図1は、本発明に係る第1の実施例としての浴室システム1の構成例を示す断面の概念図である。
<浴室システムの全体>
図1に示す浴室システム1は給湯システムの一例を構成し、本発明に係る管路切換えユニットが応用される。この浴室システム1は、ミスト発生装置2、浴室空調装置3及びヒートポンプ式の給湯装置4を備えて構成されている。ミスト発生装置2は、浴室101の天井に配設され、霧状にした温水(ミスト)を浴室101内に噴出するようになされる。このミスト発生装置2は、給湯器や給水源等の一例を構成する給湯装置4より排出される温水又は水を利用してミスト又は霧状水を発生するものである。
ミスト発生装置2は、電磁弁ユニット2A、電源部ユニット2B及びノズルユニット2Cから構成されている。電磁弁ユニット2Aは管路切換えユニットの一例を構成し、ユニット内部には複数の電磁弁が設けられ、給湯装置4より排出される温水又は給水管からの水の供給先を切換えるようになされる。電磁弁ユニット2Aは浴室101の天井裏に置かれるが、浴室101の天井に有する点検口101aの近傍に配設される。
電磁弁ユニット2Aには、給湯装置4から排出される温水又は水の供給を受けるための給水(給湯)配管2aと、ノズルユニット2Cに温水を供給するためのノズル配管2bと、温水を排水するためのドレン配管2cとが接続されている。ドレン配管2cの開放端は、浴槽101bの下面に配置されたドレンパン101cに対向するようにされている。ここで、給水配管2aは第1の温水路を構成し、ノズル配管2bは第2の温水路を構成し、ドレン配管2cは第3の温水路を構成している。
電磁弁ユニット2Aには、制御手段の一例を構成する電源部ユニット2Bが接続されている。電源部ユニット2Bにはミスト操作部7が接続される。電源部ユニット2Bは、電磁弁ユニット2Aと同様にして、浴室101の天井裏に配置され、当該ユニット内に設けられた複数の電磁弁をミスト操作部7からの操作指令に基づいて開閉制御を実行する。電磁弁ユニット2Aにはノズルユニット2Cが接続され、浴室内に向けて配置されるノズルを備え、温水又は水によるミストを噴出するようになされる。ノズルユニット2Cは例えば、天井表面に取り付けられる。
浴室空調装置3も浴室101の天井に配設され、浴室101の暖房や換気等が行われる。浴室空調装置3の熱源として、当該浴室空調装置3に内蔵した電気ヒータが利用される。浴室空調装置3には換気ダクト8が接続され、この換気ダクト8には換気グリル8aが接続される。換気グリル8aは、排気口を有しており、浴室外部に排気口を向けて取り付けられる。
上述の電磁弁ユニット2Aには、給湯装置4が接続され、冷媒ガスを圧縮して得られる熱源を利用して水を温めるようになされる。給湯装置4は、屋外に配置され、ミスト発生装置2及び浴室101等に温水を給湯し、又は水を供給するようになされる。給湯装置4からの温水は、洗面脱衣所102の洗面器の給湯栓102aにも給湯される。
なお、ミスト発生装置2及び浴室空調装置3には、主操作部6及びミスト操作部7が接続され、これらの操作に基づいてミスト発生及び空調動作を実行する。主操作部6は、浴室空調装置3に内蔵された制御部(図1には図示せず)に電気ケーブル6aで接続されたリモートコントロール(遠隔制御)装置である。この主操作部6(以下、「空調リモコン6」という)は、洗面脱衣所102の壁に取り付けられている。ミスト操作部7は、電源部ユニット2Bに内蔵された制御部(図1には図示せず)に電気ケーブル7aで接続されたリモートコントロール装置である。このミスト操作部7(以下、「ミストリモコン7」という)は、浴室101の壁に取り付けられている。
また、浴室101内、例えば、浴室空調装置3のフロントパネル26には、人体検出センサ69Aが取り付けられ、浴室利用者が浴室内に入室すると、それを検知して入室検知信号を出力するようになされる。この人体検出センサ69Aは、例えば赤外線センサを用いて構成されたものである(特開平10−142351号公報参照)。
このように、管路切換えユニット及び給湯システムを応用した浴室システム1が構成される。以下で、電磁弁ユニット2Aの内部構成例及びその制御例について説明する。
<電磁弁ユニット>
図2は、電磁弁ユニット2Aの構成例を示す正面図である。図2に示す電磁弁ユニット2Aは筐体2A′を有している。この例で、筐体2A′の一側面を開放すると、電磁弁ユニット内の電磁弁の配置が見られる構成となされている。
筐体2A′には、上述した給水配管2aを接続するための接続部2a′と、同様にノズル配管2bを接続するための接続部2b′と、ドレン配管2cを接続するための接続部2c′とが取り付けられて固定されている。この例で、電磁弁ユニット21Aを基準面の置いたとき、基準面からの高さH1には接続部2c′が取り付けられ、基準面から高さH2には接続部2aが取り付けられ、基準面から高さH3には接続部2b′が取り付けられている。三者の高さの関係は、H3>H2>H1である。すなわち、3つの接続部2a′〜2c′は、接続部2a′、接続部2b′、接続部2c′の順に高い位置から取り付けられる。
この例で、筐体2A′の内側において、接続部2a′には給水弁又は給湯弁の一例となる給水又は給湯用の電磁弁2dが取り付けられ、給湯装置4からの水又は温水を供給するようになされる。この電磁弁2dから分岐された一方の配管2jには、第1の弁の一例となるミストノズル用の電磁弁2eが取り付けられ、水又は温水をノズルユニット2Cへ供給するようになされる。電磁弁2eの下流側(他端)は接続部2b′に取り付けられる。
電磁弁2eよりも低い位置には、排水弁となる第2の弁の一例となる電磁弁2fが配設されると共に、電磁弁2dから分岐された他方の配管2kに取り付けられ、水を排水するようになされる。電磁弁2fの下流側(他端)は接続部2c′に取り付けられる。つまり、接続部2a′には電磁弁2dの一端が接続され、この電磁弁2dの他端には配管2jを介して電磁弁2eの一端が接続される。この電磁弁2eの他端は接続部2b′に接続される。さらに、配管2jから分岐された配管2kは、電磁弁2fの一端に接続され、この電磁弁2fの他端には接続部2c′が接続される。
これにより、高さH1の接続部2c′に接続された電磁弁2fと、高さH2で接続部2a′に接続された電磁弁2dと、高さH3で接続部2b′に接続された電磁弁2eとの三者の高さの関係をH3>H2>H1とすることができる。すなわち、3つの電磁弁を電磁弁2e、電磁弁2d及び電磁弁2fの順に高い位置から配設することができる。
なお、電磁弁ユニット2Aの内部には、電磁弁2d,2e,2fの他に、温度検出センサ2hが配されている。温度検出センサ2hは、例えば、配管2jに取り付けられており、電磁弁2dを通過した後の配管2jを流れる水(温水)の温度を検出して温度検出信号S7を出力するようになされる。温度検出信号S7は、温度検出センサ2hから電源部ユニット2Bへ出力される。
<電源部ユニット>
上述した電磁弁2d、電磁弁2e及び電磁弁2fには、電源部ユニット2Bが接続され、これらの電磁弁を個々に開閉制御するようになされる。例えば、電磁弁ユニット2Aでは、電磁弁2fが閉じられ、かつ、給湯装置4からの温水Iが電磁弁2eを通じて噴出されている状態において、ミストリモコン7から温水Iの供給停止があったとき、例えば、ミスト停止信号S7が入力されたとき、電磁弁2dを閉じた後に、電磁弁2fを開き、その後、電磁弁2eを閉じる制御を実行する。
図3A〜Cは、電磁弁ユニット2Aの動作例を示す線図である。例えば、ミスト運転時は、図3Aに示す給湯用の電磁弁2dが開くことで、給水配管2a(図1参照)からの温水Iが接続部2a′から電磁弁2d及び配管2jを通じてミストノズル用の電磁弁2eに供給される。電磁弁2eを開くことで、温水Iが配管2j、電磁弁2e及び接続部2b′を通じてノズル配管2b(図1参照)に供給される。温水Iはミストノズルユニット2Cから噴出される。このとき、排水用の電磁弁2fは閉じたままである。因みに、電磁弁2fを開けると、温水Iは配管2k、電磁弁2f及び接続部2c′を通じてドレン配管2c(図1参照)に排水されてしまう。
また、ミスト運転停止後の排水制御時には、図3Bに示す電磁弁2dを閉じる。次に、電磁弁2fを開けることで、接続管2b′からの残水(温水)IIが、配管2j及び2kを通じて電磁弁2fを通じて排水される。このとき、電磁弁2eは開いたままなので、接続管2b′を通じて空気IIIを電磁弁2e、配管2j及び2kの内部に取り込むようになる。これにより、接続管2b′、電磁弁2e、配管2j及び2k内の残水IIを電磁弁2fを通じてドレンパン101cへ排出することができる。
この例では、所定時間後、例えば、3秒後にミストノズル用の電磁弁2eが閉じると共に、排水用の電磁弁2fを閉じるように制御される。これにより、図3Cに示すように電磁弁ユニット内の全ての電磁弁2d、2e及び2fが閉じた状態となされる。次のミスト運転を待機するようになされる。
図4は、電源部ユニット2Bにおける制御例を示すフローチャートである。この例では、電源部ユニット2Bの図示しない読出し専用メモリには、ミスト運転停止後の排水制御に係るプログラム(以下制御プログラムという)が記述され、そのプログラムの中で所定時間t=3秒が設定されている場合を例に挙げる。
これを制御条件にして、図4に示すフローチャートのステップST1で電源部ユニット2Bは、停止命令を待機する。停止命令は、例えば、ミストリモコン7から電源部ユニット2Bへ、温水Iの供給停止を要求するミスト停止信号S7が出力することで通知される。
電源部ユニット2Bは、ミスト停止信号S7を入力すると、制御プログラムに基づいてステップST2で給湯用の電磁弁2d=OFFする。例えば、図示しない電磁弁駆動部を通じて電磁弁2dに印加されていた所定の駆動電圧を0[V]にしてバルブを閉状態となされる。
次に、電源部ユニット2Bは、制御プログラムに基づいてステップST3で排水用の電磁弁2f=ONする。例えば、図示しない電磁弁駆動部を通じて電磁弁2dに所定の駆動電圧を印加してバルブを開状態となされる。その後、電源部ユニット2Bは、ステップST4でt時間(=3秒)を経過したかを判別する。この例では、t=3秒を待ってステップST5に移行する。t=3秒を経過しない場合は、そのまま待機する。
そして、電源部ユニット2Bは、ステップST5で、ミストノズル用の電磁弁2e=OFFする。例えば、電磁弁駆動部を通じて電磁弁2dに印加されていた所定の駆動電圧を0[V]にしてバルブを閉状態となされる。次に、電源部ユニット2Bは、ステップST6で排水用の電磁弁2f=OFFする。例えば、電磁弁駆動部を通じて電磁弁2fに印加されていた所定の駆動電圧を0[V]にしてバルブを閉状態となされる。これにより、図3Cに示したように電磁弁ユニット内の全ての電磁弁2d、2e及び2fが閉じた状態となされる。
このように、本発明に係る電磁弁ユニット2Aによれば、電源部ユニット2Bは、電磁弁2fが閉じられ、かつ、給湯装置4からの温水Iが電磁弁2eを通じて噴出されている状態において、給湯装置4からの温水Iの供給を停止する命令があったとき、給湯用の電磁弁2dを閉じた後に、排水用の電磁弁2fを開き、その後、ミストノズル用の電磁弁2eを閉じる制御を実行する。
この制御によって、配管内の残水IIを排水用の電磁弁2fを通じてドレンパン102cへ排水することができ、しかも、排水した分の空気IIIを電磁弁2eから引き込むので、電磁弁2eからの水ダレがなくなり、配管2j及び2k内での残水を防止できるようになる。
<ノズルユニット>
図5A〜Cは、ノズルユニット2Cの構成例を示す図である。図5Aは、ノズルユニット2Cの正面図、図5Bはノズルユニット2Cの下側から見た平面図、図5Cはノズルユニット2Cの側面図を各々示している。
図5Aに示すノズルユニット2Cは、ミストを噴出するためのノズル2mを長手方向の下部に複数個、ここでは図5Bに示すように、3個直列に配置しており、全体として直方体状の可動部2Caと、この可動部2Caの長手方向の両側にそれぞれ配置された固定部2Cb1,2Cb2とから構成されている。固定部2Cb1,2Cb2は、浴室101の天井に固定され、可動部2Caを回動可能に軸支している。図5Cに示すように、可動部2Caは、回動軸を基準にして左右にスイング可能な構造となされている。
例えば、固定部2Cb1は、図示せずも可動部2Caを回動駆動するための、モータ、減速機構等を備えた駆動機構を備えている。この駆動機構により、可動部2Caを回動させ、ノズル2mが所定方向に向くように制御することが可能となっている。但し、可動部2Caを回動駆動するための駆動機構を設けず、手動で任意に方向を切替えられる構造としてもよい。
固定部2Cb2はノズル配管2b(図1参照)を接続するための接続部2nを備えている。この接続部2nにノズル配管2bから供給される温水Iは、図示しない固定部2Cb2内の配管及び可動部2Ca内の配管を通じて各ノズル2mに供給され、ミストとして噴出される。
<浴室空調装置>
図6及び図7は、浴室空調装置3の構成例を示す図である。図6は、浴室空調装置3の内部構成例を示す断面図である。
図6に示す浴室空調装置3は、ファン部32と、熱源としてのヒータ部33とを備えている。ファン部32は、本体ケース34に取り付けられている。ファン部32は、回転駆動される多翼のファン35と、このファン35を回転駆動するモータ36と、このモータ36が取り付けられると共に、風路を形成するファンケース37とを備えている。
ファン35は縦向きに配置されている。ファンケース37のファン35の軸方向に沿った下面が開口し、吸込口38とされている。また、ファンケース37のファン35の軸方向とは直交する方向に沿った一の側面が開口し、この開口部に風路切換部39が備えられている。
風路切換部39は風路を切換えるダンパ40を備える。ダンパ40は後述するダンパモータの駆動力がカム40aを介して伝達され、軸40bを支点に回転して開閉動作を行う。ファンケース37は、風路切換部39と連通して下面に吹出口41を備えると共に、風路切換部39と連通して一の側面に排気口42を備えている。この場合、ダンパ40の位置によって、吸込口38から吹出口41へ連通した風路、あるいは吸込口38から排気口42へ連通した風路が形成される。
上述の吹出口41の所定の位置にはヒータ部33が取り付けられ、排出する空気を加熱するようになされる。ヒータ部33には、加熱手段を構成する電気ヒータが使用される。吹出口41から浴室内へ温風を排気することで、ミストの温度低下を防止し、浴室内を暖房するようになされる。
ファンケース37は、ヒータ部33の上流側であって、吸込口38の所定の位置にはイオン発生器44を備えている。イオン発生器44は、ダンパ40を循環位置あるいは循環換気位置に設定することで形成される循環風路43aにイオン放出面を露出するようになされる。イオン発生器44は、正イオンと負イオンの両方あるいは負イオンを発生する。正イオンと負イオンの発生の原理は、誘電体が介在するように対向させた一対の電極間に家庭用交流電源等から取った交流電圧を昇圧して印加することにより、コロナ放電を起こし、空気中の酸素乃至は水分が電離によりエネルギーを受けてイオン化し、H+(H2O)m(mは任意の自然数)と、O2 -(H2O)n(nは任意の自然数)が主体のイオンを放出するものである。
これらH+(H2O)m及びO2 -(H2O)nは、浮遊菌の表面に付着し、化学反応して活性種であるH2O2又は・OHを生成する。H2O2又は・OHは、極めて強力な活性を示すため、これらにより、空気中の浮遊細菌を取り囲んで不活化することができる。ここで、・OHは活性種の1種であり、ラジカルのOHを示している。
これにより、ファン部32の運転と連動させて略同数の正イオンと負イオンを発生させ、略同数の正イオンと負イオンを含む空気を送風することで、循環する空気に含まれる浮遊細菌と、図1に示す浴室101の空気中の浮遊細菌の双方を除去して、カビの発生等を抑えることができる。
図7は浴室空調装置3の分解例を示す斜視図である。図7に示す浴室空調装置3は、本体ケース34からフロントパネル26が取外し(分解)可能な構造となされている。この例で、本体ケース34の吸込口38に対応した部分に、温度検出センサ69が取り付けられている。この温度検出センサ69は、浴室101の温度を検出するためのものである。
図7において、本体ケース34は、下面が開口し、吸込口38と吹出口41が露出するようにされている。この本体ケース34の下面開口部に、フロントパネル26が取り付けられる。フロントパネル26は、本体ケース34に着脱可能なように構成されている。
このフロントパネル26は、ファン部32の吸込口38と対向して吸込グリル45を備えると共に、ファン部32の吹出口41と対向して吹出グリル46を備える。また、フロントパネル26の吸込グリル45の裏側に、図示しないフィルタ47が交換可能に取り付けられる。本体ケース34は、ファン部32の排気口42と連通する排気ダクト接続部48を一の側面に備える。この排気ダクト接続部48に、図1に示したような排気ダクト8が接続される。
図8A〜Cは、浴室空調装置3の動作例を示す図である。図8Aは、ダンパ40を全閉にした状態例を示す断面図である。この例では、浴室空調装置3のダンパ40を全閉にすると、排気口42への風路が遮断され、吸込口38から吹出口41へ連通した循環風路43aが形成される。このため、ダンパ40が全閉となる位置をダンパ40の循環位置と称する。
また、図8Aに示すように、ダンパ40の位置を循環位置にし、モータ36によりファン35を回転駆動すると、空気が吸込口38から吸い込まれ、循環風路43aを通り吹出口41から吹き出す。このとき、ヒータ部33に通電すると、ヒータ部33が加熱することで吹出口41を通る空気が温められ、温風が吹出口41から吹き出す。ここで、ヒータ部33としては例えばPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータを使用できる。
図8Bは、ダンパ40を全開にした状態例を示す断面図である。図8Bに示す浴室空調装置3によれば、そのダンパ40を全開にすると、吹出口41への風路が遮断され、吸込口38から排気口42へ連通した換気風路43bが形成される。このため、ダンパ40が全開となる位置をダンパ40の換気位置と称する。
図8Cは、ダンパ40を循環位置と換気位置の中間位置にした状態例を示す断面図である。図8Cに示す浴室空調装置3によれば、そのダンパ40を循環位置と換気位置の中間位置にすると、吸気口38から吹出口41へ連通した循環風路43aと、吸気口38から排気口42へ連通した換気風路43bの双方が形成される。この中間位置を循環換気位置と称する。
続いて、浴室空調装置3の動作例について説明をする。この浴室空調装置3では、例えば、モータ36が回転駆動されると、ファン部32のファン35が回転する。ファン35が回転すると、フロントパネル26の吸込グリル45を介して、ファン部32の吸込口38から浴室101の空気が吸い込まれる。
ダンパ40の位置が図8Aに示す循環位置にあると、ファン部32において吸込口38から吹出口41への循環風路43aが形成されるので、吸込口38から吸い込まれた空気は、循環風路43aを通り吹出口41からフロントパネル26の吹出グリル46を介して浴室101内に吹き出される。
ヒータ部33は循環風路43aの吹出口41に配置されるので、ヒータ部33が駆動されることで、循環風路43aを通る空気は、このヒータ部33で温められて吹出グリル46から吹き出す。これにより、ダンパ40を循環位置として、モータ36が回転駆動されると、ヒータ部33を駆動した場合は、浴室101内の空気を循環させながら、浴室101内に温風を吹き出させることができる。
ダンパ40の位置が図8Bに示す換気位置にあると、ファン部32において吸込口38から排気口42への換気風路43bが形成されるので、吸込口38から吸い込まれた空気は、換気風路43b及び排気口42を通り、さらに、図1に示した排気ダクト8を通って排気グリル8aから屋外へ排気される。これにより、ダンパ40を換気位置として、モータ36が回転駆動されると、浴室101内の湯気や湿気が排気される。
ダンパ40の位置が図8Cに示す循環換気位置にあると、ファン部32において吸込口38から吹出口41への循環風路43a及び吸込口38から排気口42への換気風路43bの双方が形成されるので、吸込口38から吸い込まれた空気は、一部は循環風路43aを通り吹出口41からフロントパネル26の吹出グリル46を介して浴室101内に吹き出され、その他は換気風路43b及び排気口42を通り、さらに、図1に示した排気ダクト8を通って排気グリル8aから屋外へ排気される。
これにより、ダンパ40を循環換気位置として、モータ36が回転駆動されると、ヒータ部33が非駆動の場合は、浴室101内の空気を循環させながら、浴室101内の湯気や湿気が排気される。また、ヒータ部33を駆動した場合は、浴室101内の空気を循環させてこの浴室101内に温風を吹き出しながら、浴室101内の湯気や湿気が排気される。
<ヒートポンプ式の給湯システム>
図9は、ヒートポンプ式の給湯装置4の構成例を示すブロック図である。図9に示す給湯装置4は、図1に示したミスト発生装置2、浴室101、洗面脱衣所102、台所103等に温水Iを供給するものである。
給湯装置4は、ヒートポンプユニット53及び貯湯タンクユニット54を有して構成される。ヒートポンプユニット53は、大気と冷媒ガスとの間の熱交換及び冷媒ガスと水との間の熱交換で温水Iを生成する。貯湯タンクユニット54には、ヒートポンプユニット53で生成された温水Iを貯水するようになされる。例えば、貯湯タンクユニット54は、300乃至500リットルの蓄湯容量を有している。
ヒートポンプユニット53は、空気熱交換器55及び水熱交換器56を有して構成される。空気熱交換器55は、大気と冷媒ガスとの間で熱交換を行って、冷媒ガスの温度を上昇させるものである。水熱交換器56は、冷媒ガスと水との間で熱交換を行って、水の温度を上昇させるものである。
ヒートポンプユニット53には、ファン55a及び冷媒配管57が設けられる。ファン55aは、空気熱交換器55に大気を供給するように使用される。冷媒配管57は、空気熱交換器55と水熱交換器56との間に接続され、空気熱交換器55と水熱交換器56との間で冷媒ガスを循環するように使用される。
また、ヒートポンプユニット53には、ファン55a及び冷媒配管57の他に圧縮機58が備えられる。圧縮機58は、空気熱交換器55と水熱交換器56の間であって、空気熱交換器55の下流側に配置され、空気熱交換器55で熱交換されて冷媒配管57を流れる冷媒ガスを圧縮して温度をさらに上昇させるように使用される。
また、ヒートポンプユニット53には、空気熱交換器55と水熱交換器56の間であって、水熱交換器56の下流側には膨張弁59が備えられる。膨張弁59は、水熱交換器56で熱交換されて冷媒配管57を流れる冷媒ガスを膨張させて温度を低下させるように使用される。
ヒートポンプユニット53には貯湯タンクユニット54が接続され、当該ヒートポンプユニット53で生成された温水Iを貯水するタンク60を備える。タンク60は、下部側に水が供給されると共に、上部側に温水Iが供給されて、下部側に比べて上部側の温度が高くなる段層化した状態で温水Iを貯水する。
ヒートポンプユニット53と貯湯タンクユニット54とは、水熱交換器56とタンク60の間が温水配管61a及び冷水配管61bで接続されている。例えば、温水配管61aは、水熱交換器56の流出側と、タンク60の上部側に設けられる流入口60aとの間を接続する。また、冷水配管61bは、水熱交換器56の流入側と、タンク60の下部側に設けられる流出口60bの間を接続する。
この冷水配管61bにはポンプ61cが取り付けられている。ポンプ61cは、冷水配管61bを介してタンク60の流出口60bから水を吸い込んで水熱交換器56に供給し、水熱交換器56を通過して生成された温水Iを、温水配管61aを介して流入口60aからタンク60に供給する。
また、タンク60には取水配管62と給水配管63とがそれぞれ接続されている。取水配管62は、タンク60に貯水された温水Iを取水するために使用される。取水配管62は、高温部取水配管62aと中温部取水配管62bを備えている。高温部取水配管62aは、流入口60aと独立してタンク60の上部に設けられる高温部取水口60cと接続される。中温部取水配管62bは、高温部取水口60cより下側に設けられる中温部取水口60dに接続される。
取水配管62は、高温部取水配管62aと中温部取水配管62bの合流箇所に切換弁62cを備え、タンク60における取水元が、高温部取水口60cか中温部取水口60dに切換えられる。
給水配管63は、タンク60に給水を行うために使用される。給水配管63は、例えば、流出口60bと独立してタンク60の下部に設けられる給水口60eと接続されると共に、タンク60の手前で分岐した分岐給水配管63aを備える。
さらに、貯湯タンクユニット54は、取水配管62から供給される温水Iと、分岐給水配管63aから供給される水を混合させる給湯混合弁64を備える。給湯混合弁64は、取水配管62と分岐給水配管63aの合流箇所に備えられ、取水配管62から供給される温水Iと、分岐給水配管63aから供給される水の混合比を切換えて、給湯配管65から供給される温水Iの温度を調整する。常温の水を排出することもできる。
給湯配管65は、図1に示した浴室101のシャワー101aや浴槽101b、洗面脱衣所102の蛇口102a及び図示しない台所103の蛇口等と接続され、温水I又は水を供給する。また、浴室101に接続される給湯配管65には、ミスト給湯配管65aが接続される。ここに分岐されたミスト給湯配管65aには、ミスト発生装置2が接続される。
次に、ヒートポンプ式の給湯装置4の動作例について説明する。給湯装置4では、まず、貯湯タンクユニット54のタンク60に、給水配管63から水が供給される。タンク60に供給された水は、冷水配管61bによりヒートポンプユニット53の水熱交換器56に供給される。
ヒートポンプユニット53では、ファン55aにより空気熱交換器55に大気が供給され、冷媒配管57を流れる冷媒ガスとの間で熱交換が行われ、冷媒ガスの温度が上昇する。空気熱交換器55で熱交換が行われた冷媒ガスは、圧縮機58で圧縮されることで、温度がさらに上昇する。
そして、圧縮機58で圧縮されて温度を上昇させた冷媒ガスは、水熱交換器56に供給される。これにより、水熱交換器56においては、大気との熱交換及び圧縮により温度が上昇した冷媒ガスと、貯湯タンクユニット54から供給された水との間で熱交換が行われ、温水Iが生成される。この水熱交換器56で熱交換された冷媒ガスは、膨張弁59で膨張されて温度が低下し、再度空気熱交換器55に供給される。
また、水熱交換器56で熱交換されて生成された温水Iは、温水配管61aによりタンク60に戻される。これにより、タンク60は、上部側が温度が高く、下部側が温度の低い二層化した状態で温水Iと水が貯水される。タンク60に貯水された温水Iは、取水配管62により取水される。ここで、切換弁62cにより、供給温水の温度が高い場合は高温部取水配管62aから温水Iが取られ、供給温水の温度が低い場合は中温部取水配管62bから温水Iを取られる。
取水配管62により取水された温水Iは、分岐給水配管63bから供給される水と給湯混合弁64で混合される。給湯混合弁64で温水Iと水の混合比を切換えることで、給湯配管65から供給される温水Iの温度が調整される。もちろん、常温の水を給湯配管65に送出することもできる。給湯配管65から供給される温水I又は水は、浴室101、洗面脱衣所102及び台所103に分配される。これにより、給湯配管65から分岐されたミスト給湯配管65aにより温水I又は水をミスト発生装置2に供給するようになされる。
<空調リモコン、ミストリモコン>
図10は、ミストリモコン(ミスト操作部)7の操作面の構成例を示す正面図である。
図10に示すミストリモコン7は、入浴ミストモードの運転及び運転停止を選択する入浴ミストボタン7bを備えている。このボタン7bに対応して、その上部には、当該モードの選択時に発光制御されるLED(Light Emitting Diode)等の発光素子7b′が設けられている。また、ミストリモコン7には、入浴ミストモードの運転を停止する運転停止ボタン7dが備えられている。運転停止ボタン7dの上部には、運転停止中を示す発光素子7d′が設けられている。
図11は、空調リモコン(主操作部)6の操作面の構成例を示す正面図である。図11に示す空調リモコン6は、入浴ミストモードの運転及び運転停止を選択する入浴ミストボタン6bを有している。入浴ミストボタン6bは、上記したミストリモコン7の入浴ミストボタン7bに対応したボタンである。このボタン6bに対応して、当該モードの選択時に発光制御されるLED等の発光素子6b′が設けられている。
また、空調リモコン6は、衣類乾燥モードの運転及び運転停止を選択する衣類乾燥ボタン6dと、涼風モードの運転及び運転停止を選択する涼風ボタン6eと、暖房モードの運転及び運転停止を選択する暖房ボタン6fと、標準換気モードの運転、浴室乾燥モードの運転及びそれらの運転停止を選択する換気ボタン6gとを備えている。これらのボタン6d〜6gに対応して、例えば運転時に発光制御されるLED等の発光素子6d′,6e′,6f′,6g1′,6g2′が設けられている。
また、空調リモコン6は、時刻、浴室温度、運転モード等を表示する、LCD(液晶表示素子)やセグメントLED等で構成される表示素子6iと、タイマーの時間設定等を行うためのアップダウンキー6jとを備えている。主操作部6で操作され指示される情報は、操作信号S6となって電源部ユニット2Bに出力される。
<浴室空調装置及びミスト発生装置の制御系>
図12は、浴室空調装置3及びミスト発生装置2の制御系の構成例を示すブロック図である。
図12に示す浴室空調装置3は、CPU(Central Processing Unit)を有する制御部5Aを備えている。上述した空調リモコン6は、電気ケーブル6aを介して、この浴室空調装置3の制御部5Aに接続されている。この例で、空調リモコン6から制御部5Aには、電気ケーブル6aを介して、操作信号S6が出力される。制御部5Aには、上述したように、吸込口38に対応して取り付けられた、浴室101内の温度を検出するための温度検出センサ69が接続される。温度検出センサ69から制御部5Aには、温度検出信号S69が出力される。
この制御部5Aには、上述したように、浴室空調装置3のフロントパネル26に取り付けられた人体検出センサ69Aが接続される。人体検出センサ69Aから制御部5Aには、人体検出信号S69aが出力される。
また、この制御部5Aには、浴室照明スイッチ69Bから、このスイッチがオンされたか否かを示す信号S69bが供給される。この制御部5Aから、モータ36、ダンパモータ40c、ヒータ部33及びイオン発生器44に、動作を制御するための制御信号S36、S40c、S33及びS44が供給される。
図12に示す電源部ユニット2Bは、電源部2Baと、電磁弁駆動部2Bbと、CPUを有する制御部2Bcとを備えている。電源部2Baは、家庭用交流電源、例えばAC100Vから、電磁弁を駆動するために使用する24Vの直流電圧、ノズルユニット2のモータを駆動するための直流電圧等を生成する。
電源部2Baには電磁弁駆動部2Bb及び制御部2Bcが接続され、制御部2Bcによる制御の下、電源部2Baで生成される24Vの直流電圧を用いて、電磁弁ユニット2Aを構成する電磁弁2d,2e,2fを駆動する。この場合、電磁弁2d,2e,2fは、それぞれ、DC24[V]の駆動電圧が印加されることでバルブが開状態となされる。駆動電圧=0[V]で電磁弁2d,2e,2fの各々のバルブが閉状態となされる。
制御部2Bcには、上述したように、電磁弁ユニット2Aに取り付けられた温度検出センサ2hが接続される。この例で、温度検出センサ2hから制御部2Bcには温度検出信号S2hが出力される。上述したミストリモコン7は、電気ケーブル7aを介して、この電源部ユニット2Bの制御部2Bcに接続されている。ミストリモコン7から制御部2Bcには電気ケーブル7aを介して操作信号S7aが出力される。この制御部2Bcは、電磁弁駆動部2Bbの動作を制御し、また電源部2Baで生成される直流電圧を用いて、ノズルユニット2のノズル2mの方向を制御する。
また、浴室空調装置3の制御部5Aと電源部ユニット2Bの制御部2Bcとは互いに接続され、浴室空調装置3とミスト発生装置2との連係動作が可能となされている。例えば、制御部5Aから制御部2Bcへ通信制御信号S5aを出力して、空調リモコン6で指定された内容に基づいてミスト運転を実行する。反対に、制御部2Bcから制御部5Aへ通信制御信号S5aを出力して、ミストリモコン7で指定された内容に基づいて空調運転を実行するようにしてもよい。
続いて、浴室ユニット1の動作例について説明する。この例で、浴室ユニット1の動作例に関しては、入浴ミストモード、換気標準モード、浴室乾燥モード、暖房モード、涼風モード及び衣類乾燥モードの6つに分けて説明をする。
<入浴ミストモードの動作>
図13は、この入浴ミストモードの動作例を示すフローチャートである。この例では、ミストリモコン7で、入浴ミストボタン7bが押されて入浴ミストオンとされたとき、あるいは空調リモコン6で、入浴ミストボタン6bが押されて入浴ミストオンとされたとき、入浴ミストモードとなり、このモードの動作が開始される。なお、入浴ミストオフとなったか、あるいは停止が指示されたときは、ミスト発生装置2に関しては、直ちに排水制御に移行して水抜き処理を行うものである。
これらを動作条件にして、図13に示すフローチャートのステップST21で入浴ミストオンとされることで、動作が開始される。次に、ステップST22で、浴室空調装置3のヒータ部33が通電され、このヒータ部33が加熱される。また、浴室空調装置3のモータ36が通電され、ファン35が回転する。この場合、ダンパ40は全閉、つまり循環位置(図8A参照)とされる。
この場合、ファン部32において吸込口38から吹出口41への循環風路43aが形成されるので、吸込口38から吸い込まれた空気は、循環風路43aを通り、ヒータ部33で暖められて、吹出口41からフロントパネル26の吹出グリル46を介して浴室101内に吹き出される。
次に、ステップST23で、ノズルユニット2Cが制御され、ノズル2mが浴槽101b側に向くように回動される。これにより、人の頭にミストがかからないようにされる。
次に、ステップST24で、排水処理が行われる。この場合、電磁弁ユニット2Aにおいて、給湯用の電磁弁2d及び排水用の電磁弁2fが開かれる(図2参照)。給湯装置4から給水配管2aで供給される温水Iは、電磁弁2d及び電磁弁2fを介して、ドレン配管2cに供給される(図1、図2参照)。
次に、ステップST25で、電磁弁ユニット2A内に配設された温度検出センサ2hの検出出力に基づいて、給水配管2aを介して電磁弁ユニット2Aに供給される温水Iの温度が所定値以上、例えば35゜以上となったか否か判定される。温度が所定値以上となった後に、ステップST26に進む。
このステップST26では、ミスト発生処理が行われる。このように、電磁弁ユニット2Aに供給される温水Iの温度が所定値以上となった後にミスト発生処理が行われるようにすることで、浴室101中に存在する人が、ミストによって肌寒さを感じないようにされる。
この場合、電磁弁ユニット2Aにおいて、電磁弁2fは閉じられ、ノズルユニット用の電磁弁2eが開かれる。このとき、給湯装置4から給水配管2aで供給される温水Iは、電磁弁2d及び電磁弁2eを介して、ノズル配管2bに供給される(図1〜図3A参照)。
次に、ステップST27で、入浴ミストボタン7b又は6bが押されて入浴ミストオフとなったか、あるいは運転停止ボタン7dが押されて停止が指示されたか否かが判定される。入浴ミストオフとなったか、あるいは停止が指示されたときは、ステップST28に進む。このステップST28では、浴室空調装置3の動作が停止される。すなわち、浴室空調装置3のヒータ部33及びモータ36への通電が止められる。
そして、ステップST29で、排水制御を実行して水抜き処理がなされる。この場合、電磁弁ユニット2Aにおいて、給湯用の電磁弁2dが閉じられ、排水用の電磁弁2fが開かれる(図3B参照)。これにより、ノズル配管2bに残っている温水Iは、電磁弁2e及び2fを介して、ドレン配管2cに排水される。このとき、電磁弁2eは開いたままなので、接続管2b′を通じて空気IIIを電磁弁2e、配管2j及び2kの内部に取り込むようになる。これにより、接続管2b′、電磁弁2e、配管2j及び2k内の残水(温水)IIを電磁弁2fを通じてドレンパン101cへ排出することができる。(図1、図3B参照)。
そして、ステップST210で、水抜き処理に必要な所定時間、例えばt=3秒が経過したか否かが判定される。所定時間が経過したときは、ステップST211に進む。このステップST211では、停止処理が行われる。この場合、電磁弁ユニット2Aにおいて、電磁弁2e及び電磁弁2fが閉じられる(図3C参照)。なおこのとき、ノズルユニット2Cも制御され、ノズル2mの向きが元の位置に戻される。この停止処理によって、ステップST212で、入浴ミストモードの一連の動作が終了する。
なお、ステップST23を設けなくてもよい。また、ノズル2mを洗い場101eに向けることでミストが人の体にかかるようにしても良く、さらには、空調リモコン6や、ミストリモコン7に図示しない操作ボタンを設け、ノズル2mの方向を選択できるようにしてもよい。
<換気標準モードの動作>
図14は、換気標準モードの動作例を示すフローチャートである。この例では、空調リモコン6で、換気ボタン6gが押されて換気標準オンとされたとき、換気標準モードとなり、このモードの動作が開始される。例えば、図14に示すフローチャートのステップST51では、換気標準オンとされることで、動作が開始される。
次に、ステップST52で、浴室空調装置3のモータ36に通電され、ファン35が回転される。この場合、ダンパ40を全開、つまり換気位置(図8B参照)とされる。
この場合、ファン部32において吸込口38から排気口42への換気風路43bが形成されるので、吸込口38から吸い込まれた空気は、換気風路43b及び排気口42を通り、さらに、図1に示した排気ダクト8を通って排気グリル8aから屋外へ排気される(換気運転)。これにより、浴室101内の湯気や湿気が排気される。
次に、ステップST53で、タイマー設定時間が経過したか否かが判定される。このタイマー設定時間は、例えば空調リモコン6のアップダウンキー6jによりユーザが任意に設定できる。設定時間が経過したときは、ステップST54で、浴室空調装置3のファン換気運転の動作が停止され、その後に、ステップST55で、換気標準モードの一連の動作が終了する。
<浴室乾燥モードの動作>
図15は、浴室乾燥モードの動作例を示すフローチャートである。この例では、空調リモコン6で、換気ボタン6gが押されて浴室乾燥オンとされるとき、浴室乾燥モードとなり、このモードの動作が開始される。例えば、図15に示すフローチャートのステップST81では、浴室乾燥オンとされることで、動作が開始される。
次に、ステップST82で、浴室空調装置3のモータ36に通電され、ファン35が回転される。この場合、ダンパ40は、循環位置と換気位置の中間位置、つまり循環換気位置(図8C参照)とされる。
この場合、ファン部32において吸込口38から吹出口41への循環風路43a及び吸込口38から排気口42への換気風路43bの双方が形成されるので、吸込口38から吸い込まれた空気は、一部は循環風路43aを通り吹出口41からフロントパネル26の吹出グリル46を介して浴室101内に吹き出され、その他は換気風路43b及び排気口42を通り、さらに、図1に示した排気ダクト8を通って排気グリル8aから屋外へ排気される(循環換気運転)。これにより、浴室101内の空気を循環させながら、浴室101内の湯気や湿気が排気される。
また、このステップST82で、イオン発生器44から前述の正イオンと負イオンが発生される。このように、循環換気運転が行われている状態で、浴室101内に正イオンと負イオンが放出されるので、浴室101の内壁、床面のカビの発生を抑制できる。
次に、ステップST83で、タイマー設定時間が経過したか否かが判定される。このタイマー設定時間は、例えば空調リモコン6のアップダウンキー6jによりユーザが任意に設定できる。設定時間が経過したときは、ステップST84で、浴室空調装置3の循環換気運転、イオン発生の動作が停止され、その後に、ステップST85で、浴室乾燥モードの一連の動作が終了する。
<暖房モードの動作>
図16は、暖房モードの動作例を示すフローチャートである。この例では、空調リモコン6で、暖房ボタン6fが押されて暖房オンとされるとき、暖房モードとなり、このモードの動作が開始される。例えば、図16に示すフローチャートのステップST91では、暖房オンとされることで、動作が開始される。
次に、ステップST92で、浴室空調装置3のヒータ部33に通電され、このヒータ部33が加熱される。また、浴室空調装置3のモータ36に通電され、ファン35が回転される。この場合、ダンパ40は全閉、つまり循環位置(図8A参照)とされる。
この場合、ファン部32において吸込口38から吹出口41への循環風路43aが形成されるので、吸込口38から吸い込まれた空気は、循環風路43aを通り、ヒータ部33で暖められて、吹出口41からフロントパネル26の吹出グリル46を介して浴室101内に吹き出される(循環運転)。これにより、浴室101内が暖められる。
次に、ステップST93で、タイマー設定時間が経過したか否かが判定される。このタイマー設定時間は、例えば空調リモコン6のアップダウンキー6jによりユーザが任意に設定できる。設定時間が経過したときは、ステップST94で、浴室空調装置3の動作が停止される。すなわち、浴室空調装置3のヒータ部33及びモータ36への通電が止められる。その後に、ステップST95で、暖房モードの一連の動作が終了する。
<涼風モードの動作>
図17は、涼風モードの動作例を示すフローチャートである。この例では、空調リモコン6で、涼風ボタン6eが押されて涼風オンとされるとき、涼風モードとなり、このモードの動作が開始される。例えば、図17に示すフローチャートのステップST111では、涼風オンとされることで、動作が開始される。
次に、ステップST112で、浴室空調装置3のモータ36に通電され、ファン35が回転される。この場合、ダンパ40は、循環位置と換気位置の中間位置、つまり循環換気位置(図8C参照)とされる。
この場合、ファン部32において吸込口38から吹出口41への循環風路43a及び吸込口38から排気口42への換気風路43bの双方が形成されるので、吸込口38から吸い込まれた空気は、一部は循環風路43aを通り吹出口41からフロントパネル26の吹出グリル46を介して浴室101内に吹き出され、その他は換気風路43b及び排気口42を通り、さらに、図1に示した排気ダクト8を通って排気グリル8aから屋外へ排気される(循環換気運転)。これにより、浴室101内の空気を循環させながら、浴室101内の湯気や湿気が排気される。
次に、ステップST113で、タイマー設定時間が経過したか否かが判定される。このタイマー設定時間は、例えば空調リモコン6のアップダウンキー6jによりユーザが任意に設定できる。設定時間が経過したときは、ステップST114で、浴室空調装置3の循環換気運転の動作が停止され、その後に、ステップST115で、涼風モードの一連の動作が終了する。
<衣類乾燥モードの動作>
図18は、衣類乾燥モードの動作例を示すフローチャートである。この例では、空調リモコン6で、衣類乾燥ボタン6dが押されて衣類乾燥オンとされるとき、衣類乾燥モードとなり、このモードの動作が開始される。例えば、図18に示すフローチャートのステップST131では、衣類乾燥オンとされることで、動作が開始される。
次に、ステップST132で、浴室空調装置3のヒータ部33に通電され、このヒータ部33が加熱される。また、浴室空調装置3のモータ36に通電され、ファン35が回転される。この場合、ダンパ40は、循環位置と換気位置の中間位置、つまり循環換気位置(図8C参照)とされる。
この場合、ファン部32において吸込口38から吹出口41への循環風路43a及び吸込口38から排気口42への換気風路43bの双方が形成される。吸込口38から吸い込まれた空気は、一部は循環風路43aを通り、ヒータ部33で暖められて、吹出口41からフロントパネル26の吹出グリル46を介して浴室101内に吹き出され、その他は換気風路43b及び排気口42を通り、さらに、図1に示した排気ダクト8を通って排気グリル8aから屋外へ排気される(循環換気運転)。これにより、浴室101内の空気を循環させながら、浴室101内の湿気が排気され、衣類の乾燥が行われる。
次に、ステップST133で、タイマー設定時間が経過したか否かが判定される。このタイマー設定時間は、例えば空調リモコン6のアップダウンキー6jによりユーザが任意に設定できる。設定時間が経過したときは、ステップST134で、浴室空調装置3の循環換気運転の動作が停止され、その後に、ステップST135で、衣類乾燥モードの一連の動作が終了する。
このように、第1の実施例としての浴室システム1によれば、本発明に係る電磁弁ユニット2Aが応用される。これを前提にして、電磁弁2dは、給湯装置4からの温水I又は水をミストノズル用の電磁弁2eや排水用の電磁弁2fへ供給するように制御される。電磁弁2eは、電磁弁2dから分岐された一方の配管2jに接続され、電磁弁2dからの温水Iを噴出するように制御される。電磁弁2fは、電磁弁2eよりも低い位置に配設されると共に、電磁弁2dから分岐された他方の配管2kに接続されている。電源部ユニット2Bは、電磁弁2fが閉じられ、かつ、給湯装置4からの温水Iが電磁弁2d及び2eを通じて噴出されている状態において、給湯装置4からの温水供給を停止する入力により、電磁弁2dを閉じた後に、電磁弁2fを開き、その後、電磁弁2eを閉じる制御を実行する。
この制御によって、電磁弁2dを閉じ後の配管内の温水Iを排水用の電磁弁2fを通じて排水することができ、しかも、排水した分の空気IIIをミストノズル用の電磁弁2eから引き込むので、ノズルユニット2Cからの水ダレがなくなり、配管内の残水を防止できるようになる。
1・・・浴室システム、2,2E・・・ミスト発生装置、2A,2Aa,2Ab・・・電磁弁ユニット、2A′・・・筐体、2B・・・電源部ユニット、2C・・・ノズルユニット、2a・・・給水配管、2b・・・ノズル配管、2c・・・ドレン配管、2a′〜2c′・・・接続部、2d〜2f・・・電磁弁、2h・・・温度検出センサ、2i〜2k・・・配管、3・・・浴室空調装置、4・・・給湯装置、6・・・主操作部(空調リモコン)、6a,7a,80a・・・電気ケーブル、7・・・ミスト操作部(ミストリモコン)、7a・・・電気ケーブル、8・・・排気ダクト、26,26′・・・フロントパネル、69・・・温度検出センサ、69A・・・人体検出センサ、69B・・・浴室照明スイッチ、101・・・浴室、101a・・・点検口、101b・・・浴槽、101c・・・ドレンパン