JP2007275056A - 細胞培養用担体 - Google Patents
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Abstract
無血清培養での細胞増殖性を向上させると共に、感染因子混入の危険性のない細胞培養用担体を提供することである。
【解決手段】
架橋ポリ(メタ)アクリル酸(塩)粒子(A)と、細胞接着性最小アミノ酸配列(X)を1分子中に少なくとも1個有する人工ポリペプチド(P)とからなり、保水量が2〜50g/gであることを特徴とする細胞培養用担体を用いる。(A)は(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩を含む単量体水溶液を逆相懸濁重合して製造される粒子であることが好ましい。(P)は補助アミノ酸配列(Y)を(P)の1分子中に少なくとも1個有してなることが好ましい。(X)はArg Gly Asp配列が好ましい。
【選択図】 なし
Description
また、本発明の細胞培養用担体の製造方法の特徴は、粒子(A)と、細胞接着性最小アミノ酸配列(X)を1分子中に少なくとも1個有する人工ポリペプチド(P)とを溶媒中で混合して細胞培養用担体を得る工程を含み、細胞培養用担体の保水量が2〜50g/gである点を要旨とする。
また、本発明の有用物質の生産方法は、上記の細胞培養用担体及び無血清培地を用いて、細胞を培養する工程を含む点を要旨とする。
また、本発明の組織又は臓器の生産方法は、上記の細胞培養用担体及び無血清培地を用いて、細胞を培養する工程を含む点を要旨とする。
本発明の細胞培養用担体の製造方法によると、上記の細胞培養用担体を容易に得ることができる。
本発明の有用物質の生産方法によると、優れた細胞増殖性を発揮するため、有用物質を大量に得ることができる。また、ウイルス等の感染因子の混入されていない有用物質を容易に得ることができる。
本発明の組織又は臓器の生産方法によると、優れた細胞増殖性を発揮するため、目的の組織や臓器を容易に得ることができる。また、ウイルス等の感染因子の混入されていない組織や臓器を容易に得ることができる。
(メタ)アクリル酸(塩)としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸塩及びメタクリル酸塩を意味する。
アクリル酸塩及びメタクリル酸塩としては、アクリル酸又はメタクリル酸のアルカリ金属(リチウム、カリウム及びナトリウム等)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム及びカルシウム等)塩及びアンモニウム塩等が用いられる。これらのうち、アルカリ金属塩が好ましく、さらに好ましくはナトリウム塩、リチウム塩及びカリウム塩、特に好ましくはナトリウム塩及びリチウム塩、最も好ましくはナトリウム塩である。
共重合性単量体及び架橋性単量体としては、公知のもの(特開平11−5808号公報、特開2001−2935号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−247931号公報、特開2005−186015号公報等)が使用できる。
細胞増殖性の観点等から、共重合性単量体単位を含まないことが好ましい。
なお、膨潤粒子の体積平均粒子径は、粒子(A)1重量部を生理食塩水(0.9重量%)100重量部中に、25℃で60分間浸漬させることにより調製される膨潤粒子を、JIS Z8825−1:2001に準拠して、レーザー式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製LA−920、分散媒:生理食塩水、測定温度:25℃)により測定できる。
なお、保水量は、次の方法により測定される。生理食塩水約100mLを入れたビーカーに、攪拌しながら乾燥した架橋ポリ(メタ)アクリル酸(塩)粒子1.0gを投入してあらかじめ膨潤させて膨潤粒子を得た後、目開き53μmのナイロン網で作製したティーバッグ(縦20cm、横10cm)に移し、過剰の生理食塩水中に60分間浸漬する。次いで、膨潤粒子をティーバッグごと遠心脱水機に入れて、150Gで90秒間遠心脱水を行い、余剰水を取り除く。遠心脱水後の重量(g2)を測定し、次式から算出した値を保水量とする(参考:JIS K7223−1996)。
(保水量)=(g2)−1.0
「細胞接着性」とは、特定の最小アミノ酸配列が細胞のインテグリンレセプターに認識され、細胞が基材に接着しやすくなる性質を意味する(大阪府立母子医療センター雑誌、第8巻 第1号、58〜66頁、1992年)。
細胞接着性最小アミノ酸配列(X)としては、「病態生理、第9巻 第7号、527〜535頁、1990年」や「大阪府立母子医療センター雑誌、第8巻 第1号、58〜66頁、1992年」に記載されているもの等が用いられる。
これらの最小アミノ酸配列(X)の両端には、他のアミノ酸{アラニン(Ala)、グリシン(Gly)、セリン(Ser)、トレオニン(Thr)、バリン(Val)、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、システイン(Cys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、チロシン(Tyr)、プロリン(Pro)、トリプトファン(Trp)、アスパラギン(Asn)、グルタミン(Gln)、アスパラギン酸(Asp)、グルタミン酸(Glu)、アルギニン(Arg)、リジン(Lys)及びヒスチジン(His)等}を含んでいてもよい。
補助アミノ酸配列(Y)としては、(Gly Ala)a 配列、(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)b配列、(Gly Ala Gly Ala Gly Tyr)c配列、(Gly Ala Gly Val Gly Tyr)d配列、(Gly Ala Gly Tyr Gly Val)e配列、{Asp Gly Gly (Ala)f Gly Gly Ala}g配列、(Gly Val Pro Gly Val)h配列、(Gly)i配列、(Ala)j配列、(Gly Gly Ala)k配列、(Gly Val Gly Val Pro)m配列、(Gly Pro Pro)n配列、(Gly Ala Gln Gly Pro Ala Gly Pro Gly)o配列、(Gly Ala Pro Gly Ala Pro Gly Ser Gln Gly Ala Pro Gly Leu Gln)p配列及び/又は(Gly Ala Pro Gly Thr Pro Gly Pro Gln Gly Leu Pro Gly Ser Pro)q配列を有する配列等が含まれる。これらのうち、(Gly Ala)a配列、(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)b配列、(Gly Ala Gly Ala Gly Tyr)c配列、(Gly Ala Gly Val Gly Tyr)d配列、(Gly Ala Gly Tyr Gly Val)e、{Asp Gly Gly (Ala)f Gly Gly Ala}g配列、(Gly Val Pro Gly Val)h配列、(Gly Val Gly Val Pro)m配列及び/又は(Gly Pro Pro)n配列を有するものが好ましく、さらに好ましくは(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)b配列、(Gly Val Pro Gly Val)h配列、(Gly Val Gly Val Pro)m配列及び/又は(Gly Pro Pro)n配列を有するもの、特に好ましくは(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)b配列を有するものである。
なお、aは5〜100の整数、bは1〜33の整数、c、d及びeは2〜33の整数、fは1〜194の整数、gは{1}〜{200/(6+f)}の小数点以下を切り捨てした整数、hは2〜40の整数、i及びjは10〜200の整数、kは3〜66の整数、mは2〜40の整数、nは3〜66の整数、oは1〜22の整数、p及びqは1〜13の整数である。
グリシン(Gly)及びアラニン(Ala)の両方を含む場合、これらの含有個数割合(Gly/Ala)は、0.03〜40が好ましく、さらに好ましくは0.08〜13、特に好ましくは0.2〜5である。この範囲であると、熱安定性がさらに良好となる。
(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)b配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(20)〜(22)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Ala Gly Ala Gly Tyr)c配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(23)〜(25)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Ala Gly Val Gly Tyr)d配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(26)〜(28)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Ala Gly Tyr Gly Val)e配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(29)〜(31)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
{Asp Gly Gly (Ala)f Gly Gly Ala}g配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(32)〜(34)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Val Pro Gly Val)h配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(35)〜(38)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly)i配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(39)〜(41)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Ala)j配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(42)〜(44)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Gly Ala)k配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(45)〜(47)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Val Gly Val Pro)m配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(48)〜(50)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Pro Pro)n配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(51)〜(53)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Ala Gln Gly Pro Ala Gly Pro Gly)o配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(54)〜(56)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Ala Pro Gly Ala Pro Gly Ser Gln Gly Ala Pro Gly Leu Gln)p配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(57)〜(59)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
(Gly Ala Pro Gly Thr Pro Gly Pro Gln Gly Leu Pro Gly Ser Pro)q配列を有する補助アミノ酸配列としては、配列番号(60)〜(62)で表されるアミノ酸配列等が挙げられる。
また、最小アミノ酸配列(X)と補助アミノ酸配列(Y)との含有個数は同じでも異なっていてもよい。異なっている場合は、いずれかの含有個数が他方の含有個数より1個少ないことが好ましい{この場合、補助アミノ酸配列(Y)が少ないことが好ましい}。人工ポリペプチド(P)中の最小アミノ酸配列(X)と補助アミノ酸配列(Y)との含有個数割合(X/Y)は、0.5〜2が好ましく、さらに好ましくは0.9〜1.4、特に好ましくは1〜1.3である。
また、人工ポリペプチド(P)の末端部分(最小アミノ酸配列(X)又は補助アミノ酸配列(Y)からペプチド末端まで)に他のアミノ酸を含んでもよい。他のアミノ酸を含む場合、その含有個数は、人工ポリペプチド(P)1個当たり、1〜1000個が好ましく、さらに好ましくは3〜300、特に好ましくは10〜100である。
なお、人工ポリペプチド(P)のMwは、SDS−PAGE(SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動)法により、測定サンプル{ポリペプチド等}を分離し、泳動距離を標準物質と比較する方法等の公知の方法によって求められる(以下、同じ)。
(1)最小アミノ酸配列(X)がArg Gly Asp配列(x1)の場合
Arg Gly Asp配列(x1)の13個と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)9配列(21)(y1)の12個とを有し、これらが交互に化学結合してなる構造を有するMw約11万のポリペプチド{「プロネクチンF」、プロネクチンは三洋化成工業(株)の登録商標(日本及び米国)である。三洋化成工業(株)製<以下同じ>};(x1)の5個と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)3配列(20)(y2)の5個とを有しこれらが交互に化学結合してなる構造を有するMw約2万のポリペプチド(「プロネクチンF2」);(x1)の3個と(Gly Val Pro Gly Val)2 Gly Gly (Gly Ala Gly Ala Gly Ser)3配列(38)(y3)の3個とを有しこれらが交互に化学結合してなる構造を有するMw約1万のポリペプチド(「プロネクチンF3」)等。
プロネクチンF、プロネクチンF2又はプロネクチンF3のArg Gly Asp配列(x1)をIle Lys Val Ala Val配列(7)(x2)に変更した「プロネクチンL」、「プロネクチンL2」、又は「プロネクチンL3」等。
プロネクチンF、プロネクチンF2又はプロネクチンF3のArg Gly Asp配列(x1)をTyr Ile Gly Ser Arg配列(x3)に変更した「プロネクチンY」、「プロネクチンY2」、又は「プロネクチンY3」等。
(1)人工ポリペプチド(P)のうち1級アミノ基又は2級アミノ基を有するものと粒子(A)のカルボキシル基とを反応させる場合、カルボキシル基を予めカルボジイミド化合物と反応させ、アシルイソ尿素{R’−N=C(OCOR)−NH−R’(−OCORが細胞培養用担体に由来する部分)}を得た後、人工ポリペプチド(P)のうち1級アミノ基又は2級アミノ基を有するものをこのアシルイソ尿素に加えることによって、粒子(A)と人工ポリペプチド(P)とをアミド結合できる。
カルボジイミド化合物としては、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等が挙げられる。
カルボニルジイミダゾール化合物としては、N,N’−カルボニルジイミダゾール等が挙げられる。
これらの溶媒の中で、無機塩、酸及び/又は塩基を含有する水溶液、並びに水が好ましく、さらに好ましくは無機塩、酸及び/又は塩基を含有する水溶液、並びにイオン交換蒸留水、特に好ましくは無機塩、酸及び/又は塩基を含有する水溶液である。
年12月11日;株式会社東京化学同人発行)等により求められる。
一方、人工ポリペプチド(P)の含有量が500μg/g以下の場合、例えば、Kjeldahl法(日本生化学会編「生化学実験講座1、タンパク質の化学I」第45〜55
頁(1979年12月11日;株式会社東京化学同人発行)等により求められる。
また、免疫学的測定法(特開2004−049921号公報等に記載)を利用して測定することもできる。具体的には、(1)人工ポリペプチド(P)の含有量が既知である細胞培養用担体{Biuret法やKjeldahl法等で人工ポリペプチド(P)の含有量が既知になった細胞培養担体}を生理食塩水に浸漬し、人工ポリプチド(P)と結合する抗体に酵素を標識したもの(以下、酵素標識抗体)とを反応させ、この反応した酵素標識抗体の酵素量を吸光度測定し、検量線(人工ポリペプチド(P)の含有量とそれに対する吸光度)を作成する。(2)同様に検体(人工ポリペプチド(P)の含有量が未知である細胞培養用担体)の吸光度を測定する。(1)で得られた検量線と(2)で得られた吸光度から、検体の人工ポリペプチド(P)の含有量を求めることができる。
乾燥重量は、測定試料1gを減圧乾燥機の中に入れ、120℃、0.1kPa以下の条件で1時間乾燥して、計量することにより得られる。
哺乳動物由来の正常細胞としては、皮膚に関与する細胞(上皮細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞及び平滑筋細胞等)、血管に関与する細胞(血管内皮細胞、平滑筋細胞及び線維芽細胞等)、筋肉に関与する細胞(筋肉細胞等)、脂肪に関与する細胞(脂肪細胞等)、神経に関与する細胞(神経細胞等)、肝臓に関与する細胞(肝細胞等)、膵臓に関与する細胞(膵ラ島細胞等)、腎臓に関与する細胞(腎上皮細胞、近位尿細管上皮細胞及びメサンギウム細胞等)、肺・気管支に関与する細胞(上皮細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞及び平滑筋細胞等)、目に関与する細胞(視細胞、角膜上皮細胞及び角膜内皮細胞等)、前立腺に関与する細胞(上皮細胞、間質細胞及び平滑筋細胞等)、骨に関与する細胞(骨芽細胞、骨細胞及び破骨細胞等)、軟骨に関与する細胞(軟骨芽細胞及び軟骨細胞等)、歯に関与する細胞(歯根膜細胞及び骨芽細胞等)、血液に関与する細胞(白血球及び赤血球等)、及び幹細胞{例えば、骨髄未分化間葉系幹細胞、骨格筋幹細胞、造血系幹細胞、神経幹細胞、肝幹細胞(oval cell、small hepatocyte等)、脂肪組織幹細胞、胚性幹(ES)細胞、表皮幹細胞、腸管幹細胞、精子幹細胞、胚生殖幹(EG)細胞、膵臓幹細胞(膵管上皮幹細胞等)、白血球系幹細胞、リンパ球系幹細胞、角膜系幹細胞、前駆細胞(脂肪前駆細胞、血管内皮前駆細胞、軟骨前駆細胞、リンパ球系前駆細胞、NK前駆細胞等)等}等が挙げられる。
これらの細胞のうち、医薬品等の有用物質生産や治療等の観点から、哺乳動物由来の正常細胞及び哺乳動物由来の株化細胞が好ましい。そして、治療に有用な点で、さらに好ましくは平滑筋細胞、肝細胞、骨芽細胞、上皮細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞及び幹細胞、特に好ましくは上皮細胞である。また、医薬品等の有用物質生産に有用な点で、さらに好ましくは3T3細胞、BHK細胞、CHO細胞、HEK293細胞、HeLa細胞、L−929細胞、MDCK細胞、PER.C6細胞、VERO細胞及びWI−38細胞、特に好ましくはMDCK細胞及びVERO細胞である。
93SFMII培地、CD−CHO培地、CHO−S−SFMII培地、FreeStyleTM293培地、CD−CHO ATGTM培地及びこれらの混合培地等);一般の培地(RPMI培地、MEM培地、Eagle’sMEM培地、BME培地、DME培地、αMEM培地、IMEM培地、ES培地、DM−160培地、Fisher培地、F12培地、WE培地、ASF103培地、ASF104培地、ASF301培地、TC−100培地、Sf−900II培地、Ex−cell405培地、Express−Five培地、Drosophila培地及びこれらの混合培地);及びこれらの混合培地が挙げられる。
これらのうち、ヒトへの感染の可能性がある物質(血清に由来するウイルス等)の混入防止の観点等から、無血清培地が好ましく、さらに好ましくはOpti−PROTMSFM培地、Opti−MEMTMI培地、VP−SFM培地、CD293培地、293SFMI
I培地、CD−CHO培地、CHO−S−SFMII培地、FreeStyleTM293培地、CD−CHO ATGTM培地及びこれらの混合培地、特に好ましくはOpti−PROTMSFM培地、VP−SFM培地、CD293培地、293SFMII培地、FreeStyleTM293培地及びこれらの混合培地である。
血清としては、ヒト血清、及び動物血清(ウシ血清、ウマ血清、ヤギ血清、ヒツジ血清、ブタ血清、ウサギ血清、ニワトリ血清、ラット血清、及びマウス血清等)が含まれる。
血清を添加する場合、これらのうち、ヒト血清、ウシ血清、及びウマ血清が好ましい。また、動物血清の由来は、成体由来の血清、仔由来の血清、新生由来の血清、及び胎児由来の血清等が挙げられる。血清を添加する場合、これらのうち、仔由来の血清、新生由来の血清、及び胎児由来の血清が好ましく、さらに好ましくは新生由来の血清、及び胎児由来の血清、特に好ましくは胎児由来の血清である。血清を添加する場合、さらに血清は、非働化処理や、抗体の除去処理等を行ってもよい。
血清を使用する場合、血清の使用量(重量%)は、培地の重量に基づいて、0.1〜50が好ましく、さらに好ましくは0.3〜30、特に好ましくは1〜20である。
細胞増殖因子としては、線維芽細胞増殖因子、トランスフォーミング増殖因子、上皮細胞増殖因子、肝細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、インシュリン様増殖因子、血管内皮増殖因子、神経成長因子、幹細胞因子、白血病阻害因子、骨形成因子、ヘパリン結合上皮細胞増殖因子、神経栄養因子、結合組織成長因子、アンジオポエチン、サイトカイン、インターロイキン、アドレナモジュリン及びナトリウム利尿ペプチド等の生理活性ペプチドが含まれる。これらのうち、適用できる細胞の範囲が広く、治癒期間がより短縮できるという観点から、線維芽細胞増殖因子、トランスフォーミング増殖因子、インシュリン様増殖因子及び骨形成因子が好ましく、さらに好ましくは線維芽細胞増殖因子、トランスフォーミング増殖因子及びインシュリン様増殖因子である。
細胞増殖因子を使用する場合、細胞増殖因子の含有量(重量%)は細胞増殖因子の種類によって異なるが、培地の重量に基づいて、10-16〜10-3が好ましく、さらに好ましくは10-14〜10-5、特に好ましくは10-12〜10-7である。
細胞の個数の計数方法は公知の方法が使用でき、例えば、クリスタルバイオレットを用いた細胞核計数法で測定することができる{細胞培養の技術(日本組織培養学会編集、株式会社朝倉書店発行、1999年)}。
また、培地に投入する細胞培養用担体の乾燥重量(g)は、培養する細胞の種類等によって適宜決定できるが、培地1L当たり、0.005〜800が好ましく、さらに好ましくは0.02〜200、特に好ましくは0.1〜40である。
<実施例1>
<架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の準備>
攪拌機、モノマー供給管、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却器を備えた反応容器にシクロヘキサン624部、重合分散剤としてソルビタンモノステアレート3.1部を仕込み、窒素バブリングを30分以上行って、溶存空気を追い出し75℃まで昇温した。
別の反応器に80%アクリル酸水溶液173部を仕込み、冷却しながら28%水酸化ナトリウム水溶液207部を加えて中和した。この水溶液に架橋性単量体{エチレングリコールジグリシジルエーテル}4.52部及び重合開始剤{過硫酸カリウム}0.278部、連鎖移動剤{次亜リン酸ナトリウム}0.053部を添加した後、窒素バブリングを行い、溶存空気を追い出しモノマー水溶液を得た。
得られたモノマー水溶液を上記の重合反応器のモノマー供給管より6.5ml/分の割合で連続的に重合反応器内の撹拌中(撹拌速度は500rpm)のシクロヘキサン液中に約1時間かけて供給してシクロヘキサン還流下で重合を行った。
次に共沸脱水によって160部の水を抜き出した後、含水ゲルポリマーを取り出し、更に120℃で2時間乾燥して、乾燥架橋ポリアクリル酸ナトリウム塩を得た。
乾燥架橋ポリアクリル酸ナトリウム塩を、目開きが63μmのふるい及び53μmのふるい(JIS Z8801−1:2000)により分級して、粒子径53〜63μmの粒子{架橋ポリアクリル酸ナトリウム塩粒子}を得た。
次に、得られた粒子に対して、エチレングリコールジグリシジルエーテルを溶液濃度として2%含むメタノール/イオン交換水(体積比70/30)溶液7.5部を添加し均一混合した。次いで、メタノールを風乾した後に密閉容器に入れ、80℃で1時間保持し、表面架橋を行った。その後、順風乾燥機中で120℃で30分間乾燥させて、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)を得た。
特表平3−502935号公報中の実施例記載の方法に準じて、Arg Gly Asp配列の13個と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)9配列(21)の12個とを有しこれらが交互に化学結合してなる構造を有するMw約11万のペプチド「プロネクチンF」を製造し、人工ポリペプチド(P1)とした。
架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の1gに、塩化ナトリウムを0.85%で含有する0.02M,pH7.2のリン酸緩衝液(以下、PBS)の50mLを加え、30分間放置して、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)を膨潤させた後、アスピレーターで余分なPBSを吸引除去した。水溶性カルボジイミド(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド、(株)同仁化学研究所製)を60mMの濃度で含むPBS溶液の40mLを加え、ポリフッ化エチレン樹脂製攪拌羽で攪拌し、2時間反応させた。反応溶液を吸引除去した後、PBSの40mLを添加、吸引除去する洗浄操作を5回行った。
次に、人工ポリペプチド(P1)を600μg/mLの濃度で含むPBS溶液の40mLを加え、ポリフッ化エチレン樹脂製攪拌羽で攪拌し、2時間反応させた。反応溶液を吸引除去した後、PBSの40mLを添加、吸引除去する洗浄操作を5回行い、さらにイオン交換水の40mLを添加、吸引除去する洗浄操作を2回行った。
最後に、減圧乾燥機の中に入れ、120℃、0.1kPa以下の条件での乾燥を4時間行い、本発明の細胞培養用担体(C1)を得た。この担体(C1)の保水量は13g/gであった。また、この担体(C1)には、2mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。なお、人工ポリペプチドの含有量は、Biuret法により作成した検量線を用いて、免疫学的測定法によって測定した。ただし、含有量が500μg以下となることが予測される場合、Kjeldahl法により作成した検量線を用いた{以下、同様である。}。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から1.81部に変更すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A2)及び細胞培養用担体(C2)を得た。この担体(C2)の保水量は18g/gであった。また、この担体(C2)には、4mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C3)を得た。この担体(C3)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C3)には、5mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.09部に変更すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A4)及び細胞培養用担体(C4)を得た。この担体(C4)の保水量は23g/gであった。また、この担体(C4)には、6mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P2){特表平3−502935号公報中の実施例記載の方法に準じて製造した、Arg Gly Asp配列(x1)の5個と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)3配列(20)(y2)の5個とを有しこれらが交互に化学結合してなる構造を有するMw約2万のポリペプチド(「プロネクチンF2」)}を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C5)を得た。この担体(C5)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C5)には、2mg/gの人工ポリペプチド(P2)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P3){特表平3−502935号公報中の実施例記載の方法に準じて製造した、Arg Gly Asp配列(x1)の3個と(Gly Val Pro Gly Val)2 Gly Gly (Gly Ala Gly Ala Gly Ser)3配列(38)(y3)の3個とを有しこれらが交互に化学結合してなる構造を有するMw約1万のポリペプチド(「プロネクチンF3」)}を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C6)を得た。この担体(C6)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C6)には、1mg/gの人工ポリペプチド(P3)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P4){Arg Gly Asp配列(x1)を有するMw490のポリペプチド;Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)、株式会社ペプチド研究所製}を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C7)を得た。この担体(C7)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C7)には、0.1mg/gの人工ポリペプチド(P4)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」以外、実施例1に記載の方法と同様にして粒子(架橋ポリアクリル酸ナトリウム塩粒子)を得た。この粒子を表面架橋処理せずこのまま、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A5)とした。また、「細胞培養用担体の調製において、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A5)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、細胞培養用担体(C8)を得た。この担体(C8)の保水量は22g/gであった。また、この担体(C8)には、5mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P5)の準備>
(1)人工ポリペプチド(P5A)の調製
「ペプチド合成の基礎と実験」第114〜117貢(昭和60年1月20日、丸善株式会社発行)等に記載されているDCC法に準じて、人工ポリペプチド(P4)同士で反応させた架橋ポリペプチドを約5%の濃度で含む溶液を作製した。この溶液の10mLを、0.45μmのメンブレンフィルターでろ過した後、ゲルろ過カラム(商品名:Superdex30pg、アマシャムバイオサイエンス(株)製)を用いて、濾液を分画した後、Mw約1000の分画をえた{流速:1mL/分、溶出液:PBS、予め同じ条件でゲルろ過した分子量マーカーの溶出時間を指標に、Mw約1000の分画を分取した。}。このMw約1000の分画を、イオン交換水中で透析して脱塩した後、−20℃、0.1kPa以下の条件で、凍結乾燥を24時間行い、人工ポリペプチド(P5A){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)を約2個有する。}を得た。
(2)人工ポリペプチド(P5C)の調製
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P5A)同士で反応させること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約22000の分画を分取すること」以外、人工ポリペプチド(P5A)の調製と同様にして、人工ポリペプチド(P5B){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)を約4個有する。}を得た。
ついで、「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P5B)同士で反応させること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約4000の分画を分取すること」以外、人工ポリペプチド(P5A)の調製と同様にして、人工ポリペプチド(P5C){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)を約8個有する。}を得た。
(3)人工ポリペプチド(P5)の調製
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P5A)と人工ポリペプチド(P5C)とをモル比1:1で反応させること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約5000の分画を分取すること」以外、人工ポリペプチド(P5A)の調製と同様にして、人工ポリペプチド(P5){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)を約10個有する。}を得た。
<細胞培養用担体(C9)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P5)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C9)を得た。この担体(C9)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C9)には、0.5mg/gの人工ポリペプチド(P5)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P6)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P5)同士で反応させること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名:Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約10000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P6){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)を約20個有する。}を得た。
<細胞培養用担体(C10)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P6)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C10)を得た。この担体(C10)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C10)には、2mg/gの人工ポリペプチド(P6)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P7)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P5)と人工ポリペプチド(P6)とをモル比1:1で反応させること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約15000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P7){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)を約30個有する。}を得た。
<細胞培養用担体(C11)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P7)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C11)を得た。この担体(C11)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C11)には、2mg/gの人工ポリペプチド(P7)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P8)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P6)同士で反応させること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約20000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P8){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)を約40個有する。}を得た。
<細胞培養用担体(C12)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P8)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C12)を得た。この担体(C12)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C12)には、3mg/gの人工ポリペプチド(P8)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P9)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P4)とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)からなるポリペプチドとをモル比1:1で反応させること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P9){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)の約1個とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)の約1個とを有する。}を得た。
<細胞培養用担体(C13)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P9)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C13)を得た。この担体(C13)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C13)には、0.2mg/gの人工ポリペプチド(P9)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P10)の準備>
(1)人工ポリペプチド(P10A)の調製
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)同士で反応させること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P10A){Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)を約2個有する。}を得た。
(2)人工ポリペプチド(P10D)の調製
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P10A)同士で反応させること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約2000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P10B){Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)を約4個有する。}を得た。
ついで、「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P10B)同士で反応させること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約3000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P10C){Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)を約8個有する。}を得た。
ついで、「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P10A)と人工ポリペプチド(P10C)とをモル比1:1で反応させること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約4000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P10D){Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)を約10個有する。}を得た。
(3)人工ポリペプチド(P10)の調製
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P4)と人工ポリペプチド(P10D)とをモル比1:1で反応させること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約5000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P10){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)の約1個とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)の約10個とを有する。}を得た。
<細胞培養用担体(C14)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P10)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C14)を得た。この担体(C14)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C14)には、0.3mg/gの人工ポリペプチド(P10)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P11)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P10D)同士で反応させること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約8000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P11A){Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)を約20個有する。}を得た。
ついで、「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P4)と人工ポリペプチド(P11A)とをモル比1:1で反応させること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約9000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P11){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)の約1個とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)の約20個とを有する。}を得た。
<細胞培養用担体(C15)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P11)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C15)を得た。この担体(C15)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C15)には、1mg/gの人工ポリペプチド(P11)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P12)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P10D)と人工ポリペプチド(P11A)とをモル比1:1で反応させること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約13000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P12A){Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)を約30個有する。}を得た。
ついで、「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P4)と人工ポリペプチド(P12A)とをモル比1:1で反応させること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約13000の分画を分取すること」以外は、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P12){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)の約1個とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)の約30個とを有する。}を得た。
<細胞培養用担体(C16)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P12)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C16)を得た。この担体(C16)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C16)には、2mg/gの人工ポリペプチド(P12)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P13)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P11A)と人工ポリペプチド(P12A)とをモル比1:1で反応させること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約21000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P13A){Gly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)を約50個有する。}を得た。
ついで、「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P4)と人工ポリペプチド(P13A)とをモル比1:1で反応させること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約21000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P13){Gly Arg Gly Asp Ser配列(63)の約1個とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)の約50個とを有する。}を得た。
<細胞培養用担体(C17)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P13)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C17)を得た。この担体(C17)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C17)には、2mg/gの人工ポリペプチド(P13)が含まれていた。
<架橋ポリアクリル酸塩粒子(A6)の準備>
アクリル酸ナトリウム88部、アクリル酸22.85部、N,N’−メチレンビスアクリルアミド0.2部及び脱イオン水293、ジクロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ルテニウム0.001部を攪拌・混合しながら、1〜2℃に保った。そして、この混合液中に窒素を流入して、混合液中の溶存酸素濃量を0.5ppm以下とした。
引き続き、この混合液に、1%過酸化水素水溶液0.3部、0.2%アスコルビン酸水溶液0.8部及び2%の2,2’−アゾビスアミジノプロパンジハイドロクロライド水溶液0.8部を添加・混合して重合を開始させた。そして、反応液が80℃に達した後、重合温度80±2℃で約5時間重合することにより、含水樹脂(ゲル)を得た。
この含水樹脂(ゲル)400部をミンチ機(目皿穴径:6mm、飯塚工業社製 12VR−400K)にて25℃で5分間細断した後、通気型バンド乾燥機(135℃、2.0m/秒;井上金属工業(株)製)で乾燥し、乾燥重合体を得た。
この乾燥重合体をジューサーミキサー(National MX−X53、松下電器(株)製)で粉砕し、目開きが63μmのふるい及び53μmのふるい(JIS Z8801−1:2000)により分級して、粒子径53〜63μmの粒子{架橋ポリアクリル酸ナトリウム塩粒子}を得た。この100部を高速攪拌(細川ミクロン製 高速攪拌タービュライザーミキサー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテルの1%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=60/40)の1部をスプレー噴霧しながら添加・混合し、140℃で30分間静置し加熱架橋(表面架橋)することにより架橋ポリアクリル酸塩粒子(A6)を得た。
<細胞培養用担体(C18)の調製>
「架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A6)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、細胞培養用担体(C18)を得た。この担体(C18)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C18)には、10mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「28%水酸化ナトリウム水溶液の使用量を207部から110部に変更すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A7)及び細胞培養用担体(C19)を得た。この担体(C19)の保水量は4g/gであった。また、この担体(C19)には、0.1mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「架橋性単量体{エチレングリコールジグリシジルエーテル}の使用量を4.52部から6.91部に変更すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A8)及び細胞培養用担体(C20)を得た。この担体(C20)の保水量は7g/gであった。また、この担体(C20)には、0.5mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「架橋性単量体{エチレングリコールジグリシジルエーテル}の使用量を4.52部から0.0166部に変更すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A9)及び細胞培養用担体(C21)を得た。この担体(C21)の保水量は28g/gであった。また、この担体(C21)には、8mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「架橋性単量体{エチレングリコールジグリシジルエーテル}の使用量を4.52部から0.0111部に変更すること」及び「エチレングリコールジグリシジルエーテルを溶液濃度として2%含むメタノール/イオン交換水溶液の使用量を7.5から2.5に変更すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A10)及び細胞培養用担体(C22)を得た。この担体(C22)の保水量は39g/gであった。また、この担体(C22)には、10mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
<架橋ポリアクリル酸塩粒子(A11)の準備>
「架橋性単量体{エチレングリコールジグリシジルエーテル}の使用量を4.52部から0.0111部に変更すること」及び「表面架橋しなかったこと{エチレングリコールジグリシジルエーテルを溶液濃度として2%含むメタノール/イオン交換水溶液を添加せず、80℃で1時間保持しなかったこと}」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A11)を得た。
<細胞培養用担体(C23)の調製>
「架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A11)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、細胞培養用担体(C23)を得た。この担体(C23)の保水量は48g/gであった。また、この担体(C23)には、12mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「80%アクリル酸水溶液173部の代わりに80%メタクリル酸水溶液207部を使用すること」以外、実施例18と同様にして、架橋ポリメタクリル酸塩粒子(A12)及び細胞培養用担体(C24)を得た。この担体(C24)の保水量は20g/gであった。また、この担体(C24)には、4mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14){特表平3−502935号公報中の実施例記載の方法に準じて製造した、Ile Lys Val Ala Val配列(7)(x2)の13個と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)9配列(21)(y1)の12個とを有しこれらが交互に化学結合してなる構造を有するMw約11万のポリペプチド(「プロネクチンL」)}を使用すること」以外、実施例1と同様にして、細胞培養用担体(C25)を調製した。この担体(C25)の保水量は13g/gであった。また、この担体(C25)には、1mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から1.81部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A2)及び細胞培養用担体(C26)を調製した。この担体(C26)の保水量は18g/gであった。また、この担体(C26)には、3mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C27)を調製した。この担体(C27)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C27)には、5mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.09部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A4)及び細胞培養用担体(C28)を調製した。この担体(C28)の保水量は23g/gであった。また、この担体(C28)には、5mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P15){特表平3−502935号公報中の実施例記載の方法に準じて製造した、Ile Lys Val Ala Val配列(7)(x2)の5個と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)9配列(21)(y1)の5個とを有しこれらが交互に化学結合してなる構造を有するMw約2万のポリペプチド(「プロネクチンL2」)}を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C29)を調製した。この担体(C29)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C29)には、1mg/gの人工ポリペプチド(P15)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P16){特表平3−502935号公報中の実施例記載の方法に準じて製造した、Ile Lys Val Ala Val配列(7)(x2)の3個と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)9配列(21)(y1)の3個とを有しこれらが交互に化学結合してなる構造を有するMw約1万のポリペプチド(「プロネクチンL3」)}を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C30)を調製した。この担体(C30)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C30)には、1mg/gの人工ポリペプチド(P16)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P17){Ile Lys Val Ala Val配列(x2)を有するMw529のポリペプチド;Ile Lys Val Ala Val配列(7)、NEOSYSTEM社製}を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C31)を調製した。この担体(C31)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C31)には、0.1mg/gの人工ポリペプチド(P17)が含まれていた。
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A5)及び細胞培養用担体(C32)を調製した。この担体(C32)の保水量は22g/gであった。また、この担体(C32)には、6mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P18)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)の代わりに、人工ポリペプチド(P17)を使用すること」以外、実施例9の「人工ポリペプチド(P5)の準備」と同様にして、人工ポリペプチド(P18){Ile Lys Val Ala Val配列(7)を約10個有するポリペプチド}を得た。
<細胞培養用担体(C33)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P18)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C33)を調製した。この担体(C33)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C33)には、0.3mg/gの人工ポリペプチド(P18)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P19)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)の代わりに、人工ポリペプチド(P18)を使用すること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名:Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約10000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P19){Ile Lys Val Ala Val配列(7)を約20個有する。}を得た。
<細胞培養用担体(C34)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P19)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C34)を調製した。この担体(C34)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C34)には、0.7mg/gの人工ポリペプチド(P19)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P20)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P18)と人工ポリペプチド(P19)とをモル比1:1で反応させること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約15000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P20){Ile Lys Val Ala Val配列(7)を約30個有する。}を作製した。
<細胞培養用担体(C35)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P20)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C35)を調製した。この担体(C35)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C35)には、1mg/gの人工ポリペプチド(P20)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P21)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P19)同士で反応させること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約20000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P21){Ile Lys Val Ala Val配列(7)を約40個有する。}を作製した。
<細胞培養用担体(C36)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P21)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C36)を調製した。この担体(C36)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C36)には、2mg/gの人工ポリペプチド(P21)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P22)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P17)とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)からなるポリペプチドとをモル比1:1で反応させること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P22){Ile Lys Val Ala Val配列(7)の約1個とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)の約1個とを有する。}を作製した。
<細胞培養用担体(C37)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P22)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C37)を調製した。この担体(C37)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C37)には、0.2mg/gの人工ポリペプチド(P22)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P23)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P17)と人工ポリペプチド(P10D)とをモル比1:1で反応させること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約5000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P23){Ile Lys Val Ala Val配列(7)の約1個とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)の約10個とを有する。}を作製した。
<細胞培養用担体(C38)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P23)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C38)を調製した。この担体(C38)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C38)には、0.5mg/gの人工ポリペプチド(P23)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P24)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P17)と人工ポリペプチド(P11A)とをモル比1:1で反応させること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約9000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P24){Ile Lys Val Ala Val配列(7)の約1個とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)の約20個とを有する。}を作製した。
<細胞培養用担体(C39)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P24)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C39)を調製した。この担体(C39)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C39)には、1mg/gの人工ポリペプチド(P24)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P25)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P17)と人工ポリペプチド(P12A)とをモル比1:1で反応させること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約13000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P25){Ile Lys Val Ala Val配列(7)の約1個とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)の約30個とを有する。}を作製した。
<細胞培養用担体(C40)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P25)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C40)を調製した。この担体(C40)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C40)には、1mg/gの人工ポリペプチド(P25)が含まれていた。
<人工ポリペプチド(P26)の準備>
「人工ポリペプチド(P4)同士で反応させる代わりに、人工ポリペプチド(P17)と人工ポリペプチド(P13A)とをモル比1:1で反応させること」、「ゲルろ過カラムとして、商品名Superdex30pgを使用する代わりに、商品名Superdex75pgを使用すること」及び「Mw約1000の分画の代わりに、Mw約21000の分画を分取すること」以外、実施例9(1)と同様にして、人工ポリペプチド(P26){Ile Lys Val Ala Val配列(7)の約1個とGly Ala Gly Ala Gly Ser配列(64)の約50個とを有する。}を作製した。
<細胞培養用担体(C41)の調製>
「重合時の架橋性単量体のエチレングリコールジグリシジルエーテルの使用量を4.52部から0.90部に変更すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P26)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)及び細胞培養用担体(C41)を調製した。この担体(C41)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C41)には、2mg/gの人工ポリペプチド(P26)が含まれていた。
架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A6)を使用すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、細胞培養用担体(C42)を調製した。この担体(C42)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C42)には、8mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A7){実施例19}を使用すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、細胞培養用担体(C43)を調製した。この担体(C43)の保水量は4g/gであった。また、この担体(C43)には、0.1mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A8){実施例20}を使用すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、細胞培養用担体(C44)を調製した。この担体(C44)の保水量は7g/gであった。また、この担体(C44)には、0.2mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A9){実施例21}を使用すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、細胞培養用担体(C45)を調製した。この担体(C45)の保水量は28g/gであった。また、この担体(C45)には、6mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A10){実施例22}を使用すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、細胞培養用担体(C46)を調製した。この担体(C46)の保水量は39g/gであった。また、この担体(C46)には、10mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A11){実施例23}を使用すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、細胞培養用担体(C47)を調製した。この担体(C47)の保水量は48g/gであった。また、この担体(C47)には、10mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A12){実施例24}を使用すること」及び「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、実施例1と同様にして、細胞培養用担体(C48)を調製した。この担体(C48)の保水量は20g/gであった。また、この担体(C48)には、2mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
水溶性カルボジイミド(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド ハイドロクロライド、(株)同仁化学研究所製)を0.1mMの濃度でPBSに溶解させ、噴霧液(1)を得た。また、人工ポリペプチド(P1)を1μg/mLの濃度でPBSに溶解させ、噴霧液(2)を得た。
架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)の1gに、噴霧液(1)0.4mLをスプレー噴霧しながら、約25℃で約2分間、スパチュラを用いて混合・攪拌した後、静置下で1時間反応させて、カルボジイミド結合粒子を得た。
引き続き、カルボジイミド結合粒子に、噴霧液(2)0.4mLをスプレー噴霧しながら、約25℃で混合・攪拌して1時間反応させて、人工ポリペプチド結合粒子を得た。その後、人工ポリペプチド結合粒子をPBS40mLを添加、吸引除去する洗浄操作を5回行い、さらにイオン交換水の40mLを添加、吸引除去する洗浄操作を2回行った。
最後に、減圧乾燥機の中に入れ、120℃、0.1kPa以下の条件での乾燥を4時間行い、本発明の細胞培養用担体(C49)を得た。この担体(C49)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C49)には、5ng/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「水溶性カルボジイミドの濃度を0.1mMから0.5mMに変更したこと」及び「人工ポリペプチド(P1)の濃度を1μg/mLから5μg/mLに変更したこと」以外、実施例49と同様にして、本発明の細胞培養用担体(C50)を得た。この担体(C50)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C50)には、50ng/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「水溶性カルボジイミドの濃度を0.1mMから2mMに変更したこと」及び「人工ポリペプチド(P1)の濃度を1μg/mLから20μg/mLに変更したこと」以外、実施例49と同様にして、本発明の細胞培養用担体(C51)を得た。この担体(C51)の保水量は21g/gであった。また、この担体(C51)には、500ng/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)を使用すること」、「水溶性カルボジイミドの濃度を60mMから500mMに変更したこと」及び「人工ポリペプチド(P1)の濃度を600μg/mLから5mg/mLに変更したこと」以外、実施例1と同様にして、本発明の細胞培養用担体(C52)を得た。この担体(C52)の保水量は19g/gであった。また、この担体(C52)には、50mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)を使用すること」、「水溶性カルボジイミドの濃度を60mMから500mMに変更したこと」及び「人工ポリペプチド(P1)の濃度を600μg/mLから25mg/mLに変更したこと」以外、実施例1と同様にして、本発明の細胞培養用担体(C53)を得た。この担体(C53)の保水量は14g/gであった。また、この担体(C53)には、500mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
架橋ポリアクリル酸塩粒子(A3)を比較用の細胞培養用担体(C54)とした。この担体(C54)の保水量は21g/gであった。
市販のコラーゲン結合デキストランビーズ(商品名:Cytodex3、アマシャムバイオサイエンス(株)製)を比較用の細胞培養用担体(C55)とした。この担体(C55)の保水量は9g/gであった。
特開2003−189848号公報の実施例1の記載を参考にして、以下のようにして、比較用の細胞培養担体(C56)を得た。
スチレン99%、ジビニルベンゼン1%を懸濁重合して得られたポリスチレンビーズを
次いで、人工ポリペプチド(P1)の4.5規定の過塩素酸リチウム水溶液{人工ポリペプチド(P1)の濃度;1mg/ml}をリン酸バッファー液(PBS)で人工ポリペプチド(P1)の濃度が15μg/mlとなるように希釈し、人工ポリペプチド(P1)溶液を作製した。
人工ポリペプチド(P1)溶液の25mlに上記で得られたビーズを5g加え、ポリフッ化エチレン樹脂{テフロン(登録商標)}製撹拌子で12時間撹拌した。得られたビーズスラリーを振盪器上にセットしたステンレス製バットに移し、100℃の熱風を吹きつけながら、24時間振盪乾燥した。得られた乾燥ビーズをPBS50mlで2回洗浄し、乾燥することにより、比較用の細胞培養用担体(C56)を得た。この担体(C56)の保水量は0g/gであった。また、この担体(C56)には、1mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
攪拌機、モノマー供給管、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却器を備えた反応容器にシクロヘキサン624部、重合分散剤としてソルビタンモノステアレート3.1部を仕込み、窒素バブリングを30分以上行って、溶存空気を追い出し75℃まで昇温した。
別の反応器にアクリルアミド138部及び水242部を仕込んだ。この水溶液に架橋性単量体{N,N’−メチレンビスアクリルアミド}0.0098部及び重合開始剤{過硫酸カリウム}0.278部、連鎖移動剤{次亜リン酸ナトリウム}0.053部を添加した後、窒素バブリングを行い、溶存空気を追い出しモノマー水溶液を得た。
得られたモノマー水溶液を上記の重合反応器のモノマー供給管より6.5ml/分の割合で連続的に重合反応器内の撹拌中(撹拌速度は500rpm)のシクロヘキサン液中に約1時間かけて供給してシクロヘキサン還流下で重合を行った。
次に共沸脱水によって160部の水を抜き出した後、含水ゲルポリマーを取り出し、更に120℃で2時間乾燥して、乾燥架橋ポリアクリルアミドを得た。
乾燥架橋ポリアクリルアミドを、目開きが63μmのふるい及び53μmのふるい(JIS Z8801−1:2000)により分級して、粒子径53〜63μmの粒子{架橋ポリアクリルアミド粒子}を得た。
「架橋ポリアクリル酸塩粒子(A1)の代わりに架橋ポリアクリルアミド粒子を使用すること」以外、実施例1と同様にして、比較用の細胞培養用担体(C57)を得た。この担体(C57)の保水量は4g/gであった。また、この担体(C57)には、0.1mg/gの人工ポリペプチド(P1)が含まれていた。
「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、比較例3と同様にして、比較用の細胞培養用担体(C58)を得た。この担体(C58)の保水量は0g/gであった。また、この担体(C58)には、1mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
「人工ポリペプチド(P1)の代わりに、人工ポリペプチド(P14)を使用すること」以外、比較例4と同様にして、比較用の細胞培養用担体(C59)を調製した。この担体(C59)の保水量は4g/gであった。また、この担体(C59)には、0.1mg/gの人工ポリペプチド(P14)が含まれていた。
実施例1〜24、実施例49〜53及び比較例1〜4の細胞培養用担体(C1)〜(C24)及び(C49)〜(C57)について、生理食塩水で膨潤した細胞培養用担体を150Gで90秒間遠心脱水を行い余剰水を取り除いたものの重量が4gになるように、各々の担体を作動容量100mLのスピンナーフラスコに投入した。すなわち、担体(C1)は0.29g、担体(C2)は0.21g、担体(C3)は0.18g、担体(C4)は0.17g、担体(C5)〜(C7)は0.18g、担体(C8)は0.17g、担体(C9)〜(C17)は0.18g、担体(C18)は0.18g、担体(C19)は0.80g、担体(C20)は0.50g、担体(C21)は0.14g、担体(C22)は0.10g、担体(C23)は0.08g、担体(C24)は0.19g、(C49)〜(C51)は0.18g、(C52)は0.20g、(C53)は0.27g、担体(C54)は0.18g、担体(C55)は0.40g、担体(C56)は4g、担体(C57)は0.80gを各々スピンナーフラスコに投入した。
次に、各々のスピンナーフラスコへ、生理食塩水を100mL/フラスコで加え、オートクレーブ滅菌(121℃、20分間)した。オートクレーブ滅菌後、生理食塩水をアスピレータで吸引除去した後、無血清培地(商品名:VP−SFM、インビトロジェン(株)製)に抗菌剤(商品名:PSA、カスケード社製)を0.2%で含有させた無血清培地を50mL/フラスコで添加し、1時間放置した後、培地を吸引除去し、再度、同じ無血清培地を100mL/フラスコで添加した。スピンナーフラスコを37℃、二酸化炭素ガス濃度5容量%のCO2インキュベーターの中に2時間放置した後、予めプレ培養していたVERO細胞(大日本住友製薬(株)製)を細胞濃度が20万個/mLになるように無血清培地に播種した。37℃、二酸化炭素ガス濃度5容量%のCO2インキュベーターの中で、30rpmの攪拌をしながら、7日間の培養を行った。尚、培養4日目、5日目及び6日目に培地の半分を交換した。培養7日目にサンプリングし、単位体積当たりの細胞核数をクリスタルバイオレットを用いた細胞核計数法により計数し、培地中の細胞濃度(万個/mL)を測定した。これらの結果を、細胞培養用担体の保水量と共に表1に示した。
「無血清培地(商品名:VP−SFM、インビトロジェン(株)製)を無血清培地(商品名:Opti−PROTMSFM、インビトロジェン(株)製)に変更したこと」及び「VERO細胞をMDCK細胞(大日本住友製薬(株)製)に変更したこと」以外、<細胞増殖性評価1>と同様にして、培地中の細胞濃度(万個/mL)を測定した。これらの結果を、細胞培養用担体の保水量と共に表2に示した。
実施例1〜24、実施例49〜53及び比較例1〜4の細胞培養用担体(C1)〜(C24)及び(C49)〜(C57)について、生理食塩水で膨潤した細胞培養用担体を150Gで90秒間遠心脱水を行い余剰水を取り除いたものの重量が0.4gになるように、各々の担体を作動容量10mLのスピンナーフラスコに投入した。すなわち、担体(C1)は0.029g、担体(C2)は0.021g、担体(C3)は0.018g、担体(C4)は0.017g、担体(C5)〜(C7)は0.018g、担体(C8)は0.017g、担体(C9)〜(C17)は0.018g、担体(C18)は0.018g、担体(C19)は0.080g、担体(C20)は0.050g、担体(C21)は0.014g、担体(C22)は0.010g、担体(C23)は0.008g、担体(C24)は0.019g、(C49)〜(C51)は0.18g、(C52)は0.20g、(C53)は0.27g、担体(C54)は0.018g、担体(C55)は0.040g、担体(C56)は0.4g、担体(C57)は0.080gを各々スピンナーフラスコに投入した。
次に、各々のスピンナーフラスコへ、生理食塩水を10mL/フラスコで加え、オートクレーブ滅菌(121℃、20分間)した。オートクレーブ滅菌後、生理食塩水をアスピレータで吸引除去した後、血清培地{Opti−MEMTMI培地(インビトロジェン(株
)製)に、牛インスリン(シグマアルドリッチ社製)を5μg/mL、ヒドロコルチゾン(シグマアルドリッチ社製)を400ng/mL、イソプロテレノール(シグマアルドリッチ社製)を250ng/mL、rhEGF(シグマアルドリッチ社製)を10ng/mL 、牛胎児血清(インビトロジェン(株)製)を10容量%及び抗菌剤(商品名:PSA、カスケード社製)を0.2重量%で含有させた血清培地}を5mL/フラスコで添加し、1時間放置した後、培地を吸引除去し、再度、同じ血清培地を10mL/フラスコで添加した。スピンナーフラスコを37℃、二酸化炭素ガス濃度5容量%のCO2インキュベーターの中に2時間放置した後、予めプレ培養していた上皮細胞(商品名:NHEK(F)、倉敷紡績(株)製)を細胞濃度が20万個/mLになるように血清培地に播種した。37℃、二酸化炭素ガス濃度5容量%のCO2インキュベーターの中で、30rpmの攪拌をしながら、7日間の培養を行った。尚、培養4日目、5日目及び6日目に培地の半分を交換した。培養7日目にサンプリングし、単位体積当たりの細胞核数をクリスタルバイオレットを用いた細胞核計数法により計数し、培地中の細胞濃度(万個/mL)を測定した。こららの結果を、細胞培養用担体の保水量と共に表3に示した。
実施例25〜48、比較例1〜2及び比較例5〜6の細胞培養用担体(C25)〜(C48)、(C54)〜(C55)及び(C58)〜(C59)について、生理食塩水で膨潤した細胞培養用担体を150Gで90秒間遠心脱水を行い余剰水を取り除いたものの重量が4gになるように、各々の担体を作動容量100mLのスピンナーフラスコに投入した。すなわち、担体(C25)は0.29g、担体(C26)は0.21g、担体(C27)は0.18g、担体(C28)は0.17g、担体(C29)〜(C31)は0.18g、担体(C32)は0.17g、担体(C33)〜(C41)は0.18g、担体(C42)は0.18g、担体(C43)は0.80g、担体(C44)は0.50g、担体(C45)は0.14g、担体(C46)は0.10g、担体(C47)は0.08g、担体(C48)は0.19g、担体(C54)は0.18g、担体(C55)は0.40g、担体(C58)は4g、担体(C59)は0.80gを各々スピンナーフラスコに投入した。
各々のスピンナーフラスコへ、生理食塩水を100mL/フラスコで加え、オートクレーブ滅菌(121℃、20分間)した。オートクレーブ滅菌後、生理食塩水をアスピレータで吸引除去した後、PBSを50mL/フラスコで添加し、1時放置した。
次に、PBSを、アスピレータで吸引除去し、MEMダルベッコ液体培地(大日本住友製薬(株)製)に1容量%の牛胎児血清(インビトロジェン(株)製)を加えた血清培地を50mL/フラスコで添加し、1時間放置した後、培地を吸引除去し、再度、同じ血清培地を100mL/フラスコで添加した。スピンナーフラスコを37℃、二酸化炭素ガス濃度5容量%のCO2インキュベーターの中に2時間放置した後、予めプレ培養していたHT−1080細胞(大日本製薬(株)製)を細胞濃度が20万個/mLになるように培地に播種した。37℃、二酸化炭素ガス濃度5容量%のCO2インキュベーターの中で、30rpmの攪拌をしながら、7日間の培養を行った。尚、培養4日目、5日目および6日目に培地の半分を交換した。培養7日目にサンプリングし、単位体積当たりの細胞核数をクリスタルバイオレットを用いた細胞核計数法により計数し、培地中の細胞濃度(個/mL)を測定した。これらの結果を、細胞培養担体の保水量と共に表4に示した。
研究開発用としては、分化機能等の細胞機能評価用細胞の培養、動物実験(毒性試験、刺激性試験及び代謝機能試験等)の代替用細胞の培養、遺伝子や蛋白質導入用細胞の培養等に利用できる。
有用物質生産用としては、サイトカイン、血栓溶解剤、血液凝固因子製剤、ワクチン、ホルモン、抗生物質、抗体及び増殖因子等の生産用細胞の培養に利用できる。これらのうち、ワクチンの生産用細胞の培養に好適である。
治療用としては、皮膚、頭蓋骨、筋肉、皮膚組織、骨、軟骨、血管、神経、腱、靭帯、毛胞組織、粘膜組織、歯周組織、象牙質、骨髄、網膜、漿膜、胃腸管及び脂肪等の組織、並びに肺、肝、膵及び腎等の臓器の細胞培養に利用できる。
Claims (10)
- 架橋ポリ(メタ)アクリル酸(塩)粒子(A)と、細胞接着性最小アミノ酸配列(X)を1分子中に少なくとも1個有する人工ポリペプチド(P)とからなり、保水量が2〜50g/gであることを特徴とする細胞培養用担体。
- (A)が、(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩を含む単量体水溶液を逆相懸濁重合して製造される粒子である請求項1記載の細胞培養用担体。
- (X)がArg Gly Asp配列である請求項1又は2に記載の細胞培養用担体。
- (P)が、さらに、補助アミノ酸配列(Y)を1分子中に少なくとも1個有してなる人工ポリペプチドである請求項1〜3のいずれかに記載の細胞培養用担体。
- (P)が、(X)と(Y)とを交互に化学結合してなる構造を有する請求項4に記載の細胞培養用担体。
- (P)が、化学結合及び/又は物理吸着で(A)に結合している請求項1〜5のいずれかに記載の細胞培養用担体。
- (P)の含有量が、細胞培養用担体の乾燥重量を基準として、500ng/g〜50mg/gである請求項1〜6のいずれかに記載の細胞培養用担体。
- 架橋ポリ(メタ)アクリル酸(塩)粒子(A)と、細胞接着性最小アミノ酸配列(X)を1分子中に少なくとも1個有する人工ポリペプチド(P)とを溶媒中で混合して細胞培養用担体を得る工程を含み、細胞培養用担体の保水量が2〜50g/gであることを特徴とする細胞培養用担体の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の細胞培養用担体及び無血清培地を用いて、細胞を培養する工程を含む有用物質の生産方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の細胞培養用担体及び無血清培地を用いて、細胞を培養する工程を含む組織又は臓器の生産方法。
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