JP2007198934A - 画像データの関心領域抽出方法、その方法を実装したコンピュータプログラムおよび関心領域抽出システム - Google Patents
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Abstract
【課題】2次元、3次元いずれの画像データに対しても最適な条件でのトリミング(関心領域の抽出)を安定的に行えるようにする。
【解決手段】対象物について取得された画像データから対象物像を包含する領域を関心領域として抽出する関心領域抽出方法について、画像データBD上で対象物像Iと背景の境界を対象物像と背景の交差位置として探索する交差探索プローブ12を設定する過程、交差探索プローブを画像データ上で走査させて境界端13を交差位置として探索する過程、および交差位置探索の結果に基づいて関心領域を決定する過程を含むものとしている。
【選択図】 図5
【解決手段】対象物について取得された画像データから対象物像を包含する領域を関心領域として抽出する関心領域抽出方法について、画像データBD上で対象物像Iと背景の境界を対象物像と背景の交差位置として探索する交差探索プローブ12を設定する過程、交差探索プローブを画像データ上で走査させて境界端13を交差位置として探索する過程、および交差位置探索の結果に基づいて関心領域を決定する過程を含むものとしている。
【選択図】 図5
Description
本発明は、対象物について取得した2次元あるいは3次元の画像データから対象物像を包含する領域を関心領域として抽出する技術に関する。
対象物の画像をデジタルデータとして記録するについては多くの方法がある。なかでもビットマップデータによる方法は広く利用されている。図20にビットマップデータの構成を模式化して示す。ビットマップデータBDは、微小な正方形の単位要素であるセルSを2次元的に密に配列して対象物Mの像Iを記述するデータ形式である。各セルSはセル値と呼ばれるデジタル値を輝度に応じて持ち、そのセル値により対象物像Iを表現する。こうしたビットマップデータ形式の画像データを取得する撮像手段の代表的な例としてはX線CT装置がある。なお、図中では対象物像Iの輪郭をぎざぎざ状態に示してあるが、これはセルSによる記述を誇張したものである。
2次元のビットマップデータの概念を3次元に拡張すると3次元のビットマップデータが得られる。これはボクセルデータまたは3次元ビットマップデータと呼ばれる。図21にボクセルデータを模式化して示す。ボクセルデータVDは、微小な立方体の単位要素であるボクセルVSを3次元的に密に配列して対象物M´の3次元像I´を記述するデータ形式である。各ボクセルVSは、セルSと同様にセル値と呼ばれるデジタル値を輝度に応じて持ち、そのセル値により対象物像I´を表現する。近年の産業界では、CAE(Computer Aided Design)手法の一環として、鋳物や機械、あるいは電気部品などについて複数の断層像をX線CT装置により撮像し、それらの断層像を積層することでボクセルデータを構築して設計や製造プロセスに活用するデジタルエンジニアリングの動きが広まってきている。なお、図21で対象物像I´の輪郭をぎざぎざ状態に示してあるのは図20の場合と同様である。
こうした画像データについては、その利用目的に応じて画像処理が施される。画像処理にはさまざまな処理があり、その1つとしてトリミングがある。トリミングとは、画像データから必要な部分を切り出す処理、つまり画像データから関心領域を抽出する処理である。したがってトリミングでは、画像データから対象物像を包含する関心領域を抽出し、その関心領域を中心にした一定範囲を必要な部分として切り出すことになる。こうしたトリミングを最初に行うことにより画像データから不要な部分を切り捨てて画像データのデータサイズを低減することができ、その後のさまざまな画像処理、例えばフィルタリング、エッジ強調、コントラスト補正などの各処理をより高速に行えるようになる。
画像データのトリミングについては、例えばAdobe社製「Adobe Photoshop」などの画像処理ツールに搭載されたトリミング機能が代表的なものとして知られている。この機能では、画像データを表示した画面上でユーザがその画像を見ながらマウスなどの入力装置により点や線を操作することで関心領域を指定してトリミングを行う。
CAEの分野では、画像データを扱う場合にそのデータ量が膨大になるのが一般的で、トリミングによるデータサイズの低減は特に有用である。そのため関心領域に関して最適な条件でのトリミングを安定的に行えるようにすることが強く望まれる。こうした観点からすると、従来のトリミング法は必ずしも十分でない。
上述のように従来のトリミング法では、ユーザが画面上で画像を見ながらマウスなどの入力装置により点や線を操作することで関心領域を指定してトリミングを行う。こうしたトリミング法では、関心領域の指定範囲がトリミング操作ごとに異なり易く、したがってトリミングで抽出される画像データのサイズが異なり易い。つまりトリミングの状態が一定せず、最適な条件でのトリミングの安定的な実行という要求に十分に応えることができない。
また従来のトリミング法は、2次元の画像データを前提にしてものであり、3次元の画像データであるボクセルデータにそのまま適用するには難がある。ボクセルデータを表示装置の画面に表示させる方法としてはボリュームレンダリング法などがある。この方法によれば、ボクセルデータに記録されている対象物の3次元像を2次元像として表示することができる。この表示画像に対して従来のトリミングでトリミングを行うには、ユーザは表示画像に対して奥行き方向の形状情報も考慮する必要があり、関心領域の指定が実際上困難になる。また奥行き方向の形状情報も考慮しての関心領域の指定を行えるとしても、関心領域の指定範囲がトリミング操作ごとに異なり易いという問題は残り、しかもその問題がより大きく現れる。
本発明は以上のような事情を背景になされたものであり、2次元、3次元いずれの画像データに対しても最適な条件でのトリミングつまり関心領域の抽出を安定的に行うことを可能とする関心領域抽出方法の提供を第1の目的とし、またそうした関心領域抽出方法の実行に用いる関心領域抽出システムの提供を第2の目的としている。
本発明では上記第1の目的のために、対象物について取得された画像データから前記対象物の像を包含する領域を関心領域として抽出する関心領域抽出方法において、前記画像データ上で前記対象物像と背景の境界を前記対象物像と前記背景の交差位置として探索する交差探索プローブを前記画像データ上の所定位置に設定する過程、前記交差探索プローブを前記画像データ上で所定の方向に走査させて前記境界を前記交差位置として探索する過程、および前記交差位置探索の結果に基づいて前記関心領域を決定する過程を含むことを特徴としている。
また本発明では上記のような関心領域抽出方法について、前記交差探索プローブによる前記境界の探索に用いるしきい値を設定する過程をさらに含むものとしている。
また本発明では上記のような関心領域抽出方法について、前記対象物像の外縁部の任意の位置に外縁部点を指定する過程をさらに含み、前記交差探索プローブを前記外縁部点に設定するようにしている。
また本発明では上記のような関心領域抽出方法について、前記対象物像が複数ある場合に、その対象物像ごとに前記関心領域の決定をなすようにしている。
また本発明では上記のような関心領域抽出方法について、前記画像データが2次元画像データある場合は、前記交差探索プローブを線として構成し、前記画像データが3次元画像データある場合は、前記交差探索プローブを面として構成するようにしている。
また本発明では上記のような関心領域抽出方法について、前記画像データが複数の2次元画像データを積層して構成される3次元画像データである場合に、前記複数の2次元画像データのそれぞれについて前記関心領域の抽出を行って関心領域抽出済み2次元画像データを生成する過程、および前記関心領域抽出済み2次元画像データを積層して関心領域抽出済み3次元画像データを構成する過程を含むものとしている。
また本発明では上記のような関心領域抽出方法を実行するについて、当該方法を実行するための手順が記述されているコンピュータプログラムを介在させるものとしている。
また本発明では上記第2の目的のために、対象物について取得された画像データから前記対象物の像を包含する領域を関心領域として抽出する関心領域抽出システムにおいて、前記画像データ上で前記対象物像と背景の境界を前記対象物像と前記背景の交差位置として探索する交差探索プローブを前記画像データ上の所定位置に設定する交差探索プローブ設定手段、前記交差探索プローブを前記画像データ上で所定の方向に走査させて前記境界を前記交差位置として探索する交差検出手段、および前記交差位置探索の結果に基づいて前記関心領域を決定して抽出する関心領域抽出手段過程を備えていることを特徴としている。
本発明では、画像データに設定した交差探索プローブにより自動的に関心領域を決定して抽出するようにしている。したがって本発明によれば、画像データに対して最適な条件での関心領域の抽出を安定的に行うことが可能となり、膨大な画像データを扱うCAEの分野などで特に強く求められるデータサイズの低減をより効果的に行えるようになる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1に、関心領域抽出システムの構成の一例を示す。この例の関心領域抽出システムは、関心領域抽出方法を実装したコンピュータプログラム1、コンピュータプログラム1を格納するプログラム記憶装置2、コンピュータプログラム1により関心領域抽出方法を実行する演算装置3、関心領域抽出方法の実行前後の画像データを格納する画像データ記憶装置4、関心領域抽出方法の実行に際して必要な画像データの表示を行う表示装置5を備えている。
そしてそのコンピュータプログラム1は、画像データ上で対象物像と背景の境界を判定するのに用いるしきい値を設定するためのしきい値設定手段6、画像データ上で対象物像と背景の境界を対象物像と背景の交差位置として探索するのに用いる交差探索プローブを設定するための交差探索プローブ設定手段7、交差探索プローブの走査により対象物像と背景の交差位置を探索して検出するための交差検出手段8、交差探索プローブの走査方向における対象物像と背景の境界端を交差検出手段8による交差位置の検出結果に基づいて検出する境界端検出手段9、境界端検出手段9による境界端の検出結果に基づいて関心領域を決定して抽出する関心領域抽出手段10を備えている。
次に、以上のような関心領域抽出システムで実行される関心領域抽出方法について説明する。図2に第1の実施形態による関心領域抽出方法における処理の流れを示す。本実施形態は、関心領域抽出処理を行う画像データが2次元のビットマップデータの場合である。本実施形態の関心領域抽出方法は、画像データの入力処理(ステップ1001)、しきい値設定処理(ステップ1002)、交差探索プローブ設定処理(ステップ1003)、x軸方向交差検出処理(ステップ1004)、x軸方向境界端検出処理(ステップ1005)、y軸方向交差検出処理(ステップ1006)、y軸方向境界端検出処理(ステップ1007)、関心領域決定処理(ステップ1008)、およびトリミング処理(ステップ1009)を含んでいる。
画像データの入力処理(ステップ1001)では、演算装置3が処理対象の画像データ、具体的には処理対象のビットマップデータを画像データ記憶装置4から読み込み、必要に応じてそれを表示装置5に表示する。
しきい値設定処理(ステップ1002)では、しきい値設定手段6を用いてしきい値を設定する。しきい値は、画像データ上でそこにおける対象物像と背景の交差位置つまり対象物像と背景の境界を判定するために用いられる。より具体的には、後述するように構成される交差探索プローブが画像データ上でそこにおける対象物像と交差しているか否かを判定する、つまり交差探索プローブと対象物像との交差の有無を判定するために用いられる。こうしたしきい値は、対象物像を表す各セルのセル値と背景を表す各セルのセル値に関するものとして設定する。1つの例では、対象物像を表す各セルのセル値の平均値と背景を表す各セルのセル値の平均値をさらに平均した値としてしきい値を設定する。すなわち対象物像を表す各セルのセル値の平均値をMav、背景を表す各セルのセル値の平均値をBavとして、しきい値=(Mav+Bav)/2とする。このようにしきい値を設定すると画像データに含まれるノイズやボケの影響を避けることができ、より精度の高いしきい値とすることができる。他の例では、背景を表す各セルのセル値の平均値をしきい値に用いる。
交差探索プローブ設定処理(ステップ1003)では、交差探索プローブ設定手段7が交差探索プローブを設定する。交差探索プローブは、ビットマップデータ上で対象物像と背景の境界を対象物像と背景の交差位置として探索するために画像データ上に定義される仮想的な「探索具」である。図3に交差探索プローブの設定例を示す。図3に見られるように交差探索プローブ12(12x)は、所定の幅と長さおよび方向を有した「線」として設定するのが1つの例である。幅は、ビットマップデータBDにおけるセルを1つ以上(通常は1〜数セル)含む程度とされ、長さはビットマップデータBDのサイズ程度とされるのが通常である。方向は任意に設定することが可能であるが、一般的にはビットマップデータBDにおけるセルの配列方向をもとに設定される座標系のx軸とy軸に関係させて2つの方向を設定することになる。本実施形態でもそのようにしている。1つの方向はx軸に垂直な方向(y軸に平行な方向)であり、他の方向はy軸に垂直な方向(x軸に平行な方向)である。したがって交差探索プローブ12は、方向に関してx軸に垂直なx軸用とy軸に垂直なy軸用の2種となる。図3ではx軸用の交差探索プローブ12xだけを示してあり、y軸用の交差探索プローブ12y(図5)については図示を省略してある。
こうした交差探索プローブ12は、ビットマップデータBD上に指定した位置に上記のような「線」を生成させることで設定し、必要に応じてx軸用、y軸用それぞれについて複数設定する場合もある。交差探索プローブ12の設定位置の指定には大別して2つの方式が可能である。1つは、コンピュータプログラム内で予め指定おく方式で、他の1つは、表示装置に表示されたビットマップデータBD上でユーザが設定位置を指定する方式である。コンピュータプログラム内で予め指定おく方式の場合は、例えばx=0の位置(またはy=0の位置)あるいはx=最大値(またはy=最大値の位置)として指定する。
x軸方向交差検出処理(ステップ1004)では、交差検出手段8がx軸用の交差探索プローブ12xをビットマップデータBD上で所定の方向、具体的にはx軸方向に走査させ、対象物像Iと背景の交差、具体的には対象物像Iと交差探索プローブ12xの交差を探索して検出する。交差検出は、交差探索プローブ12xがx軸方向の走査によりx軸方向での位置つまり座標値を順次更新してゆくのに応じて離散的な座標値xiごとに行うものとし、交差探索プローブ12xを構成するセルそれぞれのセル値の総和値をしきい値に基づく基準総和値と比較することで行う。具体的には、交差探索プローブ12xの幅が1セルで長さがビットマップデータBDのy軸方向サイズと同じである場合であれば、ビットマップデータBDにおけるy軸方向のセル数をymax、しきい値をT、基準総和値をymax・Tとして、下記の式(1)により座標値xiごとに交差の有無を判定して交差検出を行う。
x軸方向境界端検出処理(ステップ1005)では、境界端検出手段9がx軸方向交差検出処理の結果に基づいて対象物像Iと背景のx軸方向についての左右両境界端を検出する。左側境界端は、座標値xiが最小である交差位置の1つ手前の位置とし、交差探索プローブ12xの走査で交差なしの状態から交差ありに変わる交差探索プローブ12xの位置の1つ手前の位置(座標値xi−1)として検出する。一方、右側境界端は、座標値xiが最大である交差位置の1つ後の位置とし、交差探索プローブ12xの走査で交差ありの状態から交差なしに変わる交差探索プローブ12xの位置の1つ後の位置(座標値xi+1)として検出する。こうしたx軸方向境界端検出処理をイメージ化して図4に示す。図の例では、交差探索プローブ12xによるx軸方向交差検出処理に基づいた境界端検出処理で左側境界端13Lと右側境界端13Rが検出された状態を示している。
y軸方向交差検出処理(ステップ1006)では、交差検出手段8がy軸用の交差探索プローブ12y(図3と図4では図示を省略してある)によりx軸用の交差探索プローブ12xの場合と同様にして交差検出を行う。ただしこの場合には、交差探索プローブ12yの幅が1セルで長さがビットマップデータBDのx軸方向サイズと同じであり、x軸方向のセル数がxmaxであるとして、式(1)におけるymax・Tは、xmax・Tとなる。
y軸方向境界端検出処理(ステップ1007)では、境界端検出手段9がy軸方向交差検出処理の結果に基づいて対象物像Iと背景のy軸方向についての上下両境界端を検出する。その具体的処理はx軸方向境界端検出処理と同様である。
関心領域決定処理(ステップ1008)では、関心領域抽出手段10がx軸方向境界端検出処理とy軸方向境界端検出処理の結果に基づいて関心領域を決定する。具体的には、図5にイメージ化して示すように、x軸方向境界端検出処理とy軸方向境界端検出処理で検出された左側境界端13L、右側境界端13R、上側境界端13U、下側境界端13Dそれぞれを通り、交差探索プローブ12xまたは交差探索プローブ12yに平行な線分(図中では交差探索プローブ12xや交差探索プローブ12yで示してある)で囲まれた領域を関心領域とする。
トリミング処理(ステップ1009)では、関心領域決定処理で決定された関心領域に基づいて関心領域抽出手段10によりトリミング領域を決定し、そのトリミング領域で関心領域抽出手段10がトリミングを行ってトリミングビットマップデータBDtを生成させる。トリミング領域は、関心領域と同一にしてもよいが、関心領域を数セル程度の幅で拡げた領域とするのが通常である。こうしたトリミング領域の決定には、ユーザによる指定で行うマニュアル方式とコンピュータプログラムによる自動方式が可能である。
以上のような関心領域抽出方法によれば、2次元の画像データに対して最適な条件での関心領域の抽出を安定的に行うことが可能となる。特にトリミング領域の決定を自動で行う場合には、関心領域の抽出の全体を自動化することができ、最適な条件での安定的な関心領域の抽出をより迅速に行えるようになる。
図6に第2の実施形態による関心領域抽出方法における処理の流れを示す。本実施形態は、第1の実施形態の場合と同様に、関心領域抽出処理を行う画像データが2次元のビットマップデータの場合である。本実施形態の関心領域抽出方法は、第1の実施形態の場合と同様な画像データの入力処理(ステップ1001)、しきい値設定処理(ステップ1002)、交差探索プローブ設定処理(ステップ1003)、x軸方向交差検出処理(ステップ1004)、x軸方向境界端検出処理(ステップ1005)、y軸方向交差検出処理(ステップ1006)、y軸方向境界端検出処理(ステップ1007)、関心領域決定処理(ステップ1008)、およびトリミング処理(ステップ1009)を含むのに加えて、しきい値設定処理(ステップ1002)と交差探索プローブ設定処理(ステップ1003)の間に外縁部指定処理(ステップ1002´)を含んでいる。本実施形態における各処理は外縁部指定処理を除いて第1の実施形態におけるそれらと同様なので、それらについての説明は省略し、以下では外縁部指定処理について説明する。
外縁部指定処理(ステップ1002´)では、図7にイメージ化して示すように、ビットマップデータBD上の対象物像Iに対し外縁部点14を指定する。外縁部点14には、x軸方向についての左右の外縁部点14xL、14xRの他に、図9に示すようにY軸方向についての上下の外縁部点14xU、14xDがあるが、図7ではx軸方向についての外縁部点14xLと14xRだけを示してある。こうした外縁部点14の指定は、表示装置に表示させたビットマップデータBD上の対象物像Iに対してユーザがマウスなどの入力装置を用いて任意に行う。通常は、x軸方向、Y軸方向それぞれにおける対象物像Iの最外縁部より若干内側に寄った位置を外縁部点14として指定する。その指定に際しては、外縁部点14の座標値を入力するようにしてもよい。
以上のようにして指定した外縁部点14は、交差探索プローブ12の設定位置に用いられる。すなわち交差探索プローブ12は外縁部点14を設定位置として設定される。この場合、x軸方向についてであれば左右の外縁部点14xL、14xRがあることから、x軸方向用の交差探索プローブ12xを左側交差探索プローブ12xLと右側交差探索プローブ12xRとして設定する。
このように予め指定した外縁部点14を設定位置として交差探索プローブ12を設定することにより、x軸方向、y軸方向それぞれの交差検出処理の際の交差探索プローブ12の走査範囲を狭めることができ、処理の高速化を図れる。なお本実施形態の場合の境界端検出処理(ステップ1005、ステップ1007)では、外縁部点14を設定位置として交差探索プローブ12が最初から対象物像Iにかかる状態で設定されることになることを前提としたアルゴリズムで境界端の検出を行うことになり、例えば二分木法などの探索アルゴリズムを利用することができる。
図8に第3の実施形態による関心領域抽出方法における処理の流れを示す。本実施形態は、関心領域抽出処理を行う画像データが2次元のビットマップデータの場合で、そのビットマップデータに複数の対象物像が含まれている場合である。本実施形態の関心領域抽出方法は、画像データの入力処理(ステップ1001)、しきい値設定処理(ステップ1002)、外縁部指定処理(ステップ1002´)、交差探索プローブ設定処理(ステップ1003)、x軸方向交差検出処理(ステップ1004)、x軸方向境界端検出処理(ステップ1005)、y軸方向交差検出処理(ステップ1006)、y軸方向境界端検出処理(ステップ1007)、関心領域決定処理(ステップ1008)、およびトリミング処理(ステップ1009)を含むのに加えて、トリミング処理(ステップ1009)に続く判定処理(ステップ1010)を含んでいる。本実施形態における各処理は判定処理を除いて基本的には第1の実施形態あるいは第2の実施形態におけるそれらと同様である。
図9に本実施形態における処理をイメージ化して示す。図9のビットマップデータBDには2つの対象物像I−1、I−2が含まれているが、これは複数の対象物像I−1、I−2、…I−i、…I−nが含まれている場合として一般化でき、これら複数の対象物像Iを個々にトリミングで切り出す。したがって外縁部指定処理〜トリミング処理までの各処理を対象物像Iごとに行い、判定処理(ステップ1010)で未処理の対象物像Iの有無を判定し、未処理ありの場合はx軸方向交差検出処理に戻って以降の処理を繰り返し、未処理なしとなった場合に処理を終了する。以下ではこうした本実施形態に特有な処理に重点をおいて説明する。
外縁部指定処理(ステップ1002´)では、第2の実施形態について説明したのと同様な処理を複数の対象物像I(I−1、I−2、…I−i、…I−n)のそれぞれについて行う。この場合の各対象物像Iに指定された外縁部点14(14xL、14xR、14xU、14xD)は、対象物像Iごとに設定される交差探索プローブ12(12x、12y)をその対象物像Iに関連付けるのにも機能する。すなわち外縁部点14はその座標値により各対象物像Iに関連付けられ、したがって外縁部点14を設定位置として各対象物像Iに設定される交差探索プローブ12も外縁部点14により各対象物像Iに関連付けられ、この関連付けにより対象物像Iと交差探索プローブ12の対応関係を識別することができる。
交差探索プローブ設定処理(ステップ1003)では、第2の実施形態に関して説明したのと同様にして設定したx軸方向用とy軸方向用それぞれの交差探索プローブについて交点15を求め、この交点15により交差探索プローブ12の長さを制限する。これは例えば対象物像I−1に設定される交差探索プローブ12が対象物像I−2と交差する状態となるようなことがないようにするためである。つまり対象物像Iごとに設定する交差探索プローブ12がその対象物像Iについてだけ交差検出を行えるようにするためである。
x軸方向交差検出処理(ステップ1004)では、任意の対象物像I−iについてx軸方向交差検出を行う。ただし、上記のように交点15により長さが限定された交差探索プローブ12を用いる関係から、下記の式(2)により交差の有無を判定して交差検出を行う。
こうした交差検出処理は、y軸方向交差検出処理(ステップ1006)でも同様になされる。
判定処理(ステップ1010)では、上述のように、未処理の対象物像Iの有無を判定し、未処理ありの場合はx軸方向交差検出処理(ステップ1004)に戻って以降の処理を繰り返し、未処理なしとなった場合には処理を終了する。処理が終了すると、図9に示すように、1つのビットマップデータBDから複数のトリミングビットマップデータBDtが生成される。
以上のような関心領域抽出方法によれば、複数の対象物像を含む画像データに対して最適な条件での安定した関心領域の抽出を対象物像ごとに容易に行うことが可能となる。
図10に第4の実施形態による関心領域抽出方法における処理の流れを示す。本実施形態は、関心領域抽出処理を行う画像データが3次元の画像データであるボクセルデータの場合である。本実施形態の関心領域抽出方法は、画像データの入力処理(ステップ2001)、しきい値設定処理(ステップ2002)、交差探索プローブ設定処理(ステップ2003)、x軸方向交差検出処理(ステップ2004)、x軸方向境界端検出処理(ステップ2005)、y軸方向交差検出処理(ステップ2006)、y軸方向境界端検出処理(ステップ2007)、z軸方向交差検出処理(ステップ2008)、z軸方向境界端検出処理(ステップ2009)、関心領域決定処理(ステップ2010)、およびトリミング処理(ステップ2011)を含んでいる。
ボクセルデータに対する関心領域抽出処理は、上述したビットマップデータつまり2次元の画像データに対する関心領域抽出処理を3次元に拡張したものであり、画像データの入力処理(ステップ2001)〜トリミング処理(ステップ2011)の各処理におけるアルゴリズムは、基本的には第1の実施形態におけるそれらと同様である。2次元画像データに対する関心領域抽出処理の3次元画像データへの拡張において特徴的なこととしては、交差探索プローブを「面」として構成するのが通常であること、それに交差検出処理と境界端検出処理にz軸方向が加わることが主である。以下ではこれらの特徴的な処理に重点をおいて説明する。
図11に、ステップ2005でなされるx軸方向境界端検出処理のイメージを示す。図11のボクセルデータVDには、そこにおけるボクセルの配列方向をもとに3次元の座標系が設定される。その座標系は、横軸をx軸、縦軸をz軸、そして紙面の手前から奥行き方向をy軸とする。
図11における交差探索プローブ22(22x)は、交差探索プローブ設定処理(ステップ2003)で交差探索プローブ設定手段7により設定される。その処理は、基本的には第1の実施形態における交差探索プローブ設定処理(ステップ1003)と同様である。ただ、交差探索プローブ22は、所定の幅(y軸方向での広がり)と長さ(z軸方向での広がり)および方向(座標系のx、y、zの各軸に関係する方向)を有するのに加えて所定の厚み(x軸方向での広がり)を有した「面」として設定されるのが通常である。
x軸方向交差検出処理(ステップ2004)では、交差検出手段8がx軸用の交差探索プローブ22xをボクセルデータVD上でx軸方向に走査させて対象物像I´に対するx軸方向交差検出を行う。その処理は、基本的には第1の実施形態におけるx軸方向交差検出処理(ステップ1004)と同様である。ただし、交差探索プローブ22xが上述のような「面」であることから、下記の式(3)により交差の有無を判定して交差検出を行う。
x軸方向境界端検出処理(ステップ2005)では、境界端検出手段9がx軸方向交差検出処理の結果に基づいて対象物像I´と背景のx軸方向についての左右両境界端を検出する。その処理は、基本的には第1の実施形態におけるx軸方向境界端検出処理(ステップ1005)と同様である。図11には、x軸方向境界端検出処理で左側境界端23Lと右側境界端23Rが検出された状態が示されている。
y軸方向交差検出処理(ステップ2006)、y軸方向境界端検出処理(ステップ2007)、z軸方向交差検出処理(ステップ2008)、z軸方向境界端検出処理(ステップ2009)では、それぞれの軸方向についてx軸方向の場合と同様な処理がなされる。
関心領域決定処理(ステップ2010)では、関心領域抽出手段10がx、y、zの各軸方向境界端検出処理の結果に基づいて関心領域を決定する。その処理を図12にイメージ化して示す。x、y、zの各軸方向境界端検出処理で検出された左側境界端23L、右側境界端23R、上側境界端23U、下側境界端23D、それに図示を省略してある前側境界端、奥側境界端それぞれを通り、交差探索プローブ22に平行な面(図中では交差探索プローブ22xに平行な面を交差探索プローブ22xで示し、交差探索プローブ22zに平行な面を交差探索プローブ22zで示してあり、y軸方向用の交差探索プローブに平行な面については図示を省略してある)で囲まれた領域を関心領域とする。
トリミング処理(ステップ2011)では、関心領域決定処理で決定された関心領域に基づいて関心領域抽出手段10によりトリミング領域を決定し、そのトリミング領域で関心領域抽出手段10がトリミングを行ってトリミングボクセルデータVDtを生成させる。この場合もビットマップデータに対する場合と同様に、トリミング領域の決定にはマニュアル方式と自動方式が可能である。
以上のような関心領域抽出方法によれば、3次元の画像データに対して最適な条件での関心領域の抽出を安定的に行うことが可能となり、トリミング領域の決定を自動で行う場合には、関心領域の抽出の全体を自動化することができ、3次元の画像データに対する最適な条件での安定的な関心領域の抽出をより迅速に行えるようになる。
図13に第5の実施形態による関心領域抽出方法における処理の流れを示す。本実施形態は、第4の実施形態の場合と同様に、関心領域抽出処理を行う画像データが3次元の画像データであるボクセルデータの場合である。本実施形態の関心領域抽出方法は、第4の実施形態の場合と同様な画像データの入力処理(ステップ2001)、しきい値設定処理(ステップ2002)、交差探索プローブ設定処理(ステップ2003)、x軸方向交差検出処理(ステップ2004)、x軸方向境界端検出処理(ステップ2005)、y軸方向交差検出処理(ステップ2006)、y軸方向境界端検出処理(ステップ2007)、z軸方向交差検出処理(ステップ2008)、z軸方向境界端検出処理(ステップ2009)、関心領域決定処理(ステップ2010)、およびトリミング処理(ステップ2011)を含むのに加えて、しきい値設定処理(ステップ2002)と交差探索プローブ設定処理(ステップ2003)の間に外縁部指定処理(ステップ2002´)を含んでいる。
外縁部指定処理(ステップ2002´)でなされる処理は、第2の実施形態における外縁部指定処理(ステップ1002´)における処理と基本的には同様である。すなわち図14にイメージ化して示すように、ボクセルデータVD上の対象物像I´に対し外縁部点24(24xL、24xR)を指定し、交差探索プローブ22(22xL、22xR)の設定位置に用いる。なお外縁部点24には、x、y、zの各軸方向について指定されるものであるが、図14ではx軸方向の外縁部点24xL、24xRだけを示してある。
以上のような関心領域抽出方法によれば、第2の実施形態における関心領域抽出方法と同様に、交差検出処理の際の交差探索プローブ12の走査範囲を狭めることができ、処理の高速化を図れる。
図15に第6の実施形態による関心領域抽出方法における処理の流れを示す。本実施形態は、関心領域抽出処理を行う画像データがボクセルデータの場合で、そのボクセルデータに複数の対象物像が含まれている場合である。本実施形態の関心領域抽出方法は、画像データの入力処理(ステップ2001)、しきい値設定処理(ステップ2002)、外縁部指定処理(ステップ2002´)、交差探索プローブ設定処理(ステップ2003)、x軸方向交差検出処理(ステップ2004)、x軸方向境界端検出処理(ステップ2005)、y軸方向交差検出処理(ステップ2006)、y軸方向境界端検出処理(ステップ2007)、z軸方向交差検出処理(ステップ2008)、z軸方向境界端検出処理(ステップ2009)、関心領域決定処理(ステップ2010)、およびトリミング処理(ステップ2011)を含むのに加えて、トリミング処理(ステップ2011)に続く判定処理(ステップ2012)を含んでいる。本実施形態における各処理は判定処理を除いて基本的には第4の実施形態あるいは第5の実施形態におけるそれらと同様である。
図16に本実施形態における処理をイメージ化して示す。図16のボクセルデータVDには2つの対象物像I´−1、I´−2が含まれているが、これは複数の対象物像I´−1、I´−2、…I´−i、…I´−nが含まれている場合として一般化でき、これら複数の対象物像I´を個々にトリミングで切り出す。その処理は、第3の実施形態による関心領域抽出方法を3次元に拡張しものとしてなされる。3次元への拡張において特徴的なことは、下記の式(4)により交差の有無を判定して交差検出を行うことであり、そしてその他の処理については第3の実施形態に関して説明したのと基本的に同様である。
本実施形態における関心領域抽出方法による処理が終了すると、図16に示すように、1つのボクセルデータVDから複数のトリミングボクセルデータVDtが生成される。こうした関心領域抽出方法によれば、複数の対象物像を含む3次元の画像データに対して最適な条件での安定した関心領域の抽出を対象物像ごとに容易に行うことが可能となる。
図17に第7の実施形態による関心領域抽出方法における処理の流れを示す。本実施形態は、2次元の画像データを積層して3次元の画像データを構成する場合に、積層する2次元画像データのそれぞれで関心領域の抽出を行うようにする場合の例である。2次元画像データを積層して3次元画像データを構成する代表的な例は、X線CT装置で撮像した複数の断層像(ビットマップデータ)により3次元のX線CT画像データ(ボクセルデータ)を構成する場合である。図18に、そうした3次元のX線CT画像データを複数の断層像から構成する例をイメージ化して示す。なお図では5枚の断層像(ビットマップデータBD−1〜BD−5)を示してあるが、実際には、対象物M´のサイズにもよるが、数百枚レベルの断層像を積み重ねることも少なくない。
本実施形態は、3次元画像データを構成するために積層される2次元画像データのそれぞれでトリミングつまり関心領域の抽出を行い、それによるトリミング済みの2次元画像データを積層することでトリミング済みの3次元画像データを生成するものである。したがって本実施形態の関心領域抽出方法は、第1の実施形態におけるのと同様な画像データの入力処理(ステップ1001)、しきい値設定処理(ステップ1002)、交差探索プローブ設定処理(ステップ1003)、x軸方向交差検出処理(ステップ1004)、x軸方向境界端検出処理(ステップ1005)、y軸方向交差検出処理(ステップ1006)、y軸方向境界端検出処理(ステップ1007)、および関心領域決定処理(ステップ1008)を含むのに加えて、判定処理(ステップ3001)、関心領域比較処理(ステップ3002)、トリミング処理(ステップ3003)、および積層処理(ステップ3004)を含んでいる。画像データの入力処理(ステップ1001)〜関心領域決定処理(ステップ1008)は、第1の実施形態について説明したのと同様である。したがって以下では判定処理(ステップ3001)〜積層処理(ステップ3004)に重点をおいて説明する。
画像データの入力処理(ステップ1001)で入力したビットマップデータBD−1〜BD−5のそれぞれにしきい値設定処理(ステップ1002)と交差探索プローブ設定処理(ステップ1003)を施したら、いずれか1つのビットマップデータBDに対してx軸方向交差検出処理(ステップ1004)〜関心領域決定処理(ステップ1008)を施して判定処理(ステップ3001)に進む。判定処理(ステップ3001)では、未処理のビットマップデータつまり関心領域の決定がなされていないビットマップデータの有無を判定し、未処理ありの場合にはステップ1001に戻ってステップ1008までの処理を繰り返し、未処理なしの場合は関心領域比較処理(ステップ3002)に進む。
関心領域比較処理(ステップ3002)では、ビットマップデータBD−1〜BD−5それぞれについて関心領域決定処理で決定された関心領域を比較し、ビットマップデータBD−1〜BD−5それぞれにおける関心領域の全てをカバーする関心領域を抽出する。図19に関心領域比較処理をイメージ化して示す。ビットマップデータBD−1〜BD−5については、関心領域決定処理でそれぞれ関心領域が決定されており、それらの関心領域は、ビットマップデータBD−1〜BD−5それぞれにおける対象物像の状態に応じて大きさやカバーする範囲が異なっている。図の例ではビットマップデータBD−3の関心領域が最も大きくかつビットマップデータBD−1〜BD−5それぞれにおける関心領域の全てをカバーするようになっており、これが関心領域比較処理で抽出される。
トリミング処理(ステップ3003)では、関心領域比較処理で抽出された関心領域に基づいてビットマップデータBD−1〜BD−5のそれぞれにおけるトリミング領域を決定し、そのトリミング領域でトリミングを行ってビットマップデータBD−1〜BD−5それぞれのトリミングビットマップデータ(関心領域抽出済みビットマップデータ)BDt−1〜BDt−5を生成する。そして積層処理(ステップ3004)でトリミングビットマップデータBDt−1〜BDt−5を積層してトリミングボクセルデータ(関心領域抽出実行済みのボクセルデータ)を生成する。
以上のような関心領域抽出方法によれば、2次元の画像データを積層して構成される3次元画像データに対する最適な条件での関心領域の抽出をより安定的に行うことが可能となる。
以上の各実施形態では交差探索プローブを座標系の軸に対して垂直に設定するものとしていたが、これに限られず、座標系の軸に対して任意の角度で交差探索プローブを設定する形態とすることも可能である。また以上では画像データがビットマップデータやボクセルデータである場合について説明したが、本発明はこれらの画像データ形式に限られるものでない。
本発明は、画像データのトリミングを最適な条件で安定的に行うことを可能とするものであり、画像データを扱う分野において広く利用することができる。
1 コンピュータプログラム
2 プログラム記憶装置
3 演算装置
4 画像データ記憶装置
5 表示装置
6 しきい値設定手段
7 交差探索プローブ設定手段
8 交差検出手段
9 境界端検出手段
10 関心領域抽出手段10
12 交差探索プローブ
14 外縁部点
22 交差探索プローブ
24 外縁部点
BD ビットマップデータ(画像データ)
I 対象物像
I´ 対象物像
VD ボクセルデータ(画像データ)
2 プログラム記憶装置
3 演算装置
4 画像データ記憶装置
5 表示装置
6 しきい値設定手段
7 交差探索プローブ設定手段
8 交差検出手段
9 境界端検出手段
10 関心領域抽出手段10
12 交差探索プローブ
14 外縁部点
22 交差探索プローブ
24 外縁部点
BD ビットマップデータ(画像データ)
I 対象物像
I´ 対象物像
VD ボクセルデータ(画像データ)
Claims (8)
- 対象物について取得された画像データから前記対象物の像を包含する領域を関心領域として抽出する関心領域抽出方法において、
前記画像データ上で前記対象物像と背景の境界を前記対象物像と前記背景の交差位置として探索する交差探索プローブを前記画像データ上の所定位置に設定する過程、前記交差探索プローブを前記画像データ上で所定の方向に走査させて前記境界を前記交差位置として探索する過程、および前記交差位置探索の結果に基づいて前記関心領域を決定する過程を含むことを特徴とする関心領域抽出方法。 - 前記交差探索プローブによる前記境界の探索に用いるしきい値を設定する過程をさらに含む請求項1に記載の関心領域抽出方法。
- 前記対象物像の外縁部の任意の位置に外縁部点を指定する過程をさらに含み、前記交差探索プローブを前記外縁部点に設定するようにした請求項1または請求項2に記載の関心領域抽出方法。
- 前記対象物像が複数ある場合に、その対象物像ごとに前記関心領域の決定をなすようにした請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の関心領域抽出方法。
- 前記画像データが2次元画像データである場合は、前記交差探索プローブを線として構成し、前記画像データが3次元画像データである場合は、前記交差探索プローブを面として構成するようにした請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の関心領域抽出方法。
- 前記画像データが複数の2次元画像データを積層して構成される3次元画像データである場合に、前記複数の2次元画像データのそれぞれについて前記関心領域の抽出を行って関心領域抽出済み2次元画像データを生成する過程、および前記関心領域抽出済み2次元画像データを積層して関心領域抽出済み3次元画像データを構成する過程を含む請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の関心領域抽出方法。
- 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の関心領域抽出方法を実行するための手順を記述したコンピュータプログラム。
- 対象物について取得された画像データから前記対象物の像を包含する領域を関心領域として抽出する関心領域抽出システムにおいて、
前記画像データ上で前記対象物像と背景の境界を前記対象物像と前記背景の交差位置として探索する交差探索プローブを前記画像データ上の所定位置に設定する交差探索プローブ設定手段、前記交差探索プローブを前記画像データ上で所定の方向に走査させて前記境界を前記交差位置として探索する交差検出手段、および前記交差位置探索の結果に基づいて前記関心領域を決定して抽出する関心領域抽出手段過程を備えていることを特徴とする関心領域抽出システム。
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