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JP2007248410A - バンプ検査装置及びバンプ検査方法 - Google Patents

バンプ検査装置及びバンプ検査方法 Download PDF

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JP2007248410A
JP2007248410A JP2006076070A JP2006076070A JP2007248410A JP 2007248410 A JP2007248410 A JP 2007248410A JP 2006076070 A JP2006076070 A JP 2006076070A JP 2006076070 A JP2006076070 A JP 2006076070A JP 2007248410 A JP2007248410 A JP 2007248410A
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三津二 井上
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Abstract

【課題】検査時間を短縮できるバンプ検査装置及びバンプ検査方法を提供すること。
【解決手段】第1の方向xに移動可能なステージと、第2の方向yの一次元画像を撮像する第1及び第2のラインセンサと、90°より小さい仰角で且つ第2の方向yに対して傾斜した方向から第1のラインセンサの撮像領域を斜光照明する第1の斜光照明手段と、第1の斜光照明手段と同じ仰角で且つ第1の斜光照明手段の斜光照明方向に対して相反する方向から第2のラインセンサの撮像領域を斜光照明する第2の斜光照明手段と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、バンプ検査装置及びバンプ検査方法に関し、詳しくは、バンプに斜光照明を照明して形成される影を利用してバンプを検査するバンプ検査装置及びバンプ検査方法に関する。
物体表面上の突起物の高さを測定する方法に関しては、光切断法や共焦点法が一般的に知られている。光切断法は、突起物の表面に帯状の照明光を斜めから照射し、上方から観察した時に物体表面と突起物の表面とで生じる帯状光のずれ量から突起物の高さを求める方法である。共焦点法は、光を被測定対象物の表面でスポット状に結像させ、その反射光をピンホールを介して受光した光量が合焦点位置で最大になることを利用し、物体の基準面と突起物の二箇所について、検出光学系またはワークを上下に移動して合焦点位置を探索したときの上下移動量から高さを求める方法である。
これらの高さ測定方法で数百ミクロンほどの高さの突起物を高精度に測定するには、次のような工夫を要する。光切断法の場合は、帯状光の幅を細くしたり、帯状光を低角度から照射したり、帯状光のずれを検出する分解能を上げるなどする。また、共焦点法の場合は、スポット光を小さく絞ったり、上下移動分解能を上げるなどする。
しかしながら、上記のような高さ測定方法で広範囲に散らばった数万点の突起物を短時間に測定しようとすると、次のような問題があった。すなわち、照明光の高精度な位置決めを一点ずつ行わなくてはならず、測定効率が非常に悪い。
そこで、本発明者は、バンプの影を利用してバンプの高さを検査する技術を提案した(特許文献1参照)。この特許文献1によれば、1つのカメラをワークの真上に設置している。このような構成では、それほど分解性能が高くない安価なカメラを用いて広範囲の検査対象領域を検査しようとすると、すべての検査対象領域をカメラの視野内に収めることができず、検査対象領域を複数回に分けて撮像していく必要があり効率が悪い。また、バンプ高さの測定精度向上のため、異なる方向からの斜光照明による複数の影を取得するにあたっては、ある方向からの斜光照明による影画像を撮像した後、その斜光照明をオフにして、別の方向からの斜光照明をあてるというように、斜光照明の切り替えが必要であり、このことも検査時間短縮の妨げになっていた。
特開2001−298036号公報
本発明は、検査時間を短縮できるバンプ検査装置及びバンプ検査方法を提供する。
本発明の一態様によれば、撮像ユニットと、突起状のバンプが形成されたワークの保持部を有し、前記撮像ユニットに対向しつつ、前記撮像ユニットに対して第1の方向に相対移動可能なステージと、前記撮像ユニットによって撮像された前記バンプの影画像データを処理する処理ユニットと、を備え、前記撮像ユニットは、前記第1の方向に対して略直交する第2の方向の一次元画像を撮像する第1のラインセンサと、前記ワークに対して90°より小さい仰角で且つ前記第2の方向に対して傾斜した方向から前記第1のラインセンサの撮像領域を斜光照明して前記ワーク上に前記バンプの影を投影する第1の斜光照明手段と、前記第1のラインセンサに対して前記第1の方向に離間して設けられ、前記第2の方向の一次元画像を撮像する第2のラインセンサと、前記第1の斜光照明手段と同じ仰角で且つ前記第1の斜光照明手段の斜光照明方向に対して相反する方向から前記第2のラインセンサの撮像領域を斜光照明して前記ワーク上に前記バンプの影を投影する第2の斜光照明手段と、を有することを特徴とするバンプ検査装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、互いに平行且つ離間して設けられた第1のラインセンサ及び第2のラインセンサの延在方向に対して略直交する第1の方向に、前記第1及び第2のラインセンサと、突起状のバンプが形成されたワークと、を相対移動させながら、前記第1及び第2のラインセンサで前記バンプの影を撮像するバンプ検査方法であって、第1の斜光照明手段により、前記ワークに対して90°より小さい仰角で且つ前記第1のラインセンサの延在方向に対して傾斜した方向から前記第1のラインセンサの撮像領域を斜光照明して前記ワーク上に前記バンプの影を投影することと、前記第1のラインセンサにより、前記第1の斜光照明手段によって投影された前記バンプの影を撮像することと、第2の斜光照明手段により、前記第1の斜光照明手段と同じ仰角で且つ前記第1の斜光照明手段の斜光照明方向に対して相反する方向から前記第2のラインセンサの撮像領域を斜光照明して前記ワーク上に前記バンプの影を投影することと、前記第2のラインセンサにより、前記第2の斜光照明手段によって投影された前記バンプの影を撮像することと、前記第1のラインセンサと前記第2のラインセンサとによりそれぞれ撮像された、同じバンプについての2つの影画像を合成することと、を備えたことを特徴とするバンプ検査方法が提供される。
本発明によれば、検査時間を短縮できるバンプ検査装置及びバンプ検査方法が提供される。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るバンプ検査装置の要部構成を例示する模式平面図である。
図2は、同バンプ検査装置の要部構成を例示する模式側面図である。
図3は、同バンプ検査装置の全体概略構成を例示するブロック図である。
本実施形態に係るバンプ検査装置は、撮像ユニットと、ステージ1と、撮像ユニットによって撮像されたバンプの影画像データを処理する処理ユニット30と、を備える。
ステージ1は、第1の方向xに直線的に移動可能である。ステージ1上には、ワーク2を例えば真空吸着して保持する保持部1aが固定されている。ワーク2は、例えば、複数の突起状のバンプが形成された銅箔である。
図4は、銅箔2及びこの表面上に形成された複数のバンプ3を表す模式斜視図である。銅箔2は、例えば、540ミリメータ×440ミリメータの矩形状を呈し、また、厚さは35マイクロメータである。各バンプ3は、例えば、底面の直径が100〜300マイクロメータ、高さが100〜300マイクロメータの円錐状を呈し、このバンプ3が、銅箔2表面上に、例えば数万個形成されている。
撮像ユニットは、第1のラインセンサ11と、第2のラインセンサ12と、第3のラインセンサ13と、第4のラインセンサ14と、第1の斜光照明手段21a〜21eと、第2の斜光照明手段22a〜22eと、第3の斜光照明手段23a〜23eと、第4の斜光照明手段24a〜24eと、を有する。
第1〜第4のラインセンサ11〜14及び第1〜第4の斜光照明手段21a〜21e、22a〜22e、23a〜23e、24a〜24eに対して、ステージ1が、図1、2において例えば左から右へと直線的に移動する。
第1〜第4のラインセンサ11〜14は、ステージ1に対向して、ステージ1の上方に設けられている。第1〜第4の斜光照明手段は、第1〜第4のラインセンサ11〜14よりも下方であって、ステージ1の保持部1aに保持されたワーク2及びバンプ3の通過領域よりも上方に設けられている。
また、各ラインセンサ11〜14は、第1の方向xに対して略直交する第2の方向yに延在し、互いに平行に設けられている。各ラインセンサ11〜14は、その延在方向(第2の方向y)の一次元画像を撮像する。
また、第1〜第4のラインセンサ11〜14は、それぞれ、第1の方向xに離間して設けられている。本実施形態では、ステージ1の移動方向の上流側から順に、第1のラインセンサ11、第2のラインセンサ12、第3のラインセンサ13、第4のラインセンサ14が、互いに離間して設けられている。
第1のラインセンサ11は、図1に表されるように、第2の方向yに例えば5個のラインセンサ11a〜11eを直列させて構成される。
第1の斜光照明手段は、例えば5個の斜光照明装置21a〜21eからなる。斜光照明装置21a〜21eは、ラインセンサ11a〜11eに対して、ステージ1の移動方向の上流側(図1においてラインセンサ11a〜11eの左側)に設けられている。
各斜光照明装置21a〜21eは、図2に表されるように、ステージ1上の銅箔2に対して30°の仰角で、且つ図1に表されるように、第1のラインセンサ11の延在方向(第2の方向y)に対して60°傾斜した方向から、第1のラインセンサ11の撮像領域を斜光照明する。
5個の斜光照明装置21a〜21eは、5個のラインセンサ11a〜11eにそれぞれ対応して設けられ、斜光照明装置21aは、ラインセンサ11aの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置21bは、ラインセンサ11bの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置21cは、ラインセンサ11cの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置21dは、ラインセンサ11dの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置21eは、ラインセンサ11eの撮像領域を斜光照明する。
第2のラインセンサ12は、図1に表されるように、第2の方向yに例えば5個のラインセンサ12a〜12eを直列させて構成される。
第2の斜光照明手段は、例えば5個の斜光照明装置22a〜22eからなる。斜光照明装置22a〜22eは、ラインセンサ12a〜12eに対して、ステージ1の移動方向の下流側(図1においてラインセンサ12a〜12eの右側)に設けられている。
各斜光照明装置22a〜22eは、図2に表されるように、ステージ1上の銅箔2に対して30°の仰角で、且つ図1に表されるように、第1の斜光照明手段21a〜21eの斜光照明方向に対して相反する方向から、第2のラインセンサ12の撮像領域を斜光照明する。
5個の斜光照明装置22a〜22eは、5個のラインセンサ12a〜12eにそれぞれ対応して設けられ、斜光照明装置22aは、ラインセンサ12aの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置22bは、ラインセンサ12bの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置22cは、ラインセンサ12cの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置22dは、ラインセンサ12dの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置22eは、ラインセンサ12eの撮像領域を斜光照明する。
第3のラインセンサ13は、図1に表されるように、第2の方向yに例えば5個のラインセンサ13a〜13eを直列させて構成される。
第3の斜光照明手段は、例えば5個の斜光照明装置23a〜23eからなる。斜光照明装置23a〜23eは、ラインセンサ13a〜13eに対して、ステージ1の移動方向の上流側(図1においてラインセンサ13a〜13eの左側)であって、斜光照明装置22a〜22eよりもステージ1の移動方向の下流側に設けられている。
各斜光照明装置23a〜23eは、ステージ1上の銅箔2に対して45°の仰角で、且つ図1に表されるように、第3のラインセンサ13の延在方向(第2の方向y)に対して30°傾斜した方向から、第3のラインセンサ13の撮像領域を斜光照明する。
5個の斜光照明装置23a〜23eは、5個のラインセンサ13a〜13eにそれぞれ対応して設けられ、斜光照明装置23aは、ラインセンサ13aの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置23bは、ラインセンサ13bの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置23cは、ラインセンサ13cの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置23dは、ラインセンサ13dの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置23eは、ラインセンサ13eの撮像領域を斜光照明する。
第4のラインセンサ14は、図1に表されるように、第2の方向yに例えば5個のラインセンサ14a〜14eを直列させて構成される。
第4の斜光照明手段は、例えば5個の斜光照明装置24a〜24eからなる。斜光照明装置24a〜24eは、ラインセンサ14a〜14eに対して、ステージ1の移動方向の下流側(図1においてラインセンサ14a〜14eの右側)に設けられている。
各斜光照明装置24a〜24eは、ステージ1上の銅箔2に対して45°の仰角で、且つ図1に表されるように、第3の斜光照明手段23a〜23eの斜光照明方向に対して相反する方向から、第4のラインセンサ14の撮像領域を斜光照明する。
5個の斜光照明装置24a〜24eは、5個のラインセンサ14a〜14eにそれぞれ対応して設けられ、斜光照明装置24aは、ラインセンサ14aの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置24bは、ラインセンサ14bの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置24cは、ラインセンサ14cの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置24dは、ラインセンサ14dの撮像領域を斜光照明し、斜光照明装置24eは、ラインセンサ14eの撮像領域を斜光照明する。
処理ユニット30は、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置31と、第1〜第4のラインセンサ11〜14からの画像データを処理する画像処理回路32と、バンプ検査結果等を表示するCRT(Cathode Ray Tube)等の表示部33と、設計情報やバンプ検査結果データ等を記憶するハードディスク等のデータ記憶部34と、を備えている。
CPU31は、画像処理回路32で処理された画像データからバンプの影の特徴量の演算を行ったり、ワーク保持部1aの真空吸引動作、ステージ1の移動動作、第1〜第4の斜光照明手段のオン/オフ等を制御する。
次に、本実施形態に係るバンプ検査方法について説明する。
ステージ1の保持部1aには、銅箔(ワーク)2が真空吸着されて保持される。CPU31の制御により、すべての斜光照明装置21a〜21e、22a〜22e、23a〜23e、24a〜24eを点灯させ、ステージ1を、図1、2において左から右へ定速移動させる。この状態で、第1〜第4のラインセンサ11〜14が、各斜光照明装置の斜光照明領域を撮像することで、銅箔2表面上の画像が、画像処理回路32に2次元画像として取り込まれる。
このとき、保持部1a表面の画像階調レベルが、銅箔2表面の画像階調レベルに対して大きく相違するように設定していれば、それらの階調変化に合わせて画像取り込みを開始することで、銅箔2のエッジを認識して、銅箔2の画像の位置データを、銅箔2の設計位置データと一致させることができる。
第1の斜光照明手段21a〜21eからの斜光照明によって、図5に表されるように、円錐状のバンプに応じた三角形状の影S1が生ずる。同様に、第2の斜光照明手段22a〜22eからの斜光照明によって、図6に表されるように、円錐状のバンプに応じた三角形状の影S2が生じ、第3の斜光照明手段23a〜23eからの斜光照明によって、図7に表されるように、円錐状のバンプに応じた三角形状の影S3が生じ、第4の斜光照明手段24a〜24eからの斜光照明によって、図8に表されるように、円錐状のバンプに応じた三角形状の影S4が生ずる。なお、図5〜図8において、点線の円は、設計上のバンプ位置を表す。
画像処理回路32は、前述で得られた画像に対して、バンプの影のみを抽出できる二値化処理を行い、その画像データ、すなわち図5〜図8に表される画像データを画像処理回路32内の画像メモリに記憶する。
本実施形態では、バンプの影画像から、バンプの良否を検査する。バンプの影の先端は明瞭に現れるのに比べて、影の根元部分(バンプ中心に相当)は、はっきりしない傾向がある。そこで、相反する二方向から斜光照明して得られる2つの影(図5における影S1と図6における影S2、もしくは図7における影S3と図8における影S4)を用いる。
図9は、ある1つのバンプについての2つの影画像の合成と、合成された影画像の長さLを求める処理を説明するための模式図である。図9に表される処理は、処理ユニット30によって実行される。
図9(a)、(b)に表される同一バンプについての2つの影を、画素間の論理和演算により合成することで、図9(c)に表されるように、ひし形状の合成画像が得られる。
つぎに、図9(d)に表されるように、合成された影の外接長方形の頂点の座標を求め、合成された影の2点の先端座標(x1、y1)及び(x2、y2)を求める。
そして、合成された影の長さL、すなわち、影の一方の先端位置(x1、y1)と、他方の先端位置(x2、y2)とを結ぶ線分の長さLを、次式で算出する。
Figure 2007248410
そして、図10に表されるように、バンプ3の高さHは、上記で求めた影の長さLと、仰角θとから、
H=(L/2)tanθで計算される。
なお、仰角θは、第1の斜光照明手段21a〜21eからの斜光照明によって形成された影画像S1と、第2の斜光照明手段22a〜22eからの斜光照明によって形成された影画像S2とを合成した影画像の場合には30°であり、第3の斜光照明手段23a〜23eからの斜光照明によって形成された影画像S3と、第4の斜光照明手段24a〜24eからの斜光照明によって形成された影画像S4とを合成した影画像の場合には45°となる。
ここで得られた各バンプ3の高さHと、バンプ3の設計高さとの比較を行うことで、バンプ高さの良否判定を行う。
また、バンプ位置(x、y)も、上記座標データ(x1、y1)、(x2、y2)から、
x=(x1+x2)/2
y=(y1+y2)/2
という計算で得られる。
ここで得られた各バンプ3のバンプ位置(x、y)と、バンプ3の設計位置との比較を行うことで、バンプ3の位置ズレや欠落を検出できる。
例えば、図7に表されるように、点線の円で表される設計上のバンプ位置に対してずれている影S3がある場合には、前述の処理にて得られるバンプ位置データ(x、y)と、設計上のバンプ位置データとの間にズレが生じ、バンプの位置ズレ不良と判定される。
また、設計上のバンプ配列ピッチ内に、照合すべきバンプ位置データ(x、y)がない場合には、バンプが欠落していると判定される。
以上説明したように、本実施形態では、バンプの影の長さと仰角とから求めたバンプ高さやバンプ位置に基づいてバンプの良否を判定するため、前述した光切断法や共焦点法のように、ワークを高精度に位置決めしたり、測定機器の分解能を向上させる必要がない。したがって、容易かつ高精度にバンプの有無やバンプ高さを検査することができる。
また、本実施形態では、撮像ユニット(第1〜第4のラインセンサ及び第1〜第4の斜光照明手段)と、ワーク(銅箔)2を保持したステージ1との相対移動(走査)によって、ワーク2上の全検査対象領域の2次元画像を取得するので、1回の走査で図5〜図8に表される4種類の異なる影画像を一括して撮像でき、1つのカメラをワークの真上に設置し、ワークの全領域を複数回に分けて撮像していく構成(比較例)に比べて高速でバンプを検査することができる。
例えば、540ミリメータ×440ミリメータの矩形状を呈し、高さが100〜300マイクロメータのバンプが数万個形成された銅箔の全領域の検査を、上記比較例の構成で行うと約1時間かかっていたのが、本実施形態では5分程度に大幅に短縮できた。
また、検査対象領域の走査中に同時並行で、すでに走査し終わって取得された画像データについての前述した処理を行い、先に走査した領域におけるバンプ検査を実行し、先に走査した領域でバンプ不良が検出された場合には、その時点でそのワークについての検査を中止してもよい。このようにすれば、不良バンプがあるワークについては、すべての領域についての走査及び画像処理等を行わなくて済み、検査時間のより短縮化が図れる。
なお、第1のラインセンサ11、第1の斜光照明手段21a〜21e、第2のラインセンサ12および第2の斜光照明手段22a〜22eの組み合わせだけ、あるいは、第3のラインセンサ13、第3の斜光照明手段23a〜23e、第4のラインセンサ14および第4の斜光照明手段24a〜24eの組み合わせだけの構成としてもよい。
斜光照明範囲(検査範囲)をより広く確保するには斜光照明の仰角は小さい方がよい。また、仰角を小さくして、斜光照明によって形成される影の長さを長くした方が、バンプ高さの測定分解能は向上する。しかし、仰角が小さくなって影が長くなると、バンプが狭ピッチで配列されている場合には、隣接バンプの影と干渉する(つながる)可能性がある。
そこで、本実施形態では、第1の斜光照明手段21a〜21e及び第2の斜光照明手段22a〜22eの仰角と、第3の斜光照明手段23a〜23e及び第4の斜光照明手段24a〜24eの仰角と、を異ならせている。具体的には、第1の斜光照明手段21a〜21e及び第2の斜光照明手段22a〜22eの仰角は比較的低角度の30°として、検査範囲と検査精度を優先させるようにしているのに対して、第3の斜光照明手段23a〜23e及び第4の斜光照明手段24a〜24eの仰角は、第1の斜光照明手段21a〜21e及び第2の斜光照明手段22a〜22eの仰角(30°)より大きい45°とすることで、バンプの狭ピッチ配列に対応できるようにしている。
また、第1の斜光照明手段21a〜21e及び第2の斜光照明手段22a〜22eからの斜光照明方向の第2の方向yに対する傾斜角と、第3の斜光照明手段23a〜23e及び第4の斜光照明手段24a〜24eからの斜光照明方向の第2の方向yに対する傾斜角と、を異ならせることで、第1の斜光照明手段21a〜21e及び第2の斜光照明手段22a〜22eからの斜光照明によって形成されるバンプの合成された影が延びる方向と、第3の斜光照明手段23a〜23e及び第4の斜光照明手段24a〜24eからの斜光照明によって形成されるバンプの合成された影が延びる方向と、を異ならせることができる。
これにより、第1の斜光照明手段21a〜21e及び第2の斜光照明手段22a〜22eからの斜光照明によってバンプ影の干渉が生じても、第3の斜光照明手段23a〜23e及び第4の斜光照明手段24a〜24eからの斜光照明ではバンプ影の干渉を回避でき、また、逆に、第3の斜光照明手段23a〜23e及び第4の斜光照明手段24a〜24eからの斜光照明によってバンプ影の干渉が生じても、第1の斜光照明手段21a〜21e及び第2の斜光照明手段22a〜22eからの斜光照明ではバンプ影の干渉を回避できる。
次に、図11は、上下の銅箔間を導電性バンプで接合する方法を用いた多層プリント配線板の製造方法を例示する工程断面図である。
まず、図11(a)に表されるように、銅箔2上に導電性ペーストをスクリーン印刷し、円錐状の複数のバンプ3を形成する。次に、バンプ3を加熱硬化させ、図11(b)に表されるように、絶縁層(例えばガラスエポキシ)5にバンプ3を貫通させる。さらに、図11(c)に表されるように、絶縁層5の上に銅箔7を重ねて熱プレスする。最後に、銅箔2、7をパターニングすることで、両面に導体パターン2a、7aが形成された両面配線板ができる。この工程を繰り返すことで、さらなる多層化も容易に行える。
この多層配線板では、バンプ貫通による層間接続のため、バンプの高さが低いと接続不良になり、また逆に高すぎても隣接する接続部との接触が生ずる。よって、バンプ形成後にバンプ高さを計測し、その結果をフィードバックすることが製品品質維持に重要である。
本実施形態によれば、前述したように、バンプを短時間で且つ高精度に検査することができ、バンプによる層間接続技術を用いた多層配線板の製品品質維持およびコスト低減に寄与できる。
なお、検査対象であるバンプは銅箔に形成されたものに限らず、例えば、半導体チップや、半導体チップの支持基板等に形成されたものであってもよい。
図12は、本発明の他の実施形態に係るバンプ検査装置の要部構成を例示する模式側面図である。
対応する斜光照明手段以外の他の斜光照明手段からの斜光照明影響を受けない範囲で、4組のラインセンサ11〜14の配置間隔を決める必要があるが、図12に表されるように、第1のラインセンサ11の下方の空間と、第2のラインセンサ12の下方の空間とを遮る遮光部材26を設けることで、第1のラインセンサ11の撮像領域に第2の斜光照明手段22a〜22eからの斜光照明が入り込むこと、および第2のラインセンサ12の撮像領域に第1の斜光照明手段21a〜21eからの斜光照明が入り込むことを防ぐようにしてもよい。同様に、第3のラインセンサ13の下方の空間と、第4のラインセンサ14の下方の空間とを遮る遮光部材26を設けることで、第3のラインセンサ13の撮像領域に第4の斜光照明手段24a〜24eからの斜光照明が入り込むこと、および第4のラインセンサ14の撮像領域に第3の斜光照明手段23a〜23eからの斜光照明が入り込むことを防ぐようにしてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
撮像ユニット(第1〜第4のラインセンサ及び第1〜第4の斜光照明手段)と、ステージ1は相対移動可能であればよく、固定されたステージ1に対して、撮像ユニットを第1の方向xに移動させてもよい。
また、第1〜第4のラインセンサ11〜14において、第2の方向yにつながって設けられた各ラインセンサの個数は、ワーク(銅箔)2の第2の方向yの幅をカバーでき、またバンプ高さ等の良否判定に必要な所定画素分解能を確保できるようにすればよく、5個に限ることはない。
本発明の実施形態に係るバンプ検査装置の要部構成を例示する模式平面図である。 同バンプ検査装置の要部構成を例示する模式側面図である。 同バンプ検査装置の全体概略構成を例示するブロック図である。 銅箔表面上に形成された複数のバンプを表す模式斜視図である。 第1の斜光照明手段からの斜光照明によって得られるバンプの影画像を表す模式図である。 第2の斜光照明手段からの斜光照明によって得られるバンプの影画像を表す模式図である。 第3の斜光照明手段からの斜光照明によって得られるバンプの影画像を表す模式図である。 第4の斜光照明手段からの斜光照明によって得られるバンプの影画像を表す模式図である。 同一バンプについての2つの影画像の合成と、合成された影画像の長さLを求める処理を説明するための模式図である。 合成された影画像の長さLと、斜光照明の仰角θと、からバンプの高さHを求める処理を説明するための模式図である。 バンプを用いた多層配線板の製造工程の要部を例示する工程断面図である。 本発明の他の実施形態に係るバンプ検査装置の要部構成を例示する模式側面図である。
符号の説明
1…ステージ、1a…保持部、2…ワーク(銅箔)、3…バンプ、11…第1のラインセンサ、12…第2のラインセンサ、13…第3のラインセンサ、14…第4のラインセンサ、21…第1の斜光照明手段、22…第2の斜光照明手段、23…第3の斜光照明手段、24…第4の斜光照明手段、26…遮光部材、30…処理ユニット

Claims (5)

  1. 撮像ユニットと、
    突起状のバンプが形成されたワークの保持部を有し、前記撮像ユニットに対向しつつ、前記撮像ユニットに対して第1の方向に相対移動可能なステージと、
    前記撮像ユニットによって撮像された前記バンプの影画像データを処理する処理ユニットと、
    を備え、
    前記撮像ユニットは、
    前記第1の方向に対して略直交する第2の方向の一次元画像を撮像する第1のラインセンサと、
    前記ワークに対して90°より小さい仰角で且つ前記第2の方向に対して傾斜した方向から前記第1のラインセンサの撮像領域を斜光照明して前記ワーク上に前記バンプの影を投影する第1の斜光照明手段と、
    前記第1のラインセンサに対して前記第1の方向に離間して設けられ、前記第2の方向の一次元画像を撮像する第2のラインセンサと、
    前記第1の斜光照明手段と同じ仰角で且つ前記第1の斜光照明手段の斜光照明方向に対して相反する方向から前記第2のラインセンサの撮像領域を斜光照明して前記ワーク上に前記バンプの影を投影する第2の斜光照明手段と、
    を有することを特徴とするバンプ検査装置。
  2. 前記撮像ユニットは、
    前記第1のラインセンサ及び第2のラインセンサに対して前記第1の方向に離間して設けられ、前記第2の方向の一次元画像を撮像する第3のラインセンサと、
    前記ワークに対して90°より小さい仰角で且つ前記第1の斜光照明手段の斜光照明方向及び前記第2の斜光照明手段の斜光照明方向と異なる方向から前記第3のラインセンサの撮像領域を斜光照明して前記ワーク上に前記バンプの影を投影する第3の斜光照明手段と、
    前記第1のラインセンサ、前記第2のラインセンサ及び前記第3のラインセンサに対して前記第1の方向に離間して設けられ、前記第2の方向の一次元画像を撮像する第4のラインセンサと、
    前記第3の斜光照明手段と同じ仰角で且つ前記第3の斜光照明手段の斜光照明方向に対して相反する方向から前記第4のラインセンサの撮像領域を斜光照明して前記ワーク上に前記バンプの影を投影する第4の斜光照明手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1記載のバンプ検査装置。
  3. 前記第3の斜光照明手段及び前記第4の斜光照明手段の仰角は、前記第1の斜光照明手段及び前記第2の斜光照明手段の仰角と異なることを特徴とする請求項2記載のバンプ検査装置。
  4. 前記処理ユニットは、前記仰角と、前記バンプの影の長さとから、前記バンプの高さを求めることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のバンプ検査装置。
  5. 互いに平行且つ離間して設けられた第1のラインセンサ及び第2のラインセンサの延在方向に対して略直交する第1の方向に、前記第1及び第2のラインセンサと、突起状のバンプが形成されたワークと、を相対移動させながら、前記第1及び第2のラインセンサで前記バンプの影を撮像するバンプ検査方法であって、
    第1の斜光照明手段により、前記ワークに対して90°より小さい仰角で且つ前記第1のラインセンサの延在方向に対して傾斜した方向から前記第1のラインセンサの撮像領域を斜光照明して前記ワーク上に前記バンプの影を投影することと、
    前記第1のラインセンサにより、前記第1の斜光照明手段によって投影された前記バンプの影を撮像することと、
    第2の斜光照明手段により、前記第1の斜光照明手段と同じ仰角で且つ前記第1の斜光照明手段の斜光照明方向に対して相反する方向から前記第2のラインセンサの撮像領域を斜光照明して前記ワーク上に前記バンプの影を投影することと、
    前記第2のラインセンサにより、前記第2の斜光照明手段によって投影された前記バンプの影を撮像することと、
    前記第1のラインセンサと前記第2のラインセンサとによりそれぞれ撮像された、同じバンプについての2つの影画像を合成することと、
    を備えたことを特徴とするバンプ検査方法。

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