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JP2007275709A - ウォッシュコート用スラリー及びそれを用いた排ガス浄化用触媒の製造方法 - Google Patents

ウォッシュコート用スラリー及びそれを用いた排ガス浄化用触媒の製造方法 Download PDF

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JP2007275709A JP2006102384A JP2006102384A JP2007275709A JP 2007275709 A JP2007275709 A JP 2007275709A JP 2006102384 A JP2006102384 A JP 2006102384A JP 2006102384 A JP2006102384 A JP 2006102384A JP 2007275709 A JP2007275709 A JP 2007275709A
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健二 荒川
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Abstract

【課題】担体粒子が緻密に配列した触媒層を形成可能なウォッシュコート用スラリー及びそれを用いた排ガス浄化性能に優れる排ガス浄化用触媒の製造方法を提供すること。
【解決手段】体積平均粒子径が20〜100μmの担体粒子と、粘度調整剤と、溶剤と、を含有し、25℃における粘度が5〜10mPasであるウォッシュコート用スラリー及びそれを用いた排ガス浄化用触媒の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ウォッシュコート用スラリー及びそれを用いた排ガス浄化用触媒の製造方法に関する。
自動車のエンジン等から排出される排ガスに含まれる有害物質を浄化するために、排ガス浄化用触媒が排ガス経路に配置される。排ガス浄化用触媒は、排ガスが通過する多数のセルを有するハニカム構造のモノリス基材のセル壁面に触媒層が配置されたものであり、セルを通過する排ガスと触媒とが広い接触面積で接触可能なようになっている。
セル壁面の触媒層は、水を分散媒としたスラリーをウォッシュコート後、乾燥及び焼成の各工程を経て形成される。従来のウォッシュコート用スラリーは、触媒又は触媒を担持する担体としての微細な粉末(粒子径数μm以下)が均一に分散されたものである。例えば、平均粒子径が1〜10μmの担体粒子を含み粘度を1〜300mPasとしたスラリーを用いた排ガス浄化用触媒の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−197819号公報
従来のウォッシュコート用スラリーでは微細な粉末を担体として用いるため、スラリー中で担体が凝集しやすく、この凝集を防ぐためにスラリーの粘度を高くする必要があった。ところが、粘度の高いスラリーを用いると、セルのコーナー部にスラリーの液だまりが形成され、コーナー部における触媒層が厚くなることがあった。触媒層が厚いと、浄化されるべき排ガスが触媒層中を拡散しにくくなるため触媒成分が有効に使われなくなり、その結果、排ガスの浄化率を向上させることが困難になる場合があった。
一方、体積平均粒子径が20〜100μmの大粒径の粒子状担体を用いる場合、大粒径の担体は凝集し難いので、高粘度スラリー中では粒子同士が離れてしまい、高粘度スラリーを用いて形成された触媒層中では担体粒子が不均一に配列し、安定した排ガス浄化性能を示す排ガス浄化用触媒を得ることが困難な場合があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、担体粒子の凝集を抑制できると共に担体粒子が緻密に配列した触媒層を形成可能なウォッシュコート用スラリー及びそれを用いた排ガス浄化性能に優れる排ガス浄化用触媒の製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、
<1> 体積平均粒子径が20〜100μmの担体粒子と、粘度調整剤と、溶剤と、を含有し、25℃における粘度が5〜10mPasであるウォッシュコート用スラリーである。
<2> 前記担体粒子が、金属触媒を担持した<1>に記載のウォッシュコート用スラリーである。
<3> 体積平均粒子径が20〜100μmの担体粒子と、粘度調整剤と、溶剤と、を含有し、25℃における粘度が5〜10mPasであるウォッシュコート用スラリーをモノリス基材に導入する工程と、前記溶剤を除去して乾燥する工程と、前記担体粒子を焼成する工程と、を有する排ガス浄化用触媒の製造方法である。
<4> 前記担体粒子が、金属触媒を担持した<3>に記載の排ガス浄化用触媒の製造方法である。
本発明によれば、担体粒子が緻密に配列した触媒層を形成可能なウォッシュコート用スラリー及びそれを用いた排ガス浄化性能に優れる排ガス浄化用触媒の製造方法を提供することができる。
以下、本発明のウォッシュコート用スラリー及びそれを用いた排ガス浄化用触媒の製造方法について詳細に説明する。
<ウォッシュコート用スラリー>
本発明のウォッシュコート用スラリーは、体積平均粒子径が20〜100μmの担体粒子と、粘度調整剤と、溶剤と、を含有し、25℃における粘度が5〜10mPasのものである。
本発明者等は鋭意検討の結果、体積平均粒子径が20〜100μmの担体粒子が緻密に配列された均一な触媒層を形成するには該担体粒子を含むウォッシュコート用スラリーの25℃における粘度を5〜10mPasする必要があることを見いだした。ここで、本発明のウォッシュコート用スラリーの粘度が5mPas未満であるとスラリー中の粒子が少なく排ガス浄化用触媒の性能が低くなることがある。一方、粘度が10mPasよりも大きいと、モノリス基材中で粒子が密に配列せず、粒子が少なくなり排ガス浄化用触媒の性能が低くなることがある。
本発明において、体積平均粒子径とはJIS R1629に準ずるレーザ回折・散乱法により測定された値をいう。また、本発明において、粘度とはJIS R1652に準ずるブルックフィールド形回転粘度計を用いて測定温度25℃で測定された値をいう。
本発明に用いられる担体粒子の体積平均粒子径が20μmよりも小さいと、粘度が5〜10mPasの範囲では該担体粒子が二次凝集してしまい、均一な触媒層を形成することが困難になる場合がある。一方、担体粒子の体積平均粒子径が100μmよりも大きいと、モノリス基材のセルの目詰まりを引き起こすことがある。本発明においては、担体粒子の体積平均粒子径は、セルサイズに合わせて適宜決定すればよいが、30〜70μmが好ましく、40〜60μmがさらに好ましい。
本発明のウォッシュコート用スラリーに用いられる担体粒子は、排ガス浄化用の触媒を担持することのできるものであれば特に限定されるものではないが、Al23、SiO2、MgO、CeO2、ZrO2、TiO2より選択される1種、1種以上の混合物、又は1種以上よりなる複合酸化物が使用できる。
本発明のウォッシュコート用スラリーに用いられる粘度調整剤の具体例としては、例えば、酸、アルカリ、無機粒子分散剤、有機高分子分散剤等が挙げられる。これらの中でも酸としては酢酸が、又は無機粒子分散剤としてはゾル等が好ましい。粘度調整剤の種類及び量を適宜調整することによりウォッシュコート用スラリーの粘度を上述の範囲にすることができる。
本発明のウォッシュコート用スラリーに用いられる溶媒としては、水、アルコール類、ケトン類、アルデヒド類等及びこれらの混合溶媒等を用いることができるが、揮発性有機化合物(VOC)削減の観点から水を用いることが好ましい。
本発明に係る担体粒子に担持させる触媒としては、Pt(プラチナ)、Pd(パラジウム)、Rh(ロジウム)等の金属触媒が挙げられるがこれらに限定されるものではない。なお、本発明のウォッシュコート用スラリーに含まれる担体粒子は金属触媒を担持していても担持していなくてもよい。なお、触媒を担持しない場合、後述の排ガス浄化用触媒の製造方法において該担体粒子に触媒金属を担持させる工程が必要になる。
ここで、金属触媒を担持した担体粒子の製造方法の概略を、Al23の一種であるγ−Al23を用いた場合を例に説明する。まず、γ−Al23の一次粒子又は二次粒子(担体微粒子)に金属触媒を担持させる。担持には、金属の塩化物、硝酸系、アンミン系等の塩または錯体の酸性若しくは塩基性溶液等が用いられる。これらの溶液中に担体微粒子を浸漬させることにより金属触媒を担持させることができる。
Pt、Pd、Rhの担持量は排ガス浄化用触媒に求められる性能などに鑑みて適宜決定される。Pt、Pd及び/又はRhを担持したγ−Al23の一次粒子又は二次粒子を用いてスプレードライ法、流動層法、転動法等の公知の造粒方法により金属触媒を担持した担体粒子が製造される。また、金属触媒を担持しないγ−Al23の一次粒子又は二次粒子を用い、上述の造粒方法により金属触媒を担持しない担体粒子を製造し、これにPt、Pd及び/又はRhを担持させるようにしてもよい。この場合、金属の塩化物、硝酸系、アンミン系等の塩または錯体の酸性若しくは塩基性溶液等の溶液中に金属触媒を担持しない担体粒子を浸漬させてもよいし、Pt、Pd及び/又はRhの担持されたγ−Al23の一次粒子又は二次粒子の分散液中に金属触媒を担持しない担体粒子を浸漬させて担体微粒子を付着させるようにしてもよい。
γ−Al23以外の材料を用いて担体粒子を製造する場合にも、上述と同様の方法により担体粒子を得ることができる。
本発明のウォッシュコート用スラリーには、必要に応じて有機及び/又は無機のバインダーが含まれていてもよい。有機バインダーの具体例としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、デンプン、エチルセルロース、樹脂系エマルジョン等の水溶性高分子化合物を用いることができる。また、無機バインダーの具体例としては、Al23、SiO2、ZrO2等を用いることができる。
有機バインダーは接着剤の役目を果たすため、有機バインダーを含む本発明のウォッシュコート用スラリーをモノリス基材のセル壁面に塗布した際に担体粒子をセル壁面に安定して付着させることができる。また、無機バインダーは後述する焼成工程の際に担体粒子同士の結合及び担体粒子とセル壁面との結合を媒介するため、無機バインダーが存在しない場合と比較して担体粒子を強固にセル壁面に結合させることができる。
<排ガス浄化用触媒の製造方法>
本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法は、本発明のウォッシュコート用スラリーをモノリス基材に導入する工程(以下、「導入工程」と称することがある。)と、前記溶剤を除去して乾燥する工程(以下、「乾燥工程」と称することがある。)と、前記担体粒子を焼成する工程(以下、「焼成工程」と称することがある。)と、を有する。
本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法では25℃における粘度が5〜10mPasである低粘度スラリー(本発明のウォッシュコート用スラリー)を用いるため、体積平均粒子径が20〜100μmの担体粒子が緻密に配列した均一な触媒層を形成することができる。また、セルのコーナー部において触媒層が厚くなるのを防ぐことができる。その結果として排ガス浄化性能に優れる排ガス浄化用触媒を得ることが可能となる。
本発明に用いられるモノリス基材としては、例えば、コージェライト(2Al23・5SiO2・2MgO)等の耐熱性セラミックスを用いて押し出し成形及び焼成を経て形成された、高気孔なセル壁がハニカム構造を形成したセラミック構造体を用いることができるがこれらに限定されるものではない。
本発明に係る導入工程では、モノリス基材に本発明のウォッシュコート用スラリーが導入される。モノリス基材に導入されたスラリーは表面張力によりセル内に保持される。この状態でスラリーに含まれる溶剤を除去、乾燥する(乾燥工程)。乾燥工程を経ることにより、担体粒子がセル壁面に付着する。
従来の高粘度スラリーを用いた場合、高圧エアー吹き(1MPa以下)や吸引によりスラリーの液分除去を行っていたが、本発明のウォッシュコート用スラリーは従来のスラリーよりも低粘度であるため高圧エアー吹きや吸引ではセル内からほとんど排出されてしまうことがある。そこで、本発明においては100℃以下のエアー(数m3/min.以下)をモノリス基材の端面に吹き付けるか、又は、吸水性の紙材をモノリス基材の端面に当接することによりスラリーの溶剤を除去することが好ましい。これにより、セル内に導入された担体粒子の量をモノリス基材に導入される担体粒子の量とすることができ、モノリス基材に担持される担体粒子の量を正確に調整することができる。また、金属触媒を担持した担体粒子を用いることにより、モノリス基材に担持される金属触媒の量を正確に調整することができる。
セル壁面に担体粒子を付着させた後、該担体粒子を焼成させる(焼成工程)。焼成条件は、担体粒子、モノリス基材及び必要に応じて用いられる無機バインダーの種類により適宜決定される。
金属触媒を担持しない担体粒子を用いた場合、焼成された担体粒子には、金属触媒が担持される(担持工程)。なお、金属触媒の担持された担体粒子を用いた場合には、当該担持工程は必要に応じて実施される。担体粒子への金属触媒の担持方法は金属触媒を担持した担体粒子の製造方法の場合と同様であり、金属の塩化物、硝酸系、アンミン系等の塩または錯体の酸性若しくは塩基性溶液等の溶液中及び/又はPt、Pd及び/又はRhの担持された一次粒子又は二次粒子の分散液中に担体粒子が焼成されたモノリス基材を浸漬させればよい。
以下、本発明について実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
(1)金属触媒を担持した担体粒子の調製
γ−Al23粉末(体積平均粒子径<0.1μm)をスプレードライヤーで造粒し、直径30〜70μmにふるい等で分級して体積平均粒子径が50μmの担体粒子を得た。得られた担体粒子を、白金硝酸錯体水溶液及び硝酸ロジウム水溶液に浸漬させてPt及びRhを各々1.0質量%及び0.5質量%該担体粒子に担持させて金属触媒を担持した担体粒子を調製した。
(2)スラリー調製
(1)の金属触媒を担持した担体粒子(以下、「触媒粒子」と称することがある。)110g、イオン交換水800g、アルミナゾル(酢酸系、10質量%)5gを混合してスラリーを調製した。このスラリーの粘度は25℃において5mPasであった。
(3)モノリス導入(導入工程)
モノリス基材(1L400セル/inch2)の端面から(2)のスラリーを全量導入した。このとき、スラリーで約100g、触媒粒子で10g排出した。
(4)液分除去(乾燥工程)
次に、モノリス基材の流路方向を回転軸としてこのモノリス基材を数rpmの速さで回転させながら、80℃のエアー(1m3/min.以下)をモノリス基材の端面に当ててセル内に導入し、液分を除去した。
(5)乾燥(乾燥工程)
液分除去後、120℃で5時間以上かけて乾燥した。
(6)焼成(焼成工程)
500℃で2時間電気炉で焼成して排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒の触媒量は100gであった。
[実施例2]
実施例1の(4)液分除去において、液分除去を吸水性の紙材(吸引用ろ紙、アドバンテック東洋製)をモノリス基材の両端面に当接させて行った以外は実施例1と同様の操作で排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒の触媒量は100gであった。
[実施例3]
実施例1の(4)液分除去において、液分除去をモノリス基材の流路方向を回転軸としてモノリス基材を数rpmの速さで回転させながら、吸水性の紙材をモノリス基材の両面に当てて行った以外は実施例1と同様の操作で排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒の触媒量は100gであった。
[実施例4]
(1)金属触媒を担持した担体粒子の調製
実施例1と同様にして金属触媒を担持した担体粒子を調製した。
(2)スラリー調製
(1)の金属触媒を担持した担体粒子150g、イオン交換水800g、アルミナゾル(酢酸系、10質量%)10gを混合してスラリーを調製した。このスラリーの粘度は25℃において10mPasであった。
(3)モノリス導入(導入工程)
モノリス基材(1L400セル/inch2)の端面から(2)のスラリーを全量導入した。このとき、スラリーで約150g、触媒粒子で30g排出した。
(4)液分除去(乾燥工程)
次に、モノリス基材の流路方向を回転軸としてこのモノリス基材を数rpmの速さで回転させながら、80℃のエアー(1m3/min.以下)をモノリス基材の端面に当ててセル内に導入し、液分を除去した。
(5)乾燥(乾燥工程)
液分除去後、120℃で5時間以上かけて乾燥した。
(6)焼成(焼成工程)
500℃で2時間電気炉で焼成して排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒の触媒担持量は120gであった。
[比較例1]
(1)金属触媒を担持した担体粒子の調製
実施例1と同様にして金属触媒を担持した担体粒子を調製した。
(2)スラリー調製
(1)の金属触媒を担持した担体粒子300g、イオン交換水600g、アルミナゾル(酢酸系、10質量%)100gを混合してスラリーを調製した。このスラリーの粘度は25℃において300mPasであった。
(3)モノリス導入(導入工程)
実施例1と同様のモノリス基材を用い、該モノリス基材の端面から(2)のスラリーを全量導入した。
(4)余剰スラリーの除去
高圧エアー(0.5MPa)でブローした。このとき、スラリーで約800g、触媒粒子で260g排出した。
その後、実施例1と同様の操作で排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒の触媒量は40gであった。
[比較例2]
γ−Al23粉末(体積平均粒子径<0.1μm)を白金硝酸錯体水溶液及び硝酸ロジウム水溶液に浸漬させてPt及びRhを各々1.0質量%及び0.5質量%担持させた。Pt及びRhを担持したγ−Al23粉末を30質量%、アルミナゾル(酢酸系、10質量%)を10質量%となるようにイオン交換水に分散させてスラリーを作成した。
このスラリーの粘度は25℃において500mPasだった。このスラリーを用いた以外は比較例1と同様の操作で排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒の触媒量は100gであった。なお、(4)余剰スラリーの除去では、スラリーを約600g、触媒粒子で200g排出した。
[比較例3]
(1)金属触媒を担持した担体粒子の調製
実施例1と同様にして金属触媒を担持した担体粒子を調製した。
(2)スラリー調製
(1)の触媒粒子200g、イオン交換水700g、アルミナゾル(酢酸系、10質量%)40gを混合してスラリーを調製した。このスラリーの粘度は25℃において20mPasであった。
(3)モノリス導入
モノリス基材(1L400セル/inch2)の端面から(2)のスラリーを全量導入した。このとき、スラリーで約300g、触媒粒子で140g排出した。
(4)液分除去
次に、モノリス基材の流路方向を回転軸としてこのモノリス基材を数rpmの速さで回転させながら、80℃のエアー(1m3/min.以下)をモノリス基材の端面に当ててセル内に導入し、液分を除去した。
その後、実施例1と同様の操作で排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒の触媒量は60gであった。
[比較例4]
実施例1の(2)スラリー調製において触媒粒子の量を減らし、スラリー粘度を25℃において2mPasにした以外は実施例1と同様の操作で排ガス浄化用触媒を得た。この排ガス浄化用触媒の触媒量は30gであった。
[評価]
−エージング処理−
排気量2.5Lのガソリンエンジンに上述の方法により得た排ガス浄化用触媒を装着し、排ガス浄化用触媒の入りガス温度600℃で50時間運転した。
−触媒性能−
上述のようにエージング処理後、排気量2.5Lのガソリンエンジンの運転条件(回転数、出力など)を制御して、排ガス浄化用触媒の入りガス温度を変化させ、排ガス出口側での炭化水素濃度が排ガス入り口側の半分になる温度(HC−T50)を求めた。なお、炭化水素濃度はエンジン排ガス装置を用い、水素炎イオン化検出法により測定した。得られた結果を図1に示す。HC−T50が低いほど、排ガス浄化性能に優れる。
−触媒層表面観察−
実施例4及び比較例3で得られた排ガス浄化用触媒の触媒層の表面を光学顕微鏡により撮影した。得られた結果を図2(実施例4)及び図3(比較例3)に示す。
図1から、実施例1乃至4の排ガス浄化用触媒は、比較例1乃至3の排ガス浄化用触媒と比較して触媒性能(排ガス浄化性能)に優れることがわかる。なお、比較例4の排ガス浄化用触媒については温度を上げても排ガス出口側での炭化水素濃度が排ガス入り口側の半分になることはなかった。これは、モノリス基材にコートされた触媒粒子が少ないためと推察される。
図2及び図3から、比較例3に係る排ガス浄化用触媒の表面と比較して、実施例4に係る排ガス浄化用触媒の表面は触媒粒子が緻密に配列していることがわかる。
また、実施例1乃至4では排出される触媒粒子の量が比較例1乃至3と比較して少なく、触媒粒子の使用効率が高い。
触媒性能の評価結果を示す図である。 実施例4に係る排ガス浄化用触媒の触媒層の表面の光学顕微鏡写真である。 比較例3に係る排ガス浄化用触媒の触媒層の表面の光学顕微鏡写真である。

Claims (4)

  1. 体積平均粒子径が20〜100μmの担体粒子と、粘度調整剤と、溶剤と、を含有し、25℃における粘度が5〜10mPasであるウォッシュコート用スラリー。
  2. 前記担体粒子が、金属触媒を担持した請求項1に記載のウォッシュコート用スラリー。
  3. 体積平均粒子径が20〜100μmの担体粒子と、粘度調整剤と、溶剤と、を含有し、25℃における粘度が5〜10mPasであるウォッシュコート用スラリーをモノリス基材に導入する工程と、
    前記溶剤を除去して乾燥する工程と、
    前記担体粒子を焼成する工程と、
    を有する排ガス浄化用触媒の製造方法。
  4. 前記担体粒子が、金属触媒を担持した請求項3に記載の排ガス浄化用触媒の製造方法。
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