JP2007274658A - 移動制御ネットワークシステム、ルータ及び移動端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動制御ネットワークにおいて、一対一に経路を設定したパス構成では、ハンドオーバ時のパス再構築に時間が掛かるため、パケット転送再開の遅滞及びパケットロストの発生という問題がある。
【解決手段】移動制御ネットワーク90においてIngress LSR21からEgress LSR
11〜13へと一対多のパス(P2MP LSP41)を確立している。MN1との無線リンク91を確立しているEgress LSR11はMNへのパケット転送を行い、Egress LSR12,13はパケットをバッファする。MNの移動に伴い、Egress LSR13と無線リンクを確立したら、Egress LSR13でバッファしていたパケットを受信することでMNでのパケットロストを避ける。パケット転送用パスをP2MP LSP41からP2MP LSP42へと変更して、MNの次の移動に備える。
【選択図】図2
【解決手段】移動制御ネットワーク90においてIngress LSR21からEgress LSR
11〜13へと一対多のパス(P2MP LSP41)を確立している。MN1との無線リンク91を確立しているEgress LSR11はMNへのパケット転送を行い、Egress LSR12,13はパケットをバッファする。MNの移動に伴い、Egress LSR13と無線リンクを確立したら、Egress LSR13でバッファしていたパケットを受信することでMNでのパケットロストを避ける。パケット転送用パスをP2MP LSP41からP2MP LSP42へと変更して、MNの次の移動に備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、移動制御ネットワークシステム、ルータ及び移動端末に関し、特に移動体通信網において、P2MPパスを利用してハンドオーバ後に利用するパスを事前に構築して、IP通信のハンドオーバ時のパケット転送遅延及びパケットロスを軽減する制御手法に関する。
移動体通信実現の課題の一つに、移動中の通信の維持が挙げられる。この課題は、携帯電話等における通話機能においては、高い信頼性を持って実用化されているが、IP通信においては多くの検討がなされているが実用化に至っていない。IP通信において、モバイルノード(MN)の移動時にも通信を維持するためには、ノードIDとロケーションIDの管理が必要である。ノードIDは、通信を行うノードを特定する識別子であり、ロケーションIDは、ノードの位置を示す識別子である。ノードの移動後に、その位置を特定できる値にロケーションIDを変えることで、ネットワークはノードの位置に追従したデータ転送が可能となる。また、ノードの移動に関わることなく、ノードIDを同一とすることで、移動前に通信を行っていた送信ノードとの通信を維持できる。この機能を満たすための方式検討は、IP通信のセッションを維持する方式として、IETFにおけるMobile IP(以下、MIP)に関した議論で盛んになされている。MIPでは、ノードIDにHome Address(以下、HoA)、ロケーションIDにCare of Address(以下、CoA)という名のIPアドレスを使用している。HoAとCoAの対応を取るノードをHome Router(以下、HR)と呼んでいる。
MIPでは、接続しているAccess Router(以下、AR)が、移動前に接続しているAR(previous AR、以下、pAR)から、移動後に接続するAR(new AR、以下、nAR)に接続先が変わるとCoAが変わる。そのため、変更したCoAを常にHRに通知の必要がある(Binding Update、以下、BU)。移動前に使用していたCoA(previous CoA 以下、pCoA)と移動後に使用する新しいCoA(new Care of Address,以下nCoA)は、一致することはない。このため、MNがBUを行なうまでMNに対して送信されたパケットは、MNに到達しない。特に、移動後に接続するARとの間での行なう手続きを移動後に行なうので、BUの送信が遅れパケットの不到達時間が長くなり、パケットロスを生じる。
この問題を解決するために、IETF(Internet Engineering Task Force)ではFast Handovers for Mobile IPv6(以下、FMIP)の検討がなされている。検討中のF
MIPの仕様は、下記の非特許文献2として公開されている。FMIPは、移動前にnCoA決定などの処理をやることで、BU送信タイミングを早めている。また、移動中のMNに向けて送信されたパケットの損失と到着遅延を避けるためのバッファリング機能も検討されている。それは、pARでnARに向けてパケットを転送し、nARでパケットバッファリングを行なうことで、MNがnARに移動を完了したら即座にパケットを転送できるようにする機能である。
MIPの仕様は、下記の非特許文献2として公開されている。FMIPは、移動前にnCoA決定などの処理をやることで、BU送信タイミングを早めている。また、移動中のMNに向けて送信されたパケットの損失と到着遅延を避けるためのバッファリング機能も検討されている。それは、pARでnARに向けてパケットを転送し、nARでパケットバッファリングを行なうことで、MNがnARに移動を完了したら即座にパケットを転送できるようにする機能である。
しかし、接続している基地局が変わるハンドオーバ処理時に生じるパケットロスの問題は完全には解決されていない。パケットロスは、ハンドオーバという短時間の間に処理しなければならない複雑なシグナリングが存在することが原因で起こる。また、ハンドオーバ時に非効率的なパケット転送経路を採ることが問題のひとつともなっている。この問題を解決する手段として、下記の特許文献1で、MIPにおけるハンドオーバ時の迂遠経路をFMIP上で改善する手段が提案されている。ハンドオーバ時に、pCoAとnCoAの対応を保持する機能を移動前のpARから、Corresponded Node(CN)とnARの経路上にあるノード(分岐点ルータ)へと移譲している。pCoA宛のパケットをnCoA宛へのカプセリングを分岐点ルータで行うことで、パケットがpARまで転送されてから折り返されずに済むので、非効率的なパケット転送を避けることを可能としている。また、分岐点ルータからIPトンネリングで転送されてきたnCoA宛のパケットをnARでバッファすることで、MNがnARとの接続が完了するまでのパケットロスを防いでいる。
次に、IPを用いた経路制御を高速化する技術であるMPLS(Multi Protocol Label Switching)について説明する。MPLSは、パケット転送制御に固定長のラベルという符号をパケットに付加することでIPパケットを転送する手法を規定している技術で、IETFで標準化されている技術である。これまで、MPLSの技術は、移動端末の通信を制御するためには、利用されてこなかった。しかし、IPアドレスをノードIDとし、ラベルをロケーションIDとする運用を行なうことで移動制御に応用することが可能である。MPLS網の境界ノードでは、MPLS網の外部から入ってきたパケットに、そのパケットの送信先IPアドレスに対応するラベルを付与する。MPLS網内のパケット中継ノードでは、このラベルを参照することで送信先へ向けて正しく転送することできる。
図1にMPLS網を示す。図1では、説明のためにイングレス(以下Ingressと記す) LSR22とイーグレス(イグレス又はエグレスとも言う、以下Egressと記す) LSR15〜18と名前を固定化したが、MPLSでは、通常「Ingress」と「Egress」と名が固定的に付けられる境界ノードはない。あるパケットがMPLS網に入ってきたときに、相対的にMPLS網の入り口にあたる境界ノードがIngressとなり、出口にあたるノードがEgressとなる。パケットがMPLS網に入ってきたときの境界ノードが入り口ノードとなるので、図1のIngress LSR22もしくはEgress LSR15〜18がMPLS網での入り口ノードとなる。同様にIngress LSR22もしくはEgress LSR15〜18は出口ノードともなる。
入り口ノードでIPパケットに送信先IPアドレスに対応するラベルを付加し、IPアドレスを参照してのパケット転送を行わずに、ラベルを参照してのパケット転送を行う。ラベルは、パケットがMPLS網を出る際に、出口ノードが外すので、MPLS網を通ることでIP通信を妨げることはない。ネットワーク内のルータは、ラベルを参照してパケット転送を行うので、転送のたびにルーティング・テーブル上の最長一致検索で転送先を決定するIPルーティングに比べて、高速な処理が可能となる。また、付加するラベルの決定をパケットの送信先IPアドレスだけから行なうのではなく、QoS(Quality of Service)保障やTE(Traffic Engineering)といった一定のポリシィに従わせて行うことで、サービス品質保証、ロードバランスを考慮した経路制御が可能となる。ラベルによって明示的に決定する経路(パス)をLSP(Label Switched Path)と呼び、LSPを形成するルータをLSR(Label Switching Router)と呼ぶ。
これまでMPLSでは入り口ノードと出口ノードが一対一になるP2P(Point-to―Point)のLSPの議論がなされていた。現在、MPLSのP2MP(Point-to-Multi Point)のLSP構築手法に関した議論がIETFにおいてなされている。検討中の仕様は、下記の非特許文献3として公開されている。
P2MP LSPとは、ひとつの入り口ノードから複数の出口ノードへ向けて同時に送信を行うことを目的として作るLSPである。マルチキャスト、ブロードキャストを行なうパケット転送のために、このP2MP LSPを利用することが考えられている。P2MP LSPの具体的な議論の内容として、Internet-draft(I−D)が作成されている。MPLS網内の中間ノードにラベルを配布する手法には、MPLSのラベルの決定手法であるRSVP−TE(Resource reSerVation Protocol-Traffic Engineering)を利用している。RSVP−TEは、各ルータのインターフェイスごとの帯域幅をトラフィックごとに予約するネットワーク資源の予約プロトコル(RSVP)をMPLSのラベル配布を行えるように拡張したものである。
特開2004−15143号公報
draft-ietf-mipshop-fast-mipv6−03.txt
draft-ietf-mpls-rsvp-te―p2mp‐01.txt
しかしながら、特許文献1の手法を用いると、MIP通信の欠点であるパケットロスを高い確率で避けることができるが、小さなエリア間を頻繁に移動するMNの制御(マイクロモビリティ)を行う際の問題点を解決できていない。これは、特許文献1で規定しているシステムが、ハンドオーバ先のARがすでに決定していることを前提にしている点に問題がある。移動前に接続していたARと移動先に決定したARの二つのAR間での処理について多くの考察がなされている。しかし、MNが複数のARとの接続の可能性のある領域を移動し続ける際には、無線レイヤでの接続と切断が頻繁に起こるため、IPの技術であるMIPでは パケットを最適に到達させることができない。そのため、パケットロスを軽減しきれない。
本発明は上記従来例の問題点に鑑み、モバイルノードが小さなエリア間を頻繁に移動する場合にパケットロスを軽減することができる移動制御ネットワークシステム、ルータ及び移動端末を提供することを目的とする。
本発明の移動制御ネットワークシステムは上記目的を達成するために、イングレス・ルータから、移動端末がリンク確立を可能とする複数のイーグレス・ルータに向けてパケット転送用のパスを確立する手段を備えた構成とした。
また、本発明の移動制御ネットワークシステムは、パス上の分岐点毎にパケットの複製を行なうことで、前記複数のイーグレス・ルータで同一のパケットを受信する構成とした。
また、本発明の移動制御ネットワークシステムは、パス上の分岐点毎にパケットの複製を行なうことで、前記複数のイーグレス・ルータで同一のパケットを受信する構成とした。
また、本発明は、イングレスのルータから、移動端末がリンク確立を可能とする複数のイーグレスのルータに向けてパケット転送用のパスを確立する手段を備えた移動制御ネットワークシステムにおける前記イングレスのルータであって、
パスを確立する先である前記イーグレスのルータを特定する情報を前記移動端末から受け取り、パスを確立する手段を備えた構成とした。
パスを確立する先である前記イーグレスのルータを特定する情報を前記移動端末から受け取り、パスを確立する手段を備えた構成とした。
また、本発明は、イングレスのルータから、移動端末がリンク確立を可能とする複数のイーグレスのルータに向けてパケット転送用のパスを確立する手段を備えた移動制御ネットワークシステムにおける前記イーグレスのルータであって、
前記移動端末とのリンクが確立されるまでパケットの蓄積を行う手段を備えた構成とした。
また、前記イーグレスのルータは、前記蓄積したパケットの中で、受信から一定時間が経過したパケットを破棄する構成とした。
また、前記イーグレスのルータは、前記移動端末とのリンクが確立されるまで蓄積していたパケットを、前記移動端末とのリンクが確立されたら前記移動端末に転送する構成とした。
また、前記イーグレスのルータは、前記移動端末がイーグレスのルータとのリンクを断裂した時刻を、パスに参加しているイーグレスのルータに通知する構成とした。
また、前記イーグレスのルータは、前記パスに参加しているイーグレスのルータから前記移動端末のリンク断裂時刻の通知を受けて、断裂時刻以前に受信し蓄積していたパケットを破棄する構成とした。
前記移動端末とのリンクが確立されるまでパケットの蓄積を行う手段を備えた構成とした。
また、前記イーグレスのルータは、前記蓄積したパケットの中で、受信から一定時間が経過したパケットを破棄する構成とした。
また、前記イーグレスのルータは、前記移動端末とのリンクが確立されるまで蓄積していたパケットを、前記移動端末とのリンクが確立されたら前記移動端末に転送する構成とした。
また、前記イーグレスのルータは、前記移動端末がイーグレスのルータとのリンクを断裂した時刻を、パスに参加しているイーグレスのルータに通知する構成とした。
また、前記イーグレスのルータは、前記パスに参加しているイーグレスのルータから前記移動端末のリンク断裂時刻の通知を受けて、断裂時刻以前に受信し蓄積していたパケットを破棄する構成とした。
また、本発明は、イングレスのルータから、移動端末がリンク確立を可能とする複数のイーグレスのルータに向けてパケット転送用のパスを確立する手段を備えた移動制御ネットワークシステムにおける前記移動端末であって、
リンク確立が可能となるイーグレスのルータをイングレスのルータに通知する手段を
備えた構成とした。
リンク確立が可能となるイーグレスのルータをイングレスのルータに通知する手段を
備えた構成とした。
この構成により、モバイルノードが小さなエリア間を頻繁に移動する場合にパケットロスを軽減することができる。
本発明によれば、ハンドオーバ実行時の経路設定時間を短縮できる。また、ハンドオーバを繰り返す頻度の多い環境下においても、端末へのパケットロスとパケット到着時間の増大を軽減できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
本発明は、移動端末が接続している基地局の周辺にある複数の基地局に対して、事前にデータパケットを転送する経路を形成することで、移動端末が接続基地局を変更する際(ハンドオーバ)のパケットロスを避ける。本発明で用いる移動制御についての概要図を図2に示す。Ingress LSR21からMN1近傍のEgress LSR11〜13に対してP2MP LSPを構築し、MN1(Mobile Node 1)の移動前からパケット転送用の経路を準備する。MN1宛のパケットを中間ノードで複製して、P2MP LSP上を流す。なお、MN1の移動をトリガにしてP2MP LSPの中で必要な経路上のみにパケットを転送していても良い。Ingress LSR21からEgress LSR11〜14の間のネットワークを移動制御ネットワーク90とする。
<第1の実施の形態>
本発明は、移動端末が接続している基地局の周辺にある複数の基地局に対して、事前にデータパケットを転送する経路を形成することで、移動端末が接続基地局を変更する際(ハンドオーバ)のパケットロスを避ける。本発明で用いる移動制御についての概要図を図2に示す。Ingress LSR21からMN1近傍のEgress LSR11〜13に対してP2MP LSPを構築し、MN1(Mobile Node 1)の移動前からパケット転送用の経路を準備する。MN1宛のパケットを中間ノードで複製して、P2MP LSP上を流す。なお、MN1の移動をトリガにしてP2MP LSPの中で必要な経路上のみにパケットを転送していても良い。Ingress LSR21からEgress LSR11〜14の間のネットワークを移動制御ネットワーク90とする。
図2のMN1は、Egress LSR11〜14のいずれかと無線でのリンクを確立する。
図2では、MN1とEgress LSR11との間の無線リンクを無線リンク91と図示しているが、MNとEgress LSRとの間に確立する無線リンクを無線リンク91とする。MN1は、Egress LSR11〜14のいずれかを必ず経由してパケット受信を行ない、ネットワーク内にある中継ノードと無線リンクを確立して直接に通信をすることはない。本発明の移動制御方式は、Ingress LSR21とEgress LSR11〜14との間のネットワークを制御する方式である。外部ネットワーク30は、本発明のネットワーク制御方式を使用するネットワークの範囲外のネットワークを示している。広域アクセスネットワークに本発明を適用した場合には、外部ネットワーク30はISP(Internet Service Provider)といったインターネットへの接続サービスを行なうネットワークとなる。
図2では、MN1とEgress LSR11との間の無線リンクを無線リンク91と図示しているが、MNとEgress LSRとの間に確立する無線リンクを無線リンク91とする。MN1は、Egress LSR11〜14のいずれかを必ず経由してパケット受信を行ない、ネットワーク内にある中継ノードと無線リンクを確立して直接に通信をすることはない。本発明の移動制御方式は、Ingress LSR21とEgress LSR11〜14との間のネットワークを制御する方式である。外部ネットワーク30は、本発明のネットワーク制御方式を使用するネットワークの範囲外のネットワークを示している。広域アクセスネットワークに本発明を適用した場合には、外部ネットワーク30はISP(Internet Service Provider)といったインターネットへの接続サービスを行なうネットワークとなる。
Ingress LSR21とEgress LSR11〜14は、本発明の移動制御を行なうネットワーク(移動制御ネットワーク90)の境界ノードである。移動制御ネットワーク90を利用する移動端末であるMN1は、外部ネットワーク30にいる通信相手とのパケット交換を行う際には、データパケットは必ずIngress LSR21を通る。Ingress LSR21は、移動制御ネットワーク90の入口に当たるノードであり、複数あっても構わない。ただし、特定の通信相手と通信中のMN1とIngress LSR21とは一対一の関係になっている。
Ingress LSR21とEgress LSR11〜14の間には、MPLS(Multi Protocol Label Switching)の技術を利用して、MN1へのパケット転送を行なう経路(パス)を構築している。このパスをMPLSと同様にLSPと呼ぶこととする。入口と出口が一対一のLSPをP2P(Point-to-Point)のLSPと呼び、一対多のLSPをP2MP(Point-to-Multipoint)のLSPと呼ぶ。P2MP LSP41はIngress LSR21からEgress LSR11〜13に対して構築されたP2MP LSPである。同様に、P2MP LSP42は、Ingress LSR21からEgress LSR12〜14に対して構築された
P2MP LSPである。
P2MP LSPである。
本発明は、このP2MP LSPをMN1の移動に追従して変更することで、移動前から先回りでパケットを移動候補のEgress LSRへ転送可能なモビリティ制御を行う。パケットの多地点への転送は、パケットをP2MP LSPの経路上のLSPの分岐上にある中継ノードでパケットの複製を行い、各出口ノードへ向けて転送する。Egress LSR11〜14の中からP2MP LSPに参加させるノードを決定する方法については、後述する。
複製されたパケットは、P2MP LSP41上を通って、Egress LSR11〜13へ転送される。MN1は、Egress LSR11〜13の中でEgress LSR11と無線リンクを確立しているので、Egress LSR11からのみMN1へ向けてパケットを無線通信で転送する。MN1とリンクしていないEgress LSR12〜13は、パケットを転送せずバッファリングする。
MN1がハンドオーバをし、Egress LSR13にリンクした際には、Egress LSR13でバッファしていたパケットをMN1に送信する。Egress LSR11とのリンクを断裂した後は、Egress LSR11ではパケットのMN1への転送を停止して、パケットバッファを開始する。Egress LSRでのパケットのバッファについては後述する。
P2MP LSPを確立する先をEgress LSR11〜14の中から選択する手段の説明をする。Egress LSRは、自ノードを識別することができる識別子を含んだビーコンを一定時間間隔で無線区間に対して送信している。図3にこの様子を示す。このビーコンは、データ伝播用の無線信号ではなく、無線での通信を管理する目的で使用される無線信号である。ビーコンが届く範囲にいるMN1は、ビーコンを送信しているEgress LSRと無線リンク91を確立することが可能である。なお、このビーコンは、Egress LSR11〜14を識別可能な情報をMN1が無線電波を利用して得ることが必要条件なので、必ずしもビーコンの形状をしている必要はない。
MN1は、Egress LSR11〜13から受信したビーコンの中から識別子を抽出して記録を行ない、無線通信が可能な範囲にいるEgress LSRを把握する。MN2についても同様にして、Egress LSR12〜14が、無線リンク確立可能な範囲にあるEgress LSRであることを把握する。
MN1、MN2では、無線通信が可能なEgress LSRのリスト(リンク可能ノードリスト)を管理する。このリンク可能ノードリストには、受信したビーコンが持つ識別子はすべて記録する。一定時間もしくは一定回数ビーコンを受信しなかったEgress LSRのエントリはリンク可能ノードリストから削除する。変更したリンク可能ノードをIngress LSR21に通知することでP2MP LSPを変更する。
図4で、移動前のMN1はEgress LSR11〜13をリンク可能ノードリスト63に入れており、Ingress LSR21にそのリンク可能ノードリストを通知する。Ingress LSR21は、MN毎にリンク可能ノードリストを管理し、P2MP LSPの確立および更新の際に参照する。Egress LSR11からEgress LSR13にハンドオーバしたMN1のリンク可能ノードリスト64は、Egress LSR12〜14となっているので、リンク可能ノードリスト63から変更されている。したがって、リンク可能ノードリスト64をIngress LSR21に通知する。Ingress LSR21は、記録していたリンク可能ノードリスト65から新たに通知されたリンク可能ノードリスト66に記録を変更する。この変更があるたびに、MN向けに確立されているP2MP LSPの変更処理を行う。
リンク可能ノードリストをIngress LSRに通知する手段について説明する。移動制御ネットワーク90の管理セキュリティの観点から、移動制御ネットワーク90の内部管理情報をMN1が知ることはなく、MN1が管理システムに関わることはない。MN1にはIngress LSR21との直接通信を許すべきではないので、MN1はリンク可能ノードリストをIngress LSR21に直接送信するのではなく、Egress LSRに向けて送信し、Egress LSRがMNの代わりに送信する。したがって、MNは無線リンク91を使って、Egress LSR宛のユニキャスト通信もしくはブロードキャスト通信をすることで、リン
ク可能ノードリストをEgress LSRに送信する。
ク可能ノードリストをEgress LSRに送信する。
Egress LSRは、P2MP LSPを管理するためのテーブルを持ち、そのテーブル内にP2MP LSPに参加しているIngress LSRを記録している。したがって、Egress LSRは、MNに対して確立したP2MP LSPのIngress LSRを把握しているので、リンク可能ノードリストをIgress LSRに向けて送信する。P2MP LSP管理テーブルについては後述する。
リンク可能ノードリストは、MNが無線通信可能となる範囲にあるEgress LSRの存在を記録するものなので、MNがハンドオーバしてリンク先のEgress LSRが変更されなくともリンク可能ノードリストの変更は起こる。その際も、リンク可能ノードリストの更新をIngress LSRに対して行なう。Ingress LSRは、リンク可能ノードリストの変更を検知すると、P2MP LSPの変更処理を行う。このように、P2MP LSPの変更はハンドオーバとはかかわらず発生し、MNの移動と共に変化する通信可能圏内にあるEgress LSRに対してパケットを同報し、バッファリングを行うことが可能である。また、ハンドオーバ以前からEgress LSRへのパスを確保しているので、ハンドオーバ時にMNに対して行うパス確立処理を軽減できる。
図5に、図2で示したMN1のハンドオーバ時の処理のシーケンスを示す。図2では、MN1は、ハンドオーバ前にIngress LSR21からEgress LSR11〜13へのP2MP LSPを使っている。MN1は、Egress LSR11からEgress LSR13にハンドオーバしており、リンク可能ノードリストの変更が起こっているので、ハンドオーバ処理と同時にP2MP LSPの変更処理を行なっている。以下、図5を使って、このときの処理の説明をする。
接続要求70と接続応答71は、MNとEgress LSRとの間でリンク確立のためにやり取りされるメッセージである。このメッセージ交換後にMNとEgress LSRとの間にリンクが確立され、無線通信が可能となる。図5においては、Egress LSR11からEgress LSR13へMN1がハンドオーバしているので、接続要求70をEgress LSR13へ向けて送信する。なお、接続要求70と接続応答71のメッセージ交換では、無線通信に必要となる情報の交換や電波送受信の同期を取るといった無線伝播用の処理がなされる。
接続要求70と接続応答71で行なう処理は、無線リンクを確立することだけである。そのため、無線リンクの確立後に、MNが通信相手とパケット交換を行うためにはIngress LSRとEgress LSR間の通信経路(パス)の確立処理を行なう必要がある。しかし、本発明では、P2MP LSPを使うことで移動先Egress LSRに対してもパスが確
立されているので、無線リンク確立後に明示的なパス確立処理は必要がない。したがって、Egress LSR13は、接続応答71を送信して無線リンクを確立したらすぐに、Egress LSR13でバッファしていたパケットをMN1に向けて送信する。このあと、MN1にハンドオーバが発生するまでEgress LSR13はMN1に向けてパケットを転送する。
立されているので、無線リンク確立後に明示的なパス確立処理は必要がない。したがって、Egress LSR13は、接続応答71を送信して無線リンクを確立したらすぐに、Egress LSR13でバッファしていたパケットをMN1に向けて送信する。このあと、MN1にハンドオーバが発生するまでEgress LSR13はMN1に向けてパケットを転送する。
MN1は、Egress LSR12〜14からビーコン72〜74を受信しているので、無線リンク確立可能なEgress LSRは、Egress LSR12〜14であることが分かる。MN1のリンク可能ノードリストに記載されているEgress LSRが、Egress LSR12〜14とは異なるので、リンク可能ノードリストの内容をEgress LSR12〜13に変更する(75)。なお、MNがハンドオーバをしても、リンク可能ノードの検出がハンドオーバ前と変わらなければ、リンク可能ノードリストの変更は起こらない。
MN1のリンク可能ノードリストが変更された場合には、MN1へのP2MP LSPをリンク可能ノードリストに記載されたEgress LSRに対して再構築する必要がある。
MN1は、リンク可能ノードリストをIngress LSR21に送信する(76)。リンク可能ノードリストを受信したIngress LSR21は、保持していたリンク可能ノードリストとの差分をとり、P2MP LSPの変更の必要性の判定を行なう(77)。
MN1は、リンク可能ノードリストをIngress LSR21に送信する(76)。リンク可能ノードリストを受信したIngress LSR21は、保持していたリンク可能ノードリストとの差分をとり、P2MP LSPの変更の必要性の判定を行なう(77)。
図2のネットワークでは、ハンドオーバ後には、Egress LSR11へのパスをなくし、Egress LSR14へのパスを追加したP2MP LSPを作らなければならない。Ingress LSR21は、Egress LSR11に向けてPath Tear Down 78を送信して、P2MP LSP41からEgress LSR11へのパスをなくす。また、Egress LSR13へのパスをP2MP LSP41に追加するために、PATH Message79とRESV(Reserve) Message80のメッセージ交換を行う。この結果、P2MP LSR41からP2MP LSP42へとパスの構成が変わる。
P2MP LSPに所属しているEgress LSRは、Path Tear Down78を受信することでパケットの転送もしくはバッファリングを停止する。したがって、図2のネットワークでは、Egress LSR11はMN1とリンクしていたので、Egress LSR11は、P2MP LSPからの離脱処理を行なうと同時に、MN1へのパケット転送を停止する。
また、PATH Message79、RESV Message80を処理したEgress LSRは、MNへのパケット転送もしくはパケットバッファリングを開始する。したがって、図2のネットワークでは、Egress LSR14はMN1とリンクしないので、PATH Message79、RESV Message80を処理したEgress LSR14は、P2MP LSPへの参加をすると同時にMN宛のパケットバッファリングを開始する。Path Tear Down78、PATH Message79、RESV Message80は、P2MP LSPの管理処理用に定義されるメッセージである。このメッセージ交換には、IETFのmplsワーキンググループで標準化が進められている方式を利用することができる。
P2MP LSPを管理するために、Egress LSRとIngress LSRで保持する情報テーブルの説明を行なう。図6にEgress LSRが持つP2MP LSP管理テーブル140を示す。図7にIngress LSRが持つP2MP LSP管理テーブル141を示す。Egress LSRでは、図6で示す情報をP2MP LSPを保持するために管理している。
図6では、Egress LSRは、MN1とMN2とのリンクを持つが、MN3とのリンクは持たない。MN1とMN2宛のパケットは、転送するが、MN3宛のパケットはMN3に転送せずにバッファを行なう。以下、図6記載のP2MP LSP管理テーブル140の説明を行なう。
図6では、Egress LSRは、MN1とMN2とのリンクを持つが、MN3とのリンクは持たない。MN1とMN2宛のパケットは、転送するが、MN3宛のパケットはMN3に転送せずにバッファを行なう。以下、図6記載のP2MP LSP管理テーブル140の説明を行なう。
P2MP LSPを識別するための識別子とMNは一対一に対応している。P2MP LSPのIngress LSRがどのIngress LSRになっているかを示すために、P2MP LSP毎にIngress LSRの識別子を管理する。このIngress LSRの識別子を使って、MNが送信するリンク可能ノードリストをIngress LSRへと送信する。受信インターフェイスは、移動制御ネットワーク90を転送されてくるパケットを受信するインターフェイスを示す。移動制御ネットワーク90内のパケット転送にMPLSを用いているので、ラベルがパケットに付与されてくる。このラベル値も保持している。ラベルの値を決定する手段はMPLSでの仕様に順ずる。送信インターフェイスは、無線リンクを使ってMNへ向けてパケットを転送するインターフェイスである。リンクが確立されていないMN3については、送信インターフェイスが規定されないので記載はない。
Ingress LSRでは、図7で示す情報をP2MP LSPを保持するために管理している。各要素については、図6記載のEgress LSRで管理するP2MP LSP管理テーブル140に準ずる。受信インターフェイスは、外部ネットワーク30を転送されてくるパケットを受信するインターフェイスを示す。パケットのあて先を参照することで、パケットを転送するP2MP LSPを特定する。送信インターフェイスは、パケットをP2MP LSPを通して転送する際に利用する移動制御ネットワーク90側のインターフェイスである。P2MP LSPを通してパケットを転送するために、パケットにラベルの挿入が必要となる。このラベルの値の保持も行なう。ラベルの値を決定する手段はMPLSでの仕様に順ずる。
次に、Egress LSRでのパケットバッファについて説明する。MNとの無線リンクを確立していないegress LSRでは、MN宛のパケットをバッファする。無線リンクが確立された時に、MNへ向けて転送する。Egress LSRでのパケットのバッファ領域の大きさについては、無制限に確保する必要はない。MN1のハンドオーバ時に生じると予想されるパケットロストの補填が可能となるバッファ領域より大きな領域を確保すれば良い。バッファ領域の大きさの一例を挙げる。1Mbps(bit per second)での無線伝送を可能としている移動体通信において、ハンドオーバに掛かる時間が0.1秒だとする。MNに対して連続的にパケットが転送されているとすると、ハンドオーバ処理中にMNに転送されないパケット量は、100キロビットとなる。この100キロビットよりも大きいバッファ領域を確保すれば良い。ハンドオーバ時に、Egress LSR11から受信してい
たパケットと同一のパケットをハンドオーバ先のEgress LSR13から受信した場合でも、MN1でのIP層より上位のレイヤでの処理によって重複パケットの破棄を行ない、受信パケットの整合性を取ることができる。
たパケットと同一のパケットをハンドオーバ先のEgress LSR13から受信した場合でも、MN1でのIP層より上位のレイヤでの処理によって重複パケットの破棄を行ない、受信パケットの整合性を取ることができる。
Egress LSRでバッファしていたパケットをMNが受信した際のMNでの処理の例を説明する。図8では、図2と同様にMN1へパケット転送を行なうP2MP LSPがEgress LSR11〜13に対して確立されているとする。Egress LSR11〜13は、MN1宛のパケット50〜52を受信し、バッファしている。MN1は、Egress LSR11とリンクを確立しているので、Egress LSR11は、MN1へパケットを転送する。Egress LSR12〜13は、パケットを転送せずに、バッファする。MN1は、パケット50〜51を受信した後、Egress LSR11とのリンクを断裂し、Egress LSR13とのリンクを確立している(ハンドオーバ)。このときに、パケット52はEgress LSR11より送信はされたが、MN1で受信はされていない。
MN1のハンドオーバ後に、Egress LSR13はバッファしていたパケット50〜52をMN1へ向けて送信する。egress LSR13から受信したパケット50〜52のうちパケット50〜51をMN1は受信済みであるので、パケット50〜52を破棄する。パケット52は初めて受信するパケットなので、破棄せずにパケットの処理を行なう。以後、MN1はEgress LSR13からパケットの転送を受け、P2MP LSPに属している他のEgress LSRはパケットのバッファを行なう。Egress LSR11は、MN1とのリンクが切れた後も、P2MP LSP41に属している間はMN1宛のパケットが転送されてくるので、パケットをバッファする。
重複して受信したパケットをIP層で算出するには、パケットの送信者の認証やパケットの暗号化を行なうIPsecで使われる認証ヘッダやESP(Encapsulating Security Payload)ヘッダを参照することで実現できる。認証ヘッダとESPヘッダは、第三者からのなりすましを防止するために、パケット毎に異なるシーケンス番号を付与するフィールドを持っている。認証がなされた受信パケットで、このシーケンス番号が同一のものは破棄される。この機能から、ハンドオーバ先のEgress LSR13から重複して受信した
パケットをIP層で破棄することができる。
パケットをIP層で破棄することができる。
IPsecを使ってのパケット破棄が行えない場合は、TCP(Transmission Control Protocol)ヘッダのシーケンス番号を使うことでトランスポート層での重複パケットの
破棄が可能である。UDP(User Datagram Protocol)を使用している場合には、TCPとは異なり、パケットの順序を示すシーケンス番号を持たないため、重複パケットの破棄を行なえない。しかし、UDPを使用する場合は、パケットの順序整合や再送による信頼性に高い要求を持たないアプリケーションで使用されることが多い。従って、重複パケットをアプリケーションに受け渡しても、致命的なエラーとはならない。
破棄が可能である。UDP(User Datagram Protocol)を使用している場合には、TCPとは異なり、パケットの順序を示すシーケンス番号を持たないため、重複パケットの破棄を行なえない。しかし、UDPを使用する場合は、パケットの順序整合や再送による信頼性に高い要求を持たないアプリケーションで使用されることが多い。従って、重複パケットをアプリケーションに受け渡しても、致命的なエラーとはならない。
Egress LSRから移動後のMNへパケットを冗長に送信しても、MNはパケット通信を維持することが可能であることを示したが、冗長なパケットの送信を軽減する手法について説明する。上述のように、Egress LSRがバッファしていたパケットをすべてMNへ送信することが有効となるのは、MNがパケットを連続的に受信しながらハンドオーバを行う場合である。連続的にパケットを受信する例には、ストリーミング配信の受信が挙げられる。この場合、MNがハンドオーバ中にパケット受信の失敗を生じやすいので、Egress LSRでバッファしていたパケットをMNにすべて転送しても、MNが未受信のパケットをMNに対して転送することができる。
一方で、web画面の閲覧は、一画面を表示するパケットを受信すると、画面の更新がない限りMNがパケットを受信することがない。このような不連続的にパケットを受信する場合においては、Egress LSRでバッファするパケットが一定時間に渡って更新されないことが起こる。この場合、バッファされていたパケットは、MNが受信済みのパケットのみなので、ハンドオーバ処理時にMNへ転送しても重複パケットとしかならない。したがって、Egress LSRでバッファしているパケットに有効時間を設けて、バッファ開始から一定時間経過したパケットは破棄する。
図9にEgress LSRでのパケットのバッファ方法の一例としてバッファテーブル143を示す。各パケットはあて先MN毎にバッファし、各パケットに対して受信した時刻を記録する。この受信時刻から一定時間が経過したパケットはバッファ領域から破棄する。
図12に、本発明におけるMN1の構成の一例を示すブロック図を示す。ブロックにより図示しているMN1が有する機能は、ハードウェア及び/またはソフトウェアで実現可能である。MN1は、受信手段100、送信手段101、データパケット処理手段102、ビーコン処理手段103、接続応答処理手段104、接続要求生成手段105、リンク可能ノードリストの変更を判定する手段106、リンク可能ノードリスト生成手段107を有する。
受信手段100は、無線リンク91を使って電波を受信する手段である。送信手段101は、無線リンク91を使って電波を送信する手段である。受信手段100と送信手段101を使うことで、MN1は無線通信が可能となる。また、受信手段100と送信手段101は無線リンク91に接続されているネットワークインターフェイスを含む。
データパケット処理手段102は、MN1宛に送信されてきたパケットをアプリケーションに渡す処理を行なう手段である。ハンドオーバ先のEgress LSRでバッファされていたパケットを受信した際に、重複パケットの破棄及びパケットの順序整合もとる。パケットの整合性をとるには、IPsecやTCPといった技術を用いる。パケットの整合性確保の必要がないアプリケーションを利用しているときは、整合性をとらずにアプリケーションにパケットを受け渡す。例としては、音声通話のように、多少の品質の劣化よりも即時性の保障が優先されるアプリケーションが挙げられる。また、アプリケーションで整合性を取る場合も、データパケット処理手段102でのパケット整合性の確保は必要ない。
ビーコン処理手段103は、Egress LSRから受信するビーコンからEgress LSRの識別子を抽出し、リンク可能ノードリスト生成手段107に受け渡す。受信したビーコンの識別子は、無線リンク91を確立可能なEgress LSRの存在を示している。したがって、リンク可能ノードリスト生成手段107は、ビーコン処理手段103から受け渡されたすべての識別子をリンク可能ノードリストに記録する。
リンク可能ノードリストの変更を判定する手段106は、リンク可能ノードリスト生成手段107が保持するリンク可能ノードリストの変更の有無を監視する。リンク可能ノードリストに変更があった場合は、リンク可能ノードリストの変更を判定する手段106は、リンク可能ノードリスト生成手段107に通知する。通知を受けたリンク可能ノードリスト生成手段107は、Ingress LSR21に更新したリンク可能ノードリストを通知するために、リンク可能ノードリストを送信手段101に渡す。
移動制御ネットワーク90の管理セキュリティの観点から、移動制御ネットワーク90の内部管理情報をMN1が知ることはなく、MN1が管理システムに関わることはない。MN1はIngress LSR21との直接通信を許すべきではないので、MN1はリンク可能ノードリストをIngress LSR21に直接送信するのではなく、Egress LSRに向けて送信し、Egress LSRが転送する。したがって、送信手段101は、無線リンク91を使って、Egress LSR宛のユニキャスト通信もしくはブロードキャスト通信をすることで、リンク可能ノードリストをEgress LSRに送信する。
接続要求生成手段105は、無線リンク91を確立するための接続要求70を生成し送信する手段である。接続応答処理手段104は、Egress LSRから受信する接続応答71を処理する手段である。無線応答生成手段104が接続応答71を受信することで、無線リンク91の確立成功が確認される。
図13に、本発明におけるEgress LSRの構成の一例を示すブロック図を示す。ブロックにより図示しているEgress LSRが有する機能は、ハードウェア及び/またはソフトウェアで実現可能である。Egress LSRは、受信手段108、送信手段109、受信手段110、送信手段111、Path Tear Down処理手段112、Path Message処理手段113、RESV Message生成手段114、リンク可能ノードリスト処理手段115、接続要求処理手段116、接続応答生成手段117、ビーコン生成手段118、データパケットのバッファリング手段119、P2MP LSP管理手段120、データパケット転送手段121を有する。
受信手段108、送信手段109は移動制御ネットワーク90とデータパケットの送受信及び制御メッセージの送受信を行なうための手段である。受信手段108、送信手段109は、移動制御ネットワーク90に接続されたネットワークインターフェイスを含む。受信手段110は、無線リンク91を使って電波を受信する手段である。送信手段111は、無線リンク91を使って電波を送信する手段である。受信手段110と送信手段111を使うことで、Egress LSRはMN1と無線通信が可能となる。また、受信手段110と送信手段111は無線リンク91に接続されているネットワークインターフェイスを含む。
Path Tear Down処理手段112は、Ingress LSRから送信されてきるPath Tear Down78を処理するための手段である。Path Tear Down処理手段112は、Path Tear Down78からP2MP LSPの識別子を取り出し、P2MP LSP管理手段120に通知する。通知を受けたP2MP LSP管理手段120は、Path Tear Down78で通知されたP2MP LSPをP2MP LSP管理テーブル140から削除する。PATH Message処理手段113は、Ingress LSRから送信されてくるPATH Message79を処理する手段である。PATH Message処理手段113は、Path Message79からP2MP LSPの識別子を取り出し、P2MP LSP管理手段120に通知する。通知を受けたP2MP LSP管理手段120は、Path Message79で通知されたP2MP LSPをP2MP LSP管理テーブル140に追加する。
RESV Message生成手段114は、RESV Message80を生成してIngress LSR宛に送信する処理を行なうための手段である。接続要求処理手段118は、MN1が無線リンク91を確立するために送信する接続要求70の処理を行なうための手段である。接続応答生成手段117は無線リンク91の確立に必要となる情報を接続応答71に含めて生成し、MN1に向けて送信するための手段である。
リンク可能ノードリスト処理手段115は、MNからのリンク可能ノードリストの通知メッセージを処理する手段である。MNが送信するこの通知メッセージは、無線リンク上をEgress LSR宛にユニキャスト送信もしくはブロードキャスト送信される。リンク可能ノードリストは、P2MP LSPを確立するためにIngress LSR21で利用するリストなので、Ingress LSR21に転送する。このとき、リンク可能ノードリストの通知メッセージのあて先はIngress LSR21にリンク可能ノードリスト処理手段115にて変更する。
接続要求処理手段116は、接続要求70を送信してきたMN1に対して、無線リンク91確立の可否の認証を行い、無線リンク91確立に必要となる無線資源の割り当てを行なう。無線資源には、一つのMNとの電波送受信のための周波数、一つのMNと電波送受信を行なう時間、MN毎の電波を区別する符号化コードなどが挙げられる。無線資源の割り当て後、応答メッセージである接続応答71の生成を接続応答生成手段117に行なわせる。接続応答71には、無線リンク91確立に必要となる割り当てた無線資源の情報も含める。また、無線リンク91の確立後には、MN1に対して無線リンク91を使ってデータパケットの転送を開始するので、P2MP LSP管理手段120にMN1へのパケット転送を開始する必要があることを通知する。ただし、接続応答生成手段117から接続応答71がMN1へ送信され、無線リンク91が確立されるまで、MN1宛のパケットをMN1へ転送しない。
ビーコン生成手段118は、自ノードの識別子を含めたビーコンを生成し、定期的に無線電波を使って送信するための手段である。ビーコンは、無線の伝播範囲内にいるMN1であれば、無線リンク91を確立していなくても受信が可能なものである。ビーコンの送受信のために、特別な周波数もしくは符号化コードといった無線資源の割り当てを予め行なっておく。
データパケットのバッファリング手段119は、移動制御ネットワーク90内を転送されてきたMN宛のパケットをバッファするための手段である。MN1ごとにバッファ領域を確保(バッファテーブル143)し、MN宛に転送されてきたパケットをバッファする。バッファテーブル143では、パケットの受信時間を記録し、一定の時間を経過したパケットは破棄する。バッファしたパケットは、P2MP LSP管理手段120からMN宛にパケットを転送する通知を受けたときにデータパケット転送手段121に、バッファしていたパケットを受け渡す。
データパケット転送手段121は、無線リンク91を経由してMN1宛のパケットをMN1へ転送するための手段である。MN1宛パケットを送信手段111に受け渡し、パケットを無線伝送できる形にして無線リンク91に送信する。P2MP LSP管理手段120は、P2MP LSPを終端及び管理をするための手段である。また、P2MP LSP管理テーブル140を管理している。P2MP LSP管理手段120は、Path Tear Down処理手段112からのパス離脱の通知を受けると、P2MP LSP管理テーブル140からP2MP LSPのエントリを削除する。Path Message処理手段113からP2MP LSPへの参加要請の通知を受けるとP2MP LSP管理テーブル140にP2MP LSPの管理情報を記録し、RESV Messageを生成しIngress LSRへ送信することをRESV Message生成手段114に通知する。
P2MP LSP管理手段120は、接続要求処理手段116からMNとの無線リンク91が確立されたことの通知を受け、P2MP LSP管理テーブル140にMNとの無線リンク91の有無を記録する。無線リンク91の有無の情報は、データパケットのバッファリング手段119で、受信したデータパケット処理を判断するために利用する。無線リンク91が確立されたら、データパケットのバッファリング手段119にバッファしたパケットをMNへの転送を通知する。MNとの無線リンク91が断裂したときには、MN宛のパケットをバッファする。
図14に、本発明におけるIngress LSRの構成の一例を示すブロック図を示す。ブロックにより図示しているIngress LSRが有する機能は、ハードウェア及び/またはソフトウェアで実現可能である。Ingress LSRは、受信手段122、送信手段123、受信手段124、送信手段125、データパケット転送手段126、P2MP LSP管理手段127、RESV Message処理手段128、リンク可能ノードリスト記録手段129、Path Tear Down生成手段130、Path Message生成手段131を有する。
受信手段122、送信手段123は外部ネットワーク30とデータパケットの送受信及び制御メッセージの送受信を行なうための手段である。受信手段122、送信手段123は、外部ネットワーク30に接続されたネットワークインターフェイスを含む。受信手段124、送信手段125は移動制御ネットワーク90とデータパケットの送受信及び制御メッセージの送受信を行なうための手段である。受信手段124、送信手段125は、移動制御ネットワーク90に接続されたネットワークインターフェイスを含む。 データパケット転送手段126は、受信手段122から受け取ったパケットを転送する手段である。パケットの転送にはP2MP LSPを使うため、P2MP LSP管理手段127に問い合わせて、パケット転送に使うP2MP LSPを特定する。パケット転送用のP2MP LSPを特定後は、パケットにラベルを付与して送信手段125にパケットを受け渡す。
P2MP LSP管理手段127は、P2MP LSP管理テーブル141を管理する手段である。また、P2MP LSP管理テーブル141で管理しているリンク可能ノードリストに基づき、P2MP LSPの確立及び変更処理を決定する。この決定結果にしたがって、Path Message生成手段132、Path Tear Down生成131にメッセージを生成させる。RESV Message処理手段128は、Egress LSRから送られてくるRESV Message
80を処理する手段である。RESV Message80を受信後は、移動制御ネットワーク90内にP2MP LSPが確立しているので、P2MP LSP管理手段127にP2MP
LSP確立完了を通知する。
80を処理する手段である。RESV Message80を受信後は、移動制御ネットワーク90内にP2MP LSPが確立しているので、P2MP LSP管理手段127にP2MP
LSP確立完了を通知する。
リンク可能ノードリスト記録手段129は、MNのリンク可能ノードリストを記録する手段である。本発明では、MNのリンク可能ノードリストに基づいてP2MP LSPの確立先Egress LSRを決定しているので、リンク可能ノードリストをP2MP LSP管理手段に通知する。Path Tear Down生成手段130は、Path Tear Down78を生成する手段である。Path Tear Down78を生成後は送信手段125に受け渡す。Path Message生成手段131は、Path Message79を生成する手段である。Path Message79を生成後は送信手段125に受け渡す。
<第2の実施の形態>
パケット転送をP2MP LSPを利用して行なう移動制御ネットワーク90の構成は、図2で示される。P2MP LSPの構築方法、MNのリンク可能ノードの生成方法とIngress LSRへの通知方法、Egress LSRでのパケットバッファリング方法は、実施例1と同様である。P2MP LSPを管理するために、Egress LSRとIngress LSRで保持する情報テーブルの説明を行なう。
パケット転送をP2MP LSPを利用して行なう移動制御ネットワーク90の構成は、図2で示される。P2MP LSPの構築方法、MNのリンク可能ノードの生成方法とIngress LSRへの通知方法、Egress LSRでのパケットバッファリング方法は、実施例1と同様である。P2MP LSPを管理するために、Egress LSRとIngress LSRで保持する情報テーブルの説明を行なう。
図15にEgress LSRが持つP2MP LSP管理テーブル142を示す。Ingress LSRが持つP2MP LSPを管理するテーブルは、図7記載のP2MP LSP管理テーブル141と同一である。Egress LSRでは、図15で示す情報をP2MP LSPを保持するために管理している。図15では、Egress LSRは、MN1とMN2とのリンクを持つが、MN3とのリンクは持たない。MN1とMN2宛のパケットは、転送するが、MN3宛のパケットはMN3に転送せずにバッファを行なう。
以下、図15記載のP2MP LSP管理テーブル142の説明を行なう。P2MP LSPを識別するための識別子とMNは一対一に対応している。P2MP LSPのIngress LSRがどのIngress LSRになっているかを示すために、P2MP LSP毎にIngress LSRの識別子を管理する。このIngress LSRの識別子を使って、MNが送信するリンク可能ノードリストをIngress LSRへと送信する。MNとのリンクを持つEgress LSRは、MNとの通信を行なうので、MNからリンク可能ノードリストを受信する。このリンク可能ノードリストをEgress LSRで保持する。Egress LSRでは、リンク可能ノードリストを冗長なバッファパケット転送を軽減するために利用する。この軽減手段については後述する。
MNとのリンクを持つEgress LSRでは、MNでのリンク可能ノードリストの更新があるたびに、Egress LSRで把握するリンク可能ノードリストも更新される。MNとのリンクを持たないEgress LSRでは、MNとの通信を行なわないので、リンク可能ノードリストを受信することがない。図15では、MN1とMN2とリンクを持っているので、リンク可能ノードリストを保持し、MN3ではリンクがないので、リンク可能ノードリストを保持しない。
受信インターフェイスは、移動制御ネットワーク90を転送されてくるパケットを受信するインターフェイスを示す。移動制御ネットワーク90内のパケット転送にMPLSを用いているので、ラベルがパケットに付与されてくる。このラベル値も保持している。ラベルの値を決定する手段はMPLSでの仕様に順ずる。送信インターフェイスは、無線リンクを使ってMNへ向けてパケットを転送するインターフェイスである。リンクが確立されていないMN3については、送信インターフェイスが規定されないので記載はない。
次に、Egress LSRでのパケットバッファについて説明する。MNとの無線リンクを確立していないEgress LSRでは、MN宛のパケットをバッファする。無線リンクが確立された時に、MNへ向けて転送する。パケットを連続に受信しているMNに対して、ハンドオーバ後にMNが受信するパケットが重複することを軽減するために、Egress LSRでバッファしたパケットのうち一部を転送する。以下では、バッファしたパケットの中から転送するパケットと転送しないパケットを区分けする手法について説明する。
図10に、図2で示すネットワークを移動中のMN1へのパケット冗長転送を軽減する手法のシーケンス図を示す。MN1はハンドオーバをする前に、リンクを確立していたEgress LSRに対して、リンクダウン通知81を送信してリンクを破棄する。リンクダウン通知81を受信したEgress LSRは、P2MP LSPに参加している他のEgress LSRに対して切断時刻通知83〜84を送信して、MN1からリンクダウン通知81を受信した時刻を通知する。なお、MNからリンクダウン通知81を出すのではなく、移動制御ネットワーク90からリンクを切断する通知を受ける場合においては、移動制御ネットワーク90でのリンクダウン処理をEgress LSRで監視することで、切断時刻を把握することができる。
切断時刻通知を送信する先の特定は、P2MP LSP管理テーブル140で保持しているMN1のリンク可能ノードリストを参照することで行なう。リンク可能ノードリストに記載されているEgress LSRはP2MP LSPに参加しているので、パケットバッファを行なっているノードである。リンク可能ノードリストから自ノードを抜かしたEgress LSRのすべてに向けて切断時刻通知を送信する。なお、Egress LSRで保持しているリンク可能ノードリストとP2MP LSPに参加しているEgress LSRに差異を生じている場合でも、切断時刻通知はリンク可能ノードリストに従って送信する。差異の生じる例としては、MNから更新されたリンク可能ノードリストを受信した後すぐにMNのリンクダウン通知81を受信した場合が挙げられる。P2MP LSPに参加していないEgress LSRが切断時刻通知を受信した際は、切断時刻通知を破棄する。P2MP LSPに参加していながら切断時刻通知を受信できなかった場合は、バッファパケットの冗長転送を軽減することができないがMNのパケット通信を阻害しない。
切断時刻通知を受信したEgress LSR12〜13は、切断時刻を記録する。図11に、このときのパケットのバッファ方法の例としてバッファテーブル144を示す。MN1からの接続要求70を受信したEgress LSR13は、無線リンク91をMN1に対して確立するために接続応答71をMN1に送信する。無線リンク91が確立後にMN1へのパケット転送を開始する。このとき、切断時刻以前にバッファしたパケットを破棄し、切断時刻以後にバッファしていたパケットをMN1へ送信する。
図16に、本発明におけるMN1の構成の一例を示すブロック図を示す。ブロックにより図示しているMN1が有する機能は、ハードウェア及び/またはソフトウェアで実現可能である。MN1は、受信手段150、送信手段151、データパケット処理手段152、ビーコン処理手段153、接続応答処理手段154、接続要求生成手段155、リンクダウン通知生成手段156、リンク可能ノードリストの変更を判定する手段157、リンク可能ノードリスト生成手段158を有する。
図16記載のMNは、図12記載のMNと同等の機能を持っている。受信手段150と受信手段100、送信手段151と送信手段101、データパケット処理手段152とデータパケット処理手段102、接続応答処理手段154と接続応答処理手段104、リンク可能ノードリストの変更を判定する手段157とリンク可能ノードリストの変更を判定する手段106、リンク可能ノードリスト生成手段158とリンク可能ノードリスト生成手段107、とのそれぞれが同等の機能である。ビーコン処理手段153、リンクダウン通知生成手段156が、図12記載のMNが持つ機能とは異なる機能である。ビーコン処理手段153は、ビーコン処理手段103と同様に、Egress LSRから受信するビーコンからEgress LSRの識別子を抽出し、リンク可能ノードリスト生成手段158に受け渡す。
受信したビーコンの識別子は、無線リンク91を確立可能なEgress LSRの存在を示している。ビーコン処理手段153は、無線リンク91の確立可能なEgress LSRの中から、無線リンク91を確立するEgress LSRを決定する。なお、無線リンク91確立の決定条件には、各Egress LSRとの無線伝播状況、各Egress LSRでの無線資源の割り当て可能状況が挙げられる。各状況は、Egress LSRとの情報のやり取りによって、MN1を得る。無線リンク91の確立先に決定したEgress LSRが、リンクを確立していたEgress LSRとは異なっていた場合には、リンクダウン通知生成手段156に無線リンクを確立していたEgress LSRにリンクダウン通知81を出させる。また、接続要求生成手段155に、新たな無線リンク先に決定したEgress LSRへ接続要求70を送信させる。
図17に、本発明におけるEgress LSRの構成の一例を示すブロック図を示す。ブロックにより図示しているEgress LSRが有する機能は、ハードウェア及び/またはソフトウェアで実現可能である。Egress LSRは、受信手段159、送信手段160、受信手段161、送信手段162、Path Tear Down処理手段163、path message処理手段164、RESV Message生成手段165、リンク可能ノードリスト処理手段166、リンクダウン通知処理手段167、接続要求処理手段168、接続応答生成手段169、ビーコン生成手段170、データパケットのバッファリング手段171、P2MP LSP管理手段172、データパケット転送手段173、切断時刻通知生成手段174、切断時刻通知処理手段175を有する。
図17記載のEgress LSRは、図13記載のEgress LSRの機能と同等の機能を持っている。受信手段159と受信手段108、送信手段160と送信手段109、受信手段161と受信手段110、送信手段162と送信手段111、Path Tear Down処理手段163とPath Tear Down処理手段112、Path Message処理手段164とPath Message処理手段113、RESV Message生成手段165とRESV Message生成手段114、接続要求処理手段168と接続要求処理手段116、接続応答生成手段169と接続応答生成手段117、ビーコン生成手段170とビーコン生成手段118、データパケット転送手段173とデータパケット転送手段121、のそれぞれが同等機能となっている。リンク可能ノードリスト処理手段166、リンクダウン通知処理手段167、データパケットのバッファリング手段171、P2MP LSP管理手段172、切断時刻通知生成手段174、切断時刻通知処理手段175が、図13記載のEgress LSRが持つ機能とは異なる機能である。
リンク可能ノードリスト処理手段166は、MNからのリンク可能ノードリストの通知メッセージを処理する手段である。MNが送信するこの通知メッセージは、無線リンク上をEgress LSR宛にユニキャスト送信もしくはブロードキャスト送信される。リンク可能ノードリストは、P2MP LSPを確立するためにIngress LSR21で利用するリストなので、Ingress LSR21に転送する。このとき、リンク可能ノードリストの通知メッセージのあて先はIngress LSR21にリンク可能ノードリスト処理手段166にて変更する。
また、リンク可能ノード処理手段166は、P2MP LSP管理手段172にリンク可能ノードリストの受け渡しも行なう。MN1宛のパケットをバッファしているEgress LSRを把握するために、P2MP LSP管理手段172でMN1がリンク可能なEgress LSRを記録しておく。リンクダウン通知処理手段167は、MNが送信したリンクダウン通知81を処理する手段である。無線リンク91の切断を行うMNをP2MP LSP管理手段172に通知する。
P2MP LSP管理手段172は、P2MP LSP管理テーブル142を管理する手段である。P2MP LSP管理手段172で、Path Tear Down処理手段163、Path Message処理手段164、RESV Message生成手段165、接続要求処理手段168との機能連携については、P2MP LSP管理手段120でのPath Tear Down処理手段112、Path Message処理手段113、RESV Message生成手段114、接続要求処理手段117との機能連携と同等である。
P2MP LSP管理手段172は、リンクダウン通知処理手段167から、MN1のリンクダウンの通知を受けたら、P2MP LSP管理テーブル142内のMN1に対する無線リンクを有から無に変更する。無線リンク91のなくなったMN1宛のパケットに対しては、MN1への転送を止め、バッファする必要がある。データパケットのバッファリング手段171に、MN1へのパケット転送を止め、パケットバッファを開始するように通知する。
また、リンクダウン通知81を受信した際のEgress LSRは、P2MP LSPに参加している他のEgress LSRへ向けて、MN1が無線リンク91を断裂したことを通知
するために、切断時刻通知を送信する。P2MP LSP管理手段172は、切断時刻通知生成手段174に、切断時刻通知を生成するように通知する。切断時刻通知の送信先は、P2MP LSP管理テーブル142で管理しているリンク可能ノードリストに記載されているEgress LSRの自分以外のすべてのEgress LSRである。
するために、切断時刻通知を送信する。P2MP LSP管理手段172は、切断時刻通知生成手段174に、切断時刻通知を生成するように通知する。切断時刻通知の送信先は、P2MP LSP管理テーブル142で管理しているリンク可能ノードリストに記載されているEgress LSRの自分以外のすべてのEgress LSRである。
切断時刻通知生成手段174は、MN1が無線リンク91を切断した時刻を入れた切断時刻通知を生成する手段である。切断時刻及び切断時刻通知の送信先となるEgress LSRは、P2MP LSP管理手段172から通知される。切断時刻通知処理手段175は、他のEgress LSRから受信する切断時刻通知を処理する手段である。切断時刻通知内
から、リンク切断時刻を取り出し、データパケットのバッファリング手段171に受け渡す。
から、リンク切断時刻を取り出し、データパケットのバッファリング手段171に受け渡す。
データパケットのバッファリング手段171は、移動制御ネットワーク90内を転送されてきたMN宛のパケットをバッファするための手段である。MNごとにバッファ領域を確保し、MN宛に転送されてきたパケットをバッファテーブル144でバッファする。バッファテーブル144では、パケットの受信時間を記録し、一定の時間を経過したパケットは破棄する。データパケットのバッファリング手段171は、切断時刻通知処理手段175から切断時刻の通知を受けたら、バッファテーブル144に切断時刻を記録する。P2MP LSP管理手段172から、バッファしていたMN1宛パケットを転送する通知を受けたら、切断時刻よりも後にバッファしていたパケットをバッファテーブル144から取り出し、データパケット転送手段173に渡す。Ingress LSRの構成の一例を示すブロック図は、図14と同等である。
なお、上記の本発明の各実施の形態の説明で用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本発明に係る移動制御ネットワークは、移動端末がリンク可能な位置にある複数の基地局へのパケット転送経路を移動端末のハンドオーバ前から確立し、かつ複数の基地局においてパケットのバッファを行なうことで、パケットロストを起こすことなく移動端末のハンドオーバを実現する効果を有し、種々の移動制御ネットワークに利用することができる。
1、2 MN
11、12,13,14、15,16,17,18 Egress LSR
21、22 Ingress LSR
30、31、32,33、34、35 外部ネットワーク
41、42 P2MP LSP
50、51、52 パケット
61,62,63、64,65,66 リンク可能ノードリスト
70 接続要求
71 接続応答
72、73、74 ビーコン
75 リンク可能ノードリストを変更
76 リンク可能ノードリストを通知
77 リンク可能ノードリストの変更を検知
78 Path Tear Down
79 Path Message
80 RESV Message
81 リンクダウン通知
83、84 切断時刻通知
85、86 切断時刻を記録
87 切断時刻以前にバッファしていたパケットを破棄
88 パケット転送
90 移動制御ネットワーク
91 無線リンク
100、108、110、122、124,150、159、161 受信手段
101、109、111、123、125、151、160、162 送信手段
102、152 データパケット処理手段
103、153 ビーコン処理手段
104、154 接続応答処理手段
105、155 接続要求生成手段
106、157 リンク可能ノードリストの変更を判定する手段
107、158 リンク可能ノードリスト生成手段
112、163 Path Tear Down処理手段
113、164 Path Message処理手段
114、165 RESV Message生成手段
115、166 リンク可能ノードリスト処理手段
116、168 接続要求処理手段
117、169 接続応答生成手段
118、170 ビーコン生成手段
119、171 データパケットのバッファリング手段
120、127,172 P2MP LSP管理手段
121、126、173 データパケット転送手段
128 RESV Message処理手段
129 リンク可能ノードリスト記録手段
130 Path Tear Down生成手段
131 Path Message生成手段
156 リンクダウン通知生成手段
167 リンクダウン通知処理手段
174 切断時刻通知生成手段
175 切断時刻通知処理手段
140、141、142 P2MP LSP管理テーブル
143、144 バッファテーブル
11、12,13,14、15,16,17,18 Egress LSR
21、22 Ingress LSR
30、31、32,33、34、35 外部ネットワーク
41、42 P2MP LSP
50、51、52 パケット
61,62,63、64,65,66 リンク可能ノードリスト
70 接続要求
71 接続応答
72、73、74 ビーコン
75 リンク可能ノードリストを変更
76 リンク可能ノードリストを通知
77 リンク可能ノードリストの変更を検知
78 Path Tear Down
79 Path Message
80 RESV Message
81 リンクダウン通知
83、84 切断時刻通知
85、86 切断時刻を記録
87 切断時刻以前にバッファしていたパケットを破棄
88 パケット転送
90 移動制御ネットワーク
91 無線リンク
100、108、110、122、124,150、159、161 受信手段
101、109、111、123、125、151、160、162 送信手段
102、152 データパケット処理手段
103、153 ビーコン処理手段
104、154 接続応答処理手段
105、155 接続要求生成手段
106、157 リンク可能ノードリストの変更を判定する手段
107、158 リンク可能ノードリスト生成手段
112、163 Path Tear Down処理手段
113、164 Path Message処理手段
114、165 RESV Message生成手段
115、166 リンク可能ノードリスト処理手段
116、168 接続要求処理手段
117、169 接続応答生成手段
118、170 ビーコン生成手段
119、171 データパケットのバッファリング手段
120、127,172 P2MP LSP管理手段
121、126、173 データパケット転送手段
128 RESV Message処理手段
129 リンク可能ノードリスト記録手段
130 Path Tear Down生成手段
131 Path Message生成手段
156 リンクダウン通知生成手段
167 リンクダウン通知処理手段
174 切断時刻通知生成手段
175 切断時刻通知処理手段
140、141、142 P2MP LSP管理テーブル
143、144 バッファテーブル
Claims (9)
- イングレス・ルータから、移動端末がリンク確立を可能とする複数のイーグレス・ルータに向けてパケット転送用のパスを確立する手段を備えた移動制御ネットワークシステム。
- パス上の分岐点毎にパケットの複製を行なうことで、前記複数のイーグレス・ルータで同一のパケットを受信することを特徴とする請求項1に記載の移動制御ネットワークシステム。
- イングレスのルータから、移動端末がリンク確立を可能とする複数のイーグレスのルータに向けてパケット転送用のパスを確立する手段を備えた移動制御ネットワークシステムにおける前記イングレスのルータであって、
パスを確立する先である前記イーグレスのルータを特定する情報を前記移動端末から受け取り、前記パスを確立する手段を、
備えたルータ。 - イングレスのルータから、移動端末がリンク確立を可能とする複数のイーグレスのルータに向けてパケット転送用のパスを確立する手段を備えた移動制御ネットワークシステムにおける前記イーグレスのルータであって、
前記移動端末とのリンクが確立されるまでパケットの蓄積を行う手段を、
備えたルータ。 - 前記蓄積されたパケットの中で、受信から一定時間が経過したパケットを破棄することを特徴とする請求項4に記載のルータ。
- 前記移動端末とのリンクが確立されるまで蓄積していた前記パケットを、前記移動端末とのリンクが確立されたら前記移動端末に転送することを特徴とする請求項4に記載のルータ。
- 前記移動端末が前記イーグレスのルータとのリンクを断裂した時刻を、パスに参加している前記イーグレスのルータに通知することを特徴とする請求項4に記載のルータ。
- 前記パスに参加している前記イーグレスのルータから前記移動端末のリンク断裂時刻の通知を受けて、断裂時刻以前に受信し蓄積していたパケットを破棄することを特徴とする請求項4に記載のルータ。
- イングレスのルータから、移動端末がリンク確立を可能とする複数のイーグレスのルータに向けてパケット転送用のパスを確立する手段を備えた移動制御ネットワークシステムにおける前記移動端末であって、
リンク確立が可能となる前記イーグレスのルータを前記イングレスのルータに通知する手段を、
備えた移動端末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006101273A JP2007274658A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 移動制御ネットワークシステム、ルータ及び移動端末 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006101273A JP2007274658A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 移動制御ネットワークシステム、ルータ及び移動端末 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=38676921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006101273A Withdrawn JP2007274658A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 移動制御ネットワークシステム、ルータ及び移動端末 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007274658A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2006
- 2006-03-31 JP JP2006101273A patent/JP2007274658A/ja not_active Withdrawn
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