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JP2007106699A - 皮膚外用組成物又は食品組成物 - Google Patents

皮膚外用組成物又は食品組成物 Download PDF

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純子 新國
Takeshi Ikemoto
毅 池本
Tamami Sato
珠美 佐藤
Masaaki Yamauchi
政明 山内
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Abstract

【課題】 有用且つ嗜好性に優れた皮膚外用組成物又は食品組成物を得る。
【解決手段】 子のう菌類セイヨウショウロ科に属する菌類の菌糸体を酵素分解処理することにより得られる菌糸体酵素分解物を配合することを特徴とする、皮膚外用組成物又は食品組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、子のう菌類セイヨウショウロ科の菌類の菌糸体を酵素により分解して得られる酵素分解物に関し、詳しくは該酵素分解物を配合した、有用且つ嗜好性に優れた皮膚外用組成物又は食品組成物に関する。
トリュフは子のう菌類セイヨウショウロ科に属する菌類であり、細胞壁はグルカンやキチンなどの多糖類からなる(非特許文献1)。これらの多糖類は繊維質に分類され、通常水には不溶である。皮膚への効果としては、菌類由来の水溶性グルカンがコラーゲン生合成を高めることが報告され(非特許文献2)、キチンが低分子化されたキチンオリゴ糖には抗酸化作用があることも報告されている(非特許文献3)。また、一般に水溶性多糖は化粧品に多用されており、その効果としては感触に優れる点が挙げられる。
トリュフの利用としては、熱水抽出や溶媒抽出により得られる抽出物を、抗炎症剤や保湿剤として用いる方法が報告されている(特許文献1、特許文献2)。しかし、これらの方法では細胞壁由来の多糖成分は抽出されにくく、十分な利用は図られていなかった。また、トリュフを含む菌類に特定の酵素を反応させてエキスを得る方法も開示されているが(特許文献3)、高価でにおいの強い子実体を粥状化して呈味性を向上させることを目的としており、コストや嗜好性の面から好ましいものとはいえなかった。
特許第3199283号明細書 特開2002−249438号公報 特許第2871585号明細書 Annu. Rev. Microbiol., vol.22, p.87, 1968 Cosmetics & tioletries magagine, vol.115, No.7, 2000 Biol. Pherm. Bull., vol.26, No.9, p.1326, 2003
上記事情において、トリュフの細胞壁由来成分を有効に利用することが可能な、コスト面で優れた、嗜好性の高い素材が求められていた。
本発明者等は、上記要望に応えるべく鋭意研究した結果、トリュフ菌糸体を培養して得られる培養菌糸体を原料とし、これに酵素を添加して細胞壁成分などを分解液化して得られる分解物が、細胞壁由来成分を有効に活用でき、コスト面でも優れ、化粧品等の皮膚外用組成物や食品の嗜好性を高める有用な素材であることを見い出し、本発明を完成させるに到った。
即ち、本願第1の発明は、子のう菌類セイヨウショウロ科に属する菌類の菌糸体を酵素により分解することにより得られる、酵素分解物を配合することを特徴とする皮膚外用組
成物又は食品組成物にある。また第2の発明は、菌類がTuber magnatum及び/又はTuber melanosporumであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用組成物又は食品組成物にある。さらに第3の発明は、酵素がグルカナーゼ、キチナーゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、マンナナーゼ又はヘミセルラーゼから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用組成物又は食品組成物にある。
本発明により、安定性、安全性が高く、感触や保湿性に優れた皮膚外用組成物を得ることが可能であり、また、栄養価の面あるいは嗜好性において優れた食品組成物を得ることが可能である。
本発明において使用される菌類は、子のう菌類セイヨウショウロ科に属する菌類であれば良く、このうち所謂トリュフと呼ばれ食用とされている菌類は、後述の理由からも使用が好ましい。
トリュフはブナ、クリ、松等の樹木の林の土中において形成された子実体からなる菌塊であり、黒トリュフはイオウ酸化物様の強烈な匂いを、白トリュフはややニンニク臭的な匂いを有し、その成分としては、乾燥重量に対して、約20質量%の粗タンパク質、約30質量%の食物繊維、約10質量%のミネラル等の栄養素や機能性成分に加えて、ビタミンDの前駆体として知られるエルゴステロールも豊富に含まれていることが報告されている(Food Chemistry、第43巻、189-192頁、1993年)。トリュフは、生産量が限られ人工栽培も難しいことから、西洋料理において高級食材として有名である。トリュフはその高級さ故に、化粧料への配合が可能となれば、機能面だけでなく高付加価値商品として消費者に対する訴求力を高めることができる。従って、本願発明の子のう菌類セイヨウショウロ科に属する菌類としては、白トリュフ(Tuber magnatum)及び/又は黒トリュフ(Tuber melanosporum)が好ましく用いられる。
本発明で使用される子のう菌類セイヨウショウロ科に属する菌類の菌糸体としては、例えばトリュフ等の子実体を使用することも可能であるが、上述のように、トリュフは生産量が限られ、高価であることから、菌類から種菌を得て、これを培養することより得られる培養菌糸体を用いることが好ましい。培養菌糸体を用いることで、安定して菌糸体を供給することが可能となり、また培養条件を整えることにより、品質的にも一定のものを供給することが可能となる。
菌糸体培養に用いる種菌は、子のう菌類セイヨウショウロ科に属する菌類から適当な方法により無菌操作によって採取することができる。特に子実体を形成する菌類にあっては、生子実体の内部組織から無菌的に一部を切り出すことで、容易に種菌を得ることができる。
本願発明で使用される菌糸体は、種菌を公知の各種培養方法により培養することにより調製することができる。菌糸体の培養は、液体培養、固体培養、寒天培養等いずれにおいても可能であるが、培養後菌糸体を回収して利用するので、液体培養が好ましい。液体培養としては、深部培養、振盪培養、静置液面培養等、通常用いられる方法であればいずれでも良い。特にトリュフを用いる場合、その菌糸体は生育が旺盛なので、実用的には、大きな培養設備装置が不要な静置液面培養法で充分培養生産が可能である。
培養に用いる培地は、一般に糸状菌(従属栄養型の腐生菌)の培地が使用可能である。望ましくは、窒素源としてイーストエキストラクト、モルトエキストラクト、コーンスチ
ープリカー、乾燥酵母及びその粕、ペプトン、ブイヨン、各種アミノ酸類、各種アンモニウム塩及びアンモニア化合物等が使用できる。また、野菜類の抽出物も有効で、特にジャガイモ、タマネギ、ニンジン等の根菜類がより好ましい。炭素源は、天然物抽出液から得られるデンプン、デキストリン、オリゴ糖の他、一般に培地に利用されるグルコース、キシロース、シュークロース、マルトース、ガラクトース、マンノース等が望ましい。培地に添加する塩類は、硫酸マグネシウム、リン酸水素2カリウム、リン酸2水素アンモニウム等が好ましい。
培養菌糸体は、回収、洗浄後、必要に応じて適当な大きさに、例えば5cm程度以下の大きさに細断すると、後の破砕又は粉砕操作が容易となる。得られた湿菌糸体はそのまま酵素分解に供しても良いが、保存の面や扱い易さの面から乾燥させても良い。乾燥方法としては、自然乾燥、加熱乾燥、噴霧乾燥等の方法が挙げられるが、凍結乾燥法を用いると、熱による変質が無く、破砕や粉砕が容易であるため好ましい。凍結乾燥の場合、−20℃以下に設定された雰囲気下、例えば−20℃以下に設定された公知の冷凍庫で凍結する工程を行う。この凍結工程は、氷晶が生じないように−30℃以下雰囲気下、さらに好ましくは−40℃以下に設定された雰囲気下で急速凍結すると好適である。凍結後、真空乾燥により凍結乾燥させる。真空度の条件は、1.0〜0.01mmHgの範囲とすると良い。
上記により得られた菌糸体は、必要に応じて破砕又は粉砕操作を経て微細化する。微細化することにより、後の酵素分解が効率的に行われる。破砕又は粉砕操作は公知の粉砕、破砕装置を用いて行えば良い。必要に応じて破砕、粉砕操作を経た菌糸体は、次いで酵素による分解操作に供される。
本発明で使用される酵素としては、細胞壁を形成する多糖を基質とする酵素とそれ以外の成分を基質とする酵素を挙げることができ、その本質としてはグルカナーゼ、キチナーゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、マンナナーゼ、ヘミセルラーゼ、ヌクレアーゼ等が挙げられ、これらを組み合わせて使用することが好ましい。特にプロテアーゼと他の酵素との組み合わせが好ましい。また、酵素の由来としては特に限定されないが、Aspergillus niger、Aspergillus melleus、Aspergillus oryzae、Rhizopus niveus、Bacillus subtilis、Arthrobacter sp.、Trichoderma viride由来のものが収率の面から好ましい。
酵素による分解は、酵素反応を起こさせる条件で行えば良く、例えば水やpHを調節した緩衝液のような液体中、必要であれば撹拌下で行えば良い。温度は20℃〜50℃、好ましくは37℃とすることが望ましい。添加する酵素の量は、使用する酵素のグレードや酵素の組み合わせにより、適宜決定すれば良い。概ね、数時間〜数日の酵素反応により菌糸体の分解が終了する程度の量を添加すれば良い。一般的には、菌糸体乾燥重量に対して、重量比で0.5〜3%の酵素を添加し、12時間〜36時間反応させるのが良い。反応後、酵素反応を適当な方法により停止させるが、熱処理よる方法が簡便であり、50℃〜120℃、好ましくは100℃で、30分〜5時間、好ましくは1時間撹拌する工程により、反応を停止させるのが望ましい。得られた菌糸体分解物は、必要に応じて遠心分離、ろ過、脱塩、濃縮又は乾燥、或いは溶媒抽出、希釈、防腐剤の添加等の操作により、望ましい形態や性状とすることが可能である。
本発明の皮膚外用組成物における菌糸体の酵素分解物の配合量は、皮膚外用組成物の総量を基準として、0.0001〜10.0質量%(以下、単に%と記する)が好ましく、特に好ましくは0.001〜5.0%である。0.0001%未満の配合量では、本発明の目的とする効果が十分に発揮されず、一方、10.0%を超えて配合してもその増加分に見合った効果の向上がなく好ましくない。また、食品組成物における菌糸体の酵素分解
物の配合量は、食品組成物の形態により異なるので、一概に規定できるものではない。
本発明の皮膚外用組成物は、皮膚化粧料、頭髪化粧料はもとより、医薬部外品、医薬品や入浴剤にも適用でき、剤型的には、例えばローション類、乳液類、クリーム類、パック類等とすることができる。尚、本発明の皮膚外用組成物には、上記の他に、色素、顔料、香料、防腐剤、界面活性剤、油剤、抗酸化剤、生理活性成分等の通常皮膚外用組成物に配合可能な各種成分を、本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合することができる。
本発明の食品組成物は、形状としては特に限定されるものではなく、粉末状、顆粒状、タブレット状、練物状、スポンジ状等として適用することができる。具体的には、パンやパスタ等の主食類、ハムやソーセージ等の副食類、キャンディー、グミ、飲料等の菓子類とすることができる。
更に本発明の食品組成物には、上記した必須の成分に加えて、適宜アスパラテーム、ステビア抽出物、甘草抽出物等の甘味料、L−アスコルビン酸やクエン酸等の添加して、より嗜好性を高めることもでき、或いは必要により大豆、トウモロコシ、りんご等の食物繊維等を添加して健康性を高めることができるのは勿論である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。尚、実施例における配合量は全て質量%である(以下、%と表記する。)。
培養例(静置液面培養)
培養液として次の組成の培地〔ニンジン抽出液(200g生ニンジンを1リットルの水で熱水抽出したもの)、グルコース10g、マンノース10g、乾燥酵母5gの組成で水酸化ナトリウムにてpH6.5〜7.5に調整し、1リットルにメスアップしたもの〕を使用した。500mLコルベンに100mLの培養液を注入し綿栓した後、1.2気圧20分間高圧滅菌し室温まで冷却した。クリーンベンチ内で無菌操作によってトリュフの菌糸体の予め寒天培地に培養していたものを1片接種し、室温20℃近傍の培養室で無菌下培養して菌糸体を増殖をさせた。適当な期間増殖させた菌糸体は、コルベンから取り出し、培養液と分離しさらに水洗して、培養菌糸体を得た。
製造例1(菌糸体酵素分解物の調製)
培養例に従って白トリュフ(Tuber magnatum)を50日間液体培養して得られた培養菌糸体を凍結乾燥した後、ジェットミルで粉砕した。この菌糸体粉砕物1gを20mlの精製水に懸濁させ、10%乳酸水溶液にてpHを4.5に調整した。ここにニューラーゼF3G(天野エンザイム社製)10mgを添加し、37℃にて6時間撹拌下に分解させた。反応溶液を100℃で1時間撹拌し酵素反応を停止させ、不溶物を遠心分離することで除去した。更にろ過した後、防腐剤を加えて本発明の菌糸体酵素分解物を得た。この酵素分解物の乾燥残分は0.3%であった。
製造例2(菌糸体酵素分解物粉末の調製)
培養例に従って黒トリュフ(Tuber melanosporum)を45日間液体培養して得られた培養菌糸体を凍結乾燥した後、ジェットミルで粉砕した。この菌糸体粉砕物10gを200mlの精製水に懸濁させ、ニューラーゼF3G(天野エンザイム社製)とツニカーゼFN(大和化成社製)をそれぞれ100mgを添加し、37℃にて24時間撹拌下に分解させた。反応溶液を100℃で1時間撹拌し酵素反応を停止させ、不溶物を遠心分離することで除去した。更にろ過した後、凍結乾燥することで、本発明の菌糸体酵素分解物粉末を得た。
製造例3(菌糸体酵素分解物粉末の調製)
製造例2の菌糸体100g(水分89%)を凍結粉砕し、120mlのpH7.0に調節したリン酸バッファーに懸濁させ、アクチナーゼA(科研製薬社製)とツニカーゼFN(大和化成社製)をそれぞれ110mg添加し、50℃にて12時間撹拌下に分解させた。反応溶液を100℃で1時間撹拌し酵素反応を停止させた。ろ過により不溶物を除去し脱塩した後に凍結乾燥することで、本発明の菌糸体酵素分解物粉末を得た。
試験例1(脂質概要分析)
製造例2で得られた菌糸体酵素分解物粉末を常法に従ってHPTLCで展開し、脂質を分析した結果を図1に示す。展開は、次の4種溶媒、ヘキサン(8cm)、ベンゼン(8cm)、クロロホルム/メタノール/水(95:20:1)(1.5cm×2)、ヘキサン/ジエチルエーテル/無水酢酸(80:20:10)(5cm)を用いて行った。尚、比較対照としては、黒トリュフ(Tuber melanosporum)培養菌糸体凍結乾燥品からメタノールにて抽出し溶媒を留去して得られた菌糸体メタノール抽出物を用いた。図1から、メタノール抽出物には極性の低い成分の割合が高いのに対し、製造例2で得られた酵素分解物には極性の高い成分の割合が高いことが示され、酵素処理により細胞壁成分が多く可溶化されていることが示唆された。
試験例2(エルゴステロール分析)
製造例1で得られた菌糸体酵素分解物中のエルゴステロールを、常法に従ってHPLCにより分析した。カラムはDeverosil-ODS-UG-5(野村化学社製)を、溶離液はアセトニトリルを使用し、282nmの紫外吸収により検出した。図2の結果に分かるように、製造例1で得られた菌糸体酵素分解物にはエルゴステロールが含まれていた。
試験例3(フリーラジカル消去活性)
517nmに吸光を持つDPPH(1,1-diphenyl-2-picrylhydrazyl)ラジカルに対する消去活性を測定した(参考文献:Mau et al, J. Agric. Food Chem., vol.49, p.5461-5467, 2001)。1mmol/LのDPPHメタノール溶液1mlに対し、1ml当たり3.0mg又は6.4mgとなるように調整した製造例3の菌糸体酵素分解物粉末のメタノール溶液を4ml添加した。暗所保存30分後に島津製作所社製UV−2200型分光光度計にて517nmの吸光度を測定した。菌糸体酵素分解物粉末のメタノール溶液の代わりにメタノールを添加したものをコントロールとして、{(コントロールの吸光度−菌糸体酵素分解物の吸光度)/コントロールの吸光度×100}(%)により算出されるラジカル消去率により評価した。その結果を次に示す。本願発明の菌糸体酵素分解物にはDPPHラジカルの消去活性があることが確認された。
―――――――――――――――――――――
菌糸体酵素分解物濃度 ラジカル消去率(%)
―――――――――――――――――――――
3.0 mg/ml 88.7
6.4 mg/ml 96.1
―――――――――――――――――――――
実施例1、比較例1(スキンローション)
下記組成のスキンローションを常法に従って調製し、専門パネラー10名(女性、21〜45歳)を被験者として、実施例1及び比較例1のスキンローションそれぞれを朝洗顔後、約2mlずつ半顔にて1週間連用してもらい、アンケート調査を行った。
(組成)
―――――――――――――――――――――――――――――――
原 料 成 分 配合量(%)
―――――――――――――――――――――――――――――――
実施例1 比較例1
(1) ブチレングリコール 5.0 5.0
(2) モノラウリン酸 0.5 0.5
ポリオキシエチレン(20)ソルビタン
(3) プロピレングリコール 10.0 10.0
(4) グリセリン 3.0 3.0
(5) メチルパラベン 0.1 0.1
(6) エタノール 7.0 7.0
(7) 菌糸体酵素分解物(製造例1) 3.0 −
(8) 市販のパン酵母エキス − 3.0
(9) 精製水 残 量 残 量
―――――――――――――――――――――――――――――――
嗜好性(臭い)及び皮膚の状態に関するアンケート調査結果から、各評価項目において「そう思う」と回答した人の人数を以下に示す。
―――――――――――――――――――――
評 価 項 目 人数(名)
―――――――――――――――――――――
実施例1 比較例1
特異な臭いが気になった 1 7
皮膚が柔らかくなった 6 2
感触がよい 8 2
―――――――――――――――――――――
本結果から、実施例1のスキンローションは、比較例1と比較して明らかに嗜好性が改善しており、さらに皮膚の柔軟性等も改善されたことが分かる。また、本発明のスキンローションによる刺激や痒み等の皮膚の異常は認められなかった。
実施例2(スキンクリーム)
(組成)
――――――――――――――――――――――――
原 料 成 分 配合量(%)
――――――――――――――――――――――――
(1) 密ロウ 2.0
(2) ステアリン酸 5.0
(3) ステアリルアルコール 5.0
(4) 還元ラノリン 2.0
(5) スクワレン 20.0
(6) モノステアレートソルビタン 3.0
(7) モノステアレート 3.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタン
(8) プロピレングリコール 5.0
(9) メチルパラベン 0.2
(10)精製水 残 量
(11)菌糸体酵素分解物粉末(製造例2) 1.0
――――――――――――――――――――――――
上記組成のスキンクリームを常法により調製し、20名の健常人(女性、30〜56歳)に1週間以上使用してもらい、アンケート調査を実施した。その結果、使用時における特異臭が気になった人は0名であり、19名が皮膚状態が改善傾向にあり、継続して使用したいと回答した。
実施例3(健康飲料)
(組成)
―――――――――――――――――――――
原 料 成 分 配合量(%)
―――――――――――――――――――――
(1) 菌糸体酵素分解物(製造例1) 1.0
(2) 還元麦芽糖液 10.0
(3) 香料 0.2
(4) ビタミンC 10.0
(5) 精製水 残 量
―――――――――――――――――――――
実施例3の飲料は特異な臭いも少なく、高い嗜好性があると評価された。
実施例4(グミキャンディー)
(組成)
―――――――――――――――――――――――
原 料 成 分 配合量(%)
―――――――――――――――――――――――
(1) 菌糸体酵素分解物粉末(製造例3) 3.0
(2) グラニュー糖 30.0
(3) 水飴 25.0
(4) ゼラチン 10.0
(5) クエン酸 0.5
(6) 酒石酸 0.3
(7) 香料 1.0
(8) 精製水 残 量
―――――――――――――――――――――――
実施例4のグミキャンディーは特異な臭いも少なく、高い嗜好性があると評価された。
皮膚外用組成物として化粧品、医薬部外品、医薬品、入浴剤等に適用でき、例えばローション類、乳液類、クリーム類、パック類等とすることができ、嗜好性が高く皮膚美容上において非常に有用である。また、食品組成物として顆粒状、タブレット状、練物状、スポンジ状等に適用でき、例えば健康食品やパスタ等の主食類、ソーセージ等の副食類、キャンディー、グミ、飲料等の菓子類等とすることができる。
製造例2の菌糸体酵素分解物粉末のTLCによる脂質組成分析結果である。 製造例1の菌糸体酵素分解物中のエルゴステロール分析の結果を示すHPLCのクロマトグラムである。

Claims (3)

  1. 子のう菌類セイヨウショウロ科に属する菌類の菌糸体を酵素により分解することにより得られる、酵素分解物を配合することを特徴とする皮膚外用組成物又は食品組成物。
  2. 菌類がTuber magnatum及び/又はTuber melanosporumであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用組成物又は食品組成物。
  3. 酵素がグルカナーゼ、キチナーゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、マンナナーゼ又はヘミセルラーゼから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用組成物又は食品組成物。
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