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JP2007269668A - 水中油型美白化粧料 - Google Patents

水中油型美白化粧料 Download PDF

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順一郎 遠藤
Yuko Fukushima
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Abstract

【課題】電解質が存在していても、保存安定性が良好で、使用感もなめらかで、べたつき感の少ない水中油型美白化粧料を提供する。
【解決手段】アルキル基の炭素数が16〜22であるN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン、油性成分、美白成分、及び水を配合する。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルキル基の炭素数が16〜22であるN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン、油性成分、美白成分、及び水を配合する水中油型美白化粧料に関するものである。より詳細には、アスコルビン酸誘導体等の電解質が配合されていても、保存安定性が良好で、使用感もなめらかで、べたつきの少ない水中油型美白化粧料に関するものである。
美白化粧料とは、メラニンの生成を抑え、日焼けによるシミやソバカスを防ぐ効果を有した化粧料であり、従来から、アスコルビン酸誘導体(いわゆる、ビタミンC誘導体)等の美白成分を配合させ、医薬部外品、または化粧品として、化粧水、乳液、クリ−ム、粉末等の様々な剤型での商品の提案がなされていた。また美白成分は、電解質である事が多く、その場合乳化化粧料であると乳化界面への電気的作用によりクリ−ミングや凝集といった現象を引き起こす可能性があった。更に、美白効果を得る為には、化粧料中に美白成分の配合量を多くする必要があり、その場合は使用感に何らかの影響(べたつき等)を与える場合があった。そこで、それらを改善すべく様々な検討がなされていた。
例えば、美白効果を向上させる技術としては、低分子ベタインとハイドロキノン配糖体を組み合わせて美白効果と肌のくすみ改善効果を得る技術(特許文献1参照)や、低分子ベタインと美白成分と油性成分を組み合わせて美白効果とくすみ改善効果を得る技術(特許文献2参照)があった。また、使用感の改善を目的としては、アスコルビン酸誘導体とアクリル酸とアクリルアミドのコポリマ−とカラギーナンの組み合わせで、なめらかな伸びとべたつきの低減を得る技術(特許文献3参照)があった。更に、化粧料としての経時安定性を得る技術として、アスコルビン酸誘導体と液状油と多価アルコールとポリグリセリン脂肪酸エステルの組み合わせで粒子径を微細にする技術(特許文献4参照)があった。一方、美白効果だけでなく保湿効果も得る技術として、リン脂質とアスコルビン酸誘導体とアニオン界面活性剤の組み合わせ技術(特許文献5参照)、特定のポリオキシエチレン付加ステロール誘導体とエモリエント剤とアスコルビン酸誘導体の組み合わせ技術(特許文献6参照)、更に、特定の化粧料剤型である皮膜形成成分とアスコルビン酸誘導体の組み合わせであるパック化粧料の技術(特許文献7参照)が開示されていた。
特開平9−77654号公報 特開2001−89321号公報 特開2004−315421号公報 特開2005−350413号公報 特開2003−104864号公報 特開2003−267830号公報 特開2004−269389号公報
しかし、特許文献1、及び2の技術では、美白効果は得られるものの、乳化安定性が満足できず、特許文献3の技術では、アスコルビン酸誘導体の使用感は改善するが、油性成分が少なく、水性化粧料等の場合に効果を発揮するもので、しっとり感に欠ける傾向があった。また、特許文献4の技術では、経時安定性を確保できるが、なめらかな使用感に問題があり、特許文献5、6に開示された方法では、特定の成分によるべたつきが感じられる傾向にあった。更に、特許文献7に開示された方法は、パック化粧料に限定された技術である。
このため、アスコルビン酸のような電解質である美白成分が存在しても、使用感もなめらかで、べたつき感の少なく、保存安定性が良好な水中油型美白化粧料の開発が望まれていたのであった。
かかる実情を鑑み、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、アルキル基の炭素数が16〜22であるN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン、油性成分、美白成分、及び水を配合することにより、保存安定性が良好で、なめらかでありながらべたつき感の少ない水中油型美白化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 次の成分(A)〜(D);
(A)アルキル基の炭素数が16〜22であるN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン
(B)油性成分
(C)美白成分
(D)水
を配合する水中油型美白化粧料である。
本発明の水中油型美白化粧料は、保存安定性が良好で、使用感もなめらかで、べたつき感の少ない化粧料を提供する。
本発明に用いられる成分(A)のアルキル基の炭素数が16〜22であるN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタインは、下記一般式(1)で示される中和塩等が挙げられ、一般的には頭髪用コンディショニング剤として使用されるが、本発明では乳化剤として使用されるものである。具体的には、N−パルミチル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン、N−ステアリル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン、N−ウンデシレル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン、N−ベヘニル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン等を挙げられ、市販品として、N−ステアリル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタインのナトリウム塩であるリカビオンA−700(新日本理化株式会社製)等を例示することができる。
これらのアルキル基の炭素数が16〜22であるN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタインは必要に応じて一種、又は二種以上用いることができる。
アルキル基の炭素数が16未満であると、保存安定性に劣り、22より大きい場合は、なめらかな使用感を得ることができないのものである。
[m=16〜22、M:アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属又はアンモニウム]
本発明に用いられる成分(A)のアルキル基の炭素数が16〜22であるN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタインの配合量は、特に限定されるものではないが、0.01〜1質量%(以下質量%は「%」と略す)が好ましい。0.01%未満であると良好な保存安定性を得られない場合があり、1%をこえるとなめらかな使用感を得られない場合がある。
本発明に用いられる成分(B)の油性成分は、皮膚を保護し、なめらかな使用感を得る目的で用いられるものであり、通常の化粧料に使用されるものであればいずれのものでもよく、性状も固形、ペースト、液状のいずれのものも使用することができる。具体的には、液状の油剤としては、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、オリーブ油、キョウニン油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、大豆油、トウモロコシ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミンク油、綿実油、ヤシ油、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル等、スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、アジピン酸2−ヘキシルデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、コハク酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソステアリン酸グリセライド、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセライド、モノステアリン酸グリセライド、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エチルポリシロキサン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられ、例えばペースト油としては、カカオ脂、シアバター、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、硬化ヤシ油、ラノリン、ワセリン、モノステアリン酸硬化ヒマシ油、モノヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、マカデマナッツ油脂肪酸フィトステリル等が挙げられ、例えば固形油としては、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、鯨ロウ、ミツロウ、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ステアリン酸、ベヘン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、パルミチン酸セチル、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、トリベヘン酸グリセリル、ステアリル変性ポリシロキサン等が挙げられる。
中でも、なめらかな使用感を得られやすく、べたつきを抑制する効果を期待できる観点から、スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、アジピン酸2−ヘキシルデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、コハク酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソステアリン酸グリセライド、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセライド、モノステアリン酸グリセライド、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エチルポリシロキサン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の液状油をこのましいものとすることができる。
これらの油剤は必要に応じて一種、又は二種以上用いることができる。
本発明の水中油型美白化粧料における、成分(B)の油性成分の配合量は、特に限定されるものではないが、1〜50%であれば良好な使用感を得られやすいものである。
本発明の水中油型美白化粧料における、成分(C)の美白成分は、美白効果を与える目的で配合されるものであり、アスコルビン酸、及びその誘導体(ジパルミチン酸−L−アスコルビル、テトライソパルミチン酸−L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル等)、胎盤抽出物、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれらを含有するカンゾウ抽出物、ヨクイニン(ハトムギ)抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、海藻抽出物(コンブ、マコンブ、ワカメ、ヒジキ、ヒバマタ、スジメ、トロロコンブ、カジメ、ツルアラメ、チガイソ、ホンダワラ、ジャイアントケルプ等の褐藻類;テングサ、オオキリンサイ、キリンサイ、ツノマタ、スギノリ、ウスバノリ、アサクサノリ、マツノリ、トサカマツ、フノリ、オゴノリ、カイメンソウ、イギス、エゴノリ等の紅藻類;クロレラ、アオノリ、ドナリエラ、クロロコッカス、アナアオサ、カワノリ、マリモ、シオグサ、カサノリ、フトジュズモ、タマジュズモ、ヒトエグサ、アオミドロ等の緑藻類;スピルリナ等の藍藻類等)、センプクカ抽出物、ブドウ抽出物、コムギ抽出物、トマト抽出物、カロチノイド(カロチン、リコピン、アスタキサンチン等)、アガロース、オリゴサッカライド、ハイドロキノン及びその誘導体、システイン及びその誘導体、アスパラガス抽出物、イブキトラノオ抽出物、ノイバラ(エイジツ)抽出物、エゾウコギ抽出物、エンドウ豆抽出物、カミツレ抽出物、ケイケットウ抽出物、オレンジ抽出物、キイチゴ抽出物、キウイ抽出物、クララ(クジン)抽出物、コーヒー抽出物、ゴカヒ抽出物、コメ抽出物、コメヌカ抽出物、サイシン抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ(カワラケツメイ)抽出物、シャクヤク抽出物、シラユリ抽出物、クワ(ソウハクヒ)抽出物、ブナノキ抽出物、ブナの芽抽出物、ブラックカラント抽出物、ホップ抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、モッカ(ボケ)抽出物、ユキノシタ抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)、霊芝抽出物、微生物醗酵代謝産物、大豆抽出物、糖蜜抽出物等が挙げられ、なかでも本発明においては、美白効果が高く、電解質成分であるアスコルビン酸、及びその誘導体を好ましいものとしてあげる事ができる。
これらの美白成分は必要に応じて一種、又は二種以上用いることができる。
本発明の水中油型美白化粧料における、成分(C)の美白成分の配合量は、特に限定されるものではないが、0.1〜5%であれば、化粧料中においても美白効果を発揮するものである。
本発明の水中油型美白化粧料における、成分(D)の水は、分散媒として用いられるものであり、通常の化粧料に使用されるものであれば特に制限されるものではない。またその配合量は、10〜50%であれば、化粧料としての形状を保つものである。
本発明の水中油型美白化粧料においては、成分(E)の成分(A)以外の界面活性剤を、乳化剤として用いても良く、より優れた保存安定性を得ることを目的として配合されるものであり、一般に化粧品に用いられるものであれば、いずれのものも使用することができる。具体的には、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、非イオン界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。また、アニオン界面活性剤としては、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。更に、カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。更にまた、両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプの硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型、及びリン脂質等を挙げることができる。なかでも、乳化力が高く、保存安定性に優れる効果を奏するアニオン性界面活性剤を好ましいものとすることができる。
本発明の水中油型美白化粧料に用いられる成分(E)の界面活性剤の配合量は、特に限定されるものではないが、0.1〜10%が好ましい。この範囲であれば、成分(C)の油性成分を良好に乳化し、優れた保存安定性を得ることが可能である。
本発明の水中油型美白化粧料には、上記成分の他に通常化粧料に用いられる各種成分を必要に応じて適宜配合することができる。このような任意成分としては、例えば、アルコール類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、粉体、顔料、色素、紫外線吸収剤、pH調整剤、香料、薬効成分等を挙げられる。
本発明の水中油型美白化粧料の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、成分(D)に、成分(A)〜(C)を、ディスパ−等の機器を用いて分散する事により得られる。
本発明の水中油型美白化粧料は、乳液、クリ−ム等の、25℃における粘度が10000〜100000mPas程度の乳化型化粧料において、エマルション同士の凝集・合一を防止して、良好な保存安定性を得ることができ、好ましい。
本発明の化粧料は、一般の皮膚外用剤を包含するものであり、その剤型も特に限定されず、目的に応じて選択することができる。例えば、化粧水、美容液、乳液、クリ−ム、パック、クレンジング料等の剤型が挙げられる。
次に実施例挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。
実施例1〜10及び比較例1〜7 水中油型美白乳液
下記表1、2、3に示す組成の水中油型美白乳液を調製し、(1)使用感(なめらかさ、べたつきのなさ、美白効果)(2)保存安定性の各評価項目について下記の方法により評価し、結果を併せて表1、2、3に示した。
(製造方法)
A:1〜9を混合溶解する。(70℃)
B:10を加熱する。(70℃)
C:BにAを添加し乳化する。(70℃)
D:Cを40℃まで冷却する。
E:Dに11〜16を添加し、美白乳液を得た。
[評価項目1:使用感(なめらかさ、べたつきのなさ、美白効果)]
化粧歴10年以上の女性20名をパネルとし、前記実施例及び比較例の水中油型美白乳液を使用してもらい、なめらかさ、べたつきのなさの評価、及び美白効果については一ヶ月間の連続使用した後に、以下の5段階絶対評価基準Aに基づいて評点を付してもらい、全パネルの評点の平均値を求め、以下の4段階判定基準aにより判定した。
(5段階絶対評価基準A)
(評点):(評価結果)
5点:非常に良好
4点:良好
3点:普通
2点:不良
1点:非常に不良
(4段階判定基準a)
(判定):(評点の平均値)
◎:平均点4.5点以上
○:平均点3.5点以上4.5点未満
△:平均点2.5点以上3.5点未満
×:平均点2.5点未満
[評価項目2:保存安定性]
前記実施例及び比較例の水中油型美白乳液を40℃で1ヶ月間保存し、保管品の状態を目視により観察し、以下の4段階判定基準bに従い判定した。
(4段階判定基準b)
(判定):(保存の状態)
◎:2ヶ月で分離、クリーミングもゲル化も認められない
○:1ヶ月で分離、クリーミングもゲル化も認めらない
△:1ヶ月で分離、クリーミングもしくはゲル化が認められる
×:1週間で分離、クリーミングもしくはゲル化が認められる
表1、2、3に示したとおり、本発明の水中油型美白乳液は、保存安定性が良好で、なめらかで、べたつき感が少なく、美白効果の高い美白乳液であった。
一方、比較品1は、アルキル基の長さが短いため親水性が高すぎて乳化安定性に優れず、比較品2〜5は、ステアリルベタインの変わりに、アミドプロピルベタイン、ステアリン酸ナトリウム石鹸、リン脂質、ノニオン界面活性剤を用いたが、電解質耐性がないため、乳化的の凝集が起こり乳化安定性に優れなかった。さらに、比較品6では油の配合がないためステアリルベタインが結晶となって析出した。
実施例11 美白美容液
(成分) (%)
(1)N−パルミチル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.5
(2)2−エチルヘキサン酸セチル 2.0
(3)ジペンタエリトリット脂肪酸エステル 0.5
(4)ステアリン酸ナトリウム 0.05
(5)ジプロピレングリコール 2.0
(6)グリセリン 3.0
(7)精製水 残量
(8)リン酸L−アスコルビルマグネシウム 3.0
(9)防腐剤 適量
(10)香料 適量
(11)エタノール 10.0
(12)アセチル化ジェランガム(5%水溶液) *1 20.0
*1:ケルコゲルLT−100(Kelco社製)
(製法)
A:1〜6を混合溶解する。(70℃)
B:7を加熱する。(70℃)
C:BにAを添加し乳化する。(70℃)
D:Cを40℃まで冷却する。
E:Dをホモジナイザ−で分散する。
F:Eに8〜12を添加し、美白美容液を得た。
実施例12の美白美容液は、保存安定性が良好で、なめらかでありながらべたつき感の少なく、美白効果の高い美白美容液であった。
実施例13 美白クリ−ム
(成分) (%)
(1)N−ステアリル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン 1.0
(2)水素添加大豆リン脂質 0.5
(3)POE(20)コレスタノールエーテル 1.0
(4)スクワラン 25.0
(5)マイクロクリスタリンワックス 5.0
(6)1,3−ブチレングリコール 10.0
(7)グリセリン 10.0
(8)精製水 残量
(9)アスコルビン酸ナトリウム 1.0
(10)水酸化ナトリウム(1%水溶液) 適量
(11)防腐剤 適量
(12)香料 適量
(13)カルボキシビニルポリマ−(1%水溶液) 20.0
(製法)
A:1〜7を混合溶解する。(70℃)
B:8を加熱する。(70℃)
C:BにAを添加し乳化する。(70℃)
D:Cに13を添加後、40℃まで冷却する。
E:Dに9〜12を添加し、室温まで冷却後、美白クリ−ムを得た。
実施例13の美白クリ−ムは、保存安定性が良好で、なめらかでありながらべたつき感の少なく、美白効果の高い美白クリ−ムであった。
実施例14 美白パック
(成分) (%)
(1)N−パルミチル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン 2.0
(2)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 *2 5.0
(3)スクワラン 30.0
(4)ジメチルポリシロキサン 15.0
(5)甘草抽出物 2.0
(6)精製水 残量
(7)防腐剤 適量
(8)香料 適量
(9)エチルアルコール 10.0
(10)ロ−カストビ−ンガム(2%水溶液) 20.0
*2:シリコンKF−6017(信越化学社製)
(製法)
A:1〜4を混合する。
B:6にAを添加し乳化する。
C:Bに5、7〜10を添加し、美白パックを得た。
実施例14の美白パックは、保存安定性が良好で、なめらかでありながらべたつき感の少なく、美白効果の高い美白パックであった。

Claims (3)

  1. 次の成分(A)〜(D);
    (A)アルキル基の炭素数が16〜22であるN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン
    (B)油性成分
    (C)美白成分
    (D)水
    を配合することを特徴とする水中油型美白化粧料。
  2. 成分(C)が、アスコルビン酸及びまたはその誘導体であることを特徴とする請求項1記載の水中油型美白化粧料。
  3. 更に、成分(E)として、成分(A)以外の界面活性剤を配合することを特徴とする請求項1または2記載の水中油型美白化粧料。
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