JP2007252045A - 車両用駆動制御装置、自動車及び車両用駆動制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両は、各駆動輪の車輪角速度を算出する車輪角速度算出部23aと、車輪角速度算出部23aが算出した回転角速度間の差分値に基づいて、駆動輪のスリップを判定する比較部23b及びスリップ判定部23cを備える。第2トラクションコントロール23は、その駆動輪のスリップの判定結果に基づいて、駆動輪を駆動制御してトラクションコントロールを行う。
【選択図】図5
Description
この特許文献1に開示の技術では、車両速度や駆動トルク指令値(アクセル開度)に基づいて、スリップ判定のためのしきい値を算出し、そのしきい値と車輪角加速度とを比較して、車輪角加速度がしきい値よりも大きくなった場合、駆動トルク指令値のトルク補正を行っている。
本発明の課題は、路面μが非常に小さい場合でもスリップ判定をできるようにすることである。
車両の各駆動輪の回転角速度を検出する回転角速度検出手段と、前記回転角速度検出手段が検出した前記各駆動輪の回転角速度間の差分値に基づいて、駆動輪のスリップを判定する回転角速度用スリップ判定手段と、該回転角速度用スリップ判定手段の判定結果に基づいて、駆動輪の駆動力制御をする駆動力制御手段と、を備えることを特徴としている。
(第1の実施形態)
先ず第1の実施形態を説明する。
第1の実施形態は、本発明を適用した車両用駆動制御装置を搭載した車両である。
(構成)
この車両は、エンジンによって発電モータを駆動することにより生成した電力を用いて、駆動モータに車輪を駆動させる車両(以下、「シリーズ式ハイブリッド車」という。)である。図1は、この車両の構成を示す。
すなわち、この車両では、駆動輪1a,1bそれぞれに駆動モータ2a,2bが取り付けられており、駆動輪1a,1bが駆動モータ2a,2bにより回転駆動されるようになっている。この車両は2次バッテリ3を搭載しており、駆動モータ2a,2bは、この2次バッテリ3から供給される電力により駆動されて、システム制御部4で算出される駆動出力値(目標駆動力)を発生する。
また、この車両は、運転者(操縦者)による図示しないアクセルペダルの操作量を検出するアクセルペダル操作量検出部6を搭載している。アクセルペダル操作量検出部6の検出値は、システム制御部4に入力される。
システム制御部4は、車輪速検出部5a,5bからの入力値(車輪速信号)とアクセルペダル操作量検出部6からの入力値(アクセル操作量信号)とに基づいて駆動出力値を算出する。また、システム制御部4には、駆動輪1a,1bの空転を防止するトラクションコントロール機能が備わっており、トラクションコントロール機能により駆動輪の空転を検知した場合、該駆動輪の駆動出力を抑制する。具体的には、駆動出力値を減少させることで駆動輪の駆動出力を抑制している。
図2に示すように、制御機能として示すシリーズ式ハイブリッド車両は、トルク指令演算部21、第1トラクションコントロール部22、第2トラクションコントロール部23、減算部25及び駆動モータ26(駆動モータ2a,2b)を備える。なお、トルク指令演算部21、第1トラクションコントロール部22、第2トラクションコントロール部23及び減算部25は、システム制御部4により構成されている。
なお、同図のトルク指令演算部21内の特性図は、スロットル開度をパラメータとした、車速とトルクとの関係を示すテーブルであり、トルク指令演算部21は、このようなテーブルを参照して、入力信号Si1,Si2に基づいて、駆動出力値(トルク指令値)Si3を算出する。トルク指令演算部21は、算出した駆動出力値Si3を駆動モータ26に出力する。
第1トラクションコントロール部22には、車輪速検出部5a,5bが検出した車輪速信号Si2の微分値(同図中の微分演算器dtによる微分値)が入力されており、この微分値に基づいて車輪角加速度ωr’を算出する。そして、第1トラクションコントロール部22は、その算出した車輪角加速度ωr’と回転角加速度判定用しきい値である車輪角加速度しきい値ωr1’とを比較する。ここで、車輪速信号Si2に基づいて車輪角加速度しきい値ωr1’を決定している。
図4に示すように、第1トラクションコントロール部22が、車輪角加速度算出部22a、比較部22b及びスリップ判定部22cを備えることで、車輪角加速度算出部22aで、車輪速信号Si2の微分値に基づいて、各駆動輪1a,1bの車輪角加速度ωr’をそれぞれ算出し、比較部22bで、車輪角加速度ωr’と車輪角加速度しきい値ωr1’とを比較して、スリップ判定部22bで、比較部22cの比較結果に基づいて、スリップ判定をする。そして、第1トラクションコントロール部22は、駆動輪がスリップすると判定した場合、第1減算用駆動出力値Si4を算出し、その算出した第1減算用駆動出力値Si4を減算部25に出力する。
第2トラクションコントロール部23には、車輪速検出部5a,5bからそれぞれ車輪速信号Si2が入力されており、この各車輪速信号Si2に基づいて、駆動輪1a,1bの車輪角速度ωrをそれぞれ算出する。そして、第2トラクションコントロール部23は、駆動輪1a,1b間で車輪角速度ωrを比較して(差分値を得て)、その差分値に基づいて、駆動輪がスリップすると判定した場合、該駆動輪についてトラクションコントロールを行う。例えば、差分値が所定のしきい値(回転角速度差判定用しきい値)よりも大きい場合には、該駆動輪(車輪角速度ωrが大きい方の駆動輪)がスリップすると判定する。すなわち、各駆動輪の車輪角速度のうちの一の駆動輪が示す最小値と他の駆動輪の車輪角速度との差分値が所定のしきい値よりも大きい場合、該他の駆動輪(車輪角速度ωrが大きい方の駆動輪)がスリップしていると判定する。ここで、所定のしきい値は、経験値や実験値である。
図5に示すように、第2トラクションコントロール部23が車輪角速度算出部23a、比較部23b及びスリップ判定部23cを備えることで、車輪角速度算出部23aで、各車輪速信号Si2に基づいて各駆動輪1a,1bの車輪角速度ωrをそれぞれ算出し、比較部23bで、駆動輪1a,1b間の車輪角速度ωrを比較して(差分値を得て)、スリップ判定部23cで、比較部22bの比較結果(差分値)に基づいて、駆動輪1a,1bのスリップ判定をする。
ここで、第2減算用駆動出力値Si5は、トルク指令演算部21が減算部25に直接出力している駆動出力値Si3と同値である。又は、第2減算用駆動出力値Si5は、駆動出力値Si3よりも小さい値でも良い。例えば、第2減算用駆動出力値Si5を駆動出力値Si3よりも小さい値にする場合、テーブル等を参照して、第2減算用駆動出力値Si5(<駆動出力値Si3)を算出する。
また、このように第2トラクションコントロール部23がトラクションコントロールを作動させている場合(駆動輪がスリップしていると判定している場合)、第1トラクションコントロール22は、該第1トラクションコントロール部22で駆動輪のスリップ判定に用いる車輪角加速度しきい値ωr1’を減算補正する。車輪角加速度しきい値ωr1’の減算補正については、後述の制御手順の説明中にて詳述する。
なお、第1トラクションコントロール部22と第2トラクションコントロール部23とが共に駆動輪がスリップすると判定した場合には、第1トラクションコントロール部22と第2トラクションコントロール部23とからそれぞれ駆動出力値Si3と同値の第1及び第2減算用駆動出力値Si4,Si5が減算部23に入力されるが、駆動出力値Si3の最小値は常に0であるから、この場合でも、減算部23で減算後の駆動出力値Si3の最小値は0になる。
続いてステップS2において、第2トラクションコントロール部23は、各駆動輪1a,1bの車輪角速度ωrに基づいてスリップ判定を行う。すなわち例えば、各駆動輪1a,1bの車輪角速度ωr間の差分値(ωr−ωrmin)が、所定のしきい値よりも大きいか否かを判定する。
ステップS3−1では、第2トラクションコントロール部23は、第2減算用駆動出力値Si5を算出する。ここで、第2減算用駆動出力値Si5は、トルク指令演算部21が減算部25に直接出力している駆動出力値Si3と同値である。
一方、ステップS4−1では、第1トラクションコントロール部22は、車輪角加速度しきい値ωr1’を減算補正するための減算値を算出する。具体的には、第1トラクションコントロール部23は、第2トラクションコントロール部23によるスリップ判定結果又はトラクションコントロール作動状態情報が入力されており、第2トラクションコントロール部23が駆動輪がスリップすると判定している場合又はトラクションコントロールを作動させている場合、該トラクションコントロール作動期間中、減算値(固定値)を算出(決定又は確定)する。ここで、第1トラクションコントロール部22は、第2トラクションコントロール部23によるトラクションコントロール作動期間中、計算周期に応じてフラグを立てていく。
ステップS4−3では、第1トラクションコントロール部22は、車輪角加速度しきい値ωr1’(最新の車輪角加速度しきい値ωr1’)から、前記ステップS4−1で算出した減算値を減算する。これにより、第2トラクションコントロール部23によるトラクションコントロール作動期間中、車輪角加速度しきい値ωr1’は、前記減算値と時間経過に応じて立った前記フラグの数との乗算値分だけ小さくなる。そして、該図7に示す処理を終了する。
次に動作を説明する。
この車両(車両用駆動制御装置)では、2次バッテリ3から供給される電力により各駆動輪1a,1bの駆動モータ2a,2bを駆動して、システム制御部4で算出される駆動出力値を発生させる。
ここで、第1トラクションコントロール部22が、車輪速信号Si2に基づいて駆動輪1a,1bの車輪角加速度ωr’を算出し、その算出した車輪角加速度ωr’が車輪角加速度しきい値ωr1’以上の場合、駆動輪の車輪角加速度が車両前後加速度能力以上になっていると判定して、すなわち、駆動輪がスリップすると判定して、該駆動輪についてトラクションコントロールを作動させる。すなわち、第1トラクションコントロール部22が、減算部25に第1減算用駆動出力値Si4(駆動出力値Si3と同値)を出力して、駆動出力値Si3から第1減算用駆動出力値Si4を減算することで、該駆動輪を駆動する駆動モータ26の出力を抑制(停止)し、該駆動輪の駆動を抑制(停止)する。
次に作用を説明する。
第1トラクションコントロール部22では、駆動輪の車輪角加速度ωr’が車輪角加速度しきい値ωr1’以上の場合、該駆動輪についてトラクションコントロールを作動させている。よって、第1トラクションコントロール部22では、駆動輪の車輪角加速度ωr’が車輪角加速度しきい値ωr1’未満の場合には、該駆動輪についてトラクションコントロールを作動させないので、例えば、路面摩擦係数が非常に小さい場合、駆動輪の車輪角加速度ωr’が車輪角加速度しきい値ωr1’に達する前に、該駆動輪が実際にスリップしてしまう場合でも、第1トラクションコントロール部22によるトラクションコントロールが作動しないことになる。
また、第2トラクションコントロール部23が駆動輪についてトラクションコントロールを作動させた場合、該駆動輪に対応する車輪角加速度しきい値ωr1’が減少するので、該駆動輪の車輪角加速度ωr’が車輪角加速度しきい値ωr1’以上になり易くなるから、路面摩擦係数が非常に小さく、第1トラクションコントロール部22によるトラクションコントロールが本来であれば不作動となる場合でも、作動するようになる。
なお、次のような構成により本発明を実現することもできる。
すなわち、前記第1の実施形態では、左右前輪が駆動輪となる場合を説明したが、前後左右輪の4輪全てが駆動輪とする。この場合、第2トラクションコントロール23では、全て駆動輪の車輪角速度のうちの一の駆動輪が示す最小値と他の駆動輪(3輪)の車輪角速度との差分値をそれぞれ得て、その各差分値に基づいて、該差分値に対応する他の駆動輪のスリップ判定をする。これにより、駆動輪がスリップする場合には、スリップしていない駆動輪の車輪角速度よりも大きくなるから、このような現象を有効に利用して、駆動輪のスリップ判定ができる。
図8に示すように、従来例では、スリップ率が0.8以上、すなわち、スリップしながら車両が前後方向に移動している結果となる。ここで、スリップ率が1の場合とは、完全にスリップしている状態であり、車両が前後方向に進むことができない状態である。このような従来例に対して、本発明を適用することで、スリップ率が0.1以下となり、スリップを抑制しながら車両が前後方向に移動する結果となる。
また、ブレーキスイッチ7及び第1トラクションコントロール部22のステップS4−2の処理は、運転者の運転操作を検出する運転操作検出手段を実現している。
(1) 車両の各駆動輪の回転角速度を検出する回転角速度検出手段と、前記回転角速度検出手段が検出した前記各駆動輪の回転角速度間の差分値に基づいて、駆動輪のスリップを判定する回転角速度用スリップ判定手段と、該回転角速度用スリップ判定手段の判定結果に基づいて、駆動輪の駆動力制御をする駆動力制御手段と、を備える。これにより、駆動輪の車輪角加速度に基づいて該駆動輪のスリップ判定ができない、路面摩擦係数が極端に低くなっている状況下でも、各駆動輪の車輪角速度間で差分がある限り、駆動輪のスリップ判定をすることができる。
(6)前記回転角加速度用スリップ判定手段は、前記駆動輪の回転角加速度が前記回転角加速度判定用しきい値を越えた場合、該駆動輪がスリップすると判定しており、前記変更手段は、前記回転角速度用スリップ判定手段が該駆動輪がスリップすると判定した場合、前記回転角加速度判定用しきい値を引き下げる。これにより、路面摩擦係数が極端に低い場合でも、回転角加速度用スリップ判定手段によるスリップ判定が可能になる。
(9)前記変更手段は、前記所定条件を満たした時点の前記回転角加速度判定用しきい値が所定時間で前記初期値に戻るように、前記戻し量を算出する。これにより、早すぎたり遅すぎたりすることなく、回転角加速度判定用しきい値を初期値に戻すことができる。
次に第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態も、本発明を適用したシリーズ式ハイブリット車両である。
(構成)
第2の実施形態の車両の構成は、第1の実施形態の車両と同様に、前記図1に示すような構成になっている。ここで、前記第1の実施形態では、ステップS4−1で、固定値の減算値を算出し、続くステップS4−2で、ステップS4−1で算出した減算値で車輪角加速度しきい値ωr1’を減算しており、これに対して、第2の実施形態では、車輪角加速度しきい値ωr1’を減算するための減算値を第2トラクションコントロール部23が算出した第2減算用駆動出力値Si5に基づいて算出している。
図9に示すように、第2の実施形態の車両の基本的構成は、前記図2に示した第1の実施形態の車両の構成と同一であるが、第2の実施形態の車両では、特に、減算値算出部24を備えている。以下の説明では、第2の実施形態の車両において、前記第1の実施形態の車両の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一である。
なお、図10に示す処理は、前記図7に示した第1の実施形態における処理構成と同一であるが、特に、前記ステップS3−1の後に、前記第1の実施形態におけるステップS4−1に対応するステップS11−1を行っている。以下の説明では、第2の実施形態における処理において、前記第1の実施形態における処理と同一符号を付してあるものについては、特に言及しない限りは同一である。
図12は、第2減算用駆動出力値(減算値)Si5と車輪角加速度しきい値ωr1’との関係を示す特性図である。この特性図では、第2減算用駆動出力値Si5が大きくなると、車輪角加速度しきい値ωr1’が小さくなり、第2減算用駆動出力値Si5が最大値(100%)に近づくほど、車輪角加速度しきい値ωr1’の減少割合が大きくなる。これにより、第2減算用駆動出力値Si5が最小値(0%の値)から最大値(100%の値)に変化するとき、車輪角加速度しきい値ωr1’が、初期値(最大値)ωr1’0から最小値ωr1’minに変化する。
ここで、第2トラクションコントロール部23は、走行路の旋回半径に基づいて、車輪角加速度しきい値ωr1’を補正する。この場合、走行路の旋回半径が小さくなるほど、前記ステップS11−1で算出する、車輪角加速度しきい値ωr1’を減算するための減算値をより小さくする。
次に動作を説明する。
特に、第2の実施形態では、第2トラクションコントロール部23が、第2減算用駆動出力値Si5を各駆動輪に対応する車体速度Vと最小車体速度Vminとの差分値(V−Vmin)に基づいて算出する(前記ステップS3−1、図11)。そして、第2トラクションコントロール部23がトラクションコントロールを行っている期間中、減算値補正部24が、該第2減算用駆動出力値Si5に基づいて、車輪角加速度しきい値ωr1’を減算するための減算値を算出する(前記ステップS11−1、図12)。
次に作用を説明する。
特に、第2の実施形態では、第2減算用駆動出力値Si5に基づいて減算値を算出しているから、第2減算用駆動出力値Si5を変数として、車輪角加速度しきい値ωr1’が変化するようになる。この結果、第2減算用駆動出力値Si5の変化に応じた、第1トラクションコントロール部22による駆動輪のスリップの判定がなされ、トラクションコントロールがなされるようになる。このように、第2減算用駆動出力値Si5を変数として車輪角加速度しきい値ωr1’が変化するようになることで、車輪角加速度(第1トラクションコントロール部22)に基づくトラクションコントロールを高応答かつ円滑なものにできる。
(1)走行路の旋回半径を検出する旋回半径検出手段を備え、前記変更手段は、前記旋回半径検出手段が検出した走行路の旋回半径に基づいて、前記回転角加速度判定用しきい値を変更する。これにより、回転角加速度用スリップ判定手段では、より精度を高くしてスリップ判定できるようになり、結果として、確実にスリップを抑制できるようになる。
Claims (17)
- 車両の各駆動輪の回転角速度を検出する回転角速度検出手段と、
前記回転角速度検出手段が検出した前記各駆動輪の回転角速度間の差分値に基づいて、駆動輪のスリップを判定する回転角速度用スリップ判定手段と、
該回転角速度用スリップ判定手段の判定結果に基づいて、駆動輪の駆動力制御をする駆動力制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用駆動制御装置。 - 前記回転角速度用スリップ判定手段は、前記差分値が回転角速度差判定用しきい値よりも大きくなった場合、駆動輪がスリップすると判定し、前記駆動力制御手段は、前記回転角速度用スリップ判定手段が駆動輪がスリップすると判定した場合、該駆動輪の駆動力制御をすることを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動制御装置。
- 前記回転角速度用スリップ判定手段は、前記回転角速度検出手段が検出した前記各駆動輪の回転角速度のうちの一の駆動輪が示す最小値と他の駆動輪の回転角速度との差分値に基づいて、前記他の駆動輪のスリップを判定し、前記駆動力制御手段は、前記回転角速度用スリップ判定手段の判定結果に基づいて、前記他の駆動輪の駆動力制御をすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用駆動制御装置。
- 前記回転角速度用スリップ判定手段と、少なくとも車両の駆動輪の回転角加速度に基づいて、駆動輪のスリップを判定する回転角加速度用スリップ判定手段とを備えるとともに、車両の駆動輪の回転角加速度を検出する回転角加速度検出手段を備え、前記回転角加速度用スリップ判定手段は、前記回転角加速度検出手段が検出した前記回転角加速度と回転角加速度判定用しきい値とを比較して、その比較結果に基づいて、該駆動輪のスリップを判定し、前記駆動力制御手段は、前記少なくとも回転角速度用スリップ判定手段及び回転角加速度用スリップ判定手段に基づいて該駆動輪の駆動力制御を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用駆動制御装置。
- 前記回転角速度用スリップ判定手段の判定結果に基づいて、前記回転角加速度判定用しきい値を変更する変更手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の車両用駆動制御装置。
- 前記回転角加速度用スリップ判定手段は、前記駆動輪の回転角加速度が前記回転角加速度判定用しきい値を越えた場合、該駆動輪がスリップすると判定しており、前記変更手段は、前記回転角速度用スリップ判定手段が該駆動輪がスリップすると判定した場合、前記回転角加速度判定用しきい値を引き下げることを特徴とする請求項5に記載の車両用駆動制御装置。
- 前記変更手段は、前記回転角速度用スリップ判定手段が車輪がスリップすると判定している期間中、前記回転角加速度判定用しきい値を初期値から変化させており、その変化をさせている期間中に所定条件を満たす場合、前記所定条件を満たした時点の前記回転角加速度判定用しきい値を前記初期値に戻すことを特徴とする請求項5又は6に記載の車両用駆動制御装置。
- 前記変更手段は、前記所定条件を満たした時点の前記回転角加速度判定用しきい値と計算周期とに基づいて戻し量を算出し、前記所定条件を満たした時点の前記回転角加速度判定用しきい値に前記戻し量を前記計算周期で加算していくことで、前記所定条件を満たした時点の前記回転角加速度判定用しきい値を前記初期値まで戻すことを特徴とする請求項7に記載の車両用駆動制御装置。
- 前記変更手段は、前記所定条件を満たした時点の前記回転角加速度判定用しきい値が所定時間で前記初期値に戻るように、前記戻し量を算出すること特徴とする請求項8に記載の車両用駆動制御装置。
- 前記所定時間は、前記回転角加速度判定用しきい値を前記初期値から変化させた時間よりも前記初期値に戻す時間が長くなるような時間であることを特徴とする請求項9に記載の車両用駆動制御装置。
- 運転者の運転操作を検出する運転操作検出手段を備え、前記変更手段は、前記所定条件として、前記運転操作検出手段が運転者の運転操作を検出した場合、前記所定条件を満たした時点の前記回転角加速度判定用しきい値を前記初期値に戻すことを特徴とする請求項6〜10の何れか1項に記載の車両用駆動制御装置。
- 走行路の旋回半径を検出する旋回半径検出手段を備え、前記変更手段は、前記旋回半径検出手段が検出した走行路の旋回半径に基づいて、前記回転角加速度判定用しきい値を変更することを特徴とする請求項4〜11の何れか1項に記載の車両用駆動制御装置。
- 走行路の旋回半径を検出する旋回半径検出手段を備え、前記回転角速度用スリップ判定手段は、前記旋回半径検出手段が検出した走行路の旋回半径に基づいて、駆動輪のスリップを判定することを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の車両用駆動制御装置。
- 前記車両は、各駆動輪に駆動モータを備えて、各駆動モータにより各駆動輪を駆動させており、前記駆動力制御手段は、前記回転角速度用スリップ判定手段及び回転角加速度用スリップ判定手段の判定結果に基づいて、前記駆動モータの制御量を補正することを特徴とする請求項2〜13の何れか1項に記載の車両用駆動制御装置。
- 駆動輪がスリップすると判定した場合、該駆動輪の駆動を抑制する車両用駆動制御装置において、
前記駆動輪の回転角加速度に基づいて前記駆動輪のスリップ判定ができない状況下では、前記駆動輪の回転角加速度と併せて、各駆動輪の回転角速度間の差分値に基づいて、前記駆動輪のスリップを判定することを特徴とする車両用駆動制御装置。 - 駆動源が設置される車体と、
前記車体に連結され、前記駆動源により駆動される駆動輪と、
各駆動輪の回転角速度を検出する回転角速度検出手段と、
前記回転角速度検出手段が検出した前記各駆動輪の回転角速度間の差分値に基づいて、駆動輪のスリップを判定するスリップ判定手段と、
前記スリップ判定手段の判定結果に基づいて、前記駆動輪の駆動力制御をする駆動力制御手段と、
を備えることを特徴とする自動車。 - 車両の各駆動輪の回転角速度を検出する回転角速度検出ステップと、
前記回転角速度検出ステップで検出した前記各駆動輪の回転角速度間の差分値に基づいて、駆動輪のスリップを判定する判定ステップと、
前記判定ステップの判定結果に基づいて、駆動輪の駆動力制御をする駆動力制御ステップと、
を含むことを特徴とする車両用駆動制御方法。
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