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JP2007131469A - ニオブ酸カリウム単結晶の製造方法および製造装置 - Google Patents

ニオブ酸カリウム単結晶の製造方法および製造装置 Download PDF

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JP2007131469A
JP2007131469A JP2005324532A JP2005324532A JP2007131469A JP 2007131469 A JP2007131469 A JP 2007131469A JP 2005324532 A JP2005324532 A JP 2005324532A JP 2005324532 A JP2005324532 A JP 2005324532A JP 2007131469 A JP2007131469 A JP 2007131469A
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Japan
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melt
crystal
single crystal
crucible
potassium niobate
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JP2005324532A
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Inventor
Jun Kobayashi
純 小林
Hideyuki Sekiwa
秀幸 関和
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
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Abstract

【課題】育成結晶形状の制御と結晶品質の向上が可能なニオブ酸カリウム単結晶の成長方法および製造装置を提供する。
【解決手段】抵抗加熱方式である結晶製造装置を用い、TSSG法により融液からニオブ酸カリウム単結晶を成長する方法において、るつぼ底に抵抗加熱ヒーター4を設置して、るつぼ底部の融液温度を融液表面および融液内るつぼ側部の温度以上であり、かつ融液表面中心と該表面中心下2cmの平均温度勾配が3.0〜20℃/cmの任意の温度勾配となるように制御した条件下で、二重管冷却構造を有する引き上げ軸6により種結晶11を冷却しながら、ニオブ酸カリウム単結晶12を成長させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ニオブ酸カリウム単結晶の製造方法および製造装置に関する。
ニオブ酸カリウム(KN)単結晶は、波長変換素子結晶、フォトリフラクティブ結晶および表面弾性波結晶等として注目を集めている。これらの素子には結晶性の良い結晶が求められている。そのため、KN結晶では、例えば、青色に着色し光学品質が下がることを回避するために、1150℃以上1300℃程度まで高温で結晶成長開始前に融液の熱処理(ソーキング)(非特許文献1参照)や完全溶融と固相状態を繰り返した後結晶成長を行う方法(特許文献1参照)などが知られている。また、セクターバウンダリーが発生し、素子性能の低下、歩留の低下を招いていたが、結晶形状の改善の方法も提案されており(特許文献2参照)、様々な結晶性向上および歩留まり向上の検討がなされている。
成長方法として、KNは分解溶融型結晶であるため、適当な溶媒に原料を溶解したのちに析出させる溶液成長法を用いる。溶液成長法のひとつである、本発明で用いるTSSG法(Top Seeded Solution Growth法)とは、原料組成物を融剤に溶解して融液とし、種結晶を融液表面から接触させ、かつ種結晶を回転させながら融液を徐冷し、過飽和状態として種結晶下にのみ単結晶を成長させる方法である。TSSG法でKN単結晶を育成する場合、単結晶炉の加熱方法としては抵抗加熱方式を用いることが一般的になっている。
抵抗加熱方式では、るつぼ周囲のヒーターが加熱源であるため、もう一つの代表的加熱方式である誘導加熱方式と比べ、炉内および融液内の温度勾配が小さいことが特徴となっている。温度勾配が小さいと、育成結晶に誘起される温度差に基づく歪が小さい利点がある反面、融液内温度勾配に基づく融液対流が起こりにくくなる。TSSG法でKN単結晶を育成する場合、融液組成と育成結晶組成が異なるため、結晶が育成するに従い、融液組成が変化するので安定な結晶育成を持続するためには融液内温度勾配に基づく自然対流による攪拌効果での組成均一化が必要となる。
従来の抵抗加熱方式では、十分な融液内温度勾配を確保できず、結晶育成域に一種の温度のよどみが発生し、結晶が等方的に成長せず結晶の対称性や品質を低下させていた。また、融液内温度勾配が小さいと、融液表面に接液した単結晶直下が融液内の最低温度とならず、種結晶直下以外での自然核発生が発生し、それが育成結晶に付着し、割れの基点になる問題も発生していた。抵抗加熱方式における温度勾配が小さい欠点を解決する手段として、多段ヒーターを用いた方式が提案されているが、この方法では十分な融液内温度差を実現できていなかった(例えば特許文献3、4を参照)。
特開平5−24997号公報 特開平7−82087号公報 特許第3166018号公報 特開昭60−46993号公報 Japan.J.Appl.Phys. 11(1972)163
本発明の目的は、背景技術における上記したような課題を解決し、ニオブ酸カリウム単結晶の新規な製造方法を提供することである。本発明は、さらに、TSSG法による酸化物結晶の製造おいて、その製造中に良好な融液内の温度勾配制御を行うことができるニオブ酸カリウム単結晶の結晶成長方法および製造装置を提供することを課題とする。
本発明は、酸化物単結晶製造装置に従来の多段式ヒーターに加えて、るつぼ底に抵抗加熱ヒーターを設置し、るつぼ底を直接加熱することを特徴とする。すなわち本発明は、TSSG法によりニオブ酸カリウム単結晶を製造する方法において、抵抗加熱方式の結晶製造装置を用い、かつ、るつぼ底部を抵抗加熱ヒーターで加熱することを特徴とするニオブ酸カリウム単結晶の製造方法に関するものである。
この発明によれば、従来のTSSG法によるニオブ酸カリウム単結晶の成長における、一方向への成長が優先的に進んだ結晶形状の悪化、多結晶化に起因する結晶品質の劣化を防ぐことができ、良質なニオブ酸カリウム単結晶を歩留まり良く製造することが可能となる。
以下、本発明を、図1の製造装置の概略断面図を参照して詳細に説明する。
単結晶製造炉内には、原料を溶融し融液として収容するPtるつぼ10が設けられている。Ptるつぼの外側にあって側方には、白金るつぼ内の原料を加熱して溶融する3段の側部ヒーター(上段ヒーター1、中央ヒーター2、下段ヒーター3)が設けられている。Ptるつぼの底部のるつぼ台5に抵抗加熱ヒーター(底部ヒーター(B)4)が設けられている。主ヒーター、底部ヒーターは、それらの出力が独立に制御され、融液に対する加熱量が独立して調整される。主ヒーターと製造炉の内壁との間には、炉心管8が設けられている。白金るつぼの上方には引上げ機構が設けられている。引上げ機構には、種結晶11を冷却するためのPt二重管構造を有した冷却軸機構6と種結晶を回転させる回転機構(ロータリージョイント7)が設けられている。
Ptるつぼ内で原料を溶融するため、原料が溶融するまで製造炉を好ましくは1100〜1150℃まで昇温する。その後3段の側部ヒーター(H1,H2,H3)と底部ヒーター(B)を各ヒーターにオフセットをかけ(H2基準)調整する。好ましくは、−100℃≦H1オフセット≦0℃、0℃≦H3オフセット≦100℃、0℃≦Bオフセット≦30℃で制御する。また必要に応じて、Pt二重管構造を有した冷却軸の冷却用Air流量(S)をマスフローメーターで調整し、るつぼ底部温度がるつぼ側部および溶液表面の温度以上となるように制御し、融液内の温度勾配が3〜20℃/cmとなるように制御する。るつぼ底温度が1060〜1080℃の種付け温度になるよう調節し、融液の温度が安定化した後、種結晶を20〜50rpmで回転させながら、引上げ機構が下降し冷却された軸の先端の種結晶が融液に浸漬される。種結晶を融液になじませた後、0.025〜1.0℃/hrで温度降下を開始し、冷却された軸の先端の種結晶に温度降下に応じて単結晶12が成長する。成長時も種結晶は、回転軸によって20〜50rpmで回転している。
実施例1
図1に示した装置を用いて、外径75mmのPtるつぼ内に炭酸カリウム:五酸化ニオブが52.5:47.5のモル比となる原料を1120℃で溶融させて、融液を調製した。3段の側部ヒーター(H1,H2,H3)と底部ヒーター(B)およびPt二重管構造を有した冷却軸の冷却用Air流量(S)を表1のように各ヒーターにオフセットをかけ(H2基準)調整して、るつぼ底部温度がるつぼ側部および溶液表面の温度以上となるように制御した。融液内部の温度勾配を熱電対により測定したところ、融液表面中心と該表面中心下2cmの平均温度勾配は図2のようになった。平均温度勾配は10℃/cmであった。融液をニオブ酸カリウムの融点付近まで冷却し、種結晶を融液表面近傍まで降下、保持し、炉内温度になじませた。その後融液種結晶を着液し、種結晶を溶液になじませた後、0.05℃/hrで温度降下を行い、約20hr結晶成長を行った。育成方位は、擬立方晶の[110]方位とした。その後、結晶を融液から切り離し、10℃/hrの冷却速度で徐冷し、KN単結晶を得た。
上記の方法を適用した結果、結晶成長時に他核の発生は見られず、製造したニオブ酸カリウム単結晶は、表1の模式図で示したように種結晶から対称性良く成長した結晶形状となった。得られた結晶から(110)面サンプルを切り出し、鏡面研磨した後(220)面におけるX線ロッキングカーブを測定したところ、その半値幅は約0.01度と良好であった。
実施例2〜4
側部ヒーター(H1,H2,H3)と底部ヒーター(B)および冷却軸の冷却用Air流量(S)を表1のように設定して、融液表面中心と該表面中心下2cmの平均温度勾配を3-20℃/cmに調整し、実施例1と同様にKN単結晶を育成した。得られた結晶は表1の模式図に示すように種結晶から対称性よく成長し、(220)面のX線ロッキングカーブ半値幅は、0.007度から0.012度と良好であった。
比較例1、2
側部ヒーター(H1,H2,H3)と底部ヒーター(B)および冷却軸の冷却用Air流量(S)を表1のように設定し、比較例1の条件では図2のような温度勾配となった。融液表面中心と該表面中心下2cmの平均温度勾配は0.1-2℃/cmであり、実施例1と同様にKN単結晶を育成した。得られた結晶は表1の模式図に示すように種結晶から非対称に成長した。(220)面のX線ロッキングカーブ半値幅は、0.2度から0.05度と実施例と比較して結晶性が悪化した。
比較例3
側部ヒーター(H1,H2,H3)と底部ヒーター(B)および冷却軸の冷却用Air流量(S)を表1のように設定して、融液表面中心と該表面中心下2cmの平均温度勾配を30℃/cmに調整し、実施例1と同様にKN単結晶を育成した。得られた結晶は表1の模式図に示すように種結晶から対称性よく成長したが、クラックが発生した。(220)面のX線ロッキングカーブ半値幅は、0.4度で実施例と比較して結晶性が悪化した。
Figure 2007131469
単結晶製造装置の概略断面図 単結晶製造装置における融液表面中心と該表面中心下2cmの平均温度勾配
符号の説明
1 上段ヒーター(H1)
2 中央ヒーター(H2)
3 下段ヒーター(H3)
4 底部ヒーター(B)
5 るつぼ台
6 2重管冷却軸
7 ロータリージョイント
8 炉心管
9 炉蓋
10 Ptるつぼ
11 種結晶
12 KN結晶

Claims (5)

  1. TSSG法によりニオブ酸カリウム単結晶を製造する方法において、抵抗加熱方式の結晶製造装置を用い、かつ、るつぼ底部を抵抗加熱ヒーターで加熱することを特徴とするニオブ酸カリウム単結晶の製造方法。
  2. るつぼ底部の融液温度が、融液表面および融液内るつぼ側部の温度以上であり、かつ融液表面中心と該表面中心下2cmの平均温度勾配が3〜20℃/cmであることを特徴とする請求項1記載のニオブ酸カリウム単結晶の製造方法。
  3. 種結晶を冷却しながら単結晶を成長させることを特徴とする請求項1又は2記載のニオブ酸カリウム単結晶の製造方法。
  4. 二重管冷却構造を有する引き上げ軸により、種結晶を冷却する請求項3記載のニオブ酸カリウム単結晶の製造方法。
  5. TSSG法に用いられる、るつぼ底にヒーターが設置され、二重管冷却構造を有する引き上げ軸を有することを特徴とするニオブ酸カリウム単結晶の製造装置。
























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* Cited by examiner, † Cited by third party
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