JP2007288845A - チャージポンプ方式dc−dcコンバータ - Google Patents
チャージポンプ方式dc−dcコンバータ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007288845A JP2007288845A JP2006110363A JP2006110363A JP2007288845A JP 2007288845 A JP2007288845 A JP 2007288845A JP 2006110363 A JP2006110363 A JP 2006110363A JP 2006110363 A JP2006110363 A JP 2006110363A JP 2007288845 A JP2007288845 A JP 2007288845A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- voltage
- capacitor
- pchfet
- terminal
- switch
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Dc-Dc Converters (AREA)
Abstract
【課題】小さな回路規模で、充電電圧が小さい時に発生する突入電流を抑制するチャージポンプ方式DC−DCコンバータを提供することを目的とする。
【解決手段】入力直流電圧VCC1が印加される端子T1とコンデンサ12との間の線路を断続するPchFET1と、PchFET1のソース−バックゲート間に接続された抵抗9と、抵抗9を短絡するスイッチ8とを有する。コンデンサ12の充電電圧Vcがオフセット電圧Vrより低い時にはPchFET1とスイッチ8とをオフ状態とすることにより、起動時の入力電流が抵抗9を介して流れるので突入電流を抑制することができる。
【選択図】図1
【解決手段】入力直流電圧VCC1が印加される端子T1とコンデンサ12との間の線路を断続するPchFET1と、PchFET1のソース−バックゲート間に接続された抵抗9と、抵抗9を短絡するスイッチ8とを有する。コンデンサ12の充電電圧Vcがオフセット電圧Vrより低い時にはPchFET1とスイッチ8とをオフ状態とすることにより、起動時の入力電流が抵抗9を介して流れるので突入電流を抑制することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は直流入力電圧を直流出力電圧に変換するチャージポンプ方式DC−DCコンバータ回路に関し、特に起動時における突入電流の抑制に関するものである。
近年、電子機器の低電圧化が進み、また多種類の電圧系統を満たす高効率な電源回路が多用されている。特に、携帯端末機器の電源装置として、チャージポンプ方式DC−DCコンバータが用いられている。基本的なチャージポンプ方式DC−DCコンバータ回路として、図3の昇圧回路が知られている。
図3において、符号21〜24はスイッチを示し、符号25,26はコンデンサを示し、符号27はインバータを示す。符号T4は入力直流電圧VCCが印加される端子を示し、符号T5は入力直流電圧VCCが印加される端子を示し、符号T6は昇圧された電圧VOUTを出力する端子を示す。符号G3,G4はグラウンド電位GNDに接続される端子を示し、符号O2は制御信号(矩形波信号)OSCが入力される端子を示す。
図3の昇圧回路では、スイッチ21,22,23,24が端子O2へ与えられる制御信号OSCによりオン/オフされる。制御信号OSCにはスイッチ21,22,23,24のオン/オフを制御させるために、矩形波が用いられる。スイッチ21およびスイッチ22の組み合わせと、スイッチ23およびスイッチ24の組み合わせとは、それぞれ同時にオン/オフされ、インバータ27により各組み合わせはオン/オフ動作が互いに逆位相となる。各スイッチ21,22,23,24は制御信号OSCがハイレベル状態である時オンとなる。
スイッチ21,22がオン状態、スイッチ23,24がオフ状態の時、入力直流電圧VCCが印加される端子T4からコンデンサ25に電荷が充電され、コンデンサ25は入力直流電圧VCCとほぼ同等の電圧に充電される。次に、スイッチ21,22がオフ状態、スイッチ23,24がオン状態の時、コンデンサ25の低電位側は入力直流電圧VCCが印加される端子T5に接続され、コンデンサ25に蓄積された電圧と入力直流電圧VCCの和、すなわちVCCの2倍の電圧がコンデンサ26に印加されてコンデンサ26が充電される。これにより、端子T6から出力される電圧VOUTは、入力直流電圧VCCのほぼ2倍の電圧となる。
ところが、前述の基本的なチャージポンプ方式DC−DCコンバータでは、起動時に突入電流が発生する。
図3のチャージポンプが起動する前、スイッチ21,22はオフ状態であり、スイッチ23,24はオン状態となる。このため、コンデンサ25,26は放電された状態となる。この状態から、制御端子O2に制御信号OSCが加えられ、スイッチ21,22がオン状態となった時、多大な突入電流が発生する。また、この状態からスイッチ23,24がオン状態となった場合、コンデンサ26への充電電荷はコンデンサ25から供給されることとなり、コンデンサ25の電荷が減少し、コンデンサ25の端子間の電圧が低下し、次にスイッチ21,22がオン状態となった際、同様に突入電流が発生する。
起動時の突入電流を抑制する手段として、例えば特許文献1では、スイッチ素子21にFETを用い、そのFETのゲート電圧を、コンデンサ25の充電電圧に応じて制御することで、FETのオン抵抗を調整し、突入電流を制限する方法が提案されている。
特許文献1記載のチャージポンプ方式DC−DCコンバータの回路構成を図4に示し、以下に従来の突入電流抑制方式について説明する。
図4において、符号31はスイッチとなるPchFETを示し、符号32はNchFETを示し、符号33はスイッチとなるNchFETを示し、符号34は例えばFETからなるスイッチを示し、符号35は例えばFETからなるスイッチを示す。符号36,37はコンデンサを示し、符号38は増幅器を示し、符号39はインバータを示し、符号40は抵抗を示す。符号T7は入力直流電圧VCCが印加される端子を示し、符号T8は入力直流電圧VCCが印加される端子を示し、符号T9は昇圧された電圧VOUTを出力する端子を示す。符号G5はグラウンド電位GNDに接続される端子を示し、符号O3は発振信号OSCが入力される端子を示す。
図4において、従来のチャージポンプ回路は、端子T7から充電されて端子T9へ放電するコンデンサ36と、端子T7とコンデンサ36との間の線路をオン/オフするスイッチであるPchFET31と、コンデンサ36の充電電圧を反転増幅する増幅器38と、増幅器38の出力で駆動されてPchFET31のゲート電圧を可変するNchFET32とを有する。また、図4においてその他の構成要素は図3と同様である。
増幅器38とNchFET32からなるゲート駆動電圧可変回路は、コンデンサ36の充電電圧が高い状態では、PchFET31のゲート電圧を大きくしてPchFETのオン抵抗を小さくし、充電電圧が低い状態では、PchFET31のゲート電圧を小さくしてPchFET31のオン抵抗を増大する。
充電電圧が高く、突入電流が発生する恐れがない状態では、PchFET31のゲート電圧を大きくとってオン抵抗を小さくする。その反対に充電電圧が低く、突入電流が発生する状態では、PchFET31のゲート電圧(駆動電圧)を小さくすることにより、PchFET31のオン抵抗を増大させる。これにより、起動時の突入電流を制限することができる。
特開平10−14218号公報
しかしながら、上記の従来の構成のチャージポンプ方式DC−DCコンバータでは、PchFET31のオン抵抗を制御するために、ゲート駆動電圧可変回路として、反転増幅を行う増幅器38とNchFET32とを要する。増幅器38には位相補償回路の追加が必要である。この位相補償回路は容量Cと抵抗Rとを用いて回路構成される。容量Cを半導体チップ上に構成する場合、大きな面積が必要となり、回路規模が増大し、コストも高くなる。
また、NchFET32と抵抗40とを用いているので、PchFET31がオンとなっている間、無駄な電流が流れ、消費電力が大きいという問題もある。
したがって、本発明の目的は、小さな回路規模で低コストで、充電電圧が小さい時に発生する突入電流を抑制するチャージポンプ方式DC−DCコンバータを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のチャージポンプ方式DC−DCコンバータは、所定の周期を有する制御信号に応答して直流電圧入力端子側から充電されて直流電圧出力端子側へ放電されるコンデンサを利用して、直流入力電圧を直流出力電圧に変換するチャージポンプ方式DC−DCコンバータであって、直流入力端子側とコンデンサとの間の線路を制御信号に応じて断続するFETと、FETのバックゲートとソースとの間に接続された抵抗と、コンデンサの両端電圧を所定値と比較する比較手段と、比較手段による比較結果を基にコンデンサの両端電圧が所定値より低い時に、FETを制御信号の状態にかかわらずオフ状態に維持する手段とを備えている。
ここで、比較手段による比較結果を基に、コンデンサの両端電圧が所定値以上の時に抵抗を短絡するスイッチをさらに有していてもよい。
この構成によると、起動時の入力電流が、FETのソース−バックゲート間の抵抗を介して流れるため、突入電流が抑制できる。
しかも、従来例のように増幅器を用いるのではなく、比較手段を用いているので、半導体チップ上で大きな面積を占めるコンデンサと抵抗とからなる位相補償回路が不要であり、その分回路規模を小さくでき、コストも低く抑えることができる。
本発明に係るチャージポンプ方式DC−DCコンバータによると、起動時の入力電流が、FETのソースとバックゲート間の抵抗を介して流れるため、突入電流を抑制することができる。しかも、従来例のように増幅器を用いるのではなく、比較手段を用いているので、半導体チップ上で大きな面積を占めるコンデンサと抵抗とからなる位相補償回路が不要であり、その分回路規模を小さくでき、コストも低く抑えることができる。
(発明の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態に係るチャージポンプ方式DC−DCコンバータについて、図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の実施の形態に係るチャージポンプ方式DC−DCコンバータについて、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態に係るチャージポンプ方式DC−DCコンバータの回路構成を示す回路図である。図1において、符号1はスイッチとなるPchFETを示し、符号2はスイッチとなるNchFETを示し、符号3は例えばFETからなるスイッチを示し、符号4は例えばFETからなるスイッチを示す。符号5は比較器を示し、符号8は例えばFETからなるスイッチを示し、符号9は抵抗を示し、符号10はPchFET1の寄生ダイオードを示し、符号11はインバータを示し、符号12,13はコンデンサを示し、符号14はNAND回路を示し、符号15はインバータを示す。符号T1は入力直流電圧VCC1が印加される端子を示し、符号T2は入力直流電圧VCC2が印加される端子を示し、符号T3は昇圧された電圧VOUTを出力する端子を示す。符号G1,G2はグラウンド電位GNDに接続される端子を示し、符号O1は発振信号OSCが入力される端子を示す。上記の入力直流電圧VCC1とVCC2とは同じ電圧であってもなくてもよい。
端子T1と端子T2には入力直流電圧VCC1と入力直流電圧VCC2が供給され、出力端子T3は昇圧出力電圧VOUTを発生し負荷に接続される。制御端子O1には、このチャージポンプ方式DC−DCコンバータを駆動するために所定の周期を持つ矩形波の制御信号OSCが加えられる。この周波数はコンデンサ12,13の容量により適当な値が決められる。
図1のチャージポンプ方式DC−DCコンバータは、端子T1にドレインが接続されたPchFET1と、PchFET1のバックゲートとソースとの間に接続される抵抗9と、抵抗9の両端に並列に接続されるスイッチ8と、端子G1にドレインが接続されPchFET1と同時にオン/オフ動作をするNchFET2と、PchFET1のソースとNchFET2のソースとの間に接続されるコンデンサ12と、端子T3と端子G2との間に接続されるコンデンサ13と、コンデンサ12およびコンデンサ13の間に接続されたスイッチ3と、コンデンサ12と端子T2との間に接続されるスイッチ4と、コンデンサ12の両端の電位を入力とするコンパレータ5と、PchFET1とNchFET2、およびスイッチ3とスイッチ4とを駆動する制御信号(矩形波信号)OSCを入力する制御端子O1と、制御端子O1から入力された制御信号OSCをもとにNchFET2のオン/オフと逆位相でスイッチ3とスイッチ4とを同時にオン/オフさせるインバータ11と、コンパレータ5の出力を論理反転させるインバータ15と、コンパレータ5の出力と制御信号OSCとによりPchFET1のゲートを制御するNAND回路14とを含む。
PchFET1とNchFET2とは、制御端子O1から加えられる制御信号OSCにより、同時にオン/オフ制御される。これに対し、スイッチ3とスイッチ4とは、制御信号OSCにより、インバータ11を介して制御されるため、スイッチ3とスイッチ4のオン/オフ動作はPchFET1とNchFET2のオン/オフ動作に対して逆相となる。
コンデンサ12はPchFET1とNchFET2との間、及びスイッチ3とスイッチ4との間に接続され、端子T1から入力直流電圧VCC1が供給され電荷を充電する。コンデンサ13には、コンデンサ12からの電圧と端子T2から入力直流電圧VCC2とが供給される。
コンパレータ5の入力は、コンデンサ12の両端に接続され、非反転入力端子はPchFET1のソース側と接続され、反転入力端子はNchFET2のドレイン側と接続される。反転入力端子にはオフセット電圧Vrが与えられ、コンデンサ12の充電電圧の検出値をオフセット電圧Vrで設定する。コンデンサ12の充電電圧値が低くオフセット電圧Vrよりも低い時、コンパレータ5の出力電圧Vcoはローレベルとなり、インバータ15を介して電圧Vgxはハイレベルとなる。
また、コンデンサ12の充電電圧値がオフセット電圧Vrよりも高い時はコンパレータ5の出力電圧Vcoがハイレベルとなり、電圧Vgxがローレベルとなる。
電圧Vgxがローレベルの時、スイッチ8は導通状態となって、PchFET1のバックゲートとソースとの間を短絡し、またこの時、電圧Vcoがハイレベルとなり、PchFET1の動作を許可し、PchFET1はNchFET2と同時にオン/オフ動作するよう制御される。つまり、電圧Vcoがハイレベルとなったときに、制御信号OSCがPchFET1のゲートに伝達されることになる。
コンデンサ12の充電電圧がコンパレータ5のオフセット電圧Vrより低い時は、コンパレータ出力Vcoはローレベル、電圧Vgxはハイレベルであり、スイッチ8はオフとなり、PchFET1のバックゲートとソース間の抵抗9が有効となる。この時、PchFET1は電圧Vcoがローレベルであり、NAND回路14の出力がハイレベルになるため、PchFET1をオフさせるように制御する。これにより、端子T1とコンデンサ12の端子との間はPchFET1の寄生ダイオード10及び抵抗9が直列接続され、端子T1に加えられる入力直流電圧VCC1によって端子T1からコンデンサ12の端子へ流れる電流を抑制することになる。
ここで、コンデンサ12の充電電圧Vcが上昇して、PchFET1をオンオフ動作させるときに、スイッチ8をオンにする理由について説明する。
通常のMOSトランジスタの使い方として、バックゲートとソースは短絡して使用する。理由は、バックゲートとソース間に電位差が生じると、そのMOSトランジスタの電流能力が下がると考えられているためである。
本発明の実施の形態では、電流を制限するために図1のように、抵抗9を追加しているが、通常動作状態(=突入電流が流れる可能性が解消された状況)では抵抗9は不要となる。これは、上記“通常のMOSトランジスタの使い方”の状態に戻すためである。但し、本実施の形態の構成の場合、通常動作状態になれば、抵抗9に電流が流れる経路自体がなくなるため、スイッチ8は省くことも可能である。しかし、スイッチ8は設けておいた方がよい。
以下に、図1のチャージポンプ方式DC−DCコンバータの動作について説明する。
まず、コンデンサ12の充電電圧が低い状態となる場合について説明する。
コンデンサ12の充電電圧が低い場合、コンパレータ5の出力電圧Vcoはローレベルとなるため、PchFET1とスイッチ8はオフ状態となり、入力直流電圧VCC1が加えられる端子T1とコンデンサ12の端子との間には、PchFET1のドレイン−バックゲート間の寄生ダイオード10と抵抗9とが、直列に挿入されることになる。この状態で制御端子O1にハイレベルの制御信号OSCが入力されると、スイッチ3、スイッチ4はオフとなり、NchFET2はオンとなるが、PchFET1はオフの状態を維持する。これにより、入力直流電圧VCC1が加えられる端子T1とコンデンサ12との間には、PchFET1の寄生ダイオード10と抵抗Rが直列に存在するため、コンデンサ12の充電電圧が低い場合でも、端子T1の入力直流電圧VCC1により端子T1から急激な電流が流れ込むことを抑制する。周期毎に変化する制御端子O1の制御信号OSCがローレベルに変化すると、NchFET2はオフ状態となり、PchFET1はオフ状態を維持し、スイッチ3、スイッチ4がオンとなる。その結果、コンデンサ12に蓄えられた電荷がスイッチ3、4を介してコンデンサ13を充電する。この時、コンデンサ13には、コンデンサ12に充電された電圧分と、端子T2からの入力直流電圧VCC2とが印加されるので、昇圧動作が行われることとなる。
上記動作を制御信号OSCの周期毎に繰り返すことで、コンデンサ13の充電が進み、コンデンサ12の充電電圧が段階的に上昇する昇圧動作となる。
次に、コンデンサ12の充電電圧が高い場合の通常動作時について説明する。
コンデンサ12の充電電圧がコンパレータ5のオフセット電圧Vrに比べて高い場合、コンパレータ5の出力電圧VcoはハイレベルとなりPchFET1のオン/オフ動作は、制御信号OSCのローレベル/ハイレベル状態により制御される。コンパレータ5の出力電圧Vcoをインバータ15に入力して得られた電圧Vgxはローレベルとなり、スイッチ8はオン状態となる。この時、PchFET1のバックゲートとソースの間は短絡状態となる。
コンデンサ12の充電電圧がコンパレータ5のオフセット電圧Vrに比べて高い場合に、制御信号OSCがハイレベルであると、スイッチ3,4はオフ状態となり、コンパレータ5の出力電圧Vcoはハイレベルとなることから、PchFET1およびNchFET2はオン状態となる。これにより、コンデンサ12の充電電圧Vcは入力直流電圧VCC1によって、PchFET1およびNchFET2を介して、入力直流電圧VCC1付近まで充電される。その後、制御信号OSCがローレベルに変化すると、スイッチ3,4がオン状態、PchFET1とNchFET2とがオフ状態となり、コンデンサ12の電荷がスイッチ3,4を介してコンデンサ13を充電する。この時、コンデンサ13には入力直流電圧VCC1に近い電圧が加わり、端子T2からも入力直流電圧VCC2が印加されるため、昇圧動作が実現される。
上述したコンデンサ12の充電状態により制御される図1のチャージポンプ回路が動作する様子は図2のようになる。
図2では、低い状態から徐々に上昇するコンデンサ12の充電電圧Vcと、コンパレータ5のオフセット電圧Vrと、電圧レベルを比較するコンパレータ5の出力電圧Vcoと、電圧Vcoと制御信号OSCとにより制御されるPchFET1のゲート信号Vg1と、NchFET2のゲート信号Vg2と、スイッチ(PchFET)3,4のゲート信号Vg3と、インバータ15の出力電圧Vgxと、制御信号OSCの波形を示す。
図2のチャージポンプ方式DC−DCコンバータでは、通常動作である充電電圧Vcがコンパレータ5のオフセット電圧Vrに比べ高い状態では、コンパレータ5の出力電圧Vcoはハイレベルを出力し、これにより電圧Vgxがローレベルとなり、電圧Vgxがローレベルであるとスイッチ8はオン、ゲート信号Vg1は制御信号OSCにより制御されるため、制御信号OSCがハイレベルの時にはゲート信号Vg1がハイレベルとなり、PchFET1はオフ、制御信号OSCがローレベルの時にはゲート信号Vg1はローレベルとなり、PchFET1はオンとなる。この時コンデンサ12,13はそれぞれ十分に充電されている状態であり、入力直流電圧VCC1とコンデンサ12の両端電圧(充電電圧Vc)は電圧差が小さく急激な突入電流は発生しない。
充電電圧Vcがコンパレータ5のオフセット電圧Vrより小さい時は、コンパレータ5の出力電圧Vxはローレベルを出力する。これにより、電圧Vcoはハイレベルとなり、ゲート信号Vg1は制御信号OSCに関わらずハイレベルとなり、スイッチ8はオフとなり、PchFET1はオフとなり、入力直流電圧VCC1が加えられる端子T1とコンデンサ12との間には、PchFET1の寄生ダイオード10と抵抗9とが直列に接続された状態となる。この状態で、制御信号OSCがローレベルの時、ゲート信号Vg2によりNchFET2はオフであり、ゲート信号Vg3によりスイッチ3,4はオンとなり、コンデンサ12の電荷はコンデンサ13の充電電荷として印加され、さらにコンデンサ13の他方の端子には端子T2より入力直流電圧VCC2が加えられるため、端子T3の電圧VOUTは上昇する。
次に制御信号OSCがハイレベルとなった際はスイッチ3,4をオフし、NchFET2のみオンさせることで、端子T1からPchFET1の寄生ダイオード10を介した抵抗9に抑制された電流によってコンデンサ12を充電する。これらの動作を繰り返すことでコンデンサ12の充電電圧Vcを上昇させ、コンデンサ12の充電電圧Vcがコンパレータ5のオフセット電圧Vrを超えると、前述した通常動作となり端子T3には昇圧された電圧VOUTが供給される。
したがって、起動時などコンデンサ12,13の充電電圧が低く突入電流が発生しやすい状況においては、PchFET1をオフ状態とし、端子T1とコンデンサ12との間に、直列に抵抗成分を接続することで突入電流を抑制し、コンバータ2の充電電圧Vcがコンパレータ5のオフセット電圧Vrよりも高く、突入電流が発生しにくい状況においては、チャージポンプ回路を通常動作させる。
以上のように、本発明の実施の形態のチャージポンプ方式DC−DCコンバータは、PchFET1のバックゲート−ソース間に挿入した抵抗9によって突入電流を制限することができ、その制限値は、抵抗9の抵抗値によって調整できる。また、コンパレータ5のオフセット電圧Vrを調整することによって、突入電流を制限する期間が調整できる。即ち、チャージポンプ方式DC−DCコンバータの起動時間も調整できる。
以上説明したように、この実施の形態のチャージポンプ方式DC−DCコンバータによれば、起動時の入力電流が、PchFET1のソースとバックゲート間の抵抗9を介して流れるため、突入電流を抑制することができる。しかも、従来例のように増幅器38を用いるのではなく、コンパレータ5を用いているので、半導体チップ上で大きな面積を占めるコンデンサと抵抗とからなる位相補償回路が不要であり、その分回路規模を小さくでき、コストも低く抑えることができる。
しかも、NchFET32と抵抗40とを用いているのではなく、NAND回路14を使用しているため、PchFET1がONしている時もOFFしている時にも無駄な電流は流れず、消費電力が少ないという利点もある。
本発明のチャージポンプ方式DC−DCコンバータは、各種電子機器向けの電源回路に有用である。
1 PchFET
2 NchFET
3 スイッチ
4 スイッチ
5 コンパレータ
8 スイッチ
9 抵抗
10 寄生ダイオード
11 インバータ
12 コンデンサ
13 コンデンサ
14 NAND回路
15 インバータ
21 スイッチ
22 スイッチ
23 スイッチ
24 スイッチ
25 コンデンサ
26 コンデンサ
27 インバータ
31 PchFET
32 NchFET
33 NchFET
34 スイッチ
35 スイッチ
36 コンデンサ
37 コンデンサ
38 増幅器
39 インバータ
40 抵抗
2 NchFET
3 スイッチ
4 スイッチ
5 コンパレータ
8 スイッチ
9 抵抗
10 寄生ダイオード
11 インバータ
12 コンデンサ
13 コンデンサ
14 NAND回路
15 インバータ
21 スイッチ
22 スイッチ
23 スイッチ
24 スイッチ
25 コンデンサ
26 コンデンサ
27 インバータ
31 PchFET
32 NchFET
33 NchFET
34 スイッチ
35 スイッチ
36 コンデンサ
37 コンデンサ
38 増幅器
39 インバータ
40 抵抗
Claims (2)
- 所定の周期を有する制御信号に応答して直流電圧入力端子側から充電されて直流電圧出力端子側へ放電されるコンデンサを利用して、直流入力電圧を直流出力電圧に変換するチャージポンプ方式DC−DCコンバータであって、
前記直流入力端子側と前記コンデンサとの間の線路を前記制御信号に応じて断続するFETと、
前記FETのバックゲートとソースとの間に接続された抵抗と、
前記コンデンサの両端電圧を所定値と比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果を基に前記コンデンサの両端電圧が前記所定値より低い時に、前記FETを前記制御信号の状態にかかわらずオフ状態に維持する手段とを備えたチャージポンプ方式DC−DCコンバータ。 - 前記比較手段による比較結果を基に、前記コンデンサの両端電圧が前記所定値以上の時に前記抵抗を短絡するスイッチを有する請求項1記載のチャージポンプ方式DC−DCコンバータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006110363A JP2007288845A (ja) | 2006-04-13 | 2006-04-13 | チャージポンプ方式dc−dcコンバータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006110363A JP2007288845A (ja) | 2006-04-13 | 2006-04-13 | チャージポンプ方式dc−dcコンバータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007288845A true JP2007288845A (ja) | 2007-11-01 |
Family
ID=38760125
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006110363A Pending JP2007288845A (ja) | 2006-04-13 | 2006-04-13 | チャージポンプ方式dc−dcコンバータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007288845A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107017764A (zh) * | 2016-01-28 | 2017-08-04 | 松下知识产权经营株式会社 | 供电控制装置、电动机驱动装置以及供电控制方法 |
US20180234011A1 (en) * | 2015-07-17 | 2018-08-16 | Rohm Co., Ltd. | Charge pump, switch driver device, lighting device, and vehicle |
-
2006
- 2006-04-13 JP JP2006110363A patent/JP2007288845A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20180234011A1 (en) * | 2015-07-17 | 2018-08-16 | Rohm Co., Ltd. | Charge pump, switch driver device, lighting device, and vehicle |
US10560017B2 (en) * | 2015-07-17 | 2020-02-11 | Rohm Co., Ltd. | Charge pump, switch driver device, lighting device, and vehicle |
CN107017764A (zh) * | 2016-01-28 | 2017-08-04 | 松下知识产权经营株式会社 | 供电控制装置、电动机驱动装置以及供电控制方法 |
CN107017764B (zh) * | 2016-01-28 | 2020-06-26 | 松下知识产权经营株式会社 | 供电控制装置、电动机驱动装置以及供电控制方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8018214B2 (en) | Regulator with soft-start using current source | |
JP4810283B2 (ja) | スイッチング制御回路 | |
JP4895694B2 (ja) | 電源回路 | |
US6738272B2 (en) | Charge pump rush current limiting circuit | |
US7969132B2 (en) | Switching power supply unit and control method of switching power supply unit | |
TW201220657A (en) | Switching regulator | |
JP2009146130A (ja) | ドロッパ型レギュレータ | |
JP2009207242A (ja) | 電源装置 | |
US8384366B2 (en) | System and method for providing stable control for power systems | |
JP2007159375A (ja) | 昇圧型dc−dcコンバータおよび昇圧型dc−dcコンバータの制御方法 | |
CN107342680B (zh) | Dcdc转换器 | |
JP2006288062A (ja) | Dc−dcコンバータ、dc−dcコンバータの制御回路、及びdc−dcコンバータの制御方法 | |
JP2010130826A (ja) | 昇圧型スイッチング電源装置 | |
JP2882366B2 (ja) | 突入電流制限型チャージポンプ昇圧回路 | |
JP6205596B2 (ja) | ソフトスタート回路及び電源装置 | |
JP2009266121A (ja) | レギュレータ | |
JP5951358B2 (ja) | 充電制御回路および充電回路 | |
JP5398422B2 (ja) | スイッチング電源装置 | |
CN109196764B (zh) | 开关调节器、半导体集成电路和电子设备 | |
JP5423060B2 (ja) | 昇圧型スイッチングレギュレータ | |
JP2007288845A (ja) | チャージポンプ方式dc−dcコンバータ | |
US10122258B2 (en) | DC-DC converter with pull-up or pull-down current and associated control method | |
JP3757219B2 (ja) | チャージポンプ回路 | |
JP4233037B2 (ja) | スイッチングレギュレータ | |
JP2010104140A (ja) | 電源回路 |