JP2007132238A - 車両の発進時エンジン出力制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 発進時に加速度の唐突感を回避すべくスロットル開度を低下補正するエンジン搭載車が登坂路発進する時も、スムーズな加速により早期に通常のスロットル開度特性に復帰して加速遅れ感を生ずることのないようにする。
【解決手段】t1での発進時に登坂路だと、平坦路負荷との対比により発進時負荷度合αがt2に検出される。t2以後は、発進時の加速度唐突感を回避すべく低下補正された基準スロットル開度tTVOoが発進時負荷度合αに応じたtTVOcへと増大補正され、これらtTVOoおよびtTVOcから最終目標スロットル開度tTVOを以下のごとくに求める。先ず目標スロットル開度偏差ΔTVOc=tTVOc−tTVOoを求め、これを一次遅れフィルタに通して得られたフィルタ処理後目標スロットル開度偏差ΔTVOfをtTVOoに足し込んで最終目標スロットル開度tTVOする。よって、tTVO>tTVOoとなり、スムーズな加速により早期に、低下補正したスロットル開度特性から通常のスロットル開度特性へ復帰させて加速遅れを回避する。
【選択図】図9
【解決手段】t1での発進時に登坂路だと、平坦路負荷との対比により発進時負荷度合αがt2に検出される。t2以後は、発進時の加速度唐突感を回避すべく低下補正された基準スロットル開度tTVOoが発進時負荷度合αに応じたtTVOcへと増大補正され、これらtTVOoおよびtTVOcから最終目標スロットル開度tTVOを以下のごとくに求める。先ず目標スロットル開度偏差ΔTVOc=tTVOc−tTVOoを求め、これを一次遅れフィルタに通して得られたフィルタ処理後目標スロットル開度偏差ΔTVOfをtTVOoに足し込んで最終目標スロットル開度tTVOする。よって、tTVO>tTVOoとなり、スムーズな加速により早期に、低下補正したスロットル開度特性から通常のスロットル開度特性へ復帰させて加速遅れを回避する。
【選択図】図9
Description
本発明は、車両の発進時において、低負荷時に加速度の唐突感を生ずることのないようにしつつ、高負荷時に駆動力不足や運転性および効率の悪化を生ずることのないようにし得るようにした、車両の発進時エンジン出力制御装置に関するものである。
車両の発進時はその直後に、アクセルペダルの踏み込みによるエンジン出力の増大だけでなく、例えばエンジンおよび自動変速機間に介在させたトルクコンバータのスリップによるトルク増大作用などで、車両加速度の唐突感が発生する傾向にある。
この問題を解決するためではないが、発進時のエンジン出力制御技術としては従来、例えば特許文献1に記載のようなものが提案されている。
この問題を解決するためではないが、発進時のエンジン出力制御技術としては従来、例えば特許文献1に記載のようなものが提案されている。
この提案技術は、車庫入れなどの極低車速の場合はアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOに対するスロットル開度TVOの変化特性を、図11(a)に波線で示す通常の線形特性よりもスロットル開度TVOが小さく与えられるようなものとし、これによりアクセル開度APOに対するスロットル開度TVOの感度を鈍くして、車庫入れなどの極低車速で要求される微妙なスロットル開度変更を容易に行い得るようにしたものである。
この提案技術によれば、アクセル開度APOを一定に保って発進加速を行う場合の動作タイムチャートを示す図11(b)につき説明すると、車速VSPがVSP1未満の極低車速でスロットル開度TVOが通常時の値よりも低下され、これにより、特許文献1に記載の本来の目的とは異なるが、上記した発進加速の直後における波線で示した車両加速度Gの唐突感が実線で示したように緩和される傾向となる。
特開平04−119228号公報
しかし従来は、発進時にスロットル開度TVOを図11(a),(b)に示すごとくに低下補正するが、発進時の車両負荷状態を考慮していないため、以下に説明するような問題を生ずる。
つまり、図11(a)のスロットル開度特性を決定するときに基準とした車両運転状態(車両重量、牽引抵抗など)や走行条件(路面勾配など)のもとでは、つまり、車両負荷状態が基準負荷である時は、車速VSPが図12に波線で例示するごとくスムーズに上昇することから、
車速VSPが図11(b)に示すと同じ設定車速VSP1になる瞬時t1が早期に到来し、この時t1までにスロットル開度TVOが太い波線で示すごとく速やかに線形特性に対応した図11(a)の通常用スロットル開度に復帰し、運転者は発進加速度の不足を感じることはない。
つまり、図11(a)のスロットル開度特性を決定するときに基準とした車両運転状態(車両重量、牽引抵抗など)や走行条件(路面勾配など)のもとでは、つまり、車両負荷状態が基準負荷である時は、車速VSPが図12に波線で例示するごとくスムーズに上昇することから、
車速VSPが図11(b)に示すと同じ設定車速VSP1になる瞬時t1が早期に到来し、この時t1までにスロットル開度TVOが太い波線で示すごとく速やかに線形特性に対応した図11(a)の通常用スロットル開度に復帰し、運転者は発進加速度の不足を感じることはない。
ところで、車両負荷状態が基準負荷よりも大きい状態(例えば登坂路)での高負荷発進時は、車速VSPが図12に実線で例示するごとくなかなか上昇せず、車速VSPが同じ設定車速VSP1になるのに長時間を要する。
このため、スロットル開度TVOがいつまでも図11(a)の極低車速用特性により決定されることとなり、スロットル開度TVOが図12に実線で例示するごとくなかなか線形特性に対応した図11(a)の通常用スロットル開度に復帰せず、運転者は駆動力不足から発進加速不良を感じるという問題を生ずる。
このため、スロットル開度TVOがいつまでも図11(a)の極低車速用特性により決定されることとなり、スロットル開度TVOが図12に実線で例示するごとくなかなか線形特性に対応した図11(a)の通常用スロットル開度に復帰せず、運転者は駆動力不足から発進加速不良を感じるという問題を生ずる。
従来の発進時エンジン出力制御にあっては、更に同様の理由から、車両負荷状態が基準負荷よりも高い状態(例えば登坂路)での発進時において、以下のような問題をも生ずる。
図13は、高負荷(登坂路)発進時におけるアクセル開度APOと、スロットル開度TVOと、車速VSPの時系列変化を例示するタイムチャートである。
瞬時t1〜t2に、発進を希望してアクセルペダルを踏み込むことによりアクセル開度APOを瞬時t3まで対応した値に保って高負荷(登坂路)発進を行ったが、発進直後の低車速故にスロットル開度TVOが図11(a)の極低車速用スロットル開度特性により低減補正されているため、高負荷(登坂路)発進としては駆動力不足であって車速VSPが図示のようになかなか上昇しないことになる。
図13は、高負荷(登坂路)発進時におけるアクセル開度APOと、スロットル開度TVOと、車速VSPの時系列変化を例示するタイムチャートである。
瞬時t1〜t2に、発進を希望してアクセルペダルを踏み込むことによりアクセル開度APOを瞬時t3まで対応した値に保って高負荷(登坂路)発進を行ったが、発進直後の低車速故にスロットル開度TVOが図11(a)の極低車速用スロットル開度特性により低減補正されているため、高負荷(登坂路)発進としては駆動力不足であって車速VSPが図示のようになかなか上昇しないことになる。
このため運転者は、車速VSPがなかなか上昇しなのを感じた瞬時t3に加速を望んでアクセル開度APOを増大させるアクセルペダルの踏み増しを行う。
これによりスロットル開度TVOが、引き続き極低車速用スロットル開度特性により低減補正されるといえども、アクセル開度APOの増大に応じて図示のごとく開度増大され、車速VSPもそれに応じて上昇する。
このため車速VSPが瞬時t3以後、それまでよりも急速に上昇し、運転者は期待を超えた駆動力の増大による車速VSPの上昇を瞬時t4に感じ、アクセルペダルを戻してアクセル開度APOを低下させ、これに伴いスロットル開度TVOも低下される。
これによりスロットル開度TVOが、引き続き極低車速用スロットル開度特性により低減補正されるといえども、アクセル開度APOの増大に応じて図示のごとく開度増大され、車速VSPもそれに応じて上昇する。
このため車速VSPが瞬時t3以後、それまでよりも急速に上昇し、運転者は期待を超えた駆動力の増大による車速VSPの上昇を瞬時t4に感じ、アクセルペダルを戻してアクセル開度APOを低下させ、これに伴いスロットル開度TVOも低下される。
従来のように、発進時負荷状態を考慮せず、発進時にスロットル開度TVOを図11(a),(b)に示すごとくに低下補正するのでは、
高負荷(登坂路)発進後、渋滞などのため極低車速を保ってのろのろ運転する必要がある時、上記の操作を繰り返すことになって車速変化が発生し易く、極低車速を保ったロード・ロード状態での連続運転が困難である。
高負荷(登坂路)発進後、渋滞などのため極低車速を保ってのろのろ運転する必要がある時、上記の操作を繰り返すことになって車速変化が発生し易く、極低車速を保ったロード・ロード状態での連続運転が困難である。
また従来の発進時エンジン出力制御にあっては、同様な理由から、車両負荷状態が基準負荷よりも高い状態(例えば登坂路)での高負荷発進時に、以下に説明するごとくトルクコンバータの効率が悪くなるという問題を生ずる。
図14は、図12と同様なアクセル開度APOの時系列変化、スロットル開度TVOの時系列変化、および車速VSPの時系列変化に、トルクコンバータの入力回転数に対する出力回転数の比である速度比e、およびトルクコンバータの伝達効率ηの時系列変化を併記したタイムチャートである。
図14は、図12と同様なアクセル開度APOの時系列変化、スロットル開度TVOの時系列変化、および車速VSPの時系列変化に、トルクコンバータの入力回転数に対する出力回転数の比である速度比e、およびトルクコンバータの伝達効率ηの時系列変化を併記したタイムチャートである。
この図に示すように、また前記したところから明らかなように、車速VSPは基準負荷時に波線図示のごとく速やかに上昇するのに対し、高負荷時は実線図示のごとく緩やかに上昇する。
一方でトルクコンバータの出力回転数、つまり変速機入力回転数は、車速VSPと変速比(発進時のため最ロー変速比)とで決まるため、トルクコンバータの入力回転数に対する出力回転数の比で表される速度比eは図14に示すごとく、車速VSPが緩やかに上昇する高負荷時に、車速VSPが速やかに上昇する基準負荷時よりも小さくなり、
速度比eに応じて図15に示すごとき特性を持つトルクコンバータの伝達効率ηも図14に示すごとく、高負荷時は基準負荷時よりも小さくなる。
一方でトルクコンバータの出力回転数、つまり変速機入力回転数は、車速VSPと変速比(発進時のため最ロー変速比)とで決まるため、トルクコンバータの入力回転数に対する出力回転数の比で表される速度比eは図14に示すごとく、車速VSPが緩やかに上昇する高負荷時に、車速VSPが速やかに上昇する基準負荷時よりも小さくなり、
速度比eに応じて図15に示すごとき特性を持つトルクコンバータの伝達効率ηも図14に示すごとく、高負荷時は基準負荷時よりも小さくなる。
ここで、図14の時間軸をA期間と、B期間と、C期間に区切り、これら期間でそれぞれ、図15に示した伝達効率ηの特性線上におけるどの領域が使用されるかを、同符号A,B,Cにより示すと図15のごとくになる。
この図から明らかなように、従来の発進時エンジン出力制御によれば、基準負荷発進時に比べ高負荷発進時にトルクコンバータの伝達効率ηが一層悪い領域に止まることになり、燃費の悪化を招くという問題がある。
この図から明らかなように、従来の発進時エンジン出力制御によれば、基準負荷発進時に比べ高負荷発進時にトルクコンバータの伝達効率ηが一層悪い領域に止まることになり、燃費の悪化を招くという問題がある。
本発明は、高負荷発進時は、車両加速度の唐突感を緩和するためのエンジン出力の抑制がさほど要求されないことから、そして、上記の問題が当該抑制のために行っていたスロットルバルブなどエンジン出力決定手段の動作量の低減補正に寄るとの観点から、
登坂路などでの高負荷発進時は、当該低減補正していたエンジン出力決定手段の動作量を増大補正するようにすることで、上記の問題解決を実現し得る車両の発進時エンジン出力制御装置を提案することを目的とする。
登坂路などでの高負荷発進時は、当該低減補正していたエンジン出力決定手段の動作量を増大補正するようにすることで、上記の問題解決を実現し得る車両の発進時エンジン出力制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明による車両の発進時エンジン出力制御装置は、請求項1に記載のごとくに構成する。
先ず前提となる車両の発進時エンジン出力制御装置を説明するに、これは、
アクセルペダル操作に応じ電子制御されるエンジン出力決定手段の動作量によりエンジンの出力を決定し、発進時は、この発進時以外の通常時に比べ、アクセルペダル操作に対するエンジン出力決定手段の動作量特性を、エンジン出力決定手段の動作量が小さくなる方向へ変更するようにしたものである。
先ず前提となる車両の発進時エンジン出力制御装置を説明するに、これは、
アクセルペダル操作に応じ電子制御されるエンジン出力決定手段の動作量によりエンジンの出力を決定し、発進時は、この発進時以外の通常時に比べ、アクセルペダル操作に対するエンジン出力決定手段の動作量特性を、エンジン出力決定手段の動作量が小さくなる方向へ変更するようにしたものである。
本発明は、かかる車両の発進時エンジン出力制御装置に対し、
前記発進時に車両に及ぶ負荷度合を求める発進時負荷度合検出手段と、
この手段により求めた発進時負荷度合に応じ、前記発進時におけるエンジン出力決定手段の動作量を増大補正するエンジン出力補正手段とを設けたことを特徴とするものである。
前記発進時に車両に及ぶ負荷度合を求める発進時負荷度合検出手段と、
この手段により求めた発進時負荷度合に応じ、前記発進時におけるエンジン出力決定手段の動作量を増大補正するエンジン出力補正手段とを設けたことを特徴とするものである。
かかる本発明の発進時エンジン出力制御装置によれば、
前記変更した動作量特性となるよう決定したエンジン出力決定手段の発進時動作量を、発進時の車両負荷度合に応じて増大補正するため、
高負荷(例えば登坂路)発進時においても、駆動力不足にならず車速を速やかに上昇させることができ、これにより、発進時以外の通常時に好適なエンジン出力決定手段の動作量特性への復帰を速やかに完遂させ得て、前記した発進加速不良の問題を解消することができる。
前記変更した動作量特性となるよう決定したエンジン出力決定手段の発進時動作量を、発進時の車両負荷度合に応じて増大補正するため、
高負荷(例えば登坂路)発進時においても、駆動力不足にならず車速を速やかに上昇させることができ、これにより、発進時以外の通常時に好適なエンジン出力決定手段の動作量特性への復帰を速やかに完遂させ得て、前記した発進加速不良の問題を解消することができる。
また同様の理由から、つまり高負荷(例えば登坂路)発進時も駆動力不足を感じさせないことから、運転者が発進直後にアクセルペダルの踏み増しを行うことがなく、
かかる踏み増しが必要な状態だと車速変化が発生し易く、高負荷(例えば登坂路)発進後、渋滞などのため、極低車速を保ったロード・ロード状態での連続運転が要求されてもこのような運転を行うのが困難であるところながら、
本発明によれば、アクセルペダルの踏み増しを行うことがないことによって、かかる極低車速を保ったロード・ロード状態での連続運転が容易である。
かかる踏み増しが必要な状態だと車速変化が発生し易く、高負荷(例えば登坂路)発進後、渋滞などのため、極低車速を保ったロード・ロード状態での連続運転が要求されてもこのような運転を行うのが困難であるところながら、
本発明によれば、アクセルペダルの踏み増しを行うことがないことによって、かかる極低車速を保ったロード・ロード状態での連続運転が容易である。
また本発明によれば、同様の理由から、つまり高負荷(例えば登坂路)発進時も駆動力不足にならないことから、
エンジンの直後にトルクコンバータなどの流体継手がある場合において、その速度比を高負荷発進時も比較的高くすることができ、この速度比に応じて決まる流体継手の伝達効率も高く、燃費の悪化も回避することができる。
エンジンの直後にトルクコンバータなどの流体継手がある場合において、その速度比を高負荷発進時も比較的高くすることができ、この速度比に応じて決まる流体継手の伝達効率も高く、燃費の悪化も回避することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる発進時エンジン出力制御装置を具えた車両のパワートレーンと、その制御系を示し、このパワートレーンをエンジン1と無段変速機2とで構成する。
エンジン1はガソリンエンジンであるが、その出力決定手段であるスロットルバルブ3を、運転者が操作するアクセルペダル4に機械的に連結させず、これから切り離してスロットルアクチュエータ5によりスロットルバルブ3の開度を電子制御するようになす。
図1は、本発明の一実施例になる発進時エンジン出力制御装置を具えた車両のパワートレーンと、その制御系を示し、このパワートレーンをエンジン1と無段変速機2とで構成する。
エンジン1はガソリンエンジンであるが、その出力決定手段であるスロットルバルブ3を、運転者が操作するアクセルペダル4に機械的に連結させず、これから切り離してスロットルアクチュエータ5によりスロットルバルブ3の開度を電子制御するようになす。
スロットルアクチュエータ5は、エンジンコントローラ6がアクセルペダル4の操作に応じ後述のごとくに決定する目標スロットル開度tTVOに応動して動作量を制御され、これによりスロットルバルブ3の開度を当該目標スロットル開度tTVOに一致させ、エンジン1の出力を、基本的にはアクセルペダル4の操作に応じた値となるように制御するが、アクセルペダル操作以外の因子によっても制御可能とする。
なおエンジンコントローラ6は、スロットルアクチュエータ5を介した上記スロットル開度制御を行うだけでなく、図示しなかったが、その他エンジン1の運転に際して必要な燃料噴射量制御や、フューエルカット制御や、点火時期制御や、吸排気弁のバルブリフト量制御をも行うものとする。
これら燃料噴射量制御や、フューエルカット制御や、点火時期制御や、吸排気弁のバルブリフト量制御もエンジン出力を決定することから、エンジン出力決定手段は上記のスロットルバルブ3に限られず、これらの制御を司る機器であってもよいことは言うまでもない。
これら燃料噴射量制御や、フューエルカット制御や、点火時期制御や、吸排気弁のバルブリフト量制御もエンジン出力を決定することから、エンジン出力決定手段は上記のスロットルバルブ3に限られず、これらの制御を司る機器であってもよいことは言うまでもない。
無段変速機2は周知のVベルト式無段変速機とし、トルクコンバータ7を介してエンジン1の出力軸に駆動結合されたプライマリプーリ8と、これに整列配置したセカンダリプーリ9と、これら両プーリ間に掛け渡したVベルト10とを具える。
そして、セカンダリプーリ9にファイナルドライブギヤ組11を介してディファレンシャルギヤ装置12を駆動結合し、これらにより図示しない左右駆動輪を回転駆動するものとする。
そして、セカンダリプーリ9にファイナルドライブギヤ組11を介してディファレンシャルギヤ装置12を駆動結合し、これらにより図示しない左右駆動輪を回転駆動するものとする。
無段変速機2の変速動作は、プライマリプーリ8およびセカンダリプーリ9のそれぞれのV溝を形成するフランジのうち、一方の可動フランジを他方の固定フランジに対して相対的に接近させてV溝幅を狭めたり、逆に離間させてV溝幅を拡げることにより行うようにし、
両可動フランジのストローク位置を、変速制御油圧回路13からのプライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psecの比により決定する。
両可動フランジのストローク位置を、変速制御油圧回路13からのプライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psecの比により決定する。
変速制御油圧回路13は変速アクチュエータとしてのステップモータ14を具え、これを変速機コントローラ15が目標変速比imに対応したステップ位置に駆動させることで、無段変速機2を、実変速比が目標変速比imと一致するように無段変速させるものとする。
エンジンコントローラ6および変速機コントローラ15は、個々に前記したエンジン1の制御および無段変速機2の制御を行うほか、入力情報はもとより、演算結果を相互間で通信し合って、エンジン1および自動変速機2を協調制御するものとする。
このためエンジンコントローラ6に、両コントローラ6,15に共通な入力情報として、アクセルペダル4の踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ21からの信号と、
無段変速機2の入力回転数Niを検出する入力回転センサ22からの信号と、
エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ23からの信号と、
車速VSPを検出する車速センサ24からの信号と、
スロットル弁3のスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ25からの信号と、
無段変速機2の出力回転数Noを検出する出力回転センサ26からの信号とを入力する。
このためエンジンコントローラ6に、両コントローラ6,15に共通な入力情報として、アクセルペダル4の踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ21からの信号と、
無段変速機2の入力回転数Niを検出する入力回転センサ22からの信号と、
エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ23からの信号と、
車速VSPを検出する車速センサ24からの信号と、
スロットル弁3のスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ25からの信号と、
無段変速機2の出力回転数Noを検出する出力回転センサ26からの信号とを入力する。
変速機コントローラ15は、アクセル開度APOをパラメータとし、車速VSPおよび目標変速機入力回転数tNiの二次元マップとして予め求めておいた変速マップを基に、アクセル開度APOおよび車速VSPから目標入力回転数tNiを求め、この目標入力回転数tNiを変速機出力回転数Noでを除算して得られる目標変速比im=tNi/Noを求める。
そして変速コントローラ15は、ステップモータ14を目標変速比imに対応したステップ位置に駆動させることで、無段変速機2を、実変速比i=Ni/Noが目標変速比im=tNi/Noと一致するように無段変速させるものとする。
そして変速コントローラ15は、ステップモータ14を目標変速比imに対応したステップ位置に駆動させることで、無段変速機2を、実変速比i=Ni/Noが目標変速比im=tNi/Noと一致するように無段変速させるものとする。
エンジンコントローラ6は、本発明の発進時エンジン出力制御を行うため、図2に示す制御プログラムを実行して目標スロットル開度tTVOを決定する。
先ず、本発明における発進時負荷度合検出手段に相当するステップS1において、発進時負荷度合αを算出する。
この発進時負荷度合αは、車両の発進時に車両に及ぶ負荷度合と、基準となる車両の運転状態(車両重量や牽引重量などで、基準となる運転状態とは図11のスロットル開度特性を決定した時の運転状態)および走行条件(路面勾配や路面凹凸などで、基準となる走行条件とは図11のスロットル開度特性を決定した時の平坦路、且つ、凹凸のない路面)のもとでの基準負荷度合との比率を意味するものとする。
先ず、本発明における発進時負荷度合検出手段に相当するステップS1において、発進時負荷度合αを算出する。
この発進時負荷度合αは、車両の発進時に車両に及ぶ負荷度合と、基準となる車両の運転状態(車両重量や牽引重量などで、基準となる運転状態とは図11のスロットル開度特性を決定した時の運転状態)および走行条件(路面勾配や路面凹凸などで、基準となる走行条件とは図11のスロットル開度特性を決定した時の平坦路、且つ、凹凸のない路面)のもとでの基準負荷度合との比率を意味するものとする。
そして負荷度合は、発進時における加速度をもとに算出したり、エンジンコントローラ15からの情報から求め得るエンジン出力トルクをもとに算出することができるが、図3につき以下に説明する算出方法が有用である。
図3は、瞬時t1にアクセル開度APOを0から図示のごとくに増大させてエンジン回転数であるトルクコンバータ入力回転数Neを同図に示すように経時変化させて行う車両発進時におけるトルクコンバータ出力回転数(変速機入力回転数)Niの経時変化を例示するものである。
図3は、瞬時t1にアクセル開度APOを0から図示のごとくに増大させてエンジン回転数であるトルクコンバータ入力回転数Neを同図に示すように経時変化させて行う車両発進時におけるトルクコンバータ出力回転数(変速機入力回転数)Niの経時変化を例示するものである。
平坦路などでの基準負荷状態のもとでの発進であれば、トルクコンバータ出力回転数Niは同図に実線で示すごとく比較的速やかに上昇するような経時変化を呈するのに対し、登坂路などでの高負荷状態のもとでの発進である場合、トルクコンバータ出力回転数Niは、同図に波線で示すごとくに経時変化し、基準負荷発進時よりも勾配抵抗などに応じた分だけ上昇が緩やかなものとなる。
車両の発進によりトルクコンバータ入力回転数Neが負荷判定用トルクコンバータ入力回転設定値Nesまで上昇した瞬時t2に、波線上のトルクコンバータ出力回転数Niを負荷判定用トルクコンバータ出力回転数(判定用回転速度情報)Nijとしてセットし、同じ瞬時t2における実線上のトルクコンバータ出力回転数Ni(予め実験などにより求めてメモりしておく)を基準トルクコンバータ出力回転数(基準回転速度情報)Nioとして読み込む。
そして、上記の負荷判定用トルクコンバータ出力回転数Nijと、基準トルクコンバータ出力回転数Nioとの比Nij/Nioの平方根(Nij/Nio)1/2を発進時負荷度合αとして図3に示すごとくに求める。
そして、上記の負荷判定用トルクコンバータ出力回転数Nijと、基準トルクコンバータ出力回転数Nioとの比Nij/Nioの平方根(Nij/Nio)1/2を発進時負荷度合αとして図3に示すごとくに求める。
図2のステップS2においては、上記発進時負荷度合αの算出が終わって本発明の発進時エンジン出力制御を開始可能か否かをチェックし、可能になったら制御を、本発明におけるエンジン出力補正手段に相当するステップS3に進める。
このステップS3においては、基準目標スロットル開度tTVOoを求め、これを発進時負荷度合αに応じて増大補正した補正後目標スロットル開度tTVOcを演算する。
先ず基準目標スロットル開度tTVOoの決定要領を、図4にもとづき説明するに、
極低車速(発進時)用目標スロットル開度演算部31では、図11(a)におけると同様なアクセル開度APOに対する極低車速(発進時)用目標スロットル開度tTVO(Low)の変化特性マップLowMapを基にアクセル開度APOから、極低車速(発進時)用目標スロットル開度TVO(Low)を求める。
極低車速時以外の通常時用目標スロットル開度演算部32では、図11(a)におけると同様なアクセル開度APOに対する通常用目標スロットル開度tTVO(High)の変化特性マップHighMapを基にアクセル開度APOから、通常時用目標スロットル開度TVO(High)を求める。
このステップS3においては、基準目標スロットル開度tTVOoを求め、これを発進時負荷度合αに応じて増大補正した補正後目標スロットル開度tTVOcを演算する。
先ず基準目標スロットル開度tTVOoの決定要領を、図4にもとづき説明するに、
極低車速(発進時)用目標スロットル開度演算部31では、図11(a)におけると同様なアクセル開度APOに対する極低車速(発進時)用目標スロットル開度tTVO(Low)の変化特性マップLowMapを基にアクセル開度APOから、極低車速(発進時)用目標スロットル開度TVO(Low)を求める。
極低車速時以外の通常時用目標スロットル開度演算部32では、図11(a)におけると同様なアクセル開度APOに対する通常用目標スロットル開度tTVO(High)の変化特性マップHighMapを基にアクセル開度APOから、通常時用目標スロットル開度TVO(High)を求める。
移行係数演算部33では、上記した極低車速(発進時)用マップLowMapから通常時用マップHighMapへの移行形態を定めるための移行係数Kpを求める。
移行係数演算部33には、車速VSPに対する移行係数Kpの変化特性を定めた予定の移行係数マップを具え、この移行係数Kpの変化特性は、移行係数Kp=0の移行開始車速VSP1よりも低車速でKp=0を保ち、移行係数Kp=1の移行終了車速VSP2よりも高車速でKp=1を保ち、VSP1〜VSP2の車速域で移行係数Kpが車速VSPの上昇につれ0から1に向け漸増するものとする。
移行係数演算部33では、上記した移行係数Kpの変化特性マップを基にアクセル開度APOおよび車速VSPから、極低車速(発進時)用マップLowMapから通常時用マップHighMapへの移行係数Kpを検索して求める。
移行係数演算部33には、車速VSPに対する移行係数Kpの変化特性を定めた予定の移行係数マップを具え、この移行係数Kpの変化特性は、移行係数Kp=0の移行開始車速VSP1よりも低車速でKp=0を保ち、移行係数Kp=1の移行終了車速VSP2よりも高車速でKp=1を保ち、VSP1〜VSP2の車速域で移行係数Kpが車速VSPの上昇につれ0から1に向け漸増するものとする。
移行係数演算部33では、上記した移行係数Kpの変化特性マップを基にアクセル開度APOおよび車速VSPから、極低車速(発進時)用マップLowMapから通常時用マップHighMapへの移行係数Kpを検索して求める。
演算部32からの通常時用目標スロットル開度TVO(High)は、車速VSPに応じた移行係数Kpをそのまま用いた重み付けを付与されてKp×TVO(High)となり、演算部31からの極低車速(発進時)用目標スロットル開度TVO(Low)は、(1−Kp)による重み付けを付与されて(1−Kp)×TVO(Low)となり、これら重み付けを付与された目標スロットル開度の和値、つまりKp×TVO(High)+(1−Kp)×TVO(Low)を基準目標スロットル開度tTVOoとする。
従って図5にも示したが、車速VSPが移行開始車速VSP1未満であれば極低車速(発進時)用マップLowMapに基づき基準目標スロットル開度tTVOoが決定され、車速VSPが移行終了車速VSP2以上であれば通常時用マップHighMapに基づき基準目標スロットル開度tTVOoが決定され、車速VSPがVSP1からVSP2に上昇するにつれ、極低車速(発進時)用マップLowMapから通常時用マップHighMapへと補間しながら基準目標スロットル開度tTVOoが漸増するよう決定される。
ところで、図2の制御プログラムは発進時のエンジン出力制御を対象とするため、ステップS3で求める基準目標スロットル開度tTVOoは、図5の車速領域VSP<VSP2における基準目標スロットル開度tTVOoを意味するものとする。
ちなみに、図5の車速領域VSP≧VSP2における通常時用の基準目標スロットル開度tTVOoは、そのまま最終的な目標スロットル開度tTVOとしてスロットル開度制御に用いられる。
しかし図2のステップS3においては、基準目標スロットル開度tTVOoを前記した発進時負荷度合αに応じ以下のごとくに増大補正して補正後目標スロットル開度tTVOcを求める。
ちなみに、図5の車速領域VSP≧VSP2における通常時用の基準目標スロットル開度tTVOoは、そのまま最終的な目標スロットル開度tTVOとしてスロットル開度制御に用いられる。
しかし図2のステップS3においては、基準目標スロットル開度tTVOoを前記した発進時負荷度合αに応じ以下のごとくに増大補正して補正後目標スロットル開度tTVOcを求める。
かかる基準目標スロットル開度tTVOoの補正に際しては、先ず図6に示すような予定の高負荷発進時最大開度補正量マップをもとに、アクセル開度APOおよび車速VSPから高負荷発進時最大開度補正量ΔTVOmaxを決定する。
この高負荷発進時最大開度補正量ΔTVOmaxは、基準目標スロットル開度tTVOoが図7のごとくに経時変化する場合について示すと、これをハッチング領域分だけ嵩上げした許容最大目標スロットル開度tTVOmaxを規定するためのもので、実質上このtTVOmaxに基準目標スロットル開度tTVOoの増大補正を制限して、過度の増大補正による違和感を回避することができる。
この高負荷発進時最大開度補正量ΔTVOmaxは、基準目標スロットル開度tTVOoが図7のごとくに経時変化する場合について示すと、これをハッチング領域分だけ嵩上げした許容最大目標スロットル開度tTVOmaxを規定するためのもので、実質上このtTVOmaxに基準目標スロットル開度tTVOoの増大補正を制限して、過度の増大補正による違和感を回避することができる。
そして、高負荷発進時最大開度補正量ΔTVOmaxに発進時負荷度合αを乗じて基準目標スロットル開度tTVOoの増大補正量ΔTVOcを求め、これを基準目標スロットル開度tTVOoに足し込んで補正後目標スロットル開度tTVOcを求める。
tTVOc=tTVOo+α×ΔTVOmax
tTVOc=tTVOo+α×ΔTVOmax
次いで図2のステップS4において、上記の補正後目標スロットル開度tTVOcから最終目標スロットル開度tTVOを求めるが、この演算に際しては図8に示すごとく、補正後目標スロットル開度tTVOcから基準目標スロットル開度tTVOoを差し引いて目標スロットル開度偏差ΔTVOc=tTVOc−tTVOoを求め、これを一次遅れフィルタ34に通して得られたフィルタ処理後目標スロットル開度偏差ΔTVOfを基準目標スロットル開度tTVOoに足し込んで最終目標スロットル開度tTVOを求める。
本実施例では、上記のようにして求めた最終目標スロットル開度tTVOを図1のスロットルアクチュエータ5に指令する。
これによりエンジン1は、実スロットル開度TVOをスロットルアクチュエータ5により最終目標スロットル開度tTVOに一致され、これと、エンジン回転数Neとで決まるエンジン出力トルクTeを発生する。
これによりエンジン1は、実スロットル開度TVOをスロットルアクチュエータ5により最終目標スロットル開度tTVOに一致され、これと、エンジン回転数Neとで決まるエンジン出力トルクTeを発生する。
上記した本実施例の作用を、図9のごとく瞬時t1にアクセル開度APOを0から増大させる発進時につき以下に説明する。
この発進後、図3につき前述したごとくにして瞬時t2に発進時負荷度合αが求められたとすると、この瞬時t2から車速がVSP≧VSP2(図4および図5参照)となる移行終了瞬時t3までの間において、図4につき前述したごとくに求められる基準目標スロットル開度tTVOo、および、図6および図7につき前述したごとくに求められる補正後目標スロットル開度tTVOcをもとに、図8の演算により最終目標スロットル開度tTVOが図9のごとくに求められる。
この発進後、図3につき前述したごとくにして瞬時t2に発進時負荷度合αが求められたとすると、この瞬時t2から車速がVSP≧VSP2(図4および図5参照)となる移行終了瞬時t3までの間において、図4につき前述したごとくに求められる基準目標スロットル開度tTVOo、および、図6および図7につき前述したごとくに求められる補正後目標スロットル開度tTVOcをもとに、図8の演算により最終目標スロットル開度tTVOが図9のごとくに求められる。
発進時負荷度合αが算出される高負荷(例えば登坂路)発進時は、この発進時t2〜t3間において最終目標スロットル開度tTVOが基準目標スロットル開度tTVOoよりも大きくされるから、つまり、基準目標スロットル開度tTVOoが発進時負荷度合αに応じ最終目標スロットル開度tTVOへと増大補正されるため、
高負荷(例えば登坂路)発進時においても、駆動力不足にならず車速VSPを図示のごとく速やかに上昇させ得て車速がVSP≧VSP2となる移行瞬時t3を早期に迎えることができ、これにより通常時用目標スロットル開度tTVO(High)への復帰を速やかに完遂させ得て高負荷発進時の発進加速不良の問題を解消することができる。
高負荷(例えば登坂路)発進時においても、駆動力不足にならず車速VSPを図示のごとく速やかに上昇させ得て車速がVSP≧VSP2となる移行瞬時t3を早期に迎えることができ、これにより通常時用目標スロットル開度tTVO(High)への復帰を速やかに完遂させ得て高負荷発進時の発進加速不良の問題を解消することができる。
また同様の理由から、つまり高負荷(例えば登坂路)発進時も駆動力不足を感じさせないことから、運転者が発進直後にアクセルペダルの踏み増しを行うことがなく、
かかる踏み増しが必要な状態だと車速変化が発生し易く、高負荷(例えば登坂路)発進後、渋滞などのため、極低車速を保ったロード・ロード状態での連続運転が要求されてもこのような運転を行うのが困難であるところながら、
本実施例によれば、アクセルペダルの踏み増しを行うことがないことによって、かかる極低車速を保ったロード・ロード状態での連続運転が容易である。
かかる踏み増しが必要な状態だと車速変化が発生し易く、高負荷(例えば登坂路)発進後、渋滞などのため、極低車速を保ったロード・ロード状態での連続運転が要求されてもこのような運転を行うのが困難であるところながら、
本実施例によれば、アクセルペダルの踏み増しを行うことがないことによって、かかる極低車速を保ったロード・ロード状態での連続運転が容易である。
また本実施例によれば、同様の理由から、つまり高負荷(例えば登坂路)発進時も駆動力不足にならないことから、
エンジン1の直後にトルクコンバータ7などの流体継手がある場合において、その速度比を高負荷発進時も比較的高くすることができ、この速度比に応じて決まる流体継手の伝達効率も高く、燃費の悪化も回避することができる。
エンジン1の直後にトルクコンバータ7などの流体継手がある場合において、その速度比を高負荷発進時も比較的高くすることができ、この速度比に応じて決まる流体継手の伝達効率も高く、燃費の悪化も回避することができる。
なお本実施例のように、補正後目標スロットル開度tTVOcから最終目標スロットル開度tTVOを求めるに際し、図8につき前述したごとく、目標スロットル開度偏差ΔTVOc=tTVOc−tTVOoの一次遅れフィルタ処理値ΔTVOfを基準目標スロットル開度tTVOoに足し込んで最終目標スロットル開度tTVOとする場合、以下の作用効果が得られる。
つまり、補正後目標スロットル開度tTVOcから最終目標スロットル開度tTVOを求めるに際しては、上記の代わりに、補正後目標スロットル開度tTVOcを一次遅れフィルタに通して最終目標スロットル開度tTVOとすることも考えられる。
しかし、図10に示すごとく瞬時t1に発進を行い、瞬時t2の高負荷判定後、瞬時t4にアクセルペダルの再踏み込みがなされた場合につき説明すると、アクセルペダルの再踏み込みに伴い瞬時t4以後、基準目標スロットル開度tTVOoおよび補正後目標スロットル開度tTVOcも図示のごとく急上昇する。
これ対し、補正後目標スロットル開度tTVOcを一次遅れフィルタに通して得られる値は、同図にtTVOcのフィルタ処理値として二点鎖線で示すように、基準目標スロットル開度tTVOoおよび補正後目標スロットル開度tTVOcよりも緩やかに時系列変化し、ハッチングを付して示す期間において基準目標スロットル開度tTVOoよりも小さくなり、この期間において本発明の目的を達成し得なくなる。
しかし、図10に示すごとく瞬時t1に発進を行い、瞬時t2の高負荷判定後、瞬時t4にアクセルペダルの再踏み込みがなされた場合につき説明すると、アクセルペダルの再踏み込みに伴い瞬時t4以後、基準目標スロットル開度tTVOoおよび補正後目標スロットル開度tTVOcも図示のごとく急上昇する。
これ対し、補正後目標スロットル開度tTVOcを一次遅れフィルタに通して得られる値は、同図にtTVOcのフィルタ処理値として二点鎖線で示すように、基準目標スロットル開度tTVOoおよび補正後目標スロットル開度tTVOcよりも緩やかに時系列変化し、ハッチングを付して示す期間において基準目標スロットル開度tTVOoよりも小さくなり、この期間において本発明の目的を達成し得なくなる。
しかるに本実施例のごとく、補正後目標スロットル開度tTVOcから最終目標スロットル開度tTVOを差し引いた目標スロットル開度偏差ΔTVOc=tTVOc−tTVOoの一次遅れフィルタ処理値ΔTVOfを基準目標スロットル開度tTVOoに足し込んで最終目標スロットル開度tTVOとする場合、この最終目標スロットル開度tTVOが瞬時t4以後に太い波線で示すようなものとなって、基準目標スロットル開度tTVOoよりも小さくなることが決してなく、本発明の目的を達成し得なくなる期間が発生せずに上記の作用効果を更に顕著なものにすることができる。
1 エンジン
2 無段変速機(自動変速機)
3 スロットルバルブ(エンジン出力決定手段)
4 アクセルペダル
5 スロットルアクチュエータ
6 エンジンコントローラ
7 トルクコンバータ(流体継手)
8 プライマリプーリ
9 セカンダリプーリ
10 Vベルト
11 ファイナルドライブギヤ組
12 ディファレンシャルギヤ装置
13 変速制御油圧回路
14 ステップモータ
15 変速機コントローラ
21 アクセル開度センサ
22 入力回転センサ
23 エンジン回転センサ
24 車速センサ
25 スロットル開度センサ
26 出力回転センサ
31 極低車速(発進時)用目標スロットル開度演算部
32 通常時用目標スロットル開度演算部
33 移行係数演算部
34 一次遅れフィルタ
2 無段変速機(自動変速機)
3 スロットルバルブ(エンジン出力決定手段)
4 アクセルペダル
5 スロットルアクチュエータ
6 エンジンコントローラ
7 トルクコンバータ(流体継手)
8 プライマリプーリ
9 セカンダリプーリ
10 Vベルト
11 ファイナルドライブギヤ組
12 ディファレンシャルギヤ装置
13 変速制御油圧回路
14 ステップモータ
15 変速機コントローラ
21 アクセル開度センサ
22 入力回転センサ
23 エンジン回転センサ
24 車速センサ
25 スロットル開度センサ
26 出力回転センサ
31 極低車速(発進時)用目標スロットル開度演算部
32 通常時用目標スロットル開度演算部
33 移行係数演算部
34 一次遅れフィルタ
Claims (6)
- アクセルペダル操作に応じ電子制御されるエンジン出力決定手段の動作量によりエンジンの出力を決定し、発進時は、この発進時以外の通常時に比べ、アクセルペダル操作に対するエンジン出力決定手段の動作量特性を、エンジン出力決定手段の動作量が小さくなる方向へ変更するようにした車両の発進時エンジン出力制御装置において、
前記発進時に車両に及ぶ負荷度合を求める発進時負荷度合検出手段と、
この手段により求めた発進時負荷度合に応じ、前記発進時におけるエンジン出力決定手段の動作量を増大補正するエンジン出力補正手段とを具備してなる特徴とする車両の発進時エンジン出力制御装置。 - 請求項1に記載の車両の発進時エンジン出力制御装置において、
前記エンジン出力補正手段は、前記発進時におけるエンジン出力決定手段の動作量を増大補正する量に上限値を設定するものであることを特徴とする車両の発進時エンジン出力制御装置。 - 請求項2に記載の車両の発進時エンジン出力制御装置において、
前記エンジン出力補正手段は、前記エンジン出力決定手段の動作量に関する増大補正量の上限値を、車速およびアクセルペダル操作量に応じて定めるものであることを特徴とする車両の発進時エンジン出力制御装置。 - 請求項2または3に記載の車両の発進時エンジン出力制御装置において、
前記発進時負荷度合検出手段は、前記発進時に車両に及ぶ負荷度合を、基準となる車両の運転状態および走行条件のもとでの基準負荷度合との対比により求めるものであり、
前記エンジン出力補正手段は、前記エンジン出力決定手段の動作量に関する増大補正量上限値に、前記発進時負荷度合検出手段により求めた発進時負荷度合を乗じた量だけ、前記発進時におけるエンジン出力決定手段の動作量を増大補正するものであることを特徴とする車両の発進時エンジン出力制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の発進時エンジン出力制御装置において、
前記エンジン出力補正手段は、前記発進時用動作量特性に対応したエンジン出力決定手段の補正前動作量と、前記増大補正したエンジン出力決定手段の補正後動作量との間の偏差を一次遅れフィルタに通して得られたフィルタ処理後偏差を前記補正前動作量に足し込んだ値をエンジン出力決定手段の最終動作量とするものであることを特徴とする車両の発進時エンジン出力制御装置。 - 流体継手を経て入力された前記エンジンの回転を変速して車輪に向かわせる自動変速機を搭載した車両に用いられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発進時エンジン出力制御装置において、
前記発進時負荷度合検出手段は、
前記発進により前記流体継手の入力回転数が設定値になった時における該流体継手の出力側回転速度情報を検出して判定用回転速度情報とする判定用回転速度情報検出手段と、
基準となる車両の運転状態および走行条件のもとでの発進時において予め求めておいた、前記流体継手の入力回転数が前記設定値になった時の前記出力側回転速度情報に係わる基準回転速度情報と、前記判定用回転速度情報との対比により発進時負荷度合を検出する発進時負荷度合検出手段とよりなることを特徴とする車両の発進時エンジン出力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005324965A JP2007132238A (ja) | 2005-11-09 | 2005-11-09 | 車両の発進時エンジン出力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005324965A JP2007132238A (ja) | 2005-11-09 | 2005-11-09 | 車両の発進時エンジン出力制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007132238A true JP2007132238A (ja) | 2007-05-31 |
Family
ID=38154106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005324965A Withdrawn JP2007132238A (ja) | 2005-11-09 | 2005-11-09 | 車両の発進時エンジン出力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007132238A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011016472A (ja) * | 2009-07-09 | 2011-01-27 | Toyota Motor Corp | 車両の制御装置 |
JP2012211523A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-11-01 | Keihin Corp | 燃料噴射制御システム |
JP2015081565A (ja) * | 2013-10-23 | 2015-04-27 | 株式会社ケーヒン | 車両用電子制御装置 |
-
2005
- 2005-11-09 JP JP2005324965A patent/JP2007132238A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012211523A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-11-01 | Keihin Corp | 燃料噴射制御システム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090203 |