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JP2007117728A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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JP2007117728A
JP2007117728A JP2006266660A JP2006266660A JP2007117728A JP 2007117728 A JP2007117728 A JP 2007117728A JP 2006266660 A JP2006266660 A JP 2006266660A JP 2006266660 A JP2006266660 A JP 2006266660A JP 2007117728 A JP2007117728 A JP 2007117728A
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Harunobu Kusumoto
晴信 楠本
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Globeride Inc
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Daiwa Seiko Co Ltd
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Abstract

【課題】 本発明はゴルフクラブヘッドに関し、特に地面に置いたボールを打球した際に、地面や芝面からの大きな抵抗を受けることなく振り抜きが良好でスイングが安定し、併せて更なる低重心化を可能としたゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
【解決手段】 請求項1に係るゴルフクラブヘッドは、ヘッド本体のソール部に、当該ヘッド本体のフェース部から離間する方向へ凹部を設けると共に、当該凹部の側壁を凹部の開口周縁部より内方へ設けたことを特徴とする。
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のゴルフクラブヘッドに於て、凹部を区画する側壁間の幅は、フェース部から離間する方向へ順次拡開していることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明はゴルフクラブヘッドに関し、詳しくは従来に比し更なる低重心化を図り、併せて振り抜きの向上とスイングの安定を図ったゴルフクラブヘッドに関する。
ゴルフクラブヘッド(以下、「ヘッド」という)の低重心化と良好な振り抜きを図るため、従来、特許文献1,2に開示されたヘッドが知られている。
図22乃至図24は特許文献1に開示されたヘッドを示し、このヘッド1は、ソール3にフェース5側からバック7側に沿った複数の溝9を形成すると共に、溝9の夫々の形状を、フェース5に沿った断面形状が図23の如く略四角形状または図示しない台形形状としたものである。
また、図25及び図26は特許文献2に開示されたヘッドを示し、このヘッド11は、ソール13の幅方向中央部に、フェース15から後方に離間した位置より後方に延びてバック17側に開口する凹み(リセス)19を設けたもので、凹み19は前部側が一定幅の平行部21、そして、後部側が後方に向けて幅を順次大きくした開き部23とされている。
而して、図22のヘッド1によれば、ソール3に複数の溝9を設けたことで、地面との接触面積が少なくなってヘッド1の振り抜きが容易になると共に、フェース側からバック側に亘って複数の突条をソールに突設した所謂「ゲタばきウッド」に比し、フェース5の有効打球面積とヘッド体積を大きくできるために慣性モーメントが増加し、更に溝9の側壁(立上がり部分)25による重量増によって、ヘッド1の低重心化が図れることとなる。
一方、図25のヘッド11にあっても、凹み19を囲む側壁27の重量増によってヘッド11の低重心化が図れ、また、凹み19を設けたことで、ヘッド11の重心深度を深くすることが可能になると共に、平行部21の側壁27によるハンマー効果が得られる利点を有する。
また、ソール13に凹み19を設けたことで地面との接触面積が少なくなり、更に開き部23を設けたことで振り抜き時の抵抗が低下するため、ヘッド11の振り抜きが容易になる利点を有している。
特開平7−163685号公報 特開平8−141118号公報
しかし乍ら、地面に置いたボールを図22のヘッド1を装着したゴルフクラブで打球した場合、溝9は断面略四角形状または断面台形形状に形成されているため、溝9内に入り込んだ地面や芝面からの押圧力(摺接力)が側壁25に作用してスイングに力が必要となり、力を入れないとその分、地面や芝面から押されて生ずる抵抗でスイングが安定せず、また、振り抜きが悪くなって飛距離が伸びなくなるといった不具合が指摘されていた。
同様に、図25のヘッド11を装着したゴルフクラブにあっても、地面に置いたボールを打球した場合、凹み19内に入り込んだ地面や芝面からの押圧力が側壁27に作用するため、スイングに力を要し、力を入れないと地面や芝面からの抵抗でスイングが安定せず、また、振り抜きが悪くなって飛距離が伸びなくなる不具合があった。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、特に地面に置いたボールを打球した際に、地面や芝面からの大きな抵抗を受けることなく振り抜きが良好でスイングが安定し、併せて更なる低重心化を可能としたヘッドを提供することを目的とする。
斯かる目的を達成するため、請求項1に係るヘッドは、ヘッド本体のソール部に、当該ヘッド本体のフェース部から離間する方向へ凹部を設けると共に、当該凹部の側壁を凹部の開口周縁部より内方へ設けたことを特徴とする。
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のヘッドに於て、凹部を区画する側壁間の幅は、フェース部から離間する方向へ順次拡開していることを特徴とし、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のヘッドに於て、凹部の側壁は、フェース部から離間するに従い、凹部の開口周縁部に比し順次内方へ設けられていることを特徴としている。
更に、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のヘッドに於て、凹部の側壁は、凹部の開口周縁部側へ順次厚肉に形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、凹部の側壁を凹部の開口周縁部より内方へ設けた構造上、側壁と開口周縁部との間に底壁が延設されるため、従来に比し、ヘッドの更なる低重心化が図れてボールが高弾道となり、また、重心深度が更に深くなってスイートエリアが拡大する。
また、凹部の側壁が開口周縁部よりも内方に設けられているため、従来に比し地面や芝面より押圧されて側壁にかかる抵抗(摺接力)が減少してヘッドの抜けがよくなり、スイングが安定する。
更に、請求項2及び請求項3に係る発明によれば、地面や芝面より押圧されて側壁にかかる抵抗が徐々に抜けるため、ヘッドの抜けが更によくなる利点を有する。
そして、請求項4に係る発明によれば、側壁の肉厚を開口周縁部方向へ順次厚肉にした結果、ヘッドの低重心化が図れると共に、ソール部の剛性アップを図ることができる利点を有する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図8は請求項1及び請求項2の発明をフェアウェイウッドのヘッドに適用した一実施形態を示し、図1に示すように繊維強化樹脂または金属で形成されたシャフト31の先端にヘッド33が取り付き、シャフト31の後端側にグリップ35が取り付いてフェアウェイウッド37が形成されている。そして、周知のようにフェアウェイウッド37のライ角αは、ヘッド33が接する水平基準面Lとシャフト軸線Sとで設定される。
図2及び図6に示すようにヘッド33は、フェース側開口部39を除き、トップ部(クラウン部)41やフェース部43,バック部45を含むサイド部47,ソール部49がチタン合金で一体に鋳造された中空な外殻体からなるヘッド本体51と、フェース側開口部39に取り付くフェースプレート53で構成されており、フェースプレート53は、フェース側開口部39の形状に沿ってチタン合金等の金属材料を塑性加工(圧延やプレス成形)して形成されている。
そして、ヘッド本体51のフェース43とフェースプレート53とで、ヘッド33の打球面として機能するフェース部55が構成されており、ヘッド33はトップ,ソール方向に比べトゥ,ヒール方向が長い扁平で高さが低く幅広な形状となっている。
また、図2に示すようにソール部49は、ヘッド幅の略中央部からトゥ,ヒール側に上方へ傾斜する正面視V字状に形成されており、斯様に正面視V字状に形成することで、地面や芝面での打球時の抵抗軽減を図っている。
更に、図7に示すようにヘッド本体51のヒール側には、有底のシャフト止着孔57を有する円筒状のシャフト止着部59が、ヘッド本体51(サイド部47)のヒール壁61とフェース部43との間に、夫々、中空部Cを空けてクラウン部41からソール部49方向へ一体に突設されており、シャフト止着部59はヘッド本体51の上方へ突出してホーゼル部63を形成している。そして、ホーゼル部63側からシャフト止着孔57にシャフト31がエポキシ樹脂等の接着剤で挿着されている。
そして、本実施形態は、上述の如き構成に加え、ソール部49の幅方向の略中央に、フェース部55から離間する方向へ凹部65を設けたことを特徴とする。
尚、図7に示すように一般的にヘッド33のソール幅Dとは、ソール部49からサイド部47へとアールが大きく変化するトゥ,ヒール間の最大寸法をいい、凹部65は斯かるソール幅Dの略中央に設けられている。
図6に示すように凹部65は、リーディングエッジ67から所定寸法E(本実施形態では、10〜20mm程度)後方に離間した位置から後方へ延びてバック部45側に開口し、凹部65の長さFは、ヘッド33の前後方向の寸法の1/2以上とされている。
そして、図4,図7及び図8に示すようにソール部49に開口する凹部65の開口周縁部69は、フェース側からバック側に亘って平行とされ、バック側がトゥ,ヒール方向へアール状に形成されて後方へ順次幅(V1<V2)が拡開した形状をなすが、図25の凹み19に比し、開口周縁部69は、フェース側からバック側に亘って平行とされた水平部71がバック部45の近傍まで長尺に設けられている。そして、図4の破線で示すように凹部65を区画するトゥ,ヒール側の側壁73,75は、開口周縁部69より内方へ設けられると共に、両側壁73,75はフェース側からバック側へトゥ,ヒール方向へ開口周縁部69より大きくアール状に形成されて、両側壁73,75間の幅Wがフェース側からバック側へ順次大きく拡開(W1<W2)している。
尚、本実施形態では、上述したように両側壁73,75間の幅Wをフェース側からバック側へ順次大きく拡開させたが、「順次」とは、例えばフェース側に一部平行を有する場合を含む。
また、両側壁の前端及び/または後端に一部順次小さくなる部分を有する場合も含む。
このため、図7及び図8に示すように凹部65の開口周縁部69と側壁73,75との間に、ソール部49と面一な凹部65の底壁77,79が延設されている。そして、底壁77,79の肉厚t1は、凹部65の底部81の肉厚t2よりも厚肉(肉厚t1>t2)とされている。このようにすると、低重心化とソール面の強度のバランスに優れる。
更に、図8に示すように凹部65は開口周縁部69からトゥ,ヒール方向へと底壁77,79の内方へ行くに従い、底部81との間が順次幅狭な形状とされており、斯かる構成によって、底部81を低い位置に保つことができて低重心化し易く、且つ十分なソール剛性と強度のバランスが図られている。
本実施形態に係るヘッド33はこのように構成されているから、当該ヘッド33を装着したフェアウェイウッド37でボールを打球すると、ボールはその衝撃で飛んでいくが、
[1]凹部65に底壁77,79を延設し、而も、底壁77,79の肉厚t1を凹部65の底部81の肉厚t2よりも厚肉としているため、図22以下の従来例に比し、ヘッド33の重心Gの更なる低重心化が図られてボールが高弾道となり、また、重心深度が更に深くなってスイートエリアが拡大する。
[2]そして、ソール部49の略中央部に凹部65がフェース側からバック側に亘って設けられているため、ソール部49と地面や芝面との接触域が減って振り抜きが向上するが、底壁77,79によってヘッド33を安定して走らせることができるため、打球も安定しスイングが安定する。
[3]また、凹部65の側壁73,75が凹部65の開口周縁部69よりも内方に設けられているため、図22以下の従来例に比し地面や芝面より押圧されて側壁73,75にかかる抵抗(摺接力)が減少し、而も、側壁73,75はフェース側からバック側へトゥ,ヒール方向へ開口周縁部69より大きくアール状に形成されて、両側壁73,75間の幅Wがフェース側からバック側へ順次大きく拡開(W1<W2)しているため、側壁73,75にかかる抵抗が徐々に抜けてヘッド33の抜けがよくなり、更にスイングが安定する。
更にまた、意図的にスライスボール(右に曲がる弾道)やフックボール(左に曲がる弾道)を打つ場合も、ヘッド軌道が安定して打ち易い。
[4]更に、開口周縁部69は、バック側がトゥ,ヒール方向へアール状に形成されて後方へ順次幅(V1<V2)が拡開した形状をなしているため、ヘッド33の最後の抜けがよく、而も、図25の凹み19に比し、開口周縁部69は、フェース側からバック側に亘って平行とされた水平部71がバック部45の近傍まで長尺に設けられているため、最後の抜けの際に、図25のヘッド11に比しロフトβが大きく変化して上を向くことがない。
このように本実施形態によれば、従来に比しより低重心化が図れると共に、安定したスイング(安定したヘッド軌道)が可能となる利点を有する。
図9乃至図11は、請求項1乃至請求項3に係る発明をフェアウェイウッドのヘッドに適用した一実施形態を示し、本実施形態は、図4の凹部65に代え、ソール部49-1の幅方向の略中央に設けた中央底壁83を挟んで、フェース部55から離間する方向へ凹部85を設けたもので、図9に示すように凹部85は、リーディングエッジ67から所定寸法E後方に離間した位置から後方へ延びてバック部45-1側に開口した形状をなし、凹部85は更に、図9乃至図11に示すようにバック側45-1からサイド部47-1の周壁に延設されて、断面円弧状の周縁凹部86を形成している。
そして、凹部85の長さはヘッド33-1の前後方向の寸法の1/2以上とされている。
中央底壁83は、フェース側のソール部49-1と連続する断面V字状に形成されてバック側へ延設されている。そして、中央底壁83は平面視矩形状に形成されて、凹部85を区画するその左右の開口周縁部87,89がフェース側からバック側に亘って平行に形成されている。
また、各開口周縁部87,89と対向する凹部85のトゥ,ヒール方向側の開口周縁部91,93は、夫々、フェース側からバック側に亘って開口周縁部87,89と平行とされているが、バック側がトゥ,ヒール方向へアール状に形成されて、凹部85は、開口周縁部87,91間と開口周縁部89,93間が、夫々、後方へ順次幅広に拡開した形状をなしている。
一方、図9の破線で示すように凹部85を区画する中央底壁83側の側壁95,97は、フェース側からバック側に亘って開口周縁部87,89に比し順次内方へ設けられている。
また、凹部85を区画する開口周縁部91,93側の側壁99,101は、夫々、フェース側からバック側に亘ってトゥ,ヒール方向へ開口周縁部91,93より内方へ大きくアール状に形成されて、側壁95,99間と側壁97,101間の幅が、夫々、フェース側からバック側へ順次大きく拡開した形状となっている。
尚、本実施形態では、上述したように側壁95,97を、フェース側からバック側に亘って順次内方へ設けたが、「順次」とは、例えばフェース側に一部平行を有する場合を含む。
このため、図9乃至図11に示すように本実施形態に於ても、開口周縁部91,93と側壁99,101との間に、ソール部49-1と面一な凹部85の底壁103,105が延設されており、前記中央底壁83とこれらの底壁103,105の肉厚は、凹部85の底部107の肉厚よりも厚肉とされている。
本実施形態に係るヘッド33-1はこのように構成されているから、斯かるヘッド33-1を装着したフェアウェイウッド37-1で打球しても、上述した実施形態と同様、側壁95,97,99,101にかかる抵抗が徐々に抜けるため、ヘッド33-1の抜けがよくなって所期の目的を達成することが可能であるが、本実施形態は、ソール部49-1の幅方向の略中央に中央底壁83を設けた構造上、更なるヘッド33-1の低重心化が図れると共に、アドレス時にヘッド33-1を地面や芝面に安定して接地させることができるため、アドレスが容易となってスイングが更に安定する利点を有する。
更に本実施形態は、バック側45-1からサイド部47-1の周壁に断面円弧状の周縁凹部86が延設されているため、斯かる周縁凹部86の壁部109の重量増によってスイング時の慣性モーメントが増大する利点を有する。
図12及び図13は請求項1及び請求項3に係る発明をフェアウェイウッドのヘッドに適用した一実施形態を示し、図中、111はソール部49-2の幅方向の略中央に形成された平面視矩形状の中央底壁で、当該中央底壁111は、リーディングエッジ67から所定寸法E後方に離間した位置から、フェース側のソール部49-2と連続する断面V字状に形成されて、バック側へ延設されている。
そして、本実施形態は、ソール部49-2に、上記中央底壁111との間に間隙を空けて凹部113をフェース部55から離間する方向へ設けたもので、図12の破線で示すように凹部113を区画する中央底壁111側の側壁115,117は、フェース側から離間するに従い、中央底壁111の開口周縁部119,121に比し順次内方へ設けられている。そして、中央底壁111の肉厚は、凹部113の底部123に比し厚肉とされて、ヘッド33-2の低重心化が図られている。
本実施形態に係るヘッド33-2はこのように構成されているから、当該ヘッド33-2を装着したフェアウェイウッド37-2で打球した場合も、ソール部49-2に中央底壁111を設けたことでヘッド33-2の低重心化が図られてボールが高弾道となり、また、重心深度が深くなってスイートエリアが拡大する。
そして、ソール部49-2の幅方向の略中央に中央底壁111が設けられているため、アドレスが容易となってスイングが更に安定し、また、凹部113の側壁115,117が前記開口周縁部119,121よりも内方に設けられて、フェース側から離間するに従い順次内方へ設けられているため、側壁115,117にかかる抵抗が徐々に抜けてヘッド33-2の抜けがよくなり、更にスイングが安定する。
また、意図的にスライスボール(右に曲がる弾道)やフックボール(左に曲がる弾道)を打つ場合も、ヘッド軌道が安定して打ち易い。
従って、本実施形態によっても、既述した各実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能で、安定したスイングが可能となる利点を有する。
図14乃至図17は請求項1,請求項2及び請求項4の発明をフェアウェイウッドのヘッドに適用した第一実施形態を示し、本実施形態は、図4の凹部65に比し後述する凹部125の拡開凹部137の深さを大きく設定して、当該拡開凹部137を区画するその側壁127,129の肉厚を、その開口周縁部131,133側へ順次厚肉にしたものである。
即ち、本実施形態に係るヘッド33-3も、ソール部49-3がヘッド幅の略中央部からトゥ,ヒール側に上方へ傾斜する正面視V字状に形成されている。そして、ソール部49-3の幅方向の略中央に、フェース部55から離間する方向へ凹部125が設けられており、凹部125の長さはヘッド33-3の前後方向の寸法の1/2以上とされている。
図14に示すように凹部125は、リーディングエッジ67から所定寸法E(10〜20mm程度)後方に離間した位置に形成された平面視略楕円形状の楕円凹部135と、当該楕円凹部135からバック側へ開口周縁部131,133がトゥ,ヒール方向へアール状に形成されて後方へ順次幅(V1<V2)が拡開した拡開凹部137とからなり、図15及び図16に示すように凹部125は、楕円凹部135から拡開凹部137を経てバック部45-3側へと順次深く形成されて、凹部125がフェース部55側からヘッド33-3の内部へ順次大きく突出した構造となっている。
そして、拡開凹部137は図8の凹部65に比し内方へ大きく突出して当該凹部65より深く形成されており、このように凹部125(拡開凹部137)の深さを大きくすることで、打球時に地面や芝面より押圧されて側壁127,129にかかる抵抗(摺接力)を更に減少させることが可能となる。
しかし、斯様に拡開凹部137をヘッド33-3の内方へ大きく突出させてしまうと、その分、ヘッド33-3の重心位置が上がってしまう。
また、図8の凹部65の側壁77,79を均一な肉厚で立ち上げて凹部65を深くした構造では、打球時の衝撃に対し側壁77,79の強度を維持することができない。
そこで、図16及び図17に示すように本実施形態は、拡開凹部137の側壁127,129を開口周縁部131,133方向へ逆テーパ状に形成して、側壁127,129の肉厚を開口周縁部131,133方向へ順次厚肉にする(t3<t4)ことで、ヘッド33-3の低重心化を維持し、且つ側壁127,129の強度の向上を図った構造となっている。
また、図15に示すように楕円凹部135の側壁139は、製造時の型抜きを考慮してその開口周縁部141方向へ均一な肉厚で順次拡開するように形成している。
尚、その他の構成は図1乃至図8のヘッド33と同様であるので、同一のものには同一符号を付してそれらの説明は省略する。
本実施形態に係るヘッド33-3はこのように構成されているから、当該ヘッド33-3を装着したフェアウェイウッド37-3でボールを打球すれば、図2のヘッド33と同様、所期の目的を達成することが可能であるが、本実施形態は、凹部125(拡開凹部137)の深さを大きくして、打球時に地面や芝面より押圧されて側壁127,129にかかる抵抗(摺接力)を更に減少させた結果、ヘッド33-3の抜けが更に良好になってスイングがより安定する利点を有する。
また、側壁127,129の肉厚を開口周縁部131,133方向へ順次厚肉にした結果、図2のヘッド33に比し、ヘッド33-3の低重心化が図れると共に、ソール部49-3の剛性アップを図ることができる利点を有する。
そして、開口周縁部131,133の幅より広い楕円凹部135が、地面(芝を含む)に接した直後の芝の抵抗を軽減させる効果を有する。
図18乃至図20は請求項1,請求項2及び請求項4の発明をフェアウェイウッドのヘッドに適用した第二実施形態を示し、本実施形態は、図9のヘッド33-1と同様、ソール部49-4の幅方向の略中央に設けた中央底壁143を挟んで、フェース部55から離間する方向へ凹部145を設けたもので、図18に示すように凹部145は、リーディングエッジ67から所定寸法後方に離間した位置から後方へ延びてバック部45-4側に開口した形状をなし、凹部145は更に、図19に示すようにバック側45-4からサイド部47-4の周壁に延設されて、断面円弧状の周縁凹部86を形成している。
そして、凹部145の長さはヘッド33-4の前後方向の寸法の1/2以上とされている。
中央底壁143は、フェース側のソール部49-4と連続する平面視矩形状に形成されて、凹部85を区画するその左右の開口周縁部147,149がフェース側からバック側に亘って平行に形成されている。
また、開口周縁部147,149と対向する凹部145のトゥ,ヒール方向側の開口周縁部151,153は、夫々、円弧状に形成されたフェース側の部分を除きバック側に亘って開口周縁部147,149と平行に形成されているが、バック側がトゥ,ヒール方向へアール状に形成されて、凹部145は、開口周縁部147,151間と開口周縁部149,153間が、夫々、後方へ順次幅広に拡開した形状をなしている。
一方、図18の破線で示すように凹部145を区画する中央底壁143側の側壁155,157は、フェース側からバック側に亘って開口周縁部147,149に比し内方へ設けられ、更に、凹部145を区画する開口周縁部151,153側の側壁159,161は、夫々、フェース側からバック側に亘ってトゥ,ヒール方向へ開口周縁部151,153より内方へ大きくアール状に形成されて、側壁155,159間と側壁157,161間の幅が、夫々、フェース側からバック側へ順次大きく拡開した形状となっている。
そして、前記凹部145は、図19の凹部85に比し内方へ大きく突出して当該凹部85より深く形成されており、このように凹部145の深さを大きくすることで、打球時に地面や芝面より押圧されて側壁155,157,159,161にかかる抵抗(摺接力)を更に減少させている。
しかし、斯様に凹部145をヘッド33-4の内方へ大きく突出させてしまうと、その分、ヘッド33-4の重心位置が上がってしまう不具合がある。
そこで、図20に示すように本実施形態は、中央底壁143の内側に、ヘッド33-4の内部に開口する深い正テーパ状の凹部163を設けてヘッド33-4全体の軽量化を図ると共に、側壁155,157を開口周縁部147,149方向へ逆テーパ状に形成し、更に、前記側壁159,161も同じく開口周縁部151,153方向へ逆テーパ状に形成して、各側壁155,157,159,161の肉厚を開口周縁部147,149,151,153方向へ順次厚肉にすることで、ヘッド33-4の低重心化を維持し、且つ側壁155,157,159,161の強度の向上を図った構造となっている。
本実施形態に係るヘッド33-4はこのように構成されているから、当該ヘッド33-4を装着したフェアウェイウッド37-4でボールを打球すれば、図19のヘッド33-1と同様、所期の目的を達成することが可能であるが、本実施形態は、凹部145の深さを大きくして、打球時に地面や芝面より押圧されて側壁155,157,159,161にかかる抵抗(摺接力)を更に減少させた結果、ヘッド33-4の抜けが更に良好になってスイングがより安定する利点を有する。
また、側壁155,157,159,161の肉厚を開口周縁部147,149,151,153方向へ順次厚肉にした結果、図9のヘッド33-1に比し、ヘッド33-4の低重心化が図れると共に、ソール部49-4の剛性アップを図ることができる利点を有する。
このように剛性アップが図られているので、ベアグランド等の硬い地面から打球する場合も、ソールが変形してミスショットが発生する危険がなくなる。
更にまた、前記凹部163を正テーパ状に形成したので、製造時に中子の取り外しが容易である。
尚、図20に示すように上記実施形態では、中央底壁143の内側に、ヘッド33-4の内部に開口する深い正テーパ状の凹部163を設けてヘッド33-4全体の軽量化を図ったが、図21に示すように凹部163-1の深さはヘッド33-5の仕様に応じて調整可能であるが、この凹部163-1を設けることは、ヘッド33-5の低重心化を図るうえで必須の要件である。
そして、上述した各実施形態は、請求項1乃至請求項4に係る発明をフェアウェイウッドに適用したが、これらの発明をアイアンヘッドにも適用することができ、アイアンヘッドにこれらの発明を適用しても、上述した各実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能である。
勿論、ドライバーヘッドやパターにも適用することができ、ドライバーヘッドの場合、低いティーアップやアッパー軌道で打とうとする際、フェアウェイウッドと同様に効果が得られる。
請求項1及び請求項2の一実施形態に係るヘッドを装着したフェアウェイウッドの全体正面図である。 請求項1乃至請求項3の一実施形態に係るヘッドの正面図である。 図2のヘッドの平面図である。 図2のヘッドの底面図である。 図2のヘッドの背面図である。 図2のVI−VI線断面図である。 図3のVII−VII線断面図である。 図3のVIII−VIII線断面図である。 請求項1乃至請求項3の一実施形態に係るヘッドの底面図である。 図9のX−X線断面図である。 図9のヘッドの背面図である。 請求項1及び請求項3の一実施形態に係るヘッドの底面図である。 図12のXIII−XIII線断面図である。 請求項1,請求項2及び請求項4の第一実施形態に係るヘッドの底面図である。 図14のXV−XV線断面図である。 図14のXVI−XVI線断面図である。 図16の要部拡大断面図である。 請求項1,請求項2及び請求項4の第二実施形態に係るヘッドの底面図である。 図18のヘッドの側面図である。 図18のXX−XX線断面図である。 図18に示すヘッドの変形例の要部拡大断面図である。 従来のヘッドの底面図である。 ソール部のトゥ,ヒール方向の断面図である。 ソール部のフェース,バック方向の断面図である。 従来の他のヘッドのフェース側斜視図である。 図25のヘッドのバック側斜視図である。
符号の説明
31 シャフト
33,33-1,33-2,33-3,33-4 ヘッド
37,37-1,37-2,37-3,37-4 フェアウェイウッド
41 トップ部
43,55 フェース部
45,45-1,45-2,45-3,45-4 バック部
49,49-1,49-2,49-3,49-4 ソール部
51 ヘッド本体
53 フェースプレート
65,85,113,125,145 凹部
67 リーディングエッジ
69,87,89,91,93,119,121,131,133,147,149,151,153 開口周縁部
71 水平部
73,75,95,97,99,101,115,117,127,129,155,157,159,161 側壁
77,79,103,105 底壁
81,107,123 底部
83,111,143 中央底壁
86 周縁凹部
109 壁部

Claims (4)

  1. ヘッド本体のソール部に、当該ヘッド本体のフェース部から離間する方向へ凹部を設けると共に、当該凹部の側壁を凹部の開口周縁部より内方へ設けたことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 凹部を区画する側壁間の幅は、フェース部から離間する方向へ順次拡開していることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 凹部の側壁は、フェース部から離間するに従い、凹部の開口周縁部に比し順次内方へ設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 凹部の側壁は、凹部の開口周縁部側へ順次厚肉に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
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