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JP2007122222A - Icタグ抄き込み用紙の製造方法 - Google Patents

Icタグ抄き込み用紙の製造方法 Download PDF

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JP2007122222A
JP2007122222A JP2005310882A JP2005310882A JP2007122222A JP 2007122222 A JP2007122222 A JP 2007122222A JP 2005310882 A JP2005310882 A JP 2005310882A JP 2005310882 A JP2005310882 A JP 2005310882A JP 2007122222 A JP2007122222 A JP 2007122222A
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JP2005310882A
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Akiharu Fujii
章晴 藤井
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

【課題】 個片のICタグを挿入時に、重力のためICタグが落下することなく、確実に、ICタグを抄き込むことができるICタグ抄き込み用紙の製造方法を提供する。
【解決手段】 個片のICタグを紙層間に抄き込みしたICタグ抄き込み用紙の製造方法であって、抄網a上に湿紙Aを形成し、次に前記湿紙Aの上方から前記湿紙Aの表面にICタグを設置した後、前記抄網aとは異なる抄網bの上に設けた湿紙Bと前記湿紙Aとを抄き合わせる行程を含む。
【選択図】 図2

Description

本発明は、非接触方式のICタグを紙層間に抄き込んでなるICタグ抄き込み用紙の製造方法に関する。
ICタグはプラスチックフィルムなどの基材上に少なくともICチップおよびアンテナが設置して、通常は電池を内蔵することなく、リーダーまたはライターから発生する電波や磁界によって作動し、大量の情報を読み取りや書き込みを行うことができる。ICチップのメモリー容量は最大で数十キロバイトと二次元バーコードより多く、また段ボールなどの箱の中に入っていても、また、最大数メートル離れていても、データの読取りや書込みを行うことができる。
ICタグを活用することにより、部品メーカー、製造、卸、小売の各段階でばらばらのバーコードで管理されていた情報を全体で最適化するシステムが構築されるため、更なる流通の効率化がもたされると言われている。その他、医療、食品、教育などの分野でもICタグを使った新しいサービスが生まれる手段となりつつある。ICタグはラベルやタグあるいはカードに取り付けられて利用しており、今後も利用範囲は益々大きくなっていくと考えられている。
ICタグを紙に取付ける方法としては、ICタグをタック紙の粘着面に取り付け、対象物品に貼着する方法(例えば特許文献1)が一般的である。この方法による基本的な構成は表面基材/接着剤(粘着剤)/ICタグの順になっており、ICタグと表面基材との間にはある程度厚みのある接着層が設けられている。通常、ICタグを紙中に内包したラベルをつくる場合には、その構成は、表面基材/接着剤/ICタグ/接着剤/表面基材/粘着剤と層が非常に多くなる。特許文献1では接着剤層の数を減らすために、ICタグの基材に開口部を設け、タック紙の粘着剤がこの開口部を通じて対象物品に貼着することが提案されている。特許文献2では、2枚の基材と接着性能のあるフィルムを介して熱圧着、あるいは湿紙の状態で積層することで、ICチップとアンテナを内包する方法が提案されている。
接着剤、粘着剤層、または圧着層を設けない構成で、紙へICタグを内包する方法として、少なくとも2つ以上の紙料供給装置を持った抄紙機を使用して、ICタグを取り付けた細巾にスリットした不織布やプラスチックフィルム(スレッドと呼ばれる)を抄き込む方法(例えば特許文献3、特許文献4)が提案されている。この方法は上記の接着剤や両面テープを使用する方法に比べると、紙中に内包する際に、熱や圧力をかける必要がないため、ICタグが損傷し難くい条件で行うことができる。また、個片のICタグを紙中に抄き込む方法として、シリンダー2基を備えた円網抄紙機で抄き込む方法が例示されている(例えば特許文献5、6)。
特開2002-342728号公報 特開2001-134734号公報 特開2004-139405号公報 特開2005-171396号公報 特開2002-298118号公報 特開2004-102353号公報
特許文献1のように、紙などの基材に接着剤や両面テープを用いてICタグを接着する方法や、特許文献2のようにICタグをラミネートする方法では、接着機能を持つ層が必要となり、作業等の手間やコストがかかるなどの問題点があり、製品化にとって大きな問題となる。
特許文献3、特許文献4、特許文献5のように、紙中にICタグを抄き込む場合、接着機能を持つ層を設ける必要がなく、作業の効率は向上する。しかし、特許文献3、特許文献4のようにICタグを組み込んだロール状の基材(スレッド)を円網多筒抄紙機で紙層中に抄き込む方法の場合、抄き込まれるタグ(スレッド)は連続したロール状であるため、抄き込み紙の製品サイズはスレッドに取り付けられたICチップ及びアンテナの大きさや、スレッドにICチップ等を設置する間隔によって決まってしまう。この場合、抄き込み紙の製品サイズを変更するには、スレッド中のアンテナの大きさまたはアンテナの設置間隔を変更するすなわち、スレッドを交換することになり、作業効率が非常に悪く実用的ではない。
また、特許文献4のように抄き幅とスレッド幅を同じ大きさにした時、ICタグを取り付けたスレッドを直接抄き込むことは、ICタグに設置されていないスレッド部分ががそのまま紙中に抄き込まれることになるため、無駄が生じて好ましくない。
また、特許文献5のように円網抄紙機を用いる場合、ICタグは湿紙の下方から湿紙表面に添付することになり、プラスチックフィルムの基材を使用し湿紙との接着性が弱いICタグが、重力のため落下するため抄き込むことが難しい。また、個片ICタグをパルプスラリー中に混合し円網で抄きとり、紙中に抄き込む方法も確実に抄き込むことが困難である。
さらに、表面張力の影響を受けないように個片ICタグを第一の紙層と第二の紙層に挿入した場合(特許文献6)には、搾水と同時にタグを挿入するので、タグと紙層との間に逃げ場を失った水が搾水時の圧力で一気に出たり、水分が多く十分に紙層が形成されてないため、圧力による変形に弱く、紙層が破壊してICタグを完全に内包することができない。
従って、本発明は、個片のICタグを挿入時に、重力のためICタグが落下することなく、確実に、ICタグを抄き込むことができるICタグ抄き込み用紙の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題について検討した結果、発明者らは個片のICタグを湿紙の上方から湿紙表面に設置することで、確実にICタグを抄き込むことができることを見いだした。
すなわち、本発明は個片のICタグを紙層間に抄き込みしたICタグ抄き込み用紙の製造方法であって、抄網a上に湿紙Aを形成し、次に前記湿紙Aの上方から前記湿紙Aの表面にICタグを設置した後、前記抄網aとは異なる抄網bの上に設けた湿紙Bと前記湿紙Aとを抄き合わせる行程を含むことを特徴とするICタグ抄き込み用紙の製造方法である。
また、前記抄網aと前記抄網bとの組み合わせが円網と長網であること、あるいは、前記抄網aと前記抄網bとの組み合わせが円網と短網であることが好ましい。
また、前記抄網aと前記抄網bの組み合わせが円網と円網の組み合わせであり、かつ、抄き合わせにおいて、前記湿紙Aのワイヤー面と前記湿紙Bのワイヤー面を合わせることが好ましい。
本発明においては、個片のICタグを挿入時に、重力のためICタグが落下することなく確実にICタグを抄き込むことができる。また、ICタグをどちらか一方の湿紙上にあらかじめ設置することで、ICタグを設置した部分のみICタグは紙中に沈み込み、脱水が促進され紙層形成がおこるとともに、上層は貼りあわせ時の変形量が少ないため、紙層が破壊せずICタグを内包することができると考えられる。そして、抄網のいずれかを円網に採用することにより、網が円形であることから装置がコンパクトになり、一定の空間内で設備を取付ける場合にはより紙層の数を増やすことが可能となる。
本発明の製造方法によって得られたICタグ抄き込み紙は、紙中にICタグが完全に内包されており、ICタグを紙中に内包することができる。
本発明における抄き合わせ紙は、水中に分散されたパルプ繊維を2つ以上の抄網(ワイヤー)で別々に抄き取り、抄網上に湿紙を形成した後、ICタグを設置し、湿紙をウェットの状態で合わせたのち、脱水、乾燥して製造することができる。また、必要に応じてサイズプレスを行うことが可能である。ICタグを内包させるには、湿紙を貼り合わせる直前にICタグを湿紙の間にはさみ込む。個片のICタグを紙層間に抄き込むために、通常の抄き合せ紙をつくる円網多筒式抄紙機を使って抄造する場合(例えば図1)は、湿紙の下方からICタグを挿入するため、挿入時に重力のためICタグが落下する。
本発明においては、オントップ(短網)抄紙機、円網抄紙機、長網抄紙機のいずれかひとつ以上の組合せ、例えば、長網と長網、長網と短網、短網と短網、円網と長網、円網と短網等のコンビネーション抄紙機等を用いることで、抄網上に形成した湿紙の上方から湿紙表面にICタグを設置(挿入)した後、別の抄き網上に設けた湿紙を抄き合わせ、ICタグ抄き込み用紙を得ることができる。また、ICタグ挿入箇所から多層抄紙機の抄き合わせ部(湿紙と湿紙が抄き合わされる箇所)まで、湿紙の上方にICタグが存在することが好ましい。
すなわち、図2のように円網と長網の組合せの多層抄紙機、あるいは図3のように抄いた紙(湿紙)の円網面側と円網面側が合わさるように設計された多層抄紙機、更に図示していないが長網と長網の組合せの多層抄紙機を用いることで、ICタグを落下させずに紙層間に抄き込むことができる。
湿紙どうしの接着はニップロールで圧力をかけて貼りあわせることで可能であるが、紙力増強剤をスプレーなどで貼り合わせる内面に吹き付けるかあるいは紙料中に添加することで紙と紙との接着性をさらに向上することも可能である。2層以上の場合には、各層間に紙力増強剤を噴霧させるか各層の紙料中に含有さえることも可能である。紙力増強剤の種類は特に限定されるものではないが、例えば酸化澱粉、カチオン化澱粉、燐酸化エステル澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、フェノール樹脂、ポリアクリルアミド、スチレンブタジエンラテックス、アクリル酸エステル、ポリアミドエピクロヒドリンなどをあげることができる。
個片のICタグを湿紙の上方から設置(挿入)する手段についてはいかなる手段を用いることが可能であるが、例えば抄網と抄網との間で、上方からICタグを湿紙上へひとつづつ置くことができる装置を取付け、個片のICタグを一定間隔あるいは規則性のある間隔で自動的に挿入することが好ましい。また、上記装置に各種センサーを取付けることで、指定された場所、例えば、抄き網上でつけられた湿紙上の窪みに選択的に挿入することも可能である。
本発明で用いるICタグは、ICチップとアンテナがフィルム等の基材上に接着剤層を介して設置され、さらにICチップとアンテナが接続されることで、リーダーやライターと言われる通信機器と無線交信することができ、ICチップに商品情報などの読み取りや書き込みができる。
ICチップに記録できる最大容量は数十キロバイトであり、記録容量はバーコードの約100倍になる。アンテナの種類には、導線をコイル状に巻いて無線交信できる電磁誘導方式によるものが主に使用されているが、電波法の改正されたことで普及が見込まれる、形状がポール状のアンテナをICチップに接続した電波方式にも適用することができる。
本発明において紙層間に抄き込むICタグの製作工程を以下に示すが特にこれに限定されるものではない。まず、ロール状のフィルムにアルミ箔を貼着した後アンテナパターンをエッチング処理で作成する。アンテナを作成する別の方法として、アンテナパターンを導電性ペーストでフィルムに印刷すること方法があげられる。アンテナパターンを作成したのち、ICチップをフィルム基材上に接着剤などで接着するとともにアンテナと接合する。最後にICチップおよびアンテナ部との接合部を保護するため、接合部にフィルムを接着して、あるいは接合部を樹脂で覆い、ICタグを得ることができる。
これら一連の工程はロール状のフィルムで行われるが、ICタグを紙中に抄き込むために、個片に断裁する。
ICタグの基材には主にプラスチックフィルムが使用され、例えば、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。これらの樹脂はいずれも基材に絶縁性や耐熱性を持たせると同時に、水分に対して耐久性のないICチップを保護するために、耐水性に優れたものが使用される。
ICタグの基材の厚さは特に限定されるものではではないが、商品の外観などを考慮して10μm〜200μmであることが好ましく、さらに好ましくは30μm〜80μmである。
抄き合せ紙に使用できるパルプの材質は特に限定されることなく、LBKP、NBKP、機械パルプ、古紙などが使用することができる。必要に応じて木材パルプ以外例えば合成繊維を混ぜて使っても良い。また、叩解条件も限定されることなく、濾水度で200〜550mlであれば使用することができる。
必要に応じて紙中に填料、サイズ剤を添加することができる。填料の種類は特に限定されないが、例えば炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、カオリン、クレーなどを使用することができる。サイズ剤についても同様に特に限定されることはなく、例えばロジン系、変性ロジン系、アルキルケテンダイマー、スチレン系、スチレンーアクリル系、アルケニルコハク酸系、オレフィン系などがあげられる。また、添加剤として紙料中に蛍光染料、着色剤、PH調製剤、硫酸バンド、歩留まり向上剤などを適宜使用することができる。
なお、ICタグを紙層(湿紙)中に抄き込んだ直後は水分を含んだ状態であり、シリンダードライヤーやヤンキードライヤーなどで100〜150℃の熱をかけることで乾燥されて紙になる。
また、必要に応じて、サイズプレスをすることができる。サイズプレスに使われる薬品の種類は特に限定されるものではないが、一例として澱粉、酸化澱粉、カチオン化澱粉、燐酸化エステル澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどをあげることができる。
上記のようにして作成したICタグを内包した抄き込み紙は、粘着層を塗設することで、ラベルとして使用することができる。また、用紙表面に目的に応じた機能を有する塗工層を設けることで、印刷適性やインクジェット記録適性を付与することもできる。
<実施例1>
−本発明におけるICタグの製作−
ICタグには、ロール状で厚さ39μmのポリエステルフィルム上にアルミを貼り合わせおよびエッチング処理によりアンテナを作成し、ICチップを設置してアンテナと接続した。その後、ロール状になったICタグをサイズが55×96mmになるように個片に断裁したものを用いた。
−ICタグ抄き込み紙の製造−
抄紙用原料は、濾水度400mlのLBKP100重量部に、軽質炭酸カルシウム20重量部、アルキルケテンダイマー0.015部、カチオン化デンプン0.5重量部、および湿潤紙力増強剤としてポリアミド・エピクロヒドリン2重量部となるように、水を添加して1%濃度となるように調製した。
すき合わせを行う抄紙機には図2のように長網抄紙機と円網抄紙機のコンビネーションを使用し、抄紙速度が50m/minなるように行った。
坪量が100g/mになるように上記抄紙用原料を長網抄紙機のワイヤー上に抄き取ったのち、この抄きとった紙の上に、個片ICタグを手で載せた後、丸網ワイヤーで抄き取った100g/mの紙シートをICタグの上へウェットの状態で重ね合わせた。
上記のように個片のICタグを内包した抄き合わせ紙は、線圧50kg/mでウエットプレスを通して脱水したのち、シートを110℃で乾燥を行い、ICタグを内包した抄き合わせ紙を得た。
−評価方法−
作業性
ICタグを抄き込む際、ICタグが落下せず、抄き込めるかの評価を行った。
○ :問題なく抄き込むことができた。
× :ICタグが落下し、抄き込むことができなかった。
<実施例2>
個片のICタグのサイズが12×32mmとなるようにアンテナの作成およびICチップの設置を行い、その他は実施例1と同じになるように行った。
<実施例3>
抄紙機に図3のような円網多筒方式を使用して、実施例1と同様に作成した。
<比較例1>
抄紙機に図1のような円網多筒方式を使用して、実施例1と同様に作成した。
Figure 2007122222
2槽式円網抄紙機における、円網面とフェルト面抄き合わせの概念図である。 円網・長網コンビネーション抄紙機における、抄き合わせの概念図である。 2槽式円網抄紙機における、円網面と円網面の抄き合わせの概念図である。
符号の説明
1 フェルト
2 ICタグ挿入機
3、3a、3b 円網シリンダー
4、4a、4b 漕
5 長網
6 サクション

Claims (5)

  1. 個片のICタグを紙層間に抄き込みしたICタグ抄き込み用紙の製造方法であって、抄網a上に湿紙Aを形成し、次に前記湿紙Aの上方から前記湿紙Aの表面にICタグを設置した後、前記抄網aとは異なる抄網bの上に設けた湿紙Bと前記湿紙Aとを抄き合わせる行程を含むことを特徴とするICタグ抄き込み用紙の製造方法。
  2. 前記抄網aと前記抄網bとの組み合わせが円網と長網であることを特徴とする請求項1に記載されたICタグ抄き込み用紙の製造方法。
  3. 前記抄網aと前記抄網bとの組み合わせが円網と短網であることを特徴とする請求項1に記載されたICタグ抄き込み用紙の製造方法。
  4. 前記抄網aと前記抄網bの組み合わせが円網と円網の組み合わせであり、かつ、抄き合わせにおいて、前記湿紙Aのワイヤー面と前記湿紙Bのワイヤー面を合わせることを特徴とする請求項1に記載されたICタグ抄き込み用紙の製造方法。
  5. 二層以上の多層抄きであることを特徴とする請求項1に記載されたICタグ抄き込み用紙の製造方法。


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