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JP2007103703A - 半導体ウェハの研磨方法 - Google Patents

半導体ウェハの研磨方法 Download PDF

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JP2007103703A
JP2007103703A JP2005292205A JP2005292205A JP2007103703A JP 2007103703 A JP2007103703 A JP 2007103703A JP 2005292205 A JP2005292205 A JP 2005292205A JP 2005292205 A JP2005292205 A JP 2005292205A JP 2007103703 A JP2007103703 A JP 2007103703A
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semiconductor wafer
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retainer
pressure
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Application number
JP2005292205A
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Yoshinari Terakawa
良也 寺川
Yasuhiro Kobiki
康弘 小引
Hidetoshi Takeda
英俊 武田
Hiroyuki Tokunaga
裕之 徳永
Ryoichi Yamada
良一 山田
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Sumco Techxiv Corp
Original Assignee
Sumco Techxiv Corp
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Abstract

【課題】半導体ウェハの裏面品質を維持できかつ研磨による欠陥を低減できる半導体ウェハの研磨方法を提供すること。
【解決手段】研磨終了後に、チャック426の加工圧およびリテーナ423のリテーナ圧を研磨時よりも小さくし、チャック426および半導体ウェハW間に水を供給して、リテーナ423およびチャック426の隙間と、チャック426の保持面426Aと、半導体ウェハWの裏面と、を洗浄する。このため、加工圧およびリテーナ圧を研磨時よりも小さくして水を供給するため、チャック426および半導体ウェハW間に効率的に水を供給でき、保持面426Aや半導体ウェハWの裏面に付着したスラリーを効率的に除去できる。さらに、次の研磨工程にスラリーが持ち込まれて、このスラリーを用いた研磨により半導体ウェハWの被研磨面に発生する欠陥や、裏面に発生するシミや傷を抑制できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体ウェハを研磨する半導体ウェハの研磨方法に関する。
従来、半導体ウェハの研磨において、平坦度と裏面品質とを両立させることは、困難とされている。
均一な取り代を達成するための研磨において、問題となるのは、研磨布の粘弾性が起因のいわゆる面ダレと、チャックの形状転写と、によるものである。
ところで、チャックから独立してリテーナを加圧する機構(以下、独立加圧式リテーナ機構と称す)は、面ダレを抑制する特性を有するため平坦化に有利である。
しかし、粗研磨中に、チャックとリテーナとの間に存在する空間に粗研磨用のスラリー(以下、粗スラリーと称す)が入り込むと、リテーナが研磨布に接触しているため純水が即座に空間に入っていかず、リンス工程だけでは、十分にスラリーを除去することができない。
このため、続けて実施する仕上げ研磨工程に粗スラリーが持ち込まれ、スクラッチが発生するという問題点があった。
さらに、加工中の半導体ウェハのリテーナ内での移動や真空吸着の作用により、半導体ウェハの裏面へのスラリーの回り込みが避けられず、裏面品質の低下につながるという問題点があった。
そして、これらのような問題点を解決するための研磨装置や研磨方法が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特許文献1に記載のものは、ダイヤフラムに、キャリアの外周面とリテーナリングの内周面との間に形成される隙間内へスラリーを供給するための供給口を設けている。また、供給口に、この供給孔に対してスラリーと洗浄液のうちいずれか一方を選択的に供給するスラリー/洗浄液供給機構を接続している。
そして、プラテンを回転させるとともに、研磨ヘッドを自転させ、これと前後して、スラリー/洗浄液供給機構により、スラリーを供給口に供給する。これにより、スラリーが隙間から流れ落ちてウェハと研磨パッドとの間に直接供給されて、ウェハの研磨が行われる。また、研磨作業を終えた際などの適宜時期に、スラリー/洗浄液供給機構からの供給口からのスラリーの供給を停止し、代わりに供給口に洗浄液を供給することで、供給口、収容空間および隙間内に残留しているスラリーを洗い流す構成が採られている。
特許文献2に記載のものは、トップリング本体およびリテーナリングの周囲に、押圧リングを設けている。また、この押圧リングに、一端が押圧リングの内周面に開口され他端が押圧リングの上端面に開口された洗浄液供給孔を備えた洗浄液供給手段を設けている。
そして、洗浄液供給手段から押圧リングとトップリングのリテーナリングとの間隙に、適宜、洗浄液を供給することにより、間隙に入り込んだスラリー上の研磨砥液を洗い流す構成が採られている。
特開2003−220553号公報(第5頁左欄−第8頁右欄) 特開平10−286769号公報(第4頁左欄−第6頁左欄)
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載のような構成では、粗研磨中に半導体ウェハがチャックに対して位置ずれを起こし、半導体ウェハの裏面の一部が粗研磨用のスラリー(以下、粗スラリーと称す)にさらされてしまい、チャックの表面に設けられたバッキングパッドの表面や、半導体ウェハの裏面に粗スラリーが付着してしまうことがある。このため、チャックとリテーナとの間の空間に水を供給するだけでは、この付着した粗スラリーを十分に除去できずに、続けて実施する仕上げ研磨工程に粗スラリーが持ち込まれ、半導体ウェハの表面にスクラッチやLPD(Light Point Defects)などの欠陥が発生したり、裏面にシミや傷が発生したりするという問題点がある。
本発明の目的は、半導体ウェハの裏面品質を維持可能かつ研磨による欠陥を低減可能な半導体ウェハの研磨方法を提供することにある。
本発明の半導体ウェハの研磨方法は、半導体ウェハの裏面を保持面で保持するチャックおよび前記半導体ウェハの周囲を囲む状態で設けられたリテーナに研磨面に近接する方向への圧力を付与し、前記チャックおよび前記リテーナを前記研磨面に対して回転させて前記半導体ウェハを研磨する研磨方法であって、前記半導体ウェハの研磨終了後に、前記チャックおよび前記リテーナに付与する前記近接する方向への圧力を前記研磨時よりも小さくする除圧工程と、水供給部から前記チャックおよび前記半導体ウェハの間に水を供給して、前記リテーナの内面および前記チャックの側面で構成される空間、前記チャックの保持面、および、前記半導体ウェハの裏面を洗浄する洗浄工程と、を備えていることを特徴とする。
このような発明によれば、半導体ウェハの研磨終了後に、チャックに付与する研磨面に近接する方向への圧力(以下、加工圧と称す)、および、リテーナに付与する研磨面に近接する方向への圧力(以下、リテーナ圧と称す)を研磨時よりも小さくし、水供給部からチャックおよび半導体ウェハ間に水を供給して、リテーナの内面およびチャックの側面で構成される空間と、チャックの保持面と、半導体ウェハの裏面と、を洗浄する。
このことにより、加工圧およびリテーナ圧を研磨時よりも小さくして水を供給するため、加工圧およびリテーナ圧を研磨時よりも小さくしない構成と比べて、チャックおよび半導体ウェハ間に効率的に水を供給可能となる。こうすることで、半導体ウェハ裏面とチャックとの間を通って外へ流れる一様な流れができ、リテーナ内部の空間内からスラリーを速やかに水に置換できるため、研磨中に半導体ウェハがチャックに対して位置ずれを起こし、チャックの保持面や、半導体ウェハの裏面にスラリーが付着した場合であっても、この付着したスラリーを効率的に除去することが可能となる。さらに、例えば続けて実施する研磨工程にスラリーが持ち込まれて、このスラリーを用いた研磨により半導体ウェハの被研磨面にスクラッチやLPDが発生することや、裏面にシミや傷が発生することを抑制可能となる。
そして、本発明では、前記チャックに、多孔質樹脂製のバッキングパッドと、前記保持面に開口形成され真空吸引部により真空状態にされて前記半導体ウェハを前記保持面に吸引する孔部と、を設け、前記水供給部は、前記保持面の孔部を介して前記チャックおよび前記半導体ウェハの間に水を供給することが好ましい。
このような発明によれば、チャックの保持面に、多孔質樹脂製のバッキングパッドを設けている。このため、このようなバッキングパッドを設けない構成と比べて、半導体ウェハの裏面に発生する傷などをより抑制可能となる。
そして、水供給部から供給される水によりバッキングパッドの表面を清浄に保つことが可能となり、スラリーの蓄積によるバッキングパッドの劣化を抑制可能となる。
また、チャックの保持面に、真空吸引部により真空状態にされて半導体ウェハを保持面に吸引する孔部を設けている。そして、水供給部にて、孔部を介してチャックおよび半導体ウェハの間に水を供給する。このため、孔部を介して半導体ウェハの保持およびバッキングパッドへの水の供給が可能となり、チャックの構成の簡略化を図れる。
また、本発明では、前記除圧工程は、前記チャックおよび前記リテーナに付与する前記近接する方向への圧力を前記洗浄工程で前記水供給部から供給される水の圧力よりも小さくすることが好ましい。
このような発明によれば、除圧工程にて、加工圧およびリテーナ圧を洗浄工程で水供給部から供給される水の圧力(以下、バックプレス圧と称す)よりも小さくするため、加工圧およびリテーナ圧をバックプレス圧よりも大きくする構成と比べて、チャックおよびリテーナの間に水を効率的に供給可能となり、チャックおよびリテーナの間のスラリーを迅速に水に置換可能となる。
さらに、本発明では、前記除圧工程は、前記チャックに付与する前記近接する方向への圧力を略0にすることが好ましい。
このような発明によれば、除圧工程にて、加工圧を略0にするため、チャックおよびリテーナの間に水を直接的に供給可能となり、チャックおよびリテーナの間のスラリーをより迅速に水に置換可能となる。よって、次工程へのスラリーの持ち込みや、リテーナ、チャック、バッキングパッドへのスラリーの固着を抑制可能となる。
そして、本発明では、前記洗浄工程は、前記半導体ウェハの被研磨面をリンスするリンス工程と同時に実施されることが好ましい。
このような発明によれば、洗浄工程を、半導体ウェハの被研磨面をリンスするリンス工程と同時に実施するため、チャックの保持面や半導体ウェハの裏面に付着したスラリーの除去性を高めることが可能となるとともに、研磨工程の簡略化を図れる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
〔半導体ウェハの研磨装置の構成〕
図1は、本発明に係る半導体ウェハの研磨装置の概略構成を示す上面図である。図2は、研磨装置の要部の概略構成を示す上面図である。図3は、研磨装置の要部の概略構成を示す一部を切り欠いた側面図である。図4は、研磨ヘッド部の概略構成を示す断面図である。
この研磨装置100は、スラリーを用いて直径寸法が200mmの半導体ウェハWの表面を複数段階的に研磨する枚葉式の装置である。具体的には、研磨装置100は、半導体ウェハWの粗研磨処理、この粗研磨処理よりも細かい粗さで研磨する第1仕上げ研磨処理および第2仕上げ研磨処理を実施する装置である。なお、直径寸法が200mm以外の半導体ウェハWを対象とした研磨装置100としてもよい。
この研磨装置100は、図1に示すように、筐体200と、研磨処理部300と、ウェハ保持回転部400と、を備える。
筐体200は、略四角箱状に形成されている。この筐体200の上面部201における略中央には、図示しない支持体スピンドル孔が開口形成されている。また、上面部201における支持体スピンドル孔と、筐体200の右面部202、後面部203、および、左面部204と、のそれぞれの間には、それぞれ図示しない、粗研磨定盤スピンドル孔、第1仕上げ研磨定盤スピンドル孔、第2仕上げ研磨定盤スピンドル孔が開口形成されている。
研磨処理部300は、後述する研磨ヘッド部420の洗浄処理や、半導体ウェハWの研磨処理やリンス処理などを適宜実施する。この研磨処理部300は、ウェハ着脱チャック洗浄部310と、粗研磨部320と、第1仕上げ研磨部330と、第2仕上げ研磨部340と、を備える。なお、粗研磨部320、第1仕上げ研磨部330、および、第2仕上げ研磨部340は、同様の構成を有しているため、粗研磨部320について詳細に説明し、第1,2仕上げ研磨部330,340については説明を簡略化する。
ウェハ着脱チャック洗浄部310は、筐体200の上面部201における前面部205近傍に設けられている。このウェハ着脱チャック洗浄部310には、半導体ウェハWが適宜載置される。そして、この半導体ウェハWは、ウェハ保持回転部400に保持されて粗研磨部320などで研磨される。
また、ウェハ着脱チャック洗浄部310には、研磨された半導体ウェハWがウェハ保持回転部400により載置される。そして、この半導体ウェハWは、外部に適宜搬送される。
さらに、ウェハ着脱チャック洗浄部310は、このウェハ着脱チャック洗浄部310の上方に位置する後述する研磨ヘッド部420の洗浄処理を適宜実施する。
粗研磨部320は、筐体200における右面部202近傍に設けられている。この粗研磨部320は、図2および図3に示すように、研磨スピンドル321と、研磨定盤322と、研磨布323と、図示しない、粗研磨回転駆動部と、粗研磨スラリー供給部と、リンス液供給部と、を備える。
研磨スピンドル321は、略棒状に形成されたスピンドル基部321Aと、このスピンドル基部321Aの一端に設けられた略円板状のスピンドル先端部321Bと、を備える。
スピンドル基部321Aは、軸方向が筐体200の上下方向と略一致した状態で、軸を中心に回転可能に設けられている。
スピンドル先端部321Bは、上面部201の粗研磨定盤スピンドル孔よりも小さい直径寸法を有している。このスピンドル先端部321Bは、上面が粗研磨定盤スピンドル孔を介して上面部201よりも上方に位置する状態に設けられている。
研磨定盤322は、スピンドル先端部321Bよりも大きい直径寸法を有する略円板状に形成されている。この研磨定盤322は、スピンドル先端部321Bの上面に、互いの中心が略一致する状態で設けられている。
研磨布323は、研磨定盤322と略等しい外径寸法を有する略円板状に形成されている。そして、研磨布323は、研磨定盤322の上面に、互いの中心が略一致する状態で設けられている。
粗研磨回転駆動部は、例えば研磨スピンドル321の他端側に設けられ、研磨スピンドル321を適宜回転させる。
粗研磨スラリー供給部は、研磨布323の研磨面323Aに、粗研磨用のスラリーを適宜供給する。
リンス液供給部は、研磨面323Aに、半導体ウェハWの被研磨面をリンスするためのリンス液を適宜供給する
第1仕上げ研磨部330は、筐体200における後面部203近傍に設けられている。この第1仕上げ研磨部330は、研磨スピンドル321と、研磨定盤322と、研磨布323と、図示しない、第1仕上げ研磨回転駆動部と、第1仕上げ研磨スラリー供給部と、リンス液供給部と、を備える。
第1仕上げ研磨スラリー供給部は、研磨布323の研磨面323Aに、第1仕上げ研磨用のスラリーを適宜供給する。
第2仕上げ研磨部340は、筐体200における左面部204近傍に設けられている。この第2仕上げ研磨部340は、研磨スピンドル321と、研磨定盤322と、研磨布323と、図示しない、第2仕上げ研磨回転駆動部と、第2仕上げ研磨スラリー供給部と、リンス液供給部と、を備える。
第2仕上げ研磨スラリー供給部は、研磨布323の研磨面323Aに、第2仕上げ研磨用のスラリーを適宜供給する。
ウェハ保持回転部400は、半導体ウェハWを保持して回転させるとともに、ウェハ着脱チャック洗浄部310、粗研磨部320、第1仕上げ研磨部330、第2仕上げ研磨部340に順次搬送する。そして、ウェハ保持回転部400は、ヘッド支持部410と、8個の研磨ヘッド部420と、真空吸引部430(図4参照)と、水供給部440(図4参照)と、図示しないエアバッグ制御部と、を備える。
ヘッド支持部410は、支持体スピンドル411と、支持体基部412と、4個の支持体先端部413と、図示しない支持部駆動部と、を備える。
支持体スピンドル411は、略筒状に形成され、筐体200の支持体スピンドル孔に軸を中心に回転可能にかつ軸方向に移動可能に挿通されている。この支持体スピンドル411は、一端側が筐体200内に位置し、他端側が上面部201の上方に位置する状態に設けられている。
支持体基部412は、上面視略十字の薄箱状に形成され、支持体スピンドル411の他端に互いの中心が略一致する状態で設けられている。
支持体先端部413は、略長方形薄箱状に形成され、短手方向の一側面略中央が支持体基部412の突出先端に接続されている。また、各支持体先端部413は、ウェハ着脱チャック洗浄部310、粗研磨部320、第1仕上げ研磨部330、および、第2仕上げ研磨部340の上方に位置可能な状態で設けられている。
そして、支持体スピンドル411、支持体基部412、および、支持体先端部413は、中空部が互いに連通する状態で設けられている。
また、ヘッド支持部410の上方には、例えば下面が開口された略四角薄箱状に形成されたカバー414が設けられている。
支持部駆動部は、例えば支持体スピンドル411の一端側に設けられ、支持体スピンドル411を適宜回転させたり、上下方向に適宜移動させたりする。
研磨ヘッド部420は、図2および図3に示すように、支持体先端部413の下面における長手方向両端側において回転可能に設けられている。この研磨ヘッド部420は、図4に示すように、ヘッド上部421と、リテーナ保持部422と、リテーナ423と、リテーナ加圧部424と、チャック加圧部425と、チャック426と、バッキングパッド427と、ヘッド管部428と、図示しないヘッド回転駆動部と、を備える。
ヘッド上部421は、略円板状に形成されたヘッド上部基部421Aを備える。
ヘッド上部基部421Aの上面略中央には、上方に向けて突出する状態に設けられた略円柱状のヘッドスピンドル421Bが設けられている。
このヘッドスピンドル421Bは、図3に示すように、上端側が支持体先端部413の内部に位置する状態に設けられている。
また、ヘッド上部基部421Aの下面周縁には、下方に向けて略円筒状に突出するヘッド下突出部421Cが設けられている。
このヘッド下突出部421Cの外周面上方には、周方向に沿って、高さ寸法が後述するリテーナエアバッグダイヤフラム421Dの厚さ寸法よりも大きい略リング状に切り欠き形成された切欠部421C1が設けられている。この切欠部421C1には、略リング薄板状のリテーナエアバッグダイヤフラム421Dの内縁近傍が載置されている。そして、ヘッド下突出部421Cには、リテーナエアバッグダイヤフラム421Dの上面に当接し、かつ、切欠部421C1に嵌合する状態で、略リング板状のダイヤフラム押さえ部材421Eが図示しないボルトにより固定されている。
さらに、ヘッド上部421には、ヘッド上部基部421Aの下面略中央からヘッドスピンドル421Bの上面略中央にかけて、ヘッド管部428の後述する第1管部428Aが挿通される管部挿通孔421Fが設けられている。この管部挿通孔421Fには、後述するリテーナ加圧エアバッグ室424Aの気密性を損なわないように図示しないコネクタが設けられている。
リテーナ保持部422は、ヘッド上部基部421Aよりも大きい直径の略円板状に形成されたリテーナ保持部基部422Aを備える。
このリテーナ保持部基部422Aの略中央には、リテーナ加圧エアバッグ室424Aおよび後述するチャック加圧エアバッグ室425Aの気密性を損なわない第1管部428が挿通される管部挿通孔422A1が設けられている。また、リテーナ保持部基部422Aの上面には、略円筒状の第1リテーナ上突出部422Bと、この第1リテーナ上突出部422Bの外径寸法よりも大きい内径寸法を有する略円筒状の第2リテーナ上突出部422Cと、がリテーナ保持部基部422Aと同心状に設けられている。
第1リテーナ上突出部422Bは、ヘッド下突出部421Cの内径寸法よりも小さい外径寸法、および、ヘッド下突出部421Cと略等しい高さ寸法を有している。
第2リテーナ上突出部422Cは、ヘッド下突出部421Cの外径寸法よりも大きい内径寸法、および、第1リテーナ上突出部422Bよりも大きい高さ寸法を有している。この第2リテーナ上突出部422Cの内周面上方には、周方向に沿って、高さ寸法がリテーナエアバッグダイヤフラム421Dの厚さ寸法と略等しい略リング状に切り欠き形成された切欠部422C1が設けられている。この切欠部422C1には、リテーナエアバッグダイヤフラム421Dの外縁近傍が載置されている。そして、第2リテーナ上突出部422Cには、この第2リテーナ上突出部422Cの上面およびリテーナエアバッグダイヤフラム421Dの上面に当接する状態で、略リング板状のダイヤフラム押さえ部材422Dが図示しないボルトにより固定されている。
また、リテーナ保持部基部422Aの下面には、略円筒状の第1リテーナ下突出部422Eと、この第1リテーナ下突出部422Eの外径寸法よりも大きい内径寸法を有する略円筒状の第2リテーナ下突出部422Fと、がリテーナ保持部基部422Aと同心状に設けられている。
第1リテーナ下突出部422Eは、第1リテーナ上突出部422Bの外径寸法よりも大きい内径寸法、および、第2リテーナ上突出部422Cの内径寸法と略等しい外径寸法を有している。この第1リテーナ下突出部422Eの内周面上方には、周方向に沿って、高さ寸法が後述するチャックエアバッグ支持部422Gの厚さ寸法と略等しい略リング状に切り欠き形成された切欠部422E1が設けられている。この切欠部422E1には、略薄円板状のチャックエアバッグ支持部422Gの外縁近傍の上面が当接されている。そして、第1リテーナ下突出部422Eには、この第1リテーナ下突出部422Eの下面およびチャックエアバッグ支持部422Gの下面に当接する状態で、略リング板状の支持部押さえ部材422Hが図示しないボルトにより固定されている。
ここで、チャックエアバッグ支持部422Gの略中央には、第1管部428Aが挿通される管部挿通孔422G1が設けられている。そして、チャックエアバッグ支持部422Gは、略薄円板状の板ばね422G2と、この板ばね422G2と略等しい形状のチャックエアバッグダイヤフラム422G3と、を備える。板ばね422G2は、チャックエアバッグダイヤフラム422G3を介して、チャック426を支持する。この板ばね422G2の外縁近傍および中心近傍には、径方向に沿って所定間隔で開口形成された図示しない抜き孔が設けられている。チャックエアバッグダイヤフラム422G3は、板ばね422G2に重ねられた状態で設けられている。そして、チャックエアバッグ支持部422Gは、チャックエアバッグダイヤフラム422G3がチャック426側に位置する状態で、第1リテーナ下突出部422Eに設けられている。
第2リテーナ下突出部422Fは、リテーナ保持部基部422Aの直径寸法と等しい外径寸法を有している。この第2リテーナ下突出部422Fの内周面下方には、内側に向けて鍔状に突出する鍔部422Iが設けられている。鍔部422Iは、先端が描く円の直径寸法が、第1リテーナ下突出部422Eの内径寸法よりも小さく、かつ、半導体ウェハWの直径寸法よりも大きい形状を有している。
リテーナ423は、鍔部422Iの先端が描く円の直径寸法と略等しい内径寸法、および、第2リテーナ下突出部422Fの外径寸法よりも小さい外径寸法を有する略リング板状に形成されている。このリテーナ423は、第2リテーナ下突出部422Fおよび鍔部422Iの下面から下方に突出する状態に、かつ、第2リテーナ下突出部422Fと同心状に設けられている。
リテーナ加圧部424は、ヘッド上部基部421A、ヘッド下突出部421C、リテーナエアバッグダイヤフラム421D、リテーナ保持部基部422A、および、第2リテーナ上突出部422Bで区画形成されるリテーナ加圧エアバッグ室424Aを備える。このリテーナ加圧エアバッグ室424Aは、ヘッド管部428の後述するロータリージョイント428Cに接続された図示しないリテーナエアバッグ圧力制御用エア配管を介して、エアバッグ制御部に接続されている。また、リテーナ加圧エアバッグ室424Aには、ヘッド上部421およびリテーナ保持部422の上下方向の移動量を規制する図示しない上下移動規制機構と、径方向の回転を防ぐ図示しない回り止め機構と、が設けられている。
チャック加圧部425は、リテーナ保持部基部422A、第1リテーナ下突出部422E、および、チャックエアバッグ支持部422Gで区画形成されるチャック加圧エアバッグ室425Aを備える。このチャック加圧エアバッグ室425Aは、ロータリージョイント428Cに接続された図示しないチャックエアバッグ圧力制御用エア配管を介して、エアバッグ制御部に接続されている。
チャック426は、半導体ウェハWと略等しい直径寸法を有する略円板状に形成され、チャックエアバッグ支持部422Gの下面に同心状に設けられている。このチャック426には、保持面426Aおよび非保持面426Bを連通する状態でチャック孔部426Cが開口形成されている。
このチャック孔部426Cは、断面視略直線状を有し保持面426Aおよび非保持面426Bの略中央を連通する第1チャック孔部426C1と、断面視略L字状を有し第1チャック孔部426C1の上端近傍および保持面426Aにおける外縁近傍を連通する複数の第2チャック孔部426C2と、を備える。各第2チャック孔部426C2は、例えばチャック426の円周方向に略等間隔で設けられている。
バッキングパッド427は、多孔質樹脂材によりチャック426と略等しい直径寸法を有する略円板状に形成され、チャック426の下面に同心状に設けられている。
このバッキングパッド427は、ナップの気孔のサイズが10μm以下で、変形10%時の圧縮応力が300kPa以下の特性を有している。
また、バッキングパッド427には、チャック426の保持面426Aにおけるチャック孔部426Cに対応する位置に、表面および裏面を連通する状態でパッド孔部427Aが開口形成されている。
ヘッド管部428は、略細管状の第1管部428Aと、一端側が2つに分岐した略細管状の第2管部428Bと、第1管部428Aおよび第2管部428Bを回転可能に接続するロータリージョイント428Cと、を備えている。第1管部428Aは、他端側が管部挿通孔421F,422A1,422G1に挿通されている。そして、第1管部428Aは、一端がロータリージョイント428Cを介して第2管部428Bの他端に、他端がチャック426のチャック孔部426Cの上端に、それぞれ接続されている。第2管部428Bは、2つに分岐しているそれぞれの一端が真空吸引部430および水供給部440に接続されている。
ヘッド回転駆動部は、例えばヘッドスピンドル421Bの上端側に設けられ、研磨ヘッド部420を適宜回転させる。
真空吸引部430は、上述したように、ヘッド管部428を介してチャック426のチャック孔部426Cに接続されている。この真空吸引部430は、チャック孔部426Cを真空状態にして、チャック426の保持面426Aに半導体ウェハWを適宜吸引させる。
水供給部440は、上述したように、ヘッド管部428を介してチャック426のチャック孔部426Cに接続されている。この水供給部440は、チャック孔部426Cに所定の水圧(以下、バックプレス圧と称す)で水を供給する。
エアバッグ制御部は、リテーナ加圧エアバッグ室424Aおよびチャック加圧エアバッグ室425Aの内部圧力を独立的に制御する。
具体的には、エアバッグ制御部は、リテーナ加圧エアバッグ室424Aの内部圧力を制御して、リテーナ保持部422を押圧することにより、リテーナ423に下方への所定の圧力(以下、リテーナ圧と称す)を付与する。また、エアバッグ制御部は、チャック加圧エアバッグ室425Aの内部圧力を制御して、チャックエアバッグ支持部422Gを押圧することにより、チャック426に下方への所定の圧力(以下、加工圧と称す)を付与する。
〔半導体ウェハの研磨装置の動作〕
次に、上述した研磨装置100の動作として、半導体ウェハWの研磨処理を図面を参照して説明する。
図5は、半導体ウェハの研磨処理を示す模式図であり、(A)は研磨前の半導体ウェハを研磨ヘッド部で真空吸引する状態、(B)は研磨ヘッド部を粗研磨部に位置させる状態、(C)はバッキングパッドに水を含浸させる状態、(D)は半導体ウェハの粗研磨する状態である。図6は、半導体ウェハの研磨処理を示す模式図であり、(E)は研磨ヘッド部および半導体ウェハを洗浄する状態、(F)は粗研磨後の半導体ウェハを上昇させる状態、(G)は研磨後の半導体ウェハを剥離する状態である。
まず、研磨装置100は、研磨ヘッド部420がウェハ着脱チャック洗浄部310の上方に位置する状態でヘッド支持部410を下降させ、バッキングパッド427を半導体ウェハWの裏面に接触させる。さらに、真空吸引部430は、図5(A)に示すように、チャック426のチャック孔部426Cを真空状態にして、チャック426の保持面426Aでバッキングパッド427を介して半導体ウェハWを真空吸引させる。
この後、研磨装置100は、ヘッド支持部410を上昇させて反時計回り方向に約90°回転させて、研磨ヘッド部420を粗研磨部320の上方に位置させる。そして、ヘッド支持部410は、図5(B)に示すように、研磨ヘッド部420を回転させながら下降させ、粗研磨用のスラリーが供給されかつ回転している研磨布323の研磨面323Aに接触させる。
次に、研磨装置100は、図5(C)に示すように、エアバッグ制御部の制御により、チャック426に加工圧を付与せずに、リテーナ423に20kPaのリテーナ圧を付与して、半導体ウェハWの研磨ヘッド部420からの飛び出しを防止する。
また、真空吸引部430は、チャック孔部426Cの真空状態を解除して、チャック426による半導体ウェハWの保持を解除する。
そして、水供給部440は、流量が約200cc/minとなる40kPaのバックプレス圧でチャック孔部426Cに水を供給して、バッキングパッド427から半導体ウェハWを剥離させて、バッキングパッド427に水を含浸させる。
この後、研磨装置100は、図5(D)に示すように、チャック426に20kPaの加工圧を付与するとともに、リテーナ423に20〜50kPaのリテーナ圧を付与する。また、水供給部440は、チャック孔部426Cの水のバックプレス圧を18〜20kPaとなる状態に制御する。これにより、加工圧とバックプレス圧とが略等しくなり、チャック孔部426Cでの水の流量は略0となる。
半導体ウェハWは、上述した制御により、リテーナ423内で比較的自由に動ける状態で保持されているとともに外周がリテーナ423の内周よりも短いため、この周長差によりチャック426に対して転動して、リテーナ423内で円周方向に移動しながら粗研磨される。
そして、研磨装置100は、半導体ウェハWがリテーナ423内で少なくとも1回転するまで粗研磨すると、リテーナ圧および加工圧を粗研磨時よりも小さくする除圧工程を実施する。
具体的には、研磨装置100は、図6(E)に示すように、チャック426に加工圧を付与せずに、リテーナ423に20kPaのリテーナ圧を付与する。ここで、加工圧としては、略0すなわち0よりもわずかに大きい圧力としてもよい。また、リテーナ圧としては、後述する洗浄工程でのバックプレス圧よりも小さい圧力であれば、いずれの圧力としてもよい。
この後、研磨装置100は、半導体ウェハWの被研磨面をリンスするリンス工程を実施する。さらに、水供給部440は、このリンス工程と同時に、バッキングパッド427の下面あるいは半導体ウェハWの裏面などを洗浄する洗浄工程を実施する。
具体的には、水供給部440は、40kPaのバックプレス圧でチャック孔部426Cに水を供給して、バッキングパッド427の下面から漏れ出す水により、バッキングパッド427の下面あるいは半導体ウェハWの裏面に付着したスラリーや、リテーナ423およびチャック426の隙間のスラリーを除去する。
次に、水供給部440は、図6(F)に示すように、チャック孔部426Cへの水の供給を停止する。さらに、真空吸引部430は、チャック426で半導体ウェハWを真空吸引させる。そして、研磨装置100は、ヘッド支持部410を上昇させる。
この後、研磨装置100は、半導体ウェハWを第1仕上げ研磨部330および第2仕上げ研磨部340に搬送して、上述した処理と同様の処理により、第1仕上げ研磨および第2仕上げ研磨を実施する。そして、研磨装置100は、図6(G)に示すように、研磨ヘッド部420がウェハ着脱チャック洗浄部310の上方に位置する状態でヘッド支持部410を下降させる。さらに、真空吸引部430は、チャック孔部426Cの真空状態を解除し、半導体ウェハWをチャック426から剥離して、ウェハ着脱チャック洗浄部310に載置する。
〔半導体ウェハの研磨装置の作用効果〕
上述した一実施形態によれば、以下の作用効果がある。
(1)半導体ウェハWの研磨終了後に、チャック426の加工圧、および、リテーナ423のリテーナ圧を研磨時よりも小さくし、水供給部440からチャック426および半導体ウェハW間に水を供給して、リテーナ423およびチャック426の隙間と、チャック426の保持面426Aと、半導体ウェハWの裏面と、を洗浄する。
このため、加工圧およびリテーナ圧を研磨時よりも小さくして水を供給するため、加工圧およびリテーナ圧を研磨時よりも小さくしない構成と比べて、チャック426および半導体ウェハW間に効率的に水を供給できる。
したがって、半導体ウェハWの裏面とチャック426との間を通ってリテーナ423の外へ流れる一様な流れができ、リテーナ423内部の空間内からスラリーを速やかに水に置換できるため、研磨中に半導体ウェハWがチャック426に対して位置ずれを起こし、チャック426の保持面426Aや、半導体ウェハWの裏面にスラリーが付着した場合であっても、この付着したスラリーを効率的に除去できる。さらに、続けて実施する研磨工程にスラリーが持ち込まれて、このスラリーを用いた研磨により半導体ウェハWの被研磨面にスクラッチやLPDが発生することや、裏面にシミや傷が発生することを抑制できる。
(2)チャック426の保持面426Aに、多孔質樹脂製のバッキングパッド427を設けている。
このため、バッキングパッド427を設けない構成と比べて、半導体ウェハWの裏面に発生する傷などをより抑制できる。
そして、水供給部440からの水により、バッキングパッド427の表面を清浄に保つことができ、スラリーの蓄積によるバッキングパッド427の劣化を抑制できる。
また、チャック426の保持面426Aに、真空吸引部430により真空状態にされて半導体ウェハWを保持面426Aに吸引するチャック孔部426Cを設けている。さらに、水供給部440にて、チャック孔部426Cを介してチャック426および半導体ウェハW間に水を供給する。
このため、チャック孔部426Cを介して、半導体ウェハWの保持およびバッキングパッド427への水の供給が可能となり、チャック426の構成の簡略化を図ることができる。
特に、本実施形態では、ナップの気孔のサイズが10μm以下で変形10%時の圧縮応力が300kPa以下のバッキングパッド427を設けている。
このため、ナップの気孔のサイズが10μm以下のバッキングパッド427を適用しているので、加工圧が付与されたとしても、含浸された水の染み出しを抑えることができる。したがって、半導体ウェハWに加わる圧力分布が略一定となるため取り代分布を略均一にすることができる。
また、変形10%時の圧縮応力が300kPa以下のバッキングパッド427を適用しているので、圧縮応力が300kPaよりも大きいものを適用する構成と比べて、貼り付けむらの転写が低減され、半導体ウェハWの高平坦度加工が実現できる。
(3)除圧工程にて、加工圧およびリテーナ圧を洗浄工程で水供給部から供給される水のバックプレス圧よりも小さくしている。
このため、加工圧およびリテーナ圧をバックプレス圧よりも大きくする構成と比べて、チャック426およびリテーナ423の間に水を効率的に供給でき、チャック426およびリテーナ423間のスラリーを迅速に水に置換できる。
したがって、研磨処理の迅速化を図ることができる。
(4)除圧工程にて、加工圧を付与しない構成としている。
このため、チャック426およびリテーナ423間に水を直接的に供給でき、チャック426およびリテーナ423間のスラリーをより迅速に水に置換できる。
したがって、次工程へのスラリーの持ち込みや、リテーナ423、チャック426、バッキングパッド427へのスラリーの固着を抑制できる。
(5)洗浄工程を、半導体ウェハWの被研磨面をリンスするリンス工程と同時に実施している。
このため、チャック426の保持面426Aや半導体ウェハWの裏面に付着したスラリーの除去性を高めることができるとともに、研磨工程の簡略化を図ることができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良ならびに設計の変更などが可能である。
すなわち、本発明の研磨方法を、ウェハ着脱チャック洗浄部310、粗研磨部320、第1仕上げ研磨部330、および、第2仕上げ研磨部340のうち少なくともいずれか1つが独立した構成を有する研磨システムに適用してもよい。
そして、チャック孔部426Cを真空吸引部430のみに接続するとともに、チャック426に水供給部440と接続されて保持面426Aに水を供給可能な孔部を別途設ける構成としてもよい。
また、バッキングパッド427の代わりに、ナップの気孔のサイズが10μmよりも大きいバッキングパッドや、変形10%時の圧縮応力が300kPaよりも大きいバッキングパッドなど、いずれのバッキングパッドを適用する構成としてもよい。
そして、加工圧およびリテーナ圧を、洗浄工程で水供給部から供給される水のバックプレス圧よりも大きくする構成としてもよい。
さらに、洗浄工程をリンス工程の前あるいは後に実施する構成としてもよい。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の研磨方法は、半導体ウェハを研磨するにあたって裏面品質を維持できるとともに、研磨による欠陥を低減できるため、半導体ウェハの研磨装置に利用することができる。
本発明の一実施形態に係る半導体ウェハの研磨装置の概略構成を示す上面図である。 前記一実施形態における研磨装置の要部の概略構成を示す上面図である。 前記一実施形態における研磨装置の要部の概略構成を示す一部を切り欠いた側面図である。 前記一実施形態における研磨ヘッド部の概略構成を示す断面図である。 前記一実施形態における半導体ウェハの研磨処理を示す模式図であり、(A)は研磨前の半導体ウェハを研磨ヘッド部で真空吸引する状態、(B)は研磨ヘッド部を粗研磨部に位置させる状態、(C)はバッキングパッドに水を含浸させる状態、(D)は半導体ウェハの粗研磨する状態である。 前記一実施形態における半導体ウェハの研磨処理を示す模式図であり、(E)は研磨ヘッド部および半導体ウェハを洗浄する状態、(F)は粗研磨後の半導体ウェハを上昇させる状態、(G)は研磨後の半導体ウェハを剥離する状態である。
符号の説明
323A・・研磨面
423・・・リテーナ
426・・・チャック
426A・・保持面
426C・・チャック孔部
427・・・バッキングパッド
430・・・真空吸引部
440・・・水供給部
W・・・半導体ウェハ

Claims (5)

  1. 半導体ウェハの裏面を保持面で保持するチャックおよび前記半導体ウェハの周囲を囲む状態で設けられたリテーナに研磨面に近接する方向への圧力を付与し、前記チャックおよび前記リテーナを前記研磨面に対して回転させて前記半導体ウェハを研磨する研磨方法であって、
    前記半導体ウェハの研磨終了後に、前記チャックおよび前記リテーナに付与する前記近接する方向への圧力を前記研磨時よりも小さくする除圧工程と、
    水供給部から前記チャックおよび前記半導体ウェハの間に水を供給して、前記リテーナの内面および前記チャックの側面で構成される空間、前記チャックの保持面、および、前記半導体ウェハの裏面を洗浄する洗浄工程と、
    を備えていることを特徴とする半導体ウェハの研磨方法。
  2. 請求項1に記載の半導体ウェハの研磨方法であって、
    前記チャックに、多孔質樹脂製のバッキングパッドと、前記保持面に開口形成され真空吸引部により真空状態にされて前記半導体ウェハを前記保持面に吸引する孔部と、を設け、
    前記水供給部は、前記保持面の孔部を介して前記チャックおよび前記半導体ウェハの間に水を供給する
    ことを特徴とする半導体ウェハの研磨方法。
  3. 請求項2に記載の半導体ウェハの研磨方法であって、
    前記除圧工程は、前記チャックおよび前記リテーナに付与する前記近接する方向への圧力を前記洗浄工程で前記水供給部から供給される水の圧力よりも小さくする
    ことを特徴とする半導体ウェハの研磨方法。
  4. 請求項3に記載の半導体ウェハの研磨方法であって、
    前記除圧工程は、前記チャックに付与する前記近接する方向への圧力を略0にする
    ことを特徴とする半導体ウェハの研磨方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の半導体ウェハの研磨方法であって、
    前記洗浄工程は、前記半導体ウェハの被研磨面をリンスするリンス工程と同時に実施される
    ことを特徴とする半導体ウェハの研磨方法。
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