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JP2007119433A - 酒粕エキスにイワベンケイエキス等を配合してなる、化粧料、健康食品等の有用素材 - Google Patents

酒粕エキスにイワベンケイエキス等を配合してなる、化粧料、健康食品等の有用素材 Download PDF

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JP2007119433A JP2005317431A JP2005317431A JP2007119433A JP 2007119433 A JP2007119433 A JP 2007119433A JP 2005317431 A JP2005317431 A JP 2005317431A JP 2005317431 A JP2005317431 A JP 2005317431A JP 2007119433 A JP2007119433 A JP 2007119433A
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Yukio Mitsui
幸雄 三井
Katsumi Imada
勝美 今田
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Abstract

【課題】チロシナーゼ阻害、エラスタ−ゼ阻害、UVカット・UV吸収効果、温度ストレス緩和作用、安定性向上・使用感向上、紫外線、太陽熱によるストレスから肌を守る化粧料や、α−アミラ−ゼ阻害、リパーゼ阻害、抑うつ状態の改善、痩身、ストレス緩和、有用ミネラル補強の健康食品、また末梢血管拡張、温度による頭皮ストレスを解消する発毛・育毛料や、紫外線によるほてり解消、保湿・保温作用持続効果、美白効果のある入浴剤を提供せんとするものである。
【解決手段】酒粕エキスに、イワベンケイ根エキス、CoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスの内、少なくとも1種以上の成分を配合してなる。
【選択図】なし

Description

この発明は、酒粕エキスにイワベンケイエキス、殊にイワベンケイ根エキスなどを配合してなる、化粧料、健康食品、発毛・育毛料、入浴剤の素材に関するものである。
近年、健康に関する研究、開発は目を見張るものがあり、とりわけ自然界由来のものと人工製造のものの混合物など幅広く考案されている。この背景には、人体に好影響を与えるものとしては、人体内で自然に生成するものがあるが、それには限界があり、また人体への影響などを勘案し、動植物などの自然界由来のものに着目している。
本願発明は、酒粕エキスにイワベンケイソウ科(Crassulaceae)のイワベンケイソウ属(ロジオラ属; Rhodiola L)の中で、ロジオラ・ロゼア(Rhodiola rosea)と呼ばれる多年草の成分、殊にイワベンケイ根エキスを配合し、それぞれの長所を伸ばし、またそれぞれの弱点を排除すべく開発された新規素材である。
この発明の成分を構成する化粧料、健康食品、発毛・育毛料、入浴剤も動植物由来のものに着目し、人体に悪影響を与えない、自然界の植物および動物由来の成分、殊に酒粕エキスにイワベンケイ根エキスを加え、更に近似注目を浴びているコエンザイムQ10(以下、CoQ10と云う)をはじめその他の成分を付加した、化粧料などの開発に至ったものである。
本発明の化粧料などに利用される酒粕エキスを得るために使用される海洋深層水は、表面海水が沈降していて層を成しているもので、通常低温・清浄でミネラルに富む海水である。
海洋深層水を使用して得られた酒粕は、数多くのミネラル成分や天然保湿成分(NMF)関連物質、例えばアミノ酸、乳酸などを含有しているため、保湿性に優れ、また浸透性にも優れている。このため、化粧料などに配合させてその有効成分が皮膚へ浸透されることが知られてきている。
イワベンケイ根エキスは、イワベンケイソウから抽出されるもので、優れた抗酸化作用と温度ストレス緩和作用で、環境変化(温度、紫外線、乾燥等)によるストレスから肌を守り、肌を最良のコンディションへと導くとされている。またコラ−ゲン、エラスチンの合成を促進し、皮膚の内側からの保湿を促すことが知られている。このように肌内部の活性を促すことによって、夏に増大する紫外線からのダメ−ジをいち早く鎮め、炎症を抑えるとされている。また、イワベンケイ根エキスは、加齢の目に見える徴候を防ぐとともに、細胞が内外から受けるストレス因子に適応できるように働きかけることが分かってきている。
このイワベンケイエキスは、ロシアなどにおいて既に薬局方に収載されており、上記のような作用効果のある薬品として使用されている。
本発明は、上記のイワベンケイ根エキスが有する成分をより有効に導きだすために、酒粕エキス、イワベンケイ根エキスとビタミンCなどの還元剤による相乗効果や成分の安定性向上を図ったものであり、酒粕エキスに、イワベンケイ根エキス、CoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスを加えることにより、チロシナーゼ阻害、エラスタ−ゼ阻害、UVカット・UV吸収効果、温度ストレス緩和作用、安定性向上・使用感向上、紫外線・太陽熱によるストレスから肌を守る化粧料や、α−アミラ−ゼ阻害、リパーゼ阻害、抑うつ状態の改善、痩身、ストレス緩和、有用ミネラル補強の健康食品、また皮膚の老化防止、新陳代謝促進作用、抗酸化作用、末梢血管拡張、温度による頭皮ストレス緩和作用、活性酸素除去作用のある発毛・育毛料や、紫外線によるほてりを解消し、また美白作用、保温・保湿作用持続効果、しっとり感のある入浴剤を提供せんとするものである。
イワベンケイ根エキスについては、活性酸素消去作用について公知であり、その効果発現には成分の一部であるポリフェノール類が関与しているものと推察されるが、本発明者らはESRスピントラップ法にてそのエキスを調べたところ活性酸素(スーパーオキサイドアニオン、一重項酸素、ヒドロキシアニオンラジカル、過酸化水素)の内ヒドロキシアニオンラジカルの消去活性が極めて弱いことを知見したのである。これに反し、酒粕エキスはこれら活性酸素類を均一に消去することも合わせて知見したのである。また、チロシナーゼ阻害に関しては、イワベンケイ根エキスは弱いものの、酒粕エキスを加えることによって、チロシナーゼ阻害作用が著しく向上することが分かった。そこで、両者を配合すれば全ての活性酸素類を完全に消去できることを推察し、更にビタミンCを加えることなどの種々の検討を行い、本願発明の完成に至ったものである。即ち、個々の活性が両者の配合によって飛躍的に上昇するのである。化粧品素材として、チロシナーゼ阻害による美白、エラスターゼ阻害、UVカット・UV吸収、健康食品素材として、αーアミラーゼ阻害、リパーゼ阻害、ミネラル補強、育毛剤素材として、皮脂分泌抑制、末梢血管拡張、入浴剤素材として、ミネラル成分による保温・保湿作用効果、アミノ酸類による保湿効果、チロシナーゼ阻害による美白効果などがみられる。
特開2002ー20301号公報 特開2002ー121145号公報 特開2002ー179586号公報 前記特許文献1のものは、活性酸素消去剤、皮膚保全剤および消臭剤に関するものであり、イワベンケイソウ成分を使用してはいるが、その発明の要旨は、紅景天等の代表植物である前記イワベンケイソウ成分のみを使用するものであり、本願発明の要旨である、酒粕エキスにイワベンケイ根エキスやその他の動植物成分を配合したものは開示されていない。
前記特許文献2のものは、キサンチンオキシダーゼ阻害剤に関するものであり、イワベンケイ成分を使用してはいるが、その発明の要旨は、紅景天等の植物を含有するキサンチンオキシダーゼ阻害剤であり、痛風又は高尿酸値症改善を図るものであり、本願発明の要旨である、酒粕エキスにイワベンケイ根エキスやその他の動植物成分を配合したものは開示されていない。
前記特許文献3のものは、リパーゼ阻害剤に関するものであり、イワベンケイ成分を使用してはいるが、その発明の要旨は、紅景天等の植物を含有するリパーゼ阻害剤であり、本願発明の要旨である、酒粕エキスにイワベンケイ根エキスやその他の動植物成分を配合したものは開示されていない。
従って、本願発明のような、酒粕エキスにイワベンケイ根エキス、CoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスを配合した化粧料、健康食品、発毛・育毛料、入浴剤に関する特許文献並びに非特許文献は見当たらない。
本発明は、これまでの化粧料、健康食品、発毛・育毛料、入浴剤に加え、更により良い作用、効果、有用性を得るために、それらの基本成分に酒粕エキスやイワベンケイ根エキスなどの動植物由来成分を添加することによる、相乗作用的な働きに着目した全く新しい発明であり、酒粕エキス、イワベンケイ根エキスを主成分とする化粧料、健康食品、発毛・育毛料、入浴剤を提供することを目的とするものである。
上記の目的、課題は、本発明によれば、酒粕エキスにイワベンケイエキスを配合してなることを特徴とする、化粧料により達成される。
この発明においては、酒粕エキスとイワベンケイエキスが有する成分特徴が相俟って、抗酸化作用と温度ストレス緩和作用、環境変化(温度、紫外線、乾燥等)への適応力の向上、成分安定性向上、化粧品の使用感向上の優れた化粧料が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、イワベンケイエキスはイワベンケイ根エキスであることを特徴とする、化粧料により達成される。
この発明においては、酒粕エキスの成分と、特に強い成分特性がみられるイワベンケイ根エキスとが相俟って、抗酸化作用と温度ストレス緩和作用、環境変化(温度、紫外線、乾燥等)への適応力の向上、成分安定性向上、化粧品の使用感向上の優れた化粧料が得られる。
また、上記の他の目的、課題は、本発明によれば、前記化粧料は、酒粕エキス0.01〜5.00%にイワベンケイ根エキス5.00〜0.01%を配合してなることを特徴とする、化粧料により達成される。
この発明においては、酒粕エキス並びにイワベンケイ根エキスの成分配合比率を特定したので、抗酸化作用と温度ストレス緩和作用、環境変化(温度、紫外線、乾燥等)への適応力の向上、チロシナーゼ阻害剤、エラスタ−ゼ阻害剤、UVカット・UV吸収効果、成分安定性向上、化粧品の使用感向上など、より優れた化粧料が得られる。
また、上記の他の目的、課題は、本発明によれば、前記化粧料は、エラスタ−ゼ阻害作用、UVカット・UV吸収効果を有してなることを特徴とする、化粧料により達成される。
この発明においては、イワベンケイ根エキスの有する、抗酸化作用と温度ストレス緩和作用、環境変化(温度、紫外線、乾燥等)への適応力の向上により、チロシナーゼ阻害作用、エラスタ−ゼ阻害作用、UVカット・UV吸収作用効果がみられ、且つ酒粕エキスによる、成分安定性向上、化粧品の使用感向上の優れた化粧料が得られる。
また、上記の他の目的、課題は、本発明によれば、酒粕エキスに、イワベンケイ根エキス、CoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスの内、少なくとも1種以上の成分を配合してなることを特徴とする、化粧料により達成される。
この発明においては、イワベンケイ根エキスの有する、抗酸化作用と温度ストレス緩和作用、環境変化(温度、紫外線、乾燥等)への適応力の向上により、チロシナーゼ阻害、エラスタ−ゼ阻害、UVカット・UV吸収効果がみられ、且つ酒粕エキスによる、成分安定性向上、化粧品の使用感向上がみられ、更にはCoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスの有する成分特徴が配合された優れた化粧料が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、酒粕エキスにイワベンケイエキスを配合してなることを特徴とする、健康食品により達成される。
この発明においては、酒粕エキスとイワベンケイエキスが有する成分特徴が相俟って、α−アミラ−ゼ阻害、リパーゼ阻害、抑うつ状態の改善、痩身、ストレス緩和、有用ミネラル補強がみられる健康食品が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、イワベンケイエキスはイワベンケイ根エキスであることを特徴とする、健康食品により達成される。
この発明においては、酒粕エキスの成分と、特に強い成分特性がみられるイワベンケイ根エキスとが相俟って、α−アミラ−ゼ阻害作用、リパーゼ阻害作用、抑うつ状態の改善、痩身、ストレス緩和、有用ミネラル補強がみられる健康食品が得られる。
また、上記の他の目的、課題は、本発明によれば、前記健康食品は、酒粕エキス0.01〜10.00%にイワベンケイ根エキス10.00〜0.01%を配合してなることを特徴とする、健康食品により達成される。
この発明においては、酒粕エキスとイワベンケイ根エキスの配合成分比率を特定したので、これらの成分特徴が相俟って、α−アミラ−ゼ阻害作用、リパーゼ阻害作用、抑うつ状態の改善、痩身、ストレス緩和、有用ミネラル補強がみられる、より優れた健康食品が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、α−アミラ−ゼ阻害作用、リパーゼ阻害作用を有してなることを特徴とする、健康食品により達成される。
この発明においては、酒粕エキスとイワベンケイ根エキスが有するα−アミラ−ゼ阻害作用、リパーゼ阻害作用、抑うつ状態の改善、痩身、ストレス緩和、有用ミネラル補強がみられる健康食品が得られる。
また、上記の他の目的、課題は、本発明によれば、酒粕エキスに、イワベンケイ根エキス、CoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体の内、少なくとも1種以上の成分を配合してなることを特徴とする、健康食品により達成される。
この発明においては、酒粕エキス並びにイワベンケイ根エキスが有するα−アミラ−ゼ阻害作用、リパーゼ阻害作用、抑うつ状態の改善、痩身、ストレス緩和、有用ミネラル補強がみられ、且つCoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体の有する成分特徴が配合された優れた健康食品が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、酒粕エキスにイワベンケイエキスを配合してなることを特徴とする、発毛・育毛料により達成される。
この発明においては、酒粕エキス並びにイワベンケイエキスが有する、末梢血管拡張作用、頭皮ストレス緩和作用がみられる発毛・育毛料が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、イワベンケイエキスはイワベンケイ根エキスであることを特徴とする、発毛・育毛料により達成される。
この発明においては、酒粕エキスの成分と、特に強い成分特性がみられるイワベンケイ根エキスとが相俟って、末梢血管拡張作用、頭皮ストレス緩和作用がみられる発毛・育毛料が得られる。
また、上記の他の目的、課題は、本発明によれば、前記発毛・育毛料は、酒粕エキス0.01〜5.00%にイワベンケイ根エキス5.00〜0.01%を配合してなることを特徴とする、発毛・育毛料により達成される。
この発明においては、酒粕エキス並びにイワベンケイ根エキスの配合成分比率を特定したので、末梢血管拡張作用、頭皮ストレス緩和作用がみられる、より優れた発毛・育毛料が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、前記発毛・育毛料は、末梢血管拡張作用、皮脂分泌抑制作用、アミノ酸類補強作用、活性酸素消去作用、温度による頭皮ストレス緩和作用、頭皮ストレス緩和作用を有してなることを特徴とする、発毛・育毛料により達成される。
この発明においては、酒粕エキス並びにイワベンケイ根エキスが有する、末梢血管拡張作用、皮脂分泌抑制作用、アミノ酸類補強作用、活性酸素消去作用、温度による頭皮ストレス緩和作用、頭皮ストレス緩和作用がみられる発毛・育毛料が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、酒粕エキスに、イワベンケイ根エキス、CoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスの内、少なくとも1種以上の成分を配合してなることを特徴とする、発毛・育毛料により達成される。
この発明においては、酒粕エキス並びにイワベンケイ根エキスが有する、末梢血管拡張作用、精神的ストレス解消作用がみられ且つCoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスの特徴を有する成分が配合された優れた発毛・育毛料が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、酒粕エキスにイワベンケイエキスを配合してなることを特徴とする、入浴剤により達成される。
この発明においては、酒粕エキス並びにイワベンケイエキスが有する紫外線によるほてり解消、保温・保湿作用持続効果、チロシナーゼ阻害による美白効果がみられる入浴剤が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、イワベンケイエキスはイワベンケイ根エキスであることを特徴とする、入浴剤により達成される。
この発明においては、酒粕エキスの成分と、特に強い成分特性がみられるイワベンケイ根エキスとが相俟って、紫外線によるほてり解消、保温・保湿作用持続効果、チロシナーゼ阻害による美白効果がみられる入浴剤が得られる。
また、上記の他の目的、課題は、本発明によれば、前記化粧料は、酒粕エキス0.01〜5.00%にイワベンケイ根エキス5.00〜0.01%を配合してなることを特徴とする、入浴剤により達成される。
この発明においては、酒粕エキス並びにイワベンケイ根エキスの成分配合比率を特定したので、酒粕エキス並びにイワベンケイ根エキスが有する紫外線によるほてり解消、保温・保湿作用持続効果、チロシナーゼ阻害による美白効果がみられる入浴剤が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、前記入浴剤は、チロシナーゼ阻害作用、保温・保湿持続作用を有してなることを特徴とする、入浴剤により達成される。
この発明においては、酒粕エキスの成分と、特に強い成分特性がみられるイワベンケイ根エキスとが相俟って、紫外線によるほてり解消、保温・保湿作用持続効果、チロシナーゼ阻害による美白効果がみられる入浴剤が得られる。
上記の目的、課題は、本発明によれば、酒粕エキスに、イワベンケイ根エキス、CoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスの内、少なくとも1種以上の成分を配合してなることを特徴とする、入浴剤により達成される。
この発明においては、酒粕エキス並びにイワベンケイ根エキスが有する紫外線によるほてり解消、保温・保湿作用持続効果、チロシナーゼ阻害による美白効果がみられ、且つCoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスの有する成分特徴が配合された優れた入浴剤が得られる。
上述のように、本発明は、上記のイワベンケイ根エキスが有する成分をより有効に導きだすために、イワベンケイ根エキスに酒粕エキス、CoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスを加えることにより、チロシナーゼ阻害、エラスタ−ゼ阻害、UVカット・UV吸収効果、温度ストレス緩和作用、成分安定性向上・使用感向上、紫外線、太陽熱によるストレスから肌を守る化粧料や、α−アミラ−ゼ阻害、リパーゼ阻害、抑うつ状態の改善、痩身、ストレス緩和、有用ミネラル補強の健康食品、また末梢血管拡張、温度による頭皮ストレス・精神的ストレスを解消する発毛・育毛料や紫外線によるほてりの解消、保湿・保温持続作用、美白作用効果のある入浴剤が得られる。
以下、この発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。
本発明による、化粧料はチロシナーゼ阻害・エラスターゼ阻害・UV(B)カット作用を、健康食品はαーアミラーゼ阻害・リパーゼ阻害・ミネラル補強作用を、発毛・育毛料は末梢血管拡張作用などを、入浴剤はミネラル補給、保温・保湿持続作用、美白作用を有する。
イワベンケイソウは、元々シベリア東部の標高約3,300〜5,500mのところに自生している高山植物であり、過酷な条件(寒冷、強風、乾燥、紫外線、低酸素)に耐えて生存することで、温度ストレスに対する防御能力と強い抗酸化機能を併せ持っている。その抽出物にはきわめて有効な成分が含まれており、そのため、イワベンケイソウは古くからハ−ブとして用いられ、また、伝統的な民間医薬として治療に用いられてきた。現在は、日本においても北海道を含む北部の高山帯の風当たりの強い岩礫地に自生している。
上述のように、イワベンケイソウの根から抽出されるイワベンケイ根エキスは、優れた抗酸化作用と温度ストレス緩和作用で、環境変化(温度、紫外線、乾燥等)によるストレスから肌を守り、肌を最良のコンディションへと導く。またコラ−ゲン、エラスチンの合成を促進し、皮膚の内側からの保湿を促す。このように肌内部の活性を促すことによって、夏に増大する紫外線からのダメ−ジをいち早く鎮め、炎症を抑える。また、イワベンケイ根エキスは、加齢の目に見える徴候を防ぐとともに、細胞が内外から受けるストレス因子に適応できるように働きかける。
本発明に使用される酒粕エキスの原料である酒粕は、海洋深層水由来の酒粕であり、清酒、みりんなどの日本酒の製造時に生ずるものである。
本発明の化粧料などに利用される酒粕を得るために使用される海洋深層水は、表面海水が沈降していて層を成しているもので、通常低温・清浄でミネラルに富む海水であり、その採水海域は一般的には、例えば新潟県の佐渡南海域沖では、陸地から1,000m〜4,000mであり、その内好ましい範囲としては陸地から2,000m〜3,000mであり、さらにその採水深度は海面から250m〜500mの範囲内であり、その内好ましい深度としては海面から300m〜400mである。
海洋深層水を使用して得られた酒粕は、数多くのミネラル成分を含有しているため、保湿性に優れ、また浸透性にも優れている。このため、化粧料などに配合した場合、その有効成分が皮膚内へ浸透することが知られてきている。
具体的には、海洋深層水は表層水に比べて、一般に栄養塩と云われるイオンであるリン酸イオン、ケイ酸イオン、硝酸イオン等の量が多く含まれていることも知られてきている。
本発明においては、この海洋深層水をそのまま利用するのではなく、海洋深層水を使用する清酒、みりんなどの日本酒の製造時に生ずる酒粕を利用するものであり、海洋深層水の有するミネラル成分が酒粕の有効成分を介して尚更に効果的に、化粧料などに作用するものである。
本発明に使用する海洋深層水酒粕は、広範囲の種類の酒を製造する際の海洋深層水酒粕、吟醸粕、大吟醸粕、などが使用できる。これらは精米した米を使用しており、米糠、胚芽などは可及的に除去されている。また、活性酸素は皮膚の老化を引き起こすばかりか頭皮の皮脂をも硬化させ、脱毛の原因にもなる。本発明は、この活性酸素を消去する作用を有する海洋深層水由来の酒粕の抽出物を得るものである。
なお、上記のことは米発酵液についても同様である。
本発明に使用されるCoQ10は、細菌、カビ、酵母、植物、動物など広く生物界から見いだされるキノンであることよりユビキノンとも呼ばれ、種によりイソプレン単位を異にする同族体を生合成することが知られている。ある種の微生物では、イソプレン数が5個であり、原虫テトラヒメナでは8個、植物では9個、ヒトでは10個である。本願発明においては、人体及び高等動物にのみ存在し、ミトコンドリア中にて重要な生理活性作用を担うCoQ10を化粧水、リップクリーム又は口紅に配合し、保湿作用及び細胞賦活作用を利用するものである。 この内、還元型CoQ10が化粧料としてはより有効であり、化粧料一般としては、皮膚細胞に浸透し、還元力を発揮し、色素沈着、シミの原因となるメラニンの生成を抑え、美白、潤い肌、老化防止、細胞を傷つける活性酸素の除去、エネルギー代謝の促進、老廃物の分解、皮膚細胞の活性、肌荒れの改善などが期待されるところであるが、本発明においては、化粧水、ファンデーション、口紅などを含む化粧料に利用するものである。
本発明に使用されるプラセンタエキスは、本来牛の胎盤からたんぱく分解酵素処理し、抽出して得られるものであるが、豚の胎盤からのものでも良い。当該プラセンタエキスには、たんぱく質、脂肪、炭水化物の3大栄養素はもとより、多種ビタミン、アミノ酸、ミネラル、酵素が多く含まれていることが認められている。従って、これを化粧料成分に混合した場合には、人の皮膚に極めて好影響を与える。すなわち、当該プラセンタエキスが有する多くの成分をじっくりと肌に届け、疲れた肌に休息を与えて衰えた皮膚機能に効果的に働きかける。日々のダメージ・ストレスで荒れた肌を優しくケアし、透明感のある活き活きとした素肌作りが可能となる。
ビタミンCについては、古くから知られており、その欠乏症としては、壊血病、歯肉出血、皮下出血、消化管出血、クモ膜下出血などが認められている。king博士はレモン汁からビタミンCの単離、結晶化に成功し、またHaworth博士によりその構造が決定され、Lーアスコルビン酸と命名されている。このアスコルビン酸は、水に溶け易く容易に空気酸化されることが知られている。このようにビタミンCは、アスコルビン酸の生理作用として抗壊血因子が認められている一方、人の皮膚にも良好な作用効果が認められ、特に美白効果が認められるようになった。このビタミンCは、成分の安定性、皮膚への吸収性、物性改良のため、いくつかの誘導体が作られ、化粧品分野では既に使用されている。このように、健康や美容に良いとされているビタミンC及びその誘導体は、DNAの先端に存在する生命の回数券と云われているテロメアの長さを保ち、短くなってしまったテロメアを延長させること、すなわち細胞実験により、ビタミンCがテロメアの短縮化を抑制することで、皮膚細胞の寿命を伸ばすことが確認されている。
本発明に使用されるバオバブ葉エキスは、”生命の木”と呼ばれているバオバブの木の葉から得られるもので、バオバブの木には水分をしっかりと保持する能力があり、ミネラル、ビタミン、たんぱく質、フラボノイドなど皮膚に有益な成分を補給し得る。このように、バオバブ葉エキスは水分保持成分を含有し、優れた皮膚水分保湿効果を有している。皮膚表面に保護皮膜を形成することにより、皮膚の潤い、柔軟性、肌コンディションを整え、また顕著な皮膚引き締め効果がみられる。
メラニンは、メラノサイト中のチロシナーゼにより、L−チロシンが酸化され、幾つかの中間体を経て形成される褐色ないし黒色の色素である。美容上の観点から、メラニン形成の抑制が必要であり、有効なメラニン形成阻害剤の開発が求められていた。メラニン形成の防止は、それらに至る生体内の反応に関与する酵素の活性を阻害する物質を用いることにより、達成し得る。即ち、メラニン形成阻害は、L−チロシンの酸化を促進させるチロシナーゼ作用を阻害することにより達成できると考えられている。本発明においては、酒粕エキスやイワベンケイ根エキスに含まれているチロシナーゼ阻害作用を利用するものである。
肥満の元である脂肪は高カロリー且つ高エネルギーな栄養素であるが、その脂肪を構成する成分である脂肪酸は、細胞内のミトコンドリアに取り込まれて、βー酸化、TCAサイクルおよび酸化的リン酸化反応を経て、好気的にはATPを生産してエネルギーとして利用し易い形となり、二酸化炭素と水に分解されている。これらの解明を元に脂質代謝を進めることが肥満の改善やダイエットの作用効果につながるものといえる。
また、αーアミラーゼ阻害剤の作用としては、例えば澱粉はαーアミラーゼによりぶどう糖となり、このぶどう糖は運動その他によって炭酸ガスと水に代謝されるが、運動不足などにより、このぶどう糖は体脂肪となり、肥満につながる。従って、肥満はαーアミラーゼ阻害剤が、存在するぶどう糖の生成を抑え、肥満が抑えられる。本発明においては、酒粕エキスやイワベンケイ根エキスに含まれているαーアミラーゼ阻害作用を利用するものである。
イワベンケイ根エキスには、220〜290nmのUV−B領域に吸収率を持つ物質が多く含まれており、UV−A領域を吸収・反射する物質、例えば酸化チタン、酸化亜鉛などを加えれば優れたUV吸収化粧品が得られる。
エラスターゼは、皮膚の老化、様々な洗剤の使用、日光への曝露などによって分泌されるもので、エラスチンの分解が促進されるためと考えられているが、AOSA抽出物の中にエラスターゼ活性阻害作用物質が含まれていることが知られてきている。本発明においては、酒粕エキスやイワベンケイ根エキスに含まれているエラスターゼ阻害作用を利用するものである。
一般に、発毛・育毛料は、末梢血管拡張作用などにより、所期の目的が達成される。
酒粕エキスには、必須アミノ酸を含む約20種以上の良質なアミノ酸やミネラルが豊富に含まれているため、酒粕を使用することによって、髪の毛に栄養を与えたり、補ったりすることができる。
また、酒粕エキスには、活性酸素の除去作用があるため、血行も良くなり栄養が体の隅々まで到達し、髪の毛も再生する。さらに、酒粕エキスはINCI(アメリカ合衆国: 化粧品の新成分を認定する世界的登録機関)に酒粕を用いた成分として、世界で初めて登録された成分である。
本発明において使用される酒粕エキスは、上述のように海洋深層水仕込みのものであり、新潟県佐渡島沖で採取された海洋深層水を100%仕込み水に使用した清酒の酒粕から抽出したものである。
この酒粕エキスは、皮膚の老化防止、新陳代謝促進作用、抗酸化作用(フェルラ酸)並びに毛髪の健康に必要なアミノ酸、厚生労働省が認定している3大ミネラル(Mg,Zn,Cu)などの各種有効成分を一般の酒粕の約1.5倍含んでいる。
また、頭皮の線維芽細胞(肌の3大成分:コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンを作り出す細胞)を刺激し、各種細胞増殖因子が放出され、コラーゲン(ハリ・弾力)、ヒアルロン酸(保湿成分)、エラスチン(保湿・バリア機能)の合成が促進され、抜け難く丈夫で美しい毛髪を作る。さらに、海洋深層水由来の酒粕エキスは、副作用はなく、安全性の面でも確立している。
末梢血管拡張作用は、これにより毛細血管の機能を盛んにし、頭皮組織の代謝機能を活発にするとともに、毛根に活力を与える。即ち、末梢血管拡張作用は、毛母細胞の働きを活発にし、また血行促進、毛根の活性化、なおまた血行促進により毛根に栄養を与え、発毛及び育毛を促す。イワベンケイ根エキスには、このような末梢血管拡張作用が見られる。
なおまた、CoQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、イワベンケイ根エキス、バオバブ葉エキス、酒粕エキスが細胞の内から肌本来の活力を呼び覚ます。美白成分と抗UV成分によって細胞の内と外からUVケアをするこれまでにない化粧料である。
云うまでもなく、化粧水やクリームは勿論のことながら、ファンデ−ションや口紅など様々な化粧料にも使用し得るものである。
このように、外からは紫外線から肌を守り、内からは紫外線ストレスから肌を守る。細胞内のミトコンドリアに存在し、細胞エネルギ−を活性化するために不可欠な補酵素であるCoQ10が有効に作用し、更には美容成分として優れた抗酸化力によるアンチエイジング効果が期待される。このCoQ10をリポソ−ム(ナノカプセル)化することで、肌の深層部まで安定した状態で浸透させることができる。これにより、細胞胞を内側から活性化し、すぐれた抗酸化力によりシミ、くすみ、小じわ、たるみ、そして毛穴の開きなど、あらゆる老化トラブルをリセットし、若々しい肌に導く。
イワベンケイ根(乾燥)は、上述のように、主にロシア、アルタイ地方の海抜2000メ−トル以上の高地で採取される。
イワベンケイ草の根及び毛根には、著しく刺激的な(頭の働きを活発化する作用)覚醒作用があり、アダプトゲン的な(体全体を正常化する作用)作用があり、腫れ物を治し、結核症にたいする治癒効果をもっている。イワベンケイ根はロシアでは”黄金の根”とよばれ、その製剤は、中枢神経システムに最大の強い刺激を与えるものとなっている。あらゆる植物由来の刺激剤が、毒性が少なく幅広い治療効果の範囲を有し、否定的な結果を伴わない、特にそれへの習慣性を伴わないところに特徴があり、安全に使用し得るものである。
このように、ロジオラ・ロゼア”黄金の根”の抽出物(エクストラクト)は知的な労働能力を向上させ、酸化過程のより良い流れを確保し、脳髄のエネルギ−潜在力を高い水準で保持する。それらは、聴覚器官に、特に職業上の難聴に良い影響を与え、また、肝機能、甲状腺、副腎、及び生殖腺に肯定的な影響を与えている。
この抽出物を、精神的活性剤として、健康な人が摂取する場合は、まず職場での疲労時で、特に、高度の精神的負担が続くような場合である。また、各種のノイロ−ゼの異なる形態にたいして有効である。植物神経失調症としては、低血圧症、インポテンツ、また精神病理学的実践においては、重い慢性病後の回復期において、神経衰弱、低血圧症、精神分裂病、消化器系病気の予後の疲労回復などに有効である。
以下にイワベンケイ根エキスの製造工程を示す。
1)乾燥したイワベンケイ根を粉末とする。粉末は200mesh(100μm)の粒子径とする。
2)イワベンケイ根の粉末50g(もしくは1kg)と、70%エタノ−ル溶液を加え、60℃以下で温め、2時間攪拌する。
3)加熱抽出した溶液を、吸引ろ過しイワベンケイ根エキスが得られる。
4)含水シロップ26.4g(もしくは525.4g)得られる。
5)得られた含水シロップ1gを水100gで薄めて、化粧用原料エキスを作成した。
[実施例1]
以下により、チロシナーゼ阻害、エラスタ−ゼ阻害、UVカット・UV吸収効果、温度ストレス緩和作用のみられる化粧水を得た。
成 分 名 配合量(%)
グリセリン 3.00
トリメチルグリシン 1.00
ジプロピレングリコール 3.00
水 84.60
フェノキシエタノ−ル 0.40
酒粕エキス 1.00
サイタイエキス 1.00
イワベンケイ根エキス 1.00
エタノール 5.00
合 計 100.00
なお、本化粧料はミストタイプによるものでも同様の作用効果を得た。
すなわち、本発明は、上記のように優れた成分を含むイワベンケイ根エキスを主成分とし、更に上記の酒粕エキスやその他の動植物成分を配合したものであるが、本発明による化粧料をスプレータイプにより肌に使用するときは、ひと吹きすることにより、ミクロの霧が乾燥しがちな肌へすばやく広がり、みるみる潤いを届けてくれる化粧水として使用し得るものである。
また、メイクの仕上げやメイク直しの後、エアコンのきいた室内、気分をリフレッシュしたい時、太陽でほてった頬に、いつでもどこでも潤いを補給でき、ミスト化粧水でク−ルアンドストレスダウンができる。
[実施例2]
以下により、チロシナーゼ阻害、エラスタ−ゼ阻害、UVカット・UV吸収効果、温度ストレス緩和作用のみられる乳液を得た。
成 分 名 配合量(%)
スクワラン 10.00
ホホバ油 3.00
シア脂 0.30
ステアリン酸 0.50
モノステアリン酸グリセリン 0.20
自己乳化型モノステアリン酸グリセリル 0.20
モノステアリン酸ポリオキシエチレン 0.30
フェノキシエタノール 0.20
水 81.06
カルボマー 0.12
アルギニン 0.12
酒粕エキス 1.00
プラセンタエキス 1.00
サイタイエキス 1.00
イワベンケイ根エキス 1.00
合 計 100.00
[実施例3]
以下により、チロシナーゼ阻害、エラスタ−ゼ阻害、UVカット・UV吸収効果、温度ストレス緩和作用のみられる美容液を得た。
成 分 名 配合量(%)
グリセリン 5.00
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.00
BG 2.50
フェノキシエタノール 0.30
酒粕エキス 1.00
リン酸アスコルビルMg 0.05
プラセンタエキス 0.50
サイタイエキス 0.50
ヒアルロン酸Na 0.10
イワベンケイ根エキス 1.00
88.05
合 計 100.00
[実施例4]
以下により、エラスタ−ゼ阻害、UVカット・UV吸収効果、温度ストレス緩和作用のみられる紫外線防御クリームを得た。
成 分 名 配合量(%)
ホホバ油 1.00
スクワラン 2.00
t- ブチルメトキシジベンゾイルメタン 2.80
メトキシケイヒ酸オクチル 0.01
水 45.39
フェノキシエタノ−ル 0.50
グリセリン 10.00
トコフェロ−ル 0.10
カルボマ− 34.50
酒粕エキス 1.00
イワベンケイ根エキス 1.00
プラセンタエキス 1.00
水溶性コラ−ゲン 0.50
水酸化カリウム 0.20
合 計 100.00
この紫外線防御クリームにおいては、成分t- ブチルメトキシジベンゾイルメタンがUV−A波を吸収し、また酒粕エキス・イワベンケイ根エキス・メトキシケイヒ酸オクチルがUV−B波を吸収した。なおまた、酒粕エキスは、海洋深層水を100%使用する清酒製造時に得られるものを使用した。
[実施例5]
以下により、エラスタ−ゼ阻害、UVカット・UV吸収効果、温度ストレス緩和作用のみられる紫外線防御クリームを得た。
成 分 名 配合量(%)
イソステアリン酸PEG−20グリセリル 0.50
スクワラン 4.00
ステアリン酸 0.80
モノステリン酸グリセリル 1.40
t- ブチルメトキシジベンゾイルメタン 6.00
メトキシケイヒ酸オクチル 0.40
酸化チタン 1.00
ポリソルベ−ト60 1.20
ブチルパラベン 0.15
水 60.06
グリセリン 5.00
メチルパラベン 0.15
イワベンケイ根エキス 1.00
酒粕エキス 1.00
カルボマ− 17.00
アルギニン 0.34
合 計 100.00
この実施例においても、実施例1と同様、成分t- ブチルメトキシジベンゾイルメタンがUV−A波を吸収し、また酒粕エキス・イワベンケイ根エキス・メトキシケイヒ酸オクチルがUV−B波を吸収した。なおまた、酒粕エキスは、海洋深層水を100%使用する清酒製造時に得られるものを使用する。酸化チタンは、紫外線散乱材として使用した。
[実施例6]
以下により、α−アミラ−ゼ阻害、リパーゼ阻害、抑うつ状態の改善、痩身、ストレス緩和、有用ミネラル補強のダイエット剤(錠剤)を得た。
成 分 名 配合量(mg)
海洋深層水由来酒粕エキス 90.00
オリゴペプチド 360.00
αーリポ酸 60.00
L−カルニチン 270.00
大豆サポニン 54.00
イワベンケイ根エキス 90.00
バイオペリン 9.00
(黒胡椒抽出物)
[実施例7]
下記により、末梢血管拡張、温度による頭皮ストレス緩和作用を有する発毛・育毛料を得た。
成 分 名 配合量(%)
水 66.53
BG 5.00
ベタイン 2.00
ポリソルベ−ト80 0.50
イワベンケイ根エキス 0.50
酒粕エキス 2.00
トコフェロ−ル 0.10
冬虫夏草エキス 2.00
ダイズエキス 1.00
エタノ−ル 20.00
メント−ル 0.12
フェノキシエタノ−ル 0.15
パンテノール 0.10
合 計 100.00
この実施例においても、実施例1、2と同様に酒粕エキスは、海洋深層水を100%使用する清酒製造時に得られるものを使用した。
[実施例8]
下記により、紫外線によるほてり解消作用、チロシナーゼ阻害による美白作用のある、保湿・保温持続作用の優れた入浴剤を得た。
成 分 名 配合量(%)
オレイルアルコール 10.00
ミネラルオイル 62.87
PEG−7グリセリルココエート 15.00
スクワラン 5.00
トコフェロール 0.05
パルミチン酸レチノール 0.05
加水分解シルク 0.50
酒粕エキス・クエン酸・クエン酸Na・BG・
水・フェノキシエタノール 0.50
グリチルリチン酸2K 0.02
PEG−20ソルビタンココエート 1.00
ローズ脂 0.25
ゲラニオール・変性アルコール 4.75
イワベンケイ根エキス・BG 0.01
合 計 100.00
[試験例1]
・下記により、イワベンケイ根エキスの効果を角質水分計にて検証した。
・ミスト化粧水保湿効果測定実験:
弊社工場試験室において60名によるミスト化粧水を用いた水分量デ−タを取った。
[結果]
ミスト化粧水は素肌への塗布において顕著な保湿作用を示した。また、ファンデ−ションの上からの塗布においても保湿効果が確認できた。
[実験方法]
被験者が化粧を落とした状態でミスト化粧水を使用し、時間の経過を追って角質水分量を測定した。別途、ファンデ−ション(種類を問わず下地と合わせてSPF値が40前後のもの)を塗った状態でミスト化粧水並びに水を塗布し、上記と同様に角質水分量を測定した。
[測定機器]
角質水分量測定装置Moisture Meter: 角質層の水分量を、プロ−ブ圧を調節しながら測定することによって比較的正確に数値化する。プロ−ブのLEDを見ながら圧力を調節し、肌に垂直に押し当て、数秒で測定できる。角質水分量は任意の単位AUで表示される。
[資料]
ラメンテミスト化粧水、ファンデ−ション
[結果]
・ファンデ−ション後のミスト化粧水の効果
以下は、ミスト化粧水の実験結果を表す、表である。
Figure 2007119433
[試験例2]
以下により、アミラーゼ阻害活性についての試験結果を記す。
[参考試料]イワベンケイ根エキスのシロップを1mg採り、1mLの水で希釈し試験液(サンプル1)とした。また、酒粕エキスとの混合液をサンプル2として試験した。
[試験例]αーアミラーゼ(和光純薬製)を0.5%溶液に、デンプンを1%溶液に調整した。9本の試験管に試料溶液を1mLずつ加え、それぞれをNo.0〜9とした。No.0にはアミラーゼのみ加えた。1mLのアミラーゼ溶液をNo.1の試験管に加えて混合し、その内1mLを採り、No.2の試験管に加えて混合し、その操作を順次繰り返し、No.9まで希釈系列を作った。アミラーゼを加えた試験管に、それぞれ1%デンプン溶液を5mL加えた。40℃、1時間インキュベートを行った。1時間後氷水中で冷却し、N/10ヨウ素溶液(和光純薬製)を1滴加えて、ヨードデンプン反応による呈色で阻害活性を比較した。アミラーゼを阻害していれば、ヨードデンプン反応により陽性となる。
アミラーゼ阻害活性
No. 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
精製水 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● ●
イワベンケイ根エキス ○ ○ ○ ● ● ● ● ● ● ●
(0.5mg/mL)
イワベンケイ根エキス ○ ○ ○ ○ ○ ● ● ● ● ●
(0.1mg/mL)
上記表中、○はヨードデンプン反応陽性を、●は陽性を示す。
[試験例3]
以下により、エラスターゼ阻害活性についての試験結果を記す。
[参考試料]上記試験例1のアミラーゼ阻害活性試験と同様の試料を用いた。
[試験例]0.1Mトリス溶液に0.1M塩酸を添加し、pH8.8に調整し、0.00585gの塩化ナトリウムを加え、0.05Mトリス塩酸緩衝液を作成した。合成エラスチン(シグマアルドリッチ)をイオン交換水に溶かし、2mMの溶液とした。エラスターゼ豚脾臓製(和光純薬製)を3.0units/mLに調整した。
試験管に試料溶液1.5mL、エラスチン溶液1.0mLを混合した。(A1)対照には、試料溶液に代えてイオン交換水を加えたものをA2、エラスチン溶液の代わりにイオン交換水を加えたものをA3、試料溶液とエラスチン溶液の両方をイオン交換水に代えたものをA4とした。それぞれの試験管にトリス塩酸緩衝液1.0mL添加し、37℃、10分間放置した。0.1mLの溶液を加え、さらに37℃、20分間インキュベートし、405nmにおける吸光度を測定し、阻害活性を求めた。
阻害活性率(%)={1−(A1−A3)/(A2−A4)}×100
エラスターゼ阻害活性
イワベンケイ根エキス 対照 0.0125 0.025 0.05 0.1
(mg/mL)
阻害率(%) 0 37.2 84.6 87.1 85.5
[試験例4]
以下により、本願発明の成分中、イワベンケイ根エキス、酒粕エキス並びにこの両方を加えたものの各活性についての試験結果を記す。
イワベンケイ根エキス 酒粕エキス イワベンケイエキス
+酒粕エキス
チロシナーゼ阻害 ± + ++
UVカット活性 ± + ++
αーアミラーゼ阻害 ++ + +++
エラスターゼ阻害 ++ + +++
リパーゼ阻害 ++ + +++
(注)± 効果あり(極めて弱い)
+ 効果あり(弱い)
++ 効果あり(強い)
+++ 効果あり(極めて強い)
[試験例5]
年齢20才〜50才の女性からなる被験者50人に毎晩継続的(1ケ月)に、実施例8により得られた入浴剤10g、41℃の浴槽に入れ、入浴させた後、室温25℃の部屋で30分間待機させ、皮膚温度をサーモグラフィで測定した結果、さら湯の同様の条件下の結果に比較して、約2℃の皮膚温度上昇が確認され、さらに本件発明に係わる入浴剤には、さら湯の場合に比較して、約50分の皮膚温度維持効果が示された。
この発明は、上記のようにチロシナーゼ阻害、エラスタ−ゼ阻害、UVカット・UV吸収効果、温度ストレス解消の化粧料やα−アミラ−ゼ阻害、リパーゼ阻害、抑うつ状態の改善、痩身、ストレス緩和、有用ミネラル補強の健康食品、また末梢血管拡張、温度による頭皮ストレス緩和作用、精神的ストレス解消による発毛・育毛料や紫外線によるほてり解消、保温・保湿持続作用、美白作用のある入浴剤など幅広く利用され得る。
なおまた、化粧料においては上記の他、メーキャップ、ファンデーション、口紅などにも利用し得るものであり、また発毛・育毛料においても、塗布する形態のものの他、飲用するものにも利用可能である。

Claims (20)

  1. 酒粕エキスにイワベンケイエキスを配合してなることを特徴とする、化粧料。
  2. 前記イワベンケイエキスはイワベンケイ根エキスであることを特徴とする、請求項1に記載の化粧料。
  3. 酒粕エキス0.01〜5.00%にイワベンケイ根エキス5.00〜0.01%を配合してなることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化粧料。
  4. 前記化粧料は、チロシナーゼ阻害作用、エラスタ−ゼ阻害作用、UVカット・UV吸収作用を有してなることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の化粧料。
  5. 酒粕エキスに、イワベンケイ根エキス、コエンザイムQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスの内、少なくとも1種以上の成分を配合してなることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の化粧料。
  6. 酒粕エキスにイワベンケイエキスを配合してなることを特徴とする、健康食品。
  7. 前記イワベンケイエキスはイワベンケイ根エキスであることを特徴とする、請求項6に記載の健康食品。
  8. 酒粕エキス0.01〜10.00%にイワベンケイ根エキス10.00〜0.01%を配合してなることを特徴とする、請求項6又は7に記載の健康食品。
  9. 前記健康食品は、α−アミラ−ゼ阻害作用、リパーゼ阻害作用を有してなることを特徴とする、請求項6〜8の何れかに記載の健康食品。
  10. 酒粕エキスに、イワベンケイ根エキス、コエンザイムQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体の内、少なくとも1種以上の成分を配合してなることを特徴とする、請求項6〜9の何れかに記載の健康食品。
  11. 酒粕エキスにイワベンケイエキスを配合してなることを特徴とする、発毛・育毛料。
  12. 前記イワベンケイエキスはイワベンケイ根エキスであることを特徴とする、請求項11に記載の発毛・育毛料。
  13. 酒粕エキス0.01〜5.00%にイワベンケイ根エキス5.00〜0.01%を配合してなることを特徴とする、請求項11又は12に記載の発毛・育毛料。
  14. 前記発毛・育毛料は、末梢血管拡張作用、皮脂分泌抑制作用、アミノ酸類補強作用、活性酸素消去作用、温度による頭皮ストレス緩和作用、精神的ストレス解消作用を有してなることを特徴とする、請求項11〜13の何れかに記載の発毛・育毛料。
  15. 酒粕エキスに、イワベンケイ根エキス、コエンザイムQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスの内、少なくとも1種以上の成分を配合してなることを特徴とする、請求項11〜14に記載の発毛・育毛料。
  16. 酒粕エキスにイワベンケイエキスを配合してなることを特徴とする、入浴剤。
  17. 前記イワベンケイエキスはイワベンケイ根エキスであることを特徴とする、請求項16に記載の入浴剤。
  18. 酒粕エキス0.01〜5.00%にイワベンケイ根エキス5.00〜0.01%を配合してなることを特徴とする、請求項16又は17に記載の入浴剤。
  19. 前記入浴剤は、チロシナーゼ阻害作用、保温・保湿持続作用を有してなることを特徴とする、請求項16〜18の何れかに記載の入浴剤。
  20. 酒粕エキスに、イワベンケイ根エキス、コエンザイムQ10、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、バオバブ葉エキスの内、少なくとも1種以上の成分を配合してなることを特徴とする、請求項16〜19の何れかに記載の入浴剤。
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