JP2007198217A - 多連式電子制御スロットル装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明に係る多連式電子制御スロットル装置は、モータ3と、第1の吸気通路1aおよび第2の吸気通路2aが形成されたスロットルボディと、回転可能な第1の弁軸8および第2の弁軸15と、両弁軸の両端部を回転自在に支持した軸受けと、両吸気通路を開閉する第1のバタフライバルブ10および第2のバタフライバルブ17弁と、両弁軸を同期して回動させる弁軸同期手段と、第1のバタフライバルブ10弁を開く方向および閉じる方向に作用するモータ3の駆動力を第1の弁軸8に伝達する駆動力伝達手段と、前記第2のバタフライバルブ17弁を閉じる方向に付勢力を与える第1のスプリング24とを備えている。
【選択図】図1
Description
図1は実施の形態1に係る二連式電子制御スロットル装置の断面図、図2は図1のA−Aに沿って視た矢視断面図、図3は図1のBの方向から視た時の拡大図、図4は図1の第1のリンクレバー11の拡大斜視図、図5は図1の第2のリンクレバー18の拡大斜視図である。
第1のリンクレバー11は、円板形状の鋼板の縁部を直角に折曲して形成された第1の円弧部11aに第2のギア12がインサートモールド成形により形成されている。第1のリンクレバー11の反第2のギア12側には、直角に折曲された第1の中継部13が形成されている。この第1の中継部13にはネジ穴13aが形成されている。
第2のリンクレバー18には、円板形状の鋼板の縁部を直角に折曲した第2の円弧部18aが形成されている。第2のリンクレバー18には、第2の円弧部18aとは反対側に直角に折曲された第2の中継部19が形成されている。この第2の中継部19には遊孔19aが形成されている。
また、調整ネジ14は、第2のリンクレバー18の遊孔19aを貫通し、さらに、第2のナット21に螺着している。
また、第1のリンクレバー11と第2のリンクレバー18との間には、調整ネジ14を囲んで第2のスプリング20が設けられており、第1のリンクレバー11と第2のリンクレバー18とを離間する方向に付勢している。
これらにより、第1のリンクレバー11と第2のリンクレバー18は連結され、第1の弁軸8および第2の弁軸15を開く方向および閉じる方向の両方に同期して回動することができる。
第2の弁軸15の反第2のリンクレバー18側の端部では、第2のワッシャー32をはさんで第2のネジ30が螺着されており、第2のスロットルボディ部2に対して第2のリンクレバー18側の軸線方向の移動が規制されている。また、この第2のネジ30を覆うようにして第2のキャップ23が設けられている。
モータ3の反モータシャフト4側には、モータ3の一端部を支え持つカバー28が取り付けられている。
なお、図1において切断されていない第1の中継部13、第2の中継部19および調整ネジ14は図4において矢印Cから視たときの図である。
まず、第1のスロットルボディ部1側の組み立てを行う。
予め、第1のスロットルボディ部1に、第1のスリーブベアリング9a、第1のボールベアリング9bおよびロッド6をそれぞれ組み付ける。
その後、第2のギア12と一体化された第1のリンクレバー11を第1の弁軸8の端部に差込み、第1の弁軸8の端部をかしめて固定する。この時、第1の弁軸8の端部と第1のリンクレバー11の中心に設けられた内穴は共にD字形状に形成されており、これにより第1のリンクレバー11が第1の弁軸8の周方向に回転するのを防止している。
また、このとき、第1のリンクレバー11のネジ穴13aには、調整ネジ14が螺着されている。
その次に、ピニオン5がモータシャフト4に圧入されたモータ3を第1のスロットルボディ部1内に収めた後、ロッド6に第1のギア7を遊挿する。この時、ピニオン5に、第1の歯部7aを歯合し、第2の歯部7bに第2のギア12を歯合する。また、カバー28をモータ3の反モータシャフト4側の第1のスロットルボディ部1に取り付ける。
また、第1のキャップ22を第1のネジ29を覆うようにして第1のスロットルボディ部1に取り付ける。
また、スロットル開度センサの磁石26を第1のリンクレバー11の切り出し部11bに固定し、磁気抵抗体25を第1のスロットルボディ部1に固定する。
この場合にも、第1のスロットルボディ部1と同様に、先ず、第2のスロットルボディ部2に、第2のスリーブベアリング16a、第2のボールベアリング16bを組み付ける。
また、第2のリンクレバー18を第2の弁軸15の端部に差込み、第2の弁軸15の端部をかしめて固定する。この時、第2の弁軸15の端部と第2のリンクレバー18の中心に設けられた内穴は共にD字形状に形成されており、これにより第2のリンクレバー18が第2の弁軸15の周方向に回転するのを防止している。
先ず、二連式制御スロットル装置を、空気流量が測定できる空気流量測定装置にセットする。その後、第1のスロットルボディ部1の吸気通路1aに流れる空気流量が、全閉時であるアイドリング運転時に相当する第1のバタフライバルブ10の開度に設定されるように、第1の調整ネジ14を用いて調整する。
即ち、第1のリンクレバー11の第1の中継部13に形成されたネジ穴13aに螺着した第1の調整ネジ14を回転させることで、第1の中継部13は軸線方向に進退する。この進退に伴い、第1のスプリング24の弁軸同期手段を介した弾性力に逆らって、第1のリンクレバー11は回動し、その回動に伴い第1の弁軸8も回動することで、第1のバタフライバルブ10の開度をアイドリング運転時に相当する開度に調整する。
その次に、アイドリング運転時に第1のバタフライバルブ10を確実にその開度位置に維持させるために、調整ネジ14は、第1のリンクレバー11の第1の中継部13を介した第2のスプリング20側に接した第1のナット27により固定される。
即ち、第2のリンクレバー18の第2の中継部19と当接している第2のナット21を回転することで、第2の中継部19は軸線方向に進退する。この進退に伴い、第1のスプリング24の弾性力に逆らって、第2のリンクレバー18は回動し、その回動に伴い第2の弁軸15も回動することで、第2のバタフライバルブ17の開度をアイドリング運転時に相当する開度に調整する。
先ず、モータ3が通電されていないときについて説明する。
このときには、第1のスプリング24の弾性力が第2の弁軸15に作用し、第2のバタフライバルブ17は閉じる方向に付勢され、また第2のリンクレバー18は、調整ネジ14等を介して第1のリンクレバー11と固定されているので、第1の弁軸8を介して第1のバタフライバルブ10も閉じる方向に付勢されている。
このときには、ECU(図示せず)からの信号によりモータ3が通電されると、モータシャフト4、ピニオン5が回転する。この回転力は、ピニオン5に歯合した第1のギア7の第1の歯部7a、第2の歯部7bに歯合した第2のギア12を通じて、第1の弁軸8に伝わり、第1のバタフライバルブ10は、第1のスプリング24の弾性力に逆らって、吸気通路1aを開く方向に回動する。
また、モータ3により生じた回転力は、第1のリンクレバー11に螺着された調整ネジ14を介して、第2のリンクレバー18、第2の弁軸15に伝わり、第2のバタフライバルブ17は、第1のスプリング24の弾性力に逆らって、吸気通路2aを開く方向に回動する。
なお、調整ネジ14により、予め第1のバタフライバルブ10の開度と第2のバタフライバルブ17の開度とは、同一になるように設定されているので、第1のバタフライバルブ10の開度を検出することは、第2のバタフライバルブ17の開度を検出することでもある。
弁軸同期手段が故障し、第1の弁軸8の回転力が第2の弁軸15へと伝達できなくなると、第2の弁軸15への回転力は第1のスプリング24の付勢力のみとなり、第2のバタフライバルブ17は全閉の位置まで閉じた状態となる。
一方、第1のバタフライバルブ10はモータ3から駆動力伝達手段により開閉制御される。この時、モータ3への電源をオフにすると、第1のスプリング24の付勢力を受けないので、第1のバタフライバルブ10は回転力を受けず、そのままの開度となる。スロットル開度センサにより、第1のバタフライバルブ10が回転していないことを検出すると、弁軸同期手段の故障を判定し、車輌を退避走行モードに移行する。
第1のスプリング24が故障しても、第1のバタフライバルブ10は駆動力伝達手段により開閉制御され、また、第2の弁軸15は弁軸同期手段により第1の弁軸8と同期して回動するので、第2のバタフライバルブ17は第1のバタフライバルブ10とともの開閉制御される。
この時、モータ3への電源をオフにすると、第1のスプリング24の付勢力を受けないので、第1のバタフライバルブ10は回転力を受けず、そのままの開度となる。スロットル開度センサにより、第1のバタフライバルブ10が回転していないことを検出すると、第1のスプリング24の故障を判定し、車輌を退避走行モードに移行する。
また、駆動力伝達手段は、第1のバタフライバルブ10を開く方向および閉じる方向に作用するモータ3の駆動力を伝達するので、弁軸同期手段の故障が発生した場合であっても、第1のバタフライバルブ10の開閉を制御することができ、その結果、エンジンの吹き上がりによる車輌の暴走を回避することができる。
第2のリンクレバー18には切り出し部18bが形成されており、その内側には磁石26が設けられている。この二連式電子制御スロットル装置では、スロットル開度センサは第2の弁軸15の回動を検知して第2のバタフライバルブ17の開度を測定するものである。
その他の構成は実施の形態1と同じである。
この時、モータ3への電源をオフにすると、第1のスプリング24の付勢力を受けないので、第2のバタフライバルブ17は回転力を受けず、そのままの開度となる。スロットル開度センサにより、第2のバタフライバルブ17が回転していないことを検出すると、第1のスプリング24の故障を判定し、車輌を退避走行モードに移行する。
例えば、三連式電子制御スロットル装置を考えたときには、上記の二連式電子制御スロットル装置の第2のスロットルボディ部2と連結する第3のスロットルボディ部を用意し、それぞれのスロットルボディを結合できる形状にした後で、それぞれの弁軸の向かい合った端部にはリンクレバーを取り付け、それぞれリンクレバーを、それぞれの弁軸が同期して回動するように調整ネジ等により固定するだけで容易に増設することができるように、多連式電子制御スロットル装置を作ることができる。
Claims (6)
- 一つのモータと、
このモータが設けられているとともに貫通した第1の吸気通路および第2の吸気通路が形成されたスロットルボディと、
前記第1の吸気通路および第2の吸気通路のそれぞれの軸線に対して交差して回転可能に設けられた第1の弁軸および第2の弁軸と、
前記スロットルボディに設けられ、前記第1の弁軸および前記第2の弁軸のぞれぞれの両端部を回転自在に支持した軸受けと、
前記第1の弁軸および前記第2の弁軸にそれぞれ固定され、前記第1の吸気通路および前記第2の吸気通路を開閉する第1の絞り弁および第2の絞り弁と、
前記第1の弁軸と前記第2の弁軸とを連結し、前記第1の弁軸および前記第2の弁軸を同期して回動させる弁軸同期手段と、
前記第1の絞り弁を開く方向および閉じる方向に作用する前記モータの駆動力を前記第1の弁軸に伝達する駆動力伝達手段と、
前記第2の弁軸に対して前記第2の絞り弁を閉じる方向に付勢力を与える第1のスプリングと、
を備えたことを特徴とする多連式電子制御スロットル装置。 - 前記弁軸同期手段は、前記第1の絞り弁および前記第2の絞り弁のそれぞれの全閉時における流量を個別に調整する調整体を備えたことを特徴とする請求項1に記載の多連式電子制御スロットル装置。
- 前記弁軸同期手段は、前記第1の絞り弁および前記第2の絞り弁が開く方向および閉じる方向の両方に同期して回動するように、前記第1の弁軸および前記第2の弁軸を同期して回動させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多連式電子制御スロットル装置。
- 前記調整体は、
前記第1の弁軸の端部に固定され円弧部を有する第1のリンクレバーと、
前記第1のリンクレバーに対向して前記第2の弁軸の端部に固定された第2のリンクレバーと、
一端部が前記第1のリンクレバーに螺着し、他端部が前記第2のリンクレバーを貫通して設けられた調整ネジと、
前記第1のリンクレバーと前記第2のリンクレバーとの間に設けられ、前記第1のリンクレバーと前記第2のリンクレバーとを離間する方向に付勢する第2のスプリングと、
前記調整ネジの前記第1のリンクレバーと前記第2のスプリングとの間に設けられ、前記調整ネジ上での前記第1のリンクレバーの位置を移動させ前記第1のリンクレバーを回転させることで、前記第1の絞り弁の開度を調整する第1のナットと、
前記調整ネジの前記第2のリンクレバーを介して反第2のスプリング側に設けられ、前記調整ネジ上での前記第2のリンクレバーの位置を移動させ前記第2のリンクレバーを回転させることで、前記第2の絞り弁の開度を調整する第2のナットと、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の多連式電子制御スロットル装置 - 前記第1の弁軸と前記第2の弁軸との間に設けられ、前記第1の弁軸が回動した角度を検知して、前記第1の絞り弁の開度を測定するスロットル開度センサを有することを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の多連式電子制御スロットル装置。
- 前記第1の弁軸と前記第2の弁軸との間に設けられ、前記第2の弁軸が回動した角度を検知して、前記第2の絞り弁の開度を測定するスロットル開度センサを有することを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の多連式電子制御スロットル装置。
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2006
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