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JP2007274159A - 基地局、無線端末および無線通信方法 - Google Patents

基地局、無線端末および無線通信方法 Download PDF

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JP2007274159A JP2006095133A JP2006095133A JP2007274159A JP 2007274159 A JP2007274159 A JP 2007274159A JP 2006095133 A JP2006095133 A JP 2006095133A JP 2006095133 A JP2006095133 A JP 2006095133A JP 2007274159 A JP2007274159 A JP 2007274159A
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Abstract

【課題】基地局にフィードバックする周波数チャネルの品質情報量を削減しつつ効率的なスケジューリングを行う。
【解決手段】本発明の一態様としての無線端末は、下り通信用の周波数チャネルの割当てを受けて基地局と無線通信する無線端末であって、前記基地局から前記複数の周波数チャネルの信号を受信する受信手段と、各前記周波数チャネルの通信品質を測定する品質測定手段と、測定された各前記周波数チャネルの通信品質に基づき各前記周波数チャネルに優先度を設定する優先度設定手段と、優先度の高い順に前記周波数チャネルの通信品質を表す通信品質情報を前記基地局に送信する送信手段と、前記基地局から前記通信品質情報の送信休止を指示する送信休止命令の通知を受けたら、前記通信品質情報の送信を休止することを指示する信号を前記送信手段に出力する制御手段と、を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、基地局、無線端末および無線通信方法に関する。
近年、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)通信方式やマルチキャリアCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重アクセス)通信方式など、ディジタル信号を複数のサブキャリアへマッピングして広帯域化した送受信を行う通信方式が注目を集めている。これらの通信方式によれば、伝送速度の高速化や周波数選択性フェージングに対する耐性向上を図ることができる。一方、複数のサブキャリアをグループ化したサブバンド(周波数チャネル)を用意し、各サブバンドを用いて同時に複数の端末と通信を行うことを可能としたOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多重アクセス)通信も知られている。OFDMA通信では、複数の通信相手との間の伝送路の周波数特性が異なることを利用して、通信相手ごとに通信品質の良好なサブバンドを選択的に割り当てることにより、通信速度の向上を図る方法も知られている。通信相手ごとに通信品質の良好なサブバンドを割り当てるためには、基地局が伝送路の周波数特性をサブバンドごとに得る必要がある。特開2005-244958公報には、端末がサブバンドの通信品質を測定し、伝送路状態が良好なサブバンド(周波数チャネル)の品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)を基地局へフィードバックする方法が記載されている。
特開2005-244958公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法においては、端末は、伝送路状態が良好なサブバンドのCQIのみをフィードバックするため、もしこのサブバンドが他の端末に割り当てられてしまうと、その端末に対するサブバンドの割当てができなくなってしまう問題が生じる。
一方、すべてのサブバンドのCQIをフィードバックする方法も考えられるが、この方法を採用すると、端末から基地局へのフィードバック情報量が膨大となり、基地局への上りの伝送速度が低下してしまう問題がある。
本発明は、基地局にフィードバックする周波数チャネルの品質情報量を削減しつつ効率的なスケジューリングを行うことを可能にした無線端末、基地局および無線通信方法を提供する。
本発明の一態様としての無線端末は、下り通信用の周波数チャネルの割当てを受けて基地局と無線通信を行う無線端末であって、前記基地局から前記複数の周波数チャネルの信号を受信する受信手段と、各前記周波数チャネルの通信品質を測定する品質測定手段と、測定された各前記周波数チャネルの通信品質に基づき各前記周波数チャネルに優先度を設定する優先度設定手段と、優先度の高い順に前記周波数チャネルの通信品質を表す通信品質情報を前記基地局に送信する送信手段と、前記基地局から前記通信品質情報の送信休止を指示する送信休止命令の通知を受けたら、前記通信品質情報の送信を休止することを指示する信号を前記送信手段に出力する制御手段と、を備える。
本発明の一態様としての基地局は、複数の周波数チャネルを用いて通信エリア内の各無線端末と下り通信を行う基地局であって、前記通信エリア内の前記無線端末の各々から順次送られてくる各前記周波数チャネルの通信品質を表す通信品質情報を受信する受信手段と、各前記無線端末から受信した通信品質情報に基づき、各前記無線端末に割り当てる周波数チャネルをスケジューリングするスケジューリング手段と、前記スケジューリングが完了した無線端末に対し前記通信品質情報の送信休止を指示する送信休止命令を通知する通知手段と、を備える。
本発明の一態様としての無線通信方法は、複数の周波数チャネルを用いて基地局から各無線端末への下り通信を行う無線通信方法であって、各前記無線端末の各々において前記基地局からの前記複数の周波数チャネルの信号を受信し、前記複数の周波数チャネルの通信品質を測定し、測定された前記複数の周波数チャネルの通信品質に基づき各前記周波数チャネルに優先度を設定し、優先度の高い順に前記周波数チャネルの通信品質を表す通信品質情報を前記基地局に送信し、各前記無線端末の各々から順次送られてくる前記通信品質情報を前記基地局において受信し、各前記無線端末から受信した通信品質情報に基づき、各前記無線端末に割り当てる周波数チャネルをスケジューリングし、前記スケジューリングが完了した無線端末に対し前記通信品質情報の送信休止を指示する送信休止命令を通知し、前記無線端末において前記送信休止命令の通知を受けとったら、前記基地局への前記通信品質情報の送信を休止する、ことを特徴とする。
本発明により、基地局にフィードバックする周波数チャネルの品質情報量を削減しつつ効率的なスケジューリングを行うことができる。
以下、図面を参照しながら本実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係わる無線通信システムの一例を表す。この無線通信システムは、基地局35と複数の無線端末(以下単に端末と称する)31、32、33、34とから構成される。端末31、端末32、端末33、及び端末34は、基地局35からの無線信号が届く範囲、つまり通信エリア(セル)38内に位置している。基地局35から各端末31〜34への無線信号伝送を下りリンク36とし、逆に各端末31〜34から基地局35への無線信号伝送を上りリンク37と呼ぶこととする。
下りリンク36には、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式、あるいはマルチキャリアCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重アクセス)方式といったマルチキャリア通信方式が用いられるものとする。マルチキャリア通信では、周波数軸上に並べられた複数のサブキャリアを利用して通信が行なわれる。以下ではマルチキャリア通信としてOFDM通信を想定する。図2にはOFDM通信を行う場合のサブキャリア配置が示される。OFDM通信ではサブキャリアを直交させて配置することにより、高い周波数利用効率が実現される。図2に示すように、サブキャリア群が分割されて複数のサブバンドが形成される。ここでは第1サブバンド〜第pサブバンドが形成される。各サブバンドは単一又は複数のサブキャリアからなる。第1サブバンド〜第pサブバンドに対して複数の端末、複数のユーザ、あるいは複数の回線が割り当てられる。ここでは1つのサブバンドは複数の隣接するサブキャリアから構成されるが、サブバンドを構成するサブキャリアは必ずしも隣接する必要はなく、離れた位置のサブキャリアの集合から1つのサブバンドを構成してもよい。
上りリンク37にもOFDM、マルチキャリアCDMAといったマルチキャリア通信方式を用いることができる。あるいはFDMA (Frequency Division Multiple Access:周波数分割多元アクセス)通信を用いてもよい。図3はFDMA通信における周波数の利用状態を示した模式図である。複数ユーザ分のシングルキャリア(サブバンド)が周波数軸上に並べられている。すなわち、一人のユーザが1つのシングルキャリア(サブバンド)を用いる。なお、本実施の形態において、上りリンク37では下りリンク36と異なる周波数帯域を用いることとし、上りリンク37と下りリンク36は同時に通信可能であるとする。
図4は、基地局35の構成例を示す。この基地局35は、複数の送信データ生成部101、サブキャリアマッピング部102、逆FFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)部103、DA(Digital-Analog)変換部104、送信アナログ部105、基地局送信アンテナ106、基地局受信アンテナ107、フィードバック情報受信部108、スケジューリング部109、CQI(Channel Quality Indicator)送信休止命令生成部110を備える。
各送信データ生成部101は、それぞれの端末宛の送信データを生成し、生成した送信データをサブキャリアマッピング部102に出力する。送信データ生成部101は同時に、予め端末と申し合わせた既知信号、つまりパイロット信号を生成し、生成したパイロット信号を送信データに付与する。このパイロット信号は、端末が伝送路推定を行うことの他、周波数同期、シンボル同期、あるいはフレーム同期を行うためにも用いられる。また、送信データ生成部101は、後述するCQI送信休止命令生成部110から渡されるCQI送信休止命令を送信データへ挿入する処理も行う。送信データ生成部101は、基地局105と通信中の端末の数だけ用意される。ただし、複数の端末へ同一のデータを送るマルチキャスト通信、あるいは全端末へ同一のデータを送るブロードキャスト通信用の送信データ生成部がさらに設けられてもよい。あるいは送信データ生成部101のいずれかかにマルチキャストまたはブロードキャスト通信用のデータを生成する機能を備えさせてもよい。
サブキャリアマッピング部102は、複数の送信データ生成部301から渡された、複数の送信データを変調方式に応じた信号点へ割り当てることにより変調信号を得る。送信データの変調には、BPSK(Binary Phase Shift Keying:二相位相シフトキーイング)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying:四相位相シフトキーイング)、8PSK、16PSK、ASK(Amplitude Shift Keying:振幅シフトキーイング)、FSK(Frequency Shift Keying:周波数シフトキーイング)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)など、種々の変調方式を用いることができる。
サブキャリアマッピング部102は、取得した変調信号をOFDMサブキャリア群に割り当てる。一つの送信データ分の変調信号は一つまたは複数のサブバンド(複数のサブバンドは互いに隣接していてもしていなくてもよい)へ割り当てられる。すなわち一つの端末には1つまたは複数のサブバンドが割り当てられる。割当ての際、端末間でのサブバンドの重複は無いものとする。各送信データから得られた変調信号をそれぞれ割り当てるべきサブバンドは、後述するスケジューリング部309からの指示によって決められる。ここで、サブキャリアマッピング部302は各端末に割り当てられたサブバンドを表す情報をスケジューリング部309から受け取り、受け取った情報を変調し、変調信号を制御チャネル(特定のサブバンド)に割り当ててもよい。
ここで下りリンクの信号配置の一例を図10に示す。ここではOFDMサブキャリア(300個のサブキャリア)を20個のサブバンドに分割して通信を行うOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多重アクセス)通信を想定している。1つのサブフレームは周波数軸方向に20個のサブバンド(周波数チャネル)に分割されている。ここでは1つのサブフレームは7個のOFDMシンボルから構成されている。20個のサブバンドのうち一部のサブバンドは制御チャネルとして用いられてもよい。複数のサブフレームにより1フレームが構成され、サブバンドの割り当てはフレーム境界で更新されるものとする。図中のハッチング部分はパイロット信号が割り当てられているとする。
図4において、逆FFT部103は、サブキャリアマッピング部102にて割り当てられた各サブキャリアの変調信号に対して、逆高速フーリエ変換を施して、送信ベースバンド信号を生成する。
DA変換部104は、生成された送信ベースバンド信号をアナログ信号に変換して送信アナログ部105に出力する。送信アナログ部105は、入力されたアナログ信号を無線周波数へアップコンバートして基地局送信アンテナ106を通じて空間に放射する。
基地局受信アンテナ107は、各端末から送られる複数の上りリンクの無線信号を受信する。フィードバック情報受信部108は、受信された無線信号をベースバンド信号にダウンコンバートし、生成されたベースバンド信号を復調および復号する。これにより、複数の上りリンクにより伝送された複数の受信データを得る。
スケジューリング部109は、複数の受信データの各々から、下りリンクの各サブバンドのCQIを抽出し、抽出した各サブバンドのCQIに基づき、各端末に割り当てるサブバンド(周波数チャネル)を決める。これはスケジューリングと称される。スケジューリングの方法としては、種々の方法を用いることができるが、ラウンドロビンスケジューリングが良く知られている。スケジューリング部109は、端末に割り当てるサブバンドを決定したら、その端末によるCQIの送信を休止させるため、その端末についてCQI送信休止命令を生成することをCQI送信休止命令生成部110に指示する。
ここでCQIの一例を図5に示す。CQIは、端末を特定するための端末ID、サブバンドを特定するサブバンド番号、そして該サブバンドの通信品質を示す通信品質値を含む。通信品質値は例えば該サブバンドの受信電力を指す。この他、通信品質値は、サブバンドの受信電力をクラス分けした際のクラス番号、あるいは当該サブバンドを利用して受信可能な変調方式や誤り訂正符号化率を示してもよい。仮に端末IDが8bit, サブバンド番号が5bit, 通信品質値が8bitと仮定すると、1つのCQIのビットサイズは21bitとなる。
CQI送信休止命令生成部110は、スケジュール部109からCQI送信休止命令を生成する旨の指示を受けたら、指示された端末についてCQI送信休止命令を生成する。そして、CQI送信休止命令生成部110は、生成したCQI送信休止命令を送信データに挿入することを送信データ生成部101に指示する。
ここで、スケジューリング部109は、各端末についてCQI(周波数チャネル(サブバンド)の品質情報)の送信を開始すべき時刻を表すCQI送信開始時刻を各端末に通知してもよい。この場合、スケジューリング部109は、CQI送信開始時刻を送信データに挿入することを送信データ生成部101またはサブキャリアマッピング部102へ指示する。CQI送信開始時刻は各端末とも同一であっても端末ごとに異なってもよい。
図6は、端末の構成例を示す。この端末は、端末受信アンテナ201、受信アナログ部202、AD(Analog-Digital)変換部203、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部204、サブキャリアデマッピング部205、伝送路推定部206、受信データ再生部207、サブバンド品質測定部208、CQI生成部209、優先度決定部210、フィードバック情報送信部211、フィードバック制御部212及び端末送信アンテナ213を備える。
端末受信アンテナ201は、基地局から送られる無線信号を受信し、受信した無線信号を受信アナログ部202に出力する。受信アナログ部202は、入力された無線信号をベースバンド信号にダウンコンバートしてAD変換部203に与える。AD変換部203は、受信アナログ部202から与えられるベースバンド信号をサンプリングによりディジタル信号へ変換し、そのディジタル信号をFFT部204へ与える。FFT部204は、AD変換部203から与えられるディジタル信号に対して、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)を施して、各サブキャリアの受信信号を抽出する。FFT部204は、抽出した各サブキャリアの受信信号を伝送路推定部206とサブキャリアデマッピング部205とに出力する。
伝送路推定部206は、FFT部204から入力された各サブキャリアの受信信号に含まれる既知信号、即ちパイロット信号の周波数特性からサブキャリア毎の伝送路応答(振幅変動や位相変動など)を推定する。予め基地局と端末の間で取り決めておいたパイロット信号形状と、伝送路において歪みを受けて端末に到来したパイロット信号形状を比較することで、伝送路応答を求めることができる。伝送路推定部206は、推定したサブキャリア毎の伝送路応答(伝送路推定結果)を、サブキャリアデマッピング部205およびサブバンド品質測定部208に通知する。
サブキャリアデマッピング部205は、FFT部204から入力された各サブキャリアの受信信号に対して、伝送路推定部206から通知された各サブキャリアの伝送路応答の逆特性を乗じて、各サブキャリアの伝送路歪みを修正する。そして、サブキャリアデマッピング部205は、伝送路歪みが修正されたサブキャリア毎の受信信号を受信データ再生部207に与える。
受信データ再生部207は、サブキャリアデマッピングブ205から与えられた各サブキャリアの受信信号を復調および復号してサブバンドごとの受信データを得る。受信データ再生部207は、自端末に割り当てられたサブバンドの受信データを図示しないアプリケーションに渡す。受信データ再生部407は、自端末に割り当てられたサブバンドの情報を、例えば制御キャリアの受信データから抽出する。受信データ再生部407は、他端末に割り当てられたサブバンドについては復調および復号を行わなくてもよい。受信データ再生部407は、受信データに、CQI送信開始時刻またはCQI送信休止命令が記載されている場合は、これらの情報をフィードバック制御部212へ通知する。
サブバンド品質測定部208は、伝送路推定部406から通知された各サブバンドの伝送路応答を用いて、各サブバンドの受信電力値(例えばサブバンドに含まれる各サブキャリアの平均電力値)を求める。そして、サブバンド品質測定部408は、求めた各サブバンドの受信電力値をCQI生成部209へ出力する。
CQI生成部209は、サブバンド品質測定部208から入力された各サブバンドの受信電力値から、基地局へフィードバックするCQIを各サブバンドについて生成する。そして生成した各サブバンドのCQIを優先度決定部210へと渡す。ここで、伝送路推定部206が伝送路推定を行うサブバンド、サブバンド品質測定部208が通信品質を測定するサブバンド、及びCQI生成部209がCQIの生成対象とするサブバンドは、自端末向けに送信データがマッピングされたサブバンドだけでなく、他端末向けに送信データがマッピングされたサブバンドも含む。
優先度決定部210は、CQI生成部209が生成した複数のCQIに対して、順位付けを行なう。順位付けの方法としては例えば、基地局がスケジューリング方式として、ラウンドロビンスケジューリングを用いている場合は、受信電力値が大きい順とすることができる。優先度決定部210は、設定した順位を、そのCQIと共にフィードバック情報送信部211へ渡す。設定した順位をCQIの一部に含めてフィードバック情報送信部211へ渡してもよい。
フィードバック制御部212は、受信データ再生部207から渡されたCQIフィードバックに関する制御命令に基づいて、フィードバック情報送信部211を制御する。制御命令としては、例えばCQI送信開始時刻およびCQI送信休止命令がある。なお、CQI送信開始時刻はあらかじめフィードバック制御部212に設定しておくことも可能である。CQI送信開始時刻を渡された場合は、CQIフィードバックの開始時刻をフィードバック情報送信部211に通知する。CQI送信休止命令を渡された場合は、CQIフィードバックを休止すべき旨をフィードバック情報送信部211に通知する。またフィードバック制御部212はフィードバック情報送信部211に対して、一度にフィードバックするCQIの個数を指定してもよい。
フィードバック情報送信部211は、フィードバック制御部212からの制御に従い、CQIの送信、およびCQIの送信の休止を行う。より詳細には、フィードバック情報送信部211は、フィードバック制御部212からCQIフィードバックの開始を指示されたら、優先度決定部210から渡されたCQIを優先度の高い順に基地局に送信する。つまり、フィードバック情報送信部211は、優先度決定部210から渡されたCQIを変調し、変調信号をアップコンバートして無線信号を生成する。そして、フィードバック情報送信部211は、生成した無線信号を、端末送信アンテナ213を通じて基地局に送信する。一方、フィードバック情報送信部211は、フィードバック制御部212からCQIのフィードバックを休止すべき旨の指示を受けたら、全サブバンドのCQI送信を完了する前であっても、CQIの送信を休止する。
図7は、基地局および端末間で交換される情報の流れを説明するシーケンスチャートである。ここでは、説明の簡単のため、端末は1つのみ(端末31)を図示する。
基地局35が、下りリンクにおいてデータを送信し(601)、端末31はこのデータを受信する。このデータには伝送路推定用のパイロット信号が付与されている。さらにデータには、端末がCQIフィードバックを開始すべき時刻であるCQI送信開始時刻が記されていてもよい。
端末31は、基地局35から受信したデータに基づき伝送路推定処理を行う(602)。そして、端末31は、伝送路推定処理より得られた伝送路推定結果を用いてCQI優先度設定処理を行う(609)。すなわち、端末は、サブバンドごとにCQIを生成し、各サブバンドのCQIに順位付けを行う。順位付けは例えばサブバンドの受信電力値、または全てのサブバンドの受信電力値の平均に対する受信電力値の比、などを用いる。
端末31は、優先度の高いN個のCQIのフィードバックを基地局35に対し行なう(610(1))。一度にフィードバックするCQIの個数であるNは、システム上あらかじめ規定されていてもよいし、フィードバック制御部212においてフィードバックの都度、決定してもよい。また端末31は、CQI送信開始時刻がデータに記載されていた場合は、そのCQI送信開始時刻に至ったらフィードバックを開始する。
端末31は、一番優先度の高いN個のCQIのフィードバック(610(1))に続いて、次に優先度の高いN個のCQIのフィードバックを行う(610(2))。その後も、CQI送信休止命令が基地局35から通知されない限り、端末31は、優先度の順位を下げながら、CQIのフィードバックを継続する(610(3)参照)。
基地局35は、端末31からの受信データからCQIを抽出し、スケジューリング部109においてスケジューリングを行なう(605)。基地局35は、スケジューリングをあらかじめ設定したスケジューリング開始時刻になったら開始する。スケジューリング方法としては上述したラウンドロビンスケジューリングなどが利用できる。
本実施の形態では、上記のようにCQIに記載された情報を用いてスケジューリングを行なうものとしているが、これに代えて、例えばフィードバックされたCQIの受信順序を用いてスケジューリングを行ってもよい。または、端末が設定したCQIの優先度を用いてスケジューリングを行ってもよい。この場合、端末はフィードバックするCQIに対し優先順位を含めるものとする。
図7では3回のスケジューリングにより端末31に割り当てるサブバンドが確定したとする。サブバンドが確定した端末からのCQIはこれ以上必要ないことから、端末31に対して基地局35はCQI送信休止命令を送信する(611)。CQI送信休止命令は、単独で送信される必要はなく、他のデータと共に送信されてもよい。一般的にその方が、高い周波数利用効率を得られる。
端末31は、CQI送信休止命令を受信したら、次のCQI送信開始時刻までの間、CQIのフィードバックを休止する。
基地局35は、決定したサブバンドの割り当てに従って、端末31へデータの送信を行なう(606)。
ここで、スケジューリング(605)の際、複数の端末間で競合が発生した場合(複数の端末が同一サブバンドのCQIをフィードバックした場合)、一部の端末に対してサブバンドを十分に割り当てることができない場合がある。その場合は、該一部の端末へのCQI送信休止命令の送信は見送られる。この結果、該一部の端末はCQIをフィードバックし続け、基地局35はこのCQIを元にスケジューリングを継続する。スケジューリングは、全ての端末に対する割り当てが確定したら、あるいは、あらかじめ設定したスケジューリング期限が到来したら、終了する。
ここで、スケジューリング開始時刻からスケジューリング期限までの時間は、スケジューリングにかかる時間を考慮して設定されるものとする。例えば端末が多く存在し、端末間の競合が多く発生する場合には、長めの時間を設定するべきであり、逆に多くのサブバンドが用意され、競合の発生頻度が低い場合には、短い時間とすべきである。スケジューリング開始時刻およびスケジューリング期限は、周期的、あるいは任意の時刻とすることが出来る。また、上記CQI送信開始時刻と、スケジューリング開始時刻とは同時であることが望ましい。本実施の形態では上記CQI送信開始時刻と、スケジューリング開始時刻とは同じであるとする。
ここで基地局35においてスケジューリング方法としてラウンドロビンスケジューリングを用いる場合のスケジューリングについて説明する。基地局35は、各端末からフィードバックされたCQIに基づいて、通信品質が良好なサブバンドを、まずは一つずつ順番に各端末に割り当てる。ある端末へ既に割り当てられたサブバンドは、他の端末へは割り当てられない。割り当てが1周した後には、再度最初の端末から順に、2周目の割り当てを行う。このとき、既に要求した数分だけのサブバンドが確保された端末に対しては、サブバンドの割当ては行われない。また、端末が1回でフィードバックしたCQIでは該端末に対するサブバンドの割り当てが確定しない場合は、割り当て作業をいったん中断し、該端末から次に到来するCQIを待つ。
ここで従来のように、スケジューリング対象となる全てのサブバンドのCQIが揃ってからスケジューリングを行うと、各端末へほぼ公平な数のサブバンドを割り当てることが可能となる。しかしながら、サブバンド数が多い場合、膨大な量のCQIのフィードバックを待たなければならず、基地局の処理に遅延を生じるばかりではなく、全サブバンドのCQIを全端末分だけ記憶・管理するための膨大なメモリが必要となる。
これに対し、本実施の形態によれば、端末から通信品質が良好な順序でCQIがフィードバックされ、一部のサブバンドのCQIをもとにスケジューリングを開始するため、基地局は、膨大な量のCQIを保存する必要が無くなり、ハードウェア規模を小さくすることが可能となる。また、端末がCQIに優先度を記載してフィードバックし、基地局がCQIに記載された優先度を用いてスケジューリングする場合、スケジューリング処理を簡略化できる。すなわち、基地局は、単に優先度に基づきサブバンドの割当て処理(スケジューリング)を行えばよいため、該端末にとって最も良好なサブバンドを探す処理は不要となる。
また別の従来例のように、端末が一部のサブバンドのCQIのみをフィードバックする方法では、サブバンドを獲得できない端末が生じる恐れがある。しかし本実施の形態によれば、CQI送信休止命令を受信するまで端末は優先順位に従ってCQIをフィードバックし続けるため、基地局による継続的なスケジューリングが可能となり、サブバンドを獲得できない端末の数を大幅に減らすことが可能となる。
なお、本実施の形態では、サブバンドの割り当てが確定するまで端末から無条件にCQIがフィードバックし続けられるが、これに代えて以下のようにしてもよい。例えば、基地局は、最初のN個のCQIのフィードバックでは割り当てが確定しなかった場合のみ、その旨を端末へ通知し、端末はこれを受けて基地局へ次のN個のCQIをフィードバックする。
また、本実施の形態では、割り当てが確定した端末に対して、CQI送信休止命令を送信するため、冗長なCQIフィードバックを減らすことが可能となる。よって上りリンクの周波数利用効率を上げることが可能となる。以下具体例を用いてこれについてさらに詳細に説明する。端末は全てのサブバンドのCQIを一度にフィードバックするとする。また下りリンクでは、全1024サブキャリアを、16サブキャリアずつグルーピングして計64サブバンドが形成されているものとする。もしCQIが21bitであれば、全サブバンド分のCQIは合計1.3kbitと膨大な量となる。例えば30ユーザが同時にCQIをフィードバックすると、約40kbitが一度に上りリンクで送信されることとなる。CQIフィードバック周期を、比較的長めの10msecに設定したとしても、CQI送信のための伝送速度として4Mbpsもの速さが必要であることが判る。これに対し、本実施の形態では、仮に一度にフィードバックできるCQI数を4つに限定すると、瞬時のCQIフィードバック量は1/16の2.5kbitにまで抑えることができる。さらにサブバンドの割当てが確定した後はCQIのフィードバックは行わないため、上りリンクを効率的に使用することが可能となる。なお、サブバンドの割り当て処理やCQI送信休止命令の送受信処理にはそれ自体いくらかの時間を要するため、この処理の間、冗長なCQIフィードバックが行われる可能性もあるが、この量は僅かであると考えられるため問題は生じないと考えられる。
図8は、基地局35による動作の流れを示すフローチャートである。
基地局35は、フィードバック情報受信部108において、各端末からCQIを受信したかどうかを判断する(401)。各端末からCQIを受信していない場合には(401のNo)、基地局35は、通常の送信処理を行う(402)。402の詳細は後述する。
もし各端末からCQIを受信した場合には(401のYes)、続いてスケジューリング部109が、各端末へのサブバンドの割り当てを決めるスケジューリングを行う(406)。前述したように本実施の形態ではスケジューリング開始時刻とCQI送信開始時刻とは同じであるとしている。ここで、複数の端末が同一サブバンドのCQIをフィードバックした場合、スケジューリング部109は、先に(時間的に早いサブフレームで)CQIをフィードバックした端末に対して該サブバンドを割り当てるものとする。また、複数の端末が同一サブバンドのCQIを同時に(同じサブフレームで)フィードバックした場合、CQIに優先度が記されていればスケジューリング部109は、最も高い優先度のCQIをフィードバックした端末へ該CQIに対応するサブバンドを割り当てるものとする。このようにすることで、1つのサブバンドに対し複数の端末が競合した場合でも問題は生じない。
スケジューリングにより割り当てが確定した端末が存在する場合には、CQI送信休止命令生成部110が、割当てが確定した端末に対してCQI送信休止命令を生成する(407)。なお、確定した割り当ての内容はスケジューリング部109内に記憶される。
次に、送信データ生成部101が、端末宛ての送信データを生成する(402)。送信データ生成部101は、CQI送信休止命令が生成された端末への送信データには、CQI送信休止命令を含める。送信データにはCQI送信開始時刻が含められてもよい。送信データ生成部101は、ブロードキャストデータ、マルチキャストデータを生成してもよい。
続いて、スケジューリング部109が、サブバンド割り当ての更新時刻になったかどうかを判定し(403)、この時刻になったら(403のYes)、スケジューリングの結果に基づき、サブバンドの割当てを更新する(408)。このようにサブバンドの割当て更新時刻になったらサブバンドの割当てを更新するのは、割り当てが未確定の端末がいる状態でサブバンド割り当てを変更することはあまり望ましくないためである。つまり、本実施の形態では、確定した割り当てを逐次端末に適用するようなことはせず、サブバンドの割り当て更新時刻になったら全端末の割り当てを一斉に更新する。もっとも、サブバンドの割当てが確定し次第すぐにサブバンドの割当てを更新してもよく、本発明は、サブバンドの割当ての更新時期については限定されない。
続いて、サブキャリアマッピング部102が、各端末宛の送信データを、各々のサブバンドへマッピングする(404)。送信データがマッピングされるサブバンドの数は1つとは限らず、端末に割り当てられたサブバンドが複数であれば、複数のサブバンドへマッピングしてもよい。また、未割り当ての空いているサブバンドが存在すれば、この空いているサブバンドを利用することも可能である。
この後、基地局35は、逆FFT部103、DA変換部104、送信アナログ部105、及び基地局送信アンテナ106を用いて、OFDM変調されたデータを無線信号として送信する(405)。
以上のように、基地局は、端末から一部のCQIを受信し次第スケジューリングを開始することにより、スケジューリングのための待ち時間を抑えつつ、効率的なスケジューリングを行なうことができ、さらに受信したCQIを記憶するためのメモリを小さく抑えることができる。
図9は、端末による動作の流れを示すフローチャートである。
端末は、端末受信アンテナ201、受信アナログ部202、AD変換部203、FFT部204を用いて、下りリンクの無線信号の受信処理を行なって、無線信号から各サブキャリアの受信信号を抽出する(501)。
次に、抽出された各サブキャリアの受信信号のうち、パイロット信号を用いて、伝送路推定部206が、伝送路推定処理を行う(502)。
次に、受信データ再生部207が、サブキャリアデマッピング部205によって伝送路歪みが修正された各サブキャリアの受信信号を復調および復号してサブバンドごとの受信データを得る(503)。他端末に割り当てられたサブバンドについては復調および復号しなくてもよい。本処理では、受信データとして、ユニキャストデータ、マルチキャストデータ、あるいはブロードキャストデータが得られる。受信データに、CQI送信開始時刻またはCQI送信休止命令が含まれる場合、このCQI送信開始時刻またはCQI送信休止命令はフィードバック制御部212に渡される。
また、伝送路推定処理の後、CQI生成時刻(例えばCQI送信開始時刻の1サブフレーム前)になったか否かを伝送路推定部206が判断する(504)。ただし、毎回(サブフレーム毎)サブバンドの品質の測定を行う場合はCQI生成部209においてこの判断を行い、CQI生成時刻になった旨を伝送路推定部206に通知してもよい。また毎回CQIの生成および優先度の決定を行う場合は、フィードバック制御部212においてこの判断を行い、CQI生成時刻になった旨を伝送路推定部206に通知してもよい。
CQI生成時刻になった場合は(504のYes)、サブバンドの品質を測定するために、サブバンド品質測定部208が、伝送路推定結果を利用して各サブバンドの受信電力を求める(505)。ここではサブバンドの品質として受信電力を求めたが、他の指標、例えば信号電力対雑音電力比(SNR: Signal to Noise Ratio)などを求めてもよい。
次に、CQI生成部209が、各サブバンドの品質に基づき、各サブバンドについてCQIを生成する(506)。
次に、優先度決定部210が、各サブバンドのCQIに対し優先順位を付ける(507)。この優先順位は、基本的に端末が次回以降の通信で用いたいサブバンドの順である。通常、受信電力の高いサブバンドを獲得すると良好な通信品質を得られる可能性が高い。そこで受信電力の高い順にCQIに優先順位を付けるとする。
次に、フィードバック制御部212は、CQI送信開始時刻に達しているかどうかを判定し(508)、達している場合は(508のYes)、CQI送信休止命令を受け取ったかどうかを判定する(509)。CQI送信休止命令をまだ受け取っていない場合は(509のYes)、端末は、フィードバック情報送信部211及び端末送信アンテナ213を用いて、生成された未送信のCQIのうち、優先度が高いN個のCQIをフィードバックする(510)。端末はCQI休止命令が到来するまで所定の時間間隔でN個のCQIのフィードバックを継続する。
以上のように、端末が優先度の高いものから順にCQIを送信することにより、基地局側のCQI記憶用メモリを削減することができる。また、端末はCQI送信休止命令が到来した場合にはCQIのフィードバックを休止するため、冗長なCQIフィードバックによる上りリンクの伝送速度低下を抑えることができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、端末によりCQIのフィードバック、および基地局によるスケジューリングを詳細に説明する。
第1の実施の形態で説明したように図10は、下りリンクのフレームフォーマットの一例を示す。1サブバンドは15サブキャリアから構成され、1サブフレームは7OFDMシンボルから構成される。全サブキャリア数は300サブキャリアであり、サブバンドは計20個となる。また、複数のサブフレームにより1フレームが構成され、サブバンドの割り当てはフレーム境界で更新されるものとする。また、端末が下りリンクにて必要なサブバンド数は4とする。図中のハッチング部分はパイロット信号が割り当てられているとする。
また、基地局35は、端末31、端末32、及び端末33と通信中であると仮定する。また、端末31〜端末33は、現在、CQI生成時刻として取り決められた第mサブフレームを受信中であると仮定する。したがって、各端末は、パイロット信号を用いて伝送路推定を行い、さらに求めた伝送路推定値から各サブバンドの品質(ここでは受信電力)を求める。
図11は、各端末によって求められた各サブバンドの受信電力の一例を示す。
端末ごとに、各サブバンドの受信電力値が示される。基地局35から各端末31〜33へと至る無線通信経路が異なることから、3台の端末の伝送路推定値は異なるものとなる。
端末は、得られた各サブバンドの受信電力値を各々のCQIに記述し、各CQIに優先順位を設定し、優先順位の高い順にフィードバックする。ここで上りリンクのフレームフォーマットの一例を図12に示す。このフレームフォーマットは、CQI個数情報と、フィードバックするCQI個数分のCQIフィールドと、データフィールドとを有する。1サブフレームは7シンボルである。CQIフィールド数が少ないほど、データフィールドを大きくできる。端末は、受信電力が大きいサブバンドのCQIほど、高い優先順位を付与し、先にフィードバックする。優先順位の設定例を以下に示す。第xサブバンドに対応したCQIをCQIxと記すとすると、図13に示す上りリンクの信号の模式図のように、端末31はCQI5、CQI4、CQI13、CQI3、CQI6、CQI12、CQI10、CQI11の順に、端末32は、CQI4、CQI5、CQI3、CQI6、CQI7、CQI8、CQI9、CQI15の順に、また端末33は、CQI8、CQI7、CQI6、CQI13、CQI14、CQI12、CQI9、CQI5、CQI19、CQI18、CQI17、CQI16の順に優先順位が付けられる。そして、各端末は第nフレームにて、全20個のCQIのうち、上位4つのCQIを基地局へとフィードバックする。端末31からはCQI5、CQI4、CQI13、CQI3が、端末32からはCQI4、CQI5、CQI3、CQI6が、そして端末33からはCQI8、CQI7、CQI6、CQI13がフィードバックされる。なお、図13では上りリンクにおいて、第nサブフレーム〜第n+3サブフレームが示されている。
図14は、基地局が、端末31〜端末33から第nサブフレームにおいてCQIを受信した後に行うスケジューリングの様子を示す。
まず、端末31に対して、端末31がフィードバックしたCQIのうち、最も回線品質の良いCQIに対応するサブバンドを割り当てる。受信電力に基づくラウンドロビンスケジューリングでは、受信電力が大きいほど回線品質が良いと判断されることから、まず端末31に対してCQI5に対応するサブバンド5が割り当てられる。続いて端末32、及び端末33に対して同様の処理が行われ、それぞれサブバンド4、サブバンド8が割り当てられる。
次に各端末はまだ所望のサブバンド個数である4個を獲得できていないため、2周目の割り当てが行なわれる。方法は1周目と同様だが、端末31にとって2番目に通信品質の良いサブバンド4は既に端末32へ割り当てられていることから、3番目に通信品質の良いサブバンド13が割り当てられる。端末32も同様にしてサブバンド3が割り当てられる。端末33へは競合が無くサブバンド7が割り当てられる。
まだいずれの端末も所望のサブバンド個数へ達していないことから、3周目の割り当てが行なわれる。しかし端末31にとってサブバンド3は既に端末32へと割り当て済みなため、フィードバックしたCQIの範囲内では獲得できるサブバンドが無い。従って、端末31にはこれ以上サブバンドが割り当てられず、n+1サブフレーム以降も継続してスケジューリングを受けることとなる。端末32はサブバンド6を獲得できるが、所望の4個を得られていないため、やはりn+1サブフレーム以降も継続してスケジューリングを受けることとなる。端末33も端末31と同様にn+1サブフレーム以降も継続してスケジューリングを受けることとなる。
続く第n+1サブフレームにおいて、まだフィードバックされていない新たな上位4つのCQIが各端末からフィードバックされる。そして同様のスケジューリングを行なうと、1周目で端末32にサブバンド9が割り当てられ、この時点で、端末32は、4つ目のサブバンドを獲得する。すなわち、この時点で、端末32の割り当ては確定となる。よって端末32は、以降の割り当て作業から外される。また、端末31も2周目のスケジューリングにおいて4つ目のサブバンドを獲得し、この時点で、端末31の割当ては確定となる。一方、端末33は、第n+1サブフレームでフィードバックしたCQIの範囲内では、割当てが確定しないため、第n+2サブフレームも続けてスケジューリングを受けることとなる。ここで、第n+1サブフレームにてスケジューリングが確定した端末31と端末32は、これ以上CQIをフィードバックする必要が無いことから、基地局は、端末31と端末32に対してCQI送信休止命令を送信する。
続く第n+2サブフレームにおいて端末33からさらに4つのCQIがフィードバックされる。1周目で端末33にサブバンド19が割り当てられ、この時点で、端末33は、4つ目のサブバンドを獲得し、端末33の割り当ても確定する。よって基地局は、端末33に対してCQI送信休止命令を送信する。
(第3の実施の形態)
本実施の形態では、CQIの生成方法の一例を説明する。
図15の下段は、端末から基地局にフィードバックするCQIを示す。図15の上段は、端末において求められた各サブバンドの受信電力値を示す。端末は受信電力の大きい順に優先度を設定するとする。4つのCQIを同時にフィードバック可能な場合、最初にフィードバックされるCQIはCQI5、CQI4、CQI13、CQI3となる。これらのCQIは、優先度の高い上位4個(Y個)の周波数チャネルのCQIに相当する。
次にフィードバックされるCQIは、複数のサブバンド(X個の周波数チャネル)の通信品質を平均化したものとする。例えば、2回目にフィードバックされる各CQIは、2つのサブバンドの通信品質を平均化した平均通信品質を含むものとする。この結果、2回目のフィードバックでは、計8(=2×4)サブバンド分の通信品質をフィードバックすることができる。つまり1つのCQIによって2つのサブバンドの通信品質をまとめてフィードバックすことができる。以下さらに具体的に説明する。
2つのサブバンドSBx1、SBx2の平均通信品質を記載したCQIをCQIave(SBx1,SBx2)と記すものとすると、2回目にフィードバックされるCQIは、CQIave(6,7)、CQIave(11,12)、CQIave(9,10)、及びCQIave(1,2)となる。ここで選択された8つのサブバンドについては、まず1回目のフィードバックにて送られた4つのサブバンドを除き、回線品質の良好な4サブバンドを選択し、さらに各々のサブバンドに隣接するサブバンドを選択するものとした。このとき、重複が生じて、計8サブバンドに達しない場合は、不足を補うよう他のサブバンドを選択するものとする。但し選択方法は上記に限定されるものではなく、1回目にフィードバックされた4つのサブバンドを除き、通信品質の高い上位8個のサブバンドを選択してもよいし、その他の方法であってもよい。3回目のフィードバック以降も同様に平均化されたCQIをフィードバックする。平均化数は2個のままでもよいし、増してもよい。
以上のように本実施の形態によれば少ないデータ量で多くのサブバンドの通信品質を基地局に通知できる。すなわち、2回目以降に通信品質がフィードバックされるサブバンドは、1回目に通信品質がフィードバックされるサブバンドに比べ通信品質が劣悪な状態にあり、端末の所望度は比較的低いといえる。そこで、2回目以降のフィードバックでは、CQIの精度は多少犠牲としつつも、複数のサブバンドの通信品質を平均化し、平均化した通信品質を基地局に通知する。これにより、効率的なスケジューリングおよび上りリンクの使用効率の向上を図ることができる。
(第4の実施の形態)
本実施の形態では、CQIに対する優先度の設定方法の一例を説明する。
基地局においてスケジューリングを行い、各端末に対するサブバンドを変更することは基地局および端末にとって手間の掛かる処理となり、できるだけサブバンドを変更しないことが望ましい。サブバンドを変更しなければ、例えば端末に割り当てたサブバンドを基地局から端末に通知するのに少ないビット数で済み、また端末では受信機の再設定(フィルタの設定など)を行わなくすむ。したがって、極力割り当ての変更を避け、端末に一番最近に割り当てたのと同じサブバンド(例えば現在使用中のサブバンド)を端末へ割り当てることが好ましい。そこで端末における優先度設定部は、一番最近割り当てられたサブバンドのCQIに一番高い優先度を設定する。例えば現在使用中のサブバンドのCQIに対して最も高い優先度を設定する。この結果、基地局は、同サブバンドを再度、端末へ割り当てやすくなり、スケジューリング処理を簡素化できる。
(第5の実施の形態)
本実施の形態では、基地局におけるスケジューリングの一例を説明する。
1つのサブバンドに対して複数の端末がCQIをフィードバックした場合、当該サブバンドを唯一の端末にのみ割り当てるようにスケジューリングをしなければならない。その他の端末は、他のサブバンドへ割り当てられなければならない。そこで本実施の形態では、その他の端末に割り当てるサブバンドは、該端末がフィードバックしたCQIに対応するサブバンドと周波数軸上の距離ができるだけ近いサブバンドとする。
通常、端末がフィードバックしたCQIに対応するサブバンドと、このサブバンドに周波数軸上隣接するサブバンドとは、通信品質が似通っていると予測できる。そこで、競合が発生して、端末がフィードバックしたCQIに対応するサブバンドを割り当てることができない場合には、該端末へは、周波数軸上において隣接するサブバンドを割り当てるものとする。この隣接するサブバンドは、周波数軸上において上記競合が発生した周波数チャネルに最も近い空きの周波数チャネルの一例である。つまり、必ずしも隣である必要は無く、伝送路の周波数特性上、変化が少ないと見なせる範囲であれば、離れた周波数のサブバンドでもよい。
また、上記競合とは、必ずしも複数の端末が同一のサブバンドに対するCQIを同時に(すなわち同じサブフレームで)フィードバックした場合に限られない。例えば、複数の端末が異なる時刻(すなわち異なるサブフレーム)でCQIをフィードバックする場合、既に基地局がある端末へ割り当てたサブバンドであるにも関わらず、該サブバンドに対応するCQIを他の端末がフィードバックする場合も有り得る。この場合も、該他の端末に割り当てるサブバンドを、上記のような周波数軸上近接するサブバンドへ振り替える処理を行なってもよい。
以上のように本実施の形態により、同一サブバンドへ複数の端末が競合した場合でも割り当てが可能となるため、追加のCQIの送信を抑えることができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係る無線通信システムの一実施の形態の構成を示す模式図。 下りリンクの周波数利用形態を示す図。 上りリンクの周波数利用形態を示す図。 本発明に係る基地局の一実施の形態の構成を示すブロック図。 CQI信号の構成を示す図。 本発明に係る端末の一実施の形態の構成を示すブロック図。 図1の無線通信システムのシーケンスチャート。 基地局による動作の流れを示すフローチャート。 端末による動作の流れを示すフローチャート。 下りリンクの信号配置の一例を示す図。 各端末が推定する伝送路の状態を示す図。 上りリンクのフレームフォーマットの例を示す図。 上りリンクの信号配置の一例を示す図。 基地局が設定したサブバンドの割り当ての結果を示す図。 端末がフィードバックする通信品質情報の一例を示した図。
符号の説明
31、32、33、34:端末
35:基地局
101:送信データ生成部
102:サブキャリアマッピング部
103:逆FFT部
104:DA変換部
105:送信アナログ部
106:基地局送信アンテナ
107:基地局受信アンテナ
108:フィードバック情報受信部
109:スケジューリング部
110:CQI送信休止命令生成部
201:端末受信アンテナ
202:受信アナログ部
203:AD変換部
204:FFT部
205:サブキャリアデマッピング部
206:伝送路推定部
207:受信データ再生部
208:サブバンド品質測定部
209:CQI生成部
210:優先度決定部
211:フィードバック情報送信部
212:フィードバック制御部
213:端末送信アンテナ

Claims (11)

  1. 複数の周波数チャネルを用いて基地局から各無線端末への下り通信を行う無線通信方法であって、
    各前記無線端末の各々において前記基地局からの前記複数の周波数チャネルの信号を受信し、
    前記複数の周波数チャネルの通信品質を測定し、
    測定された前記複数の周波数チャネルの通信品質に基づき各前記周波数チャネルに優先度を設定し、
    優先度の高い順に前記周波数チャネルの通信品質を表す通信品質情報を前記基地局に送信し、
    各前記無線端末の各々から順次送られてくる前記通信品質情報を前記基地局において受信し、
    各前記無線端末から受信した通信品質情報に基づき、各前記無線端末に割り当てる周波数チャネルをスケジューリングし、
    前記スケジューリングが完了した無線端末に対し前記通信品質情報の送信休止を指示する送信休止命令を通知し、
    前記無線端末において前記送信休止命令の通知を受けとったら、前記基地局への前記通信品質情報の送信を休止する、
    ことを特徴とする無線通信方法。
  2. 下り通信用の周波数チャネルの割当てを受けて基地局と無線通信を行う無線端末であって、
    前記基地局から複数の周波数チャネルの信号を受信する受信手段と、
    各前記周波数チャネルの通信品質を測定する品質測定手段と、
    各前記周波数チャネルに優先度を設定する優先度設定手段と、
    優先度の高い順に前記周波数チャネルの通信品質を表す通信品質情報を前記基地局に送信する送信手段と、
    前記基地局から前記通信品質情報の送信休止を指示する送信休止命令の通知を受けたら、前記通信品質情報の送信を休止することを指示する信号を前記送信手段に出力する制御手段と、
    を備えた無線端末。
  3. 前記優先度設定手段は、前記品質測定手段により測定された各前記周波数チャネルの通信品質に基づき各周波数チャネルの優先度を決定することを特徴とする請求項2に記載の無線端末。
  4. 前記送信手段は、送信開始時刻になったら前記通信品質情報の送信を開始することを特徴とする請求項2に記載の無線端末。
  5. 前記送信手段は、前記周波数チャネルの通信品質情報を前記周波数チャネルの優先度を表す情報を含めて送信することを特徴とする請求項2に記載の無線端末。
  6. 前記送信手段は、優先度の高い上位X個の周波数チャネル以外の周波数チャネルにおいて、Y個の周波数チャネルの通信品質を平均化した平均通信品質を表す情報を、前記Y個の周波数チャネルの通信品質情報として送信することを特徴とする請求項2に記載の無線端末。
  7. 前記優先度設定手段は、一番最近使用した周波数チャネルの優先度を最も高く設定することを特徴とする請求項2に記載の無線端末。
  8. 複数の周波数チャネルを用いて通信エリア内の各無線端末と下り通信を行う基地局であって、
    前記通信エリア内の前記無線端末の各々から順次送られてくる各前記周波数チャネルの通信品質を表す通信品質情報を受信する受信手段と、
    各前記無線端末から受信した通信品質情報に基づき、各前記無線端末に割り当てる周波数チャネルをスケジューリングするスケジューリング手段と、
    前記スケジューリングが完了した無線端末に対し前記通信品質情報の送信休止を指示する送信休止命令を通知する通知手段と、
    を備えた基地局。
  9. 前記受信手段は、優先度が設定された前記通信品質情報を受信し、
    前記スケジューリング手段は、2つ以上の前記無線端末間で1つの周波数チャネルに対する競合が発生した場合は、該周波数チャネルに対して最も高い優先度を設定した無線端末に前記周波数チャネルを割り当てることを特徴とする請求項8に記載の基地局。
  10. 前記スケジューリング手段は、前記無線端末から通信品質情報を受信した周波数チャネルのうち最も通信品質の良い周波数チャネルを前記無線端末に割り当てることを特徴とする請求項8に記載の基地局。
  11. 前記スケジューリング手段は、ラウンドロビンスケジュール方式を用いて前記スケジューリングを行うことを特徴とする請求項10に記載の基地局。
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