[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2007187136A - 粒子状物質除去装置及び粒子状物質除去方法 - Google Patents

粒子状物質除去装置及び粒子状物質除去方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007187136A
JP2007187136A JP2006007838A JP2006007838A JP2007187136A JP 2007187136 A JP2007187136 A JP 2007187136A JP 2006007838 A JP2006007838 A JP 2006007838A JP 2006007838 A JP2006007838 A JP 2006007838A JP 2007187136 A JP2007187136 A JP 2007187136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
unit
removal
particulate matter
regeneration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006007838A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Okubo
雅章 大久保
Toshiaki Yamamoto
俊昭 山本
Kiyotake Endo
清武 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
O Den Co Ltd
Original Assignee
O Den Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by O Den Co Ltd filed Critical O Den Co Ltd
Priority to JP2006007838A priority Critical patent/JP2007187136A/ja
Publication of JP2007187136A publication Critical patent/JP2007187136A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)

Abstract

【課題】燃焼条件に関わらず安定的に、かつ、簡素な構成により、フィルタに堆積した黒煙微粒子等を常に確実に除去し、フィルタを確実にかつ低コストで再生する。
【解決手段】PM除去部4において黒煙微粒子を除去すると同時に、フィルタ再生部5において目詰りしたフィルタユニット11を再生することによって、2組のフィルタユニット11を切り換えて、PM除去のために継続使用することができる。フィルタ再生部5へは、オゾン供給部6から活性ガスとしてのオゾンガスを供給して、黒煙微粒子等の粒子状物質を酸化して燃焼除去し、フィルタを再生する。
【選択図】図1

Description

この発明は、粒子状物質除去装置及び粒子状物質除去方法に係り、例えば、ディーゼルエンジン等の内燃機関の燃焼排ガス中に含まれる黒煙微粒子等の粒子状物質(PM:Particulate Matter)を、フィルタによって捕捉し燃焼除去すると共に、フィルタに堆積した粒子状物質を除去してフィルタを再生する粒子状物質除去装置及び粒子状物質除去方法に関する。
ディーゼル車の排出ガスの中には多量の炭素微粒子(いわゆる黒煙)が存在し、この炭素微粒子は、排気通路を経て空気中に吐き出された後は、長い時間空気中を舞い、最終的に、煤等となって床面や路面や衣服等に舞い降りてくる。ところで、炭素は、ものを良く吸着するので、発ガン関連物質等の様々な化学物質が、空気中を浮遊する炭素微粒子に吸着して、この炭素微粒子を人間が吸い込むことで人体の中に入り込み、ガンや呼吸器系の疾患を起こすとの報告が、近年相次いでなされている。このようなことから、ディーゼル車からの粒子状物質の排出規制が重要な課題となっている。
さらに、このようなディーゼル車や発電機で用いられるディーゼルエンジンを含む内燃機関のほか、ボイラーやガスタービン等の一般の燃焼装置において、発生した燃焼ガスを排気系を経由して排出する際の排気ガスの規制が強化されてきており、燃料の組成改善や、エマルジョン化、排気ガスの燃焼装置への還流、燃焼自体の改善等の燃焼装置側の改良が行われる一方で、燃焼装置から排出される排気ガス中の有害成分の後処理装置の研究開発が行われている。
例えば、環境空気をディーゼル黒煙汚染から守るものとして、車両搭載のディーゼルエンジンの排気通路に金属繊維やハニカム形状のエレメント等からなる黒煙除去フィルタを設置した黒煙捕集装置が従来より提供されている。以下、例として、セラミックス製のハニカムフィルタや、金属フィルタについて述べる。
ハニカムフィルタ125は、図24及び図25に示すように、隔壁126によって区画された排気ガスのフィルタ経路となる複数のセル127,127,…を有し、このセル127の排気ガス流入端面128及び排気ガス流出側端面129で互い違いにプラグ131により目封じしたハニカム構造を有し、排気ガスを排気ガス流入端面128に開口するセル127からハニカムフィルタ125内に流入し、強制的にハニカムフィルタ125の隔壁126を通過させることによって、排気ガス中の炭素微粒子を隔壁126上に捕集し除去するものである。これによって、黒煙微粒子等を含む汚染されたガスG1は、浄化されたガスG2として、排出される。隔壁126上には未燃微粒子132が残留する。ハニカムフィルタ125の材料としては、コージェライト、炭化珪素、サイアロン、窒化珪素等のセラミックスが用いられる。
また、金属フィルタ134は、図26及び図27に示すように、帯状金属平板に、例えばプレス加工、ローラプレス加工等を施すことで、縁部に有面突起pa,pbを持つ多数の三角形状の貫通孔Ha、Hb、…が穿設されている長手方向波型の波型金属板135を形成し、帯状金属平板に多数の円形状の貫通孔穿設されている平板状の平型金属板136を形成し、このようにして得られた波型金属板135及び平型金属板136を重ねた状態で、波型金属板135及び平型金属板136を長手方向に向けて、図26に示すように、渦巻き状に巻き上げて作成される。
図27に拡大して示すように、波型金属板135に穿設されている貫通孔Haは、縁部に裏面から表面側へ向けて折曲されて突起する互いに対向する三角形状の4つの有面突起paを持っている。また、貫通孔Hbは、表面から裏面側へ向けて折曲されて突起する互いに対向する4つの三角形状の有面突起pbを持っている。
しかしながら、このようなハニカムフィルタや、金属フィルタでは、内部に捕集した黒煙微粒子が大量に堆積すると、黒煙微粒子によって目詰まりを起こし、圧力損失が増加し、ディーゼルエンジン側の排気系に背圧がかかることによって、ディーゼルエンジンの性能を低下させ、最悪の場合には、ディーゼルエンジンが停止してしまう。
このため、フィルタ内部に堆積した黒煙微粒子を定期的に除去して、フィルタを再生しなければならない。
ハニカムフィルタ等を再生するために、例えば、電気ヒータや、アフタバーナ等を用いて黒煙微粒子を燃焼させて除去する排出ガス処理装置が用いられている。
しかしながら、ハニカムフィルタを600℃以上の温度に加熱しなければならないために、ハニカムフィルタが急激な温度変化や局所的な発熱に晒されて、内部に不均一な温度分布が生じ易くなり、破損に至るという問題があった。
このために、排出ガス処理装置に流入するガスに含まれるNOを、まず、酸化力の強いNOに酸化させ、得られたNOをフィルタに導入し、NOを用いて、ハニカムフィルタの隔壁の表面に堆積した黒煙微粒子等の可燃性の粒子状物質を、酸化させて、燃焼除去する排出ガス処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
すなわち、この技術は、ハニカムフィルタの前段に、酸化触媒を配置し、ディーゼルエンジンから排出される排出ガスに含まれるNOをNOに酸化させ、NOを用いてハニカムフィルタを再生するものである。
また、プラズマを用いる方法も提案されている。すなわち、黒煙微粒子等をハニカムフィルタを用いて捕集し、排気流路の内部又は外部に設置されたプラズマリアクタによって、排ガスに含まれるNOを、ハニカムフィルタに流入する前に、酸化力の強いNOに酸化させ、NOを用いて、ハニカムフィルタの隔壁の表面に堆積した黒煙微粒子等を比較的低温で、燃焼除去する排出ガス処理装置が提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照。)。
特開2001−280121号公報 特開2004−68684号公報 特表2003−535255号公報
解決しようとする問題点は、上記従来の金属フィルタでは、燃焼条件により、再生機能が左右され、かつ、例えば、装置構成が複雑となり、コストが嵩むという点である。
例えば、ハニカムフィルタの前段に酸化触媒を配置する技術では、ディーゼルエンジンが低速、低負荷での運転では、排気系の温度が低いために、酸化触媒が活性化されず、ハニカムフィルタを再生することができないという問題があった。
また、NOの酸化効率は、高々50[%]程度であり、フィルタ再生のために十分とはいえない。さらに、この技術で、ハニカムフィルタの隔壁に大量に黒煙微粒子等が堆積した場合に、酸化触媒が活性化される温度に達すると、堆積した黒煙微粒子等が一度に酸化燃焼して、装置内が急激に高温となって、内部のハニカムフィルタが熱応力によって破損してしまうという問題があった。
また、ハニカムフィルタの前段に、プラズマを用いた技術では、プラズマ発生電極で、放電により熱非平衡プラズマを発生させ、300℃以下の比較的低温で排気ガス中のNOをNOに酸化できるため、黒煙微粒子の燃焼の寄与するものの、反応後にNOは、NOとなり、下流側でNOの処理装置が必要となり、装置が複雑化してコストが嵩むという問題があった。
また、触媒やプラズマを用いて、排気ガス中のNOをNOに酸化し、NOにより黒煙微粒子等を燃焼させて、フィルタを再生する上記両技術とも、ディーゼルエンジンの運転条件によって、NOの量が不足し、フィルタの再生が困難となるという問題があった。すなわち、排気ガス中には、(NO/C>8)、好ましくは、(NO/C>24)のNOが必要であるがこの条件を満たせない場合がある。
また、ディーゼルエンジン運転時に、同じ排気管を用いて同時に排ガス処理を行うため、NOと黒煙微粒子等との濃度比等のディーゼルエンジンの排気制御を詳細に行う必要があり、かつ、その効率を低下させてしまう場合もあるという問題があった。
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであって、例えば、排気ガスの温度や、NOx等の酸化剤の量、ディーゼルエンジンの運転状態(負荷の割合等)等の燃焼条件に関わらず安定的に、かつ、簡素な構成により、フィルタに堆積した黒煙微粒子等を常に確実に除去し、フィルタを確実にかつ低コストで再生することができる粒子状物質除去装置及び粒子状物質除去方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、排ガスの流路上に組み込まれた、上記排ガス中の粒子状物質を捕捉し、又は捕捉して燃焼除去するためのフィルタ部と、プラズマ反応によって、原料ガスから酸化反応を促進させる活性ガスを生成し、上記粒子状物質が堆積した上記フィルタ部へ供給するための活性ガス生成手段とを備えてなる粒子状物質除去装置に係り、上記粒子状物質が堆積した上記フィルタ部が配置され、上記活性ガス生成手段から上記活性ガスの供給を受け、上記フィルタ部に堆積した上記粒子状物質の上記活性ガスを用いた燃焼除去によって上記フィルタ部を再生するためのフィルタ再生部を備えたことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の粒子状物質除去装置に係り、上記排ガス又は上記活性ガスが通流され、上記排ガスが流入すると、上記排ガス中の上記粒子状物質を捕捉し、又は捕捉して燃焼除去する上記フィルタ部の機能と、上記活性ガスが流入すると、上記粒子状物質が上記活性ガスによって酸化燃焼して除去される上記フィルタ再生部の機能とを兼ね備えた除去/再生部と、上記除去/再生部に上記排ガスと上記活性ガスとのうちいずれか一方を流入させるための流路方向切換手段とを備えたことを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の粒子状物質除去装置に係り、複数の上記除去/再生部と、上記流路方向切換手段を制御する切換制御手段とを備え、上記切換制御手段は、上記複数の除去/再生部のうちの一部の上記除去/再生部に、上記排ガスを流入させて粒子状物質除去処理を実施させると共に、他の上記除去/再生部に上記活性ガスを流入させてフィルタ再生処理を実施させ、かつ、上記各除去/再生部が、粒子状物質除去処理とフィルタ再生処理とを交互に実施するように上記流路方向切換手段を制御することを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の粒子状物質除去装置に係り、粒子状物質除去処理を実施する上記除去/再生部の上流側及び下流側の圧力差に基づいてフィルタの目詰りを検知する目詰り検知手段を備え、上記切換制御手段は、上記目詰り検知手段の検知結果に基づいて、上記流路方向切換手段を制御することを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置に係り、フィルタ再生処理を実施する上記除去/再生部又は上記フィルタ再生部から排出されたガスの少なくとも一部は、フィルタ再生処理を実施する上記除去/再生部又は上記フィルタ再生部の流入口へ戻されることを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置に係り、粒子状物質除去処理を実施する上記除去/再生部又は上記フィルタ部の下流側には、窒素酸化物を処理するための窒素酸化物処理装置が配設されていることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置に係り、粒子状物質除去処理を実施する上記フィルタ部と上記フィルタ再生部との間、又は粒子状物質除去処理を実施する上記除去/再生部とフィルタ再生処理を実施する上記除去/再生部との間で熱交換を行って、再生処理中の上記フィルタ部の温度を高めて再生を促進するための熱交換手段を備えたことを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置に係り、捕捉した上記粒子状物質の燃焼を促進するための触媒が、粒子状物質除去処理を実施する上記除去/再生部又は上記フィルタ部の前段側若しくは後段側に配置されているか、又は上記フィルタ部に担持されていることを特徴としている。
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置に係り、内燃機関から排出される排ガスの流路上に組み込まれ、フィルタ再生処理を実施する上記除去/再生部又は上記フィルタ再生部から排出されたガスを上記内燃機関に還流させる還流手段を備えたことを特徴としている。
また、請求項10記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置に係り、上記活性ガス生成手段は、導入された原料ガスとしての空気又は酸素ガスから、上記活性ガスとしてのオゾンガスを生成するオゾン生成装置からなることを特徴としている。
また、請求項11記載の発明は、請求項10記載の粒子状物質除去装置に係り、酸素吸着剤、酸素分離膜、窒素吸着剤、及び窒素分離膜のうち、少なくともいずれか1つが配置され、上記オゾン生成装置に酸素ガスを含むガスを供給するガス供給装置を備えたことを特徴としている。
また、請求項12記載の発明は、請求項10又は11記載の粒子状物質除去装置に係り、上記オゾン生成装置は、沿面放電式又は無声放電式のオゾン生成装置であることを特徴としている。
また、請求項13記載の発明は、請求項1乃至12のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置に係り、上記フィルタ部は、金属フィルタ又は/及びセラミックスフィルタを有してなることを特徴としている。
また、請求項14記載の発明は、排ガスの流路上に組み込まれたフィルタ部によって、上記排ガス中の粒子状物質を捕捉し、又は捕捉して燃焼除去するための粒子状物質除去工程と、プラズマ反応によって、原料ガスから酸化反応を促進させる活性ガスを生成し、上記粒子状物質が堆積した上記フィルタ部へ供給するための活性ガス生成工程とを含む粒子状物質除去方法に係り、上記粒子状物質が堆積した上記フィルタ部に、上記活性ガス生成手段から上記活性ガスを供給し、上記フィルタ部に堆積した上記粒子状物質の上記活性ガスを用いた燃焼除去によって上記フィルタ部を再生するためのフィルタ再生工程を含むことを特徴としている。
この発明の構成によれば、活性ガス生成手段において、プラズマ反応によって、原料ガスから酸化反応を促進させる活性ガスを生成し、粒子状物質が堆積したフィルタ部へ供給するので、フィルタ部に堆積した粒子状物質が活性ガスによって酸化燃焼して除去し、フィルタを再生するので、例えば、排気ガスの温度や、NO等の酸化剤の量、ディーゼルエンジンの運転状態(負荷の割合等)等の燃焼条件に関わらず安定的に、かつ、簡素な構成により、フィルタ部に堆積した黒煙微粒子等の粒子状物質を常に確実に除去し、フィルタ部を確実にかつ低コストで再生することができる。
活性ガス生成手段において、プラズマ反応によって、原料ガスから酸化反応を促進させる活性ガスを生成し、粒子状物質が堆積したフィルタ部へ供給するので、フィルタ部に堆積した粒子状物質が活性ガスによって酸化燃焼して除去し、フィルタを再生することによって、例えば、排気ガスの温度や、NO等の酸化剤の量、ディーゼルエンジンの運転状態(負荷の割合等)等の燃焼条件に関わらず安定的に、かつ、簡素な構成により、フィルタ部に堆積した黒煙微粒子等の粒子状物質を常に確実に除去し、フィルタ部を確実にかつ低コストで再生するという目的を実現した。
図1は、この発明の実施例1である排出ガス浄化装置の構成を示す図、図2は、同排出ガス浄化装置のPM除去部及びフィルタ再生部の概略構成を示す側面図、図3は、同PM除去部及び同フィルタ再生部の概略構成を示す斜視図、図4は、同PM除去部及び同フィルタ再生部の概略構成を一部破断して示す断面図、図5は、同PM除去部及び同フィルタ再生部の着脱手段の構成を説明するための斜視図、図6は、同PM除去部及び同フィルタ再生部のフィルタユニットの金属フィルタの構成を示す斜視図、図7は、同金属フィルタの構成を示す断面図、図8は、同金属フィルタの波形金属板の構成を示す斜視図、図9は、同排出ガス浄化装置のオゾン供給部の構成を示す図、図10は、同排出ガス浄化装置のコントローラの構成を示すブロック図、図11は、同排出ガス浄化装置の機能を評価するための評価システムの構成を示す図、図12は、同PM除去部によるPM除去開始からの経過時間と同PM除去部によって捕集されたPMの質量との間の関係を示す示性図、図13は、同排出ガス浄化装置を接続したディーゼルエンジンの負荷の割合と同PM除去部から排出されるガス成分の濃度との間の関係を示す示性図、また、図14は、同フィルタ再生部によるフィルタ再生開始からの経過時間と同フィルタ再生部から排出される一酸化炭素及び二酸化炭素ガスの濃度との間の関係、並びに同経過時間と同フィルタ再生部の容器の外壁の温度との間の関係を示す示性図である。
この例の排出ガス浄化装置1は、図1に示すように、内燃機関としてのディーゼルエンジン2の排出経路3に接続され、ディーゼルエンジン2から排出される排出ガスを浄化するために使用されるもので、ディーゼル微粒子(PM)を捕捉して燃焼除去するためのPM除去部4と、ディーゼル微粒子が堆積したフィルタを再生するためのフィルタ再生部5と、フィルタ再生部5に活性ガスとしてのオゾンを供給するオゾン供給部6と、コントローラ7とを備えている。
この排出ガス浄化装置1は、例えば、ディーゼル車等のディーゼルエンジンによって駆動される移動体に搭載され、又は定置式のディーゼル発電機等のディーゼルエンジンを有する燃焼装置の直後に配設されて使用される。
PM除去部4は、図1乃至図4に示すように、排出経路3に接続され、ディーゼル排出ガスの流入側と流出側とに開口を有する外管9と、外管9に納着されて、ディーゼル排出ガス中の微粒子を捕捉又は捕捉して燃焼除去するための複数(例えば、2本)のフィルタユニット11,11とを備えてなると共に、複数のフィルタユニット11,11は、ディーゼル排出ガスの流れに沿って、互いに接続され、さらに、ディーゼル排出ガスの流入口管12、流出口管13とも組み合されて、流入側及び流出側を除き、密封構造の内管14が構成されて、全体として二重管構造となっている。
この例では、図2乃至図5に示すように、前段及び後段合わせて、2本の円筒形のフィルタユニット11,11と、フィルタユニット11,11同士を接合するガスケット付きのジョイント管15と、流入口管12と、流出口管13とがボルトナット構造を持つ着脱手段16によって締め付け固定されて、気密構造の内管11が構成されている。
流入口管12には、内管11の前蓋部17が溶着され、流出口管13には、内管11の後蓋部18が溶着されている。上流側に配置されたフィルタユニット11と前蓋部17(流入口管12)との間、下流側に配置されたフィルタユニット11と後蓋部18(流出口管13)との間には、環状のガスケット(不図示)が挿入されて、密封構造が確保されている。上記ガスケットは、環状の金属板の両面がカーボン粒子で被覆されてなっている。
各フィルタユニット11は、内部シリンダ部21と、内部シリンダ部21に軸心を共通にして収納されたロール状の金属フィルタ22と、十字状のフィルタ受け23とから概略構成されている。
金属フィルタ22は、この例では、図6及び図7に示すように、共に金属多孔体としての長手方向波型の波型金属板24と平板状の平型金属板25とを、重ね合わせた状態で渦巻き状に巻き上げて構成され、金属多孔体の層間隙間に、燃焼排ガスとしての例えばディーゼル排気ガスを通し、該ディーゼル排気ガスに含まれる黒煙微粒子を捕捉して除去するために用いられる。金属板の材料としては、オゾンに対して腐食耐久性の高いステンレス鋼等が用いられる。
金属フィルタ22は、帯状金属平板(例えば、厚さ略40μmのSUS304等のステンレス鋼板が好ましい。)に、例えばプレス加工、ローラプレス加工等を施すことで、図6及び図8に示すような縁部に有面突起pa,pbを持つ多数の四角形状の貫通孔Ha、Hb、…が穿設されている長手方向波型の波型金属板24を形成し、帯状金属平板に図6に示すような多数の円形状の貫通孔Ma、Ma、…が穿設されている平板状の平型金属板25を形成し、このようにして得られた波型金属板24及び平型金属板25を重ねた状態で、波型金属板24及び平型金属板25を長手方向に向けて、図6に示すように、渦巻き状に巻き上げて作成される。
図8に拡大して示すように、貫通孔Ha、Hbは、列状の起伏を構成する山部及び谷部に設けられ、かつ、上記有面突起pa,pbの略全部又は過半数が、山部では下方に谷部では上方に相当する列状凹部26側に設けられている。
すなわち、波型金属板25に穿設されている貫通孔Haは、縁部に裏面から表面側へ向けて折曲されて突起する互いに対向する4つの有面突起paを持っている。また、貫通孔Hbは、表面から裏面側へ向けけて折曲されて突起する互いに対向する4つの有面突起pbを持っている。
この例では、図8に示すように、貫通孔Ha(Hb)の縁部を構成する4辺のうち、排出ガスの流れの上流側と下流側の2辺には、三角形状の有面突起pa(pb)が立設され、他の2辺には、台形状の有面突起pa(pb)が立設されている。
また、平型金属板26に穿設されている貫通孔Maは、縁部に有面突起を持っていない。
外管9は、両面開口で長尺の外部シリンダ部27と、前蓋部28と、円板状の後蓋部29とから概略構成されている。また、前蓋部28には、内管14の流入口管12を挿通させる開口が設けられ、後蓋部29には、内管14の流出口管13を挿通させる開口が設けられている。また、外管9の周側面には、フィルタユニット11等を装着し又は取り外すための側蓋31付きの着脱用開口部32が設けられている。
また、後蓋部29には、内管14と外管9とを着脱自在に接合する着脱手段16が設けられている。着脱手段16は、単数又は複数(この例では、複数)の例えば炭素鋼からなる長ボルト34,34,…と、ナット(好適にはダブルナット)35,35,…とを有してなっている。また、内管14の流出口管13の側周面には、長ボルト34,34,…の押圧力を受け止めるための力受け板36が嵌合されている。
また、流入側における内管14と外管9との軸方向隙間、すなわち、内管14の前蓋部17と、外管9の前蓋部28との軸方向隙間には、皿ばね当て37を介して、内管14を外管9に押し付け固定すると共に、熱膨張を吸収するための板ばね部材からなる皿ばね38が設けられている。皿ばね38の中央部には、内管14の流出口管13を挿通させるための開口が設けられている。
また、フィルタユニット11の目詰りを検知するための上流側圧力センサ41及び下流側圧力センサ42が、それぞれ、フィルタユニット11の上流側及び下流側に設けられている。上流側圧力センサ41及び下流側圧力センサ42としては、例えば、半導体式や歪ゲージ式の圧力センサが用いられる。また、外管9の外壁面の中央部には温度センサ43が取り付けられている。
この例では、図4に示すように、内管14の外周面と、外管9の内周面との間の断面輪帯状の隙間は、ディーゼルエンジン2の運転時に、何らかの理由で、内管14の排出ガスの圧力が急激に増大するとき、酸素フラッシュ等の爆発的燃焼を未然に回避するための非常持迂回流路Kとして用いられる。
内管14の前蓋部17には、急激に増大した場合に、非常持迂回流路Kへ排出ガスを流すためのバイパス弁(安全弁)44が取着されている。
バイパス弁(安全弁)44では、常時は、圧縮コイルばねのばね力によって弁棒が弁を塞いでいるが、異常時、内管14内の排気圧が所定のしきい値圧力を超えると、内管14内の排気圧によって、弁棒が後退させられて、弁が開き、そこから、内管14内の排出ガスが、非常持迂回流路Kに流れ込んで、管外に排出される構成とされている。
なお、前段のフィルタユニット11の上流側には、流入口管12から高速に導入されるディーゼル排出ガスを減速させ、かつ、フィルタユニット11に均等に分散させるために、衝突板Sが設けられている。
フィルタ再生部5は、金属フィルタとして、再生処理対象の黒煙が堆積した(目詰り状態の)金属フィルタ22を有するフィルタユニット11が外管9に収納され、外管9に接続されたオゾンガス供給経路46を介してオゾン供給部6からオゾンガスが導入されること以外は、PM除去部4と略同一の構成とされている。
また、フィルタユニット11の再生状態を検知するための上流側圧力センサ47及び下流側圧力センサ48、それぞれ、フィルタユニット11の上流側及び下流側に設けられている。また、外管9の外壁面の中央部には温度センサ49が取り付けられている。
オゾン供給部6は、放電方式(沿面放電方式や無声放電方式等)によって、大気圧下で、かつ、比較的低温で、プラズマ(非熱平衡プラズマ、低温プラズマ)を発生させ、オゾンガスを生成するオゾナイザを有してなっている。
この例のオゾナイザは、沿面放電方式のものであり、図9に示すように、原料としての空気又は酸素ガスを導入するためのガス導入口及び生成されたオゾンガスを含むガス排出するための排出口が形成された反応容器51と、反応容器51内に互いに平行に配置され、接地電極53及び放電極54が形成されたアルミナ等からなる複数のセラミック板52と、各セラミック板52の接地電極53と放電極54との間に交流電圧を印加するための交流電源55とを有している。
各セラミック板52の内部には、平板状の接地電極53が埋め込まれ、セラミック板52の表面には、複数の長尺な放電極54が互いに平行に形成されている。
交流電源55は、例えば、ピーク電圧が略1kV以上、周波数が略1kHz以上の交流電圧を発生させる。この例では、交流電源55は、ディーゼルエンジン2に接続されたバッテリ57から供給された直流電圧をインバータによって交流電圧に変換して出力する。
接地電極53と放電極54との間に交流高電圧が印加されると、放電極54の端部の電界強度が強くなり、誘電体としてのセラミック板52の表面で放電が起きる。放電領域は、導電性が高いことから、電界強度が強い領域は、放電領域の先端とセラミック板52表面となり、セラミック板52の内部には、接地電極52が形成されていることから、放電がセラミック板52表面全体に進展する。すなわち、沿面放電が起こる。
コントローラ7は、CPU(中央処理装置)等を有してなる主制御部59と、主制御部59が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部61と、操作スイッチ等からなる操作部62と、メッセージ等を表示する表示部63と、警報出力部64とを備えている。
主制御部59は、記憶部61に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、目詰り判定処理や、警報出力処理、再生判定処理等を実行する。
主制御部59は、目詰り判定処理では、PM除去部4の両圧力センサ41,42からの検出信号に基づいて、圧力差が所定の値以上となった場合に、フィルタが目詰り状態であると判定する。
また、主制御部59は、警報出力処理では、目詰り判定処理で、フィルタが目詰り状態であると判定すると、警報出力部64に例えば警報音を発生させる。
また、主制御部59は、再生判定処理では、フィルタ再生部5の両圧力センサ47,48からの検出信号に基づいて、圧力差が所定の値以下となった場合に、フィルタの再生が完了したものと判定する。主制御部59は、再生判定処理で、フィルタの再生が完了したものと判定すると、オゾン供給部6を自動的に停止させる。
記憶部61は、内部記憶装置からなり、主制御部59が実行する目詰り判定処理プログラムや、警報出力処理プログラム、再生判定処理プログラム等の各種処理プログラム等が記憶されたプログラム記憶領域と、各種設定情報等の各種情報が記憶される情報記憶領域とを有している。
内部記憶装置は、ROMやRAM等の半導体メモリからなる。また、操作部62は、オゾン供給部6の起動/停止キー等からなる。表示部63は、警報メッセージや装置の現在の状態等が表示される液晶ディスプレイ等からなる。警報出力部64は、例えば、装置の現在の状態を示すための表示灯と、警報音を発生するブザーとからなる。
次に、図1乃至図5と、図10とを用いて、この例の動作について説明する。
この例では、PM除去部4において黒煙微粒子を除去すると同時に、フィルタ再生部5において目詰りしたフィルタユニット11を再生する。後述するように、PM除去期間内にフィルタ再生処理が完了し、少なくとも2基のフィルタユニット11を用意すれば、排出ガス浄化装置1内でフィルタユニット11の継続使用が可能となる。
まず、PM除去部4及びフィルタ再生部5におけるフィルタユニット11の装着方法について説明する。
PM除去部4において、新品のフィルタユニット11,11を外管9内に装着する際、すなわち、外管9内に内管14を組み付ける際には、操作者は、前蓋部17(流入口管12)と後蓋部18(流出口管13)とが、予め外管9に装着された状態で、着脱用開口部32の側蓋31を開け、着脱用開口部32から、各フィルタユニット11やガスケット付きのジョイント管15等を挿入する。
次に、操作者は、外管9の後蓋部29のボルト挿入孔に着脱手段16の長ボルト34を挿通し、工具を用いて、ナット35をねじ込んで、流入側の内管14と外管9との軸方向隙間に、皿ばね38を押し付ける。
長ボルト34を締め付けると、皿ばね38が圧迫変形され、内管14が外管9に押圧固定されると共に、気密構造の内管14が形成される。
フィルタ再生部5において、目詰りしたフィルタユニット11を外管9内に装着する際にも同様の手順で実施する。
次に、排出ガス浄化装置1の作用について説明する。
ディーゼルエンジン運転時に、ディーゼル排気ガスが、PM除去部4の金属フィルタ22の層間隙間を通過する際に、有面突起が流れの障害物として、具体的には、衝突片・減速片、進路変更片として、あるいは、貫通孔導入片として働くため、排出ガス中に浮遊している未燃黒煙微粒子が有面突起や貫通孔近傍の金属フィルタ22に表裏面に捕捉され易くなる。
金属フィルタ22も捕捉された未燃黒煙微粒子のうち、一部は、高温度の金属フィルタ22や、周囲雰囲気(排出ガス)によって加熱されて燃焼し、金属フィルタ22から除去され、残りは金属フィルタ22に付着されたままとなる。
この結果、金属フィルタ22を通過した流れは、黒煙微粒子を含まない清浄なガスとして排出される。
金属フィルタ22に未燃黒煙微粒子が堆積していくと目詰りが生ずる。主制御部59は、PM除去部4の両圧力センサ41,42からの検出信号に基づいて、圧力差が所定の値以上となった場合に、フィルタが目詰り状態であると判定し、警報出力部64に例えば警報音を発生させ、フィルタの交換を促す。
一方、フィルタ再生部5に、目詰りしたフィルタが装着されている場合に、オゾン供給部6からオゾン供給部6からフィルタ再生部5に供給されたオゾンガスは、金属フィルタ22の層間隙間を通過する際に、金属フィルタ22に付着している黒煙微粒子を触れて、黒煙微粒子を酸化させ、これによって、式(1)、式(2)に示すように反応して、黒煙微粒子は、酸化燃焼除去される。
〔化1〕
C+O→CO+O …(1)
〔化2〕
C+2O→CO+O …(2)
主制御部59は、フィルタ再生部5の両圧力センサ47,48からの検出信号に基づいて、圧力差が所定の値以下となった場合に、フィルタの再生が完了したものと判定し、オゾン供給部6を自動的に停止させる。
なお、ディーゼルエンジン2の運転時に、何らかの理由で、内管14の排出ガスの圧力が急激に増大したとき、バイパス弁(安全弁)44が開く。この結果、図4に示すように、高圧状態の排出ガスが、開放されたバイパス弁(安全弁)44を介して、内管14の外周面と外管9の内周面との間の非常持迂回流路Kを経由して、外管9の後蓋部29に穿孔された非常時排出口から、外部空間に排出される。これによって、酸素フラッシュ等の爆発的燃焼が未然に回避される。
次に、PM除去部4及びフィルタ再生部5におけるフィルタユニット11の取出方法について説明する。
操作者は、例えば、警報出力部64から警報音が発せられ、フィルタの交換を促されると、目詰りしたフィルタユニット11を取り出す。
PM除去部4において、目詰りしたフィルタユニット11を取り出すには、操作者は、着脱用開口部32の側蓋31を開け、外管9に装着されている後蓋部29に取着されている着脱手段16の長ボルト34を、工具を用いて緩める。
これによって、皿ばね38が圧迫から開放され、内管14を構成する各部(フィルタユニット11,11、ガスケット付きのジョイント管15、前蓋部17(流入口管12)、後蓋部18(流出口管13))の結合が解けて分解される。
ここで、操作者は、目詰りしたフィルタユニット11を開放された着脱用開口部32から取り出す。
フィルタ再生部5において、再生処理が完了したフィルタユニット11を取り出す際にも同様の手順で実施する。
次に、フィルタユニット11の再装着方法について説明する。
PM除去部4において、フィルタユニット11,11を外管9内に再装着する際には、操作者は、再び、着脱用開口部32の側蓋31を開け、着脱用開口部32から、各フィルタユニット11やガスケット付きのジョイント管15等を挿入する。
次に、操作者は、外管9の後蓋部29のボルト挿入孔に着脱手段16の長ボルト34を挿通して、工具を用いて、ナット35をねじ込んで、流入側の内管14と外管9との軸方向隙間に、皿ばね38を押し付ける。
長ボルト34を締め付けると、皿ばね38が圧迫変形され、内管14が外管9に押圧固定されると共に、気密構造の内管14が再び形成されて再装着が完了する。
フィルタ再生部5において、PM除去部4で用いて目詰りが生じたフィルタユニット11を再装着する際にも同様の手順で実施する。
発明者らは、図11に示すように、評価システム66を用いて、排出ガス浄化装置1を構成するPM除去部4の浄化機能と、フィルタ再生部5の再生機能とを調べた。すなわち、ディーゼルエンジン2の排気管に、PM除去部4を接続して、排気の浄化機能を調べると共に、オゾン供給部6からPM捕集済のフィルタユニットが装着されたフィルタ再生部5に、オゾンガスを供給して、除去機能を調べた。なお、この試験では、フィルタ再生部5の外管9の外壁は、厚さ略1[cm]の断熱材で保温した。
ここで用いた評価システム66は、PM除去部4から排出される各ガスの濃度を測定するためのガス分析器67と、フィルタ再生部5から排出されるオゾンガス濃度を測定するためのオゾン分析計68と、PM除去部4の上流側に設けられたブルドン管圧力計69と、ブルドン管圧力計69の脈動を抑えるための減衰タンク71とを有している。
ガス分析器67によって、測定ポートを用いて、NO、CO、CO、O等の濃度を測定する。なお、測定後のガスは、排気口67aから排出される。
ここでは、一例として、小型定置式ディーゼル発電機(水冷2気筒、排気量479[cc]、3000[rpm]、定格負荷5.5[kW])から排出されるガスについて測定した。また、オゾン供給部6においては、オゾナイザとして、沿面放電式のオゾナイザを用いた。このオゾナイザは、表1に示すような出力特性を有している。オゾナイザの消費電力等は、インバータ電力のパネル表示値と、表1に記載されたデータとに基づいて求めることができる。なお、流量の単位で[NL/min]は、0[℃]、1気圧における値であることを意味する。
Figure 2007187136
また、PM除去部4においては、上述したように、金属フィルタの材料としてはステンレス鋼を用い、炭素鋼ボルトによってフランジの締め付けを行っている。なお、この試験では、外管(容器)9としては、フィルタユニット11が配置された部位の長さ(両フランジの接合部位間の距離)が、略200[mm]、外径が略56.5[mm]のものを用いた。
また、ブルドン管圧力計69によって、PM除去部4の上流側の圧力を測定し、差圧が所定の値となったところで、PM除去部4のフィルタユニット11を交換する。
ディーゼルエンジン2は、その運転開始と共に、空気Q1を吸気して燃料を燃焼させ、排気ガスQ2をPM除去部4へ向けて排出する。PM除去部4は、排気ガスQ2中の黒煙微粒子を除去した後、浄化されたガスQ3を排出する。
オゾナイザが、原料としての空気Q4を吸気し、流量10[NL/min]、圧力0.05[MPa]、濃度2.1[%](消費電力380[W]、電流2.0[A])で、オゾンガスQ5をフィルタ再生部5へ供給するように設定した。フィルタ再生部5からは、上述した式(1)及び式(2)によって示される反応の結果発生したガスQ6が排出される。
まず、ディーゼルエンジン2の運転開始からの経過時間と、PM除去部4において捕集され堆積した黒煙微粒子(PM)の質量(積算値)との間の関係を測定した。これにより、図12に示すような結果が得られた。黒煙微粒子の質量は、一定時間毎にフィルタユニット11を取り出し、電子天秤によって測定した。
また、ディーゼルエンジンの負荷を変化させながら、ガス分析器67によって、排出ガスの各成分の濃度を測定した。これにより、図13に示すような結果が得られた。図13において、折線La,Lb,Lc,Ld,Le,Lfは、それぞれ、NO、NO、O、NO、CO、COのディーゼルエンジンの負荷の変化に伴う濃度の測定結果を示す。
図13に示す測定結果からわかるように、最大650[ppm]程度のNOが発生していることがわかる。
また、オゾナイザ起動開始(プラズマ印加開始)からの経過時間と、フィルタ再生部5から排出されるガスの各成分の濃度との間の関係について測定した。同時に、経過時間と、フィルタ再生部5の外管9の外壁面の温度とのとの間の関係について測定した。
これにより、図14に示すような結果が得られた。図14において、折線Lg,Lh,Liは、それぞれ、経過時間に伴うCO、COの濃度、フィルタ再生部5の外管9の外壁面の温度の測定結果を示す。
図14に示す測定結果からわかるように、フィルタ再生時のCOの濃度の最大値は、3500[ppm]、COの濃度の最大値は、7000[ppm]であった。また、オゾナイザ起動後に、COの濃度が上昇していることから、黒煙微粒子の燃焼、すなわち、フィルタの再生が行われていることが確認できる。なお、再生時のOの濃度は、例えば、4000[ppm]であるが、COの濃度が最大となる経過時間5[min]後では、0となる場合もあった。この排気ガス中には、燃焼性の高いO、COが多量に含まれていることがわかる。
また、フィルタ再生時のフィルタ再生部5の外管9の外壁面の温度は、略60[℃]に達し、式(1)、式(2)に示す黒煙微粒子の燃焼発熱反応によって、温度が上昇したことが確認された。なお、試験終了後に、フィルタユニットを取り外して、断面を確認したところ、肉眼でもPMの燃焼除去が確認された。
この試験で、オゾナイザを作動させた20[min]間のフィルタ再生部5の質量減少量は、発生したCOの量から概算すると、0.50[g]であった。また、電子天秤を用いて実測した質量減少量は、0.65[g]であった。CO換算の0.50[g]という質量減少量は、ディーゼルエンジンが100[%]の負荷(この例では、5.5[kW])としても、略45[min]間の捕集量に相当し、再生(除去)速度が、捕集速度の2.2倍以上であることから、ディーゼルエンジンの運転を継続しつつ、フィルタユニットを切り換えながらの連続的なPM除去及び連続的なフィルタ再生が可能であることがわかる。
また、排出ガス単位流量当りのプラズマエネルギSEDは、8.8[Wh/m]であり、ディーゼルエンジン出力の略7%で捕集速度の2.2倍の速度で再生が可能であることが確認された。
このように、この例の構成によれば、金属フィルタ11の表面孔形状に工夫を凝らしているので、排気ガスに含まれる黒煙微粒子等の粒子状物質(PM)を高効率で捕捉して除去し、排出ガスを清浄化することができる。
かつ、独立したオゾン供給部6から酸化剤としてのオゾンガスをフィルタ再生部5に導入して、黒煙微粒子等の粒子状物質を酸化して燃焼除去するので、例えば、排気ガスの温度や、NO等の酸化剤の量、ディーゼルエンジンの運転状態(負荷の割合等)等の燃焼条件に関わらず安定的に、フィルタに堆積した黒煙微粒子等を常に確実に除去し、フィルタを確実に再生することができる。
さらに、オゾンガスを用いて低エネルギで酸化燃焼除去を行うことができるので、簡素な構成により低コストで、かつ、比較的小さい消費電力で、省エネルギー化に寄与しつつ、フィルタに堆積した黒煙微粒子等を確実に除去し、フィルタを再生することができる。
また、PM除去部4において黒煙微粒子を除去すると同時に、フィルタ再生部5において目詰りしたフィルタユニット11を再生し、PM除去期間内にフィルタ再生処理を完了させることができるので、少なくとも2基のフィルタユニット11を用意すれば、切り換えて、排出ガス浄化装置1内でフィルタユニット11をPM除去のために継続使用することができる。
また、この排出ガス浄化装置1によって、地球環境の保全に資することができる。
図15は、この発明の実施例2である排出ガス浄化装置の構成を示す図、図16は、同排出ガス浄化装置のコントローラの構成を示すブロック図、また、図17は、同排出ガス浄化装置の動作を説明するための説明図である。
この例の排出ガス浄化装置が、上述した実施例1の排出ガス浄化装置と大きく異なるところは、実施例1では、PM除去部4及びフィルタ再生部5で、それぞれPM除去機能及びフィルタ再生機能が固定されていたのに対して、第1除去/再生部74及び第2除去/再生部75で、PM除去機能とフィルタ再生機能との切換を交互に行い、かつ、方向制御弁としての四方弁によって自動的に切り換える構成とした点、及びフィルタ再生のために導入され排出されたオゾンガスをディーゼルエンジンに還流させるようにした点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、実施例1と同一の構成要素については、例えば、図15において、図1で用いた符号と同一の符号を付し、その説明を簡略にする。
この例の排出ガス浄化装置73は、図15に示すように、内燃機関としてのディーゼルエンジン2の排出経路3に接続され、ディーゼルエンジン2から排出される排出ガスを浄化するために使用されるもので、共にディーゼル微粒子(PM)を捕捉して燃焼除去するためのPM除去機能とディーゼル微粒子が堆積したフィルタを再生するためのフィルタ再生機能とを有する第1除去/再生部74及び第2除去/再生部75と、フィルタ再生部5にオゾンを供給するオゾン供給部6と、流路を切り換えるための方向制御弁としての上流側四方弁76及び下流側四方弁77と、コントローラ78とを備えている。
この例では、コントローラ78は、第1除去/再生部74及び第2除去/再生部75を、PM除去機能とフィルタ再生機能とが、交互に入れ替わるように制御する。
なお、第1除去/再生部74(第2除去/再生部75)においてフィルタ再生処理が行われている際に第1除去/再生部74(第2除去/再生部75)から排出されたオゾンガスを含む排出ガスの一部をディーゼルエンジン2の吸気口側に戻すための還流管79が配設されている。
第1除去/再生部74及び第2除去/再生部75は、実施例1で述べたPM除去部4及びフィルタ再生部5と略同一の構成とされている。但し、第1除去/再生部74及び第2除去/再生部75は、上流側で上流側四方弁76に接続され、下流側で下流側四方弁77に接続されている。
また、第1除去/再生部74(第2除去/再生部75)のフィルタユニット11の目詰りを検知するための上流側圧力センサ81(84)及び下流側圧力センサ82(85)が、それぞれ、フィルタユニット11の上流側及び下流側に設けられている。また、外管9の外壁面の中央部には温度センサ83(86)が取り付けられている。
上流側四方弁76は、ディーゼルエンジン2の排出経路3と、オゾン供給部6のオゾン供給経路46と、第1除去/再生部74の流入口管12と、第2除去/再生部75の流入口管12とに接続され、コントローラ78の制御によって、図15に示すように、第1除去/再生部74の流入口管12をディーゼルエンジン2の排出経路3に接続すると共に、第2除去/再生部75の流入口管12をオゾン供給部6のオゾン供給経路46にガスが通流可能なように接続する接続状態と、図17に示すように、第1除去/再生部74の流入口管12をオゾン供給部6のオゾン供給経路46に接続すると共に、第2除去/再生部75の流入口管12をディーゼルエンジン2の排出経路3にガスが通流可能なように接続する接続状態との間で切換を行うために用いられる。
なお、上流側四方弁76によって、図15に示す接続状態では、第1除去/再生部74の流入口管12とオゾン供給経路46、第2除去/再生部75の流入口管12と排出経路3は、共にガスが通流不能な非接続状態とされ、図17に示す接続状態では、第1除去/再生部74の流入口管12と排出経路3、第2除去/再生部75の流入口管12とオゾン供給経路46は、共にガスが通流不能な非接続状態とされる。
また、下流側四方弁77は、第1除去/再生部74の流出口管13と、第2除去/再生部75の流出口管13と、排出ガス浄化装置73の排出経路87と、オゾン供給部6のオゾン供給経路46とに接続され、コントローラ78の制御によって、図15に示すように、第1除去/再生部74の流出口管13を排出経路87にガスが通流可能なように接続すると共に、第2除去/再生部75の流出口管13をオゾン供給部6のオゾン供給経路46に接続する接続状態と、図17に示すように、第1除去/再生部74の流出口管13をオゾン供給部6のオゾン供給経路46に接続すると共に、第2除去/再生部75の流出口管13を排出経路87にガスが通流可能なように接続する第2の接続状態との間で切換を行うために用いられる。
なお、下流側四方弁77によって、図15に示す接続状態では、第1除去/再生部74の流出口管13とオゾン供給経路46、第2除去/再生部75の流出口管13と排出経路87は、共にガスが通流不能な非接続状態とされ、図17に示す接続状態では、第1除去/再生部74の流出口管13と排出経路87、第2除去/再生部75の流出口管13とオゾン供給経路46は、共にガスが通流不能な非接続状態とされる。
この例のコントローラ78は、CPU(中央処理装置)等を有してなる主制御部89と、主制御部89が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部91と、操作スイッチ等からなる操作部92と、メッセージ等を表示する表示部93と、四方弁を制御する弁制御部94と、警報出力部95とを備えている。
主制御部89は、記憶部91に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部91に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、目詰り判定処理や、警報出力処理、フィルタ切換処理、再生判定処理等を実行する。
主制御部89は、目詰り判定処理では、PM除去処理を行っている第1除去/再生部74(第2除去/再生部75)の両圧力センサ81,82(84,85)からの検出信号に基づいて、圧力差が所定の値以上となった場合に、フィルタが目詰り状態であると判定する。
また、主制御部89は、警報出力処理では、目詰り判定処理で、フィルタが目詰り状態であると判定すると、警報出力部64に例えば切換報知音を発生させる。
また、主制御部58は、再生判定処理では、フィルタ再生処理を行っている第1除去/再生部74(第2除去/再生部75)の両圧力センサ81,82(84,85)からの検出信号に基づいて、圧力差が所定の値以下となった場合に、フィルタの再生が完了したものと判定する。主制御部59は、再生判定処理で、フィルタの再生が完了したものと判定すると、オゾン供給部6を自動的に停止させる。
また、主制御部59は、フィルタ切換処理では、第1除去/再生部74においてPM除去処理を行わせている場合に、目詰り判定処理で、フィルタが目詰り状態であると判定すると、弁制御部94を介して、上流側四方弁76及び下流側四方弁77を制御し、第1除去/再生部74の流入口管12をオゾン供給部6のオゾン供給経路46に接続すると共に、第2除去/再生部75の流入口管12をディーゼルエンジン2の排出経路3にガスが通流可能なように接続させる。
また、主制御部59は、フィルタ切換処理では、第2除去/再生部75においてPM除去処理を行わせている場合に、目詰り判定処理で、フィルタが目詰り状態であると判定すると、弁制御部94を介して、上流側四方弁76及び下流側四方弁77を制御し、第1除去/再生部74の流入口管12をディーゼルエンジン2の排出経路3に接続すると共に、第2除去/再生部75の流入口管12をオゾン供給部6のオゾン供給経路46にガスが通流可能なように接続させる。
記憶部91は、主制御部89が実行する目詰り判定処理プログラムや、警報出力処理プログラム、フィルタ切換処理プログラム、再生判定処理プログラム等の各種処理プログラム等が記憶されたプログラム記憶領域と、目詰り判定や再生判定に用いる予め設定された圧力差等の各種設定情報等の各種情報が記憶される情報記憶領域とを有している。
次に、図15乃至図17を用いて、この例の動作について説明する。
まず、実施例1で述べた方法によって、操作者は、第1除去/再生部74及び第2除去/再生部75において、新品のフィルタユニット11,11を外管9内に装着する。
次に、主制御部89は、例えば、第1除去/再生部74においてPM除去処理を行せ、第2除去/再生部75を休止状態とするように制御する。すなわち、主制御部89は、弁制御部94を介して、上流側四方弁76及び下流側四方弁77を制御し、第1除去/再生部74の流入口管12をディーゼルエンジン2の排出経路3に接続すると共に、第2除去/再生部75の流入口管12をオゾン供給部6のオゾン供給経路46にガスが通流可能なように接続させる。
ディーゼルエンジン運転時に、ディーゼル排気ガスが、PM除去処理を行っている第1除去/再生部74の金属フィルタ22の層間隙間を通過する際に、有面突起が流れの障害物として、具体的には、衝突片・減速片、進路変更片として、あるいは、貫通孔導入片として働くため、排出ガス中に浮遊している未燃黒煙微粒子が有面突起や貫通孔近傍の金属フィルタ22に表裏面に捕捉され易くなる。
金属フィルタ22も捕捉された未燃黒煙微粒子のうち、一部は、高温度の金属フィルタ22や、周囲雰囲気(排出ガス)によって加熱されて燃焼し、金属フィルタ22から除去され、残りは金属フィルタ22に付着されたままとなる。
この結果、金属フィルタ22を通過した流れは、黒煙微粒子を含まない清浄なガスとして排出される。
金属フィルタ22に未燃黒煙微粒子が堆積していくと目詰りが生ずる。主制御部89は、目詰り判定処理で、第1除去/再生部74の両圧力センサ81,82からの検出信号に基づいて、圧力差が所定の値以上となった場合に、フィルタが目詰り状態であると判定すると、警報出力部64に例えば切換報知音を発生させ、フィルタ切換処理で、オゾン供給部6を起動し、かつ、弁制御部94を介して、上流側四方弁76及び下流側四方弁77を制御し、第1除去/再生部74の流入口管12をディーゼルエンジン2の排出経路3に接続すると共に、第2除去/再生部75の流入口管12をオゾン供給部6のオゾン供給経路46にガスが通流可能なように接続させる。
これにより、主制御部59は、第1除去/再生部74にフィルタ再生処理を行わせると同時に、第2除去/再生部75にPM除去処理を行わせるように切り換える。
オゾン供給部6からオゾン供給部6からフィルタ再生処理を行っている第1除去/再生部74に供給されたオゾンガスは、金属フィルタ22の層間隙間を通過する際に、金属フィルタ22に付着している黒煙微粒子を触れて、黒煙微粒子を酸化させ、これによって、式(1)、式(2)に示すように反応して、黒煙微粒子は、酸化燃焼除去される。
主制御部89は、第1除去/再生部74の両圧力センサ81,82からの検出信号に基づいて、圧力差が所定の値以下となった場合に、フィルタの再生が完了したものと判定し、オゾン供給部6を自動的に停止させる。
一方、第2除去/再生部75では、PM除去処理が行われ、フィルタが目詰り状態であると判定されると、第1除去/再生部74と切り換って、フィルタ再生処理が行われる。
このように、第1除去/再生部74と第2除去/再生部75とにおいて、PM除去機能とフィルタ再生機能とが交互に切り換えれられて、連続的にかつ同時にPM除去及びフィルタ再生が実施される。
また、実施例1で述べたように、フィルタ再生処理を行わせている第1除去/再生部74(第2除去/再生部75)から排出されたガスには、燃焼性の高いO、COが大量に含まれていることが評価試験で確認されており、ディーゼルエンジン2の吸気口に戻すことによって、ディーゼルエンジン2の出力が向上する。
このように、この例の構成によれば、上述した実施例1と略同一の効果を得ることができる。
加えて、第1除去/再生部74及び第2除去/再生部75において、PM除去機能とフィルタ再生機能との切換を可能とし、かつ、自動的に切り換える構成としたので、何ら手間をかけることなく、フィルタを常に清浄な状態に保つことができ、フィルタの清掃はもとより、半永久的に交換も不要であり、排出ガス浄化装置1の維持保守に要するコストや労力も低減することができる。
また、フィルタの再生のために用いられ排出されたオゾンガスをディーゼルエンジン2に還流させるようにしたので、ディーゼルエンジン2の燃焼効率を向上させることができる。また、有害ガスの外気への排出を防ぐことができる。
図18は、この発明の実施例3である排出ガス浄化装置の構成及びフィルタ再生方法を説明するための説明図である。
この例の排出ガス浄化装置が、上述した実施例1のフィルタ再生方法と大きく異なるところは、フィルタの再生を独立した専用のフィルタ再生装置で行うようにした点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例の排出ガス浄化装置97は、図18に示すように、内燃機関としてのディーゼルエンジン2の排出経路3に接続され、ディーゼルエンジン2から排出される排出ガスを浄化するために使用されるもので、ディーゼル微粒子(PM)を捕捉して燃焼除去するためのPM除去部98と、コントローラ99とを備えている。
PM除去部98は、実施例1で述べたPM除去部4及びフィルタ再生部5と略同一の構成とされている。また、PM除去部98のフィルタユニット11の目詰りを検知するための上流側圧力センサ101及び下流側圧力センサ102、それぞれ、フィルタユニット11の上流側及び下流側に設けられている。また、外管9の外壁面の中央部には温度センサ103が取り付けられている。
この例では、所定の場所(例えば、ガソリンスタンドや、工場等)に配設された専用のフィルタ再生装置104を用いて、PM除去部98のフィルタユニット11の再生を行う。
フィルタ再生装置104は、単数又は複数(この例では複数)のフィルタ再生部105,105,…と、各フィルタ再生部105にオゾンガスを供給するオゾン供給部106とを有している。各フィルタ再生部105は、実施例1で述べたPM除去部4及びフィルタ再生部5の外管9等を備えている。
このように、この例の構成によれば、オゾンガスを用いて低エネルギで酸化燃焼除去を行うことができるので、従来の電気炉等を用いた高温空気燃焼(例えば、600℃の空気)による再生に比べて、簡素な構成により低コストで、かつ、省エネルギー化に寄与しつつ、フィルタに堆積した黒煙微粒子等を確実に除去し、フィルタを再生することができる。
図19は、この発明の実施例4である排出ガス浄化装置のフィルタユニットの構成を示す模式断面図である。
この例の排出ガス浄化装置が、上述した実施例1の排出ガス浄化装置と大きく異なるところは、フィルタユニットを、複数種のフィルタの組合せとした点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
フィルタユニット108は、排出ガスの流入口109及び流出口111を有する容器112内に、例えば、上流側に配置された金属フィルタ22,22と、下流側に配置されたセラミックス製のハニカムフィルタ113とが収納されて概略構成されている。
金属フィルタ22において、排出ガス中の比較的粗大な微粒子が除去され、ハニカムフィルタ113によって、比較的微小な微粒子が除去される。
ここで、容器112について、材料及び形状は特に限定されないが、この例では、ステンレス鋼製の円筒型の容器を用いる。
このように、この例の構成によれば、上述した実施例1と略同一の効果を得ることができる。
加えて、圧力損失の低下速度を抑制することができる。
図20は、この発明の実施例5である排出ガス浄化装置のオゾン供給部の構成を示す図である。
この例の排出ガス浄化装置が、上述した実施例1の排出ガス浄化装置と大きく異なるところは、オゾン供給部を、オゾンを発生するオゾナイザと、オゾナイザに空気又は酸素を供給するガス供給装置とから構成した点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例では、オゾン供給部115は、オゾンを発生するオゾナイザ116と、オゾナイザ116に空気又は酸素を供給する酸素供給部117とを有している。
オゾナイザ116は、実施例1で述べたオゾナイザと略同一の構成とされている。
酸素供給部117内には、例えば、酸素吸着剤、酸素分離膜、窒素吸着剤、及び窒素分離膜のうち、少なくともいずれか1つが配置されている。
このように、この例の構成によれば、上述した実施例1と略同一の効果を得ることができる。
加えて、高効率でオゾンガスを発生させることができる。
この例の排出ガス浄化装置が、上述した実施例1の排出ガス浄化装置と大きく異なるところは、例えば、金属フィルタに触媒を担持させた点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
黒煙微粒子等の燃焼を促進させるための触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム、カリウム、バリウム、リチウム、ナトリウム等のなかから少なくとも1つが選択される。
このように、この例の構成によれば、上述した実施例1と略同一の効果を得ることができる。
加えて、ディーゼル微粒子の除去効率を向上させることができる。
図21は、この発明の実施例7である排出ガス浄化装置の構成を示す図である。
この例の排出ガス浄化装置が、上述した実施例1の排出ガス浄化装置と大きく異なるところは、PM除去部の下流側に窒素酸化物を処理するためのNO処理装置を配設した点である。
これ以外の構成は、上述した実施例1の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例の、排出ガス浄化装置119は、図21に示すように、内燃機関としてのディーゼルエンジン2の排出経路3に接続され、ディーゼルエンジン2から排出される排出ガスを浄化するために使用されるもので、ディーゼル微粒子(PM)を捕捉して燃焼除去するためのPM除去部4と、ディーゼル微粒子が堆積したフィルタを再生するためのフィルタ再生部5と、フィルタ再生部5にオゾンを供給するオゾン供給部6と、PM除去部4の下流側に配置されたNO処理装置121と、コントローラ7とを備えている。
NO処理装置121としては、例えば、NO吸蔵還元触媒を担持したハニカム構造体や、尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)等を用いる。
このように、この例の構成によれば、上述した実施例1と略同一の効果を得ることができる。
加えて、ディーゼル微粒子のみならず、窒素酸化物の除去も同時に実施することができ、一段と排出ガスを浄化することができる。
図22は、この発明の実施例8である排出ガス浄化装置のPM除去部及びフィルタ再生部の概略構成を示す側面図、また、図23は、同PM除去部及び同フィルタ再生部の概略構成を示す断面図である。
この例の排出ガス浄化装置が、上述した実施例2の排出ガス浄化装置と大きく異なるところは、第1除去/再生部74及び第2除去/再生部75を隣接させて、PM除去処理中のフィルタユニットの熱を再生処理中のフィルタユニットに伝導させて、熱交換によってフィルタの再生を促進させるようにした点である。
これ以外の構成は、上述した実施例2の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例の排出ガス浄化装置は、内燃機関としてのディーゼルエンジン2の排出経路3に接続され、ディーゼルエンジン2から排出される排出ガスを浄化するために使用されるもので、共にディーゼル微粒子(PM)を捕捉して燃焼除去するためのPM除去機能とディーゼル微粒子が堆積したフィルタを再生するためのフィルタ再生機能とを有する第1除去/再生部74及び第2除去/再生部75と、フィルタ再生部5にオゾンを供給するオゾン供給部6と、流路を切り換えるための方向制御弁としての上流側四方弁76及び下流側四方弁77と、コントローラ78とを備えている。
さらに、第1除去/再生部74と第2除去/再生部75とは、外管9,9の外壁同士が接合されるようにセラミックス製や金属製等の高熱伝導材料からなる結合体123によって、結合されている。
このように、この例の構成によれば、上述した実施例2と略同一の効果を得ることができる。
加えて、再生時にフィルタ温度を比較的高温に保つことができるので、フィルタの再生速度を向上させることができる。
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、オゾン発生装置(オゾナイザ)としては、沿面放電方式や無声放電方式のオゾン発生装置のほか、例えば、極低温動作グロー放電方式のオゾン発生装置等でも良い。また、放電方式に限らず、紫外線照射方式や、水の電気分解による方式のオゾン発生装置、オゾンボンベでも良い。
また、黒煙微粒子等を燃焼させる活性ガスとして、オゾンガスに限らず、一般に、プラズマ発生装置によって、活性化されたものを用いるようにしても良い。例えば、NOや、トルエンやキシレン等の揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)等を用いるようにしても良い。
また、予め反応容器内で生成されたプラズマを、原料ガスと反応させて活性ガスを生成させるようにしても良い。
また、活性ガスが、黒煙微粒子等が堆積したフィルタに供給されれば良く、フィルタ再生部において、フィルタは、必ずしも、密閉された容器に収納されていなくても良い。
また、実施例1で、フィルタユニットを、手動で交換する場合について述べたが、例えば、ガスの流入部及び流出部を固定し、ガスの流入口及び流出口を有する容器内にフィルタが収納されてなる複数のフィルタユニットを、モータによって、流路に沿った回転軸の周りに回転させて、所定のフィルタユニットを、その流入口及び流出口が、固定された流入部及び流出部にシール部材を介して嵌め込まれるように、排気ガス又は活性ガスの流路上に配置したり、同時に別のフィルタユニットを流路から外すようにしても良い。
また、実施例1で、平板状のオゾナイザを用いる場合について述べたが、円筒型としても良い。また、オゾナイザには、例えば、酸素ボンベから酸素を供給するようにしても良いし、大気をこのまま導入しても良い。
また、実施例1で、PM除去部とフィルタ再生部を各1つ配置する場合について述べたが、それぞれ複数としても良いし、直列に接続しても並列に接続しても良い。また、配置されたフィルタのうち、所定期間休止させるものを設けるようにしても良い。
また、実施例1で、フィルタ再生部の再生能力に応じて、例えば、再生時間が除去時間の略半分となるように設定した場合には、PM除去部を2基、フィルタ再生部を1基として、フィルタ再生部でフィルタユニット2基分の処理を同時に行うようにしても良い。
また、実施例1では、容器の側面に設けた脱着口からフィルタを取り出して交換する場合について述べたが、容器毎交換するようにしても良い。
また、実施例1では、微粒子除去部とフィルタ再生部とは、一体化して配置しても良いし(例えば、車載用(ディーゼル車等)とする場合)、容器も共通としても良い。また、分離した状態で配置しても良い。
また、実施例1で、内管と外管との間に排出ガスバイパス流通通路が形成されるように、二重管構造とする場合について述べたが、バイパス流通通路を設けなくても良い。また、PM除去部とフィルタ再生部とのうち、いずれか一方にバイパス流通通路を設けるようにしても良い。また、特に、フィルタ再生部では、バイパス流通通路やバイパス弁(圧力弁)を省いても良い。
また、実施例1で、オゾナイザは、コントローラを介さずに、直接起動/停止させるようにしても良い。
また、実施例1で、フィルタ再生部では、温度センサを廃しても良い。
また、実施例1で、コントローラの記憶部として、外部記憶装置を設けるようにしても良い。すなわち、外部記憶装置として、FD(フレキシブル・ディスク)が装着されるFDドライバ、HD(ハード・ディスク)が装着されるHDドライバ、MO(光磁気)ディスクが装着されるMOディスクドライバ、あるいはCD(コンパクト・ディスク)−ROM、CD−R(Recordable)、CD−RW(ReWritable)やDVD(デジタル・ビデオ・ディスク)−ROM、DVD−R、DVD−RW等が装着されるCD/DVDドライバ等を設けても良い。
また、実施例1で、表示部に警報メッセージを表示させるようにしても良い。
また、実施例1で、フィルタユニットを、金属フィルタと、金属フィルタの上流側に配置し、金属メッシュに担持された例えば白金系の酸化触媒とを組み合わせて構成しても良い。
また、実施例1で、金属フィルタを平板状金属板を除いた構成としても良い。
また、実施例1で、フィルタユニットの軸心に沿って羽根を設けて、外管と内管との間に隙間を確保するようにしても良い。
また、実施例1で、主制御部59は、オゾン供給部6を起動後一定時間経過後に自動的に停止させるようにしても良いし、例えば、目詰り判定と同時に停止させるようにしても良い。
また、実施例1で、巻上げ状の金属フィルタを用いる場合について述べたが、金属フィルタは、巻上げ状に限らず、例えば折重ね状にして用いても良い。
また、実施例1で、フィルタユニットを直列に2段設ける場合について述べたが、単一のフィルタユニットから構成するようにしても良いし、フィルタユニットを直列に3段以上設けるようにしても良いし、フィルタユニット並列に配置して切り換えて用いるようにしても良い。
また、実施例1で、例えば、分岐管と三方弁とを用いて、フィルタユニットへのガスの流入方向を周期的に切り換えるようにしても良い。これによって、フィルタの黒煙微粒子の捕集密度を均一化し、除去効率を向上させることができる。
また、実施例2で、容器の外壁部を断熱材で被覆するようにしても良い。また、再生装置からの排気を、ディーゼルエンジンの吸気口に戻すように構成しても良い。
また、実施例2で、圧力差に応じてフィルタユニットを切り換えるほか、警報を発するようにしても良い。
また、実施例2で、目詰り検知前に、比較的短時間で切り換えるようにしても良い。
また、実施例2で、オゾンガスが略全て消費されると考えられる場合や、排気ガスの成分に安全上問題ない場合には、ディーゼルエンジンに還流させずに、外気に排出させるようにしても良い。
また、実施例2で、タイマを用いて周期的に切り換えるようにしても良い。この場合は、圧力センサを廃しても良い。
また、実施例2で、除去/再生部を2基設けた場合について述べたが、除去/再生部を3基以上配置するようにしても良い。また、除去/再生部を1基として、PM除去処理とフィルタ再生処理とを交互に切り換えて行うようにしても良い。
この場合、フィルタ再生処理は、例えば、ディーゼルエンジンの休止時間に実施する。また、複数基を同時にPM除去処理のみ、フィルタ再生処理のみを行わせて、処理能力を向上させて、例えば、PM除去継続時間の長時間化を図るようにしても良い。
また、1基の除去/再生部を、ディーゼルエンジンの排出経路と、オゾン供給部のオゾン供給経路とに同時に接続し、排出ガスと、オゾンガスを同時に除去/再生部に導入するようにしても良い。
また、実施例2で、オゾンガスを含むガスは、必ずしも循環させずに、フィルタ再生処理後に、排出させるようにしても良い。
また、実施例2で、フィルタ再生が完了した時点で切り換えるようにしても良い。
また、実施例3で、1台のオゾン供給部に複数のフィルタ再生部を接続する場合に、並列に接続しても良いし、少なくとも一部のフィルタを、例えば、黒煙微粒子がより堆積した順に直列に接続しても良い。
また、実施例3で、PM除去部の下流側に、窒素酸化物を処理するための窒素酸化物処理装置を配設するようにしても良い。
また、実施例1でも、再生処理中のフィルタに、燃焼除去中のフィルタを隣接させて、熱交換によってフィルタの再生を促進させるようにしても良い。
また、実施例4で、多孔質フォームフィルタを付加しても良い。
また、実施例6で、金属フィルタに換えて、例えば、セラミックス製のハニカムフィルタを用いても良いし、触媒担持セラミックス粒体を金属フィルタの隙間空間に充填しても良い。触媒担持セラミックス粒体は、例えば、アルミナ、ベリリア、窒化珪素、窒化ホウ素、炭化珪素、ジルコニア、コージェライト等からなり、原料のセラミックス粉体を所定の高温で加熱して作製された焼結体に触媒を担持させて得られる。
また、実施例7で、NO処理装置121を上流側に配置しても良い。また、PM除去部とNO処理装置とは、接していても離れていても良い。
移動体(自動車、汽動車、船舶等)等に搭載されたディーゼルエンジンや、定置式の発電機等で用いられるディーゼルエンジンのほか、ディーゼルエンジン以外の内燃機関に対して適用可能である。また、内燃機関のほか、拡散燃焼を利用した燃焼装置、例えば、微粉炭燃焼炉、重油燃焼炉、ガスタービン、コジェネレーション等の固定燃焼装置等のPMが発生する炭化水素系燃料を用いる一般の燃焼装置に対して適用可能である。また、例えば硝酸製造工場等から排出される排出ガス中の窒素酸化物等の除去のために適用することができる。また、異種のガスの流路上に組み込んで、ガスの浄化のために用いることができる。
この発明の実施例1である排出ガス浄化装置の構成を示す図である。 同排出ガス浄化装置のPM除去部及びフィルタ再生部の概略構成を示す側面図である。 同PM除去部及び同フィルタ再生部の概略構成を示す斜視図である。 同PM除去部及び同フィルタ再生部の概略構成を一部破断して示す断面図である。 同PM除去部及び同フィルタ再生部の着脱手段の構成を説明するための斜視図である。 同PM除去部及び同フィルタ再生部のフィルタユニットの金属フィルタの構成を示す斜視図である。 同金属フィルタの構成を示す断面図である。 同金属フィルタの波形金属板の構成を示す斜視図である。 同排出ガス浄化装置のオゾン供給部の構成を示す図である。 同排出ガス浄化装置のコントローラの構成を示すブロック図である。 同排出ガス浄化装置の機能を評価するための評価システムの構成を示す図である。 同PM除去部によるPM除去開始からの経過時間と同PM除去部によって捕集されたPMの質量との間の関係を示す示性図である。 同排出ガス浄化装置を接続したディーゼルエンジンの負荷の割合と同PM除去部から排出されるガス成分の濃度との間の関係を示す示性図である。 同フィルタ再生部によるフィルタ再生開始からの経過時間と同フィルタ再生部から排出される一酸化炭素及び二酸化炭素ガスの濃度との間の関係、並びに同経過時間と同フィルタ再生部の容器の外壁の温度との間の関係を示す示性図である。 この発明の実施例2である排出ガス浄化装置の構成を示す図である。 同排出ガス浄化装置のコントローラの構成を示すブロック図である。 同排出ガス浄化装置の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施例3である排出ガス浄化装置の構成及びフィルタ再生方法を説明するための説明図である。 この発明の実施例4である排出ガス浄化装置のフィルタユニットの構成を示す模式断面図である。 この発明の実施例5である排出ガス浄化装置のオゾン供給部の構成を示す図である。 この発明の実施例7である排出ガス浄化装置の構成を示す図である。 この発明の実施例8である排出ガス浄化装置のPM除去部及びフィルタ再生部の概略構成を示す側面図である。 同PM除去部及び同フィルタ再生部の概略構成を示す断面図である。 従来技術を説明するための図である。 従来技術を説明するための図である。 従来技術を説明するための図である。 従来技術を説明するための図である。
符号の説明
1,73,97,119 排出ガス浄化装置(粒子状物質除去装置)
2 ディーゼルエンジン(内燃機関)
4 PM除去部(フィルタ部)
5 フィルタ再生部
6 オゾン供給部(活性ガス生成手段、オゾン生成装置)
7,78,99 コントローラ
22 金属フィルタ
41,47 上流側圧力センサ(目詰り検知手段の一部)
42,48 下流側圧力センサ(目詰り検知手段の一部)
59,89 主制御部(切換制御手段、目詰り検知手段の一部)
74 第1除去/再生部(除去/再生部)
75 第2除去/再生部(除去/再生部)
76 上流側四方弁(流路方向切換手段)
104 フィルタ再生装置
113 ハニカムフィルタ
115 オゾン供給部(ガス供給装置)
121 NO処理装置(窒素酸化物処理装置)
123 結合体(熱交換手段)

Claims (14)

  1. 排ガスの流路上に組み込まれた、前記排ガス中の粒子状物質を捕捉し、又は捕捉して燃焼除去するためのフィルタ部と、プラズマ反応によって、原料ガスから酸化反応を促進させる活性ガスを生成し、前記粒子状物質が堆積した前記フィルタ部へ供給するための活性ガス生成手段とを備えてなる粒子状物質除去装置であって、
    前記粒子状物質が堆積した前記フィルタ部が配置され、前記活性ガス生成手段から前記活性ガスの供給を受け、前記フィルタ部に堆積した前記粒子状物質の前記活性ガスを用いた燃焼除去によって前記フィルタ部を再生するためのフィルタ再生部を備えたことを特徴とする粒子状物質除去装置。
  2. 前記排ガス又は前記活性ガスが通流され、前記排ガスが流入すると、前記排ガス中の前記粒子状物質を捕捉し、又は捕捉して燃焼除去する前記フィルタ部の機能と、前記活性ガスが流入すると、前記粒子状物質が前記活性ガスによって酸化燃焼して除去される前記フィルタ再生部の機能とを兼ね備えた除去/再生部と、前記除去/再生部に前記排ガスと前記活性ガスとのうちいずれか一方を流入させるための流路方向切換手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の粒子状物質除去装置。
  3. 複数の前記除去/再生部と、前記流路方向切換手段を制御する切換制御手段とを備え、前記切換制御手段は、前記複数の除去/再生部のうちの一部の前記除去/再生部に、前記排ガスを流入させて粒子状物質除去処理を実施させると共に、他の前記除去/再生部に前記活性ガスを流入させてフィルタ再生処理を実施させ、かつ、前記各除去/再生部が、粒子状物質除去処理とフィルタ再生処理とを交互に実施するように前記流路方向切換手段を制御することを特徴とする請求項2記載の粒子状物質除去装置。
  4. 粒子状物質除去処理を実施する前記除去/再生部の上流側及び下流側の圧力差に基づいてフィルタの目詰りを検知する目詰り検知手段を備え、前記切換制御手段は、前記目詰り検知手段の検知結果に基づいて、前記流路方向切換手段を制御することを特徴とする請求項3記載の粒子状物質除去装置。
  5. フィルタ再生処理を実施する前記除去/再生部又は前記フィルタ再生部から排出されたガスの少なくとも一部は、フィルタ再生処理を実施する前記除去/再生部又は前記フィルタ再生部の流入口へ戻されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置。
  6. 粒子状物質除去処理を実施する前記除去/再生部又は前記フィルタ部の下流側には、窒素酸化物を処理するための窒素酸化物処理装置が配設されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置。
  7. 粒子状物質除去処理を実施する前記フィルタ部と前記フィルタ再生部との間、又は粒子状物質除去処理を実施する前記除去/再生部とフィルタ再生処理を実施する前記除去/再生部との間で熱交換を行って、再生処理中の前記フィルタ部の温度を高めて再生を促進するための熱交換手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置。
  8. 捕捉した前記粒子状物質の燃焼を促進するための触媒が、粒子状物質除去処理を実施する前記除去/再生部又は前記フィルタ部の前段側若しくは後段側に配置されているか、又は前記フィルタ部に担持されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置。
  9. 内燃機関から排出される排ガスの流路上に組み込まれ、フィルタ再生処理を実施する前記除去/再生部又は前記フィルタ再生部から排出されたガスを前記内燃機関に還流させる還流手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置。
  10. 前記活性ガス生成手段は、導入された原料ガスとしての空気又は酸素ガスから、前記活性ガスとしてのオゾンガスを生成するオゾン生成装置からなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置。
  11. 酸素吸着剤、酸素分離膜、窒素吸着剤、及び窒素分離膜のうち、少なくともいずれか1つが配置され、前記オゾン生成装置に酸素ガスを含むガスを供給するガス供給装置を備えたことを特徴とする請求項10記載の粒子状物質除去装置。
  12. 前記オゾン生成装置は、沿面放電式又は無声放電式のオゾン生成装置であることを特徴とする請求項10又は11記載の粒子状物質除去装置。
  13. 前記フィルタ部は、金属フィルタ又は/及びセラミックスフィルタを有してなることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1に記載の粒子状物質除去装置。
  14. 排ガスの流路上に組み込まれたフィルタ部によって、前記排ガス中の粒子状物質を捕捉し、又は捕捉して燃焼除去するための粒子状物質除去工程と、プラズマ反応によって、原料ガスから酸化反応を促進させる活性ガスを生成し、前記粒子状物質が堆積した前記フィルタ部へ供給するための活性ガス生成工程とを含む粒子状物質除去方法であって、
    前記粒子状物質が堆積した前記フィルタ部に、前記活性ガス生成手段から前記活性ガスを供給し、前記フィルタ部に堆積した前記粒子状物質の前記活性ガスを用いた燃焼除去によって前記フィルタ部を再生するためのフィルタ再生工程を含むことを特徴と粒子状物質除去方法。
JP2006007838A 2006-01-16 2006-01-16 粒子状物質除去装置及び粒子状物質除去方法 Pending JP2007187136A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006007838A JP2007187136A (ja) 2006-01-16 2006-01-16 粒子状物質除去装置及び粒子状物質除去方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006007838A JP2007187136A (ja) 2006-01-16 2006-01-16 粒子状物質除去装置及び粒子状物質除去方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007187136A true JP2007187136A (ja) 2007-07-26

Family

ID=38342463

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006007838A Pending JP2007187136A (ja) 2006-01-16 2006-01-16 粒子状物質除去装置及び粒子状物質除去方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007187136A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009041228A1 (ja) * 2007-09-26 2009-04-02 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 排ガス浄化システムおよび排ガス浄化方法
WO2009051058A1 (ja) * 2007-10-16 2009-04-23 Yanmar Co., Ltd. 黒煙浄化装置
WO2010134448A1 (ja) 2009-05-19 2010-11-25 国立大学法人宇都宮大学 粒子状物質燃焼装置及び方法
US8297045B2 (en) 2007-09-04 2012-10-30 Osaka Prefecture University Public Corporation Exhaust gas treating apparatus and treating method
JP2013136949A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Nissan Motor Co Ltd 排気ガス浄化装置
JP2014010050A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Kyocera Corp センサ素子
JP2015530586A (ja) * 2012-09-27 2015-10-15 サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ スィヤンティフィック(セーエヌエルエス)Centre National De La Recherche Scientifique(Cnrs) 低温プラズマ中の粒子を分析するための方法およびシステム
JP2017105354A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 三菱自動車工業株式会社 ハイブリッド車両
CN109966809A (zh) * 2019-04-03 2019-07-05 宁波大学 一种低温等离子再生dpf的系统
CN113339106A (zh) * 2021-06-24 2021-09-03 广州德百顺蓝钻科技有限公司 蓝钻材料在柴油颗粒捕集器再生中的应用

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06146860A (ja) * 1992-11-09 1994-05-27 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気微粒子除去装置
JPH07330310A (ja) * 1994-06-03 1995-12-19 Toshiba Corp オゾン発生装置
JPH0849524A (ja) * 1994-08-08 1996-02-20 Toyota Motor Corp パティキュレート捕集用フィルタの再生方法及びパティキュレート捕集用フィルタを具備する排気浄化装置
JP2002028935A (ja) * 2000-07-17 2002-01-29 Takagi Kogyo Kk 防汚性人工大理石の製造方法
JP2003003828A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Bosch Automotive Systems Corp ディーゼル排気ガス後処理方法及び装置
JP2003343261A (ja) * 2002-05-24 2003-12-03 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP2004353596A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Hino Motors Ltd 排気浄化装置
JP2005083346A (ja) * 2003-09-11 2005-03-31 Hino Motors Ltd 排気浄化装置
JP2005207377A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP2005538295A (ja) * 2002-09-05 2005-12-15 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 排出ガスを後処理する方法および排出ガスを後処理するための装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06146860A (ja) * 1992-11-09 1994-05-27 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気微粒子除去装置
JPH07330310A (ja) * 1994-06-03 1995-12-19 Toshiba Corp オゾン発生装置
JPH0849524A (ja) * 1994-08-08 1996-02-20 Toyota Motor Corp パティキュレート捕集用フィルタの再生方法及びパティキュレート捕集用フィルタを具備する排気浄化装置
JP2002028935A (ja) * 2000-07-17 2002-01-29 Takagi Kogyo Kk 防汚性人工大理石の製造方法
JP2003003828A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Bosch Automotive Systems Corp ディーゼル排気ガス後処理方法及び装置
JP2003343261A (ja) * 2002-05-24 2003-12-03 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP2005538295A (ja) * 2002-09-05 2005-12-15 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 排出ガスを後処理する方法および排出ガスを後処理するための装置
JP2004353596A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Hino Motors Ltd 排気浄化装置
JP2005083346A (ja) * 2003-09-11 2005-03-31 Hino Motors Ltd 排気浄化装置
JP2005207377A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8297045B2 (en) 2007-09-04 2012-10-30 Osaka Prefecture University Public Corporation Exhaust gas treating apparatus and treating method
JP2009079540A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 排ガス浄化システムおよび排ガス浄化方法
US8281577B2 (en) 2007-09-26 2012-10-09 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Exhaust gas purification system and exhaust gas purification method
WO2009041228A1 (ja) * 2007-09-26 2009-04-02 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 排ガス浄化システムおよび排ガス浄化方法
WO2009051058A1 (ja) * 2007-10-16 2009-04-23 Yanmar Co., Ltd. 黒煙浄化装置
US8966881B2 (en) 2009-05-19 2015-03-03 Utsunomiya University Device and method for combusting particulate substances
WO2010134448A1 (ja) 2009-05-19 2010-11-25 国立大学法人宇都宮大学 粒子状物質燃焼装置及び方法
JP2013136949A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Nissan Motor Co Ltd 排気ガス浄化装置
JP2014010050A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Kyocera Corp センサ素子
JP2015530586A (ja) * 2012-09-27 2015-10-15 サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ スィヤンティフィック(セーエヌエルエス)Centre National De La Recherche Scientifique(Cnrs) 低温プラズマ中の粒子を分析するための方法およびシステム
JP2017105354A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 三菱自動車工業株式会社 ハイブリッド車両
CN109966809A (zh) * 2019-04-03 2019-07-05 宁波大学 一种低温等离子再生dpf的系统
CN109966809B (zh) * 2019-04-03 2024-02-06 宁波大学 一种低温等离子再生dpf的系统
CN113339106A (zh) * 2021-06-24 2021-09-03 广州德百顺蓝钻科技有限公司 蓝钻材料在柴油颗粒捕集器再生中的应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007187136A (ja) 粒子状物質除去装置及び粒子状物質除去方法
JP4236884B2 (ja) 排気ガス処理装置
US8769938B2 (en) Exhaust treatment device with electric regeneration system
JP4513861B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
EP1925789A1 (en) Exhaust gas clean-up system for internal combustion engine
US20120117946A1 (en) Control method and apparatus for regenerating a particulate filter
US20100319331A1 (en) Diesel Particulate Filter Regeneration System Including Shore Station
JP5474468B2 (ja) プラズマ放電を用いた排気ガス浄化装置
WO2005026506A1 (ja) 排気浄化装置
JP2007289844A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP6733352B2 (ja) 酸化触媒、及び、排気ガス浄化システム
JP2002147218A (ja) ディーゼルエンジン排ガスの粒子状物質除去装置
JP2001355431A (ja) ディーゼルエンジンの排気浄化装置
JP2012077693A (ja) 排気浄化装置
JP2007327460A (ja) 排ガス浄化装置
JP2007023997A (ja) 排気浄化装置
KR100769571B1 (ko) 디젤엔진의 유해물질 저감시스템
JP4910814B2 (ja) 排ガス浄化装置
JP3600582B2 (ja) エンジン排ガスの処理方法およびその装置
JP4529822B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2007092524A (ja) 排気ガス浄化装置
KR20020017511A (ko) 플라즈마를 이용한 배기가스 정화장치
JP2001164924A (ja) 排気浄化装置
KR100307784B1 (ko) 자동차매연여과장치
JP2008038855A (ja) 粒子状物質含有排ガスの浄化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110405