、上記第3端子と第4端子との間に接続され、
    上記制御回路は、上記第3端子と第4端子の間に流す電流を制御して、上記インピーダンス手段に発生する電圧が上記第1MOSFET及び第2MOSFETのしきい値電圧よりも大きな電圧又は小さな電圧として、上記第1端子と第2端子との間の電流経路を開閉させるアナログスイッチ回路。
  2. 請求項1において、
    上記第1端子は、上記ゲート,ソース間耐圧よりも大きく、上記ゲート,バックゲート間耐圧よりも小さな第1電圧が最大供給電圧とされ、
    上記制御回路は、
    上記第1電圧に対して上記しきい値電圧以上に大きくされた第2電圧を動作電圧とし、上記第2電圧以上のゲート−バックゲート間耐圧を有する第3MOSFET及び第4MOSFETからなる第1電流ミラー回路と、
    上記第1及び第2電圧よりも小さな動作電圧で動作し、スイッチ制御信号に応答して第1電流を選択的に形成する第1回路と、定常的に上記第1電流と同等の第2電流を形成する第2回路とを有し、
    上記第1電流を上記第1電流ミラー回路を介して上記第3端子又は第4端子に供給し、上記第2電流を上記第4又は第3端子に供給して、上記インピーダンス手段に発生する電圧が上記第1MOSFET及び第2MOSFETのしきい値電圧よりも大きな電圧又は小さな電圧とするアナログスイッチ回路。
  3. 請求項2において、
    上記制御回路は、上記第1電流に対応した基準電流を形成する基準電流源を備え、
    上記第1回路は、
    上記基準電流が入力される第2電流ミラー回路と、
    上記スイッチ制御信号により制御されるスイッチMOSFETとを有し、
    上記スイッチMOSFETは、上記第2電流ミラー回路の出力電流を上記スイッチ制御信号に従って選択的に上記第1電流ミラー回路の入力端子に伝えるものであり、
    上記第2回路は、
    上記基準電流が入力される第3電流ミラー回路を有し、
    上記第3電流ミラー回路の出力電流が上記第2電流とされるアナログスイッチ回路。
  4. 請求項3において、
    上記第1ないし第3電流ミラー回路は、それぞれにカスケード接続された電流ミラー形態のMOSFETが設けられるアナログスイッチ回路。
  5. 請求項4において、
    上記インピーダンス手段は、抵抗素子であり、上記抵抗素子に上記第1電流が流れることにより発生する電圧が上記第1MOSFET及び第2MOSFETのしきい値電圧よりも大きな電圧とされるアナログスイッチ回路。
  6. 請求項4において、
    上記インピーダンス手段は、ツェナーダイオードであり、そのツェナー電圧が上記第1MOSFET及び第2MOSFETのしきい値電圧よりも大きな電圧とされるアナログスイッチ回路。
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