JP2007279431A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な画質の画像を安定して形成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナー像が転写された後の感光体101上に接触し、感光体101上に残留した残留トナーを感光体101上から除去して保持するクリーニングブラシ111と、クリーニングブラシ111によって保持されているトナーを回収する回収ロール112と、トナー像の画像濃度が所定の低濃度状態にある場合には、クリーニングブラシ111の電圧と回収ロール112の電圧との間の電位差を所定の第1の電位差に設定することで回収ロール112の回収力を弱め、トナー像の画像濃度がその低濃度状態以外の状態にある場合には、上記の電位差を第1の電位差よりも大きな第2の電位差に設定することで回収ロール112の回収力を強める電圧制御部122とを備えた。
【選択図】 図3
【解決手段】トナー像が転写された後の感光体101上に接触し、感光体101上に残留した残留トナーを感光体101上から除去して保持するクリーニングブラシ111と、クリーニングブラシ111によって保持されているトナーを回収する回収ロール112と、トナー像の画像濃度が所定の低濃度状態にある場合には、クリーニングブラシ111の電圧と回収ロール112の電圧との間の電位差を所定の第1の電位差に設定することで回収ロール112の回収力を弱め、トナー像の画像濃度がその低濃度状態以外の状態にある場合には、上記の電位差を第1の電位差よりも大きな第2の電位差に設定することで回収ロール112の回収力を強める電圧制御部122とを備えた。
【選択図】 図3
Description
本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置の一例としては、複写機、ファクシミリ、プリンター等が挙げられる。これらの画像形成装置は、トナー像が形成されてそのトナー像を担持する像担持体を有し、その像担持体上にトナー像を形成し、そのトナー像をその像担持体上から所定の被転写面(記録用紙や中間転写体)に転写して最終的に記録用紙上に定着させることでその記録用紙上に画像を形成する。
ここで、トナー像の転写が終了した像担持体上には、転写しきれなかったトナーが残留しており、この残留したトナー(残留トナー)を次のトナー像の形成に先立って除去することが必要になる。
残留トナーを除去するクリーニング方式としては、種々の方式が提案されているが、複数の導電性繊維を備えた導電性ブラシを用いたブラシクリーニング方式は有効な方式の一つとして広く知られている。ブラシクリーニング方式は、像担持体上の残留トナーを、その残留トナーの帯電極性とは逆極性のバイアス電圧を印加した導電性ブラシによって静電的に除去するという方式である。
ところで、このようなブラシクリーニング方式では、クリーニング性能を向上させるために、従来から様々な工夫がなされている。
例えば、太さが3デニール(約21μm)以下という細い導電性繊維からなるブラシを用いることで像担持体に対するブラシの押圧力を軽減し、残留トナーがブラシによって像担持体に強く擦り付けられることによって生じるいわゆるフィルミングの発生を抑えるという技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、例えば、残留トナーを除去する導電性ブラシの近傍に、研磨粒子で残留トナーやその他の、像担持体における付着物を除去する研磨部材を配置することで、クリーニング性能を向上させるという技術も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、ブラシクリーニング方式では、多くの場合、導電性ブラシが像担持体から除去後に静電的に保持しているトナーを最終的に回収する方法として、導電性ブラシに印加されたバイアス電圧と同極性であって、その導電性ブラシに印加されるバイアス電圧よりも高いバイアス電圧が印加された回収部材をその導電性ブラシに接触させることで、トナーをその回収部材に回収させるという方法が採用されている。このような回収部材による回収の安定化を図ることで、クリーニング性能を向上させるという技術も提案されている(例えば、特許文献3および特許文献4参照。)。
特開2004−198628号公報
特開平01−273083号公報
特開平03−181984号公報
特開昭62−239183号公報
ところが、これら特許文献に示されているような技術が適用された画像形成装置にあっても、画像濃度が高い画像の形成が続いたり、あるいは逆に、画像濃度の低い画像の形成が続いたりしたときに、画像のつぶれや画像流れ等といった画質の低下がしばしば発生することが経験的に知られている。
本発明は、上記事情に鑑み、良好な画質の画像を安定して形成することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の画像形成装置は、トナー像が形成されてそのトナー像を担持する像担持体を有し、その像担持体上にトナー像を形成し、そのトナー像をその像担持体上から転写して最終的に記録媒体上に定着させることでその記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
上記トナー像が転写された後の像担持体上に近接あるいは接触し、その像担持体上に残留した残留トナーをその像担持体上から除去して保持する除去部と、
上記除去部によって保持されているトナーを回収する、上記トナー像の画像濃度が所定の低濃度状態にある場合には第1の回収力でそのトナーを回収し、そのトナー像の画像濃度がその低濃度状態以外の状態にある場合には、その第1の回収力よりも大きい第2の回収力でそのトナーを回収する回収部とを備えたことを特徴とする。
上記トナー像が転写された後の像担持体上に近接あるいは接触し、その像担持体上に残留した残留トナーをその像担持体上から除去して保持する除去部と、
上記除去部によって保持されているトナーを回収する、上記トナー像の画像濃度が所定の低濃度状態にある場合には第1の回収力でそのトナーを回収し、そのトナー像の画像濃度がその低濃度状態以外の状態にある場合には、その第1の回収力よりも大きい第2の回収力でそのトナーを回収する回収部とを備えたことを特徴とする。
本発明を行うに当たってなされた調査の結果、ブラシクリーニング方式が適用された画像形成装置において画像濃度が高い画像の形成が続くと、導電性ブラシにトナーが過剰に溜まった状態となり、その結果、導電性ブラシによる除去力の低下や、甚だしい場合には導電性ブラシから上記像担持体へのトナーの戻りを招き、それらに起因して画像に汚れが生じてしまうことが分かった。また、トナー像が転写された後の像担持体には、残留トナーの他にも、現像時にトナーと一緒に像担持体に移行しトナー像の転写後は像担持体に残る外添剤や、像担持体を帯電させるときに生じる放電生成物等が付着している。導電性ブラシに保持されているトナーは、これらの付着物に対する研磨剤の役割を果たすが、画像濃度が低い画像の形成が続くと、この研磨剤としてのトナーが不足した状態となり、その結果、上記の付着物に対する除去力が低下してしまい、除去しきれなかった付着物に起因して画像流れが引き起こされることも上記の調査により分かった。
本発明はこれらの調査結果を踏まえてなされたものである。本発明の画像形成装置によれば、上記回収部による、例えば上記の導電性ブラシに相当する上記除去部からのトナーの回収力が上記トナー像の画像濃度に応じて切り換えられる。即ち、画像濃度が高く除去部で保持されるトナーの量が過剰となることが予測される場合には、相対的に大きな第1の回収力でトナーが多めに回収され、逆に画像濃度が低く除去部において研磨効果を発揮するトナーの量が過少となることが予測される場合には、相対的に小さな第2の回収力でトナーが少なめに回収される。これにより、上記除去部におけるトナーの保持量が適切な量に保たれるので、上記像担持体から残留トナーやその他の付着物等が安定的に除去されることとなり画質の良好な画像を安定して形成することが可能となる。
ここで、本発明の画像形成装置において「上記回収部が、上記除去部の電圧に対して所定の電位差を有するバイアス電圧が印加されることでその除去部からトナーを静電的に回収する回収部材と、その回収部材の電圧を、上記第1の回収力を生じる第1の電圧および上記第2の回収力を生じる第2の電圧それぞれに、上記トナー像の画像濃度に応じて制御する電圧制御部とを備えたものである」という形態や、
「上記回収部が、上記除去部に対して所定の相対速度を持って当接してその除去部を摺擦することでその除去部からトナーを回収する回収部材と、その除去部に対するその回収部材の相対速度を、上記第1の回収力を生じる第1の相対速度および上記第2の回収力を生じる第2の相対速度それぞれに、上記トナー像の画像濃度に応じて制御する速度制御部とを備えたものである」という形態は好ましい形態である。
「上記回収部が、上記除去部に対して所定の相対速度を持って当接してその除去部を摺擦することでその除去部からトナーを回収する回収部材と、その除去部に対するその回収部材の相対速度を、上記第1の回収力を生じる第1の相対速度および上記第2の回収力を生じる第2の相対速度それぞれに、上記トナー像の画像濃度に応じて制御する速度制御部とを備えたものである」という形態は好ましい形態である。
これらの好ましい形態の画像形成装置によれば、上記除去部の電圧と上記回収部材の電圧との間の電位差や、あるいは上記除去部に対する上記回収部材の相対速度を制御するという容易な制御方法により上記回収部材の回収力を確実に制御することができる。
以上、説明したように、本発明によれば、良好な画質の画像を安定して形成することができる画像形成装置を得ることができる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
まず、本発明を行うに当たってなされた調査について説明する。
この調査では、ブラシクリーニング方式を採用した従来の画像形成装置が使われ、その従来の画像形成装置に様々な画像濃度の画像を、各画像濃度毎に所定枚数ずつ形成させ、各画像濃度について、所定枚数の画像形成が終わった後の導電性ブラシにおけるトナーの保持量と、所定枚数目に形成された画像の画質との関係が調べられた。ここで、トナーの保持量の計測は、所定の開口を有するバキュームで、画像形成後の導電性ブラシに保持されているトナーを吸引し、その吸引されたトナーの重量を計測することで行われ、画質については、画像流れの程度、および画像の汚れの程度という2点について目視で確認することで行われた。
図1は、導電性ブラシにおけるトナーの保持量と画像流れの程度との関係を示すグラフであり、図2は、導電性ブラシにおけるトナーの保持量と画像の汚れの程度との関係を示すグラフである。
図1のグラフG1では、縦軸G1_1に画像流れの程度が示され、横軸G1_2にトナーの保持量が示されている。また、図2のグラフG2では、縦軸G2_1に画像の汚れの程度が示され、横軸G2_2にトナーの保持量が示されている。
図1のグラフG1では、画像流れの程度は、目視される画像流れが無いという第1レベルLv1、画像流れの程度が画像の判別が可能な程度であるという第2レベルLv2、および画像流れの程度が画像の判別が不可能な程度であるという第3レベルLv3という3段階で評価されている。また、図2のグラフG2では、画像の汚れの程度は、目視される汚れが無いという第1レベルLv1、筋状の汚れが目視されるという第2レベルLv2、帯状の汚れが目視されるという第3レベルLv3という3段階で評価されている。また、図1のグラフG1および図2のグラフG2の双方において、トナーの保持量は、上述したバキュームによる吸引によって得られたトナーの重量をそのバキュームの開口で除して得られる、単位面積当たりのトナー重量で表わされている。
図1のグラフG1によると、トナーの保持量が約40g/m2以下という少量の場合に画像流れの程度が大きくなることが分かる。一般に、このような画像流れは、現像時にトナーと一緒に像担持体に移行しトナー像の転写後は像担持体に残る外添剤や、像担持体を帯電させるときに生じる放電生成物等の付着物に起因して発生することが知られている。従来のブラシクリーニング方式の多くでは、導電性ブラシに保持されているトナーが研磨剤の役割を果たし、このような付着物が良好に除去されるようになっている。しかし、このトナーの保持量が少なくなると研磨効果が低下して付着物に対する除去力が下がり、結果的に画像流れが起き易くなる。その結果、この図1のグラフG1が示すように、トナーの保持量が少量の際に程度の大きな画像流れが生じることとなる。
また、図2のグラフG2によると、トナーの保持量が約100g/m2以上という多量の場合に画像の汚れの程度が大きくなることが分かる。導電性ブラシにこのように多量のトナーが保持されると、像担持体上の残留トナーに対する導電性ブラシの除去力が低下し、その結果、残留トナーを十分に除去しきれなくなる。また、このような状態では、導電性ブラシに多量に溜まったトナーの一部が、像担持体上に戻ってしまうという現象が起こることもある。いずれにしても、導電性ブラシに多量のトナーが保持された状態では、像担持体上での不要なトナーの量が多くなってしまう。その結果、この図2のグラフG2が示すように、トナーの保持量が多量の際に程度の大きな画像の汚れが生じることとなる。
以下に説明する第1および第2の2つの実施形態は、いずれもこのような調査の結果を踏まえてなされたものである。
まず、第1実施形態について説明する。
図3は、本発明の第1実施形態である画像形成装置の概略構成を示す図である。
図3に示す画像形成装置100は、ドラム状の感光体101を備え、この感光体101の周囲に、感光体用帯電器102、露光器103、現像器104、転写ロール105、クリーニング前帯電器106、クリーニング前除電器107、およびクリーニング装置110が配置されている。また、この画像形成装置100には、記録用紙P上のトナー像を定着させる定着器108、画像形成装置100全体の動作を制御する制御部121、クリーニング装置110が有している後述の各バイアス電源の出力を制御する電圧制御部122も備えられている。
図1に示す感光体101は、円筒上の支持体の上に、下引層、電荷発生層と電荷輸送層を含む感光層が積層されてなるものであり、矢印Aが示す時計回り方向に回転する。この感光体101は、本発明にいう像担持体の一例に相当する。
感光体用帯電器102は、非接触帯電方式のコロトロン帯電器である。この感光体用帯電器102は、マイナス極性の帯電バイアス電圧によって、感光体101の表面をマイナス極性に帯電させる。
露光器103には、制御部121を介して、この画像形成装置100で形成する画像を表わす画像データが供給される。そして、露光器103は、この供給された画像データに基いてレーザ光を変調し、その変調したレーザ光を、感光体101に照射する。マイナス極性に帯電した感光体101の表面は、露光器103からのレーザ光によって画像データが表わす画像の形に電位を除かれる。これにより、画像を静電的に表わす静電潜像が形成される。
現像器104は、トナーと外添剤とを含む現像剤を収容した現像剤収容体104aと、現像剤収容体104a中でマイナス極性に帯電したトナーを担持して感光体101の表面に対向した状態で回転する現像ロール104bとを有する。
現像剤収容体104a中でマイナス極性に帯電したトナーは、現像ロール104bと感光体101とが互いに近接した現像位置で、現像ロール104bと感光体101との電位差によって感光体101の表面に移行する。このとき、トナーは、感光体101の表面の、マイナス極性に帯電している部分を避けて、電位が除かれた状態にある、静電潜像の部分に付着する。これにより静電潜像がトナーによって現像される。
図1では、記録用紙Pは矢印Bが示す方向に搬送されてくる。搬送されてきた記録用紙Pは、感光体101と、バイアス電圧が印加された転写ロール105との間のニップ位置に送り込まれる。この転写ロール105は、現像器104におけるトナーの帯電極性とは逆極性、即ちプラス極性の転写バイアス電圧が印加されており、感光体101の表面に形成されたトナー像は、このニップ位置において、感光体101の表面から記録用紙Pに転写される。
尚、本実施形態では、転写ロール105を用いた転写方式が採用されているが、本発明の画像形成装置は、このような転写方式が採用された画像形成装置に限るものではなく、例えば、非接触帯電方式のコロトロン帯電器を用いた転写方式が採用された画像形成装置等であっても良い。
また、図1に示す画像形成装置100は、転写ロール105よりも用紙搬送方向下流側に定着器108が配置されている。この定着器108は、加熱機構を有する加熱ロール108aと、加熱ロール108aに対向するように設けられた圧力ロール108bとを備えている。互いに対向する加熱ロール108aと圧力ロール108bの間には、トナー像が転写された記録用紙Pが搬送されてくる。記録用紙P上のトナー像を構成するトナーは、加熱ロール108aにより溶融され圧力ロール108bからの圧力を受けて記録用紙Pに定着し、定着トナー像からなる画像が形成される。
一方、感光体101の、転写後の表面には転写時に記録用紙Pへ移行することができなかった残留トナーが残っている。また、この転写後の表面には、現像時にトナーとともに移行した外添剤、および感光体101の帯電時や転写時に発生した放電生成物等といった付着物が付着している。
図1に示すクリーニング装置110は、このような残留トナーと付着物を除去するための装置であって、転写ロール105よりも感光体101の回転方向における下流側であって感光体用帯電器102よりも上流側で残留トナーと付着物とを除去するように配備されたものである。また、このクリーニング装置110の手前には、クリーニング前帯電器106とクリーニング前除電器107が配備されている。ここで、残留トナーは、転写ロール105の電位に引き寄せられずに残ってしまったトナーであり、帯電状態が乱れている。このため、マイナス極性のバイアス電圧が印加されたクリーニング前帯電器106によって残留トナーの極性が揃えられる。さらに、このクリーニング前帯電器106の下流側に配置されたクリーニング前除電器107によって、感光体101の表面上の残留電位レベルが落とされる。これらの処理により、残留トナーが、クリーニング装置110によって除去されやすくなる。
図1に示すクリーニング装置110は、2つのクリーニングブラシ111、2つの回収ロール112、2つのスクレーパ113、第1のブラシ用電源114、第1のロール用電源115、第2のブラシ用電源116、第2のロール用電源117、2つのブラシ駆動モータ118、および2つのロール駆動モータ119を備えている。
ここで、クリーニングブラシ111は、本発明にいう除去部の一例に相当する。また、回収ロール112と第1のロール用電源115と電圧制御部122とを合わせたものや、回収ロール112と第2のロール用電源117と電圧制御部122とを合わせたものは、本発明にいう回収部の各一例に相当する。また、回収ロール112は、本発明にいう回収部材の一例に相当し、電圧制御部122は、本発明にいう電圧制御部の一例に相当する。
クリーニングブラシ111は、感光体101の回転軸と平行な回転軸を中心として放射状に延びた導電性繊維を有する。このクリーニングブラシ111は、導電性繊維の先端が感光体101の表面と回収ロール112の表面との双方に食い込んだ状態に設置され、ブラシ駆動モータ118によって矢印Cが示す時計回り方向に回転駆動される。また、このクリーニングブラシ111には、感光体101の表面の残留トナーを導電性繊維に引き寄せるためのブラシバイアス電圧が印加される。
ここで、2つのクリーニングブラシ111のうち、感光体101の回転方向における上流側に配置されたクリーニングブラシ111には、第1のブラシ用電源114からプラス極性のブラシバイアス電圧が印加される。これにより、感光体101上で、基本的にはマイナス極性に帯電した状態にある残留トナーが導電性繊維に引き寄せられて感光体101から除去される。一方、感光体101の回転方向における下流側に配置されたクリーニングブラシ111には、第2のブラシ用電源116からマイナス極性のブラシバイアス電圧が印加される。上述したように残留トナーの帯電状態は乱れており、クリーニング前帯電器106によってマイナス極性に揃えるべく帯電処理を受けてもなお逆極性であるプラス極性に帯電してしまっているトナーが存在している場合がある。本実施形態では、このようなプラス極性に帯電してしまっているトナーが、上記の下流側に配置され第2のブラシ用電源116からマイナス極性のブラシバイアス電圧が印加されたクリーニングブラシ111によって除去される。ここで、本実施形態では、第1のブラシ用電源114と第2のブラシ用電源116とは、各電源が出力するブラシバイアス電圧の極性が互いに逆極性となっているが、各電源が出力するブラシバイアス電圧の絶対値は互いに同値となっている。
以上に説明した2つのクリーニングブラシ111によって除去されたトナーは、各クリーニングブラシ111に保持される。そして、この保持されたトナーは各クリーニングブラシ111において研磨剤としての効果を発揮し、各クリーニングブラシ111が、残留トナーとともに感光体101上に付着している外添剤や放電生成物等の付着物を除去するのを助ける。
回収ロール112は、クリーニングブラシ111に保持されたトナーを回収するものである。この回収ロール112は、感光体101の回転軸と平行な回転軸を中心として、ロール駆動モータ119によって矢印Dが示す反時計回り方向に回転駆動される。また、この回収ロール112には、クリーニングブラシ111に保持されたトナーを引き寄せるためのロールバイアス電圧が印加される。回収ロール112は、このロールバイアス電圧によって、クリーニングブラシ111に保持された残留トナーをクリーニングブラシ111の保持力よりも強く引き寄せて回収する。
ここで、2つの回収ロール112のうち、感光体101の回転方向における上流側に配置された回収ロール112には、第1のロール用電源115によって、その回収ロール112が接触しているクリーニングブラシ111と同様にプラス極性のロールバイアス電圧が印加される。このプラス極性のロールバイアス電圧により、回収ロール112は、その接触しているクリーニングブラシ111からマイナス極性に帯電しているトナーを回収する。一方、感光体101の回転方向における下流側に配置された回収ロール112には、第2のロール用電源117によって、その回収ロール112が接触しているクリーニングブラシ111と同様にマイナス極性のロールバイアス電圧が印加されている。このマイナス極性のロールバイアス電圧により、回収ロール112は、その接触しているクリーニングブラシ111からプラス極性に帯電しているトナーを回収する。また、本実施形態では、第1のロール用電源115と第2のロール用電源117とは、各電源が出力するロールバイアス電圧の極性が互いに逆極性となっているが、各電源が出力するロールバイアス電圧の絶対値は互いに同値となっている。
回収ロール112には金属の薄板であるスクレーパ113が当接しており、このスクレーパ113によって、回収ロール112で回収されたトナーが回収ロール112から掻き落とされる。
ここで、上述したようにクリーニングブラシ111に保持されたトナーは、感光体101上の付着物に対する研磨剤としての役割を果たす。このため、回収ロール112は、クリーニングブラシ111にある程度のトナーを残して回収を行う。ところが、画像形成装置100において、画像濃度が低い画像の形成が続くと、感光体101上の残留トナーの量が少ないために、クリーニングブラシ111におけるトナーの保持量が減少する。一方、画像濃度が高い画像の形成が続くと、感光体101上の残留トナーの量が多いために、クリーニングブラシ111におけるトナーの保持量が増加する。図1および図2を参照して説明したように、クリーニングブラシ111におけるトナーの保持量がある程度の保持量を下回って減少してしまうと、上記の付着物に対する除去力が低下して画像流れが生じやすくなってしまう。また、逆にトナーの保持量がある程度の保持量を上回って増加してしまうと、画像の汚れが生じやすくなってしまう。
そこで、本実施形態では、クリーニングブラシ111におけるトナーの保持量が適切な量に保たれるように、クリーニングブラシ111に対する回収ロール112の回収力が画像濃度に応じて制御される。この回収ロール112の回収力は、クリーニングブラシ111と回収ロール112との間の電位差が大きいほど強く、この電位差が小さいほど弱い。本実施形態では、第1のブラシ用電源114および第2のブラシ用電源116それぞれが出力するブラシバイアス電圧と、第1のロール用電源115および第2のロール用電源117それぞれが出力するロールバイアス電圧とに対して、電圧制御部122が行う次のような制御によって、クリーニングブラシ111と回収ロール112との間の電位差、延いてはクリーニングブラシ111に対する回収ロール112の回収力が制御される。以下、この電圧制御部122による制御について説明する。
電圧制御部122は、まず、制御部121から、この画像形成装置100で形成する画像を表わす画像データを受け取り、その画像データが表わす画像の画像濃度を分析する。そして、上記のブラシバイアス電圧の絶対値とロールバイアス電圧の絶対値の差、即ち、クリーニングブラシ111と回収ロール112との間の電位差を、所定の第1の電位差と、その第1の電位差よりも大きな第2の電位差それぞれに、上記の分析で得た画像濃度に応じて制御する。
本実施形態では、電圧制御部122は、画像濃度が所定の閾値未満の低濃度状態にある場合には、上記のブラシバイアス電圧の絶対値とロールバイアス電圧の絶対値とのそれぞれを、両者の差が相対的に小さな第1の電位差となるように設定して、回収ロール112の回収力を弱める。この第1の電位差に対応するロールバイアス電圧が印加されたときの回収ロール112の電圧が、本発明にいう「第1の回収力を生じる第1の電圧」の一例に相当する。本実施形態では、このように回収ロール112の回収力が弱められることにより、クリーニングブラシ111におけるトナーの保持量が、画像流れを発生させかねない過少状態となってしまうことが回避される。
一方、電圧制御部122は、画像濃度が上記の閾値以上となる場合には、上記のブラシバイアス電圧の絶対値とロールバイアス電圧の絶対値とのそれぞれを、両者の差が相対的に大きな第2の電位差となるように設定して、回収ロール112の回収力を強める。この第2の電位差に対応するロールバイアス電圧が印加されたときの回収ロール112の電圧が、本発明にいう「第2の回収力を生じる第2の電圧」の一例に相当する。本実施形態では、このように回収ロール112の回収力が強められることにより、クリーニングブラシ111におけるトナーの保持量が、画像の汚れを発生させかねない過剰状態となってしまうことが回避される。
以上、説明したように本発明の第1実施形態によれば、クリーニングブラシ111におけるトナーの保持量について過少状態および過剰状態が共に回避され、そのトナーの保持量が適切な量に保たれるので、良好な画質の画像を安定して形成することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態である画像形成装置の概略構成を示す図である。
尚、この図4では、図3に示す第1実施形態と同等な構成要素については図3と同じ符号が付されており、以下ではこれら同等な構成要素についての重複説明を省略する。
この図4に示す画像形成装置200では、この画像形成装置200が備えるクリーニング装置210における回収ロール112の回収力に対する制御方法が上述した第1実施形態とは異なる。以下、この相違点に注目して説明を行う。
回収ロール112の回収力は、クリーニングブラシ111に対する回収ロール112の相対回転速度が速いほど強く、この相対回転速度が遅いほど弱い。本実施形態では、ブラシ駆動モータ215およびロール駆動モータ216それぞれの回転速度に対して、速度制御部221が行う次のような制御によって、クリーニングブラシ111に対する回収ロール112の相対回転速度、延いてはクリーニングブラシ111に対する回収ロール112の回収力が制御される。ここで、回収ロール112とロール駆動モータ216と速度制御部221とを合わせたものが、本発明にいう回収部の一例に相当し、また、速度制御部221が、本発明にいう速度制御部の一例に相当する。
また、この第2実施形態では、クリーニング装置210に、プラス極性のブラシバイアス電圧を出力する第1のブラシ用電源211、プラス極性のロールバイアス電圧を出力する第1のロール用電源212、マイナス極性のブラシバイアス電圧を出力する第2のブラシ用電源213、およびマイナス極性のロールバイアス電圧を出力する第2のロール用電源214が備えられているが、これらの電源が出力するブラシバイアス電圧およびロールバイアス電圧は、上述の第1実施形態とは異なり一定値となっている。
以下、この速度制御部221による制御について説明する。
速度制御部221は、まず、制御部121から、この画像形成装置100で形成する画像を表わす画像データを受け取り、その画像データが表わす画像の画像濃度を分析する。そして、上記のブラシ駆動モータ215およびロール駆動モータ216それぞれの回転速度の差、即ち、クリーニングブラシ111に対する回収ロール112の相対回転速度を、所定の第1の相対回転速度と、その第1の相対回転速度よりも大きな第2の相対回転速度それぞれに、上記の分析で得た画像濃度に応じて制御する。
ここで、本実施形態では、上記の第1の相対回転速度は、(クリーニングブラシ111の周速度)/(回収ロール112の周速度)で得られる周速比が1.2未満となるように設定されており、第2の相対回転速度は、この周速比が1.2以上となるように設定されている。
上記の第1の相対回転速度および第2の相対回転速度は、それぞれ本発明にいう第1の相対速度および第2の相対速度の各一例に相当する。
本実施形態では、速度制御部221は、画像濃度が所定の閾値未満の低濃度状態にある場合には、上記のブラシ駆動モータ215およびロール駆動モータ216それぞれの回転速度を、両者の差が相対的に小さな第1の相対回転速度となるように設定して、回収ロール112の回収力を弱める。このように回収ロール112の回収力が弱められることにより、クリーニングブラシ111におけるトナーの保持量が、画像流れを発生させかねない過少状態となってしまうことが回避される。
一方、速度制御部221は、画像濃度が上記の閾値以上となる場合には、上記のブラシ駆動モータ215およびロール駆動モータ216それぞれの回転速度を、両者の差が相対的に大きな第2の相対回転速度となるように設定して、回収ロール112の回収力を強める。このように回収ロール112の回収力が強められることにより、クリーニングブラシ111におけるトナーの保持量が、画像の汚れを発生させかねない過剰状態となってしまうことが回避される。
以上、説明したように本発明の第2実施形態によっても、上述した第1実施形態と同様にクリーニングブラシ111におけるトナーの保持量について過少状態および過剰状態が共に回避され、そのトナーの保持量が適切な量に保たれるので、良好な画質の画像を安定して形成することができる。
尚、上記では本発明にいう回収部の一例として、回収ロール112と第1のロール用電源115と電圧制御部122とを合わせたものや、回収ロール112と第2のロール用電源117と電圧制御部122とを合わせたものという、クリーニングブラシ111の電圧に対する回収ロール112の電圧の電位差を画像濃度に応じて制御することで画像濃度に応じた回収力でトナーの回収を行う例や、回収ロール112とロール駆動モータ216と速度制御部221とを合わせたものという、クリーニングブラシ111に対する回収ロール112の相対回転速度を画像濃度に応じて制御することで画像濃度に応じた回収力でトナーの回収を行う例を示したが、本発明はこれに限るものではない。本発明の回収部は、例えば、クリーニングブラシ111の電圧に対する回収ロール112の電圧の電位差と、クリーニングブラシ111に対する回収ロール112の相対回転速度との双方を画像濃度に応じて制御することで画像濃度に応じた回収力でトナーの回収を行うもの等であっても良い。
(実施例)
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例)
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
試験機として、富士ゼロックス製ColorDocuTech60V(登録商標)を図3に示す画像形成装置のように改造したものを用いた。即ち、クリーニング装置には、クリーニングブラシ、ブラシ駆動モータ、ブラシ用電源、回収ロール、ロール駆動モータ、ロール用電源、スクレーパを備え、さらに、そのブラシ用電源およびロール用電源それぞれの出力電圧を制御する電圧制御部を備えた図1に示すクリーニング装置を用いた。以下、クリーニングブラシ、ブラシ駆動モータ、ブラシ用電源、回収ロール、ロール駆動モータ、ロール用電源、およびスクレーパの詳細を示す。
(1)クリーニングブラシ
シャフトに、基布を巻きつけ、その基布に導電性の繊維を植毛したものを使用。
試験機として、富士ゼロックス製ColorDocuTech60V(登録商標)を図3に示す画像形成装置のように改造したものを用いた。即ち、クリーニング装置には、クリーニングブラシ、ブラシ駆動モータ、ブラシ用電源、回収ロール、ロール駆動モータ、ロール用電源、スクレーパを備え、さらに、そのブラシ用電源およびロール用電源それぞれの出力電圧を制御する電圧制御部を備えた図1に示すクリーニング装置を用いた。以下、クリーニングブラシ、ブラシ駆動モータ、ブラシ用電源、回収ロール、ロール駆動モータ、ロール用電源、およびスクレーパの詳細を示す。
(1)クリーニングブラシ
シャフトに、基布を巻きつけ、その基布に導電性の繊維を植毛したものを使用。
繊維材質:ナイロン(登録商標)にカーボンを分散したものを使用。
繊維太さ:2デニール(約17μm)
繊維密度:1inch2(約6.45cm2)当たり120,000本
外径:12mm
シャフト径:5mm
パイルハイト:2.5mm
基布の厚み:1mm
感光体との干渉量:0.5mm
(2)ブラシ駆動モータ
クリーニングブラシを、時計回り方向に、86rpmの回転速度で回転駆動する。
(3)ブラシ用電源
300Vの出力電圧と350Vの出力電圧とのそれぞれを、電圧制御部からの指示に応じて出力する。
(4)回収ロール
シャフトを導電性の樹脂層で覆ったものを使用。
繊維密度:1inch2(約6.45cm2)当たり120,000本
外径:12mm
シャフト径:5mm
パイルハイト:2.5mm
基布の厚み:1mm
感光体との干渉量:0.5mm
(2)ブラシ駆動モータ
クリーニングブラシを、時計回り方向に、86rpmの回転速度で回転駆動する。
(3)ブラシ用電源
300Vの出力電圧と350Vの出力電圧とのそれぞれを、電圧制御部からの指示に応じて出力する。
(4)回収ロール
シャフトを導電性の樹脂層で覆ったものを使用。
樹脂層の材質:カーボン分散フェノール樹脂
電気抵抗:108Ω
外径:12mm
シャフト径:5mm
ブラシとの干渉量:0.75mm
(5)ロール駆動モータ
回収ロールを、反時計回り方向に、103rpmの回転速度で回転駆動する。
(6)ロール用電源
750Vの出力電圧と900Vの出力電圧とのそれぞれを、電圧制御部からの指示に応じて出力する。
(7)電圧制御部
形成対象の画像における画像濃度が20%という閾値未満である場合に、ブラシ用電源およびロール用電源それぞれに300Vおよび750Vの出力電圧を出力するように指示し、画像濃度が20%という閾値以上である場合に、ブラシ用電源およびロール用電源それぞれに350Vおよび900Vの出力電圧を出力するように指示する。
(8)スクレーパ
材質:SUS
厚さ:0.08mm
回収ロールとの干渉量:1.2mm
以上、(1)〜(8)に詳細を示した画像形成装置で、画像濃度15%、20%、25%、および50%の4種類の画像をそれぞれ3000枚出力させる。そして、各種類について3000枚目の画像の画質を、画像流れの有無および画像の汚れの有無の2点に注目して目視で確認することで評価した。これらの評価結果を表1に示す。また、この表1には、後述の実施例2、実施例3、比較例1、および比較例2それぞれについての評価結果も示されている。
電気抵抗:108Ω
外径:12mm
シャフト径:5mm
ブラシとの干渉量:0.75mm
(5)ロール駆動モータ
回収ロールを、反時計回り方向に、103rpmの回転速度で回転駆動する。
(6)ロール用電源
750Vの出力電圧と900Vの出力電圧とのそれぞれを、電圧制御部からの指示に応じて出力する。
(7)電圧制御部
形成対象の画像における画像濃度が20%という閾値未満である場合に、ブラシ用電源およびロール用電源それぞれに300Vおよび750Vの出力電圧を出力するように指示し、画像濃度が20%という閾値以上である場合に、ブラシ用電源およびロール用電源それぞれに350Vおよび900Vの出力電圧を出力するように指示する。
(8)スクレーパ
材質:SUS
厚さ:0.08mm
回収ロールとの干渉量:1.2mm
以上、(1)〜(8)に詳細を示した画像形成装置で、画像濃度15%、20%、25%、および50%の4種類の画像をそれぞれ3000枚出力させる。そして、各種類について3000枚目の画像の画質を、画像流れの有無および画像の汚れの有無の2点に注目して目視で確認することで評価した。これらの評価結果を表1に示す。また、この表1には、後述の実施例2、実施例3、比較例1、および比較例2それぞれについての評価結果も示されている。
この表1における評価基準は以下の通りである。
〔画像流れの有無〕
○:目視できる画像流れが無い。
○:目視できる画像流れが無い。
△:画像流れが目視される。
〔画像の汚れの有無〕
○:目視できる汚れが無い。
○:目視できる汚れが無い。
△:汚れが目視される。
〔実施例に対する評価判定〕
◎:画像流れおよび画像の汚れについての評価結果が全て「○」である。
◎:画像流れおよび画像の汚れについての評価結果が全て「○」である。
○:画像流れおよび画像の汚れについての評価結果において「△」が1個だけある。
×:画像流れおよび画像の汚れについての評価結果において「△」が複数個ある。
[実施例2]
電圧制御部における画像濃度についての閾値が25%である以外は実施例1と同じ画像形成装置を用いて、実施例1と同様な試験および評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
電圧制御部における画像濃度についての閾値が50%である以外は実施例1と同じ画像形成装置を用いて、実施例1と同様な試験および評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
電圧制御部を取外し、ブラシ用電源およびロール用電源それぞれの出力電圧を300Vおよび750Vの一定電圧とした以外は実施例1と同じ画像形成装置を用いて、実施例1と同様な試験および評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
ブラシ用電源およびロール用電源それぞれの出力電圧を350Vおよび900Vの一定電圧とした以外は比較例1と同じ画像形成装置を用いて、実施例1と同様な試験および評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
電圧制御部における画像濃度についての閾値が25%である以外は実施例1と同じ画像形成装置を用いて、実施例1と同様な試験および評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
電圧制御部における画像濃度についての閾値が50%である以外は実施例1と同じ画像形成装置を用いて、実施例1と同様な試験および評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
電圧制御部を取外し、ブラシ用電源およびロール用電源それぞれの出力電圧を300Vおよび750Vの一定電圧とした以外は実施例1と同じ画像形成装置を用いて、実施例1と同様な試験および評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
ブラシ用電源およびロール用電源それぞれの出力電圧を350Vおよび900Vの一定電圧とした以外は比較例1と同じ画像形成装置を用いて、実施例1と同様な試験および評価を行った。結果を表1に示す。
以下、3つの実施例と2つの比較例における評価結果について、表1を参照して説明する。
比較例1では、画像濃度が25%以上の画像について画像の汚れが生じ、比較例2では、画像濃度が25%未満の画像について画像流れが生じており、双方とも、良好な画質の画像を安定して形成することが困難であることが分かる。これに対し、実施例1および実施例3では目視された画質の不良が1つだけであり、良好な画質の画像を概ね安定して形成できていることが表1から分かる。また、実施例2では、画質の不良は全く目視されず、良好な画質の画像を確実に形成できていることが分かる。この結果は、以下の理由による。
上述したように画像流れは、クリーニングブラシにおけるトナーの保持量が過少となると生じやすくなり、画像の汚れは、このトナーの保持量が過剰となると生じやすくなる。上記の比較例1では、クリーニングブラシの電圧と回収ロールの電圧との間の電位差が450Vという比較的に低い状態で一定となっており、回収ロールによるトナーの回収力が比較的に弱い状態で一定となっている。その結果、画像濃度が25%以上という比較的画像濃度の高い画像の画像形成が続いたときにクリーニングブラシからのトナーの回収が不十分で、クリーニングブラシにおけるトナーの保持量が過剰となってしまい、画像の汚れが生じてしまったものと考えられる。また、上記の比較例2では、クリーニングブラシの電圧と回収ロールの電圧との間の電位差が550Vとなり比較的に高い状態で一定となっており、回収ロールによるトナーの回収力が比較的に強い状態で一定となっている。その結果、画像濃度が25%未満という比較的画像濃度の低い画像の画像形成が続いたときにクリーニングブラシからのトナーの回収が多すぎて、クリーニングブラシにおけるトナーの保持量が過少となってしまい、画像流れが生じてしまったものと考えられる。
これに対し、上記の3つの実施例では、画像濃度に応じて、クリーニングブラシの電圧と回収ロールの電圧との間の電位差が450Vと550Vの間で切り換えられる。その結果、画像濃度の低い画像については回収ロールによるトナーの回収力が弱められ、画像濃度の高い画像についてはトナーの回収力が強められることで、クリーニングブラシにおけるトナーの保持量が適切な量に安定的に保たれることとなり、画像流れや画像の汚れの発生が回避される。
ここで、実施例2では、この電位差の切換えが、25%というちょうど良い閾値を使って行われ、その結果、画像流れや画像の汚れの発生が確実に回避されている。これに対し、実施例1では、閾値が20%という若干低濃度側の値となっており、その結果、画像濃度20%の画像の形成が続いた際に、トナーの回収力が必要な回収力よりも強く、画像流れが若干生じてしまったと考えられる。また、実施例3では、閾値が50%という高濃度側の値となっており、その結果、画像濃度25%の画像の形成が続いた際に、トナーの回収力が必要な回収力よりも弱く、画像の汚れが若干生じてしまったと考えられる。これらの実施例の結果から、画像濃度に応じた電位差の切換えが、良好な画質の画像を安定的に形成することに有効であり、さらに、その切換えに対する閾値として、25%付近が望ましいことが分かる。
100,200 画像形成装置
101 感光体
102 感光体用帯電器
103 露光器
104 現像器
104a 現像剤収容体
104b 現像ロール
105 転写ロール
106 クリーニング前帯電器
107 クリーニング前除電器
108 定着器
108a 加熱ロール
108b 圧力ロール
110 クリーニング装置
111 クリーニングブラシ
112 回収ロール
113 スクレーパ
114 第1のブラシ用電源
115 第1のロール用電源
116 第2のブラシ用電源
117 第2のロール用電源
118 ブラシ駆動モータ
119 ロール駆動モータ
121 制御部
122 電圧制御部
210 クリーニング装置
211 第1のブラシ用電源
212 第1のロール用電源
213 第2のブラシ用電源
214 第2のロール用電源
215 ブラシ駆動モータ
216 ロール駆動モータ
221 速度制御部
101 感光体
102 感光体用帯電器
103 露光器
104 現像器
104a 現像剤収容体
104b 現像ロール
105 転写ロール
106 クリーニング前帯電器
107 クリーニング前除電器
108 定着器
108a 加熱ロール
108b 圧力ロール
110 クリーニング装置
111 クリーニングブラシ
112 回収ロール
113 スクレーパ
114 第1のブラシ用電源
115 第1のロール用電源
116 第2のブラシ用電源
117 第2のロール用電源
118 ブラシ駆動モータ
119 ロール駆動モータ
121 制御部
122 電圧制御部
210 クリーニング装置
211 第1のブラシ用電源
212 第1のロール用電源
213 第2のブラシ用電源
214 第2のロール用電源
215 ブラシ駆動モータ
216 ロール駆動モータ
221 速度制御部
Claims (1)
- トナー像が形成されて該トナー像を担持する像担持体を有し、該像担持体上にトナー像を形成し、そのトナー像を該像担持体上から転写して最終的に記録媒体上に定着させることで該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
前記トナー像が転写された後の像担持体上に近接あるいは接触し、該像担持体上に残留した残留トナーを該像担持体上から除去して保持する除去部と、
前記除去部によって保持されているトナーを回収する、前記トナー像の画像濃度が所定の低濃度状態にある場合には第1の回収力で該トナーを回収し、該トナー像の画像濃度が該低濃度状態以外の状態にある場合には、該第1の回収力よりも大きい第2の回収力で該トナーを回収する回収部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006106458A JP2007279431A (ja) | 2006-04-07 | 2006-04-07 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2006106458A JP2007279431A (ja) | 2006-04-07 | 2006-04-07 | 画像形成装置 |
Publications (1)
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-
2006
- 2006-04-07 JP JP2006106458A patent/JP2007279431A/ja not_active Withdrawn
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